JP2004158150A - 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004158150A
JP2004158150A JP2002324683A JP2002324683A JP2004158150A JP 2004158150 A JP2004158150 A JP 2004158150A JP 2002324683 A JP2002324683 A JP 2002324683A JP 2002324683 A JP2002324683 A JP 2002324683A JP 2004158150 A JP2004158150 A JP 2004158150A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
divided
light
light beam
optical head
photodetector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002324683A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Kitada
保夫 北田
Yoshiro Konishi
義郎 小西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2002324683A priority Critical patent/JP2004158150A/ja
Publication of JP2004158150A publication Critical patent/JP2004158150A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】従来考案されている、球面収差検出方式では、光検出器の位置ずれが発生したとき球面収差検出信号に誤差が発生するし、補正効果が十分発揮できないことが合った。
【解決手段】光ディスクからの反射光を8分割し、光検出器上で、光検出器が位置ずれした場合でも検出信号の誤差がキャンセルするように配置する。これにより、球面収差検出信号の検出誤差が低減できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク装置等の光ヘッドに係り、検出器のずれの影響を低減する高密度記録再生用光ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在一般に使われている光ディスク装置は高い記録密度とともに、複数の種類の光ディスクを再生することが要求されている。現在使用されている光ディスクのトラックずれ検出は、回折光差動方式、3スポット方式、DPD方式などがあり、記録用DVDディスクあるいは再生専用DVDディスクに対応する光ヘッドは回折光差動方式およびDPD方式のトラッキング誤差検出光学系を備えることが必要である。(このような光ヘッド光学系の1例として、特許文献1参照。)一般に光ディスク装置で記録密度をあげるためには、光ディスクに光を集光させる対物レンズの開口数(NA)を大きくするか、記録再生に用いる光の波長を短くすることが必要となる。近年、この大容量化を実現するため、開口数を0.8程度、波長を410nm程度にする開発が進んでいる。ここで、開口数を大きくすると光ディスクのカバー層の厚み誤差や2層ディスクによるカバー層の厚み増加により発生する球面収差が問題になってくる。
【0003】
そこで、この球面収差量を測定し、補正する手段が必要となってくる。球面収差量の測定手段としては、たとえば、特許文献2や特許文献3に記載の技術などがある。
【0004】
特許文献2の特開2000−171346を例に取り従来技術について図5を用いて説明する。光源である半導体レーザ1を出射した光は回折格子11の0次光としてコリメートレンズ2に入射し平行光となり球面収差補正素子4を経て、対物レンズ7へ到る。対物レンズ7は前記光を光ディスク8上に収束し、光スポットを形成する。該光スポットを用いて、光ディスク8上の情報を再生したり、光ディスク8上に情報を書き込んだりする。ここで、球面収差補正素子4として、光束中心部分と外周部分の間に位相ずれを発生する液晶素子などが使用可能である。あるいは、いわゆるイマージョンレンズとそのアクチュエータを、対物レンズ7と光ディスク8の間に配置しても良い。光ディスク8からの反射光は再び対物レンズ7、球面収差補正素子4、コリメートレンズ2を経て、回折格子11へと到る。回折格子11で、反射光は回折され光検出器12へ入射する。
【0005】
次に、回折格子11のパターンと光検出器12の受光パターンについて図を用いて説明する。図6は回折格子11のパターンの概念図を示している。回折格子500(回折格子11と同じもの)のパターンは光束505より大きな領域に形成され、3つの領域に分割されている。領域分割は光束505の中央を通るように設定された直線A−Aで2つの領域に分割され、その一方を光束505の中央となるように設計された点を中心とする半円で分割している。分割した領域をそれぞれ、領域501、領域502、領域503とする。領域501と領域502、503に分割する分割線A−Aは、光ディスク8の案内溝の接線方向に垂直な方向としている。
【0006】
回折格子11で回折された光は光検出器12上に集光されるが、その受光パターンを図7(イ)、(ロ)、(ハ)を用いて説明する。光検出器600(光検出器12と同じもの)と回折格子500はそれぞれの分割線A−Aの方向が一致するように配置されている。尚、図7(イ)、(ロ)、(ハ)は光ディスク8と対物レンズ7の距離が焦点距離よりも大きい場合の例を(イ)、焦点距離に一致する場合を(ロ)、焦点位置より小さい場合の例を(ハ)として示している。光検出器600は図7に示すように5つの領域に分割されている。それぞれの領域をq、r、s、t、uとすると、回折格子の領域501からの回折光はqのほぼ中央に照射される。また、領域503からの回折光はrとsの中央に照射される。
更に、領域502からの回折光はtとuの中央に照射される。各検出器からの出力をSq、Sr、Ss、St、Suとすれば焦点検出信号FEは
FE=(Sr−Ss) ………(1)
で得られる。図7(ロ)は、光ディスク8上に焦点が合った状態で、SrとSsの出力が等しくなっている。図7(イ)では光ディスク8と対物レンズ7の距離が焦点距離よりも大きくなっておりFE<0となる。その逆に、光ディスク8と対物レンズ7の距離が焦点距離よりも小さい図7(ハ)の場合ではFE>0となり、極性も含めて焦点ずれ量の検出が可能となる。
【0007】
また、球面収差量を検出する信号SAは光束の中央付近と、外周部付近で焦点がずれると言う特性を利用し、
SA=(Sr−Ss)−K1×(St−Su)………(2)
で得られる。ここで、K1は定数である。この球面収差量信号SAを用いて、球面収差補正素子による補正量をコントロールすることで球面収差補正を行なう。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−340461号公報
【特許文献2】
特開2000−171346公報
【特許文献3】
特開2001−307349公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般に検出器周辺の熱膨張や接着剤の状態変化等で光検出器の位置ずれが発生する。上記従来技術では光検出器が位置ずれを起こした場合、検出信号に誤差が発生しやすいと言う問題がある。
【0010】
光検出器600の位置ずれが図6の分割線A−Aに対して垂直な方向に発生すると、焦点検出信号FE及び球面収差量検出信号SAは誤差を発生する。たとえば、図7(ロ)で光検出器600が図面上方にずれたとすると
FE=(Sr−Ss)<0………(3)
SA=(Sr−Ss)−K1×(St−Su)<0………(4)
となり、光ディスク8上で焦点が合っていても焦点検出信号は負となり、焦点検出号FEを0に戻すように対物レンズ7の位置を補正してしまう。同様に、球面収差が発生していなくても球面収差補正を行なってしまう。ここで、光検出器600の許容位置ずれ量は光検出器に集光するレンズの焦点距離にも依るが、おおむね数μmである。
【0011】
更に、上記従来技術は、トラッキング誤差検出について配慮しておらず実用上の観点から更なる改良が必要である。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題は媒体からの反射光光束を分割する反射光光束分割手段によって形成された焦点検出信号を検出可能な4以上の光束と、少なくとも4対の検出器を備え、前記4対の検出器を焦点検出の極性が相互に反対の2組に分け、その2組の差を取ることによって焦点検出を行うとともに、
1つの光束に対応する検出器上の分割された1対の領域の、前記光束によって照射される光量の差で焦点検出するように構成し、各検出光束に対応する前記分割線を平行にすることによって達成可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1、図2及び図3を用いて説明する。
図3は本発明の実施の形態を表す、光ヘッドの構成の説明図である。以下の説明において、従来技術の説明で述べたものと基本的に同じ要素は同じ番号を付して説明する。図1は本発明による偏光性回折格子、図2は光検出器の分割方式及び受光パターンの説明図である。
【0014】
図3で示すように、半導体レーザー1から出射した光はコリメートレンズ2で平行光になり、偏光ビームスプリッタ3、球面収差補正素子4及び偏光性回折格子5を透過し1/4波長板6に到る。1/4波長板6を透過することによって光は直線偏光から円偏光へと変化する。1/4波長板6を透過した光は対物レンズ7により光ディスク8上に焦点を結ぶ。光ディスク8からの反射光は再び対物レンズ7を透過し、1/4波長板6及び偏光性回折格子5へと到る。1/4波長板6で光の偏光方向が円偏光から、往路での偏光方向と垂直な方向の直線偏光に変化し、偏光性回折格子5で回折される。偏光性回折格子5は往路での直線偏向は回折せず、往路と直交する方向の復路の直線偏光は回折するように設計されている。回折された光は偏光ビームスプリッタ3で反射され検出レンズ9で光検出器10上に絞り込まれる。
【0015】
次に、図1、と図2を用いて、偏光性回折格子5の領域分割方法及び光検出器10上の光束のパターンを説明する。図1は偏光性回折格子100の領域分割を示す説明図である。偏光性回折格子100は偏光性回折格子5と同じものであり、説明のために別の番号を付したものである。偏光性回折格子100の領域は8分割されている。前記回折格子100の領域は、設定された中心を通り光ディスク8の案内溝の接線方向に垂直な直線A−A、及び平行な直線B−Bにより4分割され、更に前記設定された中心を通る円で内側、外側に分割されている。その結果、偏光性回折格子100には領域101から領域108の8領域が形成される。それぞれの領域ではピッチと方向が異なる格子が形成されており、以下に示す光検出器200の所定の場所に光スポットが形成されるように構成されている。
【0016】
図2の(イ)、(ロ)、(ハ)は光検出器200の受光パターンとそこに形成される、光パターンを示す説明図である。図2(ロ)は光ディスク8に焦点が合っている場合、図2(イ)は光ディスク8と対物レンズ7の距離が焦点距離よりも大きくなっている場合、図2(ハ)は光ディスク8と対物レンズ7の距離が焦点距離よりも小さくなっている場合を示している。
【0017】
図2(イ)を用いて、偏光性回折格子100の領域と光検出器200上の光パターンの関係を説明する。光検出器200と偏光性回折格子100はそれぞれの分割線A−Aの方向が一致するように配置されている。偏光性回折格子の内側の4領域、すなわち領域101、領域102、領域103、領域104で回折された光は、領域101の+1次回折光が検出器上のe、とfの分割線上、−1次回折光項が検出器上のnに照射される。以下同様に、領域102はe、とfの分割線上及びp、領域103はg、とhの分割線上及びm、領域104はg、とhの分割線上及びoに照射される。一方、外側の4領域、すなわち領域105、領域106、領域107、領域108で回折された光は、領域105の+1次回折光が検出器上のi、とjの分割線上、−1次項が検出器上のnに照射される。以下同様に、領域106はa、とbの分割線上及びp、領域107はk、とlの分割線上及びm、領域108はc、とdの分割線上及びoに照射される。上記の偏光回折格子100の各領域からの光束が、光検出器200の各検出部に到る様子を、焦点検出系を重点として模式的に図8に示す。偏光回折格子100の領域101および領域103については、+1次回折光と−1次回折光を示し、他の領域については見難くなるのを避けるため、+1次回折光のみを示した。上記のように偏光性回折格子100で分割された光束を検出器の所定の位置に入射させるために、前記回折格子の領域101から領域108の各領域の回折格子のピッチと方向をそれぞれ設定する。
【0018】
焦点検出信号はナイフエッジ方式に基づいて作成する。ここで、検出器aからの出力をSa、以下同様に各検出器からの出力をSb、Sc、Sd、Se…・Spとすれば焦点検出信号FEは
FE=(Se−Sf)+(Sh−Sg)………(6)
で得られる。
【0019】
また、球面収差量を検出する信号SAは光束の中央付近と、外周部付近で焦点がずれると言う特性を利用し、
SA={(Se−Sf)+(Sh−Sg)}−K×[{(Sa−Sb)+(Sd−Sc)}+{(Si−Sj)+(Si−Sk)}]………(7)
で得られる。ここで、Kは定数である。
【0020】
更にトラックサーボ信号に用いる2つの信号は以下のように得ることができる。第1にプッシュプル信号は
TRpp=(Sm+Sp)−(Sn+So)………(8)
で得られ、第2にDPD信号は
TRdpd=(Sm+Sn)−(So+Sp)………(9)
で得られる。
【0021】
このような構成にすることにより、トラックサーボ信号の検出に用いる光ビームは光検出器の各分割領域の内側に入射するため、検出器の位置のずれが問題になることは実際上ない。
【0022】
また、従来技術で問題であった光検出器の位置ずれによる焦点検出信号FE及び球面収差検出信号SAの誤差発生が低減できる。図4を用いて、誤差発生の低減の様子を示す。図4は図2の(ロ)に対応する図で、光ディスク上に焦点が合っている場合を示している。また、説明のため、光検出器上の光スポットは図2より大きく描いている。図4の(ロ)は光検出器が位置ずれしていない状態を示す。これに対し、(イ)は光検出器が図面の下方向にずれた場合を示している。
図4(イ)のように光検出器がずれた場合、式(6)の第1項は増加、第2項は減少するが、検出値が増加する光束は2、減少する光束も2であり、増加量、減少量が等しくなる。したがって、焦点検出信号は変化しない。球面収差検出信号についても同様になる。すなわち、式(7)の第1項、第2項は位置ずれ量に応じて出力が増減するが、増加量、減少量が等しいので、キャンセルされる。第3項と第4項及び第5項と第6項も同様にキャンセルされる。したがって、式(7)で現される球面収差検出信号は変化しない。これは光検出器の位置ずれ方向が、上の場合でも増加、減少の方向は変化するが、同様に変化量が等しいため焦点検出信号は変化しない。また、図4(ハ)は光検出器が図面の左方向にずれた場合を示している。この場合は光検出器のそれぞれの領域に照射される光スポットの割合が変化しないので焦点検出信号FE、球面収差検出信号SAともに変化しない。このように、光検出器が位置ずれを起こした場合でも、各光スポットは焦点検出信号FE及び球面収差信号SAの正の項及び負の項に同程度ずつ移動し全体として誤差をキャンセルする。
【0023】
上記の、検出器の位置ずれの焦点検出誤差、球面収差検出誤差およびトラックサーボ信号検出誤差への影響を低減するための考え方を整理すると以下のようになる。なお、本特許の場合、球面収差検出は焦点検出を組み合わせて行っているので、ここでは球面収差検出について特に取り上げて説明はしない。
(1)検出器の各検出領域がそこに入射している光束の寸法よりも十分に大きく、かつ光束の外縁部から検出領域の縁まで十分余裕がある。・・・・トラックサーボ信号の場合
(2)同様の変化をする複数の検出光ビームがあり、検出器の位置ずれに対し、それぞれの光束の出力が互いに逆の変化をして複数の検出器あるいは検出器の組の出力を合わせると、合わせた出力が変化しない方向が存在する。・・・・焦点検出の場合
(3)検出光束と検出器が検出面の面内で相対的に移動した時、検出器の出力が変化しない方向が存在する。・・・焦点検出の場合
(4)上記、(2)の方向と(3)の方向は検出面の面内の直交した方向である。
【0024】
上記(1)は自明であり説明の必要はしないが、(2)および(3)についてさらに具体的に説明をする。
上記(2)を具体化するために上記実施の形態では、焦点検出信号を検出可能な光束は8つあり、検出器の組は6組存在し、6組を焦点検出の極性が相互に反対の2組に分け、その2組の差を取ることによって焦点検出出力の増大と、検出器と検出光束の相対位置ずれの低減を図っている。本実施の形態では、前記のように検出器の組は6組にしたが、原理的には4組にしても、同様の効果が期待できる。但し、4組にする場合は、たとえば図2に示した検出器の検出部a、b、c、dに入射していた光束を検出部i、j、k、lに入射するように偏光性回折格子5を変更することが必要である。その場合、領域106の+1次光を検出器のi、j分割線上、領域108の+1次光を検出器のk、l分割線上に入射するようにする。さらに、前記4組の検出器に入射する光束を各々1つづつにすれば最低限4つの光束で、検出器のずれによる焦点検出信号FEおよび球面収差検出信号SAの誤差が小さい検出が可能である。
【0025】
また、(3)を実現するために(3−1)焦点検出を、1つの光束に対応する検出器上の分割された2つの領域の、前記光束によって照射される光量の差で検出するように構成し、各検出光束に対応する前記分割線を平行にしている。
【0026】
上記とは別の焦点検出系に求められる特性としてS字特性のバランスがある。
これは対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離からずれるに従い検出信号が0からずれて行き、光学系で決まる所定の位置ずれ量で最大になった後、漸次低下して行く特性を表した呼称である。対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離に一致した時、焦点検出信号は0となり、前記距離が焦点距離より大の時と小の時で極性が逆になるが、大側の絶対値最大と小側の絶対値最大が概ね一致することが望まれており、このような状態をS字信号がバランスしていると呼ぶ。本実施例は前述のように領域103と領域104を通過した光束は図8に示したように交差して検出部に入射させることにより、前記S字信号のバランスを改善している。このようにする効果を図9と図10を用いて説明する。
【0027】
図10は本実施例と異なり、領域103と領域104を通過した光束を領域101と領域102を通過した光束と同様に、交差させない場合の、対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離から大きくずれた場合を示している。図10(イ)は対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離より近い場合で、図10(ロ)は遠い場合を示している。図10(イ)では、焦点検出を行う検出部e、f側および検出部g、h側の双方とも入射光束の一部が検出部からはみ出しており、焦点検出信号の絶対値が小さくなることを示している。一方、図10(ロ)では検出部e、f側および検出部g、h側の双方とも入射光束は検出部内にあり、焦点検出信号の絶対値が小さくなることはない。以上説明したように、図10に示したように光束が検出部に入射する場合は、対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離より小さい場合と、大きい場合で焦点検出系の出力の絶対値が異なり、S字信号がアンバランスになる。
【0028】
一方、本実施例の場合の、対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離から大きくずれた場合の光検出器上の様子を図9に示す。図9(イ)は対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離より近い場合で、図9(ロ)は遠い場合を示している。図9(イ)では、焦点検出を行う検出部e、f側が検出部から入射光束の一部がはみ出し、検出部g、h側は入射光束は検出部内である。一方、図9(ロ)では検出部e、f側は入射光束は検出部内であり、検出部g、h側は入射光束の一部が検出部からはみ出している。以上のように本実施例の場合は、対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離より近い場合でも、遠い場合でも焦点検出信号は同じような絶対値の出力が出るため、S字信号のバランスが良いことが分かる。
【0029】
偏光回折格子100の外側の領域105、106、107、108を通過した光束は、光束の外径が大きいため図9あるいは図10から分かるように、対物レンズと光ディスク面の距離が焦点距離から少しずれただけで検出部a、b、c、dあるいは検出部i、j、k、lからはみ出すしてしまうため、焦点制御が行なわれていない場合に、使うのには適していない。
【0030】
図8に示した偏光回折格子100のある領域nを通過した+1次回折光と−1次回折光が光検出器200上に入射した時の両者を結ぶ直線が、分割線A−Aと成す角θnが小さくなり、かつ検出器100の寸法が所定の大きさになるようにしている。温度変化等でレーザの波長が変わると、回折格子での回折角が変化し、前記直線上で+1次回折光と−1次回折光の光束が動いてしまう。領域101と領域103の光束の動く方向は分割線A−Aに対し反対方向であるから、焦点検出信号に対して誤差となって現れる。分割線A−Aに対し反対側にいる光束同士で前記と同様の関係にあるため、焦点検出信号の誤差を抑えるため、前記角θnを所定の範囲内にすることが必要である。
【0031】
また、本方式に依れば、偏光性回折格子100により、光束の中心を通り案内溝の接線方向に垂直な直線、及び光束の中心を通り案内溝の接線方向に平行な直線で分割された光束を光検出器200のm、n、o、pの各部で独立して検出可能なため、前記(9)式の演算により、DPD方式のトラック検出信号を得ることが出来る。また、前記回折格子の分割は、対物レンズで集光された収束光が光ディスク上の案内溝を横切った時に焦点検出信号に出る影響を抑えるのに有効である。
【0032】
図11は、本発明である光ヘッドを搭載した、ディスク装置の概要を示す平面図である。
シャーシ60には、ディスク69を係合して所定回転数にて回転させるための手段であるスピンドルモータ61、本発明である光ヘッドなどを搭載したピックアップケース部材13、及び該ピックアップケース部材13上に締結用部材73によって締結された係合部材72を介して、該ピックアップケース部材13を該ディスク69の半径方向へと駆動し、所望位置へと移動させる手段であるシークモータ62とリードスクリュー63、また該ピックアップケース部材13を保持して移動動作を案内するためのガイドシャフト64及び65などが搭載されている。通常該シャーシ60は外部筐体(図示せず)などへ、66、67、68といった連結用部材によって連結されている。
【0033】
また、該ピックアップケース部材13から出ている部材74は、該ピックアップ内の要素を動作させるために必要な各種電気信号等や、該ピックアップに検出される各種電気信号等を外部の回路系(図示せず)とやり取りする為の信号伝達手段である。
ここで、該位置決め用部材14は、該ピックアップケース13内に71a、71b、71cといった部材によって、該アクチュエータの位置決め用の姿勢が調整され、且つ締結保持されている。
こうした構造を有することによって、該ディスク装置は、外部からの振動や衝撃などによって発生する該対物レンズやディスクの傷付きなどを回避することが可能となり、ディスク装置性能の信頼性向上を図ることが出来るものである。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明により、光検出器の位置ずれによる球面収差検出信号の誤差を低減することが出来る。また、DVD−ROMで用いられるトラック検出信号方式であるDPP方式の検出も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す偏光性回折格子の説明図
【図2】本発明の一実施形態を示す光検出器の説明図
【図3】本発明の一実施形態を示す光ヘッドの構成図
【図4】本発明の一実施形態において、検出器がずれた時の状態を示す説明図
【図5】従来技術の光ヘッドの構成を示す説明図
【図6】従来技術の回折格子の説明図
【図7】従来技術の光検出器を示す説明図
【図8】本発明の一実施形態における偏光性回折格子と光検出器の関係を示す説明図
【図9】本発明の一実施形態におけるS字信号をバランスさせる光束の配置の説明図
【図10】S字信号をバランスさせない光束の配置の説明図
【図11】本発明のディスク装置の一実施形態の平面図
【符号の説明】
1…半導体レーザー、2…コリメートレンズ、4…球面収差補正素子、5…偏光性回折格子、6…光ディスク、7…対物レンズ、8…光ディスク、9…検出レンズ、10…光検出器、100…偏光性回折格子(5と同じ)、101〜108…偏光性回折格子の分割された領域、200…光検出器(検出面形状)

Claims (9)

  1. 光源と、
    光源から出射される光を媒体上に集光する集光手段と、
    媒体からの反射光を光検出器上に集光する分割光収束手段と
    前記反射光光束を分割する光束分割手段を有する光ヘッドにおいて、
    前記反射光光束分割手段は8領域に分割されていることを特徴とする光ヘッド。
  2. 前記反射光光束分割手段は所定の点を中心として円周方向に4分割され、前記分割された各領域は、前記点から近い領域と遠い領域に2分割されていることを特徴とする請求項1の光ヘッド。
  3. 前記反射光光束分割手段は所定の点を中心として直交する2直線によって4分割され、前記分割された各領域は、前記点を中心とする円によって2分割されていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の光ヘッド。
  4. 光源と、
    光源から出射される光を媒体上に集光する集光手段と、
    媒体からの反射光を光検出器上に集光する分割光収束手段と
    前記反射光光束を分割する光束分割手段を有する光ヘッドにおいて、
    前記光束の1光束に対応する検出器上の分割された1対の領域の、前記光束によって照射される光量の差で焦点検出するように構成され、
    各検出光束に対応する前記分割線は相互に平行であり
    前記焦点検出可能な4以上の光束と
    少なくとも4対の検出器を備え、
    前記4対の検出器を焦点検出の極性が相互に反対の2組に分け、その2組の差を取ることによって焦点検出を行うことを特徴とする光ヘッド。
  5. 前記反射光光束分割手段は所定の点を中心として円周方向に4分割され、前記分割された各領域は、前記点から近い領域と遠い領域に2分割されていることを特徴とする請求項4の光ヘッド。
  6. 前記反射光光束分割手段は所定の点を中心として直交する2直線によって4分割され、前記分割された各領域は、前記点を中心とする円によって2分割されていることを特徴とする請求項4あるいは5に記載の光ヘッド。
  7. 前記媒体は案内溝を有し、前記分割線の少なくとも一つは案内溝の接線に平行であることを特徴とする請求項1から6に記載の光ヘッド。
  8. 前記反射光光束分割手段は偏光性回折格子であることを特徴とする請求項1から7に記載の光ヘッド。
  9. 請求項1、4の光ヘッドを用いた光ディスク装置。
JP2002324683A 2002-11-08 2002-11-08 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置 Pending JP2004158150A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002324683A JP2004158150A (ja) 2002-11-08 2002-11-08 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002324683A JP2004158150A (ja) 2002-11-08 2002-11-08 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004158150A true JP2004158150A (ja) 2004-06-03

Family

ID=32804152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002324683A Pending JP2004158150A (ja) 2002-11-08 2002-11-08 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004158150A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2007043663A1 (ja) 光学ヘッド
US7042817B2 (en) Aberration detection device, aberration detection method, and optical pick-up device for controlling spherical aberration
JP4483140B2 (ja) 光学ピックアップ装置、光ディスク装置及びトラック判別信号検出方法
JP4533349B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP3549047B2 (ja) 光ピックアップ装置及びその収差補正方法並びに収差検出装置
JP2006244589A (ja) 収差検出装置およびそれを備えた光ピックアップ装置
JPH05307759A (ja) 光ピックアップ
JP2002157756A (ja) 焦点位置ずれ検出方法および光ピックアップ装置
JP4118869B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP2008508653A (ja) 回折部品
JP3857296B2 (ja) 収差検出装置及びそれを備えた光ピックアップ装置
JP2006085876A (ja) 光ピックアップ装置
KR100771234B1 (ko) 광픽업 장치 및 상기 광픽업 장치를 채용한 광기록/재생시스템
JP2004158150A (ja) 光ヘッド及びそれを用いた光ディスク装置
US8189435B2 (en) Spherical aberration detecting device and an optical pickup device including same
JP2012108985A (ja) 光ピックアップ
US20050072899A1 (en) Inclination detector, optical head, optical information processor computer, video recorder, video reproducer, and car navigation system
JP2006324001A (ja) 収差検出装置及びそれを備えた光ピックアップ装置
JP4364887B2 (ja) 光ピックアップ装置およびその制御方法
WO2010131406A1 (ja) 光ヘッド装置、ホログラム素子、光集積素子、光情報処理装置および信号検出方法
JP2006079785A (ja) 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP5119194B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP4482809B2 (ja) 球面収差検出装置及び方法、光ピックアップ並びに光ディスク装置
JP2009123339A (ja) 光ピックアップ装置およびその製造方法
JPH06162541A (ja) 光ディスク装置