JP2004177829A - 液晶表示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、ICチップの光誤動作を確実に防止することのできる液晶表示パネルを提供すること。
【解決手段】基板2Rの端子形成部に形成された端子に、接着母材10中に導電粒子11を分散混入させた接合部材8を介してICチップ5が電気的に接続されている液晶表示パネル1において、前記接合部材8を暗色系に着色し、遮光性を付与する。
【選択図】 図1
【解決手段】基板2Rの端子形成部に形成された端子に、接着母材10中に導電粒子11を分散混入させた接合部材8を介してICチップ5が電気的に接続されている液晶表示パネル1において、前記接合部材8を暗色系に着色し、遮光性を付与する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板の端子形成部にICチップが搭載されている液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示パネルにおいては、液晶駆動用LSIなどのチップ部品を基板の端子形成部に搭載するCOG(Chip On Glass)実装方式が、チップ部品のパッケージに要する部材、工数の削減、ファインピッチ化、構造の簡略化などを容易に行うことができるなどの理由により多用されている。
【0003】
このようなCOG実装方式を用いた液晶表示パネルにおいては、例えば観察者側である表面側に位置する透明基板(以下、フロント基板)の端縁から、反観察者側である背面側に位置する透明基板(以下、リア基板)の一端縁が突出するように延出形成されており、この部分は、端子形成部とされている。そして、端子形成部には透明導電膜からなる所定パターンの端子が形成されており、端子上には少なくともチップ部品としてのICチップが搭載されている。このICチップは、その回路面が端子形成部の端子と対向するように配置されている。
【0004】
そして、COGのICチップの高性能化が要求される昨今は、前述したICチップを端子形成部に搭載した構成の従来の液晶表示パネルにおいて、電磁波やICチップの回路面に入射した光がICチップに作用し、誤動作を生じさせることが懸案事項となっている。
【0005】
前述の電磁波や光による誤動作を解決するもの(特に、電磁波障害対策)として、本願の発明者は、特願2002−186556号に開示した液晶表示パネルを発明している。
【0006】
この液晶表示パネル1の構成を簡単に説明すると、図6および図4に示すように、観察者側である表面側に位置するフロント基板2Fと、反観察者側である背面側に位置するリア基板2Rからなる一対の基板2間に液晶(図示せず)を封入してなり、前記リア基板2Rの一端辺部分(図6における右端)は、フロント基板2Fの端縁より突出するように延出形成されており、この部分は端子形成部3とされている。
【0007】
前記端子形成部3の基板表面には、端子(図示せず)が形成されており、端子上の所定の位置には、ICチップ5が導電性の接合部材8を介して電気的に接続され、シリコーン樹脂4によりモールドされている。
【0008】
前記接合部材8としては、透明または半透明の接着母材10中に導電粒子11を分散させた異方性導電膜12が用いられている。なお、図5には、前記異方性導電膜12の使用前状態を示す。すなわち、前記異方性導電膜12は、使用前においては、図5に示すようにPETなどのフィルム材からなるベースフィルム9a上に積層されており、さらにこの異方性導電膜の上面を前記ベースフィルム9aと同様のPETなどのフィルム材からなるカバーフィルム9bで被覆した積層構造とされた状態で保管・流通されている。そして、前記端子上にICチップ5を搭載する際には、まず、前記ベースフィルム9aを剥離除去して当該異方性導電膜12の下面を露出させ、当該異方性導電膜12を構成する接着母材10を以て前記端子上に固着させた後に、前記カバーフィルム9bを剥離除去して当該異方性導電膜12の上面を露出させ、この上面に前記接着母材10を以て前記ICチップ5を固着させるようにして用いられる。
【0009】
また、端子形成部3の先端部にはICチップ5に信号を供給するためのフレキシブル配線基板6の一端部が電気的に接続されている。そして、図6および図4に示すように、前記端子形成部3が形成された前記リア基板2Rの表裏面には電磁シールドテープ7(7a、7b)が貼設されている。この磁気シールドテープ7(7a,7b)を構成する導体を不透明の金属で形成することにより、前記ICチップ5の電磁波障害や光誤動作問題を解消することが考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記電磁シールドテープ7は、端子形成部3が形成された前記リア基板2R裏面に貼付するだけでも電磁波や光による誤動作を防止する効果を得ることはできるが、その効果を確実なものとするためには表裏面に貼付する必要がある。
【0011】
磁気シールドテープ7をリア基板2Rの表裏面に貼付する作業はとても手間がかかり、しかも貼付のない部分や貼付不良の部分における遮光不良の問題が考えられる。
【0012】
本発明は、さらに簡単な構成として、作業効率もアップさせることができ、しかも、ICチップの光誤動作を確実に防止することのできる液晶表示パネルを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の液晶表示パネルの特徴は、基板の端子形成部に形成された端子に、接着母材中に導電粒子を分散混入する接合部材を介してICチップが電気的に接続され、搭載されている液晶表示パネルにおいて、前記接合部材は暗色系に着色され、遮光性を付与されている点にある。
【0014】
このような構成を採用したことにより、暗色系に着色された前記接合部材がICチップの回路面に入射する光を遮断することで、前記ICチップの光誤動作を確実に防止することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の液晶表示パネルの特徴は、請求項1に記載の液晶表示パネルにおいて、前記接合部材が顔料あるいは染料により暗色系に着色されている点にある。なお、該顔料としては、接着母材に溶けない有色不透明の粒子で、粒子の分散状態のままで着色する色料が挙げられ、例えば、導電性を有するカーボンフィラーがある。また、該染料としては、例えば、接着母材と相溶性を有する着色染料が挙げられ、着色に用いる有色物質がある。
【0016】
このような構成を採用したことにより、前記顔料は前記接着母材中に分散されることで前記接合部材を着色し、前記染料は前記接着母材と溶融など相溶されることで前記接合部材を着色することが可能となる。
【0017】
そして、請求項3に記載の液晶表示パネルの特徴は、請求項2に記載の液晶表示パネルにおいて、前記顔料が前記導電粒子の粒径よりも小さい粒径とされている点にある。
【0018】
このような構成を採用したことにより、前記接着母材中に分散混入する前記顔料の粒子が前記導電粒子による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本実施形態の液晶表示パネルについて、図1および図2を用いて説明する。なお、図3に示す液晶表示パネルの平面図は、本実施形態の液晶表示パネルの表裏側を示す模式的平面図である。
【0020】
本実施形態の液晶表示パネルは、ほぼ平行に配置されて相対向するように配設されている一対の基板2を有している。この一対の基板2のうちの図1の上側の基板2は観察者側である表面側に位置するフロント基板2Fとされており、図1の下側に示す他方の基板2は、反観察者側である背面側に位置するリア基板2Rとされている。そして、一対の基板2の対向面間の周囲には、前記両基板2を貼り合わせて一体化するための図示しないシール材がほぼ四角枠状に配設されている。このシール材により囲まれた内側の部位には、液晶が封入されており、これにより一対の基板2の対向面間に液晶層が形成されている。そして、シール材により囲まれた内側で情報の表示に用いる画素が形成され、表示領域とされている。
【0021】
前記一対の基板2は、透明なガラスあるいはポリカーボネートなどの透明な樹脂が用いられ、ほほ矩形の平板状に形成されている。そして、リア基板2Rの一端辺部分(図1における右端)は、フロント基板2Fの端縁より突出するように延出形成されており、この部分は端子形成部3とされている。
【0022】
前記端子形成部3の基板表面には、ITO(Indium Tin Oxide)などからなる透明導電膜をフォトリソ法などにより所定のパターンにパターニングすることにより端子(図示せず)が形成されている。さらに、端子上の所定の位置には、回路面が前記端子形成部3の端子と対向するように配置されているICチップ5が導電性の接合部材8を介して電気的に接続され、シリコーン樹脂4によりモールドされている。
【0023】
本実施形態において、前記接合部材8としては、エポキシ樹脂などの絶縁性の接着母材10中に、樹脂の表面にNiおよびAuをメッキして形成された導電粒子11と、微小なカーボンフィラー14とを分散混入させた、接着材としての異方性導電膜13が用いられており、この異方性導電膜13は、前記カーボンフィラー14などの顔料としての着色剤により黒色などの暗色系に着色されている。
【0024】
前記着色剤としては、前記カーボンフィラーの他、種々の公知の顔料および公知の染料が使用できる。例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソインドリン系、カーボンブラックなどの顔料および染料が挙げられる。前記顔料(カーボンフィラー14を含む)は前記接着母材中に分散混入されることで前記異方性導電膜13を着色し、前記染料は前記接着母材中に溶融されることで前記異方性導電膜13を着色することが可能となる。特に、ファインピッチ接続が要求される場合は、接着母材中に分散しないタイプの染料を用いた着色が望ましい。なお、2種以上の着色剤を組み合わせて使用することも可能である。
【0025】
また、本実施形態において、前記カーボンフィラー14は、前記導電粒子11の粒径よりも小さい粒径とされている。前記カーボンフィラー14が前記導電粒子11による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを防止するためである。本実施形態においては、前記導電粒子11の粒径の90%未満のサイズのカーボンフィラーを10wt%程度含有させた、接着剤としての異方性導電膜13を用いた。
【0026】
なお、図2には、前記異方性導電膜13の使用前状態を示す。すなわち、前記異方性導電膜13は、使用前においては、図5に示すようにPETなどのフィルム材からなるベースフィルム9a上に積層されており、さらにこの異方性導電膜13の上面を前記ベースフィルム9aと同様のPETなどのフィルム材からなるカバーフィルム9bにより被覆した積層構造とされた状態で保管・流通されている。その使用方法に関しては、前述の従来の異方性導電膜12と同様であるので、その説明は省略する。
【0027】
また、端子形成部3の先端部にはICチップ5に信号を供給するためのフレキシブル配線基板6の一端部が電気的に接続されている。
【0028】
そして、本実施形態においては、図1に示すように、前記端子形成部3の表面側には、前記ICチップ5を遮光性を有する電磁シールドテープ(以下、遮光テープという)7(7b)が前記端子形成部3の表面側となる前記リア基板2RのICチップ5の上部を被覆するようにして、前記端子形成部3とフレキシブル配線基板6との間に橋架させて貼設されている。なお、前記遮光テープ7(7b)については、公知の構成のものを用いることとし、その説明を省略する。
【0029】
このように構成された液晶表示パネルにおいては、前記ICチップ5の回路面に入射する光を、このICチップ5の回路面側に配設された、光吸収性を有する暗色系に着色された異方性導電膜13が遮断することで、前記ICチップ5の光誤動作を防止することができる。
【0030】
特に、本実施形態の液晶表示パネルは、従来のように前記リア基板2Rの裏面に張設された遮光テープ7(7a)により、ICチップ5の回路面に入射する光を遮光する構成よりも、前記ICチップ5の回路面により近い位置で入射する光を遮光することが可能となる。例えば、リア基板2Rの端面部分からICチップ5の回路面に入射する光は、従来の遮光テープ7(7a)においても遮光することはできないが、本実施形態の構成によれば、暗色系に着色された接合部材8により、確実に遮光することができるので、前記ICチップの光誤動作を確実に防止することができる。
【0031】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る本発明の液晶表示パネルによれば、ICチップの回路面に近い位置で入射する光を遮光することが可能となり、光による誤動作を確実に防止することができるなどの極めて優れた効果を奏するものとなる。また、本発明の液晶表示パネルによれば、リア基板裏面に貼付していた遮光性を有する磁気シールドテープが不要となるため、製造工程が簡略化され作業効率のよいものとなる。
【0033】
また、請求項2に記載の液晶表示パネルによれば、簡単かつ確実に遮光することができる。
【0034】
そして、請求項3に記載の液晶表示パネルによれば、前記顔料の粒子が前記導電粒子による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを回避することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の液晶表示パネルの要部断面図
【図2】本実施形態の液晶表示パネルに用いた異方性導電膜の構造を示す断面図
【図3】本発明の液晶表示パネルの裏面側の実施形態を示す平面図
【図4】従来の液晶表示パネルの要部断面図
【図5】従来の液晶表示パネルに用いた異方性導電膜の構造を示す断面図
【図6】従来の液晶表示パネルの裏面側の実施形態を示す平面図
【符号の説明】
1 液晶表示パネル
2 基板
2R リア基板
2F フロント基板
3 端子形成部
4 シリコーンモールド
5 ICチップ
6 フレキシブル配線基板
7(7a,7b) 磁気シールドテープ(遮光テープ)
8 接合部材
9a ベースフィルム
9b カバーフィルム
10 接着母材
11 導電粒子
13 異方性導電膜
14 カーボンフィラー(顔料)
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板の端子形成部にICチップが搭載されている液晶表示パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示パネルにおいては、液晶駆動用LSIなどのチップ部品を基板の端子形成部に搭載するCOG(Chip On Glass)実装方式が、チップ部品のパッケージに要する部材、工数の削減、ファインピッチ化、構造の簡略化などを容易に行うことができるなどの理由により多用されている。
【0003】
このようなCOG実装方式を用いた液晶表示パネルにおいては、例えば観察者側である表面側に位置する透明基板(以下、フロント基板)の端縁から、反観察者側である背面側に位置する透明基板(以下、リア基板)の一端縁が突出するように延出形成されており、この部分は、端子形成部とされている。そして、端子形成部には透明導電膜からなる所定パターンの端子が形成されており、端子上には少なくともチップ部品としてのICチップが搭載されている。このICチップは、その回路面が端子形成部の端子と対向するように配置されている。
【0004】
そして、COGのICチップの高性能化が要求される昨今は、前述したICチップを端子形成部に搭載した構成の従来の液晶表示パネルにおいて、電磁波やICチップの回路面に入射した光がICチップに作用し、誤動作を生じさせることが懸案事項となっている。
【0005】
前述の電磁波や光による誤動作を解決するもの(特に、電磁波障害対策)として、本願の発明者は、特願2002−186556号に開示した液晶表示パネルを発明している。
【0006】
この液晶表示パネル1の構成を簡単に説明すると、図6および図4に示すように、観察者側である表面側に位置するフロント基板2Fと、反観察者側である背面側に位置するリア基板2Rからなる一対の基板2間に液晶(図示せず)を封入してなり、前記リア基板2Rの一端辺部分(図6における右端)は、フロント基板2Fの端縁より突出するように延出形成されており、この部分は端子形成部3とされている。
【0007】
前記端子形成部3の基板表面には、端子(図示せず)が形成されており、端子上の所定の位置には、ICチップ5が導電性の接合部材8を介して電気的に接続され、シリコーン樹脂4によりモールドされている。
【0008】
前記接合部材8としては、透明または半透明の接着母材10中に導電粒子11を分散させた異方性導電膜12が用いられている。なお、図5には、前記異方性導電膜12の使用前状態を示す。すなわち、前記異方性導電膜12は、使用前においては、図5に示すようにPETなどのフィルム材からなるベースフィルム9a上に積層されており、さらにこの異方性導電膜の上面を前記ベースフィルム9aと同様のPETなどのフィルム材からなるカバーフィルム9bで被覆した積層構造とされた状態で保管・流通されている。そして、前記端子上にICチップ5を搭載する際には、まず、前記ベースフィルム9aを剥離除去して当該異方性導電膜12の下面を露出させ、当該異方性導電膜12を構成する接着母材10を以て前記端子上に固着させた後に、前記カバーフィルム9bを剥離除去して当該異方性導電膜12の上面を露出させ、この上面に前記接着母材10を以て前記ICチップ5を固着させるようにして用いられる。
【0009】
また、端子形成部3の先端部にはICチップ5に信号を供給するためのフレキシブル配線基板6の一端部が電気的に接続されている。そして、図6および図4に示すように、前記端子形成部3が形成された前記リア基板2Rの表裏面には電磁シールドテープ7(7a、7b)が貼設されている。この磁気シールドテープ7(7a,7b)を構成する導体を不透明の金属で形成することにより、前記ICチップ5の電磁波障害や光誤動作問題を解消することが考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記電磁シールドテープ7は、端子形成部3が形成された前記リア基板2R裏面に貼付するだけでも電磁波や光による誤動作を防止する効果を得ることはできるが、その効果を確実なものとするためには表裏面に貼付する必要がある。
【0011】
磁気シールドテープ7をリア基板2Rの表裏面に貼付する作業はとても手間がかかり、しかも貼付のない部分や貼付不良の部分における遮光不良の問題が考えられる。
【0012】
本発明は、さらに簡単な構成として、作業効率もアップさせることができ、しかも、ICチップの光誤動作を確実に防止することのできる液晶表示パネルを提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の液晶表示パネルの特徴は、基板の端子形成部に形成された端子に、接着母材中に導電粒子を分散混入する接合部材を介してICチップが電気的に接続され、搭載されている液晶表示パネルにおいて、前記接合部材は暗色系に着色され、遮光性を付与されている点にある。
【0014】
このような構成を採用したことにより、暗色系に着色された前記接合部材がICチップの回路面に入射する光を遮断することで、前記ICチップの光誤動作を確実に防止することができる。
【0015】
また、請求項2に記載の液晶表示パネルの特徴は、請求項1に記載の液晶表示パネルにおいて、前記接合部材が顔料あるいは染料により暗色系に着色されている点にある。なお、該顔料としては、接着母材に溶けない有色不透明の粒子で、粒子の分散状態のままで着色する色料が挙げられ、例えば、導電性を有するカーボンフィラーがある。また、該染料としては、例えば、接着母材と相溶性を有する着色染料が挙げられ、着色に用いる有色物質がある。
【0016】
このような構成を採用したことにより、前記顔料は前記接着母材中に分散されることで前記接合部材を着色し、前記染料は前記接着母材と溶融など相溶されることで前記接合部材を着色することが可能となる。
【0017】
そして、請求項3に記載の液晶表示パネルの特徴は、請求項2に記載の液晶表示パネルにおいて、前記顔料が前記導電粒子の粒径よりも小さい粒径とされている点にある。
【0018】
このような構成を採用したことにより、前記接着母材中に分散混入する前記顔料の粒子が前記導電粒子による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本実施形態の液晶表示パネルについて、図1および図2を用いて説明する。なお、図3に示す液晶表示パネルの平面図は、本実施形態の液晶表示パネルの表裏側を示す模式的平面図である。
【0020】
本実施形態の液晶表示パネルは、ほぼ平行に配置されて相対向するように配設されている一対の基板2を有している。この一対の基板2のうちの図1の上側の基板2は観察者側である表面側に位置するフロント基板2Fとされており、図1の下側に示す他方の基板2は、反観察者側である背面側に位置するリア基板2Rとされている。そして、一対の基板2の対向面間の周囲には、前記両基板2を貼り合わせて一体化するための図示しないシール材がほぼ四角枠状に配設されている。このシール材により囲まれた内側の部位には、液晶が封入されており、これにより一対の基板2の対向面間に液晶層が形成されている。そして、シール材により囲まれた内側で情報の表示に用いる画素が形成され、表示領域とされている。
【0021】
前記一対の基板2は、透明なガラスあるいはポリカーボネートなどの透明な樹脂が用いられ、ほほ矩形の平板状に形成されている。そして、リア基板2Rの一端辺部分(図1における右端)は、フロント基板2Fの端縁より突出するように延出形成されており、この部分は端子形成部3とされている。
【0022】
前記端子形成部3の基板表面には、ITO(Indium Tin Oxide)などからなる透明導電膜をフォトリソ法などにより所定のパターンにパターニングすることにより端子(図示せず)が形成されている。さらに、端子上の所定の位置には、回路面が前記端子形成部3の端子と対向するように配置されているICチップ5が導電性の接合部材8を介して電気的に接続され、シリコーン樹脂4によりモールドされている。
【0023】
本実施形態において、前記接合部材8としては、エポキシ樹脂などの絶縁性の接着母材10中に、樹脂の表面にNiおよびAuをメッキして形成された導電粒子11と、微小なカーボンフィラー14とを分散混入させた、接着材としての異方性導電膜13が用いられており、この異方性導電膜13は、前記カーボンフィラー14などの顔料としての着色剤により黒色などの暗色系に着色されている。
【0024】
前記着色剤としては、前記カーボンフィラーの他、種々の公知の顔料および公知の染料が使用できる。例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソインドリン系、カーボンブラックなどの顔料および染料が挙げられる。前記顔料(カーボンフィラー14を含む)は前記接着母材中に分散混入されることで前記異方性導電膜13を着色し、前記染料は前記接着母材中に溶融されることで前記異方性導電膜13を着色することが可能となる。特に、ファインピッチ接続が要求される場合は、接着母材中に分散しないタイプの染料を用いた着色が望ましい。なお、2種以上の着色剤を組み合わせて使用することも可能である。
【0025】
また、本実施形態において、前記カーボンフィラー14は、前記導電粒子11の粒径よりも小さい粒径とされている。前記カーボンフィラー14が前記導電粒子11による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを防止するためである。本実施形態においては、前記導電粒子11の粒径の90%未満のサイズのカーボンフィラーを10wt%程度含有させた、接着剤としての異方性導電膜13を用いた。
【0026】
なお、図2には、前記異方性導電膜13の使用前状態を示す。すなわち、前記異方性導電膜13は、使用前においては、図5に示すようにPETなどのフィルム材からなるベースフィルム9a上に積層されており、さらにこの異方性導電膜13の上面を前記ベースフィルム9aと同様のPETなどのフィルム材からなるカバーフィルム9bにより被覆した積層構造とされた状態で保管・流通されている。その使用方法に関しては、前述の従来の異方性導電膜12と同様であるので、その説明は省略する。
【0027】
また、端子形成部3の先端部にはICチップ5に信号を供給するためのフレキシブル配線基板6の一端部が電気的に接続されている。
【0028】
そして、本実施形態においては、図1に示すように、前記端子形成部3の表面側には、前記ICチップ5を遮光性を有する電磁シールドテープ(以下、遮光テープという)7(7b)が前記端子形成部3の表面側となる前記リア基板2RのICチップ5の上部を被覆するようにして、前記端子形成部3とフレキシブル配線基板6との間に橋架させて貼設されている。なお、前記遮光テープ7(7b)については、公知の構成のものを用いることとし、その説明を省略する。
【0029】
このように構成された液晶表示パネルにおいては、前記ICチップ5の回路面に入射する光を、このICチップ5の回路面側に配設された、光吸収性を有する暗色系に着色された異方性導電膜13が遮断することで、前記ICチップ5の光誤動作を防止することができる。
【0030】
特に、本実施形態の液晶表示パネルは、従来のように前記リア基板2Rの裏面に張設された遮光テープ7(7a)により、ICチップ5の回路面に入射する光を遮光する構成よりも、前記ICチップ5の回路面により近い位置で入射する光を遮光することが可能となる。例えば、リア基板2Rの端面部分からICチップ5の回路面に入射する光は、従来の遮光テープ7(7a)においても遮光することはできないが、本実施形態の構成によれば、暗色系に着色された接合部材8により、確実に遮光することができるので、前記ICチップの光誤動作を確実に防止することができる。
【0031】
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る本発明の液晶表示パネルによれば、ICチップの回路面に近い位置で入射する光を遮光することが可能となり、光による誤動作を確実に防止することができるなどの極めて優れた効果を奏するものとなる。また、本発明の液晶表示パネルによれば、リア基板裏面に貼付していた遮光性を有する磁気シールドテープが不要となるため、製造工程が簡略化され作業効率のよいものとなる。
【0033】
また、請求項2に記載の液晶表示パネルによれば、簡単かつ確実に遮光することができる。
【0034】
そして、請求項3に記載の液晶表示パネルによれば、前記顔料の粒子が前記導電粒子による電気的な接続の信頼性に悪影響を及ぼすことを回避することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の液晶表示パネルの要部断面図
【図2】本実施形態の液晶表示パネルに用いた異方性導電膜の構造を示す断面図
【図3】本発明の液晶表示パネルの裏面側の実施形態を示す平面図
【図4】従来の液晶表示パネルの要部断面図
【図5】従来の液晶表示パネルに用いた異方性導電膜の構造を示す断面図
【図6】従来の液晶表示パネルの裏面側の実施形態を示す平面図
【符号の説明】
1 液晶表示パネル
2 基板
2R リア基板
2F フロント基板
3 端子形成部
4 シリコーンモールド
5 ICチップ
6 フレキシブル配線基板
7(7a,7b) 磁気シールドテープ(遮光テープ)
8 接合部材
9a ベースフィルム
9b カバーフィルム
10 接着母材
11 導電粒子
13 異方性導電膜
14 カーボンフィラー(顔料)
Claims (3)
- 基板の端子形成部に形成された端子に、接着母材中に導電粒子を分散混入させた接合部材を介してICチップが電気的に接続されている液晶表示パネルにおいて、前記接合部材が、暗色系に着色され、遮光性を付与されていることを特徴とする液晶表示パネル。
- 前記接合部材が顔料あるいは染料により暗色系に着色されている請求項1に記載の液晶表示パネル。
- 前記顔料が前記導電粒子の粒径よりも小さい粒径とされている請求項2に記載の液晶表示パネル。
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-11-28 JP JP2002346459A patent/JP2004177829A/ja active Pending
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