JP2004203940A - 透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置 - Google Patents

透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い透明性と導電性を兼ね備え、しかもプラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上にも簡単に透明性の導電膜を形成することが可能な透明導電膜形成用塗料、高い透明性と導電性を兼ね備え、しかもプラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上にも簡単に形成可能な透明導電膜及びその製造方法、この透明導電膜を備えた表示装置を提供する。
【解決手段】本発明の透明導電膜形成用塗料は、溶媒中に、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の導電性酸化物微粒子に対する割合を1〜25重量%としたことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置に関し、更に詳しくは、ガラス、プラスチック、金属、セラミックス等の各種基材上に高い透明性と導電性を兼ね備えた透明導電膜を形成する際に用いて好適な透明導電膜形成用塗料、高い透明性と導電性を兼ね備えた透明導電膜及びその製造方法、この透明導電膜を備えた表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極線管(CRT)等の各種表示装置においては、その表示面に帯電防止機能、電磁波遮蔽機能等を付与するために、透明性、導電性、帯電防止性、電磁波遮蔽性等に優れた透明導電膜が用いられている。
また、これらの各種表示装置に用いられる表示素子、タッチパネル、電子ペーパー、複写機の天板等の各種の透明電極においては、可視光に対して透過性が高く、しかも表面抵抗の低い透明導電膜が用いられている。
【0003】
この透明導電膜は、上記の表示装置等の他、例えば、建築物等の窓ガラス、自動車のフロントガラス等の窓材等に赤外線遮蔽機能、電磁波遮蔽機能等を付与するために、赤外線遮蔽機能、電磁波遮蔽機能に優れた透明導電膜が用いられている。さらに、冷凍庫・冷蔵庫等の曇り止めヒーター等の透明ヒーター等においては、高い透明性と表面抵抗が10〜10Ω/□の導電性に優れた透明導電膜が用いられている。
【0004】
透明導電膜としては、ガラス基板等の透明な基材上にスパッタ法、蒸着法等により形成することができる、酸化インジウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)等の可視光領域で光吸収の小さい金属酸化物半導体(透明導電性酸化物)を主成分とする薄膜状の透明導電膜がよく知られている。
しかしながら、スパッタ法や蒸着法により作製された透明導電膜は、大型の真空容器を用いる必要があるために高価であり、また、真空容器からの制約により作製することのできる透明導電膜付き基材の大きさに限界があり、大型のものを作製することができない等の問題点があった。
【0005】
そこで、薄膜技術以外の成膜技術として、ウエットコーティング法により透明導電膜を製造する方法が提案されている。例えば、有機インジウム化合物を用いた塗料(例えば、特許文献1参照)、あるいはインジウム塩やスズ塩を水あるいは有機溶剤に溶解させた塗料(例えば、特許文献2〜6参照)を透明基材上に塗布した後、加熱して、透明基材上に透明導電性酸化物からなる薄膜を形成させる方法が提案されている。
また、酸化スズや酸化インジウムなどの透明導電性酸化物微粒子をバインダー樹脂と溶媒中に分散させた透明導電膜形成用塗料を基材上に塗布し、その後、乾燥硬化させることにより、透明基材上に透明導電性酸化物微粒子を主成分とする透明導電層を形成する方法も提案されている(例えば、特許文献7〜10参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭52−1497号公報
【特許文献2】
特開昭63−64012号公報
【特許文献3】
特開昭55−51737号公報
【特許文献4】
特開昭58−82407号公報
【特許文献5】
特開昭57−36714号公報
【特許文献6】
特開昭60−220507号公報
【特許文献7】
特公昭35−6616号公報
【特許文献8】
特開昭57−85866号公報
【特許文献9】
特開昭58−91777号公報
【特許文献10】
特開昭62−278705号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のウエットコーティング法においては、有機インジウム化合物やインジウム塩等を用いる方法は、透明導電性酸化物からなる透明導電膜を形成するために、透明基材に対して350℃以上の高温にて熱処理を施す必要があり、使用できる透明基材の材質が限られてしまい、工程上制約が生じるという問題点があった。
また、透明導電性酸化物微粒子を分散させた透明導電膜形成用塗料を用いる方法は、比較的低温にて透明導電膜を形成することができるものの、得られた透明導電膜の表面抵抗は概ね10Ω/□以上であるから、導電性が不十分なものとなり、用途が制限されてしまうという問題点があった。
【0008】
導電性が不十分な場合、窓材等に用いるには何等支障がないものの、各種表示装置の表示面に用いた場合に、帯電防止効果や電磁波遮蔽効果が得られず、また、導電性を上げるために膜厚を厚くすると、画像の視認性が低下する等の虞がある。
このように、従来においては、高い透明性と導電性を兼ね備え、しかも透明プラスチックフィルム、あるいは透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上にも簡単に形成することのできる透明導電膜が求められていた。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、高い透明性と導電性を兼ね備え、しかもプラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上にも簡単に透明性の導電膜を形成することが可能な透明導電膜形成用塗料、高い透明性と導電性を兼ね備え、しかもプラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上にも簡単に形成可能な透明導電膜及びその製造方法、この透明導電膜を備えた表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次の様な透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置を採用した。
すなわち、本発明の透明導電膜形成用塗料は、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合は1〜25重量%であることを特徴とする.
【0011】
この透明導電膜形成用塗料では、融点が比較的低い金属であるインジウム(In:mp=156.4℃)、スズ(Sn:mp=231.84℃)、亜鉛(Zn:mp=419.47℃)の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合を1〜25重量%としたことにより、比較的低温にて膜形成が可能になる。これにより、透明性、導電性に優れた透明導電膜を、透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上に簡単に形成することが可能になる。
【0012】
この透明導電膜形成用塗料においては、前記導電性酸化物微粒子の平均粒径は5〜200nmであり、前記金属硫化物微粒子の平均粒径は1〜100nmであることが好ましい。
【0013】
本発明の透明導電膜は、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合が1〜25重量%である透明導電層を備えたことを特徴とする。
【0014】
この透明導電膜では、融点が比較的低い金属であるインジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合が1〜25重量%である透明導電層を備えたことにより、透明基材の温度が比較的低い状態でも成膜することが可能であることにより、プラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材にも適用することが可能である。
これにより、従来ではガラス基板等の耐熱性材料に限定されていた透明基材を、耐熱性の低い透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の有機材料へ拡大することが可能になり、透明導電膜の用途が大幅に拡大される。
【0015】
この透明導電膜においては、前記導電性酸化物微粒子の平均粒径は5〜200nmであり、前記金属硫化物微粒子の平均粒径は1〜100nmであることが好ましい。
【0016】
本発明の透明導電膜では、前記透明導電層のいずれか一方の主面または双方の主面に、前記透明導電層の屈折率とは異なる屈折率を有する透明層を形成していることが好ましい。
この透明導電膜では、前記透明導電層のいずれか一方の主面または双方の主面に、前記透明導電層の屈折率とは異なる屈折率を有する透明層を形成したことにより、透明導電膜の反射性能が低下する。これにより、反射防止効果に優れ(低反射性)た透明導電膜が得られる。
【0017】
本発明の透明導電膜の製造方法は、本発明の透明導電膜形成用塗料を基材に塗布し、その後、60℃以上の温度における加熱処理、電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すことを特徴とする。
【0018】
この透明導電膜の製造方法では、基材に本発明の透明導電膜形成用塗料を塗布した後、60℃以上の温度における加熱処理、電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すことにより、透明性、導電性に優れた透明導電膜を、比較的簡単な工程で透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上に容易に形成される。
【0019】
本発明の表示装置は、本発明の透明導電膜が表示面に形成されていることを特徴とする。
この表示装置では、その表示面に本発明の透明導電膜を形成したことにより、この表示面の本体部分を構成する透明基材を透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材に置き換えられる。
【0020】
このように、従来ではガラス基板等の耐熱性材料に限定されていた透明基材を、耐熱性の低い透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の有機材料へ拡大することが可能になり、本発明の透明導電膜が表示面に形成された表示装置の用途が大幅に拡大される。
また、加工が容易であり、しかも耐熱性の低い有機材料を用いることが可能になるから、表示装置のさらなる小型化、薄厚化、軽量化等が促進される。これにより、より小型化、薄厚化、軽量化、低価格等が可能な表示装置が提供される。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置の一実施形態について説明する。
なお、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
【0022】
「透明導電膜形成用塗料」
本実施形態の透明導電膜形成用塗料は、溶媒中に、インジウム(In)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有してなるものである。
【0023】
このIn、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子としては、例えば、マグネシウム(Mg)、スズ(Sn)、タングステン(W)等の3価以外の原子価を有する金属をドープした酸化インジウム、アンチモン(Sb)等の4価以外の原子価を有する金属をドープした酸化スズ、アルミニウム(Al)をドープした酸化亜鉛、mZnO・nIn(m,nは整数)で示される酸化亜鉛と酸化インジウムの化合物等を例示することができる。
本塗料では、これらIn、Sn、Zn中の少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子は、2種以上の導電性酸化物微粒子を含有してもよい。
【0024】
この導電性酸化物微粒子の平均粒径は、透明導電膜の透明性を確保するために5〜200nmが好ましく、さらに好ましくは10〜100nmである。その理由は、平均粒径が5nm未満では、表面活性が高くなるために非常に酸化され易くなり、空気中における安定性が著しく低下するとともに可視光の透過率が低下し、その結果、透明導電膜の透明性及び導電性が低下してしまうからであり、また、平均粒径が200nmを超えると、透明導電膜に入射した光が導電性酸化物微粒子により散乱してしまい、透明導電膜がへ一ズ値の大きい白っぽい膜となり、透明導電膜としての機能を発現することができなくなるからである。
【0025】
この透明導電膜形成用塗料で用いられる金属硫化物微粒子としては、卑金属硫化物微粒子および/または貴金属硫化物微粒子が好適に用いられる。
卑金属硫化物微粒子としては、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、インジウム(In)、スズ(Sn)等の卑金属元素の中の少なくとも1種を主成分とする硫化物微粒子が好適に用いられる。
また、貴金属硫化物微粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)の群から選択された1種または2種以上を主成分とする硫化物微粒子が好適に用いられる。
【0026】
この金属硫化物微粒子の平均粒径は、透明導電膜の透明性と導電性の点から1〜100nmが好ましく、さらに好ましくは2〜50nmである。その理由は、平均粒径が1nm未満では、表面活性が高くなるために非常に酸化され易くなり、空気中における安定性が著しく低下するとともに可視光の透過率が低下し、その結果、透明導電膜の透明性及び導電性が低下してしまうからであり、また、平均粒径が100nmを超えると、金属硫化物微粒子による透明導電膜の着色が顕著になる上に、金属硫化物微粒子の表面の反応活性が著しく低下してしまうために、前記導電性酸化物微粒子の表面との反応性がなくなり、その結果、金属硫化物微粒子を含有したことによる導電性の向上という効果が失われるからである。
【0027】
ここで、より高い透明性と導電性を有する透明導電膜を得るためには、この透明導電膜形成用塗料中の透明性に優れる導電性酸化物微粒子の平均粒径を、導電性に優れる金属硫化物微粒子の平均粒径より大とするのが好ましい。この場合、導電性酸化物微粒子の平均粒径(DOX)の、金属硫化物微粒子の平均粒径(DMS)に対する比(DOX/DMS)は、1〜50が好ましく、さらに好ましくは1.5〜40である。
【0028】
この金属硫化物微粒子の配合比率は、導電性酸化物微粒子に対して1〜25重量%含有していることが好ましい。
その理由は、金属硫化物微粒子の配合比率が1重量%未満では、金属硫化物を含有したことによる導電性の向上の効果が得られないからであり、また、25重量%を越えると、それ以上の導電性の向上の効果が得られず、さらに金属硫化物微粒子の光吸収による透明性の低下が著しくなり、透明性の高い透明導電膜が得られなくなるからである。
【0029】
この透明導電膜形成用塗料は、導電性酸化物微粒子及び金属硫化物微粒子以外の成分として、必要に応じて、塗料中における微粒子の分散安定性を高めるための分散剤、微粒子を基材上に固着させるためのバインダー、透明導電膜の透明性の色調(透過色及び反射色)を調整するための染料や顔料等の着色剤を含有しても差し支えない。
【0030】
分散剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルフタレンスルフォン酸塩、アルキルリン酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物、ポリカルボン酸型高分子等の陰イオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アミンオキサイド等の陽イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、オキシエチレンブロックコポリマー、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アルキルアルカノールアミド等の非イオン性界面活性剤、ビニルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤等が好適に用いられる。
【0031】
バインダーとしては、高分子樹脂、加水分解重縮合性珪素化合物等が好適に用いられる。高分子樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、メラミン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビスマレイミド・トリアジン系樹脂、スチレン系樹脂等の熱可塑性、熱硬化性、紫外線や赤外線等の電磁波による電磁波硬化性、あるいは電子線照射による電子線硬化性等の硬化性樹脂が好適に用いられる。
【0032】
また、上記の加水分解重縮合性珪素化合物としては、テトラエトキシシラン(Si(OC)、テトラメトキシシラン(Si(OCH)等のアルコキシシランを、水−アルコール等の混合溶媒中で、しかも酸触媒の存在下で、加水分解して得られたものを例示することができる。
【0033】
このバインダー成分と金属硫化物微粒子との親和性を高めるために、金属硫化物微粒子の表面を、シリコーンカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤、あるいはカルボン酸塩、ポリカルボン酸塩、リン酸エステル塩、スルホン酸塩、ポリスルホン酸塩等の親油化表面処理剤を用いて表面処理してもよい。
【0034】
着色材としては、例えば、モノアゾピグメント、キナクリドン、アイアンオキサイド・エロー、ジスアゾピグメント、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、シアニンブルー、フラバンスロンエロー、ジアンスラキノリルレッド、インダンスロンブルー、チオインジゴボルドー、ペリレンオレンジ、ペリレンスカーレット、ペリレンレッド178、ペリリレンマルーン、ジオキサジンバイオレット、イソインドリンエロー、ニッケルニトロソエロー、マダーレーキ、銅アゾメチンエロー、アニリンブラック、アルカリブルー等の有機顔料が好適に用いられる。
【0035】
また、亜鉛華、酸化チタン、弁柄、酸化クロム、鉄黒、チタンエロ−、コバルトブルー、セルリアンブルー、コバルトグリーン、アルミナホワイト、ビリジアン、カドミウムエロー、カドミウムレッド、朱、リトポン、黄鉛、モリブデートオレンジ、クロム酸亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、鉛白、群青、マンガンバイオレット、エメラルドグリーン、紺青、カーボンブラックなどの無機顔料も好適に用いられる。
【0036】
また、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、ナフタルイミド染料、ペリノン染料などの各種染料も好適に用いられる。
これらの着色材は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0037】
溶媒としては、水、有機溶媒、あるいは高分子モノマーやオリゴマーの単体、もしくはこれらの混合物が好適に用いられる。
上記の有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール類、酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステル等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が好適に用いられ、これらの溶媒のうち1種または2種以上を用いることができる。
【0038】
本実施形態の透明導電膜形成用塗料は、透明性及び導電性を有する微粒子として、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子に加えて、金属硫化物微粒子を含有しているので、この塗料を用いて導電性及び透明性に優れた透明導電膜を得るためには、この塗料を耐熱性のプラスチック基板等の透明基材上に塗布した後、例えば、60℃以上の温度における加熱処理、紫外線、赤外線等の電磁波を照射する電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すことが好ましい。
【0039】
上記の処理を施すことにより、導電性酸化物微粒子の表面と金属硫化物微粒子の表面との間で酸化反応が起こり、その結果、各々の導電性酸化物微粒子は、導電性酸化物微粒子と金属硫化物微粒子との界面における反応物、例えば、−In−O−S−M−S−O−In−(但し、Mは金属元素)によって接合される。その結果、導電性微粒子間の電子移動に伴う抵抗が低減され、従来になく透明導電膜の導電性は著しく向上する。
この透明導電膜形成用塗料を用いて透明導電膜を形成すると、高い透明性と、表面抵抗が10〜10Ω/□という高い導電性を兼ね備えた透明導電膜が得られる。
【0040】
「透明導電膜」
本実施形態の透明導電膜は、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有してなる透明導電層を備えたものである。
【0041】
図1は、本実施形態の透明導電膜を示す断面図であり、ガラス基板、ガラス板、耐熱性のプラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性透明樹脂等からなる透明基材1の表面に、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有してなる透明導電層2が形成されている。
【0042】
この透明導電膜は、上記の1層の透明導電層2により構成したものの他、互いに組成の異なる透明導電層を複数層、積層した構成、あるいは、互いに組成の異なる複数種の透明導電層を交互に積層した構成としてもよい。さらに、透明導電膜の耐擦傷性等を向上させるために、この透明導電膜上にハードコート膜を形成してもよい。
【0043】
この透明導電層2が含有するIn、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子としては、例えば、Mg、Sn、W等の3価以外の原子価を有する金属をドープした酸化インジウム、Sb等の4価以外の原子価を有する金属をドープした酸化スズ、Alをドープした酸化亜鉛、mZnO・nIn(m,nは整数)で示される酸化亜鉛と酸化インジウムの化合物等を例示することができる。
これらIn、Sn、Zn中の少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子は、2種以上の導電性酸化物微粒子を含有してもよい。
【0044】
この導電性酸化物微粒子の平均粒径は、透明導電層2の透明性を確保するために5〜200nmが好ましく、さらに好ましくは10〜100nmである。その理由は、平均粒径が5nm未満では、非常に酸化され易くなるために、空気中における安定性が著しく低下するとともに可視光の透過率が低下し、その結果、透明導電層2の透明性及び導電性が低下してしまうからであり、また、平均粒径が200nmを超えると、透明導電層2に入射した光が導電性酸化物微粒子により散乱してしまうので、透明導電層2がへ一ズ値の大きい白っぽい膜となるからである。
【0045】
金属硫化物微粒子としては、卑金属硫化物微粒子および/または貴金属硫化物微粒子が好適に用いられる。
この卑金属硫化物微粒子としては、Cu、Ni、Zn、Fe、Co、Cr、In、Sn等の卑金属元素の中の少なくとも1種を主成分とする硫化物微粒子が好適に用いられ、また、貴金属硫化物微粒子としては、Ag、Au、Pt、Ru、Rh、Pd、Os、Irの群から選択された1種または2種以上を主成分とする硫化物微粒子が好適に用いられる。
【0046】
この金属硫化物微粒子の平均粒径は、透明導電層2の透明性と導電性の点から1〜100nmが好ましく、さらに好ましくは2〜50nmである。その理由は、平均粒径が1nm未満では、表面活性が高くなるために非常に酸化され易くなり、空気中における安定性が著しく低下するとともに可視光の透過率が低下し、その結果、透明導電層2の透明性及び導電性が低下してしまうからであり、また、平均粒径が100nmを超えると、金属硫化物微粒子による透明導電層2の着色が顕著になる上に、金属硫化物微粒子の表面の反応活性が著しく低下してしまうために、前記導電性酸化物微粒子の表面との反応性がなくなり、その結果、金属硫化物微粒子を含有したことによる導電性の向上という効果が失われるからである。
【0047】
ここで、透明導電層2の透明性及び導電性をより高めるためには、この透明導電層2中の透明性に優れる導電性酸化物微粒子の平均粒径を、導電性に優れる金属硫化物微粒子の平均粒径より大とするのが好ましい。この場合、導電性酸化物微粒子の平均粒径(DOX)の、金属硫化物微粒子の平均粒径(DMS)に対する比(DOX/DMS)は、1〜50が好ましく、さらに好ましくは1.5〜40である。
【0048】
この金属硫化物微粒子の配合比率は、導電性酸化物微粒子に対して1〜25重量%含有していることが好ましい。
その理由は、金属硫化物微粒子の配合比率が1重量%未満では、金属硫化物による導電性の向上の効果が得られないからであり、また、25重量%を越えると、それ以上、導電性が向上せず、さらに金属硫化物微粒子の光吸収による透明性の低下が著しく、透明性の高い透明導電膜が得られないからである。
【0049】
この透明導電層2は、導電性酸化物微粒子及び金属硫化物微粒子以外の成分として、必要に応じて、微粒子の分散安定性を高めるための分散剤、微粒子を基材上に固着させるためのバインダー、透明導電膜の透明性の色調(透過色及び反射色)を調整するための染料や顔料等の着色剤を含有しても差し支えない。
【0050】
この透明導電層2が含有するバインダーとしては、高分子樹脂、加水分解重縮合性珪素化合物等が好適に用いられる。高分子樹脂としては、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、メラミン系樹脂、アルキッド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ビスマレイミド・トリアジン系樹脂、スチレン系樹脂等の熱可塑性、熱硬化性、紫外線や赤外線等の電磁波による電磁波硬化性、あるいは電子線照射による電子線硬化性等の硬化性樹脂が好適に用いられる。
【0051】
また、上記の加水分解重縮合性珪素化合物としては、テトラエトキシシラン(Si(OC)、テトラメトキシシラン(Si(OCH)等のアルコキシシランを、水−アルコール等の混合溶媒中で、しかも酸触媒の存在下で、加水分解して得られたものを例示することができる。
【0052】
この透明導電層2の膜厚は、特に制限を設けるものではないが、50nm〜5000nmが好ましい。その理由は、膜厚が50nm未満では、膜厚が薄くなるにしたがって、導電性が著しく低下するからであり、一方、膜厚が5000nmを越えると、導電性は問題ないものの透明性が低下し、透過画像の視認性が低下するからである。
【0053】
この透明導電層2は、上記の透明導電膜形成用塗料を透明基材1の表面に塗布して透明導電性微粒子層を形成した後、大気中60℃以上の温度における加熱処理、紫外線や赤外線等の電磁波による電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すことにより得ることができる。
【0054】
塗布に際しては、形成された後の透明導電層2の膜厚が、上述した様に50〜5000nmとなるような塗布量とすることが好ましい。
塗布方法としては、ロールコート法、バーコート法、フローコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法等、塗布液を透明基材1の表面に塗布する通常のウエットコート法を用いることができる。
【0055】
その後、この透明導電性微粒子層に、例えば、60℃以上の温度における加熱処理、紫外線、赤外線等の電磁波を照射する電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施す。これらの処理は、例えば、加熱処理と電磁波照射処理を同時に施す等、2つの処理を同時に施してもよい。
【0056】
この透明導電性微粒子層では、上記の処理を施すことで、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子の表面と金属硫化物微粒子の表面との間で酸化反応が起こり、その結果、各々の導電性酸化物微粒子は、導電性酸化物微粒子と金属硫化物微粒子との界面における反応物、例えば、−In−O−S−M−S−O−In−(但し、Mは金属元素)によって接合される。その結果、導電性酸化物微粒子間の電子移動に伴う抵抗が低減され、従来になく透明導電膜の導電性は著しく向上する。
上記の処理により、高い透明性と、表面抵抗が10〜10Ω/□という高い導電性を兼ね備えた透明導電膜が得られる。
【0057】
「低反射透明導電膜」
図2は、本実施形態の低反射透明導電膜を示す断面図であり、ガラス基板、ガラス板、耐熱性のプラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性透明樹脂等からなる透明基材1の表面に、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有してなる透明導電層2が形成され、さらに、この透明導電層2の上層に該透明導電層2の屈折率とは異なる屈折率を有する透明な反射防止層(透明層)3が1層形成され、この透明導電層2と反射防止層3により低反射透明導電膜4が構成されている。
【0058】
この反射防止層3の厚みは50〜200nmが好ましい。
この反射防止層3は、膜の界面における外光反射を干渉効果によって除去または軽減するために用いられるものである。また、透明導電膜の耐擦傷性等を向上させるために、この透明導電膜4上にハードコート膜を形成してもよい。
【0059】
低反射透明導電膜4の層構成は、上記の構成に限定されるものではなく、例えば、反射防止層3を透明導電層2の下層に形成した構成としてもよく、透明導電層2の上層及び下層の双方に形成した構成としてもよい。透明導電層2の上層に形成する場合には、その屈折率を透明導電層2の屈折率より小さくし、透明導電層2の下層に形成する場合には、その屈折率を透明導電層2の屈折率より大きくすることによって、有効な反射防止効果が得られる。
【0060】
「表示装置」
本実施形態の表示装置は、その表示面に上記の低反射透明導電膜4が形成されている。
図3は、本実施形態の陰極線管(表示装置)を示す断面図であり、この陰極線管11は、フェイスパネル12の前面(表示面)12aに上記の低反射透明導電膜4が形成された構成である。
【0061】
本発明の透明導電膜形成用塗料、透明導電膜及び低反射透明導電膜は、上記の陰極線管11の他、例えば、蛍光表示管(FIP)、プラズマディスプレイ(PDP)、液晶表示装置(LCD)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、電界効果型ディスプレイ(FED)、タッチパネル、電光表示装置等、各種表示装置のフェイスパネルに加えて、自動車、建物等の窓、電子レンジの覗き窓等にも有効に適用することができる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例1〜9及び比較例1〜3により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0063】
A.微粒子の調整
実施例1〜9及び比較例1〜3にて用いられる導電性酸化物微粒子及び金属硫化物微粒子として、5種類の微粒子A〜Eを作製した。
【0064】
(1)スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子Aの調整
塩化インジウム(InCl・4HO) 293g
塩化スズ(SnCl・5HO) 18.5g
純水 5000g
の溶液に、
28重量%アンモニア水(NHOH) 230g
純水 2000g
の溶液を5℃にて混合し、スズ添加酸化インジウムの前駆体を合成した。
【0065】
その後、不純物イオンを純水洗浄により除去し、遠心分離により固形物を回収した。得られた固形物を乾燥器を用いて200℃にて2時間、加熱乾燥した後、窒素(N)気流中、600℃にて2時間焼成することにより、スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子Aを得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、この微粒子の平均粒径を測定したところ、50nmであった。
【0066】
(2)硫化インジウム(In)微粒子Bの調整
硝酸インジウム(In(NO・3HO) 354g
純水 10000g
の溶液に、
硫化ナトリウム(NaS) 235g
純水 10000g
の溶液を加え、その後、5℃にて24時間反応させた。
【0067】
その後、不純物イオンを純水洗浄により除去し、遠心分離により固形物を回収した。得られた固形物を真空乾燥機を用いて60℃にて48時間、真空乾燥することにより、硫化インジウム(In)微粒子Bを得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、この微粒子の平均粒径を測定したところ、20nmであった。
【0068】
(3)硫化銅(CuS)微粒子Cの調整
硝酸銅(CuNO・3HO) 483.2g
純水 10000g
の溶液に、
硫化ナトリウム(NaS) 117.2g
純水 10000g
の溶液を加え、その後、5℃にて24時間反応させた。
【0069】
その後、不純物イオンを純水洗浄により除去し、遠心分離により固形物を回収した。得られた固形物を真空乾燥機を用いて60℃にて48時間、真空乾燥することにより、硫化銅(CuS)微粒子Cを得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、この微粒子の平均粒径を測定したところ、70nmであった。
【0070】
(4)硫化銀(AgS)微粒子Dの調整
硝酸銀(AgNO) 170g
純水 5000g
の溶液に、
硫化ナトリウム(NaS) 47g
純水 5000g
の溶液を加え、その後、5℃にて24時間反応させた。
【0071】
その後、不純物イオンを純水洗浄により除去し、遠心分離により固形物を回収した。得られた固形物を真空乾燥機を用いて60℃にて48時間、真空乾燥することにより、硫化銀(AgS)微粒子Dを得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、この微粒子の平均粒径を測定したところ、30nmであった。
【0072】
(5)硫化スズ(SnS)微粒子Eの調整
硝酸スズ(Sn(NO) 183g
純水 10000g
の溶液に、
硫化ナトリウム(NaS) 47g
純水 5000g
の溶液を加え、その後、5℃にて24時間反応させた。
【0073】
その後、不純物イオンを純水洗浄により除去し、遠心分離により固形物を回収した。得られた固形物を真空乾燥機を用いて60℃にて48時間、真空乾燥することにより、硫化スズ(SnS)微粒子Eを得た。
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、この微粒子の平均粒径を測定したところ、10nmであった。
【0074】
B.透明導電膜の作製
上記で得られた微粒子A〜Eを用いて実施例1〜9及び比較例1〜3の透明導電膜を作製した。
「実施例1」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 39.6g
硫化インジウム(In)微粒子B 0.4g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0075】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板(透明基材)上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚を測定したところ、300nmであった。
【0076】
その後、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
全光線透過率は、東京電色社製「Automatic Haze Meter HIII DP」を用いて、可視光領域における透過率を測定した。
また、表面抵抗は、抵抗測定装置(ロレスタAP:三菱油化(株)製)を用いて、四端子法により測定を行った。
【0077】
「実施例2」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 38.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 2.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0078】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0079】
「実施例3」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0080】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0081】
「実施例4」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 32.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 8.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0082】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0083】
「実施例5」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化銅(CuS)微粒子C 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0084】
この塗料をスピンコーターを用いて600rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は500nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0085】
「実施例6」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化銀(AgS)微粒子D 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0086】
この塗料をスピンコーターを用いて900rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は200nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0087】
「実施例7」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化スズ(SnS)微粒子E 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0088】
この塗料をスピンコーターを用いて700rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は400nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0089】
「実施例8」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0090】
この塗料をスピンコーターを用いて600rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層に1000Wの高圧水銀ランプを10分間照射し、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は500nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0091】
「実施例9」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 36.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 4.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0092】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて50℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0093】
「比較例1」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 40.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0094】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0095】
「比較例2」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 39.8g
硫化インジウム(In)微粒子B 0.2g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0096】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0097】
「比較例3」
スズ添加酸化インジウム(Sn−In)微粒子A 28.0g
硫化インジウム(In)微粒子B 12.0g
ポリビニルブチラール樹脂 10.0g
(積水化学(株)社製:エスレックB)
メチルエチルケトン 58.0g
トルエン 58.0g
陰イオン界面活性剤 微量
を混合した後、ボールミルにて分散処理を施し、透明導電膜形成用塗料を調整した。
【0098】
この塗料をスピンコーターを用いて800rpm−60秒の条件でポリカーボネート板上に塗布し、透明導電性微粒子層を形成した。その後、この透明導電性微粒子層を、乾燥器を用いて80℃にて1時間焼き付け、ポリカーボネート板上に透明導電膜を形成した。この透明導電膜の膜厚は300nmであった。
その後、実施例1と同一の条件にて、この透明導電膜の全光線透過率、表面抵抗を測定した。
【0099】
実施例1〜9及び比較例1〜3の膜厚(nm)、全光線透過率(%)、表面抵抗(Ω/□)各々の評価結果を表1に示す。
なお、表1中、金属硫化物の配合比(重量%)は、透明導電膜形成用塗料中の金属硫化物微粒子の重量(g)を、金属硫化物微粒子の重量(g)と導電性酸化物微粒子の重量(g)の和で除した値を百分率で表した。また、全光線透過率(%)を単に透過率(%)としている。
【0100】
【表1】
Figure 2004203940
【0101】
表1の結果によれば、実施例1〜9では、全光線透過率(%)、表面抵抗(Ω/□)ともに良好な結果を得ており、透明性及び導電性に優れていることが確認された。
一方、比較例1、2では、全光線透過率については、実施例1〜9と遜色ないものの、表面抵抗が10Ω/□以上と高く、導電性が低下しているのが認められた。また、比較例3では、表面抵抗については、実施例1〜9と遜色ないものの、全光線透過率が65%と低く、可視光における透過率が低下しているのが認められた。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の透明導電膜形成用塗料によれば、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の導電性酸化物微粒子に対する割合を1〜25重量%としたので、従来に比べて比較的低温にて膜形成を行うことができる。したがって、透明性及び導電性に優れた透明導電膜を、透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上に簡単に形成することができる。
【0103】
本発明の透明導電膜によれば、In、Sn、Znの群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の導電性酸化物微粒子に対する割合を1〜25重量%とした透明導電層を備えたので、プラスチックフィルム、プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材にも適用することができる。したがって、用途を耐熱性の低い有機材料へ拡大することができ、透明導電膜の用途を大幅に拡大することができる。
【0104】
本発明の透明導電膜の製造方法によれば、本発明の透明導電膜形成用塗料を基材に塗布し、その後、60℃以上の温度における加熱処理、電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すので、透明性及び導電性に優れた透明導電膜を、比較的簡単な工程で透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材上に容易に形成することができる。
【0105】
本発明の表示装置によれば、その表示面に本発明の透明導電膜を形成したので、この表示面の本体部分を構成する透明基材を透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の耐熱性の低い透明基材に置き換えることができる。したがって、透明基材を、耐熱性の低い透明プラスチックフィルム、透明プラスチック基板等の有機材料へ拡大することができ、表示装置の用途を大幅に拡大することができる。
また、加工が容易であり、しかも耐熱性の低い有機材料を用いることができるので、表示装置のさらなる小型化、薄厚化、軽量化等を促進することができ、より小型化、薄厚化、軽量化、低価格等を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の透明導電膜を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施形態の低反射透明導電膜を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態の陰極線管を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明基材
2 透明導電層
3 反射防止層(透明層)
4 低反射透明導電膜
11 陰極線管(表示装置)
12 フェイスパネル
12a 前面(表示面)

Claims (7)

  1. インジウム、スズ、亜鉛の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合は1〜25重量%であることを特徴とする透明導電膜形成用塗料。
  2. 前記導電性酸化物微粒子の平均粒径は5〜200nmであり、前記金属硫化物微粒子の平均粒径は1〜100nmであることを特徴とする請求項1記載の透明導電膜形成用塗料。
  3. インジウム、スズ、亜鉛の群から選択された少なくとも1種を主成分とする導電性酸化物微粒子と、金属硫化物微粒子とを含有し、この金属硫化物微粒子の前記導電性酸化物微粒子に対する割合が1〜25重量%である透明導電層を備えたことを特徴とする透明導電膜。
  4. 前記導電性酸化物微粒子の平均粒径は5〜200nmであり、前記金属硫化物微粒子の平均粒径は1〜100nmであることを特徴とする請求項3記載の透明導電膜。
  5. 前記透明導電層のいずれか一方の主面または双方の主面に、前記透明導電層の屈折率とは異なる屈折率を有する透明層を形成してなることを特徴とする請求項3または4記載の透明導電膜。
  6. 請求項1または2記載の透明導電膜形成用塗料を基材に塗布し、その後、60℃以上の温度における加熱処理、電磁波照射処理、電子線照射処理の中の少なくとも1つの処理を施すことを特徴とする透明導電膜の製造方法。
  7. 請求項3、4または5記載の透明導電膜が表示面に形成されていることを特徴とする表示装置。
JP2002371793A 2002-12-24 2002-12-24 透明導電膜形成用塗料と透明導電膜及びその製造方法並びにそれを備えた表示装置 Withdrawn JP2004203940A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006108008A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 透明導電性基材とその製造方法
JP2006193663A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Dainippon Printing Co Ltd コーティング液、金属酸化物膜およびその形成方法
JPWO2006109419A1 (ja) * 2005-03-30 2008-10-09 大日本印刷株式会社 光学積層体

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