JP2004187849A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004187849A
JP2004187849A JP2002358025A JP2002358025A JP2004187849A JP 2004187849 A JP2004187849 A JP 2004187849A JP 2002358025 A JP2002358025 A JP 2002358025A JP 2002358025 A JP2002358025 A JP 2002358025A JP 2004187849 A JP2004187849 A JP 2004187849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
holding
flange
holding member
syringe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002358025A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4594582B2 (ja
Inventor
Masabumi Tanaka
正文 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Original Assignee
Nemoto Kyorindo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nemoto Kyorindo Co Ltd filed Critical Nemoto Kyorindo Co Ltd
Priority to JP2002358025A priority Critical patent/JP4594582B2/ja
Publication of JP2004187849A publication Critical patent/JP2004187849A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4594582B2 publication Critical patent/JP4594582B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)

Abstract

【課題】薬液シリンジの着脱の容易さと保持の強固さとを両立できる薬液注入装置を提供する。
【解決手段】不動保持部材124の上面の左右両側に可動保持部材125が回動自在に軸支されており、可動保持部材125と不動保持部材124の内面に薬液シリンジ200のシリンダフランジ203を保持する凹溝が形成されている。開放された一対の可動保持部材125の凹溝に薬液シリンジ200のシリンダフランジ203を上方から挿入し、可動保持部材125を閉止させると、可動保持部材125と不動保持部材124との凹溝でシリンダフランジ203が保持される。可動保持部材125が回動自在なので薬液シリンジ200を簡単に着脱でき、不動保持部材124が固定されているので薬液シリンジ200を強固に保持できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被験者に薬液を注入する薬液シリンジが着脱自在に装着される薬液注入装置に関し、特に、薬液シリンジのシリンダ部材をシリンダフランジで保持する薬液注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、被験者の断層画像を撮像する医療装置として、CT(Computed Tomography)スキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、等があり、被験者の血管画像を撮像する医療装置として、アンギオ装置、MRA(MR Angio)装置、等がある。
【0003】
上述のような装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。上述のような薬液注入装置は注入ヘッドを有しており、この注入ヘッドに薬液シリンジが着脱自在に装着される。
【0004】
薬液シリンジは、薬液が充填される円筒状のシリンダ部材を有しており、このシリンダ部材に円柱状のピストン部材がスライド自在に挿入されている。一般的にシリンダ部材の後端外周には円環状のシリンダフランジが形成されており、ピストン部材の後端外周には円環状のピストンフランジが形成されている。
【0005】
薬液注入装置を使用する場合、薬液が充填されている薬液シリンジのシリンダ部材を延長チューブで被験者に連結し、その薬液シリンジを薬液注入装置のシリンジ保持部材に装着する。一般的な薬液注入装置では、薬液シリンジのシリンダ部材およびシリンダフランジに対応した形状の凹部がシリンジ保持部材の上面に形成されているので、この凹部にシリンダ部材およびシリンダフランジを装填すれば薬液シリンジが保持される。
【0006】
さらに、薬液注入装置はピストン駆動機構によりピストンフランジをシリンダ部材とは別個に保持し、そのピストン駆動機構でピストン部材をスライドさせる。これで薬液シリンジから薬液が被験者に注入され、必要により、例えば、薬液シリンジに薬液が薬液タンクから吸引される。
【0007】
なお、上述のような薬液シリンジのピストン部材は、一般的に後端外周にピストンフランジが形成されているピストンロッドの前端にピストンヘッドを装着した構造からなるが、このピストンヘッドのみでピストン部材を形成した薬液シリンジもある。
【0008】
このような薬液シリンジに対応した薬液注入装置では、前端にチャック機構が形成されたスライドロッドをピストン駆動機構がスライド自在に支持しており、そのスライドロッドのチャック機構でピストン部材を保持してシリンダ部材の内部をスライド移動させる。
【0009】
また、上述のような薬液注入装置には、上述のように薬液シリンジが直接に装着される製品の他、薬液シリンジがシリンダアダプタを介して装着される製品もある。このようなシリンダアダプタとしても各種形式があるが、例えば、薬液シリンジの内圧による破損防止を目的としたものは、シリンダ部材の全体を覆う形状に肉厚のポリカーボネートで形成されている。
【0010】
このようなシリンダアダプタは、後端外周に円環状のアダプタフランジが形成されており、このアダプタフランジの後面内側にシリンダフランジが係合する凹部が形成されている。そこで、薬液注入装置はシリンダ部材が装填されたシリンダアダプタのアダプタフランジを保持することで、間接的にシリンダフランジを保持することになる。
【0011】
なお、上述のような薬液注入装置には、薬液シリンジのシリンダフランジを保持するため、一対のフランジ保持部材を回動自在に軸支したものがある。このような薬液注入装置では、フランジ保持部材はシリンダフランジが係脱自在な円弧形状の凹溝が内面に形成されており、シリンダフランジを左右両側から保持する位置に配置されている。
【0012】
このようなフランジ保持部材は、上方に開口してシリンダフランジが挿入自在な開放位置と、シリンダフランジを左右両側から保持する閉止位置と、に回動自在に軸支されている。このため、開放位置に配置されたフランジ保持部材にシリンダフランジを挿入して閉止位置まで回動させると、一対のフランジ保持部材によりシリンダフランジが左右両側から保持されることになる(例えば、特許文献1参照)。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−11096号
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述した薬液注入装置では、薬液シリンジのシリンダフランジを簡単に着脱自在に保持するため、シリンダフランジを回動自在なフランジ保持部材で左右両側から保持する。
【0015】
しかし、薬液シリンジから被験者に薬液を高圧に注入する場合、シリンダフランジからフランジ保持部材に作用する応力も過大となる。このような場合、上述のように回動自在に軸支したフランジ保持部材では、その強度が不足して破壊が発生する懸念がある。
【0016】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、シリンダフランジを着脱することが簡単でありながら、シリンダフランジを保持する強度が充分な薬液注入装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の薬液注入装置は、円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒状のシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの少なくともシリンダ部材とピストン部材とを別個に保持して相対移動させる薬液注入装置であって、不動保持部材、一対の可動保持部材、部材軸支機構、部材保持機構、を有している。
【0018】
不動保持部材は、円弧形状の凹溝が上面に形成されており、その凹溝にシリンダフランジの下部が係脱自在に挿入される。一対の可動保持部材は、不動保持部材の上面の左右両側に1個ずつ配置されており、不動保持部材の凹溝に連通する円弧形状の凹溝が形成されている。部材軸支機構は、一対の可動保持部材を上下方向に回動自在に軸支しており、部材保持機構は、上下方向に回動自在に軸支されている可動保持部材を、上方に開口してシリンダフランジが挿入自在な開放位置と、シリンダフランジを左右両側から保持する閉止位置と、に選択的に保持する。
【0019】
従って、本発明の薬液注入装置では、開放位置に配置された一対の可動保持部材の凹溝に薬液シリンジのシリンダフランジを上方から挿入し、可動保持部材を閉止位置まで回動させると、可動保持部材と不動保持部材との凹溝でシリンダフランジが保持される。可動保持部材が回動自在に軸支されているので、薬液シリンジの着脱が簡単であり、不動保持部材が固定されているので、薬液シリンジが充分な強度で保持される。
【0020】
なお、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、例えば、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。なお、本形態では図面に示すように前後左右上下の方向を規定して説明するが、これは各部の相対関係の説明を簡単とするために便宜的に規定するものであり、本発明の装置の製造時や使用時などの方向を限定するものではない。
【0022】
[実施の形態の構成]
本実施の形態の薬液注入装置100は、図3に示すように、装置本体101の上面に操作パネル102と液晶ディスプレイ103とが配置されており、装置本体101の側部に可動アーム104で注入ヘッド110が装着されている。この注入ヘッド110は、図2に示すように、ヘッド本体111の上面に半円筒形の溝状の凹部112が形成されており、この凹部112に、薬液シリンジ200が着脱自在に装着される。
【0023】
この薬液シリンジ200は、シリンダ部材201とピストン部材202からなり、シリンダ部材201にピストン部材202がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材201の後端外周にはシリンダフランジ203が形成されており、ピストン部材202の後端外周にはピストンフランジ204が形成されている。
【0024】
注入ヘッド110は、ヘッド本体111の凹部112の後方にピストン駆動機構113が配置されており、このピストン駆動機構113がピストンフランジ204を保持して前後移動させる。また、注入ヘッド110は、ヘッド本体111の凹部112の所定位置に一対のフランジ保持機構120が搭載されており、このフランジ保持機構120で薬液シリンジ200のシリンダフランジ203を保持する。
【0025】
より詳細には、フランジ保持機構120は、図5および図6に示すように、平板状の保持ガイド部材121を有しており、この保持ガイド部材121がヘッド本体111に一体に固定されている。保持ガイド部材121の上面には、U字形状の凹部122が形成されており、この凹部122に薬液シリンジ200のシリンダ部材201が上方から装填される。
【0026】
保持ガイド部材121の後面下方には、不動保持部材124が一体に固定されており、後面上方の左右両側には、一対の可動保持部材125が1個ずつ回動自在に軸支されている。不動保持部材124は、シリンダ部材201の外周面に対応した円弧形状に上面が形成されており、その上面にシリンダフランジ203の下部が係脱自在に挿入される円弧形状の凹溝126が形成されている。
【0027】
一対の可動保持部材125は、シリンダ部材201の外周面に対応した円弧形状に内面が形成されており、シリンダフランジ203の上部が係合する円弧形状の凹溝127が内面に形成されている。なお、不動/可動保持部材124,125は、凹溝126,127の全部の内面が面一に連通するように形成されているが、特に、シリンダフランジ203の前面が当接する凹溝126,127の後面は高精度に面一となるように形成されている。
【0028】
一対の可動保持部材125は、その前面が保持ガイド部材121の後面に当接した状態で、部材軸支機構である支持軸129により上下方向に回動自在に軸支されているが、その回動位置を保持する部材保持機構(図示せず)が形成されている。
【0029】
より具体的には、図5に示すように、可動保持部材125の前面には開口孔131が形成されており、この開口孔131にコイルスプリング132とともに球状部材であるボールベアリング133が圧入されている。また、図6(b)に示すように、保持ガイド部材121の後面上方の左右両側には、外側から順番に第1/第2の凹穴134,135が形成されており、これら第1/第2の凹穴134,135に可動保持部材125のボールベアリング133がコイルスプリング132の付勢により弾発的に係合する。
【0030】
一対の可動保持部材125は、そのボールベアリング133が保持ガイド部材121の第1の凹穴134に係合した状態では、図1(a)に示すように、上方に開口してシリンダフランジ203が挿入自在な開放位置に保持され、第2の凹穴134に係合した状態では、図1(c)に示すように、シリンダフランジ203を左右両側から保持する閉止位置に保持される。
【0031】
また、可動保持部材125は、閉止位置に配置されたときに下端が支持軸129の軸心より下方に位置するとともに上端が支持軸129の軸心より上方に位置する形状に形成されており、上端には手動操作されるレバー部136が一体に形成されている。
【0032】
なお、本実施の形態の薬液注入装置100は、図4に示すように、例えば、MRI装置300の撮像ユニット301の近傍で使用され、必要によりMRI装置300の制御ユニット302に接続される。この制御ユニット302はコンピュータシステムからなり、撮像ユニット301を動作制御するとともに断層画像を表示する。
【0033】
[実施の形態の動作]
上述のような構成において、本実施の形態の薬液注入装置100を使用する場合、例えば、作業者は被験者に注入する薬液に対応して適切な薬液シリンジ200を選択し、その薬液シリンジ200をMRI装置300の撮像ユニット301に位置する被験者に延長チューブで連結する(図示せず)。
【0034】
薬液注入装置100は、注入ヘッド110に薬液シリンジ200が装着されていない状態では、可動保持部材125のボールベアリング133が保持ガイド部材121の第1の凹穴135に係合することで、図1(a)に示すように、可動保持部材125が開放位置に保持されている。
【0035】
そこで、この開放位置に保持された一対の可動保持部材125の凹溝126に、作業者が薬液シリンジ200のシリンダフランジ203を挿入して下方に押圧すると、図1(b)に示すように、そのシリンダ部材201およびシリンダフランジ203に可動保持部材125が押圧されて回動することでボールベアリング133が第1の凹穴135から脱落する。
【0036】
さらに、作業者が薬液シリンジ200を下方に押圧すると、そのシリンダ部材201およびシリンダフランジ203に押圧されて可動保持部材125が回動することにより、ボールベアリング133が第2の凹穴135に係合し、図1(c)に示すように、これで可動保持部材125が閉止位置に保持される。
【0037】
すると、薬液シリンジ200は、シリンダフランジ203の上部が一対の可動保持部材125に両側から保持され、下部が不動保持部材124に保持されることになる。なお、上述のように薬液シリンジ200を下方に押圧するだけでは可動保持部材125が回動しにくい場合は、所望によりレバー部136の手動操作で可動保持部材125を閉止させることも可能である。
【0038】
このとき、薬液シリンジ200のピストンフランジ204をピストン駆動機構113が保持するので、作業者が薬液注入装置100の操作パネル102に所定操作を実行すると、ピストン駆動機構113がピストン部材202をスライド移動させることでシリンダ部材201から被験者に薬液が注入される。
【0039】
この注入作業が終了すると、例えば、作業者は被験者から延長チューブを取り外し、注入ヘッド110から薬液シリンジ200を上方に引き出す。すると、そのシリンダ部材201およびシリンダフランジ203に可動保持部材125が押圧されて回動することで、ボールベアリング133が第2の凹穴135から脱落する。
【0040】
さらに作業者が薬液シリンジ200を上方に引き上げると、図1(b)に示すように、そのシリンダ部材201およびシリンダフランジ203に押圧されて可動保持部材125が回動することにより、ボールベアリング133が第1の凹穴135に係合する。
【0041】
図1(a)に示すように、これで可動保持部材125が開放位置に保持されるので、薬液シリンジ200が上方に取り出される。なお、上述のように薬液シリンジ200を上方に引き上げるだけでは可動保持部材125が回動しにくい場合は、所望によりレバー部136の手動操作で可動保持部材125を開放させることも可能である。
【0042】
このように薬液注入装置100に薬液シリンジ200が装着されていない状態では、上述のように可動保持部材125は開放位置に保持されているので、特別な準備操作などを必要とすることなく薬液シリンジ200の装着を開始することができる。
【0043】
[実施の形態の効果]
本実施の形態の薬液注入装置100では、上述のように可動保持部材125は上下方向に回動自在に軸支されており、閉止位置に配置された下端が支持軸129の軸心より下方に位置するとともに上端が上方に位置する形状に形成されている。
【0044】
このため、手動操作により注入ヘッド110の凹部112に薬液シリンジ200を上方から挿入すると一対の可動保持部材125によりシリンダフランジ203が自動的に保持され、この状態から手動操作により薬液シリンジ200を上方に引き出すと一対の可動保持部材125が自動的に開放される。
【0045】
従って、本形態の薬液注入装置100では、注入ヘッド110に薬液シリンジ200を片手でも簡単かつ確実に着脱することができるので、医療現場で汚損原因となる薬液注入装置100を片手のみで操作することができ、他方の片手を常時清浄に維持することが可能である。
【0046】
しかも、上述のように薬液シリンジ200の着脱を容易とするために可動保持部材125を開閉自在とすると、その機械強度は必然的に低下するが、本形態の薬液注入装置100では、注入ヘッド110に固定された不動保持部材124でシリンダフランジ203の下部を保持する。
【0047】
このため、薬液シリンジ200を強固に保持することができ、ピストン部材202を高圧に押圧するような場合でも、フランジ保持機構120の機械強度が不足することがない。つまり、本形態の薬液注入装置100は、可動保持部材125と不動保持部材124とを組み合わせて使用することにより、薬液シリンジ200の着脱の容易さと保持の強固さとを両立している。
【0048】
特に、本形態の薬液注入装置100では、可動保持部材125を軸支する支持軸129と、可動保持部材125のボールベアリング133が係合する凹穴134,135が形成されている保持ガイド部材121と、不動保持部材124と、が一体に固定されているので、強固な構造が簡単に実現されている。
【0049】
しかも、本形態の薬液注入装置100では、保持ガイド部材121は平板状に形成されてシリンダ部材201が位置するU字形状の凹部122が上面に形成されており、この保持ガイド部材121の後面に可動保持部材125の前面が当接している。
【0050】
このため、ピストン部材202を高圧に押圧する応力がシリンダフランジ203から可動保持部材125に作用しても、この可動保持部材125を保持ガイド部材121で保持することができ、回動自在な可動保持部材125でもシリンダフランジ203を強固に保持することができる。
【0051】
しかも、不動/可動保持部材124,125は、シリンダフランジ203の前面が当接する凹溝126,127の後面が高精度に面一となるように形成されているので、前方に押圧される薬液シリンジ200を良好な精度で強固に保持することができる。
【0052】
さらに、本形態の薬液注入装置100では、可動保持部材125の上端に手動操作されるレバー部136が一体に形成されているので、薬液シリンジ200を上下させるだけでは可動保持部材125が回動しにくい場合は、所望によりレバー部136の手動操作で可動保持部材125を開閉させることもでき、可動保持部材125を確実に開閉させることが可能である。
【0053】
また、本形態の薬液注入装置100では、可動保持部材125の開口孔131にコイルスプリング132とともに圧入されているボールベアリング133が保持ガイド部材121の第1/第2の凹穴134,135に係合することにより、可動保持部材125を開放位置と閉止位置とに保持する部材保持機構が簡単な構造で実現されている。
【0054】
[実施の形態の変形例]
本発明は本実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態では不動保持部材124と支持軸129と保持ガイド部材121とが別体に形成されていて一体に装着されていることを例示したが、これらの一部ないし全部を一体に形成することも可能である。
【0055】
例えば、図7に示すように、不動保持部材124と保持ガイド部材121とを一体に形成することにより、不動保持部材124の機械強度を向上させるとともに、薬液シリンジ200が前方に押圧されるときの可動保持部材125と不動保持部材124との位置精度を向上させることができるので、より強固に薬液シリンジ200を保持することができる。
【0056】
また、上記形態では可動保持部材125の開口孔131にコイルスプリング132とともにボールベアリング133が圧入されており、保持ガイド部材121に第1/第2の凹穴134,135が形成されていることを例示した。しかし、開口孔131を保持ガイド部材121に形成してコイルスプリング132とともにボールベアリング133を圧入し、可動保持部材125に第1/第2の凹穴134,135を形成することも可能である。
【0057】
あるいは、保持ガイド部材121の第1/第2の凹穴134,135に係合する凸部を可動保持部材125に形成したり、可動保持部材125に第1/第2の凹穴134,135を形成するとともに保持ガイド部材121に凸部を形成しておき、可動保持部材125を保持ガイド部材121にコイルスプリングなどで圧接させておくことも可能である。
【0058】
また、上記形態では薬液注入装置100をMRI装置300の近傍で使用することを想定したが、これをCTスキャナ、PET装置、アンギオ装置、MRA装置、等の近傍で使用することも可能である。さらに、上記形態では薬液注入装置100の一つの凹部112に1個の薬液シリンジ200が装着されることを例示したが、注入ヘッドの複数の凹部に複数の薬液シリンジ200が装着されることも可能である(図示せず)。
【0059】
さらに、上記形態では薬液注入装置100に薬液シリンジ200が直接に装着されることを例示したが、現在市販されている薬液シリンジ200には各種サイズが存在するので、例えば、最大サイズの薬液シリンジ200のみ薬液注入装置100に直接に装着され、最大以外の各種サイズの薬液シリンジ200は各々に専用のシリンダアダプタ(図示せず)を介して薬液注入装置100に装着されるようなことも可能である。
【0060】
特に、薬液を高圧に注入する薬液注入装置100では、薬液シリンジ200のシリンダ部材201の破壊も防止するため、シリンダ部材201の全体を装填するシリンダアダプタが利用されている。このようなシリンダアダプタは、シリンダ部材201が後端から着脱自在に装填される円筒状に形成されており、その後端外周には円環状のアダプタフランジが形成されている。
【0061】
そのアダプタフランジの後面内側には薬液シリンジ200のシリンダフランジ203が係脱自在に係合する凹部が形成されているので、このようなシリンダアダプタを装着した薬液シリンジ200を薬液注入装置100に装着すると、その不動保持部材124と一対の可動保持部材125とはアダプタフランジを直接的に保持することでシリンダフランジ203を間接的に保持することになる。
【0062】
また、上記形態では薬液シリンジ200のシリンダ部材201にロッド形状のピストン部材202が挿入されていることを例示したが、このような薬液シリンジにはピストン部材がヘッド部のみの製品もある(図示せず)。特に、上述のように薬液を高圧に注入する薬液シリンジでは、ロッド部の破壊を防止するために上述のようにピストン部材がヘッド部のみとされている。
【0063】
このような薬液シリンジを利用する薬液注入装置では(図示せず)、ピストン駆動機構は金属製の強固なスライドアームなどで薬液シリンジのピストンヘッドを把持してスライド移動させるが、このような薬液注入装置にも上記形態のフランジ保持機構120は利用可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明の薬液注入装置では、開放位置に配置された一対の可動保持部材の凹溝に薬液シリンジのシリンダフランジを上方から挿入し、可動保持部材を閉止位置まで回動させると、可動保持部材と不動保持部材との凹溝でシリンダフランジが保持されることにより、可動保持部材が回動自在に軸支されているので、薬液シリンジを簡単に着脱することができ、それでいて不動保持部材が固定されているので、薬液シリンジを充分な強度で保持することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の薬液注入装置の可動保持部材と不動保持部材とに薬液シリンジが着脱される状態を示す正面図である。
【図2】薬液注入装置の注入ヘッドに薬液シリンジが着脱される状態を示す斜視図である。
【図3】薬液注入装置の外観を示す斜視図である。
【図4】MRI装置の外観を示す斜視図である。
【図5】フランジ保持機構の組立構造を示す分解斜視図である。
【図6】フランジ保持機構の構造を示す斜視図である。
【図7】一変形例のフランジ保持機構の組立構造を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
100 薬液注入装置
113 ピストン駆動機構
121 保持ガイド部材
122 凹部
124 不動保持部材
125 可動保持部材
126,127 凹溝
129 部材軸支機構である支持軸
131 開口孔
132 コイルスプリング
133 ボールベアリング
134 第1の凹穴
135 第2の凹穴
136 レバー部
200 薬液シリンジ
201 シリンダ部材
202 ピストン部材
203 シリンダフランジ
204 ピストンフランジ

Claims (8)

  1. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒状のシリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジの少なくとも前記シリンダフランジと前記ピストン部材とを別個に保持して相対移動させる薬液注入装置であって、
    前記シリンダフランジの下部が係脱自在な円弧形状の凹溝が上面に形成されている不動保持部材と、
    この不動保持部材の上面の左右両側に1個ずつ配置されていて前記凹溝に連通する円弧形状の凹溝が形成されている一対の可動保持部材と、
    これら一対の可動保持部材を上下方向に回動自在に軸支している部材軸支機構と、
    上下方向に回動自在に軸支されている前記可動保持部材を上方に開口して前記シリンダフランジが挿入自在な開放位置と前記シリンダフランジを左右両側から保持する閉止位置とに選択的に保持する部材保持機構と、
    を有している薬液注入装置。
  2. 前記閉止位置に配置された前記可動保持部材の下端が前記部材軸支機構の軸心より下方に位置しているとともに上端が上方に位置している請求項1に記載の薬液注入装置。
  3. 前記可動保持部材の上端に手動操作されるレバー部が一体に形成されている請求項1または2に記載の薬液注入装置。
  4. 前記部材保持機構が、
    前記可動保持部材の前面と後面との少なくとも一方に形成されている開口孔にコイルスプリングとともに圧入されている球状部材と、
    前記開放位置に配置された前記可動保持部材の前記球状部材が係脱自在に係合する第1の凹穴と前記閉止位置に配置された前記可動保持部材の前記球状部材が係脱自在に係合する第2の凹穴とが形成されている保持ガイド部材と、
    を有している請求項1ないし3の何れか一項に記載の薬液注入装置。
  5. 前記不動保持部材と前記部材軸支機構と前記保持ガイド部材とが一体に固定されている請求項4に記載の薬液注入装置。
  6. 前記不動保持部材と前記保持ガイド部材とが一体に形成されている請求項4に記載の薬液注入装置。
  7. 前記保持ガイド部材は、前記薬液シリンジのシリンダ部材が上方から装填されるU字形状の凹部が上面に形成されている平板状に形成されており、
    前記保持ガイド部材の後面と前記可動保持部材の前面とが当接している請求項4ないし6の何れか一項に記載の薬液注入装置。
  8. 前記薬液シリンジのシリンダフランジが係脱自在に係合する凹部が後面内側に形成されている円環状のアダプタフランジが後端外周に形成されていて前記シリンダ部材が後端から着脱自在に装填される円筒状のシリンダアダプタと、
    前記シリンダ部材が装填された前記シリンダアダプタのアダプタフランジを前記不動保持部材と一対の前記可動保持部材とで保持することで前記シリンダフランジを間接的に保持する請求項1ないし7の何れか一項に記載の薬液注入装置と、
    を有している薬液注入システム。
JP2002358025A 2002-12-10 2002-12-10 薬液注入装置 Expired - Fee Related JP4594582B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358025A JP4594582B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 薬液注入装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358025A JP4594582B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 薬液注入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004187849A true JP2004187849A (ja) 2004-07-08
JP4594582B2 JP4594582B2 (ja) 2010-12-08

Family

ID=32757859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002358025A Expired - Fee Related JP4594582B2 (ja) 2002-12-10 2002-12-10 薬液注入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4594582B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006006643A1 (ja) * 2004-07-14 2006-01-19 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム
WO2007032341A1 (ja) 2005-09-12 2007-03-22 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム
WO2007116863A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09262293A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Terumo Corp プル式シリンジ及び該プル式シリンジ用ポンプ
JPH1050176A (ja) * 1996-08-06 1998-02-20 Daiichi Denso Buhin Kk レバースイッチ
JPH10340651A (ja) * 1997-06-05 1998-12-22 Kojima Press Co Ltd 節度機構およびその機構を備える回転式スイッチ操作装置
US20010047153A1 (en) * 2000-02-07 2001-11-29 Mark Trocki Front-loading medical injector and syringes, syringe interfaces, syringe adapters and syringe plungers for use therewith
JP2002011096A (ja) * 2000-02-10 2002-01-15 Nemoto Kyorindo:Kk シリンジ、シリンダホルダ、および薬液注入システム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09262293A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Terumo Corp プル式シリンジ及び該プル式シリンジ用ポンプ
JPH1050176A (ja) * 1996-08-06 1998-02-20 Daiichi Denso Buhin Kk レバースイッチ
JPH10340651A (ja) * 1997-06-05 1998-12-22 Kojima Press Co Ltd 節度機構およびその機構を備える回転式スイッチ操作装置
US20010047153A1 (en) * 2000-02-07 2001-11-29 Mark Trocki Front-loading medical injector and syringes, syringe interfaces, syringe adapters and syringe plungers for use therewith
JP2002011096A (ja) * 2000-02-10 2002-01-15 Nemoto Kyorindo:Kk シリンジ、シリンダホルダ、および薬液注入システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006006643A1 (ja) * 2004-07-14 2006-01-19 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム
WO2007032341A1 (ja) 2005-09-12 2007-03-22 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム
WO2007116863A1 (ja) * 2006-04-05 2007-10-18 Nemoto Kyorindo Co., Ltd. 薬液注入システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4594582B2 (ja) 2010-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4934431B2 (ja) 薬液注入システム
JP4338447B2 (ja) 薬液注入システム
JP2005000203A (ja) 薬液注入システム
JP4708189B2 (ja) 薬液注入装置への薬液シリンジの着脱を検出する薬液注入システム
EP1736189A1 (en) Medical liquid injection system
EP1541189A1 (en) Medicine liquid injection device where medicine liquid sucked up from medicine liquid tank and injected to subject does not flow back
US20100249585A1 (en) Power Injector Syringe Mounting System
US20080225440A1 (en) Input Operation Device
JP2004187849A (ja) 薬液注入装置
JP2004305361A (ja) 薬液注入装置
JP2003290347A (ja) 注入ヘッド
JP4443827B2 (ja) 薬液注入システム
JP4198442B2 (ja) 薬液注入装置
JP4394342B2 (ja) 薬液注入システム
JP4286022B2 (ja) 薬液注入装置
JP4119224B2 (ja) 薬液注入装置
JP2004290454A (ja) 薬液注入装置
JP4248217B2 (ja) 薬液注入装置
JPWO2006132146A1 (ja) シリンダアダプタ
JP2005034178A (ja) 薬液注入システム
JP4280550B2 (ja) 空気検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041007

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100323

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100825

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100917

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130924

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4594582

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees