JP2004164717A - 光記録ディスクの製造方法および光記録ディスク - Google Patents

光記録ディスクの製造方法および光記録ディスク Download PDF

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Shigetoshi Fukuzawa
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Abstract

【課題】製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出を効果的に防止して、欠陥のない記録層を形成することができる光記録ディスクの製造方法を提供する。
【解決手段】色素と放射線硬化性樹脂と溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板2上に塗布して、記録層5を形成し、記録層5上に、放射線硬化性樹脂を含む塗布液を塗布して、光透過層6を形成し、放射線を照射して、記録層5および光透過層6に含まれている放射線硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする光記録ディスクの製造方法。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録ディスクの製造方法および光記録ディスクに関するものであり、さらに詳細には、基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備えた光記録ディスクの製造方法であって、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出を効果的に防止して、欠陥のない記録層を形成することができる光記録ディスクの製造方法および基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備え、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出が防止された光記録ディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大容量のデジタルデータを記録するための記録媒体として、CDやDVDに代表される光記録ディスクが広く用いられている。
【0003】
これらの光記録ディスクは、CD−ROMやDVD−ROMのように、データの追記や書き換えができないタイプのいわゆるROM型光ディスクと、CD−RやDVD−Rのように、データの追記は可能であるが、データの書き換えができないタイプのいわゆる追記型光ディスクと、CD−RWやDVD−RWのように、データの書き換えが可能なタイプのいわゆる書き換え型光ディスクに大別することができる。
【0004】
広く知られているように、ROM型光ディスクにおいては、製造段階で、基板に形成されるプリピットにより、データが記録されるのが一般的であり、書き換え型光ディスクにおいては、たとえば、記録層の材料として、相変化材料が用いられ、その相状態に変化に基づく光学特性の変化を利用して、データが記録されるのが一般的である。
【0005】
これに対して、追記型光ディスクにおいては、記録層の材料として、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、アゾ色素などの有機色素が用いられ、その化学的変化に基づく光学特性の変化を利用して、データが記録されるのが一般的である。
【0006】
そして、さらに、大容量のデータを、高密度に記録し、再生することができるように、記録・再生のために照射するレーザー光として、波長が短い青色レーザー光を用いるとともに、記録光学系および再生光学系のレンズとして、開口数の大きいレンズを用い、ポリカーボネートなどによって形成された基板とは反対側から、レーザー光を照射するように構成され、記録層上に、光透過層が設けられた次世代型光記録ディスクが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、アゾ色素などの有機色素を用いて、ポリカーボネートなどによって形成された基板上に、蒸着やスピンコーティングによって、記録層を形成し、記録層上に、スピンコーティングによって、光透過層を形成する場合には、光透過層の形成時に、記録層に含まれている色素が、少しづつ溶解して、光透過層中に溶け込んだり、流されたりすることによって、記録層に欠陥が生じ、あるいは、光透過層の膜厚が変化して、光記録ディスクの光学的特性や電気的特性が変化してしまうという問題があった。
【0008】
かかる問題を解決するとともに、反射特性を改善するために、主として色素からなる記録層上に、スパッタリングによって、誘電体層を形成し、誘電体層上に、スピンコーティングによって、光透過層を形成するように構成された光記録ディスクが提案されている。
【0009】
このように、記録層上に、スパッタリングによって、誘電体層を形成することによって、スピンコーティングによって、光透過層を形成する際に、記録層に含まれている色素が、少しづつ溶解して、光透過層中に溶け込んだり、流されたりすることを防止して、記録層に欠陥が生ずること防止するとともに、光記録ディスクの光学的特性や電気的特性が変化してしまうことを防止することが可能になるが、スパッタリングによって、誘電体層を形成する工程が増加するため、製造に要する時間が長くなるとともに、特別の製造設備が必要になり、必然的に、製造コストが増大するという問題があった。
【0010】
したがって、本発明は、基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備えた光記録ディスクの製造方法であって、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出を効果的に防止して、欠陥のない記録層を形成することができる光記録ディスクの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
また、本発明の別の目的は、基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備え、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出が防止された光記録ディスクを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、本発明のかかる目的を達成するため、鋭意研究を重ねた結果、少なくとも色素と放射線硬化性樹脂と溶剤を混合して、第1の塗布液を調製し、基板上に、第1の塗布液を塗布して、記録層として機能する第1の塗布層を形成し、第1の塗布層上に、主として放射線硬化性樹脂を含む第2の塗布液を塗布して、光透過層として機能する第2の塗布層を形成し、放射線を照射して、第1の塗布層に含まれている放射線硬化性樹脂および第2の塗布層に含まれている放射線硬化性樹脂を硬化させることによって、驚くべきことに、記録層上に、スピンコーティングによって、放射線硬化性樹脂を塗布して、光透過層を形成しても、記録層に含まれている色素の溶出が防止され、欠陥のない記録層を備えた光記録ディスクを製造することができることを見出した。
【0013】
したがって、本発明の前記目的は、少なくとも色素と放射線硬化性樹脂と溶剤を混合して、第1の塗布液を調製し、基板上に、前記第1の塗布液を塗布して、第1の塗布層を形成し、前記第1の塗布層上に、主として放射線硬化性樹脂を含む第2の塗布液を塗布して、第2の塗布層を形成し、放射線を照射して、前記第1の塗布層に含まれている前記放射線硬化性樹脂および前記第2の塗布層に含まれている前記放射線硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする光記録ディスクの製造方法によって達成される。
【0014】
本発明の好ましい実施態様においては、前記第1の塗布液を、スピンコーティングによって、塗布して、前記第1の塗布層を形成し、前記第2の塗布液を、スピンコーティングによって、塗布して、前記第2の塗布層を形成するように構成されている。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記第2の塗布液に含まれる前記放射線硬化性樹脂と同じ放射線硬化性樹脂を、前記色素と前記溶剤と混合して、前記第1の塗布液を調製するように構成されている。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、光記録ディスクの製造方法は、さらに、前記基板上に、前記第1の塗布層を形成した後に、前記第1の塗布層に放射線を照射するステップを備えている。
【0017】
本発明の前記目的はまた、基板と、基板上に形成された記録層と、前記記録層上に形成され、放射線硬化性樹脂を含む光透過層を備え、前記記録層が、色素と放射線硬化性樹脂の混合物を含むことを特徴とする光記録ディスクによって達成される。
【0018】
本発明の好ましい実施態様においては、前記記録層が、前記色素と、前記光透過層に含まれた前記放射線硬化性樹脂と同じ放射線硬化性樹脂を含んでいる。
【0019】
本発明において、放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などが好ましく使用される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0021】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる光記録ディスクの略要部拡大断面図である。
【0022】
図1に示されるように、本実施態様にかかる光記録ディスク1 は、支持基板2を備え、支持基板2の情報ピットやプリグルーブなどの微細凹凸が形成されている側の面上に、金属層3、誘電体層4、記録層5および光透過層6が、この順で、形成されている。
【0023】
光記録ディスク1は、図1において、矢印で示される向きに、記録または再生のためのレーザー光が照射され、光透過層6を通して、記録層5に、レーザー光が照射されるように構成されている。
【0024】
支持基体2は、0.3mmないし1.6mm、好ましくは、0.5mmないし1.3mmの厚さを有し、記録層3が形成される側の面に、情報ピットや、プリグルーブ、ランドなどの微細な凹凸が形成されている。本明細書において、グルーブGは、レーザー光が入射すべき側に位置する案内溝を指し、ランドLは隣り合ったグルーブGの間に形成される。グルーブGは、通常、スパイラル状に形成される。
【0025】
グルーブGの深さGdは、ランドLの最も高い所とグルーブGの最も低い所の差によって定義され、好ましくは40ないし150nmであり、より好ましくは60ないし120nmである。グルーブGの深さGdをこのような範囲とすることによって、十分なトラッキング制御が可能となり、クロストークを抑制することが可能になる。グルーブGの深さGdが40nm未満であると、トラック追従のために必要なトラッキングエラー信号が小さくなるとともに、クロストークが大きくなり、さらに、ウオブル信号のようなプリフォーマット信号か小さくなる傾向があり、好ましくない。一方、グルーブGの深さGdが150nmを越えると、ランドLおよびグルーブGを精度良く形成することが困難になり、反射信号の低下や感度の低下が生じるおそれがある。
【0026】
グルーブGの幅Gwは、グルーブGの深さGdの1/2の深さ位置におけるグルーブの幅によって定義され、好ましくは110ないし210nmであり、より好ましくは130ないし190nmである。グルーブGのピッチGpは、隣り合うグルーブの間隔によって定義され、たとえば、隣り合うグルーブの幅Gw方向中心の間隔として定義される。グルーブGのピッチGpは、たとえば、290ないし350nmであり、好ましくは310ないし330nmである。このような構成とすることによって、クロストークを抑制することが可能になる。
【0027】
本実施態様にかかる光記録ディスク1のランドLの部分およびグルーブGの部分またはランドLの部分もしくはグルーブGの部分に、データを記録することもできる。
【0028】
支持基体2は、光学的には透明である必要はないが、とくに、記録層を形成するために用いる溶剤に溶解しないものを用いることが好ましい。この観点から、ポリメチルメタクリレート(PMMA)などのアクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂などの各種プラスチック材料などが、支持基板2を形成するために使用することできる。これらのうち、成形の容易性などから、とくに、ポリカーボネート樹脂やポリオレフィン樹脂が好ましい。プラスチック材料のように撓み易い材料を用いた場合には、光記録ディスク1の反りの発生を抑制することができ、とくに有効である。ただし、ガラス、セラミックス、金属などを用いて、支持基板2を形成してもよい。支持基板2の表面上の凹凸パターンは、プラスチック材料を用いる場合には、射出成形によって、支持基板2を形成する際に、形成されることが多いが、プラスチック材料以外の材料を用いて、支持基板2を形成する場合には、フォトポリマー法(2P法)によって成形することができる。
【0029】
本実施態様においては、支持基板2上に、金属層3および誘電体層4が形成される。これらの金属層3および誘電体層4は、レーザー光によって、データを記録する際に生じる熱を効果的に放熱することができるものであればよく、金属層3は、たとえば、Mg、Al、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ge、Ag、Pt、Au、Nd、Sn、Pd、あるいは、これらの合金によって形成することができる。誘電体層4は、たとえば、Si、Zn、Al、Ta、Ti、Co、Zr、Pb、Ag、Zn、Sn、Ca、Ce、V、Cu、Fe、Mgから選ばれる金属のうちの少なくとも1種を含む酸化物、窒化物、硫化物、フッ化物、あるいは、これらの複合物によって形成され、とくに、ZnS−SiO、Alなどによって、誘電体層4を形成することが好ましい。ZnS−SiOによって、誘電体層4を形成する場合には、SiOの含有量を10mol%以上、40mol%以下とすることが好ましい。金属層3および誘電体層4を形成する方法としては、イオンビームスパッタリング法、リアクティブスパッタリング法、RFスパッタリング法などの手法が挙げられる。
【0030】
金属層3および誘電体層4の厚さは、とくに限定されるものではなく、たとえば、5ないし50nm程度であり、好ましくは5ないし30nm程度である。厚さが5nm未満となると、充分な放熱効果が得ることができない。その一方で、50nmを越えると、熱伝導性が良くなり過ぎ、感度が低下するおそれがある。
【0031】
次いで、有機化合物と放射線硬化性樹脂とを主成分とする記録層5が形成される。
【0032】
本実施態様においては、有機化合物は、モノメチンシアニン系色素を含んでいる。
【0033】
ここに、有機化合物と放射線硬化性樹脂とを主成分とするとは、不可避成分を除いて、記録層5が有機化合物と放射線硬化性樹脂とで構成されている場合だけでなく、記録層が、モノメチンシアニン系色素以外の有機化合物を含んでいる場合や、記録層の諸特性向上の目的で、記録層中に10重量%以下の無機化合物を含有している場合も含まれる。
【0034】
モノメチンシアニン系色素は、370ないし425nmの波長の範囲に屈折率n(複素屈折率の実部)の極小値nminを有し、記録時のレーザー光および再生時のレーザー光の波長における屈折率nが1.2以下であり、かつ、390ないし420nmの波長の記録時のレーザー光を吸収して、溶融または分解し、屈折率変化を生じる性質を有していることが好ましい。
【0035】
記録時のレーザー光の波長領域390ないし420nmにおける屈折率n(複素屈折率の実部)が1.2以下のモノメチンシアニン系色素を用いることによって、データの記録時において、モノメチンシアニン系色素が390ないし420nmの波長の記録時のレーザー光を吸収して、溶融または分解し、390ないし420nmの波長領域において、低屈折率から高屈折率(たとえば、1.45ないし1.65)への屈折率変化が生じる。このようにして、記録ピットが形成され、データが記録される。データの再生時においては、記録ピットとその周囲の未記録部との間の390ないし420nmの波長の再生時のレーザー光に対する反射率の差を利用して、データが読み取られる。この原理に基づいて、390ないし420nmの記録時のレーザー光による記録および390ないし420nmの再生時のレーザー光による再生が行われる。より大きな屈折率変化を生じさせるために、370ないし425nmの範囲における屈折率nの極小値nminは、1.1以下が好ましく、1.0以下がより好ましい。屈折率nの極小値nminの下限値は、とくに限定されないが、通常は、0.7程度である。
【0036】
また、モノメチンシアニン系色素の消衰係数k(複素屈折率の虚部)は、記録時のレーザー光の波長および再生時のレーザー光の波長のいずれにおいても、0.15以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましい。記録時のレーザー光の波長におけるモノメチンシアニン系色素の消衰係数kが0.15以上であると、記録ピット形成部において、記録時のレーザー光を適度に吸収することができ、局所的に、温度が上昇し、溶融または分解による屈折率変化が生じやすい。記録時のレーザー光の波長におけるモノメチンシアニン系色素の消衰係数kが0.15未満である場合には、記録時のレーザー光の吸収率が低下し、通常の記録パワーでのデータの記録が困難となる。また、再生時のレーザー光の波長におけるモノメチンシアニン系色素の消衰係数kが0.15以上であると、データの未記録部において、所望の反射率が得られ、記録ピットと未記録部との間の反射率差を読み取りやすい。しかしながら、再生時のレーザー光の波長におけるモノメチンシアニン系色素の消衰係数kが大きくなりすぎると、反射率が低下してしまうので、再生時のレーザー光の波長における消衰係数kは2.0以下であることが好ましい。このような観点から、モノメチンシアニン系色素の消衰係数k(複素屈折率の虚部)は、記録時のレーザー光の波長および再生時のレーザー光の波長のいずれにおいても、0.3以上、2.0以下が好ましく、0.4以上、2.0以下がより好ましい。
【0037】
モノメチンシアニン系色素の屈折率n(複素屈折率の実部)および消衰係数k(複素屈折率の虚部)は、薄膜状態のモノメチンシアニン系色素の吸収スペクトルを測定することによって、測定される。薄膜状態の有機化合物の吸収スペクトルは、一般的には、以下のようにして、測定される。吸収スペクトルを測定すべき有機化合物を適切な有機溶媒に溶解させ、得られた溶液を、スピンコーティング法により、グルーブやピットなどが形成されていないポリカーボネート平板上に、有機化合物が特定の配向性を持たないように、塗布して、40ないし100nm程度の膜厚を有する薄膜を形成する。スピンコーティング時の溶媒揮発の際に、有機化合物が著しく結晶化し、あるいは、会合するような場合には、別種の溶媒を選択する。こうして作成した有機化合物薄膜付きポリカーボネート基板の透過吸収スペクトルを、分光光度計にて測定する。
【0038】
本実施態様において用いられるモノメチンシアニン系色素は、次の一般式で表わされる色素のうち、上述した条件を満たす色素が選ばれる。
【0039】
【化1】
Figure 2004164717
一般式(1)において、QおよびQ’は、含窒素複素環を形成する原子群を表わし、含窒素複素環は縮合環であってもよく、置換基を有していてもよい。QおよびQ’は、同一でも異なっていてもよい。
【0040】
およびR’は、アルキル基を表わし、アルキル基は置換基を有していてもよい。RおよびR’は同一でも異なっていてもよい。RおよびR’として用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし6のアルキル基が挙げられ、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が好ましい。
【0041】
は陰イオンを表わし、mは0または1である。Xとして用いられる陰イオンとしては、Cl、Br、Iなどのハロゲンイオン、ClO 、BF 、PF 、SbF 、SCNなどが挙げられる。
【0042】
一般式(1)において、モノメチン基の両側の含窒素複素環の例としては、それぞれ、次の一般式(A)で示されるインドレニン、一般式(B)で示されるキノリン、一般式(C)で示されるベンゾチアゾール、一般式(D)で示されるベンゾイミダゾール、一般式(E)で示されるベンゾセレナゾールが挙げられる。なお、これらの一般式(A)ないし(E)においては、便宜的に、窒素原子が電荷を帯びた状態で示されている。
【0043】
【化2】
Figure 2004164717
一般式(A)において、Rはアルキル基を表わし、アルコキシ基などのように、置換基を有していてもよい。Rとして用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が好ましい。RおよびRは、メチル基あるいはエチル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、アルキル基、アルコキシ基あるいはClなどのハロゲン原子を表わし、同一でも異なっていてもよい。
【0044】
一般式(B)において、Rはアルキル基を表わし、アルコキシ基などのように、置換基を有していてもよい。Rとして用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が挙げられ、プロピル基およびブチル基が好ましい。R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、アルキル基あるいはClなどのハロゲン原子を表わし、同一でも異なっていてもよい。
【0045】
一般式(C)において、Rはアルキル基を表わし、アルコキシ基などのように、置換基を有していてもよい。Rとして用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が挙げられ、プロピル基およびブチル基が好ましい。R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、アルキル基あるいはClなどのハロゲン原子を表わし、同一でも異なっていてもよい。
【0046】
一般式(D)において、Rはアルキル基を表わし、アルコキシ基などのように、置換基を有していてもよい。Rとして用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が挙げられ、プロピル基およびブチル基が好ましい。Rは、メチル基あるいはエチル基を表わす。R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、アルキル基あるいはClなどのハロゲン原子を表わし、同一でも異なっていてもよい。
【0047】
一般式(E)において、Rはアルキル基を表わし、アルコキシ基などのように、置換基を有していてもよい。Rとして用いられるアルキル基としては、炭素数1ないし4のアルキル基、すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基が挙げられ、プロピル基およびブチル基が好ましい。R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子、アルキル基あるいはClなどのハロゲン原子を表わし、同一でも異なっていてもよい。
【0048】
一般式(1)において、モノメチン基の両側の含窒素複素環の一方が、一般式(A)で示されるインドレニンおよび一般式(C)で示されるベンゾチアゾールから選ばれ、他方が、一般式(A)で示されるインドレニン、一般式(B)で示されるキノリン、一般式(C)で示されるベンゾチアゾール、一般式(D)で示されるベンゾイミダゾールおよび一般式(E)で示されるベンゾセレナゾールから選ばれる。これらのうちでも、モノメチン基の両側の含窒素複素環が同一であるいわゆる対称構造のモノメチンシアニン系色素が好ましい。すなわち、モノメチン基の両側の含窒素複素環がともに、一般式(A)で示されるインドレニンあるいは一般式(C)で示されるベンゾチアゾールである対称構造のモノメチンシアニン系色素が、好ましく用いられる。対称構造のモノメチンシアニン系色素は、非対称構造のモノメチンシアニン系色素に比して、370ないし425nmの波長範囲において、色素の屈折率n(複素屈折率の実部)が小さくなる傾向があり、データ記録の前後で、大きな変調が得られやすく、好ましい。また、屈折率nや消衰係数k(複素屈折率の虚部)を調整したり、溶解性を向上させるなどの目的のために、2種以上のモノメチンシアニン系色素を併用してもよい。
【0049】
具体的には、以下の構造式で示されるモノメチンシアニン系色素が、好ましく使用される。
【0050】
【化3】
Figure 2004164717
これらのモノメチンシアニン系色素の中の1種を単独で用い、あるいは、2種以上を併用して、あるいは、さらに、以下に述べる一重項酸素クエンチャーを併用して、390ないし420nmの波長の範囲における色素の屈折率n(複素屈折率の実部)および消衰係数k(複素屈折率の虚部)が、所望の値になるように調整する。
【0051】
本実施態様において、好ましくは、記録層5が、モノメチンシアニン系色素に加えて、一重項酸素クエンチャーを含んでいる。さらに、記録層5が、モノメチンシアニン系色素カチオンと一重項酸素クエンチャーアニオンとのイオン結合体を含んでいてもよい。
【0052】
クエンチャーとしては、アセチルアセトナート系、ビスジチオ−α−ジケトン系や、ビスフェニルジチオール系などのビスジチオール系、チオカテコール系、サリチルアルデヒドオキシム系、チオビスフェノレート系などの金属錯体が好ましく用いられる。また、窒素のラジカルカチオンを有するアミン系化合物や、ヒンダードアミンなどのアミン系のクエンチャーも好ましく使用される。
【0053】
イオン結合体を構成するモノメチンシアニン系色素としては、インドレニン環を有するモノメチンシアニン色素が好ましく、イオン結合体を構成するクエンチャーとしては、ビスフェニルジチオール金属錯体などの金属錯体色素が好ましい。
【0054】
クエンチャーは、モノメチンシアニン色素と別個に添加しても、イオン結合体の形で用いてもよいが、モノメチンシアニン系色素の総計1モルに対して、1モル以下、とくに、0.05ないし0.8モル程度を添加することが好ましい。これによって、記録層5の耐光性を向上させることができる。
【0055】
本実施態様においては、記録層5は、放射線硬化性樹脂を含んでいる。
【0056】
放射線硬化性樹脂は、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂などから選択することができ、とくに、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂が好ましい。
【0057】
記録層5に含まれる放射線硬化性樹脂としては、光学的に透明で、使用されるレーザー光波長領域である390ないし420nmでの光学吸収や反射が少なく、複屈折が小さい樹脂が選ばれる。
【0058】
記録層5に含まれる放射線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性化合物および電子線硬化性化合物ならびにそれらの重合用組成物が挙げられ、紫外線硬化性化合物および電子線硬化性化合物ならびにそれらの重合用組成物の具体例としては、アクリル酸やメタクリル酸のエステル化合物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどのアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重結合、マレイン酸誘導体等の不飽和二重結合などの紫外線照射または電子線照射によって架橋あるいは重合する基を分子中に含有または導入したモノマー、オリゴマーおよびポリマーなどを挙げることができる。これらは、多官能化合物、とくに3官能以上の化合物であることが好ましく、1種のみ用いても、2種以上を併用してもよい。単官能化合物を含んでいてもよい。
【0059】
紫外線硬化性モノマーとしては、分子量2000未満の化合物が、オリゴマーとしては、分子量2000ないし10000のものが好適である。これらの例としては、スチレン、エチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレートなども挙げられるが、とくに好ましいものとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ) アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ) アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ) アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ) アクリレート、フェノールエチレンオキシド付加物の(メタ) アクリレートなどが挙げられる。この他、紫外線硬化性オリゴマーとしては、オリゴエステルアクリレートやウレタンエラストマーのアクリル変性体などが挙げられる。
【0060】
紫外線硬化性材料としては、さらに、エポキシ樹脂および光カチオン重合触媒を含有する組成物も、好ましく使用される。エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂が好ましく、とくに、分子内に、2個以上のエポキシ基を有するものが好ましい。脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシドなどの1種以上が好ましい。脂環式エポキシ樹脂のエポキシ当量にとくに限定されるものではないが、良好な硬化性が得られることから、60ないし300、とくに100ないし200であることが好ましい。
【0061】
光カチオン重合触媒は、公知のいずれのものを用いてもよく、とくに限定されるものではない。たとえば、光カチオン重合触媒として、1種以上の金属フルオロホウ酸塩および三フッ化ホウ素の錯体、ビス(ペルフルオロアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、6A族元素の芳香族オニウム塩、5A族元素の芳香族オニウム塩、3A族ないし5A族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6 アニオン(ただし、Mは、P、AsまたはSb)を有する6A族元素、トリアリールスルホニウム錯塩、芳香族イオドニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩などを用いることができ、とくに、ポリアリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム塩またはイオドニウム塩、3A族元素、5A族元素および6A族元素の芳香族オニウム塩の1種以上を用いることが好ましい。
【0062】
記録層5に含まれる放射線硬化性樹脂は、25℃において、1,000ないし10,000センチポイズの粘度を有するものが好ましい。
【0063】
好ましくは、記録層5に含まれる放射線硬化性樹脂としては、光透過層6に含まれる放射線硬化性樹脂と同一の放射線硬化性樹脂が選ばれる。
【0064】
記録層5は、好ましくは、スピンコーティング法によって形成される。すなわち、モノメチンシアニン系色素と、放射線硬化性樹脂と、必要に応じて、一重項酸素クエンチャーなどと、適当な溶媒を混合して、塗布液を調製し、スピンコーティング法によって、塗布液を支持基板2上に塗布し、必要に応じて、塗布膜を乾燥して、記録層5を形成することが好ましい。スピンコーティング法に代えて、スクリーン印刷法、ディップ塗布法などを用いて、記録層5を形成することもできる。
【0065】
塗布液を調製するために用いられる有機溶剤は、用いるモノメチンシアニン系色素に応じて、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、芳香族系溶剤、フッ素アルコール溶剤、ハロゲン化アルキル系溶剤などから、適宜選択することができる。これらの中では、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどが好ましく使用される。
【0066】
記録層5を形成するための塗布液中の放射線硬化性樹脂の含有量は、3重量%以下が好ましく、放射線硬化性樹脂の含有量が3重量%を越えると、記録層5のレーザ光の吸収が減少し、感度が低下するため、好ましくない。
【0067】
記録層5は、ランドLの部分で、30ないし120nmの膜厚を有するように形成され、好ましくは、40ないし80nmの膜厚を有するように形成され、記録層5は、グルーブGの部分では、5ないし95nm、好ましくは、10ないし80nmの膜厚を有するように形成される。記録層5の膜厚は、所望の反射率や変調度、隣接トラック、マークの熱干渉を考慮して、設計することが好ましい。これらに影響を与えるパラメータとしては、支持基板2の形状、色素の熱分解挙動や光学特性、隣接する層の光学特性や熱伝導性などが挙げられる。
【0068】
記録層5上には、光透過層6が形成される。
【0069】
好ましくは、記録層5上に、光透過層6を形成するのに先立って、紫外線を、記録層5に照射して、記録層5に含まれている紫外線硬化性樹脂を硬化させ、しかる後に、記録層5上に、光透過層6が形成される。
【0070】
光透過層6を形成する材料としては、光学的に透明で、使用されるレーザー光波長領域である390ないし420nmでの光学吸収や反射が少なく、複屈折が小さいことを条件として、放射線硬化性樹脂から選択することができる。
【0071】
好ましくは、光透過層6は、紫外線硬化性化合物もしくは電子線硬化性化合物またはそれらの重合用組成物によって形成される。紫外線硬化性化合物および電子線硬化性化合物ならびにそれらの重合用組成物の具体例としては、アクリル酸やメタクリル酸のエステル化合物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどのアクリル系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重結合、マレイン酸誘導体等の不飽和二重結合などの紫外線照射または電子線照射によって架橋あるいは重合する基を分子中に含有または導入したモノマー、オリゴマーおよびポリマーなどを挙げることができる。これらは、多官能化合物、とくに3官能以上の化合物であることが好ましく、1種のみ用いても、2種以上を併用してもよい。単官能化合物を含んでいてもよい。
【0072】
紫外線硬化性モノマーとしては、分子量2000未満の化合物が、オリゴマーとしては、分子量2000ないし10000のものが好適である。これらの例としては、スチレン、エチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサングリコールジメタクリレートなども挙げられるが、とくに好ましいものとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ) アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ) アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ) アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ) アクリレート、フェノールエチレンオキシド付加物の(メタ) アクリレートなどが挙げられる。この他、紫外線硬化性オリゴマーとしては、オリゴエステルアクリレートやウレタンエラストマーのアクリル変性体などが挙げられる。
【0073】
紫外線硬化性材料としては、さらに、エポキシ樹脂および光カチオン重合触媒を含有する組成物も、好ましく使用される。エポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂が好ましく、とくに、分子内に、2個以上のエポキシ基を有するものが好ましい。脂環式エポキシ樹脂としては、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシドなどの1種以上が好ましい。脂環式エポキシ樹脂のエポキシ当量にとくに限定されるものではないが、良好な硬化性が得られることから、60ないし300、とくに100ないし200であることが好ましい。
【0074】
光カチオン重合触媒は、公知のいずれのものを用いてもよく、とくに限定されるものではない。たとえば、光カチオン重合触媒として、1種以上の金属フルオロホウ酸塩および三フッ化ホウ素の錯体、ビス(ペルフルオロアルキルスルホニル)メタン金属塩、アリールジアゾニウム化合物、6A族元素の芳香族オニウム塩、5A族元素の芳香族オニウム塩、3A族ないし5A族元素のジカルボニルキレート、チオピリリウム塩、MF6 アニオン(ただし、Mは、P、AsまたはSb)を有する6A族元素、トリアリールスルホニウム錯塩、芳香族イオドニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩などを用いることができ、とくに、ポリアリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム塩またはイオドニウム塩、3A族元素、5A族元素および6A族元素の芳香族オニウム塩の1種以上を用いることが好ましい。
【0075】
光透過層6を形成するために用いられる放射線硬化性樹脂としては、25℃において、1,000ないし10,000センチポイズの粘度を有するものが好ましい。
【0076】
好ましくは、光透過層6を形成するために用いられる放射線硬化性樹脂として、記録層5に含まれる放射線硬化性樹脂と同一の放射線硬化性樹脂が選ばれる。
【0077】
光透過層6は、記録層5上に、放射線硬化性樹脂をスピンコーティング法によって塗布し、その後に、紫外線または電子線を照射して、硬化させて、形成することが好ましい。
【0078】
光透過層6の膜厚tは、一般に、ディスクスキューマージンθ(以下、スキューマージンθと略記する。)と、記録再生時のーザー光の波長λと、対物レンズの開口数NAとの間で相関関係があり、特開平3−225650号公報に、これらのパラメータとスキューマージンとの関係θ∝λ/{t×(NA) }が示されている。
【0079】
ここで、光記録ディスク1を実際に量産する場合、スキューマージンθを、歩留まりとコストから、0.4°として、レーザー光の短波長化、対物レンズの開口数の高NA化を考慮して、λ=380nmで、NA≧0.76の場合には、光透過層7の膜厚tが170μm以下であれば、DVDと同等のスキューマージンθが確保できる。
【0080】
一方、光透過層6の膜厚tの下限は、記録層5を保護する保護機能の確保という観点から、1μm以上であることが好ましく、スピンコーティング法により、光透過層7を形成する場合には、光透過層7の膜厚tが1ないし150μmであることがより好ましい。
【0081】
【実施例】
以下、本発明の効果を、より一層、明らかにするために、実施例および比較例を掲げる。
【0082】
比較例
下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素を、テトラフルオロプロパノールに溶解して、0.8重量%のモノメチンシアニン系色素を含む塗布液を調製し、ポリカーボネートによって形成された支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約56nmの膜厚の記録層を形成した。
【0083】
【化4】
Figure 2004164717
こうして形成された記録層の光の吸収を求めたところ、図2の曲線Aで示される結果が得られた。
【0084】
さらに、記録層上に、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約100μmの膜厚を有する光透過層を形成し、光記録ディスクサンプル#1を作製した。
【0085】
こうして作製された光記録ディスクサンプル#1の光の吸収を求めたところ、図2の曲線Bで示される結果が得られた。
【0086】
図2の曲線Aおよび曲線Bから、上記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素のみを、テトラフルオロプロパノールに溶解して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、形成された記録層の光吸収能に比して、記録層上に、さらに、紫外線硬化性樹脂を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、光透過層を形成して、得られた光記録ディスクサンプル#1の光吸収能は、400nmないし470nmの青色光の波長域において、大きく低下していることがわかる。
【0087】
これは、スピンコーティングによって、記録層上に、紫外線硬化性樹脂を塗布した際に、記録層に含まれている色素が溶出ないし流出したことに起因するものと考えられる。
【0088】
実施例1
下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素と、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)と、テトラフルオロプロパノールとを混合して、0.8重量%のモノメチンシアニン系色素と、0.245重量%の紫外線硬化性樹脂を含む塗布液を調製し、ポリカーボネートによって形成された支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約77nmの膜厚の記録層を形成した。
【0089】
【化5】
Figure 2004164717
こうして形成された記録層の光の吸収を求めたところ、図3の曲線Cで示される結果が得られた。
【0090】
次いで、記録層上に、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約100μmの膜厚を有する光透過層を形成し、光記録ディスクサンプル#2を作製した。
【0091】
こうして作製された光記録ディスクサンプル#2の光の吸収を求めたところ、図3の曲線Dで示される結果が得られた。
【0092】
図3の曲線Cおよび曲線Dから、下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素と、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)と、テトラフルオロプロパノールとを混合して、0.8重量%のモノメチンシアニン系色素と、0.245重量%の紫外線硬化性樹脂を含む塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、形成された記録層の光吸収能に比して、記録層上に、さらに、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、光透過層を形成し、得られた光記録ディスクサンプル#1の光吸収能は、400nmないし470nmの青色光の波長域において、低下しているが、下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素のみによって、記録層を形成した場合に比べて、光吸収能の低下が小さいことがわかる。
【0093】
【化6】
Figure 2004164717
これは、記録層が、モノメチンシアニン系色に加えて、紫外線硬化性樹脂を含んでいるため、スピンコーティングによって、記録層上に、紫外線硬化性樹脂を塗布した際に、記録層に含まれている色素の溶出や流出が抑制されたためと考えられる。
【0094】
実施例2
下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素と、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)と、テトラフルオロプロパノールとを混合して、0.8重量%のモノメチンシアニン系色素と、1.145重量%の紫外線硬化性樹脂を含む塗布液を調製し、ポリカーボネートによって形成された支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約124nmの膜厚の記録層を形成した。
【0095】
【化7】
Figure 2004164717
こうして形成された記録層の光の吸収を求めたところ、図4の曲線Eで示される結果が得られた。
【0096】
次いで、記録層上に、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、約100μmの膜厚を有する光透過層を形成し、光記録ディスクサンプル#3を作製した。
【0097】
こうして作製された光記録ディスクサンプル#3の光の吸収を求めたところ、図3の曲線Fで示される結果が得られた。
【0098】
図3の曲線Eおよび曲線Fから、上記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素と、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)と、テトラフルオロプロパノールとを混合して、0.8重量%のモノメチンシアニン系色素と、1.145重量%の紫外線硬化性樹脂を含む塗布液を調製し、ポリカーボネートによって形成された支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、記録層を形成し、記録層上に、さらに、紫外線硬化性樹脂である昭和高分子株式会社製特殊ビニルエステル樹脂組成物「スーパーポリエステルSSP50−U10」(商品名)を、スピンコーティングによって、塗布し、紫外線を照射して、光透過層を形成して、得られた光記録ディスクサンプル#3の光吸収能は、400nmないし470nmの青色光の波長域においても、光透過層を形成する前の記録層の光吸収能よりわずかに低下しているにすぎないことがわかる。
【0099】
これは、光記録ディスクサンプル#3の記録層が、実施例1の光記録ディスクサンプル#2の記録層よりも、より多くの紫外線硬化性樹脂を含んでいるため、スピンコーティングによって、記録層上に、紫外線硬化性樹脂を塗布した際に、記録層に含まれている色素の溶出や流出がより抑制されたためと考えられる。
【0100】
比較例、実施例1および実施例2によれば、色素と紫外線硬化性樹脂と溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成した場合には、記録層上に、スピンコーティングによって、紫外線硬化性樹脂を塗布する際に、記録層に含まれている色素の溶出や流出を抑制することができ、欠陥のない記録層を備えた光記録ディスクを作製することが可能になることが判明した。
【0101】
本発明は、以上の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0102】
たとえば、前記実施例1および前記実施例2においては、色素と、光透過層を形成するために用いられる紫外線硬化性樹脂と同じ紫外線硬化性樹脂と、溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成しているが、色素と、光透過層を形成するために用いられる紫外線硬化性樹脂と同じ紫外線硬化性樹脂と、溶剤を混合して、塗布液を調製することは必ずしも必要でない。
【0103】
また、前記実施例1および前記実施例2においては、色素と、紫外線硬化性樹脂と、溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成した後に、光透過層の形成に先立って、記録層に、紫外線を照射しているが、記録層上に、紫外線硬化性樹脂を含む光透過層を形成した後に、紫外線を照射して、記録層に含まれた紫外線硬化性樹脂および光透過層に含まれた紫外線硬化性樹脂を硬化させてもよく、色素と、紫外線硬化性樹脂と、溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成した後に、光透過層の形成に先立って、記録層に、紫外線を照射することは必ずしも必要でない。
【0104】
さらに、前記実施例1および前記実施例2においては、記録層と光透過層が、同じ紫外線硬化性樹脂を含んでいるが、記録層と光透過層が、同じ紫外線硬化性樹脂を含んでいることは必ずしも必要でなく、記録層と光透過層が、異なる紫外線硬化性樹脂を含んでいてもよい。
【0105】
また、前記実施例1および前記実施例2においては、色素と、紫外線硬化性樹脂と、溶剤を混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成しているが、紫外線硬化性樹脂を用いることは必ずしも必要でなく、紫外線硬化性樹脂に代えて、電子線硬化性樹脂と色素とを混合して、塗布液を調製し、支持基板上に、スピンコーティングによって、塗布液を塗布して、記録層を形成してもよい。
【0106】
さらに、前記実施例1および前記実施例2においては、紫外線硬化性樹脂によって、光透過層を形成しているが、紫外線硬化性樹脂によって、光透過層6を形成することは必ずしも必要でなく、紫外線硬化性樹脂に代えて、電子線硬化性樹脂を用いて、光透過層を形成してもよい。
【0107】
また、前記実施例1および前記実施例2においては、下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素を用いて、記録層を形成しているが、下記構造式で示されるモノメチンシアニン系色素を用いて、記録層を形成することは必ずしも必要でなく、他のモノメチンシアニン系色素を用いて、記録層を形成することもできる。
【0108】
【化8】
Figure 2004164717
また、前記実施態様においては、下記一般式で示されるモノメチンシアニン系色素(QおよびQ’は、含窒素複素環を形成する原子群、RおよびR’は、アルキル基、Xは陰イオンを表わし、mは0または1である。)を用いて、記録層5が形成され、下記一般式で示されるモノメチンシアニン系色素を用いて、記録層5が形成されることが好ましいが、下記一般式で示されるモノメチンシアニン系色素を用いて、記録層5を形成することは必ずしも必要でなく、モノメチンシアニン系色素に代えて、トリメチンシアニン系色素を用いて、記録層5を形成することもできるし、さらには、モノメチンシアニン系色素、トリメチンシアニン系色素以外のシアニン系色素を用いて、記録層5を形成してもよい。
【0109】
【化9】
Figure 2004164717
【発明の効果】
本発明によれば、基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備えた光記録ディスクの製造方法であって、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出を効果的に防止して、欠陥のない記録層を形成することができる光記録ディスクの製造方法を提供することが可能になる。
【0110】
また、本発明によれば、基板と、基板上に形成され、色素を含む記録層と、記録層上に形成された光透過層を備え、製造コストの増大を招くことなく、記録層に含まれている色素の溶出や流出が防止された光記録ディスクを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる光記録ディスクの略要部拡大断面図である。
【図2】図2は、比較例における光透過層形成前の光吸収能と、光透過層形成後の光吸収能を示すグラフである。
【図3】図3は、実施例1における光透過層形成前の光吸収能と、光透過層形成後の光吸収能を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例2における光透過層形成前の光吸収能と、光透過層形成後の光吸収能を示すグラフである。
【符号の説明】
1 光記録ディスク
2 支持基板
3 金属層
4 誘電体層
5 記録層
6 光透過層
G グルーブ
L ランド

Claims (6)

  1. 少なくとも色素と放射線硬化性樹脂と溶剤を混合して、第1の塗布液を調製し、基板上に、前記第1の塗布液を塗布して、第1の塗布層を形成し、前記第1の塗布層上に、主として放射線硬化性樹脂を含む第2の塗布液を塗布して、第2の塗布層を形成し、放射線を照射して、前記第1の塗布層に含まれている前記放射線硬化性樹脂および前記第2の塗布層に含まれている前記放射線硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする光記録ディスクの製造方法。
  2. 前記第1の塗布液を、スピンコーティングによって、塗布して、前記第1の塗布層を形成し、前記第2の塗布液を、スピンコーティングによって、塗布して、前記第2の塗布層を形成することを特徴とする請求項1に記載の光記録ディスクの製造方法。
  3. 前記第2の塗布液に含まれる前記放射線硬化性樹脂と同じ放射線硬化性樹脂を、前記色素と前記溶剤と混合して、前記第1の塗布液を調製することを特徴とする請求項1または2に記載の光記録ディスクの製造方法。
  4. さらに、前記基板上に、前記第1の塗布層を形成した後に、前記第1の塗布層に放射線を照射するステップを備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光記録ディスクの製造方法。
  5. 基板と、基板上に形成された記録層と、前記記録層上に形成され、放射線硬化性樹脂を含む光透過層を備え、前記記録層が、色素と放射線硬化性樹脂の混合物を含むことを特徴とする光記録ディスク。
  6. 前記記録層が、前記色素と、前記光透過層に含まれた前記放射線硬化性樹脂と同じ放射線硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項5に記載の光記録ディスク。
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JP2009137043A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Sony Corp 光情報記録媒体
JP2017059277A (ja) * 2015-09-14 2017-03-23 学校法人神奈川大学 光学材料、光学素子、及び物品の屈折率を変化させる方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009137043A (ja) * 2007-12-03 2009-06-25 Sony Corp 光情報記録媒体
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