JP2004211905A - 真空断熱材とそれを用いた防寒具 - Google Patents

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Abstract

【課題】適用する対象物の形状に制限が少なく、用途の広い真空断熱材を提供する。
【解決手段】真空断熱材10は、複数個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆い内部を減圧して成り、この芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜め45度の4方向の折曲線10a,10b,10c,10dを形成できるように、格子状に、縦(横)方向に隣接する芯材11と横(縦)の辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この複数個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部13が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、折り曲げ可能な真空断熱材と、その真空断熱材を用いた防寒具に関するものである。
従来の折り曲げ可能な真空断熱材としては、図16に示すように、3つの長方形の芯材1をガスバリア性のフィルム2で覆いフィルム2の内部を減圧して成り、3つの芯材1は一方向に互いに所定間隔離れて略同一面上に配置されており、3つの芯材1のそれぞれが独立した空間内に位置するように隣接する芯材1の間に位置するフィルムが熱溶着されており、隣接する芯材1の間に位置する熱溶着部3を折曲線4aとして折り曲げ可能な真空断熱材4があった(例えば、特許文献1参照)。
この真空断熱材4は、図17に示すように、冷蔵庫などの断熱箱体の外箱5の内側に設けられるものである。外箱5は金属板6をコ字状に折り曲げたものであるが、真空断熱材4は、コ字状に折り曲げる前の状態の金属板6に、金属板6の折曲線に真空断熱材4の折曲線4aが対応するように接着固定されており、外箱5の内面となる面に真空断熱材4が接着固定された金属板6をコ字状に折り曲げることにより、図17に示す、内面に真空断熱材4を備えた外箱5が造られる。
特開平7−98090号公報
しかしながら、上記従来の真空断熱材4は、複数の長方形の芯材1が一方向に互いに所定間隔離れて略同一面上に配置されており、隣接する芯材1の間に位置する熱溶着部3に形成される各折曲線は、互いに略平行であるため、従来の真空断熱材4を適用(接着または貼付)することのできる対象物は、平面と、横断面の形状および大きさが長手方向で変わらない物体の側面(例えば、横断面が三つ以上の角をもつ多角形の多角柱形状の物体の側面、横断面が三つ以上の角をもつ多角形の筒状の物体の内側の側面または外側の側面)に限られており、例えば、防寒具の中の羽毛や綿の代わりに、上記従来の真空断熱材を使うことは困難であった。
本発明は、適用する対象物の形状に制限が少なく、そのため用途の広い真空断熱材を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、真空断熱材を用いた防寒具を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明の真空断熱材は、六角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で3方向の折曲線を形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されているのである。
これにより、3方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なくなる。よって、用途の広い真空断熱材を提供できる。また、3方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良いという効果がある。
また、上記第1の目的を達成するために、別の本発明の真空断熱材は、八角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状または千鳥状に互いに所定間隔離して配置されているのである。
これにより、4方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なくなる。よって、用途の広い真空断熱材を提供できる。また、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良いという効果がある。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明の防寒具は、衣料に、上記本発明の真空断熱材を設けたものであり、本発明の真空断熱材は、3方向または4方向に折り曲げ可能であるため、芯材の大きさを適切に選択することにより、防寒具用に適した柔軟性を確保できるので、真空断熱材の高い断熱性能を活かした薄くて断熱性能の高い防寒具を提供できる。
本発明の真空断熱材は、3方向または4方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広いという効果がある。また、3方向または4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高く、柔軟性と断熱性能のバランスが良いという効果がある。
また、本発明の防寒具は、芯材の大きさを適切に選択することにより、防寒具用に適した柔軟性を確保できるので、真空断熱材の高い断熱性能を活かした薄くて断熱性能の高い防寒具を提供できる。
本発明の請求項1記載の真空断熱材の発明は、六角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で3方向の折曲線を形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されているのである。
これにより、3方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なくなる。よって、用途の広い真空断熱材を提供できる。また、3方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良いという効果がある。
また、請求項2記載の真空断熱材の発明は、八角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状または千鳥状に互いに所定間隔離して配置されているのである。
これにより、4方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なくなる。よって、用途の広い真空断熱材を提供できる。また、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良いという効果がある。
また、請求項3記載の真空断熱材の発明は、請求項1または2記載の発明における複数の芯材のそれぞれが独立した空間内に位置するように前記芯材の周囲にフィルムの熱溶着部が設けられているものである。
これにより、請求項1または2記載の発明の作用効果に加えて、複数の芯材のそれぞれが独立した空間内に位置するように前記芯材の周囲に前記フィルムの熱溶着部が設けられているので、特定の芯材が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、請求項4記載の真空断熱材の発明は、請求項3記載の発明において、隣接する芯材との間に所定幅の熱溶着部が残るように、フィルムに孔を設けたものであり、請求項3に記載の発明の作用効果に加えて、真空断熱材における断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔があいているので、真空断熱材の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。例えば、この真空断熱材を衣類に設けて防寒具とした場合は、この孔から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
また、請求項5記載の防寒具の発明は、衣料に、請求項1から4のいずれか一項記載の真空断熱材を設けたものであり、請求項1から4のいずれか一項記載の真空断熱材は、3方向または4方向に折り曲げ可能であるため、芯材の大きさを適切に選択することにより、防寒具用に適した柔軟性を確保できるので、真空断熱材の高い断熱性能を活かした薄くて断熱性能の高い防寒具を提供できる。
また、請求項6記載の真空断熱材の発明は、請求項5記載の発明における真空断熱材が、衣料に着脱可能に取り付けられるものであり、温暖な気候になって高い断熱性が不要な時や、クリーニング時に、防寒具から真空断熱材を取り外せるという効果を有する。
以下、本発明の真空断熱材と、その真空断熱材を用いた防寒具の実施の形態にについて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の真空断熱材の実施の形態1を示す平面図、図2は図1のA−A線断面図である。
本実施の形態の真空断熱材10は、16個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜めの4方向の折曲線10a,10b,10c,10dを形成できるように、格子状に、縦(横)方向に隣接する芯材11と横(縦)の辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この16個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部13が設けられているものである。
フィルム12としては、アルミ蒸着層またはアルミ箔層を中間層に有するラミネートフィルムを使用できる。また、芯材11は、シート状のガラス繊維を重ねて多層化したものでもよい。
本実施の形態の真空断熱材10は、隣接する芯材11の間に位置するフィルム12の熱溶着部13で、縦方向、横方向、縦または横に対して45度の斜め方向の4方向に曲げることができるが、縦と横方向は、斜め方向より曲げやすい。
以上のように本実施の形態の真空断熱材10は、複数の略正八角形の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材11は、隣接する芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線10a,10b,10c,10dを形成できるように格子状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部13が設けられているので、4方向に真空断熱材10を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材11が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材11が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材10の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材11の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部13の幅が広く、そのため熱溶着部13を通して各芯材11が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
また、芯材11の形状を、略正八角形にしたので、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材11の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良い。
なお、本実施の形態の真空断熱材10は、縦横方向にそれぞれ4つの芯材11が並ぶものであったが、これに限定するものではない。
また、真空断熱材10の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部13の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図3は本発明の真空断熱材の実施の形態2を示す平面図である。
本実施の形態の真空断熱材20は、13個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この13個の芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜めの4方向の折曲線20a,20b,20c,20dを形成できるように、千鳥状に、斜め45度方向に隣接する芯材11と斜めの辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この13個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部13が設けられているものである。
本実施の形態の真空断熱材20は、隣接する芯材11の間に位置するフィルム12の熱溶着部13で、縦方向、横方向、縦または横に対して45度の斜め方向の4方向に曲げることができるが、斜め方向は、縦または横方向より曲げやすい。
以上のように本実施の形態の真空断熱材20は、複数の略正八角形の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材11は、隣接する芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線20a,20b,20c,20dを形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部13が設けられているので、4方向に真空断熱材20を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材11が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材11が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材10の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材11の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部13の幅が広く、そのため熱溶着部13を通して各芯材11が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
また、芯材11の形状を、略正八角形にしたので、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材11の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良い。
なお、本実施の形態の真空断熱材20は、13個の芯材11が千鳥状に並ぶものであったが、これに限定するものではない。
また、真空断熱材20の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部13の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図4は本発明の真空断熱材の実施の形態3を示す平面図、図5は図4のB−B線断面図である。
本実施の形態の真空断熱材30は、16個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜めの4方向の折曲線を形成できるように、格子状に、縦(横)方向に隣接する芯材11と横(縦)の辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この16個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部33が設けられ、隣接する芯材11の間で、且つ、熱溶着部33を間に挟んで芯材11の外周側に、フィルム12が熱溶着されていない非熱溶着部34を有するものである。
本実施の形態の真空断熱材30は、隣接する芯材11の間に位置するフィルム12の部分で、縦方向、横方向、縦または横に対して45度の斜め方向の4方向に曲げることができるが、縦と横方向は、斜め方向より曲げやすい。
以上のように本実施の形態の真空断熱材30は、複数の略正八角形の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材11は、隣接する芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部33が設けられているので、4方向に真空断熱材30を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材11が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材11が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、隣接する芯材11の間で、且つ、熱溶着部33を間に挟んで芯材11の外周側に、フィルム12が熱溶着されていない非熱溶着部34を有するので、熱溶着部33をパターン化しやすいので、溶着装置の小型化、簡略化が可能になり、溶着作業が容易に行える。
また、芯材11の形状を、略正八角形にしたので、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材11の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良い。
なお、本実施の形態の真空断熱材30は、縦横方向にそれぞれ4つの芯材11が並ぶものであったが、これに限定するものではない。
なお、図6に示す本実施の形態の変形例の真空断熱材30aのように、芯材11の周囲に設けられるフィルム12の熱溶着部33aは、芯材11のそれぞれに対して独立して設けられる、芯材11を囲む略正八角形のドーナツ形とし、熱溶着部33a以外の部分のフィルム12を非熱溶着部34aとしても構わない。
また、真空断熱材30の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部33または非熱溶着部34の部分を切断することが好ましい。
なお、図6に示す本実施の形態の変形例の真空断熱材30aの切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の非熱溶着部34aの部分を切断することが好ましい。
(実施の形態4)
以下、本発明の実施の形態4の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図7は本発明の真空断熱材の実施の形態4を示す平面図、図8は図7のC−C線断面図である。
本実施の形態の真空断熱材40は、16個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜めの4方向の折曲線を形成できるように、格子状に、縦(横)方向に隣接する芯材11と横(縦)の辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この16個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部43が設けられ、さらに、隣接する芯材11との間に所定幅の熱溶着部43が残るように、フィルム12に円形の孔44を設けたものである。
本実施の形態の真空断熱材40は、隣接する芯材11の間に位置するフィルム12の熱溶着部43で、縦方向、横方向、縦または横に対して45度の斜め方向の4方向に曲げることができるが、縦と横方向は、斜め方向より曲げやすい。
以上のように本実施の形態の真空断熱材40は、複数の略正八角形の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材11は、隣接する芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部43が設けられているので、4方向に真空断熱材40を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材11が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材11が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材40の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材11の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部43の幅が広く、そのため熱溶着部43を通して各芯材11が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
また、芯材11の形状を、略正八角形にしたので、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材11の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良い。
また、本実施の形態の真空断熱材40は、隣接する芯材11との間に所定幅の熱溶着部43が残るように、フィルム12に孔44を設けたものであり、真空断熱材40における断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔44があいているので、真空断熱材40の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材40と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。例えば、この真空断熱材40を衣類に設けて防寒具とした場合は、この孔44から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
なお、本実施の形態の真空断熱材40は、縦横方向にそれぞれ4つの芯材11が並ぶものであったが、これに限定するものではない。
また、真空断熱材40の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部43の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態5)
以下、本発明の実施の形態5の真空断熱材について説明するが、実施の形態1または3と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図9は本発明の真空断熱材の実施の形態5を示す平面図、図10は図9のD−D線断面図である。
本実施の形態の真空断熱材50は、16個の略正八角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材11は、隣接する芯材11の間に位置する部分で、芯材11の八角形の各辺に平行に、縦、横、斜めの4方向の折曲線を形成できるように、格子状に、縦(横)方向に隣接する芯材11と横(縦)の辺が対向するように、且つ、互いに、略八角形の芯材11の一辺の長さに芯材11を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この16個の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部53が設けられ、且つ、隣接する芯材11の間で、且つ、熱溶着部53を間に挟んで芯材11の外周側に、フィルム12が熱溶着されていない非熱溶着部55を有し、隣接する芯材11との間に所定幅の熱溶着部53が残るように、フィルム12の非熱溶着部55に孔54を設けたものである。
本実施の形態の真空断熱材50は、隣接する芯材11の間に位置するフィルム12の部分で、縦方向、横方向、縦または横に対して45度の斜め方向の4方向に曲げることができるが、縦と横方向は、斜め方向より曲げやすい。
以上のように本実施の形態の真空断熱材50は、複数の略正八角形の芯材11をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材11は、隣接する芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材11のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材11の周囲にフィルム12の熱溶着部53が設けられているので、4方向に真空断熱材50を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材11が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材11が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
また、隣接する芯材11の間で、且つ、熱溶着部53を間に挟んで芯材11の外周側に、フィルム12が熱溶着されていない非熱溶着部55を有するので、熱溶着部53をパターン化しやすいので、溶着装置の小型化、簡略化が可能になり、溶着作業が容易に行える。
また、芯材11の形状を、略正八角形にしたので、4方向に折り曲げ可能な真空断熱材としては、芯材11の占める面積の割合が大きいため、比較的断熱性能が高い。したがって、柔軟性と断熱性能のバランスが良い。
また、本実施の形態の真空断熱材50は、隣接する芯材11との間に所定幅の熱溶着部53が残るように、フィルム12に孔54を設けたものであり、真空断熱材50における断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔54があいているので、真空断熱材50の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材50と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。例えば、この真空断熱材50を衣類に設けて防寒具とした場合は、この孔54から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
なお、本実施の形態の真空断熱材50は、縦横方向にそれぞれ4つの芯材11が並ぶものであったが、これに限定するものではない。
また、芯材11の周囲に設けられるフィルム12の熱溶着部53は、芯材11のそれぞれに対して独立して設けられる、芯材11を囲む略正八角形のドーナツ形であっても構わない。
また、孔54の縁は、フィルム12の密封性向上のため、熱溶着されていることが好ましく、孔54を取付け等に利用する場合は、孔54の縁からフィルム12が破損しないように、孔54の縁を補強することが好ましい。
また、真空断熱材50の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部53または非熱溶着部55の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態6)
以下、本発明の実施の形態6の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図11は本発明の真空断熱材の実施の形態6を示す平面図である。
本実施の形態の真空断熱材100は、16個の略正六角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材101をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材101は、2つの辺が横方向に平行になるように配置され、隣接する芯材101の間に位置する部分で、芯材101の六角形の各辺に垂直に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向の折曲線100a,100b,100cを形成できるように、千鳥状(蜂の巣状)に、隣接する芯材101と辺が対向するように、且つ、互いに、略六角形の芯材101の一辺の長さの約0.87倍に芯材101を覆うフィルム12の厚みの4倍の大きさを加えた大きさより若干大きい所定間隔離して配置されており、この16個の芯材101のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材101の周囲に略正六角形のドーナツ状のフィルム12の熱溶着部103が設けられているものである。
本実施の形態の真空断熱材100は、隣接する芯材101の間に位置するフィルム12の熱溶着部103で、縦方向と、縦に対して左右60度の斜め方向の3方向に曲げることができる。
以上のように本実施の形態の真空断熱材100は、複数の略正六角形の芯材101をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材101は、隣接する芯材101の間に位置する部分で3方向の折曲線100a,100b,100cを形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材101のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材101の周囲に略正六角形のドーナツ状のフィルム12の熱溶着部103が設けられているので、3方向に真空断熱材100を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材101が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材101が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材100の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材101の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部103の幅が広く、そのため熱溶着部103を通して各芯材101が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
また、熱溶着部103を、略正六角形のドーナツ状パターンの繰り返し、または蜂の巣状にパターン化しやすいので、溶着装置の小型化、簡略化が可能になり、溶着作業が容易に行える。
また、真空断熱材100の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部103の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態7)
以下、本発明の実施の形態7の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図12は本発明の真空断熱材の実施の形態7を示す平面図である。
本実施の形態の真空断熱材110は、16個の略正六角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材111をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この16個の芯材111は、2つの辺が縦方向に平行になるように配置され、隣接する芯材111の間に位置する部分で、芯材111の六角形の各辺に平行に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向の折曲線110a,110b,110cを形成できるように、千鳥状に、隣接する芯材111と角が対向するように、所定間隔離して配置されており、この16個の芯材111のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材111の周囲にフィルム12の熱溶着部113が設けられ、さらに、隣接する芯材111との間に所定幅の熱溶着部113が残るように、隣接する3つの芯材111の間に位置するフィルム12の熱溶着部113に円形の孔114を有するものである。
本実施の形態の真空断熱材110は、隣接する芯材111の間に位置するフィルム12の熱溶着部113で、縦方向と、縦に対して左右60度の斜め方向の3方向に曲げることができる。
以上のように本実施の形態の真空断熱材110は、複数の略正六角形の芯材111をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材111は、隣接する芯材111の間に位置する部分で3方向の折曲線110a,110b,110cを形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材111のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材111の周囲にフィルム12の熱溶着部113が設けられているので、3方向に真空断熱材110を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材111が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材111が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材110の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材111の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部113の幅が広く、そのため熱溶着部113を通して各芯材111が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
本実施の形態は、16個の芯材111を、2つの辺が縦方向に平行になるように配置し、隣接する芯材111の間に位置する部分で、芯材111の六角形の各辺に平行に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向の折曲線110a,110b,110cを形成できるように、千鳥状に、隣接する芯材111と角が対向するように、所定間隔離して配置したので、実施の形態6の配置(2つの辺が横方向に平行になるように配置し、隣接する芯材の間に位置する部分で、芯材の六角形の各辺に垂直に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向以上の折曲線を形成できるように、千鳥状に、隣接する芯材と辺が対向するように、所定間隔離して配置)よりも、芯材111の間隔を狭くして、芯材111の占める面積の割合を大きくできるため、比較的断熱性能を高くできる。
また、本実施の形態の真空断熱材110は、隣接する芯材111との間に所定幅の熱溶着部113が残るように、フィルム12に孔114を設けたものであり、真空断熱材110における断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔114があいているので、真空断熱材110の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材110と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。例えば、この真空断熱材110を衣類に設けて防寒具とした場合は、この孔114から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
また、本実施の形態は、実施の形態4のように、複数の略正八角形の芯材を格子状に配置し隣接する4つの芯材の間に位置するフィルム12の熱溶着部に孔を設ける場合よりも、孔114の数を多くできる。
また、真空断熱材110の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部113の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態8)
以下、本発明の実施の形態8の真空断熱材について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図13は本発明の真空断熱材の実施の形態8を示す平面図である。
本実施の形態の真空断熱材120は、28個の略正六角形に成型されたガラス繊維からなる厚さ5mm前後の芯材121をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、この28個の芯材121は、2つの辺が縦方向に平行になるように配置され、隣接する芯材121の間に位置する部分で、芯材121の六角形の各辺に平行に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向の折曲線120a,120b,120cを形成できるように、所定間隔離れて隣接する芯材121の辺同士が対向するように略正六角形の芯材121を6つ環状に並べたものを1組として、各組を千鳥状に、所定間隔離して配置されており、この28個の芯材121のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材121の周囲にフィルム12の熱溶着部123が設けられ、さらに、隣接する芯材121との間に所定幅の熱溶着部123が残るように、各組の環状に配置された6つの芯材121の間に位置するフィルム12の熱溶着部123に円形の孔124を有するものである。
本実施の形態の真空断熱材120は、隣接する芯材の間に位置するフィルム12の熱溶着部123で、縦方向と、縦に対して左右60度の斜め方向の3方向に曲げることができる。
以上のように本実施の形態の真空断熱材120は、複数の略正六角形の芯材121をガスバリア性のフィルム12で覆いフィルム12の内部を減圧して成り、複数の芯材121は、隣接する芯材121の間に位置する部分で3方向の折曲線120a,120b,120cを形成できるように環状に配置された6つ一組の芯材121(辺同士が対向するように所定間隔離れて横に並ぶ2つ一組の芯材121)を千鳥状に互いに所定間隔離して配置されており、複数の芯材121のそれぞれが独立した空間内に位置するように芯材121の周囲にフィルム12の熱溶着部123が設けられているので、3方向に真空断熱材120を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。
また、特定の芯材121が入った空間の真空度が低下することが起きても、他の芯材121が入った空間の真空度まで低下することはなく、断熱性能の低下を最小限に抑えることができる。
本実施の形態では、真空断熱材120の外周部に位置するフィルム12と隣接する芯材121の間に位置する部分のフィルム12がすべて熱溶着されているので、熱溶着部123の幅が広く、そのため熱溶着部123を通して各芯材121が入った空間の真空度が低下する可能性をかなり低くできる。
本実施の形態では、複数の芯材121を、2つの辺が縦方向に平行になる向きで配置し、隣接する芯材121の間に位置する部分で、芯材121の六角形の各辺に平行に、縦と、縦に対して左右60度の斜めの3方向の折曲線120a,120b,120cを形成できるように、所定間隔離れて隣接する芯材121の辺同士が対向するように略正六角形の芯材121を6つ環状に並べたものを1組として、各組を千鳥状に、所定間隔離して配置したので、芯材121の占める面積の割合を大きくでき、比較的断熱性能を高くできる。
また、本実施の形態の真空断熱材120は、隣接する芯材121との間に所定幅の熱溶着部123が残るように、フィルム12に孔124を設けたものであり、真空断熱材120における断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔124があいているので、真空断熱材120の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材120と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。例えば、この真空断熱材120を衣類に設けて防寒具とした場合は、この孔124から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
本実施の形態では、孔124の大きさを、実施の形態7よりも大きく、芯材121の略正六角形に内接する円の大きさまで大きくすることができるが、実施の形態7とは逆に、孔124をあけることのできる位置が少なくなる。
また、真空断熱材120の適用時は、必要な大きさ、形に切断して使用することができるが、切断時は、断熱性能の低下を最小限に止めるために、フィルム12の熱溶着部123の部分を切断することが好ましい。
(実施の形態9)
以下、本発明の実施の形態9の真空断熱材を用いた防寒具について説明するが、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図14は本発明の真空断熱材を用いた防寒具の実施の形態9を示す正面図、図15は同実施の形態の真空断熱材を用いた防寒具の背面図である。
本実施の形態の防寒具200は、衣料としてのジャケット201の中に、芯材の数と大きさとフィルムの形状をジャケット201用に調整した実施の形態1の真空断熱材10を設けたものである。
真空断熱材10は、所定の大きさの長方形の真空断熱材を製造した後に、ジャケット201に合わせて切断したものでも構わない。その場合、切断されて役に立たない部分の芯材を最初からフィルム内に配置しないようにして真空断熱材10を製造しても構わない。
ここで、真空断熱材10は、4方向に折り曲げ可能であるため、芯材の大きさを適切に選択することにより、動きやすい防寒具用に適した柔軟性を確保できるので、真空断熱材の高い断熱性能を活かした薄くて断熱性能の高い防寒具を提供できる。
なお、真空断熱材10が、ジャケット201に形成された袋部に挿入されるようにすると、真空断熱材10を見えないようにでき、ジャケット201に形成された袋部に真空断熱材10を挿入するだけで、真空断熱材10に損傷を与える心配なく、ジャケット201と真空断熱材10を容易に一体化でき、真空断熱材10の取り外し、取り替えが比較的簡単にできる。
また、真空断熱材10が、マジックテープ(登録商標)、ファスナー、ボタン、フォックその他の係止具により、ジャケット201に着脱可能に取り付けられるようにすると、温暖な気候になって高い断熱性が不要な時や、クリーニング時に、防寒具から真空断熱材を取り外せて便利である。
本実施の形態の防寒具は、実施の形態1の真空断熱材10を用いたが、実施の形態2から8のいずれかの真空断熱材を用いても良く、通気性が必要であれば、実施の形態4、5、7、8のような孔のあいた真空断熱材を用いることができる。孔のあいた真空断熱材を用いた場合は、この孔から、汗の蒸気を外部に放出することができ、防寒具の内側が蒸れず快適である。
なお、本実施の形態では、ジャケットで説明したが、他の衣類にも適用可能である。
本発明の真空断熱材は、3方向または4方向に真空断熱材を折り曲げることができ、そのため、従来の真空断熱材よりも適用する対象物の形状に制限が少なく、用途が広い。例えば、芯材の大きさを適切に選択することにより、防寒具用に適した柔軟性を確保できるので、真空断熱材の高い断熱性能を活かした薄くて断熱性能の高い防寒具にも適用できる。また、さらに断熱性能の低下の影響が少ない部分に孔をあけた真空断熱材は、真空断熱材の一方の面から他方の面に、空気や水を排出する必要がある用途や、適用箇所の都合上、物(例えば、管などの部品)を通す必要がある用途や、真空断熱材と発泡断熱材と組み合わせた複合断熱材において、製造の都合上、真空断熱材の一方の面から他方の面に、発泡断熱材を流す必要がある所にも適用できる。
本発明の真空断熱材の実施の形態1を示す平面図 図1のA−A線断面図 本発明の真空断熱材の実施の形態2を示す平面図 本発明の真空断熱材の実施の形態3を示す平面図 図4のB−B線断面図 実施の形態3の変形例の真空断熱材を示す平面図 本発明の真空断熱材の実施の形態4を示す平面図 図7のC−C線断面図 本発明の真空断熱材の実施の形態5を示す平面図 図9のD−D線断面図 本発明の真空断熱材の実施の形態6を示す平面図 本発明の真空断熱材の実施の形態7を示す平面図 本発明の真空断熱材の実施の形態8を示す平面図 本発明の真空断熱材を用いた防寒具の実施の形態9を示す正面図 同実施の形態の真空断熱材を用いた防寒具の背面図 従来の真空断熱材の平面図 同従来の真空断熱材を断熱箱体の外箱に設けた状態の断面図
符号の説明
10,20,30,40,50 真空断熱材
10a,10b,10c,10d 折曲線
11,101,111,121 芯材
12 フィルム
13,33,43,53,103,113,123 熱溶着部
20a,20b,20c,20d 折曲線
34,34a,55 非熱溶着部
44,54,114,124 孔
100,110,120 真空断熱材
100a,100b,100c 折曲線
110a,110b,110c 折曲線
120a,120b,120c 折曲線
200 防寒具
201 衣類(ジャケット)

Claims (6)

  1. 六角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で3方向の折曲線を形成できるように千鳥状に互いに所定間隔離して配置されている真空断熱材。
  2. 八角形の複数の芯材をガスバリア性のフィルムで覆い前記フィルムの内部を減圧して成り、前記複数の芯材は、隣接する前記芯材の間に位置する部分で4方向の折曲線を形成できるように格子状または千鳥状に互いに所定間隔離して配置されている真空断熱材。
  3. 複数の芯材のそれぞれが独立した空間内に位置するように前記芯材の周囲にフィルムの熱溶着部が設けられている請求項1または2記載の真空断熱材。
  4. 隣接する芯材との間に所定幅の熱溶着部が残るように、フィルムに孔を設けた請求項3記載の真空断熱材。
  5. 衣料に、請求項1から4のいずれか一項記載の真空断熱材を設けた防寒具。
  6. 真空断熱材は、衣料に着脱可能に取り付けられる請求項5記載の防寒具。
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