JP2004211054A - 香料組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくともアルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類を含有する調合香料を、酸性イオン交換樹脂の存在下に処理することを特徴とする漂白剤成分、染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、漂白剤成分、染毛剤成分のような強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法および該香料組成物を含有する漂白剤組成物および染毛剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、衣類等の漂白には漂白剤が使用されている。これらの漂白剤は、漂白効果、除菌効果があり、洗濯用洗剤や家庭用洗剤として広く利用されている。しかしながら、これらの漂白剤は前述のような多彩な用途がある反面、使用時に不快な刺激臭を放つという欠点がある。例えば、塩素系漂白剤の代表格である次亜塩素酸ナトリウム水溶液は特有の塩素臭を有しており、鼻への刺激があり使用者に不快感を与える場合が多く、また例えば、酸素系漂白剤である過炭酸カリウムや過ホウ酸カリウムは使用する各種基剤由来の悪臭を感ずることがある。
【0003】
一方、例えば、永久的な染色を行う染毛剤の場合には、通常、アルカリ性条件下での酸化反応を毛髪内で行うため、蛋白質の変質臭などの不快臭が繊毛後も残るなどの問題がある。
【0004】
このような漂白剤または染毛剤自体、又はそれらの処理時に生成する刺激臭、悪臭をマスキングするため一般的に香料が使用されているが、使用する香料が漂白剤または染毛剤により分解され、充分なマスキング効果が得られなかったり、更なる悪臭を生成するなどの問題があった。
【0005】
漂白剤成分または染毛剤成分に安定な香料に関しては、これまで種々検討がなされ、例えば、エーテル化合物、ケトン化合物、エステル化合物等の酸化されない化合物や飽和脂肪族化合物、二重結合を持たないかあるいは反応性の低い二重結合を持つ芳香族化合物が安定であると報告され、例えば、フェニルメチルカルビノール、2,6−ジメチル−3,5−オクタジエン−2−オール、4−(2,2,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−メチル−2(3)−ブテン−2−オン、5−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−3−オンなど9種より選ばれた一種または二種以上の油性化合物からなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献1参照)、炭素−炭素二重結合もしくは三重結合の不飽和結合を有さず(芳香環は除く)、かつ3〜6員環構造を有し、その環内にエーテル結合を有する特定の香気性化合物からなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献2参照)、シトロネロール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシトロネロール、ムゴール、ミルセノールなどの17種の化合物群からなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献3参照)、アニソール、ベンゾフェノン、ベンジルフェニルエーテル、ブロメリア、セドレニルアセテート、p−ターシャリーブチルシクロヘキサノールなどの32種の香料からなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献4参照)、モノテルペン炭化水素および分子内に二重結合を2個以上有するテルペン系のアルコール、アルデヒド、ケトン、アセタールを配合した塩素ガスの発生を抑制した酸性洗浄剤(特許文献5参照)2,6−ジメチルヘプタン−2−オール、p−トルイルジメチルカルビノール、トリシクロ[5.2.1.02,6]−デカン−2−カルボン酸アルキルエステルなどからなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献6参照)、トリメチルシクロヘキサノール、クマリン、フェニルエチルアルコール、ムスクキシロール、ジヒドロミルセノールなどからなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献7参照)、カンフォレニルアルコール、ジヒドロシソオール、カリオフィレンオキサイドなどより選ばれる1種または2種以上の香料からなる次亜塩素酸ナトリウムを有効成分とする安定な液体漂白剤組成物(特許文献8参照)、1−置換−2,2,4−トリメチルペンタン−3−オン誘導体を含有する芳香性漂白剤組成物(特許文献9参照)、(A)ClogP値が1.5を超える香料化合物、(B)シリコーン化合物又は特定の界面活性剤及び(C)特定のカチオン性直接染料を含有する染毛剤組成物(特許文献10、11参照)などが提案されている。
【特許文献1】
特公平3−43319
【特許文献2】
特公平3−43320
【特許文献3】
特公平7−39596
【特許文献4】
特公昭54−25514
【特許文献5】
特開平7−113099
【特許文献6】
特開昭62−109900
【特許文献7】
特開昭52−69415
【特許文献8】
特開昭64−56798
【特許文献9】
特開2001−271092
【特許文献10】
特開2002−47151
【特許文献11】
特開2002−47153
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来より知られている前記したような漂白剤または染毛剤中で安定な香料化合物をそれぞれ調合して使用する場合には、調合香料の処方の組み直しをする必要があり、また、それらの香料化合物だけでは充分満足できる香気を再現することは困難であった。
【0007】
さらに、漂白剤中で安定であると考えられるアセタール化合物、ケタール化合物についても、汎用的に利用できるものは限られており、入手困難な化合物については、それぞれ別途合成する必要がありコストがかかるなどの問題があり、改善が求められていた。
【0008】
従って、本発明の目的は、容易に調製することができ、かつ次亜塩素酸ナトリウムなどの漂白剤成分または染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記した課題を解決するために鋭意検討した結果、今回、アルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類を含有する調合香料を酸性イオン交換樹脂の存在下で処理することにより、不安定なアルコール類、アルデヒド類、ケトン類を、より安定なアセタール類、ケタール類に導くことで、漂白剤または染毛剤中で安定な香料組成物を直接得ることができることを見出した。本発明の方法によれば、数種のアセタール類、ケタール類が一度に生成するため、それぞれを別途合成し調合する必要がなく、費用と効果を考えると非常に有用であり、また、このように調製した香料組成物は、漂白剤または染毛剤使用時に分解しアルコール類、アルデヒド類、ケトン類を再生するため、調合香料調製時の香気を再現することが可能であることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
従って、本発明は、少なくともアルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類を含有する調合香料を、酸性イオン交換樹脂の存在下に処理することを特徴とする漂白剤成分または染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法を提供するものである。
【0011】
また本発明は、上記の製造方法によって得られる香料組成物を含有することを特徴とする漂白剤組成物または染毛剤組成物が提供される。
【0012】
以下、本発明について更に詳細に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、少なくともアルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類を含有する調合香料を、酸性イオン交換樹脂の存在下に処理することを特徴とする漂白剤成分または染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法である。
【0014】
かかるアルコール類としては、通常、調合香料に使用されているアルコール類を挙げることができ、特に制限されるものではなく、例えば、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、トランス−2−ヘキセノール、シス−3−ヘキセノールなどの炭素数2〜20の直鎖もしくは分岐の飽和又は不飽和脂肪族アルコール類;リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロールなどの鎖状テルペン系アルコール類;α−テルピネオール、メントール、ボルネオールなどの環状テルペン系アルコール類;ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコールなどの芳香族アルコール類などを例示することができる。
【0015】
また、アルデヒド類としては、通常、調合香料に使用されているアルデヒド類を挙げることができ、特に制限されるものではなく、例えば、2,6−ノナジエナール、エタナール、プロパナール、ブタナール、ヘキサナール、トランス−2−デセナール、トランス−2−ヘキセナールなどの炭素数2〜20の直鎖もしくは分岐の飽和又は不飽和脂肪族アルデヒド類;シトラール、シトロネラールなどの鎖状テルペンアルデヒド類;ペリラアルデヒドなどの環状テルペンアルデヒド類;ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、バニリン、エチルバニリンなどの芳香族アルデヒド類などを例示することができる。
【0016】
また、ケトン類としては、通常、調合香料に使用されているケトン類を挙げることができ、特に制限されるものではなく、例えば、2−ペンタノン、3−オクタノン、2−ウンデカノン、エチルイソアミルケトン、メチレンテトラメチルヘプタノンなどの炭素数4〜20の直鎖もしくは分岐の飽和又は不飽和鎖状ケトン類;アミルシクロペンタノン、ヘキシルシクロペンタノン、シス−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、ダマセノン、ヨノン、イロンなどの環状ケトン類;l−カルボン、カンファー、ヌートカトンなどのテルペン系ケトン類;アセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、ラズベリーケトンなどの芳香族ケトン類などを例示することができる。
【0017】
なお、本発明において、調合香料中の上記のアルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類との含有量には特に制限はなく、使用目的に応じて適時決定することができる。
【0018】
また、本発明の調合香料には、必要に応じて更に香料成分として通常使用されているエステル類、テルペン系炭化水素類、精油類などの他の香料成分や溶剤類なども使用することができる。
【0019】
次に、上述のような調合香料を酸性イオン交換樹脂の存在下に処理することで、アルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類とのアセタール誘導体、ケタール誘導体が形成され、強アルカリで酸化性のある化合物含有組成物中で安定な香料組成物が得られる。このとき、アセタール化、ケタール化を促進させるために、エタノールを適量添加して処理することもできる。
【0020】
ここで使用される酸性イオン交換樹脂としては、例えば、ダイヤイオンSK1B、SK104、SK110、SK112、SK116(三菱化成(株)製の商品名)などの強酸性イオン交換樹脂;ダイヤイオンWK10、WK11、WK100、WT01S、WK40(三菱化成(株)製の商品名)などの弱酸性イオン交換樹脂などを例示することができ、その使用量は特に制限されるものではなく、通常、原料である調合香料に対して0.1〜10wt%であり、反応速度、コストの面から考えると好ましくは1〜5wt%である。また、これらの樹脂は使用後、濾過操作により容易に回収でき、このようにして回収した樹脂を再利用することもできる。
【0021】
また、処理の形態としては、加熱処理、加圧処理、超音波処理、熟成処理などが挙げられ、それぞれを単独に、もしくは併用して行うことができる。
【0022】
加熱処理の温度としては、使用する調合香料中のアルコール類やアルデヒド類および/またはケトン類の種類や濃度などにより異なるが、温度が低すぎると反応の進行が遅く、また温度が高すぎると望ましくない副反応が起きるので、通常、30℃〜200℃、好ましくは70〜120℃の範囲内とすることができる。加熱手段としては、公知の方法を適宜選択することができる。
【0023】
加圧処理の場合には、耐圧性の容器中で、ゲージ圧0.1〜10 MPa程度で行うことができ、加圧の手段としては、原料を加熱することで行うこともできるし、窒素などのガスを導入することで加圧することもできる。
【0024】
また、超音波照射処理の場合、照射する超音波の周波数は、一般的には、20kHz以上、好ましくは20〜35kHzとすることができる。また、超音波の照射エネルギーとしては、処理すべき調合香料の組成や量などにより異なるが、一般には80W〜5000Wとすることができる。
【0025】
また、熟成処理の場合、常温常圧下において、あるいは冷暗所で中長期間に渡り放置熟成させ、ゆっくりとアセタール類、ケタール類を形成させることができる。
【0026】
上述の方法によって得られる本発明の漂白剤成分、染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分に安定な香料組成物はそのままでも、また、必要に応じて処理後に残存しているアルコール類やアルデヒド類および/またはケトン類を水洗や減圧蒸留により除去してもよく、また、得られる処理後の香料組成物にさらにエステル類、エーテル類のような安定な官能基を有する香料化合物を加えて使用することもできる。
【0027】
このようにして得られる香料組成物は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液のような漂白剤成分、染毛剤成分などの強アルカリで酸化性のある成分に安定であり、なおかつ、漂白剤、染毛剤使用時には分解しアルコールとアルデヒドおよび/またはケトン類を再生するため、調合時の香気を再現することが可能である。
【0028】
本発明の漂白剤組成物、染毛剤組成物に使用される上記の香料組成物の配合割合は、所望する香気によって異なり一概には言えないが、通常、漂白剤組成物、染毛剤組成物に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲内とすることができる。
【0029】
本発明における漂白剤成分としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウムなどの塩素系漂白剤成分;過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水素などの酸素系漂白剤成分などを挙げることができる。
【0030】
本発明の漂白剤組成物には、一般に、漂白剤の活性を高めるために、漂白活性剤として、例えば、テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルグリコリルウリル、ペンタアセチルグルコース、シアナミド、シアノピリジン類、イソフタノニトリル、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸、ピペリジン、ピペリジン誘導体、モルホリン誘導体、ヘキサメチレンイミン誘導体、ジアザビシクロヘプタン誘導体、非複素環式N−ハロアミン化合物などを用いることもできる。
【0031】
さらに、本発明の漂白剤組成物には、漂白剤組成物が洗剤の場合、洗浄性能を高めるために、通常添加されている界面活性剤やビルダー、汚染防止剤、すすぎ改良剤、粘度調整剤、酵素、柔軟剤、蛍光剤色素等を配合することもできる。
【0032】
また、本発明の漂白剤組成物の製品の形状としては、液状、ゲル、塊状、錠剤、粉末、顆粒、カプセル等とすることができる。本発明の香料組成物が配合された漂白剤組成物は、例えば、台所用、浴室用、トイレ用、住宅家具用、排水パイプ用などの家庭用洗剤;衣類用、靴用などの洗濯洗剤;消毒剤、殺菌剤、防カビ剤、脱色剤などに利用することができる。
【0033】
本発明の方法によって製造することのできる香料組成物は、特に、染料とアルカリ剤などからなる1剤と、酸化剤を含む2剤とからなる2剤型の永久染毛剤組成物に配合することにより、その効果を発揮することができる。1剤の成分としては、例えば、パラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、トルエン−2,5−ジアミン、レゾルシン、メタアミノフェノール、メタフェニレンジアミンなどの芳香族アミノ化合物の酸化染料;アンモニア、モノエタノールアミンなどのアルカリ剤;溶剤;トリートメント成分;界面活性剤;安定化剤などを挙げることができる。2剤の成分としては、例えば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過ホウ素酸ナトリウム等の過ホウ素酸塩;過炭酸ナトリウム等の過炭酸塩;臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム等の臭素酸塩等が挙げられるが、特に過酸化水素が好ましい。
【0034】
本発明の方法によって得られる香料組成物は、上記した1剤に配合することにより、通常の調合香料を使用する場合に比べ、アルカリ剤による香気の変化を抑制し安定化することができる。また、1剤と2剤を混合して染色する場合には、異臭をマスキングできるという作用効果を有する。
【0035】
また、本発明の染毛剤組成物の製品の形状としては、例えば、液状、クリーム状等の毛髪を染色するのに適した剤形とすることができる。
【0036】
以下実施例により本発明の実施の態様をさらに具体的に説明する。
【0037】
【実施例】
実施例1
100mLフラスコに下記表1に示した調合香料A40.0g、99%エタノール20.0g及びダイヤイオンSK1B(強酸性イオン交換樹脂)2.0gを仕込み、80±5℃で5時間撹拌を行う。冷却後、イオン交換樹脂をろ別し、5%食塩水100gで3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥処理を施し、香料組成物34.0g(本発明品1)を得た。
【0038】
【表1】
表1:調合香料A
【0039】
実施例2
300mLフラスコに下記表2に示した調合香料B92.0g及びダイヤイオンSK1B(強酸性イオン交換樹脂)4.6gを仕込み、80±5℃で5時間撹拌を行う。冷却後、イオン交換樹脂をろ別し、5%食塩水100gで3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥処理を施し、香料組成物89.3g(本発明品2)を得た。
【0040】
【表2】
表2:調合香料B
【0041】
実施例3:香料組成物の漂白剤中での安定性試験
下記に示す漂白剤処方に、本発明品1および2の香料組成物と、対照として調合香料AおよびBの香料組成物を、漂白剤処方に0.1重量%添加し、室温、40℃および50℃にて、添加直後、2週間後、1ヶ月後および2ヶ月後の香気の変化を専門パネラー10名により下記の評価基準にて官能評価を行い、専門パネラー10名の平均的な評価結果を表3に示す。
(漂白剤処方)
1:花王(株)製のPOEラウリルエーテル硫酸Na(25%)の商品名
2:花王(株)製のラウリルジメチルアミンオキシド(35%)の商品名
3:テイカ(株)製のキシレンスルホン酸Naの商品名
4:南海化学工業(株)製(有効塩素:12.9%,NaCl:2.5%)
(評価基準)
5:香気変化なし
4:ほとんど香気変化なし
3:やや香気変化あり
2:香気変化あり
1:大きく香気劣変化あり
【0042】
【表3】
表3:漂白剤中での香料組成物の安定性
【0043】
実施例4
100mLフラスコに下記表4に示した調合香料C40.0g、99%エタノール20.0g及びダイヤイオンSK1B(強酸性イオン交換樹脂)2.0gを仕込み、80±5℃で5時間撹拌を行う。冷却後、イオン交換樹脂をろ別し、5%食塩水100gで3回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥処理を施し、香料組成物34.0g(本発明品3)を得た。
【0044】
【表4】
表4:調合香料C
【0045】
実施例5:香料組成物の染毛剤中での安定性試験
下記に示す染毛剤処方に、本発明品3の香料組成物と、対照として調合香料Cの香料組成物を、染毛剤処方(1剤)に0.1重量%添加し、室温、40℃および50℃にて、添加直後、2週間後、1ヶ月後および2ヶ月後の香気の変化を専門パネラー10名により下記の評価基準にて官能評価を行い、専門パネラー10名の平均的な評価結果を表5に示す。
(染毛剤処方)
(評価基準)
5:香気変化なし
4:ほとんど香気変化なし
3:やや香気変化あり
2:香気変化あり
1:大きく香気劣変化あり
【0046】
【表5】
表5:染毛剤(1剤)中での香料組成物の安定性
【0047】
表5の結果から、本発明品3の香料組成物は、調合香料Cに比べて1剤中のアルカリ剤に安定であった。また、1剤と2剤を混合して毛髪を染色した場合の異臭のマスキング効果の点でも本発明3の香料組成物を使用した場合のほうが、調合香料Cを使用した場合に比べ優れていると評価した。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、アルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類とを含有する調合香料を簡便な操作でアセタール化、ケタール化し次亜塩素酸塩水溶液などの漂白剤成分、染毛剤成分中で安定な香料組成物を提供することができる。
Claims (5)
- 少なくともアルコール類と、アルデヒド類および/またはケトン類を含有する調合香料を、酸性イオン交換樹脂の存在下に処理することを特徴とする強アルカリで酸化性のある成分含有組成物に配合するための香料組成物の製造方法。
- 強アルカリで酸化性のある成分含有組成物が漂白剤組成物である請求項1記載の製造方法。
- 強アルカリで酸化性のある成分含有組成物が染毛剤組成物である請求項1記載の製造方法。
- 請求項2記載の製造方法によって得られる香料組成物を含有することを特徴とする漂白剤組成物。
- 請求項3記載の製造方法によって得られる香料組成物を含有することを特徴とする染毛剤組成物。
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JP2007238573A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Ogawa & Co Ltd | 2剤型酸化染毛剤の第1剤に使用される香料、およびその香料を含有する2剤型酸化染毛剤の第1剤 |
JP2007238574A (ja) * | 2006-03-13 | 2007-09-20 | Ogawa & Co Ltd | 保存性に優れる2剤型酸化染毛剤の第1剤、および同剤の変化防止方法 |
JP2015017236A (ja) * | 2013-06-14 | 2015-01-29 | 花王株式会社 | 漂白洗浄剤組成物 |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003180586A patent/JP2004211054A/ja active Pending
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