JP2004224371A - 合成樹脂製キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料 - Google Patents
合成樹脂製キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ開栓後に再度閉栓した際に容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる合成樹脂製キャップを提供する。
【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4を備え、天板部2の内面2aに、容器口部21内に嵌入される環状の内側シール突起12が形成され、天板部2の内面2aと、内側シール突起12の内面12bとの間に、これら天板部2と内側シール突起12を連結する連結部15が形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4を備え、天板部2の内面2aに、容器口部21内に嵌入される環状の内側シール突起12が形成され、天板部2の内面2aと、内側シール突起12の内面12bとの間に、これら天板部2と内側シール突起12を連結する連結部15が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器口部を閉止する合成樹脂製キャップ、これを用いた閉止装置、および容器詰め飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成樹脂製キャップとしては、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、天板部の内面に、容器口部に嵌入される環状の内側シール部が突出形成されたものが多く用いられている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−211605号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
キャップをいったん開栓した後に再度閉栓(以下、再栓という)した際には、内容液の発酵などにより容器内圧が高くなることがある。この場合には、キャップが容器から外れやすくなる問題があった。
このため、再栓後に容器内圧が高くなった際に、容器内のガスを外部に排出し、容器内圧を低くすることができる技術が要望されていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ開栓後に再度閉栓した際に容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる合成樹脂製キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成樹脂製キャップは、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
連結部は、周方向の一部にのみ形成するのが好ましい。
連結部の形成数は、1〜6とするのが好ましい。
【0006】
本発明の閉止装置は、容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備え、合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の容器詰め飲料は、容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は、本発明の閉止装置の一実施形態を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器20と、その口部21に装着される合成樹脂製キャップ1とから構成されている。なお、以下の説明において、内方および外方とはキャップ1の径方向の内方および外方を意味する。
容器20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂、ガラス、金属などからなるものを使用することができる。
【0009】
キャップ1は、天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4を備えている。キャップ1は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂によって形成されている。
筒部3は、水平スコア6(弱化線)によって上部の主部8と、多数の細いブリッジ7によって主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
主部8の内面には、容器口部21に形成された雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
TEリング部9の内壁面には、キャップ1を開栓する際に容器口部21の膨出段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する係止手段であるタブ11が設けられている。タブ11は、起伏可能な板状に形成されている。
【0010】
天板部2の内面2aには、容器口部21内に嵌入される環状の内側シール突起12が、下方に向けて突出形成されている。
内側シール突起12の先端部外面には、容器内面21aに当接する環状の当接凸部12aが形成されている。
内側シール突起12は、容器口部21内に嵌入した際に、当接凸部12aが容器内面21aに隙間なく当接し、この容器口部21を密封できるように形成されている。
内側シール突起12の突出長さは、1〜5mmとするのが好適である。内側シール突起12の最大外径(当接凸部12aの最大外径)は、容器口部21内径より若干大きくなるように設定するのが好ましい。
【0011】
天板部2には、内側シール突起12より外方に、容器口部21の開口端面21bに当接する開口端シール突起13と、容器口部21の外面21cに当接する外側シール突起14とが下方に向けて突出形成されている。
【0012】
天板部2の内面2aと、内側シール突起12の内面12bとの間には、これら天板部2と内側シール突起12を連結する連結部15が形成されている。
連結部15は、内側シール突起12を天板部2に対し強固に固定し、天板部2に対する内側シール突起12の角度を一定に維持するものである。
図示例において、連結部15は、天板部2に対しほぼ垂直な略三角形の板状とされ、径方向に沿って形成されている。連結部15は、上縁部15aが天板部内面2aに一体的に固定され、側縁部15bが内側シール突起内面12bに一体的に固定されている。連結部15は、内縁部15cが外方に向けて徐々に下降する形状とするのが好ましい。
連結部15は、天板部2および内側シール突起12と一体に成形するのが好ましい。
【0013】
図4に示すように、連結部15は、天板部2および内側シール突起12の全周にわたって形成するのでなく、周方向の一部にのみ形成するのが好ましい。
図示例では、連結部15は、周方向に間隔をおいて4カ所に設けられている。これら連結部15は、相隣接する2つの連結部15の距離がほぼ等しくなるように設けられている。
【0014】
連結部15の形成数は、1〜6(好ましくは1〜4)とするのが好ましい。この形成数がこの範囲を越えると、容器内圧上昇時に内側シール突起12が変位しにくくなり、容器20内のガスが排出されにくくなる。
【0015】
図2に示すように、連結部15の高さAは、0.5〜5mm(好ましくは1〜4mm)とするのが好ましい。
この高さAが上記範囲未満であると、内圧上昇時に容器20内のガスが排出されにくくなる。高さAが上記範囲を越えると、内側シール突起12が容器口部21に嵌入される際に変形しにくくなるため、閉栓操作が容易でなくなる。また、成形時の離型性が悪化する。
連結部15の径方向の幅Bは、0.2〜3mm(好ましくは0.5〜2mm)とするのが好ましい。
この幅Bが上記範囲未満であると、内圧上昇時に容器20内のガスが排出されにくくなる。幅Bが上記範囲を越えると、内側シール突起12が容器口部21に嵌入される際に変形しにくくなるため、閉栓操作が容易でなくなる。また、成形時の離型性が悪化する。
なお、連結部は、図示した形状に限定されず、矩形板状、扇形板状、直方体状、角錐状など、任意の形状とすることができる。
【0016】
以下、図2および図3を参照して、キャップ1の使用方法を説明する。
図2に示すように、内溶液を充填した容器20の口部21に、キャップ1を装着する。この際、内側シール突起12を容器口部21内に挿入する。
内側シール突起12は、当接凸部12aにおいて容器内面21aに当接し、この部分をシールする。これによって容器20が密封される。
この密封状態(未開栓時)においては、開口端シール突起13が開口端面21bに当接するとともに、外側シール突起14が容器外面21cに当接する。
また、TEリング部9に設けられたタブ11は、雄ネジ22の直下に設けられた環状の膨出段部23を乗り越え、膨出段部23の下方に達する。
【0017】
容器口部21に装着されたキャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1が上昇し、内側シール突起12が容器口部21から引き抜かれ、容器20の密封が解除される。
この際、TEリング部9内面に設けられたタブ11が膨出段部23下部に係止することから、主部8は回転に従って上昇する一方、TEリング部9は上方への移動が阻止される。その結果、キャップ1の主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用し、ブリッジ7が破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。このTEリング部9の切り離しによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
【0018】
キャップ1をいったん開栓した後に再栓した際には、内容液の発酵などにより容器20の内圧が非常に高くなる(例えば0.4MPa以上となる)ことがある。
容器20内の圧力が上昇すると、この容器内圧によって、天板部2に対し上方への力が加えられる。
【0019】
図3に示すように、容器内圧により天板部2に上方への力が加えられると、天板部2は上方に膨出変形(いわゆるドーミング)する。
これによって、天板部2は、中央部から外方に向けて徐々に下降するように傾いた状態となる。
キャップ1では、天板部内面2aと内側シール突起内面12bとの間に連結部15が設けられているので、膨出変形時によって天板部2が傾くと、連結部15によって内側シール突起12に内方への引張力が加えられる。
このため、内側シール突起12の少なくとも一部は、先端が内方に移動する方向に変位し、当接凸部12aが容器内面21aから離れる。
これによって、キャップ1の密封性が低くなり、容器内面21aと内側シール突起12との隙間を通して容器20内のガスが外部に排出されやすくなる。
従って、キャップ1では、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ再栓後に容器20の内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
【0020】
さらに、キャップ1では、連結部15が周方向の一部にのみ形成されているので、内方への引張力が内側シール突起12の一部にのみ局所的に作用することになる。
上記引張力が内側シール突起12に対し周方向に偏って作用するため、連結部15が形成された部分の内側シール突起12が内方に変位することにより生じた歪みが、連結部15が形成されていない部分によって吸収されることになる。
このため、連結部を全周にわたって形成する場合に比べ、上記引張力が作用する部分の内側シール突起12が内方に変位しやすくなる。
従って、容器内圧上昇時に、容器20内のガスが外部に排出されやすくなる。
【0021】
特に、連結部15の形成数を、1〜6とすることによって、上記引張力を内側シール突起12に対し周方向に偏って作用させ、内側シール突起12を内方に変位しやすくすることができる。従って、容器内圧上昇時に、容器20内のガスを外部に排出されやすくすることができる。
【0022】
上記閉止装置では、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料等の飲料を容器20に充填し、口部21にキャップ1を装着することによって、飲料が充填された容器詰め飲料を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の合成樹脂製キャップにあっては、以下に示す効果を得ることができる。
(1)天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されているので、容器内圧上昇時に天板部が膨出変形すると、連結部によって内側シール突起に内方への引張力が加えられる。
このため、内側シール突起は、先端が内方に移動する方向に変位しやすくなる。
よって、容器内面に当接した部分の内側シール突起の少なくとも一部が容器内面から離れ、容器内のガスが外部に排出されやすくなる。
従って、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ再栓後に容器の内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
(2)連結部を、周方向の一部にのみ形成することによって、内方への引張力が内側シール突起の一部にのみ局所的に作用し、この部分の内側シール突起が内方に変位しやすくなる。
従って、容器内圧上昇時に、容器内のガスが外部に排出されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成樹脂製キャップの一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す合成樹脂製キャップの要部拡大図である。
【図3】図1に示す合成樹脂製キャップの要部拡大図である。
【図4】図1に示す合成樹脂製キャップの内側シール突起および連結部を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・キャップ、2・・・天板部、2a・・・天板部の内面、3・・・筒部、4・・・キャップ本体、12・・・内側シール突起、12b・・・内側シール突起の内面、15・・・連結部、21・・・容器口部
【発明の属する技術分野】
本発明は、容器口部を閉止する合成樹脂製キャップ、これを用いた閉止装置、および容器詰め飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成樹脂製キャップとしては、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、天板部の内面に、容器口部に嵌入される環状の内側シール部が突出形成されたものが多く用いられている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−211605号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
キャップをいったん開栓した後に再度閉栓(以下、再栓という)した際には、内容液の発酵などにより容器内圧が高くなることがある。この場合には、キャップが容器から外れやすくなる問題があった。
このため、再栓後に容器内圧が高くなった際に、容器内のガスを外部に排出し、容器内圧を低くすることができる技術が要望されていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ開栓後に再度閉栓した際に容器内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる合成樹脂製キャップ、閉止装置、および容器詰め飲料を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の合成樹脂製キャップは、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
連結部は、周方向の一部にのみ形成するのが好ましい。
連結部の形成数は、1〜6とするのが好ましい。
【0006】
本発明の閉止装置は、容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備え、合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
【0007】
本発明の容器詰め飲料は、容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1ないし図4は、本発明の閉止装置の一実施形態を示すもので、ここに示す閉止装置は、容器20と、その口部21に装着される合成樹脂製キャップ1とから構成されている。なお、以下の説明において、内方および外方とはキャップ1の径方向の内方および外方を意味する。
容器20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂、ガラス、金属などからなるものを使用することができる。
【0009】
キャップ1は、天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4を備えている。キャップ1は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂によって形成されている。
筒部3は、水平スコア6(弱化線)によって上部の主部8と、多数の細いブリッジ7によって主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
主部8の内面には、容器口部21に形成された雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
TEリング部9の内壁面には、キャップ1を開栓する際に容器口部21の膨出段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する係止手段であるタブ11が設けられている。タブ11は、起伏可能な板状に形成されている。
【0010】
天板部2の内面2aには、容器口部21内に嵌入される環状の内側シール突起12が、下方に向けて突出形成されている。
内側シール突起12の先端部外面には、容器内面21aに当接する環状の当接凸部12aが形成されている。
内側シール突起12は、容器口部21内に嵌入した際に、当接凸部12aが容器内面21aに隙間なく当接し、この容器口部21を密封できるように形成されている。
内側シール突起12の突出長さは、1〜5mmとするのが好適である。内側シール突起12の最大外径(当接凸部12aの最大外径)は、容器口部21内径より若干大きくなるように設定するのが好ましい。
【0011】
天板部2には、内側シール突起12より外方に、容器口部21の開口端面21bに当接する開口端シール突起13と、容器口部21の外面21cに当接する外側シール突起14とが下方に向けて突出形成されている。
【0012】
天板部2の内面2aと、内側シール突起12の内面12bとの間には、これら天板部2と内側シール突起12を連結する連結部15が形成されている。
連結部15は、内側シール突起12を天板部2に対し強固に固定し、天板部2に対する内側シール突起12の角度を一定に維持するものである。
図示例において、連結部15は、天板部2に対しほぼ垂直な略三角形の板状とされ、径方向に沿って形成されている。連結部15は、上縁部15aが天板部内面2aに一体的に固定され、側縁部15bが内側シール突起内面12bに一体的に固定されている。連結部15は、内縁部15cが外方に向けて徐々に下降する形状とするのが好ましい。
連結部15は、天板部2および内側シール突起12と一体に成形するのが好ましい。
【0013】
図4に示すように、連結部15は、天板部2および内側シール突起12の全周にわたって形成するのでなく、周方向の一部にのみ形成するのが好ましい。
図示例では、連結部15は、周方向に間隔をおいて4カ所に設けられている。これら連結部15は、相隣接する2つの連結部15の距離がほぼ等しくなるように設けられている。
【0014】
連結部15の形成数は、1〜6(好ましくは1〜4)とするのが好ましい。この形成数がこの範囲を越えると、容器内圧上昇時に内側シール突起12が変位しにくくなり、容器20内のガスが排出されにくくなる。
【0015】
図2に示すように、連結部15の高さAは、0.5〜5mm(好ましくは1〜4mm)とするのが好ましい。
この高さAが上記範囲未満であると、内圧上昇時に容器20内のガスが排出されにくくなる。高さAが上記範囲を越えると、内側シール突起12が容器口部21に嵌入される際に変形しにくくなるため、閉栓操作が容易でなくなる。また、成形時の離型性が悪化する。
連結部15の径方向の幅Bは、0.2〜3mm(好ましくは0.5〜2mm)とするのが好ましい。
この幅Bが上記範囲未満であると、内圧上昇時に容器20内のガスが排出されにくくなる。幅Bが上記範囲を越えると、内側シール突起12が容器口部21に嵌入される際に変形しにくくなるため、閉栓操作が容易でなくなる。また、成形時の離型性が悪化する。
なお、連結部は、図示した形状に限定されず、矩形板状、扇形板状、直方体状、角錐状など、任意の形状とすることができる。
【0016】
以下、図2および図3を参照して、キャップ1の使用方法を説明する。
図2に示すように、内溶液を充填した容器20の口部21に、キャップ1を装着する。この際、内側シール突起12を容器口部21内に挿入する。
内側シール突起12は、当接凸部12aにおいて容器内面21aに当接し、この部分をシールする。これによって容器20が密封される。
この密封状態(未開栓時)においては、開口端シール突起13が開口端面21bに当接するとともに、外側シール突起14が容器外面21cに当接する。
また、TEリング部9に設けられたタブ11は、雄ネジ22の直下に設けられた環状の膨出段部23を乗り越え、膨出段部23の下方に達する。
【0017】
容器口部21に装着されたキャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1が上昇し、内側シール突起12が容器口部21から引き抜かれ、容器20の密封が解除される。
この際、TEリング部9内面に設けられたタブ11が膨出段部23下部に係止することから、主部8は回転に従って上昇する一方、TEリング部9は上方への移動が阻止される。その結果、キャップ1の主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用し、ブリッジ7が破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。このTEリング部9の切り離しによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
【0018】
キャップ1をいったん開栓した後に再栓した際には、内容液の発酵などにより容器20の内圧が非常に高くなる(例えば0.4MPa以上となる)ことがある。
容器20内の圧力が上昇すると、この容器内圧によって、天板部2に対し上方への力が加えられる。
【0019】
図3に示すように、容器内圧により天板部2に上方への力が加えられると、天板部2は上方に膨出変形(いわゆるドーミング)する。
これによって、天板部2は、中央部から外方に向けて徐々に下降するように傾いた状態となる。
キャップ1では、天板部内面2aと内側シール突起内面12bとの間に連結部15が設けられているので、膨出変形時によって天板部2が傾くと、連結部15によって内側シール突起12に内方への引張力が加えられる。
このため、内側シール突起12の少なくとも一部は、先端が内方に移動する方向に変位し、当接凸部12aが容器内面21aから離れる。
これによって、キャップ1の密封性が低くなり、容器内面21aと内側シール突起12との隙間を通して容器20内のガスが外部に排出されやすくなる。
従って、キャップ1では、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ再栓後に容器20の内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
【0020】
さらに、キャップ1では、連結部15が周方向の一部にのみ形成されているので、内方への引張力が内側シール突起12の一部にのみ局所的に作用することになる。
上記引張力が内側シール突起12に対し周方向に偏って作用するため、連結部15が形成された部分の内側シール突起12が内方に変位することにより生じた歪みが、連結部15が形成されていない部分によって吸収されることになる。
このため、連結部を全周にわたって形成する場合に比べ、上記引張力が作用する部分の内側シール突起12が内方に変位しやすくなる。
従って、容器内圧上昇時に、容器20内のガスが外部に排出されやすくなる。
【0021】
特に、連結部15の形成数を、1〜6とすることによって、上記引張力を内側シール突起12に対し周方向に偏って作用させ、内側シール突起12を内方に変位しやすくすることができる。従って、容器内圧上昇時に、容器20内のガスを外部に排出されやすくすることができる。
【0022】
上記閉止装置では、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料等の飲料を容器20に充填し、口部21にキャップ1を装着することによって、飲料が充填された容器詰め飲料を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の合成樹脂製キャップにあっては、以下に示す効果を得ることができる。
(1)天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されているので、容器内圧上昇時に天板部が膨出変形すると、連結部によって内側シール突起に内方への引張力が加えられる。
このため、内側シール突起は、先端が内方に移動する方向に変位しやすくなる。
よって、容器内面に当接した部分の内側シール突起の少なくとも一部が容器内面から離れ、容器内のガスが外部に排出されやすくなる。
従って、未開栓時において十分な密封性を得ることができ、かつ再栓後に容器の内圧が過度に上昇するのを防ぐことができる。
(2)連結部を、周方向の一部にのみ形成することによって、内方への引張力が内側シール突起の一部にのみ局所的に作用し、この部分の内側シール突起が内方に変位しやすくなる。
従って、容器内圧上昇時に、容器内のガスが外部に排出されやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成樹脂製キャップの一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す合成樹脂製キャップの要部拡大図である。
【図3】図1に示す合成樹脂製キャップの要部拡大図である。
【図4】図1に示す合成樹脂製キャップの内側シール突起および連結部を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・キャップ、2・・・天板部、2a・・・天板部の内面、3・・・筒部、4・・・キャップ本体、12・・・内側シール突起、12b・・・内側シール突起の内面、15・・・連結部、21・・・容器口部
Claims (5)
- 天板部(2)とその周縁から垂下した筒部(3)とを有するキャップ本体(4)を備え、
天板部(2)の内面(2a)に、容器口部(21)内に嵌入される環状の内側シール突起(12)が形成され、
天板部(2)の内面(2a)と、内側シール突起(12)の内面(12b)との間に、これら天板部(2)と内側シール突起(12)を連結する連結部(15)が形成されていることを特徴とする合成樹脂製キャップ。 - 連結部(15)は、周方向の一部にのみ形成されていることを特徴とする請求項1記載の合成樹脂製キャップ。
- 連結部(15)の形成数は、1〜6であることを特徴とする請求項2記載の合成樹脂製キャップ。
- 容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備えた閉止装置であって、
合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする閉止装置。 - 容器と、その口部に装着される合成樹脂製キャップとを備えた閉止装置内に飲料が充填された容器詰め飲料であって、
合成樹脂製キャップが、天板部とその周縁から垂下した筒部とを有するキャップ本体を備え、天板部の内面に、容器口部内に嵌入される環状の内側シール突起が形成され、天板部の内面と、内側シール突起の内面との間に、これら天板部と内側シール突起を連結する連結部が形成されていることを特徴とする容器詰め飲料。
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