JP2004224109A - ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ用装置を提供する。
【解決手段】ラジエータ25の空気流れ上流側に風上側室外熱交換部18aを、空気流れ下流側に風下側室外熱交換部18bを配置し、暖房時には風下側室外熱交換部18bにのみに冷媒を流し、ラジエータ25通過後の空気と熱交換する。風下側室外熱交換部18bのみが吸熱器として作用するので、エンジン9の暖気後、ラジエータ25が放熱する運転条件において、風下側室外熱交換部18bに送風される空気温度が上昇し、運転初期に発生した霜を溶かすことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ラジエータ25の空気流れ上流側に風上側室外熱交換部18aを、空気流れ下流側に風下側室外熱交換部18bを配置し、暖房時には風下側室外熱交換部18bにのみに冷媒を流し、ラジエータ25通過後の空気と熱交換する。風下側室外熱交換部18bのみが吸熱器として作用するので、エンジン9の暖気後、ラジエータ25が放熱する運転条件において、風下側室外熱交換部18bに送風される空気温度が上昇し、運転初期に発生した霜を溶かすことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室外熱交換器の除霜を効率的に行うようにしたヒートポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両に搭載されたヒートポンプ装置は、ラジエータを通過する空気の空気流れ上流側に室外熱交換器が配置され、ラジエータを通過する空気の空気流れ下流側にファンが配置されている。そして、ファンが回転駆動されると、外気が室外熱交換器およびラジエータを通過する。
【0003】
このような構造では、一般的に室外熱交換器が蒸発器となる暖房モード時には室外熱交換器の冷媒出口側の方から冷媒蒸発圧力が低下し、冷媒蒸発温度が下がる。そのため、室外熱交換器の冷媒出口側から着霜が起こり、外気からの吸熱量が低下し暖房性能が低下する。そこで、暖房性能確保のために室外熱交換器の除霜が必要となる。この場合、切替手段を用いて高圧冷媒を室外熱交換器に流入させて除霜を行うようにしている。
【0004】
なお、電気自動車では、室外熱交換器を風上側熱交換部と風下側熱交換部に分割し、暖房モードの立ち上がり時は室外熱交換器の風下側熱交換部から風上側熱交換部の順に冷媒が流れるようにし、走行時に除霜を行うときは、風下側熱交換部にのみに高圧側冷媒を流入させている。これにより、風上側熱交換部が走行風の遮断作用を果して、風下側熱交換部の除霜を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−246930号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高圧冷媒を室外熱交換器に流入させて除霜を行う場合、低温の外気が室外熱交換器にあたるので、室外熱交換器がなかなか暖められず、室外熱交換器の着霜が溶かされにくい。
【0007】
また、特許文献1によるものでは、風上側熱交換部が除霜されず、除霜運転を完了して再度暖房モードになっても、風上側熱交換部の霜が除去できていないので、走行風から吸熱できない。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ用熱交換器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、
室外熱交換器(18)をラジエータ(25)の空気流れ上流側に配置された風上側室外熱交換部(18a)と、ラジエータ(25)の空気流れ下流側に配置された風下側室外熱交換部(18b)とにより構成し、
暖房時には風下側室外熱交換部(18b)のみに冷媒を流すことを特徴とする。
【0010】
これにより、暖房時に風下側室外熱交換部(18b)のみに冷媒を流し、ラジエータ(25)通過後の空気と熱交換することができる。この場合、風下側室外熱交換部(18b)のみが吸熱器として作用する。したがって、運転初期において、発熱機器(9)が十分暖まっていない状態では風下側室外熱交換部(18b)に着霜が発生するが、発熱機器(9)暖気後、ラジエータ(25)が放熱する運転条件において、風下側室外熱交換部(18b)に送風される空気温度が上昇し、フロストの発生を抑制するとともに、運転初期に発生した霜を溶かすことができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ装置を提供することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、冷媒が冷媒吐出側において超臨界状態を示す性質を有しており、
冷房時には風下側室外熱交換部(18b)から風上側室外熱交換部(18a)に向かって冷媒が流れることを特徴とする。
【0012】
これにより、冷房時、風下側室外熱交換部(18b)には超臨界状態の冷媒が流入する。超臨界状態の冷媒は150℃前後に達するので、ラジエータ(25)を通過した空気によって冷却される。従って、室外熱交換器(18)をラジエータ(25)の風上側に配置した場合、すなわち、超臨界状態の冷媒をラジエータ風上側に配置した室外熱交換部(18a)に流入させた場合に比べ、ラジエータ(25)の吸入空気温度を低くでき、ラジエータ(25)の冷却性能を向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、
暖房時にはラジエータ(25)から室外熱交換器(18)に向かって空気を送風し、
冷房時には室外熱交換器(18)からラジエータ(25)に向かって空気を送風することを特徴とする。
【0014】
これにより、暖房時にはラジエータ(25)から室外熱交換器(18)に向かって空気を送風するので、請求項1のように室外熱交換器(18)を風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bに分割しない場合にも請求項1と同様の効果を得ることができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ用熱交換器を提供することができる。
【0015】
また、冷房時には室外熱交換器(18)からラジエータ(25)に向かって空気を送風するので、室外熱交換器(18)がラジエータ(25)通過前の空気によって効率良く放熱でき、必要な冷房性能を得ることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項3において、空気の送風手段が室外送風機(19)で構成されており、
室外送風機(19)を送風方向を正逆両方向に切替可能な構成としたことを特徴とする。
【0017】
これにより、室外送風機(19)の送風方向を正逆両方向に切替可能な構成としたので、複雑な空気通路を形成してラジエータ(25)と室外熱交換器(18)の間の送風方向の切り替えを行わくてもよい。
【0018】
請求項5に記載の発明のように、請求項4において、ラジエータ(25)が室外熱交換器(18)と室外送風機(19)の間に配置されていてもよい。
【0019】
請求項6に記載の発明のように、請求項4において、室外熱交換器(18)がラジエータ(25)と室外送風機(19)の間に配置されていてもよい。
【0020】
請求項7に記載の発明では、発熱機器(9)の近くに室外送風機(19)が配置され、
暖房時には室外送風機(19)によって発熱機器(9)で暖められた空気を室外熱交換器(18)に向かって送風し、
冷房時には室外送風機(19)を逆転させて外気を室外熱交換器(18)に向かって送風することを特徴とする。
【0021】
これにより、暖房時に室外送風機(19)によって発熱機器(9)で暖められた空気を室外熱交換器(18)に向かって送風できるので、ラジエータ(25)通過後の空気を利用しなくとも、請求項1と同様の効果を得ることができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ装置を提供することができる。
【0022】
また、冷房時に室外送風機(19)を逆転させて外気を室外熱交換器(18)に向かって送風するので、室外熱交換器(18)が外気によって効率良く放熱でき、必要な冷房性能を得ることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし7のいずれか1つにおいて、発熱機器(9)がエンジンであって、
室外熱交換器(18)がエンジン付近に配置されていてもよい。
【0024】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明のヒートポンプ装置の全体システム構成を示すものであって、エンジン車両に適用したものである。図1において、ダクト10は室内用空気通路を構成するものであって、その一端側に室内送風機11が配置されている。この室内送風機11は遠心式送風ファン11aと、駆動用モータ11bとを有し、遠心式送風ファン11aは吸入口11cから空気を吸入して送風する。なお、吸入口11cから吸入される空気は内外気切替ドア10aにより内記と外気に切替可能になっている。
【0026】
室内エバポレータ12は、本実施形態の室内冷却器を構成するものであって、ダクト10内において室内送風機11の下流側に配置され、冷凍サイクルの低圧冷媒と送風空気との間で熱交換して送風空気を冷却する。なお、第1実施形態における冷媒は、圧縮機14の冷媒吐出側において超臨界状態を示すものを用いており、具体的にはCO2である。
【0027】
室内ガス放熱器13は、本実施形態の室内放熱器を構成するものであって、ダクト10内において室内エバポレータ12の下流側に配置され、冷凍サイクルの後述の圧縮機14から吐出される高圧冷媒と送風空気との間で熱交換して送風空気を加熱する。本実施形態では、室内熱交換器として室内エバポレータ12と室内ガス放熱器13とを用いている。上記圧縮機14は、冷凍サイクルの冷媒を吸入、圧縮、吐出するものである。本実施形態では、発熱機器を構成する車両用エンジン9により圧縮機14が駆動される。
【0028】
バイパス通路15はダクト10内において室内ガス放熱器13をバイパスして送風空気が流れるようにする。通路切替ドア16は室内ガス放熱器13とバイパス通路15への空気流れを切り替える。吹出口17は車室内への吹出口であり、実際は、複数の吹出口(フェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口)が設けられ、図示しない吹出モードドアにより開閉される。
【0029】
室外熱交換器18は、冷媒と室外空気との間で熱交換を行うもので、空気流れ方向(車両走行風の流れ方向)Aに対して上流側に配置された風上側熱交換部18aと、車両走行風Aに対して下流側に配置された風下側熱交換部18bとを有している。上記風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bの間にはラジエータ25が配置されている。
【0030】
風下側熱交換部18bは室内ガス放熱器13の冷媒流出側から冷媒を流入させる第1入口部18cと、風上側熱交換部18aの第2入口部18e側に冷媒を流出させる第1出口部18dとを有している。風上側熱交換部18aは風下側熱交換部18bの第1出口部18dから冷媒を流入させる第2入口部18eと、内部熱交換器24側に冷媒を流出させる第2出口部18fとを有している。
【0031】
風下側熱交換部18bの第1出口部18dと風上側熱交換部18aの第2入口部18eとの間は連結部材18gによって連通するように構成されており、冷媒が風下側熱交換部18bから風上側熱交換部18aへと流れるようになっている。
【0032】
そして、本実施形態では、風下側熱交換部18bの更に下流側に吸い込み式の室外送風機19を配置し、この室外送風機19の軸流ファン19aを図示しない駆動用モータにより回転駆動することにより、室外熱交換器18に室外空気が矢印A方向に送風される。
【0033】
第1バイパス回路20は連結部材18gの途中に設けられた分岐点18hと、風上側熱交換部18aの第2出口部18f側を結ぶ回路であって、風上側熱交換部18aをバイパスする。
【0034】
第1電気膨張弁21は室内ガス放熱器13と風下側熱交換部18bの間に、第2電気膨張弁22は内部熱交換器24と室内エバポレータ12の冷媒流入側との間に設けられており、冷媒通路の開度を電気制御により調整できる公知のもので、冷媒通路の減圧手段としての役割を果たす。
【0035】
アキュムレータ23は圧縮機14の吸入側に配置され、サイクル内を循環する余剰冷媒を蓄えるとともに、内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機14に吸入させる。内部熱交換器24は室外熱交換器18で冷却された高温の媒体とアキュムレータ23で分離された低温のガス媒体との間で熱交換をし、室内エバポレータ12の入口側と出口側でのエンタルピ差を大きくして冷却能力の向上を図るものである。ラジエータ25は車両用エンジン9の冷却水を冷却するものである。
【0036】
なお、第1バルブ26が室内エバポレータ12をバイパスする第2バイパス回路27の途中に、第2バルブ28が第1バイパス回路20の途中に、第3バルブ29が第1電気膨張弁21の前後に設けられている。上記バルブ26、28、29は電磁弁で構成されている。
【0037】
次に、第1実施形態の作動を説明する。圧縮機14で圧縮された高温高圧の冷媒は室内ガス放熱器13に流入する。そして、暖房モードでは図1に示すように、通路切替ドア16がバイパス通路15を閉じる実線位置に操作されるので、室内送風機11の送風空気の全量が室内ガス放熱器13を通過して加熱され温風となり、吹出口17から車室内の乗員足元部へ吹き出して車室内の暖房を行う。なお、第1バルブ26、第2バルブ28は開状態、第3バルブ29は閉状態に制御される。
【0038】
室内ガス放熱器13にて超臨界状態の冷媒は放熱し、次に、この冷媒が第1電気膨張弁21の開度調節により減圧される。そして、この減圧された低圧冷媒は室外熱交換器18の風下側熱交換部18bに流れ、室外送風機19により送風される外気から吸熱して蒸発する。そして、連結部材18gの分岐点18hから第1バイパス回路20の第2バルブ28を経由し、内部熱交換器24および第2バイパス回路27の第1バルブ26を通過してアキュムレータ23に流入し、ここで、冷媒の気液分離が行われ、ガス冷媒が圧縮機14に吸入され、再び圧縮、吐出される。
【0039】
本実施形態では、第1バイパス回路20を通過した冷媒を内部熱交換器24を介してアキュムレータ23に流入させているが、内部熱交換器24をバイパスしてアキュムレータ23につながる連通回路を構成し、この連通回路に第1バルブ26を設置してもよい。
【0040】
上記暖房モードでは、ラジエータ15の空気流れ上流側の風上側熱交換部18aをバイパスし、ラジエータ15の空気流れ下流側の風下側熱交換部18bのみが吸熱器として作用する構造をしている。
【0041】
この配置により、エンジン9が十分温まっていない運転初期には、風下側熱交換部18bの表面には霜が発生するが、エンジン9の暖気後、ラジエータ15が放熱する運転条件において、ラジエータ15から風下側熱交換部18bに送風される空気温度が上昇するので、風下側熱交換部18b内部を流れる高温冷媒の冷え込みを少なくできる。
【0042】
したがって、風下側熱交換部18bの全体に熱を伝えることができ、除霜を円滑に進めることが可能となる。また、風下側熱交換部18bのフロストの発生を抑止するとともに、暖気初期に発生した霜を作動状態において溶かすことが可能となる。
【0043】
また、従来の配置のように室外熱交換器18がラジエータ25の前に配置された場合、エンジン9の暖気完了前に暖房モードにすると、室外熱交換器18により外気より更に冷却された空気がラジエータ25を通過するが、エンジン9の暖気が終了すると、ラジエータ25に温水が流入されて、暖かい空気がラジエータ25を通過する。
【0044】
その結果、従来技術ではラジエータ25下流の樹脂部品等が冷熱繰り返しによる割れを発生する危険性が生じていたが、室外熱交換器18をラジエータ25下流に配置したことによりラジエータ25通過後の温度差が少なくなって、上記割れを発生する危険性が生じない。
【0045】
また、冷房モードでは、図2に示すように、通路切替ドア16が室内ガス放熱器13の通路を全閉し、バイパス通路15を全開する。このため、室内ガス放熱器13は高圧冷媒の単なる通路となり、室内送風機11の送風空気と熱交換しない。室内ガス放熱器13を流出した超臨界状態の冷媒は開状態の第3バルブ29を通過して室外熱交換器18に流入する。なお、第1バルブ26、第2バルブ28は閉状態は開状態に制御される。
【0046】
この冷房モードでは室外熱交換器18において、冷媒が風下側熱交換部18b→風上側熱交換部18aの順に流れる。そして、室外熱交換器18が高温高圧冷媒を冷却する放熱器として作用し、その放熱後の高圧冷媒は内部熱交換器24を通過後、第2電気膨張弁22で低圧に減圧され、室内エバポレータ12で低圧冷媒が室内送風機11の送風空気から吸熱して蒸発する。室内エバポレータ12で冷却された冷風は、室内ガス放熱器13のバイパス通路15を通過して吹出口17から車室内へ吹き出して車室内を冷房する。
【0047】
なお、通路切替ドア16をバイパス通路15の全閉位置からバイパス通路15の開放側へ操作すれば、室内ガス放熱器13を通過する温風とバイパス通路15を通過する冷風との風量割合を調節して、除湿モードでの車室内吹出温度を調節することができる。
【0048】
上記冷房モードでは、CO2冷媒を使用したサイクルの場合、室外熱交換器18への流入冷媒温度は150℃前後に達することから、ラジエータ25を通過した空気でもある程度の冷却が可能である。また、ラジエータ25の風上側に、冷媒入口側の熱交換部18bを配置した場合に比べ、ラジエータ25の吸入空気温度が低くなり、ラジエータ25の冷却性能に余裕が出る。
【0049】
なお、ラジエータ25後方の風下側熱交換部18bを通過した後連結部材18gを通過したのち、ラジエータ25前方の風上側熱交換部18aに冷媒が流入するが、冷媒吐出側において超臨界状態を示す冷媒を使用しているサイクルでは、冷媒温度が圧縮機14の吐出側より著しく低下するため、ラジエータ25前方気温の上昇を抑制しつつ、風上側熱交換部18aの放熱を行うことが可能となる。
【0050】
また、この場合、ラジエータ25内の温水流れと風下側熱交換部18bの冷媒流れとを平行にすると、上記効果をより一層有効に発揮できる。
【0051】
(第2実施形態)
第1実施形態では室外熱交換器18を風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bの2つに分割し、両者18a、18bの間にラジエータ25を配置するようにしたが、第2実施形態では図3および図4に示すように、室外熱交換器18を分割せず、ラジエータ25を室外熱交換器18と室外送風機19の間に配置した点が異なる。
【0052】
第2実施形態におけるヒートポンプ装置のうち、図示しない圧縮機から室外熱交換器18の入口部18iに至る経路は第1実施形態の圧縮機14から風下側熱交換部18bの第1入口部18cに至る経路と同様である。また、室外熱交換器18の出口部18jから図示しない圧縮機に至る経路は第1実施形態の風上側熱交換部18aの第2出口部18fから圧縮機14に至る経路と同様である。
【0053】
そこで、第1実施形態との相違点のみ説明すると、図3および図4に示すように、室外熱交換器18、ラジエータ25、室外送風機19の順に配置され、室内ガス放熱器から流出した冷媒が室外熱交換器18の入口部18iに流入し、室外熱交換器18の内部を通過して出口部18jから図示しない内部熱交換器に流入するようになっている。
【0054】
また、室外送風機19の軸流ファン19aは、逆方向に回転されると送風方向が逆転するようになっており、逆回転しても正回転した場合と同様の送風性能を得られるように形成されている。上記軸流ファン19aは暖房時には図3に示すB方向、すなわち、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には図4に示すA方向、すなわち、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するように回転駆動される。
【0055】
次に、第2実施形態の作動を説明する。暖房モードでは圧縮機で圧縮された高温高圧の冷媒が室外熱交換器18に流れる過程は第1実施形態と同様であり、室外熱交換器18に流入した低圧冷媒は、室外送風機19により送風される外気から吸熱して蒸発する。そして、室外熱交換器18から内部熱交換器24を通過し、第1実施形態と同様の過程をたどる。
【0056】
上記暖房モードでは、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に送風される。したがって、エンジン9が十分温まっていない状態では、室外熱交換器18の表面には霜が発生するが、エンジン9の暖気後、ラジエータ25が放熱する運転条件において、ラジエータ25から室外熱交換器18に送風される空気温度が上昇するので、室外熱交換器18内部を流れる高温冷媒の冷え込みを少なくできる。その結果、室外熱交換器18の全体に熱を伝えることができ、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0057】
また、冷房モードでは、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風される。したがって、外気との熱交換により室外熱交換器18内の冷媒を冷却することができる。
【0058】
(第3実施形態)
第2実施形態では、ラジエータ25を室外熱交換器18と室外送風機19の間に配置したが、第3実施形態では、室外熱交換器18をラジエータ25と室外送風機19の間に配置した点が異なる。
【0059】
第3実施形態におけるヒートポンプ装置のうち第2実施形態との相違点のみ説明すると、図5および図6に示すように、ラジエータ25、室外熱交換器18、室外送風機19の順に配置され、室内ガス放熱器から流出した冷媒が室外熱交換器18の入口部18iに流入し、室外熱交換器18の内部を通過して出口部18jから内部熱交換器24に流入するようになっている。
【0060】
軸流ファン19aは暖房時には図5に示すA方向、すなわち、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には図6に示すB方向、すなわち、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するように回転駆動される。
【0061】
したがって、暖房時にはラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するので、第2実施形態と同様の作用をして、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態ではをラジエータ25通過後の空気と室外熱交換器18を流れる冷媒の間で熱交換して暖房時の除霜を行ったが、第4実施形態ではエンジン9により暖められた空気と室外熱交換器18を流れる冷媒の間で熱交換する点が異なる。
【0063】
室外熱交換器18への配管構成は第2実施形態と同様であるので、相違点のみ説明する。第4実施形態では、図7に示すように、ラジエータ25を室外熱交換器18、室外送風機19と同一の空気通路に配置せず、エンジン9の近くに室外熱交換器18を配置し、更に、エンジン9と室外熱交換器18の間に室外送風機19を配置した。
【0064】
暖房モードでは、室外送風機19の軸流ファン19aが駆動されてB方向、すなわち、室外送風機19側から室外熱交換器18側に送風される。この場合、室外熱交換器18に流入した低圧冷媒がエンジン9の放射熱により暖められた空気から吸熱して蒸発する。そして、室外熱交換器18から図示しない内部熱交換器を通過し、第1実施形態と同様の過程をたどる。
【0065】
また、冷房モードでは、室外熱交換器18からエンジン9の方向に送風される。したがって、外気との熱交換により室外熱交換器18内の冷媒を冷却することができる。
【0066】
(その他の実施形態)
第1〜第3実施形態では、圧縮機14は車両用エンジン9により駆動されたが、電動用モータにより駆動されてもよい。
【0067】
また、第1〜第3実施形態の送風方向Aは、車両走行時の送風方向と一致していたが、例えば大型バスのように、車両走行時の送風方向と直角方向であってもよい。
【0068】
なお、第1〜第4実施形態の回路構成において、冷媒にフレオンを用いて冷房する場合は、第3バルブ29通過後の冷媒を風上側熱交換部18aの第2入口部18eに流入させるバイパス回路を設けておき、このバイパス回路に切り替える切替手段により冷媒を風上側熱交換部18aに流入させるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の全体システム図である。
【図2】図1の冷房モードを示す全体システム図である。
【図3】第2実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図4】図3の冷房モードを示す配置図である。
【図5】第3実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図6】第3実施形態による冷房モードを示す配置図である。
【図7】第4実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図8】第4実施形態による冷房モードを示す配置図である。
【符号の説明】
9…発熱機器、18…室外熱交換器、18a…風上側熱交換部、
18b…風下側熱交換部、19…室外送風機、25…ラジエータ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、室外熱交換器の除霜を効率的に行うようにしたヒートポンプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両に搭載されたヒートポンプ装置は、ラジエータを通過する空気の空気流れ上流側に室外熱交換器が配置され、ラジエータを通過する空気の空気流れ下流側にファンが配置されている。そして、ファンが回転駆動されると、外気が室外熱交換器およびラジエータを通過する。
【0003】
このような構造では、一般的に室外熱交換器が蒸発器となる暖房モード時には室外熱交換器の冷媒出口側の方から冷媒蒸発圧力が低下し、冷媒蒸発温度が下がる。そのため、室外熱交換器の冷媒出口側から着霜が起こり、外気からの吸熱量が低下し暖房性能が低下する。そこで、暖房性能確保のために室外熱交換器の除霜が必要となる。この場合、切替手段を用いて高圧冷媒を室外熱交換器に流入させて除霜を行うようにしている。
【0004】
なお、電気自動車では、室外熱交換器を風上側熱交換部と風下側熱交換部に分割し、暖房モードの立ち上がり時は室外熱交換器の風下側熱交換部から風上側熱交換部の順に冷媒が流れるようにし、走行時に除霜を行うときは、風下側熱交換部にのみに高圧側冷媒を流入させている。これにより、風上側熱交換部が走行風の遮断作用を果して、風下側熱交換部の除霜を行うようにしている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−246930号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高圧冷媒を室外熱交換器に流入させて除霜を行う場合、低温の外気が室外熱交換器にあたるので、室外熱交換器がなかなか暖められず、室外熱交換器の着霜が溶かされにくい。
【0007】
また、特許文献1によるものでは、風上側熱交換部が除霜されず、除霜運転を完了して再度暖房モードになっても、風上側熱交換部の霜が除去できていないので、走行風から吸熱できない。
【0008】
本発明は上記点に鑑みて、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ用熱交換器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、
室外熱交換器(18)をラジエータ(25)の空気流れ上流側に配置された風上側室外熱交換部(18a)と、ラジエータ(25)の空気流れ下流側に配置された風下側室外熱交換部(18b)とにより構成し、
暖房時には風下側室外熱交換部(18b)のみに冷媒を流すことを特徴とする。
【0010】
これにより、暖房時に風下側室外熱交換部(18b)のみに冷媒を流し、ラジエータ(25)通過後の空気と熱交換することができる。この場合、風下側室外熱交換部(18b)のみが吸熱器として作用する。したがって、運転初期において、発熱機器(9)が十分暖まっていない状態では風下側室外熱交換部(18b)に着霜が発生するが、発熱機器(9)暖気後、ラジエータ(25)が放熱する運転条件において、風下側室外熱交換部(18b)に送風される空気温度が上昇し、フロストの発生を抑制するとともに、運転初期に発生した霜を溶かすことができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ装置を提供することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1において、冷媒が冷媒吐出側において超臨界状態を示す性質を有しており、
冷房時には風下側室外熱交換部(18b)から風上側室外熱交換部(18a)に向かって冷媒が流れることを特徴とする。
【0012】
これにより、冷房時、風下側室外熱交換部(18b)には超臨界状態の冷媒が流入する。超臨界状態の冷媒は150℃前後に達するので、ラジエータ(25)を通過した空気によって冷却される。従って、室外熱交換器(18)をラジエータ(25)の風上側に配置した場合、すなわち、超臨界状態の冷媒をラジエータ風上側に配置した室外熱交換部(18a)に流入させた場合に比べ、ラジエータ(25)の吸入空気温度を低くでき、ラジエータ(25)の冷却性能を向上させることができる。
【0013】
請求項3に記載の発明では、発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、
暖房時にはラジエータ(25)から室外熱交換器(18)に向かって空気を送風し、
冷房時には室外熱交換器(18)からラジエータ(25)に向かって空気を送風することを特徴とする。
【0014】
これにより、暖房時にはラジエータ(25)から室外熱交換器(18)に向かって空気を送風するので、請求項1のように室外熱交換器(18)を風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bに分割しない場合にも請求項1と同様の効果を得ることができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ用熱交換器を提供することができる。
【0015】
また、冷房時には室外熱交換器(18)からラジエータ(25)に向かって空気を送風するので、室外熱交換器(18)がラジエータ(25)通過前の空気によって効率良く放熱でき、必要な冷房性能を得ることができる。
【0016】
請求項4に記載の発明では、請求項3において、空気の送風手段が室外送風機(19)で構成されており、
室外送風機(19)を送風方向を正逆両方向に切替可能な構成としたことを特徴とする。
【0017】
これにより、室外送風機(19)の送風方向を正逆両方向に切替可能な構成としたので、複雑な空気通路を形成してラジエータ(25)と室外熱交換器(18)の間の送風方向の切り替えを行わくてもよい。
【0018】
請求項5に記載の発明のように、請求項4において、ラジエータ(25)が室外熱交換器(18)と室外送風機(19)の間に配置されていてもよい。
【0019】
請求項6に記載の発明のように、請求項4において、室外熱交換器(18)がラジエータ(25)と室外送風機(19)の間に配置されていてもよい。
【0020】
請求項7に記載の発明では、発熱機器(9)の近くに室外送風機(19)が配置され、
暖房時には室外送風機(19)によって発熱機器(9)で暖められた空気を室外熱交換器(18)に向かって送風し、
冷房時には室外送風機(19)を逆転させて外気を室外熱交換器(18)に向かって送風することを特徴とする。
【0021】
これにより、暖房時に室外送風機(19)によって発熱機器(9)で暖められた空気を室外熱交換器(18)に向かって送風できるので、ラジエータ(25)通過後の空気を利用しなくとも、請求項1と同様の効果を得ることができる。その結果、暖房時、室外熱交換器に霜の付きにくいヒートポンプ装置を提供することができる。
【0022】
また、冷房時に室外送風機(19)を逆転させて外気を室外熱交換器(18)に向かって送風するので、室外熱交換器(18)が外気によって効率良く放熱でき、必要な冷房性能を得ることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明のように、請求項1ないし7のいずれか1つにおいて、発熱機器(9)がエンジンであって、
室外熱交換器(18)がエンジン付近に配置されていてもよい。
【0024】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明のヒートポンプ装置の全体システム構成を示すものであって、エンジン車両に適用したものである。図1において、ダクト10は室内用空気通路を構成するものであって、その一端側に室内送風機11が配置されている。この室内送風機11は遠心式送風ファン11aと、駆動用モータ11bとを有し、遠心式送風ファン11aは吸入口11cから空気を吸入して送風する。なお、吸入口11cから吸入される空気は内外気切替ドア10aにより内記と外気に切替可能になっている。
【0026】
室内エバポレータ12は、本実施形態の室内冷却器を構成するものであって、ダクト10内において室内送風機11の下流側に配置され、冷凍サイクルの低圧冷媒と送風空気との間で熱交換して送風空気を冷却する。なお、第1実施形態における冷媒は、圧縮機14の冷媒吐出側において超臨界状態を示すものを用いており、具体的にはCO2である。
【0027】
室内ガス放熱器13は、本実施形態の室内放熱器を構成するものであって、ダクト10内において室内エバポレータ12の下流側に配置され、冷凍サイクルの後述の圧縮機14から吐出される高圧冷媒と送風空気との間で熱交換して送風空気を加熱する。本実施形態では、室内熱交換器として室内エバポレータ12と室内ガス放熱器13とを用いている。上記圧縮機14は、冷凍サイクルの冷媒を吸入、圧縮、吐出するものである。本実施形態では、発熱機器を構成する車両用エンジン9により圧縮機14が駆動される。
【0028】
バイパス通路15はダクト10内において室内ガス放熱器13をバイパスして送風空気が流れるようにする。通路切替ドア16は室内ガス放熱器13とバイパス通路15への空気流れを切り替える。吹出口17は車室内への吹出口であり、実際は、複数の吹出口(フェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口)が設けられ、図示しない吹出モードドアにより開閉される。
【0029】
室外熱交換器18は、冷媒と室外空気との間で熱交換を行うもので、空気流れ方向(車両走行風の流れ方向)Aに対して上流側に配置された風上側熱交換部18aと、車両走行風Aに対して下流側に配置された風下側熱交換部18bとを有している。上記風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bの間にはラジエータ25が配置されている。
【0030】
風下側熱交換部18bは室内ガス放熱器13の冷媒流出側から冷媒を流入させる第1入口部18cと、風上側熱交換部18aの第2入口部18e側に冷媒を流出させる第1出口部18dとを有している。風上側熱交換部18aは風下側熱交換部18bの第1出口部18dから冷媒を流入させる第2入口部18eと、内部熱交換器24側に冷媒を流出させる第2出口部18fとを有している。
【0031】
風下側熱交換部18bの第1出口部18dと風上側熱交換部18aの第2入口部18eとの間は連結部材18gによって連通するように構成されており、冷媒が風下側熱交換部18bから風上側熱交換部18aへと流れるようになっている。
【0032】
そして、本実施形態では、風下側熱交換部18bの更に下流側に吸い込み式の室外送風機19を配置し、この室外送風機19の軸流ファン19aを図示しない駆動用モータにより回転駆動することにより、室外熱交換器18に室外空気が矢印A方向に送風される。
【0033】
第1バイパス回路20は連結部材18gの途中に設けられた分岐点18hと、風上側熱交換部18aの第2出口部18f側を結ぶ回路であって、風上側熱交換部18aをバイパスする。
【0034】
第1電気膨張弁21は室内ガス放熱器13と風下側熱交換部18bの間に、第2電気膨張弁22は内部熱交換器24と室内エバポレータ12の冷媒流入側との間に設けられており、冷媒通路の開度を電気制御により調整できる公知のもので、冷媒通路の減圧手段としての役割を果たす。
【0035】
アキュムレータ23は圧縮機14の吸入側に配置され、サイクル内を循環する余剰冷媒を蓄えるとともに、内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して気相冷媒を圧縮機14に吸入させる。内部熱交換器24は室外熱交換器18で冷却された高温の媒体とアキュムレータ23で分離された低温のガス媒体との間で熱交換をし、室内エバポレータ12の入口側と出口側でのエンタルピ差を大きくして冷却能力の向上を図るものである。ラジエータ25は車両用エンジン9の冷却水を冷却するものである。
【0036】
なお、第1バルブ26が室内エバポレータ12をバイパスする第2バイパス回路27の途中に、第2バルブ28が第1バイパス回路20の途中に、第3バルブ29が第1電気膨張弁21の前後に設けられている。上記バルブ26、28、29は電磁弁で構成されている。
【0037】
次に、第1実施形態の作動を説明する。圧縮機14で圧縮された高温高圧の冷媒は室内ガス放熱器13に流入する。そして、暖房モードでは図1に示すように、通路切替ドア16がバイパス通路15を閉じる実線位置に操作されるので、室内送風機11の送風空気の全量が室内ガス放熱器13を通過して加熱され温風となり、吹出口17から車室内の乗員足元部へ吹き出して車室内の暖房を行う。なお、第1バルブ26、第2バルブ28は開状態、第3バルブ29は閉状態に制御される。
【0038】
室内ガス放熱器13にて超臨界状態の冷媒は放熱し、次に、この冷媒が第1電気膨張弁21の開度調節により減圧される。そして、この減圧された低圧冷媒は室外熱交換器18の風下側熱交換部18bに流れ、室外送風機19により送風される外気から吸熱して蒸発する。そして、連結部材18gの分岐点18hから第1バイパス回路20の第2バルブ28を経由し、内部熱交換器24および第2バイパス回路27の第1バルブ26を通過してアキュムレータ23に流入し、ここで、冷媒の気液分離が行われ、ガス冷媒が圧縮機14に吸入され、再び圧縮、吐出される。
【0039】
本実施形態では、第1バイパス回路20を通過した冷媒を内部熱交換器24を介してアキュムレータ23に流入させているが、内部熱交換器24をバイパスしてアキュムレータ23につながる連通回路を構成し、この連通回路に第1バルブ26を設置してもよい。
【0040】
上記暖房モードでは、ラジエータ15の空気流れ上流側の風上側熱交換部18aをバイパスし、ラジエータ15の空気流れ下流側の風下側熱交換部18bのみが吸熱器として作用する構造をしている。
【0041】
この配置により、エンジン9が十分温まっていない運転初期には、風下側熱交換部18bの表面には霜が発生するが、エンジン9の暖気後、ラジエータ15が放熱する運転条件において、ラジエータ15から風下側熱交換部18bに送風される空気温度が上昇するので、風下側熱交換部18b内部を流れる高温冷媒の冷え込みを少なくできる。
【0042】
したがって、風下側熱交換部18bの全体に熱を伝えることができ、除霜を円滑に進めることが可能となる。また、風下側熱交換部18bのフロストの発生を抑止するとともに、暖気初期に発生した霜を作動状態において溶かすことが可能となる。
【0043】
また、従来の配置のように室外熱交換器18がラジエータ25の前に配置された場合、エンジン9の暖気完了前に暖房モードにすると、室外熱交換器18により外気より更に冷却された空気がラジエータ25を通過するが、エンジン9の暖気が終了すると、ラジエータ25に温水が流入されて、暖かい空気がラジエータ25を通過する。
【0044】
その結果、従来技術ではラジエータ25下流の樹脂部品等が冷熱繰り返しによる割れを発生する危険性が生じていたが、室外熱交換器18をラジエータ25下流に配置したことによりラジエータ25通過後の温度差が少なくなって、上記割れを発生する危険性が生じない。
【0045】
また、冷房モードでは、図2に示すように、通路切替ドア16が室内ガス放熱器13の通路を全閉し、バイパス通路15を全開する。このため、室内ガス放熱器13は高圧冷媒の単なる通路となり、室内送風機11の送風空気と熱交換しない。室内ガス放熱器13を流出した超臨界状態の冷媒は開状態の第3バルブ29を通過して室外熱交換器18に流入する。なお、第1バルブ26、第2バルブ28は閉状態は開状態に制御される。
【0046】
この冷房モードでは室外熱交換器18において、冷媒が風下側熱交換部18b→風上側熱交換部18aの順に流れる。そして、室外熱交換器18が高温高圧冷媒を冷却する放熱器として作用し、その放熱後の高圧冷媒は内部熱交換器24を通過後、第2電気膨張弁22で低圧に減圧され、室内エバポレータ12で低圧冷媒が室内送風機11の送風空気から吸熱して蒸発する。室内エバポレータ12で冷却された冷風は、室内ガス放熱器13のバイパス通路15を通過して吹出口17から車室内へ吹き出して車室内を冷房する。
【0047】
なお、通路切替ドア16をバイパス通路15の全閉位置からバイパス通路15の開放側へ操作すれば、室内ガス放熱器13を通過する温風とバイパス通路15を通過する冷風との風量割合を調節して、除湿モードでの車室内吹出温度を調節することができる。
【0048】
上記冷房モードでは、CO2冷媒を使用したサイクルの場合、室外熱交換器18への流入冷媒温度は150℃前後に達することから、ラジエータ25を通過した空気でもある程度の冷却が可能である。また、ラジエータ25の風上側に、冷媒入口側の熱交換部18bを配置した場合に比べ、ラジエータ25の吸入空気温度が低くなり、ラジエータ25の冷却性能に余裕が出る。
【0049】
なお、ラジエータ25後方の風下側熱交換部18bを通過した後連結部材18gを通過したのち、ラジエータ25前方の風上側熱交換部18aに冷媒が流入するが、冷媒吐出側において超臨界状態を示す冷媒を使用しているサイクルでは、冷媒温度が圧縮機14の吐出側より著しく低下するため、ラジエータ25前方気温の上昇を抑制しつつ、風上側熱交換部18aの放熱を行うことが可能となる。
【0050】
また、この場合、ラジエータ25内の温水流れと風下側熱交換部18bの冷媒流れとを平行にすると、上記効果をより一層有効に発揮できる。
【0051】
(第2実施形態)
第1実施形態では室外熱交換器18を風上側熱交換部18aと風下側熱交換部18bの2つに分割し、両者18a、18bの間にラジエータ25を配置するようにしたが、第2実施形態では図3および図4に示すように、室外熱交換器18を分割せず、ラジエータ25を室外熱交換器18と室外送風機19の間に配置した点が異なる。
【0052】
第2実施形態におけるヒートポンプ装置のうち、図示しない圧縮機から室外熱交換器18の入口部18iに至る経路は第1実施形態の圧縮機14から風下側熱交換部18bの第1入口部18cに至る経路と同様である。また、室外熱交換器18の出口部18jから図示しない圧縮機に至る経路は第1実施形態の風上側熱交換部18aの第2出口部18fから圧縮機14に至る経路と同様である。
【0053】
そこで、第1実施形態との相違点のみ説明すると、図3および図4に示すように、室外熱交換器18、ラジエータ25、室外送風機19の順に配置され、室内ガス放熱器から流出した冷媒が室外熱交換器18の入口部18iに流入し、室外熱交換器18の内部を通過して出口部18jから図示しない内部熱交換器に流入するようになっている。
【0054】
また、室外送風機19の軸流ファン19aは、逆方向に回転されると送風方向が逆転するようになっており、逆回転しても正回転した場合と同様の送風性能を得られるように形成されている。上記軸流ファン19aは暖房時には図3に示すB方向、すなわち、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には図4に示すA方向、すなわち、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するように回転駆動される。
【0055】
次に、第2実施形態の作動を説明する。暖房モードでは圧縮機で圧縮された高温高圧の冷媒が室外熱交換器18に流れる過程は第1実施形態と同様であり、室外熱交換器18に流入した低圧冷媒は、室外送風機19により送風される外気から吸熱して蒸発する。そして、室外熱交換器18から内部熱交換器24を通過し、第1実施形態と同様の過程をたどる。
【0056】
上記暖房モードでは、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に送風される。したがって、エンジン9が十分温まっていない状態では、室外熱交換器18の表面には霜が発生するが、エンジン9の暖気後、ラジエータ25が放熱する運転条件において、ラジエータ25から室外熱交換器18に送風される空気温度が上昇するので、室外熱交換器18内部を流れる高温冷媒の冷え込みを少なくできる。その結果、室外熱交換器18の全体に熱を伝えることができ、第1実施形態と同様の効果が期待できる。
【0057】
また、冷房モードでは、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風される。したがって、外気との熱交換により室外熱交換器18内の冷媒を冷却することができる。
【0058】
(第3実施形態)
第2実施形態では、ラジエータ25を室外熱交換器18と室外送風機19の間に配置したが、第3実施形態では、室外熱交換器18をラジエータ25と室外送風機19の間に配置した点が異なる。
【0059】
第3実施形態におけるヒートポンプ装置のうち第2実施形態との相違点のみ説明すると、図5および図6に示すように、ラジエータ25、室外熱交換器18、室外送風機19の順に配置され、室内ガス放熱器から流出した冷媒が室外熱交換器18の入口部18iに流入し、室外熱交換器18の内部を通過して出口部18jから内部熱交換器24に流入するようになっている。
【0060】
軸流ファン19aは暖房時には図5に示すA方向、すなわち、ラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には図6に示すB方向、すなわち、室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するように回転駆動される。
【0061】
したがって、暖房時にはラジエータ25から室外熱交換器18の方向に、冷房時には室外熱交換器18からラジエータ25の方向に送風するので、第2実施形態と同様の作用をして、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(第4実施形態)
第1〜第3実施形態ではをラジエータ25通過後の空気と室外熱交換器18を流れる冷媒の間で熱交換して暖房時の除霜を行ったが、第4実施形態ではエンジン9により暖められた空気と室外熱交換器18を流れる冷媒の間で熱交換する点が異なる。
【0063】
室外熱交換器18への配管構成は第2実施形態と同様であるので、相違点のみ説明する。第4実施形態では、図7に示すように、ラジエータ25を室外熱交換器18、室外送風機19と同一の空気通路に配置せず、エンジン9の近くに室外熱交換器18を配置し、更に、エンジン9と室外熱交換器18の間に室外送風機19を配置した。
【0064】
暖房モードでは、室外送風機19の軸流ファン19aが駆動されてB方向、すなわち、室外送風機19側から室外熱交換器18側に送風される。この場合、室外熱交換器18に流入した低圧冷媒がエンジン9の放射熱により暖められた空気から吸熱して蒸発する。そして、室外熱交換器18から図示しない内部熱交換器を通過し、第1実施形態と同様の過程をたどる。
【0065】
また、冷房モードでは、室外熱交換器18からエンジン9の方向に送風される。したがって、外気との熱交換により室外熱交換器18内の冷媒を冷却することができる。
【0066】
(その他の実施形態)
第1〜第3実施形態では、圧縮機14は車両用エンジン9により駆動されたが、電動用モータにより駆動されてもよい。
【0067】
また、第1〜第3実施形態の送風方向Aは、車両走行時の送風方向と一致していたが、例えば大型バスのように、車両走行時の送風方向と直角方向であってもよい。
【0068】
なお、第1〜第4実施形態の回路構成において、冷媒にフレオンを用いて冷房する場合は、第3バルブ29通過後の冷媒を風上側熱交換部18aの第2入口部18eに流入させるバイパス回路を設けておき、このバイパス回路に切り替える切替手段により冷媒を風上側熱交換部18aに流入させるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の全体システム図である。
【図2】図1の冷房モードを示す全体システム図である。
【図3】第2実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図4】図3の冷房モードを示す配置図である。
【図5】第3実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図6】第3実施形態による冷房モードを示す配置図である。
【図7】第4実施形態による暖房モードを示すヒートポンプ装置の室外熱交換器付近の配置図である。
【図8】第4実施形態による冷房モードを示す配置図である。
【符号の説明】
9…発熱機器、18…室外熱交換器、18a…風上側熱交換部、
18b…風下側熱交換部、19…室外送風機、25…ラジエータ。
Claims (8)
- 発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、前記室外熱交換器(18)を前記ラジエータ(25)の空気流れ上流側に配置された風上側室外熱交換部(18a)と、前記ラジエータ(25)の空気流れ下流側に配置された風下側室外熱交換部(18b)とにより構成し、
暖房時には前記風下側室外熱交換部(18b)のみに冷媒を流すことを特徴とするヒートポンプ装置。 - 前記冷媒が冷媒吐出側において超臨界状態を示す性質を有しており、
冷房時には前記風下側室外熱交換部(18b)から前記風上側室外熱交換部(18a)に向かって前記冷媒が流れることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ装置。 - 発熱機器(9)の冷却水を放熱するラジエータ(25)と室外熱交換器(18)が同一の空気通路に配置されたヒートポンプ装置であって、暖房時には前記ラジエータ(25)から前記室外熱交換器(18)に向かって空気を送風し、
冷房時には前記室外熱交換器(18)から前記ラジエータ(25)に向かって空気を送風することを特徴とするヒートポンプ装置。 - 前記空気の送風手段が室外送風機(19)で構成されており、
前記室外送風機(19)を送風方向を正逆両方向に切替可能な構成としたことを特徴とする請求項3に記載のヒートポンプ装置。 - 前記ラジエータ(25)が前記室外熱交換器(18)と前記室外送風機(19)の間に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のヒートポンプ装置。
- 前記室外熱交換器(18)が前記ラジエータ(25)と前記室外送風機(19)の間に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のヒートポンプ装置。
- 発熱機器(9)の近くに室外送風機(19)が配置され、
暖房時には前記室外送風機(19)によって前記発熱機器(9)で暖められた空気を室外熱交換器(18)に向かって送風し、
冷房時には前記室外送風機(19)を逆転させて外気を前記室外熱交換器(18)に向かって送風することを特徴とするヒートポンプ装置。 - 前記発熱機器(9)がエンジンであって、
前記室外熱交換器(18)が前記エンジン付近に配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のヒートポンプ装置。
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