JP2004232140A - 再剥離性圧着記録用紙 - Google Patents

再剥離性圧着記録用紙 Download PDF

Info

Publication number
JP2004232140A
JP2004232140A JP2003022383A JP2003022383A JP2004232140A JP 2004232140 A JP2004232140 A JP 2004232140A JP 2003022383 A JP2003022383 A JP 2003022383A JP 2003022383 A JP2003022383 A JP 2003022383A JP 2004232140 A JP2004232140 A JP 2004232140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
adhesive layer
recording paper
sensitive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003022383A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Tanimoto
浩規 谷本
Atsushi Sakamoto
篤史 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuetsu Paper Mills Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuetsu Paper Mills Ltd filed Critical Hokuetsu Paper Mills Ltd
Priority to JP2003022383A priority Critical patent/JP2004232140A/ja
Publication of JP2004232140A publication Critical patent/JP2004232140A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

【目的】本発明の目的は、熱定着方式での畜熱によるトナーブロッキングを防止するために再剥離強度を下げることなく低塗工量にすることにより、高い透気性を持つ再剥離性圧着記録用紙を提供することにある。
【解決手段】支持体の少なくとも片面に、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示す感圧接着層を有し、加圧時の接着が接着後に剥離可能である圧着記録用紙において、前記感圧接着層がカチオン性樹脂を含有し、かつ熱定着方式を含む電子写真方式により記録した感圧接着層を折り畳み圧着することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式による記録が可能で、且つ安定した接着力を提供することが可能な再剥離性圧着記録用紙に関するものである。ここで再剥離性圧着記録用紙とは、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示し、加圧接着後に剥離可能な感圧接着層を有する記録用紙のことをいう。
【0002】
【従来の技術】
近年、再剥離性圧着記録用紙を用いた2つ折りはがきや3つ折りはがきの用途が拡大している。これらの再剥離性圧着記録用紙は、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示す感圧接着剤を支持体に塗布して感圧接着層を形成させ、用紙を折り畳むことにより感圧接着層同士を対面させた状態で圧力により接着させるものであり、加圧時の接着は接着後に剥離可能にもできるし、剥離不能なまでに接着することも可能である。はがきの親展情報内容である暗証番号、会員番号、請求金額、預金残高などは剥離可能な感圧接着面に印字し、圧力により貼合せた後、受取人が剥離することにより内容を確認できる。
【0003】
再剥離性圧着記録用紙は、感圧接着層の上に印字して別の感圧接着層と加圧により貼合せ、かつ再度それぞれを剥離して内容を確認するため、印字した内容が対面の感圧接着層に転写するという、いわゆる裏写り、インク写りの問題があった。このような裏写りの現象を避けるために、電子写真方式による印字方式がとられ、いわゆるノンインパクトプリンターにより実現されていた。ここで、ノンインパクトプリンターとは、微小なインク粒子を形成、飛翔させて印字するインクジェット記録方式や静電記録媒体上に静電潜像を形成し、トナーで現像・定着(熱または光)する静電記録方式などであり、機械的衝撃を用いず、電気的・電子的・光学的な手段を用いる印字方式のプリンターの総称である。
【0004】
静電記録方式で印字する場合、トナーを熱定着するにはかなりの高温度を要し、連続帳票形態の再剥離性圧着記録用紙を高速印字処理するには、熱定着ロール(約200℃)では短時間の接触となり、トナーが溶融して定着するのに十分な温度まで加熱できないので、実際には熱定着ロールの前に予熱板(約130℃)があり、予備加熱されることで高速処理を可能にしている。
【0005】
このような熱定着方式は印字面(感圧接着面)および紙自体に過度の熱を与え、その水分を奪い、感圧接着層面が乾燥して圧着性が低下してしまう上に、印字後の積層状態での畜熱により、定着したトナーの一部が再溶融し、トナー同士の接着(トナーブロッキング)が生じる問題があった。
【0006】
このトナーブロッキングの問題は、従来技術で供される再剥離性圧着記録用紙の透気性が低く、積層状態での畜熱が放出され難いことが原因の1つである。
透気性を向上させる目的で接着層の厚みを規定して接着層塗布後の透気性の低下を抑制している(例えば特許文献1参照。)。しかし、この方法では特許文献1中に記載はされていないが、接着層厚みを薄くするためには低塗工量にする必要があるが、その場合には接着力低下が生じ、別の解決課題を招く可能性がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−119614号公報(第2−5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明が解決しようとする課題は、熱定着方式での畜熱によるトナーブロッキングを防止するために再剥離強度を下げることなく低塗工量にすることにより、高い透気性を持つ再剥離性圧着記録用紙を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、以上の様な問題点を解決するため鋭意研究の結果、以下の発明に至った。
【0010】
従って本発明の第一の目的は支持体の少なくとも片面に、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示す感圧接着層を有し、加圧時の接着が接着後に剥離可能である圧着記録用紙において、前記感圧接着層がカチオン性樹脂を含有し、かつ熱定着方式を含む電子写真方式により記録した感圧接着層を折り畳み圧着することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙の発明である。
【0011】
第二の目的は前記再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着層が合成シリカ100乾燥重量部に対し、カチオン性樹脂を5〜50乾燥重量部含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙の発明である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定的に解釈されない。
まず、本発明に係る再剥離性圧着記録用紙を作製する方法を説明する。
【0013】
2つ折用の塗工方法は次の通りである。先ず、顔料層(非接着層)を基材となる原紙に塗工し、次に顔料層と反対となる面に感圧接着剤層を形成する順序が望ましい。しかし、この順序が逆でも良く、また2ステージのコーターヘッドで一度に表裏両面塗工しても良い。
【0014】
3つ折り用の塗工方式は次の通りである。先ず、片面に感圧接着層を形成し、次に反対面に同様の感圧接着層を形成する順序が望ましい。しかし、2ステージのコーターヘッドで一度に表裏両面塗工しても良い。
【0015】
次に本発明に係る再剥離性圧着記録用紙を説明する。
支持体として、従来公知のフォーム用紙(非塗工紙)の他に、上質紙、中質紙(非塗工紙)、各種バインダーで含浸された含浸紙及び各種顔料で塗工された塗工紙、アート紙などの原紙を使用することができる。
【0016】
支持体の少なくとも片面に、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示す感圧接着層を有し、加圧時の接着が接着後に剥離可能である再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着層がカチオン性樹脂を含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙の発明である。
【0017】
高い透気性を得る為には、再剥離強度を下げずに塗工量を下げる必要がある。本発明の再剥離性圧着記録用紙では感圧接着層の主成分となる薬品の選択が重要であり、合成シリカ、天然ゴム系エマルジョンを含むバインダー、カチオン性樹脂がそれらの条件を満たすものである。
【0018】
カチオン性樹脂は直接染料、酸性染料或いは反応染料を紙に定着させる定着剤として用いており、シリカ系顔料をそのカチオン性によりカチオン活性させ、アニオン性を有するインクジェット用インクをイオン結合により定着させるのに効果があり、水性インクの耐水性を付与させる為に含有させる。本発明でいうカチオン性樹脂としてはポリアミン、ポリアルキルアミン及び変性ポリアミン系などのポリアミン系樹脂、ポリジアリルアミン系樹脂、ポリアミド・エポキシ系樹脂、ポリアミン・エピクロロヒドリン系樹脂、ポリアミドポリアミン・エピクロロヒドリン縮合樹脂、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド・二酸化イオウ共重合物が使用できる。
【0019】
カチオン性樹脂はシリカ系顔料をそのカチオン性によりカチオン活性させ、アニオン性を有する天然ゴム系エマルジョンと軟凝集させる為に含有させる。本発明でいうカチオン性樹脂は、水に溶解したときに離解してカチオン性を呈する1〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーであり、オリゴマーまたはポリマーが好ましい。そのカチオン性樹脂を合成シリカ100乾燥重量部に対して1〜50乾燥重量部配合してなることが熱定着方式において透気性、再剥離強度を有する為に必要な割合である。
【0020】
再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着層が感圧接着剤100乾燥重量部に対し、カチオン性樹脂を5〜50乾燥重量部含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙の発明である。
【0021】
感圧接着剤100重量部に対し、カチオン性樹脂を5〜50重量部の範囲となるように添加し、塗工乾燥することにより、再剥離強度を維持しながら塗工量を減少することができ、透気性を高くすることが可能である。
【0022】
カチオン性樹脂を使用するのは、再剥離強度を下げることなく、透気性を向上させることができるからである。これはアニオン性である合成シリカ、天然ゴム及びその変性体と軟凝集させることで再剥離強度が向上するので塗工量を減少させることができ、さらに凝集粒子間に空隙が生じることから透気性が向上する。カチオン性樹脂含有量が上記範囲を超える場合、調液時に強い凝集を起こし、塗工または調液不能になる。
【0023】
合成シリカとしては超微粉含水珪酸の二次凝集物で、その平均粒子径が3μmのものを使用し、二次凝集の細孔形成させるのが最も好ましい。但し、これ以外の合成シリカや他の塗工用顔料、例えば酸化チタン、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント、硫酸バリウム、水酸化アルミなどを適宜併用しても良い。
【0024】
また、本発明の再剥離性圧着記録用紙は、感圧接着層同士を重ね合わせて圧力を加えることで接着することが可能で、感圧接着層の接着性の制御、あるいは加える圧力の加減により、接着後に剥離可能に接着させることも、接着後に剥離不能なまでに強接着させることも可能である。一般の3つ折り葉書において、印字内容を確認するために剥離可能に接着する面と、印字内容を設けず剥離不能に強接着する面は、このような感圧接着性の違いを利用したものである。
【0025】
本発明の再剥離性圧着記録用紙の感圧接着剤塗工液で形成する感圧接着層においてプロセスインキ、UVインキなどによるオフセット印刷適性並びに再剥離性を満たすには、主成分となる薬品の選択が重要であり、合成シリカ、感圧接着剤を組合わせることがそれらの条件を満たすものである。
【0026】
また、他の塗工用顔料、例えば酸化チタン、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、タルク、プラスチックピグメント、硫酸バリウム、水酸化アルミなどを適宜併用しても良い。感圧接着層の表面に二つのピークの異なる凹凸状態を形成し、再剥離強度を向上させながら、耐ブロッキング性を付与させる充填剤として小麦澱粉やこれ以外の馬鈴薯、タピオカ、コーンなどを原料とした物、あるいはシリカ、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタンなどを併用することができる。
【0027】
天然ゴム系エマルジョンとしては、通常封筒用口糊などで用いられている感圧接着剤で良く、天然生ゴム、天然加硫ゴム、メタクリル酸メチル(MMA)やスチレンモノマーなどのグラフト共重合天然ゴムエマルジョンなどやこれらの混合物或いはスチレン・ブタジェン系(SBR)やブタジェン(BR)などの合成ゴムエマルジョン並びにアクリル酸エステル、スチレン・アクリルなどのアクリル共重合系エマルジョンなどを適宜併用しても良い。この中で、MMAのグラフト共重合天然ゴムエマルジョンにスチレン・ブタジエン共重合エマルジョンを併用したものが、印刷インキ受理性、表面強度、耐刷力、耐ブロッキング性、耐熱性、顔料の固着性などを向上させるのでより好ましい。
【0028】
さらに、印刷強度(表面強度)を向上させる目的において酸化澱粉、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、大豆蛋白、合成蛋白、カゼインなどを、並びに酢酸ビニル系、メチルメタクリレート・ブタジェン系エマルジョン、スチレン・ブタジエン系エマルジョン、アクリル・ブタジエン系エマルジョンなどを必要に応じ含有させることができる。
【0029】
本発明の感圧接着層には、さらに、その他の添加剤として、分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤、帯電防止剤、老化防止剤、などを適宜配合することもできる。
【0030】
本発明を支持体にオフセット印刷可能な感圧接着層を塗工する方法は、例えば、各種グラビアコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、各種ブレードコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ショートドウェルコーター、ディップコーター、落下カーテンコーター、スライドコーター、ダイコーター等の一般的なコーターをオンマシン或いはオフマシンで用いることができる。
【0031】
感圧接着層の塗工量は乾燥重量で2〜10g/m の範囲で調整されるのが望ましい。塗工量を上記範囲に限定した理由は、2g/m未満では感圧接着剤層としての接着力が低く、好ましくないためである。また塗工量が10g/mを超えると、経済的な面から実用性が劣り、感圧接着層としての接着力が強すぎて印字面の紙表面破壊を起こしたり、透気性を低下させたりして好ましくない。
【0032】
本発明の圧着記録用紙は、折り目にあたる部分に切れ込み部分や圧縮線を入れ、折り畳みやすくすることは何等差し支えない。また、得られた圧着記録用紙は、1枚の圧着記録用紙を折り畳んで一体化することも、2枚の圧着記録用紙を重ね合わせて一体化することも可能である。裏面にも感圧接着層(表面の感圧接着層と区別する場合には、表面の感圧接着剤により得られる接着性よりも強いということで強接着層と呼ぶ)を設けた両面圧着記録用紙においては、同様に1枚の圧着記録用紙を2つに、あるいは3つに折り畳んで一体化することも、2枚以上の圧着記録用紙を重ね合わせて一体化することも可能である。圧着記録用紙を圧着するには重ね合った感圧接着層を加圧処理することにより行うことができる。
【0033】
本発明の再剥離性圧着記録用紙は、本発明の圧着記録用紙を感圧接着層同士が重なるように2層に重ね合わせ圧着して得られるものである。上述の両面圧着記録用紙を用いれば3つ折り葉書のように、圧着記録用紙を3重に重ね合わせて一体化することも可能である。圧着記録用紙を用いた剥離性葉書を作製する場合も、2枚の圧着記録用紙を重ね合わせて圧着するか、1枚の再剥離可能な圧着記録用紙を”く”の字状に折り曲げてから圧着させる印字部分全面を隠ぺいする方法(2つ折りはがき)、あるいは”V”字状に折り曲げて印字情報の一部のみを隠ぺいする方法、1枚の両面圧着記録用紙を”N”字状に折り曲げて圧着する方法(3つ折りはがき)などいずれの方法を用いても差し支えない。
【0034】
本発明の再剥離性圧着記録用紙は、情報の非公開性が完全であり、感圧接着剤の剥離可能な接着性を利用して2面の圧着記録用紙を剥離して内部の記録を読む事が出来、且つ一旦剥離した圧着記録用紙は再接着しないため、情報の秘守性が高いものである。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り乾燥重量部および重量%を示す。
【0036】
実施例1
原紙に、以下の組成の感圧接着剤塗工液を乾燥塗工量が6g/mとなるように両面に塗工、乾燥させて再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例1とした。
合成シリカ 100部
感圧接着剤 100部
カチオン性樹脂 5部
【0037】
実施例2
実施例1のカチオン性樹脂5部を50部に変更した以外は、実施例1と同様にして、再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例2とした。
合成シリカ 100部
感圧接着剤 100部
カチオン性樹脂 50部
【0038】
比較例1
実施例1のカチオン性樹脂5部を0部に変更した以外は、実施例1と同様にして、再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例1とした。
【0039】
比較例2
実施例1のカチオン性樹脂5部を55部に変更した以外は、実施例1と同様にして、再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例2とした。
【0040】
(1)電子写真方式印字品位
レーザービームプリンター(Canon社製 LBP−880)を用いて、テスト印字パターン(文字、線、ベタ)を印字し、視感で評価した。
鮮明な画像、印字が得られたものから◎、○、△、×とした。
【0041】
(2)再剥離強度
再剥離性圧着記録用紙を葉書の大きさにカットし、圧着面を内側に折り込み、ロール加圧により圧着し、その圧着力を測定する。また、圧着面にUV照射(オゾン発生水銀ランプ 型GS HI−20N 2000W、UVランプと紙との距離27cm、照射時間0.57秒)後、葉書の大きさにカットし、圧着面を内側に折り込み、ロール加圧により圧着し、その圧着力を測定する。ロール加圧には、ドライシーラーPRESSLE econo(トッパン・フォームズ株式会社製)を使用した。ロール加圧は、幅10cmの試料をロールシーラーのギャップ約130μmの条件でローラー処理を行う。
各実施例及び各比較例の再剥離性圧着記録用紙は上記の条件でロール圧着を行う。本作業は迅速に行い、試料はポリ袋に密封保存するため、試料は実機製造時の水分を維持しているものとする。次に23℃、65%R.H.の環境下でストログラフM−1型(東洋精機製作製)で速度300mm/分、剥離角90度(T型剥離)で剥離し、その抵抗値を測定する。試料は幅10cmの中央部を25mm巾に断裁して測定し、数値を平均して圧着力gf/25mmを求める。剥離可能な圧着力とは、望ましくはUV照射後、60〜120gf/25mmである。これより高いと剥離する場合に紙面が破れるなどのトラブルが発生しやすく、低いと配達中などに剥離してしまうなどのトラブルが発生しやすい。
【0042】
(3)オフセット印刷適性
RI−3型印刷適性試験機(明製作所製)を使用して耐刷力を評価した。インクはプロセスインク(東洋インキ製造社製、PRINTING INK、墨、SMX、TV−15)を0.4cc、印刷速度:60rpm、印圧:8.5mm、4回刷り。視感で評価し、インキによる塗工層剥け、紙剥けなどが全くないものから◎、○、△、×とした。
【0043】
(4)透気性
23℃、65%R.H.に調湿後、同じ環境下で王研式透気度平滑度試験機KY型(旭精工社製)を使用して透気度を測定した。トナーブロッキングを生じない透気度とは、望ましくは400秒以下である。
【0044】
(5)インクジェット印字品位
インクジェットプリンター(ヒューレットパッカード社製HP DeskJet560J)のインクカートリッジにサイテックス1040黒インクを注射器で注入し、テスト印字パターン(文字、線、ベタ)を印字し、視感で評価した。鮮明な画像、印字が得られたものから◎、○、△、×とした。
【0045】
(6)インク耐水性(流水法)
インクジェットプリンターのインクカートリッジにサイテックス1040黒インクを注射器で注入し、ベタ印字を行う。次に水をはった容器に水を注ぎながら、テスト印字パターン(ベタ部)を印字面が水に接するように浮かべ、5分間後のインク濃度及び滲みを視感で評価した。画像、印字に滲み、インクの溶出の全くないものから◎、○、△、×とした。
【0046】
上記の実施例、比較例を下記表1に示した。
【表1】
Figure 2004232140
【0047】
上記の方法により試験を行い、その評価結果を下記表2に示した。
【表2】
Figure 2004232140
【0048】
評価結果:実施例において得られた圧着記録用紙は透気度が低く、再剥離強度も制御可能であり、オフセット印刷機適性に優れ、品質バランスの取れたものであった。また、電子写真方式による印字記録に適しており、プリンターを汚すことなく、トナー定着に優れた印字を行うことができ、積層状態での畜熱によるトナーブロッキング発生を抑えることができた。また、圧着性についても接着力を適性に制御することができた。以上より親展性のある再剥離性圧着記録用紙としての使用に適していた。
【0049】
これに対して、比較例1はIJ適正がなく、透気度と接着力を維持することができなかった。比較例2はオフセット印刷強度が弱く、調液性も低下した。
【0050】
【発明の効果】
本発明の再剥離性圧着記録用紙は、感圧接着層の強度があるため、耐刷性に優れ、印刷機を汚すことなく大量に連続に印刷できるため、作業性に優れる。電子写真方式の印字記録において、プリンターを汚すことなく印字ができ、透気性に優れるため積層状態でのトナーブロッキングを抑制することができ、更にはインクジェット印字可能である。圧着後の再剥離の際にもトナーの対面への転写、いわゆる裏写りが抑制され、圧着面全面にわたって読みやすい記録とすることができる。さらには、本発明の圧着記録用紙においては、接着力の制御が容易であり、且つ、経時安定性にも優れるため、安価に確実な親展葉書を製造できる。又、本発明は、剥離性葉書のほかに、連続伝票用、貼り付け伝票、ラベル、記録用など多くの用途に用いることができ、工業的意義の大きいものである。

Claims (3)

  1. 支持体の少なくとも片面に、通常状態では粘着性、接着性ともに示さず加圧時に接着性を示す感圧接着層を有し、加圧時の接着が接着後に剥離可能である圧着記録用紙において、前記感圧接着層がカチオン性樹脂を含有し、かつ熱定着方式を含む電子写真方式により記録した感圧接着層を折り畳み圧着することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙。
  2. 前記感圧接着層はその主成分が合成シリカ、天然ゴム系エマルジョンを含むバインダー等の感圧接着剤及びカチオン性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の再剥離性圧着記録用紙。
  3. 前記再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着層が合成シリカ100乾燥重量部に対し、カチオン性樹脂を1〜50乾燥重量部含有することを特徴とする請求項1記載の再剥離性圧着記録用紙。
JP2003022383A 2003-01-30 2003-01-30 再剥離性圧着記録用紙 Pending JP2004232140A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003022383A JP2004232140A (ja) 2003-01-30 2003-01-30 再剥離性圧着記録用紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003022383A JP2004232140A (ja) 2003-01-30 2003-01-30 再剥離性圧着記録用紙

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004232140A true JP2004232140A (ja) 2004-08-19

Family

ID=32951460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003022383A Pending JP2004232140A (ja) 2003-01-30 2003-01-30 再剥離性圧着記録用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004232140A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006124883A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Hokuetsu Paper Mills Ltd 再剥離性圧着記録用紙
WO2008010522A1 (fr) * 2006-07-20 2008-01-24 Kishu Paper Co., Ltd. papier de base pour carte postale à collage sous pression
EP4029918A1 (en) 2021-01-19 2022-07-20 FUJIFILM Business Innovation Corp. Pressure-responsive particles, cartridge, and apparatus for manufacturing printed matter

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0939378A (ja) * 1995-08-03 1997-02-10 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙および折り畳み圧着記録用紙の製造方法
JPH10157345A (ja) * 1996-11-29 1998-06-16 Hokuetsu Paper Mills Ltd 再剥離性圧着葉書用記録紙及びその製造方法
JPH1134208A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙
JP2000119614A (ja) * 1998-10-20 2000-04-25 Daio Paper Corp 圧着用紙
JP2002241718A (ja) * 2001-02-21 2002-08-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙
JP2003027398A (ja) * 2001-07-19 2003-01-29 Hokuetsu Paper Mills Ltd オフセット印刷可能なインクジェット用感圧接着性記録用紙

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0939378A (ja) * 1995-08-03 1997-02-10 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙および折り畳み圧着記録用紙の製造方法
JPH10157345A (ja) * 1996-11-29 1998-06-16 Hokuetsu Paper Mills Ltd 再剥離性圧着葉書用記録紙及びその製造方法
JPH1134208A (ja) * 1997-07-14 1999-02-09 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙
JP2000119614A (ja) * 1998-10-20 2000-04-25 Daio Paper Corp 圧着用紙
JP2002241718A (ja) * 2001-02-21 2002-08-28 Mitsubishi Paper Mills Ltd 圧着記録用紙
JP2003027398A (ja) * 2001-07-19 2003-01-29 Hokuetsu Paper Mills Ltd オフセット印刷可能なインクジェット用感圧接着性記録用紙

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006124883A (ja) * 2004-10-29 2006-05-18 Hokuetsu Paper Mills Ltd 再剥離性圧着記録用紙
WO2008010522A1 (fr) * 2006-07-20 2008-01-24 Kishu Paper Co., Ltd. papier de base pour carte postale à collage sous pression
JP2008025051A (ja) * 2006-07-20 2008-02-07 Kishu Paper Co Ltd 圧着葉書用原紙
JP4607065B2 (ja) * 2006-07-20 2011-01-05 紀州製紙株式会社 圧着葉書用原紙
EP4029918A1 (en) 2021-01-19 2022-07-20 FUJIFILM Business Innovation Corp. Pressure-responsive particles, cartridge, and apparatus for manufacturing printed matter

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003327930A (ja) 感圧接着シート
JP2004232140A (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP2005125639A (ja) 高速輪転インクジェット記録用圧着葉書用紙
JP2004082466A (ja) 感圧接着シート
JP2004276519A (ja) 両面インクジェット記録用シートおよびその使用
JP4331452B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP2001219680A (ja) 隠蔽葉書
JP2011098506A (ja) 圧着用紙の原紙、その製造方法、及びその製造方法に使用される感圧接着剤組成物塗料
JP3580919B2 (ja) 感圧接着性記録シート
JP3732495B2 (ja) 疑似接着用紙または疑似接着紙およびそれらの製造方法
JP4640890B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP2004099821A (ja) 感圧接着シート
JPH1134208A (ja) 圧着記録用紙
JP3853403B2 (ja) 再剥離型情報担持シート
JP2003027398A (ja) オフセット印刷可能なインクジェット用感圧接着性記録用紙
JP3909748B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP4583617B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙及びその製造方法
JPH10250263A (ja) 圧着記録用紙および記録方法
JP3812870B2 (ja) 湿式電子写真印刷用の感圧接着シート
JP2004083790A (ja) 感圧接着シート
JP2005298994A (ja) 擬似接着紙用塗工紙およびその製造方法
JP2007237550A (ja) インクジェット記録用圧着葉書用紙
JP2005105258A (ja) 感圧接着シート
JP2001105723A (ja) インクジェット記録用疑似圧着紙
JP2001262096A (ja) トナー定着性に優れた感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20040714

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20040714

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20050106

A621 Written request for application examination

Effective date: 20051102

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081003

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Effective date: 20100402

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110510