JP2004226522A - 表示装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】映像データが水平走査周期毎に1ラインずつ入力され、データ駆動回路は、映像データの1ライン表示信号を順次一定期間毎に生成して画素アレイにN回(Nは2以上の自然数)出力する第1工程と、画素の輝度を第1工程の輝度以下にする表示信号を生成して画素アレイにM回(MはNより小さい自然数)出力する第2工程とを交互に繰り返し、走査駆動回路は、前記第1工程において複数の画素行をY行(YはN/Mより小さい自然数)毎に画素アレイの一端から他端に向けて順次選択する第1選択工程と、前記第2の工程において複数の画素行の前記第1選択工程で選択された(Y×N)行以外をZ(ZはN/M以上の自然数)毎に画素アレイの一端から他端に向けて順次選択する第2選択工程とを交互に繰り返す。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置及びその駆動方法に係り、特にアクティブ・マトリクス型と称される表示装置及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブ・マトリクス型の表示装置は、基板面に、そのx方向に延在しy方向に並設される複数のゲート信号線とy方向に延在しx方向に並設される複数のドレイン信号線とで囲まれる各領域を画素領域とし、これら各画素領域の集合体を表示部としている。
【0003】
各画素領域には、ゲート信号線からの走査信号によって駆動するスイッチング素子と、このスイッチング素子を介してドレイン信号線からの映像信号が供給される画素電極とが少なくとも形成されて画素を構成している。
【0004】
前記画素電極はこの画素電極との間で電界あるいは電流を生じせしめる対向電極との間に介在される光学材料の光透過率あるいは発光を制御するようになっている。
【0005】
各ゲート信号線はそれらに順次走査信号を供給することによって、該走査信号線が供給されたゲート信号線に沿って並列される画素群の各画素が選択され、この選択されたタイミングに合わせて、各ドレイン信号線に供給される映像信号が前記各画素の画素電極に供給されるようになる。
【0006】
そして、このように構成された表示装置は、それに動画を映像させる際にその画像を鮮明化させるため、画面の全域を複数のフレームにわたって黒表示させることが試みられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、たとえば、画面の全域をゲート信号線に沿った方向で複数に分割し、これら分割されたそれぞれの領域に各フレームの切り替え毎に順次黒表示した場合に、画面の斜め方向に他の領域に対して比較的明るい輝線が各フレームの切り替えに応じて流れるように表示される不都合を見出した。
【0008】
また、上述した黒表示の際に、順次切り替わるフレームにおいてあるライン上で黒表示がなされなかったり、より暗く表示される現象が発生されることを見出した。
【0009】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的は、画面上において輝線の表示流れの発生を防止した表示装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、各フレームにおいて黒表示の均一化を図った表示装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0012】
手段1.
本発明による表示装置は、たとえば、第1方向沿いに並ぶ複数の画素を夫々含む複数の画素行が該第1方向に交差する第2方向沿いに並設される画素アレイ、該複数の画素行の夫々を走査信号にて選択する走査駆動回路、該複数の画素行の該走査信号にて選択された少なくとも1行に含まれる該画素の各々に表示信号を供給するデータ駆動回路、及び該画素アレイの表示動作を制御する表示制御回路を備えたものであって、
映像データがその水平走査周期ごとにその1ラインずつ入力され、
前記データ駆動回路は、前記映像データの1ライン毎にこれに対応する表示信号を順次一定期間毎に生成し且つ該表示信号を画素アレイにN回(Nは2以上の自然数)出力する第1の工程と、
前記画素の輝度を前記第1工程における該画素のそれ以下にする表示信号を前記一定期間に生成し且つ該表示信号を画素アレイにM回(MはNより小さい自然数)出力する第2の工程とが交互に繰り返され、
前記走査駆動回路は、前記第1の工程において前記複数の画素行をY行(YはN/Mより小さい自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第1選択工程と、
前記第2の工程において前記複数の画素行の前記第1選択肯定で選択された(Y×N)行以外をZ(ZはN/M以上の自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第2選択工程とが交互に繰り返され、
前記映像データの第1の工程で出力される表示信号は、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔内で、それが格納されるメモリから遅延されることを特徴とするものである。
【0013】
手段2.
本発明による表示装置は、たとえば、手段1に示す構成を前提とし、映像データの第2の工程で出力される表示信号は、その出力がフレーム毎の表示にて異なる時間をずらしてなされるとともに、各フレームの前記表示信号は次のフレームの対応する表示信号に対して時間的に前記一定期間のずれが多くとも(N−2)個含むことなく割り振られていることを特徴とするものである。
【0014】
手段3.
本発明による表示装置は、たとえば、手段1に示す構成を前提とし、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をそれ以外の或る映像データの第2の工程で出力される表示信号と次の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔がほぼ同じとなっていることを特徴とするものである。
【0015】
手段4.
本発明による表示装置は、たとえば、手段1に示す構成を前提とし、前記第1の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第1選択工程で選択される前記画素行の行数:Yは1であり、該第1の工程での表示信号の出力回数:Nは4以上であり、前記第2の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第2選択工程で選択される前記画素行の行数:Zは4以上であり、且つ該第2の工程での表示信号の出力回数:Nは1であることを特徴とするものである。
【0016】
手段5.
本発明による表示装置の駆動方法は、たとえば、第1方向沿いに並ぶ複数の画素を夫々含む複数の画素行が該第1方向に交差する第2方向沿いに並設される画素アレイ、該複数の画素行の夫々を走査信号にて選択する走査駆動回路、該複数の画素行の該走査信号にて選択された少なくとも1行に含まれる該画素の夫々に表示信号を供給するデータ駆動回路、及び該画素アレイの表示動作を制御する表示制御回路を備えた表示装置に映像データをその水平走査周期ごとにその1ラインずつ入力し、
前記データ駆動回路により、
前記映像データの1ライン毎にこれに対応する表示信号を順次生成し且つ該表示信号を画素アレイにN回(Nは2以上の自然数)出力する第1の工程と、
前記画素の輝度を前記第1工程における該画素のそれ以下にする表示信号を生成し且つ該表示信号を画素アレイにM回(MはNより小さい自然数)出力する第2の工程とが交互に繰り返し、
前記走査駆動回路により、
走査クロックの入力に基づき、前記第1の工程において前記複数の画素行をY行(YはN/Mより小さい自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第1選択工程と、
前記第2の工程において前記複数の画素行の前記第1選択工程で選択された(Y×N)行以外をZ行(ZはN/M以上の自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第2選択工程とが交互に繰り返し、
且つ、前記映像データの第1の工程で出力される表示信号は、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔内で、それが格納されるメモリから遅延させることを特徴とするものである。
【0017】
手段6.
本発明による表示装置の駆動方法は、たとえば、手段5に示す構成を前提とし、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をそれ以外の或る映像データの第2の工程で出力される表示信号と次の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をほぼ同じとすることを特徴とするものである。
【0018】
手段7.
本発明による表示装置の駆動方法は、たとえば、手段5に示す構成を前提とし、前記第1の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第1選択工程で選択される前記画素行の行数:Yは1であり、該第1の工程での表示信号の出力回数:Nは4以上であり、前記第2の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第2選択工程で選択される前記画素行の行数:Zは4以上であり、且つ該第2の工程での表示信号の出力回数:Nは1であることを特徴とするものである。
【0019】
なお、本発明は以上の構成に限定されず、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による液晶表示装置の実施例を図面を用いて説明をする。
【0021】
《第1の実施例》
本発明による表示装置及びその駆動方法の第1の実施例を図1乃至図7を参照して説明する。本実施例では、アクティブ・マトリクス型の液晶表示パネル(Active Matrix−type Liquid Crystal Display Panel)を画素アレイ(Pixels−Array)に用いた表示装置(液晶表示装置)を引き合いに出すが、その基本的な構造や駆動方法はエレクトロルミネセンス・アレイ(Electroluminescence Array)や発光ダイオード・アレイ(Light Emitting Diode Array)を画素アレイとして用いた表示装置にも適用され得る。
【0022】
図1は、本発明による表示装置の画素アレイへの表示信号出力(データ・ドライバ出力電圧)とその各々に呼応した画素アレイ内の走査信号線G1の選択タイミングを示すタイミング・チャートである。図2は、表示装置に備えられた表示制御回路(タイミング・コントローラ)への映像データの入力(入力データ)とこれからの映像データの出力(ドライバ・データ)のタイミングを示すタイミング・チャートである。図3は、本発明による表示装置の本実施例における概要を示す構成図(ブロック図)であり、これに示された画素アレイ101とその周辺の詳細の一例は図9に示される。先述の図1及び図2のタイミング・チャートは、図3に示された表示装置(液晶表示装置)の構成に基づいて描かれている。図4は、本実施例における表示装置の画素アレイへの表示信号出力(データ・ドライバ出力電圧)とその各々に呼応した走査信号線選択タイミングの別の例を示すタイミング・チャートであり、表示信号の出力期間にシフトレジスタ型走査ドライバ(Shift−register type Scanning Driver)から出力される走査信号線で走査信号線の4本を選択し、これらの走査信号線の夫々に対応する画素行に表示信号を供給する。図5は、表示制御回路104(図3参照)に備えられたライン・メモリ回路(Line−Memory Circuit)105に含まれる4つのライン・メモリ毎に4ライン分の映像データを1ラインずつ書き込み(Write)し、且つ夫々のライン・メモリから読み出して(Read−Out)、データ・ドライバ(映像信号駆動回路)に転送するタイミングを示すタイミング・チャートである。図6は、本発明による表示装置の駆動方法に係り、その画素アレイでの本実施例による映像データ及びブランキング・データの表示タイミングを示し、これに則り本実施例における表示装置(液晶表示装置)を駆動したときの画素の輝度応答(画素に対応する液晶層の光透過率の変動)を図7に示す。
【0023】
はじめに、図3を参照して本実施例における表示装置100の概要を説明する。この表示装置100は、画素アレイ101としてWXGAクラスの解像度を有する液晶表示パネル(以下、液晶パネルと記す)を備える。WXGAクラスの解像度を有する画素アレイ101は、液晶パネルに限らず、その画面内に水平方向に1280ドットの画素を並べてなる画素行が垂直方向に768ライン並設されていることに特徴づけられる。本実施例における表示装置の画素アレイ101は、既に図9を参照して説明されたそれと概ね同じであるが、その解像度ゆえ、画素アレイ101の面内には768ラインのゲート線10と1280ラインのデータ線12とが夫々並設される。また、画素アレイ101には、その各々が前者のいずれか一つで伝送される走査信号で選択されて後者のいずれか一つから表示信号を受ける983040個の画素PIXが二次元的に配置され、これらにより画像が生成される。画素アレイがカラー画像を表示する場合は、各画素はカラー表示に用いられる原色の数に応じて水平方向に分割される。例えば、光の三原色(赤,緑,青)に応じたカラー・フィルタを備える液晶パネルでは、上述のデータ線12の数は3840ラインに増やされ、その表示画面に含まれる画素PIXの総数も上述の値の3倍となる。
【0024】
本実施例で画素アレイ101として用いられる前記液晶パネルを更に詳細に説明すれば、これに含まれる画素PIXの各々はスイッチング素子SWとして薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFTと略される)を備える。また、各画素はこれに供給される表示信号が増大するほど高い輝度を示す所謂ノーマリ黒表示モード(Normally Black−displaying Mode)で動作する。本実施例の液晶パネルのみならず、上述のエレクトロルミネセンス・アレイや発光ダイオード・アレイの画素もノーマリ黒表示モードで動作する。ノーマリ黒表示モードで動作する液晶パネルにおいては、図9の画素PIXに設けられた画素電極PXにデータ線12からスイッチング素子SWを通して印加される階調電圧と、液晶層LCを挟んで画素電極PXと対向する対向電極CTに印加される対向電圧(基準電圧、コモン電圧ともよばれる)との電位差が大きくなるほど、この液晶層LCの光透過率が上昇し、画素PIXの輝度を高める。換言すれば、この液晶パネルの表示信号である階調電圧は、その値が対向電圧の値から離れるほど、表示信号を増大させる。
【0025】
図3に示された画素アレイ(TFT型の液晶パネル)101には、図9に示される画素アレイ101と同様に、これに設けられたデータ線(信号線)12に表示データに応じた表示信号(階調電圧,Gray Scale Voltage,or Tone Voltage)を与えるデータ・ドライバ(表示信号駆動回路)102と、これに設けられたゲート線(走査線)10に走査信号(電圧信号)を与える走査ドライバ(走査信号駆動回路)103−1,103−2,103−3とが夫々設けられる。本実施例では、走査ドライバを画素アレイ101の所謂垂直方向沿いに3つに分割したが、その個数はこれに限定されず、またこれらの機能を集約させた一つの走査ドライバに置き換えてもよい。
【0026】
表示制御回路(タイミング・コントローラ,Timing Controller)104は、データ・ドライバ102に上述の表示データ(ドライバ・データ,Driver Data)106及びこれに応じた表示信号出力を制御するタイミング信号(データ・ドライバ制御信号,Data Driver Control Signal)107を、走査ドライバ103−1,103−2,103−3の夫々に走査クロック信号(Scanning Clock Signal)112及び走査開始信号(Scanning Start Signal)113を夫々転送する。走査制御回路104は、走査ドライバ103−1,103−2,103−3に、その夫々に応じた走査状態選択信号(Scan−Condition Selecting Signal)114−1,114−2,114−3をも転送するが、その機能については後述する。走査状態選択信号は、その機能からして表示動作選択信号(Display−Operation Selecting Signal)とも記される。
【0027】
表示制御回路104は、テレビジョン受像機、パーソナル・コンピュータ、DVDプレーヤ等、表示装置100の外部の映像信号源からこれに入力される映像データ(映像信号)120及び映像制御信号121を受ける。表示制御回路104の内部又はその周辺には映像データ120を一時的に格納するメモリ回路が設けられるが、本実施例ではライン・メモリ回路105が表示制御回路104に内蔵される。映像制御信号121は、映像データの伝送状態を制御する垂直同期信号(Vertical Synchronizing Signal)VSYNC,水平同期信号(Vertical Synchronizing Signal)HSYNC,ドット・クロック信号(Dot Clock Signal)DOTCLK,及びディスプレイ・タイミング信号(Display Timing Signal)DTMGを含む。表示装置100に1画面の映像を生成させる映像データは、垂直同期信号VSYNCに呼応して(同期して)表示制御回路104に入力される。換言すれば、映像データは垂直同期信号VSYNCにより規定される周期(垂直走査期間、フレーム期間とも呼ばれる)毎に上記映像信号源から表示装置100(表示制御回路104)に逐次入力され、このフレーム期間毎に1画面の映像が入れ代わり立ち代わり画素アレイ101に表示される。1フレーム期間における映像データは、これに含まれる複数のライン・データ(Line Data)を上述の水平同期信号HSYNCで規定される周期(水平走査期間とも呼ばれる)で分けて表示装置に順次入力される。換言すれば、フレーム期間毎に表示装置に入力される映像データの各々は複数のライン・データを含み、これにより生成される1画面の映像はライン・データ毎に拠る水平方向の映像を水平走査期間毎に垂直方向に順次並べて生成される。1画面の水平方向に並ぶ画素の各々に対応したデータは、上記ライン・データの各々を上記ドット・クロック信号で規定される周期で識別される。
【0028】
映像データ120及び映像制御信号121は陰極線管(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置にも入力されるため、その電子線を水平走査期間毎及びフレーム期間毎に走査終了位置から走査開始位置に掃引する時間を要する。この時間は映像情報の伝送においてデッド・タイム(Dead Time)となるため、これに対応する映像情報の伝送に寄与しない帰線期間(Retracing Period)と呼ばれる領域が映像データ120にも設けられる。映像データ120において、この帰線期間に対応する領域は、上述のディスプレイ・タイミング信号DTMGにより映像情報の伝送に寄与する他の領域と識別される。
【0029】
一方、本実施例にて記されるアクティブ・マトリクス型の表示装置100は、そのデータ・ドライバ102で1ラインの映像データ(上述のライン・データ)分の表示信号を生成し、これらを走査ドライバ103によるゲート線10の選択に呼応させて画素アレイ101に並設された複数のデータ線(信号線)12へ一斉に出力する。このため、理論的には帰線期間を挟むことなく水平走査期間から次の水平走査期間へライン・データの画素行への入力が続けられ、フレーム期間から次のフレーム期間へ映像データの画素アレイへの入力も続けられる。このため、本実施例の表示装置100では、表示制御回路104によるメモリ回路(ライン・メモリ)105からの1ライン分の映像データ(ライン・データ)毎の読み出しを、上述の水平走査期間(1ライン分の映像データのメモリ回路105への格納に宛がわれる)に含まれる帰線期間を縮めて生成された周期に則り行う。この周期は、後述する画素アレイ101への表示信号の出力間隔にも反映されるため、以降、画素アレイ動作の水平期間又は単に水平期間と記す。表示制御回路104は、この水平期間を規定する水平クロックCL1を生成し、上述のデータ・ドライバ制御信号107の一つとしてデータ・ドライバ102に転送する。本実施例では、1ライン分の映像データをメモリ回路105に格納する時間(上述の水平走査期間)に対して、これをメモリ回路105から読み出す時間(上述の水平期間)を縮めることで、1フレーム期間毎に画素アレイ101にブランキング信号を入力する時間を捻出する。
【0030】
図2は、表示制御回路104によるメモリ回路105への映像データ入力(格納)とこれからの出力(読み出し)の一例を示すタイミング・チャートである。垂直同期信号VSYNCのパルス間隔で規定されるフレーム期間毎に表示装置に入力される映像データは、入力データの波形に示される如く、これに含まれる複数のライン・データ(1ラインの映像データ)L1,L2,L3,…毎に帰線期間を夫々含めて、水平同期信号HSYNCに呼応して(同期して)表示制御回路104によりメモリ回路105に順次入力される。表示制御回路104は、上述の水平クロックCL1又はこれに類似するタイミング信号に則りメモリ回路105に格納されたライン・データL1,L2,L3,…を出力データの波形に示される如く、順次読み出す。このとき、メモリ回路105から出力されるライン・データL1,L2,L3,…の夫々を時間軸沿いに隔てる帰線期間は、メモリ回路105に入力されるライン・データL1,L2,L3,…の夫々を隔てるそれより、時間軸沿いに縮められる。このため、N回(Nは2以上の自然数)のライン・データのメモリ回路105への入力に要する期間とこれらのライン・データのメモリ回路105からの出力に要する期間(N回のライン・データ出力期間)との間には、メモリ回路105からライン・データをM回(MはNより小さい自然数)出力し得る時間が生じる。本実施例では、このMライン分の映像データをメモリ回路105から出力せしめる言わば余剰時間で画素アレイ101に別の表示動作を行わせる。
【0031】
なお、映像データ(図2では、これに含まれるライン・データ)は、データ・ドライバ102に転送される前に一旦メモリ回路105に格納されるため、その格納される期間に応じた遅延時間をおいて表示制御回路104により読み出される。メモリ回路105としてフレーム・メモリを用いた場合、この遅延時間は1フレーム期間に相当する。映像データが30Hzの周波数で表示装置に入力されるとき、その1フレーム期間は約33ms(ミリ秒)であるため、表示装置のユーザは映像データの表示装置への入力時刻に対するその画像の表示時刻の遅れを知覚し得ない。しかしながら、上述のメモリ回路105として、フレーム・メモリに代えて複数のライン・メモリを表示装置100に設けることにより、この遅延時間を縮め且つ表示制御回路104又はその周辺の回路構造を簡素にし又はその寸法の増大を抑えることができる。
【0032】
メモリ回路105として、複数のライン・データを格納するライン・メモリを用いた表示装置100の駆動方法の一例を図5を参照して説明する。この一例による表示装置100の駆動では、表示制御回路104へのNライン分の映像データ入力期間とこれからのNライン分の映像データ出力期間(Nラインの映像データに夫々応じた表示信号をデータ・ドライバ102から逐次出力する期間)との間に生じる上記余剰時間にて、既に画素アレイに保持された表示信号(一つ前のフレーム期間に画素アレイに入力された映像データ)をマスクする表示信号(以下、これをブランキング信号と記す)をM回書き込む。この表示装置100の駆動方法では、データ・ドライバ102によりNラインの映像データの各々から表示信号を逐次生成し且つこれを水平クロックCL1に呼応させて順次(合計N回)画素アレイ101に出力する第1の工程と、上述のブランキング信号を水平クロックCL1に呼応させて画素アレイ101にM回出力する第2の工程とが繰り返される。この表示装置の駆動方法の更なる説明は図1を参照して後述されるが、図5においては上記Nの値を4とし、Mの値を1とする。
【0033】
図5に示すように、メモリ回路105はデータの書き込みと読み出しとを互いに独立して行える4つのライン・メモリ1〜4を備え、水平同期信号HSYNCに同期して表示装置100に順次入力される1ライン毎の映像データ120はこれらのライン・メモリ1〜4の一つに順繰りに格納される。換言すれば、メモリ回路105は4ライン分のメモリ容量を有する。例えば、メモリ回路105による4ライン分の映像データ120の取得期間(Acquisition Period)Tinでは、4ライン分の映像データW1,W2,W3,W4がライン・メモリ1からライン・メモリ4に順次入力される。この映像データの取得期間Tinは、映像制御信号121に含まれる水平同期信号HSYNCのパルス間隔で規定される水平走査期間の4倍に相当する時間に亘る。しかしながら、この映像データの取得期間Tinがライン・メモリ4への映像データの格納により終了する前に、この期間にライン・メモリ1、ライン・メモリ2、及びライン・メモリ3に格納された映像データは表示制御回路104により映像データR1,R2,R3として順次読み出される。これにより、4ライン分の映像データW1,W2,W3,W4の取得期間Tinが終了するや否や、次の4ライン分の映像データW5,W6,W7,W8のライン・メモリ1〜4への格納が開始できる。
【0034】
上述の説明では、映像データの1ライン毎に付された参照符号をライン・メモリへの入力時とこれからの出力時にて、例えば前者のW1に対して後者のR1というように変えている。これは、1ライン毎の映像データが上述の帰線期間を含み、これがライン・メモリ1〜4のいずれかから上記水平同期信号HSYNCより周波数の高い水平クロックCL1に呼応して(同期して)読み出されるとき、これに含まれる帰線期間が縮められることを反映する。従って、例えばライン・メモリ1に入力される1ライン分の映像データ(以下、ライン・データ)W1の時間軸に沿う長さに比べて、これがライン・メモリ1から出力されるときのライン・データR1の時間軸に沿う長さは図5に示される如く短い。ライン・データのライン・メモリへの入力からこれよりの出力に到る期間にて、このライン・データに含まれる映像情報(例えば、画面の水平方向沿いに1ラインの映像を生成する)を加工しなくとも、その時間軸沿いの長さは上述の如く圧縮される。従って、ライン・メモリ1〜4からの4ラインの映像データR1,R2,R3,R4の出力の終了時刻とライン・メモリ1〜4からの4ラインの映像データR5,R6,R7,R8の出力の開始時刻との間には上述の余剰時間Texが生じる。
【0035】
ライン・メモリ1〜4から読み出された4ラインの映像データR1,R2,R3,R4は、ドライバ・データ106としてデータ・ドライバ102に転送され、夫々に応じた表示信号L1,L2,L3,L4が生成される(次に読み出される4ラインの映像データR5,R6,R7,R8についても同様に表示信号L5,L6,L7,L8が生成される)。これらの表示信号は、図5の表示信号出力のアイ・ダイヤグラム(Eye Diagram)に示される順序で、上述の水平クロックCL1に呼応して画素アレイ101に夫々出力される。従って、メモリ回路105に少なくとも上記Nラインの容量を有するライン・メモリ(又はその集合体)を含ませることにより、或るフレーム期間に表示装置に入力される映像データの1ラインを、このフレーム期間内で画素アレイに入力することが可能となり、表示装置の映像データ入力に対する応答速度も高まる。
【0036】
一方、図5から明らかなように、上述の余剰時間Texはライン・メモリから1ラインの映像データを上述の水平クロックCL1に呼応して出力させる時間に相当する。本実施例では、この余剰時間Texを利用して画素アレイに別の表示信号を1回出力する。本実施例による別の表示信号は、これが供給される画素の輝度をその供給前の輝度以下に落とす所謂ブランキング信号Bである。例えば、1フレーム期間前に比較的高い階調(モノクロ画像表示の場合、白又はこれに近い明るい灰色)で表示された画素の輝度は、ブランキング信号Bによりこれより低くなる。一方、1フレーム期間前に比較的低い階調(モノクロ画像表示の場合、黒又はこれに近いCharcoal Grayのような暗い灰色)で表示された画素の輝度は、ブランキング信号Bの入力後も殆ど変らない。このブランキング信号Bは、フレーム期間毎に画素アレイに生成された画像を一旦暗い画像(ブランキング画像)に置き換える。このような画素アレイの表示動作により、ホールド型の表示装置においても、フレーム期間毎にこれに入力される映像データに応じた画像表示をインパルス型表示装置におけるそれのように行える。
【0037】
先述のNラインの映像データを画素アレイに順次出力する第1の工程とブランキング信号Bを画素アレイにM回出力する第2の工程とを繰り返す表示装置の駆動方法をホールド型の表示装置に適用することにより、このホールド型表示装置による画像表示をインパルス型の表示装置のように行うことができる。この表示装置の駆動方法は、図5を参照して説明した少なくともNライン分の容量を備えたライン・メモリをメモリ回路105として備えた表示装置のみならず、例えば、このメモリ回路105をフレーム・メモリに置き換えた表示装置にも適用できる。
【0038】
このような表示装置の駆動方法について、更に図1を参照して説明する。上述した第1及び第2の工程による表示装置の動作は、図3の表示装置100におけるデータ・ドライバ102による表示信号の出力を規定するが、これに呼応する走査ドライバ103による走査信号の出力(画素行の選択)は次のように記される。以下の説明にて、ゲート線(走査信号線)10に印加され且つこのゲート線に対応する画素行(ゲート線沿いに並ぶ複数の画素PIX)を選択する「走査信号」は、図1に示すゲート線G1,G2,G3,…の夫々に印加される走査信号がHigh状態となる走査信号のパルス(ゲート・パルス)を指す。図9に示されるような画素アレイにおいては、画素PIXに設けられたスイッチング素子SWは、これに接続されたゲート線10を通してゲート・パルスを受けることにより、データ線12から供給される表示信号をこの画素PIXに入力させる。
【0039】
上述の第1の工程に対応する期間では、Nラインの映像データに対応する表示信号の出力毎に、ゲート線のYラインにこれに対応する画素行を選択する走査信号が印加される。従って、走査ドライバ103から走査信号がN回出力される。このような走査信号の印加は、上記表示信号の出力毎にゲート線のYライン置きに画素アレイ101の一端(例えば、図3における上端)からその他端(例えば、図3における下端)に向けて順次行われる。このため、第1の工程では(Y×N)ラインのゲート線に相当する画素行が選択され、その各々に映像データから生成された表示信号が供給される。図1は、Nの値を4とし、Yの値を1としたときの表示信号の出力タイミング(データ・ドライバ出力電圧のアイ・ダイヤグラム参照)とこれに呼応するゲート線(走査線)の夫々に印加される走査信号の波形を示し、この第1工程の期間は、データ・ドライバ出力電圧1〜4,5〜8,9〜12,…,513〜516,…の各々に対応する。データ・ドライバ出力電圧1〜4に対してG1からG4のゲート線に走査信号が順次印加され、次のデータ・ドライバ出力電圧5〜8に対してG5からG8のゲート線に走査信号が順次印加され、更なる時間経過の後のデータ・ドライバ出力電圧513〜516に対してG513からG516のゲート線に走査信号が順次印加される。即ち、走査ドライバ103から走査信号出力は、画素アレイ101におけるゲート線10のアドレス番号(G1,G2,G3,…,G257,G258,G259,…,G513,G514,G515,…)が増える方向に向けて順次行われる。
【0040】
一方、上述の第2の工程に対応する期間では、ブランキング信号として上述した表示信号のM回の出力毎に、ゲート線のZラインにこれに対応する画素行を選択する走査信号が印加される。従って、走査ドライバ103から走査信号がM回出力される。走査ドライバ103からの走査信号の1回の出力に対し、この走査信号が印加されるゲート線(走査線)の組み合わせは特に限定されないが、第1の工程で画素行に供給された表示信号をこれに長く保持させることや、データ・ドライバ102に掛かる負荷を軽減することを鑑みれば、表示信号の出力毎に走査信号をゲート線のZライン置きに順次印加するとよい。第2工程におけるゲート線への走査信号の印加は、第1工程のそれと同様に画素アレイ101の一端からその他端に向けて順次行われる。このため、第2の工程では(Z×M)ラインのゲート線に相当する画素行が選択され、その各々にブランキング信号が供給される。図1は、Mの値を1とし、Zの値を4としたときの上記第1の工程の夫々に続く第2の工程の各々におけるブランキング信号Bの出力タイミングとこれに呼応するゲート線(走査線)の夫々に印加される走査信号の波形を示す。G1からG4のゲート線に走査信号が順次印加される第1の工程に続く第2の工程では1回のブランキング信号B出力に対してG257からG260に到る4本のゲート線に走査信号が、G5からG8のゲート線に走査信号が順次印加される第1の工程に続く第2の工程では、1回のブランキング信号B出力に対してG261からG264に到る4本のゲート線に走査信号が、G513からG516のゲート線に走査信号が順次印加される第1の工程に続く第2の工程では、1回のブランキング信号B出力に対してG1からG4に到る4本のゲート線に走査信号が、夫々印加される。
【0041】
上述のように第1の工程では4本のゲート線の各々に走査信号を順次印加し、第2の工程では4本のゲート線に一斉に走査信号を印加するため、例えばデータ・ドライバ102からの表示信号出力に呼応して、走査ドライバ103の動作を夫々の工程に合わせる必要がある。先述したように本実施例で用いられる画素アレイはWXGAクラスの解像度を有し、768ラインのゲート線がこれに並設される。一方、第1の工程で順次選択される4本のゲート線群(例えば、G1からG4)とこれに続く第2の工程で選択される4本のゲート線群(例えばG257からG260)とは、画素アレイ101におけるゲート線10のアドレス番号が増える方向に沿い252本のゲート線にて離間される。従って、画素アレイに並設された768ラインのゲート線をその垂直方向(又は、データ線の延伸方向)に沿い、256ライン毎に3つの群に分割し、夫々の群毎に走査ドライバ103からの走査信号の出力動作を独立して制御する。このため、図3に示す表示装置では、画素アレイ101沿いに3つの走査ドライバ103−1,103−2,103−3を配置し、夫々からの走査信号の出力動作を走査状態選択信号114−1,114−2,114−3で制御する。例えば、第1の工程でゲート線G1〜G4を、これに続く第2の工程でゲート線G257〜G260を夫々選択する場合、走査状態選択信号114−1は走査ドライバ103−1に、走査クロックCL3の連続する4パルスに対するゲート線を1ラインずつ順次選択する走査信号出力と、これに続く走査クロックCL3の1パルスに対する走査信号の出力休止とを繰り返す走査状態を指示する。一方、走査状態選択信号114−2は走査ドライバ103−2に、走査クロックCL3の連続する4パルスに対する走査信号の出力休止と、これに続く走査クロックCL3の1パルスに対する4ラインのゲート線への走査信号出力とを繰り返す走査状態を指示する。また、走査状態選択信号114−3は走査ドライバ103−3に入力される走査クロックCL3を無効にし、これによるに走査信号出力を休止させる。夫々の走査ドライバ103−1,103−2,103−3には、走査状態選択信号114−1,114−2,114−3による上述の2つの指示に対応する2つの制御信号伝達網が備えられる。
【0042】
一方、図1に示される走査開始信号FLMの波形は、時刻t1とt2とで夫々立ち上がる2つのパルスを含む。上記第1の工程による一連のゲート線選択動作は時刻t1に生じる走査開始信号FLMのパルス(Pulse 1と記す、以下、第1パルス)に呼応して、上記第2の工程による一連のゲート線選択動作は時刻t2に生じる走査開始信号FLMのパルス(Pulse 2と記す、以下、第2パルス)に呼応して、夫々開始される。走査開始信号FLMの第1パルスは、1フレーム期間の映像データの表示装置への入力開始(上記垂直同期信号VSYNCのパルスで規定される)にも呼応する。従って、走査開始信号FLMの第1パルス及び第2パルスは、フレーム期間毎に繰り返して生じる。さらに、走査開始信号FLMの第1パルスとこれに続く第2パルスの間隔と、この第2パルスとこれに続く(例えば、次のフレーム期間の)第1パルス)との間隔とを調整することにより、1フレーム期間にて画素アレイに映像データに基づく表示信号を保持する時間を調整できる。換言すれば、走査開始信号FLMに生じる第1パルスと第2パルスとを含めたパルス間隔は、2つの異なる値(時間幅)を交互に取りえる。一方、この走査開始信号FLMは、表示制御回路(タイミング・コントローラ)104で発生される。以上のことから、上記走査状態選択信号114−1,114−2,114−3は表示制御回路104において走査開始信号FLMを参照して生成できる。
【0043】
図1に示される映像データを1ライン毎に画素アレイへ4回書き込む毎にブランキング信号を画素アレイへ1回書き込む動作は、図5を参照して説明したように4ライン分の映像データを表示装置に入力する時間内に完結する。また、これに呼応して、走査信号を画素アレイへ5回出力する。このため、画素アレイの動作に要する水平期間は映像制御信号121の水平走査期間の4/5となる。このようにして、1フレーム期間に表示装置に入力される映像データ(これに基づく表示信号)とブランキング信号との画素アレイ内の全画素への入力は、この1フレーム期間にて完結する。
【0044】
図1に示したブランキング信号は、表示制御回路104又はその周辺回路で擬似的な映像データ(以下、ブランキング・データ)を生成し、これをデータ・ドライバ102に転送して、データ・ドライバ102内で生成させても、予めデータ・ドライバ102にブランキング信号を生成させる回路を設け、表示制御回路104から転送される水平クロックCL1の特定のパルスに応じてブランキング信号を画素アレイ101に出力させてもよい。前者の場合、表示制御回路104又はその周辺にフレーム・メモリを設け、これに格納されるフレーム期間毎の映像データからブランキング信号を強めるべき画素(この映像データにより高い輝度で表示される画素)を表示制御回路104により特定させ、画素に応じて暗さの異なるブランキング信号をデータ・ドライバ102に生成させるブランキング・データを生成させてもよい。後者の場合は、データ・ドライバ102にて水平クロックCL1のパルス数をカウントさせ、そのカウント数に応じて画素を黒又はこれに近い暗い色(例えば、Charcoal Grayのような色)に表示させる表示信号を出力させる。液晶表示装置の一部は、画素の輝度を決める複数の階調電圧を表示制御回路(タイミング・コンバータ)104にて生成する。このような液晶表示装置においては、複数の階調電圧をデータ・ドライバ102にて転送し、データ・ドライバ102により映像データに応じた階調電圧を選択させ且つ画素アレイに出力させるが、同様にして、データ・ドライバ102による水平クロックCL1のパルスに応じた階調電圧の選択でブランキング信号を発生させてもよい。
【0045】
図1に示された本発明による画素アレイへの表示信号の出力方法(OutputtingManner)及びこれに呼応する夫々のゲート線(走査線)への走査信号の出力方法は、入力される走査状態選択信号114に応じて複数のゲート線に同時に走査信号を出力する機能を有する走査ドライバ103を備えた表示装置を駆動するに好適である。一方、走査ドライバ103−1,103−2,103−3の夫々に上述の如く複数の走査線へ同時に走査信号を出力させることなく、走査クロックCL3のパルス毎にゲート線(走査線)の1ライン毎に走査信号を順次出力させても本実施例による画像表示動作を行うことができる。このような走査ドライバ103の動作により、4ラインの映像データを1ラインずつ画素行の1つに順次入力する(映像データが4回出力される上記第1工程)毎にブランキング・データを別の画素行の4つに入力する(ブランキング・データが1回出力される上記第1工程)ことを繰り返す本実施例の画像表示動作は、図4に示される表示信号と走査信号との夫々の出力波形で説明される。
【0046】
図4を参照して説明される表示装置の駆動方法は、図1と同様に図3に示された表示装置が参照される。走査ドライバ103−1,103−2,103−3の各々は、走査信号を出力する端子を256個備える。換言すれば、各走査ドライバ103は最大256ラインのゲート線に走査信号を出力できる。一方、画素アレイ101(例えば、液晶表示パネル)には768ラインのゲート線10とその夫々に対応する画素行が設けられる。このため、3つの走査ドライバ103−1,103−2,103−3は画素アレイ101の垂直方向(これに設けられたデータ線12の延伸方向)に沿う一辺に順次並ぶ。走査ドライバ103−1はゲート線群G1〜G256に、走査ドライバ103−2はゲート線群G257〜G512に、走査ドライバ103−3はゲート線群G513〜G768に走査信号を夫々出力し、表示装置100の全画面(画素アレイ101の全域)における画像表示を制御する。図1を参照して説明された駆動方法が適用される表示装置と図4を参照して以下に説明される駆動方法が適用される表示装置とは、以上の走査ドライバ配置を有することで共通する。また、走査開始信号FLMの波形が映像データを画素アレイに入力する一連の走査信号出力を開始させる第1パルスとブランキング・データを画素アレイに入力する一連の走査信号出力を開始させる第2パルスとフレーム期間毎に含むことで、図1を参照して説明された表示装置の駆動方法と図4を参照して説明されるそれとは共通する。さらに、走査ドライバ103が上記走査開始信号FLMの第1パルス及び第2パルスの夫々を走査クロックCL3で取り込み、その後、走査クロックCL3に呼応して走査信号を出力すべき端子(又は端子群)を映像データ又はブランキング・データの画素アレイへの取り込み(Acquisition)に応じて順次シフトすることでも、図1の信号波形に拠る表示装置の駆動方法と図4の信号波形に拠るそれとは共通する。
【0047】
しかし、図4を参照して説明される本実施例の表示装置の駆動方法では、走査状態選択信号114−1,114−2,114−3の役割が図1を参照して説明されたそれらと相違する。図4には、走査状態選択信号114−1,114−2,114−3の夫々の波形がDISP1,DISP2,DISP3として示される。走査状態選択信号114は、まず、その各々が制御する領域(例えば、DISP2の場合、ゲート線群G257〜G512に対応する画素群)に適用される動作条件に応じて、この領域における走査信号の出力動作を決める。図4において、データ・ドライバ出力電圧が4ラインの映像データに応じた表示信号L513〜L516の出力を示す期間(表示信号L513〜L516が出力される上記第1工程)では、これらの表示信号が入力される画素行に対応したゲート線G513〜G516に走査ドライバ103−3から走査信号が印加される。このため、走査ドライバ103−3に転送される走査状態選択信号114−3は、走査クロックCL3に呼応して(1回のゲート・パルス出力毎に)ゲート線G513〜G516の1ライン毎に順次走査信号を出力する所謂1ライン毎のゲート線選択を行う。これによりゲート線G513に対応する画素行に表示信号L513が、次いでゲート線G514に対応する画素行に表示信号L514が、さらにゲート線G515に対応する画素行に表示信号L515が、最後にゲート線G516に対応する画素行に表示信号L516が夫々1水平期間(水平クロックCL1のパルス間隔で規定される)に亘り供給される。
【0048】
一方、この表示信号L513〜L516が水平期間毎に(水平クロックCL1のパルスに呼応して)順次出力される第1工程に続く上記第2工程では、この第1工程に対応する4水平期間に続く1水平期間にブランキング信号Bが出力される。本実施例では、表示信号L516出力と表示信号L517出力との間に出力されるブランキング信号Bをゲート線群G5〜G8に対応する画素行の夫々に供給する。このため、走査ドライバ103−1は、このブランキング信号Bの出力期間にゲート線G5〜G8の4ライン全てに走査信号を印加する所謂4ライン同時のゲート線選択を行わねばならない。しかしながら、図4に拠る画素アレイの表示動作では、上述の如く、走査ドライバ103は走査クロックCL3に呼応して(その1回のパルスに対して)1本のゲート線のみへの走査信号印加を開始するが、複数のゲート線には走査信号印加開始しない。換言すれば、走査ドライバ103は複数のゲート線の走査信号パルスを同時に立ち上げない。
【0049】
このため、走査ドライバ103−1に転送される走査状態選択信号114−1は、走査信号を印加すべきゲート線のZラインの少なくとも(Z−1)ラインにブランキング信号Bの出力前に走査信号を印加し、且つ走査信号の印加時間(走査信号のパルス幅)を水平期間の少なくともN倍の期間に延ばすように走査ドライバ103−1を制御する。この変数Z,Nは、上述の映像データを画素アレイに書き込む第1工程及びブランキング・データを画素アレイに書き込む第2工程の説明で記した第2工程におけるゲート線の選択数:Z、及び第1工程における表示信号の出力回数:Nである。例えば、ゲート線G5には表示信号L514の出力開始時刻から、ゲート線G6には表示信号L515の出力開始時刻から、ゲート線G7には表示信号L516の出力開始時刻から、ゲート線G8には表示信号L516の出力終了時刻(これに続くブランキング信号B出力開始時刻)から水平期間の5倍の期間に亘って走査信号が夫々印加される。換言すれば、走査ドライバ103によるゲート線群G5〜G8のゲート・パルスの夫々の立ち上がり時刻は、走査クロックCL3に呼応させて1水平期間毎に順次ずらされるも、夫々のゲート・パルスの夫々の立ち下がり時刻を立ち上がり時刻のN水平期間以降に遅らせることで、上記ブランキング信号出力期間にゲート線群G5〜G8のゲート・パルスの全てを立ち上がった(図4ではHighの)状態にする。このようにゲート・パルスの出力を制御する上で、走査ドライバ103にシフトレジスタ動作機能を含ませることが望ましい。なお、対応する画素行にブランキング信号が供給されるゲート線G1〜G12のゲート・パルスに示されたハッチング領域については後述する。
【0050】
これに対し、この期間(表示信号L513〜L516が出力される上記第1工程)及びこれに続く第2工程の間に、走査ドライバ103−2から走査信号を受けるゲート線群G257〜G512の夫々に対応する画素行には表示信号が供給されない。このため、走査ドライバ103−2に転送される走査状態選択信号114−2は、この第1工程及び第2工程に亘る期間にて走査クロックCL3を走査ドライバ103−2に対して無効(Ineffective for the Scanning Driver 103−2)にする。このような走査状態選択信号114による走査クロックCL3の無効化は、これが転送される走査ドライバ103から走査信号が出力される領域内の画素群に表示信号やブランキング信号を供給する場合においても所定のタイミングで適用してもよい。図4には、走査ドライバ103−1での走査信号出力に応じた走査クロックCL3の波形が示される。この走査クロックCL3のパルスは、表示信号やブランキング信号の出力間隔を規定する水平クロックCL1のパルスに呼応して生じるものの、表示信号L513,L517,…の出力開始時刻にはパルスが生じない。このように表示制御回路104から走査ドライバ103に転送される走査クロックCL3を特定の時刻にて無効にする動作を、走査状態選択信号114で行うことができる。走査ドライバ103に対する走査クロックCL3の部分的な無効化は、これに応じた信号処理経路を走査ドライバ103に組み込み、この信号処理経路の動作を走査ドライバ103に転送される走査状態選択信号114で開始させてもよい。なお、図4には示されないが、映像データの画素アレイへの書き込みを制御する走査ドライバ103−3もブランキング信号Bの出力開始時刻にて走査クロックCL3に対して不感となる。これにより、ブランキング信号Bの出力による第2工程に続く第1工程で映像データに拠る表示信号が供給される画素行に走査ドライバ103−3がブランキング信号を誤って供給することが防げる。
【0051】
次に、走査状態選択信号114は、夫々が制御する領域にて順次生成される走査信号のパルス(ゲート・パルス)を、これがゲート線に出力される段階で無効にする。この機能は、図4による表示装置の駆動方法にて、ブランキング信号を画素アレイに供給する走査ドライバ103内での信号処理に、これに転送された走査状態選択信号114を関与させる。図4に示される3つの波形DISP1,DISP2,DISP3は、走査ドライバ103−1,103−2,103−3の夫々の内部における信号処理に関与する走査状態選択信号114−1,114−2,114−3を示し、これがLow−levelにあるときゲート・パルスの出力を有効にする。また、走査状態選択信号114−1の波形DISP1は、上述の第1工程による画素アレイへの表示信号出力期間中にてHigh−levelとなり、この期間内に走査ドライバ103−1で生じるゲート・パルスの出力を無効にする。
【0052】
例えば、表示信号L513〜L516が画素アレイに供給される4水平期間にてゲート線G1〜G7に夫々応じた走査信号に生じるゲート・パルスは、この期間にHigh−levelとなる走査状態選択信号DISP1により、夫々の出力をハッチングされたように無効にされる。これにより、或る期間にてブランキング信号を供給すべき画素行に映像データに拠る表示信号が誤って供給されることを防ぎ、これらの画素行によるブランキング表示(これらの画素行に表示されていた映像の消去)を確実に行い、また、映像データに拠る表示信号自体の強度の損失を防ぐ。また、表示信号L513〜L516を出力する4水平期間と表示信号L517〜L520を出力する次の4水平期間との間のブランキング信号Bを出力する1水平期間にて、走査状態選択信号DISP1はLow−levelとなる。これにより、この期間にゲート線G5〜G8に夫々応じた走査信号に生じるゲート・パルスは、一斉に画素アレイに出力され、この4ラインのゲート線に応じた画素行を同時に選択して、その各々にブランキング信号Bを供給する。
【0053】
以上のように、図4による表示装置の表示動作では、走査状態選択信号114により、これが転送される走査ドライバ103の動作状態(上記第1工程及び上記第2工程のいずれかによる動作状態、又は、これらのいずれにも拠らない非動作状態)のみならず、その動作状態に応じて走査ドライバ103で生成されたゲート・パルスの出力の有効性も決められる。なお、これらの走査状態選択信号114による走査ドライバ103(これからの走査信号出力)の一連の制御は、画素アレイへの映像データに拠る表示信号書き込み及びブランキング信号書き込みのいずれに対しても走査開始信号FLMに呼応してゲート線G1に対する走査信号出力から開始される。図4には、走査開始信号FLMの上記第2パルスに呼応して、走査状態選択信号DISP1により順次シフトする走査ドライバ103によるゲート線のライン選択動作(4ライン同時選択動作)を主に示す。図4には示されないものの、これによる表示装置の動作にて、走査ドライバ103によるゲート線の1ライン毎選択動作も走査開始信号FLMの第1パルスに呼応させて順次シフトする。このため、図4における表示装置の動作でもフレーム期間毎に走査開始信号FLMで2種類の画素アレイの走査を1度ずつ開始させる必要があり、走査開始信号FLMの波形には第1パルスとこれに続く第2パルスとが現われる。
【0054】
以上に述べた図1及び図4による表示装置の駆動方法のいずれにおいても、画素アレイ101の一辺沿いに並ぶ走査ドライバ103及びこれに送られる走査状態選択信号114の数は図3や図9を参照して説明した画素アレイ101の構造を変えることなく変更可能であり、3つの走査ドライバ103に分担させた夫々の機能を一つの走査ドライバ103にまとめてもよい(例えば、走査ドライバ103内部を上記3つの走査ドライバ103−1,103−2,103−3の夫々に応じた回路セクションに分ける)。
【0055】
図6は、本実施例の表示装置による画像表示タイミングを連続する3つのフレーム期間に亘り示すタイミング・チャートである。各フレーム期間の冒頭にて、1番目の走査線(上記ゲート線G1に相当)からの画素アレイへの映像データ書き込みが走査開始信号FLMの第1パルスにより開始され、この時刻から時間:Δt1が経過した後、この1番目の走査線からの画素アレイへのブランキング・データ書き込みが走査開始信号FLMの第2パルスにより開始される。さらに、走査開始信号FLMの第2パルスの発生時刻から時間:Δt2が経過した後、次のフレーム期間に表示装置に入力される映像データの画素アレイへの書き込みが走査開始信号FLMの第1パルスにより開始される。なお、本実施例においては、図6に示された時間:Δt1’は時間:Δt1と同じであり、時間:Δt2’は時間:Δt2と同じである。画素アレイへの映像データ書き込みの進行とブランキング・データ書き込みのそれとは、双方が1水平期間にて選択するゲート線のライン数(前者1ライン、後者4ライン)が相違するも、時間経過に対して略同様に進行する。このため、画素アレイにおける走査線の位置に依らず、その夫々に対応する画素行が映像データに拠る表示信号を保持する期間(これを受ける時間を含めて概ね上記時間:Δt1に亘る)とこの画素行がブランキング信号を保持する期間(これを受ける時間を含めて概ね上記時間:Δt2に亘る)とは画素アレイの垂直方向に亘り概ね一様となる。換言すれば、画素アレイにおける画素行間(垂直方向沿い)の表示輝度のばらつきが抑えられる。本実施例では、図6に示すように画素アレイにおける映像データの表示期間とブランキング・データの表示期間とに、1フレーム期間の67%と33%とを夫々割り当て、これに応じた走査開始信号FLMのタイミング調整した(上記時間Δt1とΔt2とを調整した)が、この走査開始信号FLMのタイミングの変更により、映像データの表示期間とブランキング・データの表示期間とは適宜変更され得る。
【0056】
このような、図6に拠る画像表示タイミングで表示装置を動作させたときの、画素行の輝度応答の一例を図7に示す。この輝度応答は、図3の画素アレイ101としてWXGAクラスの解像度を有し且つノーマリ黒表示モードで動作する液晶表示パネルを用い、映像データとして画素行を白く表示する表示オンデータを、ブランキング・データとして画素行を黒く表示する表示オフデータを夫々書き込む。従って、図7の輝度応答は、この液晶表示パネルの画素行に対応する液晶層の光透過率の変動を示す。図7に示すように画素行(これに含まれる各画素)は1フレーム期間にて、まず映像データに応じた輝度に応答し、その後、黒輝度に応答する。液晶層の光透過率はこれに印加される電界の変動に対して比較的緩く応答するも、その値は図7から明らかなようにフレーム期間毎に映像データに対応する電界及びブランキング・データに対応する電界のいずれにも十分に応答する。従って、フレーム期間に画面(画素行)に生成された映像データによる画像は、この画像がフレーム期間内に画面(画素行)から十分に消去されて、インパルス型の表示装置と同様な状態で表示される。このような映像データによる画像のインパルス型の応答により、これに生じる動画ぼやけを低減することが可能となる。このような効果は、画素アレイの解像度を変更しても、図2に示すドライバ・データの水平期間における帰線期間の割合を変更しても同様に得られる。
【0057】
以上に述べた本実施例では、上述の第1工程で映像データの1ライン毎に生成される表示信号を画素アレイに4回順次出力し且つその夫々をゲート線の1ラインに相当する画素行に順次供給し、これに続く第2工程でブランキング信号を画素アレイに1回順次出力し且つこれをゲート線の4ラインに相当する画素行に供給した。しかし、第1工程における表示信号の出力回数:N(この値は、画素アレイに書き込まれるライン・データの数にも相当する)は4に限られず、第2工程におけるブランキング信号の出力回数:Mは1に限られない。また、第1工程にて1回の表示信号出力に対して走査信号(選択パルス)が印加されるゲート線のライン数:Yは1に限られず、第2工程にて1回のブランキング信号出力に対して走査信号が印加されるゲート線のライン数:Zは4に限られない。これらの因子N,Mは、M<Nなる条件を満たす自然数であり且つNは2以上である条件を満たすことが要請される。また、因子YはN/Mより小さい自然数であること、因子ZはN/M以上の自然数であることが夫々要請される。また、N回の表示信号出力とM回のブランキング信号出力とを行う1周期をNラインの映像データが表示装置に入力される期間内に完結させる。換言すれば、画素アレイの動作における水平期間の(N+M)倍の値を、映像データの表示装置への入力における水平走査期間のN倍の値以下にする。前者の水平期間は水平クロックCL1のパルス間隔で、後者の水平走査期間は映像制御信号の一つである水平同期信号HSYNCのパルス間隔で夫々規定される。
【0058】
このような画素アレイの動作条件によれば、Nラインの映像データが表示装置に入力される期間Tinにデータ・ドライバ102から(N+M)回の信号出力、即ち上述の第1工程及びこれに続く第2工程からなる1周期の画素アレイ動作を行う。このため、この1周期にて表示信号出力及びブランキング信号出力の各々に割り当てられる時間(以下、Tinvention)は、期間TinにNラインの映像データに応じた表示信号を順次出力するときの1回の信号出力に要する時間(以下、Tprior)の(N/(N+M))倍に減少する。しかしながら、上述のように因子MはNより小さい自然数であるため、本発明による上記1周期での各信号を出力期間Tinventionは上記Tpriorの1/2以上の長さを確保できる。即ち、画素アレイへの映像データへの書き込みの観点では、上述の特開2001−166280号公報に記載された技法に対する上述のSID 01 Digest,pages 994−997に記載された技法の利点が得られる。
【0059】
さらに、本発明では、上記期間Tinventionにて画素にブランキング信号を供給することにより、この画素の輝度を素早く低下させる。このため、SID 01 Digest,pages 994−997に記載された技法に比べて、本発明に依れば1フレーム期間における各画素行の映像表示期間とブランキング表示期間とが明瞭に分かれ、動画ぼやけも効率的に低減される。また、本発明ではブランキング信号の画素への供給を(N+M)回毎に間欠的に行うものの、1回のブランキング信号出力に対してZラインのゲート線に対応する画素行にこれを供給することにより、画素行間に生じる映像表示期間とブランキング表示期間との比率のばらつきを抑える。さらに、ブランキング信号出力毎に対して走査信号をゲート線のZライン置きに順次印加すれば、データ・ドライバ102からのブランキング信号の1回の出力に対する負荷も、このブランキング信号が供給される画素行数の制限により軽減される。
【0060】
従って、本発明による表示装置の駆動は、図1乃至7を参照して説明した上述のNを4、Mを1、Yを1、及びZを4にした例に限られず、上述の条件を満たす限りにおいて、ホールド型の表示装置の駆動全般に汎く適用し得る。例えば、インタレース方式で映像データをフレーム期間毎に奇数ライン又は偶数ラインのいずれか一方を表示装置に入力する場合、奇数ライン又は偶数ラインの映像データを1ライン毎に走査信号をゲート線の2ライン毎に順次印加し、これらに対応する画素行に表示信号を供給してもよい(この場合、少なくとも上記因子Yは2となる)。また、本発明による表示装置の駆動では、その水平クロックCL1の周波数を水平同期信号HSYNCのそれの((N+M)/N)倍(上述の図1や図4の例では1.25倍)にしたが、水平クロックCL1の周波数をこれ以上に高め、そのパルス間隔を詰めて画素アレイの動作マージンを確保してもよい。この場合、表示制御回路104やその周辺にパルス発振回路を設け、これにより発生される映像制御信号に含まれるドット・クロックDOTCLKより周波数の高い基準信号を参照して水平クロックCL1の周波数を高めてもよい。
【0061】
以上のべた夫々の因子は、Nを4以上の自然数にするとよく、また、因子Mを1にするとよい。また、因子YをMと同じ値にするとよく、因子ZをNと同じ値にするとよい。
【0062】
≪第2の実施例≫
本実施例においても、上述の第1の実施例と同様に図3の表示装置に図2のタイミングで入力された映像データを、図1又は図4に示す波形で表示信号及び走査信号をデータ・ドライバ102から出力し且つ図6に示す表示タイミングに則り表示するが、図1や図4に示す映像データに拠る表示信号の出力に対するブランキング信号の出力タイミングを図8に示す如く、フレーム期間毎に変える。
【0063】
画素アレイとして液晶表示パネルを用いる表示装置において、図8に示す本実施例のブランキング信号の出力タイミングは、このブランキング信号が供給された液晶表示パネルのデータ線に生じる信号の波形鈍りの影響を分散する効果を奏し、これにより画像の表示品質を高める。図8には、水平クロックCL1のパルスの夫々に対応する期間Th1,Th2,Th3,…が横方向に順次並び、これらの期間のいずれかでデータ・ドライバ102から出力される映像データの1ライン毎の表示信号m,m+1,m+2,m+3,…及びブランキング信号Bを含むアイ・ダイヤグラムが連続するフレーム期間n,n+1,n+2,n+3,…毎に縦方向に順次並ぶ。ここで示す表示信号m,m+1,m+2,m+3は特定のラインの映像データに限定させず、例えば図1の表示信号L1,L2,L3,L4にも、表示信号L511,L512,L513,L514にも対応し得る。
【0064】
第1の実施例にて述べた要領で画素アレイに映像データを4回書き込むごとにブランキング・データを1回書き込む場合、図8に示す画素アレイへのブランキング・データの印加を上記期間Th1,Th2,Th3,Th4,Th5,Th6,…における4期間置きに並ぶ期間のいずれかの群(例えば、期間Th1,Th6,Th12,…の群)から別の群(例えば、期間Th2,Th7,Th13,…の群)へフレーム毎に順次変化させる。例えば、フレーム期間nではm番目のライン・データを画素アレイに入力する(これに拠る表示信号をm番目の画素行に印加する)前にブランキング・データを画素アレイに入力し(ゲート線の所定の4ラインに相当する画素行に印加し)、フレーム期間n+1ではm番目のライン・データの画素アレイへの入力後且つ(m+1)番目のライン・データの画素アレイへの入力前に上述のブランキング・データの画素アレイへの入力を行う。(m+1)番目のライン・データの画素アレイへの入力は、m番目のライン・データのそれに倣い、(m+1)番目のライン・データに拠る表示信号を(m+1)番目の画素行に印加する。以降の各ライン・データの画素アレイへの入力も、このライン・データに拠る表示信号をこれと同じアドレス(順番)を持つ画素行に印加する。
【0065】
フレーム期間n+2では、(m+1)番目のライン・データの画素アレイへの入力後且つ(m+2)番目のライン・データの画素アレイへの入力前に上述のブランキング・データの画素アレイへの入力を行う。続くフレーム期間n+3では、(m+2)番目のライン・データの画素アレイへの入力後且つ(m+3)番目のライン・データの画素アレイへの入力前に上述のブランキング・データの画素アレイへの入力を行う。以下、このようなライン・データとブランキング・データとの画素アレイへの入力を、ブランキング・データのそれのタイミングを1水平期間毎にずらしながら繰り返し、フレーム期間n+4にてフレーム期間nによるライン・データとブランキング・データとの画素アレイへの入力パターンに戻る。これら一連の動作の繰り返しで、ブランキング信号のみならずライン・データに拠る表示信号が画素アレイのデータ線の夫々に出力されたときの、データ線の延伸方向沿いに生じるこれらの信号波形の鈍りの影響を一様に分散して、画素アレイに表示される画像の品質を高める。
【0066】
一方、本実施例でも、第1の実施例と同様に図6に拠る画像表示タイミングで表示装置を動作させることができるが、上述のように画素アレイへのブランキング信号の印加タイミングがフレーム期間毎にシフトされるため、ブランキング信号による画素アレイの走査を開始させる走査開始信号FLMの第2パルスの発生時刻もフレーム期間に応じて変位する。このような走査開始信号FLMの第2パルス発生タイミングの変動に応じて、図6のフレーム期間1に示される時間:Δt1がこれに続くフレーム期間2にて時間:Δt1より短い(又は長い)時間:Δt1’となり、フレーム期間1に示される時間:Δt2がこれに続くフレーム期間2にて時間:Δt2より長い(又は短い)時間:Δt2’となる。図8に示される一対のフレーム期間nとn+1や別の一対のフレーム期間n+3とn+4に見られるライン・データmに拠る表示信号での画素アレイの走査開始時刻の「ずれ」を考慮すれば、本実施例において、走査開始信号FLMのパルス間隔に応じた2つの時間間隔:Δt1,Δt2の少なくとも一方がフレーム期間に応じて変動する。
【0067】
以上のように、フレーム期間毎にブランキング信号の出力期間を時間軸方向沿いにシフトさせる本実施例による表示装置の駆動方法に則り、図6に示す画像表示タイミングに倣う表示動作を行う場合、その走査開始信号の設定に若干の変更を要するが、これに依り得られる効果は図7に示した第1の実施例におけるそれと何ら遜色がない。従って、本実施例においても映像データに応じた画像をインパルス型の表示装置におけるそれと略同様にしてホールド型の表示装置に表示できる。また、ホールド型の画素アレイより、動画像をその輝度は損なうことなく且つこれに生じる動画ぼやけを低減して表示することも可能となる。本実施例においても、1フレーム期間における映像データの表示期間とブランキング・データの表示期間との比率を、走査開始信号FLMのタイミングの調整(例えば、上述のパルス間隔:Δt1,Δt2の配分)により適宜変更できる。また、本実施例による駆動方法の表示装置への適用範囲も、第1の実施例のそれと同様に、画素アレイ(例えば、液晶表示パネル)の解像度により制限されない。さらに、本実施例による表示装置は第1の実施例によるそれと同様に、水平クロックCL1に規定される水平期間に含まれる帰線期間の比率を適宜変更することで、上記第1工程における表示信号の出力回数:Nや第2工程にて選択されるゲート線のライン数:Zを増やせ又は減らせる。
【0068】
《第3の実施例》
図10は本発明による表示装置の駆動方法の第3の実施例として説明されるゲート線G1、G2、G3、……に対応する画素行の夫々へ供給される表示信号(映像データによるm、m+1、m+2とブランキング・データによるB)の連続する複数のフレーム期間n、n+1、n+2、……に亘る変化を示す図で、図8に対応した図となっている。
【0069】
図8と同様に、図2のタイミングで入力された映像データを、図1又は図4に示す波形で表示信号及び走査信号をデータ・ドライバ102から出力し且つ図6に示す表示タイミングに則り表示するが、図1や図4に示す映像データに拠る表示信号の出力に対するブランキング信号の出力タイミングをフレーム期間毎に変える。
【0070】
すなわち、図10も図8と同様に、図1又は図4に示す波形で表示信号及び走査信号をデータ・ドライバ102から出力し且つ図6に示す表示タイミングに則り表示するが、図1や図4に示す映像データに拠る表示信号の出力に対するブランキング信号の出力タイミングをフレーム期間毎に変える。
【0071】
しかし、図10の場合、順次出力されるN回分の表示信号に含まれるブランキング信号Bは時間軸と直交する方向に並列されることなく出力タイミングをずらしていることはもちろんのこと、それらは直線上(図中左上から右下に至る直線上)に全て並列されることなく割り振られている。換言すれば、N回分の表示信号によって順次表示される各フレームのブランキング信号Bは次のブランキング信号に対して時間的に期間Th1(Th2、Th3、Th4……)のずれが多くとも(N−2)個含むことなく割り振られている。
【0072】
図10の場合は、N=4の場合を示しており、この場合4個の各フレームのブランキング信号Bは次のブランキング信号に対して時間的に期間Th1(Th2、Th3、Th4……)のずれが1個生じていることを示している。
【0073】
すなわち、図10に示すように、水平クロックCL1のパルスの夫々に対応する期間Th1,Th2,Th3,…において、nフレームのブランキング信号が期間Th1に宛がわれ、(n+1)フレームのブランキング信号が期間Th3に宛がわれ、(n+2)フレームのブランキング信号が期間Th2に宛がわれ、さらに(n+3)フレームのブランキング信号が期間Th4に宛がわれるようになっている。なお、(n+4)フレーム移行においては上述した関係が繰り返される。
【0074】
このことから、各フレームのブランキング信号Bは次のブランキング信号に対して時間的に期間Th1(Th2、Th3、Th4……)のずれが生じているのは、(n+2)フレームのみとなっている。
【0075】
このように構成した理由は、たとえば図8に示した駆動を行った場合、上述した波形鈍りの影響により、各フレームのブランキング信号Bの次に出力される表示データ、つまりnフレームにおいては表示信号m、m+4、……、(n+1)フレームにおいてはm+1、m+5、……、(n+2)フレームにおいてはm+2、m+6、……、(n+3)フレームにおいてはm+3、m+7、……のそれぞれが比較的明るい輝度で表示され、画素領域において直線上に並んで表示されるため、他の領域に対して比較的明るい帰線が各フレームの切り替えに応じて流れるように表示され(表示流れ)、それが目視されやすくなる。
【0076】
第3の実施例で示した実施例は、この不都合を解消するもので、上述したように、
各部ランキング信号Bは図10において図中左上から右下に至る直線上に全て並列されることなく割り振るようにしたものである。これにより、画面全体でみると、波形鈍りの影響を受けるラインは、nフレームから(n+1)フレームへの切り替わりでは、画面下方向へ移動し、(n+1)フレームから(n+2)フレームへの切り替わりでは、画面上方向へ移動し、(n+2)フレームから(n+3)フレームへの切り替わりでは、画面下方向へ移動し、(n+3)フレームから(n+4)フレームへの切り替わりでは、画面上方向へ移動するようになり、表示流れを目視され難くすることができる。
【0077】
図11は、上述した思想に基づく他の態様を示した図で、やはり図8に対応した図となっている。
【0078】
図11の場合、水平クロックCL1のパルスの夫々に対応する期間Th1,Th2,Th3,…において、nフレームのブランキング信号が期間Th1に宛がわれ、(n+1)フレームのブランキング信号が期間Th3に宛がわれ、(n+2)フレームのブランキング信号が期間Th4に宛がわれ、さらに(n+3)フレームのブランキング信号が期間Th2に宛がわれるようになっている。なお、(n+4)フレーム移行においては上述した関係が繰り返される。
【0079】
このことから、各フレームのブランキング信号Bは次のブランキング信号に対して時間的に期間Th1(Th2、Th3、Th4……)のずれが生じているのは、(n+2)フレームのみとなっており、図10に示した場合と同様となっている。
【0080】
なお、第3の実施例において示した実施例は、第1の実施例に示した他の変形例にもそのまま適用できるもので、たとえば、第1工程における表示信号の出力回数:Mは4に限られず、第2工程におけるブランキング信号の出力回数:Mは1に限られない。
【0081】
《第4の実施例》
図12から図27は、本発明による表示装置およびその駆動方法の第4の実施例として説明される表示制御回路(タイミング・コントローラ)からの信号の出力波形とこれに呼応した走査ドライバ及びデータ・ドライバからの夫々の出力波形とを図4と同様な様式で示す。但し、図12から27は、夫々の図面の中心に描かれた走査開始信号FILのパルスから明らかなように、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界を夫々の横方向の中央に示すことにおいて、図4と相異する。
【0082】
この第4の実施例では、フレームと次のフレームの切り替え時に前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号Bと次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号Bとの間に発生する走査クロックCL3の数が不定となってしまう(2個であったり、3個であったり、あるいは5個であったりする)のを常にN個に調整するようにしている。
【0083】
このようにする理由は以下に示すとおりである。たとえば図28に示すように、前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号Bと次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号Bとの間に発生する走査クロックCL3の数が3個となる場合があり、ゲート線GJ+3のラインにおいて走査開始信号FLMを真中に位置づけた1フレーム中にブランキング信号Bが2回書き込まれる現象が生じる。この場合、このラインを境にして画素アレイの上下で、映像データのホールド時間とブランキング信号Bのホールド時間との比率が異なってしまい輝度差が発生するようになり、前記ラインの部分が他の背景よりも暗く表示されるようになる。
【0084】
また、図29に示すように、前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号Bと次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号Bとの間に発生する走査クロックCL3の数が5個となる場合があり、ゲート線GJ+4のラインにおいて走査開始信号FLMを真中に位置づけた1フレーム中にブランキング信号Bが全く書き込まれない現象が生じる。この場合、このラインを境にして画素アレイの上下で、映像データのホールド時間とブランキング信号Bのホールド時間との比率が異なってしまい輝度差が発生するようになり、前記ラインの部分が他の背景よりも明るく表示されるようになる。
【0085】
このため、この第4の実施例では、上述したように、前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号Bと次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号Bとの間に発生する走査クロックCL3の数を常にN個となるように調整し、映像データのホールド時間とブランキング信号Bのホールド時間とを、Nフレーム単位で一致させ、画素アレイの上下輝度差をなくすようにしている。
【0086】
なお、表示制御回路(タイミング・コントローラ)への映像データの入力波形(入力データ)とこれからの出力波形(ドライバ・データ)とのタイミングは予め設定されていることから、フレームの切り替えの際における前記走査クロックCL3の数の調整はたとえばタイミング・コントローラ(表示制御回路)104によって容易に行い得る。
【0087】
以下、入力4水平期間を用いて、4ライン分の映像データと、4ライン分のブランキング・データを書き込み、前記図12から図27を用いてのブランキング・データを分散する方式を用いた場合について説明する。
【0088】
ここで、前記各図において、符号CL31、CL32、CL33はいずれも走査クロックであり、走査クロックCL31は走査ドライバ103−1に入力され、走査クロックCL32は走査ドライバ103−2に入力され、走査クロックCL33は走査ドライバ103−3に入力されるようになっている。
【0089】
この場合、各走査クロックCL31、CL32、CL33はそのいずれにおいてもそれぞれタイミングが同じパルスが出力されるが、このうちの一つの走査クロックはブランキング信号B以外の表示信号の表示に寄与させ、他の残りの二つの走査クロックは該部ランキング信号Bの表示に寄与させている。
【0090】
このため、他の残りの二つの走査クロックにおいて、フレームの切り替え時に、前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号Bと次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号Bとの間に発生する走査クロックの数が調整されるようになっている。
【0091】
このような構成において、まず、1フレームの入力水平期間数は、4の倍数、4の倍数+1、4の倍数+2、4の倍数+3のいずれであるか判定する。さらに、入力フレームを監視し、第1、第2、第3、第4フレームの割り付けを行い、これを繰り返す。これらを踏まえて以下、入力水平期間数が4の倍数であった場合について説明する。
【0092】
図12に示すように、第1フレームと第2フレームの切り替わりでは、第1フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第2フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が2水平期間である。このように、2水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、2ライン分しかシフトしない。よって走査クロックCL3が2クロック不足する。そこで、第2フレームの最初の1水平期間で走査クロックCL3を不足の2クロック分追加して、3パルス出力する。
【0093】
次に図13に示すように、第2フレームと第3フレームの切り替わりでは、第2フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第3フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が3水平期間である。このように、3水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、3ライン分しかシフトしない。よって走査クロックCL3が1クロック不足する。そこで、第3フレームの最初の1水平期間で走査クロックCL3を不足の1クロック分追加して、2パルス出力する。
【0094】
次に図14に示すように、第3フレームと第4フレームの切り替わりでは、第3フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第4フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が6水平期間である。このように6水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、6ライン分シフトしてしまうため、ブランキング信号の書き込みが行われないラインが2ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が2クロック余剰する。そこで、4フレームの先頭から2水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0095】
さらに図15に示すように、第4フレームと第1フレームの切り替わりでは、第4フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第1フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が5水平期間である。このように、5水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、5ライン分シフトしてしまうため、ブランキング信号Bの書き込みが行われないラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック余剰する。そこで、1フレームの先頭水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0096】
これにより、ブランキング信号Bの書き込みがすべてのラインに対して1回/1フレームで行われることとなり、良好な表示品質を得ることができる。また、4フレームトータルの結果、走査クロックCL3の追加が3クロック分、停止が3クロック分であり、調整数が一致している。これにより、画素アレイ全体において、映像データのホールド時間と、ブランキング信号Bのホールド時間との比率が4フレーム完結で一致するため、画素アレイ上下に輝度差がなくなり、画質を向上させることができる。
【0097】
また、上述した条件を前提に、入力水平期間数が4の倍数+1であった場合について説明する。
【0098】
この場合、ブランキング信号Bの書き込みは、入力4ライン分の帰線期間を利用する。換言すれば、入力4ライン期間から出力5ライン期間を生成する。この際、1フレームの入力水平期間数が4の倍数+1の場合に端数が存在してしまう。これを回避するため、4フレームを1単位とし、4フレームで得た端数を合わせて、さらに出力1ライン期間を生成する。
【0099】
図16に示すように、第1フレームと第2フレームの切り替わりでは、第1フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第2フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が4水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。
【0100】
次に図17に示すように、第2フレームと第3フレームの切り替わりでは、第2フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第3フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が4水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。
【0101】
次に図18に示すように、第3フレームと第4フレームの切り替わりでは、第3フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第4フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が3水平期間である。このように3水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、3ライン分しかシフトしないため、ブランキング信号を2回書き込むラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック不足する。そこで、第3フレームの最初の1水平期間で走査クロックCL3を不足の1クロック分追加して2パルス出力する。
【0102】
さらに図19に示すように、第4フレームと第1フレームの切り替わりでは、第4フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第1フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が5水平期間である。このように、5水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、5ライン分シフトしてしまうため、ブランキング信号Bの書き込みが行われないラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック余剰する。そこで、1フレームの先頭水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0103】
これにより、ブランキング信号Bの書き込みがすべてのラインに対して1回/1フレームで行われることとなり、良好な表示品質を得ることができる。また、4フレームトータルの結果、走査クロックCL3の追加が1クロック分、停止が1クロック分であり、調整数が一致している。これにより、画素アレイ全体において、映像データのホールド時間と、ブランキング信号Bのホールド時間との比率が4フレーム完結で一致するため、画素アレイ上下に輝度差がなくなり、画質を向上させることができる。
【0104】
また、上述した条件を前提に、入力水平期間数が4の倍数+2であった場合について説明する。
【0105】
この場合、ブランキング信号Bの書き込みは、入力4ライン分の帰線期間を利用する。換言すれば、入力4ライン期間から出力5ライン期間を生成する。この際、1フレームの入力水平期間数が4の倍数+2の場合に端数が存在してしまう。これを回避するため、4フレームを1単位とし、4フレームで得た端数を合わせて、さらに出力2ライン期間を生成する。
【0106】
図20に示すように、第1フレームと第2フレームの切り替わりでは、第1フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第2フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が4水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。
【0107】
次に図21に示すように、第2フレームと第3フレームの切り替わりでは、第2フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第3フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が5水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。このように5水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、5ライン分シフトしてしまうため、ブランキング・データ書き込みが行われないラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック余剰する。そこで、第3フレームの先頭水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0108】
次に図22に示すように、第3フレームと第4フレームの切り替わりでは、第3フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第4フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が4水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。
【0109】
さらに図23に示すように、第4フレームと第1フレームの切り替わりでは、第4フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第1フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が3水平期間である。このように、3水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、3ライン分しかシフトしないため、ブランキング信号Bを2回書き込むラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック不足する。そこで、1フレームの最初の1水平期間で走査クロックCL3を不足の1クロック分追加して2パルス出力する。
【0110】
これにより、ブランキング信号Bの書き込みがすべてのラインに対して1回/1フレームで行われることとなり、良好な表示品質を得ることができる。また、4フレームトータルの結果、走査クロックCL3の追加が1クロック分、停止が1クロック分であり、調整数が一致している。これにより、画素アレイ全体において、映像データのホールド時間と、ブランキング信号Bのホールド時間との比率が4フレーム完結で一致するため、画素アレイ上下に輝度差がなくなり、画質を向上させることができる。
【0111】
さらに、上述した条件を前提に、入力水平期間数が4の倍数+3であった場合について説明する。
【0112】
この場合ブランキング信号Bの書き込みは、入力4ライン分の帰線期間を利用する。換言すれば、入力4ライン期間から出力5ライン期間を生成する。この際、1フレームの入力水平期間数が4の倍数+3の場合に端数が存在してしまう。これを回避するため、4フレームを1単位とし、4フレームで得た端数を合わせて、さらに出力2ライン期間を生成する。
【0113】
図24に示すように、第1フレームと第2フレームの切り替わりでは、第1フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第2フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が5水平期間である。このように、5水平期間の場合、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、5ライン分シフトしてしまうため、ブランキング信号Bの書き込みが行われないラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック余剰する。そこで、第2フレームの先頭水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0114】
次に図25に示すように、第2フレームと第3フレームの切り替わりでは、第2フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第3フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が2水平期間である。このように2水平期間では、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、2ライン分しかシフトしないため、ブランキング信号Bを2回書き込むラインが2ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が2クロック不足する。そこで、第3フレームの最初の1水平期間で走査クロックCL3を不足の2クロック分追加して3パルス出力する。
【0115】
次に図26に示すように、第3フレームと第4フレームの切り替わりでは、第3フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第4フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が5水平期間である。このように、5水平期間の場合、通常の走査クロックCL3を走査ドライバに入力した場合、5ライン分シフトしてしまうため、ブランキング信号Bの書き込みが行われないラインが1ライン出現してしまう。よって、走査クロックCL3が1クロック余剰する。そこで、第2フレームの先頭水平期間は走査クロックCL3を停止する。
【0116】
さらに図27に示すように、第4フレームと第1フレームの切り替わりでは、第4フレームの最終ブランキング信号Bの書き込みと第1フレームの最初のブランキング信号Bの書き込みとの間が4水平期間である。このため、走査クロックCL3のパルス数の調整は行わない。
【0117】
これにより、ブランキング信号Bの書き込みがすべてのラインに対して1回/1フレームで行われることとなり、良好な表示品質を得ることができる。また、4フレームトータルの結果、走査クロックCL3の追加が2クロック分、停止が2クロック分であり、調整数が一致している。これにより、画素アレイ全体において、映像データのホールド時間と、ブランキング信号Bのホールド時間との比率が4フレーム完結で一致するため、画素アレイ上下に輝度差がなくなり、画質を向上させることができる。
【0118】
第4の実施例において示した実施例は、第1の実施例に示した他の変形例にもそのまま適用できるもので、たとえば、第1工程における表示信号の出力回数:Mは4に限られず、第2工程におけるブランキング信号の出力回数:Mは1に限られない。
【0119】
《第5の実施例》
図30および図31は、本発明による表示装置およびその駆動方法の第5の実施例として説明される表示制御回路(タイミング・コントローラ)からの信号の出力波形とこれに呼応した走査ドライバおよびデータ・ドライバからの夫々の出力波形とを図12から図27と同様な様式で示す。この場合にも、夫々の図面の中心に描かれた走査開始信号FILのパルスから明らかなように、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界を夫々の横方向の中央に示すことにおいて同様となっている。
【0120】
ここで、図12から図27に示した図面と異なり、各映像データをライン・メモリ回路105に書き込むタイミング(メモリライト)と、該ライン・メモリ回路105から各映像データを読み出すタイミング(メモリリード)も合わせ描いている。
【0121】
そして、図30および図31に示す出力波形は、前述の図10に示したように、映像データに拠る表示信号の出力に対するブランキング信号の出力タイミングをフレーム期間毎に変える構成を前提として定められるようになっており、図10に対応して描かれた図24のフレームn+2における出力波形を図30に、フレームn+3における出力波形を図31に示している。
【0122】
まず、図30において、或るフレーム期間とその次のフレーム基板との境界の近傍において、前記或るフレーム基板における最後のブランキング信号を読み出した後に、次の映像データを読み出す際に、この読み出しを3水平期間分ディレイさせ、結果として5水平期間後に次のブランキング信号を読み出せるようにしている。
【0123】
同様に、図31において、或るフレーム期間とその次のフレーム基板との境界の近傍において、前記或るフレーム基板における最後のブランキング信号を読み出した後に、次の映像データを読み出す際に、この読み出しを1水平期間分ディレイさせ、結果として5水平期間後に次のブランキング信号を読み出せるようにしている。
【0124】
この場合、図30、図31のメモリライトおよびメモリリードの各タイミングからわかるように、図中メモリのアドレスをmem1、mem2、mem3、mem4、mem5、mem6とした場合、mem1のリードタイミングはmem6のライトタイミングと重なることから、ラインメモリとして最小6ライン分必要となる。
【0125】
図35は、ラインメモリを6ライン分設けた場合における、各映像データの書き込み、および読み出しのタイミングを示す図を示している。
【0126】
このように構成することによって、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後のブランキング信号と前記次のフレーム期間における最初のブランキング信号との時間的間隔をそれ以外の或るブランキング信号と次のブランキング信号との時間的間隔を同じにしている。
【0127】
換言すれば、フレームが順次切り換っていく過程において、該フレームの切り換り時点で表示データの出力のタイミングをシフトさせることによって、或るブランキング信号と次のブランキング信号との間隔を一定にするようにしている。
【0128】
このようにすることによって、前述の図12から図27に示した実施例(第4の実施例)のように特定のゲート線において走査開始信号FLMを真中に位置づけた1フレーム中にブランキング信号Bが2回書き込まれたり、あるいは全く書き込まれないという現象を回避でき、映像データのホールド時間とブランキング信号のホールド時間との比率が異なってしまう不都合をなくすことができる。
【0129】
しかし、本実施例に示した表示装置は、第4の実施例のそれと比較するとさらに表示品質の向上が図れる効果を奏する。
【0130】
ちなみに、図32は上述した図30と対応する図で、第4の実施例のように前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号と次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号との間に発生する走査クロックCL3の数を常にN個(図32の場合4個)となるように調整したものである。
【0131】
また、図33は上述した図31と対応する図で、やはり第4の実施例のように前のフレームにて最後に出力されるブランキング信号と次のフレームにて最初に出力されるブランキング信号との間に発生する走査クロックCL3の数を常に4個となるように調整したものである。
【0132】
この場合、図32において、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後のブランキング信号と前記次のフレーム期間における最初のブランキング信号との時間的間隔がそれ以外の或るブランキング信号と次のブランキング信号との時間的間隔よりも短くなっていることが判る。同様に、図33において、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後のブランキング信号と前記次のフレーム期間における最初のブランキング信号との時間的間隔がそれ以外の或るブランキング信号と次のブランキング信号との時間的間隔よりも長くなっていることが判る。
【0133】
この場合、フレームが順次切り変わる表示装置の画像を目視すると、そのゲート線のうち、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後のブランキング信号と前記次のフレーム期間における最初のブランキング信号との時間的間隔の前記長短が生じる部分に対応するゲート線(たとえば図32の場合ゲート線Gj+2ないしGj+9、図33の場合ゲート線Gj−2ないしGj+5)の部分の各画素においての輝度変化が他の部分の各画素における輝度変化よりも大きくなってしまう現象が見られる。
【0134】
第5の実施例に示した表示装置は、上述したように、フレームが順次切り換っていく過程においても、或るブランキング信号と次のブランキング信号との間隔を一定になるように構成したものであることから、上述した現象が全く見られないものとして得ることができる。
【0135】
第5の実施例において示した実施例は、それ以外の実施例で示した他の変形例にもそのまま適用できるもので、たとえば、第1工程における表示信号の出力回数:Mは4に限られず、第2工程におけるブランキング信号の出力回数:Mは1に限られない。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明による表示装置及びその駆動方法によれば、画面上において輝線の表示流れの発生を防止することができる。
【0137】
また、各フレームにおいて黒表示の均一化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第1実施例として説明される表示信号の出力タイミングとこれに呼応する走査線の駆動波形を示す図。
【図2】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第1実施例として説明される表示制御回路(タイミング・コントローラ)への映像データの入力波形(入力データ)とこれからの出力波形(ドライバ・データ)とのタイミングを示す図。
【図3】本発明による液晶表示装置の概要を示す構成図。
【図4】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第1実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示す図。
【図5】本発明による液晶表示装置に備えられた複数個(例えば、4個)のライン・メモリの夫々への映像データの書き込み(Write)とこれからの読出し(Read Out)との夫々のタイミングを示す図。
【図6】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第1実施例におけるフレーム期間毎(連続する3つのフレーム期間の各々)の画素表示タイミングを示す図。
【図7】本発明による液晶表示装置を図6に示す画素表示タイミングに則り駆動したときの、表示信号への輝度応答(画素に対応する液晶層の光透過率変動)を示す図。
【図8】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第2実施例として説明されるゲート線G1、G2、G3、……に対応する画素行の夫々へ供給される表示信号(映像データによるm、m+1、m+2、……とブランキング・データによるB)の連続する複数のフレーム期間m、m+1、m+2、……に亘る変化を示す図。
【図9】アクティブ・マトリクス型の表示装置に備えられる画素アレイの一例の概略図。
【図10】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例の一態様として説明されるゲート線G1、G2、G3、……に対応する画素行の夫々へ供給される表示信号(映像データによるm、m+1、m+2、……とブランキング・データによるB)の連続する複数のフレーム期間m、m+1、m+2、……に亘る変化を示す図。
【図11】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例の他の態様として説明されるゲート線G1、G2、G3、……に対応する画素行の夫々へ供給される表示信号(映像データによるm、m+1、m+2、……とブランキング・データによるB)の連続する複数のフレーム期間m、m+1、m+2、……に亘る変化を示す図。
【図12】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、第1フレームから第2フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図13】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、第2フレームから第3フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図14】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、第3フレームから第4フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図15】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、第4フレームから第1フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図16】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+1の倍数で、第1フレームから第2フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図17】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+1の倍数で、第2フレームから第3フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図18】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+1の倍数で、第3フレームから第4フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図19】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+1の倍数で、第4フレームから第1フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図20】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+2の倍数で、第1フレームから第2フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図21】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+2の倍数で、第2フレームから第3フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図22】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+2の倍数で、第3フレームから第4フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図23】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+2の倍数で、第4フレームから第1フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図24】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+3の倍数で、第1フレームから第2フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図25】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+3の倍数で、第2フレームから第3フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図26】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+3の倍数で、第3フレームから第4フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図27】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第4実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4+3の倍数で、第4フレームから第1フレームへの切り替わりの部分を示す図。
【図28】フレームの切り替え時に走査クロックの数の調整を行わないことによって同一ラインにブランキング信号が2個生成される不都合を示した駆動波形図。
【図29】フレームの切り替え時に走査クロックの数の調整を行わないことによってライン上にブランキング信号が生成されない不都合を示した駆動波形図。
【図30】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第5実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、図34のフレームn+2における切り替わりの部分を示す図。
【図31】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第5実施例として説明される表示信号の出力期間に走査線の4ラインを同時に選択する駆動波形を示すとともに、入力水平期間数が4の倍数で、図34のフレームn+3における切り替わりの部分を示す図。
【図32】図30に対応する図であって、第4実施例を適用した場合の不都合を示す図。
【図33】図31に対応する図であって、第4実施例を適用した場合の不都合を示す図。
【図34】本発明による液晶表示装置の駆動方法の第5実施例として説明されるゲート線G1、G2、G3、……に対応する画素行の夫々へ供給される表示信号の連続する複数のフレーム期間m、m2+1、m+2、……に亘る変化を示す図。
【図35】本発明による液晶表示装置の第5実施例として説明されるラインメモリの夫々への映像データの書き込み(Write)とこれからの読み出し(Read Out)との夫々のタイミングを示す図。
【符号の説明】
100……表示装置(液晶表示装置)、101……画素アレイ(TFT型液晶表示パネル)、102……データ・ドライバ、103……走査ドライバ、104……表示制御回路(タイミング・コントローラ)、105……ライン・メモリ回路、120……映像データ、121……映像制御信号群(垂直同期信号、水平同期信号、ドット・クロック等)、106……ドライバ・データ、107……データ・ドライバ制御信号群、CL3……走査ラインクロック。
Claims (7)
- 第1方向沿いに並ぶ複数の画素を夫々含む複数の画素行が該第1方向に交差する第2方向沿いに並設される画素アレイ、該複数の画素行の夫々を走査信号にて選択する走査駆動回路、該複数の画素行の該走査信号にて選択された少なくとも1行に含まれる該画素の各々に表示信号を供給するデータ駆動回路、及び該画素アレイの表示動作を制御する表示制御回路を備えたものであって、
映像データがその水平走査周期ごとにその1ラインずつ入力され、
前記データ駆動回路は、前記映像データの1ライン毎にこれに対応する表示信号を順次一定期間毎に生成し且つ該表示信号を画素アレイにN回(Nは2以上の自然数)出力する第1の工程と、
前記画素の輝度を前記第1工程における該画素のそれ以下にする表示信号を前記一定期間に生成し且つ該表示信号を画素アレイにM回(MはNより小さい自然数)出力する第2の工程とが交互に繰り返され、
前記走査駆動回路は、前記第1の工程において前記複数の画素行をY行(YはN/Mより小さい自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第1選択工程と、
前記第2の工程において前記複数の画素行の前記第1選択肯定で選択された(Y×N)行以外をZ(ZはN/M以上の自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第2選択工程とが交互に繰り返され、
前記映像データの第1の工程で出力される表示信号は、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔内で、それが格納されるメモリから遅延されることを特徴とする表示装置。 - 映像データの第2の工程で出力される表示信号は、その出力がフレーム毎の表示にて異なる時間をずらしてなされるとともに、各フレームの前記表示信号は次のフレームの対応する表示信号に対して時間的に前記一定期間のずれが多くとも(N−2)個含むことなく割り振られていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をそれ以外の或る映像データの第2の工程で出力される表示信号と次の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔がほぼ同じとなっていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記第1の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第1選択工程で選択される前記画素行の行数:Yは1であり、該第1の工程での表示信号の出力回数:Nは4以上であり、前記第2の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第2選択工程で選択される前記画素行の行数:Zは4以上であり、且つ該第2の工程での表示信号の出力回数:Nは1である請求項1に記載の表示装置。
- 第1方向沿いに並ぶ複数の画素を夫々含む複数の画素行が該第1方向に交差する第2方向沿いに並設される画素アレイ、該複数の画素行の夫々を走査信号にて選択する走査駆動回路、該複数の画素行の該走査信号にて選択された少なくとも1行に含まれる該画素の夫々に表示信号を供給するデータ駆動回路、及び該画素アレイの表示動作を制御する表示制御回路を備えた表示装置に映像データをその水平走査周期ごとにその1ラインずつ入力し、
前記データ駆動回路により、
前記映像データの1ライン毎にこれに対応する表示信号を順次生成し且つ該表示信号を画素アレイにN回(Nは2以上の自然数)出力する第1の工程と、
前記画素の輝度を前記第1工程における該画素のそれ以下にする表示信号を生成し且つ該表示信号を画素アレイにM回(MはNより小さい自然数)出力する第2の工程とが交互に繰り返し、
前記走査駆動回路により、
走査クロックの入力に基づき、前記第1の工程において前記複数の画素行をY行(YはN/Mより小さい自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第1選択工程と、
前記第2の工程において前記複数の画素行の前記第1選択工程で選択された(Y×N)行以外をZ行(ZはN/M以上の自然数)毎に前記画素アレイの一端から他端に向けて前記第2方向沿いに順次選択する第2選択工程とが交互に繰り返し、
且つ、前記映像データの第1の工程で出力される表示信号は、或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔内で、それが格納されるメモリから遅延させることを特徴とする表示装置の駆動方法。 - 或るフレーム期間とその次のフレーム期間との境界の近傍において、前記或るフレーム期間における最後の映像データの第2の工程で出力される表示信号と前記次のフレーム期間における最初の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をそれ以外の或る映像データの第2の工程で出力される表示信号と次の映像データの第2の工程で出力される表示信号との時間的間隔をほぼ同じとすることを特徴とする請求項5に記載の表示装置の駆動方法。
- 前記第1の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第1選択工程で選択される前記画素行の行数:Yは1であり、該第1の工程での表示信号の出力回数:Nは4以上であり、前記第2の工程における前記表示信号の1回の出力に呼応して前記第2選択工程で選択される前記画素行の行数:Zは4以上であり、且つ該第2の工程での表示信号の出力回数:Nは1である請求項5に記載の表示装置の駆動方法。
Priority Applications (4)
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