JP2007166185A - 電界通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】人体が触れた時や、触れた人体が一人の場合にのみ信号を大きくして通信し、誤認識の防止や周囲の電子機器等への影響を低減する。
【解決手段】人体5が接触する絶縁体11と、送受信電極10と、この送受信電極10に接続された送受切替SW8と、受信部15と、受信部15に受信信号を入力する入力部9と、送信部6と、送信部6の出力に接続されたリアクタンス部X7と、を備える。送受信電極10と大地グランド14との間には浮遊容量Csg12が存在し、送受信電極10と大地グランド14との電位差はVsg22である。人体5と大地グランド14との間にも浮遊容量C13が存在している。リアクタンス部X7のリアクタンス値をCsg12とC13とを加算した合成容量Csg+Cで共振が発生する値にして、人体5が触れない場合には送受信電極10に印加される電圧は低く、人体5が触れた場合には高くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を検出して情報の送受信を行う通信に適用する電界通信システムに関する。
携帯端末の小型化および高性能化により、生体に装着可能なウェアラブルコンピュータが注目されてきている。従来、このようなウェアラブルコンピュータ間の情報通信として、コンピュータに電界通信トランシーバを接続して装着し、この電界通信トランシーバが誘起する電界を、電界伝達媒体である生体を介して伝達させることによって、情報の送受信を行う方法が提案されている(特許文献1、2参照)。
この方法を適用して、通信媒体である人体に電界を誘起し、誘起された電界を検出して通信を行う電界通信を利用すると、情報源に触れた人体に情報を送ることができる。
特開2004−153708号公報 United States Patent Application Publication, Pub.No.:US2004/0092296A1 Pub.Date:May 13, 2004
しかしながら上述のような従来の技術においては、人体が情報源に触れているのと同じタイミングで、その人体にのみ触れていた他の人体にも情報源から情報が送られてしまうため、たとえばID認証等に電界通信を適用する場合には情報源に触れた人体を特定できない可能性があった。
また、ポーリング(polling)動作等を行っているID認証システムのリーダーから常時大きな信号を出力していると、周囲の電子機器に意図しない影響を与える可能性もあった。
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、その目的は、人体が触れた時や、触れた人体が一人の場合にのみ信号を大きくして通信して、誤認識の防止や周囲の電子機器等への影響を低減することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う電界通信システムであって、所定の周波数を有する交流信号で前記送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、前記送信信号を前記電界伝達媒体に送信するための電極と、前記送信手段と前記電極との間に配置され、前記電極と大地グランド間の容量Csgと、前記電界伝達媒体と前記大地グランド間の浮遊容量Cと、を合成した合成容量Csg+Cとの間で前記送信信号を共振させるためのリアクタンス手段と、を備える。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1において、前記送信手段は常態において搬送波のみを出力し、前記電極に印加されている前記搬送波をモニタするための検波部を有し、前記検波部から出力される検波出力が前記リアクタンス部における前記合成容量Csg+Cとの共振により増大した場合において、前記送信信号を前記搬送波で変調し出力する。
また、請求項3に記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う電界通信システムであって、所定の周波数を有する交流信号で送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、前記送信信号を前記電界伝達媒体に送信するための電極と、前記送信手段の回路グランドと前記電界伝達媒体との間の浮遊容量Cbgと、回路グランドと前記電極との間の浮遊容量Csgと、を合成した合成容量Cbg+Csgとの間で前記送信信号を共振させるために前記送信手段と前記電極との間に配置されたリアクタンス手段と、を備える。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3において、前記電極と大地グランドとの間に配置され、前記リアクタンス手段と前記合成容量Cbg+Csgとの間で前記送信信号を共振させるための第2のリアクタンス手段を備える。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記リアクタンス手段は、前記電界伝達媒体に印加される前記送信の電圧が最大となるようにリアクタンス値を変化させ、前記回路グランドと前記大地グランド間の浮遊容量と、前記電界伝達媒体と前記大地グランド間の浮遊容量と、の共振状態を制御し、前記送信信号と共振するためのインダクタと、印加された電圧に応じて静電容量が変化する可変容量ダイオードと、を備えた共振回路と、前記共振回路に入力された前記送信信号を前記可変容量ダイオードで整流して得られた直流電流に応じて電位差を生じ、この電位差を前記可変容量ダイオードのアノードとカソード間に印加する抵抗器と、を備えた可変リアクタンスである。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を前記電極を介して受信するための受信手段を備える。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項6において、前記受信手段が受信した受信信号に対して影響を与えないために前記電極から前記リアクタンス手段を切り離すためのスイッチを備える。
また、請求項8に記載の本発明は、送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う送信装置と、電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信する受信装置と、の間で通信を行う電界通信システムであって、前記送信装置は、所定の周波数を有する交流信号で送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、前記送信信号を電界伝達媒体に送信するための送信電極と、前記送信電極と大地グランド間の容量との間で前記送信信号を共振させるために前記送信手段と前記送信電極との間に配置されたリアクタンス手段と、を備え、前記受信装置は、前記電界伝達媒体に送信された前記送信信号を受信するための受信電極と、受信すべき情報を電気信号に変換して復調し受信信号を生成して出力する受信手段と、を備え、前記受信装置の回路グランドと前記送信装置の前記送信電極との間の浮遊容量Cと、前記受信装置の回路グランドと大地グランドとの間の浮遊容量Cgrcvと、前記電界伝達媒体と大地グランドとの間の浮遊容量Cと、前記送信電極に印加される送信信号Vsgと、前記受信装置の受信部の入力インピーダンスZrcvと、前記受信装置の受信部で受信する受信限界強度信号Vrcv、thと、虚数jωと角周波数ωと、の関係が、1<(1+1/jωCrcv+1/jωωCrcv)(Vrcv,th/Vsg)<(Cgrcv/C)(Vb,m/Vsg)であることを特徴とする電界通信システム。
本発明によれば、人体が触れた時や、触れた人体が一人の場合にのみ信号を大きくして通信することができ、誤認識の防止や周囲の電子機器等への影響を低減することができる。
<第1の実施の形態>
図1には、電界通信システムに係る第1の実施の形態を説明するためのブロック図を示す。
この図1には、電界伝達媒体となる人体5と、この人体5に装着された携帯端末側通信装置4と、携帯端末側処理装置3と、が示されており、さらにこの人体5が接する対象として固定設置された設置側通信装置1と、設置側処理装置2とが示されている。
設置側通信装置1は、人体5が接触する絶縁体11と、送受信電極10と、この送受信電極10に接続された送受切替SW(スイッチ)8と、受信部15と、受信部15に受信信号を入力する入力部9と、送信部6と、送信部6の出力に接続されたリアクタンス部Xs7と、を備えている。
そして、設置側通信装置1は大地グランド14に接地しており、送受信電極10と大地グランド14との間には浮遊容量Csg12が存在し、送受信電極10と大地グランド14との電位差はVsg22である。人体5と大地グランド14との間にも浮遊容量C13が存在している。
このような構成において、第1の実施の形態では、大地グランド14に接地された設置側通信装置1と、大地グランド14から浮遊した携帯端末側通信装置4との間で通信を行う。設置側では設置側処理装置2から一定間隔ごとに出力された送信要求信号等のデータを送信部6で所定の周波数を持つ搬送波で変調し、リアクタンス部X7を介して送受信電極10にこの搬送波を常態で出力しておく。
携帯端末側通信装置4を持った人体5が設置側通信装置1の送受信電極10に絶縁体11を介して触れると、信号を携帯端末側通信装置4の図示しない受信部で復調して搬送波に重畳されたデータを携帯端末側処理装置3に送る。携帯端末側処理装置3では搬送波で変調されたデータを受信すると、折り返しに自身の識別のためのID等のデータを設置側通信装置1に送信する。
なお、このような構成の電界通信システムの適用例としては、たとえばID等のデータを設置側通信装置1へ送信することをトリガにして携帯端末側通信装置4との間で通信を継続する。この通信によりたとえば個人認証や、あるいは任意のサービス提供に関する課金等の処理を行うことが可能である。また、このとき使用する変復調方式は振幅変調や周波数変調あるいは位相変調のいずれでもよい。また、設置側通信装置1から携帯端末側通信装置4への通信と、携帯端末側通信装置4から設置側通信装置1への通信と、のそれぞれの変調方式を変えてもよい。
また、設置側通信装置1において、送信と受信の切替は送受切替SW8で行い、図1では送受切替SW8の接点が送信の状態を示している。この送信において、たとえば送信部6からの送信がパケット方式による通信の場合には、送信部6からパケット出力を実行するときにのみ通信のための搬送波を出力してもよい。たとえば設置側処理装置2からパケット出力を行う前に送信開始を知らせる信号を送信部6に送り、パケット出力後において送信終了を知らせるための信号を送る方法により、搬送波を通信時にのみ発信することができる。
本実施の形態の構成において、設置側通信装置1の送受信電極10に絶縁体11を介して人体5が触れていない場合は、リアクタンス部X7からみた送受信電極10の負荷は、送受信電極10と大地グランド14との間の浮遊容量Csg12のみとなる。人体5が送受信電極10に絶縁体11を介して触れた場合には、送受信電極10の負荷はCsg12と人体5と大地グランド14との間の浮遊容量C13との和となる。そこで、リアクタンス部X7のリアクタンス値をCsg12とC13とを加算した合成容量Csg+Cで共振が発生する値にすると、人体5が触れない場合には送受信電極10に印加される電圧は低く、人体5が触れた場合には高くすることができる。
また、図2に示すように、2体の人体5が送受信電極10に絶縁体11を介して同時に触れた場合には、リアクタンス部X7との間で共振が発生可能な浮遊容量値よりも負荷が大きくなるため信号Vsg22は小さくなる。図2に示すようにCsg12のみではVsg22の値は低くなり、Csg12+C13において最高値となり、さらにCsg12+2C13においては再び低くなる。すなわち、人体5が2体である場合は2C13となるのでVsg22は低いものとなる。
そこで、出力強度や受信限界強度を人体5が1体のみで送受信電極10に絶縁体11を介して触れた時の電気的な条件に合わせてに設定することにより、たとえば2体の人体5が同時に触れるような場合には通信を不能にすることができる。リアクタンス部X7のリアクタンス値をこのように設定することにより、個人認証のためのID情報の誤認識を防止でき、さらに電界通信システムの周囲への電磁波の放射を必要最小限度に抑えることができる。なお、設置側通信装置1の入力部9は送信時にはリアクタンス部X7の共振に影響を与えないように送受信電極10との間で送受切替SW8により電気的に切り離されている。
<第2の実施の形態>
人体5が携帯している携帯端末側通信装置4は、人体5が送受信電極10に絶縁体11を介して触れていなくても人体5の周囲にある設置側通信装置1から放射される信号(電磁波)で意図しない動作をする場合がある。
図3には、設置側通信装置1と、携帯端末側通信装置4を持った人体5と、が大地グランド14に接地しつつ互いに離れており、回路グランド70と送受信電極10との間に浮遊容量C20が存在している。携帯端末側通信装置4では受信部24と、送受信電極31と、絶縁体30とを備えて人体5に接触している。
この図3に示すように、携帯端末側通信装置4を持った人体5が設置側通信装置1に近づいたとき、携帯端末側通信装置4の回路グランド70と設置側通信装置1の送受信電極10が近づく場合がある。このとき携帯端末側通信装置4の回路グランド70と設置側通信装置1の送受信電極10との間に浮遊容量C20が形成され、両者が近づくほどこのC20の値は大きくなる。
このとき携帯端末側通信装置4の受信部24で受信する信号Vrcv23は以下の式で表される。
rcv={Zrcv/(1/jωC+1/jωC+Zrcv)} Vsg (1)
上式(1)でVsg22は送受信電極10に印加される信号、Zrcv26は携帯端末側通信装置4の受信部24の入力インピーダンス、ωは信号の角周波数、jωは−1の平方根である。この信号が受信部24の受信限界強度Vrcv,thを超えるとデータが携帯端末側処理装置4に入力され意図しない動作が起きる可能性が有るため、受信限界強度Vrcv,thを越えないように受信部24を設計する必要がある。
一方、図4に示すように、人体5が設置側通信装置1の送受信電極10に触れたときに携帯端末側通信装置4の受信部24で受信する信号は以下の式で表される。
rcv={Zrcv/(1/jωCgrcv+Zrcv)}Vb,m (2)
上式(2)でVb,mは人体に印加される信号、Cgrcvは携帯端末側通信装置4の回路グランド70と大地グランド14との間の浮遊容量である。この信号に関しては通信を行うのに受信限界強度Vrcv,th以上にする必要があるため、
{Zrcv/(1/jωC+1/jωC+Zrcv)}Vsg<Vrcv,th<{Zrcv/(1/jωCgrcv+Zrcv)}Vb,m (3)
となるようにシステムを設計する。
そして、式(3)を変形し、
1<(1+1/jωCrcv+1/jωCrcv)(Vrcv,th/Vsg)<{(Cgrcv/C+Cgrcv/C+jωCgrcvrcv)/(1+jωCgrcvrcv)}(Vb,m/Vsg) (4)
として考察する。C13はCgrcvに比べて非常に大きいためCgrcv/Cは無視でき、同様にωCgrcvrcvも無視できるため、式(4)は以下のようになる。
1<(1+1/jωCrcv+1/jωCrcv)(Vrcv,th/Vsg)<(Cgrcv/C)(Vb,m/Vsg) (5)
式(5)でVb,m/Vsgは人体5が設置側通信装置1の送受信電極10に絶縁体11を介して触れたときと触れない場合の信号の比であり、本実施の形態によれば1より大きく設計することにより、Cが概ねCgrcvぐらいの大きさであれば1<(Cgrcv/C)(Vb,m/Vsg)を満たすことができる。すなわちZrcvを適切に小さく設定することにより式(5)を満たすことができ、設置側通信装置1に触れていない人体5が設置側通信装置1に接近しても通信が行われず、しかしながら触れたときには通信ができる電界通信システムを構築することができる。
なお、すでに示した図1では送受切替SW8で送受信電極10とリアクタンス部X7および入力部9を切替可能に接続しているが、図5のようにリアクタンス部7と送信部6、入力部9を切替可能に接続するように配置しても良い。この送受信切替SW8は図3、4に示した設置側通信装置1においても適用可能である。
<第3の実施の形態>
次の図6には、第1および第2の実施の形態の変形例を示している。この図6に示す第3の実施の形態では、大地グランド14から回路グランド44が浮遊した第1の携帯端末側通信装置30と、同じく大地グランド14から浮遊した第2の携帯端末側通信装置32と、の間の通信を行う。なお、図5においては簡単のため第1の携帯端末側通信装置30から第2の携帯端末側通信装置32への通信に必要な要素のみ記載している。
本実施の形態においては、回路グランド44と人体5との間の浮遊容量Cbg39と、回路グランド44と送受信電極36との間の浮遊容量Csg38と、を利用して、人体5が触れたときに信号を大きくする。そして、リアクタンス部X35のリアクタンス値をCsg+Cbgで共振の発生する値にして、人体5が触れない場合には送受信電極36に印加される電圧を低くし、人体5が触れた場合には高くしている。
次の図7に詳細な構成を示す。人体5が触れる箇所に送(受)信電極36だけではなく、回路グランド44もスペーサ(絶縁体)50を介して配置する。人体5が触れた場合には図7に示すように回路グランド44と人体5との間に容量Cbg39が形成される。
また、送信電極36とは逆相の信号が回路グランド44から人体5へ印加されるが、回路グランド44と人体5との間の容量Cbg39が障壁となるため、送信電極36から印加される信号のほうが大きくなる。
図7の構成では、同じ面に送信電極36と回路グランド44を配置しているが、回路グランド44を反対側などの別の面に配置してもよい。また、スペーサ50で回路グランド44と人体5との間の容量Cbg39を調節しているが、スペーサ50を厚くできない場合には人体5に近接する回路グランド44の面積で調節しても同じ効果が得られる。
なお、本実施の形態においても、図1や図5に示したように送受切替SW8を設けて双方向通信可能なトランシーバの構成を実現することが可能である。
<第4の実施の形態>
図8に本発明に係る第4の実施の形態の構成図を示す。
本実施の形態では人体5が設置側通信装置1の送受信電極10に絶縁体11を介して触れている場合において、信号振幅が大きくなった時にのみ送信要求信号等のデータを出力する構成を備えており、送受信電極10に印加されている信号をモニタするために検波部51を設けたことを特徴としている。
次に、図8の構成図と図9のタイミングチャートによって動作を説明する。
図8に示す設置側処理装置2から定期的に送信開始信号が出力され、送信部6では送信開始信号がHレベルのときに搬送波Vsgのみが出力されている。搬送波Vsg(b)は図9中に示すタイミングで出力されており、図9中の送信開始信号(a)がHレベルと同じタイミングである。この時点では検波部51からの検波部出力(c)やデータ(d)は出力されていない。
次に、この搬送波Vsgはリアクタンス部X7を介して送受信電極10に印加される。検波部51では検波回路53で送受信電極10に印加された搬送波の振幅を検出し、比較回路54で固定電圧源52の基準電圧と比較する。そして共振により基準電圧よりも搬送波の振幅が大きい場合には設置側処理装置2に信号を出力し、これを受けた設置側処理装置2はデータを送信部6に出力する。
図9に示すように送信開始信号(a)が出力されているタイミングに同期して搬送波Vsg(b)が出力されているが、共振が生じたことにより搬送波Vsg(b)のレベルも高くなり基準電圧を超える。この超えた分の電圧は検波部出力(c)として出力され、この出力に基づいたタイミングでデータ(d)が出力される。
これにより携帯端末側通信装置4を持った人体5が送受信電極10に近づいただけでは送信要求信号等のデータが出力されないので通信が行われず、より通信対象の選択性を向上させることができる。
なお、本実施の形態においても、図1や図5に示したように送受切替SW8を設けて双方向通信可能なトランシーバの構成を実現することが可能である。
<第5の実施の形態>
既に説明した第1〜第4の実施の形態では、共振を起こすためのリアクタンス値を固定にしていたが、このリアクタンス値を可変リアクタンスにしてもよい。この可変リアクタンスを用いた構成図を図10と図11に示す。
図10に示す構成では、すでに示した図1の構成と比較して、送受切替SW8の有無を除きリアクタンス部X7が可変リアクタンス部X75に変更されている。また、図11に示す構成では可変リアクタンス部75のリアクタンス値を可変制御するためのリアクタンス制御部61も設けられている。リアクタンス制御部61は設置側処理装置2から出力される起動信号62により起動する。この起動信号62は送信部6からデータを送信する際に出力される。
これらの可変リアクタンス部75は、たとえば、送信信号と共振するためのインダクタと、これに印加された電圧に応じて静電容量が変化する可変容量ダイオードを備えた共振回路をもちいることで実現できる。この共振回路に入力された送信信号を可変容量ダイオードで整流して得られた直流電流に応じて電位差が生じるので、この電位差を可変容量ダイオードのアノードとカソード間に印加するための抵抗器を備えることにより、共振回路のリアクタンス値を可変制御することができる。
<第6の実施の形態>
次の図12には、第6の実施の形態を示す。本実施の形態では浮遊容量と共振を発生させるために2個のリアクタンスとしてリアクタンス部65とリアクタンス部66とを使用している。既に示した図1の構成において、共振時に人体5に印加される信号振幅は以下の式で表され、容量C13やCsg12が大きいほど信号振幅は小さくなる。
Figure 2007166185
この式(6)に対し、図12の構成では共振時の人体に印加される信号振幅は以下の式(7)のようになり、人体5に印加される信号が大きくなる。
Figure 2007166185
なお、本実施の形態においても図6のように携帯端末側通信装置に適用することや、図8のように検波部51を設けて共振で信号が大きくなった場合にのみデータを出力する構成を組み合わせてもよい。
<第7の実施の形態>
第7の実施の形態においては、図13のようにリアクタンス部65と送信部6、入力部9を送受切替SW67でもって切替可能に接続するように配置しても良い。この場合、受信時にリアクタンス部66が受信信号に影響を与えないように送受切替スイッチ68を設ける。なお、リアクタンス部65、66のどちらか一方または両方を可変リアクタンスにしてリアクタンス制御部を設けてもよい。
以上説明した第1〜7の実施の形態によれば、人体が触れた時や、触れた人体が一人の場合にのみ信号を大きくして通信し、誤認識の防止や周囲の電子機器等への影響を低減することができる。
電界通信システムの第1の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第1の実施の形態における浮遊容量を説明するためのグラフを示す。 電界通信システムの第2の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第2の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第2の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第3の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第3の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第4の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第4の実施の形態のタイミングチャートを示す。 電界通信システムの第5の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第5の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第6の実施の形態の構成図を示す。 電界通信システムの第7の実施の形態の構成図を示す。
符号の説明
1 設置側通信装置
2 設置側処理装置
3 携帯端末側処理装置
4 携帯端末側通信装置
5 人体
6 送信部
7 リアクタンス部Xs
8 送受切替SW
9 入力部
10 送受信電極
11 絶縁体

Claims (8)

  1. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う電界通信システムであって、
    所定の周波数を有する交流信号で前記送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、
    前記送信信号を前記電界伝達媒体に送信するための電極と、
    前記送信手段と前記電極との間に配置され、前記電極と大地グランド間の容量Csgと、前記電界伝達媒体と前記大地グランド間の浮遊容量Cと、を合成した合成容量Csg+Cとの間で前記送信信号を共振させるためのリアクタンス手段と、
    を備えることを特徴とする電界通信システム。
  2. 前記送信手段は常態において搬送波のみを出力し、
    前記電極に印加されている前記搬送波をモニタするための検波部を有し、
    前記検波部から出力される検波出力が前記リアクタンス部における前記合成容量Csg+Cとの共振により増大した場合において、前記送信信号を前記搬送波で変調し出力することを特徴とする請求項1に記載の電界通信システム。
  3. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う電界通信システムであって、
    所定の周波数を有する交流信号で送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、
    前記送信信号を前記電界伝達媒体に送信するための電極と、
    前記送信手段の回路グランドと前記電界伝達媒体との間の浮遊容量Cbgと、回路グランドと前記電極との間の浮遊容量Csgと、を合成した合成容量Cbg+Csgとの間で前記送信信号を共振させるために前記送信手段と前記電極との間に配置されたリアクタンス手段と、
    を備えることを特徴とする電界通信システム。
  4. 前記電極と大地グランドとの間に配置され、
    前記リアクタンス手段と前記合成容量Cbg+Csgとの間で前記送信信号を共振させるための第2のリアクタンス手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の電界通信システム。
  5. 前記リアクタンス手段は、
    前記電界伝達媒体に印加される前記送信の電圧が最大となるようにリアクタンス値を変化させ、前記回路グランドと前記大地グランド間の浮遊容量と、前記電界伝達媒体と前記大地グランド間の浮遊容量と、の共振状態を制御し、
    前記送信信号と共振するためのインダクタと、印加された電圧に応じて静電容量が変化する可変容量ダイオードと、を備えた共振回路と、
    前記共振回路に入力された前記送信信号を前記可変容量ダイオードで整流して得られた直流電流に応じて電位差を生じ、この電位差を前記可変容量ダイオードのアノードとカソード間に印加する抵抗器と、
    を備えた可変リアクタンスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電界通信システム。
  6. 前記電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を前記電極を介して受信するための受信手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電界通信システム。
  7. 前記受信手段が受信した受信信号に対して影響を与えないために前記電極から前記リアクタンス手段を切り離すためのスイッチを備えることを特徴とする請求項6に記載の電界通信システム。
  8. 送信すべき情報に基づく電界を電界伝達媒体に誘起し、この誘起した電界を用いて情報の送信を行う送信装置と、電界伝達媒体に誘起された受信すべき情報に基づく電界を受信する受信装置と、の間で通信を行う電界通信システムであって、
    前記送信装置は、
    所定の周波数を有する交流信号で送信すべき情報を変調し送信信号を生成して出力する送信手段と、
    前記送信信号を電界伝達媒体に送信するための送信電極と、
    前記送信電極と大地グランド間の容量との間で前記送信信号を共振させるために前記送信手段と前記送信電極との間に配置されたリアクタンス手段と、を備え、
    前記受信装置は、
    前記電界伝達媒体に送信された前記送信信号を受信するための受信電極と、
    受信すべき情報を電気信号に変換して復調し受信信号を生成して出力する受信手段と、を備え、
    前記受信装置の回路グランドと前記送信装置の前記送信電極との間の浮遊容量Cと、
    前記受信装置の回路グランドと大地グランドとの間の浮遊容量Cgrcvと、
    前記電界伝達媒体と大地グランドとの間の浮遊容量Cと、
    前記送信電極に印加される送信信号Vsgと、
    前記受信装置の受信部の入力インピーダンスZrcvと、
    前記受信装置の受信部で受信する受信限界強度信号Vrcv、thと、
    虚数jωと角周波数ωと、の関係が、
    1<(1+1/jωCrcv+1/jωωCrcv)(Vrcv,th/Vsg)<(Cgrcv/C)(Vb,m/Vsg
    であることを特徴とする電界通信システム。

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