JP2004153708A - トランシーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止して、通信品質の向上を図ることのできるトランシーバを提供する。
【解決手段】所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、この送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こす共振手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界を伝達する電界伝達媒体に誘起する電界を用いて情報の送受信を行うトランシーバに関し、より具体的には、人間の身体に装着可能なウェアラブルコンピュータを用いたデータ通信において使用されるトランシーバに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯端末の小型化および高性能化により、生体に装着可能なウェアラブルコンピュータが注目されてきている。
【0003】
従来、このようなウェアラブルコンピュータ間のデータ通信は、コンピュータにトランシーバを接続し、このトランシーバが誘起する電界を、電界伝達媒体である生体の内部を伝達することによってデータの送受信を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図13は、従来のトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ5は、信号の入出力を行うI/O回路501を介してウェアラブルコンピュータ7に接続されるとともに、送受信電極511が絶縁体513を介して生体9に近接して設けられている。ウェアラブルコンピュータ7から送信される情報(データ)は、送信回路503において、発振器507で発生する交流信号を搬送波として変調回路505で変調される。この変調された変調信号は、送受信電極511から絶縁体513を介して生体9に電界を誘起し、この電界が生体9内部を伝達して生体9の他の部位に設けられたトランシーバ5や、生体9からの接触によって電気的に接続されるトランシーバ5にウェアラブルコンピュータ7から送信される情報を伝達する。
【0005】
このようにトランシーバ5を介して伝達されてくる電界を別のトランシーバ5が受信する際には、絶縁体513を介して送受信電極511で受信した電界を電界検出光学部515で電気信号に変換し、信号処理回路517に供給する。信号処理回路517は、電界検出光学部515からの電気信号に対してフィルタリングや増幅等の信号処理を施す。信号処理の後、さらにデータの変調および波形整形が復調回路523および波形整形回路525でそれぞれ行われ、これら一連の処理が施された信号がウェアラブルコンピュータ7の受信データとしてI/O回路501からウェアラブルコンピュータ7に送信される。
【0006】
このようにウェアラブルコンピュータ7間のデータ通信に使用されるトランシーバ5は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体である生体9に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、情報を受信する際には、生体9に誘起された電界を用いてトランシーバ5が信号を受信する。
【0007】
図14は、ウェアラブルコンピュータ7を生体9の例である人間に装着して使用する場合の例を示す説明図である。同図に示すウェアラブルコンピュータ7a、7b、および7cは、それぞれ対応して接続されるトランシーバ5a、5b、および5cを介して人間の腕、肩、胴体などに装着されて互いにデータの送受信を行う。さらに、生体9の手足の先端が、外部機器である外部端末80にケーブル90を介して接続されるトランシーバ5’aや5’bに接触する場合には、ウェアラブルコンピュータ7a、7b、および7cと外部端末80との間でデータの送受信を行うことができる。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−352298号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したトランシーバ5において、AC電源を用いずに駆動する送信回路503は、図15に示すように大地グランド51から離れており、送信回路のグランド41と大地グランド51間には浮遊容量43が発生する。また、生体9と大地グランド51間にも浮遊容量53が存在し、これら二つの浮遊容量(を有する仮想的コンデンサ)は、変調回路505から見て、見かけ上直列に接続されている。
【0010】
このため、送信回路503と送信回路のグランド41間の電圧Vは、二つの浮遊容量43および53に分割して印加される。このうち、生体9に印加される電圧Vは、浮遊容量43および53の値をそれぞれCおよびCとおくと、
【数1】
Figure 2004153708
となる。ここでjは虚数単位(−1)1/2 、ωは印加電圧の角周波数を表している。
【0011】
AC電源を利用する場合には、浮遊容量53は無限大とみなすことができるので、式(1)からも明らかなようにV=Vとなり、信号は減衰することなく生体9に印加される。他方、AC電源を利用しない場合には、式(1)よりV<Vとなるため、生体9に印加される信号が減少するという問題があった。
【0012】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止して、通信品質の向上を図ることのできるトランシーバを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて少なくとも情報の送信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、この送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こす共振手段とを備えたことを要旨とする。
【0014】
請求項1記載の本発明によれば、所定の周波数を有する交流信号を発振して送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、この送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こす共振手段とを備えたトランシーバを提供することにより、電界伝達媒体に印加される電圧の減少を防止し、通信品質の向上を図ることができる。
【0015】
請求項2記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0016】
請求項2記載の本発明によれば、所定の周波数を有する交流信号を発振して送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、電界伝達媒体を伝達する電界の送受信を行う送受信電極と、送信手段のグランドと大地グランド間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために送信手段および送受信電極と直列に接続される共振手段と、受信した電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、電気信号および変調信号に基づく基準信号を用いて共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたトランシーバを提供することにより、共振手段の特性を制御して電界伝達媒体に印加される電圧の減少を防止し、通信品質の向上を図ることができる。
【0017】
請求項3記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0018】
請求項3記載の本発明によれば、所定の周波数を有する交流信号を発振して送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、電界伝達媒体を伝達する電界の送受信を行う送受信電極と、送信手段のグランドと大地グランド間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために送信手段および送受信電極と直列に接続される共振手段と、受信した電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、電気信号および変調信号に基づく基準信号を用いて送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたトランシーバを提供することにより、交流信号の周波数を制御して電界伝達媒体に印加される電圧の減少を防止し、通信品質の向上を図ることができる。
【0019】
請求項4記載の本発明は、請求項2または3記載の発明において、前記制御手段は、前記電気信号を増幅する増幅器と、前記基準信号と前記増幅器の出力信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、この差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を求める乗算器と、この乗算器で求められた前記差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する第1の積分器とを有することを要旨とする。
【0020】
請求項5記載の本発明は、請求項4記載の発明において、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記増幅器を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0021】
請求項6記載の本発明は、請求項4記載の発明において、前記制御手段は、前記増幅器の利得を制御するための利得制御信号を発生する第2の積分器と、この第2の積分器から発生した利得制御信号によって制御された前記増幅器の利得を一定に保つために当該増幅器に一定の電圧を印加可能な固定電圧源とをさらに有することを要旨とする。
【0022】
請求項7記載の本発明は、請求項6記載の発明において、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続し、前記増幅器の利得を調整するときには前記共振手段を介さずに前記送信手段と前記電界検出手段を接続し、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには接続を行わない第1の接続手段と、前記情報の送信を行うとき並びに前記増幅器の利得を調整するときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、前記増幅器の利得を調整するときには前記送信手段と前記電界検出光学部を接続する一方で、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段と、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記フィルタと前記第1の積分器とを接続するとともに前記第2の積分器と前記固定電圧源を接続する一方で、前記増幅器の利得を調整するときには前記フィルタと前記第2の積分器を接続する第4の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0023】
請求項8記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続されるトランスと、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記トランスと並列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換された電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0024】
請求項8記載の本発明によれば、所定の周波数を有する交流信号を発振して送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、電界伝達媒体を伝達する電界の送受信を行う送受信電極と、送信手段および送受信電極と直列に接続されるトランスと、送信手段のグランドと大地グランド間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすためにトランスと並列に接続される共振手段と、受信した電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、電気信号および変調信号に基づく基準信号を用いて共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、電気信号を復調する復調手段とを備えたトランシーバを提供することにより、共振手段の特性を制御して電界伝達媒体に印加される電圧の減少を防止し、通信品質の向上を図ることができる。
【0025】
請求項9記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続されるトランスと、前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記トランスと並列に接続される共振手段と、前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたことを要旨とする。
【0026】
請求項9記載の本発明によれば、所定の周波数を有する交流信号を発振して送信すべき情報を変調した変調信号を送信する送信手段と、電界伝達媒体を伝達する電界の送受信を行う送受信電極と、送信手段および送受信電極と直列に接続されるトランスと、送信手段のグランドと大地グランド間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすためにトランスと並列に接続される共振手段と、受信した電界を検出して電気信号に変換する電界検出手段と、電気信号および変調信号に基づく基準信号を用いて送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段とを備えたトランシーバを提供することにより、交流信号の周波数を制御して電界伝達媒体に印加される電圧の減少を防止し、通信品質の向上を図ることができる。
【0027】
請求項10記載の本発明は、請求項8または9記載の発明において、前記制御手段は、前記基準信号と前記電気信号の積を求める乗算器と、この乗算器で求められた前記基準信号と前記電気信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する積分器とを有することを要旨とする。
【0028】
請求項11記載の本発明は、請求項10記載の発明において、前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記トランスを接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記トランスの接続を切断する第1の接続手段と、前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記乗算器を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、前記情報の送信を行うときには前記共振手段と前記電界検出手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段とを備えたことを要旨とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
以後の説明においては、ウェアラブルコンピュータがトランシーバを介して生体に電界を誘起してデータを送信する場合を「データ送信時」とし、生体に誘起された電界から検出されるデータをトランシーバを介してウェアラブルコンピュータが受信する場合を「データ受信時」とする。
【0031】
(基本構成)
図1は、本発明の実施の形態に係るトランシーバ要部の構成を示す説明図である。同図においては、本発明に係る実施の形態に共通する構成を示すのが目的であるため、トランシーバ全体の詳細な構成については、後述する各実施形態で説明する。
【0032】
図1に示すトランシーバは、ウェアラブルコンピュータ7から受信するデータ(情報)を出力するとともに受信した信号を受け取るI/O回路11、この信号を変調して送信する送信回路13、電界伝達媒体である生体9に電界を誘起するために導電性部材からなる送受信電極21、および生体9に電流が流れるのを防止するとともに送受信電極21による生体9の金属アレルギの危険性を除去するために送受信電極21と生体9間に配置される絶縁体23を少なくとも有する。
【0033】
このうち送信手段としての送信回路13は、所定の周波数の交流信号を発生する発振器17と、発振器17で発生した交流信号を搬送波としてI/O回路11からの信号を変調する変調回路15からなる。
【0034】
本実施形態に係るトランシーバの特徴は、送信回路13と送受信電極21との間に共振手段であるリアクタンス部19を挿入した点である。なお、ここで言う「リアクタンス部」とは、インダクタ(コイル)やコンデンサ等の複数の回路素子を接続して構成した回路網のことを意味している。このリアクタンス部19は変調回路15から見て直列に接続されるため、送信回路のグランド41と大地グランド51の間に生じる浮遊容量43とリアクタンス部19で直列共振回路が構成され、浮遊容量43の変化による生体9への印加電圧の減衰を防止することが可能となる。
【0035】
次に、本実施形態に係るトランシーバの作用について説明する。ウェアラブルコンピュータ7から送信され、I/O回路11から出力されたデータは、発振器17から発生する交流信号を搬送波として変調回路15で変調された後、リアクタンス部19から送受信電極21に達し、絶縁体23を介して生体9に誘起される電界を介して伝達される。
【0036】
リアクタンス部19、浮遊容量43、および生体と大地グランド間に生じる浮遊容量53は変調回路15から見て直列に接続されているので、生体9に印加される電圧Vは、浮遊容量43および53の値をそれぞれCおよびC、変調回路15の出力電圧をV、リアクタンス部19が有するインピーダンスの虚数成分であるリアクタンスをXとして次式で表される。
【数2】
Figure 2004153708
【0037】
この式(2)より、リアクタンス部19のリアクタンスXが
【数3】
Figure 2004153708
を満たすときにV=Vとなり、信号は減衰せずに生体9に印加される。ここで、fは発振器17の発振周波数を、πは円周率をそれぞれ表している。
【0038】
なお、リアクタンス部19をインダクタのみで構成することも勿論可能である。この場合、生体9に印加される電圧Vは、インダクタが有するインダクタンス(リアクタンス)をLとして、
【数4】
Figure 2004153708
と表される。したがって、
【数5】
Figure 2004153708
を満たすときにV=Vとなり、信号は減衰せずに生体9に印加される。
【0039】
以上説明した本発明の実施の形態に係る基本構成に基づいて発振周波数fまたはリアクタンスXを可変とすることにより、リアクタンス部19と浮遊容量43が直列共振を生じるように適宜制御を行い、生体9に印加される電圧の減少を防止して通信品質の向上を図ることが可能となる。
【0040】
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態に係るトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ1において、I/O回路101、送信回路103、変調回路105、発振器107、送受信電極111、および絶縁体113については、図1を用いて説明した対応部位と同様の機能を有する。この点については、後述する実施形態においても同様である。なお、ここで送受信電極111を、送信用電極および受信用電極に分割して設けることも勿論可能である。その場合には、絶縁体もそれぞれの電極に対応して二つ設けられる。また、発振器107から発生する交流信号の周波数は、10kHz(キロヘルツ)〜100MHz(メガヘルツ)程度の値が想定されるが、10MHz程度であればより好ましい。ここで、1kHz=10Hz、1MHz=10Hzである。
【0041】
トランシーバ1に備えられた共振手段であるリアクタンス部は、発振周波数を一定に保つためにリアクタンスの変更が可能な可変リアクタンス部109であり、この可変リアクタンス部109と送信回路103の間には、生体9を介したデータ受信時に信号が送信側の回路に混入するのを防止するためにスイッチSW1(第1の接続手段)が設けられている。図2では、スイッチSW1が二つの端子a1とa2を接続することによって閉成し、ウェアラブルコンピュータ7からのデータ送信時の状況を示している。
【0042】
トランシーバ1は、以上に加えて、生体9に誘起された電界を受信してこの電界を光学的に検出した後、電気信号に変換する電界検出光学部115、低雑音増幅、雑音除去、および波形整形等の処理を行う信号処理回路117を有しており、これらが電界検出手段を構成している。
【0043】
電界検出光学部115は、レーザ光と電気光学結晶を用いた電気光学的手法により電界を検出するものであり、少なくともレーザ光源を構成するレーザダイオードおよびLiNbOやLiTaO等の電気光学結晶(EO結晶:Electro Optic 結晶)からなる電気光学素子を有する(図示せず)。この電気光学素子として、例えば、レーザダイオードから発射されるレーザ光の進行方向に対して垂直な方向の電界成分のみに感度を有し、この電界強度によって光学特性、すなわち複屈折率が変化し、この複屈折率の変化によりレーザ光の偏光が変化するようなものを用いることができる。また、場合によっては電界によって電気光学素子の結晶が歪む逆圧電効果による偏光の変化も含まれる。
【0044】
このような電気光学素子を通過して偏光が変化したレーザ光は、波長板を用いて偏光状態の調整を受けた後、偏光ビームスプリッタに入射することによりP波およびS波に分離され、光の強度変化に変換される。分離された各レーザ光は、コリメータ(集光レンズ)で集光されてから、光を電気信号に変換するためにそれぞれ設けられる二つのフォトダイオードに供給され、例えばその差を差動増幅することによって受信した電界に係る電気信号として出力される。
【0045】
なお、以上説明した電界検出光学部115の構成および作用はあくまでも一例であり、本実施形態に係るトランシーバ1に適用される電界検出光学部が必ずしもこのような場合にのみ特有の効果を奏するわけではない。この点については、後述する実施形態においても同じことがいえる。
【0046】
信号処理回路117から出力される信号は、隣接して設けられるスイッチSW2(第2の接続手段)の接続状態に応じて送信先が変更される。図2に示すデータ送信時の場合、スイッチSW2の3つの端子のうち端子b1と端子b3が接続され、信号処理回路117からの出力信号をモニタする振幅モニタ部119へ送信される。振幅モニタ部119では、信号処理回路117の出力信号と、送信回路103から送信される基準信号との差分を抽出してその抽出結果を制御信号発生部121へ送る。制御信号発生部121は、振幅モニタ部119の出力信号に基づいて、可変リアクタンス部109のリアクタンスを制御する制御信号を発生する。このようにデータ送信時には、振幅モニタ部119と制御信号発生部121を用いて負帰還回路を構成する。
【0047】
他方、データ受信時には、スイッチSW2では端子b2と端子b3が接続される。このときには、信号処理回路117からの出力信号が復調回路123(復調手段)で復調され、波形整形回路125で波形の整形が行われてI/O回路101に達し、ウェアラブルコンピュータ7にデータが送られる。このデータ受信時には、スイッチSW1で端子a1−a2間の接続が切断され、送信回路103にデータが混入するのを防止する。
【0048】
なお、上述したデータの送信時および受信時においては、スイッチSW1およびSW2の各々の端子間の接続が連動して切り替わる。図2ではこの切替を制御する切替制御手段として制御回路141をI/O回路101に接続することにより、制御信号を各スイッチに送信する構成を取る場合を示している。同図において、Aの丸印で記載されている箇所同士は配線によって接続していることを示している。制御回路141から発せられるスイッチ切替のための制御信号は、ウェアラブルコンピュータ7から送信するようにしてもよいし、トランシーバ1に入力手段を設けてこの入力手段から送信するようにしてもよいが、接続切替手段としての各スイッチおよび制御回路の構成がここで説明したものに限られるわけでないことはいうまでもない。
【0049】
図3は、図2の振幅モニタ部119の詳細な構成例を示すための構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ1は、振幅モニタ部119の詳細な構成および制御信号発生部として積分器121が記載されている点を除いて、その構成は図2と同じである。したがって、図3に示すトランシーバ1は、ウェアラブルコンピュータ7からのデータ送信時の接続状況を示している。
【0050】
振幅モニタ部119は、データ送信時に信号処理回路117の出力信号を増幅して出力する増幅器127、送信回路103から発生する基準信号と増幅器127の出力信号の差を取り出力する差動増幅器129、差動増幅器129の出力信号と基準信号を乗算し、その結果を出力する乗算器131、乗算器131の出力信号の高調波成分を除去するフィルタ133から構成される。
【0051】
高調波成分が除去されたフィルタ133からの出力信号は制御信号発生部としての積分器121(第1の積分器)へ入力される。積分器121では、フィルタ133の出力信号を積分して可変リアクタンス部109に制御信号を出力する。より具体的には、式(3)から求められる発振周波数
【数6】
Figure 2004153708
が浮遊容量43(C)の変化に伴って変化した分を可変リアクタンス部109への制御信号によって補償することにより、発振周波数fを元の値のまま保持する。
【0052】
結局、これら振幅モニタ部119と制御信号発生部(積分器)121が、可変リアクタンス部109(共振手段)が有する特性としてのリアクタンスを制御する制御手段を構成している。
【0053】
以上の構成を有するトランシーバ1の作用についてさらに詳細に説明する。I/O回路101から出力されたデータは変調回路105で変調された後、可変リアクタンス部109および送受信電極111を介して生体9へ印加される。変調回路105から見て可変リアクタンス部109と浮遊容量43および53は直列に接続されているので、生体9に印加される電圧Vは、変調回路105の出力電圧をV、可変リアクタンス部109のリアクタンスをXとして、式(2)で表される。そこでこの式(2)でV=Vを満たすように可変リアクタンス部109のリアクタンスXを調整する(式(3)を参照)ために制御信号を送信する。
【0054】
図10は、データ送信時の制御信号発生までの振幅モニタ部119の各構成ユニットおよび積分器121の各々から出力される信号波形の例を示す説明図である。
【0055】
このうち図10(a)は送信回路と大地グランド間の浮遊容量43が減少したときの信号波形の変化を示すものである。この場合、式(2)より生体9に印加される電圧Vも減少するため、差動増幅器129の出力信号61は送信回路103から送信される基準信号63と同位相になる。このため、両者を乗算することによって得られる乗算器131の出力信号65は正方向のみの変位を有する波形になる。この出力信号65の高調波成分をフィルタ133によって除去したものが信号67である。フィルタ133から出力される信号67は積分器121で積分された結果、式(3)からも明らかなように、V=Vとするために可変リアクタンス部109のリアクタンスXを増加させる制御信号69が積分器121から可変リアクタンス部109に出力され、この結果V=Vの状態が保持される。
【0056】
図10(b)は、浮遊容量43が増加したときの信号波形の変化を示す説明図である。この場合には浮遊容量43の増加に伴って生体9に印加される電圧Vも増加するので、差動増幅器129の出力信号71は基準信号73と逆位相になる。このため、両者を乗算して得られる乗算器131の出力信号75は負方向のみの変位を有し、この出力信号75の高調波成分をフィルタ133によって除去した信号77を積分器121で積分した結果、V=Vとするために可変リアクタンス部109のリアクタンスXを減少させる制御信号79が積分器121から可変リアクタンス部109に出力されることになる。
【0057】
なお、本実施形態においては、V=Vのときに増幅器127の出力がVとなるように増幅器127の利得が予め調整されているものとした。
【0058】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、信号処理回路117から出力され、増幅器127で増幅された出力信号と送信回路103からの基準信号の差分を取り、この差分に基づいて可変リアクタンス部109のリアクタンスを制御する制御信号を送信して直列共振を起こすような負帰還回路を振幅モニタ部119および制御信号発生部121を用いて構成することにより、生体9に印加される電圧の減少を防止して、通信品質の向上を図ることが可能になる。
【0059】
本実施形態に係るトランシーバ1の具体的な利用形態については、図14に示した従来技術と同様の利用形態が想定されることはいうまでもない。
【0060】
(第1の実施形態の変形例)
前述した第1の実施形態においては、トランシーバ1に設けられる増幅器127の利得が既に調整されているものとして説明したが、この増幅器127の利得を可変とし、利得を自動的に調整する機能を付加することも可能である。
【0061】
図4は、利得調整時のトランシーバ1の構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ1は、振幅モニタ部119の詳細な構成、利得調整時に変調回路105と直接電界検出光学部115を可変リアクタンス部109を介さずに直接接続するための配線、およびこの配線に伴う新たなスイッチSW3(第3の接続手段)が設けられている点を除けば、上記第1の実施形態と同様である。すなわち、利得調整時には、スイッチSW3の端子c1と端子c2を閉成することで、変調回路105と電界検出光学部115を可変リアクタンス部109を介さずに直接接続し、電界検出光学部115に変調回路105の出力電圧Vを減衰させずに印加することが可能となる。この場合、スイッチSW1が端子a1−a2間を閉成していることはいうまでもない。
【0062】
振幅モニタ部119には、利得の変更可能な可変利得増幅器127、この可変利得増幅器127に利得を制御するための制御信号を出力する積分器135(第2の積分器)、利得調整後のデータ送受信時に利得を一定に保つために積分器135の出力を一定にする信号を出力する固定電圧源137を新たに有している。固定電圧源137からは、通常零の信号が出力される。差動増幅器129、乗算器131、およびフィルタ133の機能については第1の実施形態と同様である。
【0063】
また、振幅モニタ部119には新たに二つのスイッチSW4およびSW5が設けられ、これらが第4の接続手段を構成している。図4に示す利得調整時には、スイッチSW4は端子d1−d2間が接続されるとともに、スイッチSW5は端子e1−e2間が接続される。この結果、基準信号と差動増幅器129から出力信号を乗算器131で乗算後にフィルタ133で高調波成分が除去された信号は、積分器135で積分されて可変利得増幅器127に対する制御信号を発生して利得を変化させることができる。この際の利得は、電界検出光学部115にVの電圧が印加されたときに可変利得増幅器127の出力がVとなるように調整する。なお、利得調整時にはデータ信号を一定にしておき、発振器107からの信号が変調されないようにしておく。
【0064】
利得調整時の作用を、再び図10を用いて説明する。利得が小さい場合、基準信号と差動増幅器129の出力信号が同位相となるため、乗算器131から出力され、フィルタ133により高調波が除去された信号を積分した結果、積分器135からは可変利得増幅器127における利得を増加させる制御信号(利得制御信号)が出力される。したがってこの場合には、振幅モニタ部119の各構成ユニットの出力波形は図10(a)と本質的に同様なものになる。この際の制御信号69は、差動増幅器129から出力される出力信号(基準信号63と可変利得増幅器127の出力信号の差分)が0(ゼロ)になるまで利得を増加するような信号である。
【0065】
一方、図10(b)は利得が大きい場合に振幅モニタ部119の各構成ユニットから出力される信号波形に対応している。この場合には基準信号73と差動増幅器129の出力信号71が逆位相となるため、積分器135からは差動増幅器129からの出力信号が0(ゼロ)となるまで利得を減少する制御信号79が出力される。
【0066】
以下、利得調整後のデータ送受信時の各スイッチの接続状態を説明する。
【0067】
図5は、データ送信時のスイッチの接続状態を示すブロック図である。スイッチSW1は、上述した第1の実施形態と同様に送信回路103からの出力を可変リアクタンス部109を介して生体9へ印加するように端子a2−a3間で接続される。スイッチSW2は、利得調整時と同様に可変利得増幅器127側に接続されて負帰還回路を構成する(端子b1−b3間の接続)。スイッチSW3は、生体9からの信号を受信するために送受信電極111側に接続する(端子c2−c3間の接続)。スイッチSW4は、フィルタ133からの信号を積分して可変リアクタンス部109のリアクタンスを制御するために積分器121側に接続する(端子d1−d3間の接続)。スイッチSW5は積分器135と固定電圧源137を接続する(端子e2−e3間の接続)。
【0068】
一方、図6は、データ受信時のスイッチの接続状態を示すブロック図である。同図に示すように、データ受信時には第1の実施形態と同様に送信回路103への逆流を防止するために、スイッチSW1を切断しておく。スイッチSW2は、信号処理回路117から出力される信号を復調回路123に送信するように端子b2−b3間を接続する。それ以外のスイッチSW3、SW4、およびSW5の接続は、前述したデータ送信時と同じである。
【0069】
なお、各スイッチの接続が、利得調整時、データ送信時、およびデータ受信時に応じた制御回路141からの切替制御信号によって連動して切り替えられる点については第1の実施形態と同様である。
【0070】
以上説明した利得調整機能を有する本実施形態(第1の実施形態の変形例)が第1の実施形態と同様の効果を有するのは勿論である。加えて本実施形態によれば、振幅モニタ部119内に設けられる可変利得増幅器127の利得を自動的に調整することにより、状況に応じて最適な利得を得るように設定し、さらに安定した生体9への電圧の印加を行うことができる。
【0071】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るトランシーバは、送信回路と送受信電極の間に設けられるリアクタンス部のリアクタンスを可変とする代わりに発振器の発振周波数fを可変とし、生体9に印加される電圧の減少を防止するものである。
【0072】
式(2)からも明らかなように、浮遊容量43(C)の変化に応じて変化する生体9への印加電圧Vを送信回路からの出力電圧Vに等しくするには、前述した第1の実施形態のようにリアクタンス部が有するリアクタンスXを可変とする代わりに、発振器から発生する周波数fを変化させることによっても実現することができる。
【0073】
図7は、本実施形態に係るトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ2は、一定のリアクタンスを有するリアクタンス部209が送信回路203と送受信電極211の間に設けられる一方で、発振する交流信号の周波数を変更可能な周波数可変発振器207が送信回路203に設けられる。これにあわせて、振幅モニタ部219から出力される信号に基づいて制御信号を発生する制御信号発生部221が周波数可変発振器207に接続される。すなわち、本実施形態における制御信号は、周波数可変発振器207の周波数を制御するためのものである。これらの点を除いた各部位の機能構成については、上記第1の実施形態に係るトランシーバ1と同様である(各部位に付される符号の対応については、第1の実施形態における記載を参照のこと)。
【0074】
図7は、トランシーバ2のデータ送信時の接続状態を示すブロック図である。同図においては、信号処理回路217から出力される信号が振幅モニタ部219を介して制御信号発生部221に送信され、この信号に基づいた制御信号が周波数可変発振器207に送られ、生体9への印加電圧が送信回路203の出力電圧Vとなるように制御される。具体的なスイッチの接続状態は、スイッチSW1が端子a1−a2間、スイッチSW2が端子b1−b3間の接続となる。
【0075】
データ受信時については図示しないが、スイッチSW1(第1の接続手段)の端子a1−a2間の接続が切断される一方で、スイッチSW2(第2の接続手段)の接続が端子b2−b3間の接続に切り替わるのは第1の実施形態と同じである。これら二つのスイッチの切替が制御回路241からの切替制御信号を通じて行われる点についても第1の実施形態と同じである。
【0076】
振幅モニタ部219の詳細な構成についても、図3に示した振幅モニタ部119の構成と同じである。すなわち、信号処理回路217からの出力信号は振幅モニタ部219内に設けられる増幅器227に出力され、この増幅器227からの出力信号と変調回路205からの基準信号を差動増幅して乗算器231において基準信号との乗算をとり、乗算した信号の高調波成分をフィルタ233で除去したものを制御信号発生部である積分器221を用いて積分することにより、周波数可変発振器207の周波数を制御する制御信号を発生する。なお、ここでは本実施形態で用いられる構成ユニットであることを明示するために、図3に示した振幅モニタ部119の各構成ユニットに付された符号の上1桁を「2」とした。
【0077】
この場合にも増幅器227の利得は既に調整されているものとするが、増幅器227に自動的に利得を調整する機能を持たせた可変利得増幅器を用いた構成にすることも勿論可能である。図8は、増幅器として利得を調整する機能を備えた可変利得増幅器227を用いた利得調整時における振幅モニタ部219の詳細な構成およびスイッチの接続状況を表すブロック図である。
【0078】
振幅モニタ部219を構成する構成ユニットおよびリアクタンス部209を介さずに送信回路203と電界検出光学部215を直接接続するための配線を施す点は、第1の実施形態の変形例で説明したものと同じである(図4を参照)。また、スイッチSW1、SW2、SW3(第3の接続手段)、SW4およびSW5(第4の接続手段)の各々に設けられる端子にそれぞれ付される符号は、第1の実施形態の各スイッチの端子に付される符号と対応している。より具体的には、送信回路203からの出力信号をリアクタンス部209を介さずに直接電界検出光学部215に送信するために、スイッチSW1では端子a1−a2間を接続するとともにスイッチSW3では端子c1−c2間を接続する。スイッチSW2は信号処理回路217からの出力を可変利得増幅器227へ送るために端子b1−b3間を接続する。スイッチSW4およびSW5は、高調波成分が除去されたフィルタ233からの出力を積分器235へ送信するために、それぞれ端子d1−d2間および端子e1−e2間を接続する。
【0079】
この結果、各構成ユニットから出力される信号波形についても、図10に示したものと同様の波形になる。ただし本実施形態においては、制御信号発生部である積分器221からの制御信号が周波数可変発振器207に出力されることによってリアクタンス部209と直列共振を起こす周波数に変更されることはいうまでもない。
【0080】
図9は、トランシーバ2のデータ送信時におけるスイッチの接続状態を示すブロック図である。同図における各スイッチの接続状況は次の通りである。スイッチSW1は送信回路203からの出力をリアクタンス部209に送信するために、端子a2−a3間を接続する。スイッチSW3は送受信電極211から信号を受信するために、端子c2−c3間を接続する。スイッチSW2は利得調整時と同様である。スイッチSW4は、フィルタ233からの出力を積分器221へ送るために端子d1−d3間の接続とする。スイッチSW5は、利得調整後の可変利得増幅器227の利得を一定に保つため、固定電圧源237から積分器235に信号を送るように端子e2−e3間を接続する。
【0081】
図示はしないが、データ受信時には、逆流防止のためにスイッチSW1の端子間の接続を切断する。スイッチSW2およびSW3は、生体9に誘起された電界を電気信号に変換後、受信データとしてウェアラブルコンピュータ7に送信するために、それぞれ端子b2−b3間および端子c2−c3間の接続とする.。スイッチSW4およびSW5はデータ送信時と同じである。
【0082】
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態においてリアクタンス部のリアクタンスを可変とした代わりに発振器の周波数を可変とすることによって第1の実施形態と同じ効果を得ることができる。
【0083】
また、利得可変な増幅器を用いて利得調整機能を加えた場合についても、第1の実施形態の変形例と同じ効果を得ることができるのは勿論である。
【0084】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態に係るトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ3は、変調回路305と送受信電極311の間にトランス319を直列に接続し、このトランス319と並列に可変リアクタンス部309を接続している。この可変リアクタンス部309の一方の端点は大地グランド51に接続される。このため、リアクタンスの値がX=1/(ωC)=1/(2πf )である場合には、V=Vとなるために節点Aの電位は0(ゼロ)となる。この節点Aをモニタし、その電位を0にする負帰還回路を構成するようにリアクタンスXを変化させることによってV=Vの状態を保持することができる。なお、トランス319を設けることにより、送信時に生体9に誘起する電界強度を増加する効果を得ることができるのは勿論である。
【0085】
次にトランシーバ3に設けられる三つのスイッチの接続形態について説明する。図11に示すデータ送信時には、スイッチSW1(第1の接続手段)は端子a1−a2が閉成される。スイッチSW2(第2の接続手段)が乗算器331側に接続されて負帰還回路を構成する(端子b1−b3間の接続)。スイッチSW3(第3の接続手段)は端子c1−c2間で接続され、トランス319と電界検出光学部315を直接接続する。
【0086】
他方、データ受信時(図示せず)には、スイッチSW1は生体9からの混入を防止するために端子間の接続が切断される。スイッチSW3は生体9からの信号を受信するために送受信電極に接続され(端子c2−c3間の接続)、電界検出光学部315および信号処理回路317を介した信号がデータとしてウェアラブルコンピュータ7で受信されるように、スイッチSW2は復調回路323側に接続される(端子b2−b3間の接続)。
【0087】
制御信号発生までの各構成ユニットから出力される信号波形は、差動増幅器出力を示す出力信号61および71を信号処理回路317からの出力波形とみなす点を除いて、本質的に図10と同じものである。すなわち、図10(a)に示す場合が、送信回路と大地グランド51間の浮遊容量43(C)が減少する場合である。このとき、式(2)よりV<Vとなり、節点Aの電位は0より下がる。この結果、トランス319から電界検出光学部315および信号処理回路317を介して乗算器331へ入力される出力信号61は、基準信号63と同位相で減衰振動を起こす。したがって乗算器331の出力は正となり、この出力信号65の高調波成分をフィルタ333で除去し、フィルタ333から出力された信号67を積分器321で積分することにより、可変リアクタンス部309に対してV=Vを満たすリアクタンスを与えるような制御信号(リアクタンスXを増加する信号)69を可変リアクタンス部309に送信する。
【0088】
図10(b)は、浮遊容量43が増加する場合に制御信号発生までの各構成ユニットから出力される信号波形を示す説明図である。同図に示す場合には、図10(a)と状況が逆転する。すなわち、トランス319から電界検出光学部315および信号処理回路317を介して乗算器331へ入力される出力信号71は、基準信号73と逆位相で減衰振動を起こす。その結果、以後の各構成ユニットから出力される出力信号75、信号77、および制御信号79は、全て図10(a)に示すものと逆符号を有する。積分器321から出力される制御信号79は、可変リアクタンス部309に対してV=Vを満たすリアクタンスXを与えるもの(リアクタンスXを減少させる信号)である。
【0089】
このように、本実施形態においては、第1および第2の実施形態における差動増幅器の役割を実質的にトランスが担っている。また、第1および第2の実施形態において差動増幅器の出力を0(ゼロ)とするように利得調整を行うことが、節点Aの電位をモニタしてその電位を0(ゼロ)とするようにリアクタンスXを調整することに対応している。したがって、節点Aの電位が0(ゼロ)になることによりV=Vが満たされるので、差動増幅器を用いる場合のように基準信号と比較する増幅器の利得を調整する必要が生じない。
【0090】
なお、いうまでもないことであるが、上述した以外のトランシーバ3の各部位の機能については、上記各実施形態において対応する部位と特段の相違を持たないので、その説明は省略する。
【0091】
以上説明した本発明の第3の実施形態によれば、上記第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、それら二つの実施形態に比べてトランシーバ内部の回路の簡略化を図ることが可能となる。
【0092】
また、本実施形態によれば、利得調整を行う必要がないので、トランシーバを利用する上での予備的な操作が不要になり、さらに使い勝手がよくなるという効果を得ることもできる。
【0093】
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態に係るトランシーバの構成を示すブロック図である。同図に示すトランシーバ4は、送信回路403と送受信電極411の間にトランス419を直列に接続し、このトランス419と並列にリアクタンス一定のリアクタンス部409を接続する一方、送信回路403内の発振器として、ウェアラブルコンピュータ7からのデータを搬送する搬送波(交流信号)の周波数を可変とする周波数可変発振器407を設けている。このため、周波数可変発振器407に対して周波数を制御する制御信号を発生するために、基準信号と信号処理回路417から出力される信号の乗算を行う乗算器431、乗算器431の出力信号の高調波成分を除去するフィルタ433、このフィルタ433の出力信号を積分することにより、制御信号を発生する積分器421を周波数可変発振器407に接続している。その他のトランシーバ4の構成については第3の実施形態と同様である。
【0094】
本実施形態の作用は、本質的に前述した第3の実施形態と同様である。すなわち、リアクタンス部409の節点Aの電位が0(ゼロ)となるように搬送波である交流信号の周波数を調整することにより、生体9への印加電圧Vを変調回路405の出力電圧Vになるように周波数を制御する制御信号が積分器421から発生する。したがって、各構成ユニット出力信号の波形は、実際の制御信号が周波数可変発振器407へ出力されて直列共振を起こす周波数に変更される点を除いて第3の実施形態と同様である(上記第3の実施形態において、図10を用いた説明を参照)。
【0095】
なお、3つのスイッチSW1(第1の接続手段)、SW2(第2の接続手段)、およびSW3(第3の接続手段)の接続形態については、データ送信時、受信時とも、上記第3の実施形態と同じである。すなわち、スイッチSW1では端子a1−a2間が接続され、スイッチSW2では端子b1−b3間が接続され、スイッチSW3では端子c1−c2間が接続されている図12が、データ送信時のトランシーバ4内部の構成および接続状態を示しているのは明らかである。また、図示していないデータ受信時においては、スイッチSW1の端子間接続が切断され、スイッチSW2では端子b2−b3間が、スイッチSW3では端子c2−c3間が接続されることにより、生体9に誘起された電界を検出してウェアラブルコンピュータ7にデータを送る。
【0096】
以上説明した本発明の第4の実施形態が上記第3の実施形態と同様の効果を奏するものであることはいうまでもない。
【0097】
なお、上記各実施形態では、電界伝達媒体として生体を例に取り説明を行ったが、本発明に係るトランシーバの送受信時にデータに基づく電界を生じて伝達する電界伝達媒体は必ずしも生体に限定されるわけではない。
【0098】
このように、本発明は上記同様の効果を奏する様々な実施の形態を含みうるものであることはいうまでもない。
【0099】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、電界伝達媒体に印加する電圧の減少を防止して、通信品質の向上を図ることのできるトランシーバを提供することができる。
【0100】
これにより、ウェアラブルコンピュータがより実現性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るトランシーバの基本構成を示す説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図3】図2のトランシーバのさらに詳細な構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るトランシーバが利得調整機能を有するときの利得調整時の構成を示すブロック図である。
【図5】図4のトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図6】図4のトランシーバのデータ受信時の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るトランシーバにおけるデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るトランシーバが利得調整機能を有するときの利得調整時の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図10】利得調整時の振幅モニタ部の各構成ユニットおよび制御信号発生部からそれぞれ出力される信号を示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係るトランシーバのデータ送信時の構成を示すブロック図である。
【図13】従来法によるトランシーバの構成を示すブロック図である。
【図14】トランシーバを介してウェアラブルコンピュータを人間に装着して使用するときの例を示す説明図である。
【図15】従来法において生体に印加される電圧を説明する説明図である。
【符号の説明】
1、2、3、4、5 トランシーバ
7 ウェアラブルコンピュータ
9 生体
11、101、201、301、401、501 I/O回路
13、103、203、303、403、503 送信回路(送信手段)
15、105、205、305、405、505 変調回路
17、107、307、507 発振器
19、209、409 リアクタンス部(共振手段)
21、111、211、311、411、511 送受信電極
23、113、213、313、413、513 絶縁体
41 送信回路のグランド
43、53 浮遊容量
51 大地グランド
61、65、71、75 出力信号
63、73 基準信号
67、77 信号
69、79 制御信号
80 外部端末
90 ケーブル
109、309 可変リアクタンス部(共振手段)
115、215、315、415、515 電界検出光学部(電界検出手段の一部)
117、217、317、417、517 信号処理回路(電界検出手段の一部)
119、219 振幅モニタ部(制御手段の一部)
121、221、321、421 制御信号発生部または積分器(制御手段の一部)
123、223、323、423、523 復調回路(復調手段)
125、225、325、425、525 波形整形回路
127、227 (可変利得)増幅器
129、229 差動増幅器
131、231、331、431 乗算器
133、233、333、433 フィルタ
135、235 積分器
137、237 固定電圧源
141、241、341、441 制御回路
207、407 周波数可変発振器
319、419 トランス
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5 スイッチ

Claims (11)

  1. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて少なくとも情報の送信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    この送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こす共振手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  2. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  3. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を前記送受信電極を介して検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  4. 前記制御手段は、
    前記電気信号を増幅する増幅器と、
    前記基準信号と前記増幅器の出力信号の差を求め、この差を増幅する差動増幅器と、
    この差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を求める乗算器と、
    この乗算器で求められた前記差動増幅器の出力信号と前記基準信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、
    このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する第1の積分器と
    を有することを特徴とする請求項2または3記載の記載のトランシーバ。
  5. 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記共振手段の接続を切断する第1の接続手段と、
    前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記増幅器を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と
    を備えたことを特徴とする請求項4記載のトランシーバ。
  6. 前記制御手段は、
    前記増幅器の利得を制御するための利得制御信号を発生する第2の積分器と、
    この第2の積分器から発生した利得制御信号によって制御された前記増幅器の利得を一定に保つために当該増幅器に一定の電圧を印加可能な固定電圧源と
    をさらに有することを特徴とする請求項4記載のトランシーバ。
  7. 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記共振手段を接続し、前記増幅器の利得を調整するときには前記共振手段を介さずに前記送信手段と前記電界検出手段を接続し、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには接続を行わない第1の接続手段と、
    前記情報の送信を行うとき並びに前記増幅器の利得を調整するときには前記電界検出手段と前記制御手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、
    前記増幅器の利得を調整するときには前記送信手段と前記電界検出光学部を接続する一方で、前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段と、
    前記情報の送信を行うとき並びに前記電界の受信を行うときには前記フィルタと前記第1の積分器とを接続するとともに前記第2の積分器と前記固定電圧源を接続する一方で、前記増幅器の利得を調整するときには前記フィルタと前記第2の積分器を接続する第4の接続手段と
    を備えたことを特徴とする請求項6記載のトランシーバ。
  8. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続されるトランスと、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記トランスと並列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換された電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記共振手段が有する特性を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  9. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う一方で、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信することによって情報の受信を行うトランシーバであって、
    所定の周波数を有する交流信号を発振して前記送信すべき情報を変調し、この変調した前記送信すべき情報に係る変調信号を送信する送信手段と、
    前記送信すべき情報に基づく電界の誘起および前記受信すべき情報に基づく電界の受信を行う送受信電極と、
    前記送信手段および前記送受信電極と直列に接続されるトランスと、
    前記送信手段のグランドと大地グランドの間に生じる浮遊容量と直列共振を起こすために前記トランスと並列に接続される共振手段と、
    前記受信すべき情報に基づく電界を検出し、この検出した電界を電気信号に変換する電界検出手段と、
    この電界検出手段で変換した電気信号および前記変調信号に基づく基準信号を用いて前記送信手段で発振する交流信号の周波数を制御する制御信号を出力する制御手段と、
    前記電界検出手段で変換した電気信号を復調する復調手段と
    を備えたことを特徴とするトランシーバ。
  10. 前記制御手段は、
    前記基準信号と前記電気信号の積を求める乗算器と、
    この乗算器で求められた前記基準信号と前記電気信号の積を与える信号の高調波成分を除去するフィルタと、
    このフィルタからの出力信号を積分した結果に基づいて前記制御信号を発生する積分器と
    を有することを特徴とする請求項8または9記載のトランシーバ。
  11. 前記電界伝達媒体に電界を誘起して情報の送信を行うときには前記送信手段と前記トランスを接続する一方で、前記送受信電極を介して前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送信手段と前記トランスの接続を切断する第1の接続手段と、
    前記情報の送信を行うときには前記電界検出手段と前記乗算器を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記電界検出手段と前記復調手段を接続する第2の接続手段と、
    前記情報の送信を行うときには前記共振手段と前記電界検出手段を接続する一方で、前記電界伝達媒体に誘起された電界の受信を行うときには前記送受信電極と前記電界検出手段を接続する第3の接続手段と
    を備えたことを特徴とする請求項10記載のトランシーバ。
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