JP2004219670A - 写真プリントシステム、写真プリントシステムの制御方法、写真プリントシステムの制御プログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、およびプリント紙ユニット - Google Patents

写真プリントシステム、写真プリントシステムの制御方法、写真プリントシステムの制御プログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、およびプリント紙ユニット Download PDF

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Naohito Shiki
尚仁 志岐
Hiroshi Funakoshi
寛 船越
Shigeru Okuno
茂 奥野
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Abstract

【課題】写真プリントシステムにおいて、背景の光演出効果を高める。
【解決手段】写真プリントシステム10は、利用者Uを撮影してプリントする画像を取得する撮影装置15と、撮影装置15から見て利用者Uの後方に設けられ、撮影装置15へ光を反射する背景光反射装置73とを備える。これにより、背景光反射装置73による反射光を被写体である利用者Uの背景として撮影できる。よって、背景の光演出効果を高めることができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体を撮影するとともに、撮影により取得した画像に基づき、所望の場合には該画像に編集処理を施した上で、シール紙などのプリント紙にプリント出力する写真プリントシステム、写真プリントシステムの制御方法、写真プリントシステムの制御プログラム、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、およびプリント紙ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の写真プリントシステムとしては、撮影装置の前方の空間であって、撮影が行われる撮影空間の後方にカーテンを配置し、そのカーテンを背景として被写体の撮影を行うシステムが知られている。
【0003】
また、色彩や模様の異なる複数枚のカーテンを撮影空間の後方に配置し、利用者により選択されたカーテンを背景として被写体の撮影を行うシステムが知られており、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0004】
また、従来の写真プリントシステムとしては、種々の画像データを記憶しておき、利用者により選択された画像データを、撮影装置によって取得した撮影画像と合成し、合成した画像をプリント出力するシステムが知られている。
【0005】
なお、写真プリントシステムにおいて、撮影画像から画像抽出技術により被写体の画像領域を抽出し、抽出した画像と背景の画像データとを合成するマスク合成方法や、撮影画像における特定の色を透明化して、背景の画像データと合成するクロマキー合成方法などを用いて、撮影画像を背景の画像データと合成するシステムが知られている。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第3047910号公報(公報発行日:平成10年(1998)4月28日)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
写真プリントシステムの利用者は、多種多様なプリント画像を取得することを所望しており、このため、多種多様な背景で撮影する、または、多種多様な背景画像と合成することを所望している。
【0008】
しかしながら、上記のように、被写体の背景としてカーテンを用いた従来の写真プリントシステムでは、背景の数がカーテンの枚数またはその組合せ枚数となり、また、設置スペースの関係上、カーテンの設置枚数が制限されるため、充分な種類の背景を提供するまでには至らない。
【0009】
また、画像データを撮影画像の背景として合成する従来の写真プリントシステムでは、内部の記憶装置に多数の画像のデータを格納することにより、設置スペースに関係なく、多種多様な背景画像と合成することができる。しかしながら、撮影した被写体画像と背景画像との境界が明確になるため、かえって不自然なものとなる。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、背景の光演出効果を高めることができる写真プリントシステムおよびプリント紙ユニット、写真プリントシステムの制御方法を提供することにある。また、本発明の目的には、上記写真プリントシステムを実現する写真プリントシステムの制御プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することも含まれる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の写真プリントシステムは、被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムにおいて、上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影手段と、上記撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段と、を備えることを特徴としている。
【0012】
上記の構成により、撮影用の照明や演出用の照明の光を光反射手段で反射・拡散させた反射光を被写体の背景として撮影できる。
【0013】
よって、光反射手段による反射光を用いて背景を形成できるため、背景の表現バリエーションを広げることができる。また、光が拡散されるため、被写体の背景の光演出効果を高めることができる。したがって、背景が多種多様であり、かつ、背景と被写体との境界が自然である画像をプリント出力することが可能となる。また、光源を擬似的に増やすことができるため、コストダウンを実現できる。
【0014】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段は、光学特性が変更可能であることを特徴としている。
【0015】
上記の構成により、さらに、光反射手段は、素材や形状、撮影手段に対する傾斜や湾曲等を選択することで、様々な光学特性を実現できる。例えば、光反射手段としては、鏡、反射素材シート(銀レフ、金レフなどの光沢のあるメタリックシート)が利用できる。また、光反射手段は、平面鏡、凹面鏡、凸面鏡、ハニカム形状(凸凹形状)の鏡、ランダムにヒビの入った鏡、短冊形状の反射素材シート、金色、銀色などのように様々な光学特性が選択可能である。また、平面状のものの他、ミラーボールのような形状であってもよいし、移動するものであってもよい。
【0016】
よって、光反射手段の光学特性を変更することにより、反射光を変化させることができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となる。
【0017】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段に光を照射する光照射手段をさらに備えることを特徴としている。
【0018】
上記の構成により、さらに、反射光による背景の作成に適した光を光反射手段に照射することができる。よって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となる。
【0019】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光照射手段は、上記光反射手段に光を照射する発光体と、該発光体を支持し、かつ、透光性を有する基体とを備えるとともに、上記被写体と上記光反射手段との間に設けられていることを特徴としている。
【0020】
上記の構成により、さらに、光照射手段のうち発光体以外の領域が透光性を有する、すなわち、シースルーであるので、光反射手段による反射光を撮影手段へ照射できる。
【0021】
よって、被写体の背景として撮影される領域にも光照射手段の発光体を配設できるため、光反射手段による反射光を用いて、より自由度の高い背景を形成できる。また、発光体以外の基体の領域を自由にデザイン変更することができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となる。
【0022】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記発光体は、上記光反射手段に光を照射すると同時に、上記撮影手段への方向にも光を照射するものであることを特徴としている。
【0023】
上記の構成により、さらに、撮影手段へは、発光体から撮影手段への方向に出射された光が照射されるとともに、発光体から光反射手段への方向に出射された後光反射手段で反射された光が照射される。
【0024】
よって、拡散されない直接光と拡散させた間接光とを重ね合わせて、背景を形成することができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となる。
【0025】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記撮影手段と上記光反射手段との間に、光の伝搬方向を変化させる光偏向手段をさらに備えることを特徴としている。
【0026】
上記の構成により、さらに、光反射手段とともに光偏向手段を設けることで、光反射手段からの反射光に光偏向手段によって模様付けすることができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となる。
【0027】
また、本発明のプリント紙ユニットは、上記の写真プリントシステムに搭載されるプリント紙ユニットであって、プリント用画像が印刷されるプリント紙と、当該プリント紙に関する識別情報を記録する識別媒体とを備えるとともに、上記写真プリントシステムが具備する識別情報読み取り手段によって、上記識別媒体から識別情報が読み取られ、その内容が確認された上で上記プリント紙に上記プリント用画像がプリントされるものであることを特徴としている。
【0028】
上記の構成により、識別情報読み取り手段で読み取った識別情報に基づいて、装着されたプリント紙が、当該写真プリントシステムにおいて利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタを動作可能とすることが可能となる。すなわち、写真プリントシステムにおいて指定されているプリント紙以外は使用できないように設定することが可能となる。
【0029】
また、識別情報に用紙枚数情報を含ませることによって、プリント紙を使用するごとに用紙枚数をカウントダウンすることにより、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、利用者の利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。
【0030】
また、識別情報に用紙種類情報を含ませることによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、その用紙やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0031】
また、本発明の写真プリントシステムの制御方法は、被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムの制御方法であって、撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段の光学特性を設定する光学特性設定処理と、上記撮影手段により上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影処理と、を含むことを特徴としている。
【0032】
ここで、光反射手段は、素材や形状、撮影手段に対する傾斜や湾曲等を選択することで、様々な光学特性を実現できる。例えば、光反射手段としては、鏡、反射素材シート(銀レフ、金レフなどの光沢のあるメタリックシート)が利用できる。また、光反射手段は、平面鏡、凹面鏡、凸面鏡、ハニカム形状(凸凹形状)の鏡、ランダムにヒビの入った鏡、短冊形状の反射素材シート、金色、銀色などのように様々な光学特性が選択可能である。また、平面状のものの他、ミラーボールのような形状であってもよいし、移動するものであってもよい。よって、光反射手段の光学特性を変更することにより、反射光を変化させることが可能である。
【0033】
そこで、上記の方法により、光学特性設定処理によって、最適な背景が形成されるように、光反射手段の光学特性を設定できる。その結果、撮影処理によって、撮影用の照明や演出用の照明の光を光反射手段で反射・拡散させた反射光で形成した最適な背景を被写体とともに撮影できる。
【0034】
よって、光反射手段による反射光を用いて背景を形成できるため、背景の表現バリエーションを広げることができる。また、光が拡散されるため、被写体の背景の光演出効果を高めることができる。したがって、背景が多種多様であり、かつ、背景と被写体との境界が自然である画像をプリント出力することが可能となる。
【0035】
また、本発明の写真プリントシステムの制御プログラムは、コンピュータに上記写真プリントシステムの制御方法の各処理を実行させるコンピュータ・プログラムである。
【0036】
上記の構成により、コンピュータで上記写真プリントシステムの制御方法の各処理を実行することによって、上記写真プリントシステムの制御方法を実現することができる。したがって、上記した写真プリントシステムの制御方法の効果である、背景の光演出効果を高めることができるという効果を奏する。
【0037】
また、本発明の写真プリントシステムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の各処理をコンピュータに実行させて、上記写真プリントシステムを制御する写真プリントシステムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0038】
上記の構成により、上記記録媒体から読み出された写真プリントシステムの制御プログラムによって、上記写真プリントシステムの制御方法をコンピュータで実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図1から図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0040】
図1(a)(b)は、本実施の形態に係る写真プリントシステム10の概略を示す外観図である。また、図2は、写真プリントシステム10が備える本体装置11の正面図である。なお、図1では、写真プリントシステム10の内部の撮影空間を示すため、被写体である利用者Uの上部および両側部に配設される遮蔽幕を省略している。
【0041】
写真プリントシステム10は、本体装置11と背景装置12とが対向して配設されている。なお、以下では、写真プリントシステム10の本体装置11の側を「前側」、背景装置12の側を「後側」と称することがある。
【0042】
本体装置11は、コイン投入口14、撮影装置(撮影手段)15、編集表示パネル16、タッチペン17が正面に配設され、プリント排出口19が側面に配設され、プリント出力装置(画像出力手段)18および制御装置20が内部に配設されている。
【0043】
コイン投入口14は、利用者Uが写真プリントシステム10の利用料金として所定のコインを所定枚数だけ投入するための投入口であり、このコイン投入口14に連通して、コイン処理部(図示せず)が本体装置11の内部に設けられている。
【0044】
上記コイン処理部は、所定のコインが投入されたか否かを判定する。コイン処理部は、所定のコインが投入されたと判定した場合には、制御装置20に通知し、投入されたコインを、コインを蓄積するコイン容器(図示せず)に送り出す。一方、所定のコイン以外のコインが投入されたと判定した場合には、投入されたコインをコイン排出口23に送り出す。
【0045】
なお、写真プリントシステム10の近くに紙幣やコインを所定のコインに両替する両替機が存在しない場合のために、写真プリントシステム10には、紙幣投入口、紙幣処理部、釣銭処理部をさらに設けることが望ましい。
【0046】
撮影装置15は、主に利用者Uを被写体として写真撮影を行う装置である。図2に示すように、撮影装置15は、上下方向に移動可能、かつ、上下方向に傾斜可能であるように、本体装置11の正面中央部に配設されている。これにより、被写体を様々なアングルから撮影できる。なお、撮影装置15の移動や傾斜は、利用者Uが手動で行ってもよいし、本体装置11あるいは撮影装置15にモータ等の駆動装置を設けて自動的に行うようにしてもよい。
【0047】
また、撮影装置15は、被写体を撮影する撮影カメラ24を備えている。撮影カメラ24は、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。この撮影カメラ24は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りが切り替え可能であってもよい。
【0048】
また、撮影装置15の両側には、照明装置(光照射手段)22・22が配設されている。照明装置22・22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。
【0049】
編集表示パネル16は、本体装置11の中央部であって、撮影装置15の下部に配設されている。編集表示パネル16は、利用者Uにユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。編集表示パネル16は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。
【0050】
タッチペン17は、編集表示パネル16の近くに配設されている。タッチペン17は、利用者Uが編集表示パネル16を利用して、背景作成や落書きなどの画像描画、表示されている各種編集ツールや操作ボタンなどの選択を行うための入力手段である。なお、複数の利用者Uが容易に編集できるように、タッチペン17を複数本配設したり、編集表示パネル16を複数個配設してもよい。
【0051】
プリント出力装置18(図1(a))は、画像をプリント出力するものであり、本体装置11の内部に配設されている。なお、プリント出力装置18の構成については後述する。プリント排出口19は、プリント出力装置18から出力されたプリントシールを本体装置11の外部に排出するものである。プリント排出口19は、本体装置11の側面のいずれか一方または両方に配設されている。
【0052】
制御装置20(図1(a))は、本体装置11および背景装置12における各種構成の動作を統括的に制御するものであり、本体装置11の内部に配設されている。なお、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するスピーカ21・21が本体装置11の正面の適所に配設されている。
【0053】
次に、写真プリントシステム10の後側に設けられた背景装置12の構成について説明する。図1に示すように、背景装置12は、背景を表示する背景表示装置(光照射手段)30と、背景表示装置30から照射される背景光を偏向させる背景光偏向装置(光偏向手段)31と、背景光を反射させる背景光反射装置(光反射手段)73とを備えている。背景表示装置30、背景光偏向装置31、背景光反射装置73は、支持装置32によって支持されている。
【0054】
背景表示装置30は、撮影空間を確保するために、背景装置12の後部に配設されている。また、背景表示装置30における背景の表示は、制御装置20によって制御される。なお、背景表示装置30に表示される画像を背景として撮影カメラ24が撮影するために、背景表示装置30から撮影カメラ24に充分な光量を到達させる必要がある。このため、背景表示装置30としては、LEDなどの発光素子を複数個使用したものや、ハロゲンランプなどの光源と液晶表示素子などのライトバルブとを使用したものが望ましい。
【0055】
つづいて、図3から図5を用いて、背景表示装置30の構成例について説明する。
【0056】
図3(a)に示した背景表示装置30では、基体48上に所定の大きさの多数のLED(発光体)40…が水平方向および鉛直方向に所定間隔で、すなわちマトリクス状に配設されている。
【0057】
図3(b)に示した背景表示装置30では、基体48の対角線上に多数のLED40…が配設されている。
【0058】
図3(c)に示した背景表示装置30では、基体48上に大きさの異なるLED40…・41…が混合して配設されている。なお、大きいLED(発光体)41は、小さいLED40の集合体として構成することもできる。
【0059】
図3(d)に示した背景表示装置30では、基体48上にLED40が放射状に配設されている。
【0060】
図4(a)に示した背景表示装置30は、水平方向に細長い基体42上に所定の大きさのLED(図示せず)が所定間隔で配設されており、基体42を駆動装置(図示せず)により鉛直方向に移動させるとともに、この移動に同期して基体42上のLEDの表示を変化させる構成である。
【0061】
図4(b)に示した背景表示装置30は、鉛直方向に細長い基体43上に所定の大きさのLED(図示せず)が所定間隔で配設されており、基体43を駆動装置(図示せず)により水平方向に移動させるとともに、この移動に同期して基体43上のLEDの表示を変化させる構成である。
【0062】
図4(c)に示した背景表示装置30は、細長い基体44上に所定の大きさのLEDが所定間隔で配設されており、回転駆動装置(図示せず)により基体44の一端を回転軸として基体44を回転させるとともに、この回転に同期して基体44上のLEDの表示を変化させる構成である。
【0063】
図4(d)に示した背景表示装置30は、細長い基体45上に所定の大きさのLEDが所定間隔で配設されており、回転駆動装置(図示せず)により基体44の中心を回転軸として基体45を回転させるとともに、この回転に同期して基体45上のLEDの表示を変化させる構成である。
【0064】
なお、図4(a)から図4(d)に示した構成は、図3(a)から図3(d)に示した構成と比べて、LEDの配置数を大幅に減少することができため、背景表示装置30を安価に実現できる。また、各構成のLEDの配置間隔および配置数は、LEDの大きさおよび明るさに応じて適宜調節できる。
【0065】
また、図5に示した背景表示装置30は、背景面の上端および下端に水平方向に設けたローラ46・46に無端状ベルト(基体)47が張架され、無端状ベルト47上に複数の上記基体42(図4(a))が水平方向に配設されており、回転駆動装置(図示せず)がローラ46・46を回転させることにより、基体42…を鉛直方向に移動させるととも、この移動に同期して基体42上のLEDの表示を変化させる構成である。
【0066】
図5に示した構成では、回転駆動装置は、一方向の回転運動のみを駆動すればよい。これに対して、図4(a)に示した構成では、駆動装置は、鉛直な2方向に基体42を駆動する必要がある。したがって、図5の構成は、図4(a)の構成と比べて、駆動装置を簡単な構成とすることができる。
【0067】
また、図5に示した構成では、図4(a)に示した構成と比べて、基体42の数が増える分だけLEDの数が増えるが、撮影時間内に背景面全体に画像を表示するために基体42を移動させる距離を短くできるため、基体42の移動速度を遅くすることができる。なお、基体42〜45に配列されるLEDは、1列でもよいし、複数列でもよい。
【0068】
ここで、背景表示装置30が表示する背景画像は、制御装置20に記憶された多種多様な画像データの中から利用者Uが選択されたものでもよいし、編集表示パネル16およびタッチペン17を用いて利用者Uが作成したものでもよい。
【0069】
背景画像を利用者Uが作成する場合、編集表示パネル16には背景作成画面が表示される。例えば、背景作成画面には、背景作成領域の他に、各種の選択メニュー(ペン、スタンプ、色指定(色パレット)、点滅指定、ペン太さ等)、編集用ボタン(描画消去(消しゴム)、戻し(やりなおし)、全戻し(初めからやりなおし)、背景作成終了等)などのグラフィカルユーザインタフェースが適所に表示されている。
【0070】
背景作成画面に表示される背景画像を、背景表示装置30に実際に表示される画像に近づけるため、背景作成画面の初期状態での色は、背景表示装置30の初期状態と同様の色であることが望ましい。具体的には、背景表示装置30においてLEDが配置される基体42〜45・48と同様の色(例えば、黒色などの暗い色)であることが望ましい。
【0071】
背景の作成は、ペン描画機能、スタンプ配置機能、文字入力機能、および特殊効果機能を用いて、背景作成領域に描画することにより行われる。この背景の作成処理は、撮影画像に対する編集処理と比べて、表示色が制限されること、および絵柄が粗いこと以外は同様である。
【0072】
ペン描画を行う場合には、クレヨン、フェルトペン等のペンの種類を指定するペンメニューと、LEDの表現可能な色のみで構成された色指定メニューと、背景作成領域に描画する点の大きさまたは線の太さを指定するペン太さメニューとが利用される。利用者Uは、タッチペン17を用いて、ペンメニューから所望の種類のペンを選択し、色指定メニューから所望の色を選択し、ペン太さメニューから所望の線の太さを選択した後、背景作成領域にて描画を行う。
【0073】
スタンプ配置を行う場合には、LEDで表現可能な色のみで構成されたスタンプ絵柄を指定するスタンプメニューが利用される。利用者Uは、スタンプメニューから所望のスタンプ絵柄を選択して背景作成領域に配置する。このとき、スタンプ絵柄に点滅属性を設けてもよい。この場合、点滅指定メニューにより点滅オンを指定すると、背景表示装置30にて表示される背景画像において指定されたスタンプ絵柄を点滅表示させることができる。これにより、背景画像をより複雑に演出することができる。
【0074】
また、例えば、サッカーボールのスタンプ絵柄を指定した場合、サッカーボールが背景作成領域内を反射しながら移動する機能を有してもよい。この場合、背景表示装置30における点灯・消灯を逐次制御して、ボールの動きを表現することになる。
【0075】
文字入力を行う場合には、色指定メニューから文字の色を選択した後、文字指定メニュー(図示せず)から文字の形状、寸法、および種類を選択して、背景作成領域に文字を入力することができる。
【0076】
特殊効果機能を利用する場合には、「流れ星」「花火」「天の川」「クリスマスツリー」などの特殊効果メニューの中から利用者Uが選択することにより、幻想的な絵柄を配置することができる。例えば、特殊効果として「流れ星」を選択した場合には、タッチペン17で編集表示パネル16上に軌跡を入力すると、軌跡の終点には流れ星が点滅して表示され、軌跡に沿って、流れ星の尾が複数の直線で表現されるとともに、流れ星の塵が下に落ちるように点滅する点で表現されることになる。
【0077】
なお、背景作成領域が格子状に区画され、この区画上にのみ絵柄や線図が配置可能となっている。この理由について以下に説明する。背景表示装置30がLEDなどの発光素子を多数配列する構成である場合、LEDを背景面全体に隙間無く配列すると、莫大な数の発光素子が必要となり、背景表示装置30が非常に高価なものとなる。したがって、背景表示装置30のコストを抑えるために、発光素子は、背景面全体に所定の間隔で配列されることが望ましい。
【0078】
しかしながら、発光素子どうしの間隔が広がると、発光素子の配列数を減らすことができるが、背景表示装置30の表示解像度が低下することになる。このため、利用者Uが編集表示パネル16上で背景画像をきめ細かく作成しても、背景表示装置30において画質の粗い画像が表示されることになり、結果的に思っていた絵柄とはならないという問題が生じる。
【0079】
このため、背景作成領域が格子状に区画され、この区画上にのみ絵柄や線図が配置可能とすることにより、編集表示パネル16にて作成された背景画像と、背景表示装置30にて表示される背景画像との画質を合わせることができる。例えば、背景作成領域の画素数が640×480であり、背景表示装置30における表示素子の配列数が160×120である場合には、背景作成領域は、縦4ドット、横4ドットの間隔で区画されることになる。
【0080】
あるいは、編集表示パネル16内に「解像度を落として確認」等のボタンを設け、このボタンを利用者Uが押した場合、例えば640×480の画像に対して4×4の画素ごとに色を混ぜる処理を行って、結果を編集表示パネル16上に表示するようにしてもよい。この処理は、一般にはモザイク化処理と呼ばれ、画像処理分野ではセグメント処理と呼ばれている。
【0081】
図6は、上記のように、利用者Uが作成または選択した背景画像を背景表示装置30にて表示して、撮影装置15が撮影を行った撮影画像を示している。この撮影画像90では、背景の明るい部分92は逆光となるため、被写体91の輪郭がぼやけ、その他の部分は順光となるため、被写体91の輪郭が明確となっている。すなわち、撮影画像に背景画像を合成する従来の場合に比べて、より写実的な画像を取得することができる。
【0082】
上述のように、背景表示装置30にて表示された背景画像は、背景光として撮影空間を伝搬して撮影装置15に達することにより、被写体である利用者Uの背景として撮影されることになる。ここで、背景装置12では、背景表示装置30と撮影装置15との間に、上記背景光を偏向する背景光偏向装置31が配設されている。なお、背景光偏向装置31は、利用者Uの前側に配置することもできるし、利用者Uの後側に配置することもできる。また、光の偏向とは、光の進行方向を変更することをいい、光の屈折、反射、回折などを含むものとする。
【0083】
図7は、背景光偏向装置31として透過型の位相回折格子50を用いた構成例を示している。この位相回折格子50は、一方の面が平坦に形成され、他方の面に凹凸が等間隔に形成されており、平坦な面が前側に、凹凸を有する面が後側になるように配設されている。なお、凹凸のピッチPは例えば0.1mmのオーダであり、凸部における頂角は、鋭角でも鈍角でもよい。
【0084】
上記の位相回折格子50において、凹凸を有する面から光が入射され、平坦な面から光が出射される場合には、図7に示すように、異なる方向からの入射光を同じ方向へ出射することができる。これにより、例えば図8(a)に示すような背景画像を背景表示装置30にて表示した場合、背景光偏向装置31(位相回折格子50)を透過した光の画像は、図8(b)に示すように、上記背景画像を複数重ねた画像となる。したがって、位相回折格子50を設けることにより、多様な背景を形成できる。
【0085】
ここで、図9に示すように、背景光偏向装置31は、シート状の光偏向部品51が前後に複数枚配設されて構成されていてもよい。この場合、さらに複雑な背景を形成することができる。また、背景光偏向装置31は、シート状の光偏向部品51を巻き取って収容する巻取り装置52が設けられていてもよい。この場合、複数の光偏向部品51…のいずれかを使用したり、複数の光偏向部品51…の幾つかを組み合わせて使用したりすることができ、さらに多様な背景を形成することが可能となる。なお、図9に示した背景光反射装置73については後述する。
【0086】
また、背景光偏向装置31は、図3〜図5に示した背景表示装置30の構成例において、発光素子(LED)を光偏向部品に置き換えた構成することもできる。特に、背景光偏向装置31は、図4および図5に示した背景表示装置30の構成例と同様に、光偏向部品の移動または回転を行うことにより、背景を多様に変化させることができる。
【0087】
また、光偏向部品がビニール状であって柔軟に折曲げ可能な薄膜で構成される場合は、背景装置12の天井部にカーテンレールのような移動レールを設け、上記薄膜をカーテンのように移動可能に配設してもよい。これにより、上記薄膜がカーテンのように波状となり、背景光の偏向方向が複雑に構成され、より幻想的な背景絵柄を取得することができる。
【0088】
さらに、上記薄膜を短冊状に分割して上記光偏向部品をのれんのように構成することもできる。この場合、利用者Uが薄膜の短冊間から体の一部を出しながら、かつ、のれん状部品の光学特性により、背景光を細かく偏向することで、幻想的な背景を演出することができる。
【0089】
また、光偏向部品に光源からの距離に応じて光学的特性が変化するようなものを使用してもよい。この場合、光偏向部品が配設された背景光偏向装置31は、背景表示装置30との距離が調節可能であることが望ましい。このような構成の背景光偏向装置31によれば、背景表示装置30と背景光偏向装置31との距離を変更することにより背景を変化させることができるため、多様な背景絵柄の演出が可能となる。なお、前記距離の調節は、利用者Uが手動で行ってもよいし、モータなどで電気的に行ってもよい。
【0090】
以上のように、背景光偏向装置31としては、様々な構成例が可能である。そして、何れの構成例も、背景表示装置30に表示された背景画像に基づいて、背景を様々に変化させることができるため、多種多様な背景を演出することが可能となる。
【0091】
さらに、図1に示すように、背景装置12では、背景表示装置30の後側に、上記背景光を反射する背景光反射装置73が配設されている。
【0092】
ここで、上述した基本的な構成例の背景表示装置30では、LED40の光軸(光線方向)が撮影装置15方向を向いている。よって、LED40から出射された光は、大部分は背景光偏向装置31を透過する。しかし、一部の光は背景光偏向装置31で反射されて、撮影装置15方向とは逆方向へ広がる。そこで、この反射された光を背景光反射装置73で反射することにより、撮影装置15方向へ照射することができる。
【0093】
そのため、背景表示装置30は、透光性を有する基体に微小光源であるLED(発光体)40…(または電球)が取り付けられて構成されている。ここで、透光性を有する基体とは、例えば、桟が細い格子や透光性を有する薄板によって実現できる。
【0094】
具体的には、背景表示装置30は、LED40…以外の領域が、何もない空間であってもよいし、透明あるいは半透明の素材(透光性素材)で構成されていてもよい。さらに、この透光性素材は、無色であってもよいし、着色されていてもよい。また、透光性素材は、背景光偏向装置31と同様の光偏向部品で構成されていてもよい。すなわち、背景表示装置30と背景光偏向装置31とを一体としてもよい。また、透光性材料は、背景表示装置30全面で光学特性が同じものであってもよいし、異なっていてもよい。透光性材料の光学特性が背景表示装置30の部位によって異なれば、より変化のある背景を形成できる。
【0095】
また、背景表示装置30は、LED40の光軸を撮影装置15方向だけではなく、反対方向すなわち背景光反射装置73方向にも向けて構成されてもよい。さらに、背景表示装置30は、LED40の光軸(光線方向)を背景光反射装置73方向のみにも向けて構成されてもよい。これらの場合、背景光反射装置73からの反射・拡散による背景の光演出効果が積極的に期待できる。
【0096】
このように、背景光反射装置73を設ける場合、背景表示装置30は、光の照射方向が、撮影装置15方向のみであっても、背景光反射装置73方向のみであっても、これら両方向であってもよい。いずれの場合であっても、利用者Uの背後の光が撮影装置15方向へ反射されるため、背景光の光演出効果を高めることができる。
【0097】
背景光反射装置73としては、鏡、反射素材シート(銀レフ、金レフなどの光沢のあるメタリックシート)が利用できる。また、背景光反射装置73は、平面鏡、凹面鏡、凸面鏡、ハニカム形状(凸凹形状)の鏡、ランダムにヒビの入った鏡、短冊形状の反射素材シート、金色、銀色などのように様々な光学特性に設定可能である。
【0098】
よって、背景光反射装置73は、異なる光学特性を有するものと交換することによって、光学特性を変更できる。また、撮影装置15への角度によっても、背景光反射装置73の光学特性を変更できる。なお、背景光反射装置73の表面形状や角度による光学特性は、背景画像等との組合せとしてあらかじめ設定されていてもよいし、利用者Uが任意に設定してもよい。
【0099】
図10,図11は、背景光反射装置73の構成例を示す説明図である。なお、図10,図11では、背景表示装置30および背景光偏向装置31を省略している。
【0100】
例えば、背景光反射装置73は、上方を利用者Uへ近づけた傾斜のある平面鏡(図10(a))、下方を利用者Uへ近づけた傾斜のある平面鏡(図10(b))、上下方向の中央部が凹んだ凹面鏡(図10(c))のように構成できる。なお、これらの背景光反射装置73は、可撓性を有する1枚の鏡面部材を用いて、撮影装置15に対する傾きや形状を調整することで実現してもよい。また、背景光反射装置73は、左端を利用者Uへ近づけた傾斜のある平面鏡(図11(a))、屏風状の凹凸のある鏡(図11(b))のように構成できる。
【0101】
また、図10(d)に示すように、背景光反射装置73は複数箇所に離散的に設けられてもよい。すなわち、背景装置12では、後側壁面の全面を反射面とする必要はない。これにより、例えば、光源として設けられた1つのLED40からの光を、離散的に設置された複数の背景光反射装置73に映しこませ、擬似的に複数個の光源が存在しているかのように撮像させることができる。
【0102】
背景光反射装置73は、光反射部品の種類を変更または撤去するために背景光反射駆動装置72によって駆動される。例えば、背景光反射駆動装置72は、背景光反射装置73を上下方向や左右方向に移動させ、背景装置12の内壁に沿って格納することが可能である。もちろん、背景光反射駆動装置72を設けず、背景光反射装置73を手動で移動させることも可能である。
【0103】
例えば、図9では、背景光反射装置73は上方格納式として実装できる。すなわち、背景光反射装置73は、シート状の光反射部品56が前後に複数枚配設されて構成されていてもよい。また、背景光反射装置73は、シート状の光反射部品56を巻き取って収容する巻取り装置55が設けられていてもよい。この場合、複数の光反射部品56…のいずれかを使用したり、複数の光反射部品56…のいくつかを組み合わせて使用したりすることができ、さらに多様な背景を形成することが可能となる。なお、図11(b)の構成例では、左端もしくは右端に巻き込んで格納することが好ましい。
【0104】
ここで、背景装置12は、背景光反射装置73を撤去した時に光を反射しないように、背景表示装置30の後側の内壁を構成してもよい。例えば、背景装置12の後側の内壁を、黒色・灰色などの可視光線反射率が低い単一色あるいは木目調などの無反射壁面としておけば、背景光反射装置73を撮影空間上部などに格納した際、背景表示装置30の後ろを無反射状態にすることができる。また、背景光反射装置73を固定設置した場合には、背景光反射装置73の前面に、黒色・灰色などの可視光線反射率が低い単一色のカーテンを撮影空間上部より下降させて、背景光反射装置73を隠すようにしてもよい。
【0105】
以上のように、写真プリントシステム10では、背景光反射装置73を利用者Uおよび背景表示装置30の後方に設けて、後方壁面への光を利用者U方向に反射・拡散させる。また、背景光反射装置73は、撮影装置15に対する傾斜や湾曲等を調整することで、様々な光学特性を実現できる。
【0106】
これにより、写真プリントシステム10では、背景光反射装置73による反射光を用いて背景を形成できるため、背景の表現バリエーションを広げることができるとともに、光を拡散させて被写体の背景の光演出効果を高めることができる。特に、各種光学特性の背景光反射装置73を複数切り替え可能に設けることができるため、背景の表現バリエーションを広げることができる。
【0107】
また、光源を擬似的に増やすことができるため、コストダウンを実現できる。また、背景表示装置30のうちLED40…以外の領域をシースルーとしたので、基体のLED40…以外の領域を自由にデザイン変更することができる。
【0108】
また、背景光反射装置73とともに背景光偏向装置31を設ければ、偏向フィルタにより背景光反射装置73からの反射光に模様付けすることができる。この場合、背景光偏向装置31には、背景表示装置30より出射された光とともに、背景光反射装置73で反射された光も入射する。よって、光をより拡散させる(広げる)ことができ、やわらかい光(間接光)を得ることができる。ここで、一般に光を拡散させるためには光路長が長いほうが有利である。
【0109】
そこで、背景光反射装置73を設け、背景表示装置30より光を背景光反射装置73方向に一旦照射し、その光を背景光偏向装置31方向に反射させれば、背景表示装置30から背景光偏向装置31方向に直接照射した場合に比べて、背景表示装置30と背景光反射装置73との間の往復分だけ光路長が長くなる。よって、背景装置12の奥行きが同じでも、光をより拡散させることができる。
【0110】
さらに、背景光反射装置73は、背景表示装置30による光の他、撮影用の照明装置22からのストロボ光や、演出用照明装置(光照射手段)74からの光を反射・拡散させることもできる。
【0111】
具体的には、図12(a)に示すように、反射光による背景を形成するために、背景光反射装置73に光を照射する演出用照明装置74を設けてもよい。なお、背景光反射装置73に対する演出用照明装置74の位置や光の照射方向は任意であり、例えば、天井寄りの位置に設けて光を下方へ照射してもよい。このように、背景光反射装置73を傾斜させ、演出用照明装置74を近づけて光を照射すれば、演出用照明装置74の近くが明るいグラデーションのある背景を形成できる。さらに、背景光反射装置73の表面に洗濯板状に凸凹をつけておけば、グラデーションがより明瞭になる。
【0112】
また、図12(b)に示すように、ミラーボール(光反射手段)75を設けてもよい。さらに、ミラーボール75に対して演出用照明装置74から光を照射してもよい。あるいは、ミラーボール75の表面にLEDの微小光源を配設して、鏡部分で利用者Uを照明する照明装置22からのストロボ光を反射すると同時に、微小光源を発光させてもよい。さらに、ミラーボール75のミラー部分および発光部分を回転させて、撮影空間内の上下左右の壁面に向けて乱反射するようにしてもよい。
【0113】
次に、図13は、制御装置20を中心とした写真プリントシステム10の構成を示している。制御装置20は、写真プリントシステム10内における上述した各種構成の動作を統括的に制御するものである。この制御装置20は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。
【0114】
制御装置20は、ハードディスクなどの不揮発性の記憶装置である記憶部64を備える。この記憶部64には、上記制御プログラム、OS(operating system)プログラム、およびその他各種プログラム、撮影装置15における動作設定値、背景表示装置30に表示させる多数の背景画像の画像データ、撮影した画像および編集した画像の画像データなどが記憶される。なお、撮影装置15における動作設定値としては、装置出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0115】
コイン処理装置60は、前述のように、コイン投入口14から所定のコインが投入されたと判定すると、制御装置20に通知するものである。制御装置20は、コイン処理装置60からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御装置20は、コイン処理装置60からの通知をカウントし、利用者Uが投入した金額に応じて、利用者Uに対する動作を制御する。
【0116】
背景表示装置30は、前述のように、背景面において背景画像を表示するものである。制御装置20は、背景表示装置30における背景画像の表示を背景表示制御部61にて制御している。すなわち、背景表示制御部61は、背景表示装置30に背景画像となる画像データを送信する。また、背景表示装置30が背景面の一部を表示する表示部と該表示部を移動または回転させる駆動部とを備える構成の場合(図4、図5)、背景表示制御部61は、前記駆動部を制御するとともに、該駆動部の駆動により前記表示部が移動または回転することに同期して、表示部の位置に対応する背景画像の一部を画像データとして送信する。これにより、背景面に背景画像を表示することができる。
【0117】
背景光偏向装置31は、前述のように、背景光を偏向することにより背景を変化させるものである。背景光偏向装置31は、前述のように移動可能または回転可能に配設されている場合には、背景光偏向装置31の移動または回転を行う背景光偏向駆動装置62を配設することが望ましい。この場合、制御装置20は、背景光偏向駆動装置62による背景光偏向装置31の駆動および停止を背景光偏向制御部63にて制御している。
【0118】
背景光反射装置73は、前述のように、背景光を反射することにより背景を形成するものである。背景光反射装置73は、前述のように移動可能または回転可能に配設されている場合には、背景光反射装置73の移動または角度調整等を行う背景光反射駆動装置72を配設することが望ましい。この場合、制御装置20は、背景光反射駆動装置72による背景光反射装置73の駆動および停止を背景光反射制御部71にて制御している。
【0119】
なお、演出用照明装置74およびミラーボール75は、背景光反射制御部71の制御により制御され、移動・格納等は背景光反射駆動装置72によって行われる。また、背景光反射装置73の表面形状や角度による光学特性や演出用照明装置74の設定等は、反射パターンとしてあらかじめ複数種類が設定されていてもよい。
【0120】
また、上述したように、写真プリントシステム10では、背景表示装置30、背景光偏向装置31、背景光反射装置73(演出用照明装置74、ミラーボール75も同様)を任意の組み合わせで設けることができる。よって、上記装置のいずれかを省略する場合、制御装置20においても、対応する制御部(背景表示制御部61、背景光偏向制御部63、背景光反射制御部71)を省略することができる。
【0121】
プリント出力装置18は、IDタグリーダ/ライタ(識別情報読み取り手段)65およびプリンタ(画像出力手段)67を備える構成である。このプリント出力装置18に対して、写真プリントの出力媒体となるプリント紙68およびIDタグ(識別媒体)66がプリント紙ユニットとしてセットで納入されるようになっている。
【0122】
プリンタ67は、出力すべき画像データが制御装置20から送られてくると、その画像データに基づいてプリント紙68に印刷するものである。このプリンタ67としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、プリント紙68およびIDタグ66に加えて、昇華型用インクフィルムがセットととなって納入されることになる。
【0123】
IDタグリーダ/ライタ65は、IDタグ66に記録されている各種識別情報を読み出して制御装置20に出力する。IDタグ66は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
【0124】
制御装置20は、IDタグリーダ/ライタ65で読み取った識別情報に基づいて、装着されたプリント紙68およびインクフィルムが、当該写真プリントシステム10において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ67を動作可能とする。すなわち、写真プリントシステム10において指定されているプリント紙68およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
【0125】
また、IDタグ66に記録されている用紙枚数情報に基づいて、プリント紙の使用ごとに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、利用者Uの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。
【0126】
なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ66に記録されている用紙枚数情報も書き換えることが望ましい。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ66に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ66を無効にすることが可能となる。
【0127】
また、IDタグ66に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、そのプリント紙68やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0128】
IDタグ66としては、無線(ワイヤレス)によりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ65としては、これらのいずれか一方あるいは両方に対応したものとなる。
【0129】
なお、上記の例では、利用可能なプリント紙68であるか否かを確認するために、IDタグ66を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、プリント紙68およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用する構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
【0130】
なお、上記のプリント紙68としては、通常の紙状媒体である紙状シートであってもよいし、粘着シートおよび該粘着シールの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートであってもよい。
【0131】
つづいて、図14から図18を参照しながら、写真プリントシステム10の利用者Uによる撮影から編集、出力までのプレイ動作について説明する。
【0132】
図14に示すように、まず、利用者Uがコイン投入口14から代金としてコインを投入するまで待機する(S1)。コインが投入されると、コイン処理装置60から制御装置20にコインの投入が通知されることにより課金処理が行われる。課金処理が正常に完了したことが確認されると、プレイ動作が開始され、以下の処理が行われる。
【0133】
まず、背景画像を作成または選択する処理である背景作成・選択処理を行う(S2)。この処理動作の詳細を図15に示す。まず、利用者Uに背景画像を作成するか否かを選択させる(S20)。背景画像を作成する場合には、編集表示パネル16に背景画像作成画面を表示して、利用者Uに背景画像を作成させる(S21)。背景画像を作成しない場合には、記憶部64に記憶された背景画像の一覧を編集表示パネル16に表示して(S22)、利用者Uに背景画像を選択させる(S23)。その後、背景作成・選択処理(S2(図14))を終了して、元の処理動作に戻る。
【0134】
次に、背景表示装置30による背景の表示方法を選択する処理である背景表示方法選択処理を行う(S3(図14))。この処理動作の詳細を図16に示す。まず、編集表示パネル16に背景画像の表示パターン(表示方法)一覧を表示して(S30)、利用者Uに背景画像の表示パターンを選択させる(S31)。次に、選択された表示パターンで、背景表示装置30に背景画像を実際に表示する(S32)。
【0135】
そして、撮影装置15が撮影するライブビュー画像を編集表示パネル16に表示して、表示結果を利用者Uが確認する(S33)。このとき、表示結果では不満足な場合には、ステップS30に戻って上記の動作を繰り返す。一方、表示結果で満足な場合には、背景表示方法選択処理(S3(図14))を終了して、元の処理動作に戻る。
【0136】
次に、背景光偏向装置31による背景光の偏向方法を選択する処理である背景光偏向方法選択処理を行う(S4(図14))。この処理動作の詳細を図17に示す。まず、編集表示パネル16に背景光の偏向パターン(偏向方法)一覧を表示して(S40)、利用者Uに背景光の偏向パターンを選択させる(S41)。
【0137】
次に、選択された偏向パターンに、背景光偏向装置31を移動または回転させて変更する(S42)。
【0138】
そして、撮影装置15が撮影するライブビュー画像を編集表示パネル16に表示して、表示結果を利用者Uが確認する(S43)。このとき、表示結果では不満足な場合には、ステップS40に戻って上記の動作を繰り返す。一方、表示結果で満足な場合には、背景光偏向方法選択処理(S4(図14))を終了して、元の処理動作に戻る。
【0139】
次に、背景光反射装置73による背景光の反射方法を選択する処理である背景光反射方法選択処理を行う(S5(図14)(光学特性設定処理))。この処理動作の詳細を図18に示す。まず、編集表示パネル16に背景光の反射パターン(反射方法)一覧を表示して(S50)、利用者Uに背景光の反射パターンを選択させる(S51)。
【0140】
次に、選択された背景光の反射パターンに、背景光反射装置73を移動または回転させて変更する(S52)。
【0141】
そして、撮影装置15が撮影するライブビュー画像を編集表示パネル16に表示して、表示結果を利用者Uが確認する(S53)。このとき、表示結果では不満足な場合には、ステップS50に戻って上記の動作を繰り返す。一方、表示結果で満足な場合には、反射方法選択処理(S5(図14))を終了して、元の処理動作に戻る。
【0142】
次に、図14に示すように、背景の表示が決定された後、利用者Uは、編集表示パネル16に表示される撮影画像を見ながら、所望のポーズをとり、所望のタイミングで「撮影開始ボタン」を押して撮影を行う(S6(撮影処理))。
【0143】
撮影終了後、撮影装置15が撮影した撮影画像に対して、落書きなどの編集処理を行う(S7(編集処理))。なお、編集処理の内容については、上述した背景作成処理と同様であるので、説明を省略する。
【0144】
次に、プリント紙68上での分割数または分割パターンを利用者Uに選択させ(S8)、選択された分割領域ごとに、ステップS7にて編集処理された編集画像が印刷されるように、プリンタ67を制御して印刷を行う(S9)。このとき、利用者Uは、本体装置11の側面に形成されたプリント排出口19近くで、印刷されたプリント紙68が排出されるまで待機する。印刷終了後、再びステップS1に戻って、上記動作を繰り返す。
【0145】
なお、ステップS6(撮影処理)を行うごとに、ステップS2〜S5の処理を繰り返してもよい。また、ステップS2〜S5の処理は、利用者Uが指定した順番で設定および設定変更を行ってもよい。
【0146】
上記写真プリントシステム10は、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータをベースに構成できる。すなわち、写真プリントシステム10は、その機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、ブートロジックを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データベースを格納するハードディスク等の記憶装置(記録媒体)、キーボードやマウス等の入力機器、モニタ、スピーカ等の出力機器、外部のネットワークに接続するネットワーク接続機器が、内部バスによって接続されて構成されている。そして、写真プリントシステム10の機能は、記憶装置に格納されたプログラムを必要に応じてRAMに展開してCPUで実行することでそれぞれ実現される。
【0147】
また、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウエアである写真プリントシステムの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU、DSP)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0148】
具体的には、写真プリントシステム10が備える背景表示制御部61、背景光偏向制御部63、背景光反射制御部71は、写真プリントシステム10のメモリ(図示せず)に格納された所定のプログラムを、マイクロプロセッサなどが実行することにより実現される。
【0149】
上記プログラムコードを供給するための記録媒体は、システムあるいは装置と分離可能に構成することができる。また、上記記録媒体は、プログラムコードを供給可能であるように固定的に担持する媒体であってもよい。そして、上記記録媒体は、記録したプログラムコードをコンピュータが直接読み取ることができるようにシステムあるいは装置に装着されるものであっても、外部記憶装置としてシステムあるいは装置に接続されたプログラム読み取り装置を介して読み取ることができるように装着されるものであってもよい。
【0150】
例えば、上記記録媒体としては、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0151】
また、上記プログラムコードは、コンピュータが記録媒体から読み出して直接実行できるように記録されていてもよいし、記録媒体から主記憶のプログラム記憶領域へ転送された後コンピュータが主記憶から読み出して実行できるように記録されていてもよい。
【0152】
さらに、システムあるいは装置を通信ネットワーク(インターネット、イントラネット等を含む)と接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。
【0153】
なお、プログラムコードを記録媒体から読み出して主記憶に格納するためのプログラム、および、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするためのプログラムは、コンピュータによって実行可能にあらかじめシステムあるいは装置に格納されているものとする。
【0154】
上述した機能は、コンピュータが読み出した上記プログラムコードを実行することによって実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0155】
さらに、上述した機能は、上記記録媒体から読み出された上記プログラムコードが、コンピュータに装着された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことによっても実現される。
【0156】
また、写真プリントシステム10は、通信ネットワークを介して、遠隔制御することも可能である。
【0157】
なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように構成することができる。
【0158】
本発明の写真プリントシステムは、撮影手段(カメラ)、画像出力手段(プリンタ)を備え、さらに撮影手段から見て被写体の後方に、背景画像を表示する背景表示手段(LED微小光源等)と、背景表示手段からの光を撮影手段方向へ反射させる光反射手段(鏡などの反射板)を備えて構成されていてもよい。
【0159】
本発明の写真プリントシステムは、被写体を照明するための照明手段(ストロボ)、撮影手段(カメラ)、画像出力手段(プリンタ)を備え、撮影手段から見て被写体の後方に、照明手段からの光を撮影手段方向へ反射させる光反射手段(鏡などの反射板)を備えて構成されていてもよい。
【0160】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段が、該光反射手段の構造物に一体的に自己発光手段を併せ持つものであってもよい。
【0161】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段を移動させるための光反射移動手段を備えていてもよい。
【0162】
【発明の効果】
以上のように、本発明の写真プリントシステムは、被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムにおいて、上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影手段と、上記撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段と、を備える構成である。
【0163】
それゆえ、光反射手段による反射光を用いて背景を形成できるため、背景の表現バリエーションを広げることができる。また、光が拡散されるため、被写体の背景の光演出効果を高めることができる。したがって、背景が多種多様であり、かつ、背景と被写体との境界が自然である画像をプリント出力することが可能となるという効果を奏する。また、光源を擬似的に増やすことができるため、コストダウンを実現できるという効果を奏する。
【0164】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段は、光学特性が変更可能である。
【0165】
それゆえ、さらに、光反射手段の光学特性を変更することにより、反射光を変化させることができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となるという効果を奏する。
【0166】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光反射手段に光を照射する光照射手段をさらに備える構成である。
【0167】
それゆえ、さらに、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となるという効果を奏する。
【0168】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記光照射手段は、上記光反射手段に光を照射する発光体と、該発光体を支持し、かつ、透光性を有する基体とを備えるとともに、上記被写体と上記光反射手段との間に設けられている構成である。
【0169】
それゆえ、さらに、被写体の背景として撮影される領域にも光照射手段の発光体を配設できるため、光反射手段による反射光を用いて、より自由度の高い背景を形成できる。また、発光体以外の基体の領域を自由にデザイン変更することができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となるという効果を奏する。
【0170】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記発光体は、上記光反射手段に光を照射すると同時に、上記撮影手段への方向にも光を照射するものである。
【0171】
それゆえ、さらに、拡散されない直接光と拡散させた間接光とを重ね合わせて、背景を形成することができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となるという効果を奏する。
【0172】
さらに、本発明の写真プリントシステムは、上記撮影手段と上記光反射手段との間に、光の伝搬方向を変化させる光偏向手段をさらに備える構成である。
【0173】
それゆえ、さらに、光反射手段とともに光偏向手段を設けることで、光反射手段からの反射光に光偏向手段によって模様付けすることができる。したがって、背景の光演出効果を高めるとともに、被写体の背景のバリエーションを広げることが可能となるという効果を奏する。
【0174】
また、本発明のプリント紙ユニットは、上記の写真プリントシステムに搭載されるプリント紙ユニットであって、プリント用画像が印刷されるプリント紙と、当該プリント紙に関する識別情報を記録する識別媒体とを備えるとともに、上記写真プリントシステムが具備する識別情報読み取り手段によって、上記識別媒体から識別情報が読み取られ、その内容が確認された上で上記プリント紙に上記プリント用画像がプリントされるものである。
【0175】
それゆえ、写真プリントシステムにおいて指定されているプリント紙以外は使用できないように設定することが可能となるという効果を奏する。
【0176】
また、本発明の写真プリントシステムの制御方法は、被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムの制御方法であって、撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段の光学特性を設定する光学特性設定処理と、上記撮影手段により上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影処理と、を含む方法である。
【0177】
それゆえ、光反射手段による反射光を用いて背景を形成できるため、背景の表現バリエーションを広げることができる。また、光が拡散されるため、被写体の背景の光演出効果を高めることができる。したがって、背景が多種多様であり、かつ、背景と被写体との境界が自然である画像をプリント出力することが可能となるという効果を奏する。
【0178】
また、本発明の写真プリントシステムの制御プログラムは、コンピュータに上記写真プリントシステムの制御方法の各処理を実行させるコンピュータ・プログラムである。
【0179】
それゆえ、上記写真プリントシステムの制御方法を実現することができるという効果を奏する。
【0180】
また、本発明の写真プリントシステムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、上記の各処理をコンピュータに実行させて、上記写真プリントシステムを制御する写真プリントシステムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0181】
それゆえ、上記写真プリントシステムの制御方法をコンピュータで実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である写真プリントシステムの概要を示す図であり、図1(a)は平面図であり、図1(b)は側面図である。
【図2】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する本体装置の概要を示す正面図である。
【図3】図3(a)〜(d)は、図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景表示装置の構成例を示す正面図である。
【図4】図4(a)〜(d)は、図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景表示装置の構成例を示す正面図である。
【図5】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景表示装置の構成例を示す正面図である。
【図6】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムの撮影装置により撮影された撮影画像を示す説明図である。
【図7】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムの背景光偏向装置の構成例を示す説明図である。
【図8】図8(a)は図1(a)(b)に示した写真プリントシステムの背景表示装置から出射される画像を示す説明図であり、図8(b)は背景光偏向装置から出射される画像を示す説明図である。
【図9】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景装置の構成例を示す側面図である。
【図10】図10(a)〜(d)は、図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景光反射装置の構成例を示す説明図である。
【図11】図11(a)(b)は、図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景光反射装置の構成例を示す説明図である。
【図12】図12(a)(b)は、図1(a)(b)に示した写真プリントシステムを構成する背景光反射装置の構成例を示す説明図である。
【図13】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図14】図1(a)(b)に示した写真プリントシステムにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図14に示した背景作成・選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】図14に示した背景表示方法選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図17】図14に示した背景光偏向方法選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【図18】図14に示した背景光反射方法選択処理の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 写真プリントシステム
15 撮影装置(撮影手段)
18 プリント出力装置(画像出力手段)
22 照明装置(光照射手段)
30 背景表示装置(光照射手段)
31 背景光偏向装置(光偏向手段)
40,41 LED(発光体)
42〜45,48 基体
47 無端状ベルト(基体)
65 IDタグリーダ/ライタ(識別情報読み取り手段)
66 IDタグ(識別媒体)
67 プリンタ(画像出力手段)
68 プリント紙
73 背景光反射装置(光反射手段)
74 演出用照明装置(光照射手段)
75 ミラーボール(光反射手段)
U 利用者(被写体)
S5 光学特性設定処理
S6 撮影処理

Claims (10)

  1. 被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムにおいて、
    上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影手段と、
    上記撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段と、を備えることを特徴とする写真プリントシステム。
  2. 上記光反射手段は、光学特性が変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の写真プリントシステム。
  3. 上記光反射手段に光を照射する光照射手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の写真プリントシステム。
  4. 上記光照射手段は、
    上記光反射手段に光を照射する発光体と、該発光体を支持し、かつ、透光性を有する基体とを備えるとともに、
    上記被写体と上記光反射手段との間に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の写真プリントシステム。
  5. 上記発光体は、上記光反射手段に光を照射すると同時に、上記撮影手段への方向にも光を照射するものであることを特徴とする請求項4に記載の写真プリントシステム。
  6. 上記撮影手段と上記光反射手段との間に、光の伝搬方向を変化させる光偏向手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の写真プリントシステム。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の写真プリントシステムに搭載されるプリント紙ユニットであって、
    プリント用画像が印刷されるプリント紙と、当該プリント紙に関する識別情報を記録する識別媒体とを備えるとともに、
    上記写真プリントシステムが具備する識別情報読み取り手段によって、上記識別媒体から識別情報が読み取られ、その内容が確認された上で上記プリント紙に上記プリント用画像がプリントされるものであることを特徴とするプリント紙ユニット。
  8. 被写体を撮影した画像をプリントする写真プリントシステムの制御方法であって、
    撮影手段から見て上記被写体の後方に設けられ、上記撮影手段へ光を反射する光反射手段の光学特性を設定する光学特性設定処理と、
    上記撮影手段により上記被写体を撮影して上記画像を取得する撮影処理と、を含むことを特徴とする写真プリントシステムの制御方法。
  9. 請求項8に記載の写真プリントシステムの制御方法を実行するための写真プリントシステムの制御プログラムであって、コンピュータに上記の各処理を実行させるための写真プリントシステムの制御プログラム。
  10. 請求項9に記載の写真プリントシステムの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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