JP2004217111A - ホイール式作業車両のトランスミッション - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジン及びトランスミッションの回転軸を車両長手方向軸線に直交する方向に配置したホイール式作業車両において、該トランスミッションからの機械駆動動力と油圧駆動動力を車両長手方向軸線に沿った前後輪駆動出力軸に伝達する伝達機構の小型化が図れるホイール式作業車両のトランスミッションを提供する。
【解決手段】前後輪に機械駆動動力及び油圧駆動動力を伝達する前後輪駆動出力軸(20)に傘歯車(49)と円筒歯車(50)を具え、前後輪駆動出力軸(20)は、トランスミッション(12)の機械変速機構(15)の出力軸(21)と傘歯車伝達機構(22)を介して接続し、トランスミッションの油圧モータ(17)に接続された油圧動力伝達機構(24)と円筒歯車伝達機構(25)を介して接続した。
【選択図】 図3
【解決手段】前後輪に機械駆動動力及び油圧駆動動力を伝達する前後輪駆動出力軸(20)に傘歯車(49)と円筒歯車(50)を具え、前後輪駆動出力軸(20)は、トランスミッション(12)の機械変速機構(15)の出力軸(21)と傘歯車伝達機構(22)を介して接続し、トランスミッションの油圧モータ(17)に接続された油圧動力伝達機構(24)と円筒歯車伝達機構(25)を介して接続した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホイール式作業車両のトランスミッションに関し、特には、エンジンとトランスミッションを一体的に接続して車両シャーシフレームの下部に取付け、車両前後輪の差動装置に向けて機械駆動動力と油圧駆動動力を選択的に伝達することを可能としたホイール式作業車両のトランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンと、複数段の走行域に応じたクラッチを切り換えて機械駆動力および油圧駆動力を選択的に切り換え可能とした機械―油圧トランスミッション(以下、単にトランスミッションと呼ぶ)とをトルコンを介さずに一体的に接続した駆動ユニットを、シャーシフレームの下部に設置するようにしたホイール式作業車両が提案されており、例えば特許文献1に記載されている。図5および図6は、同文献1に記載されているホイール式作業車両の下部走行体の平面図、およびそのパワートレインの模式図である。
【0003】
図5および図6において、シャーシフレーム81の右側方にはエンジン80がその出力軸線C−Cを車両左右方向に向けて設置されており、エンジン80の出力軸80a方向のシャーシフレーム81内の下部には、トランスミッション82が設置されている。エンジン80の出力軸80aは、トランスミッション82に一体的に接続されている。また、トランスミッション82の左側方には、後部出力軸98a及び前部出力軸98bを有する前後輪駆動出力軸98が車両長手方向に配設されており、これらの後部出力軸98a及び前部出力軸98bはそれぞれプロペラシャフト95a,95b、差動装置86a,86bを経由して、後、前輪車軸85a,85bに接続されている。
【0004】
トランスミッション82は、エンジン80の出力軸に連結された第1の入力軸87と、第1の中間軸88と、出力軸89(図中に軸線E−Eで示す)とを並列に備え、これらの軸87,88,89には減速ギヤトレイン90及び各変速段クラッチ92,93,94を設けている。減速ギヤトレイン90及び各変速段クラッチ92,93,94を経由して、エンジン80の動力が出力軸89に機械的に変速されて伝達されるようになっている。また、トランスミッション82は第2の入力軸96と第2の中間軸97とを備えており、第2の入力軸96には、前記第1の入力軸87の、エンジン80と反対側に接続された油圧ポンプ83の吐出油を受けて図示しない制御弁を介して回転駆動される油圧モータ84が接続されている。第2の入力軸96及び第2の中間軸97には減速ギヤトレイン99及び変速段クラッチ91が設けられており、油圧モータ84の油圧駆動力が減速ギヤトレイン99及び変速段クラッチ91を経由して前記出力軸89に伝達されるようになっている。
【0005】
また、この出力軸89には、傘歯車102を設けた軸101が連結されており、傘歯車102は前記後部出力軸98aに設けた傘歯車103と噛合している。この傘歯車102、103を経由して、トランスミッション82の出力軸89の出力動力を前記後部出力軸98aに伝達している。さらに、後部出力軸98aは、機械的なクラッチ機構104を介して前部出力軸98bに選択的に接続されるようになっている。
【0006】
上記のような構成により、変速段クラッチ91のみを係合させると、第1速度段の低速走行域となり、油圧モータ84の駆動動力を減速ギヤトレイン99及び第2中間軸97を経由して出力軸89から出力し、変速段クラッチ92,93,94をそれぞれ単独で係合させると、第2,3,4速度段の高速走行域となり、エンジン80の駆動動力を減速ギヤトレイン90及び第1の中間軸88を経由して出力軸89から出力している。すなわち、機械駆動動力と油圧駆動動力は共通の出力軸89から出力する構成となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−362174号公報(第5−6頁、第1図、第3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1に記載されたトランスミッションにおいては、機械駆動動力と油圧駆動動力を共通の出力軸89及び傘歯車102,103を経由して前後輪駆動出力軸98に出力するようにしているので、油圧駆動時の低速域、高トルクでの駆動に耐え得るようにするために、前記出力軸89、傘歯車102,103がトルク容量の大きい油圧駆動動力の伝達をしなければならなくなるので、出力軸89及び傘歯車102,103の大型化が必要になり、トランスミッション全体が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもので、エンジン及びトランスミッションの回転軸を車両長手方向と直交する方向に配置したホイール式作業車両において、該トランスミッションからの機械駆動動力と油圧駆動動力を車両長手方向に沿った前後輪駆動出力軸に伝達する伝達機構の小型化が図れるホイール式作業車両のトランスミッションの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、エンジンの動力を前後輪駆動出力軸を経由して前後輪に伝達する動力伝達機構に、機械的に伝達する機械変速機構と、油圧ポンプおよび該油圧ポンプの吐出油で駆動される油圧モータを有して油圧変速動力を伝達する油圧動力伝達機構とを並設したホイール式作業車両のトランスミッションであって、前記機械変速機構の出力軸を、車両長手方向と直交する方向に設け、前記前後輪駆動出力軸、及び油圧動力伝達機構の出力軸を、車両長手方向に設け、前記前後輪駆動出力軸には、前記機械変速機構の出力軸からの動力を傘歯車伝達機構を介して伝達し、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力を円筒歯車伝達機構を介して伝達する構成としている。
【0011】
第1発明によれば、前後輪へ動力を伝達する前後輪駆動出力軸には、機械変速機構の出力軸からの機械駆動動力が傘歯車伝達機構を経由して伝わり、低速で大トルク駆動となる、油圧動力伝達機構の油圧モータによる油圧駆動動力が上記傘歯車伝達機構を経由せずに円筒歯車伝達機構を介して直接に伝わるので、上記傘歯車伝達機構を小型化することができる。
【0012】
第2発明は、第1発明において、前記傘歯車伝達機構は、前記前後輪駆動出力軸に設けた傘歯車と、前記機械変速機構の出力軸に接続する傘歯車とを噛合させてなり、前記円筒歯車伝達機構は、前記前後輪駆動出力軸に設けた円筒歯車と、前記油圧動力伝達機構の出力軸に有する円筒歯車とを噛合させてなる構成としている。
【0013】
第2発明によれば、第1発明の効果に加え、前後輪駆動出力軸に傘歯車伝達機構の傘歯車と円筒歯車伝達機構の円筒歯車とを具えているため、機械変速機構の出力軸からの動力と、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力とが直接前後輪駆動出力軸に伝達されるので、伝達効率を大きくできる。また、前後輪駆動出力軸が一軸で構成されるため、コンパクトに構成できる。
【0014】
第3発明は、第2発明において、前記機械変速機構の出力軸を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構の油圧ポンプを取り付ける機械変速ハウジングと、前記前後輪駆動出力軸、及び前記油圧動力伝達機構の出力軸を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構の油圧モータを取り付ける動力出力ハウジングとを、別体で構成し、着脱自在に一体的に取り付けてなる構成としている。
【0015】
第3発明によれば、前後輪駆動出力軸と油圧動力伝達機構の出力軸とを回転自在に収納した動力出力ハウジングを、機械変速機構の出力軸を回転自在に収納する機械変速ハウジングとは別体で構成し、該機械変速ハウジングにボルト等で着脱自在に一体的に取り付けるようにしたから、機械変速ハウジングと動力出力ハウジングの製作が容易になる。
【0016】
第4発明は、第2又は第3発明において、前記前後輪駆動出力軸は、後輪側に常時回転動力を伝達する、前記傘歯車及び円筒歯車を具えた後輪駆動出力軸と、クラッチ機構を介して前記後輪駆動出力軸と選択的に分離、結合して、前輪側に選択的に回転動力を伝達する前輪駆動出力軸とを備え、2駆―4駆切換可能とした構成としている。
【0017】
第4発明によれば、第2,3発明の効果の他に、選択的に後輪(2駆)または前後輪(4駆)へ油圧駆動走行と機械駆動走行との走行動力を伝達することができ、走行地帯の状況や作業状況に応じた走り方を選定できる。
【0018】
第5発明は、第4発明において、2駆―4駆切換式の前記前後輪駆動出力軸のうち、前記後輪駆動出力軸は軸受を介して後輪側の回転支持体に装着され、前記前輪駆動出力軸は、軸受を介して前輪側の回転支持体に装着され、前記後輪側および前輪側の回転支持体が、それぞれ前記動力出力ハウジングに着脱自在に取り付けられた構成としている。
【0019】
第5発明によれば、2駆―4駆切換式の前後輪駆動出力軸のうち、後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸が、それぞれ回転支持体を介して動力出力ハウジングにユニットとして取付け、取外しができることになり、組立、分解が容易になる。
【0020】
第6発明は、第1,第2又は第3発明において、前記油圧動力伝達機構が、油圧作動クラッチの係合によってリングギヤの回転を止め、入力軸に備えたサンギヤを介して受けた油圧モータの回転動力を遊星ギヤの自転、公転により遊星キャリヤから出力するキャリヤ出力方式の遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の入力軸の同軸線上の位置にて前記動力出力ハウジングに回転可能に保持されると共に、遊星キャリヤと一体的に結合された出力軸とを備えた構成としている。
【0021】
第6発明によれば、油圧動力伝達機構が遊星歯車式減速機構を有し、該遊星歯車式減速機構の遊星キャリヤの回転中心に油圧動力伝達機構の出力軸を一体的に結合したので、油圧動力伝達機構の半径方向がコンパクトになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1、図2は、それぞれ実施形態に係るホイール式作業車両の下部走行体の部分断面平面図、および図1のA−A矢視図である。なお、以下では、ホイール式作業車両として、下部走行体上に、作業機を取り付けた上部旋回体を旋回自在に搭載したホイール式油圧ショベルの例を挙げて説明する。
【0023】
ホイール式油圧ショベルは、下部走行体1の前後部下部の左右にそれぞれ前輪13,13および後輪14,14を有し、該下部走行体1の上部に、図示しないブーム、アーム、バケット等の作業機を取り付けた上部旋回体3を旋回自在に搭載している。下部走行体1のシャーシフレーム10の下部には、その左右いずれかの側方位置にエンジン11が該エンジン出力軸線C−Cを車両長手方向(つまり、図示の車両前後方向中心線X−X)に直交する方向に向けて横置きに取り付けられている。該エンジン11には一体的にトランスミッション12が接続されており、トランスミッション12はシャーシフレーム10の内部下部に収納されている。
【0024】
また、エンジン出力軸線C−Cの延長線上に位置するトランスミッション12の入力軸には、エンジン11と反対側に油圧ポンプ16が取り付けてある。前記トランスミッション12の機械変速機構15の出力軸は、トランスミッション12の入力軸(入力軸の軸線は図中C−Cで示される)に平行で、かつこの入力軸から車両長手方向に所定の間隔を置いた位置(図中E−E)に設けられており、この出力軸には傘歯車伝達機構22が接続されている。この傘歯車伝達機構22は機械変速機構15による動力伝達方向をエンジン出力軸線C−C方向から車両長手方向に変換するものであり、この変換された傘歯車伝達機構22の動力出力軸(すなわち前後輪駆動出力軸20)にはプロペラシャフト継手48,47を介して前後輪プロペラシャフト18,19が連結されている。さらに、傘歯車伝達機構22の側方には、その動力出力軸に円筒歯車機構で噛み合った油圧動力伝達機構24が配設されており、該油圧動力伝達機構24の入力軸に油圧モータ17が接続されている。油圧モータ17は、前記油圧ポンプ16から吐出された圧油を図示しない制御弁で切り換えることにより回転数が制御されるようになっている。
【0025】
なお、エンジン11をシャーシフレーム10の左右側方に設けたため、シャーシフレーム10の内部スペースに余裕ができ、前後車輪13、14のホイールベースL2を短縮化し、操舵旋回半径を小さくしている。
【0026】
トランスミッション12は、図3の模式図に示すように、ホイール式作業車両の前後輪13,14に機械変速動力を伝達する機械変速機構15と、該機械変速機構15に取付けられ、エンジン11と接続する可変容量型の油圧ポンプ16と、前記油圧ポンプ16からの吐出油により駆動されて油圧変速動力を出力する可変容量型の油圧モータ17と、前記機械変速機構15による機械駆動動力と前記油圧モータ17による油圧駆動動力とを前後輪プロペラシャフト18、19に伝達する前後輪駆動出力軸20とを有している。前記前後輪駆動出力軸20は、前記機械変速機構15の出力軸21と直交する方向に向けて配設されると共に、該出力軸21に傘歯車伝達機構22を介して接続されており、これにより機械変速機構15からの機械駆動動力が該傘歯車伝達機構22を経由して前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。また、前記油圧モータ17が接続された油圧動力伝達機構24はその入力軸に設けた遊星歯車式減速機と、該遊星歯車式減速機に接続され、円筒歯車53(本例では平歯車)を取着した出力軸23とを有しており、該出力軸23の軸線方向は前記前後輪駆動出力軸20の軸線方向に平行となる方向に配置される。そして該出力軸23の円筒歯車53は、前記前後輪駆動出力軸20に取着した円筒歯車50(本例では平歯車)と噛み合って円筒歯車伝達機構25を構成しており、前記油圧モータ17による油圧駆動動力が該円筒歯車伝達機構25を経由して前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。
【0027】
次に、図4により、機械変速機構15、油圧動力伝達機構24および傘歯車伝達機構22について詳細に説明する。
機械変速機構15は、車両長手方向(すなわち、前後輪駆動出力軸20の軸線方向)に直交し、かつ略水平な方向に、入力軸26、中間軸27および出力軸21をトランスミッションハウジング39内に回転自在に備えている。これらの入力軸26、中間軸27および出力軸21は、互いに平行に、車両長手方向に間隔を置いて配置されている。入力軸26、中間軸27および出力軸21には、それぞれ、1つの変速クラッチ28,29,30と、各軸ごとに固定した固定歯車31,32,33と、各軸に遊嵌したフリー歯車34,35,36とを設けている。これらにより、多軸式機械変速機構が構成されている。
【0028】
この多軸式機械変速機構は、入力軸26、中間軸27の固定歯車同士31、32、およびフリー歯車同士34、35を噛合せ、中間軸27の固定歯車32と出力軸21のフリー歯車36とを噛合せ、中間軸27のフリー歯車35と出力軸21の固定歯車33とを噛合せて構成してあり、前進3段の多軸式機械変速機構としている。すなわち、入力軸26の変速クラッチ28を係合したときには、入力軸固定歯車31と入力軸フリー歯車34とが結合され、入力軸フリー歯車34と噛合う中間軸フリー歯車35、中間軸フリー歯車35と噛合う出力軸固定歯車33を経て、出力軸21に特定減速比の機械駆動動力を出力する。
【0029】
また、中間軸27の変速クラッチ29を係合したときには、中間軸固定歯車32と中間軸フリー歯車35とが結合され、入力軸固定歯車31から入力した回転動力を中間軸固定歯車32、および中間軸フリー歯車35と噛合う出力軸固定歯車33を経て、出力軸21に特定減速比の機械動力を出力する。
【0030】
また、出力軸21の変速クラッチ30を係合したときには、出力軸固定歯車33と出力軸フリー歯車36とが結合され、入力軸固定歯車31および中間軸固定歯車32を経由して入力した回転動力を、出力軸フリー歯車36および出力軸固定歯車33を経て出力軸21に特定減速比の機械動力を出力する。
【0031】
上記多軸式機械変速機構を、入力軸26に具えたトルクダンパ継手37を介してエンジン出力軸11aに連結し、前記入力軸26、中間軸27、出力軸21を間隔を置いて収容したトランスミッションハウジング39を、車両長手方向に横たわるように配置してエンジンハウジング40に結合しており、これによりエンジン11とトランスミッション12を一体化している。
【0032】
図4に示すように、トランスミッションハウジング39は、車両長手方向に延設された機械変速ハウジング41と、車両長手方向に直交する方向に延設された動力出力ハウジング42とを有しており、それぞれのハウジング41,42を別体にして形成し、平面視にて略L字形に結合している。
【0033】
機械変速ハウジング41は、前記機械変速機構15を内蔵すると共に、機械変速機構15の入力軸26が外部に臨む回りにポンプ取付座43を有している。前記油圧ポンプ16の入力軸44を前記入力軸26に接続すると共に、前記ポンプ取付座43に油圧ポンプハウジング取付部を当てて油圧ポンプ16を機械変速ハウジング41に取り付けている。
【0034】
また、機械変速ハウジング41は、前記機械変速機構15の出力軸21が外部に臨む回りにハウジング取付座45を有している。前記動力出力ハウジング42を、前記出力軸21の軸線方向に延びる状態に配置し、前記ハウジング取付座45に取り付けている。
【0035】
動力出力ハウジング42には、ハウジングの入口側に、前記機械変速機構15の出力軸21と接続する、傘歯車伝達機構22の入力側の傘歯車46を回転可能に配設してあり、また、前記前後輪駆動出力軸20を、該出力軸20の軸線方向が前記機械変速機構15の出力軸21の軸線方向に対して直交し、かつ、車両長手方向に配置して、回転可能に取り付けている。さらに、動力出力ハウジング42には、前記油圧モータ17に接続した油圧動力伝達機構24を、該機構24の軸線方向が前記前後輪駆動出力軸20の軸線に平行する方向に配置している。
【0036】
前後輪駆動出力軸20は、前後端部のプロペラシャフト継手47、48と、傘歯車伝達機構22の出力側の傘歯車49と、円筒歯車伝達機構25の一方の円筒歯車50とを備えている。前記プロペラシャフト継手47、48は、図3に示すように前輪差動装置51および後輪差動装置52とそれぞれ連結されている前輪プロペラシャフト18、後輪プロペラシャフト19に接続する。
前記傘歯車49は、前記動力出力ハウジング42内に設けた前記傘歯車46と噛合い、前記機械変速機構15からの機械駆動動力が前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。また、前記円筒歯車50は、油圧動力伝達機構24の出力軸23に設けた円筒歯車53と噛合い、前記油圧モータ17による油圧駆動動力が前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。
【0037】
また、前記前後輪駆動出力軸20は、後輪側に回転動力を伝達出力する傘歯車49及び円筒歯車50を具えた後輪駆動出力軸54と、前輪側に回転動力を伝達出力する前輪駆動出力軸55とに分割してあり、該前輪駆動出力軸55と後輪駆動出力軸54が向かい合う対向端面に雌雄係合部56を形成して、前輪駆動出力軸55を後輪駆動出力軸54に対して回転フリーの状態に組合せると共に、前輪駆動出力軸55をジョークラッチ機構57を介して後輪駆動出力軸54と選択的に結合するように構成し、これにより2駆―4駆切換が可能としている。
【0038】
ジョークラッチ機構57は、前輪駆動出力軸55の外周面にスプライン係合して軸方向にスライド可能とされ、かつ後輪駆動出力軸54との対向端面に径方向の凸形状の係合爪58を有する円筒体クラッチ59と、前輪駆動出力軸55の外周面の段付端面と該円筒体クラッチ59の外周面の段付端面との間に設けられ、かつ該円筒体クラッチ59を後輪駆動出力軸54へ向かう方向に付勢するばね60と、前記円筒体クラッチ59の係合爪58に対向する後輪駆動出力軸54の端面に形成した径方向凸形状の環状爪61と、前記円筒体クラッチ59の内周面と前輪駆動出力軸55の外周面との間に形成した円筒体クラッチ59移動用の油圧受圧室62とを有している。前輪駆動出力軸55の内部には前記油圧受圧室62に連通する油路が形成されており、この油路から油圧受圧室62に油を注入すると、円筒体クラッチ59がばね60の付勢力に打ち勝って図示の下方に移動し(図4において、円筒体クラッチ59の左半面は下降状態を示している。)、これにより円筒体クラッチ59の係合爪58と後輪駆動出力軸54の環状爪61の係合を解除するようになっている。
【0039】
また、前記後輪駆動出力軸54は、テーパ円筒軸受63を有する回転支持体64に回転可能に支承され、前記前輪駆動出力軸55は、球軸受65を有する回転支持体66に回転可能に支承されている。前記動力出力ハウジング42には同軸心に2つの開口67,68が対向形成してあり、この一方の開口67に前記回転支持体64を取り付けて、前記後輪駆動出力軸54を動力出力ハウジング42に対して回転可能に位置決めし、他方の開口68に前記回転支持体66を取り付けて、前記前輪駆動出力軸55を動力出力ハウジング42に対して回転可能に位置決めするようにしている。
【0040】
油圧モータ17に接続された前記油圧動力伝達機構24は、キャリヤ出力方式の遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の出力キャリヤに一体結合された、円筒歯車53付きの出力軸23とを有している。前記遊星歯車式減速機構は、油圧モータ17の出力軸69に結合する入力軸71に取着されたサンギヤ70と、前記入力軸71にフリー回転可能に保持したリングギヤ72および遊星キャリヤ73と、前記遊星キャリヤ73に軸支されて前記サンギヤ70およびリングギヤ72に噛合い係合する遊星ギヤ74と、前記リングギヤ72に一体形成したクラッチ内筒75および前記動力出力ハウジング42に固定したクラッチ外筒76の間に設けた油圧作動クラッチ77とを有している。この油圧作動クラッチ77の係合によってリングギヤ72の回転を止め、遊星ギヤ74の自転、公転により遊星キャリヤ73から油圧モータ17の回転動力を出力するようにしている。また前記出力軸23は、前記入力軸71の軸方向に位置決めされて動力出力ハウジング42に回転可能に保持されている。
【0041】
油圧モータ17は、その出力軸69を前記遊星歯車減速機の入力軸71および前記出力軸23の軸線方向と同軸心に置いて、動力出力ハウジング42に具えたモータ取付部78に取り付けている。
【0042】
以上の構成とした本発明に係るトランスミッションは、油圧モータ17の正逆回転制御を行い、油圧モータ17の出力軸69に接続した油圧動力伝達機構24の油圧作動クラッチ77を係合することにより、遊星歯車減速機構のサンギヤ70、遊星ギヤ74、遊星キャリヤ73、出力軸23、および円筒歯車53を経由して、前後進1速度段の油圧駆動動力が前後輪駆動出力軸55,54に伝えられる。また、油圧動力伝達機構の油圧作動クラッチ77を遮断し、機械変速機構15側の中間軸変速クラッチ29を係合することにより前進2速度段の機械駆動走行速度を、入力軸変速クラッチ28を係合することにより前進3速度段の機械駆動走行速度を、出力軸変速クラッチ30を係合することにより前進4速度段の機械駆動走行速度をそれぞれ、出力軸21、傘歯車46、傘歯車49を経由して後輪駆動出力軸54に伝えられる。
【0043】
本発明によると、つぎのような効果が得られる。
油圧モータによる油圧駆動動力の伝達系を、機械変速機構の動力伝達系から独立させて、専用の油圧動力伝達機構を設けたため、前後輪へ動力を伝達する前後輪駆動出力軸には、機械変速機構の出力軸からの機械駆動動力が傘歯車伝達機構を経由して伝わり、低速で大トルク駆動となる、油圧動力伝達機構の油圧モータによる油圧駆動動力が上記傘歯車伝達機構を経由せずに円筒歯車伝達機構を介して直接に伝わるので、上記傘歯車伝達機構を小型化することができる。
【0044】
また、前後輪駆動出力軸に傘歯車伝達機構の傘歯車と円筒歯車伝達機構の円筒歯車とを具えているため、機械変速機構の出力軸からの動力と、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力とが中間軸を経由せずに直接前後輪駆動出力軸に伝達されるので、伝達効率を大きくできる。また、前後輪駆動出力軸が一軸で構成されるため、コンパクトに構成できる。
【0045】
また、前後輪駆動出力軸と油圧動力伝達機構の出力軸とを回転自在に収納した動力出力ハウジングを、機械変速機構の出力軸を回転自在に収納する機械変速ハウジングとは別体で構成し、該機械変速ハウジングにボルト等で着脱自在に一体的に取り付けるようにしたから、機械変速ハウジングと動力出力ハウジングの製作が容易になる。
【0046】
さらに、トランスミッションハウジングの内、機械変速ハウジングを車両長手方向に沿う方向に横たえ、動力出力ハウジングを車両長手方向に直交する方向(すなわち車両側方)に向けて延設して、上面視にて略L形に配置したから、ハウジングに配置した前後輪駆動出力軸の軸線方向を車両長手方向に向けられ、前後輪駆動出力軸に接続する前後プロペラシャフトも車両長手方向に配置できる。このような構成とすることにより、機械変速機構部分が車両長手方向に長い形状となるにもかかわらず前後輪出力軸の長さは短くすることができ、相対的に、前後輪出力軸に接続されるプロペラシャフトの長さを長くすることができるため、前後プロペラシャフトと前後輪車軸との交叉角が大きくなることを防ぐことができる。従って、駆動力を前後輪車軸に効率的に伝達することができる。
【0047】
また、前後輪駆動出力軸を、前輪駆動出力軸と後輪駆動出力軸に分割し、両出力軸間をクラッチを介して選択的に分離、結合するようにしたから、後輪2輪による機械駆動走行と油圧駆動走行、及び、前後4輪による機械駆動走行と油圧駆動走行の4タイプの駆動走行が可能となり、作業車両の走行性を走行地帯の状況や作業状態に応じて適合させることができる。
【0048】
またさらに、2駆―4駆切換式の前記後輪駆動出力軸を、軸受(実施形態のテーパ円筒軸受は一例)を有する回転支持体に装着し、前輪駆動出力軸を、軸受(実施形態の球軸受は一例)を有する回転支持体に装着し、動力出力ハウジングに同軸心に対向して形成した2つの開口に、前記後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸との回転支持体をそれぞれ着脱自在に取り付けた。このため、2駆―4駆切換式の後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸、及び、機械変速機構の出力軸に接続する傘歯車が、それぞれ回転支持体を介して動力出力ハウジングにユニットとして取付け、取外しができるので、組立、分解が容易になる。
【0049】
また、油圧動力伝達機構が、遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の遊星キャリヤの回転中心に一体的に結合した出力軸とを備えているので、油圧動力伝達機構の半径方向がコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるホイール式作業車両の下部走行体の部分断面平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明に係わるトランスミッションの模式図である。
【図4】本発明に係わるトランスミッションの平面断面図である。
【図5】従来技術に係わるホイール式作業車両の下部走行体の平面図である。
【図6】従来技術に係わるパワートレインの模式図である。
【符号の説明】
10…シャーシフレーム、11…エンジン、12…トランスミッション、13…前車輪、14…後車輪、15…機械変速機構、16…油圧ポンプ、17…油圧モータ、18…前輪プロペラシャフト、19…後輪プロペラシャフト、20…前後輪駆動出力軸、21…機械変速機構の出力軸、22…傘歯車伝達機構、23…出力軸、24…油圧動力伝達機構、25…円筒歯車伝達機構、26…入力軸、27…中間軸、28,29,30…変速クラッチ、31,32,33…固定歯車、34,35,36…フリー歯車、37…トルクダンパ継手、39…トランスミッションハウジング、40…エンジンハウジング、41…機械変速ハウジング、42…動力出力ハウジング、43…ポンプ取付座、44…油圧ポンプ入力軸、45…ハウジング取付座、46…傘歯車、47,48…プロペラシャフト継手、49…傘歯車、50…円筒歯車、51…前輪差動装置、52…後輪差動装置、53…円筒歯車、54…後輪駆動出力軸、55…前輪駆動出力軸、56…雌雄係合部、57…ジョークラッチ機構、58…係合爪、59…円筒体クラッチ、60…ばね、61…環状爪、62…油圧受圧室、63…テーパ円筒軸受、64…回転支持体、65…球軸受、66…回転支持体、67,68…開口、69…油圧モータ出力軸、70…サンギヤ、71…入力軸、72…リングギヤ、73…遊星キャリヤ、74…遊星ギヤ、75…クラッチ内筒、76…クラッチ外筒、77…油圧作動クラッチ、78…モータ取付部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホイール式作業車両のトランスミッションに関し、特には、エンジンとトランスミッションを一体的に接続して車両シャーシフレームの下部に取付け、車両前後輪の差動装置に向けて機械駆動動力と油圧駆動動力を選択的に伝達することを可能としたホイール式作業車両のトランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンと、複数段の走行域に応じたクラッチを切り換えて機械駆動力および油圧駆動力を選択的に切り換え可能とした機械―油圧トランスミッション(以下、単にトランスミッションと呼ぶ)とをトルコンを介さずに一体的に接続した駆動ユニットを、シャーシフレームの下部に設置するようにしたホイール式作業車両が提案されており、例えば特許文献1に記載されている。図5および図6は、同文献1に記載されているホイール式作業車両の下部走行体の平面図、およびそのパワートレインの模式図である。
【0003】
図5および図6において、シャーシフレーム81の右側方にはエンジン80がその出力軸線C−Cを車両左右方向に向けて設置されており、エンジン80の出力軸80a方向のシャーシフレーム81内の下部には、トランスミッション82が設置されている。エンジン80の出力軸80aは、トランスミッション82に一体的に接続されている。また、トランスミッション82の左側方には、後部出力軸98a及び前部出力軸98bを有する前後輪駆動出力軸98が車両長手方向に配設されており、これらの後部出力軸98a及び前部出力軸98bはそれぞれプロペラシャフト95a,95b、差動装置86a,86bを経由して、後、前輪車軸85a,85bに接続されている。
【0004】
トランスミッション82は、エンジン80の出力軸に連結された第1の入力軸87と、第1の中間軸88と、出力軸89(図中に軸線E−Eで示す)とを並列に備え、これらの軸87,88,89には減速ギヤトレイン90及び各変速段クラッチ92,93,94を設けている。減速ギヤトレイン90及び各変速段クラッチ92,93,94を経由して、エンジン80の動力が出力軸89に機械的に変速されて伝達されるようになっている。また、トランスミッション82は第2の入力軸96と第2の中間軸97とを備えており、第2の入力軸96には、前記第1の入力軸87の、エンジン80と反対側に接続された油圧ポンプ83の吐出油を受けて図示しない制御弁を介して回転駆動される油圧モータ84が接続されている。第2の入力軸96及び第2の中間軸97には減速ギヤトレイン99及び変速段クラッチ91が設けられており、油圧モータ84の油圧駆動力が減速ギヤトレイン99及び変速段クラッチ91を経由して前記出力軸89に伝達されるようになっている。
【0005】
また、この出力軸89には、傘歯車102を設けた軸101が連結されており、傘歯車102は前記後部出力軸98aに設けた傘歯車103と噛合している。この傘歯車102、103を経由して、トランスミッション82の出力軸89の出力動力を前記後部出力軸98aに伝達している。さらに、後部出力軸98aは、機械的なクラッチ機構104を介して前部出力軸98bに選択的に接続されるようになっている。
【0006】
上記のような構成により、変速段クラッチ91のみを係合させると、第1速度段の低速走行域となり、油圧モータ84の駆動動力を減速ギヤトレイン99及び第2中間軸97を経由して出力軸89から出力し、変速段クラッチ92,93,94をそれぞれ単独で係合させると、第2,3,4速度段の高速走行域となり、エンジン80の駆動動力を減速ギヤトレイン90及び第1の中間軸88を経由して出力軸89から出力している。すなわち、機械駆動動力と油圧駆動動力は共通の出力軸89から出力する構成となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−362174号公報(第5−6頁、第1図、第3図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1に記載されたトランスミッションにおいては、機械駆動動力と油圧駆動動力を共通の出力軸89及び傘歯車102,103を経由して前後輪駆動出力軸98に出力するようにしているので、油圧駆動時の低速域、高トルクでの駆動に耐え得るようにするために、前記出力軸89、傘歯車102,103がトルク容量の大きい油圧駆動動力の伝達をしなければならなくなるので、出力軸89及び傘歯車102,103の大型化が必要になり、トランスミッション全体が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に着目してなされたもので、エンジン及びトランスミッションの回転軸を車両長手方向と直交する方向に配置したホイール式作業車両において、該トランスミッションからの機械駆動動力と油圧駆動動力を車両長手方向に沿った前後輪駆動出力軸に伝達する伝達機構の小型化が図れるホイール式作業車両のトランスミッションの提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記目的を達成するため、第1発明は、エンジンの動力を前後輪駆動出力軸を経由して前後輪に伝達する動力伝達機構に、機械的に伝達する機械変速機構と、油圧ポンプおよび該油圧ポンプの吐出油で駆動される油圧モータを有して油圧変速動力を伝達する油圧動力伝達機構とを並設したホイール式作業車両のトランスミッションであって、前記機械変速機構の出力軸を、車両長手方向と直交する方向に設け、前記前後輪駆動出力軸、及び油圧動力伝達機構の出力軸を、車両長手方向に設け、前記前後輪駆動出力軸には、前記機械変速機構の出力軸からの動力を傘歯車伝達機構を介して伝達し、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力を円筒歯車伝達機構を介して伝達する構成としている。
【0011】
第1発明によれば、前後輪へ動力を伝達する前後輪駆動出力軸には、機械変速機構の出力軸からの機械駆動動力が傘歯車伝達機構を経由して伝わり、低速で大トルク駆動となる、油圧動力伝達機構の油圧モータによる油圧駆動動力が上記傘歯車伝達機構を経由せずに円筒歯車伝達機構を介して直接に伝わるので、上記傘歯車伝達機構を小型化することができる。
【0012】
第2発明は、第1発明において、前記傘歯車伝達機構は、前記前後輪駆動出力軸に設けた傘歯車と、前記機械変速機構の出力軸に接続する傘歯車とを噛合させてなり、前記円筒歯車伝達機構は、前記前後輪駆動出力軸に設けた円筒歯車と、前記油圧動力伝達機構の出力軸に有する円筒歯車とを噛合させてなる構成としている。
【0013】
第2発明によれば、第1発明の効果に加え、前後輪駆動出力軸に傘歯車伝達機構の傘歯車と円筒歯車伝達機構の円筒歯車とを具えているため、機械変速機構の出力軸からの動力と、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力とが直接前後輪駆動出力軸に伝達されるので、伝達効率を大きくできる。また、前後輪駆動出力軸が一軸で構成されるため、コンパクトに構成できる。
【0014】
第3発明は、第2発明において、前記機械変速機構の出力軸を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構の油圧ポンプを取り付ける機械変速ハウジングと、前記前後輪駆動出力軸、及び前記油圧動力伝達機構の出力軸を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構の油圧モータを取り付ける動力出力ハウジングとを、別体で構成し、着脱自在に一体的に取り付けてなる構成としている。
【0015】
第3発明によれば、前後輪駆動出力軸と油圧動力伝達機構の出力軸とを回転自在に収納した動力出力ハウジングを、機械変速機構の出力軸を回転自在に収納する機械変速ハウジングとは別体で構成し、該機械変速ハウジングにボルト等で着脱自在に一体的に取り付けるようにしたから、機械変速ハウジングと動力出力ハウジングの製作が容易になる。
【0016】
第4発明は、第2又は第3発明において、前記前後輪駆動出力軸は、後輪側に常時回転動力を伝達する、前記傘歯車及び円筒歯車を具えた後輪駆動出力軸と、クラッチ機構を介して前記後輪駆動出力軸と選択的に分離、結合して、前輪側に選択的に回転動力を伝達する前輪駆動出力軸とを備え、2駆―4駆切換可能とした構成としている。
【0017】
第4発明によれば、第2,3発明の効果の他に、選択的に後輪(2駆)または前後輪(4駆)へ油圧駆動走行と機械駆動走行との走行動力を伝達することができ、走行地帯の状況や作業状況に応じた走り方を選定できる。
【0018】
第5発明は、第4発明において、2駆―4駆切換式の前記前後輪駆動出力軸のうち、前記後輪駆動出力軸は軸受を介して後輪側の回転支持体に装着され、前記前輪駆動出力軸は、軸受を介して前輪側の回転支持体に装着され、前記後輪側および前輪側の回転支持体が、それぞれ前記動力出力ハウジングに着脱自在に取り付けられた構成としている。
【0019】
第5発明によれば、2駆―4駆切換式の前後輪駆動出力軸のうち、後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸が、それぞれ回転支持体を介して動力出力ハウジングにユニットとして取付け、取外しができることになり、組立、分解が容易になる。
【0020】
第6発明は、第1,第2又は第3発明において、前記油圧動力伝達機構が、油圧作動クラッチの係合によってリングギヤの回転を止め、入力軸に備えたサンギヤを介して受けた油圧モータの回転動力を遊星ギヤの自転、公転により遊星キャリヤから出力するキャリヤ出力方式の遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の入力軸の同軸線上の位置にて前記動力出力ハウジングに回転可能に保持されると共に、遊星キャリヤと一体的に結合された出力軸とを備えた構成としている。
【0021】
第6発明によれば、油圧動力伝達機構が遊星歯車式減速機構を有し、該遊星歯車式減速機構の遊星キャリヤの回転中心に油圧動力伝達機構の出力軸を一体的に結合したので、油圧動力伝達機構の半径方向がコンパクトになる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1、図2は、それぞれ実施形態に係るホイール式作業車両の下部走行体の部分断面平面図、および図1のA−A矢視図である。なお、以下では、ホイール式作業車両として、下部走行体上に、作業機を取り付けた上部旋回体を旋回自在に搭載したホイール式油圧ショベルの例を挙げて説明する。
【0023】
ホイール式油圧ショベルは、下部走行体1の前後部下部の左右にそれぞれ前輪13,13および後輪14,14を有し、該下部走行体1の上部に、図示しないブーム、アーム、バケット等の作業機を取り付けた上部旋回体3を旋回自在に搭載している。下部走行体1のシャーシフレーム10の下部には、その左右いずれかの側方位置にエンジン11が該エンジン出力軸線C−Cを車両長手方向(つまり、図示の車両前後方向中心線X−X)に直交する方向に向けて横置きに取り付けられている。該エンジン11には一体的にトランスミッション12が接続されており、トランスミッション12はシャーシフレーム10の内部下部に収納されている。
【0024】
また、エンジン出力軸線C−Cの延長線上に位置するトランスミッション12の入力軸には、エンジン11と反対側に油圧ポンプ16が取り付けてある。前記トランスミッション12の機械変速機構15の出力軸は、トランスミッション12の入力軸(入力軸の軸線は図中C−Cで示される)に平行で、かつこの入力軸から車両長手方向に所定の間隔を置いた位置(図中E−E)に設けられており、この出力軸には傘歯車伝達機構22が接続されている。この傘歯車伝達機構22は機械変速機構15による動力伝達方向をエンジン出力軸線C−C方向から車両長手方向に変換するものであり、この変換された傘歯車伝達機構22の動力出力軸(すなわち前後輪駆動出力軸20)にはプロペラシャフト継手48,47を介して前後輪プロペラシャフト18,19が連結されている。さらに、傘歯車伝達機構22の側方には、その動力出力軸に円筒歯車機構で噛み合った油圧動力伝達機構24が配設されており、該油圧動力伝達機構24の入力軸に油圧モータ17が接続されている。油圧モータ17は、前記油圧ポンプ16から吐出された圧油を図示しない制御弁で切り換えることにより回転数が制御されるようになっている。
【0025】
なお、エンジン11をシャーシフレーム10の左右側方に設けたため、シャーシフレーム10の内部スペースに余裕ができ、前後車輪13、14のホイールベースL2を短縮化し、操舵旋回半径を小さくしている。
【0026】
トランスミッション12は、図3の模式図に示すように、ホイール式作業車両の前後輪13,14に機械変速動力を伝達する機械変速機構15と、該機械変速機構15に取付けられ、エンジン11と接続する可変容量型の油圧ポンプ16と、前記油圧ポンプ16からの吐出油により駆動されて油圧変速動力を出力する可変容量型の油圧モータ17と、前記機械変速機構15による機械駆動動力と前記油圧モータ17による油圧駆動動力とを前後輪プロペラシャフト18、19に伝達する前後輪駆動出力軸20とを有している。前記前後輪駆動出力軸20は、前記機械変速機構15の出力軸21と直交する方向に向けて配設されると共に、該出力軸21に傘歯車伝達機構22を介して接続されており、これにより機械変速機構15からの機械駆動動力が該傘歯車伝達機構22を経由して前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。また、前記油圧モータ17が接続された油圧動力伝達機構24はその入力軸に設けた遊星歯車式減速機と、該遊星歯車式減速機に接続され、円筒歯車53(本例では平歯車)を取着した出力軸23とを有しており、該出力軸23の軸線方向は前記前後輪駆動出力軸20の軸線方向に平行となる方向に配置される。そして該出力軸23の円筒歯車53は、前記前後輪駆動出力軸20に取着した円筒歯車50(本例では平歯車)と噛み合って円筒歯車伝達機構25を構成しており、前記油圧モータ17による油圧駆動動力が該円筒歯車伝達機構25を経由して前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。
【0027】
次に、図4により、機械変速機構15、油圧動力伝達機構24および傘歯車伝達機構22について詳細に説明する。
機械変速機構15は、車両長手方向(すなわち、前後輪駆動出力軸20の軸線方向)に直交し、かつ略水平な方向に、入力軸26、中間軸27および出力軸21をトランスミッションハウジング39内に回転自在に備えている。これらの入力軸26、中間軸27および出力軸21は、互いに平行に、車両長手方向に間隔を置いて配置されている。入力軸26、中間軸27および出力軸21には、それぞれ、1つの変速クラッチ28,29,30と、各軸ごとに固定した固定歯車31,32,33と、各軸に遊嵌したフリー歯車34,35,36とを設けている。これらにより、多軸式機械変速機構が構成されている。
【0028】
この多軸式機械変速機構は、入力軸26、中間軸27の固定歯車同士31、32、およびフリー歯車同士34、35を噛合せ、中間軸27の固定歯車32と出力軸21のフリー歯車36とを噛合せ、中間軸27のフリー歯車35と出力軸21の固定歯車33とを噛合せて構成してあり、前進3段の多軸式機械変速機構としている。すなわち、入力軸26の変速クラッチ28を係合したときには、入力軸固定歯車31と入力軸フリー歯車34とが結合され、入力軸フリー歯車34と噛合う中間軸フリー歯車35、中間軸フリー歯車35と噛合う出力軸固定歯車33を経て、出力軸21に特定減速比の機械駆動動力を出力する。
【0029】
また、中間軸27の変速クラッチ29を係合したときには、中間軸固定歯車32と中間軸フリー歯車35とが結合され、入力軸固定歯車31から入力した回転動力を中間軸固定歯車32、および中間軸フリー歯車35と噛合う出力軸固定歯車33を経て、出力軸21に特定減速比の機械動力を出力する。
【0030】
また、出力軸21の変速クラッチ30を係合したときには、出力軸固定歯車33と出力軸フリー歯車36とが結合され、入力軸固定歯車31および中間軸固定歯車32を経由して入力した回転動力を、出力軸フリー歯車36および出力軸固定歯車33を経て出力軸21に特定減速比の機械動力を出力する。
【0031】
上記多軸式機械変速機構を、入力軸26に具えたトルクダンパ継手37を介してエンジン出力軸11aに連結し、前記入力軸26、中間軸27、出力軸21を間隔を置いて収容したトランスミッションハウジング39を、車両長手方向に横たわるように配置してエンジンハウジング40に結合しており、これによりエンジン11とトランスミッション12を一体化している。
【0032】
図4に示すように、トランスミッションハウジング39は、車両長手方向に延設された機械変速ハウジング41と、車両長手方向に直交する方向に延設された動力出力ハウジング42とを有しており、それぞれのハウジング41,42を別体にして形成し、平面視にて略L字形に結合している。
【0033】
機械変速ハウジング41は、前記機械変速機構15を内蔵すると共に、機械変速機構15の入力軸26が外部に臨む回りにポンプ取付座43を有している。前記油圧ポンプ16の入力軸44を前記入力軸26に接続すると共に、前記ポンプ取付座43に油圧ポンプハウジング取付部を当てて油圧ポンプ16を機械変速ハウジング41に取り付けている。
【0034】
また、機械変速ハウジング41は、前記機械変速機構15の出力軸21が外部に臨む回りにハウジング取付座45を有している。前記動力出力ハウジング42を、前記出力軸21の軸線方向に延びる状態に配置し、前記ハウジング取付座45に取り付けている。
【0035】
動力出力ハウジング42には、ハウジングの入口側に、前記機械変速機構15の出力軸21と接続する、傘歯車伝達機構22の入力側の傘歯車46を回転可能に配設してあり、また、前記前後輪駆動出力軸20を、該出力軸20の軸線方向が前記機械変速機構15の出力軸21の軸線方向に対して直交し、かつ、車両長手方向に配置して、回転可能に取り付けている。さらに、動力出力ハウジング42には、前記油圧モータ17に接続した油圧動力伝達機構24を、該機構24の軸線方向が前記前後輪駆動出力軸20の軸線に平行する方向に配置している。
【0036】
前後輪駆動出力軸20は、前後端部のプロペラシャフト継手47、48と、傘歯車伝達機構22の出力側の傘歯車49と、円筒歯車伝達機構25の一方の円筒歯車50とを備えている。前記プロペラシャフト継手47、48は、図3に示すように前輪差動装置51および後輪差動装置52とそれぞれ連結されている前輪プロペラシャフト18、後輪プロペラシャフト19に接続する。
前記傘歯車49は、前記動力出力ハウジング42内に設けた前記傘歯車46と噛合い、前記機械変速機構15からの機械駆動動力が前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。また、前記円筒歯車50は、油圧動力伝達機構24の出力軸23に設けた円筒歯車53と噛合い、前記油圧モータ17による油圧駆動動力が前後輪駆動出力軸20に伝わるようにしている。
【0037】
また、前記前後輪駆動出力軸20は、後輪側に回転動力を伝達出力する傘歯車49及び円筒歯車50を具えた後輪駆動出力軸54と、前輪側に回転動力を伝達出力する前輪駆動出力軸55とに分割してあり、該前輪駆動出力軸55と後輪駆動出力軸54が向かい合う対向端面に雌雄係合部56を形成して、前輪駆動出力軸55を後輪駆動出力軸54に対して回転フリーの状態に組合せると共に、前輪駆動出力軸55をジョークラッチ機構57を介して後輪駆動出力軸54と選択的に結合するように構成し、これにより2駆―4駆切換が可能としている。
【0038】
ジョークラッチ機構57は、前輪駆動出力軸55の外周面にスプライン係合して軸方向にスライド可能とされ、かつ後輪駆動出力軸54との対向端面に径方向の凸形状の係合爪58を有する円筒体クラッチ59と、前輪駆動出力軸55の外周面の段付端面と該円筒体クラッチ59の外周面の段付端面との間に設けられ、かつ該円筒体クラッチ59を後輪駆動出力軸54へ向かう方向に付勢するばね60と、前記円筒体クラッチ59の係合爪58に対向する後輪駆動出力軸54の端面に形成した径方向凸形状の環状爪61と、前記円筒体クラッチ59の内周面と前輪駆動出力軸55の外周面との間に形成した円筒体クラッチ59移動用の油圧受圧室62とを有している。前輪駆動出力軸55の内部には前記油圧受圧室62に連通する油路が形成されており、この油路から油圧受圧室62に油を注入すると、円筒体クラッチ59がばね60の付勢力に打ち勝って図示の下方に移動し(図4において、円筒体クラッチ59の左半面は下降状態を示している。)、これにより円筒体クラッチ59の係合爪58と後輪駆動出力軸54の環状爪61の係合を解除するようになっている。
【0039】
また、前記後輪駆動出力軸54は、テーパ円筒軸受63を有する回転支持体64に回転可能に支承され、前記前輪駆動出力軸55は、球軸受65を有する回転支持体66に回転可能に支承されている。前記動力出力ハウジング42には同軸心に2つの開口67,68が対向形成してあり、この一方の開口67に前記回転支持体64を取り付けて、前記後輪駆動出力軸54を動力出力ハウジング42に対して回転可能に位置決めし、他方の開口68に前記回転支持体66を取り付けて、前記前輪駆動出力軸55を動力出力ハウジング42に対して回転可能に位置決めするようにしている。
【0040】
油圧モータ17に接続された前記油圧動力伝達機構24は、キャリヤ出力方式の遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の出力キャリヤに一体結合された、円筒歯車53付きの出力軸23とを有している。前記遊星歯車式減速機構は、油圧モータ17の出力軸69に結合する入力軸71に取着されたサンギヤ70と、前記入力軸71にフリー回転可能に保持したリングギヤ72および遊星キャリヤ73と、前記遊星キャリヤ73に軸支されて前記サンギヤ70およびリングギヤ72に噛合い係合する遊星ギヤ74と、前記リングギヤ72に一体形成したクラッチ内筒75および前記動力出力ハウジング42に固定したクラッチ外筒76の間に設けた油圧作動クラッチ77とを有している。この油圧作動クラッチ77の係合によってリングギヤ72の回転を止め、遊星ギヤ74の自転、公転により遊星キャリヤ73から油圧モータ17の回転動力を出力するようにしている。また前記出力軸23は、前記入力軸71の軸方向に位置決めされて動力出力ハウジング42に回転可能に保持されている。
【0041】
油圧モータ17は、その出力軸69を前記遊星歯車減速機の入力軸71および前記出力軸23の軸線方向と同軸心に置いて、動力出力ハウジング42に具えたモータ取付部78に取り付けている。
【0042】
以上の構成とした本発明に係るトランスミッションは、油圧モータ17の正逆回転制御を行い、油圧モータ17の出力軸69に接続した油圧動力伝達機構24の油圧作動クラッチ77を係合することにより、遊星歯車減速機構のサンギヤ70、遊星ギヤ74、遊星キャリヤ73、出力軸23、および円筒歯車53を経由して、前後進1速度段の油圧駆動動力が前後輪駆動出力軸55,54に伝えられる。また、油圧動力伝達機構の油圧作動クラッチ77を遮断し、機械変速機構15側の中間軸変速クラッチ29を係合することにより前進2速度段の機械駆動走行速度を、入力軸変速クラッチ28を係合することにより前進3速度段の機械駆動走行速度を、出力軸変速クラッチ30を係合することにより前進4速度段の機械駆動走行速度をそれぞれ、出力軸21、傘歯車46、傘歯車49を経由して後輪駆動出力軸54に伝えられる。
【0043】
本発明によると、つぎのような効果が得られる。
油圧モータによる油圧駆動動力の伝達系を、機械変速機構の動力伝達系から独立させて、専用の油圧動力伝達機構を設けたため、前後輪へ動力を伝達する前後輪駆動出力軸には、機械変速機構の出力軸からの機械駆動動力が傘歯車伝達機構を経由して伝わり、低速で大トルク駆動となる、油圧動力伝達機構の油圧モータによる油圧駆動動力が上記傘歯車伝達機構を経由せずに円筒歯車伝達機構を介して直接に伝わるので、上記傘歯車伝達機構を小型化することができる。
【0044】
また、前後輪駆動出力軸に傘歯車伝達機構の傘歯車と円筒歯車伝達機構の円筒歯車とを具えているため、機械変速機構の出力軸からの動力と、油圧動力伝達機構の出力軸からの動力とが中間軸を経由せずに直接前後輪駆動出力軸に伝達されるので、伝達効率を大きくできる。また、前後輪駆動出力軸が一軸で構成されるため、コンパクトに構成できる。
【0045】
また、前後輪駆動出力軸と油圧動力伝達機構の出力軸とを回転自在に収納した動力出力ハウジングを、機械変速機構の出力軸を回転自在に収納する機械変速ハウジングとは別体で構成し、該機械変速ハウジングにボルト等で着脱自在に一体的に取り付けるようにしたから、機械変速ハウジングと動力出力ハウジングの製作が容易になる。
【0046】
さらに、トランスミッションハウジングの内、機械変速ハウジングを車両長手方向に沿う方向に横たえ、動力出力ハウジングを車両長手方向に直交する方向(すなわち車両側方)に向けて延設して、上面視にて略L形に配置したから、ハウジングに配置した前後輪駆動出力軸の軸線方向を車両長手方向に向けられ、前後輪駆動出力軸に接続する前後プロペラシャフトも車両長手方向に配置できる。このような構成とすることにより、機械変速機構部分が車両長手方向に長い形状となるにもかかわらず前後輪出力軸の長さは短くすることができ、相対的に、前後輪出力軸に接続されるプロペラシャフトの長さを長くすることができるため、前後プロペラシャフトと前後輪車軸との交叉角が大きくなることを防ぐことができる。従って、駆動力を前後輪車軸に効率的に伝達することができる。
【0047】
また、前後輪駆動出力軸を、前輪駆動出力軸と後輪駆動出力軸に分割し、両出力軸間をクラッチを介して選択的に分離、結合するようにしたから、後輪2輪による機械駆動走行と油圧駆動走行、及び、前後4輪による機械駆動走行と油圧駆動走行の4タイプの駆動走行が可能となり、作業車両の走行性を走行地帯の状況や作業状態に応じて適合させることができる。
【0048】
またさらに、2駆―4駆切換式の前記後輪駆動出力軸を、軸受(実施形態のテーパ円筒軸受は一例)を有する回転支持体に装着し、前輪駆動出力軸を、軸受(実施形態の球軸受は一例)を有する回転支持体に装着し、動力出力ハウジングに同軸心に対向して形成した2つの開口に、前記後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸との回転支持体をそれぞれ着脱自在に取り付けた。このため、2駆―4駆切換式の後輪駆動出力軸と前輪駆動出力軸、及び、機械変速機構の出力軸に接続する傘歯車が、それぞれ回転支持体を介して動力出力ハウジングにユニットとして取付け、取外しができるので、組立、分解が容易になる。
【0049】
また、油圧動力伝達機構が、遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の遊星キャリヤの回転中心に一体的に結合した出力軸とを備えているので、油圧動力伝達機構の半径方向がコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるホイール式作業車両の下部走行体の部分断面平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明に係わるトランスミッションの模式図である。
【図4】本発明に係わるトランスミッションの平面断面図である。
【図5】従来技術に係わるホイール式作業車両の下部走行体の平面図である。
【図6】従来技術に係わるパワートレインの模式図である。
【符号の説明】
10…シャーシフレーム、11…エンジン、12…トランスミッション、13…前車輪、14…後車輪、15…機械変速機構、16…油圧ポンプ、17…油圧モータ、18…前輪プロペラシャフト、19…後輪プロペラシャフト、20…前後輪駆動出力軸、21…機械変速機構の出力軸、22…傘歯車伝達機構、23…出力軸、24…油圧動力伝達機構、25…円筒歯車伝達機構、26…入力軸、27…中間軸、28,29,30…変速クラッチ、31,32,33…固定歯車、34,35,36…フリー歯車、37…トルクダンパ継手、39…トランスミッションハウジング、40…エンジンハウジング、41…機械変速ハウジング、42…動力出力ハウジング、43…ポンプ取付座、44…油圧ポンプ入力軸、45…ハウジング取付座、46…傘歯車、47,48…プロペラシャフト継手、49…傘歯車、50…円筒歯車、51…前輪差動装置、52…後輪差動装置、53…円筒歯車、54…後輪駆動出力軸、55…前輪駆動出力軸、56…雌雄係合部、57…ジョークラッチ機構、58…係合爪、59…円筒体クラッチ、60…ばね、61…環状爪、62…油圧受圧室、63…テーパ円筒軸受、64…回転支持体、65…球軸受、66…回転支持体、67,68…開口、69…油圧モータ出力軸、70…サンギヤ、71…入力軸、72…リングギヤ、73…遊星キャリヤ、74…遊星ギヤ、75…クラッチ内筒、76…クラッチ外筒、77…油圧作動クラッチ、78…モータ取付部。
Claims (6)
- エンジン(11)の動力を前後輪駆動出力軸(20)を経由して前後輪(13,14)に伝達する動力伝達機構に、機械的に伝達する機械変速機構(15)と、油圧ポンプ(16)および該油圧ポンプ(16)の吐出油で駆動される油圧モータ(17)を有して油圧変速動力を伝達する油圧動力伝達機構(24)とを並設したホイール式作業車両のトランスミッションであって、
前記機械変速機構(15)の出力軸(21)を、車両長手方向と直交する方向に設け、
前記前後輪駆動出力軸(20)、及び油圧動力伝達機構(24)の出力軸(23)を、車両長手方向に設け、
前記前後輪駆動出力軸(20)には、前記機械変速機構(15)の出力軸(21)からの動力を傘歯車伝達機構(22)を介して伝達し、油圧動力伝達機構(24)の出力軸(23)からの動力を円筒歯車伝達機構(25)を介して伝達する
ことを特徴とするホイール式作業車両のトランスミッション。 - 前記傘歯車伝達機構(22)は、前記前後輪駆動出力軸(20)に設けた傘歯車(49)と、前記機械変速機構(15)の出力軸(21)に接続する傘歯車(46)とを噛合させてなり、
前記円筒歯車伝達機構(25)は、前記前後輪駆動出力軸(20)に設けた円筒歯車(50)と、前記油圧動力伝達機構(24)の出力軸(23)に有する円筒歯車(53)とを噛合させてなる
ことを特徴とする請求項1記載のホイール式作業車両のトランスミッション。 - 前記機械変速機構(15)の出力軸(21)を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構(24)の油圧ポンプ(16)を取り付ける機械変速ハウジング(41)と、
前記前後輪駆動出力軸(20)、及び前記油圧動力伝達機構(24)の出力軸(23)を回転自在に収納すると共に、前記油圧動力伝達機構(24)の油圧モータ(17)を取り付ける動力出力ハウジング(42)とを、
別体で構成し、着脱自在に一体的に取り付けてなる
ことを特徴とする請求項2記載のホイール式作業車両のトランスミッション。 - 前記前後輪駆動出力軸(20)は、後輪側に常時回転動力を伝達する、前記傘歯車(49)及び円筒歯車(50)を具えた後輪駆動出力軸(54)と、クラッチ機構(57)を介して前記後輪駆動出力軸(54)と選択的に分離、結合して、前輪側に選択的に回転動力を伝達する前輪駆動出力軸(55)とを備え、2駆―4駆切換可能とした
ことを特徴とする請求項2又は3記載のホイール式作業車両のトランスミッション。 - 2駆―4駆切換式の前記前後輪駆動出力軸(20)のうち、前記後輪駆動出力軸(54)は軸受(63)を介して後輪側の回転支持体(64)に装着され、
前記前輪駆動出力軸(55)は、軸受(65)を介して前輪側の回転支持体(66)に装着され、
前記後輪側および前輪側の回転支持体(64,66)が、それぞれ前記動力出力ハウジング(42)に着脱自在に取り付けられた
ことを特徴とする請求項4記載のホイール式作業車両のトランスミッション。 - 前記油圧動力伝達機構(24)が、油圧作動クラッチ(77)の係合によってリングギヤ(72)の回転を止め、入力軸(71)に備えたサンギヤ(70)を介して受けた油圧モータ(17)の回転動力を遊星ギヤ(74)の自転、公転により遊星キャリヤ(73)から出力するキャリヤ出力方式の遊星歯車式減速機構と、該遊星歯車式減速機構の入力軸(71)の同軸線上の位置にて前記動力出力ハウジング(42)に回転可能に保持されると共に、遊星キャリヤ(73)と一体的に結合された出力軸(23)とを備えた
ことを特徴とする請求項1、2又は3記載のホイール式作業車両のトランスミッション。
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