JP2004151699A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】高速機を用いて定着させたり、厚紙に定着させる場合であっても、優れた定着性を有し、高品質な画像が得られるトナーを提供すること。
【解決手段】結着樹脂及び2種以上の金属の複合酸化物からなる着色剤を含有してなるトナーであって、前記複合酸化物のBET比表面積が0.5〜7m2 /g、飽和磁化が1〜40Am2 /kgであるトナー。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーに関する。
オンデマンド印刷に対する要求とともに、高速化・高画質化に対応可能なトナー及び現像剤の開発が要望されている。特に、高速機においては、熱伝導時間が短くなるために良好な定着性が要求されるが、最近では、ラベル印刷や本のカバー等の厚紙を印刷する必要もでてきており、このような観点からも、トナーの定着性向上は重要な課題となっている。
一方、高画質化の観点から、低抵抗のカーボンブラックの代替材料として複合酸化物を黒色着色剤として使用することが提案されている(特許文献1、特許文献2、特許文献3等参照)。しかしながら、複合酸化物を使用したトナーを、線速370mm/secを超える印刷機や坪量が80g/m2 を超える厚紙に使用すると定着不良が発生する。
特開2000−10344号公報(請求項1) 特開平9−25126号公報(請求項1) 特開2002−196528号公報(請求項1)
本発明の目的は、高速機を用いて定着させたり、厚紙に定着させる場合であっても、優れた定着性を有し、高品質な画像が得られるトナーを提供することにある。
本発明は、結着樹脂及び2種以上の金属の複合酸化物からなる着色剤を含有してなるトナーであって、前記複合酸化物のBET比表面積が0.5〜7m2 /g、飽和磁化が1〜40Am2 /kgであるトナーに関する。
本発明のトナーは、高速機を用いて定着させたり、厚紙に定着させる場合であっても、優れた定着性を有し、高品質な画像が得られるという優れた効果を奏する。
本発明のトナーは、特定のBET比表面積と特定の飽和磁化を有する複合酸化物からなる着色剤を含有している点に大きな特徴を有する。複合酸化物は結着樹脂と架橋反応を起こしてしまうため、結着樹脂中の複合酸化物の分散性を高めると、複合酸化物と結着樹脂との間の金属架橋が進み、定着性が悪化する。しかしながら、本発明では、複合酸化物のBET比表面積と飽和磁化を調整することにより、定着性悪化の原因となる金属架橋度を抑制しつつ、複合酸化物の分散性を高め、トナーの定着性を向上させることができる。
複合酸化物のBET比表面積は、0.5〜7m2 /gであり、好ましくは2〜6.9m2 /gであり、より好ましくは5〜6.8m2 /gである。本発明においては、BET比表面積を小さくするために、複合酸化物は球状であるのが好ましい。
一方、複合酸化物の飽和磁化は、1〜40Am2 /kgであり、好ましくは1.5〜40Am2 /kg、より好ましくは4〜35Am2 /kg、さらに好ましくは10〜35Am2 /kg、特に好ましくは15〜30Am2 /kgである。複合酸化物の飽和磁化は、構成する金属の比率により所望の値に調整することができる。例えば、ヘマタイト構造を有する複合酸化物においては、鉄と他の金属の比率により飽和磁化を容易に調整することができ、この場合、鉄の比率を高めると、飽和磁化は高くなる。
本発明における複合酸化物は、トナーの帯電特性の観点から、少なくとも2種の金属により構成されている必要がある。複合酸化物を構成する金属としては、元素周期表の第3周期又は第4周期の2〜12族に属する金属等が挙げられるが、トナーの黒色度と画像特性及び磁気特性の制御の観点から、Fe(鉄)と、Ti(チタン)及びMg(マグネシウム)の少なくとも1種であるのが好ましい。鉄とチタン及びマグネシウムの少なくとも1種の組成比は(重量比:Fe/M;MはTiとMgの総量)は、0.8〜10が好ましく、1〜8がより好ましく、1.5〜7が特に好ましい。また、本発明における複合酸化物には上記化合物以外の他の金属が含有されていてもよいが、定着性、帯電特性及び黒色度の観点から、鉄とチタンとマグネシウムの総含有量は、複合酸化物中、20重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましく、40重量%以上が特に好ましい。これら以外の他の金属の、複合酸化物における鉄、チタン及びマグネシウムの総量に対する複合酸化物における金属の組成比は特に限定されない。
複合酸化物の製造方法としては、主酸化物を芯粒子とし、その表面に他の酸化物を付着させる方法(特開2000―10344号公報)、数種の酸化物を焼成して複合酸化物にする方法(特開平9―25126号公報)等が挙げられるが、特に限定されない。
複合酸化物の平均粒子径は、樹脂中での分散性の観点から、2〜1000nmが好ましく、5〜500nmがより好ましく、5〜200nmが特に好ましい。
本発明において好適な複合酸化物の市販品としては、「K−004」、「K−017」(戸田工業社製)等が挙げられる。
複合酸化物の含有量は、トナーの黒色度及び帯電性の観点から、トナー中、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2.5〜30重量%、特に好ましくは4〜25重量%である。
本発明において、複合酸化物は、2種以上が併用されていてもよいが、その場合は、個々の複合酸化物のBET比表面積及び飽和磁化が本発明における特定の範囲外であったとしても、複合酸化物全体としてのBET比表面積及び飽和磁化が前記範囲内にあればよい。
なお、本発明のトナーには、着色剤として前記複合酸化物以外の公知の着色剤が適宜含有されていてもよいが、抵抗制御の観点から、カーボンブラックは含有されていないのが好ましい。
本発明における結着樹脂としては、ポリエステル、ポリエステル/スチレンアクリルの混合樹脂、スチレン−アクリル樹脂、2種以上の樹脂成分が部分的に化学結合したハイブリッド樹脂等が挙げられるが、低温定着性、耐久性及び材料の分散性の観点から、ポリエステルを主成分とするのが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましい。トナー中の結着樹脂の含有量は、複合酸化物による金属架橋の抑制及び定着性等の観点から、60〜99重量%が好ましく、70〜97.5重量%がより好ましく、75〜96重量%が特に好ましい。
本発明におけるポリエステルの原料モノマーには、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、式(I):
Figure 2004151699
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)
で表される化合物が含有されていることが好ましい。
式(I)で表される化合物としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。また、他のアルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
式(I)で表される化合物のアルコール成分中の含有量は、5モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好ましくは100モル%が望ましい。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられる。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの酸価は0.5〜60mgKOH/gが好ましく、特に金属架橋を抑制する観点から、20mgKOH/g以下がより好ましく、15mgKOH/g以下がさらに好ましい。水酸基価は1〜60mgKOH/gが好ましい。
また、ポリエステルの軟化点は、80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。
さらに、本発明のトナーには、離型剤が含有されているのが好ましい。離型剤としては、ポリプロピレンワックス等の公知の離型剤を用いることができるが、定着性の観点から、カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、キャンデリラワックス及びライスワックスからなる群より選ばれた少なくとも1種であるのが好ましく、カルナウバワックスがより好ましい。
離型剤の融点は、低温定着性の観点から、70〜90℃が好ましい。
離型剤の含有量は、帯電性、定着性及び耐久性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜8重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましく、1〜3重量部が特に好ましい。
さらに、本発明のトナーには、荷電制御剤、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が適宜含有されていてもよい。
本発明のトナーは、混練粉砕法により得られた粉砕トナーが好ましい。具体的には、結着樹脂、着色剤、離型剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級してトナーを製造することができる。トナーの体積平均粒子径は、3〜15μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。トナーの表面には、さらに、流動性向上剤等の外添剤が添加されていてもよい。
本発明のトナーは、非磁性一成分現像剤として、又はキャリアと混合して二成分現像剤として使用され得る。
本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場合、キャリアには、画像特性の観点から、磁気ブラシのあたりが弱くなる飽和磁化の低いキャリアが用いられるのが好ましい。キャリアの飽和磁化は、40〜100Am2 /kgが好ましく、50〜90Am2 /kgがより好ましい。飽和磁化は、磁気ブラシの固さを調節し、階調再現性を保持する観点から、100Am2 /kg以下が好ましく、キャリア付着やトナー飛散を防止する観点から、40Am2 /kg以上が好ましい。
キャリアのコア材としては、公知の材料からなるものを特に限定することなく用いることができ、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属、マグネタイト、ヘマイト、フェライト、銅−亜鉛−マグネシウムフェライト、マンガンフェライト等の合金や化合物、ガラスビーズ等が挙げられ、これらの中では鉄粉、マグネタイト、フェライト、銅−亜鉛−マグネシウムフェライト及びマンガンフェライトが好ましい。
キャリアの表面は、キャリア汚染低減の観点から、樹脂で被覆されているのが好ましい。キャリア表面を被覆する樹脂としては、トナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ジメチルシリコーン等のシリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂などが挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を併用して用いることができるが、トナーが正帯電性である場合には、帯電性及び表面エネルギーの観点から、フッ素樹脂及びシリコーン樹脂が好ましい。
樹脂によるコア材の被覆方法は、例えば、樹脂等の被覆材を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布し、コア材に付着させる方法、単に粉体で混合する方法等、特に限定されない。
トナーとキャリアとを混合して得られる二成分現像剤において、トナーとキャリアの重量比(トナー/キャリア)は、0.5/100〜8/100が好ましく、1/100〜6/100がより好ましい。
本発明のトナーは、非常に良好な定着性を有しているため、線速が370mm/sec以上、好ましくは500mm/sec以上、2000mm/sec以下の印刷機にも好適に用いることができる。ここで、線速とは印刷機のプロセススピードをいい、定着部の紙送り速度により決定される。
本発明のトナーは、非常に良好な定着性を有しているため、坪量が60〜150g/m2 の紙への適用が好ましく、特に厚紙でも定着不良が防止されることから、80g/m2 を超える厚紙、例えば、90g/m2 や115g/m2 の厚紙にも好適に用いることができる。
〔軟化点〕
ASTM D36−86の方法により測定する。
〔酸価及び水酸基価〕
JIS K0070の方法により測定する。
〔ガラス転移点及び融点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業(株)製)を用いて昇温速度10℃/分で測定する。
〔BET比表面積〕
窒素吸着法により測定する。
〔飽和磁化〕
(1) 外径7mm、高さ5mmの蓋付プラスティックケースに試料をタッピングしながら充填し、プラスティックケースの重量と試料を充填したプラスティックケースの重量の差から、試料の質量を求める。
(2) 理研電子(株)の磁気特性測定装置「BHV−50H」(V.S.MAGNETOMETER)のサンプルホルダーに試料を充填したプラスティックケースをセットし、バイブレーション機能を使用して、プラスティックケースを加振しながら、79.6kA/mの磁場を印加して飽和磁化を測定する。得られた値は充填された試料の質量を考慮し、単位質量当たりの飽和磁化に換算する。
樹脂製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン735g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン293g、イソフタル酸280g、イソオクテニルコハク酸60g、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸72g及びジブチル錫オキシド2gを、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した3リットル容のガラス製四つ口フラスコに入れ、マントルヒーターの中で、窒素気流下、230℃にて真空下のもとで攪拌しつつ反応させた。軟化点より重合度を追跡し、軟化点が136℃に達したとき、反応を終了し、樹脂Aを得た。樹脂Aは淡黄色の固体であり、ガラス転移点は63℃、酸価は3.1mgKOH/g、水酸基価は35.2mgKOH/gであった。
樹脂製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン900g、ネオペンチルグリコール250g、テレフタル酸580g、無水トリメリット酸130g及びジブチル錫オキシド2gを、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー、及び窒素導入管を装備した2リットル容のガラス製四つ口フラスコに入れ、マントルヒーターの中で、窒素気流下、180〜230℃に8時間かけて昇温した後、真空下で攪拌しつつ反応させた。酸価により重合度を追跡し、酸価が10.2mgKOH/gに達したとき、反応を終了し、樹脂Bを得た。樹脂Bは淡黄色の固体であり、ガラス転移点は66℃、軟化点は145℃、酸価は10.2mgKOH/g、水酸基価は45.2mgKOH/gであった。
樹脂製造例3
温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル容のガラス製四つ口フラスコに、キシレン550gを入れ、窒素導入後135℃に昇温した。スチレン系樹脂の単量体としてスチレン800g及びn−ブチルアクリルレート300g、並びに重合開始剤としてジクミルパーオキサイド26gを滴下ロートに入れ、1時間かけて、キシレン中に滴下し、135℃まで2時間熟成した。その後、200℃まで昇温し、減圧下でキシレンを除去してバットに抜き出し、冷却後、粉砕し、樹脂Cを得た。樹脂Cの軟化点は138℃、ガラス転移点は65℃であった。
実施例1〜5及び比較例1〜6
表1に示す結着樹脂100重量部、着色剤10重量部及び離型剤1重量部、並びに正帯電性荷電制御剤「ボントロン N−01」(オリエント化学工業社製)1.5重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、2軸押出機で溶融混練し、冷却後、通常の粉砕、分級工程を行い、粉体を得た。得られた粉体100重量部の表面に、アミノ変性ポリシロキサンで疎水化処理された疎水性シリカ「HVK2150」(クラリアント社製)0.3重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合付着させ、体積平均粒子径10μmのトナーを得た。トナーの軟化点を表1に示す。
Figure 2004151699
なお、実施例及び比較例に用いた着色剤のBET比表面積、飽和磁化等を表2に示す。実施例に用いた着色剤中の鉄とチタンとマグネシウムの総含有量はすべて20重量%以上である。
Figure 2004151699
試験例1
トナー39重量部と、フッ素・アクリル樹脂で被覆された、飽和磁化が60Am2 /kgのマグネシウムフェライトキャリア(平均粒子径:100μm)1261重量部とをナウターミキサーで混合し、各々の二成分現像剤を得た。
接触現像方式の二成分現像装置「Infoprint4000IS1」(日本アイ・ビー・エム株式会社製、線速:1066mm/sec、解像度:240dpi、現像システム:3本マグネットロール、セレン感光体、反転現像方式)に二成分現像剤を実装し、印字率が15%のプリントパターンを、坪量の異なる連続紙(11×18インチ)を用いて、それぞれ10枚を連続して印刷した。
得られた定着画像10枚を、500gの荷重をかけた底面が15mm×7.5mmの砂消しゴム(商品名:「消しゴム 512 砂消し タイプライター用ゴム」、品番:ケシ−21、コクヨ社製)で7往復こすり、こする前後の光学反射濃度を「GRETAG SPM50」(GretagMacbeth AG 社製) を用いて測定し、下記式により画像の濃度低下率を求めた。10枚の画像の濃度低下率の平均値から、以下の評価基準に従って、定着性を評価した。結果を表3に示す。
Figure 2004151699
〔評価基準〕
A:濃度低下率の平均値が、10%未満
B:濃度低下率の平均値が、10%以上、20%未満
C:濃度低下率の平均値が、20%以上、30%未満
D:濃度低下率の平均値が、30%以上
Figure 2004151699
表3の結果より、本発明において所定の複合酸化物を含有したトナーは、坪量の多い紙に対しても良好な定着性を示している。これは、表1に示したように、実施例のトナーは複合酸化物を含有していても、金属架橋が抑制されるため軟化点が高くならず、さらにその分散性も向上しているためと推定される。特に、結着樹脂としてポリエステルを、離型剤としてカルナウバワックスを含有した実施例4、5では、格段に優れた結果が得られている。
一方、比較例1〜5では、BET比表面積又は飽和磁化の値が本発明に規定している範囲から外れた複合酸化物を含有しているため、定着性が悪化している。これは、金属架橋によりトナーの軟化点が上昇したため、またBET比表面積と飽和磁化のバランスが悪いために複合酸化物の分散不良を引き起こしているためと推定される。このことは、本発明において規定の範囲から極端に外れた値を有する複合酸化物を含有した、比較例1や比較例5のトナーの定着性が極端に悪いことからも裏付けられている。さらに、比較例6では、カーボンブラックを使用しているため、金属架橋による軟化点上昇は観測されていないが、カーボンブラックの分散不良により、十分な定着性を確保できていない。

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び2種以上の金属の複合酸化物からなる着色剤を含有してなるトナーであって、前記複合酸化物のBET比表面積が0.5〜7m2 /g、飽和磁化が1〜40Am2 /kgであるトナー。
  2. 複合酸化物を構成する金属が、Fe(鉄)と、Ti(チタン)及びMg(マグネシウム)の少なくとも1種である請求項1記載のトナー。
  3. 結着樹脂の主成分がポリエステルである請求項1又は2記載のトナー。
  4. さらに、離型剤として、カルナウバワックス、モンタン系エステルワックス、キャンデリラワックス及びライスワックスからなる群より選ばれた少なくとも1種を含有してなる請求項1〜3いずれか記載のトナー。
  5. 線速370mm/sec以上の印刷機に用いられる請求項1〜4いずれか記載のトナー。
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