JP2004195818A - 画像形成物及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】書誌情報や顔写真等の識別情報を含み、グラデーションを呈する透かし模様を有し、優れた連続階調性のフルカラー画像や金属光沢を有する様々な画像を両面に有し、高い意匠性と視認性を併せもち、高い耐久性を呈する画像形成物をオンデマンドで形成できる画像形成方法及びその画像形成物を提供する。
【解決手段】透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無による画像形成方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して透過性画像を形成する。そして、その得られる画像形成物において、2層の白色層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成した画像形成物及びその画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
透かしを有する印刷物に関して、特許文献1には特定のパターンを少なくとも一方に穿孔した透明な2枚のプラスチックシートの間に不透明なプラスチックのセンターコアが上記打抜パターン部を満たし、該部分がすかしパターンとして形成されるカードがある。しかし、透かし模様を表現するために、穿孔を構成する必要があり、充分な解像度が得られず、また階調性も乏しいものであった。
熱転写方式を用いた透かしを有する印刷物に関し、特許文献2に示されたものがある。しかし、内蔵画像を透かしとするために、基体の表裏両面に白色層を設け、内蔵画像側に筆記層を設ける必要があり、カード基体の厚みが200μm以上である必要があり、製造工程が複雑になることや、図柄を形成できる基体が制限されるという問題があった。また、熱転写画像を設けることが出来るが、筆記層と反対側に内蔵画像が位置し、片面のみしか透かしの内蔵画像を鑑賞できず、また画像の耐久性が乏しいという問題があった。
【0003】
また、グラデーションを呈する透かしを有する印刷物に関して、特許文献3に記載されている。しかし、透かし模様を表現するために、2層以上の開口部を有する隠蔽層を印刷で設け、相互に重複しない開口部を構成する必要があり、印刷物の構成及び製造工程が複雑になり、また解像度及び階調性が不十分であった。
透かしを有する両面印刷物に関して、特許文献4、5に記載がされている。しかし、表と裏の2つの図柄をシートの両面から見ることが出来るようにするために、透明と不透明な2種類の基材を用いて貼り合わせる必要があり、製造工程が複雑になるという問題があった。
【0004】
また、熱転写を用いた両面印刷物に関し、特許文献6に記載されている。しかしながら、形成される画像はバーコードや文字情報等であり、連続階調を有する画像等を記録することができない。また、着色隠蔽層/中間層/金属薄膜層/接着層を順次積層したインクリボンを使用して記録しているが、あくまでも隠蔽性を付与するためのものであった。
鮮明性と耐久性を有する画像形成物に関し、特許文献7に記載されている。受容層を設けた透明受像シート上に、昇華染料を用いた熱転写方式により異なる情報の文字や優れた連続階調性を有するフルカラー画像を記録し、その後に所望の白色転写層を加熱転写して設けることにより、耐久性、意匠性に優れた画像形成物を形成するものであるが、透明基材側からのみ鑑賞されるものであった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭58−217393号公報
【特許文献2】
特開平7−299977号公報
【特許文献3】
特開平9−156199号公報
【特許文献4】
実開平6−68072号公報
【特許文献5】
特開平7−156527号公報
【特許文献6】
特開平9−234976号公報
【特許文献7】
特開平9−175049号公報
【0006】
運転免許証や従業員証または会員カードに代表される書誌情報及び顔写真等の識別情報を搭載するIDカード類や、顔写真入りの名刺や電飾用表示体及び、その他の高精細で鮮やかな画像を必要とする各種画像形成物において、グラデーションを呈する透かし模様を有し、また優れた連続階調性のフルカラー画像や金属光沢等、特色を有する様々な画像を両面に有し、高い意匠性と視認性を併せもち、また高い耐久性を呈する画像形成物をオンデマンドで形成することが望まれている。しかし、上記のようにその要求を満足するようなものが得られていないのが、現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、書誌情報や顔写真等の識別情報を含み、グラデーションを呈する透かし模様を有し、また優れた連続階調性のフルカラー画像や金属光沢を有する様々な画像を両面に有し、高い意匠性と視認性を併せもち、また高い耐久性を呈する画像形成物をオンデマンドで形成することが可能となる画像形成方法及びそれによる画像形成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、請求項1として、透明基材の少なくとも片面に透かし画像を形成してなる画像形成物において、2層の白色層が積層された部分、すなわち透明基材側から第1の白色層、第2の白色層がこの順に積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により透かし画像を形成し、2層の白色層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%であることを特徴とする。
また、請求項2として、請求項1に記載する隠蔽層が金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層または顔料を含有する樹脂層からなり、全光線透過率が0.3〜45%であることを特徴とする。
【0009】
請求項3として、請求項1または2に記載する前記画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を有し、該受容層に昇華染料により形成される画像及び/または前記色材受容層上に溶融転写材料により形成される画像が熱転写方式で形成されたことを特徴とする。
請求項3は、透明基材/受容層/白色層/隠蔽層(有無の画像)/白色層の構成、透明基材/白色層/隠蔽層(有無の画像)/白色層/受容層の構成、透明基材/受容層/白色層/隠蔽層(有無の画像)/白色層/受容層の構成の中のいずれか一つの構成を有した画像形成物となる。
また、請求項4として、請求項3に記載する溶融転写材料が金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層または顔料を含有する樹脂層からなることを特徴とする。上記の溶融転写材料は、請求項2で規定した隠蔽層と同様のものが適用できる。
請求項5として、請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第1の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側から観察して、該熱転写画像の真下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする。
【0010】
請求項6として、請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた側から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする。
請求項7として、請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第1の白色層との間と、該受容層と第2の白色層との間の両方に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側及び透明基材の白色層を設けた側の両方から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする。
【0011】
請求項8として、透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分、すなわち透明基材側から第1の白色層、第2の白色層がこの順に積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により透かし画像を形成する方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して透かし画像を形成したことを特徴とする。
請求項9として、請求項8に記載する画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を設け、該受容層に昇華染料及び/または溶融転写材料を熱転写して画像を形成するもので、白色層及び/または色材受容層を熱転写方式で透明基材上に形成することを特徴とする。
【0012】
請求項10として、請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第1の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側から観察して、該熱転写画像の真下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする。
請求項11として、請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた側から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする。
【0013】
請求項12として、請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第1の白色層との間と、該受容層と第2の白色層との間の両方に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側及び透明基材の白色層を設けた側の両方から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする。
【0014】
【作用】
本発明では、透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成する方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して透過性を有する透かし画像を形成する。そして、その得られる透明基材の少なくとも片面に画像を形成した画像形成物において、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成し、2層の白色層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%である。これにより、書誌情報や顔写真等の識別情報を含み、グラデーションを呈する透かし模様を有し、また優れた連続階調性のフルカラー画像や金属光沢を有する様々な画像を両面に有し、高い意匠性と視認性を併せもち、また高い耐久性を呈する画像形成物をオンデマンドで形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像形成物について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明の画像形成物の一つの実施形態を示す概略断面図である。この画像形成物1は、透明基材2上に第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′がこの順に積層された構成であり、但し、第1の白色層3と第2の白色層3′の間に隠蔽層4の有る部分と無い部分とが混在し、隠蔽層4の有無により透かし画像を形成している。但し、上記の隠蔽層4が無く、2層の白色層3、3′が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層3、3′の間に隠蔽層4が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%である。
【0016】
図2は、本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。この画像形成物1は、透明基材2上に色材受容層5、第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′がこの順に積層された構成であり、但し、第1の白色層3と第2の白色層3′の間に隠蔽層4の有る部分と無い部分とが混在し、隠蔽層4の有無により透かし画像を形成している。上記の色材受容層5には、昇華染料により形成される画像7及び/または前記色材受容層上に溶融転写材料により形成される画像7が熱転写方式で設けられている。尚、透かし画像を形成する隠蔽層4は観察する際に、熱転写画像7と重なった部分と重ならない部分を混在させてもよい。
【0017】
また、図3は、本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。
この画像形成物1は、透明基材2上に色材受容層5、金属薄膜層6、第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′がこの順に積層された構成であり、但し、色材受容層5と第1の白色層3の間に金属薄膜層6の有る部分と無い部分とがあり、また第1の白色層3と第2の白色層3′の間に隠蔽層4の有る部分と無い部分とが混在し、隠蔽層4の有無により透かし画像を形成している。上記の色材受容層5には、昇華染料により形成される画像7が熱転写方式で設けられ、透明基材2の白色層を設けた面と反対側から観察すると、その昇華染料による熱転写画像7の真下に金属薄膜層6が位置している箇所では、その熱転写画像7の色相が金属光沢を有した意匠性の高いものとなる。尚、透かし画像を形成する隠蔽層4は、観察する際に、熱転写画像7、金属薄膜層6と重なった部分と重ならない部分を混在させてもよい。
また、上記の各層の接着性を向上させる目的で、各層間に中間層を適宜設けることができる。たとえば、透明基材2と受容層5の間、受容層5と第1の白色層3の間、受容層5と第2の白色層3′の間、受容層5と隠蔽層4の間、隠蔽層4と第1の白色層3の間、隠蔽層4と第2の白色層3′の間、第1の白色層3と第2の白色層3′の間などに中間層を設けることが出来る。
【0018】
図4は、本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図であり、この画像形成物1は、透明基材2上に、第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′、金属薄膜層6、色材受容層5がこの順に積層された構成である。但し、第1の白色層3と第2の白色層3′の間に隠蔽層4の有る部分と無い部分とがあり、隠蔽層4の有無により透かし画像を形成し、また第2の白色層3′と色材受容層5の間に金属薄膜層6の有る部分と無い部分とが混在している。上記の色材受容層5には、昇華染料により形成される画像7が熱転写方式で設けられ、透明基材2の白色層を設けた面から観察すると、その昇華染料による熱転写画像7の真下に金属薄膜層6が位置している箇所では、その熱転写画像7の色相が金属光沢を有した意匠性の高いものとなる。尚、図4では図示していないが、色材受容層5に形成された熱転写画像7を覆うように、保護層を画像形成物1の最表面に熱転写して形成したり、透明フィルムをラミネートして、画像7に耐久性を付与することが望ましい。尚、透かし画像を形成する隠蔽層4は、観察する際に、熱転写画像7、金属薄膜層6と重なった部分と重ならない部分を混在させてもよい。
【0019】
図3及び図4に示した色材受容層に形成した熱転写画像は昇華染料により形成したものを示したが、これに限定されず、溶融転写材料により熱転写画像を形成しても良く、また同一受容層内に昇華染料による熱転写画像と溶融転写材料による熱転写画像を混在させてもよい。また、図示はしていないが、本発明の画像形成物は図3と図4の併合したタイプとして、透明基材2上に色材受容層5、金属薄膜層6、第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′、金属薄膜層6′、色材受容層5′がこの順に積層された構成で、上記の色材受容層5と色材受容層5′には、昇華染料により形成される画像7、7′が熱転写方式で設けられ、その昇華染料による熱転写画像7、7′の下に金属薄膜層6が位置している箇所では、透明基材2の両側から観察して、両方とも、その熱転写画像7、7′の色相が金属光沢を有した意匠性の高いものとなる。
【0020】
図5は、本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図であり、この画像形成物1は、透明基材2上に、色材受容層5、第1の白色層3、隠蔽層4、第2の白色層3′、色材受容層5′がこの順に積層された構成である。但し、第1の白色層3と第2の白色層3′の間に隠蔽層4の有る部分と無い部分とがあり、隠蔽層4の有無により透かし画像を形成している。上記の色材受容層5には、昇華染料により形成される画像7が熱転写方式で設けられ、さらに色材受容層5′には、溶融転写材料により形成される画像7′が熱転写方式で設けられている。
透明基材2の白色層を設けた面と反対側から観察すると、その昇華染料による熱転写画像7が見え、また透明基材2の白色層を設けた側から観察すると、溶融転写材料による熱転写画像7′が見える。尚、図5では図示していないが、色材受容層5′に形成された熱転写画像7′を覆うように、保護層を画像形成物1の最表面に熱転写して形成したり、透明フィルムをラミネートして、画像7′に耐久性を付与することが望ましい。尚、透かし画像を形成する隠蔽層4は、観察する際に、熱転写画像7、7′と重なった部分と、重ならない部分を混在させてもよい。
【0021】
図5に示した色材受容層5に形成した熱転写画像7は昇華染料により形成し、また色材受容層5′に形成した熱転写画像7′は溶融転写材料により形成したものを示したが、これに限定されず、色材受容層5の熱転写画像7を溶融転写材料により形成したり、色材受容層5′の熱転写画像7′を昇華染料により形成したり、あるいは色材受容層5、色材受容層5′のいずれか一方、または両方に昇華染料による熱転写画像と溶融転写材料による熱転写画像を同一受容層内に混在させてもよい。
【0022】
以下、本発明の画像形成物を構成する各層について、説明する。
(透明基材)
本発明の画像形成物における白色層、隠蔽層等が設けられる透明基材2として用いられるものは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセテートフィルム、ポリエーテルスルフォン(PES)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、メチルメタクリレートをはじめとする各種のアクリルフィルム、あるいはセロファンフィルム等が挙げられる。なかでも、ポリエチレンテレフタレートフィルム、硬質ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、トリアセテートフィルムが好ましい。透明基材は公知の易接着処理によりプライマー層を設けたりして、透明基材上に設ける層との密着性を向上させたものを使用してもよい。透明基材の厚さは、要求される強度等によって適宜に決定するものではあるが、通常は10〜300μmのものが用いられる。
【0023】
(白色層)
本発明の画像形成物は、2層の白色層を隠蔽層を間に介して形成し、該隠蔽層の有無により画像を形成するものであるが、その2層の白色層の透明基材側にある第1の白色層3と、透明基材からより離れた位置にある第2の白色層3′は両方とも同様の材料で構成される。その白色層3、3′は透明基材上に塗工方式で直接に形成することが可能であるが、基材シート上に白色層を主体とした白色転写層を形成した白色層熱転写シートを使用して、透明基材上の必要箇所に白色転写層を熱転写して、白色層を形成することが好ましい。
【0024】
図6は、白色層熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
白色層熱転写シート8は、基材シート9上に離型層10、保護層11、白色層12、接着層13を順次形成し、基材シート9の他方の面に耐熱層14を形成したものである。この場合では、離型層が熱転写時に基材シート側に残存するため、保護層、白色層と接着層を合わせたものが白色転写層として機能する。
白色転写層は、基材シートから円滑に剥離できるように、離型層を設け、耐水性や耐擦過性などの耐久性の向上のために、保護層を設け、適度の光透過性をもたせるように白色層を設け、さらに、透明基材への転写での接着性向上のため、接着層を設けて、各機能を発揮することができる。なお、白色転写層は、基材シートに易接着処理がされている場合は、離型層が必要であるが、易接着未処理の基材シートでは離型層は必要なく、少なくとも白色層が必須であり、その他の離型層、保護層と接着層は、それらの機能を白色層や基材シートが兼ね備えていれば、適宜省略することができる。
【0025】
(基材シート)
基材シート9は、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよく、例えば、0.5〜50μm、好ましくは3〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリサルホンフィルム、アラミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロファン等であり、特に好ましいものは、ポリエステルフィルムである。上記のような基材シートは、その表面に形成する染料層との密着力が乏しい場合には、その表面にプライマー処理(易接着処理)やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0026】
(離型層)
離型層10をバインダー樹脂に必要に応じて離型性材料を添加して構成する場合、使用可能なバインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、あるいは熱硬化性樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン系樹脂、アミノアルキッド樹脂などがあげられ、離型層は上記の樹脂の1種あるいは2種以上からなる組成物から構成することができる。
【0027】
また、離型性材料としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーンオイル、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂などの離型性を有する樹脂、タルク、シリカの微粒子、界面活性剤や金属セッケンなどの滑剤などが使用できる。離型層を離型性を有する樹脂から構成する場合、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、フッ素系樹脂などが使用でき、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂などの樹脂分子中にポリシロキサンセグメント、フッ化炭素セグメントなどの離型性セグメントがグラフトしたグラフトポリマーを使用してもよく、上記の樹脂の1種または2種以上からなる組成物から構成することができる。
【0028】
離型層には、上記の材料の他に、スチルベンゼン系、ピラゾリン系等の蛍光増白効果のある従来公知の蛍光増白剤を添加してもよい。離型層は、バインダー樹脂、離型性材料等の必要成分を溶解又は分散させて、離型層形成用インキを調製し、上記の基材シート上に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。その厚さは、塗布乾燥後で、0.1〜5μmが好ましい。
【0029】
(保護層)
保護層11は、白色転写層が透明基材上に転写された時に、最表面に位置し、転写物(画像形成物)の耐水性、耐擦過性などの耐久性を向上させる。保護層は少なくともバインダー樹脂から構成され、基材シートまたは離型層と適当な剥離性をもち、透明基材に転写された後は、表面保護層として所望の物性をもつ樹脂組成を選定する。一般的には、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル重合体の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型樹脂を保護層樹脂として用いることができる。
【0030】
白色転写層が転写された画像形成物に対して、耐擦過性、耐薬品性、耐汚染性が特に要求される場合は、保護層樹脂として電離放射線硬化型樹脂を用いることもできる。また、前記の樹脂に、印字物の耐擦過性を向上させるための滑剤ないし有機フィラー、汚染防止のための界面活性剤、耐侯性能を向上させるための紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤などを加えてもよい。保護層は、上記の離型層と同様の方法で形成することができ、その厚さは、塗布乾燥後で、0.1〜20μmが好ましい。
【0031】
(白色層)
白色層12は、白色転写層として転写された画像形成物に適度の光透過性をもたせる働きがあり、主に白色顔料ないし充填剤とバインダー樹脂から構成されている。バインダー樹脂は、いずれの樹脂を用いてもよく、好ましい樹脂としては、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂又はこれらの一部架橋樹脂である。
また、白色顔料ないし充填剤としては、硬い固体粒子であり、例えば、シリカ、アルミナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子(プラスチックピグメント)があげられる。尚、酸化チタンは、ルチル型酸化チタンとアナターゼ型酸化チタンがあるが、いずれでもよい。
【0032】
白色層は、上記のバインダー樹脂と白色顔料ないし充填剤の他に、蛍光増白剤を添加することができる。蛍光増白剤は、スチルベンゼン系、ピラゾリン系等蛍光増白効果のある従来公知の化合物が使用できる。白色層は、白色顔料ないし充填剤とバインダー樹脂との固形分比、すなわち、P/V比と、白色層の厚さを調整することにより、適度の光透過性をもたせることができる。白色顔料ないし充填剤とバインダー樹脂とのP/V比を、0.5〜2.0程度とし、白色層の厚さを乾燥状態で0.5〜2.0μm程度とすることにより、適度な光透過性、すなわち、白色層の転写された画像形成物において、2層の白色層が積層された部分の白色度を40%以上で、全光線透過率を30〜75%の範囲にすることができる。すなわち、JIS K7105で規定する全光線透過率とJIS Z 8715で規定する白色度を上記の範囲にすることにより、画像形成物に適度な透かし効果をもたせることができる。
【0033】
(接着層)
接着層13は透明基材や隠蔽層との接着性が良好である材料が用いられる。接着層の転写される際の接触面の種類に応じて適当な材料を選択する必要があるが、一般的には熱可塑性樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックスなどを用いることができる。例えば、エチルセルロース、酢酪酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレンなどのスチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリエチルアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、アイオノマー、エチレンアクリル酸共重合体、エチレンアクリル酸エステルなどの合成樹脂や、粘着付与剤としてのロジン、ロジン変性マレイン酸樹脂、エステルゴム、ポリイソブチレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴアクリルニトリルゴム、ポリアミド樹脂、ポリ塩素化オレフィンなどがあげられ、前記の材料の1種または2種以上よりなる組成物から接着層を構成することができる。
【0034】
また、接着層には、上記の材料の他に、スチルベンゼン系、ピラゾリン系等の蛍光増白効果のある従来公知の蛍光増白剤や、有機フィラーや白色層であげた白色顔料ないし充填剤の無機フィラーを添加して、白色転写層の最表面層として、巻き形態での保管上、ブロッキング防止の処置を施してもよい。この接着層の厚さは、被転写体との接着性能が良好になるように決定されるが、通常は、乾燥状態で0.1〜20μmが好ましい。さらに、接着層は、前記の離型層と同様な方法で塗布、乾燥し、形成することができる。
【0035】
(耐熱層)
白色層熱転写シートは、その裏面に、サーマルヘッドの熱によるスティッキングや印字しわなどの悪影響を防止するため、耐熱層14を設けることが好ましい。上記の耐熱層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0036】
これらの樹脂からなる耐熱層に添加あるいは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することがより好ましい。耐熱層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、耐熱層形成用インキを調製し、これを、上記の基材シートの他方に面に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0037】
本発明の画像形成物は、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成するものである。この画像形成物における隠蔽層の形成する方法は、基材シート上に金属薄膜層または微細金属粉や顔料を含有する樹脂層を主体とした隠蔽層を熱転写により剥離可能に形成した隠蔽層熱転写シートを使用して、透明基材上の白色層の上の必要箇所に隠蔽層を熱転写して、隠蔽層を形成することが好ましい。
【0038】
図7は、隠蔽層熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
隠蔽層熱転写シート15は、基材シート16上に剥離層17、金属薄膜層または微細金属粉や顔料を含有する樹脂層である隠蔽層18、接着層19を順次形成し、基材シート16の他方の面に耐熱層20を形成したものである。この場合では、剥離層が熱転写時に基材シートから剥離して、隠蔽層、接着層と合わせた状態で画像形成物に転写する。したがって、この場合は剥離層、隠蔽層、接着層の合わせたものが画像形成物に転写し、また2層の白色層の間にその隠蔽層を主体とした膜が積層され、該隠蔽層の有無により透過性画像を形成する。
このように隠蔽層を主体とした層が画像形成物に転写し、その転写された部分の全光線透過率が0.3〜45%となり、また透明基材上の2層の白色層の間に隠蔽層が積層された状態では、隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%である。
【0039】
(基材シート)
隠蔽層熱転写シートにおける基材シート16は、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば、いずれのものでもよく、白色層熱転写シートで説明した基材シートと同様のものが使用できる。
【0040】
(剥離層)
剥離層17は、隠蔽層として金属薄膜層、特に金属蒸着層を用いた場合は、蒸着アンカー層として、金属蒸着の際の下地を提供し、かつ基材シート等を蒸着時の熱から保護し、金属光沢を実現するためのものである。また、転写印字後は金属蒸着層とともに被転写体に転写移行し、金属蒸着層の上層に位置して金属蒸着層に密着して、画像形成物の一構成要素となるのものであり、金属蒸着層に対し擦り傷の防止や、腐食等の機械的及び化学的強度を向上させる保護層として機能し、また金属蒸着層の金属光沢を透視可能な程度に透明性を有するものであれば、材料は特に限定されない。このような材料としは、例えば、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸アミド等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のビニル系樹脂、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンオキシド等のポリエーテル系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ニトロセルロース樹脂、エチルセルロース樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0041】
剥離層の厚みは、金属蒸着下地層及び保護層としての機能を果たす意味で、通常は、塗工量で乾燥時0.1〜20g/m2の範囲で設ける。厚みが0.1g/m2未満では蒸着アンカー層として機能せず、一方20g/m2を越えると、印字時の箔切れが悪くなり、ハーフトーンの記録が難しくなる。また、蒸着アンカー層には、例えば、アルミニウム等による金属蒸着層の着色を目的として、公知の染料や顔料等によるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びその他の色の着色剤を適宜混合することができる。蒸着アンカー層としてワックス類を使用した場合、蒸着時の耐熱性に不足するので、耐熱性、基材シート側との離型性、金属蒸着層との密着性、印字時の箔切れ性等の点から、上述の蒸着アンカー層として挙げた樹脂のうち、比較的低分子量で凝集力の低いものを用いることができる。
【0042】
また、隠蔽層として微細金属粉や顔料を含有する樹脂層を用いた場合、剥離層として上記の熱可塑性樹脂も使用できるが、ワックス類を使用することもできる。ワックスとしては、印字時に溶融して剥離性を発揮する各種のワックス類が好ましい。好適に使用されるワックスとしては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスが挙げられる。特に好ましいワックスは比較的融点が高く且つ溶剤に溶けにくいマイクロクリスタリンワックス及びカルナバワックス等である。
【0043】
(隠蔽層)
隠蔽層18として、金属薄膜層を用いる場合、アルミニウム、亜鉛、スズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金等を真空蒸着、スパッタリング等の真空下によるメタライジング法、すなわち、物理蒸着法(PVD:Physical Vapor Deposion)で形成した金属薄膜の金属蒸着層である。金属薄膜層の厚みは、通常、100〜1000Å、好ましくは200〜600Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分である。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射せず、厚すぎると印字時の箔切れが悪くなり、印字時の感度が良くなく、ハーフトーン調の記録に向かず、また不経済である。
【0044】
隠蔽層として、微細金属粉や顔料を含有する樹脂層として用いる場合は、隠蔽層には、亜鉛末、アルミニウム顔料、金属粉(黄銅、銅)等の隠蔽性の高い金属顔料や、チタン系白色顔料、カーボンブラック、有機系白色顔料、着色顔料等の隠蔽性材料と、ワックスや熱可塑性樹脂のバインダーを用いることが好ましい。
隠蔽性材料として、特にアルミ顔料は隠蔽力が高く、また色調の点から有用である。アルミ顔料としては、平均粒子径0.1〜100μm程度のリーフィングタイプ、ノンリーフィングタイプのアルミニウム粉顔料が挙げられる。
【0045】
隠蔽層は、ホットメルト系インキまたは溶剤希釈系インキのいずれのタイプのインキでも形成することができ、ホットメルト系インキで隠蔽層を形成する場合、各種ワックス類と、熱可塑性樹脂を主体に含有させる。各種ワックス類は、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワックス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックスも使用可能である。
【0046】
また、上記のホットメルト系インキの隠蔽層で、熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を始め、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等を用いることができる。
上記の隠蔽層として、微細金属粉や顔料を含有する樹脂層として用いる場合は、その厚さは乾燥時で0.5〜10g/m2程度、特に1〜7g/m2が好ましい。
【0047】
上記の隠蔽層が画像形成物の2層の白色層の間に部分的に設けられ、該隠蔽層の有無により透過性画像を形成する。つまり、画像形成物の透明基材上の2層の白色層を有し、その2層の白色層の間に隠蔽層を有していない部分は、白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、その2層の白色層の間に隠蔽層を有する部分は、白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%となり、隠蔽層の無い部分と比べ、透過性が低下して、透かして見た場合、隠蔽されている。そして、2層の白色層の間に隠蔽層の無い部分は、比較的透過性を有し、透かして見た場合、白く明るく見える。この隠蔽層の有無により、透過性画像を、また隠蔽層が転写される面積の大小により階調性も表現して、グラデーションを呈する透過性画像を形成する。
【0048】
(接着層)
隠蔽層転写シートにおける接着層19は、上記に説明した白色層熱転写シートにおける接着層と同様のものが使用できる。
(耐熱層)
隠蔽層転写シートにおける耐熱層20は、上記に説明した白色層熱転写シートにおける耐熱層と同様のものが使用できる。
上記の白色層を主体として、必要に応じて保護層、接着層等を加えて、白色(転写)層が白色層熱転写シートから透明基材上に転写され、また隠蔽層を主体として、必要に応じて剥離層、接着層等を加えて、隠蔽層が隠蔽層熱転写シートから透明基材上の白色層上に転写される。
また、画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を設けることができ、該受容層に昇華染料により熱転写画像を形成したり、その色材受容層上に溶融転写材料により熱転写画像を形成することができる。
【0049】
(色材受容層)
色材受容層5は、加熱により熱転写シートから転写される色材を受容する働きを有するもので、特に昇華性染料の場合には、それを受容し、発色させると同時に、一旦受容した染料を再昇華させないことが望まれる。また、染料、顔料等の色材を含有する熱溶融性の溶融転写材料、つまり熱溶融インキ層を受容し、定着させるものである。
【0050】
色材受容層は、一般に熱可塑性樹脂を主体として構成される。色材受容層を形成する材料としては、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、中でも特に好ましいものはポリエステル系樹脂及び塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体及びそれらの混合物である。
【0051】
画像形成時において、昇華染料層や熱溶融インキ層を有する熱転写シートと、画像形成物の色材受容層との融着若しくは印画感度の低下等を防ぐ目的で、昇華転写記録では受容層に離型剤を混合することができる。混合して使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられるが、中でもシリコーンオイルが望ましい。そのシリコーンオイルとしては、エポキシ変性、メチルスチレン変性、ビニル変性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、アルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
【0052】
離型剤は1種若しくは2種以上のものが使用される。また、離型剤の添加量は色材受容層形成用樹脂100質量部に対し、0.2〜7.0質量部程度である。離型剤がこの添加量より少ない場合は、昇華型熱転写シートと色材受容層との融着等の問題が生じる場合がある。一方、離型剤がこの添加量より多いと、転写の際の感度が低下する等の問題がある。
色材受容層は、上記の如き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたものを適当な有機溶剤に溶解したり、或いは有機溶剤や水に分散した分散体を適当な塗布方法で塗布及び乾燥することによって形成される。形成される色材受容層は任意の厚さでよいが、一般的には乾燥状態で1〜50μmの厚さである。
尚、色材受容層は上記のような直接に塗工方式で形成したり、あるいは基材上に剥離可能に色材受容層を設けた受容層転写シートを用いて、熱転写により受容層を転写、形成することも可能である。
【0053】
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分、すなわち透明基材側から第1の白色層、第2の白色層がこの順に積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により透かし画像を形成する方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して透かし画像を形成するものである。
上記の面積の大小による階調表現は、いわゆる面積階調法である。
【0054】
熱溶融型の熱転写記録方式による記録はドット記録であり、ドットで階調を表現するには網点効果を利用し、例えば、ドットの粗密あるいはその大小等で表現するができる。すなわち、網点効果を利用した階調表現として、隠蔽層の熱溶融インキ層の転写厚さを一定にし(2値記録)、1画素を上下左右に千鳥状に配列された複数のドット(マトリックス)により構成し、インキ層の転写させる1画素内のドットの数を変える面積階調法(ディザ法ともいわれている)や、インキ層の転写厚さを一定にして、ドットの面積(大きさ)を変える面積階調法(バリアブルドット方式ともいわれている)を隠蔽層の転写の際に適用することができる。
【0055】
また、本発明の画像形成方法は、前記画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を設け、該受容層に昇華染料及び/または溶融転写材料を熱転写して画像を形成するもので、白色層及び/または色材受容層を熱転写方式で透明基材上に形成することができる。上記の受容層に昇華染料及び/または溶融転写材料を熱転写して画像形成する方法は、通常の昇華型と熱溶融型の転写インキ層に応じた熱転写記録方式を適用する。
【0056】
また、本発明の画像形成方法は、前記色材受容層と第1の白色層との間に、あるいは色材受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側から観察して、該熱転写画像の真下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることができる。
また、本発明の画像形成方法は、前記色材受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた側から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることができる。
【0057】
さらに、本発明の画像形成方法は、前記色材受容層と第1の白色層との間と、該受容層と第2の白色層との間の両方に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側及び透明基材の白色層を設けた側の両方から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることができる。
【0058】
上記の熱転写画像は、昇華染料による熱転写画像の透明性が高いので、熱転写画像の真下に位置する金属薄膜層と相乗して、金属光沢性の高い画像が得られやすく、昇華染料の熱転写画像が好ましく用いられる。但し、上記の熱転写画像に金属光沢をもたせる際に、昇華染料の熱転写画像に限定されず、溶融転写材料による熱転写画像と金属薄膜層を組み合わせて、金属光沢性のある画像を形成することも可能である。その際の溶融転写材料は着色剤として、隠蔽性の高い顔料ではなく、インキ層の形態で透明性をもたせるために、染料等を用いることが望ましい。
また、本発明の画像形成方法では、上記に説明してきた画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を設け、その受容層に形成する熱転写画像と、隠蔽層、金属薄膜層との形成する位置は、図5に示したような、透かし画像を形成する隠蔽層4を観察する際に、熱転写画像7、7′や金属薄膜層(図5では図示していない)と重なった部分と重ならない部分とを混在させたり、自由にそれらの配置を変更することが可能である。それは、隠蔽層4、熱転写画像7、7′、金属薄膜層は、全て加熱した部分のみを転写できる熱転写方式が適用されているからである。
上記の金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層は、隠蔽層として利用されるものと同様のものである。但し、チタン系白色顔料、カーボンブラック、有機系白色顔料、着色顔料等の金属光沢を有しない顔料を含有する樹脂層の隠蔽層は、上記の昇華染料による熱転写画像の下地に位置する部分に適用することは除く。
【0059】
上記の熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させる場合、図8に示すように、大別すると、3通りの方法が挙げられる。まず、図8(1)に示すように、熱転写画像7の大きさと同等の大きさで、熱転写画像7の形成位置に合せて、金属薄膜層6を形成する。この場合は、熱転写画像7の全てが金属光沢を有した画像となる。また、図8(2)に示すように、熱転写画像7の大きさよりも、金属薄膜層6を大きく形成する。この場合は、熱転写画像7の全てが金属光沢を有し、かつ熱転写画像7から外れた部分21は熱転写画像部とは異なった色相の金属光沢を有したものが得られる。さらに、図8(3)に示すように、熱転写画像7の大きさよりも、金属薄膜層6を小さく形成する。この場合は、熱転写画像7の中で、観察面から見て、金属薄膜層6の大きさに相当する部分22が金属光沢を有したもので、金属薄膜層6の大きさから外れた部分23の熱転写画像7は金属光沢を有さないものが得られる。
本発明の画像形成方法における、熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることは、上記の3つ方法を全て包含した意味とする。
【0060】
また、上記の各層の接着性を向上させる目的で、各層間に中間層を適宜設けることができる。たとえば、透明基材2と受容層5の間、受容層5と第1の白色層3の間、受容層5と第2の白色層3′の間、受容層5と隠蔽層4の間、隠蔽層4と第1の白色層3の間、隠蔽層4と第2の白色層3′の間、第1の白色層3と第2の白色層3′の間などに中間層を設けることが出来る。
中間層は少なくともバインダー樹脂から構成され、一般的には、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル重合体の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型樹脂を中間層樹脂として用いることができる。
【0061】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0062】
【実施例】
本発明を実施例により更に詳細に説明する。尚、文中、部又は%となるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<白色層熱転写シート作成>
予め、厚さ6μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの基材シートの一方の面に、下記の耐熱層用塗工液を、グラビア印刷機により、塗布、乾燥させて、乾燥状態で塗工厚1μmの耐熱層を設け、さらに60℃にて5日間オーブン中で加熱熟成して、硬化処理を行っておく。その耐熱層付きの基材シート(厚さ6μmPET)の他方の面に、下記の離型層用塗工液をグラビア印刷機により、塗布、乾燥させて、乾燥状態で塗工量0.5g/m2の離型層を設け、さらに離型層上に下記の保護層用塗工液を乾燥状態で塗工量0.5g/m2となるように保護層を設け、また、保護層上に下記の白色層用塗工液を乾燥状態で塗工量2.4g/m2となるように白色層を設け、さらに、白色層上に下記の接着層用塗工液を乾燥状態で塗工量1.0g/m2となるように、接着層を設けて、白色層熱転写シートを作成した。
【0063】
(耐熱層用塗工液)
ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
(積水化学工業株式会社製 エスレックBX−1)
ポリイソシアネート 8.6部
(大日本インキ株式会社製 バーノックD750)
燐酸エステル系界面滑性剤 2.8部
(第一工業製薬株式会社製 プライサーフA208S)
タルク(日本タルク株式会社製 ミクロエースP−3) 0.7部
メチルエチルケトン 32.0部
トルエン 32.0部
【0064】
(離型層用塗工液)
ウレタン樹脂 2.0部
(大日本インキ化学工業株式会社製 ハイドランAP−40
ポリビニルアルコール 3.0部
(日本合成化学株式会社製 ゴーセノール C−500)
蛍光増白剤(チバ・ガイギー社製 Uvitex CF) 0.1部
水/エタノール(質量比2/1) 90.0部
【0065】
(保護層用塗工液)
アクリル樹脂(綜研化学株式会社製 LP−45M) 20.0部
蛍光増白剤(チバ・ガイギー社製 Uvitex OB) 0.1部
ポリエチレンワックス(平均粒径5μm) 0.1部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 80.0部
【0066】
(白色層用塗工液)
ウレタン樹脂 67.0部
(日本ポリウレタン工業株式会社製 ニッポラン5199)
酸化チタン(アナターゼ型) 60.0部
(トーケムプロダクツ株式会社製 TCA888)
蛍光増白剤(チバ・ガイギー社製 Uvitex OB) 0.1部
メチルエチルケトン/トルエン/イソプロピルアルコール(質量比1/1/1) 150.0部
【0067】
(接着層用塗工液)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂 20.0部
(電気化学工業株式会社製 #1000ALK)
蛍光増白剤(チバ・ガイギー社製 Uvitex OB) 0.1部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 130.0部
【0068】
<隠蔽層熱転写シート作成>
厚さ6.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをフィルム基材とし、その一方の面にシリコーン変性ポリエステルからなる乾燥状態で塗工量0.2g/m2の耐熱層を塗工形成した。
次いで、他方の面に下記組成の剥離層を乾燥状態で塗工量0.5g/m2になるように、塗工して形成した。次いで、その剥離層上にさらに厚さ300Åのアルミニウムの金属薄膜層を真空蒸着法により形成し、更に金属薄膜層の上に、乾燥状態で塗工量0.8g/m2の接着層を下記塗工液で塗工形成して、隠蔽層熱転写シート1を得た。
【0069】
(剥離層塗工液)
塩素化ポリプロピレン樹脂 20部
ポリエステル樹脂 1部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 79部
【0070】
(接着層塗工液)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 10部
マレイン酸変性塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 2部
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 44部
【0071】
厚さ6.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムをフィルム基材とし、その一方の面にシリコーン変性ポリエステルからなる乾燥状態で塗工量0.2g/m2の耐熱層を塗工形成した。
次いで、他方の面に下記組成の剥離層を乾燥状態で塗工量0.7g/m2になるように、塗工して形成した。次いで、その剥離層上に下記組成の微細金属粉を含有する樹脂層塗工液で乾燥状態で塗工量1.5g/m2の隠蔽層を形成し、更にその隠蔽層の上に、乾燥時で厚さ0.8g/m2の接着層を下記塗工液で塗工形成して、隠蔽層熱転写シート2を得た。
【0072】
(剥離層用塗工液)
カルナバワックスエマルジョン(固形分40%) 5部
エチルアルコール/水(質量比2/1) 10部
【0073】
(微細金属粉を含有する樹脂層用塗工液)
リーフィング型アルミニウム粉 4部
(AVERY DENNISON製、商品名:Metalure)
アクリル樹脂 6部
(三菱レイヨン(株)製、商品名:BR−75)
トルエン 40部
メチルエチルケトン 40部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 10部
【0074】
(接着層用塗工液)
ポリエステル樹脂 10部
(東洋紡績(株)製、商品名:MD−1200)
カルナバワックス 10部
水 40部
イソプロピルアルコール 40部
【0075】
<受像シート作成>
厚さ125μmの透明PET基材の一方の表面に、下記の静電気防止層用塗工液を乾燥状態で塗工量2.0g/m2となるように静電気防止層を設け、また、静電気防止層上に下記の中間層用塗工液を乾燥状態で塗工量2.0g/m2となるように中間層を設け、さらに、中間層上に下記の色材受容層用塗工液を乾燥状態で塗工量4.0g/m2となるように色材受容層を設け、また、基材の他方の面に下記の裏面層用塗工液を乾燥状態で塗工量4.0g/m2となるように、裏面層を設けて受像シートを用意した。
【0076】
(静電気防止層用塗工液 )
カチオン・アクリル樹脂 20.0部
(綜研化学株式会社製 エレコンド PQ50B)
メタノール/エタノール(質量比1/1) 80.0部
【0077】
(中間層用塗工液)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂 20.0部
(電気化学工業株式会社製 #1000GK)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 80.0部
【0078】
(色材受容層用塗工液)
塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂 20.0部
(電気化学工業株式会社製 #1000A)
アミノ変性シリコーン 0.5部
(信越化学工業株式会社製 KF−393)
エポキシ変性シリコーン 0.5部
(信越化学工業株式会社製 X−22−343)
メチルエチルケトン/トルエン(質量比1/1) 80.0部
【0079】
(裏面層用塗工液)
アクリルポリオール樹脂 30.0部
(大日本インキ化学工業株式会社製 アクリディック47−538)
イソシアネート硬化剤 3.0部
(武田薬品株式会社製 タケネート A−14)
ポリアミド系樹脂粒子 0.1部
(神東塗料株式会社製 MW−330)
触媒(三共有機合成株式会社製 S−CAT24) 0.1部
メチルエチルケトン/トルエン/酢酸ブチル(質量比3/3/1)70.0部
【0080】
(実施例1)
上記の受像シートの色材受容層上の全面に、上記の白色層熱転写シートを用いて、白色(転写)層を線密度300dpiのサーマルヘッドにて転写した。なお、この転写時の印加エネルギーは、0.55mj/dotである。
次に、上記の白色(転写)層の転写された受像シートの白色(転写)層の上に、上記の隠蔽層熱転写シート1を用いて、線密度300dpiのラインタイプのサーマルヘッドを用いて、印加エネルギーを0.40mJ/dotにて、テストパターンで隠蔽層を転写し印画して、面積階調によるグラデーションを呈する画像を形成した。
さらに、上記の隠蔽層と第1層目の白色層の上に、図1と同様な構成になるように(図1では透明基材2の上に白色層3が位置しているが、実施例1では透明基材2と白色層3の間に色材受容層がある。)、上記の白色層熱転写シートを用いて、第2層目の白色層3′を熱転写した。この第2層目の白色層3′の熱転写条件は上記の第1層目の白色層3の熱転写条件と同様にした。これにより、実施例1の画像形成物を得た。
【0081】
(実施例2)
上記の実施例1で作成した画像形成物において、隠蔽層熱転写シート1ではなく、上記の隠蔽層熱転写シート2を使用して実施例2の画像形成物を作成した。その他の画像形成条件は、実施例1と同様である。
【0082】
(実施例3)
上記の実施例1で作成した画像形成物において、色材受容層上に、基材上にイエロー、マゼンタ、シアンの昇華性染料層を設けた熱転写シートを用いて、線密度300dpiのサーマルヘッドを搭載した256階調制御が可能なプリンターを使用し、イエロー、マゼンタ、シアンの各色により、カラー画像を形成した。
印字条件は、印字スピードが10ms/lineで、最大階調時の印加エネルギーが、0.65mj/dotである。その他は実施例1と同様にして、実施例3の画像形成物を作成した。
但し、図2に示すように、隠蔽層4の転写される部分の真下に位置する箇所には、染料画像7が設けられていないようにした。
【0083】
(比較例1)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、白色層熱転写シートとして、下記組成の塗工液の白色層に変え、乾燥状態で塗工量2.4g/m2となるように白色層を設けた白色層熱転写シートにした以外は、実施例3と同様にして比較例1の画像形成物を作成した。
(白色層用塗工液)
ウレタン樹脂 67.0部
(日本ポリウレタン工業株式会社製 ニッポラン5199)
酸化チタン(アナターゼ型) 30.0部
(トーケムプロダクツ株式会社製 TCA888)
カーボン分散液(固形分30%) 100.0部
(御国色素株式会社製 MHIブラック-209)
メチルエチルケトン/トルエン/イソプロピルアルコール(質量比1/1/1) 80.0部
【0084】
(比較例2)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、白色層熱転写シートとして、実施例の白色層用塗工液を、乾燥状態で塗工量8.0g/m2となるように白色層を設けた白色層熱転写シートにした以外は、実施例3と同様にして比較例2の画像形成物を作成した。
【0085】
(比較例3)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、白色層熱転写シートとして、実施例の白色層用塗工液を、乾燥状態で塗工量0.5g/m2となるように白色層を設けた白色層熱転写シートにした以外は、実施例3と同様にして比較例3の画像形成物を作成した。
【0086】
(比較例4)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、隠蔽層熱転写シート2として、下記組成の塗工液の樹脂層用塗工液に変え、乾燥状態で塗工量1.5g/m2となるように隠蔽層を設けた隠蔽層熱転写シートにした以外は、実施例3と同様にして比較例4の画像形成物を作成した。
(黒色顔料を含有する樹脂層用塗工液)
カーボン分散液(固形分30%) 16.0部
(御国色素株式会社製 MHIブラック-209)
アクリル樹脂 16.0部
(三菱レイヨン(株)製、商品名:BR−87)
トルエン 34.0部
メチルエチルケトン 34.0部
【0087】
(比較例5)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、隠蔽層熱転写シート2として、上記比較例3に用いた白色層熱転写シートを隠蔽層熱転写シートとして、また白色層熱転写シートとして、実施例3と同様にして比較例5の画像形成物を作成した。
【0088】
(比較例6)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、隠蔽層熱転写シート1として、金属蒸着層を真空蒸着法により厚さ700Åとなるように隠蔽層を設けた隠蔽層熱転写シートにして、また白色層熱転写シートとして、実施例3と同様にして比較例6の画像形成物を作成した。
【0089】
(比較例7)
上記の実施例3で作成した画像形成物において、隠蔽層熱転写シート1として、金属蒸着層を真空蒸着法により厚さ100Åとなるように隠蔽層を設けた隠蔽層熱転写シートにして、また白色層熱転写シートとして、実施例3と同様にして比較例7の画像形成物を作成した。
【0090】
(評価方法)
上記の得られた各実施例及び比較例の画像形成物に対し、下記のような評価を行った。
<白色度評価>
上記の条件で得られた各画像形成物をJIS Z 8715で規定される方法で、白色度を測定した。但し、測定箇所は下に隠蔽層の有る部分と無い部分で測定した。
【0091】
<全光線透過率評価>
上記の条件で得られた各画像形成物について、JIS K 7105で規定される方法で、全光線透過率を測定した。但し、測定箇所は下に隠蔽層の有る部分と無い部分で測定した。
【0092】
<透かし画像目視評価>
上記の条件で得られた各画像形成物の透かし画像(2層の白色層の間に隠蔽層が有る部分と無い部分により形成される画像)について、蛍光灯下で画像形成物の表面を観察した場合と、蛍光灯光に透かして観察した場合の画像形成物の品質を目視にて評価した。
○:良好
×1:透かし画像が不鮮明である。
×2:内蔵画像が透ける、または目立つ。
【0093】
<透かし画像階調性評価>
上記の条件で得られた各画像形成物の透かし画像について、蛍光灯下で画像形成物の表面を観察した場合と、蛍光灯光に透かして観察した場合の画像形成物の階調性を目視にて評価した。
○:良好
×:階調性が不充分
【0094】
<熱転写画像の鮮明性目視評価>
上記の条件で得られた各画像形成物の熱転写画像について、蛍光灯下で画像形成物の表面を観察して、画像形成物の品質を目視にて評価した。
○:良好
×:画像が不鮮明
【0095】
上記の評価結果を下記の表に示す。
【表1】
Figure 2004195818
【0096】
上記のように、実施例1〜3は透かし画像が、蛍光灯下で画像形成物の表面を観察した場合と、蛍光灯光に透かして観察した場合の両方において、透かしの品質及び透かし画像の階調性を目視にて観察し、良好であった。また、実施例3では昇華染料による熱転写画像の品質は良好であった。
それに対し、比較例1は、実施例3の画像形成物の白色度の低いものであり、透かし画像が不鮮明であり、また染料による熱転写画像が不鮮明である。
また、比較例2は実施例3の画像形成物の全光線透過率が低い場合であり、透かし画像が不鮮明で、階調性が乏しく、また染料による熱転写画像が不鮮明である。
比較例3は実施例3の画像形成物の全光線透過率が高い場合であり、隠蔽層による内蔵画像が目立ち、また階調性が不充分であり、染料による熱転写画像が不鮮明である。
【0097】
比較例4は、実施例3の画像形成物の全光線透過率が低い場合であり、隠蔽層による内蔵画像が目立ち、また階調性が不充分であり、染料による熱転写画像が不鮮明である。
比較例5は、実施例3の画像形成物の全光線透過率が高い場合であり、隠蔽層による透かし画像が不鮮明であり、階調性が不充分であり、染料による熱転写画像が不鮮明である。
比較例6は、実施例3の画像形成物の隠蔽層の全光線透過率が低い場合であり、隠蔽層による内蔵画像が目立ち、階調性が不充分であり、染料による熱転写画像が不鮮明である。
比較例7は、実施例3の画像形成物の隠蔽層の全光線透過率が高い場合であり、隠蔽層による透かし画像が不鮮明であり、階調性が不充分であり、染料による熱転写画像が不鮮明である。
【0098】
【発明の効果】
本発明では、透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成する方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して、透過性を有する透かし画像を形成する。そして、その得られる透明基材の少なくとも片面に画像を形成した画像形成物において、2層の白色層が積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により画像を形成し、2層の白色層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%である。これにより、書誌情報や顔写真等の識別情報を含み、グラデーションを呈する透かし模様を有し、また優れた連続階調性のフルカラー画像や金属光沢を有する様々な画像を両面に有し、高い意匠性と視認性を併せもち、また高い耐久性を呈する画像形成物をオンデマンドで形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成物の一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図2】本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図4】本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図5】本発明の画像形成物の他の実施形態を示す概略断面図である。
【図6】白色層熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図7】隠蔽層熱転写シートの一つの実施形態を示す概略断面図である。
【図8】熱転写画像の形状に合わせて、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させる場合を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 画像形成物
2 透明基材
3 第1の白色層
3′ 第2の白色層
4 隠蔽層
5 色材受容層
5′ 色材受容層
6 金属薄膜層
7 熱転写画像
7′ 熱転写画像
8 白色層熱転写シート
9 基材シート
10 離型層
11 保護層
12 白色層
13 接着層
14 耐熱層
15 隠蔽層熱転写シート
16 基材シート
17 剥離層
18 隠蔽層
19 接着層
20 耐熱層
21 熱転写画像から外れた部分
22 熱転写画像の金属薄膜層の大きさに相当する部分
23 熱転写画像の金属薄膜層の大きさから外れた部分

Claims (12)

  1. 透明基材の少なくとも片面に透かし画像を形成してなる画像形成物において、2層の白色層が積層された部分、すなわち透明基材側から第1の白色層、第2の白色層がこの順に積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により透かし画像を形成し、2層の白色層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が30〜75%であり、2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分の白色度が40%以上で全光線透過率が0.3〜30%であることを特徴とする画像形成物。
  2. 前記隠蔽層が金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層または顔料を含有する樹脂層からなり、全光線透過率が0.3〜45%であることを特徴とする請求項1に記載する画像形成物。
  3. 前記画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を有し、該受容層に昇華染料により形成される画像及び/または前記色材受容層上に溶融転写材料により形成される画像が熱転写方式で形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載する画像形成物。
  4. 前記溶融転写材料が金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層または顔料を含有する樹脂層からなることを特徴とする請求項3に記載する画像形成物。
  5. 請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第1の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側から観察して、該熱転写画像の真下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする画像形成物。
  6. 請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた側から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする画像形成物。
  7. 請求項3における色材受容層に昇華染料により熱転写画像が形成された画像形成物において、該受容層と第1の白色層との間と、該受容層と第2の白色層との間の両方に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側及び透明基材の白色層を設けた側の両方から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できることを特徴とする画像形成物。
  8. 透明基材の少なくとも片面に、2層の白色層が積層された部分、すなわち透明基材側から第1の白色層、第2の白色層がこの順に積層された部分と、該2層の白色層の間に隠蔽層が積層された部分を有し、該隠蔽層の有無により透かし画像を形成する方法において、隠蔽層が転写される面積の大小により階調性を表現して透かし画像を形成したことを特徴とする画像形成方法。
  9. 前記画像形成物の透明基材と第1の白色層との間の位置と、第2の白色層の透明基材とは反対側の位置の、少なくとも一方に色材受容層を設け、該受容層に昇華染料及び/または溶融転写材料を熱転写して画像を形成するもので、白色層及び/または色材受容層を熱転写方式で透明基材上に形成することを特徴とする請求項8に記載する画像形成方法。
  10. 請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第1の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側から観察して、該熱転写画像の真下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする画像形成方法。
  11. 請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第2の白色層との間に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた側から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする画像形成方法。
  12. 請求項9における色材受容層に昇華染料により熱転写画像を形成する画像形成方法において、該受容層と第1の白色層との間と、該受容層と第2の白色層との間の両方に、金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を設け、透明基材の白色層を設けた面と反対側及び透明基材の白色層を設けた側の両方から観察して、該熱転写画像の下に位置する部分に、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を存在させて、昇華染料による熱転写画像が金属光沢を有するように観察できるように、該熱転写画像の形状に合わせて、該金属薄膜層または微細金属粉を含有する樹脂層を熱転写方式で転写、形成させることを特徴とする画像形成方法。
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