JP2004153163A - 露光装置の制御方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多品種に適用可能な、高精度なレジスト感度測定法、および製品ウエハでもモニタ可能な感度測定法を提供する。
【解決手段】感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光するステップと、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求めるステップと、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。
【選択図】 図1
【解決手段】感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光するステップと、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求めるステップと、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置の制御方法に関し、特に、露光される感光剤の現像中の膜厚変化を測定し、露光装置の露光量にフィードバックする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造は、ウエハ上に導電膜または絶縁膜を生成する成膜工程と、この膜上に感光剤であるレジストを塗布し、レチクル上の回路パターンをレジストに露光、現像する露光・現像工程と、またこの後、残存するレジストをマスクとして膜をエッチングするエッチング工程によって一層の回路パターンが形成され、これらの工程を各層で繰り返すことによって行われている。
【0003】
ここで、回路パターン、特にトランジスタのゲートとなる回路パターンの線幅は、トランジスタの動作周波数等、特性を決定する重要な項目であり、寸法規格どおりできているかをチェックするため、通常SEM(Scanning Electron Microscope)で寸法検査が行われている。また、測定した寸法の大小により、一般的には露光装置の露光量で補正を行っている。この露光量補正の自動化に関しては、例えば”Implementation of a Closed−loop CD and Overlay Controller for sub 0.25μmPatterning、 SPIE Vol.3332、 1998、 pp461−470”(非特許文献1)に記載されている。
【0004】
さて、寸法を露光量で補正するためには、露光量変化に対する寸法変化が情報として必要となる。一般的には、これは露光量を振って露光した時の線幅変化を測定することによって求められる。しかし、線幅は露光量だけでなく、一方でレジストの感度によっても変化する。従って、レジストの感度が途中で変わり得る場合は、露光量変化に対する寸法変化の情報を更新する必要がある。特に、最近、遠紫外光や電子ビーム露光に対応して開発された化学増幅レジストでは感度が変化し易いので、このことは重要である。
【0005】
レジスト感度の測定法に関しては、レジストの塗られたウエハの各ショットを異なる露光量で露光し、各ショットの現像後の残存膜厚と関連する白色反射光強度の計測により、レジスト膜が完全に溶解するに足る露光量Ethを算出する方法が、例えば、特開平5−102031(特許文献1)に開示されている。この中で実パターンに対する最適露光量を、Ethに適当な係数(例えば2)を掛けて算出することが言及されている。
【0006】
また、膜厚測定に関しては、これまでパターンの無いダミーウエハでの測定が主流であったが、最近パターンの形成された製品ウエハ上での膜厚計測が可能となっている。これは、scatterometryと呼ばれる方法で、繰り返しパターンの反射光から断面プロファイルを光学的に測定するもので、例えば、”Specular Spectroscopic Scatterometry in DUV Lithography、 SPIE Vol.3677、 1999、 pp159−168”(非特許文献2)に開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−102031号公報
【0008】
【非特許文献1】
Implementation of a Closed−loop CD and Overlay Controller for
sub 0.25μmPatterning、 SPIE Vol.3332、 1998、 pp461−470
【0009】
【非特許文献2】
Specular Spectroscopic Scatterometry in DUV Lithography、SPIE
Vol.3677、 1999、 pp159−168
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記レジスト感度測定方法に関し、次のような問題点がある。
すなわち、上記公知例のEthは現像時間やレジスト膜厚等のプロセス条件に依存するため、半導体デバイスの品種、工程の各プロセス条件に対して個別に求める必要があった。このことは、DRAMのような単品大量生産品の場合は大きな問題にはならないが、品種が多様化するシステムLSIの場合は、生産効率上、避けなければならない。従って、測定した1回のデータが他のプロセス条件にも適用できるかたちにすることが必要である。
【0011】
また、上記のレジスト感度測定法では、白色光の光強度そのものだけから膜厚換算するので、光強度測定時の誤差に大きく依存してしまう。微細化が進むと、要求される線幅精度が厳しくなるため、レジスト感度の測定精度向上が必須であり、多元的なデータから膜厚算出を行うことにより精度を高めることが重要である。
また、上記測定には露光量を振ったダミーウエハを使用する必要があるため、頻繁な測定を行うことは困難であった。微細化が進むと、わずかな感度変化も捉えて補正しなければならないため、ダミーウエハによる測定間での感度変化を製品ウエハでもモニタできる手法が必要である。
【0012】
そこで本発明はこのような経緯に基づいてなされたもので、多品種に適用可能な、高精度なレジスト感度測定法、および製品ウエハでもモニタ可能な感度測定法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の露光装置の制御方法は、感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光するステップと、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求めるステップと、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄及び図面により明らかにされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
前記露光装置の制御方法において、前記膜厚変化を測定するステップは、白色反射光の分光スペクトルを用いることとできる。これによれば、膜厚を各波長に対する強度変化から算出するので、白色光単一の反射強度から算出する場合と比べて精度が向上する。
【0015】
前記露光装置の制御方法において、前記基板の異なる領域は、該基板の回転中心を通り、一列に並んでいることとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0016】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に同期して、前記異なる領域の白色反射光を測定することとできる。れによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0017】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に対して、測定ユニットが半径方向に移動しながら測定することとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0018】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の異なる領域に対して、複数の測定ユニットで測定することとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0019】
また、回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該膜厚変化から現像速度を求めるステップと、該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。これによれば、ダミーウエハではなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行え、また、現像中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなる。このため、頻度の高いレジスト感度のモニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0020】
更に、前記露光装置の制御方法において、反射光の波形からパターンの断面プロファイルを推定する装置を用いて前記膜厚変化を測定することとできる。これによれば、ダミーウエハではなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行え、また、現像中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなる。このため、頻度の高いレジスト感度のモニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0021】
感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光する手段と、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求める手段と、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、を有することを特徴とする露光装置の制御装置。これによれば、本発明の露光装置の制御方法を実現可能となる。
【0022】
回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、該膜厚変化から現像速度を求める手段と、該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。これによれば、本発明の露光装置の制御方法を実現可能となる。
【0023】
まず以下の詳細な実施態様の説明に先立ち、前出のscatterometry計測装置について説明を行う。図17にその構成を示す。図17(a)は分光型のscatterometry計測装置である。白色光源350から出射した白色光3501をウエハ20上のライン&スペースパターン250に照射、正反射光を回折格子330で分光し、センサ340で検出する。一方、波長に対する光強度信号を得る分光型とは異なり、入射角に対する光強度信号を得る入射角変化型がある。図17(b)の計測装置では入射光3502の角度θを変化させて対象物に照射し、正反射光3503を検出する。
【0024】
次に上記の計測装置で得られた光強度信号の処理方法を図18により説明する。光強度信号3410は、signatureと呼ばれ、図17(a)の計測装置で得られた信号の場合、波長に対する光強度変化の信号となる。signatureはライン&スペースパターン250の断面プロファイルによって変化する。そこで、前もって様々な断面プロファイルに対するsignatureを波動光学シミュレーションによって求めておき、これらをライブラリとして蓄えておく。
【0025】
例えばライン&スペースパターン250のボトム線幅L、膜厚D、テーパ角αに応じて断面プロファイルを矩形でモデル化し、signatureのシミュレーションを行う。光強度信号3410とsignatureのライブラリの比較を行い、一致したsignatureを与える断面プロファイル、すなわち線幅L1、膜厚D1、テーパ角α1が計測値となる。
【0026】
次に、本発明に関わる露光装置制御方法の一実施例について、図1のフローを用いて説明する。まず、ステップ101において、感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光する。図2に被露光基板であるウエハ2の例を示す。色分けされた領域201〜211は、露光量を変えて露光した領域を示す。例えば、予め実験等で知られている最適露光量を基準に5%ずつ変化させて±25%まで、合計11ショット露光する。ショットの配置は、基準となる露光領域206の中心がウエハ2の回転中心と一致し、かつ領域201〜211が一列になるよう露光する。
【0027】
これには、後述するように、被露光基板2の回転中に感光剤膜厚変化を測定するにあたって、半径方向の一定位置において、半回転に1回、対称配置の2つの領域を測定できるため、回転中心が一致しない場合と比べてサンプリング間隔を1/2に縮めることができるというメリットがある。
【0028】
次に、ステップ102で被露光基板2における感光剤の現像中の膜厚変化を測定する。ここで、現像中の膜厚変化測定方法を図3により説明する。感光剤21の塗布されたウエハ2が現像装置の回転台22上に設置されている。回転台22は回転台駆動モータ23により回転され、回転台駆動モータ23には回転量を検出する回転エンコーダ231が取り付けられている。
【0029】
また、移動ベース30上には、対物レンズ31、ビームスプリッタ32、ホログラフィックグレーティング33、CCDセンサ34、ハロゲンランプ35が載置されている。移動ベース31は、ボールネジ38を移動ベース駆動モータ39で回転させることによって、ガイド36、37に沿って駆動され、移動ベース駆動モータ39に取り付けられた回転エンコーダ391によって移動ベース30の移動量が計測される。移動ベース30上の対物レンズ31が、ウエハ回転中心200を通過できるよう、ガイド36、37は回転台22に対し設置される。
【0030】
ここで、移動ベース上30上の測定光学系3について説明する。ハロゲンランプ35を出射した平行な白色光はビームスプリッタ32で反射し、対物レンズ31を介してレジスト21上に集光される。レジスト21で反射した白色光は対物レンズ31で平行光となり、ビームスプリッタ32を透過して、ホログラフィックグレーティング33によって白色光中の光の波長に応じてCCDセンサ34の異なる画素上に集光される。結果としてCCDセンサ34の出力として、レジスト21の反射光の分光波形341が得られる。白色光源はハロゲンランプ35の代わりに白色LEDを用いても良い。
【0031】
制御処理系は、分光波形341からレジスト21の膜厚dを算出する。この算出方法は、例えば、’N.Kondo、 et.al.、 Film thickness measurement of ultra thin film using light of UV wavelength、 SPIE Vol.1673、 1992、 pp392−402’ に記載されている。現像が進むにつれ膜厚dが変化するため、膜厚dは現像時間tに対して複数求める。
【0032】
この現像時間tに対する膜厚dの変化の様子を図4に示す。現像中、ウエハ2は回転しているので、制御処理系3000は、回転エンコーダ231の信号をモニタし、特定露光量のショットが対物レンズ31の位置に来るのと同期して、分光波形341を取り込む。また、異なる露光量のショットの測定は、制御処理系3000が移動ベース駆動モータを回転させ、回転エンコーダ391の信号をモニタし、移動ベースが所定位置に来たタイミングで分光波形391を取り込むことによって行われる。
【0033】
このように、異なる露光量の複数のショットでの膜厚変化を測定するため、現像中、移動ベースはウエハ2の半径方向を往復しながら、ウエハ2の回転時に所定のショットが対物レンズ31の位置に来るタイミングで分光波形の取り込みを行う。
【0034】
ここで、図5により測定光学系3の別の実施例について説明する。測定光学系3をウエハ2の半径方向に移動させる代わりに、半径方向の各ショットに対応した位置に複数の測定光学系301〜305を配置する。制御処理系3001は回転エンコーダ231の信号をモニタし、各測定光学系の下に所定のショットが来るタイミングで分光波形を取り込む。測定光学系を半径方向に移動させる必要がないので、現像中の分光波形取得の間隔を短くすることができ、より精度の高い膜厚変化の測定が可能になる。
【0035】
以上により、図1のフローにおけるステップ102の膜厚変化測定の方法について説明した。次にステップ103により、図2の異なる露光量のショット201〜211に対する膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求める。現像速度はnm/secの単位を持ち、図4において、膜厚変化を直線近似した時の傾き成分として求まる。図6において、求められた露光量に対する現像速度変化の図を示す。
【0036】
さらに、ステップ104で、露光量に対する現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する。以下でステップ104の詳細について図7のフローを用いて説明する。
【0037】
まず、ステップ1040でレジストプロファイル算出ループのカウンタmを0とし、初期化する。次に、ステップ1041で、回路パターンと波面収差、光源像形状およびデフォーカス量zを入力として回路パターン像I(x、z)を求める。この求め方は、例えば、’Y.Yoshitake et al、 SPIE Vol.1463、pp678−679、1991’に開示されている。デフォーカス量zの範囲はレジスト21の現像前の膜厚の範囲とする。
【0038】
次にステップ1042で、レジスト膜内多重反射強度変化R(z)からレジスト膜内の回路パターン像光強度分布IZ(x、z)を次式により算出する。
【数1】
R(z)の算出式は、例えば、”Inside PROLITH、クリス.A.マック著、松澤敏晴訳、リソテックジャパン、1997、第30頁〜33頁”の(2.24)式または(2.25)式で与えられる。
【0039】
次にステップ1043により、IZ(x、z)と設定露光量Eを用い、次式により実露光量分布IE(x、z)を求める。
【数2】
【0040】
次にステップ1044で、図6の露光量に対する現像速度の関係を用いて、実露光量分布IE(x、z)を現像速度分布D(x、z)に変換する。
さらに、ステップ1045により、現像速度分布D(x、z)から、設定した現像時間Tにおけるレジストプロファイルを求める。
【0041】
ここで、図8を用いてレジストプロファイルを求める方法を説明する。まず、ステップ10451により、カウンタiおよび、レジスト分割単位である格子2000の格子履歴h(x、z)を0にする。次にステップ10452でカウンタiを1インクリメントする。
【0042】
ステップ10453で、タイムステップΔTを用いて現像開始後の時間tを求める。ステップ10454は現像開始後の時間tが現像(終了)時間Tを越えているか判断し、越えている場合はステップ10458で処理が終了し、越えてない場合はステップ10455に進む。
【0043】
ステップ10455で、現像速度D(x、z)とタイムステップΔTおよび格子履歴h(x、z)から溶解量を求め、これが最上層の格子2000の厚さdより大きいかを判断する。大きい場合は、ステップ10456で最上層の格子を除去することによりt=ΔTでのレジストプロファイル211が得られる。小さい場合は、ステップ10452に戻る。
【0044】
ステップ10457では、最上層で解けなかった格子の格子履歴h(x、z)が1インクリメントされる。格子履歴h(x、z)は、ある格子2000がiの1サイクルで除去されない場合、引き続き次のサイクルでも現像液に晒されて溶解が進むことを表している。ステップ10457の後はステップ10452に戻り、処理が繰り返される。
【0045】
以上で、図7のフローにおけるステップ1045の詳細説明を行った。次に図7のステップ1046でレジストプロファイルの線幅を算出する。図9にレジストプロファイル211を示す。線幅CDは、レジストプロファイル211の高さHに対し、予め設定したしきい値Th(例えば0.05)を掛けた高さの水平な直線がレジストプロファイル211と交差する2点間の距離として求められる。
【0046】
次にステップ1047でレジストプロファイル算出ループのカウンタmが0であるか判定する。0の場合はステップ1048に進み、そうでない場合はステップ1052に進む。
【0047】
ステップ1048では、ステップ1046で求めたレジストプロファイルの線幅CD1と線幅規格中心値の差分が0より大きいかを判定する。本フローではネガレジストを仮定しており、露光量が大きいほど線幅は太くなる。従って線幅が太すぎる場合はステップ1050で露光量を下げ、細い場合はステップ1049で露光量を増やす。露光量増減値としては、予め設定した露光量増減値ΔEを用いる。ステップ1049、1050で露光量を更新した後、ステップ1051でカウンタmを1インクリメントし、ステップ1043に戻り設定露光量をE2として再計算を行う。
【0048】
ステップ1047でm=0でない場合、すなわち2回目のレジストプロファイルの計算の場合は、ステップ1052に進み、次式により最適露光量E3を求める。
【数3】
以上の処理によりステップ1053で最適露光量算出処理が終了する。
【0049】
以上により、図1のフローにおけるステップ104の最適露光量算出の方法について説明した。次にステップ105で、この露光量を露光装置にフィードバックする。フィードバックは露光装置の露光条件を記載したレシピファイルを書き換えるか、露光装置にネットワークを介して露光量のデータを送ることにより行われる。
【0050】
次に、図10により上記で述べたフローを実現するシステムに関して説明する。露光装置5によって露光されたウエハ2は塗布現像装置4上のホットプレート41によりベークされる。ベークは露光により発生した酸をレジスト内で拡散させるために行う。ベーク終了後、ウエハ2は搬送ロボット42によって現像装置回転台22に移される。前述の方法で測定系3が現像中のレジスト21の膜厚変化を測定し、制御処理系3000が現像速度変化を算出する。
【0051】
制御処理系3000はネットワーク61を介してサーバ6に送られる。サーバ6は図7および図8で説明した方法により最適露光量を算出し、再びネットワークを介して露光装置5に最適露光量が送られる。露光装置5は最適露光量によりウエハの露光を行う。
【0052】
次に図11を用いてサーバ6の詳細について説明する。まず、入出力制御手段66が図10の測定系3から送られてきた現像速度のデータを塗布現像条件記憶手段64により現像速度データ643として記憶する。次に制御手段65が回路パターン像I(x、z)算出手段を起動し、予め、レチクルデータ記憶手段61により記憶された回路パターンデータ611、装置記憶手段62により記憶された、瞳面上光源像データ621、レンズ波面収差データ622、および塗布現像条件記憶手段64により記憶されたレジスト膜厚データ641を呼び出し、図7のフローにおけるステップ1041で説明した処理を行う。ここで、レジスト膜厚データ641はデフォーカス量zの範囲を決めるのに使用する。
【0053】
次に制御手段65は、レジスト膜内回路パターン像IZ(x、z)算出手段を起動し、図7のステップ1042の処理を行う。この時、塗布現像条件記憶手段64により記憶されたレジストの屈折率nと吸収係数kのデータ642を読み込み、レジスト膜内多重反射の計算を行う。次に、実露光分布IE(x、z)算出手段が起動され、図7のステップ1043の処理が行われる。この時、露光条件記憶手段63に記憶された露光量データ631が呼び出される。
【0054】
次に、現像速度分布D(x、z)算出手段654が起動され、図7のステップ1044の処理が行われる。この時、上述の現像速度データ644が呼び出される。次にレジストプロファイル算出手段が起動され図7のステップ1045および図8のフローの処理が行われる。この時、現像終了時間として、予め塗布現像条件記憶手段に記憶された現像時間643が読み込まれる。
【0055】
次に、レジスト線幅算出手段656、および最適露光量算出手段657が起動され、図7のステップ1046〜1053の処理が行われる。最終的に得られた最適露光量は露光条件記憶手段63によって次回露光量データとして記憶されるとともに、入出力制御手段66を介して露光装置5に送られる。
【0056】
次に、別の実施例を図12により説明する。測定系3は図3と構成は同じである。違いはまず、制御処理系3002が、図18により説明したscatterometry計測を行うための波形ライブラリ3003をもつことである。また、ウエハ20はダミーウエハではなく、製品ウエハである。従って、計測ポイント2001〜2005は、図13に示すように、各ショットにおいてscatterometry計測用のライン&パターンの存在する領域をサンプリングしたものとなる。
【0057】
測定系は、これらの計測ポイントをウエハ20の回転中に測定するため、回転と同期して、ウエハ20の半径方向に移動する。図14に現像によるライン&スペースプロファイルの変化を示す。現像速度は例えば、各計測ポイントの平均の膜厚変化を測定することによって前述と同様の方法で算出される。また、計測ポイント毎の現像速度から前述の方法でショット毎の最適露光量を算出し、ウエハ露光時の露光量をショット毎に変えても良い。但し、製品では露光量は変化させないので、設定露光量一点に対する現像速度のデータとなる。
【0058】
従って、露光量に対する現像速度変化は、図15に示すようなモデルを仮定する必要がある。図15(a)は露光量に対してシフトするモデル、図15(b)は現像速度に対してシフトするモデル、図15(c)は、A点を固定点として傾きが変化するモデルの例である。これらのモデルは、図2に示したダミーウエハを複数枚、一定時間の間隔で測定した時の現像速度データの時間変化から決定する。また、前記サーバ6において当該モデルのデータベースを生成しておくと好適である。このように、ダミーウエハと同じように現像速度変化のデータが得られるので、図7、図11と同様のフロー、システムにより製品ウエハを用いた露光量フィードバックを行うことができる。
【0059】
ここで、図2のような露光量を振ったダミーウエハと製品ウエハを用いた現像速度測定の使い分けを図16のフローにより説明する。まずステップ701で、現像対象となるレジストが新しいレジストか、あるいはレジストボトル交換後最初の使用かを判断する。後者は、レジストの製造ロットが変わると現像速度変化のモデルが変わる可能性があるためである。
【0060】
ステップ701の条件のいずれかが成立すると、ステップ702で露光量を振ったダミーウエハによる現像速度測定を行い、ステップ703において、図15で示した現像速度変化モデルの修正を行う。この後、ステップ704でscatterometry計測を用い、製品ウエハによる現像速度測定を行う。ステップ701において、いずれの条件もあてはまらない場合は、ステップ704を行う。こうしてステップ705により、最適露光量算出と露光装置へのフィードバックを行い、またステップ701に戻って次の判定を行う。以上の方法により、製品ウエハを用いた露光量フィードバックができるため、細かい寸法変動に対応した高頻度なフィードバックが可能になる。
【0061】
本発明の実施の形態によれば、次の効果を奏する。
各露光量に対する現像中のレジスト膜厚変化から現像速度をレジスト感度として算出でき、この値と半導体デバイスの品種、工程に対応した露光および塗布条件および装置データと組み合わせることにより、多品種にも適用可能な露光量フィードバックを行うことができる。
【0062】
また、上記膜厚測定にscatterometry計測を適用することにより、ダミーウエハだけでなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行える。これにより、通常の現像プロセス中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなり、また高頻度のレジスト感度モニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、多品種に適用可能な、高精度なレジスト感度測定法、および製品ウエハでもモニタ可能な感度測定法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である露光装置制御の基本フローを説明する図である。
【図2】ウエハ上の異なる露光量領域の配置を説明する図である。
【図3】本発明の実施例であるレジスト膜厚測定系を説明する図である。
【図4】膜厚変化と現像速度を説明する図である。
【図5】本発明の別の実施例である複数の測定系を説明する図である。
【図6】露光量に対する現像速度変化の例を説明する図である。
【図7】最適露光量算出フローを説明する図である。
【図8】現像後のレジストプロファイル算出のフローを説明する図である。
【図9】レジストプロファイルから線幅CDを求める方法を説明する図である。
【図10】本発明の実施例であるフィードバックシステムを説明する図である。
【図11】サーバの詳細を説明する図である。
【図12】scatterometry計測を用いたフィードバックシステムを説明する図である。
【図13】製品ウエハ上の計測ポイントを説明する図である。
【図14】現像中のライン&スペースプロファイル変化を説明する図である。
【図15】現像速度変化モデルの例を示す図である。
【図16】ダミーウエハと製品ウエハによる測定の使い分けのフローを説明する図。
【図17】従来のscatterometry装置を説明する図である。
【図18】従来のscatterometry計測を説明する図である。
【符号の説明】
2 ダミーウエハ
20 製品ウエハ
21 レジスト
22 回転台
23 回転台駆動モータ
231 回転エンコーダ
200 ウエハ回転中心
3 レジスト膜厚測定系
30 測定系移動ベース
31 対物レンズ
32 ビームスプリッタ
33 ホログラフィックグレーティング
34 センサ
35 ハロゲンランプ
36、37 ガイド
38 ボールネジ
39 移動ベース駆動モータ
391 回転エンコーダ
3000 制御処理系
3003 波形ライブラリ
341 分光波形
4 塗布現像装置
41 ホットプレート
42 搬送ロボット
5 露光装置
6 サーバ
61 ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光装置の制御方法に関し、特に、露光される感光剤の現像中の膜厚変化を測定し、露光装置の露光量にフィードバックする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造は、ウエハ上に導電膜または絶縁膜を生成する成膜工程と、この膜上に感光剤であるレジストを塗布し、レチクル上の回路パターンをレジストに露光、現像する露光・現像工程と、またこの後、残存するレジストをマスクとして膜をエッチングするエッチング工程によって一層の回路パターンが形成され、これらの工程を各層で繰り返すことによって行われている。
【0003】
ここで、回路パターン、特にトランジスタのゲートとなる回路パターンの線幅は、トランジスタの動作周波数等、特性を決定する重要な項目であり、寸法規格どおりできているかをチェックするため、通常SEM(Scanning Electron Microscope)で寸法検査が行われている。また、測定した寸法の大小により、一般的には露光装置の露光量で補正を行っている。この露光量補正の自動化に関しては、例えば”Implementation of a Closed−loop CD and Overlay Controller for sub 0.25μmPatterning、 SPIE Vol.3332、 1998、 pp461−470”(非特許文献1)に記載されている。
【0004】
さて、寸法を露光量で補正するためには、露光量変化に対する寸法変化が情報として必要となる。一般的には、これは露光量を振って露光した時の線幅変化を測定することによって求められる。しかし、線幅は露光量だけでなく、一方でレジストの感度によっても変化する。従って、レジストの感度が途中で変わり得る場合は、露光量変化に対する寸法変化の情報を更新する必要がある。特に、最近、遠紫外光や電子ビーム露光に対応して開発された化学増幅レジストでは感度が変化し易いので、このことは重要である。
【0005】
レジスト感度の測定法に関しては、レジストの塗られたウエハの各ショットを異なる露光量で露光し、各ショットの現像後の残存膜厚と関連する白色反射光強度の計測により、レジスト膜が完全に溶解するに足る露光量Ethを算出する方法が、例えば、特開平5−102031(特許文献1)に開示されている。この中で実パターンに対する最適露光量を、Ethに適当な係数(例えば2)を掛けて算出することが言及されている。
【0006】
また、膜厚測定に関しては、これまでパターンの無いダミーウエハでの測定が主流であったが、最近パターンの形成された製品ウエハ上での膜厚計測が可能となっている。これは、scatterometryと呼ばれる方法で、繰り返しパターンの反射光から断面プロファイルを光学的に測定するもので、例えば、”Specular Spectroscopic Scatterometry in DUV Lithography、 SPIE Vol.3677、 1999、 pp159−168”(非特許文献2)に開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−102031号公報
【0008】
【非特許文献1】
Implementation of a Closed−loop CD and Overlay Controller for
sub 0.25μmPatterning、 SPIE Vol.3332、 1998、 pp461−470
【0009】
【非特許文献2】
Specular Spectroscopic Scatterometry in DUV Lithography、SPIE
Vol.3677、 1999、 pp159−168
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記レジスト感度測定方法に関し、次のような問題点がある。
すなわち、上記公知例のEthは現像時間やレジスト膜厚等のプロセス条件に依存するため、半導体デバイスの品種、工程の各プロセス条件に対して個別に求める必要があった。このことは、DRAMのような単品大量生産品の場合は大きな問題にはならないが、品種が多様化するシステムLSIの場合は、生産効率上、避けなければならない。従って、測定した1回のデータが他のプロセス条件にも適用できるかたちにすることが必要である。
【0011】
また、上記のレジスト感度測定法では、白色光の光強度そのものだけから膜厚換算するので、光強度測定時の誤差に大きく依存してしまう。微細化が進むと、要求される線幅精度が厳しくなるため、レジスト感度の測定精度向上が必須であり、多元的なデータから膜厚算出を行うことにより精度を高めることが重要である。
また、上記測定には露光量を振ったダミーウエハを使用する必要があるため、頻繁な測定を行うことは困難であった。微細化が進むと、わずかな感度変化も捉えて補正しなければならないため、ダミーウエハによる測定間での感度変化を製品ウエハでもモニタできる手法が必要である。
【0012】
そこで本発明はこのような経緯に基づいてなされたもので、多品種に適用可能な、高精度なレジスト感度測定法、および製品ウエハでもモニタ可能な感度測定法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の露光装置の制御方法は、感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光するステップと、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求めるステップと、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄及び図面により明らかにされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
前記露光装置の制御方法において、前記膜厚変化を測定するステップは、白色反射光の分光スペクトルを用いることとできる。これによれば、膜厚を各波長に対する強度変化から算出するので、白色光単一の反射強度から算出する場合と比べて精度が向上する。
【0015】
前記露光装置の制御方法において、前記基板の異なる領域は、該基板の回転中心を通り、一列に並んでいることとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0016】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に同期して、前記異なる領域の白色反射光を測定することとできる。れによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0017】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に対して、測定ユニットが半径方向に移動しながら測定することとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0018】
前記露光装置の制御方法において、前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の異なる領域に対して、複数の測定ユニットで測定することとできる。これによれば、回転中の所望の領域の白色反射光を、簡単な制御で測定することが可能になる。
【0019】
また、回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、該膜厚変化から現像速度を求めるステップと、該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。これによれば、ダミーウエハではなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行え、また、現像中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなる。このため、頻度の高いレジスト感度のモニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0020】
更に、前記露光装置の制御方法において、反射光の波形からパターンの断面プロファイルを推定する装置を用いて前記膜厚変化を測定することとできる。これによれば、ダミーウエハではなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行え、また、現像中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなる。このため、頻度の高いレジスト感度のモニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0021】
感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光する手段と、該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求める手段と、該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、を有することを特徴とする露光装置の制御装置。これによれば、本発明の露光装置の制御方法を実現可能となる。
【0022】
回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、該膜厚変化から現像速度を求める手段と、該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、を有することを特徴とする露光装置の制御方法。これによれば、本発明の露光装置の制御方法を実現可能となる。
【0023】
まず以下の詳細な実施態様の説明に先立ち、前出のscatterometry計測装置について説明を行う。図17にその構成を示す。図17(a)は分光型のscatterometry計測装置である。白色光源350から出射した白色光3501をウエハ20上のライン&スペースパターン250に照射、正反射光を回折格子330で分光し、センサ340で検出する。一方、波長に対する光強度信号を得る分光型とは異なり、入射角に対する光強度信号を得る入射角変化型がある。図17(b)の計測装置では入射光3502の角度θを変化させて対象物に照射し、正反射光3503を検出する。
【0024】
次に上記の計測装置で得られた光強度信号の処理方法を図18により説明する。光強度信号3410は、signatureと呼ばれ、図17(a)の計測装置で得られた信号の場合、波長に対する光強度変化の信号となる。signatureはライン&スペースパターン250の断面プロファイルによって変化する。そこで、前もって様々な断面プロファイルに対するsignatureを波動光学シミュレーションによって求めておき、これらをライブラリとして蓄えておく。
【0025】
例えばライン&スペースパターン250のボトム線幅L、膜厚D、テーパ角αに応じて断面プロファイルを矩形でモデル化し、signatureのシミュレーションを行う。光強度信号3410とsignatureのライブラリの比較を行い、一致したsignatureを与える断面プロファイル、すなわち線幅L1、膜厚D1、テーパ角α1が計測値となる。
【0026】
次に、本発明に関わる露光装置制御方法の一実施例について、図1のフローを用いて説明する。まず、ステップ101において、感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光する。図2に被露光基板であるウエハ2の例を示す。色分けされた領域201〜211は、露光量を変えて露光した領域を示す。例えば、予め実験等で知られている最適露光量を基準に5%ずつ変化させて±25%まで、合計11ショット露光する。ショットの配置は、基準となる露光領域206の中心がウエハ2の回転中心と一致し、かつ領域201〜211が一列になるよう露光する。
【0027】
これには、後述するように、被露光基板2の回転中に感光剤膜厚変化を測定するにあたって、半径方向の一定位置において、半回転に1回、対称配置の2つの領域を測定できるため、回転中心が一致しない場合と比べてサンプリング間隔を1/2に縮めることができるというメリットがある。
【0028】
次に、ステップ102で被露光基板2における感光剤の現像中の膜厚変化を測定する。ここで、現像中の膜厚変化測定方法を図3により説明する。感光剤21の塗布されたウエハ2が現像装置の回転台22上に設置されている。回転台22は回転台駆動モータ23により回転され、回転台駆動モータ23には回転量を検出する回転エンコーダ231が取り付けられている。
【0029】
また、移動ベース30上には、対物レンズ31、ビームスプリッタ32、ホログラフィックグレーティング33、CCDセンサ34、ハロゲンランプ35が載置されている。移動ベース31は、ボールネジ38を移動ベース駆動モータ39で回転させることによって、ガイド36、37に沿って駆動され、移動ベース駆動モータ39に取り付けられた回転エンコーダ391によって移動ベース30の移動量が計測される。移動ベース30上の対物レンズ31が、ウエハ回転中心200を通過できるよう、ガイド36、37は回転台22に対し設置される。
【0030】
ここで、移動ベース上30上の測定光学系3について説明する。ハロゲンランプ35を出射した平行な白色光はビームスプリッタ32で反射し、対物レンズ31を介してレジスト21上に集光される。レジスト21で反射した白色光は対物レンズ31で平行光となり、ビームスプリッタ32を透過して、ホログラフィックグレーティング33によって白色光中の光の波長に応じてCCDセンサ34の異なる画素上に集光される。結果としてCCDセンサ34の出力として、レジスト21の反射光の分光波形341が得られる。白色光源はハロゲンランプ35の代わりに白色LEDを用いても良い。
【0031】
制御処理系は、分光波形341からレジスト21の膜厚dを算出する。この算出方法は、例えば、’N.Kondo、 et.al.、 Film thickness measurement of ultra thin film using light of UV wavelength、 SPIE Vol.1673、 1992、 pp392−402’ に記載されている。現像が進むにつれ膜厚dが変化するため、膜厚dは現像時間tに対して複数求める。
【0032】
この現像時間tに対する膜厚dの変化の様子を図4に示す。現像中、ウエハ2は回転しているので、制御処理系3000は、回転エンコーダ231の信号をモニタし、特定露光量のショットが対物レンズ31の位置に来るのと同期して、分光波形341を取り込む。また、異なる露光量のショットの測定は、制御処理系3000が移動ベース駆動モータを回転させ、回転エンコーダ391の信号をモニタし、移動ベースが所定位置に来たタイミングで分光波形391を取り込むことによって行われる。
【0033】
このように、異なる露光量の複数のショットでの膜厚変化を測定するため、現像中、移動ベースはウエハ2の半径方向を往復しながら、ウエハ2の回転時に所定のショットが対物レンズ31の位置に来るタイミングで分光波形の取り込みを行う。
【0034】
ここで、図5により測定光学系3の別の実施例について説明する。測定光学系3をウエハ2の半径方向に移動させる代わりに、半径方向の各ショットに対応した位置に複数の測定光学系301〜305を配置する。制御処理系3001は回転エンコーダ231の信号をモニタし、各測定光学系の下に所定のショットが来るタイミングで分光波形を取り込む。測定光学系を半径方向に移動させる必要がないので、現像中の分光波形取得の間隔を短くすることができ、より精度の高い膜厚変化の測定が可能になる。
【0035】
以上により、図1のフローにおけるステップ102の膜厚変化測定の方法について説明した。次にステップ103により、図2の異なる露光量のショット201〜211に対する膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求める。現像速度はnm/secの単位を持ち、図4において、膜厚変化を直線近似した時の傾き成分として求まる。図6において、求められた露光量に対する現像速度変化の図を示す。
【0036】
さらに、ステップ104で、露光量に対する現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する。以下でステップ104の詳細について図7のフローを用いて説明する。
【0037】
まず、ステップ1040でレジストプロファイル算出ループのカウンタmを0とし、初期化する。次に、ステップ1041で、回路パターンと波面収差、光源像形状およびデフォーカス量zを入力として回路パターン像I(x、z)を求める。この求め方は、例えば、’Y.Yoshitake et al、 SPIE Vol.1463、pp678−679、1991’に開示されている。デフォーカス量zの範囲はレジスト21の現像前の膜厚の範囲とする。
【0038】
次にステップ1042で、レジスト膜内多重反射強度変化R(z)からレジスト膜内の回路パターン像光強度分布IZ(x、z)を次式により算出する。
【数1】
R(z)の算出式は、例えば、”Inside PROLITH、クリス.A.マック著、松澤敏晴訳、リソテックジャパン、1997、第30頁〜33頁”の(2.24)式または(2.25)式で与えられる。
【0039】
次にステップ1043により、IZ(x、z)と設定露光量Eを用い、次式により実露光量分布IE(x、z)を求める。
【数2】
【0040】
次にステップ1044で、図6の露光量に対する現像速度の関係を用いて、実露光量分布IE(x、z)を現像速度分布D(x、z)に変換する。
さらに、ステップ1045により、現像速度分布D(x、z)から、設定した現像時間Tにおけるレジストプロファイルを求める。
【0041】
ここで、図8を用いてレジストプロファイルを求める方法を説明する。まず、ステップ10451により、カウンタiおよび、レジスト分割単位である格子2000の格子履歴h(x、z)を0にする。次にステップ10452でカウンタiを1インクリメントする。
【0042】
ステップ10453で、タイムステップΔTを用いて現像開始後の時間tを求める。ステップ10454は現像開始後の時間tが現像(終了)時間Tを越えているか判断し、越えている場合はステップ10458で処理が終了し、越えてない場合はステップ10455に進む。
【0043】
ステップ10455で、現像速度D(x、z)とタイムステップΔTおよび格子履歴h(x、z)から溶解量を求め、これが最上層の格子2000の厚さdより大きいかを判断する。大きい場合は、ステップ10456で最上層の格子を除去することによりt=ΔTでのレジストプロファイル211が得られる。小さい場合は、ステップ10452に戻る。
【0044】
ステップ10457では、最上層で解けなかった格子の格子履歴h(x、z)が1インクリメントされる。格子履歴h(x、z)は、ある格子2000がiの1サイクルで除去されない場合、引き続き次のサイクルでも現像液に晒されて溶解が進むことを表している。ステップ10457の後はステップ10452に戻り、処理が繰り返される。
【0045】
以上で、図7のフローにおけるステップ1045の詳細説明を行った。次に図7のステップ1046でレジストプロファイルの線幅を算出する。図9にレジストプロファイル211を示す。線幅CDは、レジストプロファイル211の高さHに対し、予め設定したしきい値Th(例えば0.05)を掛けた高さの水平な直線がレジストプロファイル211と交差する2点間の距離として求められる。
【0046】
次にステップ1047でレジストプロファイル算出ループのカウンタmが0であるか判定する。0の場合はステップ1048に進み、そうでない場合はステップ1052に進む。
【0047】
ステップ1048では、ステップ1046で求めたレジストプロファイルの線幅CD1と線幅規格中心値の差分が0より大きいかを判定する。本フローではネガレジストを仮定しており、露光量が大きいほど線幅は太くなる。従って線幅が太すぎる場合はステップ1050で露光量を下げ、細い場合はステップ1049で露光量を増やす。露光量増減値としては、予め設定した露光量増減値ΔEを用いる。ステップ1049、1050で露光量を更新した後、ステップ1051でカウンタmを1インクリメントし、ステップ1043に戻り設定露光量をE2として再計算を行う。
【0048】
ステップ1047でm=0でない場合、すなわち2回目のレジストプロファイルの計算の場合は、ステップ1052に進み、次式により最適露光量E3を求める。
【数3】
以上の処理によりステップ1053で最適露光量算出処理が終了する。
【0049】
以上により、図1のフローにおけるステップ104の最適露光量算出の方法について説明した。次にステップ105で、この露光量を露光装置にフィードバックする。フィードバックは露光装置の露光条件を記載したレシピファイルを書き換えるか、露光装置にネットワークを介して露光量のデータを送ることにより行われる。
【0050】
次に、図10により上記で述べたフローを実現するシステムに関して説明する。露光装置5によって露光されたウエハ2は塗布現像装置4上のホットプレート41によりベークされる。ベークは露光により発生した酸をレジスト内で拡散させるために行う。ベーク終了後、ウエハ2は搬送ロボット42によって現像装置回転台22に移される。前述の方法で測定系3が現像中のレジスト21の膜厚変化を測定し、制御処理系3000が現像速度変化を算出する。
【0051】
制御処理系3000はネットワーク61を介してサーバ6に送られる。サーバ6は図7および図8で説明した方法により最適露光量を算出し、再びネットワークを介して露光装置5に最適露光量が送られる。露光装置5は最適露光量によりウエハの露光を行う。
【0052】
次に図11を用いてサーバ6の詳細について説明する。まず、入出力制御手段66が図10の測定系3から送られてきた現像速度のデータを塗布現像条件記憶手段64により現像速度データ643として記憶する。次に制御手段65が回路パターン像I(x、z)算出手段を起動し、予め、レチクルデータ記憶手段61により記憶された回路パターンデータ611、装置記憶手段62により記憶された、瞳面上光源像データ621、レンズ波面収差データ622、および塗布現像条件記憶手段64により記憶されたレジスト膜厚データ641を呼び出し、図7のフローにおけるステップ1041で説明した処理を行う。ここで、レジスト膜厚データ641はデフォーカス量zの範囲を決めるのに使用する。
【0053】
次に制御手段65は、レジスト膜内回路パターン像IZ(x、z)算出手段を起動し、図7のステップ1042の処理を行う。この時、塗布現像条件記憶手段64により記憶されたレジストの屈折率nと吸収係数kのデータ642を読み込み、レジスト膜内多重反射の計算を行う。次に、実露光分布IE(x、z)算出手段が起動され、図7のステップ1043の処理が行われる。この時、露光条件記憶手段63に記憶された露光量データ631が呼び出される。
【0054】
次に、現像速度分布D(x、z)算出手段654が起動され、図7のステップ1044の処理が行われる。この時、上述の現像速度データ644が呼び出される。次にレジストプロファイル算出手段が起動され図7のステップ1045および図8のフローの処理が行われる。この時、現像終了時間として、予め塗布現像条件記憶手段に記憶された現像時間643が読み込まれる。
【0055】
次に、レジスト線幅算出手段656、および最適露光量算出手段657が起動され、図7のステップ1046〜1053の処理が行われる。最終的に得られた最適露光量は露光条件記憶手段63によって次回露光量データとして記憶されるとともに、入出力制御手段66を介して露光装置5に送られる。
【0056】
次に、別の実施例を図12により説明する。測定系3は図3と構成は同じである。違いはまず、制御処理系3002が、図18により説明したscatterometry計測を行うための波形ライブラリ3003をもつことである。また、ウエハ20はダミーウエハではなく、製品ウエハである。従って、計測ポイント2001〜2005は、図13に示すように、各ショットにおいてscatterometry計測用のライン&パターンの存在する領域をサンプリングしたものとなる。
【0057】
測定系は、これらの計測ポイントをウエハ20の回転中に測定するため、回転と同期して、ウエハ20の半径方向に移動する。図14に現像によるライン&スペースプロファイルの変化を示す。現像速度は例えば、各計測ポイントの平均の膜厚変化を測定することによって前述と同様の方法で算出される。また、計測ポイント毎の現像速度から前述の方法でショット毎の最適露光量を算出し、ウエハ露光時の露光量をショット毎に変えても良い。但し、製品では露光量は変化させないので、設定露光量一点に対する現像速度のデータとなる。
【0058】
従って、露光量に対する現像速度変化は、図15に示すようなモデルを仮定する必要がある。図15(a)は露光量に対してシフトするモデル、図15(b)は現像速度に対してシフトするモデル、図15(c)は、A点を固定点として傾きが変化するモデルの例である。これらのモデルは、図2に示したダミーウエハを複数枚、一定時間の間隔で測定した時の現像速度データの時間変化から決定する。また、前記サーバ6において当該モデルのデータベースを生成しておくと好適である。このように、ダミーウエハと同じように現像速度変化のデータが得られるので、図7、図11と同様のフロー、システムにより製品ウエハを用いた露光量フィードバックを行うことができる。
【0059】
ここで、図2のような露光量を振ったダミーウエハと製品ウエハを用いた現像速度測定の使い分けを図16のフローにより説明する。まずステップ701で、現像対象となるレジストが新しいレジストか、あるいはレジストボトル交換後最初の使用かを判断する。後者は、レジストの製造ロットが変わると現像速度変化のモデルが変わる可能性があるためである。
【0060】
ステップ701の条件のいずれかが成立すると、ステップ702で露光量を振ったダミーウエハによる現像速度測定を行い、ステップ703において、図15で示した現像速度変化モデルの修正を行う。この後、ステップ704でscatterometry計測を用い、製品ウエハによる現像速度測定を行う。ステップ701において、いずれの条件もあてはまらない場合は、ステップ704を行う。こうしてステップ705により、最適露光量算出と露光装置へのフィードバックを行い、またステップ701に戻って次の判定を行う。以上の方法により、製品ウエハを用いた露光量フィードバックができるため、細かい寸法変動に対応した高頻度なフィードバックが可能になる。
【0061】
本発明の実施の形態によれば、次の効果を奏する。
各露光量に対する現像中のレジスト膜厚変化から現像速度をレジスト感度として算出でき、この値と半導体デバイスの品種、工程に対応した露光および塗布条件および装置データと組み合わせることにより、多品種にも適用可能な露光量フィードバックを行うことができる。
【0062】
また、上記膜厚測定にscatterometry計測を適用することにより、ダミーウエハだけでなく、製品ウエハを用いて膜厚測定が行える。これにより、通常の現像プロセス中に測定できるので、測定時間のオーバーヘッドはゼロとなり、また高頻度のレジスト感度モニタが可能になり、細かな寸法変動を抑える露光量制御が可能になる。
【0063】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、多品種に適用可能な、高精度なレジスト感度測定法、および製品ウエハでもモニタ可能な感度測定法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である露光装置制御の基本フローを説明する図である。
【図2】ウエハ上の異なる露光量領域の配置を説明する図である。
【図3】本発明の実施例であるレジスト膜厚測定系を説明する図である。
【図4】膜厚変化と現像速度を説明する図である。
【図5】本発明の別の実施例である複数の測定系を説明する図である。
【図6】露光量に対する現像速度変化の例を説明する図である。
【図7】最適露光量算出フローを説明する図である。
【図8】現像後のレジストプロファイル算出のフローを説明する図である。
【図9】レジストプロファイルから線幅CDを求める方法を説明する図である。
【図10】本発明の実施例であるフィードバックシステムを説明する図である。
【図11】サーバの詳細を説明する図である。
【図12】scatterometry計測を用いたフィードバックシステムを説明する図である。
【図13】製品ウエハ上の計測ポイントを説明する図である。
【図14】現像中のライン&スペースプロファイル変化を説明する図である。
【図15】現像速度変化モデルの例を示す図である。
【図16】ダミーウエハと製品ウエハによる測定の使い分けのフローを説明する図。
【図17】従来のscatterometry装置を説明する図である。
【図18】従来のscatterometry計測を説明する図である。
【符号の説明】
2 ダミーウエハ
20 製品ウエハ
21 レジスト
22 回転台
23 回転台駆動モータ
231 回転エンコーダ
200 ウエハ回転中心
3 レジスト膜厚測定系
30 測定系移動ベース
31 対物レンズ
32 ビームスプリッタ
33 ホログラフィックグレーティング
34 センサ
35 ハロゲンランプ
36、37 ガイド
38 ボールネジ
39 移動ベース駆動モータ
391 回転エンコーダ
3000 制御処理系
3003 波形ライブラリ
341 分光波形
4 塗布現像装置
41 ホットプレート
42 搬送ロボット
5 露光装置
6 サーバ
61 ネットワーク
Claims (10)
- 感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光するステップと、
該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、
該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求めるステップと、
該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、
該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、
を有することを特徴とする露光装置の制御方法。 - 前記膜厚変化を測定するステップは、白色反射光の分光スペクトルを用いることを特徴とする請求項1に記載の露光装置の制御方法。
- 前記基板の異なる領域は、該基板の回転中心を通り、一列に並んでいることを特徴とする請求項1に記載の露光装置の制御方法。
- 前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に同期して、前記異なる領域の白色反射光を測定することを特徴とする請求項3に記載の露光装置の制御方法。
- 前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の回転に対して、測定ユニットが半径方向に移動しながら測定することを特徴とする請求項4に記載の露光装置の制御方法。
- 前記現像中の膜厚変化を測定するステップは、前記基板の異なる領域に対して、複数の測定ユニットで測定することを特徴とする請求項4に記載の露光装置の制御方法。
- 回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定するステップと、
該膜厚変化から現像速度を求めるステップと、
該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出するステップと、
該露光量を露光装置にフィードバックするステップと、
を有することを特徴とする露光装置の制御方法。 - 反射光の波形からパターンの断面プロファイルを推定する装置を用いて前記膜厚変化を測定することを特徴とする請求項7に記載の露光装置の制御方法。
- 感光剤の塗布された基板の異なる領域を異なる露光量で露光する手段と、
該基板上における該感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、
該異なる露光量毎の該膜厚変化から露光量に対する現像速度変化を求める手段と、
該現像速度変化と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、
該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、
を有することを特徴とする露光装置の制御装置。 - 回路パターンの転写された感光剤の現像中の膜厚変化を測定する手段と、
該膜厚変化から現像速度を求める手段と、
該現像速度と、回路パターン、露光レンズの波面収差、露光レンズ瞳面上の光源像形状、現像時間、および該感光剤の膜厚から該回路パターンの所望線幅を得るための露光量を算出する手段と、
該露光量を露光装置にフィードバックする手段と、
を有することを特徴とする露光装置の制御装置。
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