JP2004173028A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】接着剤あるいは封止樹脂などの固体撮像素子の受光エリアへのはみ出しを防止した気密封止を行い、歩留まりの向上を図ると共に、撮像特性の劣化を防止して高い信頼性、更には良好な放熱特性を有する固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像素子1を、その受光エリア11に対向した開口部12を有する基板3の一方の面に形成された配線パターン4に突起電極7を介して接着剤8で電気的に接続し、前記基板の他方の面には前記開口部を封止するように透光性部材5を接着し、前記固体撮像素子を収納可能な凹部を有する封止部材6を前記固体撮像素子の裏面側から、それを取り囲むようにして前記基板に接着し気密封止して固体撮像装置を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】固体撮像素子1を、その受光エリア11に対向した開口部12を有する基板3の一方の面に形成された配線パターン4に突起電極7を介して接着剤8で電気的に接続し、前記基板の他方の面には前記開口部を封止するように透光性部材5を接着し、前記固体撮像素子を収納可能な凹部を有する封止部材6を前記固体撮像素子の裏面側から、それを取り囲むようにして前記基板に接着し気密封止して固体撮像装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、固体撮像素子の実装技術、特に固体撮像素子に薄型構造の気密封止実装を施して構成した固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−148666号公報
【0003】
近年、CCDやCMOSセンサー等の固体撮像素子は、デジタルカメラの他、パソコン、携帯電話等にまで搭載されるようになっており、ますます小型化、薄型化の実装形態の要求が強まっている。
【0004】
これらの要求を満たすために、例えば特開平8−148666号公報に開示されているようなマイクロレンズ付きの固体撮像装置が提案されている。この固体撮像装置の構成を図4に示す。図4において、101 はマイクロレンズ102 を設けた固体撮像素子で、該固体撮像素子101 は、その受光エリアに対向した開口部を有する可撓性基板等からなる基板103 の一方の面に形成された配線パターン104に、固体撮像素子101 上の突起電極107 を介し異方導電性接着剤等の接着剤108により電気的に接続され、前記基板103 の他方の面に前記開口部を塞ぐように透光性部材105 が接着され、固体撮像素子101 の表面に形成されているマイクロレンズ102 と前記透光性部材105 との間に空間が設けられて構成されているものである。すなわち、固体撮像素子101 の受光エリアが気密封止された状態となっている。
【0005】
このように構成された固体撮像装置においては、小型化及び薄型化が可能になると共に、撮像領域(受光エリア)上における結露や撮像特性の劣化を防止して、信頼性を確保できるなど多くの利点を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来提案の固体撮像装置においても、次のような課題がある。すなわち、従来提案の構造の固体撮像装置では、受光エリアを取り囲むように固体撮像素子101 の表面の全周囲を、異方導電性接着剤等の接着剤108 で接着するように構成しているため、その異方導電性接着剤等の接着剤108 が受光エリアに浸み出してしまうことがあり、特に、固体撮像素子101 の電極パッドが2方向のみに配置されている場合、受光エリア外縁部の電極パッドのない2方向にも異方導電性接着剤等の接着剤108 を塗布せねばならず、この場合、この方向の基板103 には配線パターンがないため、接着剤108 が流れ出し易く、歩留まりの確保が難しかった。
【0007】
すなわち、従来の提案の固体撮像装置の構造では、異方導電性接着剤等の接着剤108 の受光エリアへの浸み出しによる歩留まりの低下という問題があった。また、浸み出した接着剤の影響により、撮像特性が劣化してしまうという問題もあった。更に、上記のような小型、薄型の構造では、セラミック等のパッケージがないため固体撮像素子101 の放熱性が悪いという欠点があり、特に消費電流の多いCCDを撮像素子として用いた場合では大きな問題であった。
【0008】
本発明は、従来提案の固体撮像装置における上記問題点を解消するためになされたもので、接着剤あるいは封止樹脂などが固体撮像素子の受光エリアへ浸み出すのを防止して歩留まりの向上を図ると共に、撮像特性の劣化を防止して高い信頼性、更には良好な放熱特性を有する固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
請求項毎に目的を述べると、請求項1に係る発明は、接着剤あるいは封止樹脂などの固体撮像素子の受光エリアへの浸み出しによる撮像特性の劣化を防止して、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置を提供することを目的とする。請求項2に係る発明は、更に、良好な放熱特性を有する固体撮像を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、固体撮像素子と、該固体撮像素子の受光エリアに対向した開口部を有し、一方の面に形成された配線パターンに突起電極を介して前記固体撮像素子が電気的に接続された基板と、該基板の他方の面に前記開口部を封止するように接着された透光性部材とを有する固体撮像装置において、前記固体撮像素子を収納可能な凹部を有する封止部材を前記固体撮像素子の裏面側から該固体撮像素子を取り囲むように前記基板に接着し気密封止することを特徴とするものである。
【0011】
このように構成された固体撮像装置においては、固体撮像素子の裏面側が封止部材により気密封止されるように構成されているので、固体撮像素子と基板の配線パターンとの接続部における、接着剤あるいは封止樹脂の受光エリアへの浸み出しによる撮像特性への悪影響を防止して、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置を実現することが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る固体撮像装置において、前記封止部材は、放熱部材であり、前記固体撮像素子の裏面に接着されていることを特徴とするものである。
【0013】
このように、封止部材を放熱部材とし、固体撮像素子の裏面に接着させることにより、請求項1に係る固体撮像装置における作用効果に加えて、より放熱効果のある固体撮像装置が実現可能となる。また、封止部材を選択することにより、固体撮像装置の機械的強度を増すことも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る固体撮像装置の第1の実施の形態を示す断面図で、図2は透光性部材を取り除き且つマイクロレンズを概略的に示す平面図である。両図において、1はマイクロルレンズ2を備えた固体撮像素子で、該固体撮像素子1は、電極パッド上に形成された突起電極7を介して、固体撮像素子1の受光エリア11に対向した開口部12を有する可撓性基板などからなる基板3の一方の面に形成された配線パターン4に、異方導電性接着剤などの接着剤8により接着して電気的に接続し、基板3の他方の面には前記開口部12を塞ぐように、透光性部材5が接着剤9にて接着されている。更に、固体撮像素子1を収納可能な凹部を有する封止部材6を、固体撮像素子1の裏面側から、該固体撮像素子1を取り囲むようにして基板3に封止用接着剤10にて接着して、固体撮像素子1を気密封止している。このとき、固体撮像素子1の裏面と封止部材6は接着されておらず空隙を有している。
【0015】
このように、固体撮像素子1の裏面側から固体撮像素子1を取り囲むように封止部材6を基板3に接着して気密封止を行っているため、前述した固体撮像素子1と基板3の配線パターン4との接着に際しては、電極パッド上の突起電極7の周囲のみを接着剤8にて接着すればよい。すなわち、接着剤8は、固体撮像素子1上の突起電極7と基板3の配線パターン4との電気的接続を保持することを目的とするものであり、固体撮像素子1と基板3との間の封止を主目的としなくてもよいので、固体撮像素子1の受光エリア11に、はみ出すほどの接着剤量を必要としない。
【0016】
ここで、基板3としては可撓性基板に限らず、セラミック,ガラス繊維強化エポキシ樹脂,金属等の硬質性基板でもよい。透光性部材5としては、ガラスは勿論のこと、塩化ビニールやアクリル等の透明樹脂や、ローパスフィルター,IRカットフィルター,レンズ,プリズム等の光学部材で構成してもよい。封止部材6としては、セラミック,ガラス繊維強化エポキシ樹脂,金属等が考えられる。また、突起電極7としては、ワイヤボンド方式で形成されたAu ,Cu 等のスタッドバンプや、メッキ方式で形成されたAu ,Ag ,Cu ,In ,ハンダ等のバンプの他、金属ボールや表面に金属メッキされた樹脂ボールや印刷等でパターン形成された導電性接着剤等でもよい。
【0017】
このように構成された固体撮像装置によれば、固体撮像素子1の気密封止用の接着あるいは封止は、固体撮像素子の表面側の透光性部材5及び裏面側からの封止部材6により行われるため、固体撮像素子1と基板3との接着にあたっては、異方導電性接着剤などの接着剤8は固体撮像素子1の電極パッド付近のみ、すなわち突起電極7を介しての固体撮像素子1と基板3の配線パターン4との接着部のみに形成すればよく、しかも接着剤の量も必要最低限にまで少なくすることができ、勿論封止樹脂などの塗布なども必要としない。したがって、接着剤8の受光エリア11への浸み出しを防止することができ、固体撮像素子1の撮像特性の劣化を防止すると共に、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置が実現できる。
【0018】
特に、図示例のように、例えば電極パッドが2方向のみの固体撮像素子の実装にあたっては、接着剤を塗布する領域は2方向ですむため、接着剤などの受光エリアへの浸み出しによる撮像特性の劣化の防止は、より顕著となる。
【0019】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図3に本実施の形態に係る固体撮像装置の断面図を示す。ここでは、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して示し、その説明を省略する。この実施の形態は、図3に示すように、放熱部材からなる放熱兼用封止部材13が基板3への接着と同時に、固体撮像素子1の裏面にも接着剤14により接着されるように構成したもので、その他の構成及び構造は第1の実施の形態と同様である。
【0020】
ここで、放熱兼用封止部材13としては、熱伝導性の高いAl ,Cu ,真鍮,SUS,42アロイ,コバール等の金属などが好ましい。あるいは金属をコアとする基板でもよい。また、固体撮像素子1の裏面との接着にあたっては、熱伝導性の高い接着剤が好ましいが、エポキシ系,フェノール系,シリコン系等の、放熱兼用封止部材13の基板3への接着に用いる封止用接着剤10と共用してもよい。
【0021】
このように、放熱兼用封止部材13を放熱部材として固体撮像素子1の裏面に接着させることにより、たとえ固体撮像素子1が発熱しても、放熱兼用封止部材13により放熱されるため、放熱性のよい固体撮像装置を実現できる。また、放熱兼用封止部材13として金属を用いることにより、固体撮像装置の機械的強度を増すことができる。
【0022】
なお、上記各実施の形態では、固体撮像素子と基板の配線パターンとの電気的接続、すなわち固体撮像素子の電極パッド上の突起電極と基板の配線パターンとの電気的接続において、接着剤を用いているが、突起電極と配線パターンとの接続強度が十分であれば(例えば、突起電極がハンダバンプで形成されている場合は、配線パターンに溶融接続されるため、機械的強度が充分得られる)、必ずしも接着剤は必要としない。この接着剤は固体撮像素子上の突起電極と基板の配線パターンとの電気的接続の確保を目的とするものであり、固体撮像素子と基板間の封止を目的とするものではないからである。
【0023】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、接着剤あるいは封止樹脂の受光エリアへの浸み出しを防止して、撮像特性の劣化を防ぐと共に、小型、薄型で高歩留まり及び高信頼性の固体撮像装置を得ることができる。請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る固体撮像装置に比べてより放熱効果の高い固体撮像装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態の一部省略平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図4】従来提案の固体撮像装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固体撮像素子
2 マイクロレンズ
3 基板
4 配線パターン
5 透光性部材
6 封止部材
7 突起電極
8 接着剤
9 接着剤
10 接着剤
11 受光エリア
12 基板開口部
13 放熱兼用封止部材
14 接着剤
【発明の属する技術分野】
この発明は、固体撮像素子の実装技術、特に固体撮像素子に薄型構造の気密封止実装を施して構成した固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開平8−148666号公報
【0003】
近年、CCDやCMOSセンサー等の固体撮像素子は、デジタルカメラの他、パソコン、携帯電話等にまで搭載されるようになっており、ますます小型化、薄型化の実装形態の要求が強まっている。
【0004】
これらの要求を満たすために、例えば特開平8−148666号公報に開示されているようなマイクロレンズ付きの固体撮像装置が提案されている。この固体撮像装置の構成を図4に示す。図4において、101 はマイクロレンズ102 を設けた固体撮像素子で、該固体撮像素子101 は、その受光エリアに対向した開口部を有する可撓性基板等からなる基板103 の一方の面に形成された配線パターン104に、固体撮像素子101 上の突起電極107 を介し異方導電性接着剤等の接着剤108により電気的に接続され、前記基板103 の他方の面に前記開口部を塞ぐように透光性部材105 が接着され、固体撮像素子101 の表面に形成されているマイクロレンズ102 と前記透光性部材105 との間に空間が設けられて構成されているものである。すなわち、固体撮像素子101 の受光エリアが気密封止された状態となっている。
【0005】
このように構成された固体撮像装置においては、小型化及び薄型化が可能になると共に、撮像領域(受光エリア)上における結露や撮像特性の劣化を防止して、信頼性を確保できるなど多くの利点を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来提案の固体撮像装置においても、次のような課題がある。すなわち、従来提案の構造の固体撮像装置では、受光エリアを取り囲むように固体撮像素子101 の表面の全周囲を、異方導電性接着剤等の接着剤108 で接着するように構成しているため、その異方導電性接着剤等の接着剤108 が受光エリアに浸み出してしまうことがあり、特に、固体撮像素子101 の電極パッドが2方向のみに配置されている場合、受光エリア外縁部の電極パッドのない2方向にも異方導電性接着剤等の接着剤108 を塗布せねばならず、この場合、この方向の基板103 には配線パターンがないため、接着剤108 が流れ出し易く、歩留まりの確保が難しかった。
【0007】
すなわち、従来の提案の固体撮像装置の構造では、異方導電性接着剤等の接着剤108 の受光エリアへの浸み出しによる歩留まりの低下という問題があった。また、浸み出した接着剤の影響により、撮像特性が劣化してしまうという問題もあった。更に、上記のような小型、薄型の構造では、セラミック等のパッケージがないため固体撮像素子101 の放熱性が悪いという欠点があり、特に消費電流の多いCCDを撮像素子として用いた場合では大きな問題であった。
【0008】
本発明は、従来提案の固体撮像装置における上記問題点を解消するためになされたもので、接着剤あるいは封止樹脂などが固体撮像素子の受光エリアへ浸み出すのを防止して歩留まりの向上を図ると共に、撮像特性の劣化を防止して高い信頼性、更には良好な放熱特性を有する固体撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
請求項毎に目的を述べると、請求項1に係る発明は、接着剤あるいは封止樹脂などの固体撮像素子の受光エリアへの浸み出しによる撮像特性の劣化を防止して、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置を提供することを目的とする。請求項2に係る発明は、更に、良好な放熱特性を有する固体撮像を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、固体撮像素子と、該固体撮像素子の受光エリアに対向した開口部を有し、一方の面に形成された配線パターンに突起電極を介して前記固体撮像素子が電気的に接続された基板と、該基板の他方の面に前記開口部を封止するように接着された透光性部材とを有する固体撮像装置において、前記固体撮像素子を収納可能な凹部を有する封止部材を前記固体撮像素子の裏面側から該固体撮像素子を取り囲むように前記基板に接着し気密封止することを特徴とするものである。
【0011】
このように構成された固体撮像装置においては、固体撮像素子の裏面側が封止部材により気密封止されるように構成されているので、固体撮像素子と基板の配線パターンとの接続部における、接着剤あるいは封止樹脂の受光エリアへの浸み出しによる撮像特性への悪影響を防止して、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置を実現することが可能となる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る固体撮像装置において、前記封止部材は、放熱部材であり、前記固体撮像素子の裏面に接着されていることを特徴とするものである。
【0013】
このように、封止部材を放熱部材とし、固体撮像素子の裏面に接着させることにより、請求項1に係る固体撮像装置における作用効果に加えて、より放熱効果のある固体撮像装置が実現可能となる。また、封止部材を選択することにより、固体撮像装置の機械的強度を増すことも可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る固体撮像装置の第1の実施の形態を示す断面図で、図2は透光性部材を取り除き且つマイクロレンズを概略的に示す平面図である。両図において、1はマイクロルレンズ2を備えた固体撮像素子で、該固体撮像素子1は、電極パッド上に形成された突起電極7を介して、固体撮像素子1の受光エリア11に対向した開口部12を有する可撓性基板などからなる基板3の一方の面に形成された配線パターン4に、異方導電性接着剤などの接着剤8により接着して電気的に接続し、基板3の他方の面には前記開口部12を塞ぐように、透光性部材5が接着剤9にて接着されている。更に、固体撮像素子1を収納可能な凹部を有する封止部材6を、固体撮像素子1の裏面側から、該固体撮像素子1を取り囲むようにして基板3に封止用接着剤10にて接着して、固体撮像素子1を気密封止している。このとき、固体撮像素子1の裏面と封止部材6は接着されておらず空隙を有している。
【0015】
このように、固体撮像素子1の裏面側から固体撮像素子1を取り囲むように封止部材6を基板3に接着して気密封止を行っているため、前述した固体撮像素子1と基板3の配線パターン4との接着に際しては、電極パッド上の突起電極7の周囲のみを接着剤8にて接着すればよい。すなわち、接着剤8は、固体撮像素子1上の突起電極7と基板3の配線パターン4との電気的接続を保持することを目的とするものであり、固体撮像素子1と基板3との間の封止を主目的としなくてもよいので、固体撮像素子1の受光エリア11に、はみ出すほどの接着剤量を必要としない。
【0016】
ここで、基板3としては可撓性基板に限らず、セラミック,ガラス繊維強化エポキシ樹脂,金属等の硬質性基板でもよい。透光性部材5としては、ガラスは勿論のこと、塩化ビニールやアクリル等の透明樹脂や、ローパスフィルター,IRカットフィルター,レンズ,プリズム等の光学部材で構成してもよい。封止部材6としては、セラミック,ガラス繊維強化エポキシ樹脂,金属等が考えられる。また、突起電極7としては、ワイヤボンド方式で形成されたAu ,Cu 等のスタッドバンプや、メッキ方式で形成されたAu ,Ag ,Cu ,In ,ハンダ等のバンプの他、金属ボールや表面に金属メッキされた樹脂ボールや印刷等でパターン形成された導電性接着剤等でもよい。
【0017】
このように構成された固体撮像装置によれば、固体撮像素子1の気密封止用の接着あるいは封止は、固体撮像素子の表面側の透光性部材5及び裏面側からの封止部材6により行われるため、固体撮像素子1と基板3との接着にあたっては、異方導電性接着剤などの接着剤8は固体撮像素子1の電極パッド付近のみ、すなわち突起電極7を介しての固体撮像素子1と基板3の配線パターン4との接着部のみに形成すればよく、しかも接着剤の量も必要最低限にまで少なくすることができ、勿論封止樹脂などの塗布なども必要としない。したがって、接着剤8の受光エリア11への浸み出しを防止することができ、固体撮像素子1の撮像特性の劣化を防止すると共に、高歩留まりで高信頼性のある固体撮像装置が実現できる。
【0018】
特に、図示例のように、例えば電極パッドが2方向のみの固体撮像素子の実装にあたっては、接着剤を塗布する領域は2方向ですむため、接着剤などの受光エリアへの浸み出しによる撮像特性の劣化の防止は、より顕著となる。
【0019】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。図3に本実施の形態に係る固体撮像装置の断面図を示す。ここでは、第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付して示し、その説明を省略する。この実施の形態は、図3に示すように、放熱部材からなる放熱兼用封止部材13が基板3への接着と同時に、固体撮像素子1の裏面にも接着剤14により接着されるように構成したもので、その他の構成及び構造は第1の実施の形態と同様である。
【0020】
ここで、放熱兼用封止部材13としては、熱伝導性の高いAl ,Cu ,真鍮,SUS,42アロイ,コバール等の金属などが好ましい。あるいは金属をコアとする基板でもよい。また、固体撮像素子1の裏面との接着にあたっては、熱伝導性の高い接着剤が好ましいが、エポキシ系,フェノール系,シリコン系等の、放熱兼用封止部材13の基板3への接着に用いる封止用接着剤10と共用してもよい。
【0021】
このように、放熱兼用封止部材13を放熱部材として固体撮像素子1の裏面に接着させることにより、たとえ固体撮像素子1が発熱しても、放熱兼用封止部材13により放熱されるため、放熱性のよい固体撮像装置を実現できる。また、放熱兼用封止部材13として金属を用いることにより、固体撮像装置の機械的強度を増すことができる。
【0022】
なお、上記各実施の形態では、固体撮像素子と基板の配線パターンとの電気的接続、すなわち固体撮像素子の電極パッド上の突起電極と基板の配線パターンとの電気的接続において、接着剤を用いているが、突起電極と配線パターンとの接続強度が十分であれば(例えば、突起電極がハンダバンプで形成されている場合は、配線パターンに溶融接続されるため、機械的強度が充分得られる)、必ずしも接着剤は必要としない。この接着剤は固体撮像素子上の突起電極と基板の配線パターンとの電気的接続の確保を目的とするものであり、固体撮像素子と基板間の封止を目的とするものではないからである。
【0023】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、請求項1に係る発明によれば、接着剤あるいは封止樹脂の受光エリアへの浸み出しを防止して、撮像特性の劣化を防ぐと共に、小型、薄型で高歩留まり及び高信頼性の固体撮像装置を得ることができる。請求項2に係る発明によれば、請求項1に係る固体撮像装置に比べてより放熱効果の高い固体撮像装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体撮像装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態の一部省略平面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す断面図である。
【図4】従来提案の固体撮像装置を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固体撮像素子
2 マイクロレンズ
3 基板
4 配線パターン
5 透光性部材
6 封止部材
7 突起電極
8 接着剤
9 接着剤
10 接着剤
11 受光エリア
12 基板開口部
13 放熱兼用封止部材
14 接着剤
Claims (2)
- 固体撮像素子と、該固体撮像素子の受光エリアに対向した開口部を有し、一方の面に形成された配線パターンに突起電極を介して前記固体撮像素子が電気的に接続された基板と、該基板の他方の面に前記開口部を封止するように接着された透光性部材とを有する固体撮像装置において、前記固体撮像素子を収納可能な凹部を有する封止部材を前記固体撮像素子の裏面側から該固体撮像素子を取り囲むように前記基板に接着し気密封止することを特徴とする固体撮像装置。
- 前記封止部材は、放熱部材であり、前記固体撮像素子の裏面に接着されていることを特徴とする請求項1に係る固体撮像装置。
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JP2002337444A JP2004173028A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 固体撮像装置 |
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ID=32700954
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2002
- 2002-11-21 JP JP2002337444A patent/JP2004173028A/ja active Pending
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