JP2004180902A - 殺菌浄化装置及び殺菌浄化方法 - Google Patents

殺菌浄化装置及び殺菌浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】再使用可能な筒状医療器具等の内部までを完全に殺菌することのできる優れたホルマリンガス殺菌浄化装置等を提供することを課題とするものである。
【解決手段】筒状の医療器具を殺菌対象物とする殺菌浄化装置であって、殺菌対象物を収納する殺菌庫(B3)から、真空ポンプ(P3)を介して、触媒浄化装置(B4)へ、ガス回収通路を連結し、前記殺菌庫(B3)若しくは殺菌庫(B3)から真空ポンプ(P3)まで間のガス回収通路には、殺菌庫(B3)及びガス回収通路の常圧化を行なうためのエア供給口と、該エア供給口を開閉するバルブを設けるとともに、前記殺菌庫(B3)には、殺菌剤及び中和剤の導入口を備えるとともに、温度センサー及びヒーターを設け、全工程の開始から終了までにおいて、負圧化及び常圧化の繰り返し回数の設定に応じバルブ及び真空ポンプ(P3)の制御を行なう制御手段を備えた殺菌浄化装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、筒状医療器具等の内部までを殺菌浄化するための、殺菌浄化装置及び殺菌浄化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ホルムアルデヒドを用いて医療器具を殺菌浄化する装置が公知であり、例えば、消毒液及び中和液の供給・気化手段を備えた被消毒物の消毒乾燥室と、消毒乾燥室からの消毒ガスを加熱・再循環して消毒乾燥室の温度保持に供する手段と、消毒乾燥室からの消毒ガスに代えて系外からの空気を加熱して消毒乾燥室の室内温度保持に供する手段と、消毒乾燥室内のガスを廃ガス処理装置に供給して加熱・酸化分解させ、その後に系外に排出する手段とからなることを特徴とする殺菌浄化装置が公知である(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−285526号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1にも開示されるように、ホルムアルデヒド殺菌浄化装置は、一般的に、殺菌液であるホルマリンを気化し、所定温度管理下でホルムアルデヒドによる殺菌を行なう消毒乾燥室(殺菌庫)と、該消毒乾燥室内の使用済ガスを触媒を用いて無害化し、残留ガスを中和及び無害化し、廃棄する工程を備えたものであり、例えば病院で使用した衣類等の浄化であれば、通常何ら問題なく、行なうことができる。
【0005】
しかしながら、筒状の医療器具等を浄化する場合には、殺菌可能な程度にまで十分に、殺菌剤であるホルムアルデヒドを筒状の医療器具の内部に充満させるには極めて長時間を要し、実用上は極めて困難であり、例えば前記特許文献1に開示されるホルマリンガス殺菌浄化装置のようにホルマリンガスを循環させた場合には更に濃度が低下することとなり、また、単に真空ポンプを用いて−64kPa程度にまで減圧状態にする場合であっても、例えば3メートル程度の長さの筒状の医療器具内にホルマリンガスを充満させることは事実上できなかった。
【0006】
したがって、現状においては、ホルマリンガス殺菌浄化装置を用いて、筒状の医療器具類を完全に殺菌浄化することはできず、当該医療器具を介した感染症の発生を招来する虞があった。
【0007】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、再使用可能な筒状医療器具等の内部までを完全に殺菌することのできる優れたホルマリンガス殺菌浄化装置を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ホルムアルデヒドガスを殺菌剤として、筒状の医療器具を殺菌、浄化する殺菌浄化装置であって、殺菌対象物を収納する殺菌庫から、真空ポンプを介して、触媒浄化装置へ、廃ガス回収通路を連結し、前記殺菌庫若しくは殺菌庫から真空ポンプまで間の廃ガス回収通路には、殺菌庫及び廃ガス回収通路の常圧化を行なうためのエア供給手段と、該エア供給手段を開閉するバルブを設けるとともに、前記殺菌庫には、殺菌剤及び中和剤の導入口と、殺菌庫内の温度を一定に保持するための温度検知手段及びヒーターを設けたものとし、負圧化及び常圧化の繰り返し回数の設定に応じてバルブ及び真空ポンプの動作制御を行なう制御手段を備えたことを特徴とする殺菌浄化装置、及び、真空ポンプによって殺菌庫内を負圧としてホルムアルデヒドを導入し、該ホルムアルデヒドによって筒状の医療器具を殺菌しながら常圧化し、殺菌庫内に残留ホルムアルデヒドに存在する状態において、再度真空ポンプによって殺菌庫内を負圧として新たにホルムアルデヒドを導入し、殺菌しながら常圧化する操作を設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部にホルムアルデヒドを充満させる殺菌工程と、真空ポンプによって殺菌庫内を負圧として、前記ホルムアルデヒドを中和するための中和ガスを導入した後、常圧化する操作を設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部に充満したホルムアルデヒドを中和させる中和工程とを有することを特徴とする殺菌浄化方法等を、課題を解決するための手段とする。
【0009】
【発明の効果】
本発明に係る殺菌浄化装置によれば、殺菌対象物を収納する殺菌庫から、真空ポンプを介して、触媒浄化装置へ、ガス回収通路を連結し、前記殺菌庫若しくは殺菌庫から真空ポンプまで間のガス回収通路には、殺菌庫及びガス回収通路の常圧化を行なうためのエア供給口と、該エア供給口を開閉するバルブを設けるとともに、前記殺菌庫には、殺菌工程においては殺菌剤を、中和工程においては中和剤を導入するガス導入口を備えるとともに、殺菌庫内の温度を一定に保持するための温度検知手段及びヒーターを設けたものとし、負圧化及び常圧化の繰り返し回数の設定に応じて、バルブ及び真空ポンプの制御を行なう制御手段を備えた構成により、殺菌時には、真空ポンプによって殺菌庫内を負圧としてホルムアルデヒドガスを導入し、該ホルムアルデヒドガスによって筒状の医療器具を殺菌しながら、バルブを開いて殺菌庫内を常圧化し、殺菌庫内に残留ホルムアルデヒドガスに存在する状態において、再度真空ポンプによって殺菌庫内を負圧として新たにホルムアルデヒドガスを導入し、殺菌しながら常圧化する操作を、設定した回数のみ繰り返すことで、常圧化後に、殺菌庫内及び筒状の医療器具内に残留するホルムアルデヒドに加えて、新たにホルムアルデヒドを導入することで、殺菌庫内及び筒状の利用器具内のホルムアルデヒド濃度を徐々に高めることができ、殺菌庫内の筒状の医療器具内まで、完全に殺菌することができ、中和時並びに浄化時においても、同様に、殺菌庫内の筒状の医療器具内まで、完全に中和、浄化することができる。
【0010】
そして、殺菌庫(B3)内に気化した殺菌剤及び中和剤を導入するための気化炉(B2)と前記殺菌庫(B3)との間に、殺菌庫(B3)から気化炉(B2)へ送気する送気ポンプ(P4)と、湿度を低下させるための除湿管(FL3)とを備えた除湿用通路(L8)を設け、該除湿用通路(L8)の気化炉側入口近傍に開閉動作制御可能な送気制御弁(V9)を設けた場合には、殺菌工程における負圧化及び常圧化の繰返し回数を大幅に減少させ迅速な殺菌浄化処理を行なうことができるとともに、ホルムアルデヒドの量を増加させても殺菌庫内壁面への結露がなくなることで残臭をなくすこともでき、更には、これまで結露していたホルムアルデヒドを再度気化炉へ送ることにより、より多量の殺菌ガスを殺菌庫に導入することができる。
【0011】
一方、本発明に係る殺菌浄化方法によれば、真空ポンプによって殺菌庫内を負圧としてホルムアルデヒドガスを導入し、該ホルムアルデヒドガスによって筒状の医療器具を殺菌しながら、バルブを開いて殺菌庫内を常圧化し、殺菌庫内に残留ホルムアルデヒドガスに存在する状態において、再度真空ポンプによって殺菌庫内を負圧として新たにホルムアルデヒドガスを導入し、殺菌しながら常圧化する操作を、設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部にホルムアルデヒドガスを充満させる殺菌工程により、常圧化後に、殺菌庫内及び筒状の医療器具内に残留するホルムアルデヒドに加えて、新たにホルムアルデヒドを導入することで、殺菌庫内及び筒状の医療器具内のホルムアルデヒド濃度を徐々に高めることができ、殺菌庫内の筒状の医療器具内まで、完全に殺菌することができ、また、真空ポンプによって殺菌庫内を負圧として、前記ホルムアルデヒドガスを中和するための中和ガスを導入した後常圧化する操作を、設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部に充満したホルムアルデヒドガスを中和する中和工程によって、筒状の利用器具内に導入する中和ガスを増加させることができ、殺菌庫内の筒状の医療器具内まで、完全に中和することができる。
【0012】
また、ホルムアルデヒドを除去すべく浄化を行なう際、及び/又は中和ガスを除去すべく浄化を行なう際においては、外部のエアを殺菌庫内に導入した後常圧化する操作を、設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部に徐々にエアを送り込むことにより、非常に効率よく筒状の医療器具内を、殺菌浄化することができる。
【0013】
【発明の実施の形態及び実施例】
本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置におけるホルマリン投入時、及び殺菌時の配管構成図、図2は同実施例1に係る殺菌浄化装置の殺菌工程における常圧化状態を示す配管構成図、図3は同実施例1に係る殺菌浄化装置における殺菌後のエア浄化工程のエア導入状態を示す配管構成図、図4は同実施例1に係る殺菌浄化装置における殺菌後のエア浄化工程の常圧化状態を示す配管構成図、図5は同実施例1に係る殺菌浄化装置における中和工程におけるアンモニア投入状態を示す配管構成図、図6は同実施例1に係る殺菌浄化装置における中和工程における常圧化状態を示す配管構成図、図7は本発明の実施例1に係る殺菌浄化方法を示すフローチャートで、図8は本発明の実施例2に係る殺菌浄化装置の配管図である。
である。
【0014】
本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置は、病院等において設置使用する、高さ約1500mm、幅約640mm、奥行約600mmの小型の殺菌浄化装置であり、配管系統は、主として、薬液投入部B1、気化炉B2、殺菌庫B3、真空ポンプP3、触媒浄化装置B4、分解ガス冷却装置B5を順次連結した構成であり、マイクロコンピュータによって、各センサー、バルブ類、内部タイマー等を制御し、各工程のプログラムを実行することで、殺菌対象物である筒状の医療器具の内部までを、設定された回数だけ繰り返して、殺菌、殺菌後のエア浄化、中和、中和後のエア浄化を行なうものである。
【0015】
そして、当該殺菌浄化装置には、使用者とのインターフェイスとして、最上段に電源投入スイッチ、モード選択ボタン、工程表示ランプ、非常停止ボタン等を備えた操作パネルが、その下に、殺菌庫B3、フィルターボックス、薬液充填部が順次、設けられている。
【0016】
尚、本殺菌浄化装置には、病院等で使用する他の一般的な医療器具や衣料等をも殺菌できるように、筒状の医療器具を浄化する場合とは異なる繰り返し処理回数、処理時間等を設定したモードを設けており、前記モード選択ボタンによって、殺菌対象物に応じて効率よく殺菌浄化を行うことができ、殺菌対象物の範囲を拡大するものである。
【0017】
以下に、本発明の実施例11に係る殺菌浄化装置の配管構成について説明する。
図1に示すように、先ず薬液投入部B1は、殺菌剤の原液となるホルマリンを蓄えるホルマリン用タンクT1と、中和剤となるアンモニアの原液となるアンモニア水を蓄えるアンモニア液用タンクT2が、夫々、ホルマリン注入ポンプP1及びアンモニア液注入ポンプP2を介し、共通のリザーブパイプL1を経由して気化炉B2に連結されている。
【0018】
尚、ホルマリン用タンクT1及びアンモニア液用タンクT2には、夫々当該原液の必要液量を確認するためのホルマリン確認センサーS1、アンモニア液確認センサーS2が設けられており、前記リザーブパイプL1には薬液充填確認センサーS3及び薬液注入弁V1が設けられている。
【0019】
気化炉B2は、底部に薬液を気化するためのヒーターH1と、気化炉B2の温度を検知する気化温度センサーS4が設けられており、気化炉B2の温度を保持するものとしている。また、気化したホルムアルデヒドガス等を当該気化炉B2から殺菌庫B3へ送るためのガス導入通路L2には、ガス導入側電磁弁V2が設けられている。
【0020】
そして、殺菌庫B3は、64リットルの容量を持ち、最大許容負圧−80kPaの真空対応圧力チャンバーであり、殺菌対象物を入出するための手動のドアDと該ドアDに対応して設けられる安全装置、外部からのエアを供給するためエア供給通路L3及びエア供給弁V3と、庫内の温度を一定に保つための庫内ヒーターH2、庫内加温温度センサーS6及び庫内加温ファンF2、庫内の温度を均一に保つための庫内ファンF1、更に、殺菌庫B3内の圧力を検知するための庫内圧力センサーS7を設けたものとしている。
【0021】
ここで、ドアの安全装置としては、ドアロックS5及びドアリミットスイッチSW1が設けられており、また、前記エア供給通路L3の外部側終端にはヘパフィルターFL1を設けている。
【0022】
一方、庫内ファンF1は、殺菌庫B3の床面に設置し、該床面から上方に送風するように設けており、庫内加温ファンF2は、殺菌庫B3の上層に設け庫内ヒーターH2に向けて送風するようにしており、当該庫内ファンF1及び庫内加温ファンF2により、殺菌庫B3全体の温度を均一となるようにしている。
【0023】
次に、殺菌庫B3から触媒浄化装置B4までを廃ガス回収通路L6で連結し、該廃ガス回収通路L6には真空ポンプP3を設けた構成としている。そして、廃ガス回収通路L6における殺菌庫B3から真空ポンプP3までの間には、廃ガス吸気弁V4を設けるとともに、殺菌庫B3と前記廃ガス吸気弁V4との間には常圧化を行なうための常圧用エア導入通路L4及び常圧化弁V5を、前記廃ガス吸気弁V4と真空ポンプP3との間には、補助エア導入通路L5及び庫内外切替弁V6を設けており、他方、廃ガス回収通路L6における真空ポンプP3と触媒浄化装置B4との間には、触媒装置B4の異常時における廃ガス処理を行なうための緊急通路L7を分岐形成し、該緊急通路L7には緊急回路弁V7と活性炭フィルターFL2を設けたものとし、前記触媒浄化装置B4の入口近傍には、触媒浄化装置B4の異常時に当該触媒浄化装置B4への廃ガス供給を停止するための遮断弁V8を設けている。
【0024】
尚、補助エア導入通路L5及び庫内外切替弁V6は、本殺菌浄化装置の稼動中において、常に触媒装置B4を使用できるようにするために設けるものであり、前記庫内外切替弁V6は、廃ガス吸気弁V4が開いて殺菌庫内の気体を触媒装置へ送る間には、閉じた状態となり、それ以外のときには、開いた状態で、外気を触媒装置B4に送り、触媒装置を所謂アイドリング状態として保つ役割を果たしている。
【0025】
触媒浄化装置B4は、白金触媒を利用して、排ガスを酸化分解するものである。そして、当該触媒浄化装置B4の後には、分解ガスを冷却して庫外へ排気する分解ガス冷却装置B5が連結されている。分解ガス冷却装置B5には、銅管、アルミフィン、4枚の廃ガス冷却ファンF3で構成されたラジエーターを使用しており、このようにして排出される廃ガスは、排気温度センサーS8によって−30±5℃であることを確認された後、排気管から排気される。
【0026】
以上の構成を備えた本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置について、以下に、筒状の殺菌浄化対象物のサンプルとして、内径0.5mm、長さ3mのシリコンチューブを使用した場合の処理工程について、以下に説明する。尚、工程は、処理準備工程、殺菌工程、殺菌後の浄化工程、中和工程、中和後の浄化工程、触媒浄化工程、分解ガス冷却工程からなるものである。
【0027】
(処理準備工程)
処理準備工程は、使用者による電源投入スイッチ及びモード選択ボタンを押すことにより開始し、庫内ヒーターH2、庫内加温ファンF2、庫内ファンF1が夫々作動し、殺菌庫B3内を50℃に加温保持する。同時に、ガス導入側電磁弁V2が開き、気化炉B2のヒーターが作動して、気化炉B2を設定温度である180℃程度で一定とする。
【0028】
(殺菌工程)
殺菌庫B3内の温度が50℃に到達することにより、図1に示すように、殺菌工程が開始される。先ず、廃ガス吸気弁V4が開き、真空ポンプP3、触媒浄化装置B4のヒーター、ラジエーターの4枚の廃ガス冷却ファンF3が、夫々作動する。
【0029】
そして真空ポンプP3により、殺菌庫B3内の圧力を−60kPaとなるまで、真空引きを行なう。
この真空引きを行なっている最中に、ホルマリン注入ポンプP1が作動し、リザーブパイプL1にホルマリンを2.5ml注入する。薬液注入弁V1は閉じているため、ホルマリンはリザーブパイプL1内に滞留することとなる。
【0030】
次に、殺菌庫B3内に設けた庫内圧力センサーS7が−60kPaを検知すると同時に、前記廃ガス吸気弁V4が閉じ、庫内外切替弁V6が開き、前記薬液注入弁V1が開き、ホルマリンが気化炉B2へ投入される。投入されたホルマリンは、気化炉B2で気化され、ホルムアルデヒドが殺菌庫B3へ導入される。尚、ホルムアルデヒドは、殺菌庫B3内で循環するとともに、筒状の殺菌対象物の内部に僅かずつ進入するが、この段階においては、当該殺菌対象物の内部全体に十分に行き渡る程度とはならない。
【0031】
ホルムアルデヒドが殺菌庫B3へ導入されると同時に、常圧用エア導入通路L4における常圧化弁V5が開き、図2に示すように、外部からエアーを殺菌庫B3内へ送り、緩やかに殺菌庫B3内を常圧化する。尚、殺菌庫B3内の温度は、庫内ヒーターH2、庫内加温温度センサーS6及び庫内加温ファンF2によって、当初の設定温度である50℃が保持される。
【0032】
常圧化が終了すると、薬液注入弁V1、常圧化弁V5、庫内外切替弁V6が夫々閉じるとともに廃ガス吸気弁V4が開き、再度、真空ポンプP3により、殺菌庫B3内の圧力を−60kPaとなるまで、真空引きを行ない、上記殺菌工程を繰り返すこととなる。
【0033】
そして、繰り返し真空引き操作、即ち殺菌庫B3内の負圧化を行なうことにより、徐々に、前記シリコンチューブ内にホルムアルデヒドが進入する。
【0034】
本実施例1に係る殺菌浄化装置においては、この繰り返し操作を10回行なうことで、殺菌庫B3内における内径0.5mm、長さ3mのシリコンチューブを、完全に殺菌することができる。尚、殺菌工程の終了は、予め設定繰り返し殺菌回数である10回分を終えるのに必要な時間を設定し、該時間の経過によって殺菌工程を終了させるものとしている。
【0035】
殺菌に使用した廃ガスは、真空ポンプP3による負圧化の都度に、廃ガス回収通路L6を通して触媒浄化装置B4へ導入され、酸化分解され、ラジエーターで30℃±5℃として、排気される。
【0036】
(殺菌後エア浄化工程)
殺菌工程が終了すると、図3に示すように、廃ガス吸気弁V4が開き、真空ポンプP3により、殺菌庫B3内を−60kPaまで負圧化する。そして、庫内圧力センサーS7が−60kPaを検知すると、図4に示すように、エア供給弁V3が開き、ヘパフィルターFL1を通し、エア供給通路L3から多量のエアが導入され、急激に殺菌庫B3内を常圧化する。
【0037】
常圧とした後、エア供給弁V3が閉じ、真空ポンプP3により、殺菌庫B3内を−60kPaまで負圧化する。この操作を20回繰り返すことによって、殺菌庫B3内に多量のエアを繰り返し導入し、殺菌庫B3内を浄化する。浄化に使用されたエアは、負圧状態からエア供給弁V3を開くことによるエアレーションによって触媒浄化装置B4へ導入されることとなる。そして、工程設定時間が経過することによって、当該殺菌後エア浄化工程は終了する。
【0038】
(中和工程)
殺菌後エア浄化工程が終了すると、図5に示すように、廃ガス吸気弁V4が開き、真空ポンプP3により、殺菌庫B3内を−60kPaまで負圧化する。同時に、アンモニア液注入ポンプP2が作動し、リザーブパイプにアンモニア液を定量注入する。この時点では薬液注入弁V1は閉じているため、アンモニア液はリザーブパイプL1内に滞留する。
【0039】
次に、殺菌庫B3内に設けた庫内圧力センサーS7が−60kPaを検知すると、前記廃ガス吸気弁V4が閉じ、庫内外切替弁V6が開き、前記薬液注入弁V1が開き、アンモニア液が気化炉B2へ投入される。投入されたアンモニア液は、気化炉B2で気化され、アンモニアガスが殺菌庫B3へ導入されることとなる。
【0040】
殺菌庫B3内へアンモニアガスを導入するとともに、図6に示すように、常圧用エア導入通路L4における常圧化弁V5が開き、外部からエアーを殺菌庫B3内へ送り、緩やかに殺菌庫B3内を常圧化する。
【0041】
ここで、ホルムアルデヒドとアンモニアは中和反応により、人体に無害なヘキサメチレンテトラミンを生成する。ヘキサメチレンテトラミンは気化していることから、真空ポンプP3による負圧化によって、殺菌庫B3内から容易に除去することができる。常圧に戻した後、殺菌庫B3内の庫内ファンF1及び庫内加温ファンF2を停止させ、その状態で、一定時間中和反応を進行させる。中和工程設定時間が経過することにより、当該中和工程を再度、繰返して、合計2回行なう。
【0042】
(中和後エア浄化工程)
中和工程が終了すると、廃ガス吸気弁V4が開き、真空ポンプP3により殺菌庫B3内を−60kPaまで負圧化する。そして、庫内圧力センサーS7が−60kPaを検知すると、エア供給弁V3が開き、ヘパフィルターFL1を通し、エア供給通路L3から多量のエアが導入され、急激に殺菌庫B3内を常圧化する。
【0043】
殺菌後エア浄化工程と同様に、常圧とした後、エア供給弁V3が閉じ、真空ポンプP3により、殺菌庫B3内を−60kPaまで負圧化する。この操作を5回繰り返すことによって、殺菌庫B3内に多量のエアを繰り返し導入し、殺菌庫B3内を浄化する。浄化に使用されたエアは、負圧状態からエア供給弁V3を開くことによるエアレーションによって触媒浄化装置B4へ導入されることとなる。そして、工程設定時間が経過することによって、当該中和後エア浄化工程は終了し、全工程が終了することとなる。
【0044】
上記全工程においては、殺菌時間が約6時間、殺菌後及び中和後のエア浄化時間が約3時間、合計約9時間の作動時間を要する。尚、筒状以外の一般的な殺菌対象物を殺菌浄化する場合には、殺菌時間が約2時間、殺菌後及び中和後のエア浄化時間が約3時間、合計約4時間30分程度の作業時間で完了する。以上の工程の流れを図7に示す。
【0045】
(保護手段)
上記した工程に加えて、本実施例1に係る殺菌浄化装置には種々の保護装置を設けており、以下に、想定される異常と、該異常に対する保護手段について説明する。
【0046】
(触媒異常の場合)
触媒の温度が設定温度に達しない場合が想定されるが、殺菌開始から60分を経過した時点において、触媒温度管理センサーが設定温度に達していないことを検知すると、遮断弁V8が閉じ、緊急回路弁V7を開くことで、廃ガスを緊急通路L7へ誘導し、該緊急通路L7の終端に設けた活性炭フィルターFL2によって、廃ガスを吸着、無害化し、排気する。
【0047】
(冷却異常の場合)
排気温度センサーS8により検知した温度が、設定温度を超えた場合に、上記触媒異常の処理の場合と同様に、遮断弁V8が閉じ、緊急回路弁V7を開くことで、廃ガスを緊急通路L7へ誘導し、該緊急通路L7の終端に設けた活性炭フィルターFL2によって、廃ガスを吸着、無害化し、排気する。
【0048】
(薬液供給不良の場合)
ホルマリン注入ポンプP1の故障等により、リザーブパイプL1への薬液の供給がされなかった場合には、異常ランプが点灯し、浄化工程に移行するものとしている。また、ホルマリン注入タンク若しくはアンモニア液注入タンク内のホルマリン若しくはアンモニア液がなくなった場合には、薬液補充ランプが点灯し、当該殺菌浄化装置が停止することとなる。
【0049】
(殺菌庫B3のドアについて)
リミットスイッチの検知により、ドアが開いている場合には、機器が作動しないものとし、またドアロックS5により、機器作動中において殺菌庫B3のドアが開閉できないものとしている。
【0050】
尚、本発明は、上記実施例1に限られるものではなく、装置の規模や殺菌庫B3や配管等の各部のサイズや筒状の医療器具における内径や長さ等に応じて、設計事項の範囲内で適宜変更することができる。
【0051】
例えば、本実施例1における各工程の切替については、各工程に設定された時間に基づいて行なっているが、例えば、工程の繰り返し回数が完了するだけの条件で、次工程に移行する設定とすることもできる。
【0052】
また、本実施例1に係る殺菌浄化装置における繰り返しの設定回数は、出荷状態において、筒状の医療器具の殺菌浄化を行なうモードでは、殺菌10回、殺菌後エア浄化20回、中和2回、中和後エア浄化5回とし、他の一般医療器具等の殺菌浄化を行なうモードでは、殺菌2回、殺菌後エア浄化10回、中和工程は1回、中和後エア浄化5回として予め設定しているが、本発明については、これに限るものではなく、各工程について任意の設定回数を設定できるように、各工程の繰り返し回数の入力装置を設けることができ、例えば、操作パネルに設定回数の入力及び表示機能を追加する等の手段をとることができる。
【0053】
更に、この際に、繰り返し回数を極端に少なく設定することにより、殺菌浄化が不十分となることを防止するために、一定回数以下の数値入力を不可能にする手段等を講じることができる。
【0054】
殺菌庫B3内の空気の循環について用いるファンの配置や個数等については、上記実施例1に限られるものではなく、殺菌庫B3内の温度を均等且つ一定に保持できればよいとする趣旨である。
【0055】
尚、上記実施例1においては、病院等で使用する他の一般的な医療器具等を殺菌浄化するモードにおいては、−30kPa条件下で、2.5mlのホルマリンのガス化を2回行なっただけで死滅させることができたが、本殺菌浄化装置においては、筒状の医療器具等の殺菌浄化の場合と条件を共通化させる観点から、全て、最大負圧を−60kPaで一定に設定し、負圧及び常圧の繰返し操作回数のみを変更するものとしている。
【0056】
次に本発明の実施例2に係る殺菌浄化装置について、以下に説明する。尚、当該実施例2に係る殺菌浄化装置は、基本的な構成については、上記実施例1に係る殺菌浄化装置と同様であることから、実施例1に対応する各部名称については、同一名称、同一符号を用いて説明する。
【0057】
本発明の実施例2に係る殺菌浄化装置は、上記実施例1の構成に加えて、殺菌時において除湿を行なう構成が追加されたものである。即ち、常圧化する際に、外部から湿気を含んだエアが殺菌庫B3内に導入されることから、除湿することにより、処理効率を向上させるものである。除湿は、殺菌庫B3内よりも温度の低い除湿管FL3をホルムアルデヒドが通過することによって、除湿管FL3内を結露させ、乾燥したホルムアルデヒドを気化炉B2へ送るものである。
【0058】
当該構成は、気化炉B2と前記殺菌庫B3との間に、除湿用通路L8を設け、殺菌庫B3側から、送気制御弁V9、除湿管L8、送気ポンプP4の順に配置したものであり、送気制御弁V9及び送気ポンプP4は、実施例1と同様の制御装置によって動作が制御され、殺菌工程において、−60kPaから常圧化する過程にある−10kPa乃至−30kPaの圧力下のときのみに、送気制御弁V9が開くとともに、送気ポンプP4が作動し、殺菌庫B3から気化炉B2側へホルムアルデヒドを送気する。
【0059】
この結果、実施例2に係る殺菌浄化装置では、ホルマリンの一回当たりのガス化量を5mlとした場合でも、実施例1と他の条件が全て同じにもかかわらず、殺菌工程における負圧化及び常圧化の繰返し回数が、実施例の10回に対して、僅か6回で、殺菌でき、残臭も残さない優れたものとなった。
【0060】
以下に、本発明の作用、効果に関して行なった実験について示す。
【0061】
(実験)
上記実施例1に開示した殺菌浄化装置を用いて、ガス化するホルマリンの量、殺菌工程における繰返し回数、真空ポンプP3による最大負圧を変更させて、サンプルの試料を殺菌庫B3内に入れて実験を行なった。
【0062】
尚、試料は、両端にノズルを備え、相互に嵌合する雌ケース体及び雄ケース体からなる塩化ビニル製のケース内に、生物学的インジケーター(栄研器材株式会社製のテスパーG:供試菌としてBacillus subtilisを用いた生物学的インジケーター)を入れて密封したのち、長さ3m、内径が夫々0.5mm、1mm、3mm、4mmとなる四種類のシリコンチューブを長手中央で切断して得られた、長さ1.5mの二本のシリコンチューブを夫々直径20.5mmの塩化ビニル製ケースのノズルに取付けて四種類の筒状の医療器具サンプルを作成し、夫々別個に、二重にした滅菌パック内に入れたものを使用した。
【0063】
また、測定用培地については、SCDブイヨン培地(ニッスイ)10mlずつを試験管に入れ、高圧蒸気滅菌を行ない、測定用培地とした。
【0064】
(測定方法) 上記四種類の試験試料を殺菌庫B3内に置き、筒状の医療器具を浄化するモードの工程(滅菌工程5時間30分、浄化工程3時間30分、計9時間)で処理を行なった。
【0065】
処理終了後、器内の試験試料をクリーンベンチに移し、無菌的に試料の濾紙のみを取り出して、前記測定培地に投入し、35℃、72時間培養した後、供試菌の発育の有無を観察判定した。また、対照実験として無処理のテスパーG濾紙を同様に培養した。
【0066】
この結果、対照実験サンプルを除いた、四種類の筒状の医療器具サンプルにおいて、陰性が認められ、本殺菌浄化装置において、十分な殺菌性を得ることができた。
【0067】
以上の結果を得るために、本発明者は、多大な労力と思想の創作を行なった。具体的には、先ず、同殺菌浄化装置において、一回のガス化するホルマリン量を5ml、殺菌工程における繰返し回数を10回とし、真空ポンプP3による負圧化を−30kPa及び−40kPaとして試行したところ、全てのサンプルにおいて、菌を死滅させることができなかった。そこで、ホルマリンのガス化を5回に減らし、5回ガス化した後に殺菌庫B3内を負圧化し、次いで、常圧化する工程を付加してみた。その結果、ガス化回数を減少させたにもかかわらず、サンプルの一部だけであるが、内径3mm及び4mmのチューブを備えた医療器具サンプルについて、菌を死滅させることができたのである。
【0068】
そこで、この結果に着目して、更に負圧化時の圧力を変更し、−60kPaにまで負圧化した場合において、長さ3mで、内径の小さい0.5mm及び1.0mmのサンプルに至るまで、筒状のサンプルの内側まで、殺菌できることを見出したのである。
【0069】
そして、本発明者は更に、殺菌自体には成功したものの一回のホルムアルデヒドによる殺菌の所要時間が極めて長いことから、これを短縮すべく、ガス化で得られたホルムアルデヒドを殺菌庫B3内へ導入する際に常圧化弁V5を開いて強制的に常圧とする機構を付加し、他の条件を変えずに実験を行なった。この結果、内径4mmのサンプルのみしか、殺菌することができなかった。この原因については、負圧化した殺菌庫B3内とサンプルのチューブ内の圧力が均一となるために一定の時間が必要であり、均一にさせなければ、ホルムアルデヒドがチューブ内に十分に充満しないためであると考察した。
【0070】
この考察に基づいて、低圧時においてチューブ内が殺菌庫B3内と均一になるように、常圧化弁V5の制御によって、常圧化されるまでの時間を10分間隔で調節したところ、10分かけて少しずつ常圧化した場合には、菌を死滅させることができず、最終的に20分かけて常圧化させることで、全ての筒状の医療器具サンプルについて、菌を死滅させることができた。これによって、ガス化で得られたホルムアルデヒドを殺菌庫B3内へ導入する際に常圧化弁V5を開いて強制的に常圧とする機構と常圧化弁V5の制御によって、ホルムアルデヒドによる殺菌の所要時間の短縮を図ることができた。
【0071】
更に、上記実験において、殺菌工程完了後に、ホルムアルデヒドの残臭があったことに鑑みて、1回当たりの気化させるホルマリンの量を、5mlから、2.5mlに変更して行なうと、残臭は発生しなかったものの、全く殺菌効果が得られなかったため、気化する回数を増やして実験を行なった。この結果、残臭の発生を殆ど生じず、全てのサンプルについて、菌を死滅させることができた。これにより、気化するホルマリン量を、殺菌庫B3内で負圧化の際に失われる容量分のみを補給するように制御するとともに、ホルマリンの気化回数、即ち、ホルムアルデヒドの殺菌回数を増加させることによって、庫内のホルムアルデヒド濃度の低下を防止するとともに、ホルムアルデヒドの残臭を飛躍的に減少できることが確認できた。
【0072】
また、以上の実験に基づいて、1回当たりの気化させるホルマリンの量を5mlに保ったまま、残臭を取り除くことを検討した結果、本発明者は、単にホルムアルデヒドの濃度との関係にとらわれるのではなく、ホルマリン中の水分に着目した。
【0073】
殺菌庫内にホルムアルデヒドが結露しており、これはホルマリン自体が多量の水分を含み気化の際に多量の水分が蒸発していることから生ずるものであると考察し、除湿手段を設けることで、本殺菌浄化装置の効率を向上させることを試み、前記実施例2に係る除湿経路を設けたのである。この結果は、先にも開示したように、実施例1に開示した殺菌浄化装置の構成に付加することにより、極めて優れた効率で殺菌浄化を行なえる殺菌浄化装置を提供することができるに至ったのである。
【0074】
尚、本発明の上記実施例1及び実施例2に係る殺菌浄化装置においては、真空ポンプP3によって−60kPaに負圧化しているが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、殺菌対象物が3mを超えるものである場合、或いは、3m未満の筒状の医療器具を対象とする場合には、適宜、最適な圧力を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置におけるホルマリン投入時、及び殺菌時の配管構成図である。
【図2】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置の殺菌工程における常圧化状態を示す配管構成図である。
【図3】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置における殺菌後のエア浄化工程のエア導入状態を示す配管構成図である。
【図4】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置における殺菌後のエア浄化工程の常圧化状態を示す配管構成図である。
【図5】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置における中和工程におけるアンモニア投入状態を示す配管構成図である。
【図6】本発明の実施例1に係る殺菌浄化装置における中和工程における常圧化状態を示す配管構成図である。
【図7】本発明の実施例1に係る殺菌浄化方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例2に係る殺菌洗浄装置を示す配管構成図である。
【符号の説明】
B1 薬液投入部
B2 気化炉
B3 殺菌庫
B4 触媒浄化装置
B5 分解ガス冷却装置
D ドア
H1 ヒーター
H2 庫内ヒーター
F1 庫内ファン
F2 庫内加温ファン
F3 廃ガス冷却ファン
FL1 ヘパフィルター
FL2 活性炭フィルター
FL3 除湿管
L1 リザーブパイプ
L2 ガス導入通路
L3 エア供給通路
L4 常圧用エア導入通路
L5 補助エア導入通路
L6 廃ガス回収通路
L7 緊急通路
L8 除湿用通路
P1 ホルマリン注入ポンプ
P2 アンモニア液注入ポンプ
P3 真空ポンプ
P4 送気ポンプ
S1 ホルマリン確認センサー
S2 アンモニア液確認センサー
S3 薬液充填確認センサー
S4 気化温度センサー
S5 ドアロック
S6 庫内加温温度センサー
S7 庫内圧力センサー
S8 排気温度センサー
SW1 ドアリミットスイッチ
T1 ホルマリン用タンク
T2 アンモニア液用タンク
V1 薬液注入弁
V2 ガス導入側電磁弁
V3 エア供給弁
V4 廃ガス吸気弁
V5 常圧化弁
V6 庫内外切替弁
V7 緊急回路弁
V8 遮断弁
V9 送気制御弁

Claims (4)

  1. ホルムアルデヒドを殺菌剤として、筒状の医療器具を殺菌、浄化する殺菌浄化装置であって、
    殺菌対象物を収納する殺菌庫(B3)から、真空ポンプ(P3)を介して、触媒浄化装置(B4)へ、廃ガス回収通路(L6)を連結し、
    前記殺菌庫(B3)若しくは当該殺菌庫(B3)から真空ポンプ(P3)まで間の廃ガス回収通路(L6)には、殺菌庫(B3)及び廃ガス回収通路(L6)の常圧化を行なうためのバルブを備えた通路を設けるとともに、
    前記殺菌庫(B3)には、殺菌剤及び中和剤の導入口と、殺菌庫(B3)内の温度を一定に保持するための温度検知手段及びヒーターを設けたものとし、
    負圧化及び常圧化の繰り返し回数の設定に応じてバルブ及び真空ポンプ(P3)の動作制御を行なう制御手段を備えたことを特徴とする殺菌浄化装置。
  2. 殺菌庫(B3)内に気化した殺菌剤及び中和剤を導入するための気化炉(B2)と前記殺菌庫(B3)との間に、殺菌庫(B3)から気化炉(B2)へ送気する送気ポンプ(P4)と、湿度を低下させるための除湿管(FL3)とを備えた除湿用通路(L8)を設け、該除湿用通路(L8)の気化炉側入口近傍に開閉動作制御可能な送気制御弁(V9)を設けたことを特徴とする請求項1記載の殺菌浄化装置。
  3. 真空ポンプ(P3)によって殺菌庫(B3)内を負圧としてホルムアルデヒドを導入し、該ホルムアルデヒドによって筒状の医療器具を殺菌しながら、バルブを開いて殺菌庫(B3)内を常圧化し、殺菌庫(B3)内に残留ホルムアルデヒドガスに存在する状態において、再度真空ポンプ(P3)によって殺菌庫(B3)内を負圧として新たにホルムアルデヒドガスを導入し、殺菌しながら常圧化する操作を、設定した回数のみ繰り返して、当該筒状の医療器具の内部にホルムアルデヒドを充満させる殺菌工程と、
    真空ポンプ(P3)によって殺菌庫(B3)内を負圧として、前記ホルムアルデヒドを中和するための中和ガスを導入した後常圧化する操作を行ない、当該殺菌庫(B3)の内部に充満したホルムアルデヒドを中和する中和工程とを有することを特徴とする殺菌浄化方法。
  4. 殺菌工程終了後、及び/又は、中和工程終了後において、真空ポンプ(P3)によって殺菌庫(B3)内を負圧としその後常圧とする操作を、設定した回数のみ繰り返し、筒状の医療器具の内部に残留するホルムアルデヒド若しくは中和ガスを排出する浄化工程を有することを特徴とする請求項3記載の殺菌浄化方法。
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