JP2004170952A - ポジ型赤色着色感光性組成物およびそれを用いたカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 色素、感光剤、硬化剤および溶剤を含み、さらにアルカリ可溶性樹脂を含んでもよいポジ型着色感光性組成物において、固形分の合計部数100質量部に対して、色素の含有量が55.0〜63.0質量部、感光剤の含有量が10.0〜30.0質量部、硬化剤の含有量が10.0〜25.0質量部、アルカリ可溶性樹脂の含有量が10.0質量部以下であるポジ型赤色着色感光性組成物。
【選択図】 なし
Description
これらカラーフィルタでは各画素において各色の波長範囲の光のみを選択的に透過し、それ以外の波長範囲の可視光を確実に遮蔽する透過光の選択性能が要求される。そして、これらカラーフィルタでは各色パターン画素は充分な色濃度が必要とされる。
また、CCDの小型化、高精細化に伴い、これらのカラーフィルタには、より微細なパターン画素が求められている。
すなわち、カラーフィルタの1つ1つのパターンを小さくすることでカラーフィルタを搭載したCCDが小型化でき、またカラーフィルタの画素数を増やしてより高解像度の画像情報を得ることもできる。
一方、カラーフィルタのパターンを小さくすると、カラーフィルタの厚みを小さくすることが望まれる。厚みの小さいカラーフィルタは、CCDに斜めに入射してきた光でもカラーフィルタの下にある感光部分に達することができ、CCDの開口率を大きくすることができる。
すなわち、CCDへの斜め入射光がカラーフィルタを透過してCCD感光部に到達できる。
具体的なカラーフィルタの製造方法は、例えば、図4に示される。まず、シリコンウエハなどの基板表面に受光素子を形成する(20)。続いて、このシリコンウエハ表面に、受光素子の電子を転送する電極を形成する(30)。このようにして形成した固体撮像素子形成基板(シリコンウエハ表面に、受光部や、転送電極を形成した基板)上にカラーフィルタを形成するにあたり、基板表面を平坦化する目的で平坦化膜(40)を形成する。次に、この基板上に、本願発明の着色感光性組成物を塗布、パターン投影露光、パターン現像および加熱硬化して、カラーフィルタの画素(50a;色画素(1))を形成する。各色毎にこの工程を繰り返し、3色のカラーフィルタ(50a;色画素(1)、50b;色画素(2)および50c;色画素(3))を、固体撮像素子形成基板の同一平面上に形成する。さらに、カラーフィルタ表面の保護のため保護膜(60)を形成する。
前記の製造方法によれば、顔料や染料などの色素によって光の三原色(赤色、緑色、青色)にそれぞれ着色された微細なパターン領域の集合体であるカラーフィルタが形成される。
しかし、従来の着色感光性組成物を用いて形成したカラーフィルタはその膜厚が大きく、カラーフィルタを形成しているそれぞれのパターン領域を小さくすると、入射光を充分に利用できず、鮮明な画像を記録しにくいという問題があった。
そこで、従来の着色感光性組成物を用いて膜厚が1.5μmより薄いカラーフィルタを形成すると、充分な色濃度のカラーフィルタが得られない問題があった。
このパターンの溶出で、形成したカラーフィルタは期待した色濃度を発揮することができず画素内で色濃度が均一にならなくなり、CCDから入力した画像に色ムラが生じ、もしくは画像データの色再現性が悪くなるなどの問題があった。特に赤色のカラーフィルタの形成において、赤色色素の分子吸光係数が、緑色、青色に比べて低いことから、薄膜としたときに十分な色濃度を得ることが難しく、また赤、緑、青のバランスが取り難いという問題があった。
すなわち本発明は、色素、感光剤、硬化剤および溶剤を含み、さらにアルカリ可溶性樹脂を含んでもよいポジ型着色感光性組成物において、固形分の合計部数100質量部に対して、色素の含有量が55.0〜63.0質量部、感光剤の含有量が10.0〜30.0質量部、硬化剤の含有量が10.0〜25.0質量部、アルカリ可溶性樹脂の含有量が10.0質量部以下であるポジ型赤色着色感光性組成物、前記のポジ型赤色着色感光性組成物を用いて形成した画素を含むカラーフィルタおよび前記カラーフィルタを用いた固体撮像素子を提供する。
本発明のポジ型赤色着色感光性組成物は、着色成分として色素を含む。色素としては、好ましくは染料が用いられる。色素は目的とする赤色の色調に合わせて選択し、赤色色素単独でも、複数の赤色色素の配合、または赤色色素と他の色相の色素、例えば、黄色色素や橙色色素などを配合して使用することもできる。
そして、望ましい色素は、ポジ型赤色着色感光性組成物を構成する溶剤に充分な溶解度を持ち、さらにパターン形成時の現像工程において現像液に対して充分な溶解度を持ち、そして赤色のパターンを形成できるものである。
本発明に用いられる色素としては、一般式(IV)で表される色素が好ましく用いられる。
nは、1〜4の整数を表す。
R1は、炭素数3〜20の脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、アルキル鎖の炭素数 が1〜4のアルキルシクロヘキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された 炭素数3〜24の脂肪族アルコキシアルキル基、炭素数3〜24の脂肪族エステル基 、または炭素数7〜20のアリールアルキル基を表す。(前記のアリールアルキル基 は、置換されていてもよいフェニル基および置換されていてもよいナフチル基からな る群から選ばれる少なくとも1種のアリール基で置換された炭素数7〜20のアリー ルアルキル基を表す。)
ただし、nが2〜4の整数のときは、R1は互いに同一でも異なってもよい。
具体的には、脂肪族炭化水素基としてはプロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デキシ ル基、1−メチルブチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1,5−ジメ チルヘキシル基、1,6−ジメチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基および1,1 ,5,5−テトラメチルヘキシル基が、
アルキルシクロヘキシル基としては2−メチルシクロヘキシルキ基および2−エチル シクロヘキシル基が、
脂肪族アルコキシアルキル基としてはエトキシプロピル基、i−プロポキシプロピル基 、オクトキシプロピル基、3−エトキシ−n−プロピル基および3−(2−エチルヘ キシルオキシ)プロピル基が、
脂肪族エステル基としてはプロポキシカルボニルプロピル基、エトキシカルボニルブト キシ基、プロピオニルオキシエチル基およびブチリルオキシブチル基が、
アリールアルキル基としてはベンジル基、フェネチル基および1−メチル−3−フェニ ルプロピル基などが挙げられる。]
R14〜R16は、それぞれ独立に、スルホン酸基または一般式(I−1)で示される置 換基を示す。ただし、R14〜R16のうち、少なくとも1つは一般式(I−1)で示さ れる置換基を示す。
−SO2NHR17 (I−1)
(式中、R17は、炭素数2〜20のアルキル基、アルキル鎖の炭素数が2〜12のシ クロヘキシルアルキル基、アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル 基、炭素数2〜12のアルコキシル基で置換された炭素数2〜12のアルキル基、 一般式(I−1−1)で示されるアルキルカルボキシルアルキル基、
L1−CO−O−L2− (I−1−1)
(式中、L1は、炭素数2〜12のアルキル基を示し、
L2は、炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)
一般式(I−1−2)で示されるアルキルオキシカルボニルアルキル基、
L3−O−CO−L4− (I−1−2)
(式中、L3は、炭素数2〜12のアルキル基を示し、
L4は、炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェニル基、
またはフェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基を示す。)
で示される置換基を示す。〕
置換基R17における炭素数2〜20のアルキル基としては、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが例示される。
アルキル鎖の炭素数が2〜12のシクロヘキシルアルキル基としてはシクロヘキシルエチル基、3−シクロヘキシルプロピル基、8−シクロヘキシルオクチル基などが例示される。
アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル基としては2−エチルシクロヘキシル基、2−プロピルシクロヘキシル基、2−(n−ブチル)シクロヘキシル基などが例示される。
炭素数2〜12のアルコキシル基で置換された炭素数2〜12のアルキル基としては3−エトキシ−n−プロピル基、プロポキシプロピル基、4−プロポキシ−n−ブチル基、3−メチル−n−ヘキシルオキシエチル基、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル基などが、例示される。
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェニル基としてはo−イソプロピルフェニル基などが例示される。
フェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基としてはDL−1−フェニルエチル基、ベンジル基、3−フェニル−n−ブチル基などが例示される。
置換基L1、L2における炭素数2〜12のアルキル基としてはエチル基、プロピル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、2−エチルヘキシル基、1,3−ジメチルブチル基、1−メチルブチル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基などが例示される。
置換基L3、L4における炭素数2〜12のアルキレン基としてはジメチレン基、ヘキサメチレン基などが、それぞれ例示される。
R20、R23〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、スルホン酸基またはニトロ基を示す。〕
R31、R32、R34は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、ヒドロキシル基またはシアノ基を示し、
R33は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
また、色素(II)は、金属原子に配位して錯体を形成していてもよい。金属原子と錯体を形成することにより、耐光性がより向上する。金属原子としては、遷移金属原子が挙げられ、中でもクロム原子が好ましい。
R33で示される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などがそれぞれ例示される。
色素(III)のうち、好ましい色素としては、C.I.ソルベントイエロー162などが例示される。
本発明における色素の全使用量は、ポジ型赤色着色感光性組成物の固形分100質量部中、55.0〜63.0質量部、好ましくは59.0〜63.0質量部である。55.0質量部より少ないと、薄膜を形成する場合に色濃度が不足する傾向があるため、好ましくない。また63.0質量部より多いと、現像工程でパターンが溶出して、溶出した部分がカラーフィルタとしたときに欠陥となる可能性が高いため、好ましくない。
Zはフェニル基または一般式(32)
Q5Q6N− (32)
(式中、Q5、Q6は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル 基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基を示 す。)
で示される置換基を示す。ただし、Q1〜Q6のうちの少なくとも1つは、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基である。〕
前記化合物において炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基などが、炭素数1〜4のアルコキシル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基としてはメトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシブチル基がそれぞれ例示される。前記した一般式(32)で示される化合物としては、例えば、ヘキサメトキシメチルメラミンなどが挙げられる。
色素の含有量が55.0質量部より小さいと、薄膜を作成した際にカラーフィルタの色が薄いためカラーフィルタとしての機能がなくなるので好ましくない。また、色素の含有量が63.0質量部より大きいときはパターン形成の現像工程でカラーフィルタの膜減りを発生して画像の色ムラが生じるので好ましくない。
感光剤の含有量が10.0〜30.0質量部であると、現像工程でカラーフィルタの膜減りを生ずることなく画像の色ムラも生じ難い傾向にあり、また感光剤を全て感光させるためにパターン形成時の投影露光時間が長くなって生産効率が悪くなることがないので、好ましい。
硬化剤の含有量が10.0〜25.0質量部であると、形成したカラーフィルタパターンを加熱硬化したときの機械的強度が十分であり、また現像工程でカラーフィルタの膜減りを発生して画像の色ムラが生じにくいため、好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の含有量が10質量部以下、さらに1質量部以下であると、アルカリ現像液に対する溶解度が十分であってパターンを形成でき、また現像工程でカラーフィルタの膜減りを生ずることなく画像の色ムラも生じ難い傾向にあり、好ましい。
本発明のポジ型赤色着色感光性組成物中の感光剤、硬化剤およびアルカリ可溶性樹脂のそれぞれ質量部数は、パターン投影露光量、現像時のパターン膜減り、パターンの機械的強度等に応じて、適宜調節できる。
溶剤としては、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、メチルセルソルブアセテート、エチルセルソルブアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、N,N’−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸n−ブチルピルビン酸エチル、乳酸エチルなどが例示される。これらの溶剤はそれぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。
溶剤の使用量はポジ型赤色着色感光性組成物の固型分100質量部に対して通常は230〜400質量部、好ましくは250〜300質量部である。
溶剤の含有量が230〜400質量部であると、基板上にポジ型赤色着色感光性組成物を用いて薄膜を形成する際の塗布ムラが小さくできる傾向があり、好ましい。
色素として化学式(50)
次にシリコンウエハに住友化学工業(株)製のスミレジストPR−1300Y−PGを平坦化膜形成材としてスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して0.5μmの膜厚の被膜を形成した。次いで、このシリコンウエハを230℃で15分間加熱して皮膜を硬化させ支持体を形成した。先に作成したポジ型着色感光性組成物をこの支持体(平坦化膜付きシリコンウエハ)上にスピンコート法で塗布し、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。次いで露光機〔「Nikon NSR i7A」((株)ニコン製)〕を用いてマスクパターンを介してi線を照射して1,300mJの露光量で露光したのち、現像液〔「SOPD」(住友化学工業(株)製)、23℃〕に30秒間浸漬して現像した。現像後、リンス液(1.9質量%のTMAH水溶液に0.15質量%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを添加したもの。)でリンスをし、水洗し、乾燥後、紫外線を照射し、180℃に3分間加熱して、線幅3.0μmで厚みが1.1μmの帯状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、マスクパターンを代える以外は上記と同様に操作して、線幅が3.0μmで厚みが1.1μmのモザイク状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、支持体として透明なガラス板を用い露光することなく現像する以外は上記と同様に操作して、全面に亙って厚み1.1μmで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
色素として化学式(50)
次にシリコンウエハに住友化学工業(株)製のスミレジストPR−1300Y−PGを平坦化膜形成材としてスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して0.5μmの膜厚の被膜を形成した。次いで、このシリコンウエハを230℃で15分間加熱して皮膜を硬化させ支持体を形成した。先に作成したポジ型着色感光性組成物をこの支持体(平坦化膜付きシリコンウエハ)上にスピンコート法で塗布し、100℃で1分間加熱し溶剤を揮発させて被膜を形成した。次いで露光機〔「Nikon NSR i7A」((株)ニコン製)〕を用いてマスクパターンを介してi線を照射して1,300mJの露光量で露光したのち、現像液〔「SOPD」(住友化学工業(株)製)、23℃〕に30秒間浸漬して現像した。現像後、リンス液(1.9質量%のTMAH水溶液に0.15質量%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを添加したもの。)でリンスをし、水洗し、乾燥後、紫外線を照射し、180℃に3分間加熱して、線幅3.0μmで厚みが1.0μmの帯状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、マスクパターンを代える以外は上記と同様に操作して、線幅が3.0μmで厚みが1.0μmのモザイク状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、支持体として透明なガラス板を用い露光することなく現像する以外は上記と同様に操作して、全面に亙って厚み1.0μmで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
色素として化学式(50)
次にシリコンウエハに住友化学工業(株)製のスミレジストPR−1300Y−PGを平坦化膜形成材としてスピンコートし、100℃で1分間加熱して揮発成分を除去して0.5μmの膜厚の被膜を形成した。次いで、このシリコンウエハを230℃で15分間加熱して皮膜を硬化させ支持体を形成した。先に作成したポジ型着色感光性組成物をこの支持体(平坦化膜付きシリコンウエハ)上にスピンコート法で塗布し、100℃で1分間加熱し揮発成分を除去して被膜を形成した。次いで露光機〔「Nikon NSR i7A」((株)ニコン製)〕を用いてマスクパターンを介してi線を照射して1,300mJの露光量で露光したのち、現像液〔「SOPD」(住友化学工業(株)製)、23℃〕に30秒間浸漬して現像した。現像後、リンス液(1.9質量%のTMAH水溶液に0.15質量%のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを添加したもの。)でリンスをし、水洗し、乾燥後、紫外線を照射し、180℃に3分間加熱して、線幅3.0μmで厚みが1.3μmの帯状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、マスクパターンを代える以外は上記と同様に操作して、線幅が3.0μmで厚みが1.3μmのモザイク状のパターンで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
次いで、支持体として透明なガラス板を用い露光することなく現像する以外は上記と同様に操作して、全面に亙って厚み1.0μmで形成された赤色の画素を有するカラーフィルタを得た。
(1)透過光選択性能
上記実施例1、2および比較例1、2で得た、ガラス基板の全面に亙って形成された赤色の画素を有するカラーフィルタの450nm、540nm、650nmの波長における光線透過率を測定した。その結果を表1に示す。
上記実施例1、2および比較例1、2で、露光量を振って3.0μmのライン&スペースのパターンを形成したとき、ライン幅が3.0μmとなった露光量を測定した。その結果を表2に示す。
上記実施例1、2および比較例1、2で、カラーフィルタパターン形成時のアルカリ現像の前後において、ポジ型着色感光性組成物の固形分からなる層の膜厚を測定して比較した。その結果を表3に示す。
上記実施例1および比較例1、2において得られたポジ型赤色着色感光性組成物をシリコンウエハ上に全面塗布し、紫外線を全面に照射し、180℃に3分間加熱して固めた。この塗布被膜付きのシリコンウエハを、ポジ型赤色着色感光性組成物の溶剤組成である乳酸エチルとN,N−ジメチルホルムアミドの混合溶液(乳酸エチルが70%、N,N−ジメチルホルムアミドが30%。)に3分間浸漬し、浸漬前後の膜厚変化を測定した。その結果を表4に示す。
2:カラーフィルタ
R:赤色の画素
G:緑色の画素
B:青色の画素
10:基板
20:受光部
30:積層膜
40:平坦化膜
50a:色画素(1)
50b:色画素(2)
50c:色画素(3)
60:保護膜
Claims (9)
- 色素、感光剤、硬化剤および溶剤を含み、さらにアルカリ可溶性樹脂を含んでもよいポジ型着色感光性組成物において、固形分の合計部数100質量部に対して、色素の含有量が55.0〜63.0質量部、感光剤の含有量が10.0〜30.0質量部、硬化剤の含有量が10.0〜25.0質量部、アルカリ可溶性樹脂の含有量が10.0質量部以下であるポジ型赤色着色感光性組成物。
- 色素、感光剤、硬化剤および溶剤を含み、さらにアルカリ可溶性樹脂を含んでもよいポジ型着色感光性組成物において、固形分の合計部数100質量部に対して、色素の含有量が55.0〜63.0質量部、感光剤の含有量が10.0〜30.0質量部、硬化剤の含有量が10.0〜25.0質量部、アルカリ可溶性樹脂の含有量が1質量部以下であるポジ型赤色着色感光性組成物。
- アルカリ可溶性樹脂を含まない請求項1または2に記載のポジ型赤色着色感光性組成物。
- 色素として一般式(IV)で示される化合物またはその塩を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポジ型赤色着色感光性組成物。
[式中、Dは、キサンテン、アゾ、アントラキノン、ピラゾロンからなる群から 選ばれる少なくとも1種の色素母体を表し、
nは、1〜4の整数であり、
R1は、炭素数3〜20の脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、アルキル鎖の炭素数 が1〜4のアルキルシクロヘキシル基、炭素数1〜12のアルコキシ基で置換された 炭素数3〜24の脂肪族アルコキシアルキル基、炭素数3〜24の脂肪族エステル基 、または炭素数7〜20のアリールアルキル基を表す。(前記のアリールアルキル基 は、置換されていてもよいフェニル基および置換されていてもよいナフチル基からな る群から選ばれる少なくとも1種のアリール基で置換された炭素数7〜20のアリー ルアルキル基を表す。)
ただし、nが2〜4の整数のときは、R1は互いに同一でも異なってもよい。] - 色素として一般式(I)で示される化合物またはその塩を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポジ型赤色着色感光性組成物。
〔式中、R10〜R13は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、
R14〜R16は、それぞれ独立に、スルホン酸基または一般式(I−1)で示される置換基を示す。ただし、R14〜R16のうち、少なくとも1つは一般式(I−1)を示す。
−SO2NHR17 (I−1)
(式中、R17は、炭素数2〜20のアルキル基、アルキル鎖の炭素数が2〜12のシク ロヘキシルアルキル基、アルキル鎖の炭素数が1〜4のアルキルシクロヘキシル基、 炭素数2〜12のアルコキシル基で置換された炭素数2〜12のアルキル基、一般式 (I−1−1)で示されるアルキルカルボキシルアルキル基、
L1−CO−O−L2− (I−1−1)
(式中、L1は、炭素数2〜12のアルキル基を示し、
L2は、炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)
一般式(I−1−2)で示されるアルキルオキシカルボニルアルキル基、
L3−O−CO−L4− (I−1−2)
(式中、L3は、炭素数2〜12のアルキル基を示し、
L4は、炭素数2〜12のアルキレン基を示す。)
炭素数1〜20のアルキル基で置換されたフェニル基、
またはフェニル基で置換された炭素数1〜20のアルキル基を示す。)
で示される置換基を示す。〕 - 色素として、一般式(II)および一般式(III)で示される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種で示される色素をさらに含むことを特徴とする請求項5または6に記載のポジ型赤色着色感光性組成物。
〔式中、R21、R22は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基またはカルボキシル基を示し、
R20、R23〜R25は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアル キル基、スルホン酸基またはニトロ基を示す。〕
〔式中、R30は、炭素数2〜10のアルキル基を示し、
R31、R32、R34は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、ヒドロキシル基またはシ アノ基を示し、R33は、炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕 - 請求項1〜7のいずれかに記載のポジ型赤色着色感光性組成物を用いて形成した画素を含むカラーフィルタ。
- 請求項8に記載のカラーフィルタを用いる固体撮像素子。
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