JP2004208432A - バイブレータと回路基板との電気的接続構造及び携帯端末機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路基板と接触不良又は絶縁不良を起こすこと無く、回路基板に撓みや変形等が生じていても確実な電気的接続が得られるバイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供する。
【解決手段】振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的接続を、端子部と回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行うバイブレータと回路基板との電気的接続構造。ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成される。
【選択図】 図1
【解決手段】振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的接続を、端子部と回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行うバイブレータと回路基板との電気的接続構造。ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機のような着信報知動作を必要とする携帯端末機器における、体感振動発生用のバイブレータと、携帯端末機器の通信機能を備えた回路部品等が搭載されている回路基板との電気的接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に代表される携帯端末機器(以下、携帯機器)が普及するに伴い、電車内或いは会議中等に着信報知用のブザー音又はメロディ音が発生して他人に不快感を与えることがあった。
【0003】
そこで、バイブレータを携帯機器に搭載し、着信時にバイブレータを駆動させて振動を発生し、この振動を前記ブザー音、メロディ音の代わりに携帯機器の使用者に体感させることによって着信報知を行うと共に、周囲の他人に不快感を与えない手段が使用されている。
【0004】
このようなバイブレータの代表例としては、モータの回転軸に偏心分銅を取り付けて構成された振動発生機構を備える振動モータが搭載されている。この振動モータの端子部と回路基板上の電極とをリード線を半田付けして携帯機器に搭載し、リード線を介して前記バイブレータに駆動用信号を印加していた。
【0005】
しかしながら、リード線を用いた搭載構造では、リード線を一つ一つ手作業で端子部及び電極に半田付けしなければならず、作業時間が掛かり過ぎるため生産台数が伸び悩んでいる。
【0006】
そのため作業効率向上の要求が高まるに連れて、半田付け作業不要でバイブレータを携帯機器に搭載可能な構造として、図21に示すような搭載構造が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3299924号公報(第7頁、第4図)
【0008】
図21において、バイブレータである振動モータ100は、モータハウジング101と、モータハウジング101から突出した図示しないシャフトに備えられた偏心分銅102とから構成されている。また、モータハウジング101の端部には、図示されていないモータ回転子とブラシを介して電気的に接続される逆L字型端子103、103'が形成されている蓋部材104によって閉塞されている。蓋部材104は、逆L字型端子103、103'がモータハウジング101と接触しないように、連結部105が逆L字状に連設されている。
【0009】
一方、金属細線配向型異方導電性シリコンゴムコネクタ106は、上記蓋部材104に連設された連結部105と略同じ大きさの弾性部材からなり、少なくとも一列の金属細線106aが多数埋設されている。さらに、前記金属細線106aは、金属細線配向型異方導電性シリコンゴムコネクタ106の両端に僅かに突出するように設けられている。回路基板107には、図示されていない回路部品を接続するための配線パターンと、連結部105における逆L字型端子103、103'と略同じ形状の電極107a、107bが設けられている。電極107a、107bは前記配線パターンに電気的に接続されている
【0010】
逆L字型端子103、103'を、金属細線106aを介して電極107a、107bに電気的に接続することによって、半田およびリード線が不要な電気的接続構造、及び携帯機器への搭載構造を実現するものである。
【0011】
又、半田付け作業不要という同一目的を達成するために、導電絶縁交互積層による導電エラストマーを振動モータと回路基板との間の電気的接続用に使用するものも考案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0012】
【特許文献2】
特開2000−102206号公報(第4頁、第2図)
【0013】
図22に示すのは、振動モータ200を回路基板に機械的、電気的に連結するための弾性体206である。振動モータ200は、パッド状の端子部201と、モータハウジング202と、モータハウジング202の端部に配置されたエンドブラケット203とを有する。振動モータ200は、モータハウジング202から突出したシャフト204と、シャフト204に備えられた偏心分銅205を含む。
【0014】
弾性体206のハウジング207はU字形を成し、面208を有する第一の支持脚209と、スロット210とを含む。第二の支持脚211はベース212を介して第一の支持脚209から隔置され、補強面213を有する。弾性体206が圧縮力によって図示しない回路基板に圧し当てられる際、第一及び第二の支持脚209、211が弾性体206を支える。
【0015】
ハウジング207内に形成されているのは、締まり嵌めによって振動モータ200を容易に組み込んだり取り外したりするための受け部214と、振動モータ200の端子部201を収容するための切取部215である。
【0016】
弾性体206を図示しない回路基板に連結すると、振動モータ200の端子部201と回路基板上の接点は共にコネクタ216に接触し、それによって、モータ200と図示しない回路基板との間に電気的導通を形成する。
【0017】
コネクタ216は、導電ゴム層と絶縁ゴム層を、交互に積層して形成された導電エラストマーであり、導電層及び絶縁層がエラストマー製であるため、振動モータ200から出る機械的エネルギーの吸収、例えば振動減衰(防振)、並びに回路基板からの又は回路基板への電気エネルギー伝達の手立てとなる。
【0018】
弾性体206を携帯端末機器に取り付ける際は、スロット210内にコネクタ216を配置すると共に、ハウジング207内に振動モータ200を組み込む。次に、そのハウジング207を携帯端末機器の壁部により圧縮し、第二支持脚211の補強面 213を回路基板に圧し付ける。この一連の動作によって、コネクタ216は回路基板の接点及び前記端子部201に当接、圧し付けられ、これにより、電気信号がコネクタ216を経て回路基板と振動モータ200との間を導電することが可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記金属細線型ゴムコネクタは、振動モータの端子部と回路基板の電極との間に前記金属細線型ゴムコネクタを圧接させ、金属細線を屈曲させることで電気的な接続動作を行わせるものである。従ってこの状態のまま、振動モータから発生する振動が長時間金属細線に加わると、この振動を受けて金属細線が更に過度に屈曲し、回路基板の電極と接触不良もしくは絶縁不良を引き起こす事があった。
【0020】
更に、金属細線を屈曲させるためにはある程度大きな力を加えなければならず、その力が回路基板まで加わって、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊などが生じていた。また、シリコンゴムコネクタが回路基板に接着し、回路基板や電子部品などのメンテナンスの妨げにもなっている。
【0021】
また、回路基板がガラス製で、透明なITO電極や、フィルムに印刷された接続電極などの場合、金属細線による電気的接続の繰り返しや振動モータからの振動により、これらの接続電極が金属細線の接触面で削られ、接続不良を起こす危険性が高く、信頼性も低かった。
【0022】
一方、導電エラストマーによる電気的接続は、回路基板の電極間にコネクタを圧接して行われるが、コネクタを構成するゴム部材が回路基板に長時間圧接された状態にあると、ゴム部材と回路基板が接着を起こし、このゴム部材が導電層の場合は、電極以外に基板上の回路パターンにも接触して絶縁不良や、回路基板や電子部品などのメンテナンスの妨げになる。
【0023】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、回路基板と接触不良又は絶縁不良を起こすこと無く、更に、基板に撓みや変形等が生じていても確実な電気的接続が得られるバイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0025】
前記振動発生機構は、シャフトに偏心分銅を備え、そのシャフトごと偏心分銅を回転させることにより振動を発生させるものや、シャフトを固定して前記シャフト回りで偏心分銅を回転させるものや、往復運動を行うことにより振動を発生させるものなど種々の例を含む。
【0026】
更に、請求項2記載の発明は、振動発生機構を備えると共に平面状のパッド部で形成される端子部を備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0027】
更に、請求項3記載の発明は、前記端子部のゴムコネクタ接触部が略凸状に形成され、その略凸状箇所で前記ゴムコネクタの導電媒体を押圧することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0028】
更に、請求項4記載の発明は、前記回路基板の電極と接する前記ゴムコネクタの導電媒体箇所を略凸状に形成することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0029】
更に、請求項5記載の発明は、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面が、前記端子部と面するゴムコネクタの端面に比べて端面面積が小となるように、前記ゴムコネクタの側面にテーパ面が形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0030】
更に、請求項6記載の発明は、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面に溝を設けて分割すると共に、分割された各端面毎に導電媒体が設けられることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0031】
更に、請求項7記載の発明は、前記ゴムコネクタは、+極、−極毎にそれぞれ別々に設けられるセパレート型であり、各ゴムコネクタはコネクタホルダーのガイド穴に嵌め込まれると共に、嵌め込まれた状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記コネクタホルダーの端面から突出することにより、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間に挟み込まれて、前記端子部と前記電極との電気的接続が行われることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0032】
更に、請求項8記載の発明は、前記ゴムコネクタは、+極、−極用の2つの導電媒体をゴム状弾性体で一体化したマス型であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0033】
更に、請求項9記載の発明は、振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成され、更に、前記バイブレータは前記モータハウジングの少なくとも一部を覆う弾性体を備え、前記ゴムコネクタは前記弾性体のガイド穴に嵌め込まれるか、或いは前記弾性体と一体形成されると共に、嵌め込まれるか一体形成された状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記弾性体の端面から突出され、更に、前記弾性体には、前記バイブレータを前記回路基板上に実装した時に回路基板面上と接する接触部を、前記ゴムコネクタが嵌め込まれるか一体形成される箇所とは反対の弾性体端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0034】
更に、請求項10記載の発明は、前記ゴムコネクタを前記弾性体に嵌め込むか、或いは前記弾性体と一体形成されるとき、前記回路基板の電極と接する前記コネクタ端面が、前記弾性体の接触部と同等、或いは高くなるように形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0035】
更に、請求項11記載の発明は、前記弾性体がシリコンゴム製であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0036】
更に、請求項12記載の発明は、前記ゴムコネクタの側面形状と一致する内側面を有するプラスチック又は樹脂製のガイドを前記ゴムコネクタに嵌め込むことを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0037】
更に、請求項13記載の発明は、前記端子部を、前記偏心分銅の設置側と反対側のモータハウジングの端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0038】
更に、請求項14記載の発明は、前記ゴムコネクタの端面が、前記回路基板上の電極を押圧する荷重が50gf以上600gf以下の範囲内であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0039】
更に、請求項15記載の発明は、前記請求項1乃至14記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造によって前記バイブレータが搭載された携帯端末機器を提供するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下、本発明に係るバイブレータと回路基板との電気的接続構造の第1の実施形態を、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、従来の技術と同一部分については同一番号を付し、説明が重複するため省略、又は簡略化して行う。
【0041】
バイブレータの一種である振動モータ1は、一例としてモータハウジング1aの内部に、図示しない軸受とマグネットとが固定されることで構成された固定子と、前記固定子の内部に回転可能に軸支されたシャフト1bと、このシャフト1bに固定された整流子と、前記整流子に電気的に接続されたコイルとからなる回転子と、モータハウジング1aから突出したシャフト1bの先端に固定されることで備えられた偏心分銅1cと、前記整流子に接触するブラシと、このブラシに電気的に接続された端子部1dとを備えている。前記回転子が電気的作用により回転し、この回転により前記偏心分銅1cも回転することによって振動が発生する。従って、振動モータ1の振動発生機構は、前記回転子及び偏心分銅とから構成される。
【0042】
端子部1dは導通性がある金属にメッキ処理を施して平面状に形成されたパッド部であり、このパッド部の面上にゴムコネクタ2の一方の端面2aが接するようにゴムコネクタ2が載置される。ゴムコネクタ2は+極、−極毎に別々に設けられたセパレート型である。一方、ゴムコネクタ2の他方の端面2bは、回路基板107上に設けられる電極107a、107bと接する。
【0043】
ゴムコネクタ2は図3に示すとおり、導電媒体2cと、この導電媒体2cの周側面を囲むゴム状弾性体2dとで形成されており、導電媒体2cは振動モータ1及び回路基板側電極の電気容量を考慮して低抵抗のもので形成する。具体的な媒体として、抵抗値の低い磁性粒子、又は磁性を有するフィラが好ましい。導電媒体2cは図3の上下方向から磁力をかけられることによって、磁力線方向に磁性導電体鎖を形成している。なお、各端面2a、2bにおける導電媒体のパターンは、基板側電極107a、107bの形状や構造または電極材に応じて最適に対応するように形成される。
【0044】
パッド部面上に載置されたゴムコネクタ2は、更にコネクタホルダー3のガイド穴3aに嵌め込まれ、このコネクタホルダー3が端子部1dに更に嵌め込み固定されることによって、端子部1dに対して正確に位置決めされる。
【0045】
各ゴムコネクター2はガイド穴3aに嵌め込まれた状態において、前記各端面2a、2bがコネクタホルダー3の端面3b、3cから突出する。従って端面2bに、回路基板107上に設けられた電極107a、107bを接することによって、前記端子部1dと前記電極107a、107bとの間にゴムコネクタ2を挟み込む形で、振動モータ1の端子部1dと回路基板107の電極107a、107bとの電気的接続構造が形成される。
【0046】
ゴムコネクタ2によって振動モータ1から発生する振動は吸収されて減衰するので、電気的接続構造の信頼性を高めることが可能となる。又、ゴムコネクタ2の端面2bが電極107a、107bを押圧する荷重を50gf以上600gf以下の範囲内に設定することにより、外部から衝撃が加わってもゴムコネクタ2の収縮によって電極との不導通が防止されると共に、押圧力の掛かり過ぎによる電極107a、107bの削れや破壊も防止することが可能となる。仮に荷重が50gf未満の場合は押圧力が不足して、振動モータ1の振動がゴムコネクタ2に十分伝わらず、端子部1dとゴムコネクタ2の端面2aとの接触面又はゴムコネクタ2の端面2bと電極107a、107bとの接触面にずれが生じて、前記端面2a、2b又は電極107a、107bの摩耗が発生したり、接触面で導通、不導通が繰り返され、接触面で放電が生じるなどの悪影響が出る。また、荷重が600gfを越えると、押圧荷重が過大になり、この押圧荷重によって回路基板107が撓むおそれがある。従って、押圧荷重は50gf以上600gf以下の範囲内が適切である。
【0047】
更に各ゴムコネクター2はセパレート型で形成可能なため、その径寸法を各電極107a、107bの幅とほぼ同等なほどに小さくすることが可能となる。従って、1つのゴムコネクタが2つの電極にまたがって接触することによる絶縁不良を防止できると共に、ゴム状弾性体2bが電極107a、107b以外の回路基板に接着することも防止できる。
【0048】
更に、ゴムコネクタ2はゴム製であるが故に小さな力で変形し易い。従って、振動モータ1と回路基板107との接続の際に大きな力は不必要となるので、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊なども防止することが可能となる。
【0049】
なお、本実施形態はその技術的思想に基づいて種々変更可能であることは言うまでも無く、例えば端子部1dの位置を図1の形態から、図4に示すように偏心分銅1cの設置側と反対側のモータハウジング1a端部に設けるように変更しても良い。図4のように振動発生源である偏心分銅1cと端子部1dとを離すことによって、端子部1dでの電気的接続構造に及ぼす振動の影響を軽減することが可能となる。
【0050】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一部分については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0051】
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、前記端子部1dのゴムコネクタ接触部1eが略凸状に形成され、略凸状箇所1eでゴムコネクタ2の導電媒体2cを押圧することである。前記の通り、端子部1dは導通性のある金属にメッキ処理を施した材料で形成され、導電媒体2cを押圧したときに変形しない、ある程度の剛性を有するように形成される。
【0052】
ゴムコネクタ接触部を略凸状に形成することにより、第1の実施形態が有する効果に加えて、前記ゴムコネクタ2の導電媒体2cに集中的に端子部1dからの押圧力を加えることができるので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0053】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について、図7及び図8を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一部分については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0054】
第3の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、図示しない回路基板側電極と接するゴムコネクタ2の導電媒体箇所2cを略凸状に形成したことである。このような構成とすることにより、導電媒体2cの押圧力を集中的に図示しない回路基板側電極に加わえることができるので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0055】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明を行う。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0056】
第4の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ2の側面2eに、テーパ面が形成されることにより、回路基板と面するゴムコネクタ2の端面2bが、端子部と面するゴムコネクタ2の端面2aに比べて端面面積が小となるように、ゴムコネクタ2の形状が形成されたことである。
【0057】
このような構成とすることにより2つのゴムコネクタ2の端面2aの間隔を狭く設定した場合にも、回路基板側の端面2bは互いに離れているため、前記振動モータから発生する振動によりゴムコネクタ2が撓んでも、ゴムコネクタの導電媒体2c同士が接触して短絡するという現象が防止される。
【0058】
更に、ゴムコネクタが回路基板に向かって端面面積が小さくなるように絞り込まれた形状なので、端面2aに掛かる押圧力が変わらなくても、回路基板側電極に加わる押圧力を端面面積分の削減分だけ高くすることができる。従って導電媒体2cに押圧力を集中的に加わえることが可能なので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0059】
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について、図11及び図12を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。図11は本実施形態に係るバイブレータと回路基板との電気的接続構造に使用するゴムコネクタの外観を示す斜視図であり、図12は図11の変更例であるゴムコネクタの外観を示す斜視図である。
【0060】
第5の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、回路基板と面するゴムコネクタ2の端面2bに溝4を設けて、端面2bを分割したことである。分割された各端面21b〜24b又は25b〜27bには導電媒体2cが各端面毎に設けられる。このような構成とすることにより、端面2bに押圧力が加わった時、各端面21b〜24b又は25b〜27bが側面2eに向かって撓みながら広がるので、回路基板側電極に接する端面の数が増加し、より確実な導電媒体2cと回路基板側電極との接触が可能となる。つまり、振動モータからの振動がゴムコネクタ2に加わり、各端面21b〜24b又は25b〜27bの一部が元の位置からずれたり、浮き上がったりして回路基板側電極との導通が絶たれたとしても、残りの端面は回路基板側電極と接しているため、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0061】
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について、図13を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0062】
第6の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ2に、ゴムコネクタ2の側面2eの形状と一致する内側面5aを有するプラスチック又は樹脂製のガイド5を嵌め込み、ガイド5ごとコネクタホルダー3のガイド穴3aに嵌め込むことである。
【0063】
このような構成とすることにより、ゴムコネクタ2の側面2eが非導通材からなるガイド5で囲まれるので、ゴムコネクタ2の撓みや変形がガイド5で拘束されることになる。従って、導通媒体2cが元々、図示しない回路基板側電極と接している位置から前記撓みや変形によってずれることが抑制される。故に、回路基板上に実装されている電極以外の実装部品と前記導通媒体2cとの接触が防止されるので、電極を配置している以外の回路基板上に配線部材または電子部品等を高密度に且つ自由に配置できる。従って回路基板の実装密度が向上する。
【0064】
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について、図14〜図16を参照しながら説明を行う。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0065】
第7の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、振動モータ1がそのモータハウジング1aの少なくとも一部を覆うような弾性体6を備えることである。弾性体6に振動モータ1を嵌め込んだ上で、振動モータ1を回路基板107上に実装した時に、回路基板107の面上と接する接触部6cを弾性体6は備える。なお、弾性体6はシリコンゴム製が最適である。これはシリコンゴムが熱による径時変化を起こしにくく、撓みや変形からの復元力にも富むためであり、携帯機器内部への実装部品に必要な特性を満たしているからである。
【0066】
ゴムコネクタ2は弾性体6に設けられた2つのガイド穴6aにそれぞれ嵌め込まれる。その嵌め込まれた状態において、回路基板107の電極107a、107b、又は端子部1dと接するゴムコネクタ2の各端面2a、2bは、弾性体6の端面6bから突出するように形成される。更に、回路基板107の電極107a、107bと接するコネクタ端面2bは、ゴムコネクタ2がガイド穴6aに嵌め込まれた状態で図16に示すように側方から見た時に、高さ方向(図中Y方向)において前記接触部6cよりも高くなるか、少なくとも同等の高さとなるように形成されるものとする。
【0067】
以上のような構成とすることにより、振動モータ1を弾性体6に嵌め込んだ上で回路基板107上に実装した時に、前記接触部6cに比べコネクタ端面2bの方により多くの押圧力が掛かるようになり、より確実にコネクタ端面2bと回路基板側電極107a、107bとを接触させることが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることができる。
【0068】
更に図14に示すように、前記接触部6cを設ける位置は、前記ゴムコネクタ2が嵌め込まれる箇所であるガイド穴6aとは反対の弾性体6端部とする。このように、導通部(ゴムコネクタ2の端面2b)以外に回路基板107と接する部分(接触部6c)をできるだけ離間させることにより、導通部に掛かる押圧力を調節することが可能となる。
【0069】
なお、本実施形態はその技術的思想に基づいて種々変更可能であることは言うまでも無く、例えば図17に示すように、ゴム状弾性体2dを弾性体6と一体形成することにより、ゴムコネクタ2を一体形成した弾性体6を使用しても良い。
【0070】
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態について、図18〜図20を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0071】
第8の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ7が、+極・−極用の2つの導電媒体2cを1つのゴム状弾性体2dで一体化したマス型であるということである。従って、+極・−極で別々にしていたセパレート型に比べ、部品点数が少なくなる分、製造コストと製造工程を減少させることが可能となる。
【0072】
なお一体化により、ゴムコネクタ7の全体の大きさは前記セパレート型ゴムコネクタ2に比べ大型化するので、その大型化により前記回路基板側電極と面する端面7bも大きくなる。即ち、端面7bにおいてゴム状弾性体2dの占有面積が拡大するので、ゴム状弾性体7bが前記電極107a、107b以外の回路基板に接着する危険性が高まることになる。
【0073】
この危険性を回避するために、導電媒体箇所2cを略凸状に形成することが好ましい。このような構成とすることにより、導電媒体2cの高さをゴム状弾性体7bよりも高く形成できるのでゴム状弾性体7bが回路基板と接する可能性を低められると共に、万一、接したとしても押圧力は導電媒体2cに集中するため、回路基板に接着するほどの押圧力がゴム状弾性体7dに加わる可能性は殆ど無い。
【0074】
なお、本発明のバイブレータが備える振動発生機構は上記構成に限定されるものでは無く、例えばシャフトを固定してそのシャフトの回りに回転可能なように偏心分銅を形成して回転させるものや、往復運動を行うことにより振動を発生させる振動子を備えてなるものなどに変更可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の請求項1及び2記載の発明の依れば、バイブレータと回路基板との電気的接続構造にゴムコネクタを用いたので、半田付け作業不要でバイブレータを携帯機器に搭載可能であると共に、ゴムコネクタによってバイブレータから発生する振動を吸収、減衰できるので、電気的接続構造の信頼性を高めることが可能となる。
【0076】
更に、ゴムコネクタは小さな力で変形し易いので、バイブレータと回路基板との接続の際に大きな力が不必要となる。従って、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊なども防止することが可能となる。
【0077】
又、本発明の請求項3記載の発明に依れば、ゴムコネクタ接触部を略凸状に形成することによりゴムコネクタの導電媒体に集中的にバイブレータ端子部からの押圧力を加えることが可能となる。従ってより確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0078】
又、本発明の請求項4記載の発明に依れば、導電媒体の押圧力を集中的に回路基板側電極に加わえることができるので、より確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0079】
又、本発明の請求項5記載の発明に依れば、2つのゴムコネクタの各端面の間隔を狭く設定しても、回路基板側の端面は互いに離れるため、バイブレータから発生する振動によりゴムコネクタが撓んでも、ゴムコネクタの導電媒体同士が接触して短絡するという現象が防止される。
【0080】
更に、ゴムコネクタが回路基板に向かって端面面積が小さくなるように絞り込まれた形状なので、バイブレータの端子部と面するゴムコネクタの端面に掛かる押圧力が変わらなくても、回路基板側電極に加わる押圧力を端面面積分の削減分だけ高くすることができる。従って導電媒体に押圧力を集中的に加わえることが可能なので、より確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0081】
又、本発明の請求項6記載の発明に依れば、溝を設けることによってゴムコネクタ端面は分割されるので、回路基板側電極に接する端面の数を増加させることができる。
【0082】
更に、分割されたゴムコネクタの端面に押圧力が加わると、各端面はゴムコネクタの側面に向かって撓みながら広がる。以上によって、より確実な導電媒体と回路基板側電極との接触が可能となる。つまり、バイブレータからの振動がゴムコネクタに加わり、前記各端面の一部が元の位置からずれたり、浮き上がったりして回路基板側電極との導通が絶たれたとしても、残りの端面は回路基板側電極と接しているため、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0083】
又、本発明の請求項7記載の発明に依れば、ゴムコネクターをセパレート型に形成するため、ゴムコネクタの径寸法を回路基板側電極の幅とほぼ同等なほどに小さくすることが可能となる。従って、1つのゴムコネクタが2つの電極にまたがって接触することによる絶縁不良を防止できると共に、ゴムコネクタのゴム状弾性体が前記電極以外の回路基板に接着することも防止できる。
【0084】
又、本発明の請求項8記載の発明に依ればゴムコネクタを、+極・−極用の2つの導電媒体を1つのゴム状弾性体で一体化したマス型に形成することによって、+極・−極で別々にしていたセパレート型に比べ、部品点数を削減して製造コストと製造工程を減少させることが可能となる。
【0085】
又、本発明の請求項9記載の発明に依れば、導通部であるゴムコネクタの端面以外に回路基板と接する弾性体の部分をできるだけ離間させる構造なので、前記導通部に掛かる押圧力を調節することが可能となる。
【0086】
又、本発明の請求項10記載の発明に依れば、バイブレータを弾性体に嵌め込んだ上で回路基板上に実装した時に、回路基板と接する弾性体の接触部に比べ、コネクタ端面の方により多くの押圧力が掛かるようになる。従って、より確実にコネクタ端面と回路基板側電極とを接触させることが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることができる。
【0087】
又、本発明の請求項11記載の発明に依れば、弾性体をシリコンゴム製とすることにより、熱による径時変化を起こしにくく、撓みや変形からの復元力にも富み、携帯機器内部への実装部品に必要な特性を満たす弾性体を形成することが可能となる。
【0088】
又、本発明の請求項12記載の発明に依れば、ゴムコネクタの側面が非導通材からなるガイドで囲まれるので、ゴムコネクタの撓みや変形がガイドで拘束される。従って、導通媒体が元々、回路基板側電極と接している位置から前記撓みや変形によってずれることが抑制される。故に、回路基板上に実装されている電極以外の実装部品と前記導通媒体との接触が防止されるので、電極を配置している以外の回路基板上に配線部材または電子部品等を高密度に且つ自由に配置できる。従って回路基板の実装密度が向上する。
【0089】
又、本発明の請求項13記載の発明の依れば、バイブレータの振動発生源である偏心分銅と端子部とを離すので、端子部での電気的接続構造に及ぼす振動の影響を軽減することが可能となる。
【0090】
又、本発明の請求項14記載の発明に依れば、ゴムコネクタの端面が回路基板上の電極を押圧する荷重を50gf以上600gf以下の範囲内に設定するので、外部から衝撃が加わってもゴムコネクタの収縮によって電極との不導通が防止されると共に、押圧力の掛かり過ぎによる前記電極の削れや破壊も防止することが可能となる。
【0091】
又、本発明の請求項15記載の発明に依れば、上記請求項1乃至請求項14記載の発明が有する効果を以て、バイブレータを携帯端末機器に搭載することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図2】図1の状態と回路基板上の電極との電気的接続構造を示す斜視図
【図3】図1のゴムコネクタの斜視図。
【図4】図1の別形態を示す斜視図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図6】図5の端子部とゴムコネクタとの位置関係を示す要部拡大図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る電気的接続構造に用いるゴムコネクタの斜視図。
【図8】図7のゴムコネクタの正面図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る電気的接続構造に用いるゴムコネクタの斜視図。
【図10】上記第4の実施形態に係る電気的接続構造の端子部とゴムコネクタとの位置関係を示す要部拡大図。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る電気的接続構造に使用するゴムコネクタを示す斜視図。
【図12】図11の変更例であるゴムコネクタの外観を示す斜視図。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る電気的接続構造のゴムコネクタ付近の部品を示す斜視図。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図15】図14の状態と回路基板上の電極との電気的接続構造を示す斜視図。
【図16】図15の側面図。
【図17】図14のゴムコネクタと弾性体の別形態を示す斜視図。
【図18】本発明の第8の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図19】図18のゴムコネクタの斜視図。
【図20】図19のゴムコネクタの正面図。
【図21】従来の電気的接続構造を示す斜視図。
【図22】他の従来の電気的接続構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1 振動モータ
2、7 ゴムコネクタ
3 コネクタホルダー
4 溝
5 ガイド
6 弾性体
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機のような着信報知動作を必要とする携帯端末機器における、体感振動発生用のバイブレータと、携帯端末機器の通信機能を備えた回路部品等が搭載されている回路基板との電気的接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話機に代表される携帯端末機器(以下、携帯機器)が普及するに伴い、電車内或いは会議中等に着信報知用のブザー音又はメロディ音が発生して他人に不快感を与えることがあった。
【0003】
そこで、バイブレータを携帯機器に搭載し、着信時にバイブレータを駆動させて振動を発生し、この振動を前記ブザー音、メロディ音の代わりに携帯機器の使用者に体感させることによって着信報知を行うと共に、周囲の他人に不快感を与えない手段が使用されている。
【0004】
このようなバイブレータの代表例としては、モータの回転軸に偏心分銅を取り付けて構成された振動発生機構を備える振動モータが搭載されている。この振動モータの端子部と回路基板上の電極とをリード線を半田付けして携帯機器に搭載し、リード線を介して前記バイブレータに駆動用信号を印加していた。
【0005】
しかしながら、リード線を用いた搭載構造では、リード線を一つ一つ手作業で端子部及び電極に半田付けしなければならず、作業時間が掛かり過ぎるため生産台数が伸び悩んでいる。
【0006】
そのため作業効率向上の要求が高まるに連れて、半田付け作業不要でバイブレータを携帯機器に搭載可能な構造として、図21に示すような搭載構造が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3299924号公報(第7頁、第4図)
【0008】
図21において、バイブレータである振動モータ100は、モータハウジング101と、モータハウジング101から突出した図示しないシャフトに備えられた偏心分銅102とから構成されている。また、モータハウジング101の端部には、図示されていないモータ回転子とブラシを介して電気的に接続される逆L字型端子103、103'が形成されている蓋部材104によって閉塞されている。蓋部材104は、逆L字型端子103、103'がモータハウジング101と接触しないように、連結部105が逆L字状に連設されている。
【0009】
一方、金属細線配向型異方導電性シリコンゴムコネクタ106は、上記蓋部材104に連設された連結部105と略同じ大きさの弾性部材からなり、少なくとも一列の金属細線106aが多数埋設されている。さらに、前記金属細線106aは、金属細線配向型異方導電性シリコンゴムコネクタ106の両端に僅かに突出するように設けられている。回路基板107には、図示されていない回路部品を接続するための配線パターンと、連結部105における逆L字型端子103、103'と略同じ形状の電極107a、107bが設けられている。電極107a、107bは前記配線パターンに電気的に接続されている
【0010】
逆L字型端子103、103'を、金属細線106aを介して電極107a、107bに電気的に接続することによって、半田およびリード線が不要な電気的接続構造、及び携帯機器への搭載構造を実現するものである。
【0011】
又、半田付け作業不要という同一目的を達成するために、導電絶縁交互積層による導電エラストマーを振動モータと回路基板との間の電気的接続用に使用するものも考案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0012】
【特許文献2】
特開2000−102206号公報(第4頁、第2図)
【0013】
図22に示すのは、振動モータ200を回路基板に機械的、電気的に連結するための弾性体206である。振動モータ200は、パッド状の端子部201と、モータハウジング202と、モータハウジング202の端部に配置されたエンドブラケット203とを有する。振動モータ200は、モータハウジング202から突出したシャフト204と、シャフト204に備えられた偏心分銅205を含む。
【0014】
弾性体206のハウジング207はU字形を成し、面208を有する第一の支持脚209と、スロット210とを含む。第二の支持脚211はベース212を介して第一の支持脚209から隔置され、補強面213を有する。弾性体206が圧縮力によって図示しない回路基板に圧し当てられる際、第一及び第二の支持脚209、211が弾性体206を支える。
【0015】
ハウジング207内に形成されているのは、締まり嵌めによって振動モータ200を容易に組み込んだり取り外したりするための受け部214と、振動モータ200の端子部201を収容するための切取部215である。
【0016】
弾性体206を図示しない回路基板に連結すると、振動モータ200の端子部201と回路基板上の接点は共にコネクタ216に接触し、それによって、モータ200と図示しない回路基板との間に電気的導通を形成する。
【0017】
コネクタ216は、導電ゴム層と絶縁ゴム層を、交互に積層して形成された導電エラストマーであり、導電層及び絶縁層がエラストマー製であるため、振動モータ200から出る機械的エネルギーの吸収、例えば振動減衰(防振)、並びに回路基板からの又は回路基板への電気エネルギー伝達の手立てとなる。
【0018】
弾性体206を携帯端末機器に取り付ける際は、スロット210内にコネクタ216を配置すると共に、ハウジング207内に振動モータ200を組み込む。次に、そのハウジング207を携帯端末機器の壁部により圧縮し、第二支持脚211の補強面 213を回路基板に圧し付ける。この一連の動作によって、コネクタ216は回路基板の接点及び前記端子部201に当接、圧し付けられ、これにより、電気信号がコネクタ216を経て回路基板と振動モータ200との間を導電することが可能となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記金属細線型ゴムコネクタは、振動モータの端子部と回路基板の電極との間に前記金属細線型ゴムコネクタを圧接させ、金属細線を屈曲させることで電気的な接続動作を行わせるものである。従ってこの状態のまま、振動モータから発生する振動が長時間金属細線に加わると、この振動を受けて金属細線が更に過度に屈曲し、回路基板の電極と接触不良もしくは絶縁不良を引き起こす事があった。
【0020】
更に、金属細線を屈曲させるためにはある程度大きな力を加えなければならず、その力が回路基板まで加わって、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊などが生じていた。また、シリコンゴムコネクタが回路基板に接着し、回路基板や電子部品などのメンテナンスの妨げにもなっている。
【0021】
また、回路基板がガラス製で、透明なITO電極や、フィルムに印刷された接続電極などの場合、金属細線による電気的接続の繰り返しや振動モータからの振動により、これらの接続電極が金属細線の接触面で削られ、接続不良を起こす危険性が高く、信頼性も低かった。
【0022】
一方、導電エラストマーによる電気的接続は、回路基板の電極間にコネクタを圧接して行われるが、コネクタを構成するゴム部材が回路基板に長時間圧接された状態にあると、ゴム部材と回路基板が接着を起こし、このゴム部材が導電層の場合は、電極以外に基板上の回路パターンにも接触して絶縁不良や、回路基板や電子部品などのメンテナンスの妨げになる。
【0023】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、回路基板と接触不良又は絶縁不良を起こすこと無く、更に、基板に撓みや変形等が生じていても確実な電気的接続が得られるバイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の発明は、振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0025】
前記振動発生機構は、シャフトに偏心分銅を備え、そのシャフトごと偏心分銅を回転させることにより振動を発生させるものや、シャフトを固定して前記シャフト回りで偏心分銅を回転させるものや、往復運動を行うことにより振動を発生させるものなど種々の例を含む。
【0026】
更に、請求項2記載の発明は、振動発生機構を備えると共に平面状のパッド部で形成される端子部を備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0027】
更に、請求項3記載の発明は、前記端子部のゴムコネクタ接触部が略凸状に形成され、その略凸状箇所で前記ゴムコネクタの導電媒体を押圧することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0028】
更に、請求項4記載の発明は、前記回路基板の電極と接する前記ゴムコネクタの導電媒体箇所を略凸状に形成することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0029】
更に、請求項5記載の発明は、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面が、前記端子部と面するゴムコネクタの端面に比べて端面面積が小となるように、前記ゴムコネクタの側面にテーパ面が形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0030】
更に、請求項6記載の発明は、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面に溝を設けて分割すると共に、分割された各端面毎に導電媒体が設けられることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0031】
更に、請求項7記載の発明は、前記ゴムコネクタは、+極、−極毎にそれぞれ別々に設けられるセパレート型であり、各ゴムコネクタはコネクタホルダーのガイド穴に嵌め込まれると共に、嵌め込まれた状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記コネクタホルダーの端面から突出することにより、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間に挟み込まれて、前記端子部と前記電極との電気的接続が行われることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0032】
更に、請求項8記載の発明は、前記ゴムコネクタは、+極、−極用の2つの導電媒体をゴム状弾性体で一体化したマス型であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0033】
更に、請求項9記載の発明は、振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成され、更に、前記バイブレータは前記モータハウジングの少なくとも一部を覆う弾性体を備え、前記ゴムコネクタは前記弾性体のガイド穴に嵌め込まれるか、或いは前記弾性体と一体形成されると共に、嵌め込まれるか一体形成された状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記弾性体の端面から突出され、更に、前記弾性体には、前記バイブレータを前記回路基板上に実装した時に回路基板面上と接する接触部を、前記ゴムコネクタが嵌め込まれるか一体形成される箇所とは反対の弾性体端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0034】
更に、請求項10記載の発明は、前記ゴムコネクタを前記弾性体に嵌め込むか、或いは前記弾性体と一体形成されるとき、前記回路基板の電極と接する前記コネクタ端面が、前記弾性体の接触部と同等、或いは高くなるように形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0035】
更に、請求項11記載の発明は、前記弾性体がシリコンゴム製であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0036】
更に、請求項12記載の発明は、前記ゴムコネクタの側面形状と一致する内側面を有するプラスチック又は樹脂製のガイドを前記ゴムコネクタに嵌め込むことを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0037】
更に、請求項13記載の発明は、前記端子部を、前記偏心分銅の設置側と反対側のモータハウジングの端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0038】
更に、請求項14記載の発明は、前記ゴムコネクタの端面が、前記回路基板上の電極を押圧する荷重が50gf以上600gf以下の範囲内であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造を提供するものである。
【0039】
更に、請求項15記載の発明は、前記請求項1乃至14記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造によって前記バイブレータが搭載された携帯端末機器を提供するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>
以下、本発明に係るバイブレータと回路基板との電気的接続構造の第1の実施形態を、図1〜図3を参照しながら説明する。なお、従来の技術と同一部分については同一番号を付し、説明が重複するため省略、又は簡略化して行う。
【0041】
バイブレータの一種である振動モータ1は、一例としてモータハウジング1aの内部に、図示しない軸受とマグネットとが固定されることで構成された固定子と、前記固定子の内部に回転可能に軸支されたシャフト1bと、このシャフト1bに固定された整流子と、前記整流子に電気的に接続されたコイルとからなる回転子と、モータハウジング1aから突出したシャフト1bの先端に固定されることで備えられた偏心分銅1cと、前記整流子に接触するブラシと、このブラシに電気的に接続された端子部1dとを備えている。前記回転子が電気的作用により回転し、この回転により前記偏心分銅1cも回転することによって振動が発生する。従って、振動モータ1の振動発生機構は、前記回転子及び偏心分銅とから構成される。
【0042】
端子部1dは導通性がある金属にメッキ処理を施して平面状に形成されたパッド部であり、このパッド部の面上にゴムコネクタ2の一方の端面2aが接するようにゴムコネクタ2が載置される。ゴムコネクタ2は+極、−極毎に別々に設けられたセパレート型である。一方、ゴムコネクタ2の他方の端面2bは、回路基板107上に設けられる電極107a、107bと接する。
【0043】
ゴムコネクタ2は図3に示すとおり、導電媒体2cと、この導電媒体2cの周側面を囲むゴム状弾性体2dとで形成されており、導電媒体2cは振動モータ1及び回路基板側電極の電気容量を考慮して低抵抗のもので形成する。具体的な媒体として、抵抗値の低い磁性粒子、又は磁性を有するフィラが好ましい。導電媒体2cは図3の上下方向から磁力をかけられることによって、磁力線方向に磁性導電体鎖を形成している。なお、各端面2a、2bにおける導電媒体のパターンは、基板側電極107a、107bの形状や構造または電極材に応じて最適に対応するように形成される。
【0044】
パッド部面上に載置されたゴムコネクタ2は、更にコネクタホルダー3のガイド穴3aに嵌め込まれ、このコネクタホルダー3が端子部1dに更に嵌め込み固定されることによって、端子部1dに対して正確に位置決めされる。
【0045】
各ゴムコネクター2はガイド穴3aに嵌め込まれた状態において、前記各端面2a、2bがコネクタホルダー3の端面3b、3cから突出する。従って端面2bに、回路基板107上に設けられた電極107a、107bを接することによって、前記端子部1dと前記電極107a、107bとの間にゴムコネクタ2を挟み込む形で、振動モータ1の端子部1dと回路基板107の電極107a、107bとの電気的接続構造が形成される。
【0046】
ゴムコネクタ2によって振動モータ1から発生する振動は吸収されて減衰するので、電気的接続構造の信頼性を高めることが可能となる。又、ゴムコネクタ2の端面2bが電極107a、107bを押圧する荷重を50gf以上600gf以下の範囲内に設定することにより、外部から衝撃が加わってもゴムコネクタ2の収縮によって電極との不導通が防止されると共に、押圧力の掛かり過ぎによる電極107a、107bの削れや破壊も防止することが可能となる。仮に荷重が50gf未満の場合は押圧力が不足して、振動モータ1の振動がゴムコネクタ2に十分伝わらず、端子部1dとゴムコネクタ2の端面2aとの接触面又はゴムコネクタ2の端面2bと電極107a、107bとの接触面にずれが生じて、前記端面2a、2b又は電極107a、107bの摩耗が発生したり、接触面で導通、不導通が繰り返され、接触面で放電が生じるなどの悪影響が出る。また、荷重が600gfを越えると、押圧荷重が過大になり、この押圧荷重によって回路基板107が撓むおそれがある。従って、押圧荷重は50gf以上600gf以下の範囲内が適切である。
【0047】
更に各ゴムコネクター2はセパレート型で形成可能なため、その径寸法を各電極107a、107bの幅とほぼ同等なほどに小さくすることが可能となる。従って、1つのゴムコネクタが2つの電極にまたがって接触することによる絶縁不良を防止できると共に、ゴム状弾性体2bが電極107a、107b以外の回路基板に接着することも防止できる。
【0048】
更に、ゴムコネクタ2はゴム製であるが故に小さな力で変形し易い。従って、振動モータ1と回路基板107との接続の際に大きな力は不必要となるので、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊なども防止することが可能となる。
【0049】
なお、本実施形態はその技術的思想に基づいて種々変更可能であることは言うまでも無く、例えば端子部1dの位置を図1の形態から、図4に示すように偏心分銅1cの設置側と反対側のモータハウジング1a端部に設けるように変更しても良い。図4のように振動発生源である偏心分銅1cと端子部1dとを離すことによって、端子部1dでの電気的接続構造に及ぼす振動の影響を軽減することが可能となる。
【0050】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図5及び図6を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一部分については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0051】
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、前記端子部1dのゴムコネクタ接触部1eが略凸状に形成され、略凸状箇所1eでゴムコネクタ2の導電媒体2cを押圧することである。前記の通り、端子部1dは導通性のある金属にメッキ処理を施した材料で形成され、導電媒体2cを押圧したときに変形しない、ある程度の剛性を有するように形成される。
【0052】
ゴムコネクタ接触部を略凸状に形成することにより、第1の実施形態が有する効果に加えて、前記ゴムコネクタ2の導電媒体2cに集中的に端子部1dからの押圧力を加えることができるので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0053】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について、図7及び図8を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一部分については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0054】
第3の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、図示しない回路基板側電極と接するゴムコネクタ2の導電媒体箇所2cを略凸状に形成したことである。このような構成とすることにより、導電媒体2cの押圧力を集中的に図示しない回路基板側電極に加わえることができるので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0055】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について、図9及び図10を参照しながら説明を行う。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0056】
第4の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ2の側面2eに、テーパ面が形成されることにより、回路基板と面するゴムコネクタ2の端面2bが、端子部と面するゴムコネクタ2の端面2aに比べて端面面積が小となるように、ゴムコネクタ2の形状が形成されたことである。
【0057】
このような構成とすることにより2つのゴムコネクタ2の端面2aの間隔を狭く設定した場合にも、回路基板側の端面2bは互いに離れているため、前記振動モータから発生する振動によりゴムコネクタ2が撓んでも、ゴムコネクタの導電媒体2c同士が接触して短絡するという現象が防止される。
【0058】
更に、ゴムコネクタが回路基板に向かって端面面積が小さくなるように絞り込まれた形状なので、端面2aに掛かる押圧力が変わらなくても、回路基板側電極に加わる押圧力を端面面積分の削減分だけ高くすることができる。従って導電媒体2cに押圧力を集中的に加わえることが可能なので、より確実に導電媒体2cと回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0059】
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について、図11及び図12を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。図11は本実施形態に係るバイブレータと回路基板との電気的接続構造に使用するゴムコネクタの外観を示す斜視図であり、図12は図11の変更例であるゴムコネクタの外観を示す斜視図である。
【0060】
第5の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、回路基板と面するゴムコネクタ2の端面2bに溝4を設けて、端面2bを分割したことである。分割された各端面21b〜24b又は25b〜27bには導電媒体2cが各端面毎に設けられる。このような構成とすることにより、端面2bに押圧力が加わった時、各端面21b〜24b又は25b〜27bが側面2eに向かって撓みながら広がるので、回路基板側電極に接する端面の数が増加し、より確実な導電媒体2cと回路基板側電極との接触が可能となる。つまり、振動モータからの振動がゴムコネクタ2に加わり、各端面21b〜24b又は25b〜27bの一部が元の位置からずれたり、浮き上がったりして回路基板側電極との導通が絶たれたとしても、残りの端面は回路基板側電極と接しているため、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0061】
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について、図13を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0062】
第6の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ2に、ゴムコネクタ2の側面2eの形状と一致する内側面5aを有するプラスチック又は樹脂製のガイド5を嵌め込み、ガイド5ごとコネクタホルダー3のガイド穴3aに嵌め込むことである。
【0063】
このような構成とすることにより、ゴムコネクタ2の側面2eが非導通材からなるガイド5で囲まれるので、ゴムコネクタ2の撓みや変形がガイド5で拘束されることになる。従って、導通媒体2cが元々、図示しない回路基板側電極と接している位置から前記撓みや変形によってずれることが抑制される。故に、回路基板上に実装されている電極以外の実装部品と前記導通媒体2cとの接触が防止されるので、電極を配置している以外の回路基板上に配線部材または電子部品等を高密度に且つ自由に配置できる。従って回路基板の実装密度が向上する。
【0064】
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について、図14〜図16を参照しながら説明を行う。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0065】
第7の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、振動モータ1がそのモータハウジング1aの少なくとも一部を覆うような弾性体6を備えることである。弾性体6に振動モータ1を嵌め込んだ上で、振動モータ1を回路基板107上に実装した時に、回路基板107の面上と接する接触部6cを弾性体6は備える。なお、弾性体6はシリコンゴム製が最適である。これはシリコンゴムが熱による径時変化を起こしにくく、撓みや変形からの復元力にも富むためであり、携帯機器内部への実装部品に必要な特性を満たしているからである。
【0066】
ゴムコネクタ2は弾性体6に設けられた2つのガイド穴6aにそれぞれ嵌め込まれる。その嵌め込まれた状態において、回路基板107の電極107a、107b、又は端子部1dと接するゴムコネクタ2の各端面2a、2bは、弾性体6の端面6bから突出するように形成される。更に、回路基板107の電極107a、107bと接するコネクタ端面2bは、ゴムコネクタ2がガイド穴6aに嵌め込まれた状態で図16に示すように側方から見た時に、高さ方向(図中Y方向)において前記接触部6cよりも高くなるか、少なくとも同等の高さとなるように形成されるものとする。
【0067】
以上のような構成とすることにより、振動モータ1を弾性体6に嵌め込んだ上で回路基板107上に実装した時に、前記接触部6cに比べコネクタ端面2bの方により多くの押圧力が掛かるようになり、より確実にコネクタ端面2bと回路基板側電極107a、107bとを接触させることが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることができる。
【0068】
更に図14に示すように、前記接触部6cを設ける位置は、前記ゴムコネクタ2が嵌め込まれる箇所であるガイド穴6aとは反対の弾性体6端部とする。このように、導通部(ゴムコネクタ2の端面2b)以外に回路基板107と接する部分(接触部6c)をできるだけ離間させることにより、導通部に掛かる押圧力を調節することが可能となる。
【0069】
なお、本実施形態はその技術的思想に基づいて種々変更可能であることは言うまでも無く、例えば図17に示すように、ゴム状弾性体2dを弾性体6と一体形成することにより、ゴムコネクタ2を一体形成した弾性体6を使用しても良い。
【0070】
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態について、図18〜図20を参照しながら説明する。なお、前記各実施形態と同一箇所については同一番号を付し、重複する説明は省略、又は簡略化して記述する。
【0071】
第8の実施形態が前記各実施形態と異なる点は、ゴムコネクタ7が、+極・−極用の2つの導電媒体2cを1つのゴム状弾性体2dで一体化したマス型であるということである。従って、+極・−極で別々にしていたセパレート型に比べ、部品点数が少なくなる分、製造コストと製造工程を減少させることが可能となる。
【0072】
なお一体化により、ゴムコネクタ7の全体の大きさは前記セパレート型ゴムコネクタ2に比べ大型化するので、その大型化により前記回路基板側電極と面する端面7bも大きくなる。即ち、端面7bにおいてゴム状弾性体2dの占有面積が拡大するので、ゴム状弾性体7bが前記電極107a、107b以外の回路基板に接着する危険性が高まることになる。
【0073】
この危険性を回避するために、導電媒体箇所2cを略凸状に形成することが好ましい。このような構成とすることにより、導電媒体2cの高さをゴム状弾性体7bよりも高く形成できるのでゴム状弾性体7bが回路基板と接する可能性を低められると共に、万一、接したとしても押圧力は導電媒体2cに集中するため、回路基板に接着するほどの押圧力がゴム状弾性体7dに加わる可能性は殆ど無い。
【0074】
なお、本発明のバイブレータが備える振動発生機構は上記構成に限定されるものでは無く、例えばシャフトを固定してそのシャフトの回りに回転可能なように偏心分銅を形成して回転させるものや、往復運動を行うことにより振動を発生させる振動子を備えてなるものなどに変更可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の請求項1及び2記載の発明の依れば、バイブレータと回路基板との電気的接続構造にゴムコネクタを用いたので、半田付け作業不要でバイブレータを携帯機器に搭載可能であると共に、ゴムコネクタによってバイブレータから発生する振動を吸収、減衰できるので、電気的接続構造の信頼性を高めることが可能となる。
【0076】
更に、ゴムコネクタは小さな力で変形し易いので、バイブレータと回路基板との接続の際に大きな力が不必要となる。従って、回路基板の撓み、基板上の配線パターンの剥離、基板上に実装された電子部品の破壊なども防止することが可能となる。
【0077】
又、本発明の請求項3記載の発明に依れば、ゴムコネクタ接触部を略凸状に形成することによりゴムコネクタの導電媒体に集中的にバイブレータ端子部からの押圧力を加えることが可能となる。従ってより確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0078】
又、本発明の請求項4記載の発明に依れば、導電媒体の押圧力を集中的に回路基板側電極に加わえることができるので、より確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0079】
又、本発明の請求項5記載の発明に依れば、2つのゴムコネクタの各端面の間隔を狭く設定しても、回路基板側の端面は互いに離れるため、バイブレータから発生する振動によりゴムコネクタが撓んでも、ゴムコネクタの導電媒体同士が接触して短絡するという現象が防止される。
【0080】
更に、ゴムコネクタが回路基板に向かって端面面積が小さくなるように絞り込まれた形状なので、バイブレータの端子部と面するゴムコネクタの端面に掛かる押圧力が変わらなくても、回路基板側電極に加わる押圧力を端面面積分の削減分だけ高くすることができる。従って導電媒体に押圧力を集中的に加わえることが可能なので、より確実に導電媒体と回路基板側電極とを接触することが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0081】
又、本発明の請求項6記載の発明に依れば、溝を設けることによってゴムコネクタ端面は分割されるので、回路基板側電極に接する端面の数を増加させることができる。
【0082】
更に、分割されたゴムコネクタの端面に押圧力が加わると、各端面はゴムコネクタの側面に向かって撓みながら広がる。以上によって、より確実な導電媒体と回路基板側電極との接触が可能となる。つまり、バイブレータからの振動がゴムコネクタに加わり、前記各端面の一部が元の位置からずれたり、浮き上がったりして回路基板側電極との導通が絶たれたとしても、残りの端面は回路基板側電極と接しているため、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることが可能となる。
【0083】
又、本発明の請求項7記載の発明に依れば、ゴムコネクターをセパレート型に形成するため、ゴムコネクタの径寸法を回路基板側電極の幅とほぼ同等なほどに小さくすることが可能となる。従って、1つのゴムコネクタが2つの電極にまたがって接触することによる絶縁不良を防止できると共に、ゴムコネクタのゴム状弾性体が前記電極以外の回路基板に接着することも防止できる。
【0084】
又、本発明の請求項8記載の発明に依ればゴムコネクタを、+極・−極用の2つの導電媒体を1つのゴム状弾性体で一体化したマス型に形成することによって、+極・−極で別々にしていたセパレート型に比べ、部品点数を削減して製造コストと製造工程を減少させることが可能となる。
【0085】
又、本発明の請求項9記載の発明に依れば、導通部であるゴムコネクタの端面以外に回路基板と接する弾性体の部分をできるだけ離間させる構造なので、前記導通部に掛かる押圧力を調節することが可能となる。
【0086】
又、本発明の請求項10記載の発明に依れば、バイブレータを弾性体に嵌め込んだ上で回路基板上に実装した時に、回路基板と接する弾性体の接触部に比べ、コネクタ端面の方により多くの押圧力が掛かるようになる。従って、より確実にコネクタ端面と回路基板側電極とを接触させることが可能となり、結果的に全体の電気的接続構造の信頼性をより高めることができる。
【0087】
又、本発明の請求項11記載の発明に依れば、弾性体をシリコンゴム製とすることにより、熱による径時変化を起こしにくく、撓みや変形からの復元力にも富み、携帯機器内部への実装部品に必要な特性を満たす弾性体を形成することが可能となる。
【0088】
又、本発明の請求項12記載の発明に依れば、ゴムコネクタの側面が非導通材からなるガイドで囲まれるので、ゴムコネクタの撓みや変形がガイドで拘束される。従って、導通媒体が元々、回路基板側電極と接している位置から前記撓みや変形によってずれることが抑制される。故に、回路基板上に実装されている電極以外の実装部品と前記導通媒体との接触が防止されるので、電極を配置している以外の回路基板上に配線部材または電子部品等を高密度に且つ自由に配置できる。従って回路基板の実装密度が向上する。
【0089】
又、本発明の請求項13記載の発明の依れば、バイブレータの振動発生源である偏心分銅と端子部とを離すので、端子部での電気的接続構造に及ぼす振動の影響を軽減することが可能となる。
【0090】
又、本発明の請求項14記載の発明に依れば、ゴムコネクタの端面が回路基板上の電極を押圧する荷重を50gf以上600gf以下の範囲内に設定するので、外部から衝撃が加わってもゴムコネクタの収縮によって電極との不導通が防止されると共に、押圧力の掛かり過ぎによる前記電極の削れや破壊も防止することが可能となる。
【0091】
又、本発明の請求項15記載の発明に依れば、上記請求項1乃至請求項14記載の発明が有する効果を以て、バイブレータを携帯端末機器に搭載することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図2】図1の状態と回路基板上の電極との電気的接続構造を示す斜視図
【図3】図1のゴムコネクタの斜視図。
【図4】図1の別形態を示す斜視図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図6】図5の端子部とゴムコネクタとの位置関係を示す要部拡大図。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る電気的接続構造に用いるゴムコネクタの斜視図。
【図8】図7のゴムコネクタの正面図。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る電気的接続構造に用いるゴムコネクタの斜視図。
【図10】上記第4の実施形態に係る電気的接続構造の端子部とゴムコネクタとの位置関係を示す要部拡大図。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る電気的接続構造に使用するゴムコネクタを示す斜視図。
【図12】図11の変更例であるゴムコネクタの外観を示す斜視図。
【図13】本発明の第6の実施形態に係る電気的接続構造のゴムコネクタ付近の部品を示す斜視図。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図15】図14の状態と回路基板上の電極との電気的接続構造を示す斜視図。
【図16】図15の側面図。
【図17】図14のゴムコネクタと弾性体の別形態を示す斜視図。
【図18】本発明の第8の実施形態に係る電気的接続構造の一部を示す斜視図。
【図19】図18のゴムコネクタの斜視図。
【図20】図19のゴムコネクタの正面図。
【図21】従来の電気的接続構造を示す斜視図。
【図22】他の従来の電気的接続構造を示す斜視図。
【符号の説明】
1 振動モータ
2、7 ゴムコネクタ
3 コネクタホルダー
4 溝
5 ガイド
6 弾性体
Claims (15)
- 振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 振動発生機構を備えると共に平面状のパッド部で形成される端子部を備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項2記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記端子部のゴムコネクタ接触部が略凸状に形成され、その略凸状箇所で前記ゴムコネクタの導電媒体を押圧することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至3記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記回路基板の電極と接する前記ゴムコネクタの導電媒体箇所を略凸状に形成することを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至4記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面が、前記端子部と面するゴムコネクタの端面に比べて端面面積が小となるように、前記ゴムコネクタの側面にテーパ面が形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至4記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記回路基板と面するゴムコネクタの端面に溝を設けて分割すると共に、分割された各端面毎に導電媒体が設けられることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至6記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記ゴムコネクタは、+極、−極毎にそれぞれ別々に設けられるセパレート型であり、各ゴムコネクタはコネクタホルダーのガイド穴に嵌め込まれると共に、嵌め込まれた状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記コネクタホルダーの端面から突出することにより、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間に挟み込まれて、前記端子部と前記電極との電気的接続が行われることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至6記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記ゴムコネクタは、+極、−極用の2つの導電媒体をゴム状弾性体で一体化したマス型であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 振動発生機構と端子部とを備えるバイブレータと、回路基板との電気的な接続が、前記端子部と前記回路基板上に設けられる電極との間にゴムコネクタを挟み込むことによって行われ、前記ゴムコネクタは、ゴム状弾性体と導電媒体とから形成され、前記導電媒体は磁性導電体で形成され、更に、前記バイブレータは前記モータハウジングの少なくとも一部を覆う弾性体を備え、前記ゴムコネクタは前記弾性体のガイド穴に嵌め込まれるか、或いは前記弾性体と一体形成されると共に、嵌め込まれるか一体形成された状態において、前記回路基板の電極又は前記端子部と接する前記ゴムコネクタの各端面が前記弾性体の端面から突出され、更に、前記弾性体には、前記バイブレータを前記回路基板上に実装した時に回路基板面上と接する接触部を、前記ゴムコネクタが嵌め込まれるか一体形成される箇所とは反対の弾性体端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項9記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記ゴムコネクタを前記弾性体に嵌め込むか、或いは前記弾性体と一体形成されるとき、前記回路基板の電極と接する前記コネクタ端面が、前記弾性体の接触部と同等、或いは高くなるように形成されることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項9又は10記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記弾性体がシリコンゴム製であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至7、又は9乃至11記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記ゴムコネクタの側面形状と一致する内側面を有するプラスチック又は樹脂製のガイドを前記ゴムコネクタに嵌め込むことを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至12記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記端子部を、前記偏心分銅の設置側と反対側のモータハウジングの端部に設けることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至13記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造において、前記ゴムコネクタの端面が、前記回路基板上の電極を押圧する荷重が50gf以上600gf以下の範囲内であることを特徴とする、バイブレータと回路基板との電気的接続構造。
- 請求項1乃至14記載のバイブレータと回路基板との電気的接続構造によって前記バイブレータが搭載された携帯端末機器。
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---|---|---|---|---|
JP2012070543A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-04-05 | Panasonic Corp | インバータ装置一体型電動圧縮機 |
JP2016015878A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | ドクトル・フリッツ・ファウルハーバー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コー・カー・ゲーDr. Fritz Faulhaber Gmbh& Co. Kg | メカトロニクス駆動装置 |
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2002
- 2002-12-26 JP JP2002375767A patent/JP2004208432A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012070543A (ja) * | 2010-09-24 | 2012-04-05 | Panasonic Corp | インバータ装置一体型電動圧縮機 |
JP2016015878A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | ドクトル・フリッツ・ファウルハーバー・ゲー・エム・ベー・ハー・ウント・コー・カー・ゲーDr. Fritz Faulhaber Gmbh& Co. Kg | メカトロニクス駆動装置 |
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