JP2004216279A - 塗布部材の製造方法および製造装置 - Google Patents

塗布部材の製造方法および製造装置 Download PDF

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Koji Ogawa
耕司 小川
Yoshiyuki Kitamura
義之 北村
Isamu Sakuma
勇 佐久間
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Abstract

【解決課題】塗布条件の設定が極めて容易で、製造コストを下げることができる、塗布部材の製造方法および製造装置を提供する。
【解決手段】ダイと基板との間隙を所望の一定値に保ちつつダイと基板とを相対的に移動させながらダイから塗液を吐出して基板に塗布する操作を複数個の基板について次々に行うにあたり、任意の塗布基板について塗布方向における塗膜の厚み分布を求め、次の基板への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布基板について求めた塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の基板の部位においては塗液の吐出量を増し、任意の塗布基板について求めた塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の基板の部位においては塗液の吐出量を減ずる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、光学フィルタ、プリント配線用基板、集積回路用基板を製造するような場合に好適な塗布部材の製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、プラズマディスプレイ(以下、PDという)は、ブラウン管にくらべて大型化、薄型化、軽量化が可能であることから、これを用いたテレビ受像機が普及しつつある。PDにはいろいろなものがあるが、隔壁によりストライプ状に形成された赤色用、緑色用、青色用のセルを有するガラス基板(背面板パネル)と、走査電極を形成してなるガラス基板(前面板パネル)とを貼り合わせてなるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)を用いたものが一般的である。
【0003】
さて、そのようなPDPの背面板パネルを製造する方法として、枚葉のガラス基板に隔壁用ペーストの塗膜を形成し、乾燥後、サンドブラスト法やフォトリソグラフィー法等の方法を用いて所定のピッチのストライプ状の溝を彫り込み、焼成する方法がある。塗膜の厚みは焼成後で100〜200μm程度と比較的厚いが、厚みの均一性はPDPの特性を左右するので、隔壁ペーストを均一に塗布することが必要になる。この塗布方法にもいろいろあるが、その一つにダイコータを用いる方法がある。この、いわゆるダイコータ法においては、ダイとガラス基板との間隙を所望の一定値に保ちつつダイとガラス基板とを相対的に移動させながらダイから隔壁ペーストを吐出してガラス基板に塗布する(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
かかるダイコート法においては、塗布方向における塗膜の厚み分布が均一になるように、隔壁ペーストの粘度条件等に基づいて、ダイからの隔壁ペーストの吐出量、塗布速度、ダイとガラス基板との間隙等の条件を設定しているが、隔壁ペーストの粘度が所望の粘度になっていなかったり塗布中に変動したりして、均一な厚み分布を得ることはなかなか難しい。そのため、許容し得る厚み分布の範囲を定め、試行錯誤を繰り返しながら塗布条件を決定して塗膜の厚みが許容範囲内にあるもののみを製品として出荷しており、製造コストが上昇する原因の一つとなっている。
【0005】
ところで、塗布方向における塗膜の厚み分布は、比較的短いサイクルでみると、塗布のたびに同じようなパターンが現れることが多い。また、ガラス基板の、塗布方向における一部の部位のみの厚みが許容範囲を外れることが多い。かかる傾向は、PDPの背面板パネルを製造する場合に限らず、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、光学フィルタ、プリント配線用基板、集積回路用基板を製造するような場合にもみられる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−197844号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、比較的短いサイクルでみたとき、塗布方向における塗膜の厚み分布は同じようなパターンを示す傾向にあること、塗布方向における一部の部位のみの厚みが許容範囲を外れることが多いことに着目してなされたもので、その目的とするところは、塗布条件の設定を極めて容易に行うことができ、製造コストを下げることができる、塗布部材の製造方法および製造装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ダイから吐出される塗液を複数個の被塗布部材に次々に塗布する塗布部材の製造方法であって、前の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定し、得られた厚み分布に基づいて後に塗布する被塗布部材の塗布方向における塗膜の厚み分布を決定することを特徴とする塗布部材の製造方法を提供する。
【0009】
また、本発明は、上記目的を達成するために、ダイと被塗布部材との間隙を所望の一定値に保ちつつダイと被塗布部材とを相対的に移動させながらダイから塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行う塗布部材の製造方法であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を求め、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を増し、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を減ずることを特徴とする塗布部材の製造方法を提供する。
【0010】
さらに、本発明は、上記目的を達成するために、ダイと被塗布部材とを間隙をおいて相対的に移動させながらダイから定量の塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行う塗布部材の製造方法であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を求め、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を大きくし、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を小さくすることを特徴とする塗布部材の製造方法を提供する。
【0011】
これらの方法において、被塗布部材としては枚葉部材を用いるのが好ましく、また、塗膜の厚み分布は、塗布部材と被塗布部材との厚みの差から求めるのが好ましい。
【0012】
本発明は、また、上述の方法を実施するための装置として、ダイと被塗布部材との間隙を所望の一定値に保ちつつダイと被塗布部材とを相対的に移動させながらダイから塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行うようにした塗布部材の製造装置であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定する膜厚測定手段と、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を増し、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を減ずる吐出量制御手段とを設けたことを特徴とする塗布部材の製造装置を提供する。
【0013】
また、本発明は、上述の方法を実施するための装置として、ダイと被塗布部材とを間隙をおいて相対的に移動させながらダイから定量の塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行うようにした塗布部材の製造装置であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定する膜厚測定手段と、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を大きくし、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を小さくする間隙制御手段とを設けたことを特徴とする塗布部材の製造装置を提供する。
【0014】
これらの装置において、被測定部材は枚葉部材であるのが好ましく、また、膜厚測定手段は、塗布部材の厚みを測定する手段と、被塗布部材の厚みを測定する手段と、これら両手段から得られる測定値を減算する手段とを包含しているのが好ましい。通常、塗布部材の厚みを測定する手段から得られる測定値から被塗布部材の厚みを測定する手段から得られる測定値を減算する。
【0015】
本発明の方法および装置は、均一な厚みの塗膜が要求されるPDPの背面板パネルを製造するような場合に特に好適であるが、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、光学フィルタ、プリント配線用基板、集積回路用基板等、いろいろな用途に供される塗布部材の製造に用いることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態に係る塗布部材の製造装置をダイコータについて示すものである。このダイコータは、基板(被塗布部材)移動手段1と、塗液供給手段2と、塗布手段3と、膜厚測定手段4と、膜厚制御手段5と、これら全体を制御する制御手段6とを有している。
【0017】
基板移動手段1は、架台1aと、架台1a上で枚葉の基板7が載置される基板テーブル1bとを有する。基板テーブル1bは、ボス1cを介してボールねじ1dに螺合されており、サーボモータ1eの正逆転に伴って実線で示す位置Aと2点鎖線で示す位置Bとの間を往復動することができる。この往復動は、制御手段6によって制御される。
【0018】
塗液供給手段2は、塗液タンク2aと、塗液タンク2a内の塗液を送出する塗液ポンプ2bと、これら塗液タンク2aと塗液ポンプ2bとを接続する配管2cと、塗液ポンプ2aと後述する塗布手段3とを接続する配管2dとを含んでいる。塗液タンク2aは、好ましくは密閉型のタンクからなり、内部は空気や不活性ガス(たとえば、窒素ガス)によって0.02〜1MPa程度の圧力に加圧されている。また、塗液ポンプ2bは、シリンジポンプであるのが好ましいが、ギアポンプやダイアフラムポンプ等であってもよく、また、空気圧ポンプであってもよい。この塗液ポンプ2bは、膜厚制御手段5からの信号に基づいて作動し、それによって後述するスリットダイ3dからの塗液の吐出量を変更することができる。すなわち、これら塗液ポンプ2bや膜厚制御手段5等が塗液吐出量制御手段を構成している。
【0019】
塗布手段3は、基板移動手段1の架台1aに取り付けられた支柱3aと、この支柱3aに取り付けられたガイド3bと、このガイド3bに案内されるホルダ3cと、このホルダ3cに装着された、塗液供給手段2の配管2dに接続されたスリットダイ3dとを有する。ホルダ3cには、サーボモータ3eによって駆動されるボールねじ3fが螺合されており、膜厚制御手段5からの信号に基づいてサーボモータ3eが正逆転すると、ホルダ3cがガイド3bに案内されて昇降し、それに伴ってスリットダイ3dが昇降するようになっている。すなわち、スリットダイ3dの昇降に伴ってスリットダイ3dと基板7との間隙が変わることになる。これらガイド3b、ホルダ3c、サーボモータ3e、ボールねじ3f、膜厚制御手段5等が間隙制御手段を構成している。
【0020】
膜厚測定手段4は、基板移動手段1の基板テーブル1a上に載置された塗布前の基板7の高さを検出し、また、塗布後の基板、すなわち塗布基板(塗布部材)の高さを検出する、上述の支柱3aに取り付けられた高さ検出器4aと、この高さ検出器4aで得られる高さデータの収集、記憶、演算を行うデータ処理回路4bとを有している。高さ検出器4aは、レーザ式、静電容量式、超音波式等の非接触式であるのが好ましく、特に、外乱の影響を受けにくいレーザフォーカス式であるのが好ましい。レーザフォーカス式とは、レーザの反射光が通過する対物レンズを高速で往復動させ、反射光をピンポイントで受光したときの対物レンズの位置から被測定物体との距離を知ることができるものである。
【0021】
上述の膜厚測定手段4による膜厚の測定は、基板7の幅方向(図面に対して垂直な方向)の中央部において基板7の移動方向に行う。この測定は、まず、基板移動手段1の基板テーブル1bに基板7が載置されていない状態で高さ検出器4aを稼働させ、そのときの信号が零になるようにする。次に、基板テーブル1bに基板7を載置し、基板の高さに基づく信号Sを得る。次に、塗布後の基板、すなわち塗布基板の高さに基づく信号Sを得る。データ処理回路4bは、これら両信号の差S−Sを演算する。結局、塗膜の厚みは、塗布基板の厚みと基板の厚みとの差から求めていることになる。なお、膜厚測定手段4による測定開始、終了や、データ処理回路4bによるデータの収集開始、終了等、膜厚測定手段4の動作は制御手段6によって制御される。また、それぞれの動作は、基板移動手段1の基板テーブル1bの位置をリアルタイムで監視し、基板テーブル1bが所定の位置に到着するタイミングに合わせて行われる。制御手段6は、また、基板テーブル1bの移動制御や、膜厚制御手段5を介して、塗布手段3のスリットダイ3cの昇降や塗液供給手段2による塗液の供給開始、終了の制御を行う。
【0022】
さて、上述したダイコータを用いる塗布基板の製造は、塗布方向における基板の高さ分布の測定(以下、工程1という)、基板への塗液の塗布(以下、工程2という)、塗布方向における塗布基板の高さ分布の測定(以下、工程3という)、塗膜の厚み分布の演算(以下、工程4という)、次の基板への塗液の塗布条件の設定(以下、工程5という)を順次繰り返すことによって行う。以下、これらの工程について詳細に説明する。
工程1:塗布方向における基板の高さ分布の測定
基板7を、基板移動手段1の基板テーブル1bの所定の位置に載置し、基板テーブル1bに密着させる。
【0023】
次に、サーボモータ1eを駆動し、ボールネジ1dを回転させて基板テーブル1bを図1の位置Aから位置Bまで一定速度で移動させる。基板7が膜厚測定手段4の高さ検出器4aの下を通過するとき、高さ検出器4aが基板7の幅方向中央部における高さ分布を検出し、そのデータがデータ処理回路4bに収集、記憶される。記憶されたデータは、必要に応じて平均化処理され、基板7の高さ分布データS1としてデータ処理回路4bに記憶される。この処理が行われている間に、基板テーブル1bは基板7を載置したまま位置Aに復動する。
工程2:基板への塗液の塗布工程
工程1で得られた基板7の高さ分布データS1を考慮し、塗布手段3のスリットダイ3dと基板7との間隙が所望の一定値になるよう、膜厚制御手段5からの指令によりサーボモータ3eを駆動し、スリットダイ3dを下降させる。
【0024】
次に、基板移動手段1の基板テーブル1bを、基板7を載置したまま図1の位置Aから位置Bに向かって一定速度で移動させる。このとき、制御手段6は、基板7の塗布開始部位がスリットダイ3dの下に到達したことを検知し、膜厚制御手段5を介して塗液供給手段2の塗液ポンプ2bに塗液の供給開始を指令する。すると、スリットダイ3dから塗液が吐出され、基板7への塗布が開始される。塗液ポンプ2bによる塗液の供給量は、膜厚制御手段5に目標とする膜厚を設定しておくことによって自動的に設定される。
【0025】
基板7の塗布終了部位がスリットダイ3dの下に到達すると、制御手段6から膜厚制御手段5を介して塗液ポンプ2bに停止指令が送られ、スリットダイ3dからの塗液の吐出が停止されるとともにスリットダイ3dが上昇せしめられる。基板テーブル1bは、位置Bまで移動した後、位置Aに復動する。
工程3:塗布方向における塗布基板の高さ分布の測定
工程1で行った基板の高さ分布の測定と全く同様にして、塗布基板、すなわち塗膜が形成された基板の塗布方向における高さ分布を測定する。
【0026】
すなわち、サーボモータ1eを駆動し、ボールねじ1dを回転させて、塗布基板を載置した基板テーブル1bを図1の位置Aから位置Bまで一定速度で移動させる。塗布基板が膜厚測定手段4の高さ検出器4aの下を通過するとき、高さ検出器4aが塗布基板の幅方向中央部における高さ分布を検出し、そのデータがデータ処理回路4bに収集、記憶される。記憶されたデータは、必要に応じて平均化処理され、塗布基板の高さ分布データS2としてデータ処理回路4bに記憶される。
工程4:塗膜の厚み分布の演算
工程1で得られた基板7の高さ分布データS1と、工程3で得られた塗布基板の高さ分布データS2との差を膜厚測定手段4のデータ処理回路4bで演算し、塗布方向における塗膜の厚み分布データを得る。この厚み分布データは、必要に応じて、たとえば基板番号に対応して記憶される。
工程5:次の基板への塗液の塗布条件の設定
塗膜の厚み分布の許容範囲を膜厚制御手段5にあらかじめ設定しておき、工程4で得られた塗膜の厚み分布データが許容範囲内にあるか否かを膜厚制御手段5でチェックする。許容範囲から外れている部位があるときは、その部位の位置と許容範囲からどれくらい外れているかが膜厚制御手段5に記憶される。そして、膜厚制御手段5は、この記憶に基づいて、次の新しい基板への塗布時に、スリットダイ3dから吐出される塗液の量を変更するか(以下、方法1という)、スリットダイと基板との間隙を変更するか(以下、方法2という)のいずかの方法によって塗膜の厚みが許容範囲になるように制御する。もっとも、これらの方法は組み合わせて用いることも可能である。
【0027】
すなわち、方法1は、スリットダイ3dから吐出される塗液の量を増やせば塗膜の厚みが厚くなり、減らせば薄くなることを利用するもので、次の基板への塗布時に、その次の基板の、前に塗布した基板の塗膜の厚みが許容範囲を外れている部位に対応する部位が到達したとき、その外れが修正されるよう、塗液供給手段2の塗液ポンプ2bの回転数等を制御し、スリットダイ3dからの吐出量を制御する。すなわち、塗液の吐出量を、塗膜の厚みが厚すぎた部位においては減じ、薄すぎた部位においては増やす。
【0028】
また、方法2は、塗布手段3のスリットダイ3dと基板との間隙を広くすると塗膜の厚みが厚くなり、狭くすると薄くなることを利用するもので、次の基板への塗布時に、その次の基板の、前に塗布した基板の塗膜の厚みが許容範囲を外れている部位に対応する部位が到達したとき、その外れが修正されるよう、スリットダイ3dの高さを制御する。すなわち、スリッタダイ3dの高さを、塗膜の厚みが厚すぎた部位においては低くし、薄すぎた部位においては高くする。
【0029】
工程5についてさらに詳細に説明するに、まず、図2に示すように、基板の幅方向中央部において、塗布方向における基板の各部位Pti(i=1〜n)における塗膜の許容される最大厚みTHmax(pti)(i=1〜n)と、許容される最小厚みTHmin(pti)(i=1〜n)とをあらかじめ定めておく。すなわち、許容される厚み分布の範囲をあらかじめ定めておく。
【0030】
次に、基板の各部位Ptiごとに設定されたスリットダイからの塗液吐出量Q(Pti)(i=1〜n)か、所望の一定値の、スリットダイと基板との間隙CL(Pti)(i=1〜n)により基板に塗液を塗布し、塗膜の厚みを測定する。すると、図3に示すように、各部位Ptiにおける膜厚TH(Pti)(i=1〜n)が得られるので、次の基板への塗布時に各部位における塗膜の厚みが許容範囲内になるように、方法1または方法2を実施する。
方法1:
次の基板への塗布時には、図4に示すようにして各部位Ptiにおけるスリットダイからの塗液吐出量Q(Pti)を変更し、前の塗布において塗膜の厚みが厚すぎた部位に対応する部位においては吐出量を減らして薄くなるようにし、薄すぎた部位に対応する部位においては吐出量を増やして厚くなるようにする。
【0031】
すなわち、図4において、ステップ1で、基板の部位を示す部位カウンタを1に初期化する。次に、ステップ2では部位カウンタが基板の終端部位を超えているか否かをチェックし、終端部位を超えていればステップ8に進み、処理を終了する。超えていなければ、次のステップ3に進む。ステップ3では、部位Ptiにおける塗膜の厚みTH(Pti)が許容される最大値THmax(Pti)を超えていないかどうかをチェックし、超えていなければ次のステップ4に進む。超えていればステップ9に進み、超えている割合に応じた係数kqを乗じた値を変数Hoseiに格納する。係数kqは、許容される塗膜の厚みと許容範囲を外れている塗膜の厚みとの比率をスリットダイからの塗液吐出量Q(Pti)の補正割合に変換するたの修正係数であり、ステップ9で算出される変数Hoseiは1よりも小さい値となる。ステップ4では、基板部位Ptiにおける塗膜の厚みTH(Pti)が許容される最小値THmin(Pti)を下回っていないかどうかをチェックし、下回っていなければ次のステップ5に進む。下回っていればステップ10に進み、下回っている割合に応じた係数kqを乗じた値を変数Hoseiに格納する。ステップ10で算出される変数Hoseiは、1よりも大きい値となる。ステップ5では、塗膜の厚みが許容範囲内にあったものと判断し、変数Hoseiを1としておく。ステップ5、9、10のいずれかの処理を行った後は、ステップ6で次回の塗布時の基板の部位Ptiにおけるスリットダイの塗液吐出量Q(Pti)を算出し、膜厚制御手段4のデータ処理回路4aに記憶しておく。次に、ステップ7で部位カウンタをインクリメントし、ステップ2に戻る。
方法2:
次の基板への塗布時には、図5に示すようにして各部位Ptiにおけるスリットダイと基板との間隙CL(Pti)を変更し、前の塗布において塗膜の厚みが厚すぎた部位に対応する部位においては間隙を小さくして薄くなるようにし、薄すぎた部位に対応する部位においては間隙を大きくして厚くなるようにする。
【0032】
すなわち、図5において、ステップ1で基板の部位を表す位置カウンタを1に初期化する。次に、ステップ2で部位カウンタが基板の終端部位を超えているか否かをチェックし、終端部位を超えていればステップ8に進み、処理を終了する。超えていなければ、次のステップ3に進む。ステップ3では、部位Ptiにおける塗膜の厚みTH(Pti)が許容される最大値THmax(Pti)を超えていないかどうかをチェックし、超えていなければ次のステップ4に進む。超えていればステップ9に進み、超えた割合に応じた係数kclを乗じた値を変数Hoseiに格納する。係数kclは、許容される塗膜の厚みと許容範囲を外れている塗膜の厚みとの比率を間隙値CL(Pti)の補正割合に変換するための修正係数であり、ステップ9で算出される変数Hoseiは1よりも小さい値となる。係数Kclは、塗液の粘度等の物性に応じてあらかじめ決めておく。ステップ4では、基板部位Ptiにおける膜厚TH(Pti)が許容される最小値THmin(Pti)を下回っていないかどうかをチェックし、下回っていなければ次のステップ5に進む。下回っていればステップ10に進み、下回っている割合に係数kclを乗じた値を変数Hoseiに格納する。ステップ10で算出された変数Hoseiは、1よりも大きい値となる。ステップ5では、塗膜の厚みが許容範囲内にあったと判断し、変数Hoseiを1としておく。ステップ5、9、10のいずれかの処理を行った後は、ステップ6で次回の塗布時における基板の部位Ptiにおける間隙CL(Pti)を算出し、膜厚制御手段4のデータ処理回路に記憶しておく。次に、ステップ7で部位カウンタをインクリメントし、ステップ2に戻る。
【0033】
このようにすることにより、塗布条件の設定が極めて容易になり、試行錯誤を繰り返さなくても塗布方向における厚み分布の斑を効率的に修正することができるようになる。
【0034】
【実施例】
実施例1:
幅340mm、長さ440mm、厚み2.8mmのガラス基板の全面に感光性銀ペーストを厚みが5μmになるようにスクリーン印刷し、フォトマスクを用いて露光し、現像、焼成の各工程を経て、1,920本のストライプ状銀電極をピッチ220μmで形成した。さらに、その上にガラスペーストをスクリーン印刷し、焼成して10μm厚さの誘電体層を形成した。
【0035】
次に、誘電体層付ガラス基板を図1に示した装置の基板テーブル1bに載置し、基板テーブル1bを10m/minの一定速度で位置Aから位置Bに移動させながら幅方向中央部におけるガラス基板の高さ分布を200Hz周期(0.83mmピッチ)で測定し、塗布前のガラス基板の高さ分布データS1として記憶した。
【0036】
次に、スリットダイとして吐出幅430mm、リップ間隙500μmのスリットダイを用い、これを図1に示した装置の塗布手段3のホルダ3cに取り付け、スリットダイと誘電体層付ガラス基板との間隙が350μmになるようにスリットダイを下降させた後、粘度が20,000cpsの感光性ガラスペーストを、目標とする塗膜の厚みが300μmとなるように、塗液供給手段2の塗液ポンプ2bの吐出量を2.15ml/secに設定し、塗布速度を1m/分として塗布して隔壁層を形成した。
【0037】
塗布が終了した後、感光性ガラスペーストが塗布されたガラス基板を載せた基板テーブル1bを位置Aから位置Bまで10m/minの一定速度で移動させながら幅方向中央部における塗布面の高さ分布を200Hz周期(0.83mmピッチ)で測定し、塗布後の高さ分布データS2として記憶した。
【0038】
次に、上記高さ分布データS1、S2との差から感光性ガラスペーストの塗膜の厚み分布を求めたところ、図6に示すように、基板の、部位aでは285μm、部位bでは282μm、部位cでは309μm、部位dでは315μm、部位eでは312μm、部位fでは278μm、部位gでは286μmと7か所で塗膜の厚みが許容範囲300±5μmを上回っていた。
【0039】
そこで、次回塗布時には、スリッタダイからの塗液吐出量を、基板の、部位aでは2.043ml/sec、部位bでは2.021ml/sec、部位cでは2.214ml/sec、部位dでは2.257ml/sec、部位eでは2.236ml/sec、部位fでは1.993ml/sec、部位gでは2.05ml/secにそれぞれ変更し、その他の部位における吐出量は前回と同一の2.15ml/secに設定して塗布した。
【0040】
かかる条件で2枚目以降の塗布を行い、塗布後の塗膜の厚みを確認したところ、全ての基板について塗膜の厚み分布が許容範囲300μm±5μmの範囲内におさまっていた。すなわち、塗布条件の決定をただ1回の試行で行うことができた。これにより、通常、少なくとも3〜4回の試行錯誤を繰り返す必要のある、上述の方法による修正操作を行わない従来の方法にくらべて、作業時間を15〜20分ほど短縮できた。
【0041】
次に、塗膜の厚み分布が許容範囲内にあることを確認できた2枚目以降の塗布基板を、100℃で20分乾燥した。乾燥後の塗膜の塗布方向における厚み分布を測定したところ、140μm±3μmの許容範囲内にあった。
【0042】
次に、フォトマスクを用いて乾燥塗布基板を露光し、さらに現像、焼成を行ってストライプ状の隔壁を形成した。隔壁はピッチ220μm、幅30μm、高さ130μmであり、本数は1,921本であった。
【0043】
次に、スクリーン印刷法を用いて赤色、緑色、青色の蛍光体ペーストを順次隔壁間に塗布し、80℃で15分乾燥し、さらに460℃で15分焼成し、PDPの背面板パネルを得た。
【0044】
次に、上記背面板パネルに別途用意した前面板パネルを貼り合わせ、封着した後、Xe5体積%、Ne95体積%の混合ガスを封入し、駆動回路を接続してPDPを得た。
実施例2:
幅340mm、長さ440mm、厚み2.8mmのガラス基板の全面に感光性銀ペーストを厚みが5μmになるようにスクリーン印刷し、フォトマスクを用いて露光し、現像、焼成の各工程を経て、1,920本のストライプ状銀電極をピッチ220μmで形成した。さらに、その上にガラスペーストをスクリーン印刷し、焼成して10μm厚さの誘電体層を形成した。
【0045】
次に、誘電体層付ガラス基板を図1に示した装置の基板テーブル1bに載置し、基板テーブル1bを10m/minの一定速度で位置Aから位置Bに移動させながら幅方向中央部におけるガラス基板の高さ分布を200Hz周期(0.83mmピッチ)で測定し、塗布前のガラス基板の高さ分布データS1として記憶した。
【0046】
次に、スリットダイとして吐出幅430mm、リップ間隙500μmのスリットダイを用い、これを図1に示した装置の塗布手段3のホルダ3cに取り付け、スリットダイと誘電体層付ガラス基板との間隙が350μmになるようにスリットダイを下降させた後、粘度が20,000cpsの感光性ガラスペーストを、目標とする塗膜の厚みが300μmとなるように、塗液供給手段2の塗液ポンプ2bの吐出量を2.15ml/secに設定し、塗布速度を1m/分として塗布して隔壁層を形成した。
【0047】
塗布が終了した後、感光性ガラスペーストが塗布されたガラス基板を載せた基板テーブル1bを位置Aから位置Bまで10m/minの一定速度で移動させながら幅方向中央部における塗布面の高さ分布を200Hz周期(0.83mmピッチ)で測定し、塗布後の高さ分布データS2として記憶した。
【0048】
次に、上記高さ分布データS1、S2との差から感光性ガラスペーストの塗膜の厚み分布を求めた、図7に示すように、基板の、部位aでは285μm、部位bでは307μm、部位cでは293μm、部位dでは290μm、部位eでは294μm、部位fでは286μm、部位gでは307μmと7か所で塗膜の厚みが許容範囲300±5μmを上回っていた。実施例1と同一条件で塗布したにもかかわらず、厚み分布が異なっているのは、塗布中の塗液の粘度条件が変わったためであると考えられる。
【0049】
そこで、次回塗布時には、スリットダイと誘電体層付ガラス基板との間隙を、基板の、部位aでは372μm、部位bでは339μm、部位cでは361μm、部位dでは365μm、部位eでは359μm、部位fでは371μm、部位gでは339μmにそれぞれ変更し、その他の部位におけるスリットダイと誘電体層付ガラス基板との間隙は前回と同一の350μmに設定して塗布した。
【0050】
かかる条件で2枚目以降の塗布を行い、塗布後の塗膜の厚みを確認したところ、全ての基板について塗膜の厚み分布が許容範囲300μm±5μmの範囲内におさまっていた。すなわち、塗布条件の決定をただ1回の試行で行うことができた。これにより、通常、少なくとも3〜4回の試行錯誤を繰り返す必要のある、上述の方法による修正操作を行わない従来の方法にくらべて、作業時間を15〜20分ほど短縮できた。
【0051】
次に、塗膜の厚み分布が許容範囲内にあることを確認できた2枚目以降の塗布基板を、100℃で20分乾燥した。乾燥後の塗膜の塗布方向における厚み分布を測定したところ、140μm±3μmの許容範囲内にあった。
【0052】
次に、フォトマスクを用いて乾燥塗布基板を露光し、さらに現像、焼成を行ってストライプ状の隔壁を形成した。隔壁はピッチ220μm、幅30μm、高さ130μmであり、本数は1,921本であった。
【0053】
次に、スクリーン印刷法を用いて赤色、緑色、青色の蛍光体ペーストを順次隔壁間に塗布し、80℃で15分乾燥し、さらに460℃で15分焼成し、PDPの背面板パネルを得た。
【0054】
次に、上記背面板パネルに別途用意した前面板パネルを貼り合わせ、封着した後、Xe5体積%、Ne95体積%の混合ガスを封入し、駆動回路を接続してPDPを得た。
【0055】
【発明の効果】
本発明は、ダイから吐出される塗液を複数個の被塗布部材に次々に塗布する塗布部材の製造方法であって、前の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定し、得られた厚み分布に基づいて後に塗布する被塗布部材の塗布方向における塗膜の厚み分布を決定するので、実施例にも示したように、塗布条件の設定を極めて容易に行うことができるようになり、塗布部材の製造コストを下げることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る塗布部材の製造装置の概略正面図である。
【図2】塗布方向における基板の各部位における塗膜の許容される最大厚みと最小厚みの一例を示すグラフである。
【図3】塗布方向における塗膜の厚み分布の一例を示すグラフである。
【図4】後の塗布時におけるダイからの塗液吐出量の設定方法を示すフローチャートである。
【図5】後の塗布時におけるダイと被塗布部材との間隙の設定方法を示すフローチャートである。
【図6】実施例1における前の塗布部材の塗布方向における塗膜の厚み分布を示すグラフである。
【図7】実施例2における前の塗布部材の塗布方向における塗膜の厚み分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1:基板移動手段
1a:架台
1b:基板テーブル
1c:ボス
1d:ボールねじ
1e:サーボモータ
2:塗液供給手段
2a:塗液タンク
2b:塗液ポンプ
2c:配管
2d:配管
3:塗布手段
3a:支柱
3b:ガイド
3c:ホルダ
3d:スリットダイ
3e:サーボモータ
3f:ボールねじ
4:膜厚測定手段
4a:高さ検出器
4b:データ処理回路
5:膜厚制御手段
6:制御手段
7:基板(被塗布部材)

Claims (11)

  1. ダイから吐出される塗液を複数個の被塗布部材に次々に塗布する塗布部材の製造方法であって、前の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定し、得られた厚み分布に基づいて後に塗布する被塗布部材の塗布方向における塗膜の厚み分布を決定することを特徴とする塗布部材の製造方法。
  2. ダイと被塗布部材との間隙を所望の一定値に保ちつつダイと被塗布部材とを相対的に移動させながらダイから塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行う塗布部材の製造方法であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を求め、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を増し、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を減ずることを特徴とする塗布部材の製造方法。
  3. ダイと被塗布部材とを間隙をおいて相対的に移動させながらダイから定量の塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行う塗布部材の製造方法であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を求め、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を大きくし、任意の塗布部材について求めた塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を小さくすることを特徴とする塗布部材の製造方法。
  4. 被塗布部材として枚葉部材を用いる、請求項1〜3のいずれかに記載の塗布部材の製造方法。
  5. 塗膜の厚み分布を、塗布部材の厚みと被塗布部材の厚みとの差から求める、請求項1〜4のいずれかに記載の塗布部材の製造方法。
  6. ダイと被塗布部材との間隙を所望の一定値に保ちつつダイと被塗布部材とを相対的に移動させながらダイから塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行うようにした塗布部材の製造装置であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定する膜厚測定手段と、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を増し、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においては塗液の吐出量を減ずる吐出量制御手段とを設けたことを特徴とする塗布部材の製造装置。
  7. ダイと被塗布部材とを間隙をおいて相対的に移動させながらダイから定量の塗液を吐出して被塗布部材に塗布する操作を複数個の被塗布部材について次々に行うようにした塗布部材の製造装置であって、任意の塗布部材について塗布方向における塗膜の厚み分布を測定する膜厚測定手段と、次の被塗布部材への塗布時に、塗布方向における塗膜の厚み分布が許容範囲内になるように、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を下回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を大きくし、任意の塗布部材について測定した塗膜の厚みが許容範囲を上回っている部位に対応する次の被塗布部材の部位においてはダイとその次の被塗布部材との間隙を小さくする間隙制御手段とを設けたことを特徴とする塗布部材の製造装置。
  8. 被塗布部材が枚葉部材である、請求項6または7に記載の塗布部材の製造装置。
  9. 膜厚測定手段が、塗布部材の厚みを測定する手段と、被塗布部材の厚みを測定する手段と、これら両手段から得られる測定値を減算する手段とを包含している、請求項6〜8のいずれかに記載の塗布部材の製造装置。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法を用いる、プラズマディスプレイパネル部材の製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法または請求項6〜9のいずれかに記載の製造装置を用いて製造されたプラズマディスプレイパネル部材。
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