JP2004186048A - 表示装置および乾燥剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾燥剤による素子基板への悪影響の発生を効果的に防止する。
【解決手段】素子基板10の上方を封止基板14で封止する。そして、この封止基板14の内面に乾燥剤16を配置する。この乾燥剤16として、樹脂製の接着剤中に、吸湿剤の粒子を分散させたものを用いる。そして、この吸湿剤の粒子径を10μm以下とする。これによって、温度変化に基づき、乾燥剤がひび割れしたりすることを防止できる。
【選択図】 図1
【解決手段】素子基板10の上方を封止基板14で封止する。そして、この封止基板14の内面に乾燥剤16を配置する。この乾燥剤16として、樹脂製の接着剤中に、吸湿剤の粒子を分散させたものを用いる。そして、この吸湿剤の粒子径を10μm以下とする。これによって、温度変化に基づき、乾燥剤がひび割れしたりすることを防止できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に配置された画素の個別の発光を制御して表示を行う表示装置、特にこのような表示装置に好適な乾燥剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フラットディスプレイパネルの1つとして、有機ELディスプレイパネル(有機ELパネル)が知られている。この有機ELパネルは、液晶ディスプレイパネル(LCD)とは異なり、自発光であり、明るく見やすいフラットディスプレイパネルとしてその普及が期待されている。
【0003】
この有機ELパネルは、有機EL素子を画素として、これを多数マトリクス状に配置して構成される。また、この有機EL素子の駆動方法としては、LCDと同様にパッシブ方式とアクティブ方式があるが、LCDと同様にアクティブマトリクス方式が好ましいとされている。すなわち、画素毎にスイッチ素子(通常、スイッチング用と、駆動用の2つ)を設け、そのスイッチ素子を制御して、各画素の表示をコントロールするアクティブマトリクス方式の方が、画素毎にスイッチ素子を有しないパッシブ方式より高精細の画面を実現でき好ましい。
【0004】
ここで、有機EL素子は、有機発光層に電流を流すことによって、有機EL素子を発光させる。また、この有機発光層に隣接して発光を助けるために、有機材料からなる正孔輸送層や、電子輸送層を設ける場合も多い。ところが、これら有機層は、水分により劣化しやすい。
【0005】
そこで、有機ELディスプレイにおいては、有機EL素子を設けた素子基板における有機EL素子が配置される表示領域(画素の存在する領域)の上方空間をその周囲で接着するキャップ(封止基板)で覆い、ここを気密の空間として、この空間に乾燥剤を配置して、水分を除去している。すなわち、封止基板の内側面に乾燥剤を固着させ、この乾燥剤によって有機EL素子の上方空間の水分を除去している。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−312581号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の有機ELディスプレイパネルにおいて、乾燥剤が封止基板から剥がれ、素子基板に損傷を与えるという問題があった。
【0008】
本発明は、この課題に鑑みなされたものであり、乾燥剤による素子基板への悪影響の発生を効果的に防止できる表示装置および乾燥剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マトリクス状に配置された画素の個別の発光を制御して表示を行う表示装置であって、画素毎に発光素子を形成した素子基板と、周辺に突出部が形成され、この突出部を前記素子基板周辺に固着することで、前記素子基板の上方空間を密閉封止する封止基板と、封止基板の内側面であって素子基板に対向する面上に固着され、前記素子基板の上方空間を乾燥させる乾燥剤と、を含み、前記乾燥剤は、樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、前記吸湿剤粒子の粒径が10μm以下に設定されていることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明では、接着剤中に分散される吸湿剤粒子の粒径が10μm以下とされている。これによって、温度が変化しても、乾燥剤がひび割れする可能性を大幅に低減でき、乾燥剤の剥離などによる問題を解消することができる。
【0011】
また、本発明に係る乾燥剤は、樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、前記吸湿剤粒子の直径が10μm以下であることを特徴とする。
【0012】
また、前記吸湿剤粒子は、CaO粒子であることが好適である。
【0013】
また、前記接着剤は、熱可塑性樹脂であることが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る表示装置の全体構成を示す模式図である。素子基板10は、ガラス基板からなり、このガラス基板上に多数のTFT、配線、およびマトリクス状に配置された有機EL素子が形成されている。特に、各画素に有機EL素子およびこの有機EL素子を駆動するための画素回路が設けられている。
【0016】
外部から供給される表示データに基づいて、画素が形成された画素領域の周辺に配置された周辺ドライバ回路が所定の信号発生し、これによって各画素の有機EL素子が表示データに基づいて発光し、所望の表示が行われる。
【0017】
そして、この素子基板10の周辺部には、シール材12によって、封止基板14が接着されている。この封止基板14は、例えばガラス製であり、周辺部を残して、凹状にくりぬかれたキャップ状の形状をしている。従って、封止基板14は、その周辺が突出部14aになっている。そして、この封止基板14の周辺の突出部14aがシール材12によって素子基板10の周辺に接合されている。
【0018】
また、封止基板14の内側の素子基板10に対応する面には、乾燥剤16が付着形成されている。この乾燥剤16は、例えば図2に示すように、螺旋状に形成されており、厚み10〜150μm程度、幅数1000〜2000μm程度である。
【0019】
ここで、封止基板14は、素子基板10が完成されるまでに、乾燥剤16を接着形成して用意しておく。この用意は、乾燥した環境内にて行う。そして、乾燥した環境、例えば減圧窒素雰囲気下などで、封止基板14または素子基板10にシール材12を付着させ、封止基板14を素子基板10に押しつけ接合する。
【0020】
これによって、素子基板10と封止基板14で形成される内部空間18は、密閉され、かつ乾燥されている。そして、素子基板10の素子等から発生する水分やシール材12を介し内部空間に進入してくる水分は、乾燥剤16によって除去される。これによって、素子基板10の有機層などの寿命が短くなるのを効果的に防止できる。
【0021】
ここで、本実施形態の乾燥剤16は、例えばアクリル系などの熱可塑性樹脂(接着剤)中に、吸湿剤(例えばCaO)の粒子を分散させたものである。なお、封止基板14に付着形成するときには、溶剤を含んでおり、若干流動性があるが、その後溶剤が飛んで固化する。
【0022】
そして、本実施形態における吸湿剤粒子の粒径は、10μm以下に設定されている。これによって、表示装置の使用時における温度変化などにより、熱塑性樹脂にひびなどが入り、封止基板14から剥がれたり、落下したりすることがなくなり、封止基板14側の部材への悪影響の発生を効果的に防止できる。
【0023】
すなわち、表示装置は、使用時における温度変化に耐えられることを確認するために、−30℃〜80℃の環境下におく信頼性試験などに供される。一方、吸湿剤粒子と、これを含有する接着剤とでは、熱膨張率に大きな差がある。
【0024】
表1に、CaO、BaO、シリカゲルの3つの吸湿剤と、アクリル系熱可塑性樹脂(接着剤)の熱膨張率を示す。
【0025】
【表1】
このように、接着剤の熱膨張率は吸湿剤の熱膨張率に比べ、2桁くらい大きい。このように、熱膨張率に差があると、温度が変化した場合に、図3に示すように、接着剤16aと、吸湿剤粒子16bの界面において熱膨張率の差に基づく、乖離が生じ、ひび割れ16cなどが発生しやすい。
【0026】
ところが、各種実験を行ったところ、吸湿剤粒子の粒径と、ひび割れ発生の確率に非常に顕著な関係があることが判明した。すなわち、図4に示すように、吸湿剤粒子の粒径が10μmを超えるとひび割れ確率が急激に上昇し、10μm以下ではひび割れはほとんど発生しない。従って、粒径10μm以下の吸湿在留紙を接着剤中に分散させた乾燥剤を用いることで、ひび割れの発生を効果的に防止できる。なお、図3は、吸湿剤としてCaO、接着剤として、アクリル系熱可塑性樹脂を用いた場合の図であるが、吸湿剤としては通常上述の3つなどが用いられ、また他の吸湿剤も基本的に無機材料であり類似の熱膨張率係数を有する。また、接着剤として用いる熱可塑性樹脂も吸湿剤との比較という観点ではその熱膨張率係数に大差はない。従って、吸湿剤粒子径を10μm以下にすればよいといえる。
【0027】
また、吸湿剤の粒子径は、10μm以下にすれば、いくら小さくてもよいが、0.1μm以下であると、接着剤中への分散などが難しくなるため、それ以上であることが望ましい。すなわち、吸湿剤の粒子径としては、0.1〜10μmが好適である。
【0028】
このように、熱膨張率100〜200×10−6程度の接着剤中に熱膨張率1〜25×10−6程度の吸湿剤の粒子を分散させる場合には、吸湿剤の粒子径を1〜10μm程度に設定することが適しているといえる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、接着剤中に分散される吸湿剤粒子の粒径が10μm以下とされている。これによって、温度が変化しても、乾燥剤がひび割れする可能性を大幅に低減でき、乾燥剤の剥離などによる問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。
【図2】乾燥剤の付着状態を示す図である。
【図3】乾燥剤のひび割れの状態を示す図である。
【図4】吸湿剤の粒径と乾燥剤のひび割れ発生の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 素子基板、12 シール材、14 封止基板、16 乾燥剤。
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に配置された画素の個別の発光を制御して表示を行う表示装置、特にこのような表示装置に好適な乾燥剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フラットディスプレイパネルの1つとして、有機ELディスプレイパネル(有機ELパネル)が知られている。この有機ELパネルは、液晶ディスプレイパネル(LCD)とは異なり、自発光であり、明るく見やすいフラットディスプレイパネルとしてその普及が期待されている。
【0003】
この有機ELパネルは、有機EL素子を画素として、これを多数マトリクス状に配置して構成される。また、この有機EL素子の駆動方法としては、LCDと同様にパッシブ方式とアクティブ方式があるが、LCDと同様にアクティブマトリクス方式が好ましいとされている。すなわち、画素毎にスイッチ素子(通常、スイッチング用と、駆動用の2つ)を設け、そのスイッチ素子を制御して、各画素の表示をコントロールするアクティブマトリクス方式の方が、画素毎にスイッチ素子を有しないパッシブ方式より高精細の画面を実現でき好ましい。
【0004】
ここで、有機EL素子は、有機発光層に電流を流すことによって、有機EL素子を発光させる。また、この有機発光層に隣接して発光を助けるために、有機材料からなる正孔輸送層や、電子輸送層を設ける場合も多い。ところが、これら有機層は、水分により劣化しやすい。
【0005】
そこで、有機ELディスプレイにおいては、有機EL素子を設けた素子基板における有機EL素子が配置される表示領域(画素の存在する領域)の上方空間をその周囲で接着するキャップ(封止基板)で覆い、ここを気密の空間として、この空間に乾燥剤を配置して、水分を除去している。すなわち、封止基板の内側面に乾燥剤を固着させ、この乾燥剤によって有機EL素子の上方空間の水分を除去している。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−312581号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の有機ELディスプレイパネルにおいて、乾燥剤が封止基板から剥がれ、素子基板に損傷を与えるという問題があった。
【0008】
本発明は、この課題に鑑みなされたものであり、乾燥剤による素子基板への悪影響の発生を効果的に防止できる表示装置および乾燥剤を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、マトリクス状に配置された画素の個別の発光を制御して表示を行う表示装置であって、画素毎に発光素子を形成した素子基板と、周辺に突出部が形成され、この突出部を前記素子基板周辺に固着することで、前記素子基板の上方空間を密閉封止する封止基板と、封止基板の内側面であって素子基板に対向する面上に固着され、前記素子基板の上方空間を乾燥させる乾燥剤と、を含み、前記乾燥剤は、樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、前記吸湿剤粒子の粒径が10μm以下に設定されていることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明では、接着剤中に分散される吸湿剤粒子の粒径が10μm以下とされている。これによって、温度が変化しても、乾燥剤がひび割れする可能性を大幅に低減でき、乾燥剤の剥離などによる問題を解消することができる。
【0011】
また、本発明に係る乾燥剤は、樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、前記吸湿剤粒子の直径が10μm以下であることを特徴とする。
【0012】
また、前記吸湿剤粒子は、CaO粒子であることが好適である。
【0013】
また、前記接着剤は、熱可塑性樹脂であることが好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は、実施形態に係る表示装置の全体構成を示す模式図である。素子基板10は、ガラス基板からなり、このガラス基板上に多数のTFT、配線、およびマトリクス状に配置された有機EL素子が形成されている。特に、各画素に有機EL素子およびこの有機EL素子を駆動するための画素回路が設けられている。
【0016】
外部から供給される表示データに基づいて、画素が形成された画素領域の周辺に配置された周辺ドライバ回路が所定の信号発生し、これによって各画素の有機EL素子が表示データに基づいて発光し、所望の表示が行われる。
【0017】
そして、この素子基板10の周辺部には、シール材12によって、封止基板14が接着されている。この封止基板14は、例えばガラス製であり、周辺部を残して、凹状にくりぬかれたキャップ状の形状をしている。従って、封止基板14は、その周辺が突出部14aになっている。そして、この封止基板14の周辺の突出部14aがシール材12によって素子基板10の周辺に接合されている。
【0018】
また、封止基板14の内側の素子基板10に対応する面には、乾燥剤16が付着形成されている。この乾燥剤16は、例えば図2に示すように、螺旋状に形成されており、厚み10〜150μm程度、幅数1000〜2000μm程度である。
【0019】
ここで、封止基板14は、素子基板10が完成されるまでに、乾燥剤16を接着形成して用意しておく。この用意は、乾燥した環境内にて行う。そして、乾燥した環境、例えば減圧窒素雰囲気下などで、封止基板14または素子基板10にシール材12を付着させ、封止基板14を素子基板10に押しつけ接合する。
【0020】
これによって、素子基板10と封止基板14で形成される内部空間18は、密閉され、かつ乾燥されている。そして、素子基板10の素子等から発生する水分やシール材12を介し内部空間に進入してくる水分は、乾燥剤16によって除去される。これによって、素子基板10の有機層などの寿命が短くなるのを効果的に防止できる。
【0021】
ここで、本実施形態の乾燥剤16は、例えばアクリル系などの熱可塑性樹脂(接着剤)中に、吸湿剤(例えばCaO)の粒子を分散させたものである。なお、封止基板14に付着形成するときには、溶剤を含んでおり、若干流動性があるが、その後溶剤が飛んで固化する。
【0022】
そして、本実施形態における吸湿剤粒子の粒径は、10μm以下に設定されている。これによって、表示装置の使用時における温度変化などにより、熱塑性樹脂にひびなどが入り、封止基板14から剥がれたり、落下したりすることがなくなり、封止基板14側の部材への悪影響の発生を効果的に防止できる。
【0023】
すなわち、表示装置は、使用時における温度変化に耐えられることを確認するために、−30℃〜80℃の環境下におく信頼性試験などに供される。一方、吸湿剤粒子と、これを含有する接着剤とでは、熱膨張率に大きな差がある。
【0024】
表1に、CaO、BaO、シリカゲルの3つの吸湿剤と、アクリル系熱可塑性樹脂(接着剤)の熱膨張率を示す。
【0025】
【表1】
このように、接着剤の熱膨張率は吸湿剤の熱膨張率に比べ、2桁くらい大きい。このように、熱膨張率に差があると、温度が変化した場合に、図3に示すように、接着剤16aと、吸湿剤粒子16bの界面において熱膨張率の差に基づく、乖離が生じ、ひび割れ16cなどが発生しやすい。
【0026】
ところが、各種実験を行ったところ、吸湿剤粒子の粒径と、ひび割れ発生の確率に非常に顕著な関係があることが判明した。すなわち、図4に示すように、吸湿剤粒子の粒径が10μmを超えるとひび割れ確率が急激に上昇し、10μm以下ではひび割れはほとんど発生しない。従って、粒径10μm以下の吸湿在留紙を接着剤中に分散させた乾燥剤を用いることで、ひび割れの発生を効果的に防止できる。なお、図3は、吸湿剤としてCaO、接着剤として、アクリル系熱可塑性樹脂を用いた場合の図であるが、吸湿剤としては通常上述の3つなどが用いられ、また他の吸湿剤も基本的に無機材料であり類似の熱膨張率係数を有する。また、接着剤として用いる熱可塑性樹脂も吸湿剤との比較という観点ではその熱膨張率係数に大差はない。従って、吸湿剤粒子径を10μm以下にすればよいといえる。
【0027】
また、吸湿剤の粒子径は、10μm以下にすれば、いくら小さくてもよいが、0.1μm以下であると、接着剤中への分散などが難しくなるため、それ以上であることが望ましい。すなわち、吸湿剤の粒子径としては、0.1〜10μmが好適である。
【0028】
このように、熱膨張率100〜200×10−6程度の接着剤中に熱膨張率1〜25×10−6程度の吸湿剤の粒子を分散させる場合には、吸湿剤の粒子径を1〜10μm程度に設定することが適しているといえる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、接着剤中に分散される吸湿剤粒子の粒径が10μm以下とされている。これによって、温度が変化しても、乾燥剤がひび割れする可能性を大幅に低減でき、乾燥剤の剥離などによる問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。
【図2】乾燥剤の付着状態を示す図である。
【図3】乾燥剤のひび割れの状態を示す図である。
【図4】吸湿剤の粒径と乾燥剤のひび割れ発生の関係を示す図である。
【符号の説明】
10 素子基板、12 シール材、14 封止基板、16 乾燥剤。
Claims (6)
- マトリクス状に配置された画素の個別の発光を制御して表示を行う表示装置であって、
画素毎に発光素子を形成した素子基板と、
周辺に突出部が形成され、この突出部を前記素子基板周辺に固着することで、前記素子基板の上方空間を密閉封止する封止基板と、
封止基板の内側面であって素子基板に対向する面上に固着され、前記素子基板の上方空間を乾燥させる乾燥剤と、
を含み、
前記乾燥剤は、樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、
前記吸湿剤粒子の粒径が10μm以下に設定されている表示装置。 - 請求項1に記載の表示装置において、
前記吸湿剤粒子は、CaO粒子である表示装置。 - 請求項1または2に記載の表示装置において、
前記接着剤は、熱可塑性樹脂である表示装置。 - 樹脂製の接着剤と、この接着剤の内部に分散混合された吸湿剤粒子からなり、
前記吸湿剤粒子の直径が10μm以下である乾燥剤。 - 請求項4に記載の乾燥剤において、
前記吸湿剤粒子は、CaO粒子である乾燥剤。 - 請求項4または5に記載の乾燥剤において、
前記接着剤は、熱可塑性樹脂である乾燥剤。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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