JP2004154086A - 麹・豆乳入りヨーグルト食品とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】風味のよい豆乳を含む発酵乳を原料とする乳酸発酵飲料およびその製造方法を提供する。
【解決手段】豆乳と牛乳の乳酸発酵乳と甘酒あるいは甘酒の乳酸発酵液からなる「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」とすることにより動物性タンパク質と植物性タンパク質がバランスし、不快臭味のない特有の旨みのある乳酸飲料を製造することが可能となった。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、米・麹を糖化してなる甘酒、豆乳あるいは豆乳と牛乳を主原料とすることを特徴とする乳酸発酵飲料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康への関心の高まりから、各種の機能性食品が要望されている。中でも牛乳は蛋白質、脂質、糖質、ビタミン類および無機塩類などその栄養の豊かさと食品としての加工の容易さから広範囲に主要食品原料として利用されている。このように人にとって牛乳は、単に高い栄養価を示すだけでなく、他の食品と組み合わせてバランスのとれた食品を作り上げるのに非常に優れた食品素材で飲料用牛乳として直接飲用されるだけでなく、バター、チーズなどの乳製品、または加工食品という形で毎日消費されているといっても過言ではない。また、牛乳からは、脱脂粉乳、カゼイン、ホエータンパク濃縮物など、種々の乳タンパク製品が製造され、食品を加工する上で重要な素材ともなっている。さらに、乳タンパク質に種々の修飾を施し、新しい機能を付与したり、現在もっている機能をより高めることによってその応用範囲を広げようとされている。
【0003】
しかし、牛乳にはガラクトースとグルコースがβー1,4結合している乳糖が約4.5%含まれ、これを消化するためには酵素ラクターゼによってガラクトースとグルコースに分解される必要がある。ところが、人のラクターゼ活性は乳児期には高いが、成長するに従って低下する。そのため一般に乳糖は分解されずに腸内の乳糖濃度が高くなって浸透圧が高まり水分が腸内に入り、腸の不調が起きることがある。そこで、牛乳を乳酸菌で乳酸発酵してなる発酵乳、すなわち、ヨーグルトとして乳糖の含有量を乳酸発酵により減少させることにより利用されてきた。また、ヨーグルトに含まれる乳酸菌の菌体または発酵生産物の生理効果、ならびに活きている乳酸菌が発揮する生理効果についても注目され、内外で活発な研究が展開されつつある。特に、乳酸菌による整腸作用と共に、免疫賦活、抗腫瘍性、抗変異原性、血清コレステロール低下作用、血圧低下作用など、宿主の生体防御機構を活性化する効果が注目を集めている。
【0004】
一方、大豆を原料とする豆乳は、良質の植物性タンパク質を多く含む機能性食品として注目されている。
豆乳中の大豆蛋白質を酵素分解することにより豆乳あるいは豆乳を主原料とした食品または食品素材は、酵素分解により呈味性、機能性、消化性という3つの要因の向上が可能である。機能性という面では、大豆蛋白由来のオリゴペプチドがあり、このようなオリゴペプチドに関しては、アミノ酸残基数2ないし3の低分子ペプチドは腸管から直接吸収され、その速度もアミノ酸単体より速いと考えられるようになってきており、実際にも経腸栄養剤の成分として手術後等消化に問題のある患者には有効という報告も見られている。さらに健康イメージをもった食品の素材として、幅広い用途や高付加価値が期待される。
しかしながら、豆乳には大豆由来の2−ヘキサナール、数種のサポニン、イソフラボン等の配糖体を含むため、その青臭みなどが食品への使用の妨げとなっている。
【0005】
すでに、発酵豆乳の製造等に関する技術は、例えば、特開昭61−141840号公報(特許文献1)、特開昭62−205735号公報(特許文献2)、特開平2−167044号公報(特許文献3)、特開平10−201416号公報(特許文献4)等に記載されており、製造段階の特定処理や特定の組み合わせでの乳酸菌の使用により、風味改善がなされることが開示されている。いわゆる豆乳ヨーグルトである。しかしながら、豆乳を発酵することで豆乳が本来有している上記の青臭み等はある程度防ぐことができるものの、その効果は必ずしも満足できるものではなく、また、乳酸発酵、酢酸発酵により生ずる発酵臭とあいまって、発酵豆乳独特の不快臭や不快臭味が発生する。
発酵豆乳の不快臭を抑制する手段として、酸素透過度が 100cc/m/24hr/atm(25μm,25℃,50%RH) 以下の素材で構成された容器に発酵豆乳を充填密封することで、保存中に生ずる大豆の戻り臭が抑制できると特開平11−75688号公報(特許文献5)に開示されている。しかし、この方法はあくまでも大豆由来の青臭みの戻りを抑制するためのものであり、発酵豆乳独特の不快臭味を抑制することは不可能であった。また、既知の各種呈味改善剤、消臭剤を添加しても満足のいく不快臭味の抑制効果は得られていない。さらには、甘藷由来の抽出物を添加した発酵豆乳が特開2001−57858号(特許文献6)に開示されているが、臭みが残ったり、水っぽさがあるなど不快臭味の抑制効果が十分とはいえない。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−141840号公報
【特許文献2】特開昭62−205735号公報
【特許文献3】特開平2−167044号公報
【特許文献4】特開平10−201416号公報
【特許文献5】特開平11−75688号公報
【特許文献6】特開2001−57858号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
牛乳を必要としないヨーグルトを提供し、牛乳アレルギーの人もヨーグルトを食べることができるようにするために大豆タンパクである豆乳を使用すること。
胃腸が弱い方でも養分の吸収を容易にできる甘酒を併用すること。
ヨーグルトに甘酒の組み合わせだけでは飲みにくさが残る場合は、牛乳を添加してヨーグルトを発酵させて、不快臭を改善すること。
そこで、豆乳あるいは豆乳に牛乳を加えて原料として乳酸発酵させた発酵乳により豆乳に含まれる良質のタンパク質とあるいは牛乳本来に含まれる上記した栄養源の両者を含有し、豆乳の不快臭味を軽減すると同時に、精白米に麹を加えて発酵させて香り豊で旨みのある甘酒を併用、あるいは豆乳又は牛乳を加えて甘酒を原料として乳酸発酵してなる発酵甘酒ヨーグルトとすることにより不快臭味の改善と新たな甘酒に由来する上品でまろやかさが呈味されることが明らかになった。
【0008】
本飲料に用いた甘酒は、日本古来より伝統的な発酵飲料で、精白米に麹菌を加えて発酵させるため、その発酵過程で米麹にあるアミラーゼが澱粉に作用してブドウ糖ができ、甘酒の糖分は20〜23%程度である。麹はまたタンパク分解酵素プロテアーゼを含むから原料米の蛋白質を分解してアミノ酸やアミノ酸が数個連なった重合体であるペプチドに変え、特有の旨みをつけている。
麹には次のような優れた作用機能がある。
1.デンプン糖化酵素、タンパク質分解酵素、脂肪分解酵素の三大消化酵素を豊富に含み、体調を調える作用。
2.ビタミン類、アミノ酸類、有機酸類を豊富に含み、肝臓の機能の向上や血液の浄化作用を促進し体の疲れを癒す作用。
3.体力を向上させるキノン類を含む。
4.麹に含まれるアスペラチンは実験動物において患部に塗布することによって、皮膚ガンが消えることが確認されている。
5.麹に含まれる還元性物質は、人間の皮膚のメラニン色素沈着を防止する作用があり美白効果がある。
6.そのほか免疫力を向上させる物質の含有も想定される。
【0009】
本発明の目的は、米・麹による甘酒と豆乳を原料とする乳酸発酵飲料とを組み合わせて、両食品の優れた機能を持った飲料を提供すること、及び大豆または豆乳由来の青臭みだけでなく、その乳酸発酵、酢酸発酵によって生じた不快味や発酵臭、えぐみ、酢酸臭をも抑制された風味の優れかつ、栄養が豊かでバランスのとれている発酵豆乳を含む飲料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題について鋭意検討した結果、牛乳のみを乳酸発酵してなるヨーグルトよりも良質の植物性タンパク質が豊富であり、機能性に優れたオリゴ糖を含む豆乳と牛乳を乳酸発酵し、さらに精白米を麹で発酵させて麹の上品なまろやかさと甘みを備えた甘酒を併用することにより本発明を完成した。
(1)豆乳を乳酸発酵した発酵液と甘酒あるいは甘酒の乳酸発酵液からなることを特徴とする乳酸発酵飲料。
(2)豆乳および米・麹を糖化してなる甘酒の混合液を乳酸発酵してなることを特徴とする乳酸発酵飲料。
(3)豆乳に牛乳を添加して乳酸発酵したことを特徴とする上記(1)又は(2)のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
(4)砂糖を添加せず、ビタミンC、カルシウム、鉄、大豆ペプチド、リンゴ酢、黒酢、ハチミツ、キチン・キトサンから少なくとも1種を添加してなることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
(5)炭酸ガスを溶封したことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
(6)ペクチン、大豆多糖を添加してなることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載された乳酸発酵飲料をゼリーあるいは乾燥又は冷菓としたことを特徴とする乳酸発酵食品。
(8)米・麹を糖化した甘酒を製造し、該甘酒に豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させることを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
(9)米・麹を糖化した甘酒と、豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させた乳酸発酵液とを混合して製造することを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
(10)米・麹を糖化した甘酒と、豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させた乳酸発酵液とを混合し、さらに乳酸菌を加えて乳酸発酵させることを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、(1)豆乳あるいは牛乳も加えて乳酸発酵した発酵乳と甘酒を混合する、(2)甘酒と豆乳あるいは牛乳も加えて混合したのち乳酸発酵する、(3)豆乳あるいは牛乳も加えて乳酸発酵した発酵乳に甘酒を加えてさらに乳酸発酵させて得られる発酵乳を用いた乳酸発酵飲料(以後、「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」と呼ぶ)とその製造方法である。工程を図1として示す。
用いる麹や乳酸菌の種類は特に限定されるものではないが、表1及び表2に示されるように、それぞれの菌の特徴によって、味や生成物質に差が生ずるので、適宜組合わせて用いることができる。
例えば、乳酸菌「BB12」(クリスチャンハンセン社製)は、耐酸性菌であって、胃を通過して、生菌の状態で腸に達することができ、整腸作用等も期待できる。乳酸菌「BB12」は、旅行者の下痢防止、便秘防止、乳幼児の下痢予防、免疫力の増強、皮膚アレルギー低減、腸管への付着性、小腸での残存性、抗生物質関与による下痢防止作用が期待できる。特に、PH2.5以下で3時間後も80%の生存が確認されている。さらに、「BB12」には、腸管への接着性と免疫力が注目されており、腸管内に生存する有益なバクテリア同士による抗生剤的物質生産による悪性菌の減少や腸管上皮における悪性菌の栄養源を消費することが考えられ、生菌として小腸へ達することが重要である。そして、腸内環境が整備された状態下で、でんぷんを分解した甘酒に含まれる吸収性の良い糖分の吸収性が促進され、栄養素の吸収性及び弱った体力でも吸収が促進できるので、乳酸菌の作用のみならず健康維持増進に役立つことができる。
【0012】
本発明で用いる甘酒の特質、効果は前述した麹菌の作用効果が期待できるもので、各種の麹菌を用いることができる。甘酒の使用にあたっては、麹・米(餅米)・水の量を調整することにより、糖度を0に近いレベルから45°程度の範囲で調整することができ、製品に応じて選択することができる。糖度の高い甘酒を用いることにより、他の原料を多く添加することも可能となる。実用上は、20〜45°程度の糖度に調整することが適当である。
本発明に用いる牛乳成分としては、牛乳の他、脱脂粉乳を使用することができる。牛乳と同じ乳固形分に調整した脱脂粉乳を使用すると、分離しにくい飲料を製造することができる。豆乳の脂肪球は小さく、脱脂粉乳の乳固形分も小さいので相容性が高い。牛乳の場合は乳固形分として乳脂肪分が含まれていることも相容性に影響を与えていると考えられる。
例えば、牛乳10Kgを脱脂粉乳に置き換えると、牛乳に含まれる乳固形分が、無脂乳固形分8.0%、乳脂肪分が3.0%で合計11.0%の場合は、脱脂粉乳の無脂乳固形分が95.0%、乳脂肪分が0%なので、牛乳10Kgに相当する乳固形分は、脱脂粉乳1.16kgから得られる。全体量調整のために、8.84Kgの水を加えて使用することとなる。
本発明は、甘酒と豆乳あるいは牛乳を加えて原料とし、乳酸発酵させて得られる乳酸発酵飲料であり、還元麦芽糖水飴等を使用しているばかりでなく、ビタミンC、カルシウム、マグネシウム、鉄などの微量金属類、大豆ペプチド、リンゴ酢、黒酢、キチン・キトサン等を添加して、より健康志向を高めている。キトサンの添加には、血圧上昇抑制効果、高脂血症の改善作用が期待できる。さらに、ブルーベリー、ブドウ、ミカン、グレープフルーツ、レモンなどの果汁や梅ジュースなども添加してよい。調整材料として、砂糖を添加することもできるが、基本的には砂糖を添加する必要はない。また、炭酸を入れることによりすっきりした味わいのある乳酸発酵飲料となる。その他、ペクチン、大豆多糖類等を添加することにより、タンパク質の凝集、沈殿を防止することができる。
【0013】
本発明による「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」の流通・保管において、殺菌を十分行えばライフサイクルを長期設定する事が可能で常温流通・常温取扱品となり、pHを低くして乳酸菌などの有効菌残存させる場合は、チルド流通・冷蔵として取扱うことができる。。
【0014】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例によって何ら制限されるものではない。
【0015】
(甘酒の製造例)
甘酒1:生米100gを炊飯器で炊上げ、これに90℃で加温・殺菌した湯500mlを加える。湯を入れた炊飯器内の温度が60℃になったとき300gの徳島精工(株)製乾燥麹AUK−80を加え、55℃で10時間糖化して甘酒を製造した。
甘酒2:乾燥麹AUK−80に代えて徳島精工(株)製乾燥麹T−90を用いて甘酒1と同様に糖化して甘酒を造った。
甘酒3:乾燥麹AUK−80に代えて徳島精工(株)製乾燥麹HK−90を用いて甘酒1と同様に糖化して甘酒を造った。
甘酒4:乾燥麹AUK−80に代えて徳島精工(株)製乾燥麹L−90を用いて甘酒1と同様に糖化して甘酒を造った。
【0016】
(豆乳・牛乳の乳酸発酵例)
重量比で1:1とした豆乳・牛乳の混合液100gを容器に入れて80℃で30分加熱殺菌し、この混合液の液温が45℃になるまで冷却し、スターターである乳酸菌1〜3gを加えて38〜45℃で2〜3時間乳酸発酵を行って後、20〜30℃に冷却して発酵乳を得た。
【0017】
(甘酒・豆乳・牛乳の乳酸発酵例)
【実施例1】次の製造工程により乳酸発酵をおこない発酵甘酒ヨーグルトを造った。豆乳・牛乳液100gに対し、前記甘酒1の含有量を50gから5gまで変えた結果を表2に示す。
(1) 甘酒を電動式のミキサーに5分間かけてミキシングした。
(2) ミクシングした甘酒を5gから50gまで変化させて豆乳・牛乳液(混合割合は重量比で1:1)100gに加え、80℃で30分加熱滅菌した。
(3) この混合液の温度が45℃になったところでスターターである乳酸菌3gを加えてよく攪拌した。
(4) 43℃に下がった状態で、6時間乳酸発酵を行って、発酵甘酒ヨーグルトを得た。
【表1】
Figure 2004154086
【0018】
【実施例2】甘酒を造る際に用いる麹菌の種類を変えて実施例1における甘酒配合量40gで得た、発酵甘酒ヨーグルトの味を表2に示す。
【表2】
Figure 2004154086
【0019】
【実施例3】麹菌T−90を用いて造った前記実施例2の甘酒40gと豆乳・牛乳混合液(混合割合1:1)100gを乳酸発酵して得た発酵甘酒ヨーグルトを使用した麹・豆乳入りヨーグルトを使用して、さらに調整剤を添加した製造例を下記に示す。尚、実施例中に示される部は、特に断りのない限り全て固形分重量部および固形分重量%を意味する。製造工程を図2に示す。
(1) ペクチン3部を水10部に加えて加熱攪拌して溶解する。水の替わりに「ブルーベリー果汁」などの果汁を用いてもよい。ブルーベリー果汁を用いた場合は、味の改良の他、ブルーベリー中のアントシアニンは「がん予防効果」や「目の機能を維持増進する効果」があると言われている。
(2) これに発酵甘酒ヨーグルト37部、液糖・ハチミツ5部を加えて加熱攪拌して均一に混合する。
(3) 加熱を停止した後、ビタミンC・カルシウム・マグネシウム・鉄・大豆ペプチド・キトサン混合物を0.5部、水6.2部およびリンゴ酢・黒酢5部を加え、さらに、95%食添用アルコール1部を添加して、均一になるまで攪拌して攪拌を停止する。食添用アルコールを添加すると、飲料に冷涼感を付与することができ、製品の日持ちも向上する。この例では飲料注のアルコール濃度は1%未満となるように0.95%に調整している。
(4) 5℃まで冷却後、炭酸水35部を加えて容器に充填してから、80℃で30分殺菌して麹・豆乳入りヨーグルト飲料とする。
【0020】
【実施例4】実施例1によって製造した「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」を凍結乾燥して得た乾燥物を用いて粉末あるいは固形状の食品を製造した。
【0021】
【実施例5】実施例1〜3で選られた乳酸発酵飲料にゲル化剤を添加して、凝固させて、ゼリー状の食品を製造した。
【0022】
【実施例6】実施例1〜3で選られた乳酸発酵飲料を冷凍してシャーベット状の冷菓を製造した。ゲル化剤を添加すると滑らかな食感に仕上げることができる。
【0023】
【発明の効果】
実施例4で製造した乾燥物をラットの餌に混ぜ込み、3週間の連続投与試験を行った。一方、対照として乾燥物の混入していない通常の餌を与え、3週間後に両者のラットの血液検査を行い、「麹・豆乳入りヨーグルト」の有意の効果として下記の結果が得られた。
(1) 生体に対する悪影響を与えている作用は全く認められなかった。
(2) 血清コレステロールや中性脂肪の含有量が低下した。
以上のラットへの連続投与試験結果から、人が「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」を定常的に飲むことにより肥満防止効果、糖尿病予防効果、および血圧上昇抑制効果などが期待できると推測される。
【0024】
豆乳あるいは牛乳を加えて乳酸発酵した発酵液と甘酒あるいは甘酒の乳酸発酵液からなる「麹・豆乳入りヨーグルト飲料」およびその製造方法を確立することにより、良質のタンパク質を多く含み、さらに不快臭や不快臭味のために制限されていた発酵豆乳を牛乳と併用することにより動物性タンパク質と植物性タンパク質がバランスし、かつ、甘酒に起因する旨みを有する乳酸飲料とする事が可能となった。
砂糖を加えることなく、甘みのある飲品を提供できる。天然由来の甘味料であるので、安全性に優れている。吸収性に優れているので、健康回復食品として適している。全植物性食品としても提供でき、動物性タンパクに適さない人にも暗然である。麹と乳酸の双方の特徴を兼ね備えることができる。
腸内環境が整備された状態下で、でんぷんを分解した甘酒に含まれる吸収性の良い低分子量化された糖分の吸収性が促進及び麹の作用により、栄養素の吸収性及び弱った体力でも吸収が促進できるので、乳酸菌の作用のみならず健康維持増進に役立つ食品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】:本発明に基本製造工程図
【図2】:実施例3に係る製造工程図

Claims (10)

  1. 豆乳を乳酸発酵した発酵液と甘酒あるいは甘酒の乳酸発酵液からなることを特徴とする乳酸発酵飲料。
  2. 豆乳および米・麹を糖化してなる甘酒の混合液を乳酸発酵してなることを特徴とする乳酸発酵飲料。
  3. 豆乳に牛乳を添加して乳酸発酵したことを特徴とする請求項1又は2記載の乳酸発酵飲料。
  4. 砂糖を添加せず、ビタミンC、カルシウム、鉄、大豆ペプチド、リンゴ酢、黒酢、ハチミツ、キチン・キトサンから少なくとも1種を添加してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
  5. 炭酸ガスを溶封したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
  6. ペクチン、大豆多糖を添加してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の乳酸発酵飲料。
  7. 請求項1〜6にいずれかに記載された乳酸発酵飲料をゼリーあるいは乾燥又は冷菓としたことを特徴とする乳酸発酵食品。
  8. 米・麹を糖化した甘酒を製造し、該甘酒に豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させることを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
  9. 米・麹を糖化した甘酒と、豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させた乳酸発酵液とを混合して製造することを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
  10. 米・麹を糖化した甘酒と、豆乳又は豆乳と牛乳を加えて乳酸発酵させた乳酸発酵液とを混合し、さらに乳酸菌を加えて乳酸発酵させることを特徴とする乳酸発酵飲料の製造方法。
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