JP2004143381A - Water-based ink composition erasable by eraser rubber for written letter and method for producing the same - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an ink composition for a marking pen containing a fiber bundle as an ink occlusion member, effective for preventing the separation/precipitation of pigment in the marking pen mechanism, realizing the stability of the marking pen over a long period and giving a written mark erasable by an erasing rubber. <P>SOLUTION: The water-based ink composition erasable by an erasing rubber for written letter is composed of a pigment having an average particle diameter of 2-30μm, a dispersing agent for the pigment, a polymer flocculent and water. A loosely crosslinked structure is formed between the pigment particles by the polymer flocculent and the pigment is suspended in the aqueous medium in a coagulated state. The ink composition is produced by adding the polymer flocculent to a pigment dispersion composed of the pigment, the dispersing agent and water and stirring the mixture. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びその製造方法に関する。更に詳細には合成フィルム等で被覆された繊維収束体、所謂中綿をインキ吸蔵体として用いる筆記具に適用した場合に、顔料の沈降によるインキ分離や筆記不良を発生させることがなく、且つ消去性も良好な筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、消しゴムによって消去できる水性インキ組成物についていくつかの提案が開示されている。例えば水性インキ組成物中に平均粒径が２〜７μｍの着色剤を用いることにより、紙の繊維の隙間に着色剤が入り込まないようにして消去性を付与されたインキ組成物（例えば、特許文献１参照。）、或いは０℃以下の造膜温度もしくはガラス転移温度を有する樹脂と１〜２０μｍの着色球状微粒子からなる消去性インキは、ＳＢＲ或いはＮＢＲのラテックスを大量にインキ中に配合し、紙面に転写された筆跡が着色剤を包みこんだラテックスの連続皮膜となり、ラテックス皮膜の紙への低接着性を利用して消しゴム消去性を得るものである（例えば、特許文献２参照。）。
【０００３】
【特許文献１】
特開２０００−１０３９９７号公報
【０００４】
【特許文献２】
特開平５−２７９６１４号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
前記特許文献１に開示されたインキ組成物は一般の（非消去性）水性インキ組成物に比較して、着色剤（顔料）の粒径が大きい。従ってインキ中或いは筆記具機構内で着色剤が沈降しやすいために水溶性高分子を大量に配合し、インキの粘度を高く設定しなければならない。このような高粘度インキは、パイプ状のインキ収容管にインキを直接充填し、前記インキ収容管の一端にチップを直接或いは接続部材を介して嵌着したタイプのボールペンには適用できるが、中綿をインキ吸蔵体として用いる構造の筆記具においては、インキが高粘度であるために中綿内でインキが流動せず、チップから十分なインキが吐出されないことから適用は困難であった。
【０００６】
また前記特許文献２に記載されたインキ組成物は消しゴム消去性を得るためにインキ全量に対して２０〜３０重量％（固形分換算）のラテックスが配合されている。そのためインキの粘度が高く、中綿使用の筆記具への適用においては十分なインキ出が得られず、又、高固形分のために水分の蒸発が速く、キャップオフ性能が極端に悪くなる等の問題点があった。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者は消しゴム消去性インキについて鋭意検討した結果、比較的大粒径の顔料を用いても、インキの粘度を過剰に高くさせることなくマーキングペン機構内での顔料の沈降、分離を防止し、長期間にわたる安定性を示し、更に十分な消しゴム消去性を具備する筆記具用消しゴム消去性水性インキ組成物及びその製造方法を完成するに至った。
【０００８】
即ち、本発明は少なくとも平均粒子径が２〜３０μｍの顔料、前記顔料の分散剤、高分子凝集剤及び水を含んでなり、前記高分子凝集剤によって形成される顔料粒子間の緩い橋架け構造により、顔料が水性媒体中に凝集状態にけん濁されてなる筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物を要件とする。また、前記高分子凝集剤が水溶性高分子化合物であること、前記水溶性高分子化合物が性水溶性セルロース誘導体であること、前記分散剤が樹脂エマルジョン単独、或いは樹脂エマルジョンと界面活性剤及び／又は水溶性樹脂との併用であること、前記樹脂エマルジョンがアクリルエマルジョンであること及びインキ組成物全量に対して前記顔料を５乃至２０重量％、前記分散剤を０．１乃至５重量％及び前記高分子凝集剤を０．１乃至１０重量％含んでなり、２０℃における粘度が３乃至５０ｍＰａ・ｓの範囲にあること等を要件とする。
【０００９】
更には前記分散剤により前記顔料が水性媒体中に均一に分散された水性顔料分散液に、前記高分子凝集剤の水溶液を添加して、前記高分子凝集剤によって形成される顔料粒子間の緩い橋架け構造により、顔料を水性媒体中に凝集状態にけん濁させる前記筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物の製造方法を要件とする。
【００１０】
本発明のインキ組成物は紙の繊維の隙間に入り込み難い、比較的大粒径の顔料を分散剤により水性媒体中に分散させた水性顔料分散液に、高分子凝集剤を添加することにより顔料間に緩い橋架け構造を形成させたことを特徴とする。
この種のインキは比較的低粘度に設定された場合においても、前記橋架け構造により、中綿の繊維間に形成された毛細管の中に保持されている状態で、顔料の分散状態が高度に安定に保たれ、従来の低粘度顔料分散型インキで発生しがちであった顔料の沈降、分離が有効に防止される。
【００１１】
【発明の実施の形態】
本発明は着色剤として２〜３０μｍの範囲の平均粒子径を有する顔料を用いるが、従来から印刷インキ、塗料或いは筆記具用インキに用いられている、アゾ系、アンスラキノン系、縮合ポリアゾ系、チオインジゴ系、フタロシアニン系等の有機顔料、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄等の無機顔料、或いは金属光沢顔料、蛍光顔料、着色樹脂粒子、蓄光顔料等を使用することができる。
前記顔料の平均粒子径が２μｍ未満では紙の繊維の間隙に入り込み、消しゴムで擦過しても完全に消去することはできない。又、平均粒子径が３０μｍを超えると中綿及びペン体におけるインキの流動性が阻害され、十分な濃度の筆跡が得られない。平均粒子径は前記範囲が好ましいが３〜２０μｍの範囲にあることがより好ましい。
また、前記顔料はそれぞれの着色力等の特性によって配合量が調節されるが、インキ組成物全量に対して５乃至２０重量％の範囲で添加される。
【００１２】
前記顔料を水性媒体中に安定に分散させるために、分散剤が配合される。前記分散剤は、顔料の表面に吸着して水中で保護コロイドとして作用するものであり、各種界面活性剤や水溶性高分子等が用いられる。
前記界面活性剤としてはＨＬＢ値が８乃至１５のポリオキシアルキレン高級脂肪アルコールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、オキシエチレンーオキシプロピレンブロック共重合物等の非イオン活性剤、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキル硫酸塩、ナフタレン−ホルムアルデヒド縮合物のスルホン酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等のアニオン活性剤或いは酢酸ベタイン系、イミダゾリン系等の両性活性剤が例示できる。
【００１３】
前記水溶性高分子としてはポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体、マレイン酸樹脂、マレイン酸共重合体等が挙げられる。また、アクリルエマルジョン等の樹脂エマルジョンも分散剤として使用でき、特にアクリルエマルジョンの場合は高分子凝集剤によって強固な凝集体になることがなく、適度な紙面への定着性（耐擦過性）を有し、前記水溶性高分子よりも良好な消去性が得られた。なかでもマイクロエマルジョンに分類される平均粒子径が０．３μｍ以下であるアクリルエマルジョンが本発明の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物に用いられる分散剤としては最適である。
尚、前記アクリルエマルジョンは、予めアクリルエマルジョン或いは他の分散剤で顔料分散液を調製し、高分子分散剤によって緩い橋架け構造が形成された後に添加しても分散性やインキの浸透性の向上が認められた。
【００１４】
高分子凝集剤は、分子の一部が前記顔料粒子に吸着し、更に前記高分子凝集剤の他の一部が他の顔料粒子に吸着した状態の橋架け粒子間相互作用を生起させるものである。この橋架け構造を発現させるために前記高分子凝集剤は線状の広がりを有する高分子であり、更に顔料粒子表面への吸着能が必要となる。
一方、本発明のインキ組成物において前記高分子凝集剤の種類、配合量はインキの粘度を決定する大きな要因となる。一般にマーキングペン用インキは２５℃における粘度が３乃至５０ｍＰａ・ｓの範囲にあることがペン体からのスムーズなインキ出性能を得るための条件である。インキ粘度は前記範囲にあることが好ましいが、４乃至４０ｍＰａ・ｓの範囲にあることがより好ましく、４乃至３０ｍＰａ・ｓの範囲にあることが更に好ましい。
【００１５】
前記粘度範囲を満足する添加量で前記顔料間の橋架け粒子間相互作用を生起させる高分子凝集剤としてはアラビアガム、トラガカントガム、キサンタンガム、レオザン、デキストリン、プルラン等の多糖類、カゼイン、ゼラチン等の蛋白質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アルギン酸誘導体等が挙げられるが、本発明の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物には前記セルロース誘導体が最も好適に用いられる。
前記高分子凝集剤は前記粘度範囲を満足するように配合量が決定されるが、インキ組成物全量に対して、０．１乃至１０重量％の範囲で添加される。
【００１６】
前記消しゴム消去性インキにより形成された筆跡は消しゴムで容易に消去できるが、筆記線が他の紙或いは指等による擦過によって消去されたり筆跡がうすくならない程度の皮膜強度が要求される。そのために消去性を損なわず、過度にインキ粘度を上げない範囲でポリウレタン、ポリ酢酸ビニル及びその共重合体、ポリブダジエンラテックス、スチレン・ブタジエンラテックス、アクリロニトリル・ブタジエンラテックス、等の水溶性樹脂或いは水性樹脂エマルジョン等を配合してもよい。
【００１７】
前記構成成分の他にペン先での水分蒸発を抑制し、キャップオフによる筆記不良現象発生を遅延させる目的でグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、低分子ポリエチレングリコール等のグリコール類及びそれらの低級アルキルエーテル、或いは２−ピロリドン、Ｎ−ビニルピロリドン、尿素及びその誘導体、単糖から２０糖までの直鎖及び側鎖を持つ糖類及び還元糖類及び糖アルコール等の保湿剤をインキ全量に対して５〜３０重量％配合してもよい。
その他必要に応じて従来から水性インキの原料として公知の防腐剤、防錆剤、ｐＨ調整剤等を添加することもできる。
【００１８】
本発明の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物は、所定量の水、分散剤、必要に応じて保湿剤を混合した中に顔料を添加し、ディスパーで１０分間攪拌した後、凝集剤又は凝集剤の水溶液を投入してプロペラ攪拌機で１０分間攪拌する。必要に応じてその他の添加剤を添加して更に１０分間攪拌することにより得られる。
【００１９】
【実施例】
本発明を更に詳細に説明するために実施例及び比較例の組成及びインキ粘度を下記表１及び下記表２に示す。各表中の数字は重量部を表わし、粘度値は温度２５℃においてＥＬ型粘度計を用いて１０回転で測定した。尚、本発明はこれら実施例によってなんら限定されるものではない。
【００２０】
【表１】

【００２１】
【表２】

【００２２】
表中の原料を以下に説明する。
顔料Ａ：ＦＺ６０１４〔シンロイヒ（株）製・蛍光橙色顔料、分級により平均粒子径を５μｍに調整した〕
顔料Ｂ：ＦＺ６０３７〔シンロイヒ（株）製・蛍光桃色顔料、分級により平均粒子径を６μｍに調整した〕
顔料Ｃ：アートパールＣ８００〔根上工業（株）製・架橋ウレタン着色ビーズ（黒色）、平均粒子径約６μｍ〕
顔料Ｄ：ＳＷ−１７〔シンロイヒ（株）製・蛍光橙色顔料水分散体（顔料分・４２％）、平均粒子径１μｍ以下〕
顔料Ｅ：ルミコールＫＮＷ３６０７　〔日本蛍光（株）製・蛍光橙色顔料水分散体（顔料分・３５％）、平均粒子径０．１μｍ〕
分散剤Ｆ：サルコシンＬＮ３０〔日光ケミカルズ（株）製・活性剤〕
分散剤Ｇ：ジョンクリル７８０〔ジョンソンポリマー（株）製・アクリルエマルジョン、固形分４８％、平均粒径０．１μｍ〕
分散剤Ｈ：ジョンクリル７００１〔ジョンソンポリマー（株）製・アクリルエマルジョン、固形分４２％、平均粒径０．０８μｍ〕
凝集剤Ｉ：セロゲン５Ａ〔第一工業製薬（株）製・カルボキシメチルセルロース〕
凝集剤Ｊ：セロサイズＷＰ０９Ｌ〔ユニオンカーバイド社製・ヒドロキシエチルセルロース〕
樹脂Ｋ：Ｎｉｐｏｌ　ＬＸ１５７７〔日本ゼオン（株）製・ＮＢＲラテックス
〕樹脂Ｌ：Ｎｉｐｏｌ　ＬＸ８７４〔日本ゼオン（株）製・アクリレートラテックス〕
樹脂Ｌ：Ｎｉｐｏｌ　ＬＸ１１０〔日本ゼオン（株）製・ＳＢＲラテックス〕
保湿剤Ｎ：グリセリン
保湿剤Ｏ：エチレングリコール
防腐剤Ｐ：プロキセル　ＸＬ−２〔ゼネカ（株）製・１，２ベンズイソチアゾリン−３−オン〕
実施例インキ及び比較例１及び７のインキは前述のインキ調製方法によって得られた。また、比較例２乃至６のインキはすべての原料を混合し、プロペラ攪拌機で３０分間攪拌することにより得られた。
【００２３】
得られた実施例及び比較例インキを、ポリエステルフィルムで被覆したポリエステル繊維収束体をインキ吸蔵体とし、ポリエステル繊維を樹脂で結着したペン体を備えたマーキングペンに充填し、性能試験用試料として、以下の比較試験を実施した。
（正倒立安定性試験）
正常に筆記できることを確認した試料マーキングペンを、ペン先上向き（正立）状態で７日間放置した後筆記し、放置前後の筆跡の濃度を目視で比較した。
（消しゴム消去性試験）
紙に筆記した筆跡を消しゴムで消去し、筆跡の残り具合を目視で判定した。
（キャップオフ性試験）
キャップを外した試料マーキングペンを、室内で横置放置し、３０分後に原稿用紙に「正」の文字を１行（２０文字）筆記し、正常に筆記が始まるまでの文字数を調べた。
上記の試験結果を表にまとめた。
【００２４】
【表３】

【００２５】
それぞれの試験の判定基準は以下の通り。
（正倒立安定性試験）
○：初期と放置後の筆跡に変化がない。
△：放置後の筆跡がやや淡色化している。
×：放置後の筆跡が明らかに淡色化している。
（消しゴム消去性試験）
○：筆跡が完全に消去された。
△：筆跡が薄くなるがやや残る。
×：筆跡が消去できずほとんど変化がない。
（キャップオフ性試験）
○：一文字目から正常に筆記できる。
△：２０文字以内に正常の筆跡に戻る。
×：２０文字以上かすれる或いは筆記できない。
【００２６】
【発明の効果】
本発明の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物は、水性媒体中で高分子凝集剤による顔料間の緩い橋架け構造が形成されたことを特徴とする。前記橋架け構造により繊維収束体からなるインキ吸蔵体、所謂中綿に保持されたインキ中で前記繊維により形成された毛細管中で顔料分散状態が高度に安定に保たれるため、マーキングペン機構内での顔料の沈降、分離が防止される。
また、前記顔料の平均粒子径が２〜３０μｍと比較的大きいため、紙の繊維の間隙に入り込みにくく、前記橋架け構造との相乗効果により顕著な消しゴム消去性を具備したインキ組成物を提供できる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a writing eraser erasable aqueous ink composition and a method for producing the same. More specifically, when applied to a writing instrument using a fiber converging body coated with a synthetic film or the like, a so-called batting as an ink occluding body, ink separation due to sedimentation of the pigment and writing failure do not occur, and erasability is also improved. The present invention relates to a good writing eraser-erasable aqueous ink composition for writing and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Heretofore, several proposals have been disclosed for aqueous ink compositions that can be erased by an eraser. For example, by using a colorant having an average particle diameter of 2 to 7 μm in an aqueous ink composition, the ink composition is provided with erasability by preventing the colorant from entering the gaps of paper fibers (for example, Patent Document 1). 1) or an erasable ink comprising a resin having a film-forming temperature or a glass transition temperature of 0 ° C. or lower and colored spherical fine particles of 1 to 20 μm is prepared by blending a large amount of a latex of SBR or NBR into the ink. The handwriting transferred to the film becomes a continuous film of latex wrapping the colorant, and obtains eraser erasability by utilizing the low adhesiveness of the latex film to paper (for example, see Patent Document 2).
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2000-103997 A
[Patent Document 2]
JP-A-5-279614 [0005]
[Problems to be solved by the invention]
The ink composition disclosed in Patent Document 1 has a larger particle size of a colorant (pigment) than a general (non-erasable) aqueous ink composition. Therefore, since the colorant tends to settle in the ink or in the writing instrument mechanism, a large amount of a water-soluble polymer must be blended and the viscosity of the ink must be set high. Such a high-viscosity ink can be applied to a ball-point pen of a type in which a pipe-shaped ink storage tube is directly filled with ink and a chip is fitted to one end of the ink storage tube directly or via a connecting member. It has been difficult to apply a writing instrument having a structure in which the ink is used as an ink occluding body because the ink has a high viscosity so that the ink does not flow in the batting and a sufficient amount of ink is not discharged from the chip.
[0006]
The ink composition described in Patent Document 2 contains 20 to 30% by weight (in terms of solid content) of latex based on the total amount of the ink in order to obtain eraser erasability. As a result, the viscosity of the ink is high, and when applied to a writing instrument using batting, sufficient ink cannot be obtained, and the high solid content causes rapid evaporation of water, resulting in extremely poor cap-off performance. There was a point.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies on the eraser erasable ink, and have found that even when using a pigment having a relatively large particle size, sedimentation and separation of the pigment in the marking pen mechanism are prevented without excessively increasing the viscosity of the ink. Thus, an eraser-erasable water-based ink composition for a writing instrument, which exhibits long-term stability and has a sufficient eraser-erasability, and a method for producing the same have been completed.
[0008]
That is, the present invention comprises at least a pigment having an average particle diameter of 2 to 30 μm, a dispersant for the pigment, a polymer flocculant and water, and a loose bridging structure between the pigment particles formed by the polymer flocculant. Thus, a writing eraser-erasable aqueous ink composition in which a pigment is suspended in an agglomerated state in an aqueous medium is required. Further, the polymer coagulant is a water-soluble polymer compound, the water-soluble polymer compound is a water-soluble cellulose derivative, and the dispersant is a resin emulsion alone, or a resin emulsion and a surfactant and / or Or the combination with a water-soluble resin, the resin emulsion is an acrylic emulsion, and the pigment is 5 to 20% by weight, the dispersant is 0.1 to 5% by weight, and It is required that the composition contains 0.1 to 10% by weight of a polymer coagulant and has a viscosity at 20 ° C. of 3 to 50 mPa · s.
[0009]
Further, to the aqueous pigment dispersion in which the pigment is uniformly dispersed in an aqueous medium by the dispersant, an aqueous solution of the polymer flocculant is added, and the looseness between the pigment particles formed by the polymer flocculant is reduced. A method for producing the writing eraser-erasable aqueous ink composition for suspending a pigment in an agglomerated state in an aqueous medium by a bridge structure is a requirement.
[0010]
The ink composition of the present invention is hardly penetrated into the interstices of paper fibers, and is obtained by adding a polymer flocculant to an aqueous pigment dispersion in which a pigment having a relatively large particle diameter is dispersed in an aqueous medium by a dispersant. A loose bridging structure is formed between them.
Even if this type of ink is set to have a relatively low viscosity, the dispersed state of the pigment is highly stable while being held in the capillary formed between the batting fibers by the bridging structure. And sedimentation and separation of the pigment, which tend to occur in the conventional low-viscosity pigment-dispersed ink, are effectively prevented.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, a pigment having an average particle diameter in the range of 2 to 30 μm is used as a colorant. However, azo-based, anthraquinone-based, condensed polyazo-based, and thioindigo conventionally used in printing inks, paints, and inks for writing instruments are used. And phthalocyanine-based organic pigments, inorganic pigments such as carbon black, titanium oxide and iron oxide, metallic luster pigments, fluorescent pigments, colored resin particles, phosphorescent pigments, and the like.
If the average particle size of the pigment is less than 2 μm, the pigment enters the gap between the fibers of the paper and cannot be completely erased even by rubbing with an eraser. On the other hand, if the average particle size exceeds 30 μm, the fluidity of the ink in the batting and the pen body is impaired, and handwriting with a sufficient density cannot be obtained. The average particle size is preferably in the above range, but is more preferably in the range of 3 to 20 μm.
The amount of the pigment is adjusted depending on the characteristics such as tinting strength, but is added in the range of 5 to 20% by weight based on the total amount of the ink composition.
[0012]
In order to stably disperse the pigment in an aqueous medium, a dispersant is blended. The dispersant adsorbs on the surface of the pigment and acts as a protective colloid in water, and various surfactants and water-soluble polymers are used.
Nonionic surfactants such as polyoxyalkylene higher fatty alcohol ether having an HLB value of 8 to 15, polyoxyalkylene alkylphenol ether, polyoxyalkylene higher fatty acid ester, and oxyethylene-oxypropylene block copolymer as the surfactant, Anionic activators such as alkyl ether carboxylate, alkyl sulfate, sulfonate of naphthalene-formaldehyde condensate, alkyl phosphate, polyoxyethylene alkyl ether phosphate, etc .; and amphoteric activators such as betaine acetate type and imidazoline type. Can be illustrated.
[0013]
Examples of the water-soluble polymer include polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl alcohol, polyacrylic acid, acrylic acid copolymer, maleic acid resin, and maleic acid copolymer. A resin emulsion such as an acrylic emulsion can also be used as a dispersing agent. In the case of an acrylic emulsion in particular, a polymer flocculant does not form a strong agglomerate and has an appropriate fixing property to paper (abrasion resistance). However, better erasability than the water-soluble polymer was obtained. Among them, an acrylic emulsion classified as a microemulsion and having an average particle diameter of 0.3 μm or less is the most suitable as a dispersant used in the aqueous eraser-erasable aqueous ink composition of the present invention.
In addition, even if the acrylic emulsion is prepared in advance by preparing a pigment dispersion with an acrylic emulsion or another dispersant and forming a loose crosslinked structure with a polymer dispersant, the dispersibility and ink permeability can be improved. Was observed.
[0014]
The polymer flocculant causes a cross-particle interaction in a state where a part of the molecule is adsorbed to the pigment particles and further another part of the polymer flocculant is adsorbed to other pigment particles. is there. In order to exhibit this bridge structure, the polymer flocculant is a polymer having a linear spread, and further requires an ability to adsorb to the surface of the pigment particles.
On the other hand, in the ink composition of the present invention, the type and amount of the polymer flocculant are important factors that determine the viscosity of the ink. In general, the viscosity of a marking pen ink at 25 ° C. is in the range of 3 to 50 mPa · s, which is a condition for obtaining smooth ink ejection performance from the pen body. The ink viscosity is preferably in the above range, but is more preferably in the range of 4 to 40 mPa · s, and still more preferably in the range of 4 to 30 mPa · s.
[0015]
Examples of the polymer flocculant that causes the interaction between the crosslinked particles between the pigments in an amount that satisfies the viscosity range include gum arabic, tragacanth gum, xanthan gum, leozan, dextrin, polysaccharides such as pullulan, casein, gelatin, and the like. Protein, cellulose derivatives such as methylcellulose, hydroxyethylcellulose, hydroxypropylcellulose and carboxymethylcellulose, ethylene-propylene copolymer, polyvinyl alcohol, polyvinylpyrrolidone, polyacrylic acid, styrene-acrylic acid copolymer, styrene-maleic acid copolymer And an alginic acid derivative. The cellulose derivative is most preferably used in the aqueous eraser-erasable aqueous ink composition for writing of the present invention.
The amount of the polymer coagulant is determined so as to satisfy the viscosity range, but is added in the range of 0.1 to 10% by weight based on the total amount of the ink composition.
[0016]
Handwriting formed with the eraser-erasable ink can be easily erased with an eraser, but the film strength is required to such an extent that the writing line is not erased by rubbing with other paper or a finger or the handwriting becomes thin. Therefore, water-soluble resins or water-soluble resins such as polyurethane, polyvinyl acetate and its copolymer, polybutadiene latex, styrene-butadiene latex, acrylonitrile-butadiene latex, etc. within a range not to impair erasability and excessively increase the ink viscosity. An emulsion or the like may be blended.
[0017]
Glycerin, ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, glycols such as low molecular weight polyethylene glycol and their lower grades for the purpose of suppressing water evaporation at the pen tip and delaying the occurrence of poor writing due to cap-off in addition to the above constituent components A humectant such as alkyl ether, 2-pyrrolidone, N-vinylpyrrolidone, urea and its derivatives, saccharides having a linear chain and a side chain from monosaccharide to 20 saccharides, reducing saccharides and sugar alcohols is added to the total amount of the ink. -30% by weight.
In addition, if necessary, a preservative, a rust preventive, a pH adjuster, and the like which are conventionally known as a raw material of the aqueous ink can be added.
[0018]
The writing eraser-erasable aqueous ink composition of the present invention is obtained by adding a pigment to a mixture of a predetermined amount of water, a dispersant and, if necessary, a humectant, stirring the mixture for 10 minutes with a disper, and then using a flocculant or a flocculant. An aqueous solution of the agent is charged and stirred with a propeller stirrer for 10 minutes. It can be obtained by adding other additives as needed and stirring for another 10 minutes.
[0019]
【Example】
In order to explain the present invention in more detail, the compositions and ink viscosities of Examples and Comparative Examples are shown in Tables 1 and 2 below. The numbers in each table represent parts by weight, and the viscosity values were measured at a temperature of 25 ° C. using an EL viscometer at 10 rotations. Note that the present invention is not limited by these examples.
[0020]
[Table 1]

[0021]
[Table 2]

[0022]
The raw materials in the table are described below.
Pigment A: FZ6014 [Shinroihi Co., Ltd., fluorescent orange pigment, average particle size adjusted to 5 μm by classification]
Pigment B: FZ6037 [Shinroihi Co., Ltd., fluorescent pink pigment, average particle diameter adjusted to 6 μm by classification]
Pigment C: Art Pearl C800 [manufactured by Negami Kogyo Co., Ltd., crosslinked urethane colored beads (black), average particle diameter of about 6 μm]
Pigment D: SW-17 [Fluorescent orange pigment aqueous dispersion (pigment content: 42%), manufactured by Shinloich Co., Ltd., average particle size 1 μm or less]
Pigment E: Lumicoll KNW3607 [manufactured by Nippon Fluorescence Co., Ltd., fluorescent orange pigment aqueous dispersion (pigment content: 35%), average particle size 0.1 μm]
Dispersant F: Sarcosine LN30 [Activator manufactured by Nikko Chemicals Co., Ltd.]
Dispersant G: Joncryl 780 [manufactured by Johnson Polymer Co., Ltd., acrylic emulsion, solid content 48%, average particle size 0.1 μm]
Dispersant H: John Krill 7001 [Acrylic emulsion manufactured by Johnson Polymer Co., Ltd., solid content 42%, average particle size 0.08 μm]
Coagulant I: Cellogen 5A [Carboxymethylcellulose manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.]
Coagulant J: Cellosize WP09L [hydroxyethyl cellulose manufactured by Union Carbide Co.]
Resin K: Nipol LX1577 [NBR latex manufactured by Zeon Corporation] Resin L: Nipol LX874 [acrylate latex manufactured by Zeon Corporation]
Resin L: Nipol LX110 [SBR latex manufactured by Zeon Corporation]
Humectant N: Glycerin humectant O: Ethylene glycol preservative P: Proxel XL-2 [1,2 Benzisothiazolin-3-one manufactured by Zeneca Corporation]
Example inks and inks of Comparative Examples 1 and 7 were obtained by the above-described ink preparation method. The inks of Comparative Examples 2 to 6 were obtained by mixing all the raw materials and stirring the mixture for 30 minutes with a propeller stirrer.
[0023]
The obtained inks of Examples and Comparative Examples, a polyester fiber converging body coated with a polyester film was used as an ink occluding body, and filled into a marking pen provided with a pen body in which polyester fibers were bound with a resin, as a performance test sample. The following comparative tests were performed.
(Inverted stability test)
The sample marking pen, which was confirmed to be able to be written normally, was left standing for 7 days in an upright (erect) state of the pen tip, and was written. The density of the handwriting before and after the standing was visually compared.
(Eraser erasure test)
The handwriting written on the paper was erased with an eraser, and the remaining state of the handwriting was visually judged.
(Cap-off test)
The sample marking pen with the cap removed was left horizontally in the room, and after 30 minutes, one line (20 characters) of a "positive" character was written on the manuscript paper, and the number of characters until writing started normally was examined.
The above test results are summarized in a table.
[0024]
[Table 3]

[0025]
The criteria for each test are as follows.
(Inverted stability test)
：: There is no change in handwriting at the beginning and after leaving.
Δ: Handwriting after standing is slightly faint.
×: Handwriting after standing is clearly lightened.
(Eraser erasure test)
A: Handwriting was completely erased.
Δ: Handwriting is thin but slightly left.
X: Handwriting was not erased and there was almost no change.
(Cap-off test)
：: Writing can be performed normally from the first character.
Δ: Returns to normal handwriting within 20 characters.
×: Faint or more than 20 characters cannot be written.
[0026]
【The invention's effect】
The writing eraser-erasable aqueous ink composition of the present invention is characterized in that a loose bridging structure between pigments is formed in an aqueous medium by a polymer flocculant. Because the bridging structure keeps the pigment dispersion state highly stable in the capillaries formed by the fibers in the ink occluder made of a fiber convergent body, the so-called batting ink, the marking pen mechanism Sedimentation and separation of the pigment are prevented.
Further, since the average particle diameter of the pigment is relatively large as 2 to 30 μm, it is difficult to enter into the gap between the fibers of the paper, and an ink composition having remarkable eraser erasability due to a synergistic effect with the bridging structure can be provided. .

Claims (7)

少なくとも平均粒子径が２〜３０μｍの顔料、前記顔料の分散剤、高分子凝集剤及び水を含んでなり、前記高分子凝集剤によって形成される顔料粒子間の緩い橋架け構造により、顔料が水性媒体中に凝集状態にけん濁されてなることを特徴とする筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。A pigment having at least an average particle diameter of 2 to 30 μm, a dispersant for the pigment, a polymer flocculant and water, and a loose bridging structure between the pigment particles formed by the polymer flocculant, makes the pigment aqueous. A writing eraser-erasable aqueous ink composition which is suspended in a medium in an agglomerated state. 前記高分子凝集剤が水溶性高分子化合物であることを特徴とする請求項１に記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。2. The aqueous ink composition according to claim 1, wherein the polymer coagulant is a water-soluble polymer compound. 前記水溶性高分子化合物が水溶性セルロース誘導体であることを特徴とする請求項２に記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。The water-soluble ink composition according to claim 2, wherein the water-soluble polymer compound is a water-soluble cellulose derivative. 前記分散剤が樹脂エマルジョン単独、或いは樹脂エマルジョンと界面活性剤及び／又は水溶性樹脂との併用であることを特徴とする請求項１に記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。2. The eraser-erasable aqueous ink composition for writing according to claim 1, wherein the dispersant is a resin emulsion alone or a combination of a resin emulsion and a surfactant and / or a water-soluble resin. 前記樹脂エマルジョンがアクリルエマルジョンであることを特徴とする請求項４に記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。The water-based ink composition according to claim 4, wherein the resin emulsion is an acrylic emulsion. インキ組成物全量に対して前記顔料を５乃至２０重量％、前記分散剤を０．１乃至５重量％及び前記高分子凝集剤を０．１乃至１０重量％含んでなり、２５℃における粘度が３乃至５０ｍＰａ・ｓの範囲にあることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物。It comprises 5 to 20% by weight of the pigment, 0.1 to 5% by weight of the dispersant and 0.1 to 10% by weight of the polymer flocculant based on the total amount of the ink composition, and has a viscosity at 25 ° C. The eraser-erasable aqueous ink composition for writing according to any one of claims 1 to 5, wherein the aqueous ink composition is in a range of 3 to 50 mPa · s. 前記分散剤により前記顔料が水性媒体中に均一に分散された水性顔料分散液に、前記高分子凝集剤の水溶液を添加して、前記高分子凝集剤によって形成される顔料粒子間の緩い橋架け構造により、顔料を水性媒体中に凝集状態にけん濁させてなることを特徴とする請求項１乃至６のいずれかに記載の筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物の製造方法。To the aqueous pigment dispersion in which the pigment is uniformly dispersed in an aqueous medium by the dispersant, an aqueous solution of the polymer flocculant is added to form a loose bridge between the pigment particles formed by the polymer flocculant. The method for producing an eraser-erasable aqueous ink composition for writing according to any one of claims 1 to 6, wherein the pigment is suspended in an aqueous medium in an aggregated state depending on the structure.