JP2004143470A - 塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.0005〜0.0025%、Si:2.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.015%以下、Cr:0.2〜1.4%、O:0.003〜0.020%、Al:0.008%以下、N:0.001〜0.005%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼板。固溶C=0.0020%以下、固溶N=0.0005%〜0.004%であることが好ましい。極低炭素鋼に固溶Nを残存せしめ、CrとOを添加することで、高い塗装焼付硬化性能と常温遅時効性とを兼備した熱延および冷延鋼板、さらには溶融亜鉛メッキ冷延鋼板を得ることができる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗装焼付硬化性能(BH)、常温遅時効性、成形性を兼ね備えた鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
本発明が係わる鋼板とは、自動車、家庭電気製品、建物などに使用されるものである。そして、表面処理をしない狭義の鋼板と、防錆のために溶融Znメッキ、合金化溶融Znメッキ、電気Znメッキなどの表面処理を施した広義の鋼板を含む。本発明による鋼板は、塗装焼付硬化性能を有する鋼板であるので、使用に当たっては今までの鋼板より板厚を減少できること、すなわち軽量化が可能となる。したがって、地球環境保全に寄与できるものと考えられる。
【0003】
【従来の技術】
溶鋼の真空脱ガス処理の最近の進歩により、極低炭素鋼の溶製が容易になった現在、良好な加工性を有する極低炭素鋼板の需要は益々増加しつつある。この中でも、例えば特許文献1などに開示されているTiとNbを複合添加した極低炭素鋼板は、きわめて良好な加工性を有し、塗装焼付硬化(BH)性を兼備し、溶融亜鉛メッキ特性にも優れているので、重要な位置をしめつつある。しかしながら、そのBH量は通常のBH鋼板のレベルを超えるものではなく、さらなるBH量を付与しようとすると常温非時効性が確保できなくなるという欠点を有する。
【0004】
高BH性と常温遅時効性とを兼ね備えた鋼板に関する技術については、例えば、特許文献2がある。これは極低炭素鋼に多量のNbとB、さらにはTiを複合添加して焼鈍後の組織をフェライト相と低温変態生成相との複合組織とし高r値、高BH、高延性および常温非時効性を兼ね備えた冷延鋼板を得るものである。しかしながら、この技術には以下のような実操業上の問題点を有することがあきらかとなった。1)このような多量のNb,BさらにはTiを含有する成分の鋼では、α→γ変態点が低下するわけではなく、複合組織を得るためには極めて高い温度の焼鈍が必須となり、連続焼鈍時に板破断等のトラブルの原因となること、2)α+γの温度領域がきわめて狭いため、板幅方向に組織が変化し、結果として材質が大きくばらついたり、数℃の焼鈍温度の変化によって複合組織になる場合とならない場合があり、製造がきわめて不安定となる。
【0005】
また、特許文献3には、Nbを添加した極低炭素冷延鋼板において焼鈍後の冷却速度を制御することによって粒界中の炭素濃度を高めて、高BHと常温遅時効性との両立が可能であることが示されている。しかしながら、これによっても高BHと常温遅時効性とのバランスは十分とは言えない。
【0006】
さらに、従来のBH鋼板では、BHの熱処理条件が170℃−20分であれば所定のBH量を得ることができるが、この条件が160℃−10分や150℃−10分ではBHが低下してしまうという問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開昭59−31827号公報
【特許文献2】
特公平3−2224号公報
【特許文献3】
特開平7−300623号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の通り、従来のBH鋼板は、安定的な製造が困難であったり、BH量を増加させると同時に常温遅時効性が失われるという欠点を有していた。また、塗装焼付の温度が現状の170℃に対して160℃ないし150℃のような低温になると十分なBH量が得られないという問題がある。
【0009】
本発明は、高BH性と常温遅時効性とを兼ね備え、また、BHの温度が低温となっても十分なBH量を有する鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目標を達成するために、鋭意、研究を遂行し、以下に述べるような従来にはない知見を得た。
【0011】
すなわち、固溶Nの残存する鋼にCrを添加し、さらにO(酸素)を添加することにより従来以上に優れたBHと常温遅時効性を有し、かつ塗装焼付条件が低温短時間となっても高BH性を確保することが可能であることを見いだしたものである。
【0012】
本発明は、このような思想と新知見に基づいて構築された従来にはない全く新しい鋼板であり、その要旨とするところは以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.0005〜0.0025%、Si:2.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.015%以下、Cr:0.2〜1.4%、O:0.003〜0.020%、Al:0.008%以下、N:0.001〜0.005%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、2%引張変形後170℃にて20分間の熱処理を施すことによって評価されるBH170が45MPa以上で、かつ2%引張変形後160℃にて10分間の熱処理を施すことによって評価されるBH160、および2%引張変形後150℃にて10分間の熱処理で評価されるBH150がいずれも40MPa以上であることを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(2)質量%で、さらに、Mo:0.001〜1.0%を含有することを特徴とする(1)記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(3)質量%で、さらに、V,Zr,Ce,Ti,Nb,Mgのうち1種または2種以上を合計で0.001〜0.02%含有することを特徴とする(1)または(2)記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(4)質量%で、さらに、固溶C:0.0020%以下、固溶N:0.0005%〜0.004%を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(5)質量%で、さらに、Caを0.0005〜0.01%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(6)質量%で、さらに、B:0.0001〜0.0015%を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(7)質量%で、さらに、Sn,Cu,Ni,Co,ZnおよびWの1種又は2種以上を合計で0.001〜1.0質量%含有することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(8)フェライト単相組織からなり、結晶粒径が8μm以上であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
(9)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、熱間圧延終了温度から600℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、ついで750℃以下で巻き取ることを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた熱延鋼板の製造方法。
(10)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃から450℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、さらに300〜100℃の温度域を平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた冷延鋼板の製造方法。
(11)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃から450℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、ついで150〜450℃で120秒間以上の過時効処理を行なうことを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた冷延鋼板の製造方法。
(12)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、連続溶融亜鉛メッキラインにて最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃以下亜鉛メッキ浴温度まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却したのち、300℃から100℃以下まで平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
(13)600℃以下の鉛メッキ浴温度まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却したのち、460〜550℃で1秒以上の熱処理を行い、300℃から100℃以下まで平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする(12)記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】
ここに本発明において鋼組成および製造条件を上述のように限定する理由についてさらに説明する。
【0014】
Cは安価に強度を増加させる元素であるので、その添加量は狙いとする強度レベルに応じて変化するが、Cを0.0005%未満とするのは製鋼技術上困難でコストアップとなる。また、十分なBH性を付与するためには少量のCが存在している方が好ましいのでこれを下限とする。一方、C量が0.0025%を超えると成形性の劣化を招くだけでなく、本発明で重要な高BH性と常温非時効性を両立することが困難となるのでこれを上限とする。0.0007%以上0.0020%未満がさらに好ましいCの範囲である。
【0015】
Siは固溶体強化元素として強度を増加させる働きがあることの他、マルテンサイトやベイナイトさらには残留γ等を含む組織を得るためにも有効であり、その添加量は狙いとする強度レベルに応じて変化するが、添加量が2.0%超となるとプレス成形性が劣悪となったり、化成処理性の低下を招いたりするのでこれを上限とする。溶融亜鉛めっきまたは合金化溶融亜鉛めっきを施す場合には、メッキ密着性の低下、合金化反応の遅延による生産性の低下などの問題が生ずるので0.6%以下とする。自動車のドアやフード等の外板パネルなどの表面品位が特に重要な用途に対しては0.05%を上限とする。下限は特に設けないが、0.001%以下とするのは製造コストが高くなるのでこれが実質的な下限である。また、Al量の制御の観点でAl脱酸を行うことが困難な場合には、Siで脱酸することもあり得る。この場合には0.04%以上のSiが含有される。
【0016】
Mnは固溶体強化元素として有用である他、MnSを形成し熱延時のSによる耳割れを抑制したり、熱延板組織を微細にしたり、マルテンサイトやベイナイトさらには残留γ等を含む組織を得るためにも有効であるので必要に応じて添加する。さらにMnは固溶Nに起因する常温時効を抑制する効果を有するので0.3%以上添加することが好ましい。ただし、深絞り性を必要とする場合には、0.15%以下、さらには0.10%未満とすることが好ましい。一方、3.0%を超えると強度が高くなりすぎて延性が低下したり、亜鉛メッキの密着性が阻害されたりするのでこれを上限とする。
【0017】
PはSiと同様に安価に強度を上昇する元素として知られており強度を増加する必要がある場合にはさらに積極的に添加する。また、Pは熱延組織を微細にし、加工性を向上する効果も有する。ただし、添加量が0.15%を超えると、スポット溶接後の疲労強度が劣悪となったり、降伏強度が増加し過ぎてプレス時に面形状不良を引き起こす。さらに、連続溶融亜鉛メッキ時に合金化反応が極めて遅くなり、生産性が低下する。また、2次加工性も劣化する。したがって、その上限値を0.15%とする。
【0018】
Sは0.015%超では、熱間割れの原因となったり、加工性を劣化させるのでこれを上限とする。
【0019】
Crは本発明において重要である。0.2%以上のCr添加によって初めて高BH性と耐常温時効性とを両立することが可能となる。NはCよりも拡散速度が大きいため、耐常温時効性を確保することが困難であることが知られている。このため自動車の外板パネル等、外観が重視される部材にはNを活用したBH鋼板は適用されていない。しかしながらCrを積極的に添加することで、BH性を損なうことなく常温遅時効性を得ることが可能であることを新たに見いだした。これらの元素によって耐常温時効性が向上する機構は必ずしも明らかではないが、以下のように推察される。常温付近では、これらの元素とNとがペアやクラスターを形成し、Nの拡散を抑えるため耐常温時効性が確保されるのに対して、150〜170℃での塗装焼付処理においては、Nがこれらのペアやクラスターから脱出し、転位を固着するため高BH性が発現する。Crの上限は、加工性の確保、めっき密着性とコストの点から決定され、1.4%とする。0.4〜1.0%がより好ましい範囲である。
【0020】
O(酸素)は本発明において特に重要な元素である。Oを所定の量に制御することによって上記したCrのBHと常温遅時効性との寄与が大きくなることを発見した。この理由は必ずしも明らかではないが、酸化物の周辺にCrとNが優先的に偏析し、上述したように、Crが常温でNの拡散を抑制する効果を助長しているためと推察される。O量は、0.003%以上とすることでこのような効果が明確になるためこれを下限とする。一方で、Oが0.020%を超えるとこのような効果が飽和する傾向となるだけでなく、r値や延性等の加工性が劣化するため0.020%を上限とする。0.005〜0.015%がより好ましいOの範囲である。Oは通常はFeの酸化物として存在するが、Al、Ce、Zr、Mg、Siなどの酸化物またはそれらの複合酸化物として存在しても構わない。ただし、Al系の酸化物では高BHと常温遅時効性との両立に対する寄与が小さく、また表面性状を劣化させるので極力低減することが望まれる。また、酸化物の形態やサイズ、分布は特に限定しないが、表面積を大きくする観点で、球状が好ましく、その平均直径は1.0μm以下、また製品板の結晶粒界に存在する割合が体積率で20%以下であることが好ましい。これらの要件はいずれもCrとNの偏析に有効なサイトを極力増加させる観点に立つものである。同様の観点から酸化物のみならず、MnS、CaS、CuS等を微細分散させることも有効である。
【0021】
Alは脱酸調製剤として使用しても良い。ただし、AlはNと結合しAlNを形成する結果、BH性が低下するので、その添加は製造技術上無理のない範囲で必要最小限にとどめることが望ましい。この観点から冷延鋼板の場合には上限を0.008%未満とする。Al量が0.008%超では、固溶Nを確保するために全N量を多量に添加せねばならず、製造コストや成形性の点で不利である。0.005%未満がより好ましく、0.003%未満がさらに好ましい上限である。
【0022】
Nは本発明において重要である。すなわち、本発明においては、主としてNによって高BH性を達成するものである。したがって、0.001%以上の添加が必須である。一方でNが多すぎると常温遅時効性を確保するために過剰のCrを添加しなくてはならなくなったり、加工性が劣化したりするので0.005%を上限値とする。より好ましくは、0.001〜0.004%である。
【0023】
さらに、NはAlと結合してAlNを形成しやすいので、BHに寄与するNを確保するために、N−0.52Al>0を満たすことが好ましい。より好ましくは、N−0.52Al>0.0005%とする。この式は化学量論的にAlよりもN量が多いことが必要条件であることから決められたものである。
【0024】
Moは主に固溶強化元素として0.001%以上含有しても良いこととした。また、多量添加では炭窒化物形成による強化も期待できる半面、延性劣化が著しいため上限を1.0%とした。
【0025】
VはCrの存在下で添加すると常温遅時効性の確保に有効に作用するため、0.001%以上添加することが好ましい。一方、下記のZr,Ce,Ti,Nb,Mgと合わせ、これらの1種又は2種以上の合計で0.02%超の添加は窒化物の形成を助長するのでこれを上限とする。
【0026】
Zr,Ce,Ti,Nb,Mgは脱酸元素として有効で、かつ溶鋼中で浮上しにくいために鋼中に酸化物として残存しやすいので、CrやNの偏析サイトとして有効に働く。また、NbやTiには加工性を向上せしめる効果があることは広く知られているので、単独添加の場合それぞれ0.001%以上添加することが好ましい。しかし、添加量が多すぎると窒化物を形成し、固溶Nの確保が困難となるので、前記のVを含めこれらの1種又は2種類以上添加する際も合計で0.02%以下とする。
【0027】
固溶C量は0.0020%以下とすることが好ましい。本発明においては、主としてNによって高BH性と常温遅時効性とを確保するので、固溶C量が多すぎると常温遅時効性を確保することが困難となる。固溶Cは0.0015%未満とすることがより好ましい。固溶C量の調整は、全C量を上述の上限以下とすることによって行っても良いし、巻取温度や過時効処理条件によって所定のレベルまで低減しても良い。
【0028】
固溶Nは合計で0.0005〜0.004%とすることが好ましい。ここで固溶Nとは単独でFe中に存在するNだけでなく、Cr,Mo,V,Mn,Si,Pなどの置換型固溶元素とペアやクラスターを形成するNも含む。固溶N量は、全N量からAlN、NbN、VN、TiN、BN、ZrNなどの化合物として存在するN量(抽出残査の化学分析から定量)を差し引いた値から求めることができる。また、内部摩擦法やFIM(Field Ion Microscopy)によって求めても良い。固溶Nが0.0005%未満では十分なBHを得ることができない。また、0.004%を超えてもBH性は向上するが、常温遅時効性を得ることが困難となる。より好ましくは、0.0008〜0.0022%である。
【0029】
Caは、脱酸元素として有用であるほか、硫化物の形態制御にも効果を奏するので、0.0005〜0.01%の範囲で添加しても良い。0.0005%未満では効果が十分でなく、0.01%超添加すると加工性が劣化するのでこの範囲とする。
【0030】
Bは2次加工脆化の防止に有効であるので必要に応じて添加する。添加量が0.0001%未満では効果がほとんどなく、0.0015%を超えて添加しても効果が飽和するだけでなく、BNが形成され易くなり、固溶Nを確保することが困難となる。0.0001〜0.0004%がより望ましい範囲である。
【0031】
これらを主成分とする鋼に機械的強度の増加や疲労特性向上などのため、Sn,Cu,Ni,Co,ZnおよびWの1種又は2種以上を合計で0.001〜1%含有しても構わない。
【0032】
本発明によって得られる熱延鋼板の組織は、フェライトを面積率最大の相とし、炭化物、窒化物、硫化物等の析出相を除くとフェライト100%(フェライト単層組織)からなることが好ましい。本発明においてはフェライトが100%であると、最も良好な延性およびBHと常温遅時効性とのバランスを得ることが可能である。ただし、鋼の強度等の要求特性を満たすためにベイナイトまたはアシキュラーフェライトを混在させても良い。フェライトの平均結晶粒径は8μm以上であることが望ましい。これによって良好な成形性が確保されるからである。10μm超であればより好ましい。上限は特に設けないが、結晶粒径が大きすぎるとプレス後に肌荒れなどが生じやすいので50μm未満であることが望ましい。
【0033】
次に、製造条件の限定理由について述べる。
【0034】
熱間圧延に供するスラブは特に限定するものではない。すなわち、連続鋳造スラブや薄スラブキャスターなどで製造したものであればよい。また、鋳造後に直ちに熱間圧延を行う連続鋳造−直接圧延(CC−DR)のようなプロセスにも適合する。
【0035】
熱延鋼板を最終製品とする場合には以下のように製造条件を限定する必要がある。すなわち、熱延の仕上げ温度は、(Ar3−100)℃以上とする。(Ar3−100)℃未満では、加工性を確保するのが困難であったり板厚精度の問題を生じたりする。Ar3点以上がより好ましい範囲である。仕上げ温度の上限は特に定めることなく本発明の効果を得ることができるが、r値を確保するためには1000℃以下とすることが好ましい。
【0036】
なお、熱延の加熱温度は特に限定するものではないが、固溶Nを確保するために溶解させる必要のある場合には、1150℃以上とすることが望ましい。
【0037】
熱延後は熱間圧延終了温度から少なくとも600℃までは、平均冷却速度が10℃/s以上となるように冷却する必要がある。これによって常温遅時効性が向上する。冷却速度が30℃/s以上で在れば、BH性と耐常温時効性に対してより一層好ましい。平均冷却速度の上限は特に定めないが、あまり高すぎると組織が不均一になりやすいので1000℃/s以下とすることが好ましい。
【0038】
巻取温度は、750℃以下とする。下限は特に設けないが、良好な常温遅時効性を得るためには200℃以上とすることが好ましい。
【0039】
熱延後は必要に応じて酸洗し、その後インラインまたはオフラインで圧下率10%以下のスキンパスまたは圧下率40%程度までの冷間圧延を施しても構わない。
【0040】
つぎに冷延板を最終製品とする場合の製造条件について示す。
【0041】
熱延の仕上げ温度は製品板の加工性を確保するという観点から(Ar3−100)℃以上とする必要がある。仕上げ温度の上限は熱延板と同様に、1000℃以下とすることが好ましい。
【0042】
冷間圧延の圧下率は95%以下とする。95%超とするのは設備への負荷が過大となるだけでなく、製品の機械的性質の異方性が大きくなる。好ましくは、86%以下である。圧下率の下限は特に定めないが、加工性を確保するためには30%以上とすることが好ましい。
【0043】
焼鈍は、最高到達温度が600℃〜1100℃とする。焼鈍温度が600℃未満では、再結晶が完了せず、加工性が劣悪となる。一方、焼鈍温度が1100℃超では、組織が粗大化したり、加工性の低下を招く。650〜900℃がより好ましい範囲である。
【0044】
焼鈍後の冷却は、本発明において重要である。すなわち、焼鈍後の600℃から450℃以下までの冷却速度を10℃/s以上とし、さらに300℃から100℃までの平均冷却速度を15℃/s以下とすることで高BH性と常温遅時効性とを兼備した鋼板を製造することが可能となる。450℃までの冷却速度は30℃/s以上さらには50℃/s以上とすることがより一層好ましく、300℃から100℃までの平均冷却速度は10℃/s以下とすることはより好ましい。ただし、過時効処理を施す場合にはこの限りではない。450℃までの冷却速度の上限は特に定めないが、板形状を均一にするためには200℃/s以下とすることが好ましく、300℃から100℃までの平均冷却速度の下限も特に定めないが、生産性を確保するために3℃/s以上とすることが好ましい。
【0045】
冷却後の過時効処理は常温遅時効性を向上せしめるのに有効である。このためには、過時効温度を150〜450℃とするのが良く、時間は120秒以上とする。過時効処理時間の上限は特に定めないが、長すぎると生産性を低下させるので1000秒以下とすることが好ましい。
【0046】
一方、溶融亜鉛メッキを施す場合には、焼鈍後、600℃以下の亜鉛メッキ浴温度までの平均冷却速度を5℃/s以上とする。この場合にも高BH性と常温遅時効性とをさらに向上させるためには10℃/s以上さらには20℃/s以上とすることが好ましい。
【0047】
平均冷却速度の上限は特に定めないが、良好な板形状を保つためには200℃/s以下とすることが好ましい。
【0048】
その後、Zn−Fe合金化処理を必要とする場合には460℃〜550℃の範囲に1秒以上再加熱する。加熱時間の上限は特に定めないが、生産性確保の観点から40秒以下とすることが好ましい。
【0049】
その後、300℃から100℃以下までの平均冷却速度は15℃/s以下とする。平均冷却速度の下限は特に定めないが、生産性確保の観点から3℃/s以上とすることが好ましい。
【0050】
これらの条件が常温遅時効性の向上に好適であることの理由は必ずしも明らかではないが、酸化物の周辺にCrとNが偏析することを助長しているものと推測される。
【0051】
調質圧延は、常温遅時効性のさらなる向上、また、形状強制のために圧下率3%以下の範囲で行うのがよい。3%を超えると降伏強度が高くなったり、設備の負荷が大きくなるのでこれを上限とする。
【0052】
本発明によって得られる冷延鋼板の組織は、フェライトを面積率最大の相とし、炭化物、窒化物、硫化物等の析出相を除くとフェライト100%(フェライト単層組織)からなることが好ましい。本発明においてはフェライトが100%であると、最も良好な延性およびBHと常温遅時効性とのバランスを得ることが可能である。ただし鋼の強度等の要求特性を満たすためにベイナイト、アシキュラーフェライト、マルテンサイトを混在させても良い。フェライトの平均結晶粒径は8μm以上であることが好ましい。これによって延性や深絞り性等の成形性に優れた鋼板を得ることができる。10μm超であればなお好ましい。上限は特に設けないが、結晶粒径が大きすぎるとプレス後に肌荒れなどが生じやすいので50μm未満であることが望ましい。
【0053】
本発明によって得られる鋼板は、BH170が45MPa以上、BH160およびBH150がいずれも40MPa以上である。BH170が60MPa以上、BH160およびBH150が50MPa以上がより好ましい範囲である。BHの上限は特に限定しないが、BH170が140MPa、BH160およびBH150が125MPaを超えると耐常温時効性を確保することが困難となる。なお、BH170とは、2%引張変形後170℃にて20分間の熱処理を施すことによって、BH160は2%引張変形後160℃にて10分間の熱処理を施すことによって、さらにBH150は2%引張変形後150℃にて10分間の熱処理で評価されるBHを表す。
【0054】
常温遅時効性は人工時効後の降伏点伸びによって評価される。本発明によって得られる鋼板は、100℃にて1時間熱処理後の引張試験における降伏点伸びが0.4%以下、さらに好ましくは0.3%以下である。
【0055】
次に本発明を実施例にて説明する。
【0056】
【実施例】
〔実施例1〕
表1の鋼をスラブ加熱温度1200℃、仕上げ温度930℃、巻取り温度650℃で熱間圧延し、3.5mm厚の鋼帯とした。酸洗後、80%の圧下率の冷間圧延を施し0.7mm厚の冷延板とし、ついで連続焼鈍設備にて加熱速度10℃/s、最高到達温度800℃とする焼鈍を行い、その後表2中に示す種々の冷却速度で600℃から450℃の範囲を冷却し、また過時効処理温度も変化させた。なお過時効処理時間は180秒一定とした。300℃から50℃までの冷却速度も変化させた。さらに1.0%の圧下率の調質圧延をし、JIS5号引張試験片を採取しBH、人工時効後の降伏点伸びの測定を行った。
【0057】
結果を表2に示す。これより明らかなとおり、本発明の化学成分を有する鋼を適正な条件で焼鈍した場合には、高BH性と常温遅時効性とを両立することができた。これに対してO量が本発明の範囲よりも少ないと常温遅時効性が劣化し、逆に多すぎると伸びやr値が劣化した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
〔実施例2〕
表1の鋼のうちB,Gをスラブ加熱温度1150℃、仕上げ温度910℃、巻取り温度650℃で熱間圧延し、4.0mm厚の鋼帯とした。酸洗後、80%の圧下率の冷間圧延を施し0.8mm厚の冷延板とし、ついで連続溶融亜鉛メッキ設備にて加熱速度14℃/s、最高到達温度800℃とする焼鈍を行い、600℃以下460℃までを種々の冷却速度で冷却し、460℃の亜鉛浴に浸漬させたのち、15℃/sにて500℃まで再加熱し、15秒間保持を行った。300℃から50℃までの冷却速度も変化させた。その後、さらに0.8%の圧下率の調質圧延をし、JIS5号引張試験片を採取しBH、人工時効後の降伏点伸びの測定を行った。
【0061】
結果を表3に示す。これより明らかなとおり、適正な条件で製造した場合には、高BH性と常温時遅効性とを両立することができた。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は高BH性と常温時効性とを備え、またBHの温度が低温になっても十分なBH量を有する鋼板を提供することが可能となる。
Claims (13)
- 質量%で、C:0.0005〜0.0025%、Si:2.0%以下、Mn:3.0%以下、P:0.15%以下、S:0.015%以下、Cr:0.2〜1.4%、O:0.003〜0.020%、Al:0.008%以下、N:0.001〜0.005%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、2%引張変形後170℃にて20分間の熱処理を施すことによって評価されるBH170が45MPa以上で、かつ2%引張変形後160℃にて10分間の熱処理を施すことによって評価されるBH160、および2%引張変形後150℃にて10分間の熱処理で評価されるBH150がいずれも40MPa以上であることを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、Mo:0.001〜1.0%を含有することを特徴とする請求項1記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、V,Zr,Ce,Ti,Nb,Mgのうち1種または2種以上を合計で0.001〜0.02%含有することを特徴とする請求項1または2記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、固溶C:0.0020%以下、固溶N:0.0005%〜0.004%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、Caを0.0005〜0.01%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、B:0.0001〜0.0015%を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 質量%で、さらに、Sn,Cu,Ni,Co,ZnおよびWの1種又は2種以上を合計で0.001〜1.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- フェライト単相組織からなり、結晶粒径が8μm以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた鋼板。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、熱間圧延終了温度から600℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、ついで750℃以下で巻き取ることを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた熱延鋼板の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃から450℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、さらに300〜100℃の温度域を平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた冷延鋼板の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃から450℃以下まで平均冷却速度10℃/s以上で冷却し、ついで150〜450℃で120秒間以上の過時効処理を行なうことを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた冷延鋼板の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学成分を有するスラブを(Ar3点−100)℃以上で熱間圧延を行い、95%以下の圧下率で冷間圧延を施し、連続溶融亜鉛メッキラインにて最高到達温度が600℃以上1100℃以下となるように焼鈍し、600℃以下亜鉛メッキ浴温度まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却したのち、300℃から100℃以下まで平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
- 600℃以下の鉛メッキ浴温度まで平均冷却速度5℃/s以上で冷却したのち、460〜550℃で1秒以上の熱処理を行い、300℃から100℃以下まで平均冷却速度15℃/s以下で冷却することを特徴とする請求項12記載の塗装焼付硬化性能と常温遅時効性に優れた亜鉛メッキ冷延鋼板の製造方法。
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