JP2004224892A - Pseudoplastic water-based pigment ink composition for ballpoint pen - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a pseudoplastic water-based pigment ink composition for a ballpoint pen, matching to tips in any condition of a ball diameter, a size or the like, hardly causing a line plotting spot, splitting of the line and drying caused by evaporation of water, constantly providing smooth and stable flowing quantity by writing, and having excellent stability with time. <P>SOLUTION: The pseudoplastic water-based pigment ink composition for the ballpoint pen at least comprising a pigment, a disperser, a polar solvent, a viscosity regulator and the water contains 0.05-5 wt.% sequestering agent and 0.5-15 wt.% reducing starch-saccharified product based on the whole amount of the ink composition. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は、水性ボールペン用インキに関し、更に詳しくは、油性ボールペンの長所を有したボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、ボールペン用インキとしては、溶剤が水や水溶性溶媒からなりインキ粘度が１０センチポイズ以下である低粘度の水性ボールペン用インキと、鉱物油・多価アルコール・脂肪酸・セルソルブ等の油性溶媒からなりインキ粘度が１０００〜２００００センチポイズである油性ボールペン用インキとが一般的である。
【０００３】
通常、油性ボールペン用インキを用いる油性ボールペンは、小径のインキ収納管を通しボールに付着したインキがボールの回転によって紙面に転写され、その転写された分だけのインキが再び収納管を通して供給される構造になっている。一方、水性ボールペン用インキを用いる水性ボールペンは、細かい繊維を固めた中継誘導芯の毛細管作用によってボール面や紙面へ供給される構造になっている。
【０００４】
上記水性ボールペン用インキ及び油性ボールペン用インキは、それぞれ優れた長所を有している反面、いろいろな問題点を有している。
例えば、水性ボールペン用インキの供給原理は、粘性が低いため毛細管作用を利用している。ボールペン先端部と紙が接触さえすれば、その接点に毛管作用が働きインキは供給されるものである。そのため、筆圧をあまり加えなくても紙面に良好な筆跡をつくり出すことができ、線割れ、かすれやボテの発生が起こり難くなっている。その反面、インキ収容管に直接インキを収容すると、振動、衝撃や外気の温度上昇等が原因で、インキが洩れ出しボールヘの供給量が不安定になる。そのため、細かい繊維で固めた中継誘導芯を有した複雑な構造が必要となり、更にインキ残量が確認しにくいといった問題点を有している。
【０００５】
一方、油性ボールペン用インキは、ペン先からのインキのボタ落ちが、粘性が高いため防止でき、小径のインキ収納管に直接インキを収納できる構造となっている。また、インキ収納管に透明な材質を使用することでインキ残量の確認が可能となる特徴がある。その反面、回転したボールと接触した紙面のみにインキが転写されるため、ボールの回転が不安定な挙動を呈すると、線割れやかすれを発生し易く、紙面にインキが浸透しにくいため、未転写のインキよって汚れが生じるボテが発生しやすいという問題点を有している。
【０００６】
このような問題点を解決するため、最近では、水溶性インキにゲル化剤や水溶性糊剤を含有せしめインキに特殊な粘度特性を与えた水性ボールペン用インキ（以下、「擬塑性水性インキ」と称す）が製造され、消費者などに好評を博している（例えば、特許文献１参照）。
【０００７】
【特許文献１】
特表昭６２−５０１９１４号公報（請求の範囲、実施例等）
【０００８】
この特許文献１等に記載される擬塑性水性インキを用いた水性ボールペンは、筆記する際にはチップ先端のボールの回転により、インキに剪断力が加えられるために、インキ粘度が低下し、水性ボールペンのような滑らかな筆記が可能となり、紙面に良好な筆跡をつくり出すことができるものである。また、非筆記時には、インキの粘度が高いためにペン先からのインキのボタ落ちが防止でき、インキ収納管に直接インキを収納できるものである。更に、インキ収納管に透明な材質を使用することでインキ残量の確認が可能となる。
このように擬塑性水性インキを用いると、水性ボールペンと油性ボールペンとの両方の特徴を兼ね備えた、優れたボールペンとなるものである。
【０００９】
しかしながら、実際に擬塑性水性インキを試作してみると、水性インキは主溶剤が水であるために、その水分が蒸発すると、例えば、ボールペンの先端において、インキ中の溶解物や混合物が凝縮、析出、乾燥固化して目詰まり、インキの粘度上昇を引き起こし、再筆記に支障が生じるなどの課題がある。
また、使用するチップによっても、インキの粘度調整を行わなければ、目的のペン品質を維持させることは非常に難しいものとなる。例えば、小径のボール用チップで適した品質を有するインキを、大径ボール用チップで使用すると、ボールとホルダーのクリアランスが変わることや、筆記時にインキに加わる剪断速度が小さくなることが原因で、ボテ、線割れが発生したり、インキ流量過多に伴う描線乾燥性の低下といった課題が生じることがある。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、ボール径、寸法など、どのような条件のチップにも対応でき、描線ボテ、線割れ、水分蒸発による乾燥が起こらず、常時滑らかに安定な筆記流量が得られ、しかも、経時安定性についても優れるボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来の課題等を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、顔料、分散剤、水、極性溶剤、粘度調整剤を含有するボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物に特定成分を特定量含有することにより、上記目的のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、（１）〜（４）に存する。
（１） 顔料、分散剤、極性溶剤、粘度調整剤及び水を少なくとも含有するボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物において、インキ組成物全量に対して、金属イオン封鎖剤を０．０５〜５重量％、還元澱粉糖化物を０．５〜１５重量％含有してなることを特徴とするボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。
（２） 前記還元澱粉糖化物が還元デキストリン及び／又は還元マルトデキストリンからなる上記（１）に記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。
（３） 前記インキ組成物には、フッ素系界面活性剤をインキ組成物全量に対して、０．０５〜５重量％含有してなる上記（１）又は（２）に記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。
（４） 剪断速度３．８３ｓ^−１におけるインキ組成物の粘度が、１００〜４０００ｍＰａ・ｓである上記（１）〜（３）の何れか一つに記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物は、顔料、分散剤、極性溶剤、粘度調整剤及び水を少なくとも含有するボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物において、インキ組成物全量に対して、金属イオン封鎖剤を０．０５〜５重量％（以下、単に「％」という）、還元澱粉糖化物を０．５〜１５％含有してなることを特徴とするものである。
【００１３】
本発明に用いる顔料としては、特に制限はなく、従来水性インキ組成物に慣用されている無機系及び有機系顔料の中から任意のものを使用することができ、更には、無機蛍光顔料及び有機蛍光顔料も使用することができる。
無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、ベンガラ、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレットなどが挙げられる。
有機系顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。具体的には、フタロシアニンブルー（Ｃ．Ｉ．７４１６０）、フタロシアニングリーン（Ｃ．Ｉ．７４２６０）、ハンザイエロー３Ｇ（Ｃ．Ｉ．１１６７０）、ジスアゾエローＧＲ（Ｃ．Ｉ．２１１００）、パーマネントレッド４Ｒ（Ｃ．Ｉ．１２３３５）、ブリリアントカーミン６Ｂ（Ｃ．Ｉ．１５８５０）、キナクリドンレッド（Ｃ．Ｉ．４６５００）などが使用できる。
【００１４】
また、無機蛍光顔料としては、例えば、硫化亜鉛などの重金属塩またはアルカリ土類金属の硫化物を原料とし、これらの高純度のものに微量の銅、銀、マンガンなどの活性化剤を添加し、高温焼成したものが挙げられる。
有機蛍光顔料としては、例えば、蛍光染料を合成樹脂のビヒクルに溶解した固溶体あるいは乳化重合、懸濁重合等により得られた樹脂微粒子の分散体に蛍光染料を染着したものが挙げられ、合成樹脂としては塩化ビニル樹脂、アルキド樹脂、アルカリ樹脂などがあり、蛍光染料はＣ．Ｉ．アシッドエロー７、Ｃ．Ｉ．ベイシックレッド１などが使用できる。
【００１５】
これらの顔料は、それぞれ単独で用いてもよいし、２種類以上を組み合わせて用いてもよく、その含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、２〜３０％、更に好ましくは、５〜１５％の範囲が望ましい。
【００１６】
本発明に用いる分散剤は、上記着色剤として顔料を用いた場合に、顔料の分散性を向上させるために、水溶性高分子分散剤や界面活性剤などを適宜選択して、配合することが必要である。
水溶性高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体、マレイン酸樹脂等が挙げられ、具体的には、アクリル樹脂、スチレンアクリル酸樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等の樹脂を塩の形にして水溶性にしたものを用いる。塩を形成するアルカリ金属としては、例えば、ナトリウム、カリウムが代表的であり、アミンとしてはモノ、ジ又はトリメチルアミン等の脂肪族第１から第３級アミン、モノ、ジ又はトリプロパノールアミン、メチルエタノールアミン、メチルプロパノールアミン、ジメチルエタノールアミン等のアルコールアミンその他、アンモニア、モルホリン及びＮ−メチルホリン等が代表的である。
【００１７】
分散剤となる界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤、アニオン系界面活性剤が挙げられる。ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸部分エステル、糖の高級脂肪酸エステルなどが挙げられ、具体的には、グリセリンの脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などが挙げられる。また、アニオン系界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸アミドのアルキル化スルフォン酸塩、アルキルアリルスルフォン酸塩等が挙げられ、具体的には、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、Ｎ−アシルアミノ酸塩、Ｎ−アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などが挙げられる。
【００１８】
これらの分散剤は、夫々単独で、または２種以上混合して用いることができる。
この分散剤の含有は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、０．１〜１０％、更に好ましくは、１〜５％の範囲が望ましい。
【００１９】
本発明に用いる水は、主媒体として使用されるものであり、特に限定されるものでないが、例えば、精製水、イオン交換水、純水、海洋深層水などをインキ組成物全量に対して、４０〜９０％が含有することが望ましい。この水の含有量が４０％未満では、相体的溶剤や着色剤が多くなるため揮発しにくく、紙に書いた時、インキが乾きにくくなってしまい好ましくなく、また、９０％を越えると、揮発しやすくなって、ペン先が乾燥し、筆記不良となるので好ましくない。
【００２０】
本発明に用いる極性溶剤としては、水に相溶性のある極性基を有するものであれば、全ての溶剤が使用できる。
用いることができる極性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、１，２−プロパンジオール、１，３−プロパンジオール、１，２−ブタンジオール、２，３−ブタンジオール、１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジール、１，２−ペンタンジオール、１，５−ペンタンジオール、２，５−ヘキサンジオール、３−メチル−１，３−ブタンジオール、２−メチルペンタン−２，４−ジオール、３−メチルペンタンー１，５−ジオール、１，２，３−ブタントリオール、１，２，４−ブタントリオール、３−メチルペンタンー１，３，５−トリオール、１，２，３−ヘキサントリオール等のアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロール等のグリセロール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−ｎ−ブチルエーテル等のグリコールの低級アルキルエーテル、チオジエタノール、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、１，３−ジメチル−２−イミダリジノン、スルホラン等が挙げられる。
【００２１】
これらの極性溶剤は、夫々単独で、または２種以上混合して用いることができる。
この極性溶剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、通常４０％以下、好ましくは、５〜４０％とすることが望ましい。この極性溶剤の含有量が４０％を越えると、紙に書いた時にインキが裏抜けしたり、乾きにくかったりして、好ましくない。
【００２２】
本発明に用いる粘度調整剤としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ローカストピーンガム、グアーガム、アルカラン、アルカガム及びこれらのの誘導体、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、カラギーナン、ゼラチン、ガゼイン、ガゼインナトリウム、キサンタンガム、ラムザンガム、ウェランガム、ジェランガム、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ラノリン誘導体、キトサン誘導体、ラクトアルブミン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングルコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、ポリアクリル酸樹脂、架橋型ポリアクリル酸樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂のアルカリ金属塩などを挙げることができる。
これらの粘度調整剤は、夫々単独で、または２種以上混合して用いることができる。
この粘度調整剤の含有量は、後述するインキ粘度の範囲に調整できる量であれば良く、インキ組成物全量に対して、好ましくは、０．１〜１．０％、更に好ましくは、０．２〜０．５％が望ましい。
【００２３】
本発明で用いる金属イオン封鎖剤は、金属イオンの影響によるインキの粘度変化を抑え、経時的に安定で書き味の良い筆記を可能とするために含有せしめるものである。
用いることができる金属イオン封鎖剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸（ＥＤＴＡ）、ニトリロトリ酢酸（ＮＴＡ）、Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸（ＨＥＤＴＡ）、ジエチレントリアミンペンタ酢酸（ＤＴＰＡ）、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸（ＴＴＨＡ）、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸（ＨＩＤＡ）、ジヒドロキシエチルグリシン（ＤＨＥＧ）及びそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びアミン塩などが挙げられる。
これらの金属イオン封鎖剤のうち、本発明の効果を更に発揮せしめる点で、ＥＤＴＡ、ＤＴＰＡの使用が好ましい。
【００２４】
これらの金属イオン封鎖剤は、夫々単独で、または２種以上混合して用いることができる。
この金属イオン封鎖剤の含有量は、インキ組成物全量に対して０．０５〜５％、好ましくは、０．１〜１．０％とすることが望ましい。
この金属イオン封鎖剤の含有量が０．０５％未満では、本発明の効果を達成することができず、また、５％を越えると、経時的に不安定となり、好ましくない。
【００２５】
本発明では、上述の各成分（顔料、分散剤、極性溶剤、粘度調整剤、金属イオン封鎖剤）を含有せしめると共に、還元澱粉糖化物を含有せしめることにより、目的の描線ボテ、線割れ、水分蒸発による乾燥が起こらず、常時滑らかに安定な筆記流量、経時安定性についても優れたものとなるものである。
本発明に用いる還元澱粉糖化物としては、例えば、還元デキストリン及び／又は還元マルトデキストリンからなるものが挙げられる。
用いることができる還元デキストリン、還元マルトデキストリンは、食用甘味料としても一般に用いられている人体に毒性のない安全な糖類であり、還元デキストリンはデキストリンに水素添加したものであり、還元マルトデキストリンは、マルトデキストリンに水素添加したものである。
具体的には、市販のＨ−ＰＤＸ、ＨＬ−ＰＤＸ（松谷化学工業社製）、ダイヤトールＮ、ダイヤトールＫ（サンエイ糖化社製）、ＰＯ−３００（東和化成社製）などが挙げられる。
これらは、水に対する溶解度が高く、極めて優れた水分保持性を有するという特性を備え、かつ、本発明で含有する金属イオン封鎖剤の作用、並びに、後述する更に好ましく含有されるフッ素系界面活性剤の作用を損なうことなく、しかも、本発明のインキ組成物の物性に対して全く悪影響を与えず、インキ中の水素イオン濃度等を変化させることもないため、着色剤となる上述の顔料を選択するにあたり、全ての有機もしくは無機顔料の中から任意に選択できる利点を有するものであり、水分蒸発による乾燥防止を更に向上せしめて、常時滑らかに安定な筆記流量及び経時安定性を更に向上させるものとなる。
【００２６】
これらの還元澱粉糖化物の含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、０．５〜１５％、更に好ましくは、１〜１０％とすることが望ましい。
この含有量が０．５％未満であると、耐乾燥性の更なる効果が少なく、また、１５％を越えて多いと、曳糸性が強くなり、筆記感を低下させることとなる。
【００２７】
本発明では、上記還元澱粉糖化物、好ましくは、還元デキストリン及び／又は還元マルトデキストリンを含有すると共に、更にフッ素系界面活性剤を含有せしめることが更に望ましい。
本発明に用いることができるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキル基を有する活性剤、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸（炭素数７〜１３）、パーフルオロアルキル（炭素数４〜１２）スルホン酸塩（Ｌｉ，Ｋ，Ｎａ等）、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、Ｎ−プロピル−Ｎ−（２−ヒドロキシエチル）パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル（炭素数６〜１０）スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル（炭素数６〜１０）−Ｎ−エチルスルホニルグリシン塩（Ｋ）、モノパーフルオロアルキル（炭素数６〜１０）ＥＯ付加物などが挙げられ、これらは夫々単独で、または２種以上混合して用いることができる。
具体的に用いることができるフッ素系界面活性剤としては、市販のＦＣ−１７０Ｃ、ＦＣ−１２９（住友スリーエム社製）、ＥＦ−３５２（トーケムプロダクツ社製）、Ｓ−１１１、Ｓ−１１３、Ｓ−１４１（旭硝子社製）、Ｂ−３０（日本油脂社製）などが挙げられる。
【００２８】
これらのフッ素系界面活性剤をインキに含有せしめると、その表面張力を著しく低下させる能力を持つこととなる。本発明では、上記顔料、分散剤、極性溶剤、粘度調整剤、水、金属イオン封鎖剤、及びこのインキに還元澱粉糖化物、好ましくは、還元デキストリンや還元マルトデキストリンを含有せしめたインキでは、金属イオン封鎖剤の作用、並びに、還元澱粉糖化物の作用を損なうことなく、しかも、本発明のインキ組成物の物性に対して全く悪影響を与えず、ボールペンチップに対する濡れ性を更に向上することができ、どのような大きさのボールを用いても、すなわち、インキにかかる剪断力が変わっても、インキがとぎれることなく更に安定に筆記できるものとなる。また、紙面に対してもインキの界面張力が低く、充分な浸透効果を持つために描線乾燥性が更に高くなり、ボテ、線割れの発生も更に防止できるものとなる。
【００２９】
これらのフッ素系界面活性剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、０．０５〜５％、更に好ましくは、０．１〜１％とすることが望ましい。
このフッ素系界面活性剤の含有量が０．０５％未満では、フッ素系界面活性剤を含有せしめる効果がなく、５％を越えると、経時的に不安定であり、また、ペン先部のインキの直流、ボタ落ちが発生しやすくなる。
【００３０】
本発明では、以上の成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、ボールペン用インキに常用される潤滑剤、防錆剤、防腐剤、ｐＨ調整剤などを含有させることができる。
潤滑剤としては、例えば、ポリアルキレングリコール誘導体、脂肪酸アルカリ塩、ノニオン系界面活性剤、リン酸エステル等が挙げられる。
防錆剤としては、例えば、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール及びその誘導体、脂肪酸リン誘導体、イミダゾール、ベンゾイミダゾール及びその誘導体などが挙げられる。
防腐剤としては、例えば、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、ペンタクロロフェノールナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、１，２−ベンゾイソチアゾリンー３−オン、１，２−ベンゾイソチアゾリン塩、２，４−チアゾリルベズイミダゾール、パラオキシ安息香酸エステルなどが挙げられる。
ｐＨ調整剤として、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、有機アミン、アミノメチルプロパノール等が挙げられる。
【００３１】
本発明において、更に、剪断速度３．８３ｓ^−１における前記インキの粘度（２５℃）は、１００〜４０００ｍＰａ・ｓ、好ましくは、３００〜１０００ｍＰａ・ｓとすることが望ましい。
この粘度が１００ｍＰａ・ｓ未満であると、ボールペン先からインキがボタ落ちしてしまうことがある。また、酸化チタンなどの比重の大きい顔料を用いた際には顔料沈降防止のためにインキ粘度を高めに調整する必要があるが、その上限は４０００ｍＰａ・ｓとすることが好ましい。このインキ粘度が４０００ｍＰ ａ・ｓを越えると、インキの追従不良による筆記性の低下を引き起こす恐れがある。
また、本発明のインキ組成物は、上記成分を必要に応じて加熱溶解、混合撹拌することにより容易に得ることができる。
なお、本発明のインキ組成物は、通常のボール、ボールチップ及びインキ収容管（チューブ）を有するボールペン、中綿式のボールペン、加圧型ボールペンなどに充填（収容）して使用に供されることとなる。
【００３２】
このように構成される本発明では、描線ボテ、線割れ、水分蒸発による乾燥防止が起こらず、常時滑らかに安定な筆記流量が得られ、しかも、優れた経時安定性を有するボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物が得られることとなる。
更に、フッ素系界面活性剤の少なくとも１種を含有せしめると、更にボール径、寸法など、どのような条件のチップにも対応でき、描線ボテ、線割れ、水分蒸発による乾燥防止が更に起こらず、常時滑らかに更に安定な筆記流量が得られ、しかも、経時安定性についても極めて優れたものとなる。
【００３３】
【実施例】
以下実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例によって何等限定されるものではない。
【００３４】
〔実施例１〜５及び比較例１〜４〕
下記表１の配合組成及び下記調製方法により各黒色ボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物を調製した。
実施例１のインキでは、下記表１の成分のうちポリアクリル酸樹脂を除く各成分を撹拌機にて３時間撹拌・混合した後、サンドミルにて５時間分散し、更に、粗大粒子を遠心分離機により除去し、その後、室温（２５℃）で撹拌しながらポリアクリル酸樹脂をゆっくりと加えた後に、更に３〜４時間撹拌してから濾過することにより得た。
実施例２以下及び比較例１〜４も上記実施例１と同様にして各インキ組成物を調製した。
【００３５】
次いで、実施例及び比較例の処方で得られたボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物の剪断速度３．８３ｓ^−１における粘度（２５℃、初期）、剪断速度０．６ｓ^−１における粘度（２５℃、初期、６ケ月）をＥ型回転粘度計により測定した。
次いで、各インキ組成物を、下記構成のボール径が異なる３種類（０．５ｍｍ、０．７ｍｍ、１．０ｍｍ）のボールペンに夫々充填して、下記の評価方法により、（１）経時初期性、（２）キャップレス筆記性、（３）ボテ防止性及び（４）線割れ防止性について評価した。
これらの結果を下記表１に示す。
【００３６】
（ボールペンの構成）
試験に用いたボールペンは、三菱鉛筆社製のキャップボールペンＵＭ−１００の軸を使用し、内径４ｍｍ、長さ１１０ｍｍのポリプロピレン製インキ収納管とステンレス製チップ（ボールは超硬合金、ボール径は、０．５ｍｍ、０．７ｍｍ、１．０ｍｍ）からなるリフィールに、インキ１ｇ充填してものを、各実施例及び比較例に使用した。
なお、インキ後端には、三菱鉛筆社製のＵＭ−１００に使用しているフォロアーを充填した。
【００３７】
（１）経時初期性の評価方法
温度２５℃の恒温室中にキャップをつけたままボールペン体を放置し、６ケ月後にフリーハンドで筆記し、下記評価基準で評価した。
評価基準：
◎：書き始めから、問題なく、描線が書ける。
○：書き始めはややかすれるが、すぐに復帰して書ける。
△：通常の描線が書けるまで、捨て書きが必要
×：かすれが多く、初期の描線が書けない。
【００３８】
（２）キャップレス筆記性の評価方法
温度２５℃の恒温室中に、キャップを外したままボールペン体を放置し、１ケ月後にフリーハンドで筆記し、下記評価基準で評価した。
評価基準：
◎：書き始めから、問題なく、描線が書ける。
○：書き始めはややかすれるが、すぐに復帰して書ける。
△：通常の描線が書けるまで、捨て書きが必要
×：かすれが多く、初期の描線が書けない。
【００３９】
（３）ボテ防止性の評価方法
機械筆記試験機で４．５ｍ／ｍｉｎ、角度６０度、荷重１００ｇｆの条件で筆記した後に、チップホルダーに付着したインキ量と描線中に落下している余分なインキ跡を観察し、下記評価基準で評価した。
評価基準：
○：ほとんどボテがないもの
△：わずかにボテがあるもの
×：ボテが多いもの
【００４０】
（４）線割れ防止性の評価方法
上記機械筆記試験機で筆記し、その描線状態を、下記評価基準で評価した。
評価基準：
○：線割れがなく良好なもの
△：多少線割れするもの
×：線割れが目立つもの
【００４１】
【表１】

【００４２】
上記表１中の＊１〜＊４は下記のとおりである。
＊１：ＭＣＦ−８８（三菱化学社製）
＊２：Ｈ−ＰＤＸ（松谷化学工業社製）
＊３：ＰＯ−３００（東和化成社製）
＊４：Ｓ−１１１（旭硝子社製、パーフルオロキルカルボン酸塩）
【００４３】
上記表１の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例１〜５は、本発明の範囲外となる比較例１〜４に較べて、経時初筆性及びキャップレス筆記性に優れ、描線ボテ、線割れもなく、常時滑らかに安定な筆記流量が得られ、どのような大きさのボールを用いても（インキにかかる剪断力が変わっても）インキがとぎれることなく安定に筆記できることが判った。
これに対して、比較例をみると、比較例１は、還元マルトデキストリンを含有しない組成であり、比較例２は、金属イオン封鎖剤を含有しない組成であり、比較例３及び４は、金属イオン封鎖剤、還元澱粉糖化物（還元マルトデキストリン等）を含有しない組成であり、これらの場合は、経時初期性、キャップレス筆記性、ボテ防止性及び線割れ防止性の全てを満足することができないことが判明した。
本発明となる実施例１〜５において、特に実施例２，３，５の金属イオン封鎖剤＋還元澱粉糖化物（還元マルトデキストリン）＋フッ素系界面活性剤を含有せしめたものでは、実施例１及び４よりも更に優れた経時初筆性及びキャップレス筆記性を有し、描線ボテ、線割れもなく、常時滑らかに安定な筆記流量が得られることが判った。
【００４４】
【発明の効果】
本発明によれば、ボール径、寸法など、どのような条件のチップにも対応でき、描線ボテ、線割れ、水分蒸発による乾燥防止が起こらず、常時滑らかに安定な筆記流量が得られ、しかも、経時安定性についても優れるボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物が提供される。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an aqueous ballpoint pen ink, and more particularly, to a pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen having the advantages of an oil-based ballpoint pen.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a ballpoint pen ink, a low-viscosity aqueous ballpoint pen ink in which the solvent is water or a water-soluble solvent and the ink viscosity is 10 centipoise or less, and an oily solvent such as mineral oil, polyhydric alcohol, fatty acid, cellosolve, etc. And an oil-based ink for ballpoint pens having an ink viscosity of 1,000 to 20,000 centipoise.
[0003]
Normally, in an oil-based ballpoint pen using ink for an oil-based ballpoint pen, the ink attached to the ball is transferred to the paper surface by rotation of the ball through a small-diameter ink storage tube, and the transferred amount of ink is supplied again through the storage tube. It has a structure. On the other hand, an aqueous ballpoint pen using the ink for an aqueous ballpoint pen has a structure in which the ink is supplied to a ball surface or a paper surface by a capillary action of a relay induction core formed by hardening fine fibers.
[0004]
The inks for water-based ball-point pens and oil-based ball-point pens each have excellent advantages, but have various problems.
For example, the principle of supplying ink for an aqueous ballpoint pen utilizes a capillary action because of its low viscosity. As long as the tip of the ballpoint pen contacts the paper, capillary action acts on the contact and ink is supplied. For this reason, a good handwriting can be created on the paper surface without applying too much writing pressure, and line breaks, blurring and dents are less likely to occur. On the other hand, if the ink is directly stored in the ink storage tube, the ink leaks out due to vibration, impact, temperature rise of the outside air, and the like, and the supply amount to the ball becomes unstable. Therefore, a complicated structure having a relay guiding core fixed with fine fibers is required, and furthermore, there is a problem that it is difficult to confirm the remaining amount of ink.
[0005]
On the other hand, the oil-based ink for a ball-point pen has a structure in which dripping of the ink from the pen tip can be prevented because of its high viscosity, and the ink can be directly stored in a small-diameter ink storage tube. In addition, the use of a transparent material for the ink storage tube has the characteristic that the remaining amount of ink can be confirmed. On the other hand, since the ink is transferred only to the paper surface in contact with the rotated ball, if the rotation of the ball exhibits unstable behavior, line breaks and blurring are likely to occur, and the ink hardly penetrates the paper surface. There is a problem in that the transfer ink tends to cause spots that cause stains.
[0006]
In order to solve such problems, recently, a water-soluble ink containing a gelling agent or a water-soluble sizing agent, and an ink for a water-based ballpoint pen (hereinafter, referred to as a “pseudoplastic water-based ink”) having a special viscosity characteristic given to the ink. ) Has been produced and has been well received by consumers and the like (for example, see Patent Document 1).
[0007]
[Patent Document 1]
JP-T-62-501914 (Claims, Examples, etc.)
[0008]
A water-based ballpoint pen using a pseudoplastic water-based ink described in Patent Document 1 and the like, when writing, the rotation of the ball at the tip of the tip applies a shearing force to the ink. It enables smooth writing like a ballpoint pen and can create good handwriting on paper. In addition, during non-writing, the ink has a high viscosity, so that ink dripping from the pen tip can be prevented, and the ink can be stored directly in the ink storage tube. Further, by using a transparent material for the ink storage tube, the remaining ink amount can be confirmed.
The use of the pseudoplastic water-based ink as described above results in an excellent ball-point pen having both characteristics of a water-based ball-point pen and an oil-based ball-point pen.
[0009]
However, when actually producing a pseudoplastic aqueous ink, since the main solvent of the aqueous ink is water, when the water evaporates, for example, at the tip of a ballpoint pen, the dissolved matter or mixture in the ink condenses, There are problems such as precipitation, solidification by drying and clogging, causing an increase in the viscosity of the ink, and hindering rewriting.
Also, depending on the tip used, it is very difficult to maintain the desired pen quality unless the viscosity of the ink is adjusted. For example, if ink with the quality suitable for small-diameter ball chips is used for large-diameter ball chips, the clearance between the ball and the holder will change, and the shear rate applied to the ink during writing will decrease, Problems may occur such as blurring and line breaks, and a decrease in drawing line dryness due to excessive ink flow.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-mentioned conventional problems and the like, and is intended to solve the problem. The present invention can cope with a chip having any condition such as a ball diameter and a dimension. An object of the present invention is to provide a pseudoplastic water-based pigment ink composition for a ballpoint pen that does not occur, can always obtain a stable and stable writing flow rate, and is excellent in stability over time.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted intensive studies in order to solve the above conventional problems and the like, and as a result, a specific component is contained in a pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen containing a pigment, a dispersant, water, a polar solvent, and a viscosity modifier. It has been found that by containing a specific amount of the above, the above-mentioned pseudoplastic aqueous pigment ink composition for ballpoint pens can be obtained, and the present invention has been completed.
That is, the present invention resides in (1) to (4).
(1) In a pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ball-point pen containing at least a pigment, a dispersant, a polar solvent, a viscosity modifier and water, 0.05 to 5% by weight of a sequestering agent is used based on the total amount of the ink composition. % Of a reduced starch saccharified product in an amount of 0.5 to 15% by weight.
(2) The pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen according to the above (1), wherein the reduced starch saccharified product comprises reduced dextrin and / or reduced maltodextrin.
(3) The pseudoplasticity for ballpoint pens according to the above (1) or (2), wherein the ink composition contains 0.05 to 5% by weight of a fluorine-based surfactant based on the total amount of the ink composition. Aqueous pigment ink composition.
(4) Shear rate 3.83s ^-1 The pseudo-plastic aqueous pigment ink composition for ball-point pens according to any one of the above (1) to (3), wherein the viscosity of the ink composition in (1) is 100 to 4000 mPa · s.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
The pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen of the present invention is a pigment, a dispersant, a polar solvent, a viscosity modifier and a ballpoint pen for a pseudoplastic aqueous pigment ink composition containing at least water, based on the total amount of the ink composition. It is characterized by containing 0.05 to 5% by weight of a sequestering agent (hereinafter simply referred to as "%") and 0.5 to 15% of a reduced starch saccharified product.
[0013]
The pigment used in the present invention is not particularly limited, and any pigment may be used from inorganic and organic pigments conventionally used in aqueous ink compositions. Further, inorganic fluorescent pigments and organic pigments may be used. Fluorescent pigments can also be used.
Examples of inorganic pigments include, for example, carbon black, titanium oxide, red iron oxide, chromium oxide, iron black, cobalt blue, iron oxide yellow, viridian, zinc sulfide, lithopone, cadmium yellow, vermilion, cadmium red, graphite, and molybdenum orange. , Zinc chromate, strontium chromate, white carbon, clay, talc, ultramarine, calcium carbonate, lead white, navy blue, manganese violet and the like.
Examples of the organic pigment include azo lakes, insoluble azo pigments, phthalocyanine pigments, perylene and perinone pigments, anthraquinone pigments, quinacridone pigments, dye lakes, nitro pigments, nitroso pigments, and the like. More specifically, phthalocyanine blue (CI. 74160), phthalocyanine green (CI. 74260), Hansa Yellow 3G (CI. 11670), disazo yellow GR (CI. 21100), permanent red 4R ( CI 12335), brilliant carmine 6B (CI 15850), quinacridone red (CI 46500) and the like can be used.
[0014]
As the inorganic fluorescent pigment, for example, a heavy metal salt such as zinc sulfide or a sulfide of an alkaline earth metal is used as a raw material, and a trace amount of an activator such as copper, silver, or manganese is added to these high-purity ones. And those fired at a high temperature.
As the organic fluorescent pigment, for example, a solid solution obtained by dissolving a fluorescent dye in a vehicle of a synthetic resin, or a dispersion of resin fine particles obtained by emulsion polymerization, suspension polymerization, or the like, which is dyed with a fluorescent dye, and a synthetic resin Examples thereof include vinyl chloride resin, alkyd resin, and alkali resin. I. Acid Yellow 7, C.I. I. Basic Red 1 or the like can be used.
[0015]
These pigments may be used alone or in combination of two or more, and the content thereof is preferably from 2 to 30%, more preferably from the total amount of the ink composition. A range of 5 to 15% is desirable.
[0016]
The dispersant used in the present invention, when a pigment is used as the colorant, in order to improve the dispersibility of the pigment, a water-soluble polymer dispersant or a surfactant may be appropriately selected and blended. is necessary.
As the water-soluble polymer dispersant, for example, polyacrylic acid, acrylic acid copolymer, maleic acid resin and the like, specifically, acrylic resin, styrene acrylic acid resin, styrene maleic acid resin and the like Use water-soluble one in the form of salt. As the alkali metal forming a salt, for example, sodium and potassium are typical, and as the amine, an aliphatic primary to tertiary amine such as mono, di or trimethylamine, mono, di or tripropanolamine, methylethanol Representative examples include amines, alcoholamines such as methylpropanolamine and dimethylethanolamine, and ammonia, morpholine and N-methylphorin.
[0017]
Examples of the surfactant serving as a dispersant include a nonionic surfactant and an anionic surfactant. Examples of the nonionic surfactant include polyoxyalkylene higher fatty acid esters, higher fatty acid partial esters of polyhydric alcohols, higher fatty acid esters of sugar, and the like.Specifically, fatty acid esters of glycerin, polyglycerin fatty acid esters , Propylene glycol fatty acid ester, pentaerythritol fatty acid ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene sorbite fatty acid ester, polyoxyethylene glycerin fatty acid ester, polyethylene glycol fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene phytosterol, polyoxy Ethylene polyoxypropylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyethylene styrene Phenyl ether, polyoxyethylene castor oil, polyoxyethylene lanolin, polyoxyethylene lanolin alcohols, polyoxyethylene alkyl amines, polyoxyethylene fatty acid amides, polyoxyethylene alkylphenyl formaldehyde condensates and the like. Examples of the anionic surfactant include, for example, alkylated sulfonates and alkylallyl sulfonates of higher fatty acid amides. Specifically, alkyl sulfates, polyoxyethylene alkyl ether sulfates, N -Acyl amino acid salts, N-acylmethyl taurine salts, polyoxyethylene alkyl ether acetates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ether phosphates, and the like.
[0018]
These dispersants can be used alone or in combination of two or more.
The content of the dispersant is preferably in the range of 0.1 to 10%, more preferably 1 to 5%, based on the total amount of the ink composition.
[0019]
The water used in the present invention is used as a main medium and is not particularly limited.For example, purified water, ion-exchanged water, pure water, deep sea water, etc., based on the total amount of the ink composition, It is desirable that 40 to 90% contain it. If the content of water is less than 40%, the amount of the compatibilizing solvent and the colorant increases, so that it is difficult to volatilize. When writing on paper, the ink becomes difficult to dry, which is not preferable. It is not preferable because it is easy to volatilize, the pen tip dries, and writing becomes poor.
[0020]
As the polar solvent used in the present invention, any solvent can be used as long as it has a polar group compatible with water.
Examples of the polar solvent that can be used include, for example, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,2-propanediol, 1,3-propanediol, and 1,2-butane. Diol, 2,3-butanediol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, 1,2-pentanediol, 1,5-pentanediol, 2,5-hexanediol, 3-methyl-1,3 -Butanediol, 2-methylpentane-2,4-diol, 3-methylpentane-1,5-diol, 1,2,3-butanetriol, 1,2,4-butanetriol, 3-methylpentane-1 Such as 1,3,5-triol and 1,2,3-hexanetriol Realkyls, polyalkylene glycols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol, glycerols such as glycerol, diglycerol and triglycerol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether and diethylene glycol mono- Lower alkyl ethers of glycols such as n-butyl ether, thiodiethanol, N-methyl-2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidaridinone, sulfolane and the like can be mentioned.
[0021]
These polar solvents can be used alone or in combination of two or more.
The content of the polar solvent is usually 40% or less, preferably 5 to 40%, based on the total amount of the ink composition. If the content of the polar solvent is more than 40%, the ink strikes through the paper when printed on paper, and the ink hardly dries, which is not preferable.
[0022]
Examples of the viscosity modifier used in the present invention include, for example, gum arabic, tragacanth gum, locust peanut gum, guar gum, alkalan, alkagam and derivatives thereof, alginic acid, alginates, pectin, carrageenan, gelatin, casein, sodium caseinate, xanthan gum, Ramzan gum, welan gum, gellan gum, dextran, methyl cellulose, ethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, sodium starch glycolate, lanolin derivative, chitosan derivative, lactalbumin, polyethylene oxide, polyethylene glycol, polyvinyl alcohol, polyvinyl methyl ether, Polyvinylpyrrolidone and its derivatives, polyacrylic acid tree , Cross-linked polyacrylic acid resins, polyurethane resins, and the like alkali metal salts of acrylic resin.
These viscosity modifiers can be used alone or in combination of two or more.
The content of the viscosity modifier may be an amount that can be adjusted to the range of the ink viscosity described below, and is preferably 0.1 to 1.0%, more preferably 0.1 to 1.0% based on the total amount of the ink composition. 2% to 0.5% is desirable.
[0023]
The sequestering agent used in the present invention is contained to suppress the change in the viscosity of the ink due to the influence of the metal ions, and to make it possible to write with stability and good writing over time.
Examples of sequestering agents that can be used include ethylenediaminetetraacetic acid (EDTA), nitrilotriacetic acid (NTA), N-hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid (HEDTA), diethylenetriaminepentaacetic acid (DTPA), and triethylenetetraminehexaacetic acid ( TTHA), hydroxyethyliminodiacetic acid (HIDA), dihydroxyethylglycine (DHEG) and their alkali metal salts, ammonium salts and amine salts.
Among these sequestering agents, EDTA and DTPA are preferably used from the viewpoint of further exerting the effects of the present invention.
[0024]
These sequestering agents can be used alone or in combination of two or more.
The content of the sequestering agent is desirably 0.05 to 5%, preferably 0.1 to 1.0%, based on the total amount of the ink composition.
If the content of the sequestering agent is less than 0.05%, the effects of the present invention cannot be achieved, and if it exceeds 5%, it becomes unstable over time, which is not preferable.
[0025]
In the present invention, the target components such as pigments, dispersants, polar solvents, viscosity modifiers, sequestering agents, and reduced starch saccharified products are contained, thereby achieving desired drawing lines, cracks, and moisture. Drying due to evaporation does not occur, and the writing flow rate that is always smooth and stable, and the stability over time is also excellent.
Examples of the reduced starch saccharified product used in the present invention include those composed of reduced dextrin and / or reduced maltodextrin.
Reduced dextrin that can be used, reduced maltodextrin is a safe saccharide that is generally used as an edible sweetener and is not toxic to the human body, reduced dextrin is obtained by hydrogenating dextrin, and reduced maltodextrin is It is hydrogenated maltodextrin.
Specifically, commercially available H-PDX, HL-PDX (manufactured by Matsutani Chemical Industry Co., Ltd.), Diathor N, Diathor K (manufactured by Sanei Kagaku Co., Ltd.), PO-300 (manufactured by Towa Kasei Co., Ltd.) and the like can be mentioned.
These have high solubility in water and have the property of having extremely excellent water retention properties, and furthermore, the effect of the sequestering agent contained in the present invention, and the more preferably contained fluorine-based surfactant described below. Without impairing the action of the ink composition of the present invention, and having no adverse effect on the physical properties of the ink composition of the present invention, and without changing the hydrogen ion concentration in the ink. In doing so, it has the advantage that it can be arbitrarily selected from all organic or inorganic pigments, further improves the prevention of drying due to moisture evaporation, and further improves the always smooth and stable writing flow rate and stability over time. It becomes.
[0026]
The content of the reduced saccharified starch is preferably 0.5 to 15%, more preferably 1 to 10%, based on the total amount of the ink composition.
If the content is less than 0.5%, the further effect of the drying resistance is small, and if it exceeds 15%, the spinnability becomes strong and the writing feeling is reduced.
[0027]
In the present invention, it is more desirable to contain the above-mentioned reduced starch saccharified substance, preferably reduced dextrin and / or reduced maltodextrin, and further contain a fluorine-based surfactant.
Examples of the fluorine-based surfactant that can be used in the present invention include an activator having a perfluoroalkyl group, for example, a perfluoroalkyl carboxylic acid (C7 to C13), a perfluoroalkyl (C4 to C12) sulfone Acid salt (Li, K, Na, etc.), perfluorooctanesulfonic acid diethanolamide, N-propyl-N- (2-hydroxyethyl) perfluorooctanesulfonamide, perfluoroalkyl (C6-10) sulfonamidopropyl Trimethylammonium salt, perfluoroalkyl (C6-10) -N-ethylsulfonylglycine salt (K), monoperfluoroalkyl (C6-10) EO adduct, etc., each of which alone Alternatively, two or more kinds can be used in combination.
Commercially available fluorine-based surfactants include FC-170C, FC-129 (manufactured by Sumitomo 3M), EF-352 (manufactured by Tochem Products), S-111, S-113, S-141 (made by Asahi Glass Co., Ltd.), B-30 (made by NOF Corporation) and the like.
[0028]
When these fluorine-based surfactants are incorporated into the ink, the ink has the ability to significantly reduce its surface tension. In the present invention, the pigment, dispersant, polar solvent, viscosity modifier, water, sequestering agent, and a reduced starch saccharified product, preferably reduced dextrin or reduced maltodextrin in the ink, metal in the ink. The action of the ion sequestering agent, and the action of the reduced starch saccharified product, can be further improved without impairing the physical properties of the ink composition of the present invention at all, and the wettability to the ballpoint pen tip can be further improved. Even if a ball of any size is used, that is, even if the shear force applied to the ink is changed, writing can be performed more stably without breaking the ink. In addition, since the ink has a low interfacial tension with respect to the paper surface and has a sufficient penetrating effect, the drying property of the drawn line is further increased, and the occurrence of dents and line cracks can be further prevented.
[0029]
The content of these fluorinated surfactants is preferably 0.05 to 5%, more preferably 0.1 to 1%, based on the total amount of the ink composition.
When the content of the fluorine-based surfactant is less than 0.05%, the effect of incorporating the fluorine-based surfactant is not obtained. DC and flaking easily occur.
[0030]
In the present invention, in addition to the above components, a lubricant, a rust inhibitor, a preservative, a pH adjuster and the like which are commonly used in ink for a ballpoint pen are further contained as necessary within a range not to impair the effects of the present invention. be able to.
Examples of the lubricant include polyalkylene glycol derivatives, fatty acid alkali salts, nonionic surfactants, phosphate esters, and the like.
Examples of the rust preventive include tolyltriazole, benzotriazole and derivatives thereof, fatty acid phosphorus derivatives, imidazole, benzimidazole and derivatives thereof.
Examples of preservatives include phenol, isopropylmethylphenol, sodium pentachlorophenol, benzoic acid, sodium benzoate, sorbic acid, 1,2-benzoisothiazolin-3-one, 1,2-benzoisothiazoline salt, 2,4 -Thiazolyl bezimidazole, p-hydroxybenzoic acid ester and the like.
Examples of the pH adjuster include sodium hydroxide, potassium hydroxide, calcium hydroxide, sodium carbonate, sodium hydrogen carbonate, organic amine, aminomethylpropanol, and the like.
[0031]
In the present invention, the shear rate is 3.83 s. ^-1 The viscosity (25 ° C.) of the ink at 100 ° C. is 100 to 4000 mPa · s, preferably 300 to 1000 mPa · s.
If the viscosity is less than 100 mPa · s, the ink may drop from the ballpoint pen tip. When a pigment having a large specific gravity, such as titanium oxide, is used, it is necessary to adjust the ink viscosity higher to prevent the sedimentation of the pigment, but the upper limit is preferably 4000 mPa · s. If the viscosity of the ink exceeds 4000 mPa · s, there is a possibility that the writing properties may be deteriorated due to poor ink tracking.
Further, the ink composition of the present invention can be easily obtained by heating and dissolving the above components as needed, and mixing and stirring.
The ink composition of the present invention is filled (contained) into a ball, a ball-point pen having a normal ball, a ball chip and an ink storage tube (tube), a batting ball-point pen, a pressurized ball-point pen, and the like. Become.
[0032]
In the present invention configured as described above, the drawing plasticity, line cracking, and prevention of drying due to moisture evaporation do not occur, a stable and stable writing flow rate can be obtained at all times, and a pseudo-plastic aqueous ballpoint pen having excellent temporal stability. A pigment ink composition is obtained.
Furthermore, when at least one kind of fluorine-based surfactant is contained, it is possible to further cope with a chip under any condition such as a ball diameter and a dimension, and drawing prevention, line cracking, and further prevention of drying due to moisture evaporation do not occur. A more stable writing flow rate can be obtained smoothly all the time, and the stability over time is extremely excellent.
[0033]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to the Examples.
[0034]
[Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 4]
Pseudoplastic aqueous pigment ink compositions for black ballpoint pens were prepared according to the composition shown in Table 1 below and the following preparation methods.
In the ink of Example 1, components other than the polyacrylic acid resin among the components in Table 1 below were stirred and mixed by a stirrer for 3 hours, then dispersed by a sand mill for 5 hours, and further, coarse particles were centrifuged. The polyacrylic acid resin was slowly added with stirring at room temperature (25 ° C.), and the mixture was further stirred for 3 to 4 hours and then filtered.
Example 2 Ink compositions were prepared in the same manner as in Example 1 and below and in Comparative Examples 1 to 4.
[0035]
Next, the shear rate of the pseudoplastic aqueous pigment ink composition for ball-point pens obtained by the formulations of Examples and Comparative Examples was 3.83 s. ^-1 At 25 ° C (initial), shear rate 0.6s ^-1 At 25 ° C. (initial, 6 months) was measured with an E-type rotational viscometer.
Next, each of the ink compositions was charged into three types (0.5 mm, 0.7 mm, 1.0 mm) of ballpoint pens having the following composition and having different ball diameters, and (1) Initiality over time was evaluated by the following evaluation method. , (2) Capless writability, (3) Anti-boiling property, and (4) Anti-crack property.
The results are shown in Table 1 below.
[0036]
(Structure of ballpoint pen)
The ballpoint pen used for the test was a pencil ballpoint pen UM-100 manufactured by Mitsubishi Pencil Co., Ltd., with an inner diameter of 4 mm and a length of 110 mm in a polypropylene ink storage tube and a stainless steel tip (ball is a cemented carbide, ball diameter is A refill consisting of 0.5 mm, 0.7 mm, and 1.0 mm) filled with 1 g of ink was used in each of Examples and Comparative Examples.
The trailing end of the ink was filled with a follower used for UM-100 manufactured by Mitsubishi Pencil.
[0037]
(1) Method of evaluating initiality over time
The ballpoint pen was left with the cap attached in a constant temperature room at a temperature of 25 ° C., and after 6 months, it was written freehand and evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
：: Draw lines without problems from the beginning of writing.
：: Writing is slightly blurred at the beginning, but can be resumed immediately and written.
△: Discard writing is required until normal drawing lines can be drawn
×: There are many blurs, and initial drawing lines cannot be drawn.
[0038]
(2) Capless writability evaluation method
The ballpoint pen was left in a constant temperature room at a temperature of 25 ° C. with the cap removed, and one month later, the ballpoint pen was written freehand and evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
：: Draw lines without problems from the beginning of writing.
：: Writing is slightly blurred at the beginning, but can be resumed immediately and written.
△: Discard writing is required until normal drawing lines can be drawn
×: There are many blurs, and initial drawing lines cannot be drawn.
[0039]
(3) Evaluation method for anti-bottability
After writing with a mechanical writing tester under the conditions of 4.5 m / min, an angle of 60 degrees, and a load of 100 gf, the amount of ink attached to the chip holder and the extra ink marks falling in the drawing line were observed, and the following evaluation criteria were used. Was evaluated.
Evaluation criteria:
○: almost no bottling
△: Slightly dent
×: Many dents
[0040]
(4) Evaluation method for wire break prevention
Writing was performed with the above-mentioned mechanical writing test machine, and the drawing state was evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
：: good without line break
△: Somewhat broken
×: Line cracks are noticeable
[0041]
[Table 1]

[0042]
* 1 to * 4 in the above Table 1 are as follows.
* 1: MCF-88 (Mitsubishi Chemical Corporation)
* 2: H-PDX (Matsuya Chemical Industry Co., Ltd.)
* 3: PO-300 (manufactured by Towa Kasei)
* 4: S-111 (Asahi Glass Co., perfluoroalkylcarboxylate)
[0043]
As is evident from the results in Table 1, Examples 1 to 5 which are included in the scope of the present invention are superior in chronological initial brushability and capless writing in comparison with Comparative Examples 1 to 4 which are out of the scope of the present invention. Stable writing flow is obtained at all times, without drawing lines, cracks and line breaks, and writing can be performed stably without breaking the ink regardless of the size of the ball (even if the shearing force applied to the ink changes). I can do it.
In contrast, looking at the comparative examples, Comparative Example 1 has a composition not containing reduced maltodextrin, Comparative Example 2 has a composition not containing a sequestering agent, and Comparative Examples 3 and 4 have a composition containing no metal ion sequestering agent. The composition does not contain an ion sequestering agent and a reduced starch saccharified product (reduced maltodextrin, etc.). In these cases, it is necessary to satisfy all of the initial properties over time, the capless writing property, the anti-battery property and the anti-line cracking property. It turned out to be impossible.
In Examples 1 to 5 according to the present invention, especially those containing the sequestering agent + reduced starch saccharified product (reduced maltodextrin) + fluorosurfactant of Examples 2, 3 and 5, It has been found that it has a more excellent initial brushability over time and capless writability than that of No. 4, and has no drawing lines or cracks, and a smooth and stable writing flow rate can always be obtained.
[0044]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to cope with a chip under any conditions, such as a ball diameter and a dimension, and drawing strokes, line breaks, and prevention of drying due to moisture evaporation do not occur. The present invention provides a pseudoplastic aqueous pigment ink composition for ball-point pens which is excellent in stability over time.

Claims (4)

顔料、分散剤、極性溶剤、粘度調整剤及び水を少なくとも含有するボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物において、インキ組成物全量に対して、金属イオン封鎖剤を０．０５〜５重量％、還元澱粉糖化物を０．５〜１５重量％含有してなることを特徴とするボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。In a pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ball-point pen containing at least a pigment, a dispersant, a polar solvent, a viscosity modifier and water, 0.05 to 5% by weight of a sequestering agent is reduced with respect to the total amount of the ink composition. A pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen, comprising 0.5 to 15% by weight of a starch saccharified product. 前記還元澱粉糖化物が還元デキストリン及び／又は還元マルトデキストリンからなる請求項１に記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。The pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ball-point pen according to claim 1, wherein the reduced starch saccharified product comprises reduced dextrin and / or reduced maltodextrin. 前記インキ組成物には、フッ素系界面活性剤をインキ組成物全量に対して、０．０５〜５重量％含有してなる請求項１又は２に記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。The pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ball-point pen according to claim 1 or 2, wherein the ink composition contains 0.05 to 5% by weight of a fluorine-based surfactant based on the total amount of the ink composition. 剪断速度３．８３ｓ^−１におけるインキ組成物の粘度が、１００〜４０００ｍＰａ・ｓである請求項１〜３の何れか一つに記載のボールペン用擬塑性水性顔料インキ組成物。The pseudoplastic aqueous pigment ink composition for a ballpoint pen according to any one of claims 1 to 3, wherein the viscosity of the ink composition at a shear rate of 3.83 s ^-1 is 100 to 4000 mPa · s.