JP2004171314A - 設備機器の監視装置及び設備機器の監視システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の監視システム10は、複数の設備機器の負荷を電気的信号として検出するデータ収集器17と、データ収集器17からの電気的信号に基づいて設備機器を監視する監視装置11と、監視装置11との間の通信を介して設備機器を管理する管理センタ12とを備え、監視装置11は、負荷値に対する基準値、移動平均値を記憶するメモリ14Eと、メモリ14Eの現在の負荷値と基準値とを比較し且つこの比較結果に基づいて設備機器の正常、異常を判断する演算制御部14Dと、管理センタ12との間で通信する携帯無線装置14Aとを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば照明設備、家電設備、産業設備等の設備機器を監視する設備機器の監視装置及び設備機器の監視システムに関し、更に詳しくは、設備機器の負荷状態を正確且つ確実に監視することができる設備機器の監視装置及び設備機器の監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の設備機器の監視システムの一つとして、例えば本出願人が特許文献1において提案した照明設備の監視装置がある。この照明設備の監視装置は、管理センタと遠隔地の複数箇所に設置された蛍光灯等の照明設備との間で通信を行い、管理センタにおいて照明設備の各蛍光灯に異常があったか否かを監視するように構成されている。
【0003】
この照明設備の監視装置を利用すれば、遠隔地に設置された複数の蛍光灯のいずれかが不点灯になれば、不点灯になった蛍光灯の本数及びその設置箇所を管理センタにおいて正確に把握することができる。従って、照明設備が設置された現地へ出向き、照明設備に異常かあるか否かを現地で確認する必要がない。
【0004】
【特許文献1】
特願2001−250698号公報(特許請求の範囲及び
【発明の効果】)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1において提案された照明設備の監視装置の場合には、照明設備の点灯時間内であれば、管理センタにおいて不点灯になった蛍光灯等の本数を照明設備の異常として確認することができるが、不点灯に至るまでの蛍光灯の不具合、つまり、蛍光灯の点滅状態やチラツキ(管球内が雲にもやもやした状態)等を検出し、把握することができないという課題があった。蛍光灯等の照明設備が公共の場に設置されている場合には、蛍光灯の点滅状態やチラツキ状態は、照明設備の設置場所によっては不点灯状態の場合よりも目立ち、場合によっては不安感や不快感を与える虞すらある。
【0006】
また、照明設備の場合には、照明設備に異常があってもそれほど大きな危険を伴うものではないが、照明設備以外のモータ等の駆動設備等やヒータ等の電熱設備機器の場合には、その不具合が見過ごせば、極端な場合には火災等の事故につながる虞があり、安全対策上からも放置することができない。また、従来の監視装置では照明設備等の設備機器が時間外に点灯したり、駆動したりしても時間外作動による異常を監視することができないという課題があった。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、各種の設備機器の正常、異常等を遠隔地から確実に監視することができ、また、蛍光灯を備えた照明設備の場合には不点灯による異常は勿論のこと、異常に至るまでのチラツキ等の不具合も確実に監視することができる設備機器の監視装置及び設備機器の監視システムを提供することを目的としている。また、遠隔地から設備機器が作動時間を監視して時間外の作動状況も把握することができ、延いては安全対策や省エネルギーに寄与する設備機器の監視システムを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の設備機器の監視装置は、設備機器の負荷を検出する複数の検出部と、これらの検出部からの電気的信号を負荷値として記憶する記憶部と、この記憶部の現在の負荷値と基準値または前日を含む過去の負荷値の平均値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記負荷の正常、異常または負荷変動を判断する演算制御部と、この演算制御部の処理内容に従って上記設備機器の状態を表示する表示部とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の設備機器の監視装置は、請求項1に記載の発明において、上記設備機器として蛍光灯を設け、上記蛍光灯の球切れを異常として判断し、上記蛍光灯の点滅またはチラツキを負荷変動として判断することを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の設備機器の監視システムは、少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間の通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値に対する基準値、現在及び前日を含む過去の負荷値の平均値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記現在の負荷値と上記基準値または上記前日を含む過去の負荷値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記設備機器の正常、異常または負荷変動を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載の設備機器の監視システムは、予め設定された時間に基づいて稼動する少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間で通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記負荷値に基づいて上記設備機器の時間外負荷を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項5に記載の設備機器の監視システムは、予め設定された時間に基づいて稼動する少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間で通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値に対する基準値、現在及び前日を含む過去の負荷値の平均値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記現在の負荷値と上記基準値または上記前日を含む過去の負荷値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記設備機器の正常、異常または負荷変動を判断すると共に上記設備機器の時間外負荷を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図13に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。尚、各図中、図1は本発明の設備機器の監視システムの一実施形態を示すブロック図、図2は図1に示す設備機器の監視システムの監視用端末を示すブロック図、図3は本発明の設備機器の監視装置の一実施形態を示すブロック図、図4は図1に示す設備機器の監視システムの監視用端末の監視処理を示すフローチャート、図5は図1に示す設備機器の監視システムの管理センタの監視処理を示すフローチャート、図6は図1に示す設備機器の監視システムの全体の時間管理を示すフローチャート、図7は監視用端末の作動の有無を監視処理するフローチャート、図8〜図12はそれぞれ蛍光灯の異常に至るまでの負荷変動を模式的に示す説明図、図13は図3に示す設備機器の監視装置の一実施形態による照明設備の監視処理を示すフローチャートである。
【0014】
本実施形態の設備機器の監視システム(以下、単に「監視システム」と称す。)10は、例えば図1に示すように、複数種類の設備機器に接続され且つ各設備機器の負荷の正常、異常あるいは異常に至るまでの負荷変動を監視する監視装置11と、この監視装置11との間で遠隔地から双方向で通信を行うことにより各設備機器それぞれの負荷状態を管理する管理センタ12と、この管理センタ12との間で通信を行うことにより予め設定したアドレスに基づいて複数の通信先に各設備機器それぞれの負荷状態の通知を受ける指定通信先13(図1では、一箇所の指定通信先のみを示してある)とを備え、各設備機器の作動開始時間から作動終了時間までの間には監視装置11を介して各設備機器の負荷の正常、異常あるいは異常に至るまでの負荷変動を監視し、監視装置11から管理センタ12に各設備機器の負荷状態に関する監視結果をオートダイヤルによる通信を行って通知し、更に管理センタ12から各設備機器に対応する指定通信先13にそれぞれの監視結果を作動終了時(定刻)に通知する。
【0015】
従って、本実施形態では、管理センタ12において遠隔地に配置された複数の設備機器の負荷状態を、監視装置11を介して把握し、管理することができ、管理センタ12から対応する指定通信先13へオートダイヤルで自動的に監視結果を通知することができる。
【0016】
以下、監視システム10について詳述する。監視システム10の監視装置11は、例えば図1に示すように、親機となる監視用端末14と、この監視用端末14にコネクタ15を介して接続された子機となるデータ収集器16及び複数のセンサ17とを備え、データ収集器16及び複数のセンサ17それぞれに接続された各種の設備機器(図示せず)を監視する。データ収集器16及び複数のセンサ17にはそれぞれアドレス番号が付与され、これらのアドレス番号によってデータ収集器16及び複数のセンサ17それぞれに接続された各種の設備機器の負荷状態を監視している。
【0017】
而して、監視用端末14は、例えば図1、図2に示すように、管理センタ12と双方向で無線通信を行う送受信部(例えば、携帯無線装置)14Aと、データ収集器16及び複数のセンサ17からの電気信号を各設備機器の負荷値としてそれぞれのアドレスに即して受信する受信部14Bと、受信部14Bのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ14Cと、送受信部14A及び受信部14Bにおいて受信した各設備機器の負荷値を演算処理すると共に各負荷値をそれぞれの基準値と比較して正常、異常あるいは異常に至るまでの負荷変動の有無を判断する演算制御部14Dと、演算制御部14Dを介して処理された負荷値及び処理時刻データを記憶するメモリ14Eとを備え、データ収集器16及び複数のセンサ17からの電気信号に基づいて各設備機器それぞれの負荷値の正常、異常あるいは異常状態に至る負荷変動を判断すると共にこれらのデータ及びデータ処理時間を記憶し、判断結果を管理センタ12へ送信する。
【0018】
監視用端末14の演算制御部14Dは、例えば現在の負荷値及び現在に至るまでの過去数回分の負荷値の移動平均を基準値として算出し、その都度更新する。移動平均値を基準値として使用することにより突発的な負荷の変化による基準値への影響を軽減することができる。また、監視用端末14では負荷値の正常、異常等の判断は所定時間毎(例えば、2秒毎)に行う。尚、移動平均とは、現在の負荷値及び過去複数回の負荷値の平均値を算出し、検出の度毎に現在の負荷値を加味して直前の移動平均値を更新する手法を云う。
【0019】
また、管理センタ12は、図1に示すように、監視用端末14または指定通信先13との間で公衆回線網12Aを介して送受信を行うPBX(私設交換台)12Bと、監視装置11からPBX12Bを介して受信した監視結果等を管理するパーソナルコンピュータ(PC)端末12Cと、種々のデータを蓄積するサーバ12Dと、サーバ12Dに蓄積された各種のデータをプリントアウトするプリンタ12Eと、これらの各機器12B、12C、12D、12E間を接続する構内ネットワーク(LAN)12Fとを備え、公衆回線網12Aを介して遠隔地に配置された監視装置11からの監視結果データを監視情報として受信してサーバ12Dに蓄積し、必要に応じてサーバ12Dの蓄積情報を公衆回線網12Aから遠隔地に配置された指定通信先13の電話機13A及び/またはファックス受信機13Bへ送信する。また、監視装置11から定刻に通知があった時点で、その定刻時間を管理センタ12のサーバ12D側から監視装置11の監視用端末14へ送信し、監視装置11の時刻を管理センタ12の時刻に合わせ、システム全体の時間を統一している。
【0020】
管理センタ12のPC端末12Cは、監視用端末14において各設備機器の負荷値を検出するためのプログラムの他、各設備機器の種類、それぞれの設置台数、それぞれの負荷の基準値等を監視用端末14側に設定するようにしてあり、監視用端末14側からは各種の設定ができないようにしてある。その手順としては、予め監視用端末14側の電話番号を管理センタ12側のサーバ12D内に初期値設定機器リストに入力しておく。そして、監視装置11と管理センタ12間で携帯無線装置14A及び公衆回線網12Aを介して通信を行う際に、その監視装置11に関する電話番号がPC端末12C側の上記リスト内の電話番号と一致すると判断した場合には監視装置11は管理センタ12からの設定入力の受付対応可能な状態である。また、上記リスト内に電話番号がない場合には、電話番号の判断に続いて送られる機器の製品番号または特定のアドレスと照合し、その機器の正規な番号との一致をみた場合には管理センタ12側から監視用端末14に対して各種の設定を行えるようになる。同様に日々行われる監視用端末14と管理センタ12との通信にも同様の認証作業を行い、現地に設置された各種の設備機器に関するデータを監視装置11から管理センタ12に通知した後、管理センタ12から監視装置11へサーバ12Dの時刻データを送信し、この時刻を監視用端末14のメモリ14Eに上書きし、監視装置11の時刻を管理センタ12の時刻に揃えて時間を統一する。従って、監視用端末14には管理センタ12側の時刻以外の時刻が入力されず、また、管理センタ12以外から監視装置11に対して各設備機器に関するデータの改竄や悪戯を行なうことができず、監視結果が信頼性の高いものになる。
【0021】
ところで、データ収集器16は、親機である監視用端末14に子機として接続されて使用される場合と、それ自体が監視装置として監視用端末14から独立して使用される場合とがあり、前者と後者の場合とは異なった働きをする。従って、以下では、監視用端末14の子機として使用される場合にはデータ収集器16として説明し、監視用端末14から独立して使用される場合には監視装置20として説明する。
【0022】
データ収集器16は、例えば図2に示すように8種類の設備機器の回路分(例えば、8回路分)を接続する回路端子16Aと、回路端子16Aからの電気信号を増幅すると共にノイズを除去するAMPフィルタ16Bと、AMPフィルタ16Bからのアナログ信号をデジタル信号に変換する12ビットA/Dコンバータ16Cと、12ビットA/Dコンバータ16Cからの電気信号に基づいて負荷値を求めるコントローラ16Dとを備え、単に8回路分の負荷状態を負荷データとして収集し、収集した負荷データをインターフェース16E、コネクタ16F及び監視用端末14側のコネクタ15を介して監視用端末14に送信する役割を果たす。そして、各設備機器の負荷状態の判断は監視用端末14において行う。インターフェース16Eの通信形式としては、例えば、RS422、RS232C、TCP/IP等の種々の通信形式を採用することができ、特定の通信形式制限されるものではない。
【0023】
また、監視装置20は、例えば図3に示すように、設備機器に接続されたクランプ回路21と、クランプ回路21からの電気信号を増幅すると共にノイズを除去するAMPフィルタ22と、AMPフィルタ22からのアナログ信号をデジタル信号に変換する12ビットA/Dコンバータ23と、蛍光灯等の設備機器の設置数、設置時の負荷値等を初期値として設定するディップスイッチ24と、12ビットA/Dコンバータ23からの電気信号に基づいて負荷値を求めると共に初期値と負荷値に基づいて設備機器の負荷状態を判断する演算制御部14Dと、演算制御部14Dの判断結果を表示する表示部26とを備え、クランプ回路21が設備機器の負荷状態を電気信号として検出し、AMPフィルタ22が検出信号を増幅すると共にノイズを除去した後、12ビットA/Dコンバータ23が検出信号を負荷値として演算し、演算制御部14Dにおいて負荷値に基づいて負荷状態の正常、異常あるいは異常に至るまでの負荷変動の有無を判断する。また、表示部26は、パイロットランプ26Aと、三色のLED26B、26C、26Dを有している。パイロットランプ26Aは、照明設備に異常があった時に点灯する。LED26Bは照明設備の全ての蛍光灯が停止した時に点灯して「全停止」の状態を示し、LED26Cは蛍光灯が一灯でも不点灯であれば点灯して「不点灯あり」の状態を示し、LED26Dは全ての蛍光灯が正常に点灯している時に点灯して「異常なし」の状態を示す。また、チラツキのある蛍光灯が一灯でもあればLED26C、26Dが同時に点灯してチラツキ状態を示す。尚、ディップスイッチ24は一回路を監視する時にのみ使用し、複数回路を監視する時には使用しない。
【0024】
また、複数のセンサ17は、それぞれ設備機器に接続され、これら設備機器の負荷状態を電流、電圧等の電気信号としてそれぞれ検出し、この電気信号に基づいて監視用端末14において複数の設備機器が所定の時間内で駆動しているか否かを判断し、所定の時間外に駆動している場合には、異常と判断し、管理センタ12にその旨を通知する。例えば、ある一つのコンセントに設備機器が接続され、この設備機器が所定の時間内に作動している場合には正常と判断し、所定の時間外に作動している場合には、その電気信号を計測し異常と判断する。この際に使用されるセンサ17としては、例えば流量や温度等の種々の物理量を検出するセンサが使用され、特定のセンサに制限されるものではない。センサとしては、例えば光量計、電流計、電圧計、赤外線センサの他、タイマ運行管理のRS−232Cポートを有するシーケンサやプログラムタイマ等を挙げることができる。
【0025】
次に、本実施形態の設備機器の監視システム10の動作について図4〜図5を参照しながら説明する。まず、管理センタ12側からPC端末12Eを用いて監視対象となる複数の設備機器の負荷値の基準値や現在時刻を入力し、管理センタ12と監視装置11との間で通信を行って各設備機器の基準値を監視用端末14のメモリ14Eに登録し、各設備機器の監視の準備を行う。次いで、監視装置11において複数の設備機器の負荷状態を例えば2秒毎に計測して監視し、正常、異常等の監視結果を一日に一回当て管理センタ12へ定刻送信する。また、監視中にいずれかの設備機器に異常があった時には監視装置11から管理センタ12へ最初の異常時にのみ一回だけ送信し、その後の異常は纏めて上述のように定刻に管理センタ12へ送信する。
【0026】
而して、例えば図4に示すように監視システム10が始動すると(ステップS0)、監視装置11ではデータ収集器16及び複数のセンサ17によってそれぞれに接続された複数の設備機器の負荷状態を電気信号(例えば、電流、電圧等の電気量)として検出し(ステップS1)、監視用端末14のデータ受信部14Bで各設備機器の負荷値を受信すると、A/Dコンバータ14Cを介してアナログ信号をデジタル信号に変換し、メモリ14E内の各設備機器に割り振られたアドレスにそれぞれの電気信号を負荷データとして蓄積する(ステップS2)。次いで、これらの負荷値が当日の最初の負荷データであるか否かを演算制御部14Dにおいて判断し(ステップS3)、最初の負荷データであればメモリ14Eの各アドレスに作動開始時間及び負荷データを記録する(ステップS4)。
【0027】
引き続き、次の電気信号をデータ受信部14Bで受信すると、同様にメモリ14Eに負荷データとして蓄積すると共に演算制御部14Dにおいて当日の最初の負荷データであるか否かを判断する。この場合にはステップS3において最初の負荷データでないと判断した後(ステップS3)、この負荷データが当日最後(作動時間終了時)の負荷データであるか否かを判断する(ステップS5)。ステップS5において最後の負荷データではないと判断すると、演算制御部14Dにおいてこれらの負荷データに基づいて負荷値を演算した後(ステップS6)、これらの演算値と予め各設備機器に設定された基準値(初期値または前日の移動平均値)と比較し、これらの負荷値がそれぞれ基準値の許容範囲内、つまり正常範囲内であるか否かを判断する(ステップS7)。このように移動平均値を求めることにより当日最初の負荷値が突発的に大きく変化したデータであっても平均化することができ、異常として判断する弊害を防止することができる。ステップS7において負荷値が正常範囲内であると判断すると、ステップS3に戻り、後続の負荷値についてステップS3からステップS7の処理を繰り返す。
【0028】
演算制御部14Dにおいて後続の負荷値についてステップS3〜ステップS7の処理を繰り返し、一日の作業終了時間に達して最後の負荷値を検出すると、ステップS5において当日最後の負荷値であると判断し、当日の作業終了時間をメモリ14Eに記録した後(ステップS8)、当日最後の負荷値をメモリ14Eに記録する(ステップS9)。そして、演算制御部14Dにおいてこれら最後の負荷値を時刻と一緒に定刻送信データとして確定し(ステップS10)、これらの定刻送信データをメモリ14Eに保存した後(ステップS11)、一日に一回だけ終了指定時刻(定刻)に定刻送信データを開始時刻及びその時の負荷データと一緒に管理センタ12へ送信する(ステップS12)。定刻送信時には監視用端末14の携帯無線装置14Aが作動してオートダイヤルにより管理センタ12に繋ぎ、定刻送信データと開始時刻及びその時の負荷データをパケットデータとして纏めて管理センタ12へ送信する(ステップ13)。管理センタ12では、監視装置11からの定刻送信データを公衆回線網12A及びPBX12Bを介して受信し、LAN12Fを介してサーバ12D内に蓄積する。
【0029】
ところが、ステップS1においてデータ収集器16及び複数のセンサ17によって複数の設備機器の負荷を電気信号としてそれぞれ計測し、ステップS2〜ステップS6を経由して演算制御部14DがステップS7において複数の設備機器いずれかの負荷値が正常範囲内には無い、異常と判断すると、異常のあったアドレスから設備機器を特定した後、演算制御部14Dを介して携帯無線装置14Aが作動し、ステップS13においてオートダイヤルで監視装置11と管理センタ12とを繋ぎ、異常が発生した設備機器、発生時刻をパケットデータとして纏めて管理センタ12へ送信して異常のあった旨を通知する。異常通知は初回の異常を検出した時に行い、2回目以降の異常通知は纏めて作動時間終了時の定刻通知時に行う。
【0030】
一方、管理センタ12では図5に示すように公衆回線網12A及びPBX12Bを介して受信できる状態にあるか否かを判断し(ステップ14)、受信できる状態であれば最初の異常情報をPC端末12C内に取り込み、PC端末12Cのディスプレイ上に異常情報を表示する(ステップS15)。更に、この異常情報をサーバ12D内の所定の領域に設備機器を特定するアドレス番号と共に保存する(ステップS16)。また、作動終了時の定刻送信時までに他の設備機器に異常が発生すれば定刻送信により受信したパケットデータを同様にサーバ12D内に蓄積する。そして、作動時間終了後、PC端末12Cを用いてサーバ12D内の蓄積情報の中から異常情報を抽出する(ステップS17)。管理センタ12では異常情報をプリンタ12Eによって印刷し、異常のあった設備機器を確信することができ、その設備機器の修復を行って正常に戻すことができる。引き続き、PC端末12Cを用いて指定送信先13に送信するための書類を作成した後(ステップS18)、PBX12B及び公衆回線網12Aを介して指定送信先13へファックス送信し、あるいは電話連絡し(ステップS19)、指定送信先13側で異常内容を表示する(ステップS20)。これにより指定送信先13側ではファックスの表示内容に基づいて異常のあった設備機器を確認することができる。監視システム10による一日の監視が終了すると、翌日の定刻に監視システム10が作動し、上述した監視を繰り返し行う。翌日以降には同様にして各設備機器を前日の負荷データの移動平均値を基準値として用いて監視する。
【0031】
ところで、管理センタ12においてデータを受信する際に、管理センタ12においてデータ受信を行えないと判断した時には、監視装置11側の携帯無線装置14Aが再送信手順を実行し、例えば3回を限度として再送を繰り返す(ステップS21)。この間に監視装置11側と管理センタ12側とが接続されたか否かを判断し(ステップS22)、接続されると管理センタ12側のPC端末12Cにおいて監視装置11側からの端末情報を把握できるか否かを判断し(ステップS23)、端末情報を把握できれば、ステップS15へ移行し、ステップS15からステップS20に至り、指定送信先13において異常情報を表示する。ステップS23において端末情報を把握することができない場合には公衆回線網12Aを介して管理センタ12側のPC端末12Cから管理装置11側へリモートダイヤルにて送信復旧を促し(ステップS24)、この送信復旧操作を例えば3回を限度に繰り返す間に送信が復旧したか否かをPC端末12Cにおいて判断し(ステップS25)、この間に送信が復旧すればステップS15に移行し、ステップS15からステップS20に至り、指定送信先13において異常情報を表示する。また、送信が復旧しなければ、通信手段に異常があったものと判断し、通信手段の復旧を行うべく対応する(ステップS26)。また、ステップS22において通信接続ができなければ、ステップS22からステップS26へ移行し、通信手段の復旧に対応する。
【0032】
以上説明したように本実施形態によれば、複数の設備機器の負荷状態を電気的信号として検出する複数のデータ収集器16及びセンサ17と、これらからの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて複数の設備機器を監視する監視装置11と、この監視装置11との間で双方向の通信を行うことによって複数の設備機器の負荷状態を管理する管理センタ12とを備え、監視装置11は、負荷値に対する基準値、現在及び前日を含む過去の負荷値の移動平均値を記憶するメモリ14Eと、このメモリ14Eの現在の負荷値と基準値または移動平均値とを比較し且つこの比較結果に基づいて複数の設備機器の正常、異常または負荷変動を判断する演算制御部14Dと、この演算制御部14Dの判断結果を管理センタ12へ送信すると共に管理センタ12からの情報を受信する携帯無線装置14Aとを有するPC端末14を備えているため、各設備機器が配置された場所に管理者を派遣するまでもなく、管理センタ12において有線電話設備の無い遠隔地に配置された複数の設備機器の負荷の正常、異常及び異常に至る負荷変動、つまり稼動状態を監視することができる。
【0033】
また、本実施形態の監視システム10は図6に示すように作動時間監視プログラムにより各設備機器の作動時間を監視し、各設備機器を作動終了時間に停止させることができ、省エネルギー及び安全対策に寄与することができる。各設備機器の作動時間は以下のようにして監視する。
【0034】
即ち、図6に示すように監視システム10が始動すると(ステップS30)、監視装置11では監視用端末14の演算制御部14Dにおいて管理センタ12に送信すべきデータがあるか否かを判断する(ステップS31)。各設備機器が作動開始時間に達していなければ、送信すべきデータが無いと判断し、各設備機器が作動開始時間に達するまでステップS31の判断を繰り返す。作動開始時間になると各設備機器が始動し、監視用端末14ではデータ収集器16及び複数のセンサ17からデータ受信部14Bを介して複数の設備機器の負荷状態を電気信号として受信し、これらの電気信号をA/Dコンバータ14Cを介してアナログ信号をデジタル信号に変換した後、演算制御部14Dに複数の負荷値を送信する。演算制御部14Dでは負荷値を受信すると、作動開始時間をメモリ14Eに記録する(ステップS32)。
【0035】
次いで、演算制御部14Dにおいて負荷値の有無を判断し(ステップS33)、負荷値がある場合には負荷値が有りと判断すると共にこれらの負荷値とこれらと対応する基準値とを比較し、これらの負荷値が正常範囲内にあるか否かを判断する(ステップS34)。これらの負荷値が正常範囲内の場合には、これらの負荷値が各設備機器の作動時間内のものであるか否かを判断し(ステップS35)、作動時間内の負荷値であればステップS33に戻り、後続の負荷値についてステップS33からステップS35までの判断を各設備機器の作動時間中繰り返し行う。各設備機器の作動時間が終了すると、データ収集器16及び複数のセンサ17によるデータ計測が終了し、前述したように監視装置11の携帯無線装置14Aと管理センタ12との定刻通信を行い、携帯無線装置14AからPC端末12Cに作動終了時間及びこの時の負荷値を作動開始時間及びこの時の負荷値と一緒に送信し、サーバ12D内に蓄積する。また、管理センタ12から監視装置11へ作動終了時の時刻データを送信し、監視装置11と管理センタ12の時刻を統一する。
【0036】
而して、各設備機器の作動終了時間に達しても一部の設備機器が作動し続けると、監視用端末14の演算制御部14DではステップS35において作動時間異常と判断した後、この作動時間が緊急停止レベルに達しているか否かを判断する(ステップS36)。緊急停止レベルに達していないと判断すると、作動異常時間を次のステップへ移し(ステップS37)、後続の負荷値についてステップS33からステップS36までの判断を繰り返し、作動時間が緊急停止レベルに達した時点で演算制御部14Dでは緊急停止すべき旨をメモリ14Eに記録した後(ステップS38)、作動時間異常として通信処理を行い(ステップS39)、監視装置11から管理センタ12へ作動時間異常を通知する(ステップS40)。
【0037】
管理センタ12では監視装置11から作動時間異常の通知を受け、PC端末12Cにおいて緊急停止レベルに達した旨を確認する(ステップS41)。異常が認められた各設備機器が緊急停止対象であると判断すると、緊急停止信号を管理センタ12から監視装置11へ送信すると共に(ステップS42)、緊急停止対象となっている設備機器をそのアドレスに基づいて管理センタ12から指定通信先13へ通知する(ステップS43)。監視装置11では携帯無線装置14Aを介して緊急停止信号を受信すると、監視用端末14から緊急停止すべき設備機器にそのアドレスに基づいて緊急停止信号を発信し(ステップS44)、緊急停止すべき設備機器を緊急停止させる。また、ステップS41において緊急停止確認をした時点で作動時間異常が認められた設備機器が緊急停止対象でない場合には、ステップS43において管理センタ12から指定送信先13へ作動時間異常のあった設備機器を通知し、緊急停止の処理を行わない。ここで緊急停止レベルとは、設備機器の作動終了時間を過ぎ、強制的に停止させなくてはならない時間レベルのことを云う。
【0038】
また、センサ17等よって負荷状態を検出しない場合にはステップS33において負荷値なしと判断し、メモリ14E内に負荷値異常と記録した後(ステップS45)、ステップS39以降の処理を行って各設備機器を緊急停止するか、あるいは緊急停止と共に管理センタ12から指定送信先13へその旨通知する。また、ステップS34において設備機器の故障等により負荷値が正常範囲内になく異常と判断した場合にはメモリ14E内に負荷値異常と記録した後(ステップS46)、ステップS39以降の処理を行って各設備機器を緊急停止するか、あるいは緊急停止と共に管理センタ12から指定送信先13へその旨通知する。これら一連の処理において、個々の設備機器の作動開始時間及び作動終了時間が異なっていても各設備機器をそれぞれのアドレスによって個別に作動時間を監視することができる。
【0039】
以上説明したように本実施形態によれば、各設備機器の作動時間を監視するようにしたため、いずれかの設備機器の作動終了時間が定刻を過ぎた場合にはその設備機器を自動的に停止させることができ、各設備機器が無駄に稼働することなく省エネルギー及び安全対策にも寄与することができる。また、設備機器が故障した場合にも負荷値異常を見つけ、その設備機器を停止させることができる。
【0040】
また、図7に示すように監視システム10は遠隔地に配置された複数の監視装置11の作動状況を出欠プログラムにより監視することもできる。ここで、複数の監視装置11は所定時間内に全て始動するものとする。管理センタ12のPC端末12Cには例えば出欠プログラムが格納され、この出欠プログラムに基づいて複数の監視装置11の作動状況を監視する。
【0041】
即ち、監視システム10が始動すると(ステップS50)、PC端末12Cにおいて始動時点から経過時間の計測を開始する(ステップS51)。一方、遠隔地に配置された複数の監視装置11が始動すると(ステップS52)、各監視装置11と管理センタ12との通信により各監視装置11からそれぞれのアドレス信号を管理センタ12へ送信し、各監視装置11が始動した旨を通知する(ステップS53)。管理センタ12ではPC端末12Cにおいて各監視装置11からのアドレス信号を受信し、それぞれのアドレスをサーバ12Dへ記録する(ステップS54)。そして、時間計測を開始してから所定の経過時間に達したか否かをPC端末12Cにおいて判断し(ステップS55)、所定の経過時間に到達していないと判断すると、所定時間に達するまで後続の監視装置11からのアドレス信号を受信し、アドレスをその都度サーバ12D内に記録する。ステップS55においてPC端末12Cにおいて所定時間が経過したと判断すると、全ての監視装置11のアドレスと着信アドレスとに基づいて未着のアドレスを抽出し(ステップS56)、ステップS56において未着アドレスが無いと判断すると、各監視装置11が定刻に正常に始動したと判断し出欠プログラムを終了する(ステップS57)。そして、各監視装置11において前述の監視を行う。ステップS56において未着アドレスがあると判断すると、管理センタ12から未着アドレスに対応する監視装置11を呼び出し(ステップS58)、送信を促す。返信がなければその監視装置11に異常があったものと看做し、その監視装置11との通信異常の原因を確認し、復旧させる。従って、管理センタ12において各監視装置11が正常に作動しているか否かを確認し、通信異常があれば即座にその監視装置11について復旧等の対応策を取ることができる。
【0042】
次に、監視システム10を用いて複数の蛍光灯を備えた照明設備を監視する場合について図8〜図13を参照しながら更に具体的に説明する。この場合、複数の蛍光灯を備えた照明設備は例えばデータ収集器16に接続され、データ収集器16を介して各蛍光灯の負荷を検出する。
【0043】
照明設備の負荷(例えば、電流値、電圧値、電力値)は、常に一定値を示すわけではなく、一日という長いスパンで観れば、例えば図8に模式的に示すように10%内の範囲で変化しながら推移する。また、これらの負荷は突発的に通常の変動範囲を超えて変化することもある。しかし、負荷の変動を短いスパンで観れば、例えば図9に示すように負荷の変動は小さく安定しているため、時々刻々の移動平均値を採って負荷変動を監視することができる。
【0044】
例えば図10に模式的に示すように負荷が安定している区間では、前回移動平均Aから比較移動平均Bへと移動平均値を順次更新し、負荷値が規定値(例えば、正常時の一灯当たりの±10%)以上に変化した異常時には変化前後の移動平均Bと移動平均Cとを比較して負荷値のチラツキ等の異常を判断することができる。
【0045】
ところで、照明設備の各蛍光灯は、短いスパンでは図9に示すように多少の変動があるものの、通常は安定した負荷値を示し、実験結果を観ても常に5%内の変動幅に落ち着く。しかし、蛍光灯は、図11、図12に模式的に示すように、正常な点灯状態からチラツキ、点滅を経由して球切れによる異常状態に至るのが通常である。そこで、本実施形態では監視用端末14において一灯の負荷値の5%以内で変動する場合には正常と判断し、一灯分の低下がある場合を球切れと判断する。更に、一灯の負荷値の10%以上の上下動のある場合には点滅と判断し、また、一灯の負荷値の5%〜20%の低下があってその近傍の値が安定的に続く場合にはチラツキと判断する。これらの変動率の目安は蛍光灯の負荷変動を詳しく調べた結果得られたものである。
【0046】
例えば照明設備の各蛍光灯を監視する際に、図11に示すように全蛍光灯の負荷値(例えば、電流値)の移動平均値が負荷値の±5%以内で変化している状態を正常と判断し、経時的に負荷値が正常の範囲を超えて全蛍光灯の±5%の正常範囲を超え、その後、負荷値が略安定した状態で暫く続く状態をチラツキ状態であると判断する。更に、全灯の負荷値の±10%以上の急激な上下変動を繰り返す不安定な状態を点滅状態であると判断する。また、図12に模式的に示すように点滅後、負荷値がチラツキ状態から更に下がって安定すれば、正常時の移動平均Bの一灯当たりの負荷値を求め、点滅後の移動平均Dを一灯当たりの負荷値で除して点滅後の蛍光灯の灯数を算出することによって球切れ数を知ることができる。球切れ後に、残余の蛍光灯の負荷状態が大きく変動することなく安定すれば、残余の蛍光灯が球切れ状態であると判断する。
【0047】
そこで、本実施形態では以下において図13〜図16を参照しながら説明するように監視装置11を使用することにより複数の照明設備の各蛍光灯が正常に点灯しているか否か、つまり照明設備の正常、異常を確実に監視することができる。更に、本実施形態では単に照明設備の異常を監視するだけでなく、異常を負荷変動に基づいてチラツキ、点滅、球切れを段階的に把握し、これらの各段階を確実に監視することができる。そして、負荷状態の最終判断には負荷値ではなく後述の負荷値の移動平均値を用いる。
【0048】
即ち、本実施形態では、図13に示すように監視装置11が始動すると(ステップS100)、照明設備の各蛍光灯が点灯し、点灯状態が安定するのを待つ(ステップS101)。点灯状態が安定した後、監視用端末14の演算制御部14Dにおいて今回の起動が設置後の初回の起動であるか否かを判断する(ステップS101)。ステップS102において初回の起動であると演算制御部14Dが判断すると、演算制御部14Dにおいて初期化処理を実行する(ステップS103)。初期化処理では負荷値の基準値及び初期の蛍光灯の灯数をそれぞれ取り込み、また、演算制御部14DにおいてカウンタA、B、C、Nをクリアすると共に一灯分の負荷値を計算する。また、ステップS102において初回起動でないと演算制御部14Dが判断すると、前回値読込処理を実行する(ステップS104)。前回値読込処理では基準値に代えて前回の移動平均値を読み込む以外は初期化処理と実質的に同一の処理を行う。ここで、カウンタAは、点滅用または増灯用のカウンタで、蛍光灯の点滅状態または蛍光灯の増灯状態を照明設備の負荷値に基づいて計測した時にカウント数をインクリメントする。カウンタBは、球切れ用のカウンタで、蛍光灯の球切れ状態を照明設備の負荷値に基づいて計測した時にカウント数をインクリメントする。カウンタCは、チラツキ用のカウンタで、蛍光灯のチラツキ状態を照明設備の負荷値に基づいて計測した時にカウント数をインクリメントする。カウンタNは、正常用のカウンタで、蛍光灯の正常状態を照明設備の負荷値に基づいて計測した時にカウント数をインクリメントする。
【0049】
上述のようにステップS103の初期化処理またはステップS104の前回値読込処理に続いて、演算処理部14Dにおいてデータ受信部14Bを介して照明設備の照明回路からの電気信号を受信し、例えば負荷データを2秒毎に受け取ると(ステップS105)、負荷データを受け取る度毎に演算制御部14Dにおいて負荷値が移動平均(Mav)Nの規定範囲(移動平均Nを中心とした±10%の範囲)内の値であるか否かを判断する(ステップS106)。ここで移動平均値Nとは正常時における現在及び直近4個、即ち5個の負荷値の平均値を云い、負荷値が規定範囲内で変動すればその負荷値は正常値であることを示す。従って、ステップS106において負荷値が移動平均値Nの規定範囲内であると判断すると、演算制御部14Dにおいて現在の負荷値(現在値)と直近4回分の負荷値に基づいて移動平均値Nを計算して直前の移動平均値を更新し(ステップS107)、照明設備の各蛍光灯が正常であると判断した後(ステップS108)、全てのカウンタをクリアする(ステップS109)。次いで、ステップS105に戻りステップS109までの処理を繰り返す。尚、初回起動時に移動平均値Nに代えて予め設定した基準値を使用し、移動平均値Nを計算する時には基準値と現在の負荷値との平均値を計算する。
【0050】
正常時に負荷データを受け取るステップS105から全てのカウンタをクリアするステップS109までの処理を繰り返す間に、ステップS106において負荷値が移動平均値Nの規定範囲内になく、規定範囲を超えて変動していると演算制御部14Dが判断すると、引き続き演算制御部14Dにおいてその負荷値が規定範囲より上、即ち規定範囲を+側へ10%以上超えた値であるか否かを判断する(ステップS110)。ステップS110において負荷値が規定範囲を+側に10%以上超えた値であると判断すると、全てのカウンタをクリアした後(ステップS111)、図14に示す点滅処理ブロックAへ移行し、このブロック内の処理において点滅等の異常を判断する。つまり、照明設備の負荷値は、図11、図12からも明らかなように、いずれかの蛍光灯に点滅があると時にのみ移動平均値Nの規定範囲を超えて変動するため、ステップS110において点滅状態にあると判断する。この負荷値が突発的に大きく変動した結果であれば、後述するように点滅処理ブロックAにおいて正常時の処理に戻す手当てがしてある。
【0051】
また、演算制御部14DがステップS110において負荷値が移動平均値Nの規定範囲より上でないと判断すると、これが初回の判断か否かを判断し(ステップS112)、初回の判断であればステップS105に戻る。この処理によって移動平均値Nの規定範囲を超えた負荷状態が一時的なものであるか否かをステップS105からステップS112までの処理において判断する。ステップS112において判断する負荷値が初回ではないと判断すると、この負荷値が一灯分の負荷値以上下がった時の値であるか否かを演算制御部14Dにおいて判断する(ステップS113)。この負荷値が一灯分以内の負荷変動であると判断すると、チラツキ用のカウンタCが働き(ステップS114)、カウンタCのカウンタ数が「1」であるか否かを判断し(ステップS115)。カウンタCのカウンタ数が「1」であると判断すると、この負荷値を異常負荷値Aとしてメモリ14E内に保存した後(ステップS116)、この負荷値が異常負荷値Aの規定範囲内であるか否かを判断し(ステップS117)、この負荷値が異常負荷値Aの規定範囲内であると判断すると異常負荷値の移動平均Cを計算する(ステップS118)。また、ステップS113において負荷値が一灯分以上下がった時の値であると判断すると、球切れ用のカウンタBが働き(ステップS119)、この異常負荷値の移動平均Bを計算する(ステップS120)。
【0052】
移動平均値Cとは、チラツキ異常判定時における現在及び直近4個、即ち5個(規定回数)の負荷値の平均値を云う。また、異常負荷値Aの規定範囲とは、異常負荷値Aを中心とした±10%の範囲を云い、負荷値が異常負荷値Aの規定範囲内で変動すればチラツキを示す値であることを示す。また、移動平均値Bとは、灯数が減少する方向へ変動した時における規定回数(5個)の負荷値の平均値を云い、移動平均値Bに基づいて球切れを判断することができる。
【0053】
ところで、演算制御部14DではステップS118において移動平均値Cを計算した後、ステップS105へ戻り、ステップS115においてカウンタCのカウント数が「1」でないと判断すると、ステップS115からステップS117へジャンプし、ステップS118において移動平均値Cを計算して更新した後カウンタCが異常負荷値Aの規定範囲内の負荷値を規定回数分(例えば、5回分)受け取ったか否かを判断し(ステップS121)、規定回数分受け取ったと判断するとカウンタCのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS122)。そして、このカウント数が規定回数に等しいと演算制御部14Dにおいて判断すると、「チラツキ」と判定し(ステップS123)、全てのカウンタをクリアした後(ステップS124)、図16に示すチラツキ処理ブロックCへ移行し、このブロック内の処理において移動平均値Cを用いてチラツキ等の異常を判断する。
【0054】
また、ステップS120において移動平均値Bを計算した後、ステップS121においてカウンタBが一灯分以上下がった負荷値を規定回数分受け取ったか否かを判断し、規定回数分受け取ったと判断するとステップS122を経てステップS125に移行し、ここでカウンタBのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する。そして、カウンタBのカウント数が規定回数に等しいと判断すると、「球切れ」と判断した後、図15に示す球切れ処理ブロックBへ移行し、このブロック内の処理において球切れ等の異常を判断する。また、カウンタBのカウント数が規定回数に等しくないと判断すると、ステップS113での判断が一時的な負荷変動によるものとして、全てのカウンタをクリアした後(ステップS126)、ステップS105へ戻り、負荷値が正常であるか否かの処理を始めから行う。
【0055】
上述のように本実施形態では規定回数として、例えば移動平均を算出するために必要な回数として5回を設定している。規定回数だけ連続して計測すれば、照明設備の少なくとも蛍光灯の一灯に異常があると図11、図12に模式的に示すように蛍光灯の異常を段階的に確実に把握することができる。また、照明設備が正常であれば、突発的な負荷値の変化は規定回数だけ計測する間に正常値に戻り、移動平均値Nを計算することによって後述のように正常であるであるとの判断を確実に行なうことができる。
【0056】
而して、前述した負荷値が正常時の移動平均値Nの規定範囲を超えて負荷変動した場合にはステップS111において全カウンタをクリアした後、図14に示す点滅処理ブロックAへ移行し、このブロック内で演算制御部14Dにおいて照明設備の点滅異常等の有無を判断する。即ち、演算制御部14Dにおいてデータ受信部14Bを介して次の負荷データを受け取った後(ステップS201)、この負荷値が移動平均値Nの規定範囲より上であるか否かを再び判断し(ステップS202)、移動平均値Nの規定範囲より上でないと判断すると、引き続き負荷値が移動平均Nの規定範囲内であるか否かを判断する(ステップS203)。ここで移動平均Nの規定範囲内ではないと判断した後、この負荷値が一灯分以上下がったか否かを判断し(ステップS204)、一灯分以上下がったと判断すると、球切れ用のカウンタBが働き、カウント数を「1」だけインクリメントした後(ステップS205)、負荷値の移動平均値Bを計算する(ステップS206)。次いで、カウンタBが一灯分以上下がった負荷値の移動平均値Bを規定回数分受け取ったか否かを判断し(ステップS207)、規定回数分を受け取っていないと判断するとステップS201へ戻りステップS207までの処理を繰り返し行い、ステップS207において移動平均値Bを規定回数分受け取ったと判断するとカウンタNのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS208)。ここでカウンタNは機能していないため、カウンタNのカウント数が規定回数に等しくないと判断した後、カウンタBのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS209)。カウンタBのカウント数が規定回数に等しいと判断すると、球切れ処理ブロックBへ移行し、このブロック内の処理において球切れ等の異常を判断する。ステップS209においてカウンタBのカウント数が規定回数に等しくないと判断すると、引き続きカウンタAのカウント数が規定回数に等しいか否かを判断する(ステップS210)。ここでカウンタAは機能していないため、カウンタAのカウント数が規定回数に等しくないと判断し、負荷変動が不安定な状態である「点滅」と判断した後(ステップS211)、全てのカウンタをクリアし(ステップS212)、ステップS201へ戻る。ステップS211において点滅と判断すると、携帯無線装置14Aを介して監視装置11から管理センタ12へ点滅異常を即時通知する。点滅を通知する前にチラツキを通知してある場合には、点滅は定刻送信で監視装置11から管理センタ12へ纏めて通知する。
【0057】
点滅処理ブロックA内でステップS201へ戻って次の負荷データを受け取り、ステップS202において負荷値が移動平均値Nの規定範囲を超えていないと判断した後、ステップS203において負荷値が移動平均Nの規定範囲内に戻ったと判断すると、正常値用のカウンタNが働き、カウンタNのカウント数を「1」だけインクリメントする(ステップS213)。次いで、ステップS207へ移行し、負荷受け取り数が規定回数に達したか否かを判断した後、規定回数分受け取ったと判断すると、ステップS208においてカウンタNのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断し、カウント数が規定回数と等しいと判断すると全てのカウンタをクリアした後(ステップS214)、次の負荷値から図13に示すステップS105へ戻り、負荷値が正常であるか否かの処理を始めから行う。
【0058】
点滅処理ブロックA内でステップS201へ戻って次の負荷値を受け取り、ステップS202及びステップS203を経てステップS204において負荷値が一灯分以上の低下がないと判断すると、チラツキ用のカウンタCが働き、カウンタCのカウント数を「1」だけインクリメントした後(ステップS215)、この負荷値の移動平均値Cを計算する(ステップS216)。そして、ステップS207へ移行し、負荷受け取り数が規定回数に達したか否かを判断した後、規定回数分受け取ったと判断すると、ステップS208を経てステップS208AにおいてカウンタCのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断し、規定回数に等しいと判断すると図16に示すチラツキ処理ブロックCへ移行し、このブロック内の処理においてチラツキ等の異常を判断する。
【0059】
点滅処理ブロックA内でステップS201へ戻って演算制御部14Dにおいて次の負荷値を受け取り、ステップS202において負荷値が移動平均Nの規定範囲より上、即ち規定範囲を+側に超えた値であると判断すると、カウンタAが働き(ステップS217)、灯数が増えた場合の移動平均値Pを計算した後(ステップS218)、ステップS207へ移行し、負荷データを規定回数受け取ったか否かを判断し、規定回数受け取ったと判断すると、ステップS208、S209を経てステップS210においてカウンタAのカウント数が規定回数と等しいと判断すると、この時の移動平均値Pを一灯の負荷値で除して灯数を計算した後(ステップS219)、この灯数が初期値と等しいか否かを判断する(ステップS220)。灯数が初期値と等しい判断すると照明設備は「正常」と判定し(ステップS221)、灯数を元に戻した後(ステップS222)、移動平均値Pを移動平均Nに設定し(ステップS223)、全てのカウンタをクリアし(ステップS224)、図13に示すステップS105へ戻り、負荷値が正常であるか否かの処理を始めから行う。つまり、蛍光灯の灯数が球切れ等により減少している場合には移動平均値Nは灯数が少ない状態での正常値を示しているが、途中で蛍光灯を交換して灯数が初期の灯数に戻った場合にはこのことをステップS219及びステップS220の処理で把握し、ステップS222において灯数を戻すことができる。また、ステップS220において灯数が初期値と等しくないと判断すると、負荷移動平均値Pは現在の灯数での移動平均値Nの規定範囲を超えているが、初期の灯数に対する移動平均値Nよりも低下しているため、「球切れ」と判定した後(ステップS225)、ステップS222において灯数を現在の灯数に戻し、ステップS223において移動平均値Pを現在の灯数に対する移動平均値Nに置換した後、ステップS224において全てのカウンタをクリアして図13に示すステップS105へ戻り、負荷値が正常であるか否かの処理を始めから行う。この際、球切れを初めて検出した場合には監視装置11から管理センタ12へ通知し、初めての検出でない場合には定刻通信で他の異常と一緒に纏めて通知する。
【0060】
而して、図13に示すステップS125または図14に示すステップS209においてカウンタBのカウント数が規定回数と等しいと判断すると、図15に示す点滅処理ブロックBへ移行し、このブロック内で演算制御部14Dにおいて照明設備の球切れ異常等の有無を判断する。即ち、移動平均値Bを一灯の負荷値で除して現在の灯数nを計算した後(ステップS301)、この灯数nが設定値より少ないか否かを判断する(ステップS302)。灯数nが設定値より少ないと判断すると、引き続き灯数n=0であるか否かを判断し(ステップS303)、灯数n=0でない時には「球切れ」と判断し(ステップS304)、灯数を現在の灯数nに変更する(ステップS305)。この際、監視装置11から管理センタ12へ球切れ異常及び球切れ数を通知する。
【0061】
点滅処理ブロックB内のステップS303において灯数n=0であると判断すると、「全灯切れ」と判断した後(ステップS306)、灯数=0に設定する(ステップS307)。そして、監視装置11から管理センタ12へ全灯切れである旨を通知する。ステップS303においていずれの判断を行った場合も移動平均値Bを移動平均値Nに設定し直した後(ステップS308)、灯数nに即した出力をした後(ステップS309)、全てのカウンタをクリアし(ステップS310)、図13に示すステップS105へ戻り、球切れ後の灯数の負荷値を正常値とし、その後の正常であるか否かの処理を始めから行う。
【0062】
また、図13に示すステップS123においてチラツキとの判断を行った後、図16に示すチラツキ処理ブロックCへ移行し、このブロック内で演算制御部14Dにおいて照明設備のチラツキ異常等の有無を判断する。即ち、演算制御部14Dにおいて次の負荷値を受け取った後(ステップS401)、この負荷値が移動平均値Nの規定範囲より上であるか否かを再び判断し(ステップS402)、この負荷値が移動平均値Nの規定範囲より下であると判断した後、負荷値が移動平均Nの規定範囲内であるか否かを判断する(ステップS403)。ここで移動平均Nの規定範囲内ではないと判断すると、引き続きこの負荷値のチラツキ時の移動平均値Cが一灯分の負荷値以上下がったか否かを判断し(ステップS404)、一灯分以上下がったと判断すると、球切れ用のカウンタBが働き、カウント数を「1」だけインクリメントした後(ステップS405)、負荷値の移動平均値Bを計算する(ステップS406)。ここでカウンタBが一灯分以上下がった負荷データを規定回数分受け取ったか否かを判断し(ステップS407)、規定回数分を受け取っていないと判断するとステップS401へ戻りステップS406までの処理を繰り返し行い、ステップS207において規定回数分受け取ったと判断するとカウンタNのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS408)。ここでカウンタNは機能していないため、カウンタNのカウント数が規定回数に等しくないと判断した後、カウンタBのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS409)。カウンタBのカウント数が規定回数分に等しくないと判断すると、チラツキ用のカウンタCのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断する(ステップS410)。ここでカウンタCが機能していないため、「チラツキ」と判定するステップS411をジャンプし、全てのカウンタをクリアした後(ステップS412)、ステップS401へ戻って次の負荷値を受け取る。
【0063】
また、ステップS401において次の負荷値を受け取り、ステップS402を経てステップS402において負荷値が移動平均Nの規定範囲より上でなく下であると判断し、ステップS404において負荷値の移動平均値Cが一灯分以上下がっていないと判断すると、チラツキ用のカウンタCのカウント数を「1」だけインクリメントした後(ステップS413)、移動平均値Cを計算する(ステップS414)。引き続きステップS407において規定回数分の負荷データを受け取ったか否かを判断した後、ステップS401からの処理を繰り返し、ステップS407において規定回数分の負荷値を受け取ったと判断した後、ステップS408及びステップS409を経てステップS410においてカウンタCのカウント数が規定回数と等しいか否かを判断し、規定回数と等しいと判断するとステップS411において「チラツキ」と判断する。次いで、全てのカウンタをクリアしてステップS401へ戻る。ステップS411においてチラツキと判断すると、携帯無線装置14Aを介して監視装置11から管理センタ12へチラツキ異常を前述と同一の要領で通知する。
【0064】
また、チラツキ処理ブロックCの各処理を上述のようにして繰り返す間に、負荷値が正常値に戻ると、ステップS403において負荷値が移動平均値Nの規定範囲内であると判断した後、正常用のカウンタNのカウント数を「1」だけインクリメントした後(ステップS415)、ステップS407へ移行してその負荷値が規定回数分の負荷データであるか否かを判断し、カウンタNのカウント数が規定回数と等しいと判断すると、負荷値が正常に戻ったものとして全てのカウンタをクリアした後(ステップS416)、図13に示すステップS105へ戻り、その後は正常であるか否かの処理を始めから行う。
【0065】
また、チラツキ処理ブロックCの各処理を上述のようにして繰り返す間に、負荷値が移動平均値Nの規定範囲より上になった時には、ステップS402においてその旨を判断した後、全てのカウンタをクリアした後(ステップS417)、図14に示す点滅処理ブロックAへ移行し、前述の点滅処理ブロックA内の処理を行なう。
【0066】
以上説明したように本実施形態によれば、管理センタ12において遠隔地に配置された照明設備の各蛍光灯の正常、異常を確実に監視することができ、しかも、一つ一つの蛍光灯の球切れによる異常の他、球切れに至るまでのチラツキ、点滅まで確実に監視し、把握することができ、チラツキ、点滅の各段階で蛍光灯を交換することができる。特に、公共の場に設置された街路灯や自動販売機等の照明設備の場合には蛍光灯のチラツキ、点滅が気になり、早期に交換することが望まれるが、本実施形態の監視システム10を用いれば、このような事態に迅速に対応して蛍光灯を交換することができる。
【0067】
また、データ収集器を、蛍光灯を備えた照明設備の監視装置20として使用する場合には、監視装置20の周辺に配置された自動販売機等の種々の照明設備を監視することができる。この監視装置20は前述の監視用端末14に準じた機能を有するため、監視装置20によって蛍光灯のチラツキ、点滅、球切れを確実に把握することができ、監視システム10に準じた作用効果を期することができる。
【0068】
監視装置20の場合には、監視装置20の表示部36のパイロットランプ26Aが点灯して異常を報知すると共に、LED26C、26Dが点灯して蛍光灯のチラツキを報知する。従って、監視員は、監視装置20の表示部26を見るだけで、その周辺に配置された照明設備の複数の蛍光灯それぞれの正常、異常あるいは異常に至るまでのチラツキ、点滅を知ることができ、これらの蛍光灯を交換することができる。
【0069】
尚、本発明は上記各実施形態に何等制限されるものではなく、本発明の精神に反しない限り必要に応じて各構成要素を適宜変更することができる。
【0070】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、各種の設備機器の正常、異常等を一箇所から確実に監視することができる設備機器の監視装置を提供することができる。
【0071】
また、本発明の請求項2に記載の発明によれば、蛍光灯を備えた照明設備の各蛍光灯の不点灯による異常は勿論のこと、異常に至るまでのチラツキ等の不具合も確実に監視することができる設備機器の監視装置を提供することができる。
【0072】
また、本発明の請求項3〜請求項5に記載の発明によれば、各種の設備機器の正常、異常等を遠隔地から確実に監視することができ、また、遠隔地から設備機器が作動時間を監視して時間外の作動状況も把握することができ、延いては安全対策や省エネルギーに寄与する設備機器の監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の設備機器の監視システムの一実施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示す設備機器の監視システムの監視用端末を示すブロック図である。
【図3】本発明の設備機器の監視装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図4】図1に示す設備機器の監視システムの監視用端末の監視処理を示すフローチャートである。
【図5】図1に示す設備機器の監視システムの管理センタの監視処理を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す設備機器の監視システムの全体の時間管理を示すフローチャートである。
【図7】監視用端末の作動の有無を監視処理するフローチャートである。
【図8】照明設備の正常時の蛍光灯の負荷変動を示す説明図である。
【図9】負荷変動の移動平均値の変化を示す説明図である。
【図10】照明設備の蛍光灯の球切れ時の負荷値の移動平均の変化を示す説明図である。
【図11】照明設備が異常に至るまでの負荷変動を模式的に示す説明図である。
【図12】照明設備が異常に至るまでの負荷変動を模式的に示す説明図である。
【図13】図2に示す設備機器の監視装置の一実施形態による照明設備の監視処理を示すフローチャートである。
【図14】図13に示す照明設備の監視処理のフローチャートのうち、照明設備の蛍光灯が点滅等の異常に至るまでのフローチャートである。
【図15】図13に示す照明設備の監視処理のフローチャートのうち、照明設備の蛍光灯が球切れ等の異常に至るまでのフローチャートである。
【図16】図13に示す照明設備の監視処理のフローチャートのうち、照明設備の蛍光灯がチラツキ等の異常に至るまでのフローチャートである。
【符号の説明】
10 機器設備の監視システム
11 監視装置
12 管理センタ
14 監視用端末
14D 演算制御部
14E メモリ(記憶部)
16 データ収集器(検出装置)
17 センサ(検出装置)
20 監視装置
Claims (5)
- 設備機器の負荷を検出する複数の検出部と、これらの検出部からの電気的信号を負荷値として記憶する記憶部と、この記憶部の現在の負荷値と基準値または前日を含む過去の負荷値の平均値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記負荷の正常、異常または負荷変動を判断する演算制御部と、この演算制御部の処理内容に従って上記設備機器の状態を表示する表示部とを備えたことを特徴とする設備機器の監視装置。
- 上記設備機器として蛍光灯を設け、上記蛍光灯の球切れを異常として判断し、上記蛍光灯の点滅またはチラツキを負荷変動として判断することを特徴とする請求項1に記載の設備機器の監視装置。
- 少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間の通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値に対する基準値、現在及び前日を含む過去の負荷値の平均値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記現在の負荷値と上記基準値または上記前日を含む過去の負荷値の平均値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記設備機器の正常、異常または負荷変動を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とする設備機器の監視システム。
- 予め設定された時間に基づいて稼動する少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間で通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記負荷値に基づいて上記設備機器の時間外負荷を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とする設備機器の監視システム。
- 予め設定された時間に基づいて稼動する少なくとも一種類の設備機器の負荷を電気的信号として検出する検出装置と、この検出装置からの電気的信号を負荷値として記憶し且つこの負荷値に基づいて上記設備機器を監視する監視装置と、この監視装置との間で通信を行うことによって上記設備機器の負荷状態を管理する管理センタとを備え、上記監視装置は、上記負荷値に対する基準値、現在及び前日を含む過去の負荷値の平均値を記憶する記憶部と、この記憶部の上記現在の負荷値と上記基準値または上記前日を含む過去の負荷値の平均値とを比較し且つこの比較結果に基づいて上記設備機器の正常、異常または負荷変動を判断すると共に上記設備機器の時間外負荷を判断する演算制御部と、この演算制御部の判断結果を上記管理センタへ送信すると共に上記管理センタからの情報を受信する送受信部とを有することを特徴とする設備機器の監視システム。
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