JP2004188273A - 紫外線照射システム - Google Patents

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Tomoaki Miyanoshita
友明 宮ノ下
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Abstract

【課題】紫外線照射を効果的に行う。
【解決手段】凝集処理前の原水について、紫外線照射装置12により紫外線照射を行う。この際、濁度計22および微粒子計24により原水濁度および微粒子数を計測し、微粒子計24の出力で紫外線照射装置12における紫外線パワーを制御するが、微粒子数が少なく濁度が高い場合には、検出濁度に基づき紫外線パワーを制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浄水処理や工業用水処理あるいは排水処理等において、紫外線照射処理を行う場合の紫外線ランプ出力の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、浄水処理場等において、殺菌や残留有機物の酸化を目的として紫外線照射処理が採用される場合がある。この場合、紫外線の透過効率の観点から、一般的にはろ過処理水あるいは凝集沈澱処理水に紫外線を照射している。
【0003】
一方、凝集改善やクリプトスポリジウムなどの病原性原虫類の感染力消失等を目的とする場合、原水に紫外線照射を行うことがある。これは前塩素処理の代わりに紫外線を照射するものであるが、これによって塩素と異なり、紫外線はTHM(トリハロメタン)の生成がなく、クリプトスポリジウムの増殖能力にダメージを与えて感染力を消失させるのに効果が高い等という紫外線のメリットを有効に利用することができる。なお、藻類についても浄水処理においてはこれを繁殖させないことが好適であり、藻類の繁殖を防止するのにも紫外線照射が効果的である。
【0004】
しかし、紫外線の照射効率は原水の濁度や色度により、変化する。特に、原水の水質は制御することが困難であり、従って照射効率を適切なものに維持することは難しかった。
【0005】
ここで、貯水池などにおける水中プランクトンの殺藻処理において、紫外線照射を利用することが提案されている(特許文献1)。この特許文献1では、原水の濁度を検出し、検出濁度に応じて紫外線ランプを収容した流水管に流す原水の流量を制御することが示されている。これによって、より適切な紫外線照射制御が行える。なお、濁度計に代えて、微粒子計を採用することについても提案がある(非特許文献1)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−169059号公報
【非特許文献1】
木村繁夫他「微粒子計測機器の基礎的性能評価に関する調査」水道協会雑誌、第71巻、第10号、31〜51頁、平成14年10月発行
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1のように、原水濁度に基づいて紫外線照射量を制御するのでは、必ずしも紫外線照射量の適切な制御が行えず、十分な処理を行うことができない場合も生じていた。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、効果的な紫外線照射が行える紫外線照射システムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原水に紫外線ランプからの紫外線を照射する紫外線照射システムにおいて、原水中の濁度を検出する濁度計と、原水中の微粒子数を検出する微粒子計と、前記濁度計および前記微粒子計の両方の計測結果に応じて前記紫外線ランプの出力を制御する出力制御部と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、濁度計と微粒子計の両方を設け、両方の検出結果に基づいて紫外線の出力を制御する。このため、生物が多く、無機の濁質が少ない場合においても、紫外線の出力を十分なものとでき、かつ生物が少なく無機の濁質が多い場合に、紫外線出力が過剰となることを防止することができる。
【0011】
また、前記出力制御部は、前記濁度計の検出濁度を所定濁度しきい値と比較する濁度比較手段と、前記微粒子計の検出微粒子数を所定の微粒子数しきい値と比較する微粒子数比較手段と、を有し、前記濁度比較手段および前記微粒子比較手段のいずれか1つの比較結果のみがしきい値以上であった場合には、そのしきい値以上の比較結果であった濁度または微粒子数のいずれかに基づいて紫外線ランプの出力を決定することが好適である。
【0012】
これによって、原水の状態に応じて適切な紫外線照射量の制御を行うことができる。
【0013】
また、紫外線を照射した処理水に対し、凝集剤を添加し、凝集物を分離する凝集分離手段をさらに有することが好適である。
【0014】
これによって、凝集前の原水について、適切な紫外線照射を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0016】
本実施形態は、上水を生成する水処理施設である浄水場を対象としたものであり、原水としては、河川水、井水などが採用される。特に、本実施形態では、紫外線照射装置(UVランプ)により被処理水に紫外線を照射し、これによってクリプトスポリジウムなどの病原性微生物の増殖能力を低下させ不活性化する。
【0017】
原水は、原水貯槽10に一旦貯留される。原水貯槽10には、紫外線照射装置12が接続されており、原水貯槽10内の原水は、ポンプ(図示省略)などにより紫外線照射装置12に供給される。なお、原水貯槽10から紫外線照射装置12に至る経路には、通水弁14が配置されていると共に、この通水弁14の原水貯槽10側には、バイパス弁16を有するバイパス管の一旦が接続されている。
【0018】
また、紫外線照射装置12の出口側は、遮断弁18を介し、凝集沈殿装置20に接続されている。そして、バイパス管の他端が凝集沈殿装置20に接続されている。
【0019】
従って、バイパス弁16を閉じ、通水弁14、遮断弁18を開くことで、原水貯槽10内の原水が紫外線照射装置12を介し凝集沈殿装置20に導入され、通常の処理が行える。また、紫外線照射装置12の故障時や、原水濁度が非常に高く紫外線照射処理の効果が期待できないときには、バイパス弁16を開き、通水弁14、遮断弁18を閉じることで、原水貯槽10内の原水が紫外線照射装置12をバイパスして直接に凝集沈殿装置20に供給される。
【0020】
ここで、紫外線照射装置12は、パイプ状の被処理水流通路中に所定の複数の紫外線ランプが配置されたもので、紫外線ランプの周囲を被処理水が流れる際にその被処理水に紫外線が照射される。特に、紫外線ランプは、蛍光灯と同様の水銀が封入された放電管であり、蛍光剤が塗布されていないため、放電により発生した紫外線がそのまま放電管の外に射出されるものである。また、紫外線ランプの周囲には、これを覆って紫外線を透過させる石英ガラス製の保護管が配置されている。従って、紫外線照射装置12の被処理水通路内には、保護管が通路をほぼ横断するように配置されていることになる。
【0021】
また、紫外線照射装置12への原水の経路には、濁度計22、微粒子計24が配置されており、原水の濁度、微粒子数をそれぞれ計測する。濁度計22は、水中に存在する濁度成分の濃度を計測するものであり、検水中を光が透過した際の減衰を計測する。この濁度計22としては、水中散乱式、表面散乱式などがあり、いずれを採用してもかまわない。また、微粒子計24は、レーザ光を検水に照射し、検水中の微粒子による散乱などを検出して、所定粒子径(例えば3〜10μm)以上の微粒子の個数を検出するものである。その測定方式として、(i)光散乱方式、(ii)光遮断方式、(iii)透過散乱光方式、(iv)レーザ回折・散乱光方式などの方式のものが知られている。各方式により、測定誤差はあるが、微粒子の数を検出できることに変わりはなく、いずれを微粒子計24に採用することも可能である。なお、これらの微粒子計については、非特許文献1に記載がある。
【0022】
そして、この濁度計22、微粒子計24の検出結果は、制御ユニット26に供給される。この制御ユニット26は、入力されてくる原水の濁度、微粒子数に応じて、所定の処理を行い、紫外線照射装置12における紫外線ランプの出力をコントロールし、原水に対する紫外線照射量を制御する。具体的には、紫外線照射装置12に制御信号を送り、この紫外線照射装置12内の紫外線ランプへの電力供給制御部が紫外線照射装置12における紫外線ランプの出力パワーをコントロールする。なお、具体的な制御内容については、後述する。
【0023】
凝集沈殿装置20は、急速撹拌機32を有する混和槽20a、緩速撹拌機34を有する凝集槽20b、および傾斜板36が配置された沈殿槽20cからなっている。そして、混和槽20aには、凝集剤貯槽38から凝集剤(例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC))などが供給される。これによって、被処理水中に凝集剤が添加混合され、被処理水中に存在する固形物が凝集される。そして、凝集槽20bでフロックの粗大化が図られ、沈殿槽で粗大化したフロックが沈降分離され、被処理水中の固形物が沈殿除去される。なお、沈殿汚泥は、系外に引き抜かれ、別途処分される。
【0024】
また、凝集剤としては、PACの他、硫酸バンドや塩化第二鉄などのアルミ系、鉄系の無機凝集剤が好適であり、これにあわせて高分子凝集剤を使用することも好適である。また、フロック化に適したpHでない場合には、水酸化ナトリウムや塩酸などの薬剤によってpHを適切なpHに調整することが好ましい。
【0025】
凝集沈殿装置20の処理水は沈殿槽20cの上澄み水として得られ、この沈殿処理水はろ過器40に導入される。このろ過器40は、内部に砂ろ過層などを有するものであり、沈殿処理水中に残留する固形物をさらに除去する。そして、ろ過器40のろ過処理水は、処理水貯槽42に貯留された後、適宜消毒などの処理を受け、配水される。なお、ろ過器40は、処理水貯槽42内の処理水によって、適宜逆洗などの処理を受ける。
【0026】
このように、本実施形態の水処理設備によれば、原水貯槽10内の原水は紫外線照射装置12において、紫外線照射処理を受けた後、凝集沈殿、砂ろ過処理をうける。
【0027】
このように、本実施形態では、紫外線照射装置12による紫外線照射によって、クリプトスポリジウムなどの病原性微生物が不活性化される。すなわち、紫外線照射処理は、微生物を完全に殺菌するまでの処理を行うには不適であるが、これら微生物の増殖が不能になるような不活性化の処理を行うのに適している。従って、本実施形態の設備によって、クリプトスポリジウムなどの病原性微生物や藻類について増殖能力にダメージが与えられ、実質的に問題のない処理水を得ることができる。
【0028】
そして、原水の濁度を計測する水中散乱方式または表面散乱方式の濁度計22と、原水中の3〜10μm以上の微粒数を計測する微粒子計24(例えば7μm以上の微粒子数を計測する微粒子計)の出力に応じて紫外線照射装置12の紫外線出力を変化させる。ただし、原水濁度が一定以上に達した場合、紫外線ランプはオフとする。すなわち、微粒子計24により計測した3〜10μm以上の粒子数を生物数とみなし、濁度計22により計測した濁度を無機の濁質とみなし、これらを所定のしきい値と比較する。なお、微粒子計24の計測値の中の3〜10μm以上の粒子数を生物数と見なすのは、図2に示すように、この範囲の粒子数と顕微鏡により計測した藻類数の相関が非常に高いためである。なお、微粒子計24の種類によっては、3〜10μmという範囲での計測ができないものもあるが、1μm〜20μm程度の範囲内の粒子数を計測するものであれば、その範囲自体は狭くても問題はない。また、濁度計22にも各種のものがあるが、その計測値自体はほぼ同一であり、いずれを採用してもよい。しかし、オンラインで濁度を計測するため、水中散乱式または表面散乱式のものが濁度計22として採用される。
【0029】
この場合、比較結果は、次の(i)〜(iv)の4つに分類され、それぞれに対応した紫外線出力が決定される。なお、生物数の大小を判断するしきい値としては、微粒子数10000個/mL、濁質の大小のしきい値としては、濁度5.0度程度が採用される。
【0030】
(i)生物、無機の濁質ともに少ない。
この場合には、紫外線出力は「小」でよい。濁度計22または微粒子計24のいずれの計測値に基づいて紫外線照射量を制御してもよいが、紫外線照射の目的は、微生物の不活性化であり、微粒子計24により計測した粒子数に基づいて紫外線出力を決定することが好適である。
【0031】
(ii)生物は多いが、無機の濁質は少ない。
この場合、紫外線出力は、中〜大とする。特に、生物を十分に不活性化する必要があり、微粒子計24の計測値である微粒子数に基づいて紫外線出力を決定する。
【0032】
(iii)生物は少ないが、無機の濁質は多い。
この場合、紫外線が濁質により吸収散乱され、生物の不活性化の邪魔になる。そこで、紫外線出力は中〜大とし、濁度計22の計測値に基づいて紫外線出力を決定する。
【0033】
濁度計22のみの検出結果により、紫外線照射量を決定する場合、生物も多い場合も考慮して、紫外線照射量を多くコントロールすることになるが、本実施形態では、生物数が少ないことが分かっており、比較的少なめの紫外線照射量に設定できる。
【0034】
(iv)生物が多く、かつ無機の濁質も多い。
この場合、紫外線出力は大とする。紫外線照射の目的は、微生物の不活性化であり、微粒子計24により計測した粒子数に基づいて紫外線出力を決定する。
【0035】
ここで、紫外線照射装置12による紫外線照射の処理は、基本的に原水濁度が比較的低い原水に適用する。台風などの大雨により、原水濁度が一時的に上昇した場合には、紫外線の効果はあまり得られないので、原水濁度の上限値を設定し、紫外線照射を中止する。原水濁度が通常の値に戻った場合に、紫外線の照射を再開する。具体的には、原水濁度15〜50度で紫外線照射を停止し、10度以下で照射を再開する。
【0036】
凝集前の原水に紫外線を照射する場合の主な目的は、藻類やクリプトスポリジウム等の生物の活性を低下させることである。従って、それらの生物があまり多くない状況で、紫外線の出力を大きくすることは、消費電力が過剰となり、電気料金が無駄となる。一方、同じ生物数の原水であっても、無機成分により濁度が上昇した場合、紫外線の透過率が低減するため、紫外線の出力を増大させる必要がある。
【0037】
本実施形態では、濁度計22と微粒子計24の両方を設け、濁度と生物数を分けて検出し、両方の検出結果に基づいて紫外線の出力を制御する。このため、生物が多く、無機の濁質が少ない場合においても、紫外線の出力を十分なものとでき、かつ生物が少なく無機の濁質が多い場合に、紫外線出力が過剰となることを防止することができる。
【0038】
【実施例】
図1のフローにより実際に処理を行った例を以下に説明する。
・原水:ダム水
・原水濁度:通常1〜5度、大雨等の場合 5〜40度
・大雨等の場合の処理:原水濁度15度で紫外線照射を停止し、10度で照射を開始する。
・最大処理水量:24,000m/d=1,000m/h=0.28m/秒
・紫外線照射装置12:低圧紫外線ランプ、最大出力4.0kW(100Wランプ40本)
・紫外線照射量:10〜50mJ/cm
【0039】
図2に原水中の7μm以上の微粒子数と藻類数との相関関係を、図3に原水中の濁度と藻類数との相関関係を示す。
【0040】
このように、7μm以上の微粒子数と藻類数には相関性があることが確認できた。また、濁度と藻類数にはあまり相関がないことも確認された。
【0041】
そして、濁度および微粒子数から、原水を次の4つに分類した。
(i)生物、無機の濁質ともに少ない、
(ii)生物は多いが、無機の濁質は少ない、
(iii)生物は少ないが、無機の濁質は多い、
(iv)生物、無機の濁質ともに多い。
【0042】
この分類条件と紫外線出力は予め以下のように設定した。なお、原水濁度がある程度高くなると、紫外線による効果があまり得られないため、原水濁度が15度以上となった場合に紫外線照射を停止し、10度まで下がった場合に照射を開始する。
【0043】
判定条件は、次の通りである。
・微粒子数10000個/mL未満かつ濁度5.0度未満→分類(i)
・微粒子数10000個/mL以上かつ濁度5.0度未満→分類(ii)
・微粒子数10000個/mL未満かつ濁度5.0度以上→分類(iii)
・微粒子数10000個/mL以上かつ濁度5.0度以上→分類(iv)
【0044】
分類(i)の紫外線出力は、次の式により、微粒子計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.2+(微粒子数/10000)×0.2}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
【0045】
分類(ii)の紫外線出力は、次の式により、微粒子計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.4+(微粒子数/40000)×0.4}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
但し、流量1000m/hで微粒子数60,000個/mL以上の場合、出力%=100で一定となる。
【0046】
分類(iii)の紫外線出力は、次の式により、濁度計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.4+(濁度/10)×0.4}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
【0047】
分類(iv)の紫外線出力は、次の式により、微粒子計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.8+(微粒子数/40000)×0.2}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
【0048】
これに対し、従来例の濁度計による紫外線出力は、次の式により、濁度計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.2+(濁度/10)×0.8}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
【0049】
また、従来例の微粒子計による紫外線出力は、次の式により、微粒子計の検出結果に基づく比例制御を行った。
出力%={0.2+(微粒子数/40000)×0.8}×100×(現在流量m/h÷1,000m/h)
なお、この例において、出力100%=4.0kWである。
【0050】
上記の判定条件及び紫外線出力制御にて運転を行った本発明の制御方法と従来の制御との比較を表1に示す。
【表1】
Figure 2004188273
【0051】
このように、本発明の制御によると藻類の死滅率を常に99%程度(低くても97.5%)に維持することができる。一方、従来の方法(濁度計単独または微粒子計単独)でのUV出力制御では、過剰の紫外線照射の際には、十分な藻類死滅率を維持できるが、不足の場合も生じる。すなわち、濁度計単独による制御では、紫外線照射が過剰の場合が多く、かつ藻類数の多い条件では、照射が不十分になってしまう。また、微粒子計単独による制御では、紫外線の照射量の過剰が抑制されるが、濁度が高い条件において紫外線照射が不足し、その結果、藻類の死滅率において、従来法では90%以下(最低77.4%)となるケースがあった。
【0052】
このように、本実施形態により、凝集剤を添加する前の原水に紫外線を照射する処理において、生物が多い割に濁度が低い場合には、充分な紫外線照射量とすることができ、生物が少なく濁度が高い場合には、過剰な紫外線照射量とすることがなく、効率的な運転ができるようになった。消費電力の無駄をなくし、運転費用の低減が図れた。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、濁度計と微粒子計の両方を設け、両方の検出結果に基づいて紫外線の出力を制御する。このため、生物が多く、無機の濁質が少ない場合においても、紫外線の出力を十分なものとでき、かつ生物が少なく無機の濁質が多い場合に、紫外線出力が過剰となることを防止することができる。
【0054】
また、前記濁度計の検出濁度と、前記微粒子計の検出微粒子数をそれぞれ所定のしきい値と比較し、いずれか1つの比較結果のみがしきい値以上であった場合には、そのしきい値以上の比較結果であった濁度または微粒子数のいずれかに基づいて紫外線ランプの出力を決定することで、原水の状態に応じて適切な紫外線照射量の制御を行うことができる。
【0055】
また、凝集前の原水について、適切な紫外線照射を行うことが好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の水処理設備の構成を示す図である。
【図2】原水中の7μm以上の微粒子数と藻類数の関係を示す図である。
【図3】原水中の濁度と藻類数の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 原水貯槽、12 紫外線照射装置、14 通水弁、16 バイパス弁、18 遮断弁、20 凝集沈殿装置、20a 混和槽、20b 凝集槽、20c沈殿槽、22 濁度計、24 微粒子計、26 制御ユニット、32 急速撹拌機、34 緩速撹拌機、36 傾斜板、38 凝集剤貯槽、40 ろ過器、42 処理水貯槽。

Claims (3)

  1. 原水に紫外線ランプからの紫外線を照射する紫外線照射システムにおいて、
    原水中の濁度を検出する濁度計と、
    原水中の微粒子数を検出する微粒子計と、
    前記濁度計および前記微粒子計の両方の計測結果に応じて前記紫外線ランプの出力を制御する出力制御部と、
    を有することを特徴とする紫外線照射システム。
  2. 請求項1に記載のシステムにおいて、
    前記出力制御部は、
    前記濁度計の検出濁度を所定濁度しきい値と比較する濁度比較手段と、
    前記微粒子計の検出微粒子数を所定の微粒子数しきい値と比較する微粒子数比較手段と、
    を有し、
    前記濁度比較手段および前記微粒子比較手段のいずれか1つの比較結果のみがしきい値以上であった場合には、そのしきい値以上の比較結果であった濁度または微粒子数のいずれかに基づいて紫外線ランプの出力を決定することを特徴とする紫外線照射システム。
  3. 請求項1または2に記載のシステムにおいて、
    紫外線を照射した処理水に対し、凝集剤を添加し、凝集物を分離する凝集分離手段をさらに有することを特徴とする紫外線照射システム。
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