JP2004236697A - 電動歯ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し駆動軸を支持する支持部材を廉価に形成し、尚且つ鋼球の転動によっても変形しない支持部材を具備する電動歯ブラシを提供する。
【解決手段】先端にブラシアタッチメントが装着され、進退動変換機構14を介してモータ12により軸線方向に進退動駆動される駆動軸16と、駆動軸16の外周面に当接して駆動軸16の進退動とともに転動する鋼球20を保持し、駆動軸16をガイドして支持する支持部材34とを備えた電動歯ブラシ10において、支持部材34には、駆動軸16が挿通する貫通孔38bと、鋼球20を収納するとともに、鋼球20の外周面の一部を貫通孔側に突出させる内周開口部45aが形成された凹部45とが設けられ、凹部45は、駆動軸16の軸線方向に延出する略円筒孔状に形成され、凹部45の反駆動軸側の内壁面が、鋼球20の外周面の略半周部が当接する湾曲面に形成されている。
【選択図】 図3
【解決手段】先端にブラシアタッチメントが装着され、進退動変換機構14を介してモータ12により軸線方向に進退動駆動される駆動軸16と、駆動軸16の外周面に当接して駆動軸16の進退動とともに転動する鋼球20を保持し、駆動軸16をガイドして支持する支持部材34とを備えた電動歯ブラシ10において、支持部材34には、駆動軸16が挿通する貫通孔38bと、鋼球20を収納するとともに、鋼球20の外周面の一部を貫通孔側に突出させる内周開口部45aが形成された凹部45とが設けられ、凹部45は、駆動軸16の軸線方向に延出する略円筒孔状に形成され、凹部45の反駆動軸側の内壁面が、鋼球20の外周面の略半周部が当接する湾曲面に形成されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動歯ブラシに関し、より詳細には、ブラシアタッチメントを取り付ける駆動軸を軸線方向にガイドして支持する支持構造を備えた電動歯ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動歯ブラシの一例を図7に示す(例えば、特許文献1参照)。
図示する電動歯ブラシ100は、モータ12の回転運動を進退動変換機構14により往復動に変換し、駆動軸16を進退動させて駆動軸16の先端に取り付けられるブラシアッタチメント(図示しない)を振動(駆動軸16の軸線方向に往復微動)させているものである。この電動歯ブラシ100のケーシング18内には、駆動軸16を軸線方向にガイドして支持する支持部材102が設けられている。
【0003】
支持部材102は、中央に駆動軸16が挿通する筒状に形成された樹脂からなる軸受け108と、軸受け108の外周面を覆うように形成された外筒104との二重構造からなる。
軸受け108の上部と下部とには、各々鋼球20を軸線方向に転動自在とする鋼球20の収納孔110が、軸線方向に平行に、周方向に等間隔に複数設けられている。図7(b)には、鋼球20の収納孔110が周方向に4つ設けられていることを示す。
鋼球20の収納孔110には、駆動軸16が挿通する内周側で上下方向にスリット状に開口する内周開口部108aが形成され、内周開口部108aから鋼球20の外周面が僅かに突出するように設けられている。
【0004】
従来の電動歯ブラシ100では、外筒104を焼き入れした金属によって形成している。これは、鋼球20の収納孔110の外周側に外周開口部108bを設け、鋼球20の外周面を外筒104に当接させることによって、鋼球20が駆動軸16とともに高速で転動しても支持部材102が摩耗しないようにするためである。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第2537856号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、鋼球20を支持する外筒104は、金属を焼き入れ加工して形成することから作業工程が複雑で量産品としては生産コストがかかるという問題がある。
そこで、本発明においては、この課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し駆動軸を支持する支持部材を廉価に形成し、尚且つ鋼球の転動によっても変形しない支持部材を具備する電動歯ブラシを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、先端にブラシアタッチメントが装着され、進退動変換機構を介してモータにより軸線方向に進退動駆動される駆動軸と、該駆動軸の外周面に当接して前記駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し、前記駆動軸をガイドして支持する支持部材とを備えた電動歯ブラシにおいて、前記支持部材には、前記駆動軸が挿通する貫通孔と、前記鋼球を収納するとともに、前記鋼球の外周面の一部を貫通孔側に突出させる内周開口部が形成された凹部とが設けられ、前記凹部は、前記駆動軸の軸線方向に延出する略円筒孔状に形成され、凹部の反駆動軸側の内壁面が、前記鋼球の外周面の略半周部が当接する湾曲面に形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、前記支持部材が樹脂からなることを特徴とする。
また、前記支持部材は、筒状に形成された軸受け保持部の両端部に、前記凹部が複数個配設された一対の軸受けが着脱自在に装着されてなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる電動歯ブラシの好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる電動歯ブラシの一実施形態の構成を示す正面断面図である。本実施形態の電動歯ブラシ10は、進退方向(図1に示す電動歯ブラシの上下方向)に往復動する駆動軸16の先端に、着脱自在にブラシアタッチメントを装着して使用するものである。
図1に示すように、電動歯ブラシ10のケーシング18内には、電池22、モータ12及び進退動変換機構14が備えられ、モータ軸12aの回転動作を進退動変換機構14により往復動作に変換して駆動軸16を進退動させている。
【0010】
本実施形態の進退動変換機構14は、図1及び図2に示すように、モータ軸12aに固定して取り付けられた第1のベベルギア26と、第1のベベルギア26に歯合する第2のベベルギア28と、第2のベベルギア28の回転軸28aに固定して取り付けられた偏心カム30と、偏心カム30に嵌合して、偏心カム30の回転にともなって往復動作するカム体32により構成され、カム体32に一端が連結された駆動軸16を軸線方向に往復動させている。
なお、駆動軸16を往復動させる構成は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
【0011】
駆動軸16は、軸部16aがケーシング18内に配設された支持部材34により支持され、先端がケーシング18の一端から突出した状態に設けられている。駆動軸16を支持する支持部材34は、駆動軸16の外周面に当接し駆動軸16の進退動とともに転動する鋼球20を保持し、これによって駆動軸16の軸部16aが軸線方向に進退動すべくガイドするものである。そして、本発明においては、鋼球20を保持する支持部材34が、従来のように特別な加工が施された金属を用いず、ある程度の硬度を備え、安価に形成することができる樹脂等により形成されていることを特徴とするものである。以下に、支持部材34の構成について詳しく説明する。
【0012】
図3は、本実施形態の支持部材の構成を示す説明図であり、図3(a)は軸受けの正面断面図、図3(b)は軸受けの平面断面図、図3(c)は支持部材の正面断面図である。
図3(c)に示すように、支持部材34は、鋼球20を保持する一対の軸受け38と、軸受け38を駆動軸16の軸線方向に離間して支持する軸受け保持部材36とから成る。本実施形態において軸受け38及び軸受け保持部材36はいずれも樹脂により形成されている。
【0013】
軸受け38は、支持部材34の上下端側となる一端にフランジ38aを有し、中央に貫通孔38bが穿設された筒状に形成され、軸受け38の側部38cは、図3(b)に示すように、外面形状が波形に形成されている。側部38cは、鋼球20を回動自在に保持する保持部として形成されており、本実施形態では、周方向に等間隔で4つの鋼球20が転動可能に配置されている。
【0014】
軸受け38の側部38cには、鋼球20を収納する4つの凹部45が設けられている。凹部45は、平面形状が鋼球20と略同径の略円形に設けられ、駆動軸16の軸線方向に延出する略円筒孔状に設けられている。凹部45は、鋼球20が駆動軸16の往復ストローク分可動となるように形成され、本実施形態においては2mmの高さに設定されている。
また、側部38cには、凹部45と貫通孔36bとを連通する内周開口部45aが設けられおり、鋼球20は、鋼球20の外周面の一部が内周開口部45aから貫通孔36b側へ僅かに突出した状態で凹部45内に収納されている。
【0015】
図4に、鋼球20が軸受け38の凹部45に収納されている状態を拡大して示す。図示するように、凹部45は、駆動軸16が挿通する貫通孔38b側が部分的に開口した平面形状で略円形となる孔形状に形成されている。凹部45の内壁面44は、鋼球20の外周面と略同曲率に形成されているが、鋼球20が凹部45に収納された状態で容易に転動可能となるようにするため、内壁面44の反貫通孔側(側部38cの外面に近い側)の略半周部分については、内壁面44を鋼球20と同曲率として鋼球20を線的に受けることができるようにし、内壁面44の貫通孔38bに近い側の略半周部分については、鋼球20の外径よりも内壁面44の曲率を緩やかにして、鋼球20の外周面と内壁面44との間にクリアランスが形成されるようにしている。
【0016】
鋼球20を支持する凹部45の内壁面44の形状を上記のように構成したことにより、従来においては、鋼球20と軸受けとの当接部が点的となっていたのに対して、本実施形態においては、鋼球20と軸受け38とが線的に当接することから、軸受け38の側部38cに加わる力を分散させることができ、硬質な部材を用いることなく、軸受け38を樹脂等により形成しても変形することなく鋼球20を支持することが可能となる。
また、鋼球20の転動にともなって凹部45の内壁面を押圧する力は、鋼球20の反駆動軸側の略半周部分に加わる。このため、鋼球20の反駆動軸側の略半周部と凹部45の内壁面44とを接触させることによって、内壁面44に加わる力を最大限分散させることができる。そして、鋼球20の略半周部分だけを接触させていることによって鋼球20の転がり具合も損なわれることなくスムーズに転動させることができる。
【0017】
軸受け38,38は、図3(c)に示すように、筒状に形成された軸受け保持部材36の両端部に取り付けられて一体に設けられている。本実施形態においては、軸受け保持部材36の両端部に、平面形状が波形の凹部36a,36aが設けられ、この凹部36a,36aに軸受け38,38を嵌合させて軸受け保持部材36と軸受け38とを一体に設けている。
このように、軸受け保持部材36により2つの軸受け38を駆動軸16の軸線方向に所定幅離間させて設けていることによって、駆動軸16を安定して支持することができる。なお、本実施形態においては、軸受け38を軸受け保持部材36に2つ設けて構成しているが、本発明においては、軸受け保持部材36に軸受け38が1つまたは3つ以上取り付けられていることであっても良い。また、本実施形態においては、軸受け38と軸受け保持部材36とを別体により形成しているが、樹脂により一体に形成することでも良い。
【0018】
図5は、本発明にかかる支持部材の他の実施形態の構成を示す図である。図5に示す支持部材34aには、図3に示す支持部材34と同様、周方向に等間隔に4つ設けられた凹部45が上部と下部とに配設されている。この支持部材34aは、軸受け38、軸受け保持部材36及び、支持部材34aをケーシング18内に取り付ける際に用いる係止部46とを樹脂により一体成形したものである。このように一体成形することによって、支持部材の部品点数が減ることから、支持部材をより安価に製造することができる。
【0019】
なお、本実施形態では、支持部材に凹部45を周方向に4つ配設したものについて記載しているが、これに限定されるものではなく、2つ、3つまたは5つ以上設けらているものであっても良い。
また、支持部材に設けられる凹部45の配置も、本実施形態においては、周方向に等間隔に配設されているものについてのみ記載しているが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示す軸受け48のように、一方の半周部分においては周方向に60度の間隔で凹部45が配設され、他方の半周部分においては、90度の間隔で凹部45が配設されているものであっても良い。これは、電動歯ブラシが略一方向のみに押圧して使用するものであるため、負荷が大きくかかる側に鋼球20を多く配設することによって、駆動軸16を安定して支持しているものである。
【0020】
さらに、本実施形態においては、軸受け及び軸受け保持部材を樹脂により形成したものについて記載しているが、本発明においては、樹脂により形成されているものに限定するものではなく、ある程度の硬度をもち安価に形成できる材質のものであれば良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明による電動歯ブラシによれば、上述したように、駆動軸の往復動とともに転動する鋼球を保持し駆動軸をガイドする支持部材を廉価な部材により形成することにより電気歯ブラシを安く製造することができる。そして、鋼球を収納する凹部の内壁面が鋼球の外周面の反駆動軸側の略半周部分と当接するように形成されているため、鋼球が高速で転動しても支持部材に加わる力は分散されるため、支持部材は変形することなく鋼球を保持することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動歯ブラシの一実施形態の構成を示す正面断面図である。
【図2】図1に示す電動歯ブラシの進退動変換機構の構成を示す側面図である。
【図3】図1に示す電動歯ブラシの支持部材の構成を示す、軸受けの正面断面図、軸受けの平面断面図、支持部材の正面断面図である。
【図4】図3に示す軸受けの構成を示す部分拡大図である。
【図5】本発明にかかる電動歯ブラシにおける支持部材の他の構成を示す正面断面図である。
【図6】本発明にかかる電動歯ブラシにおける軸受けの他の構成を示す平面断面図である。
【図7】従来の電動歯ブラシの構成を示す正面断面図及び支持部材の平面断面図である。
【符号の説明】
10 電動歯ブラシ
14 進退動変換機構
16 駆動軸
18 ケーシング
20 鋼球
34 支持部材
36 軸受け保持部材
38 軸受け
44 支持側壁
45 凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動歯ブラシに関し、より詳細には、ブラシアタッチメントを取り付ける駆動軸を軸線方向にガイドして支持する支持構造を備えた電動歯ブラシに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電動歯ブラシの一例を図7に示す(例えば、特許文献1参照)。
図示する電動歯ブラシ100は、モータ12の回転運動を進退動変換機構14により往復動に変換し、駆動軸16を進退動させて駆動軸16の先端に取り付けられるブラシアッタチメント(図示しない)を振動(駆動軸16の軸線方向に往復微動)させているものである。この電動歯ブラシ100のケーシング18内には、駆動軸16を軸線方向にガイドして支持する支持部材102が設けられている。
【0003】
支持部材102は、中央に駆動軸16が挿通する筒状に形成された樹脂からなる軸受け108と、軸受け108の外周面を覆うように形成された外筒104との二重構造からなる。
軸受け108の上部と下部とには、各々鋼球20を軸線方向に転動自在とする鋼球20の収納孔110が、軸線方向に平行に、周方向に等間隔に複数設けられている。図7(b)には、鋼球20の収納孔110が周方向に4つ設けられていることを示す。
鋼球20の収納孔110には、駆動軸16が挿通する内周側で上下方向にスリット状に開口する内周開口部108aが形成され、内周開口部108aから鋼球20の外周面が僅かに突出するように設けられている。
【0004】
従来の電動歯ブラシ100では、外筒104を焼き入れした金属によって形成している。これは、鋼球20の収納孔110の外周側に外周開口部108bを設け、鋼球20の外周面を外筒104に当接させることによって、鋼球20が駆動軸16とともに高速で転動しても支持部材102が摩耗しないようにするためである。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第2537856号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、鋼球20を支持する外筒104は、金属を焼き入れ加工して形成することから作業工程が複雑で量産品としては生産コストがかかるという問題がある。
そこで、本発明においては、この課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し駆動軸を支持する支持部材を廉価に形成し、尚且つ鋼球の転動によっても変形しない支持部材を具備する電動歯ブラシを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、先端にブラシアタッチメントが装着され、進退動変換機構を介してモータにより軸線方向に進退動駆動される駆動軸と、該駆動軸の外周面に当接して前記駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し、前記駆動軸をガイドして支持する支持部材とを備えた電動歯ブラシにおいて、前記支持部材には、前記駆動軸が挿通する貫通孔と、前記鋼球を収納するとともに、前記鋼球の外周面の一部を貫通孔側に突出させる内周開口部が形成された凹部とが設けられ、前記凹部は、前記駆動軸の軸線方向に延出する略円筒孔状に形成され、凹部の反駆動軸側の内壁面が、前記鋼球の外周面の略半周部が当接する湾曲面に形成されていることを特徴とする。
【0008】
また、前記支持部材が樹脂からなることを特徴とする。
また、前記支持部材は、筒状に形成された軸受け保持部の両端部に、前記凹部が複数個配設された一対の軸受けが着脱自在に装着されてなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる電動歯ブラシの好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる電動歯ブラシの一実施形態の構成を示す正面断面図である。本実施形態の電動歯ブラシ10は、進退方向(図1に示す電動歯ブラシの上下方向)に往復動する駆動軸16の先端に、着脱自在にブラシアタッチメントを装着して使用するものである。
図1に示すように、電動歯ブラシ10のケーシング18内には、電池22、モータ12及び進退動変換機構14が備えられ、モータ軸12aの回転動作を進退動変換機構14により往復動作に変換して駆動軸16を進退動させている。
【0010】
本実施形態の進退動変換機構14は、図1及び図2に示すように、モータ軸12aに固定して取り付けられた第1のベベルギア26と、第1のベベルギア26に歯合する第2のベベルギア28と、第2のベベルギア28の回転軸28aに固定して取り付けられた偏心カム30と、偏心カム30に嵌合して、偏心カム30の回転にともなって往復動作するカム体32により構成され、カム体32に一端が連結された駆動軸16を軸線方向に往復動させている。
なお、駆動軸16を往復動させる構成は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
【0011】
駆動軸16は、軸部16aがケーシング18内に配設された支持部材34により支持され、先端がケーシング18の一端から突出した状態に設けられている。駆動軸16を支持する支持部材34は、駆動軸16の外周面に当接し駆動軸16の進退動とともに転動する鋼球20を保持し、これによって駆動軸16の軸部16aが軸線方向に進退動すべくガイドするものである。そして、本発明においては、鋼球20を保持する支持部材34が、従来のように特別な加工が施された金属を用いず、ある程度の硬度を備え、安価に形成することができる樹脂等により形成されていることを特徴とするものである。以下に、支持部材34の構成について詳しく説明する。
【0012】
図3は、本実施形態の支持部材の構成を示す説明図であり、図3(a)は軸受けの正面断面図、図3(b)は軸受けの平面断面図、図3(c)は支持部材の正面断面図である。
図3(c)に示すように、支持部材34は、鋼球20を保持する一対の軸受け38と、軸受け38を駆動軸16の軸線方向に離間して支持する軸受け保持部材36とから成る。本実施形態において軸受け38及び軸受け保持部材36はいずれも樹脂により形成されている。
【0013】
軸受け38は、支持部材34の上下端側となる一端にフランジ38aを有し、中央に貫通孔38bが穿設された筒状に形成され、軸受け38の側部38cは、図3(b)に示すように、外面形状が波形に形成されている。側部38cは、鋼球20を回動自在に保持する保持部として形成されており、本実施形態では、周方向に等間隔で4つの鋼球20が転動可能に配置されている。
【0014】
軸受け38の側部38cには、鋼球20を収納する4つの凹部45が設けられている。凹部45は、平面形状が鋼球20と略同径の略円形に設けられ、駆動軸16の軸線方向に延出する略円筒孔状に設けられている。凹部45は、鋼球20が駆動軸16の往復ストローク分可動となるように形成され、本実施形態においては2mmの高さに設定されている。
また、側部38cには、凹部45と貫通孔36bとを連通する内周開口部45aが設けられおり、鋼球20は、鋼球20の外周面の一部が内周開口部45aから貫通孔36b側へ僅かに突出した状態で凹部45内に収納されている。
【0015】
図4に、鋼球20が軸受け38の凹部45に収納されている状態を拡大して示す。図示するように、凹部45は、駆動軸16が挿通する貫通孔38b側が部分的に開口した平面形状で略円形となる孔形状に形成されている。凹部45の内壁面44は、鋼球20の外周面と略同曲率に形成されているが、鋼球20が凹部45に収納された状態で容易に転動可能となるようにするため、内壁面44の反貫通孔側(側部38cの外面に近い側)の略半周部分については、内壁面44を鋼球20と同曲率として鋼球20を線的に受けることができるようにし、内壁面44の貫通孔38bに近い側の略半周部分については、鋼球20の外径よりも内壁面44の曲率を緩やかにして、鋼球20の外周面と内壁面44との間にクリアランスが形成されるようにしている。
【0016】
鋼球20を支持する凹部45の内壁面44の形状を上記のように構成したことにより、従来においては、鋼球20と軸受けとの当接部が点的となっていたのに対して、本実施形態においては、鋼球20と軸受け38とが線的に当接することから、軸受け38の側部38cに加わる力を分散させることができ、硬質な部材を用いることなく、軸受け38を樹脂等により形成しても変形することなく鋼球20を支持することが可能となる。
また、鋼球20の転動にともなって凹部45の内壁面を押圧する力は、鋼球20の反駆動軸側の略半周部分に加わる。このため、鋼球20の反駆動軸側の略半周部と凹部45の内壁面44とを接触させることによって、内壁面44に加わる力を最大限分散させることができる。そして、鋼球20の略半周部分だけを接触させていることによって鋼球20の転がり具合も損なわれることなくスムーズに転動させることができる。
【0017】
軸受け38,38は、図3(c)に示すように、筒状に形成された軸受け保持部材36の両端部に取り付けられて一体に設けられている。本実施形態においては、軸受け保持部材36の両端部に、平面形状が波形の凹部36a,36aが設けられ、この凹部36a,36aに軸受け38,38を嵌合させて軸受け保持部材36と軸受け38とを一体に設けている。
このように、軸受け保持部材36により2つの軸受け38を駆動軸16の軸線方向に所定幅離間させて設けていることによって、駆動軸16を安定して支持することができる。なお、本実施形態においては、軸受け38を軸受け保持部材36に2つ設けて構成しているが、本発明においては、軸受け保持部材36に軸受け38が1つまたは3つ以上取り付けられていることであっても良い。また、本実施形態においては、軸受け38と軸受け保持部材36とを別体により形成しているが、樹脂により一体に形成することでも良い。
【0018】
図5は、本発明にかかる支持部材の他の実施形態の構成を示す図である。図5に示す支持部材34aには、図3に示す支持部材34と同様、周方向に等間隔に4つ設けられた凹部45が上部と下部とに配設されている。この支持部材34aは、軸受け38、軸受け保持部材36及び、支持部材34aをケーシング18内に取り付ける際に用いる係止部46とを樹脂により一体成形したものである。このように一体成形することによって、支持部材の部品点数が減ることから、支持部材をより安価に製造することができる。
【0019】
なお、本実施形態では、支持部材に凹部45を周方向に4つ配設したものについて記載しているが、これに限定されるものではなく、2つ、3つまたは5つ以上設けらているものであっても良い。
また、支持部材に設けられる凹部45の配置も、本実施形態においては、周方向に等間隔に配設されているものについてのみ記載しているが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示す軸受け48のように、一方の半周部分においては周方向に60度の間隔で凹部45が配設され、他方の半周部分においては、90度の間隔で凹部45が配設されているものであっても良い。これは、電動歯ブラシが略一方向のみに押圧して使用するものであるため、負荷が大きくかかる側に鋼球20を多く配設することによって、駆動軸16を安定して支持しているものである。
【0020】
さらに、本実施形態においては、軸受け及び軸受け保持部材を樹脂により形成したものについて記載しているが、本発明においては、樹脂により形成されているものに限定するものではなく、ある程度の硬度をもち安価に形成できる材質のものであれば良い。
【0021】
【発明の効果】
本発明による電動歯ブラシによれば、上述したように、駆動軸の往復動とともに転動する鋼球を保持し駆動軸をガイドする支持部材を廉価な部材により形成することにより電気歯ブラシを安く製造することができる。そして、鋼球を収納する凹部の内壁面が鋼球の外周面の反駆動軸側の略半周部分と当接するように形成されているため、鋼球が高速で転動しても支持部材に加わる力は分散されるため、支持部材は変形することなく鋼球を保持することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動歯ブラシの一実施形態の構成を示す正面断面図である。
【図2】図1に示す電動歯ブラシの進退動変換機構の構成を示す側面図である。
【図3】図1に示す電動歯ブラシの支持部材の構成を示す、軸受けの正面断面図、軸受けの平面断面図、支持部材の正面断面図である。
【図4】図3に示す軸受けの構成を示す部分拡大図である。
【図5】本発明にかかる電動歯ブラシにおける支持部材の他の構成を示す正面断面図である。
【図6】本発明にかかる電動歯ブラシにおける軸受けの他の構成を示す平面断面図である。
【図7】従来の電動歯ブラシの構成を示す正面断面図及び支持部材の平面断面図である。
【符号の説明】
10 電動歯ブラシ
14 進退動変換機構
16 駆動軸
18 ケーシング
20 鋼球
34 支持部材
36 軸受け保持部材
38 軸受け
44 支持側壁
45 凹部
Claims (3)
- 先端にブラシアタッチメントが装着され、進退動変換機構を介してモータにより軸線方向に進退動駆動される駆動軸と、
該駆動軸の外周面に当接して前記駆動軸の進退動とともに転動する鋼球を保持し、前記駆動軸をガイドして支持する支持部材とを備えた電動歯ブラシにおいて、
前記支持部材には、前記駆動軸が挿通する貫通孔と、前記鋼球を収納するとともに、前記鋼球の外周面の一部を貫通孔側に突出させる内周開口部が形成された凹部とが設けられ、
前記凹部は、前記駆動軸の軸線方向に延出する略円筒孔状に形成され、凹部の反駆動軸側の内壁面が、前記鋼球の外周面の略半周部が当接する湾曲面に形成されていることを特徴とする電動歯ブラシ。 - 前記支持部材が樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の電動歯ブラシ。
- 前記支持部材は、筒状に形成された軸受け保持部の両端部に、前記凹部が複数個配設された一対の軸受けが着脱自在に装着されてなることを特徴とする請求項1または2記載の電動歯ブラシ。
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