JP2004154118A - 過酷な環境にある人工構造物を緑化するための貯水容器を用いた緑化基盤材およびその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高層階の屋上やベランダ、また勾配のきつい屋根等、人工構造物の中でもきびしい乾燥状態におかれる過酷な場所を、土厚を上げて重量を増やすことなく水分を保持し緑化をするための緑化基盤材とその施工方法を提供する。
【解決手段】骨材あるいは培養土による保水球を相互結合してブロック化した培土板を、貯水容器に収容し、容器内部は植物に必要な水を蓄え、容器間に生じる隙間が排水を行い、バランスのよい保水・排水がえられる。
【選択図】 図1
【解決手段】骨材あるいは培養土による保水球を相互結合してブロック化した培土板を、貯水容器に収容し、容器内部は植物に必要な水を蓄え、容器間に生じる隙間が排水を行い、バランスのよい保水・排水がえられる。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、植物生育が困難な人工構造物の中でも、高層階の屋上や勾配のきつい屋根等植物生育にはさらに過酷な環境にある場所を緑化するに用いる緑化基盤材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年都市化が進む中ヒートアイランド現象にみられる気温の上昇、それに伴う環境破壊の進行が深刻な問題になってきている。殺風景な人工構造物の壁面や屋上に緑を施して景観をよくするのに行われていた緑化が、環境面でその需要が急増している。例えば東京都では屋上面に緑化を施すことで気温降下をはかりヒートアイランド現象をやわらげようと屋上の緑化が義務づけされ様々な取り組みがなされている。また山間部での採石跡地や土地造成で形成された法面など、落石防止・土止めのためコンクリート処理を必要とする法面に対しても景観・環境面から緑化が求められている。
【0003】
屋上緑化は、建物を強化して屋上に多量の土壌を運び込み植栽をしていた初期の方法から発展し、近年では土壌の厚みや水分をそれほど必要としない耐乾性植物を使用して軽量かつ灌水・雑草処理等の管理をほとんど不要とする方法が主流となってきた。
【0004】
水分をそれほど必要としない耐乾性植物の特徴を活かし、不織布マットやネットに植え付け作成した緑化用マットあるいは緑化用ネットを、緑化対象面にはり付け緑化する方法、またちぎれても繁殖力がある特徴を活かし、耐乾性植物を土壌に混入してポンプで吹き付ける方法等、現在も様々の試みがなされている。
【0005】
しかし、温暖化の緩和等環境面からも緑化が急務である高層階の屋上は、直射日光や風雨に強くさらされ乾燥状態がひどく劣悪の環境であるため、必要とする水分を保持することが困難であった。水分を保持させるために培養土の厚さを大きくすると重量や経費、資材量等弊害も多い。高層階の屋上と似た環境にある勾配のきつい屋根も同様の状況にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述した難点を解決するために、高層階の屋上、また勾配のきつい屋根等劣悪な環境においても、培養土の厚さが小さく軽量であり、灌水・雑草処理の管理手間がほとんどかからず植物を良好に生育させる緑化基盤材とその施工方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合した培土板を、貯水容器に収容する。貯水容器の側面の高さは培土板の高さより低く形成され、従って収容された培土板の上部分が貯水容器からはみ出したかたちとなる。
請求項2の発明の緑化基盤材では、貯水容器の側面の高さを培土板の高さと同じにし、水抜き穴を設けた貯水容器を使用する。
請求項3の発明の緑化基盤材では、方形の器であり、正方形の底部全体が平らな接着面となり、底面の四隅四辺の角部と側面縦四辺の角部に丸みを持たせ、上端には必要に応じて互いをつなげる連結部を設けた貯水容器を使用する。
請求項4の発明の植生基盤材では、貯水容器をステンレス板で形成する。
請求項5の発明の緑化基盤材では、培土板を形成する材料となる保水球に、表面全体に複数の突起があり、また産業廃棄物でもあるクリンカーアッシュを使用する。
請求項6の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合させる際に、静菌効果付与資材を混入した培土板を使用する。
請求項7の発明の緑化基盤材では、貯水容器内の培土板の表面を4つに仕切るための溝を縦横に形成する。
請求項8の発明の緑化基盤材では、貯水容器内の培土板表面の任意の位置に、繁殖材料を植栽するための穴を設ける。
請求項9の発明の緑化基盤材では、あらかじめ緑化対象面に並置・固定された貯水容器に、バインダーを混入した保水球を収容させる。
請求項10の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面に縦横そろえて並置された隣接する貯水容器の側面同士を、側面上端に設けた連結部を利用して固定する。
請求項11の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面にあらかじめ設置してある固定具に、貯水容器の丸みを持たせた側面縦四辺の角部を合わせ、丸みのある角部によって生じた隙間に固定具が入っている状態にし、その固定具を使用して緑化対象面に、また緑化基盤材同士を固定する。
請求項12の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面に培土板を収容していない貯水容器を並置・固定し、固定された貯水容器のそれぞれに、バインダーを混入した保水球を吹き付け等の方法で収容させる。
【0008】
【発明の作用】
請求項1の発明の緑化基盤材では、培土板を収容する貯水容器の側面部の高さを培土板のそれより低く形成することにより、容器からはみ出した培土板の上部分が、常に新鮮な空気を植物の根部に運び生育を良好にする。
【0009】
請求項2の発明の緑化基盤材では、培土板を収容する容器の側面部の高さを培土板のそれと同じに形成することにより、培土板が抜け落ちそうな程の急勾配の場所の緑化ができる。また強度が高くなり施工された上を人が頻繁に歩くことも可能になる。貯水容器側面が有する水抜き穴が水分調整をする。
【0010】
請求項3の発明の緑化基盤材に用いる貯水容器は、正方形の底部全体が平らな面であり緑化対象面に対する接着面積を広くし固定力が強くなる。また複数並置した際、丸みを持たせた底面の四隅四辺の角部、側面の縦四辺の角部は、接触せずに隙間を生じさせる。側面上部に生じた隙間は培土板の余分な水を貯水容器外に出す水抜き穴となる。また底面の四隅四辺の角部の丸みは緑化対象面との間に連続した隙間を生じさせ、水抜き穴から落ちる水を外に導く排水路となる。
貯水容器内は必要量の水が絶やさずに残される器となり、排水される水量とのバランスを保つ。
また貯水容器は、固形化した培土板を収容し保護するので、培土板を単独で移動させる程の固さは必要がないないため、培土板を固める繊維性バインダーまたはその他のバインダーの使用量を軽減することができる。
【0011】
本発明の主眼である酷暑酷寒強風など劣悪な環境におかれる高層階の屋上または勾配のきつい屋根等の緑化対象面では乾燥が激しく、水分の保持が重要となる。
高層ビルの屋上において、貯水容器内の培土板の保水・排水の状態を、貯水容器側面の高さや特に角部の丸みを変化させ確かめる実験を繰り返した結果、本発明の形態、容量、大きさの貯水容器に至ったものであり、貯水される水量、水抜き穴と排水路から排水される水量が、耐乾性植物生育のための保水・排水のバランスを適度に保つ貯水容器の形態となった。
【0012】
請求項4の発明の緑化基盤材に用いる貯水容器では、貯水容器をステンレス製とし、長期間必要な強度を保持させる。
【0013】
請求項5の発明の緑化基盤材では、培土板を形成する材料となる保水球に、産業廃棄物であるクリンカーアッシュを使用する。クリンカーアッシュは内部に細かい空隙が多数あるため砕くと複雑な形状となり表面には無数のごつごつした突起が残る。その複数の突起が繊維性バインダーをからまりやすくし、水を加える必要がないため簡単な撹拌と熱処理だけで強度のある培土板が形成される。
突起のない保水球を使用する時のように、水を加えてペースト状になるまで撹拌して馴染ませる工程、熱処理を加えた後加えた水を除くための乾燥させる後処理の工程が、省かれるか簡略化される。
【0014】
請求項6の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合する過程で静菌効果付与資材を混入する培土板を使用する。病気の発生を抑える静菌作用のある静菌効果付与資材には、産業廃棄物であるカニ殻、杉などの針葉樹チップ、鉱物資源であるゼオライト等がある。また特にカニ殻や針葉樹チップには保水力もあり保水球としても成り立ち、肥料ともなる。産業廃棄物の効果的な使用は、廃棄物利用頻度を促進し環境的にも貢献できる。実験的にカニ殻と杉チップを混入した培土板を使用して植栽を行っているが、良い結果を出している。
【0015】
請求項7の発明の緑化基盤材では、容器に収容された培土板の表面を4つに仕切る溝を縦横に入れ、通常以上に水はけが求められる場所の排水を助ける。
逆に、夕立のように一時的に強く降る雨は、土壌がその雨水を吸収する前に表面を走り流れてしまうのが常であるが、溝が雨水が走るのを止め、逃さずに取り込む。
また、勾配がある緑化対象面において、散布された追肥が溝にひっかかり下まで落ちこぼれるのを防ぐ。
さらに、酷暑続きの季節や始終直射日光にさらされる場所等では、溝が影をつくり、最悪の場合でも全滅することが避けられる。
【0016】
請求項8の発明の緑化基盤材では、培土板の表面の任意の位置に植栽用の孔を事前に設けることで、作業性をよくし確実な植え付けを行えるようにする。
【0017】
請求項9の発明の緑化基盤材では、緑化対象面にあらかじめ貯水容器のみを並置、固定した後、固定されたそれぞれの貯水容器にバインダーを混入した保水球を収容させ、貯水容器内で培土板を形成するものであり、培土板を別途つくる手間や仕上がった培土板を現場に運搬しさらに高層階に運ぶ等の手間を省き、簡易性を増す。特に広範囲の緑化にはポンプ等を使用して一度に多数の緑化基盤材を形成でき有効である。
【0018】
請求項10の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面上に縦横そろえて並置した緑化基盤材の容器の側面上端にある連結部が隣接する容器を連結し簡単に固定する。
【0019】
請求項11の発明の緑化基盤材の施工方法は、特に緑化対象面にある程度の傾斜があり、ズレ・落ちを防止する必要のある場合の方法である。あらかじめ緑化対象面に固定具の受け具を設置し、一つの受け具に集まる4個の緑化基盤材を、それぞれの貯水容器の受け具に寄せられた側面上端の角部を、上からワッシャーの4本の足でつかんでビスでワッシャーと受け具と固定をするので、並置された緑化基盤材のズレ・落ちを生じさせない。側面上部を固定するツメや貯水容器の底部の接着固定を併用するとさらに強固な固定ができる。
【0020】
請求項12の発明の緑化基盤材の施工方法は、請求項9において示したように、施工現場の緑化対象面上にあらかじめ並置・固定された貯水容器に、培土板を形成するバインダーを混入した保水球を収容させる方法であり、工程をいくつか省略することができ簡易に広範囲を施工できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、培土板1と、側面を培土板の高さよりも低く形成し、底面四隅四辺と縦四辺の角部に丸みを持たせた貯水容器2aとの結合体を示す斜視図である。図のように貯水容器から培土板の上部分がはみ出す。
【0022】
図2は、培土板1と、側面を培土板と同じ高さに形成し、底面四隅四辺と縦四辺の角部に丸みを持たせた貯水容器2bの結合体を示す斜視図である。図のように側面全体に水抜き穴3を設ける。
貯水容器の素材は、耐久性のあるものがよく、ステンレス、プラスチック、メッキした鉄等が使用できる。
ステンレス貯水容器の場合は、一枚のステンレス板を型でおして貯水容器に作り出す。側面縦四辺の角部と底面の四隅四辺の角部は自然に丸みをおび並置した際排水を促すのに適度な隙間をつくる。
貯水容器は通常底面が縦50cm×横50cm、側面の高さが2.5cmの大きさとし、施工場所の状態にあわせて柔軟に対応する。
【0023】
培土板は、通常縦50cm×横50cm×高さ5cmの板状かもしくは縦25cm×横25cm×高さ5cmの板状にし、特例の場合は使用する貯水容器の大きさにあわせた大きさにする。
また、図1および図2に示すように、培土板の表面に、植栽孔4と縦横の溝5を設ける。
【0024】
植物を植栽し生育させる培土板は保水球をバインダーで相互結合して形成する。
本発明では、保水球として直径5mm程度の粒の粗い骨材を主に使用する。保水球である骨材を繊維性バインダーとともに撹拌した後、熱処理をしてブロック化し培土板にする。保水球が集合した際に生じる隙間が排水の道筋をつくる。保水球には、本発明では特にクリンカーアッシュを使用する。クリンカーアッシュは産業廃棄物の粉砕されたセラッミックであり、内部の無数の気泡が水分を取り込んで保持し、表面全体の複数の突起が繊維性バインダーによく絡むため、本発明に効果的に利用できる。他に従来利用されている石綿か保水力のある軽石等天然の岩石ブロック等も使用できる。
【0025】
図3は、保水力のある軽石5を保水球にして繊維性バインダー7で相互結合した培土板1の断面図である。天然の岩石ブロックである保水力のある軽石は、細かい空隙をもち保水力がある。複数重なると軽石同士の間に隙間ができて排水されるので植物に必要な保水・排水作用のある培土板に適している。ただし軽石は表面に突起がないため繊維性バインダーが絡まりにくい難点があり、十分な強度を得るためには水を加えて十分撹拌してペースト状とし、その後ペースト状にするために加えた水を絞る等の工程を必要とする。
【0026】
図4は、表面全体に複数の突起があるクリンカーアッシュ8を保水球とした培土板1の断面図である。クリンカーアッシュは表面の突起が繊維性バインダー6によく絡まるので簡単な撹拌だけで、軽石の場合のような手のかかる工程は必要ない。
【0027】
本発明において特徴的なのは、保水球にクリンカーアッシュを効果的に利用したように、産業廃棄物の特性を効果的・積極的に利用することである。
カニ殻や杉皮等針葉樹チップは既に知られるように静菌作用があるとされ、本発明でも実験により良い結果を出している。静菌効果付与資材としての廃棄物の再利用は、環境的に大きな貢献を果たす。
カニ殻、杉皮、クリンカーアッシュ、古紙、ココダスト、フライマッシュ等の産業廃棄物は、保水力があるものは保水球にもなり、肥料にもなるものも多数あるので積極的に利用する。
また必要に応じて、保水材、化成肥料や腐葉土、微生物等も混入する。
【0028】
バインダーは、保水球同士を結びつける役割をする。バインダーには様々の種類がある。
本発明の骨材を保水球とする培土板には、通水性があるため排水力や吸水力を高める繊維性バインダーを使用する。繊維性バインダーとしては、芯鞘構造の熱融着性繊維等があり、クラレ社のソフィットやユニチカ社のメルティー等が利用できる。
【0029】
粒の粗い骨材を保水球にする他に、粉状の粒の細かい培養土を保水球にして形成する培土板も利用できる。粒の細かい培養土の保水球には、繊維性バインダーが不向きであるため、それ以外のバインダーを選定し熱処理なしで相互結合して形成する。粒の細かい培養土としては畑の土壌等があげられる。
繊維性バインダー以外で使用可能なバインダーには、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、フライマッシュ、セメント等がある。
本発明では、培土板は貯水容器に保護される。そのためバインダーの使用量を軽減できるので、繊維性バインダー以外のバインダーを多量に使用した場合におこる排水力や吸水力の減退が植物に与えるダメージを抑えることができる。
粒子の粗い骨材の保水球の場合も、重なりで生じる隙間が排水を導く道筋をつくるので、繊維性バインダー以外の通水性がそれほど望めないが熱処理のいらないバインダーも利用できる。
【0030】
粒の細かい培養土を保水球にしてバインダーで相互結合して形成する培土板は、粒の細かい保水球に熱処理のいらないバインダーを混入したものを型枠に入れ、粒の細かい保水球が相互結合して固形化したところで型枠からはずす。型枠からはずした後貯水容器に収容する。
貯水容器に収容することにより、通水性の面で問題のあるバインダーの使用量を、植物の生育を阻害しない程度まで減量することを可能にしたことの反面、強度において、繊維性バインダーで熱処理をした培土板に比べて劣ることになり、急勾配の場所や人がその上を頻繁に歩く場所等には向かない、用途が限定される。
【0031】
粒の細かい培養土を保水球にして、または粒の粗い骨材を保水球にしてバインダーで相互結合する培土板において、培土板を形成する型枠をそのまま貯水容器にする方法もある。培土板を形成するための材料を、貯水容器である型枠に収容したまま施工できるので、培土板を型枠からはずし貯水容器に移す作業は省略でき、前記作業に耐えられる固さも必要なく、さらにバインダーの量を軽減できる。
【0032】
粒の細かい培養土を保水球にし熱処理のいらないバインダーを混入して形成する培土板には、他の形成方法もある。
あらかじめ貯水容器のみを緑化対象面に並置・固定し、その後に、バインダーを混入した保水球を貯水容器内に設置する。収容された保水球が貯水容器内で次第に相互結合し培土板となる。緑化対象面上で培土板が形成されるため、培土板を別途形成する手間や現場への運搬、高層階への持ち込み等が省かれる。
緑化対象面に固定された貯水容器に、バインダーを混入した保水球を収容させる方法の一例として、保水球とバインダーを水でといてペースト状にしたものをポンプ等を利用して吹き付ける方法があり、効率的に設置できる。
貯水容器をあらかじめ固定してから行う方法は、粒の粗い骨材も使用できる。ポンプを利用する際には、粒の大きさが制限される場合もある。
この方法も、前述したようにバインダーの使用量を軽減するため、強度が劣ることから用途が限られる。また貯水容器内で培土板が固形化するまで強度が得られないこともある。
【0033】
本発明である緑化基盤材を緑化対象面に並置・固定するには、通常貯水容器の底部を両面粘着テープで接着する方法をとる。緑化対象面に凹凸があったりその他の理由で両面粘着テープが使用できない場合は、水抜き穴となる隙間を利用して固定具で固定する。
また緑化対象面が水平に近い面である場合、貯水容器底部の接着固定もなく並置するだけで良い場合もある。
【0034】
図5は、施工方法として、貯水容器2上端にある連結部9を利用して固定する方法を示す断面図である。連結部の説明のため、図では貯水容器に収容される培土板は省いてある。図のように、貯水容器の連結部をとなりの貯水容器に引っかけるようにして連結していく。
【0035】
図6は、別の施工方法として、緑化対象面にあらかじめ固定具10を設置してから緑化基盤材を設置していく方法を示す一部破断した斜視図、また図7は固定具の部分を断面図で示したものである。この方法は、緑化対象面に傾斜があってズレ・落ちを防ぐため高強度で固定する必要が考えられる場合に特に利用できる。
固定具は、受け具と4つの足のあるワッシャーとビスからなる。緑化対象面上に固定してある固定具の受け具10aのそれぞれに、貯水容器の側面の丸みをもたせてある縦四辺の角部を合わせ、貯水容器を複数並置した時に生じる隙間に受け具が入っている状態にする。受け具にワッシャー10bを設置しビスで止める。その際、ワッシャーの4つの足が、それぞれの貯水容器上部の角部にひっかかるように設置する。
前記固定具とともに、貯水容器の側面同士をつなぐツメ10dを使用する方法もある。ツメは貯水容器の隣接する側面同士をはさんで固定する簡単な固定具である。ツメも併用すると、固定具は全ての隙間ではなく2つ置きにするなどして使用量を軽減できる場合が多い。傾斜の度合いによっては底部の両面粘着テープ11と併用する。
【0036】
図8は、緑化対象面に複数固定された緑化基盤材の排水路を示すための断面図である。緑化基盤材はそれぞれ両面粘着テープ11で緑化対象面に接着してある。
図のように緑化基盤体Iを緑化対象面Gに設置すると、貯水容器2底面の四隅四辺の丸みを持たせた角部は緑化対象面に接触せず、複数並置することで連続した隙間ができ、余分な水を排出する排水路12bとなる。また図9において、貯水容器側面の縦四辺の角部の丸みが、貯水容器から排出された水を前記排水路に落とすための水抜き穴12aとなることを示すために、培土板をはずした貯水容器の斜視図で示した。
緑化対象面に複数固定された緑化基盤材のそれぞれに、植物の繁殖材料である培土付き植物苗13を設置して緑化を行う。
培土板にあけられた植栽用の孔に、繁殖材料を設置するか、植栽穴のない場合は押し込んでいく。
【0037】
あらかじめ農場等別の場所で、培土板に植物苗を植え付け、ある程度生育させてから施工に使用すると、施工当初から見栄えがよい。
【0038】
本発明では、乾燥に強い耐乾性植物を使用植物とする。繁殖材料の形態として培土付き植物苗の使用が多く、中でもセル容器で一度に多量生産できるセル成型苗を多く使用している。ちぎれても生育率がよいので植物体全体かその一部も繁殖材料となる。その他、種子や球根などが利用できる他、マット状に生育された植物シートを培土板表面にはり付けることもできる。
また、土厚や容器側面の高さをかえることで、芝や樹木類も使用可能となる。
【0039】
高層階の屋上や勾配のきつい屋根等水分保持の困難な環境を緑化する基盤材として開発された本発明を、別の利用方法で使用することもできる。
本発明を、環境的には良好な二階のベランダや屋上、フラットに近い屋根等に利用すると、耐乾性植物よりも水分の必要な草木類が使用できる。
【0040】
貯水容器を使わない培土板と耐乾性植物の組み合わせで行われる通常のやり方に、スポット的に容器を使用する本発明を組み込むことにより、花の美しい植物も楽しめる。
【0041】
フラットに近い低層階屋上等風飛び等の心配がなく、培養土を固体化する必要のない場所においては、本発明の貯水容器にバインダーを混入しない培養土をそのまま収容して植物苗を植え付けると、土量を少なくして生育させることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、複数並置することで、適度な保水排水のバランスを保持する貯水容器に、植物を生育させる培土板を収容し、過酷な状況の緑化も可能にした。
本発明は、培土板の強度を高める保水球として、また静菌効果付与資材として、肥料として、産業廃棄物を効果的に利用し、環境的にも貢献した。
本発明は、産業廃棄物であるクリンカーアッシュの表面全体に複数ある突起が繊維性バインダーによく絡まることと、内部に水分を保持できる多数の気泡があることを利用し、培土板を形成する保水球として効果的に活用した。
本発明は、培土板を耐久性のある貯水容器に収容し保護することにより、保水球を相互結合するための繊維性バインダーやその他のバインダーの使用量を減らし、水や空気、そして根の進入を容易にさせ、植物の生育を良好にした。
本発明は、培土板が貯水容器に収容されているため、保水性が高くまた強風豪雨にも耐性があり、高層階の屋上や急勾配の屋根でも安定した植生を作り出せる。また非常に軽量であるため、施工時はもとより運搬も簡易である。
本発明は小型の緑化基盤材をおいて固定するだけで完成するので、個人住宅のベランダ、ログハウス等小さな空間にも手軽に利用できる。小型であるので融通がきき緑化対象面の形状に合わせて設置したり、数量の加減が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】培土板を側面が培土板よりも低いステンレス容器に収容した状態を示す斜視図である。
【図2】培土板を側面が培土板と同じ高さのステンレス容器に収容した状態を示す斜視図である。
【図3】保水力のある軽石を保水球とした培土板を示す断面図である。
【図4】クリンカーアッシュを保水球とした培土板を示す断面図である。
【図5】緑化対象面に本発明の緑化基盤材を固定する方法の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の緑化基盤材を固定する方法の一例を示す一部破断した斜視図である。
【図7】固定具の一例を示す断面図である。
【図8】緑化対象面に本発明の緑化基盤材が複数固定された状態を示す断面図である。
【図9】水抜き穴を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 培土板
2a 貯水容器
2b 貯水容器
3 容器の水抜き穴
4 植栽孔
5 溝
6 保水力のある軽石
7 繊維性バインダー
8 クリンカーアッシュ
9 連結部
10a 固定具(受け具)
10b 固定具(ワッシャー)
10c 固定具(ビス)
10d 固定具(ツメ)
11 両面粘着テープ
12a 隙間(水抜き穴)
12b 隙間(排水路)
13 培土付き植物苗
I 緑化基盤材
G 緑化対象面
本発明は、植物生育が困難な人工構造物の中でも、高層階の屋上や勾配のきつい屋根等植物生育にはさらに過酷な環境にある場所を緑化するに用いる緑化基盤材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年都市化が進む中ヒートアイランド現象にみられる気温の上昇、それに伴う環境破壊の進行が深刻な問題になってきている。殺風景な人工構造物の壁面や屋上に緑を施して景観をよくするのに行われていた緑化が、環境面でその需要が急増している。例えば東京都では屋上面に緑化を施すことで気温降下をはかりヒートアイランド現象をやわらげようと屋上の緑化が義務づけされ様々な取り組みがなされている。また山間部での採石跡地や土地造成で形成された法面など、落石防止・土止めのためコンクリート処理を必要とする法面に対しても景観・環境面から緑化が求められている。
【0003】
屋上緑化は、建物を強化して屋上に多量の土壌を運び込み植栽をしていた初期の方法から発展し、近年では土壌の厚みや水分をそれほど必要としない耐乾性植物を使用して軽量かつ灌水・雑草処理等の管理をほとんど不要とする方法が主流となってきた。
【0004】
水分をそれほど必要としない耐乾性植物の特徴を活かし、不織布マットやネットに植え付け作成した緑化用マットあるいは緑化用ネットを、緑化対象面にはり付け緑化する方法、またちぎれても繁殖力がある特徴を活かし、耐乾性植物を土壌に混入してポンプで吹き付ける方法等、現在も様々の試みがなされている。
【0005】
しかし、温暖化の緩和等環境面からも緑化が急務である高層階の屋上は、直射日光や風雨に強くさらされ乾燥状態がひどく劣悪の環境であるため、必要とする水分を保持することが困難であった。水分を保持させるために培養土の厚さを大きくすると重量や経費、資材量等弊害も多い。高層階の屋上と似た環境にある勾配のきつい屋根も同様の状況にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述した難点を解決するために、高層階の屋上、また勾配のきつい屋根等劣悪な環境においても、培養土の厚さが小さく軽量であり、灌水・雑草処理の管理手間がほとんどかからず植物を良好に生育させる緑化基盤材とその施工方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合した培土板を、貯水容器に収容する。貯水容器の側面の高さは培土板の高さより低く形成され、従って収容された培土板の上部分が貯水容器からはみ出したかたちとなる。
請求項2の発明の緑化基盤材では、貯水容器の側面の高さを培土板の高さと同じにし、水抜き穴を設けた貯水容器を使用する。
請求項3の発明の緑化基盤材では、方形の器であり、正方形の底部全体が平らな接着面となり、底面の四隅四辺の角部と側面縦四辺の角部に丸みを持たせ、上端には必要に応じて互いをつなげる連結部を設けた貯水容器を使用する。
請求項4の発明の植生基盤材では、貯水容器をステンレス板で形成する。
請求項5の発明の緑化基盤材では、培土板を形成する材料となる保水球に、表面全体に複数の突起があり、また産業廃棄物でもあるクリンカーアッシュを使用する。
請求項6の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合させる際に、静菌効果付与資材を混入した培土板を使用する。
請求項7の発明の緑化基盤材では、貯水容器内の培土板の表面を4つに仕切るための溝を縦横に形成する。
請求項8の発明の緑化基盤材では、貯水容器内の培土板表面の任意の位置に、繁殖材料を植栽するための穴を設ける。
請求項9の発明の緑化基盤材では、あらかじめ緑化対象面に並置・固定された貯水容器に、バインダーを混入した保水球を収容させる。
請求項10の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面に縦横そろえて並置された隣接する貯水容器の側面同士を、側面上端に設けた連結部を利用して固定する。
請求項11の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面にあらかじめ設置してある固定具に、貯水容器の丸みを持たせた側面縦四辺の角部を合わせ、丸みのある角部によって生じた隙間に固定具が入っている状態にし、その固定具を使用して緑化対象面に、また緑化基盤材同士を固定する。
請求項12の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面に培土板を収容していない貯水容器を並置・固定し、固定された貯水容器のそれぞれに、バインダーを混入した保水球を吹き付け等の方法で収容させる。
【0008】
【発明の作用】
請求項1の発明の緑化基盤材では、培土板を収容する貯水容器の側面部の高さを培土板のそれより低く形成することにより、容器からはみ出した培土板の上部分が、常に新鮮な空気を植物の根部に運び生育を良好にする。
【0009】
請求項2の発明の緑化基盤材では、培土板を収容する容器の側面部の高さを培土板のそれと同じに形成することにより、培土板が抜け落ちそうな程の急勾配の場所の緑化ができる。また強度が高くなり施工された上を人が頻繁に歩くことも可能になる。貯水容器側面が有する水抜き穴が水分調整をする。
【0010】
請求項3の発明の緑化基盤材に用いる貯水容器は、正方形の底部全体が平らな面であり緑化対象面に対する接着面積を広くし固定力が強くなる。また複数並置した際、丸みを持たせた底面の四隅四辺の角部、側面の縦四辺の角部は、接触せずに隙間を生じさせる。側面上部に生じた隙間は培土板の余分な水を貯水容器外に出す水抜き穴となる。また底面の四隅四辺の角部の丸みは緑化対象面との間に連続した隙間を生じさせ、水抜き穴から落ちる水を外に導く排水路となる。
貯水容器内は必要量の水が絶やさずに残される器となり、排水される水量とのバランスを保つ。
また貯水容器は、固形化した培土板を収容し保護するので、培土板を単独で移動させる程の固さは必要がないないため、培土板を固める繊維性バインダーまたはその他のバインダーの使用量を軽減することができる。
【0011】
本発明の主眼である酷暑酷寒強風など劣悪な環境におかれる高層階の屋上または勾配のきつい屋根等の緑化対象面では乾燥が激しく、水分の保持が重要となる。
高層ビルの屋上において、貯水容器内の培土板の保水・排水の状態を、貯水容器側面の高さや特に角部の丸みを変化させ確かめる実験を繰り返した結果、本発明の形態、容量、大きさの貯水容器に至ったものであり、貯水される水量、水抜き穴と排水路から排水される水量が、耐乾性植物生育のための保水・排水のバランスを適度に保つ貯水容器の形態となった。
【0012】
請求項4の発明の緑化基盤材に用いる貯水容器では、貯水容器をステンレス製とし、長期間必要な強度を保持させる。
【0013】
請求項5の発明の緑化基盤材では、培土板を形成する材料となる保水球に、産業廃棄物であるクリンカーアッシュを使用する。クリンカーアッシュは内部に細かい空隙が多数あるため砕くと複雑な形状となり表面には無数のごつごつした突起が残る。その複数の突起が繊維性バインダーをからまりやすくし、水を加える必要がないため簡単な撹拌と熱処理だけで強度のある培土板が形成される。
突起のない保水球を使用する時のように、水を加えてペースト状になるまで撹拌して馴染ませる工程、熱処理を加えた後加えた水を除くための乾燥させる後処理の工程が、省かれるか簡略化される。
【0014】
請求項6の発明の緑化基盤材では、保水球を繊維性バインダーで相互結合する過程で静菌効果付与資材を混入する培土板を使用する。病気の発生を抑える静菌作用のある静菌効果付与資材には、産業廃棄物であるカニ殻、杉などの針葉樹チップ、鉱物資源であるゼオライト等がある。また特にカニ殻や針葉樹チップには保水力もあり保水球としても成り立ち、肥料ともなる。産業廃棄物の効果的な使用は、廃棄物利用頻度を促進し環境的にも貢献できる。実験的にカニ殻と杉チップを混入した培土板を使用して植栽を行っているが、良い結果を出している。
【0015】
請求項7の発明の緑化基盤材では、容器に収容された培土板の表面を4つに仕切る溝を縦横に入れ、通常以上に水はけが求められる場所の排水を助ける。
逆に、夕立のように一時的に強く降る雨は、土壌がその雨水を吸収する前に表面を走り流れてしまうのが常であるが、溝が雨水が走るのを止め、逃さずに取り込む。
また、勾配がある緑化対象面において、散布された追肥が溝にひっかかり下まで落ちこぼれるのを防ぐ。
さらに、酷暑続きの季節や始終直射日光にさらされる場所等では、溝が影をつくり、最悪の場合でも全滅することが避けられる。
【0016】
請求項8の発明の緑化基盤材では、培土板の表面の任意の位置に植栽用の孔を事前に設けることで、作業性をよくし確実な植え付けを行えるようにする。
【0017】
請求項9の発明の緑化基盤材では、緑化対象面にあらかじめ貯水容器のみを並置、固定した後、固定されたそれぞれの貯水容器にバインダーを混入した保水球を収容させ、貯水容器内で培土板を形成するものであり、培土板を別途つくる手間や仕上がった培土板を現場に運搬しさらに高層階に運ぶ等の手間を省き、簡易性を増す。特に広範囲の緑化にはポンプ等を使用して一度に多数の緑化基盤材を形成でき有効である。
【0018】
請求項10の発明の緑化基盤材の施工方法では、緑化対象面上に縦横そろえて並置した緑化基盤材の容器の側面上端にある連結部が隣接する容器を連結し簡単に固定する。
【0019】
請求項11の発明の緑化基盤材の施工方法は、特に緑化対象面にある程度の傾斜があり、ズレ・落ちを防止する必要のある場合の方法である。あらかじめ緑化対象面に固定具の受け具を設置し、一つの受け具に集まる4個の緑化基盤材を、それぞれの貯水容器の受け具に寄せられた側面上端の角部を、上からワッシャーの4本の足でつかんでビスでワッシャーと受け具と固定をするので、並置された緑化基盤材のズレ・落ちを生じさせない。側面上部を固定するツメや貯水容器の底部の接着固定を併用するとさらに強固な固定ができる。
【0020】
請求項12の発明の緑化基盤材の施工方法は、請求項9において示したように、施工現場の緑化対象面上にあらかじめ並置・固定された貯水容器に、培土板を形成するバインダーを混入した保水球を収容させる方法であり、工程をいくつか省略することができ簡易に広範囲を施工できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、培土板1と、側面を培土板の高さよりも低く形成し、底面四隅四辺と縦四辺の角部に丸みを持たせた貯水容器2aとの結合体を示す斜視図である。図のように貯水容器から培土板の上部分がはみ出す。
【0022】
図2は、培土板1と、側面を培土板と同じ高さに形成し、底面四隅四辺と縦四辺の角部に丸みを持たせた貯水容器2bの結合体を示す斜視図である。図のように側面全体に水抜き穴3を設ける。
貯水容器の素材は、耐久性のあるものがよく、ステンレス、プラスチック、メッキした鉄等が使用できる。
ステンレス貯水容器の場合は、一枚のステンレス板を型でおして貯水容器に作り出す。側面縦四辺の角部と底面の四隅四辺の角部は自然に丸みをおび並置した際排水を促すのに適度な隙間をつくる。
貯水容器は通常底面が縦50cm×横50cm、側面の高さが2.5cmの大きさとし、施工場所の状態にあわせて柔軟に対応する。
【0023】
培土板は、通常縦50cm×横50cm×高さ5cmの板状かもしくは縦25cm×横25cm×高さ5cmの板状にし、特例の場合は使用する貯水容器の大きさにあわせた大きさにする。
また、図1および図2に示すように、培土板の表面に、植栽孔4と縦横の溝5を設ける。
【0024】
植物を植栽し生育させる培土板は保水球をバインダーで相互結合して形成する。
本発明では、保水球として直径5mm程度の粒の粗い骨材を主に使用する。保水球である骨材を繊維性バインダーとともに撹拌した後、熱処理をしてブロック化し培土板にする。保水球が集合した際に生じる隙間が排水の道筋をつくる。保水球には、本発明では特にクリンカーアッシュを使用する。クリンカーアッシュは産業廃棄物の粉砕されたセラッミックであり、内部の無数の気泡が水分を取り込んで保持し、表面全体の複数の突起が繊維性バインダーによく絡むため、本発明に効果的に利用できる。他に従来利用されている石綿か保水力のある軽石等天然の岩石ブロック等も使用できる。
【0025】
図3は、保水力のある軽石5を保水球にして繊維性バインダー7で相互結合した培土板1の断面図である。天然の岩石ブロックである保水力のある軽石は、細かい空隙をもち保水力がある。複数重なると軽石同士の間に隙間ができて排水されるので植物に必要な保水・排水作用のある培土板に適している。ただし軽石は表面に突起がないため繊維性バインダーが絡まりにくい難点があり、十分な強度を得るためには水を加えて十分撹拌してペースト状とし、その後ペースト状にするために加えた水を絞る等の工程を必要とする。
【0026】
図4は、表面全体に複数の突起があるクリンカーアッシュ8を保水球とした培土板1の断面図である。クリンカーアッシュは表面の突起が繊維性バインダー6によく絡まるので簡単な撹拌だけで、軽石の場合のような手のかかる工程は必要ない。
【0027】
本発明において特徴的なのは、保水球にクリンカーアッシュを効果的に利用したように、産業廃棄物の特性を効果的・積極的に利用することである。
カニ殻や杉皮等針葉樹チップは既に知られるように静菌作用があるとされ、本発明でも実験により良い結果を出している。静菌効果付与資材としての廃棄物の再利用は、環境的に大きな貢献を果たす。
カニ殻、杉皮、クリンカーアッシュ、古紙、ココダスト、フライマッシュ等の産業廃棄物は、保水力があるものは保水球にもなり、肥料にもなるものも多数あるので積極的に利用する。
また必要に応じて、保水材、化成肥料や腐葉土、微生物等も混入する。
【0028】
バインダーは、保水球同士を結びつける役割をする。バインダーには様々の種類がある。
本発明の骨材を保水球とする培土板には、通水性があるため排水力や吸水力を高める繊維性バインダーを使用する。繊維性バインダーとしては、芯鞘構造の熱融着性繊維等があり、クラレ社のソフィットやユニチカ社のメルティー等が利用できる。
【0029】
粒の粗い骨材を保水球にする他に、粉状の粒の細かい培養土を保水球にして形成する培土板も利用できる。粒の細かい培養土の保水球には、繊維性バインダーが不向きであるため、それ以外のバインダーを選定し熱処理なしで相互結合して形成する。粒の細かい培養土としては畑の土壌等があげられる。
繊維性バインダー以外で使用可能なバインダーには、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、フライマッシュ、セメント等がある。
本発明では、培土板は貯水容器に保護される。そのためバインダーの使用量を軽減できるので、繊維性バインダー以外のバインダーを多量に使用した場合におこる排水力や吸水力の減退が植物に与えるダメージを抑えることができる。
粒子の粗い骨材の保水球の場合も、重なりで生じる隙間が排水を導く道筋をつくるので、繊維性バインダー以外の通水性がそれほど望めないが熱処理のいらないバインダーも利用できる。
【0030】
粒の細かい培養土を保水球にしてバインダーで相互結合して形成する培土板は、粒の細かい保水球に熱処理のいらないバインダーを混入したものを型枠に入れ、粒の細かい保水球が相互結合して固形化したところで型枠からはずす。型枠からはずした後貯水容器に収容する。
貯水容器に収容することにより、通水性の面で問題のあるバインダーの使用量を、植物の生育を阻害しない程度まで減量することを可能にしたことの反面、強度において、繊維性バインダーで熱処理をした培土板に比べて劣ることになり、急勾配の場所や人がその上を頻繁に歩く場所等には向かない、用途が限定される。
【0031】
粒の細かい培養土を保水球にして、または粒の粗い骨材を保水球にしてバインダーで相互結合する培土板において、培土板を形成する型枠をそのまま貯水容器にする方法もある。培土板を形成するための材料を、貯水容器である型枠に収容したまま施工できるので、培土板を型枠からはずし貯水容器に移す作業は省略でき、前記作業に耐えられる固さも必要なく、さらにバインダーの量を軽減できる。
【0032】
粒の細かい培養土を保水球にし熱処理のいらないバインダーを混入して形成する培土板には、他の形成方法もある。
あらかじめ貯水容器のみを緑化対象面に並置・固定し、その後に、バインダーを混入した保水球を貯水容器内に設置する。収容された保水球が貯水容器内で次第に相互結合し培土板となる。緑化対象面上で培土板が形成されるため、培土板を別途形成する手間や現場への運搬、高層階への持ち込み等が省かれる。
緑化対象面に固定された貯水容器に、バインダーを混入した保水球を収容させる方法の一例として、保水球とバインダーを水でといてペースト状にしたものをポンプ等を利用して吹き付ける方法があり、効率的に設置できる。
貯水容器をあらかじめ固定してから行う方法は、粒の粗い骨材も使用できる。ポンプを利用する際には、粒の大きさが制限される場合もある。
この方法も、前述したようにバインダーの使用量を軽減するため、強度が劣ることから用途が限られる。また貯水容器内で培土板が固形化するまで強度が得られないこともある。
【0033】
本発明である緑化基盤材を緑化対象面に並置・固定するには、通常貯水容器の底部を両面粘着テープで接着する方法をとる。緑化対象面に凹凸があったりその他の理由で両面粘着テープが使用できない場合は、水抜き穴となる隙間を利用して固定具で固定する。
また緑化対象面が水平に近い面である場合、貯水容器底部の接着固定もなく並置するだけで良い場合もある。
【0034】
図5は、施工方法として、貯水容器2上端にある連結部9を利用して固定する方法を示す断面図である。連結部の説明のため、図では貯水容器に収容される培土板は省いてある。図のように、貯水容器の連結部をとなりの貯水容器に引っかけるようにして連結していく。
【0035】
図6は、別の施工方法として、緑化対象面にあらかじめ固定具10を設置してから緑化基盤材を設置していく方法を示す一部破断した斜視図、また図7は固定具の部分を断面図で示したものである。この方法は、緑化対象面に傾斜があってズレ・落ちを防ぐため高強度で固定する必要が考えられる場合に特に利用できる。
固定具は、受け具と4つの足のあるワッシャーとビスからなる。緑化対象面上に固定してある固定具の受け具10aのそれぞれに、貯水容器の側面の丸みをもたせてある縦四辺の角部を合わせ、貯水容器を複数並置した時に生じる隙間に受け具が入っている状態にする。受け具にワッシャー10bを設置しビスで止める。その際、ワッシャーの4つの足が、それぞれの貯水容器上部の角部にひっかかるように設置する。
前記固定具とともに、貯水容器の側面同士をつなぐツメ10dを使用する方法もある。ツメは貯水容器の隣接する側面同士をはさんで固定する簡単な固定具である。ツメも併用すると、固定具は全ての隙間ではなく2つ置きにするなどして使用量を軽減できる場合が多い。傾斜の度合いによっては底部の両面粘着テープ11と併用する。
【0036】
図8は、緑化対象面に複数固定された緑化基盤材の排水路を示すための断面図である。緑化基盤材はそれぞれ両面粘着テープ11で緑化対象面に接着してある。
図のように緑化基盤体Iを緑化対象面Gに設置すると、貯水容器2底面の四隅四辺の丸みを持たせた角部は緑化対象面に接触せず、複数並置することで連続した隙間ができ、余分な水を排出する排水路12bとなる。また図9において、貯水容器側面の縦四辺の角部の丸みが、貯水容器から排出された水を前記排水路に落とすための水抜き穴12aとなることを示すために、培土板をはずした貯水容器の斜視図で示した。
緑化対象面に複数固定された緑化基盤材のそれぞれに、植物の繁殖材料である培土付き植物苗13を設置して緑化を行う。
培土板にあけられた植栽用の孔に、繁殖材料を設置するか、植栽穴のない場合は押し込んでいく。
【0037】
あらかじめ農場等別の場所で、培土板に植物苗を植え付け、ある程度生育させてから施工に使用すると、施工当初から見栄えがよい。
【0038】
本発明では、乾燥に強い耐乾性植物を使用植物とする。繁殖材料の形態として培土付き植物苗の使用が多く、中でもセル容器で一度に多量生産できるセル成型苗を多く使用している。ちぎれても生育率がよいので植物体全体かその一部も繁殖材料となる。その他、種子や球根などが利用できる他、マット状に生育された植物シートを培土板表面にはり付けることもできる。
また、土厚や容器側面の高さをかえることで、芝や樹木類も使用可能となる。
【0039】
高層階の屋上や勾配のきつい屋根等水分保持の困難な環境を緑化する基盤材として開発された本発明を、別の利用方法で使用することもできる。
本発明を、環境的には良好な二階のベランダや屋上、フラットに近い屋根等に利用すると、耐乾性植物よりも水分の必要な草木類が使用できる。
【0040】
貯水容器を使わない培土板と耐乾性植物の組み合わせで行われる通常のやり方に、スポット的に容器を使用する本発明を組み込むことにより、花の美しい植物も楽しめる。
【0041】
フラットに近い低層階屋上等風飛び等の心配がなく、培養土を固体化する必要のない場所においては、本発明の貯水容器にバインダーを混入しない培養土をそのまま収容して植物苗を植え付けると、土量を少なくして生育させることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、複数並置することで、適度な保水排水のバランスを保持する貯水容器に、植物を生育させる培土板を収容し、過酷な状況の緑化も可能にした。
本発明は、培土板の強度を高める保水球として、また静菌効果付与資材として、肥料として、産業廃棄物を効果的に利用し、環境的にも貢献した。
本発明は、産業廃棄物であるクリンカーアッシュの表面全体に複数ある突起が繊維性バインダーによく絡まることと、内部に水分を保持できる多数の気泡があることを利用し、培土板を形成する保水球として効果的に活用した。
本発明は、培土板を耐久性のある貯水容器に収容し保護することにより、保水球を相互結合するための繊維性バインダーやその他のバインダーの使用量を減らし、水や空気、そして根の進入を容易にさせ、植物の生育を良好にした。
本発明は、培土板が貯水容器に収容されているため、保水性が高くまた強風豪雨にも耐性があり、高層階の屋上や急勾配の屋根でも安定した植生を作り出せる。また非常に軽量であるため、施工時はもとより運搬も簡易である。
本発明は小型の緑化基盤材をおいて固定するだけで完成するので、個人住宅のベランダ、ログハウス等小さな空間にも手軽に利用できる。小型であるので融通がきき緑化対象面の形状に合わせて設置したり、数量の加減が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】培土板を側面が培土板よりも低いステンレス容器に収容した状態を示す斜視図である。
【図2】培土板を側面が培土板と同じ高さのステンレス容器に収容した状態を示す斜視図である。
【図3】保水力のある軽石を保水球とした培土板を示す断面図である。
【図4】クリンカーアッシュを保水球とした培土板を示す断面図である。
【図5】緑化対象面に本発明の緑化基盤材を固定する方法の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の緑化基盤材を固定する方法の一例を示す一部破断した斜視図である。
【図7】固定具の一例を示す断面図である。
【図8】緑化対象面に本発明の緑化基盤材が複数固定された状態を示す断面図である。
【図9】水抜き穴を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 培土板
2a 貯水容器
2b 貯水容器
3 容器の水抜き穴
4 植栽孔
5 溝
6 保水力のある軽石
7 繊維性バインダー
8 クリンカーアッシュ
9 連結部
10a 固定具(受け具)
10b 固定具(ワッシャー)
10c 固定具(ビス)
10d 固定具(ツメ)
11 両面粘着テープ
12a 隙間(水抜き穴)
12b 隙間(排水路)
13 培土付き植物苗
I 緑化基盤材
G 緑化対象面
Claims (12)
- 保水球を繊維性バインダーで相互結合してなる培土板と、培土板を収容する貯水容器との結合体であり、貯水容器側面の高さは培土板のそれより低く形成され、収容された培土板の上部分が貯水容器からはみ出すことを特徴とする緑化基盤材。
- 保水球を繊維性バインダーで相互結合してなる培土板と、培土板を収容する貯水容器との結合体であり、貯水容器側面の高さは培土板のそれと同一に形成され、貯水容器側面が水抜き穴を有することを特徴とする緑化基盤材。
- 請求項1または請求項2記載の緑化基盤材に用いる貯水容器が、方形の器であり、底部全体が正方形の平らな接着面となり、底面の四隅四辺の角部および底面から立ち上がる側面の縦四辺の角部に丸みを持たせることにより、複数並置した際に丸みのある角部が接触せずに隙間を生じさせるよう形成され、必要に応じて側面の上端に、隣接する同士をつなげる連結部を設けることを特徴とする緑化基盤材。
- 請求項1、請求項2または請求項3記載の緑化基盤材に用いる貯水容器を、ステンレス板で形成する緑化基盤材。
- 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の緑化基盤材に用いる培土板に、保水球として表面全体に複数の突起をもつクリンカーアッシュを用い繊維性バインダーで相互結合する緑化基盤材。
- 請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の緑化基盤材に用いる培土板に、製造過程で静菌効果付与資材を混入する緑化基盤材。
- 貯水容器内の培土板の表面に、4つに仕切る縦横の溝を入れた請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6記載の緑化基盤材。
- 貯水容器内の培土板の表面任意の位置に、植栽用の孔を複数設けた請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請求項7記載の緑化基盤材。
- 請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の緑化基盤材に用いる貯水容器を、培土板を収容しない貯水容器のみで、緑化対象面にあらかじめ並置・固定し、固定されたそれぞれの貯水容器にバインダーを混入した保水球を収容させ、収容された保水球がバインダーによって貯水容器内で次第に相互結合し固形化して培土板となるものであり、貯水容器と培土板との結合が緑化対象面上でなされることを特徴とする緑化基盤材。
- 緑化対象面上に縦横そろえて並置し、隣接する貯水容器の側面同士を側面上端に設けられた連結部を利用して連結し、必要に応じて貯水容器底部を緑化対象面に接着固定する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8記載の緑化基盤材の施工方法。
- 緑化対象面の任意の位置にあらかじめ設置された固定具に、貯水容器側面の縦四辺の丸みを持たせた角部を合わせ、丸みのある角部が集まって生じる隙間に固定具が入っている状態にし、その固定具を使用して緑化基盤材同士を連結するとともに緑化対象面に固定し、必要に応じて貯水容器底部を緑化対象面に接着固定する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8記載の緑化基盤材の施工方法。
- 培土板を収容していない貯水容器のみを緑化対象面に並置・固定する第一工程と、固定された貯水容器にバインダーを混入した保水球を収容させる第二工程とよりなる請求項9記載の緑化基盤材の施工方法。
【0001】
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JP2002360011A JP2004154118A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 過酷な環境にある人工構造物を緑化するための貯水容器を用いた緑化基盤材およびその施工方法 |
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JP2002360011A JP2004154118A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 過酷な環境にある人工構造物を緑化するための貯水容器を用いた緑化基盤材およびその施工方法 |
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