JP2004207922A - 無線lanシステム及びそれに用いるハンドオーバ処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無線端末装置21は無線基地局装置11,12との通信を開始するにあたり、使用可能な全周波数についてスキャン処理を行い、接続可能な無線基地局装置11,12を予めAP接続候補リストに保持しておく。無線端末装置21は無線基地局装置11を経由して有線ネットワーク上の通信端末31と通信を行っている時に、無線端末装置21―無線基地局装置11間の無線区間通信が切断されたことを検知すると、再スキャン処理を行うことなく、AP接続候補リストから周波数及び無線基地局装置12の情報を引出すことで、ハンドオーバ処理時間の短縮を実現する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は無線LANシステム及びそれに用いるハンドオーバ処理方法に関し、特に無線LAN(Local Area Network)システムを構成する無線端末装置におけるハンドオーバ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線LANシステムとしては、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行うことを基本サービス単位とし、この基本サービス単位が複数集まって構成されるシステムがある。
【0003】
この無線LANシステムにおいては、例えば、無線端末装置が無線基地局装置を経由して有線ネットワーク上の通信端末と通信を行っている時に、無線端末装置―無線基地局装置間の無線区間通信が切断されたことを検知した場合、無線端末装置は再スキャン処理を行って無線基地局装置を探し出すハンドオーバ処理が行われることとなる。つまり、従来の無線LANシステムでは、無線端末装置の移動に伴って、無線基地局装置の切替えが発生する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−271345号公報(第3,4頁、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の無線LANシステムでは、無線端末装置において、無線端末装置―無線基地局装置間の無線区間通信が切断される度に、時間を要するスキャン処理を行わなければならないという問題がある。
【0006】
無線端末装置が行うスキャン処理は、無線基地局装置からの応答待ち時間が発生する上、全周波数について行う必要があり、非常に時間を要する処理である。このため、ネットワーク層以上のコネクションを保ったままスキャン処理を伴うハンドオーバ処理を行うことには問題がある。
【0007】
また、従来の無線LANシステムでは、無線端末装置がハンドオーバ処理を行った際、当該無線端末装置と通信中の有線ネットワーク上の通信端末と無線基地局装置間における有線区間の通信経路の切替えを考慮したハンドオーバ処理方式がないため、無線区間におけるハンドオーバ処理によって、通信端末から無線端末装置に向けて送信されたパケットの送信先がハンドオーバ処理後の無線基地局装置に的確に届くという保証はない。
【0008】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、エンドエンド間の通信を保ったままデータリンク層における無線区間及び有線区間の通信路を切替えることができる無線LANシステム及びそれに用いるハンドオーバ処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による無線LANシステムは、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムであって、
予め使用可能な全周波数について接続可能な前記無線基地局装置を探索するためのスキャン処理の結果を保持するAP接続候補リストと、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された時に前記AP接続候補リストを検索して新たな接続先となる無線基地局装置を決定する手段とを前記無線端末装置に備えている。
【0010】
本発明による他の無線LANシステムは、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムであって、
予め設定された一定期間内に無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報を一元管理するラーニングテーブルを前記無線基地局装置に備えている。
【0011】
本発明によるハンドオーバ処理方法は、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムのハンドオーバ処理方法であって、前記無線端末装置が予め使用可能な全周波数について接続可能な前記無線基地局装置を探索するためのスキャン処理を行ってその結果をAP接続候補リストに保持しておき、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された時に前記AP接続候補リストを検索して新たな接続先となる無線基地局装置を決定している。
【0012】
本発明による他のハンドオーバ処理方法は、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムのハンドオーバ処理方法であって、前記無線基地局装置が予め設定された一定期間内に無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報をラーニングテーブルで一元管理している。
【0013】
すなわち、本発明の無線LANシステムは、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行うことを基本サービス単位とし、この基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムにおいて、複数の基本サービス単位に属する無線端末装置、すなわち複数の無線基地局装置に接続が可能な装置に関する。
【0014】
本発明の無線LANシステムでは、無線端末装置において予め使用可能な全周波数について接続可能な無線基地局装置を探索するためのスキャン処理を行い、その結果を接続候補リストとして保持し、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された場合に、接続候補リストを検索することで、短時間に通信を再開すべき無線基地局装置を決定することを特徴としている。
【0015】
また、本発明の無線LANシステムでは、上記の再接続処理に加えて、無線基地局装置をブリッジとして構成することによって、無線端末装置―無線基地局装置間の無線区間通信が切断/再接続されたことをネットワーク層以上の上位層には通知せず、エンドエンド間の通信を保ったまま、データリンク層における無線区間及び有線区間の通信路の切替えを行うことを特徴としている。
【0016】
より具体的に説明すると、本発明の無線LANシステムでは、無線基地局装置AP#1と無線端末装置STA#1,STA#2とが特定の共通周波数F1を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行う基本サービス単位BSS#1を構成し、無線基地局装置AP#2と無線端末装置STA#1,STA#3,STA#4とが特定の共通周波数F2を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行う基本サービス単位BSS#2を構成する場合、無線端末装置STA#1は複数の基本サービス単位BSS#1,BSS#2に属していることになる。
【0017】
また、無線端末装置STA#1は無線基地局装置との通信を開始するにあたり、使用可能な全周波数についてスキャン処理を行い、接続可能な無線基地局装置AP#1,AP#2を予めAP接続候補リストに保持しておく。このAP接続候補リストには周波数F1において無線基地局装置AP#1が接続可能、周波数F2において無線基地局装置AP#2が接続可能という情報を格納する。
【0018】
このような構成において、例えば無線端末装置STA#1が無線基地局装置AP#1を経由して有線ネットワーク上の通信端末ND#1と通信を行っている時に、無線端末装置STA#1―無線基地局装置AP#1間の無線区間通信が切断されたことを検知した場合、無線端末装置STA#1は再スキャン処理を行って無線基地局装置AP#2を探し出すのではなく、AP接続候補リストから周波数F2及び無線基地局装置AP#2の情報を引出すことで、ハンドオーバ処理時間の短縮を実現する。
【0019】
また、無線基地局装置AP#1,AP#2は、データリンク層の通信においてラーニングテーブルに自装置の基本サービス単位BSS#1,BSS#2内に存在する無線端末装置を記憶することによって、有線側から到着するパケットを無線端末側に転送するか否かを判断することが可能となり、ネットワーク層以上の上位層における無線端末装置STA#1―通信端末ND#1間通信を保ったまま、データリンク層における無線区間及び有線区間の通信路の切替えを行うことを特徴としている。
【0020】
上記のように、本発明の無線LANシステムでは、無線端末装置が接続候補リストを有することで、ハンドオーバ処理時の再スキャン処理を省き、処理時間の短縮が可能となる。また、本発明の無線LANシステムでは、無線基地局装置がラーニングテーブルを有し、有線側のデータリンク層における通信経路の切替え処理機能を追加することで、無線端末装置―無線基地局装置間の無線区間通信が切断されたことをネットワーク層以上の上位層には通知せずに、エンドエンド間の通信を保ったままデータリンク層における無線区間及び有線区間の通信路を切替えることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による無線LANシステムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による無線LANシステムは無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12と、無線端末装置(STA#1,STA#2,STA#3,STA#4)21〜24と、通信端末(ND#1)31とから構成されている。
【0022】
無線基地局装置11,12は無線端末装置21と有線ネットワーク上の機器を接続するためのブリッジ機能を有している。無線端末装置21は無線装置を搭載した通信端末であり、無線基地局装置11または無線基地局装置12を経由してイーサネット(R)等の有線ネットワーク上に存在する通信端末31との通信が可能となっている。
【0023】
本発明の一実施例による無線LANシステムでは、無線基地局装置11と無線端末装置21,22とが特定の共通周波数F1を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行う基本サービス単位(BSS#1)101を構成し、無線基地局装置12と無線端末装置11,13,14とが特定の共通周波数F2を利用して無線端末装置―無線基地局装置間通信を行う基本サービス単位(BSS#2)102を構成している。この場合、無線端末装置21は複数の基本サービス単位101,102に属している。
【0024】
図2は図1の無線基地局装置11,12、無線端末装置21、通信端末31各々の構成を示すブロック図である。図2においては、無線端末装置21が無線基地局装置11または無線基地局装置12経由で通信端末31と通信を行う場合の構成を示している。
【0025】
無線基地局装置11,12はそれぞれ、無線送受信部111,121と、有線送受信部112,122と、自装置の基本サービス単位内(無線経路側)に一定間隔で自装置の存在をビーコン信号として報知するためのビーコン送信部113,123と、自装置の基本サービス単位内に存在する無線端末装置の情報を登録するラーニングテーブル114,124と、ラーニングテーブル114,124の登録期限を監視するためのリリースタイマ115,125とを備えている。
【0026】
一方、無線端末装置21は無線基地局装置11,12との通信を行うための無線送受信部211と、各無線基地局装置11,12からのビーコン信号を検波するためのビーコン受信部212と、使用する周波数を切替えるための周波数切替部213と、検波できたビーコン信号の使用周波数及び無線基地局装置名を格納するためのAP接続候補リスト214とを備えている。また、通信端末31は有線送受信部311を備えている。
【0027】
無線基地局装置11,12は自装置の基本サービス単位101,102内に存在する無線端末装置との通信を開始するにあたり、自装置が使用する周波数のビーコン信号を常に報知し続ける。
【0028】
図1に示すように、隣接する基本サービス単位101,102では干渉を防ぐように異なる周波数を使用するため、無線基地局装置11と無線基地局装置12とは異なる周波数のビーコン信号を報知し、自装置の基本サービス単位101,102内に存在する無線端末装置に自装置の使用周波数を通知する。
【0029】
また、無線基地局装置11,12は無線送受信部111,121で受信した全無線通信パケットに含まれる無線端末装置のMAC(Medium Access Control)アドレス(発信元データリンク層アドレス)をラーニングテーブル114,124に登録し、以後、有線送受信部112,122で有線側より受信する通信パケットの宛先アドレスとの比較を行い、ラーニングテーブル114,124上に登録がされている無線端末装置宛のパケットのみを無線側に転送する。
【0030】
さらに、無線基地局装置11,12はリリースタイマ115,125を用いて、定期的に、ラーニングテーブル114,124を監視し、一定期間、通信のなかった無線端末装置をラーニングテーブル114,124から削除する。
【0031】
図3はデータリンク層におけるパケットフォーマットの一例を示す図である。図3において、無線データパケットPk1はデータリンクヘッダ部として少なくとも送信先アドレス部Pk11と送信元アドレス部Pk12とを有し、データリンクペイロード部には上位層のパケットを収容している。
【0032】
無線端末装置21から送信する無線データパケットの場合、送信先アドレス部Pk11には通信端末31のMACアドレスが、送信元アドレス部Pk12には無線端末装置21のMACアドレスが格納されている。
【0033】
有線データパケットPk2も、上記の無線データパケットPk1と同様に、データリンクヘッダ部として少なくとも送信先アドレス部Pk21と送信元アドレス部Pk22とを有し、データリンクペイロード部に上位層のパケットを収容している。
【0034】
通信端末31から送信するパケットの場合、送信先アドレス部Pk21には無線端末装置21のMACアドレスが、送信元アドレス部Pk22には通信端末31のMACアドレスが格納されている。
【0035】
また、無線端末装置21から無線基地局装置11,12に接続要求等を送信する場合に使用される無線制御パケットPk3は、データリンクヘッダ部として少なくとも送信先アドレス部Pk31と送信元アドレス部P3k2とを有し、データリンクペイロード部として制御コマンドPk33を有している。
【0036】
さらに、上記の無線制御パケットPk3に応答するための無線ACKパケットPk4は、データリンクヘッダ部として少なくとも送信先アドレス部Pk41と送信元アドレス部Pk42とを有し、データリンクペイロード部として通信可能か否かを示す応答情報(OK/NG)Pk43を有している。
【0037】
図4は図2のラーニングテーブル114の構成例を示す図である。図4において、ラーニングテーブル114は一定期間内に無線区間通信の行われた無線端末装置のMACアドレスを保持するためのSTA MACアドレス1141と、本ラーニングテーブル114への登録期限を示すリリースカウンタ1142との2つの属性を有している。尚、ラーニングテーブル124は図示していないが、ラーニングテーブル114と同様の構成となっている。
【0038】
無線基地局装置11,12は任意の無線端末装置21〜24からの無線パケット(無線データパケットPk1または無線制御パケットPk3)を受信すると、受信した無線パケットの送信元アドレス部Pk12,Pk32から当該無線端末装置21〜24のMACアドレスを取得し、ラーニングテーブル114,124に登録されているか否かを調べ、登録されていなければそのMACアドレスを登録し、対応するリリースカウンタ1142をリセットし、既に登録済ならばMACアドレスの再登録は行わず、対応するリリースカウンタ1142のみをリセットする。
【0039】
また、ラーニングテーブル114,124はリリースタイマ115,125によって定期的に監視が行われており、一定時間間隔でラーニングテーブル114,124内の全リリースカウンタ1142がインクリメントされる。これによって、リリースカウンタ1142がある一定値(リリースカウンタ1142が定める上限L)を超えたものは対応するMACアドレスの無線端末装置21〜24からは一定期間通信がなかったと判断し、当該無線端末装置21〜24の登録をラーニングテーブル114,124から削除する。
【0040】
一方、無線端末装置21は無線基地局装置11または無線基地局装置12との通信を始めるに当たり、予め使用可能な全周波数について周波数切替部213の指定周波数を変化させて各無線基地局装置11,12が報知するビーコン信号のスキャン処理をビーコン受信部212で行い、その結果をAP接続候補リスト214に格納する。
【0041】
その後、無線端末装置21は周波数切替部213の指定周波数をAP接続候補リスト214の任意の無線基地局装置11,12の周波数に固定し、該当無線基地局装置11,12からのビーコン信号をビーコン受信部212で受信し続けている間、該当無線基地局装置11,12との無線区間が通信可能であると認識する。
【0042】
図5は図2の無線端末装置21におけるAP接続候補リスト214の構成例を示す図である。図5において、AP接続候補リスト214は無線端末装置21が接続可能な無線基地局装置11,12を探索するために使用可能な全周波数{f1,f2,・・・,fn}について行ったスキャン処理結果を保持するためのものであり、少なくとも使用可能周波数AL1、無線基地局装置名AL2の2つの属性を有し、使用可能な周波数の数(n)と同数の行からなる。
【0043】
無線端末装置21はスキャン処理の結果、ビーコン信号を受信した周波数について、ビーコン信号から無線基地局装置11,12を特定する情報を取出し、無線基地局装置名AL2に情報を格納する。例えば、無線端末装置21ではスキャン処理結果から周波数F1においては無線基地局装置11が接続可能、周波数F2においては無線基地局装置12が接続可能との情報が得られるため、F1=f1,F2=fnとすると、当該AP接続候補リストのf1,fn行の無線基地局装置名AL2に無線基地局装置名AP#1,AP#2を示す情報がそれぞれ格納される。
【0044】
図6は図1の無線端末装置21とその通信相手である通信端末31とのエンドエンド間におけるプロトコル階層を示す図である。図6において、無線端末装置(STA#1)21及び通信端末(ND#1)31とのエンドエンド間におけるプロトコル階層は、無線/有線の通信媒体を利用して通信環境を確立するデータリンク層Sd1,Nd1と、IP(Internet Protocol)ネットワークレベルでの通信を確立するためのネットワーク層Sd2,Nd2と、TCP(Transmission Control Protocol),UDP(User Datagram Protocol)等のエンド−エンドレベルで通信制御を行うためのトランスポート層Sd3,Nd3とから構成されている。
【0045】
また、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12はブリッジ機能を有し、データリンク層Ad1での経路選択を行う通信装置である。
【0046】
本実施例によるハンドオーバ処理においては、無線端末装置(STA#1)21がビーコン信号の受信状態から無線基地局装置(AP#1)11との無線区間通信路c1が切断されたことを検知すると、上述したAP接続候補リスト124を検索する処理方法を用いて無線基地局装置(AP#2)12との通信を開始し、無線区間通信路c1を短時間で修復する。
【0047】
この場合、中継装置としての無線基地局装置がAP#1からAP#2に変わるため、有線区間通信路c2も経路が変更となる。無線基地局装置(AP#2)12では新たに無線送受信部121において無線端末装置(STA#1)21からの無線パケット(無線データパケットPk1または無線制御パケットPk3)を受信することによって、ラーニングテーブル124に無線端末装置(STA#1)21のMACアドレスが登録され、通信端末(ND#1)31との有線区間通信路c2が確立される。
【0048】
逆に、無線基地局装置(AP#1)11では一定時間、無線端末装置(STA#1)21からの無線パケット(無線データパケットPk1または無線制御パケットPk3)を受信しないため、ラーニングテーブル114から無線端末装置(STA#1)21のMACアドレスの登録が削除され、通信端末(ND#1)31との有線区間通信路c2が閉じられる。
【0049】
このように、本実施例では、データリンク層における通信経路の変更が生じた場合でも、ネットワーク層以上の通信層に通信の切断を通知しない。すなわち、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21と通信端末(ND#1)31との間で通信が確立されたネットワーク層におけるコネクションc3、及びトランスポート層におけるエンドエンド間のセッションc4を保持したまま、データリンク層における無線区間通信路c1及び有線区間通信路c2のみを切替えることが可能である。
【0050】
通常のLAN通信においては、IP層がコネクションレスのため、コネクション型の通信を行う場合にはトランスポート層にTCPを用いるが、本実施例によるハンドオーバ処理における短時間での経路変更の場合には、TCPプロトコルでのセッション保有時間内での切替えが可能となるため、無線端末装置(STA#1)21及び通信端末(ND#1)31を使用しているユーザには下位層の通信切断を気づかれることなく、同一セッションでの通信の継続を行うことが可能となる。
【0051】
図7は図2のAP接続候補リスト214の作成までの動作を示すシーケンスチャートであり、図8は本発明の一実施例による無線区間通信を開始するまでの動作を示すシーケンスチャートであり、図9は本発明の一実施例によるハンドオーバ処理を示すシーケンスチャートであり、図10は本発明の一実施例による再スキャン処理を含むハンドオーバ処理を示すフローチャートである。これら図1〜図10を参照して本発明の一実施例におけるハンドオーバ処理の動作例について説明する。
【0052】
図7においては、無線端末装置(STA#1)21が周波数f1を使用する無線基地局装置(AP#1)11及び周波数fnを使用する無線基地局装置(AP#2)12をAP接続候補リスト214に登録する動作を示している。
【0053】
この場合、最初に、無線端末装置(STA#1)21は接続可能な全無線基地局装置を探索するために、STAの立上げ後(図7のa1)、直ちに使用可能な全周波数についてのスキャン処理を開始する(図7のa2)。
【0054】
続いて、無線端末装置(STA#1)21は周波数f1のスキャン処理の結果、無線基地局装置(AP#1)11からビーコン信号を受信し(図7のa3)、AP接続候補リスト214に無線基地局装置(AP#1)11の情報を格納する(図7のa4)。
【0055】
また、無線端末装置(STA#1)21は周波数f2〜fn−1まではスキャン処理の結果、何も受信することができず、周波数fnのスキャン処理によって無線基地局装置(AP#2)12からビーコン信号を受信し(図7のa5)、AP接続候補リスト214に無線基地局装置(AP#2)12の情報を格納する(図7のa6)。
【0056】
以上で、無線端末装置(STA#1)21におけるスキャン処理が終了し、この時点で、無線端末装置(STA#1)21が使用可能な周波数及び接続可能な無線基地局装置の情報が格納されたAP接続候補リスト214(図5参照)が作成される(図7のa7)。
【0057】
図8においては、無線端末装置(STA#1)21がAP接続候補リスト214に登録された任意の無線基地局装置との無線区間通信を開始するまでのシーケンスを示している。ここで、AP接続候補リスト214に登録された複数の無線基地局装置から最初に通信を行う無線基地局装置を決定する方法については、どのような方法でもよく、本発明に直接関係しないので、その説明については省略する。
【0058】
この場合、無線端末装置(STA#1)21は、上述した処理で作成されたAP接続候補リスト214(図5参照)から任意の無線基地局装置として無線基地局装置(AP#1)11を選択したものとする。
【0059】
無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11との通信を開始するために、まず周波数切替部213がビーコン受信部214に対して指定する周波数を無線基地局装置(AP#1)11が使用する周波数F1(=f1)に固定する(図8のb1)。
【0060】
続いて、無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11に対して接続要求パケット(無線制御パケットPk3)を出す(図8のb2)。無線基地局装置(AP#1)11は接続要求パケットを受信した無線端末装置(STA#1)に対して通信可能との応答情報を含んだ無線ACKパケットPk4を返すとともに(図8のb3)、受信した接続要求パケットの送信元アドレス部Pk32から無線端末装置(STA#1)21のMACアドレスを取出し、自装置のラーニングテーブル114のSTA MACアドレス1141に格納し、STA MACアドレス1141に対応するリリースカウンタ1142をリセットする(図8のb4)。
【0061】
無線基地局装置(AP#1)11は自装置のラーニングテーブル114に無線端末装置(STA#1)21が格納されたことによって、無線端末装置(STA#1)21と通信端末(ND#1)31との有線区間通信路の確立を認識する。
【0062】
また、無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11からの無線ACKパケットPk4を受信することで、無線基地局装置(AP#1)11との無線区間通信路の確立を認識すると同時に(図8のb5)、ネットワーク層以上における無線端末装置(STA#1)21と通信端末(ND#1)31との間の通信を開始する(図8のb6,b7)。
【0063】
さらに、無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11からのビーコン信号を受信できる状態かを常に確認し、無線基地局装置(AP#1)11との無線区間が保たれていることを監視する。
【0064】
図9においては無線端末装置(STA#1)21が無線基地局装置(AP#1)11との無線区間通信が切断されたことを検知し、無線基地局装置(AP#2)12に対するハンドオーバ処理を行う動作を示している。
【0065】
この場合、無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11経由で通信端末(ND#1)31と通信中であるものとする(図9のc1,c2)。無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#1)11からのビーコン信号が途絶えたことで(図9のc3)、無線基地局装置(AP#1)21との無線区間通信が切断されたことを検知する(図9のc4)。
【0066】
これによって、無線端末装置(STA#1)21はAP接続候補リスト214を検索し、新たに接続可能な無線基地局装置(AP#2)12を選択する。周波数切替部213はビーコン受信部212に対して指定する周波数を無線基地局装置(AP#2)12が使用する周波数F2(=fn)に変更し(図9のc5)、無線端末装置(STA#1)21は無線基地局装置(AP#2)12に対して接続要求パケット(無線制御パケットPk3)を送信する(図9のc6)。
【0067】
無線基地局装置(AP#2)12はその接続要求パケットを受信すると、無線端末装置(STA#1)21に対して通信可能との応答情報を含んだ無線ACKパケットPk4を返すとともに(図9のc7)、自装置のラーニングテーブル124のSTA MACアドレス1141に無線端末装置(STA#1)21のMACアドレスを格納し、STA MACアドレス1141に対応するリリースカウンタ1142をリセットする(図9のc8)。
【0068】
無線基地局装置(AP#2)12は自装置のラーニングテーブル124に無線端末装置(STA#1)21が格納されたことによって、無線端末装置(STA#1)21と通信端末(ND#1)31との有線区間通信路の確立を認識する。また、無線端末装置(STA#1)21は接続要求に対する無線ACKパケットPk4を受信することで、無線基地局装置(AP#2)12との無線区間通信路の確立を認識する(図9のc9〜c11)。
【0069】
上述した処理の過程において、ネットワーク層以上には一切通信の切断/切替えが通知されず、エンドエンド間における無線端末装置(STA#1)21と通信端末(ND#1)31との間の通信が保たれたまま、ハンドオーバ処理が終了する。
【0070】
本発明の一実施例によるハンドオーバ処理は、上記のようにして行われるが、実際の無線LAN環境では無線端末装置の移動や無線基地局装置の運用状況等の様々な要因によって、無線端末装置が最初にスキャン処理を行った際に作成したAP接続候補リストからは新たな接続先となる無線基地局装置を見つけることができない場合も想定され、その場合には再度スキャン処理を行い、新たにAP接続候補リストを作成し直す必要がある。そこで、AP接続候補リスト214の再作成処理を含めた本発明の一実施例によるハンドオーバ処理について図10を参照して説明する。
【0071】
無線端末装置(STA#1)21は現在接続中の無線基地局装置(AP#1)11からのビーコン信号が途絶えたことを検知することでハンドオーバ処理を開始する。無線端末装置(STA#1)21はAP接続候補リスト124から新たな接続先の無線基地局装置を探索するために、最初にAP接続候補リスト124の中で一度も参照されていない無線基地局装置が存在するか否かを調べる(図10ステップS1)。
【0072】
無線端末装置(STA#1)21は一度も参照されていない無線基地局装置が存在する場合、周波数切替部213の指定する周波数をその無線基地局装置が使用している周波数に固定し、一定時間待ってビーコン信号を受信することができるか否かを調べる(図10ステップS2)。
【0073】
無線端末装置(STA#1)21は一定時間内にその無線基地局装置からのビーコン信号を受信することができると、AP接続候補リスト214において参照中の周波数及び無線基地局装置を新たに使用する周波数及び接続先無線基地局装置として決定し(図10ステップS3)、接続要求処理に進み(図10ステップS4)、ハンドオーバ処理を終了する。
【0074】
一方、一定時間待ってもビーコン信号を受信できなかった場合、無線端末装置(STA#1)21は再度、AP接続候補リスト214を参照するためにステップS1の処理に戻る。
【0075】
また、無線端末装置(STA#1)21はAP接続候補リスト214に登録されている全ての無線基地局装置を参照しても、新たな接続先無線基地局装置を見つけることができなければ、再度、全周波数のスキャン処理を行い(図10ステップS5)、その結果から新たなAP接続候補リスト214を作成し(図10ステップS6)、AP接続候補リスト214から接続先の無線基地局装置を探索するためにステップS1の処理に戻る。
【0076】
このように、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21において、予め使用可能な全周波数について接続可能な無線基地局装置を探索するためのスキャン処理を行い、その結果をAP接続候補リスト214として保持し、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された場合に、再スキャン処理を行わずに、AP接続候補リスト214を検索することで、新たな接続先となる無線基地局装置を決定することができる。
【0077】
また、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21において、再スキャン処理を行わずに、AP接続候補リスト214を検索することで、無線基地局装置を決定しているので、短時間でデータリンク層における無線区間通信路の再確立が実現することができる。
【0078】
さらに、本実施例では、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12において、一定期間内に無線区間通信の行われた無線端末装置(STA#1)21の情報をラーニングテーブル114,124として一元管理しているので、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12が有線送受信部112,122で受信したパケットを正しい無線端末装置(STA#1)21へ送信することができる。すなわち、本実施例では、自装置の管理する基本サービス単位から外れた無線端末装置(STA#1)21へのパケット転送を防ぐことができ、不正パケットの送出を防ぐことができる。
【0079】
さらにまた、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21におけるAP接続候補リスト214と無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12におけるラーニングテーブル114,124とを有することによって、データリンク層における経路変更が必要となる場合も無線区間・有線区間ともに短時間で通信路を修復することができ、無線端末装置(STA#1)21、または通信端末(ND#1)31を使用しているユーザには下位層の通信切断を気づかれることなく、同一セッションでの通信の継続を行うことができる。
【0080】
尚、本実施例では、ハンドオーバ処理の開始起点を通信中の無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12からのビーコン信号を無線端末装置(STA#1)21が受信できなくなったと検知した時としているが、実際にはこの要因以外でもハンドオーバ処理を必要とする場合を考慮した実装にしてもよい。例えば、ビーコン信号が受信できる状態にあっても上位層での再送が繰り返される場合においては、別の無線基地局装置と通信したほうがよいと判断し、ハンドオーバ処理を開始してもよい。
【0081】
また、本実施例では、AP接続候補リスト214について、その更新が行われるのはスキャン処理を行った時のみであるが、次回、AP接続候補リスト214の参照が必要となるまでに、AP接続候補リスト214に登録された無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12の登録を削除する処理を追加することで、より実際の通信環境を反映したAP接続候補リスト214とする機能を追加してもよい。例えば、本実施例においては、ビーコン受信の有無によってAP接続候補リスト214を作成しているが、ビーコン信号を受信しても上位層の認証等で通信が認められない無線基地局装置に対して、認証が通らなかった時点でAP接続候補リスト214から登録を削除するようにしてもよい。
【0082】
さらに、本実施例では、AP接続候補リスト214について、少なくとも使用可能周波数、無線基地局装置名の2つの属性を有するリストとしているが、無線基地局装置名に関しては基地局を特定できるものであれば、特に装置名でなくてもよい。また、ビーコン信号(もしくはプローブフレーム)には受信レベル等通信品質を示す情報もあるので、AP接続候補リスト214の作成時にこれら詳細情報も新たな属性として加えてもよい。
【0083】
さらにまた、本実施例では、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12におけるラーニングテーブル114,124について、STA MACアドレスとリリースカウンタとの2つの属性を有し、無線端末装置(STA#1)21から無線区間通信パケットを受信すると、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12が無線端末装置(STA#1)21のMAC アドレスをSTA MACアドレス1141に格納してリリースカウンタ1142をリセットし、無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12内のリリースタイマ115,125による定期監視の度にラーニングテーブル114,124のリリースカウンタ1142をインクリメントすることで、ラーニングテーブル114,124における無線端末装置(STA#1)21の登録期限を管理している。
【0084】
しかしながら、このようなカウンタ方式でなくてもよい。例えば、リリースカウンタ1142の代わりに、最終パケット到着時刻を保持しておくタイムスタンプを属性として持ち、リリースタイマ115,125の定期監視時には一定時刻以前の時刻が記録されている無線端末装置(STA#1)21をラーニングテーブル114,124から削除するようにしてもよい。
【0085】
本実施例では、図1で示す無線端末装置(STA#1)21のように、2つの基本サービス単位に属することが可能な位置に存在する場合のハンドオーバ処理について述べたが、本発明のハンドオーバ処理の対象となり得る基本サービス単位、すなわち無線基地局装置の最大数はハンドオーバ処理を行う無線端末装置(STA#1)21が使用可能な周波数の数に一致する。したがって、本実施例におけるハンドオーバ処理は基本サービス単位、すなわち無線基地局装置の数が3つ以上でも可能である。
【0086】
また、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21が無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12を探索するためのスキャン処理にプローブフレームを使用することも可能である。IEEE802.11が定める無線LANシステムにおいて、無線端末装置(STA#1)21が無線基地局装置(AP#1,AP#2)11,12を探索する方式としては、無線端末装置がある周波数について一定時間待つ間に無線基地局装置からのビーコン信号を受信することで接続可能な無線基地局装置を探知するパッシブスキャン方式と、無線端末装置がある周波数において無線基地局装置に対しプローブ要求フレームを送信すると、周波数が一致し、プローブ要求フレームを受信した無線基地局装置がプローブ応答フレームを返信してくれることで、接続可能な無線基地局装置を探知するアクティブスキャン方式との2方式がある。
【0087】
プローブ応答フレームは、上述したビーコン信号と同様に、IEEE802.11が定義するフレームであるため、本実施例のために新たに定義する必要のないフレームである。また、プローブ応答フレームには、ビーコン信号と同等の無線基地局装置を識別する情報が格納されているため、AP接続候補リスト214に登録する際の情報としてビーコン信号とプローブ応答フレームにおける情報の差異は生じない。
【0088】
さらに、本実施例では、無線端末装置(STA#1)21にかかわる動作について述べたが、他の無線端末装置(STA#2〜#4)22〜24も上述した無線端末装置(STA#1)21の構成及び動作と同様である。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムにおいて、無線端末装置が予め使用可能な全周波数について接続可能な無線基地局装置を探索するためのスキャン処理を行ってその結果をAP接続候補リストに保持しておき、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された時にAP接続候補リストを検索して新たな接続先となる無線基地局装置を決定することによって、エンドエンド間の通信を保ったままデータリンク層における無線区間及び有線区間の通信路を切替えることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による無線LANシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の無線基地局装置、無線端末装置、通信端末各々の構成を示すブロック図である。
【図3】データリンク層におけるパケットフォーマットの一例を示す図である。
【図4】図2のラーニングテーブルの構成例を示す図である。
【図5】図2の無線端末装置におけるAP接続候補リストの構成例を示す図である。
【図6】図1の無線端末装置とその通信相手である通信端末とのエンドエンド間におけるプロトコル階層を示す図である。
【図7】図2のAP接続候補リストの作成までの動作を示すシーケンスチャートである。
【図8】本発明の一実施例による無線区間通信を開始するまでの動作を示すシーケンスチャートである。
【図9】本発明の一実施例によるハンドオーバ処理を示すシーケンスチャートである。
【図10】図10は本発明の一実施例による再スキャン処理を含むハンドオーバ処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11,12 無線基地局装置
21〜24 無線端末装置
31 通信端末
101,102 基本サービス単位
111,121 無線送受信部
112,122 有線送受信部
113,123 ビーコン送信部
114,124 ラーニングテーブル
115,125 リリースタイマ
211 無線送受信部
212 ビーコン受信部
213 周波数切替部
214 AP接続候補リスト
311 有線送受信部
Claims (8)
- 一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムであって、
予め使用可能な全周波数について接続可能な前記無線基地局装置を探索するためのスキャン処理の結果を保持するAP接続候補リストと、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された時に前記AP接続候補リストを検索して新たな接続先となる無線基地局装置を決定する手段とを前記無線端末装置に有することを特徴とする無線LANシステム。 - 予め設定された一定期間内に前記無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報を一元管理するラーニングテーブルを前記無線基地局装置に含むことを特徴とする請求項1記載の無線LANシステム。
- 前記無線基地局装置は、前記無線区間通信が切断/再接続されたことをネットワーク層以上の上位層には通知せず、エンドエンド間の通信を保ったまま、データリンク層における無線区間及び有線区間の通信路の切替えを前記ラーニングテーブルに基づいて行うことを特徴とする請求項2記載の無線LANシステム。
- 一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムであって、
予め設定された一定期間内に無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報を一元管理するラーニングテーブルを前記無線基地局装置に有することを特徴とする無線LANシステム。 - 一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムのハンドオーバ処理方法であって、前記無線端末装置が予め使用可能な全周波数について接続可能な前記無線基地局装置を探索するためのスキャン処理を行ってその結果をAP接続候補リストに保持しておき、任意の無線基地局装置との無線区間通信が切断された時に前記AP接続候補リストを検索して新たな接続先となる無線基地局装置を決定することを特徴とするハンドオーバ処理方法。
- 前記無線基地局装置が予め設定された一定期間内に前記無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報をラーニングテーブルで一元管理することを特徴とする請求項5記載のハンドオーバ処理方法。
- 前記無線基地局装置は、前記無線区間通信が切断/再接続されたことをネットワーク層以上の上位層には通知せず、エンドエンド間の通信を保ったまま、データリンク層における無線区間及び有線区間の通信路の切替えを前記ラーニングテーブルに基づいて行うことを特徴とする請求項6記載のハンドオーバ処理方法。
- 一つの無線基地局装置と複数の無線端末装置とが特定の周波数を利用してそれらの間で通信を行う基本サービス単位が複数集まって構成される無線LANシステムのハンドオーバ処理方法であって、前記無線基地局装置が予め設定された一定期間内に無線区間通信の行われた前記無線端末装置の情報をラーニングテーブルで一元管理することを特徴とするハンドオーバ処理方法。
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