JP2004189146A - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ビードカバーゴムの高弾性率化と低ロス化の両立及びプライコードとの接着性の改良をすることで、ビード部耐久性を改良した重荷重タイヤを提供すること。
【解決手段】左右のビード部に埋設される断面多角形のビードコアと、複数本のスチールコードが互いに平行に並べられてコーテイングゴムで被覆され、一方のビードコアから他方のビードコアへと延在する本体部と、端末を一対のビードコアの周りに折り返した折り返し部をもつ少なくとも一枚のカーカスプライを備えており、かつ最外層のカーカスプライと前記ビードコアの間にビードカバーゴム層を備えたタイヤであって、前記断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、前記カーカスプライとの最短距離が0.3〜1.5mmであり、前記ビードカバーゴムはスチルコード接着促進剤を含有し、かつ25%伸長モジュラスが2〜5MPaであり、かつ4%歪損失正接(tanδ)が0.2以下であることを特徴とする重荷重用タイヤである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、重荷重用タイヤに関し、更に詳しくは、ビード部に改良されたビードカバーゴム層を配設することで、ビード部の耐久性を向上させた重荷重用車両に適したタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源化、省エネルギーの社会的な要請及び環境問題への関心の高まりに伴い、重荷重用タイヤに対する市場からの要求は、新品から更生タイヤまでの使用も含めた、タイヤライフの長寿命化である。
このため、タイヤ寿命を左右するビード部耐久性の改良が益々重要になって来ている。
一般に、トラック、バス等の重荷重の車両に使用される重荷重用タイヤは、一対のビードコア間に、トロイド状をなして跨るトレッド部、ベルト部からなる本体部と、ビードコアをタイヤ内側から外側へ折り返される折り返し部を有する、スチールコードのラジアル配列プライからなるカーカスが設けられている。
【0003】
ここで、タイヤビード部の中核を担うビードコアには、種々の構造が適用されているが、特にトラック、バス用タイヤではビードコア断面の輪郭形状が断面四角形、又は断面形状が円であるビードワイヤを巻回してなる四角形や、六角形などの多角形の強固な構造が採用されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この種の空気入りタイヤにおけるカーカスには、複数本のスチールフィラメントを寄り合わせたストランドを、更に複数本撚り合わせたいわゆる複撚り構造や、最近では、耐疲労性、撚りロスによるコード強力低下を改良した、層撚り構造のスチールコードが適用され、ビードコアと同様にカーカスの強度も高められている。
【0004】
タイヤを負荷転動させると、カーカスプライを引き抜こうとする張力が繰り返し作用し、ビードコアとカーカスプライのプライコードとの間のゴムが流動して薄くなり強いてはプライコードとビードコアが接触し、場合によってはプライコードが破断するおそれがあるため、カーカスプライのプライコードとビードコアの間に、ビードゴム層等を配設している。
【0005】
また、プライコードとビードコアとの接触は、断面多角形の頂点部で生じやすく、これを防止するためには、ビードカバーゴムゲージを厚くすることが考えられるが、この場合、ビードコアとプライコード間のせん断剛性の低下をもたらし、その結果、プライコードの引き抜け性とプライコード端部でのセパレーションが悪化する。
そこで、ビードとプライコード間のせん断剛性の低下を補うために、高弾性率のビードカバーゴム層を適用している。ビードカバーゴム層を高弾性化し、せん断剛性を確保するために、充填剤の高充填、または熱硬化性樹脂の適用などが考えられるが、このような一般的な手法ではゴムが高ロスになり、断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部では、発熱のため、かえって耐クリープ性が悪化し、プライコードとビードコア間距離が走行により減少し、接触に到るおそれがある。
また、ビードゴム層の低ロス化と高弾性率化の両立は、ビードカバーゴムの加硫剤を増やし、加硫ゴムの網目濃度を増やすことで達成できるが、発熱性は改良されても、破壊特性は大幅に低下する。
更に、プライコーテイングゴムと隣接しているビードカバーゴム層は、スチール接着促進剤を含有していないため、プライコーテイングゴム中の接着促進剤がビードカバーゴム層側へ移行し、プライコーテイングゴム中の接着促進剤の濃度が減少し、プライコードとの接着が低下するおそれがある。プライコードが、ビードカバーゴム層に直接触れるようなことが製造過程、タイヤ使用時において起これば、同様に接着不良を生じる可能性がある。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−166819号公報(第1頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下、ビードカバーゴムの高弾性率化と低ロス化の両立及びプライコードとの接着性の改良をすることで、ビード部耐久性を改良した重荷重タイヤを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意研究の結果、ビードカバーゴムに特定のスチールコード接着促進剤、及び特定のマレイミド化合物を配合することで、その目的に適合し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、左右のビード部に埋設される断面多角形のビードコアと、複数本のスチールコードが互いに平行に並べられてコーテイングゴムで被覆され、一方のビードコアから他方のビードコアへと延在する本体部と、その端末を一対のビードコアの周りに折り返した折り返し部をもつ少なくとも一枚のカーカスプライを備えており、かつ最外層のカーカスプライと前記ビードコアの間にビードカバーゴム層を備えたタイヤであって、前記断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、前記カーカスプライとの最短距離が0.3〜1.5mmであり前記ビードカバーゴムはスチルコード接着促進剤を含有し、かつ25%伸長モジュラスが2〜5MPaであり、かつ4%歪損失正接(tanδ)が0.2以下であることを特徴とする重荷重用タイヤを提供するものである。
上記重荷重用タイヤにおいて、ビードカバーゴムはマレイミド化合物をゴム成分100質量部に対して1〜20質量部含有することが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のタイヤにおいて、ビードカバーゴムには、スチール接着促進剤が含有されている。通常、従来スチールコード接着性ゴム組成物において慣用されている各種接着促進剤が配合される。この接着促進剤として有機酸の金属塩、たとえばコバルト、ニッケル、鉄等が使用されるが、特に有機酸のコバルト塩が好ましく挙げられる。ここで、有機酸としては、飽和、不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、たとえばシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、脂肪酸側鎖を有するアルキルシクロペンタンなどのナフテン酸;ヘキサン酸、オクタン酸、バーサチック酸、(ネオデカン酸などの分枝状カルボン酸を含む)ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸等の飽和脂肪酸;メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等の不飽和脂肪酸;ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸等があげられる。また、かかる有機酸はコバルト金属の一部をホウ素、ホウ酸あるいはアルミニウムなどを含有する化合物と置換することも出来る。
有機酸のコバルト塩の配合量としては、ゴム成分100質量部に対して、コバルト元素総配合量として、0.02〜0.5質量部が好ましい。この範囲にすることによって、スチールコード・ゴム間の接着にとって極めて有効である。
一方、ビードカバーゴム同様、プライコーテイングゴムにもスチールコード接着促進剤が配合されるが、ビードカバーゴム、プライコーテイングゴムそれぞれに配合される有機酸コバルトの有機酸の種類は両者で異なっても良いが、同じであることが好ましい。配合量については、両者で同じ配合量か、プライコーテイングゴムに対するの配合量が多い方が好ましい。
【0010】
重荷重用タイヤのビードコアは主に断面形状が円であるビードワイヤを巻回してなる断面多角形、特に六角形の強固な構造が一般的に採用される。断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、前記カーカスプライとの最短距離(以下ビード/プライ間最短距離ということがある。)を0.3〜1.5mmの間に設定することで、ビードコアとプライコードの接触を防ぐ再接近距離を確保すると同時に、ビードコアとプライコード間のせん断剛性を確保し、プライコード引き抜け性及び、及びプライ端故障耐久性が良好になる。
ビード/プライ間最短距離が0.3mmより小さいと、市場走行時に、ビードコアとプライコード間の断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部への応力集中が極めて高くなり、この部分のプライコードとビードコア間にあるゴムが破壊され、プライコードとビードコアの接触を招くおそれがある。
一方、ビード/プライ間最短距離が1.5mmより大きい領域で増加しても、プライコードとビードコアの接触防止効果の改良に比べ、むしろプライコードとビードコア間のせん断剛性が著しく低下し、プライコード引き抜け性及びプライ端故障耐久性が低下する。
【0011】
ビードカバーゴムの25%モジュラスの値を2〜5MPaの範囲に高弾性率化することで、ビードコアとプライコード間のせん断剛性を確保し、プライコード引き抜け性およびプライ端故障耐久性が改良される。
ビードカバーゴムの25%モジュラスが、2MPa未満の領域では、プライコードとビードコア間のせん断剛性が不十分であり、プライコード引き抜き性及びプライ端故障耐久性が低下する。
一方、ビードカバーゴムの25%モジュラスが5MPaを超えると耐破壊性又は、耐老化性が著しく悪化しビードカバーゴムの破壊によりビードコアとプライコード接触又は、プライコード引き抜け等の故障が発生するおそれがある。
【0012】
ビードカバーゴムの4%歪損失正接(tanδ)を0.2以下にし低ロス化することで、断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部において、耐クリープ性が向上し、プライコードとビードコア間距離の走行変化を抑制する事が出来る。
ビードカバーゴムの4%歪損失正接(tanδ)が0.2を超えると、断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部における耐クリープ性が悪化し、市場走行によって、ビードコアとプライコードが接触するおそれがある。
【0013】
前記ビードカバーゴムにおいて、高弾性率化と低ロス化の双方を効果的に達成するためには更にマレイミド化合物を配合することが好ましい。すなわち、ビードコアとプライコード間のせん断剛性が向上することにより、プライコード引き抜け性および、プライコード端故障耐久性確保と、断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部において、クリープ性向上による、プライコードとビードコア間距離の走行変化抑制が同時に達成可能になる。
マレイミド化合物として下記一般式(I)で示されるビスマレイミド化合物が好ましい。
【0014】
【化2】
Figure 2004189146
【0015】
(式中,Rは炭素数が6乃至18の芳香族基、又は炭素数が7乃至24のアルキル芳香族基を表し、n及びmはそれぞれ独立に0乃至3の整数である。)
ビードカバーゴムに好適に使用できるビスマレイミドとしては、N、N’−1,2−フェニレンジマレイミド、N、N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N、N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N、N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2、2−ビス[4−(4マレイミドフェニキシ)フェニル]
プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)等が例示出来るが、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドが特に好ましい。
ビードカバーゴムに配合されるマレイミド化合物の含有量は、ゴム成分100質量部当り1〜20質量部の範囲が好ましく、3〜10質量部の範囲が更に好ましい。1質量部より少ない場合ビードコアとプライコード間のせん断剛性が向上しても、プライコード引き抜け性および、プライコード端故障耐久性を改良する効果が小さい。
一方、マレイミド化合物の含有量が20質量部より多い場合、耐破壊性が著しく悪化し、ビードカバーゴム破壊により、ビードコアとプライコード接触、または、プライコード引き抜け等の故障が発生するおそれがある。
【0016】
前記ビードカバーゴム組成物は、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛化、ステアリン酸等を含有させることが出来る。ビードカバーゴム組成物は、ロール、インターナルミキサー等の混練機を用いて混練することによって得られ、成形加工後加硫を行う。
【0017】
本発明の重荷重用タイヤは、前記ビードカバーゴム組成物を用いて、通常の方法によって製造される。すなはち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させたビードカバーゴム組成物が未加硫の状態でビードコア部材の一部として成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の重荷重用タイヤは、ビード部耐久性が大幅に改良される。
【0018】
図1は、本発明の重荷重用タイヤの一例を示す部分断面図であって、該タイヤはビードワイヤーからなる六角のビードコア4の周りに巻回されたカーカスプライの本体部1A、折り返し部1Bと、そのカーカスプライはスチールプライコード2、プライコーテイングゴム3、から構成されビードコアの周りには、ビードカバーゴム5、とスティフナー6が配置されており、ビード周りを含めたビード部はリム7によって固定される。
このような構成の重荷重用タイヤにおいて断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、カーカスプライとの最短距離G1を確保すべくクリープ性を改良したビードカバーゴムが適用される。
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお供試タイヤ及び加硫ゴムの性能は下記の方法に従って測定した。
〈加硫ゴムの性能〉
(1)25%Mod(ビードカバーゴムの25%伸長時モジュラス)
JIS K 6301に準じ、25%伸長時モジュラスを測定した。数値の大きい方が高弾性率であることを示す。
(2)ビードカバーゴムの4%歪損失正接(4%歪tanδ)値
東洋精機製作所製のスペクトロメーターを用い、幅5mmの試験片について、歪4%、周波数52Hz、温度25℃の条件で測定した。数値の小さい方が低発熱であることを示す。
〈試供タイヤの試験〉
(3)ビードコア/カーカスプライ間最短距離G1(mm)
ビードコアのタイヤ幅方向内側と、ビードコアに最も近いカーカスプライ間との最短距離を新品タイヤのビード部断面より測定した。(タイヤサイズ11R22.5 14PR)
(4)ビード耐久ドラム条件(タイヤサイズ 11R22.5 14PR)
速度(60km/hr 内圧:900kPa)および荷重(JATMA単輪最大荷重の195〜240%)でビード部プライ端故障が発生するまで走行した。
(5)走行距離指数
ビード耐久ドラムにてビード部プライ端故障に到るまでの走行距離を、実施例1に対して指数表示した値である。数値の大きいほうが、耐ビード部プライ端故障性が良好である。
(6)走行後のG1指数
ビード耐久ドラム走行後のタイヤ断面より測定した、ビードコアとプライコード間の最短距離を実施例1に対して指数表示した値である。数値の大きい方がビードカバーゴムの耐クリープ性は良好である。なお、ビードコアとプライコードが接触しているタイヤは×で示した。
(7)プライ接着性
実車評価走行後、ビード部周りのプライコードの接着性を評価した。
特に問題のないタイヤは○、接着不良の発生しているタイヤは×で示した。
実車評価走行条件:タイヤサイズが11R22.5 14PR、 MIXパターンのタイヤを内圧800kPaで15万km走行させた。
(8)クラック性
実車評価走行後タイヤに対するビードコアと、プライカーカスに挟まれた部分のビードカバーゴムのクラック発生有無の評価を行った。クラックの発生していないタイヤについては○、クラックの発生しているものについては×で示す。
【0020】
実施例1〜9及び比較例1〜9
ビードカバーゴムの配合として、ゴム成分(天然ゴム20質量部、SBR80質量部)100質量部に対し、カーボンブラック70質量部、プロセスオイル
5質量部、ステアリン酸2質量部、老化防止剤[IPPD 大内新興化学工業
(株)製、商標;ノクラック810NA)1質量部、亜鉛華2.5質量部、加硫促進剤DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)0.7質量部、加硫促進剤DPG(ジフェニルグアニジン)0.7質量部、加硫促進剤NS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)1.5質量部、硫黄2質量部、及び以下のスチール接着促進剤[ナフテン酸コバルト:コバルト分10質量%、大日本インク化学工業(株)社製]及びマレイミド化合物[N、N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド:三井化学ファイン(株)社製]については、第1表、第2表に示すようにそれぞれ変量して配合しゴム組成物を調製した。このようにして調製したゴム組成物をビードカバーゴムとして用いタイヤサイズ11R22.514PR MIXパターンのタイヤを常法により試作した。
【0021】
【表1】
Figure 2004189146
【0022】
【表2】
Figure 2004189146
【0023】
このようにして試作された各タイヤについて、前記方法によりビード部耐久性に関する評価をした。結果を第1表及び第2表に示す。
第1表から分かるように、本発明の重荷重用タイヤは、走行距離指数、プライ接着性、クラック性等のビード部耐久性に関する性能が共に優れている。一方、第2表から分かるように、ビードカバーゴムにコバルト元素が配合されていない比較例1ではビード部周りの接着性が劣ることがわかる。
【0024】
【発明の効果】
ビードカバーゴムにスチールコード接着促進剤をコバルト元素として特定量配合することで、ビード周りのプライコードの接着を改良し、加えてマレイミド化合物を特定量配合することで、接着性能を低下させることなく、高弾性率化、低ロス化の両立を実現することでクリープ性を改善したビードカバーゴムの(1)25%モジュラス、(2)4%歪損失正接(tanδ)、及び(3)断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部でのビードコアとカーカスプライとの最短距離の各々の範囲を限定することでビード部周りの耐久性を大幅に改良した、本発明の重荷重用タイヤを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における重荷重タイヤのビード部付近の部分断面図である。
【符号の説明】
G1:断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、カーカスプライとの最短距離
1A:カーカスプライ(本体部)
1B:カーカスプライ(折り返し部)
2 :プライコード
3 :プライコーテイングゴム
4 :ビードコア
5 :ビードカバーゴム
6 :スティフナー
7 :リム

Claims (6)

  1. 左右のビード部に埋設される断面多角形のビードコアと、複数本のスチールコードが互いに平行に並べられてコーテイングゴムで被覆され、一方のビードコアから他方のビードコアへと延在する本体部と、その端末を一対のビードコアの周りに折り返した折り返し部をもつ少なくとも一枚のカーカスプライを備えており、かつ最外層のカーカスプライと前記ビードコアの間にビードカバーゴム層を備えたタイヤにおいて、前記断面多角形ビードコアのタイヤ幅方向内側の頂点部と、前記カーカスプライとの最短距離が0.3〜1.5mmであると共に、前記ビードカバーゴムはスチルコード接着促進剤を含有し、かつ25%伸長モジュラスが2〜5MPaであり、かつ4%歪損失正接(tanδ)が0.2以下であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. ビードカバーゴムが、マレイミド化合物をゴム100質量部に対して1〜20質量部含有する請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. マレイミド化合物が、下記一般式(I)で示されるビスマレイミド化合物からなる請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
    Figure 2004189146
    (式中,Rは炭素数が6乃至18の芳香族基、又は炭素数が7乃至24のアルキル芳香族基を表し、n及びmはそれぞれ独立に0乃至3の整数である。)
  4. ビスマレイミドが、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドである請求項1,2又は3記載の重荷重用タイヤ。
  5. スチールコード接着促進剤が、コバルトを含有する接着
    促進剤であり、かつコバルト元素総量として、ゴム100質量部に対して0.02〜0.5質量部含有する請求項1ないし4のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
  6. コバルトを含有する接着促進剤が、有機酸のコバルト塩である請求項1ないし5のいずれかに記載の重荷重用タイヤ。
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