JP2004144984A - 転写装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Ryuta Takechi
武市 隆太
Hiromi Ogiyama
荻山 宏美
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Abstract

【課題】中間転写ベルト10に担持される4色トナー像からのトナー飛散を確実に抑えることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】中間転写ベルト10を張架する3つの張架ローラ14,15,16のうち、張架ローラ15は支持部材として機能する。この支持部材とは、各色トナー像のうち、最終色であるKトナー像の重ね合わせ転写が行われるK用の中間転写ニップ(感光体40Kとの接触位置)を通過してから、転写紙Pへの4色トナー像の一括転写が行われる2次転写ニップ(2次転写バイアスローラ22との接触位置)に進入する前の中間転写ベルト10を支持する部材である。かかる支持部材である張架ローラ15として、中間転写ベルト10に接触する箇所が絶縁体で構成されたものを用いた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、像担持体上に担持したトナー像を多重像担持体上に順次重ね合わせて静電転写して多重トナー像を形成する転写装置及びこれを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の画像形成装置として、互いに異なる色のトナーからなる単色トナー像を中間転写体等の多重像担持体に重ね合わせて静電転写して多重トナー像たる多色トナー像を形成するものが知られている。多重像担持体に単色トナー像を重ね合わせる方式としては、1つの像担持体上に対して互いに異なる色の単色トナー像を順次形成していき、それらを多重像担持体に順次重ね合わせて静電転写する方式がある(例えば、特許文献1等)。また、多重像担持体に対向する複数の像担持体を備え、それぞれの像担持体に対して互いに異なる色の単色トナー像を形成して多色像担持体に重ね合わせて静電転写していくいわゆるタンデム方式もある(例えば、特許文献2等)。
【0003】
何れの方式においても、像担持体と多重像担持体とが接触する転写ニップの出口では、両者間の微小ギャップで放電が生じて多重像担持体にトナーと同極性の電荷が注入される。単色トナー像が重ね合わせて静電転写される度に、このような電荷注入が起こることから、多重像担持体は徐々にチャージアップしていく。いわゆるステップアップと呼ばれる現象である。最後の単色トナー像が重ね合わせ転写される転写ニップの下流側では、チャージアップの累積によって多重像担持体が相当の電位を帯びている。この電位はトナーと同極性であり、絶対値で2[kV]を超えるといった事例も観察されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−108037号公報
【特許文献2】
特開平10−31373号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、多色トナー像を担持した多重像担持体は、重ね合わせ転写毎のチャージアップによってトナーと同極性の電荷を多量に帯びて高電位になっている。このため、自らの電荷と、表面に担持している多色トナー像中のトナーの電荷とを静電的に反発させてトナーを飛散させ易くなる。また、多色トナー像は複数の単色トナー像の重ね合わせによって多量のトナーを付着させており、それぞれのトナー同士を互いに静電的に反発させる。このことが、トナーをより飛散させ易くする。
【0006】
多重像担持体については、その電気抵抗値を高めるほど、電荷保持能力を高めてチャージアップさせ易くなることがわかっている。よって、多重像担持体の電気抵抗値をできるだけ低く抑えることで、チャージアップを抑えることが考えられる。しかしながら、多重像担持体の電気抵抗値をある程度高くしないと、多重像担持体の裏面に印加した転写バイアスによって生ずる電流を、裏面に接しているアース部材に過剰にリークさせてしまう。そして、このリークにより、転写ニップにおいて多重像担持体の電位を必要レベルまで高く維持することができず、良好な静電転写を実現することが困難になる。そこで、チャージアップをできる限り抑えながら、転写ニップで必要レベルの電位が得られる値に、多重像担持体の電気抵抗を厳密に調整して上述のトナー飛散を抑えることが考えられる。しかしながら、このように電気抵抗値を厳密に調整しても多重像担持体のチャージアップを完全に防止することはできない。チャージアップの防止と、必要レベルの電位の確保とを両立させ得る電気抵抗値が存在しないからである。しかも、多重像担持体の電気抵抗値は、湿度等の環境の変動に伴って変化してしまう。このため、多重トナー像からのトナー飛散を確実に抑えることは困難であった。
【0007】
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、多重像担持体に担持される多重トナー像からのトナー飛散を確実に抑えることができる転写装置及びこれを備える画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、表面に多重像を担持した多重像担持体が記録体への多重像の一括転写位置に進入するのに先立って支持部材と接触する時に、特に上述のトナー飛散が生じ易いことに着目した。具体的には、例えば多重像担持体として、複数の張架ローラに張架されながら無端移動せしめられる中間転写ベルトを用いたとする。すると、最終の重ね合わせ転写によって多重トナー像を担持した中間転写ベルトが上記一括転写位置まで到達する前に、張架ローラによる張架位置にさしかかった時に、その表面上でトナー飛散が顕著に出現する。そこで、本発明者らは、この原因について鋭意研究を行ったところ、次のようなことを見出した。即ち、張架ローラについては、静電転写のための転写バイアスを印加する転写バイアスローラを除いて、アース接続するのが一般的である。一方、中間転写ベルトは、転写ニップにて必要レベルの電位を確保する目的で電気抵抗値がある程度高く調整されていることから、電荷を保持する誘電体としての性質を有している。そして、その性質から上述のチャージアップを引き起こす。チャージアップによっておもて面側がトナーと同極性の電位になっている中間転写ベルトが、アース接続された張架ローラとの接触位置にさしかかると、その電位の影響を受けて裏面側にトナーと逆極性の電荷が注入される。この注入に伴ってベルト全体の電位が逆極性側にシフトすると、ベルトおもて面側の電界に急激な変化が生ずる。そして、この電界の急激な変化の影響を受けてトナー飛散が生じていたのである。
【0009】
そこで、上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上に担持したトナー像を移動する多重像担持体上に順次重ね合わせて静電転写して多重トナー像を得た後、該多重トナー像を記録体に一括転写する転写装置において、トナー像の最終の重ね合わせ転写が行われる最終重ね合わせ位置を通過してから、上記記録体への上記多重トナー像の一括転写位置に進入する前の上記多重像担持体を支持する支持部材として、該多重像担持体に接触する箇所が絶縁体で構成されたものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の転写装置であって、上記多重像担持体が複数の張架ローラに張架されながら無端移動せしめられる多重像担持ベルトであり、且つ上記支持部材がこれら張架ローラのうちの少なくとも1つであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の転写装置において、上記多重像担持体として、10[Ω・cm]以上の体積抵抗率のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、像担持体上に担持したトナー像を移動する多重像担持体上に順次重ね合わせて静電転写して多重トナー像を得た後、該多重トナー像を記録体に一括転写する転写装置と、該像担持体にトナー像を形成する像形成手段とを備える画像形成装置において、上記転写装置として、請求項1、2又は3のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置であって、上記トナー像の形成のために使用するトナーとして、重合法によって製造された重合トナーが指定されていることを特徴とするものである。
【0010】
これらの発明においては、多重像担持体と接触する箇所が絶縁体で構成された支持部材から多重像担持体への電荷注入がほとんど起こらない。このことにより、従来では特に生じ易くなっていたこの電荷注入に起因するトナー飛散が多重像担持体の電気抵抗値にかかわらず確実に抑えられる。よって、多重像担持体に担持される多重トナー像からのトナー飛散が確実に抑えられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、複数の感光体が並行配設されたタンデム方式のカラーレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)の一実施形態について説明する。
まず、本プリンタの基本的な構成について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。このプリンタ100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット18Y、18C、18M、18Kからなるトナー像生成部20を備えている。各符号の数字の後に付されたY、C、M、Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスユニット18Y,C,M,Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、2次転写バイアスローラ22、レジストローラ対49、給紙カセット200、定着装置25などが配設されている。
【0012】
[光書込ユニット]
上記光書込ユニット21は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザー光Lを照射する。
【0013】
[プロセスユニット]
図2は、4つの上記プロセスユニット18Y,C,M,Kのうち、イエロー用のプロセスユニット18Yをその周囲とともに示す拡大構成図である。なお、他のプロセスユニット18C,M,Kについてもそれぞれ同じ構成となっているので、これらの説明については省略する。プロセスユニット18Yは、ドラム状の感光体40Y、帯電器60Y、現像器61Y、ドラムクリーニング装置63、図示しない除電器などを有している。
【0014】
上記帯電器60Yは、交流電圧が印加される帯電ローラを感光体40Yに摺擦させることで、ドラム表面を−700[V]に一様帯電せしめる。帯電ローラに代えて帯電ブラシ等の他の部材を接触させてもよい。また、接触帯電方式のものに代えて、非接触帯電方式のスコロトロンチャージャを用いてもよい。帯電処理が施された感光体40Yの表面には、上記光書込ユニット(21)によって変調及び偏向されたレーザー光Lが照射される。すると、照射部のドラム表面電位が−120[V]程度まで減衰せしめられてY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像器61Yによって現像されてYトナー像となる。なお、レーザー光のビームスポット径は50×60[μm]程度である。また、この光量は0.47[mW]程度である。
【0015】
像担持体たる感光体40Yは、例えばアルミニウム等からなる素管に、感光性を発揮する有機感光材からなる厚み30[μm]程度の感光層が被覆されたドラム状のものである。ドラム状のものに代えて、ベルト状のものを採用してもよい。現像器61Yは、ケーシング70Y内に現像部と攪拌部とを有している。現像部には、ケーシング70Yの開口から周面の一部を露出させる現像スリーブ65Yや、ドクターブレード73Yなどが設けられている。
【0016】
筒状の現像スリーブ65Yは、非磁性材料からなり、その表面がサンドブラスト処理等によって十点平均表面粗さRz10〜30[μm]程度まで粗面化せしめられた直径18[mm]のスリーブである。この粗面化により、現像剤搬送能力が高められている。粗面化の代わりに、表面に微小の溝を設けてもよい。現像スリーブ65Yは、図示しない駆動手段によって回転せしめられるようになっている。このように回転駆動せしめられる筒状の現像スリーブ65Yの内部には、図示しないマグネットローラがスリーブに連れ回らないように固定されている。このマグネットローラは、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。これら磁極の影響により、現像スリーブ65Yの周囲には磁界が形成される。
【0017】
現像器61Yの攪拌部には、2つの搬送スクリュウ68Y、図示しないトナー濃度センサ(以下、Tセンサという)などが設けられており、磁性キャリアと、マイナス帯電性のYトナーとを含む図示しない二成分現像剤が収容されている。この二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という)は、2つの搬送スクリュウ68Yによって図中奥行き方向に撹拌搬送されて摩擦帯電せしめられる。この攪拌搬送の際、現像スリーブ65Yの表面に対してその軸線方向に接触する。すると、攪拌部内に進入している磁界の影響によって現像スリーブ65Yの表面に担持され、スリーブ表面の回転に伴って攪拌部内から汲み上げられる。そして、スリーブ表面の回転に伴って周方向に移動しながら、現像スリーブ65Yとドクターブレード73Yとの間隙(500μm程度)をすり抜ける際に層厚が規制される。このすり抜けの際、内部のトナーの摩擦帯電が助長される。なお、ドクターブレード73の先端付近には図示しない磁性体が配設されており、これによってスリーブ対向磁力の方向性を均一化せしめて、現像剤搬送量のバラツキを抑えている。
【0018】
スリーブ表面とドクターブレード73との間隙をすり抜けた現像剤は、スリーブ表面の回転に伴い、感光体40Yに対向する現像領域に至る。この現像領域では、上記マグネットローラの図示しない現像磁極によって強い現像磁界が形成されているため、スリーブ表面の現像剤は穂立ちして磁気ブラシとなる。現像スリーブ65Yには、−470[V]の現像バイアスが印加されている。これにより、現像スリーブ65Yと感光体40Yとが対向する現像領域では、Y用の静電潜像とスリーブ表面との間に、Yトナーをスリーブ表面に向けて静電移動させる350[V](−120+470)の現像ポテンシャルが作用する。一方、感光体40Yの非画像部と現像スリーブ65Yとの間には、Yトナーを感光体表面に向けて静電移動させる−230[V](−700+470)の非現像ポテンシャルが作用する。現像スリーブ65Y上の磁気ブラシは、ブラシ先端を感光体40Yに摺擦させながら移動する際に、上記現像ポテンシャルの作用によって感光体40Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体40Y上にトナー像たるYトナー像が形成される。
【0019】
現像に伴ってYトナーを消費した現像剤は、現像剤担持体たる現像スリーブ65Yの回転に伴って現像器61Y内に戻り、図示しない反発磁界や重力の影響を受けてスリーブ表面から離脱して、上記攪拌部内に戻される。
【0020】
上記攪拌部内において、2つの搬送スクリュウ68Yの間には仕切壁69Yが設けられている。この仕切壁69Yによって攪拌部内が2つに仕切られている。2つの搬送スクリュウ68Yのうち、図中右側に配設されている方は、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられながら、現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像スリーブ65Yに供給する。図中奥端まで搬送された現像剤は、仕切壁69Yに設けられた図示しない開口部を通って図中左側の搬送スクリュウ68Yに受け渡される。そして、この搬送スクリュウ68Yの回転駆動により、今度は図中側から手前側へと搬送された後、仕切壁69Yに設けられた図示しないもう一方の開口部を通って図中右側の搬送スクリュウ68Y上に戻る。このようにして、現像剤は攪拌部内を循環搬送せしめられる。
【0021】
透磁率センサからなる上記Tセンサは、図中右側の搬送スクリュウ68Yの下方に設けられ、その上を搬送される現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、TセンサはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。制御部は、RAMを備えており、この中にTセンサからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納している。また、他の現像器に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるM用Vtref、C用Vtref、K用Vtrefのデータも格納している。Y用Vtrefは、図示しないYトナー供給装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Y用のTセンサからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないYトナー供給装置を駆動制御して現像器61Yの攪拌部内にYトナーを補給させる。この補給により、現像器61Y内の現像剤のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスユニットの現像器についても、同様のトナー補給制御が実施される。
【0022】
なお、個々のプロセスユニット18Y、18C、18M、18Kをそれぞれ単独ではなく、これらを内包するトナー像生成ユニット20として一括してプリント本体に対して着脱するように構成してもよい。
【0023】
プリンタ100の筺体内の上部には、プロセスユニット18Y、18C、18M、18Kの現像器内に供給するためのY、C、M、Kトナーを収容するトナーボトル66Y、66C、66M、66Kが配設されている。
【0024】
[ドラムクリーニング装置]
Y用の感光体40Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト10に中間転写される。中間転写後の感光体40Yの表面は、ドラムクリーニング装置63Yによって転写残トナーがクリーニングされる。ドラムクリーニング装置63Yは、感光体Yに当接して転写残トナーを掻き取るポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード75Yや、掻き取られたトナーを回収する回収スクリュ79Yなどを有している。
【0025】
上記ドラムクリーニング装置63Yによってクリーニングされた感光体40Yは、図示しない除電器によって除電される。そして、帯電器60Yによって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスユニット(18C,M,K)についても同様である。
【0026】
トナーとしては、ポリエステル、ポリオール、スチレンアクリル等のバインダー樹脂中に帯電制御剤(CCA)及び着色剤を混合せしめ、その周りにシリカや酸化チタンなどを外添して帯電性や流動性を高めたものを用いている。また、ワックス等を分散混合せしめた母体トナーにシリカ等を外添したものでもよい。トナーの形状については、本来ならば球形度(粒子と同体積の球の表面積/実粒子の表面積×100%)で定義すべきであるが、測定が困難である。そこで、円形度(粒子と同じ投影面積の円の周長/実粒子の投影輪郭長さ×100%)で示すのが一般的である。
【0027】
また、トナーとしては、体積平均粒径が3〜12[μm]のものを用いることが望ましい。6[μm]のものでは、1200[dpi]以上の高解像度の現像にも十分に対応することができる。帯電制御剤としては、粒径0.01〜1.5[μm]のものを用いている。また、着色剤としては、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクリドン、カーミン等が挙げられる。
【0028】
磁性キャリアとしては、金属又は樹脂からなるコアにフェライト等の磁性材料を分散せしめ、表面をシリコン樹脂等で被覆した粒径20〜50[μm]程度のものを用いることが望ましい。また、磁性キャリアの電気抵抗については、ダイナミック抵抗で10〜10[Ω]に調整することが望ましい。磁石を内包しながら600rpmの速度で回転するローラ(φ20mm)の表面に担持されつつ、0.9mmのギャップを介して対向配設された幅65mm、長さ1mmの電極に高電圧が印加されたときの抵抗値である。この高電圧は、高抵抗シリコンコートキャリアに適した400V〜鉄粉キャリアに適した数Vまでの範囲で調整される。
【0029】
本プリンタ100では、これまで説明した光書込ユニット21、4つのプロセスユニット18Y、18、C、18M、18Kからなるトナー像生成部20などにより、像担持体上にトナー像を形成する像形成手段が構成されている。
【0030】
[中間転写ユニット]
先に示した図1において、中間転写ユニット17は、中間転写ベルト10やベルトクリーニング装置9などを有している。また、3つの張架ローラ14,15,16や、4つの中間転写バイアスローラ62Y,C,M,Kなども有している。
【0031】
中間転写ベルト10は、図3に示すように、ベルトループ内側からベース層11、弾性層12、表面層13を有している。ベース層11の材料としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などが挙げられる。また、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体などでもよい。また、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)でもよい。また、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)でもよい。また、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体やスチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)でもよい。また、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコン変性アクリル樹脂,塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)でもよい。また、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレンなどでもよい。また、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂などでもよい。また、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂などでもよい。また、これまで列記したものを2種類以上混合したものでもよい。更には、列記したもの以外のものでもよい。
【0032】
上記弾性層12の材料としては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴムなどが挙げられる。また、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエンなどでもよい。また、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴムなどでもよい。また、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)などでもよい。また、これまで列記したものを2種類以上混合したものでもよい。更には、列記したもの以外のものでもよい。
【0033】
上記弾性層12の表面は、例えばフッ素系樹脂などといった平滑性のよい表面層13で覆われている。その材料に制限はないが、できるだけ表面エネルギーを小さくして2次転写性を高め得るものがよい。例えばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を挙げることができる。これらに、表面エネルギーを小さくするための材料、例えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体や粒子を1種類あるいは2種類以上分散させるとよい。また、熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせると更に好適である。
【0034】
弾性層12の厚さは、層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなって表面層13に亀裂を発生させ易くなる。また、伸縮量が大きくなって画像を伸縮させ易くなる。概ね1[mm]以上が好適である。硬度については、10°≦HS(JIS A)≦65゜が好適である。硬度10゜より小さいものは、寸法精度良く成型することが困難になる。これは成型時に収縮・膨張を受け易いことに起因する。また、柔らかくする場合には基材へオイル成分を含有させるとよいが、加圧状態で連続作動させるとオイル成分を滲み出させるという欠点もある。オイル成分は、感光体を汚染して画像に横帯状ムラを発生させることになる。オイル成分の滲みだしを有効に抑えるためには、表面層13として耐久品質に時雨れたものを使用する必要があり、材料の選定や電気特性の確保などが困難になってくる。一方、硬度65゜を超えるものは、分精度良い成型が可能になる、オイル量を少なくすることができるなどの利点があるが、文字の中抜けなど、転写性改善の効果が得られなくなる。また、ローラへの張架が困難となる。
【0035】
各層には、導電剤などを分散せしめて導電性をもたせる。導電材の種類に特に制限はない。例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末でよい。また、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物でもよい。導電性金属酸化物としては、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子が挙げられる。もちろん、列記したものに限定されるものではない。
【0036】
かかる3層構造の中間転写ベルト10については、回転する円筒形の型に材料を流し込んでベルト状に成型する遠心成型法や、表層の薄い膜を形成させるスプレイ塗工法などによって製造することができる。また、円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法、内型と外型との間に材料を注入する注型法、円筒形の型にコンパウンドを巻き付けて加硫研磨を行う方法なでによっても製造することができる。
【0037】
本プリンタの中間転写ベルト10は、例えば次のようにして製造されたものである。即ち、まず、100重量部のPVDFに対して18重量部のカーボンブラックと3重量部の分散剤と400重量部のトルエンとを均一に分散させた分散液を得る。そして、この分散液を円筒型に浸けた後、10[mm/sec]で静かに引き上げて室温にて乾燥をさせ、75[μm]のPVDFの均一な膜を形成する。次に、この膜を更に分散液に浸けた後、10[mm/sec]で静かに引き上げて室温乾燥させて、150[μm]のPVDFベルトを形成する。100重量部のポリウレタンプレポリマーと、3重量部の硬化剤(イソシアネート)と、20重量部のカーボンブラックと、3重量部の分散剤と、500重量部のMEKを均一分散せしめた分散液に、上述の膜が形成されている円筒型を浸ける。そして、30[mm/sec]で引き上げて自然乾燥させる。分散液へのつけ込み、引き上げ、自然乾燥を繰り返して、厚さ150[μm]のウレタンポリマー層を形成する。次に、100重量部のポリウレタンプレポリマーと、3重量部の硬化剤(イソシアネート)と、50重量部のPTFE微粉末粉体と、4重量部の分散剤と、500重量部のMEKとを分散せしめた分散液を得る。そして、上述のウレタンポリマー層が形成されている円筒型をこの分散液に浸けた後、30[mm/sec]で引き上げて自然乾燥させ、5μmの表面層を形成した。最後に、室温で乾燥後、130[℃]、2時間の架橋反応処理を行い、ベース層11(150μm)と、弾性層12(150μm)と、表面層13(5μm)とからなる中間転写ベルト10を得る。
【0038】
本実施形態では、ベルト全体の伸びを抑えるべく、伸びの少ない材料からなるベース層11に弾性層12を積層したが、芯材を含んだ芯体層を形成してもよい。芯材としては、綿や絹などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維などが挙げられる。また、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、鉄繊維、銅繊維などでもよい。これら材料を織布状や糸状にして使用する。糸については、1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸など、どのような撚り方であってもよい。また、列記した材料を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。一方、織布については、メリヤス織り、交織したものなど、どのような織り方の織布でも使用可能で、導電処理を施すこともできる。上記芯体層を設ける方法は、特に限定されない。例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法などでよい。また、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付けてその上に被覆層を設ける方法などでもよい。
【0039】
中間転写ベルト10については、ある程度の電荷保持性を発揮させる必要性から、その体積抵抗を10[Ω・cm]以上に調整している。10[Ω・cm]未満では、各中間転写ニップにおいて中間転写ベルト10の電位を静電転写に必要なレベルまで高めることができず、転写不良を生じてしまうからである。体積抵抗を1011[Ω・cm]以上にしてトナーと同極性の電荷保持能力を高めることで、各トナー粒子をその周囲から保持電荷にて静電的に拘束して、ベルト表面上におけるトナー粒子間の静電的な反発によるチリを抑える場合もある。
【0040】
先に示した図1において、中間転写ベルト10は上述した張架ローラ14等を含む7本のローラによってテンション張架されている。そして、少なくとも何れか1本のローラの回転駆動によって図中時計回りに無端移動せしめられる。4つの中間転写バイアスローラ62Y,C,M,Kは、それぞれ中間転写ベルト10のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から中間転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト10をそのベース層側から感光体40Y,C,M,Kに向けて押圧してそれぞれ中間転写ニップを形成する。各中間転写ニップには、上記中間転写バイアスの影響により、感光体と中間転写バイアスローラとの間に中間転写電界が形成される。Y用の感光体40Y上に形成された上述のYトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト10上に中間転写される。このYトナー像の上には、C,M,K用の感光体40C,M,K上に形成されたC,M,Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写される。この重ね合わせの静電的な中間転写により、中間転写ベルト10上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
【0041】
中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップで図示しない記録体たる転写紙に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト10の表面に残留する転写残トナーは、張架ローラ14との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置9によってクリーニングされる。なお、図1では、ベルトクリーニング装置9として、ファーブラシ方式とクリーニングブレード方式とを併用させたものの例を示した。但し、何れか一方の方式によるものでもよい。なお、3つの張架ローラ14,15,16のうち、張架ローラ14は、ベルトクリーニング装置9を中間転写ベルト10の裏面側からバックアップするベルトクリーニングバックアップローラとしての役割も果たしている。また、張架ローラ16は、2次転写バイアスローラ22を中間転写ベルト10の裏面側からバックアップする2次転写バックアップローラとしての役割も果たしている。
【0042】
[2次転写バイアスローラ22]
上記中間転写ユニット17の図中左側方には、張架ローラ16との間に中間転写ベルト10を挟み込む2次転写バイアスローラ22が配設されている。この挟み込みにより、2次転写バイアスローラ22の紙搬送ベルト24とが接触する2次転写ニップが形成されている。2次転写バイアスローラ22には、トナーと逆極性の2次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この2次転写バイアスの印加により、2次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト10上の4色トナー像をベルト側から2次転写バイアスローラ22側に向けて静電移動させる2次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト10上の4色トナー像に同期するように2次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この2次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が2次転写せしめられる。なお、2次転写バイアスローラ22に2次転写バイアスを印加する2次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。また、2次転写バイアスについては、定電圧制御又は定電流制御を行うことが望ましい。定電圧制御を行うと、環境変化に伴う2次転写バイアスローラ22や中間転写ベルト10の電気抵抗値の変化にかかわらず、2次転写ニップにおける電圧を一定にすることができる。また、定電流制御を行うと、上記電気抵抗値の変化にかかわらず、2次転写バイアスローラ22から中間転写ベルト10や転写紙への電流値を一定にすることができる。なお、本プリンタ100では、中間転写ユニット17と2次転写バイアスローラ22との組合せにより、重ね合わせの中間転写と一括2次転写とを実現する転写装置が構成されている。
【0043】
[レジストローラ対]
上記2次転写ニップよりもベルト移動方向上流側には、レジストローラ対49が配設されている。後述の給紙カセット200から送り出される図示しない転写紙は、このレジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト10上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記2次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を2次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、2次転写ニップでは、中間転写ベルト17上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に2次転写され、転写紙の白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、中間転写ベルト10の無端移動や、2次転写バイアスローラ22の回転に伴って2次転写ニップを出た後、定着装置25に送られる。なお、レジストローラ49については、接地してもよいし、転写紙から受ける紙粉の除去のためにバイアスを印加してもよい。バイアスを印加する場合には、直径18[mm]程度のローラ芯に、厚み1[mm]、体積抵抗10[Ω・cm]程度の導電性NBRゴム層を被覆し、バイアスの値を−850[V]程度にすることが望ましい。また、DCバイアスではなく、ACバイアスにDCバイアスを重畳したものでもよい。転写紙の裏面には+200[V]程度のバイアスを印加しているが、紙粉除去の必要のない場合にはアース接続してもよい。また、転写紙の裏面に印加するバイアスとして、AC電圧にDC電圧を重畳したAC/DC重畳バイアスを用いても良い。AC/DC重畳バイアスでは、DCバイアスよりも紙面を均一に帯電せしめることができる。バイアスを印加した転写紙については、正又は負極性に帯電させてしまうので、帯電による2次転写ニップでの転写条件の変化に注意を払う必要がある。
【0044】
[定着装置]
上記定着装置25は、ハロゲンヒータ等の熱源を内包する加熱ローラ26と、これに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら加熱ローラ26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、上記2次転写ニップから受け取った転写紙をここに挟み込む。そして、加熱ローラ26を転写紙の像転写面に当接させて転写紙を加熱しながら、転写紙にニップ圧を付与する。このような加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。定着装置25を通過した転写紙は、排紙ローラ対56を経て機外へと排出されてプリンタ本体の筺体の上面に形成されたスタック部57にスタックされるか、あるいは、定着装置25の図中右側方に配設された紙反転ユニットに送られる。紙反転ユニットに送られた場合には、上下反転された後に2次転写ニップに再搬送されて、もう一方の面にも4色トナー像が2次転写される。そして、定着装置25を経由してから機外へと排出される。なお、転写紙を定着装置25から排紙ローラ対56に送るのか、あるいは紙反転ユニットに送るのかは、図示しない切換爪による紙搬送路の切替によって行われる。
【0045】
[全体構成]
図示しないパーソナルコンピュータ等の画像情報送信手段から画像情報が送られてくると、トナー像生成部20、中間転写ユニット17、2次転写バイアスローラ22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、送られてきた画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体(40Y,C,M,K)上に、Y,C,M,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト10上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
【0046】
各色トナー像の形成と並行して、給紙カセット200は給紙動作を開始する。この給紙動作は、給紙カセット200内に収容されている図示しない転写紙束の一番上の転写紙に当接している給紙ローラ42が回転せしめられられることによって行われる。この回転に伴って給紙路46に送り出された転写紙は、レジストローラ対49を経由した後、上記2次転写ニップにて4色トナー像が2次転写せしめられる。そして、定着装置25を経由した後、機外へと排出される。
【0047】
なお、タンデム方式にてカラー画像を形成する場合には、直接転写方式のものよりも、間接転写方式のものを採用することが望ましい。具体的には、タンデム方式には、転写紙等の記録材に対して直接転写を行うものと、間接転写を行うものとがある。直接転写方式のタンデムとは、例えば図5に示すように、各色のプロセスユニット18Y,M,C,Kからなるトナー像生成部20との対向位置に紙搬送ユニット28を設け、これによって搬送している転写紙等の記録体に対して各単色トナー像を直接的に重ね合わせ転写する方式である。この方式では、記録体の搬送経路を直線的に構成しようとすると、図示のようにトナー像生成部20の両脇に定着装置25や紙搬送ユニット28への給紙手段を設けなければならず、本体の平面積を大きくしてしまうという欠点がある。また、できるだけ大型化させないように定着装置25を紙搬送ユニット28に接近して配置すると、両者間で記録材を撓ませるスペースを確保することができず、両者の搬送速度差等によって不良画像を生じる虞がある。一方、間接転写方式のタンデムとは、本実施形態に係るプリンタのように、各単色トナー像を中間転写体に重ね合わせ転写して多色トナー像を得た後、記録材に一括転写する方式である。この方式では、トナー像生成部20と2次転写バイアスローラ22との間に中間転写体を介在させることで、給紙手段や定着装置25をトナー像生成部20の上下方向に配設して、平面積の大型化を抑えることができる。
【0048】
先に示した図1において、Y,C,M,K用の中間転写ニップを順次通過する中間転写ベルト10には、上述のようにY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて転写される。この過程で、中間転写ベルト10は中間転写バイアスローラ62Y,C,M,Kに順次接離していくが、ローラから剥離される際にベルトとローラとの間で剥離放電が生ずる。この剥離放電により、中間転写ベルト10は重ね合わせ毎に、トナーと同極性であるマイナス極性にチャージアップしていく。最終の重ね合わせが行われるK用の中間転写ニップを通過した後の中間転写ベルト10は、4色トナー像を担持している部分で−1200[V]、担持していない非画像部分でも−700[V]もの電位になっていた。このような高電位を帯びている中間転写ベルト10上では、4色トナー像中のトナーがベルト電位と静電的に反発して飛散し易くなる。本発明者らは、中間転写ベルト10が最後の重ね合わせが行われるK用の転写ニップを通過した後、アースされた張架ローラ14との接触を開始する位置や、離間を開始する位置で、特にトナー飛散を引き起こし易くなることを見出した。張架ローラ14との間に急激な電位差変動が起きて、トナーに対する電界が飛散方向に強まるためと考えられる。また、接触開始や離間開始の位置では、トナーのある部分の−1200[V]の電位と、非画像部の−700[V]の電位との反発の影響を受け易くなることも一要因であると考えられる。トナー飛散は、ベタ画像よりもライン画像で顕著に認められた。なお、画像の階調表現法として、各色のドットを重ねないようにする誤差拡散法が知られているが、近年は画像の鮮明さなどの問題から線基調のマンセンパターンを使用することが増えてきている。このマンセンの場合は線基調のためトナー量の局所的な差が生じ、誤差拡散などよりも電界を強める傾向がある。そして、この電界によってトナー飛散をより顕著に生じてしまう。
【0049】
次に、本実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
上記中間転写ベルト10を張架する3つの張架ローラ14,15,16のうち、張架ローラ15は、次のような位置に配設されている。トナー像の最終の重ね合わせ転写が行われる最終重ね合わせ位置たるK用の中間転写ニップを通過してから、4色トナー像の一括転写が行われる一括転写位置たる2次転写ニップに進入する前の中間転写ベルト10を支持する位置である。張架ローラ15は、最終重ね合わせ位置を通過してから、一括転写位置に進入する前の多重像担持体を支持する支持部材として機能しているのである。かかる支持部材に支持されるベルト部分では、その表面上の4色トナー像からのトナー飛散が特に生じ易くなる。支持部材たる張架ローラ15との接触位置にさしかかった中間転写ベルト10が、チャージアップによる電荷を保持したおもて面側の電位の影響により、その裏面側に張架ローラ15からトナーと逆極性の電荷が注入されるからである。この注入に伴ってベルト全体の電位が逆極性側にシフトすると、ベルトおもて面側の電界に急激な変化が生じで、トナー飛散が起こってしまう。
【0050】
そこで、本プリンタ100においては、支持部材たる張架ローラ15における少なくともベルトとの接触部を絶縁体で構成している。図4は、張架ローラ15の一例を中間転写ベルト10とともに示す断面図である。張架ローラ15は、ローラ全体の剛性を発揮するための芯金15aの外周に、絶縁体で構成された絶縁層15bが被覆されている。絶縁層15bの材料としては、絶縁性の樹脂やゴムが用いられている。図示のように、張架ローラ15のベルトとの接触部は絶縁層15bであり、金属で構成された導電性の芯金15aをベルトに接触させることはない。かかる構成では、張架ローラ15から中間転写ベルト10への電荷注入がほとんど起こらない。このことにより、従来では特に生じ易くなっていた張架ローラ15からの電荷注入に起因するトナー飛散が、中間転写ベルト10の電気抵抗値にかかわらず確実に抑えられる。よって、中間転写ベルト10上の4色トナー像からのトナー飛散が確実に抑えられる。また、マンセンパターンを利用したことに起因して線の重ねチリを防止し得る高抵抗ベルトを用い、且つ、高速出力のために中間転写ベルト10を比較的高速で無端移動させても、トナー飛散の少ない高画質を得ることができる。更には、中間転写ベルト10の光反射率を検知する光学センサを張架ローラ15の近傍に配設していても、トナー飛散による光学センサの汚れを抑えることができる。
【0051】
上記絶縁層15bの厚みについては、できるだけ大きくすることが望ましい。本発明者らの実験によれば、厚みを0.5[mm]以上にすると、トナー飛散を有効に抑えることができたが、0.5[mm]未満では、若干ながらトナー飛散を生ずることがあった。また、本発明者らの実験によれば、張架ローラ15のチャージアップを2[KV]未満に留めると、更に有効にトナー飛散を抑えることができた。
【0052】
上記芯金15aについては、電気的にアース接続しても、フロート状態にしても、あるいはトナーとは逆極性のプラスのバイアスを印加してもよい。但し、アース接続する場合には、電荷の蓄積などによって電波ノイズの発生が見られたりする場合があるので注意を要する。芯金15aに印加するバイアスについては、リークの発生を抑えるという観点からなるべく絶対値を低く抑えることが望ましい。
【0053】
本プリンタ100では、最終重ね合わせ位置たるK用の中間転写ニップを通過してから、一括転写位置たる2次転写ニップに進入する前の中間転写ベルト10を1つの張架ローラ15だけに支持させている。複数の張架ローラのうち、1つだけを最終重ね合わせ位置から一括転写位置までの多重像担持体部分を支持する支持部材として機能させているのである。しかしながら、かかる像担持体部分を2つ以上の張架ローラで張架してそれぞれ支持部材として機能させてもよい。この場合、支持部材として機能させる全ての張架ローラについて、ベルトとの接触部を絶縁体で構成することが望ましい。このことにより、全ての支持部材との接触位置におけるベルト上でのトナー飛散を抑えることができるからである。
【0054】
なお、張架ローラ15の表面層(以下、ローラ表層という)を高抵抗の材料で構成しても、その厚みによってはトナー飛散を抑えることができる。但し、この場合には、ベルトやローラ表層の静電容量に注意を払う必要がある。具体的には、体積抵抗が10[Ω・cm]以上である中間転写ベルト10や、高抵抗のローラ表層は、それぞれ誘電体として機能するため、両者の接触部では2つのコンデンサを直列に接続した直列コンデンサ回路が形成される。ローラ表層にある程度大きい静電容量を発揮させれば、ローラ表層からベルトへの電荷注入を抑えるこことができる。
【0055】
本プリンタ100は、本体にセットするトナーとして、重合法によって製造されたものを用いるように指定されている。重合法には、懸濁重合法や乳化重合法などがあるが、重合法であれば、何れのものを用いたトナーであってもよい。重合法によるトナーが指定されるのは次に説明する理由による。即ち、本発明者らは、ベルト上におけるトナー飛散がベルト上におけるトナー付着重量に比例して発生し易くなることを見出した。4色トナー像を構成するトナーの量(単位面積あたりの重量)が多くなるほど、トナー飛散が起こり易くなるのである。一方、ドット再現性や色再現性に優れた画像を形成するためには、画像中における単位面積あたりのトナー付着量をある程度確保しなければならない。トナー付着量が少ないと、画像中にトナーの存在しない微少な空白領域を生じてしまうからである。トナーは、重合法によって製造されたものや、粉砕法によって製造されたものなどがある。このうち、重合法によるトナーは、粉砕法によるものと比べて、粒径分布が非常に安定しており(粒径が揃っている)、且つ、粒径を小さくすることができる。このことにより、粉砕法によるものよりも少ないトナー付着量で、ドットや色を忠実に再現することができる。小粒径で且つ粒揃いであることにより、画像中における単位面積あたりトナー充填率をより高めて、上記空白領域を効率良く埋めることができるからである。よって、重合法によるトナーを用いることで、4色トナー像中における単位面積あたりのトナー付着量を低減することが可能になり、トナー飛散を更に抑えることができる。
【0056】
重合法によるトナーを使用すべき旨の指定については、例えばプリンタ本体に付属する取扱説明書や貼付するシールなどに、「トナーには、○○社の××を使用して下さい」といった具合に、使用すべきトナーの商品名や商品番号を明記することによって行う。また例えば、重合法によって製造されたトナーを用いるべき旨の指定情報を明記することで行ってもよい。また例えば、トナーをプリンタ本体とともに梱包して出荷したり、プリンタ本体や現像器にセットした状態で出荷したりすることによって行ってもよい。また例えば、上記商品名、商品番号、指定情報をユーザーに対して書面、電子データあるいは口頭で通知することで行ってもよい。
【0057】
これまで、いわゆるタンデム方式でカラー画像を形成するプリンタの実施形態について説明してきた。かかるタンデム方式に代えて、1つの潜像担持体に個別に形成した単色トナー像を順次重ね合わせて転写してカラー画像を得る方式の画像形成方法にも本発明の適用が可能である。但し、タンデム方式では、後者の方式に比べてプリントスピードを大幅に短縮することができる。また、後者の方式では、潜像担持体から像担持体への重ね合わせ転写位置が一箇所になるので、そこが最終の重ね合わせ位置となる。
【0058】
以上、本プリンタ100においては、多重像担持体が複数の張架ローラに張架されながら無端移動せしめられる多重像担持ベルトたる中間転写ベルト10であり、支持部材がこれら張架ローラのうちの1つである張架ローラ15となっている。かかる構成では、多重像担持体として無端状の中間転写ベルト10を用いることで、シート状の多重像担持体を各感光体との対向位置に通してから2次転写位置に通すといった複雑な移動手段を設けなくても、重ね合わせの静電転写と転写紙への一括転写とを実現することができる。更に、支持部材として回転自在な張架ローラ15を用いることで、支持部材との摺擦による中間転写ベルト10の摩耗を回避することもできる。
また、多重像担持体たる中間転写ベルト10として、10[Ω・cm]以上の体積抵抗率のものを用いているので、重ね合わせ位置たる各中間転写ニップにおいてベルト電位を静電転写に必要なレベルまで高めて各色トナー像を良好に中間転写することができる。
また、使用するトナーとして重合法によって製造された重合トナーが指定されているので、中間転写ベルト10上の4色トナー像からのトナー飛散を更に確実に抑えることができる。
【0059】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4又は5の発明によれば、多重像担持体に担持される多重トナー像からのトナー飛散を確実に抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタのY用のプロセスユニットをその周囲とともに示す拡大構成図。
【図3】同プリンタの中間転写ベルトを示す拡大断面図。
【図4】同プリンタ内で支持部材として機能する張架ローラを同中間転写ベルトとともに示す断面図。
【図5】直接転写方式のタンデムによって多色画像を形成する従来の画像形成装置の要部構成図。
【符号の説明】
40Y,C,M,K  感光体(像担持体)
10         中間転写ベルト(多重像担持体)
17         中間転写ユニット(転写装置の一部)
22         2次転写バイアスローラ(転写装置の一部)
15         張架ローラ(支持部材)
15a        芯金
15b        絶縁層

Claims (5)

  1. 像担持体上に担持したトナー像を移動する多重像担持体上に順次重ね合わせて静電転写して多重トナー像を得た後、該多重トナー像を記録体に一括転写する転写装置において、
    トナー像の最終の重ね合わせ転写が行われる最終重ね合わせ位置を通過してから、上記記録体への上記多重トナー像の一括転写位置に進入する前の上記多重像担持体を支持する支持部材として、該多重像担持体に接触する箇所が絶縁体で構成されたものを用いたことを特徴とする転写装置。
  2. 請求項1の転写装置であって、
    上記多重像担持体が複数の張架ローラに張架されながら無端移動せしめられる多重像担持ベルトであり、且つ上記支持部材がこれら張架ローラのうちの少なくとも1つであることを特徴とする転写装置。
  3. 請求項1又は2の転写装置において、
    上記多重像担持体として、10[Ω・cm]以上の体積抵抗率のものを用いたことを特徴とする転写装置。
  4. 像担持体上に担持したトナー像を移動する多重像担持体上に順次重ね合わせて静電転写して多重トナー像を得た後、該多重トナー像を記録体に一括転写する転写装置と、該像担持体にトナー像を形成する像形成手段とを備える画像形成装置において、
    上記転写装置として、請求項1、2又は3のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置であって、
    上記トナー像の形成のために使用するトナーとして、重合法によって製造された重合トナーが指定されていることを特徴とする画像形成装置。
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