JP2004141140A - 海藻類の防腐処理方法、防腐処理した海藻類の加工食品、梅塩の製造方法、並びに海藻類及び梅を利用した飲み物 - Google Patents

海藻類の防腐処理方法、防腐処理した海藻類の加工食品、梅塩の製造方法、並びに海藻類及び梅を利用した飲み物 Download PDF

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本間 三夫
Yoshihiko Azuma
東 善彦
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JIGYO SOZO KENKYUSHO KK
Towa Denki Seisakusho KK
Jigyo Sozo Kenkyusho KK
Azuma Noen KK
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AZUMA NOEN KK
JIGYO SOZO KENKYUSHO KK
Towa Denki Seisakusho KK
Jigyo Sozo Kenkyusho KK
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Abstract

【課題】従来廃棄処分されていた昆布仮根等の海藻類、梅酢、梅調味液の有効利用を図ることを目的とする。また、風味が豊かでまろやかな味であり、健康食品としても優れた、新規な飲み物を提供することを目的とする。さらに、梅塩の製造方法を提供する。
【解決手段】昆布仮根3の粉末と、梅酢から抽出した梅塩の粉末と、緑茶の粉末とを配合してなる飲み物である。昆布仮根3は、予め梅に起因する抽出液、例えば梅酢や梅酸性水等により防腐処理を施すことにより、保存性が高まるとともに、全体の旨味も向上する。また、昆布仮根3を処理した後の梅酢や梅調味液を濃縮して製造した梅塩は、昆布仮根の成分を豊富に含み栄養価が高い。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海藻類の防腐処理方法、及び海藻類の加工食品の技術分野に属する。また、湯を注ぎ、溶解、懸濁させて飲用に供するための飲み物に関する。さらには、梅塩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、昆布やワカメ等の海藻類を加工する際に、収穫した海藻類を商品に応じて適宜切断するため、その切り屑が多量に発生しているという問題があった。例えば、昆布の場合には、出荷する段階で取扱性を向上させるため、あるいは商品価値を上げるために葉状部の先端部分を切り落とすことがしばしば行われている。また、昆布巻き等の各種製品に加工する際にも、より多量の切り屑を生じている。さらに、養殖ワカメについても、出荷する際に茎と葉先が除去されているが、その除去分は、収穫したワカメ全体の約2割を占め、総重量は年間数千トンに及んでいる。これらの切り屑は、製品にする部分に比べ栄養価などの点で同等以上であるにもかかわらず、そのまま廃棄されているのが現状であった。そのため、海洋資源保護の観点からも、上記切り屑からなる不使用の部分を有効に利用することが望まれる。
【0003】
また、上記の昆布、ワカメ等の海藻類は、種々の製品に加工するに際し、その保存性に問題を有していた。すなわち、昆布等の海藻類は湿気を吸収し易く、そのためカビを生じて風味が落ちたり、あるいは表面にバクテリアが繁殖して腐るといった問題があった。これを避けるため、従来は、人工の保存料・防腐剤を添加し、乾燥剤とともに保存しているが十分とはいえなかった。したがって、より効果的な海藻類の防腐処理方法の開発が望まれていた。
【0004】
なお、昆布は、通常食される葉状部と、茎状部(葉柄)、及び根部の3部分から構成されている。この内、根部は、岩等の基質に付着する機能だけを有し、陸上植物のように栄養の吸収はしない。そのため「仮根」(通称;ガニアシ)と呼ばれている。この昆布仮根には、葉状部の約2倍のミネラルが含まれ、その中でもカリウムは特に豊富に含まれている。また、アルギン酸、フコイダン、セルロースなどの多糖類・食物繊維は葉状部の1.7倍含まれている。特にフコイダンは2種類が含まれ、動物実験では抗腫瘍性、乳ガン細胞の増殖抑制作用が確認されており、栄養的に非常に優れた部位である。表1に、マコンブの葉状部と仮根とで栄養を比較した分析結果を示す。
【0005】
【表1】
Figure 2004141140
【0006】
しかしながら、昆布仮根は、他の部位に比べて特に腐り易い(常温常湿では2時間程度で腐り始める)ため、その栄養価が高いにも関わらず、昆布を加工する過程で従来廃棄処分されていた。そのため、昆布仮根を有効利用するに当たっては、さらに強力な防腐処理方法を新たに開発することが求められる。
【0007】
ところで、上記海藻類を加工した製品の例として、昆布の粉末と梅肉の粉末とを配合した梅昆布茶が従来知られている。
例えば、特開昭51−125800号公報には、青紫蘇の葉や実を塩漬けにした後、これを取り出して金網板状に薄く展載し赤外線乾燥機に入れ50〜60℃の温度で水分が5〜7%になるまで乾燥した後に粉砕機にかけて粉末とし、さらに緑茶を含有水分5〜6%になるまで赤外線乾燥機に入れて乾燥した後に粉砕機にかけ1〜5mm角程度の粗い粉とし、この両者を混合した上、梅肉、昆布の粉末と調味料とを加え混合した緑茶入り梅昆布茶が開示されている。
また、特開昭56−121466号公報には、「出し昆布」の表裏両面に無数の傷をつけ、これを30分程度ぬるま湯に浸した後、浸出した粘液をこさぎ取って集め、これに適当量のデキストリンを加え攪拌して、スプレー乾燥機にかけ白色の粉末とし、又わかめを乾燥機に入れ65℃の熱により含有水分6%になるまで乾燥した後、幅1mm程度に削り、粉砕機にて1mm四角の粗い粉末とし、昆布粉末3%、わかめ粉末3%、青紫蘇粉末2%、梅肉粉末2%、市販の抹茶3%に、ブドウ糖40%、精製食塩40%、グルタミン酸ソーダ6%、クエン酸1%を加え、攪拌混合してなるわかめ入り梅昆布茶が開示されている。
【0008】
上述の梅昆布茶は、昆布の味と梅肉の味とが相俟ってそれなりにおいしい飲み物であるが、精製食塩等の調味料を使用しているせいか味が若干刺々しく、万人に好まれる飲み物とは言えなかった。そのため、より風味豊かでまろやかな飲み物の開発が望まれていた。
【0009】
一方、梅加工の分野においては、梅干の生産過程で副生する梅酢や梅調味液の処理問題が深刻化している。梅酢等の一部は、生姜漬、しそ漬、酢漬等に利用されたり、イオン交換膜電気透析法で塩分を除去して梅果汁などとして利用されているとはいえ、その量は少なく、大半の余剰分は産業廃棄物として廃棄処分され、一部は河川に放流投棄されて河川の汚染を招いている。したがって、梅干の産地では、この余剰分の梅酢や梅調味液をいかに有効利用するかが大きな課題となっている。また、梅酢・梅調味液中には、食塩以外にも、クエン酸等の有機酸、糖質、アミノ酸、ミネラル等の、梅肉成分とほとんど同様の有効成分が含有されており、このような観点からも梅酢等の有効利用が望まれていた。
【0010】
上記梅酢等については、その有効利用法として、凍結濃縮、天日乾燥等の手段により梅酢等の水分を除去して梅塩を製造する方法が、特開2001−258495号公報に開示されている。この梅塩は、市販の食塩に比べて血圧上昇が抑制される等の特異性を有し、非常に有用なものであるが、その栄養価をさらに向上させることが望まれていた。
【0011】
また一方、緑茶や紅茶、ウーロン茶等の茶飲料を製造する分野においては、その製造過程で大量の茶殻が発生することが最近問題となっている。これらの茶殻は現在、産業廃棄物として処分されているが、茶殻にはカテキンやビタミン等の茶由来の有用な成分が残存しており、環境保護の観点からも、これら茶殻の有効利用が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、昆布等の海藻類、特に昆布仮根などの腐りやすい部位に対しても有効に作用する、新規な防腐処理方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、従来廃棄処分されていた昆布仮根や、その他の海藻類の不使用部分、梅酢、梅調味液、及び茶殻等の有効利用を図ることを目的とする。
【0014】
さらに、風味が豊かでまろやかな味であり、健康食品としても優れた、新規な飲み物を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、従来よりもさらに味わい深く、栄養価の高い新規な梅塩の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の海藻類の防腐処理方法は、請求項1として、海藻類を、梅に起因する抽出液で処理することを特徴とする。また、請求項2では、その海藻類として、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分を採用することを特徴とする。
【0017】
上記手段によれば、殺菌力を有する梅の抽出液によって海藻類が防腐処理され、保存性が向上する。また、海藻類の加工中に得られる切り屑等の不使用部分が有効利用される。なお、ここで海藻類とは、海中に生育する食用等の有用な植物をいい、具体的には、アオノリ、アオサ、ミル等の緑藻類、ワカメ、昆布、ヒジキ、モズク、ホンダワラ等の褐藻類、アマノリ、テングサ等の紅藻類などを含む。また、梅に起因する抽出液とは、梅の実、梅葉、梅枝等を原料として抽出した液であり、クエン酸等を含有して殺菌作用を有しているものをいう。具体的には、梅酢、梅酸性水、梅肉エキス、梅肉分散液、梅果汁、白梅花エキス、梅葉エキス、梅枝エキス、梅干の滲出蜜、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0018】
また、請求項3は、海藻類が、昆布であることを特徴とする。また、請求項4、5では、防腐処理の対象として、昆布仮根、特に、昆布仮根から葉柄に近い枝分かれ部を除いた部分を採用する。さらに、請求項6では、防腐処理の対象として、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分を採用する。
【0019】
上記手段によれば、殺菌力を有する梅の抽出液によって昆布が防腐処理され、保存性が向上する。また、請求項4、5によれば、従来廃棄されていた昆布仮根が有効利用される。なお、ここで枝分かれ部とは、昆布仮根の全体のうち、茎状部(葉柄)に近い根元の側の5〜50%の範囲をいうものとする。さらに、請求項6によれば、昆布の加工において従来切り落とされ廃棄されていた葉先が有効利用される。
【0020】
また、請求項7は、請求項1〜6のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液が、梅酢又は梅酸性水であることを特徴とする。さらに、請求項8は、請求項1〜6のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液が、梅酢50〜80重量部、梅調味液20〜50重量部からなる混合液であることを特徴とする。
【0021】
上記手段によれば、殺菌能力や風味等のバランスを考慮して、梅に起因する抽出液の種類が特定される。
【0022】
また、請求項9は、請求項1〜8のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液に、さらにカテキンを含有させたことを特徴とする。
【0023】
上記手段によれば、カテキンの殺菌(抗菌)作用と相まって、海藻類の防腐効果が強化される。また、カテキンとして茶殻の抽出物を用いれば、廃棄物の有効利用となる。さらに、カテキンの有する発ガン抑制作用、抗酸化作用、血中コレステロール低下作用等の諸機能が海藻類に付加されて、新規な健康食品が得られる。
【0024】
また、請求項10は、請求項1〜9のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液に、さらにクマザサエキスを含有させたことを特徴とする。
【0025】
上記手段によれば、海藻類の防腐効果が強化されると同時に、クマザサエキスが有する抗ガン、コレステロール低下、血栓溶解、血圧降下等の諸機能が付加される。なお、クマザサ(隈笹、熊笹)とは、温帯から亜熱帯にかけて分布するササの一種であり、ここでクマザサエキスとは、上記クマザサをアルコール、水(湯)等で抽出した液状物や、それを濃縮して粉末、顆粒、錠剤等の形態にしたものをいう。
【0026】
また、請求項11は、請求項1〜10のいずれか記載の防腐処理方法により処理された海藻類の加工食品である。
【0027】
上記手段によれば、保存性や風味が向上した海藻類の加工食品が提供される。なお、ここで加工食品には、昆布等の海藻類を例えば煮込んだり、削ったり、あるいは粉末化して製造する種々の形態が包含される。また、処理を行う梅酢等にカテキンやクマザサエキスを含有させた場合は、優れた健康食品となる。
【0028】
また、請求項12は、海藻類を、梅酢もしくは梅調味液又はそれらの組み合わせにより処理し、前記処理した梅酢もしくは梅調味液を濃縮して水分を除去する梅塩の製造方法である。
また、請求項13は、請求項12記載の製造方法において、海藻類が、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分であることを特徴とする。
また、請求項14〜16では、上記海藻類として、昆布、特に昆布仮根(葉柄に近い枝分かれ部を適宜除いた部分)が採用される。
さらに、請求項17は、請求項14記載の梅塩の製造方法において、昆布が、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分であることを特徴とする。
【0029】
上記手段によれば、昆布のエキスが浸み出した梅酢・梅調味液を有効利用して梅塩を得るので、よりまろやかで味わい深い梅塩となる。特に、昆布仮根(必要に応じて昆布仮根から葉柄に近い枝分かれ部を除く)を用いることにより、従来に比してミネラル分、多糖類、食物繊維を豊富に含有する、新規な梅塩が得られる。また、従来廃棄されていた不使用部分が有効利用される。
【0030】
また、請求項18、19は、上記の、海藻類を処理するための梅酢もしくは梅調味液又はそれらの組み合わせに、カテキンやクマザサエキスを含有させたことを特徴とする。
【0031】
上記手段によれば、梅塩に、カテキン及びクマザサエキスの有効成分が加わって付加価値の高い製品が得られる。また、カテキンの原料として茶殻を用いれば、産業廃棄物の有効利用が図られる。
【0032】
さらに、請求項20は、請求項12〜19のいずれか記載の製造方法において、梅酢もしくは梅調味液の濃縮を、90℃以下の熱履歴で行うことを特徴とする。
【0033】
上記手段によれば、梅酢、梅調味液中のクエン酸や、昆布仮根に含まれる多糖類などが温存されるので、最終的な梅塩の栄養価が高まる。特に、クマザサエキスを含有させる場合は、高温で濃縮すると成分が破壊され易いため、低温での処理が有効となる。
【0034】
また、請求項21は、海藻類及び梅を利用した飲み物であって、海藻類の粉末と、梅酢もしくは梅調味液から抽出した梅塩の粉末と、緑茶の粉末とを配合したことを特徴とする。また、請求項22では、上記海藻類の粉末として、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分の粉末を用いる。さらに、請求項23は、上記海藻類の粉末が、昆布の粉末であることを特徴とする。
【0035】
上記手段によれば、梅酢や梅調味液が有効利用されるとともに、昆布等の海藻類の味と梅塩の味が相俟って、まろやかな味の飲み物が得られる。なお、ここでいう緑茶の粉末には、いわゆる抹茶(挽き茶)と、玉露、番茶を含むいわゆる煎茶を粉末状にしたものとが包含される。
【0036】
また、請求項24は、請求項23記載の飲み物において、昆布の粉末が、昆布仮根の粉末であることを特徴とする。さらに、請求項25では、前記昆布仮根の中でも、特に葉柄に近い枝分かれ部を除いた部分を採用する。
【0037】
上記手段によれば、昆布仮根(ガニアシ)が有効利用されるとともに、栄養的にもより優れた飲み物が得られる。なお、ここで枝分かれ部とは、昆布仮根の全体のうち、茎状部(葉柄)に近い側の5〜50%の範囲をいうものとする。
【0038】
また、請求項26は、請求項23記載の飲み物において、昆布の粉末が、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分の粉末であることを特徴とする。
【0039】
上記手段によれば、従来廃棄されていた葉状部の先端部分が有効利用される。
【0040】
また、請求項27は、請求項21〜26のいずれか記載の飲み物において、配合割合が、海藻類の粉末100重量部に対して、梅塩の粉末50〜2000重量部、緑茶の粉末20〜150重量部であることを特徴とする。
【0041】
上記手段によれば、飲み物の風味や味を考慮して、配合割合が最適化される。また、緑茶の粉末を適量含むことにより、梅塩の湿気が吸収され、全体をさらりとした状態に維持する。
【0042】
また、請求項28は、請求項21〜27のいずれか記載の飲み物において、海藻類の粉末が、梅に起因する抽出液で予め防腐処理されたものであることを特徴とする。
【0043】
上記手段によれば、昆布等の海藻類が予め防腐処理されることによって保存性が向上するとともに、梅の風味が海藻類になじんで飲み物全体の旨味が増す。なお、ここで梅に起因する抽出液とは、梅の実、梅葉、梅枝等を原料として抽出した液であり、クエン酸等を含有して殺菌作用を有しているものをいう。具体的には、梅酢、梅酸性水、梅肉エキス、梅肉分散液、梅果汁、白梅花エキス、梅葉エキス、梅枝エキス、梅干の滲出蜜、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0044】
また、請求項29は、請求項28記載の飲み物において、梅に起因する抽出液が、梅酢又は梅酸性水であることを特徴とする。さらに、請求項30は、請求項28記載の飲み物において、梅に起因する抽出液が、梅酢50〜80重量部、梅調味液20〜50重量部からなる混合液であることを特徴とする。
【0045】
上記手段によれば、殺菌能力や風味等のバランスを考慮して、梅に起因する抽出液の種類が特定される。
【0046】
また、請求項31は、請求項28〜30のいずれか記載の飲み物において、梅に起因する抽出液に、カテキンを含有させたことを特徴とする。さらに、請求項32は、請求項28〜31のいずれか記載の飲み物において、梅に起因する抽出液に、クマザサエキスを含有させたことを特徴とする。
【0047】
上記手段によれば、最終的な飲み物に、カテキンやクマザサエキスの有効成分が付加されて体に良い飲み物が得られる。また、緑茶の粉末等と相まって全体の風味が良くなじみ、飲み物全体の旨味が向上する。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の海藻類の防腐処理方法について述べる。本発明の防腐処理方法は、海藻類を、梅に起因する抽出液で処理することにより概略構成される。
【0049】
海藻類としては、海中に生育する植物であって種々の用途、例えば、食用、飼料、肥料、アルギン酸の原料、糊料、寒天原料、回虫駆除用、正月等の飾り物などに従来利用されているものであれば適用可能である。例えば、アオノリ類(ウスバアオノリ、ボウアオノリ、スジアオノリ、ヒラアオノリ)、アオサ類(アナアオサ、リボンアオサ)、ヒトエグサ類、ミル、イワヅタ類、クロレラ、ドゥナリエラ類等の緑藻類、モヅク類、ヒジキ、マツモ、ハバノリ、コンブ類、ワカメ、メカブ、アラメ、カジメ、ホンダワラ類等の褐藻類、アマノリ類(スサビノリ、アサクサノリ、マルバアマノリ、ウルップイノリ、オニアマノリなど)、オゴノリ、トサカノリ、キリンサイフ、フノリ類、カモガラシノリ、コメノリ、エゴノリ、ウシケノリ、テングサ類、オゴノリ類、ツノマタ、フノリ類、マクリ、ハナヤギ、スギノリ類、オゴノリ類等の紅藻類、スイゼンジノリ、アシツキ、イシクラゲ、ハッサイ(髪菜)、アイミドリ(海雹菜)、スビルリナ等の藍藻類等を挙げることができる。
【0050】
また、本発明に係る防腐処理方法は、海藻類を加工する過程で生ずる切り屑等の不使用部分に対して好適に用いることができる。この不使用部分は、栄養価などの点で商品となる部位と遜色ないにもかかわらず、商品価値が低いため、あるいは従来適当な防腐処理方法がないためにそのまま廃棄処分されていた。本発明により、この不使用部分を低コストで処理することができ、海洋資源を効率的に利用することができる。
上記不使用部分の例としては、後述するような昆布の葉状部の先端部分や、ワカメの葉先及び茎等が挙げられる。
【0051】
さらに、上記海藻類の中でも、昆布は、香りなどの点で梅との相性が良いため特に好ましく用いられる。昆布としては、コンブ属、トロロコンブ属、ネコアシコンブ属等の、一般的に食用とされている昆布であれば適用することができ、具体的な種名として、マコンブ、リシリコンブ、ヒダカコンブ、ラウスコンブ、オニコンブ、ホソメコンブ、ミツイシコンブ、ナガコンブ等を挙げることができる。
【0052】
昆布は、図1に示すように、葉状部1、茎状部(葉柄)2、および昆布仮根3の3つの部位に分けることができ、本発明ではそのいずれも適用可能であるが、特に、昆布仮根3の部分を好適に用いることができる。昆布仮根は、通称ガニアシと呼ばれ、昆布全体を岩などに固定する役割を有する部位である。従来は昆布を加工する過程で不要とされ廃棄処分されていたが、本発明によりその有効利用を図ることができる。なお、図1に示すように、昆布仮根3は、茎状部2の上部から葉状部1の下部にかけてのいわゆる根昆布12とは異なる部位である。この昆布仮根は、葉状部に比べて約2倍のミネラルを含み、アルギン酸やフコイダン、セルロースなどの多糖類、食物繊維は約1.7倍の量を含んでいる。また、ラットによる実験で、血圧上昇を抑制するほか、がん細胞の増殖を抑える作用があり、特に乳がん細胞に効果があることが明らかとなっている。さらに、この昆布仮根は、葉状部に比べて昆布特有の味がしつこくなく、そのため梅塩の粉末と混ぜると、梅の味がより引き立ち、全体がまろやかになる傾向がある。
【0053】
また、上記の昆布仮根3の中でも、葉柄2に近い枝分かれ部31を除いた部分32を用いることが好ましい。昆布の養殖においては、漁場にロープを流し、そのロープに芽胞体を着生させて昆布がロープから垂れ下がるように成長させるが、本発明者は、枝分かれ部31が古い根であり、図1に示すようにロープ4に着生して絡みつくために最も腐り易いことを発見した。そのため、この枝分かれ部31を除くことにより、昆布仮根の利用をさらに促進することができる。なお、取り除くべき枝分かれ部31は、その他の部分に比較して黒ずんでいる傾向があるため区別することができる。
なお、本発明の防腐処理方法は、上記の、最も腐りやすい枝分かれ部31であっても、確実に防腐効果を得ることができるので、必ずしも枝分かれ部31を除く必要はなく、昆布仮根3の全体を利用することも無論可能である。
【0054】
さらに、本発明の防腐処理方法は、葉状部1の先端部分13に対しても好ましく適用することができる。先端部分13は、収穫した昆布を加工する際に不要な部分としてしばしば切り取られ、そのまま廃棄処分されている。本発明により、不要な先端部分13を低コストでかつ効率的に防腐処理でき、有効に利用することができる。なお、不要とされる先端部分13の長さは、昆布の加工の態様によって異なるが、一般には葉状部全体の数%〜40%程度である。
【0055】
次に、上記昆布等の海藻類を処理するための梅に起因する抽出液としては、例えば、梅酢、梅酸性水、梅調味液、梅肉エキス、梅干の滲出蜜、梅肉分散液、梅果汁、白梅花エキス、梅葉エキス、梅枝エキス、及びこれらの混合物等を挙げることができる。中でも、梅酢、梅酸性水は殺菌力が高いため特に好適に用いられる。また、防腐処理するに当たっては、梅に起因する抽出液中に海藻類を浸漬する等の、通常の方法により行うことができる。処理時間は、梅に起因する抽出液の種類によっても異なるが、例えば梅酢を用いた場合には、1〜10時間程度が適当である。また、浸漬させる際には複数回に分けて繰り返し浸漬させても良い。このようにすると、防腐効果が高まる。さらに、処理に用いる梅酢等の排液はその成分割合が一定でない場合があるので、複数の梅酢等に浸漬させることで、最終的に処理された海藻類の品質を安定に保つことができる。なお、防腐処理するに当たっては、海藻類を予め真水もしくは海水等で洗浄することが好ましい。
【0056】
また、上記梅に起因する抽出液として、梅酢と梅調味液との混合液が特に好ましく用いられる。梅酢及び梅調味液は、ともにクエン酸等を含有して殺菌作用が高く、また、梅調味液は、各種のアミノ酸を含んでいるため海藻類にさらなる旨味を付与することができる。さらに、梅酢及び梅調味液は、梅の加工産業において排液として大量に発生するため、非常に低コストに利用でき、環境保護にも資するものである。
梅酢と梅調味液との混合割合は、殺菌作用と風味とのバランスを考慮して適宜決定することができるが、一般的には梅酢50〜80重量部、梅調味液20〜50重量部とすることが好ましい。
【0057】
なお、上記の梅酸性水とは、梅酢・梅調味液(梅干をアミノ酸を含む調味液に漬けて調味梅干を生産する際の副産物)を、例えば、凍結濃縮法、真空濃縮法等の手段により濃縮する際に副生するもので、塩分をほとんど含有せず、pH2.0〜4.0程度の酸性の液体である。
【0058】
また、梅肉エキスは、青梅を長時間煮詰めて得られる黒色ペースト状の物質であり、梅干の滲出蜜は、生産された梅干を貯蔵しておく場合に、梅干から滲み出る蜜状の物質である。さらに、梅果汁は、生梅を搾って得られるものであり、あるいは上記梅酢・梅調味液の濃縮液から、イオン交換膜電気透析法で塩分を除去することによっても得ることができる。さらには、白梅花エキスは、梅の花・蕾から水・エタノール等で抽出したエキスであり、梅葉エキス、梅枝エキスは、それぞれ梅の葉、枝から水やエタノール等で抽出したエキスである。
【0059】
さらに、本発明の防腐処理方法では、上述のような各種の梅に起因する抽出液に、さらにカテキンを含有させることができる。カテキンは、通称タンニンともよばれる物質であり、煎茶、玉露、被せ茶、番茶、玉緑茶、てん茶、抹茶、ほうじ茶、玄米茶等の日本茶(緑茶)100g中に、10〜18g程度含まれている。また、ウーロン茶、紅茶中にも、日本茶に比較すると少量ではあるが含まれている。本発明では、この他に、茶飲料の製造過程等で排出され産業廃棄物として処理されている茶殻を好適に用いることができ、これによって環境保護に資するものである。
【0060】
カテキンを含有させる手段としては、例えば、上述の煎茶、茶殻等からアルコール、水(湯)等で抽出した液を、梅酢等の梅に起因する抽出液に加えることによって適宜行うことができる。あるいは、梅に起因する抽出液中に茶葉を直接に浸漬させたものを用いて、目的の海藻類を処理しても良い。カテキンの含有量は、多すぎると処理後の海藻類に苦みが出るため、これを考慮して、梅に起因する抽出液1リットル中0.1〜10g程度とすることが好ましい。
【0061】
上記カテキンは、強い殺菌(抗菌)力を有しており、梅に起因する抽出液、特にクエン酸等の有機酸との相乗効果によって、海藻類に繁殖する細菌を強力に殺すことができる。また、カテキンには、菌が出す毒素を不活性化する働きもあることが明らかとなっている。殺菌作用が認められる菌種としては、コレラ菌、赤痢菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、百日咳菌、呼吸器感染症の原因菌、ピロリ菌、O−157、ボツリヌス菌、ウェルシュ菌、プレシオモナス菌、アエロモナス菌、チフス菌等や、マイコプラズマ、インフルエンザ等のウイルスが挙げられる。
【0062】
さらに、カテキンには、老化や病気の原因となる体内の活性酸素を除去する抗酸化作用があるが、この抗酸化作用は、梅調味液等に含まれるアミノ酸との相乗作用によって強まることが確認されている。その他、カテキンには、発ガン抑制作用、抗腫瘍作用、突然変異抑制作用、血中コレステロール低下作用、血圧上昇抑制作用、血小板凝集抑制作用、血糖上昇抑制作用、虫歯予防作用、口臭予防等の諸機能を有しており、このカテキンを含有する梅酢等で処理した海藻類は、健康食品として適している。
【0063】
また別の場合として、本発明においては、上述のような梅に起因する抽出液に、さらにクマザサエキスを含有させることができる。クマザサは、温帯から亜熱帯にかけて分布するササの一種で、冬季に葉の外側が白くなって隈ができることから隈笹、あるいは冬眠から覚めた熊が好んで食べるために熊笹とも呼ばれるものである。本発明では、クマザサからアルコール、水(湯)等により抽出した液状のエキス、あるいはその抽出液を濃縮して粉末等にしたものを、梅酢等に適宜加えることができる。クマザサエキスの含有量は、特に限定されるものではないが、多すぎると海藻類に苦みが生ずるため、抽出物の量にして、梅に起因する抽出液1リットル中、0.01〜10g程度とすることが好ましい。
【0064】
上記のクマザサエキスには、鉄、カリウム、マグネシウム、カルシウム等のミネラルや、ビタミンC、K、B、B等のビタミン類、さらに、多糖類のパンフォリン、食物繊維のリグニン等が多く含まれており、そのため、抗ガン、コレステロール低下、血栓溶解、血圧降下、貧血改善、胃腸病改善、健胃、整腸、骨の強化、免疫力増強、疲労回復、炎症鎮静、止血、解毒等の有用な効果を有している。このクマザサエキスを含有させることにより、処理する海藻類に上記の種々の効果を付加することができ、優れた健康食品を得ることができる。
【0065】
以上の工程により防腐処理を施した昆布等の海藻類は、人工の保存料・防腐剤を一切使用することなく、保存性が大幅に向上し、風味にも優れている。また、栄養価も高く、特にカテキンやクマザサエキスを含有させた場合は種々の薬用効果をも有し健康食品として適している。この昆布等の海藻類は、従来と同様に種々の加工食品に利用することができる。具体的には、例えば昆布の場合、食品添加剤、昆布粉末、塩昆布、昆布巻き、とろろ昆布、おぼろ昆布、白板昆布、水晶昆布、おしゃぶり昆布、ふりかけ昆布、爪昆布、すき昆布、納豆昆布、山だし昆布、早煮昆布、昆布飴、酢昆布、ほいろ昆布、揚げ昆布、おやつ昆布、青板昆布、結び昆布、おでん昆布、糸昆布、松前漬け、生昆布(サラダ昆布)、りゅうひ昆布(求肥昆布)、昆布醤油等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0066】
次に、梅塩の製造方法について述べる。本発明に係る梅塩は、上述の、海藻類を処理した梅酢もしくは梅調味液を有効利用するものである。すなわち、昆布(仮根)等の海藻類を浸漬する等してエキスが浸み出した梅酢・梅調味液を、濃縮し水分を除去することによって目的の梅塩を得ることができる。
【0067】
なお、海藻類を処理するための梅酢・梅調味液には、上述のようにカテキン、クマザサエキスを予め含有させることができる。これにより、最終的な梅塩に種々の有効成分を付加することができる。
【0068】
梅酢及び梅調味液の濃縮・水分除去方法は、従来知られた一般的な方法を用いることができる。例えば、梅酢・梅調味液内に多数の氷結晶(シャーベット)を成長させ、その結晶を分離する懸濁結晶法(凍結濃縮)や、梅酢・梅調味液の冷却面から所定の厚みの氷結晶をブロック状に成長させて分離する前進凍結法(凍結濃縮)、天日乾燥、噴霧乾燥、平釜でたきつめる方法、真空濃縮法、イオン交換膜電気透析法、あるいは、梅酢・梅調味液に、瀑気して気泡を発生させ、上層部にできる泡を集めて濃縮する方法(瀑気気泡押出法)などを用いることができる。また、これらの方法を適宜組み合わせても良い。
【0069】
海藻類を処理した梅酢もしくは梅調味液を濃縮し水分を除去するに当たっては、その温度は濃縮時間などを考慮して適宜設定することができるが、なるべく90℃以下の熱履歴で行うことが好ましい。梅酢や梅調味液を、100℃もしくはそれ以上の高い温度に曝して水分を除去した場合は、得られる梅塩は粘稠性があって固化し易く、取り扱いに不便な場合がある。また、90℃以下であれば、梅酢及び梅調味液中のクエン酸や海藻類中の多糖類などが壊れにくいので、最終的な梅塩の栄養価を最大限に確保することができる。さらに、クマザサエキスについても高温で壊れやすいので、90℃以下で処理することによって薬用効果を温存することができる。
【0070】
上記の方法によって得られた梅塩は、クエン酸等の有機酸を多く含有し、梅の風味を有しており、また、摂取した際、市販の食塩に比べて血圧上昇が抑制されるという特異性を有している。そして、この梅塩は昆布等の海藻類の成分をも含んでいるので、従来の梅酢単独から製造した梅塩に比較して、ミネラル分がより多く含まれ、海藻類の風味とあいまって全体的にまろやかな味となる。特に、昆布の仮根部分を処理した梅酢・梅調味液を用いて製造した梅塩は、ミネラル分が最も高く、多糖類、食物繊維等も豊富で栄養価が高いので好ましい。また、がんの抑制効果も期待できる。さらに、カテキン、クマザサエキスを併用した場合は、それらの薬用効果が加わり、健康食品としてより優れたものとなる。この梅塩は、食卓塩、料理、ふりかけ、美容、塩浴、歯磨、歯ぐきの強化、アトピー、アレルギーの抑制等の各種用途に用いることができる。また、水などに直接溶かし込んで飲むことにより健康に良い影響を与える。さらに、梅干生産のための生梅の塩漬けに再利用することもでき、繰り返し再利用することによって所謂ゼロエミッションが達成される。
【0071】
次に、上述の海藻類の加工食品の一態様として、昆布等の海藻類及び梅を利用した飲み物について詳述する。本発明の飲み物は、海藻類の粉末と、梅酢もしくは梅調味液から抽出した梅塩の粉末と、緑茶の粉末とを配合して概略構成される。
【0072】
まず、海藻類の粉末について述べる。上記飲み物に用いる海藻類は、予め上述の防腐処理を施すことが好ましいが、必須の要件ではない。なお、カテキンを含有させた梅酢等で防腐処理した海藻類の粉末を用いる場合は、緑茶の粉末、及び梅塩の粉末と配合したときに、風味が一体となり、飲み物全体としての旨味が増すため特に好ましい。また、海藻類として昆布を採用する場合、上述のように、通常の葉状部1の他、昆布仮根3や、その昆布仮根3から枝分かれ部31を除いた部分32、さらには昆布を加工する過程で不要とされる先端部分13も有効に利用することができる。
【0073】
昆布(仮根)等の海藻類を粉末にするに当たっては、その方法は特に限定されることなく、通常の方法を採用して行うことができる。具体的には、海藻類を、海水又は真水により適宜洗浄した後、自然乾燥ないし60℃程度で乾燥させ、その後、裁断、粉砕する方法が挙げられる。粉砕した海藻類の粉末はさらに篩に掛けて粒径を調節することができる。また、海藻類の粉末の粒径は、湯を注いだときに沈んだり水面に浮かんだりせず適度に懸濁するような大きさとし、具体的には5〜200μm程度が好ましい。なお、海藻類の粉末として、菓子用の原料その他の加工用に市販されているいわゆる粉末昆布等を用いても良い。
【0074】
続いて、梅塩について説明する。梅塩は、通常の梅酢もしくは梅調味液から抽出して得たものを用いることができる。ここで梅酢とは、生梅を、一般に生梅に対し15〜20重量%の塩を用い、塩漬けして梅干を生産する際に、副産物として生梅に対し約20重量%程度生成するものである。また、梅調味液とは、生産された梅干を、アミノ酸を含む調味液に漬けて調味梅干にする際に副産物として生成する液体である。梅酢もしくは梅調味液から梅塩を抽出するに当たっては、上述の、海藻類を処理した梅酢・梅調味液から梅塩を製造する場合と同様に、一般的な濃縮、分離操作を経て抽出することができ、具体的には、梅酢もしくは梅調味液を凍結濃縮法、減圧蒸留法などにより濃縮し、適宜ろ過することによって分離することができる。梅塩の抽出量は、梅酢から抽出する場合、通常、梅酢100重量部に対して約10〜20重量部程度である。また、梅塩の成分は、一般的に、85〜95重量%の食塩、2.0〜7.0重量%のクエン酸、0.5〜1.5重量%のリンゴ酸、2.0〜4.5重量%の塩化カリウム、0.1〜1.0重量%の硫酸マグネシウム(塩化マグネシウムを含む)、0.3〜0.8重量%の塩化カルシウムなどから構成されている。
なお、上記のような通常の梅酢や梅調味液から抽出した梅塩のみならず、上述の、海藻類を処理した梅酢・梅調味液(予めカテキン、クマザサエキスを含有させた場合を含む)から製造した梅塩も、無論用いることができる。
【0075】
梅酢もしくは梅調味液を濃縮する際に、減圧蒸留を行う場合には、その蒸留温度が高過ぎると、クエン酸などの有効成分が分解されてしまう恐れがあるため、効率とのバランスを考慮して、40〜90℃程度、就中40〜60℃程度で蒸留を行うことが好ましい。
【0076】
上記梅塩を粉末にするに際しては、通常の方法で行えば良く、例えば挽き潰したり粉砕する方法が挙げられる。粉末化した梅塩は、必要に応じて篩に掛け、粒径を調節することができる。梅塩の粒径は、大き過ぎると湯を注いだときに溶け難いため不適であり、逆に小さ過ぎると湿気を吸収し易い傾向があるため、これらのバランスを考慮して5〜1000μm程度が好ましいが、これに限定されるものではない。
【0077】
次に、緑茶の粉末としては、玉露、番茶を含むいわゆる煎茶を、裁断、粉砕して粉末状にしたものを用いることができる。粒径は5〜200μm程度が好ましい。また、いわゆる抹茶(挽き茶)を、そのまま用いても良い。
【0078】
以上の海藻類の粉末、梅塩の粉末、および緑茶の粉末を混合し、目的の製品とする。この製品に湯を注ぎ、湯中に粉末を溶解・懸濁させることにより、風味豊かなおいしい飲み物となる。なお、最終的な製品の形態は特に限定されず、各原料を混合したままの粉末状のものでも良いし、あるいはその混合粉末をカプセルに封入したり、ペレット状に成形しても良い。また、湯の量は、好みによって適宜調節すれば良いが、製品(粉末状、カプセル状、ペレット状など)1gに対し、湯20〜150ml程度が最適である。なお、海藻類の粉末、梅塩の粉末、および緑茶の粉末の各原料は、上記のごとく予め混合しておいても良いが、実際に湯を注いで飲むときに初めて混合させても良い。
【0079】
海藻類の粉末、梅塩の粉末、および緑茶の粉末の配合割合は、海藻類と梅の味が十分感じられ、かつ全体に塩辛くならないような割合とする。具体的には、海藻類の粉末100重量部に対して、梅塩の粉末50〜2000重量部、緑茶の粉末20〜150重量部とすることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0080】
本発明の飲み物には、上述の各原料に加え、必要に応じてさらにグルタミン酸ナトリウム、イノシン酸、食塩、砂糖、天然調味料、わかめ粉末、青紫蘇粉末、梅肉パウダー、昆布天然調味料等の種々の調味料、食材を配合することができる。
【0081】
本発明の飲み物は、昆布等の海藻類と梅塩の味が相俟って、風味豊かでまろやかな飲み物である。また、梅塩に含まれるクエン酸や海藻類のミネラル等の有効成分や、食物繊維、ビタミン等も豊富であり、女性の美容などにも好影響を与える。さらに、海藻類を、予めカテキンやクマザサエキスを含有させた梅酢等で処理した場合には、種々の薬用成分が付加された優れた健康飲料となる。なお、本発明の製品を空気に触れて放置すると、梅塩が湿気を吸ってしまう場合があるが、緑茶の粉末がこの湿気を除去し、全体をさらりとした状態に保持する。
【0082】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
(実施例1)
マコンブの仮根(ガニアシ)を乾燥させて粉砕し、粒径が約50μmの昆布仮根の粉末を得た。なお、マコンブの仮根は、予め真水又は海水で洗浄した後、梅酢に1時間浸漬したものを用いた。この昆布仮根の粉末100重量部と、梅酢から得られた梅塩を粒径約300μmの粉末状にしたもの200重量部と、一般的な煎茶を粉砕して粒径約50μmの粉末状としたもの100重量部とを混合した。
得られた混合粉末1gに80mlの湯を注ぎ、30人の被験者に試飲してもらったところ、全員から、梅の味が心地よい、まろやかで飲みやすい等の回答を得た。
【0083】
(実施例2〜3)
上記実施例1と同様の昆布仮根の粉末、梅塩の粉末、及び緑茶の粉末に加えて、梅肉パウダー、昆布天然調味料、天然調味料、紫蘇パウダーを配合し、目的の飲み物を得た。なお、各原料の配合量は表2に示す通りである。
得られた混合粉末に湯を注いで被験者に試飲してもらったところ、風味が良いと大変好評であった。
【0084】
【表2】
Figure 2004141140
【0085】
(実施例4)
上記実施例1において昆布仮根を浸漬処理した梅酢を90℃で加熱濃縮し、目的の梅塩を得た。
得られた梅塩を分析したところ、通常の梅酢単独から製造した梅塩と比較してミネラル分が多く、また、多糖類、食物繊維も豊富に含んでいた。さらに、風味が豊かで味もよりまろやかであった。
【0086】
(実施例5)
昆布を加工する過程で切り落とされた葉状部の先端約1mを、梅酢80重量部、梅調味液20重量部からなる混合液に浸漬させ、それを3回繰り返した。なお、使用した梅調味液の成分を表3に示す。この処理により、従来の保存料・防腐剤を使用した場合に比べて高い防腐効果が得られた。
また、防腐処理した昆布を乾燥・粉砕し、粉末昆布を得た。この粉末昆布は、梅の風味とあいまって、だし等の用途に最適であった。
【0087】
【表3】
Figure 2004141140
【0088】
【発明の効果】
以上、本発明の防腐処理方法は、人工の保存料・防腐剤を使用することなく、昆布等の海藻類の保存性をより高めることができる。また、海藻類の加工において従来廃棄されていた切り屑等の不使用部分を有効に利用することができる。さらに、腐りやすく従来廃棄されていた昆布仮根に対しても適用可能であり、特に枝分かれ部を除去することによって昆布仮根の有効利用をさらに促進することができる。
【0089】
また、本発明により、梅と海藻類の旨味が相俟って、味わい深くまろやかな飲み物が提供される。また、本発明の飲み物は、栄養成分に富み、健康食品としても優れている。さらに、従来廃棄されていた昆布の葉先や昆布仮根等の不使用部分、及び梅酢・梅調味液を有効利用でき、環境保護の観点からも好ましいものである。
【0090】
さらに、昆布(仮根)等の海藻類を処理した後の梅酢、梅調味液を利用することによって製造した梅塩は、クエン酸等の栄養に加えて、ミネラル、ビタミン、多糖類、食物繊維等の海藻類の成分を含有するので、健康食品として好適である。また、海藻類と梅の風味があいまって非常にまろやかになるので、従来以上に梅塩の新たな需要を喚起できる。さらには、環境保護にも資するものである。
【0091】
また、海藻類を処理するための梅酢等に、カテキンやクマザサエキスを含有させた場合には、最終的に得られる海藻類の加工食品や、梅塩、飲み物等に対し優れた薬用効果を付加することができる。さらに、カテキンの原料として茶殻を有効利用でき、環境保護にも資するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】昆布の図である。
【符号の説明】
1  葉状部
2  茎状部(葉柄)
3  昆布仮根
12 根昆布
13 先端部分
31 枝分かれ部
32 枝分かれ部を除いた部分
4  ロープ

Claims (32)

  1. 海藻類を、梅に起因する抽出液で処理する防腐処理方法。
  2. 請求項1記載の防腐処理方法において、海藻類が、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分であることを特徴とする防腐処理方法。
  3. 請求項1記載の防腐処理方法において、海藻類が、昆布であることを特徴とする防腐処理方法。
  4. 請求項3記載の防腐処理方法において、昆布が、昆布仮根であることを特徴とする防腐処理方法。
  5. 請求項3記載の防腐処理方法において、昆布が、昆布仮根から葉柄に近い枝分かれ部を除いた部分であることを特徴とする防腐処理方法。
  6. 請求項3記載の防腐処理方法において、昆布が、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分であることを特徴とする防腐処理方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液が、梅酢又は梅酸性水であることを特徴とする防腐処理方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液が、梅酢50〜80重量部、梅調味液20〜50重量部からなる混合液であることを特徴とする防腐処理方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液に、さらにカテキンを含有させたことを特徴とする防腐処理方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の防腐処理方法において、梅に起因する抽出液に、さらにクマザサエキスを含有させたことを特徴とする防腐処理方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか記載の防腐処理方法により処理された海藻類の加工食品。
  12. 海藻類を、梅酢もしくは梅調味液又はそれらの組み合わせにより処理し、前記処理した梅酢もしくは梅調味液を濃縮して水分を除去する梅塩の製造方法。
  13. 請求項12記載の製造方法において、海藻類が、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分であることを特徴とする梅塩の製造方法。
  14. 請求項12記載の製造方法において、海藻類が、昆布であることを特徴とする梅塩の製造方法。
  15. 請求項14記載の製造方法において、昆布が、昆布仮根であることを特徴とする梅塩の製造方法。
  16. 請求項14記載の製造方法において、昆布が、昆布仮根から葉柄に近い枝分かれ部を除いた部分であることを特徴とする梅塩の製造方法。
  17. 請求項14記載の製造方法において、昆布が、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分であることを特徴とする梅塩の製造方法。
  18. 請求項12〜17のいずれか記載の製造方法において、海藻類を処理するための梅酢もしくは梅調味液又はそれらの組み合わせに、カテキンを含有させたことを特徴とする梅塩の製造方法。
  19. 請求項12〜18のいずれか記載の製造方法において、海藻類を処理するための梅酢もしくは梅調味液又はそれらの組み合わせに、クマザサエキスを含有させたことを特徴とする梅塩の製造方法。
  20. 請求項12〜19のいずれか記載の製造方法において、梅酢もしくは梅調味液の濃縮を、90℃以下の熱履歴で行うことを特徴とする梅塩の製造方法。
  21. 海藻類の粉末と、梅酢もしくは梅調味液から抽出した梅塩の粉末と、緑茶の粉末とを配合してなる飲み物。
  22. 請求項21記載の飲み物において、海藻類の粉末が、海藻類を加工する過程で生ずる不使用部分の粉末であることを特徴とする飲み物。
  23. 請求項21記載の飲み物において、海藻類の粉末が、昆布の粉末であることを特徴とする飲み物。
  24. 請求項23記載の飲み物において、昆布の粉末が、昆布仮根の粉末であることを特徴とする飲み物。
  25. 請求項23記載の飲み物において、昆布の粉末が、昆布仮根から葉柄に近い枝分かれ部を除いた部分の粉末であることを特徴とする飲み物。
  26. 請求項23記載の飲み物において、昆布の粉末が、昆布を加工する過程で不要とされる葉状部の先端部分の粉末であることを特徴とする飲み物。
  27. 請求項21〜26のいずれか記載の飲み物において、配合割合が、海藻類の粉末100重量部に対して、梅塩の粉末50〜2000重量部、緑茶の粉末20〜150重量部であることを特徴とする飲み物。
  28. 請求項21〜27のいずれか記載の飲み物において、海藻類の粉末が、梅に起因する抽出液で予め防腐処理したものであることを特徴とする飲み物。
  29. 請求項28記載の飲み物において、梅に起因する抽出液が、梅酢又は梅酸性水であることを特徴とする飲み物。
  30. 請求項28記載の飲み物において、梅に起因する抽出液が、梅酢50〜80重量部、梅調味液20〜50重量部からなる混合液であることを特徴とする飲み物。
  31. 請求項28〜30のいずれか記載の飲み物において、梅に起因する抽出液に、カテキンを含有させたことを特徴とする飲み物。
  32. 請求項28〜31のいずれか記載の飲み物において、梅に起因する抽出液に、クマザサエキスを含有させたことを特徴とする飲み物。
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