JP2004194518A - 冷凍パン食品及びその製造方法 - Google Patents

冷凍パン食品及びその製造方法 Download PDF

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宏業 原田
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Abstract

【課題】焼成パンに副食物が挟み込まれた冷凍食品であり、電子レンジで温めた場合にも外側のパンが固くなったり、パサついたりすることがなく、常にソフトであり、中の副食物もアツアツの状態で食することができる冷凍パン食品を提供する。
【解決方法】多加水パン生地にて焼成したパンに副食物が挟み込まれ、全体が冷凍処理されてなる冷凍パン食品、好ましくは、前記多加水パン生地が微粉末小麦粉を含み、また、前記副食物がアイスクリームであることを特徴とする冷凍パン食品。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食味を向上させた冷凍パン食品、特に副食物を挟み込んだ冷凍パン食品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、焼成パンあるいは蒸しパン(以下単に「パン」と言う。)に、惣菜、デザート、その他の副食物を挟み込んだパン(以下単に「サンドパン」と言う。
)は、一般にチルドあるいは常温で販売されている。そして、前記副食物には、日持ちを良くするためにpH調整剤、アルコール、必要以上の食塩、砂糖、保存剤等を添加している場合があった。
【0003】
前記のごときサンドパンを温めて美味しくたべるために電子レンジ等で温めると、外側のパンと中の副食物の温まる時間が異なるため、全体が温まった時には、外側のパンの組織が破壊されて、固くなったり、乾燥してパサついたりするものであった。この原因は、水分値が食パンの場合38%程度、蒸しパンの場合42%程度であること、パンの中の水分が結合水として弱いため自由水となり易いことに起因している。
【0004】
そこで、比較的分子量の重い乳化油脂をパンの中に多めに混入してパンの水分量を維持することも考えられるが、この場合にはパンが油っぽくなり、歯にくっ付いたり、一部では前記乳化油脂に混合されているモノグリセロイド脂肪酸エステルによってパンの組織が水と油に一部分離され、食味を低下させるものであった。前記理由により、従来のサンドパンは、一般にチルドあるいは常温で販売され、冷凍パンとしては副食物を有しないパンが提供されている。
【0005】
【特許文献】
特開平9−313094号公報
【0006】
【特許文献】
特開平4−169174号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記事情に鑑み、本発明では、前記のごときサンドパンを冷凍食品にするとともに、電子レンジで温めた場合にも、外側のパンが固くなったり、パサついたりすることがなく、常にソフトであり、中の副食物もアツアツの状態で食することができる冷凍パン食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に示す本発明の冷凍パン食品は、多加水パン生地にて焼成したパンに副食物が挟み込まれ、全体が冷凍処理されてなることを特徴とする。すなわち、パンの生地に水分を多く含ませてパンを焼成し、該焼成パンの中に水分をバランスよく閉じ込めた状態で、副食物を挟み込み、冷凍処理してなることを特徴とする。なお、蒸しパンの場合も同様である。
【0009】
前記請求項1における多加水パン生地は、従来のパン生地の水分比が、小麦粉100%に対して60〜70%(重量部…以下同じ)であったのに対し、80%以上の水分比とされる。具体的には、製パンラインで焼成されたパンの水分値が、従来の焼成パンよりも約20%アップの状態になることが好ましい。そして、水分値を高めた焼成パンに副食物が挟み込まれ、その全体が冷凍処理されて、従来の焼成パンよりも多くの水分が閉じ込められた状態が維持される。
【0010】
なお、前記水分値は、水とパン生地に混合する混合物に含まれる水分量の合計値である。また、製パンラインにおいて、水分の蒸発を抑制するように混合物が選択使用される。
【0011】
前記請求項1に示す冷凍パン食品によれば、外側のパンの含水量が多い状態で冷凍されているため、電子レンジで温めた場合にも、前記外側のパンが固くなったり、パサついたりすることがなく、常にソフトであり、中の副食物もアツアツの状態で食することができる。
【0012】
請求項2に示す冷凍パン食品は、前記請求項1のパン食品における多加水パン生地が微粉末小麦粉を含むことを特徴とする。この請求項2の実施の一形態によれば、従来一般に使用されている粒度の小麦粉のみ使用のパン生地に比べて多くの水分を生地に含有させることができるとともに、焼成したパンの中にもバランスよく水分を閉じ込めて冷凍食品とすることができる。
【0013】
請求項3に示す冷凍パン食品は、前記請求項1又は2に記載のパンにおける副食物がアイスクリームであることを特徴とする。この請求項3の実施の一形態によれば、きわめて斬新な冷凍パン食品を提供できる。常識では、食するために電子レンジで解凍すると、中のアイスクリームが溶け出すことが考えられるが、実験の結果では、そのおそれは全くなく、外側のパンはソフトで温かく、中のアイスクリームが冷たく、美味しく食することができたものである。
【0014】
請求項4に示す冷凍パン食品の製造方法は、多加水パン生地にてパンを焼成し,冷却した後、前記パンに副食物を挟み込み、全体を冷凍処理することを特徴とする。この請求項4の製造工程は、前記請求項1乃至3に示した冷凍パン食品を製造する主要工程であり、その他一般の製パン工程、すなわち、仕込み、醗酵、ねかせ、整形、その他の工程が適宜介在させられるものである。
【0015】
請求項5に示す冷凍パン食品の製造方法は、前記請求項4に記載の冷凍パン食品の製造方法における多加水パン生地が微粉末小麦粉を含むことを特徴とする。 この請求項5の実施の一形態によれば、多加水パン生地を容易に製造することができるとともに、焼成したパン中にもバランスよく水分が閉じ込められ、したがって、冷凍も均一に行われる。すなわち、微粉末小麦粉の添加により、小麦粉全体の表面積が増加させられ、同時に水分含有量が増加させられ、しかもバランスよく水分が含有させられるものである。
【0016】
請求項6に示す冷凍パン食品の製造方法は、前記請求項5に記載の微粉末小麦粉の粒径が50μm以下であることを特徴とする。すなわち、従来一般に提供されているパンの原料の小麦粉は、粒径が80〜120μmであるが、その中に、粒径が50μm以下、好ましくは、平均30〜40μmの微粉末小麦粉を添加することにより、多加水パン生地を容易に製造することができるとともに、焼成パン中にもバランスよく水分を閉じ込めることができるものである。なお、粒径が50μmを越える場合には、前記水分含有量の増加効果が低減する。
【0017】
請求項7に示す冷凍パン食品の製造方法は、前記請求項5又は6の微粉末小麦粉の添加量が小麦粉全体の40〜50%であることを特徴とする。この請求項7に示す実施の一形態によれば、製パン機械特性を悪化させることがない。すなわち、微粉末小麦粉の添加量を多くすれば、多加水生地を容易に製造することができるが、前記微粉末小麦粉が多すぎると、べとつき易くなり、製パン機械適性が悪くなり、好ましくないものである。
【0018】
請求項8に示す冷凍パン食品の製造方法は、請求項4、5、6又は7に記載の副食物がアイスクリームであることを特徴とする。この請求項7に示す実施の一形態は、前記請求項3に示した冷凍パン食品を製造する工程であり、前記請求項4、5、6又は7と同様に、その他一般の製パン工程、すなわち、仕込み、醗酵、ねかせ、整形、その他の工程が介在するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態を説明する。まず、以下に本発明を実施するに必要な小麦粉及び主な混合物について述べる。
【0020】
小麦粉は、焼成パン用強力粉59%に平均粒径35μmの小麦粉41%を混合して使用する。
【0021】
卵黄とサラダ油: 生地及び焼成後の水分の分散を少なくするために混合される。好ましくは、卵黄とサラダ油を1:3の割合で40℃に温めてブレンドした溶液をつくり、これを生地の練り水に対粉7%入れる。すなわち、卵黄に含まれるレシチンの脂肪酸とサラダ油を結合させるとともに、同じく卵黄に含まれてコリンと水を強く結合させて水の分散を防ぐとともに、水と油を二重構造にして油っぽさを無くする。
【0022】
醗酵アミエキス: 多加水生地の蛋白質に入り込みパン生地をしめてベタつきを防ぎ、パンの生地を細かくし、パンの網目構造を小さくして、製パン適性及びパン組織の強化を図るために混合する。対粉2%を生地の練り水に入れる。
【0023】
醗酵大豆粉と糖化とうもろこし粉: パン生地の伸展性をよくし、パンの網目構造を強化させるために19:6の割合で混合される。対粉1.5%を生地の練り水に入れる。
【0024】
【実施例】
小麦粉:(強力粉59%+微粉末小麦粉49%)100%
サラダ油:対粉6%
全卵:対粉5%
マーガリン:対粉5%
上白糖:対粉5%
イースト:対粉3%
トレハオース:対粉3%
アミエキス:対粉2%
卵黄:対粉2%
塩:対粉1%
醗酵大豆粉:対粉1.14%
糖化とうもろこし粉:対粉0.36%
米麹:対粉0.3%
加水:対粉94%(前記混合物の水分も換算合計)
製造工程は、前記油脂分(マーガリン、サラダ油、卵黄)以外の混合物をミキシングして生地が90%完成したのち、前記油脂分を加えて残り10%のミキシングを行い、その後、第1醗酵―分割―ねかせー整形―第二醗酵―焼成―冷却―副食物をサンドした後、ピロ包装して冷凍。
【0025】
前記工程において、生地の状態では、90〜93%の水分を含み、焼成後、冷凍前のパンも結合水の強いしっとり感が得られた。
【0026】
なお、副食物としては、焼肉ごぼうサラダ、白身魚フライとタルタルソース、マカロニグラタン、チョコバナナ、栗入り小倉あん、アイスクリーム、その他各種の副食物を試みた。
【0027】
前記工程にて冷凍したパン全体を電子レンジで解凍して食したところ、外側のパンにはソフト感があり、中の副食物はアツアツの状態であった。さらに、冷凍後に、チルド温度に戻し、その後に再冷凍して電子レンジで解凍した場合も同様であった。
【0028】
【発明の効果】
本発明の冷凍パン食品は、電子レンジで温めた場合にも、外側が固くなったり、パサついたりすることがなく、常にソフトであり、中の副食物もアツアツの状態で食することができる。また、副食物をアイスクリームとした場合には、外側のパンが温かく、中のアイスクリームが冷たく、美味しく食することができたものである。

Claims (8)

  1. 多加水パン生地にて焼成したパンに副食物が挟み込まれ、全体が冷凍処理されてなることを特徴とする冷凍パン食品。
  2. 前記多加水パン生地が微粉末小麦粉を含むことを特徴とする請求項1に記載の冷凍パン食品。
  3. 前記副食物がアイスクリームであることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷凍パン食品。
  4. 多加水パン生地にてパンを焼成し、冷却した後、前記パンに副食物を挟み込み、全体を冷凍処理することを特徴とする冷凍パン食品の製造方法。
  5. 前記多加水パン生地が微粉末小麦粉を含むことを特徴とする請求項4に記載の冷凍パン食品の製造方法。
  6. 前記微粉末小麦粉の粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の冷凍パン食品の製造方法。
  7. 前記微粉末小麦粉の分量が小麦粉全体の40〜50%であることを特徴とする請求項5又は6に記載の冷凍パン食品の製造方法。
  8. 前記副食物がアイスクリームであることを特徴とする請求項4、5、6又は7に記載の冷凍パン食品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012163719A1 (en) * 2011-05-31 2012-12-06 Nestec S.A. Packaged food products including multicomponent frozen microwaveable food products
JP2014200190A (ja) * 2013-04-04 2014-10-27 旭製粉株式会社 多加水パン及びその製造方法
JP2016049061A (ja) * 2014-08-30 2016-04-11 テーブルマーク株式会社 電子レンジ加熱に適するパンの製造方法及びその製造方法より製造されたパン

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JP2014200190A (ja) * 2013-04-04 2014-10-27 旭製粉株式会社 多加水パン及びその製造方法
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