JP2004139697A - 光情報記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】光ディスクにおいて記録エリアとクランピングエリアに対応した部分に被画像形成層を設け、これに印刷をすると、その目視による外観ではプリグルーブの有無による光の反射具合の相違により境目が見え、表示の品質を損なうという問題がある。
【解決手段】クランピングエリアに対応する部分にも少なくとも反射層を設けて、その上に被画像形成層を設ける。クランピングエリアにもプリグルーブと同様のダミーグルーブを設け、その上に反射層を設け、さらにその反射層又は他の基板を貼り合わせる型のものはその対応する部分に被画像形成層を設けると一層よい。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的に記録・再生が可能な光情報記録媒体であって、印刷した画像が光の反射具合により境目が見えるようなことがないようにした光情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字、図形等の画像や映像あるいは音声等のデータを記録し、再生する手段としての光情報記録媒体としては、現在、最も一般的にはCD(Compact Disc)が知られているが、より高密度な記録・再生を可能とするDVD(Digital Versatile Disc)の利用が促進されている。
DVDは、最近の短波長レーザーの開発に伴い、その実用化が進展し、規格を標準化することが行われているが、CDの規格と比較すると、記録の高密度化のために異なる規格が定められる。例えば、光学ピックアップにおいては、波長630〜670nmの短波長赤色レーザを使用すること、開口率NAが0.6である高開口率対物レンズを使用すること等である。
このDVDの規格の制定に伴い、記録や再生を行なう際には、レーザの照射によりディスクは反り易くなるので、その反りを抑制するために、その厚さを0.6mmとするCDの約半分の厚さのディスクが採用されている。実際には、CD用の機器をDVDにも使用できるようにするため、2枚のディスクを貼り合わせて1.2mmの厚さのCDのディスクと寸法を合わせ、互換性を持たせるようにしている。DVD規格では、このような構造のDVDで、一枚のディスクに標準で最大記録容量約4.7GB、映像と音声を平均約133分収録することが定められている。
これらのCD−RやDVD−R等のヒートモードによる追記型光情報記録媒体には、シアニンなどの有機色素を記録層として記録する、光を照射することにより穴を形成する穴形成型光ディスクが用いられており、特にシアニン色素はスピンコート法という生産性の高い方法が適用できること、耐酸化性に優れること、熱伝導性が低いので局所的加熱ができること等の優れた点があり、特に半導体レーザの波長域に高い吸収性、反射性を示すことから注目されている。
【0003】
従来、CD−RやCD−RW等の記録可能なCDにおいては、透光性基板には記録光や再生光が入射する側とは反対側の表面(レーベル面)に、親水性樹脂膜からなる印刷可能な面、すなわちプリンタブル層を形成し、バブルジェット(登録商標)プリンタ等で水性インクを印刷し、そのインク膜を定着できるようにした光ディスクが開発されている(例えば、特開平8−102088号公報)。DVDにおいても、同様に印刷等により記録可能なDVD、すなわちDVD−RやDVD−RW等が開発され、これらにも前述したようなプリンタブル層を備えた光ディスクが開発されている。
このような光ディスクは、ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート等の樹脂を用いて射出成形された透明な基板の一方の主面にトラッキングガイドとしてのプリグルーブを形成し、このプリグルーブを形成した面にシアニン色素等からなる色素層を設け、その上に金、銀あるいはアルミニウム等の金属膜からなる反射層を設け、さらにこの反射層の上に紫外線硬化樹脂からなる保護層を設け、そしてこの保護層の上に親水性の紫外線硬化樹脂膜を設けて、これをプリンタブル層としているタイプのものと、上記の反射層の上に接着剤層を介して他の基板を張り合わせその上にプリンタブル層を設けたタイプのものがあり、前者はCD−R、後者はDVD−Rに用いられている。
【0004】
ところで、上記のCDやDVDのディスクでは、その基板は、ポリカーボネート樹脂等をスタンパを用いて射出成形して得られ、その構造はセンターホールから離れた一定領域をクランピングエリアとし、それより外周部分にトラッキングガイドとしてのプリグルーブを形成したものであり、そのプリグルーブを形成した基板の表面に上記の色素層、反射層、保護層及びプリンタブル層が順次形成されるか、その反射層まで形成してさらにその上に接着剤を介して他の基板が張りつけられるが、上記のクランピングエリア又は張り合わせた他の基板のこれに対応する部分のクランピングエリアは、CDやDVDをそのドライブに装着した際にチャッキング(CDやDVDを保持する機構)に必要な部分であり、通常は記録層を形成する記録エリア(記録領域)としては使用しない。規格ではクランピングエリアはセンターホールからCD−Rでは26mm〜33mm、DVD−Rでは22mm〜33mmとされ、RW系のディスクでもトラッキングガイド用のプリグループがあれば適用可能である。これらの場合記録層を形成する側の基板のクランピングエリアの外端側には上記のスタンパ成形によるスタンパ溝(スタンパ押さえによに溝)がスタックリング(CD等のディスクを重ねたときに光入射面が全面接触して傷がつくのを防ぐために設ける部分接触用の突条リング)に対応する位置に設けられ、クランピングエリアの外方部分に記録層が形成される記録エリアが設けられているものが多い。
【0005】
ところが、上記のスタンパ溝をクランピングエリアの内端側に移設し、上記レーベル面(張り合わせ型の場合は貼り合わせる他の基板のこれに対応する面)に、そのスタンパ溝に当たる領域の部分もクランピングエリアとし、そのクランピングエリアにおいて更に内周側に印刷可能なような形状にした、いわゆるピクチャータイプのディスクが実用化されており、規格によれば、このディスクではトラッキングガイド用のプリグループやそのプリグルーブ間のアドレス情報等を示すためのランドピットは直径43mm付近より外方の記録エリアに設けられることとされている。このような場合、拡大されたクランピングエリアに対応するレーベル面にも記録エリアに対応するレーベル面と同様にプリンタブル層を設け、その上に印刷をし、その印刷をできる範囲を拡大して表示物の選択範囲を広げ、商品価値を高めることができる。
【0006】
しかし、従来は、このようなピクチャータイプのディスクにおいて、クランピングエリアに対応するレーベル面には記録エリアに対応するレーベル面と同様にプリンタブル層を設け、そのプリンタブル層に印刷を行っているに過ぎない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、記録エリアには、プリグルーブが形成された基板の表面に有機色素を含有する記録層を形成し、さらに反射層、保護層及びプリンタブル層を順次形成し、クランピングエリアにはプリンタブル層を設けただけであると、これらのプリンタブル層に印刷を施した場合、光の反射具合が異なるため、その印刷画像について、上記プリグルーブや、そのプリグルーブ間のアドレス情報等を示すためのランドピットのある部分に対応するプリンタブル層に形成した画像と、クランピングエリアのプリンタブル層に形成した画像は目視による外観が異なり、画像に境目があるように見え、商品価値を減殺し易いという問題がある。
本発明の目的は、記録エリアからクランピングエリアまで拡大した領域に光の反射によっては境目が分かることがないような画像形成可能な構造を有する光情報記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、クランピングエリアにトラッキングガイド用のプリグルーブを延長してダミーグルーブを設けることと、反射層を形成することについて、両者を併用した場合は特に、後者のみの場合でもその反射層の上にプリンタブル層(被画像形成層)を形成すると、記録エリアの所定の層の上に設けたプリンタブル層(被画像形成層)とでは、これらの上に画像を形成しても目視による外観ではその境目が分からないことを見い出し、本発明をするに至った。
したがって、本発明は上記課題を解決するために、(1)、基板に形成されたプリグルーブと、記録層と、反射層とで構成された情報記録領域と、該情報記録領域に対応する位置からその内周側に位置するクランピングエリアに亘って設けられた被画像形成層とを具備する光情報記録媒体において、上記反射層は、上記情報記録領域を超えて上記クランピングエリアに延設されたことを特徴とする光情報記録媒体を提供するものである。
また、本発明は、(2)、上記反射層とともに第2のプリグルーブがクランピングエリアに延設されたことを特徴とする光情報記録媒体、(3)、センターホールを有しトラッキンギガイド用プリグルーブを形成した透光性基板の一方の主面側に内方から外方に向かって一定領域を残したその外周側に少なくとも情報を記録する又は記録した記録層と反射層とを順次有し、かつその最上層に直接又は他の透光性基板を介して少なくとも被画像形成層を有し、該一方の透光性基板の他方の主面側が記録光と再生光のうち少なくとも再生光が入射される側である光情報記録媒体において、上記一定領域又は該一定領域に対応する上記の他の透光性基板の表面の一定領域をクランピングエリアとし、該一方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記反射層と上記被画像形成層を設けるか又は該一方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記反射層を設けかつ上記他方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記被覆画像層を設けたことを特徴とする光情報記録媒体、(4)、一方の透光性基板のクランピングエリアにトラッキンギガイド用プリグルーブと同様なグルーブであるダミーグルーブを形成し、他方の透光性基板を用いる場合には該一方の透光性基板のクランピングエリアとの対向面に該ダミーグルーブを形成しても形成しなくてもよいことを特徴とする上記(3)の光情報記録媒体、(5)、記録層が有機色素を含有していることを特徴とする上記(1)ないし(4)のいずれかの光情報記録媒体を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による光情報記録媒体の一例として、両面貼り合わせによる片面記録・再生構造を有する追記型光ディスクの場合を図1、2、その片面の貼り合わせのない片面記録・再生構造を有する追記型光ディスクの場合を図3に基づいて説明する。
図1〜3中、1は第一の基板であって、透光性の円板の中央にセンターホール4を有し、その一方の主面にはセンターホール4の近傍の外周側にスタンパ溝4a(上述)を有し、さらにその他方の主面にはスタックリング1a(上述)を有し、一般にはポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の透明な樹脂を射出成形して作られる。
この透光性を有する第一の基板1の片面には、前記センタホール4の外周側にクランピングエリアaが設定されており、このクランピングエリアの外周側がデータ記録領域(記録エリアあるいは情報記録領域)bとなる。このデータ記録領域bの部分には、スパイラル状のグルーブからなるトラッキングガイド用のプリグルーブ3が形成されており、そのピッチは0.74μmを標準とするが、クランピングエリアaにも同様の形状のダミーグルーブ3aが形成されている。
前記トラッキングガイド用のプリグルーブ3の間のランド8(図2)には、図示省略したが、光ディスクへの信号の記録時に、アドレス情報等を示すための窪み状のランドピットが適当な間隔で形成されている。このランドピットは、前記プリグルーブ3、ダミーグルーブ3aと共に、第一の基板1を射出成形にて製造する際に同時に形成される。
【0010】
第一の基板1の前記トラッキングガイド用のプリグルーブ3等を形成した主面には、データ記録領域bと、クランピングエリアaの内端側を残したそのほとんどに、例えばスピンコート法等の手段により有機色素等が塗布され、記録層12が形成される。次いでこの記録層12の上に、スパッタリングや真空蒸着等の手段により、金、アルミニウム、銀、銅あるいはパラジウム等の金属膜、これらの合金膜あるいはこれら金属に微量成分が添加された合金膜からなる反射層13が形成される。なお、クランピングエリアaには記録層12を形成せず、反射層13のみを形成してもよい。さらに反射層13の上に、例えばスクリーン印刷やスピンコート等の手段により、紫外線硬化性樹脂を主成分とする樹脂液による樹脂膜が形成され、これが紫外線硬化されて保護膜とされてもよい。図3ではこの保護層14が形成されており、これにより他の基板を貼り合わせない型の光ディスクが得られる。
図1〜2において、5は第二の基板であり、前記第一の基板と同じ材質、形状、寸法に形成された中央にセンターホール4を有し、その一方の主面にはのセンターホール4の外周側にスタンパ溝4aを有する透明な円板状であるが、主面にトラッキングガイド等の何らの加工も施されていない点でこの第一の基板とは異なる。なお、第一の基板1の場合と同様に、クランピングエリアにダミーグルーブを設けることも好ましい。
【0011】
次に、前記第一の基板1の加工した主面側と、第二の基板5の一方の主面側を、これらのいずれか一方に反応性硬化樹脂を主成分とする接着剤を、例えばスピンコート法やスクリーン印刷法等の手段により塗布した後に重ね合わせ、その反応性硬化樹脂を硬化させる。これにより、第一の基板1に形成された反射層13と第2の基板5とが接着層11により接合され、2枚の基板を貼り合わせた光ディスクが得られる。
この光ディスクは、図2に示すように、第一の基板1の貼り合わされていない側の主面、すなわち露出している側よりレーザー光をレンズOを通して入射して情報の記録が行われ、同様にレーザー光を入射してその記録情報を再生することができるものであって、片面のみ記録・再生が可能なタイプである。なお、第二の基板5は、透光性を有しないものや、耐光性を保持するために着色してあるものであってもよい。
なお、図3に示す他の基板が貼り合わせられていない型の光ディスクも同様に記録、再生が行われる。
【0012】
このようにして得られた図3の光ディスクの保護層14の上、また、図1の光ディスクの第二の基板5の露出した主面側に、すなわち上記データ記録領域bとクランピングエリアaのそれぞれに対応する領域に直接又は下地層15aを設けてその上に、例えば紫外線硬化性樹脂と、そのほかのバインダー成分と、粘度調整剤と、顔料及びその他の成分を混合して得られる紫外線硬化型インク(重量基準で固形分中1〜35%、好ましくは5〜25%の顔料を含有)をスクリーン印刷法やスピンコート法により印刷し、ついで紫外線を照射することにより硬化させて、被画像形成層15を形成する。
前記の顔料としては、有機、無機の着色用顔料や、シリカ、アルミナ、ワラストナイト、水酸化アルミニウム、クレイ等の無機フィラー、あるいはアクリルビーズ、ナイロンビーズ、ゴム微粒子等の有機フィラー等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、任意の複数併用されてもよい。
紫外線硬化型インクの硬化膜に顔料が1〜35%含有されていると、その表面に表出されている顔料粒子は十分に固着されており、表面に適度の粗さを与え、その表面積を多くできることとともに、プリンターリボンの着色トナーの付着力を増加させ、転写画像の印字性や解像度を良くすることができる。
【0013】
前記第一の基板1は勿論のこと、その上に記録層12、反射層13を介して形成される保護層や、この保護層又は反射層13上の接着層11及び第二の基板5は、いずれかの少なくとも1つが不透明でもよいが、いずれもが透明であってもよい。その透明な場合には、被画像形成層15が不透明でないときは、金属膜からなる反射層13の金属光沢が表出するので、被画像形成層15に印刷を行った場合には、その画像の色彩を正確に表し難いことがある。その場合には、上記下地層15aは適宜の色に着色して設け、この下地層を介して被画像形成層15を形成し、反射層13の金属光沢をこの下地層により隠蔽することが好ましい。例えばこの下地層を乳白色にすると、被画像形成層15の背景色が紙と同様の白色となる。この下地層は、紫外線硬化型樹脂と顔料を含有する紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法やスピンコート法により印刷し、その印刷膜を紫外線硬化させて形成される。その際顔料の含有量は反射層13の金属光沢を隠蔽するに必要な分加えればよく、重量基準で固形分中35%を越えてもよい。顔料が多過ぎることによりこの下地層に直接印刷した場合には印字性や解像度が悪くても、下地層の上に設ける被画像形成層によりこれらの性能は良くできるので、下地層は反射層13の金属光沢を隠蔽するための目的のみに組成を決めることができる。
【0014】
このようにして下地層を介しあるいは介さずに形成された被画像形成層15の表面には、データ記録領域bに対応する部分のみならず、クランピングエリアaに対応する部分にも文字や図柄を印刷したり、筆記したりすることができるが、印刷の場合にはインクジェットプリンターによる印刷やスクリーン印刷等でもよいが、熱転写プリンターによるプリンターリボンを介した印刷も好ましく用いられる。熱転写プリンターによる印刷は、パーソナルコンピューター等に付属したプリンターによる印刷として行われていることは周知のことであるが、これを利用してコンピューターで作成した文字や図柄は勿論のこと、写真も前記被画像形成層15の表面に繰り返し印刷することができる。この方式は、特定の文字や図柄等を必要な数の光ディスク等に印刷することができ、比較的少数の光ディスク等への印刷に最適である。
被画像形成層15に形成された画像は、クランピングエリアaに反射層を設けただけでも、この反射層が光を透過しないので、プリグルーブのある記録エリアとの光の反射具合が均一化され、それだけ境目が分かり難くなるが、クランピングエリアaにさらにプリグルーブと同様のダミーグルーブを設けると、透過した光があったとしても、ダミーグルーブの形状に沿って反射光がトレースされ、これが反射層を通して目視されるので、記録エリアにおける同様の現象と類似化することができ、これにより結果的に目視されるうねった形を径方向で均一化することができ、外観を均一にすることができる。
なお、上記のものはCD−R、DVD−Rのみならず、ブルーレーザ対応の光情報記録媒体にも適用可能である。
【0015】
【実施例】
次に、本発明の実施例を具体的な数値をあげて説明する。
実施例1
ポリカーボネート樹脂をスタンパを用いて射出成形し、図1、2において、厚さ0.587mm、外径120mmで、内径15mmのセンターホール4を有する屈折率1.59の円板状であって、その一方の主面にはセンターホール4の外周側にスタンパ溝4aが形成されているとともに、そのスタンパ溝4aの外側にセンターホール4から15mm〜22mmにクランピングエリアaが形成され、さらにこのクランピングエリアaの外周側にデータ記録領域bが設けられ、クランピングエリアa及びデータ記録領域bには連続して、半値幅0.31μm、深さ140nm、ピッチ0.74μmのトラッキングガイド用のプリグルーブ3及びダミーグルーブ3aが形成された第一の基板1が用意された。
この第一の基板1の前記プリグルーブ3及びダミーグルーブ3aを形成したクランピングエリアa及びデータ記録領域bに、トリメチン系シアニン色素の溶液をスピンコート法により成膜し(レベリング率は0.38)、膜厚60nmの記録層12を形成した。
前記記録層12の上に金をスパッタリングすることにより厚さ0.1μmの反射層13を形成する。ついでこの反射層13の上に紫外線硬化性樹脂を主成分とする樹脂液による樹脂膜を形成し、これを紫外線硬化させて厚さ2〜5μmの保護膜を形成してもよく、その保護層の上でもよいが、反射層13の上に紫外線硬化型樹脂を主成分とする接着剤をスピンコート法により塗布し、前記第一の基板と同様の材質、形状、寸法であってプリグルーブやダミーグルーブの形成されておらず、スタンパ溝は形成されている第二の基板5を両基板のスタンパ溝が向かい合うように貼り合わせ、その接着剤の塗布膜を第二の基板5側より紫外線を照射することにより硬化させ、反射層13に第二の基板5を接着させ、2枚の基板を貼り合わせた光ディスクが得られた。
次に、以下に示す被画像形成層用の紫外線硬化型インクを前記第二の基板5の露出した表面に、すなわち上記クランピングエリアa及びデータ記録領域bに対応する表面を含む表面に連続して、スクリーン印刷法により印刷し、紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、表面がマットであるが全体として透明な厚さ12μmの被画像形成層15を形成した。
特殊アクリル系アクリレート(日本化薬社製)(紫外線硬化型樹脂)    35重量部
ポリエステル系アクリレート(東亜合成社製)(その他のバインダー)25重量部
合成シリカ(シオノギ社製)(顔料)             30重量部
イルガキュアー184(光重合開始剤)            10重量部
この配合物(顔料が重量基準で固形分中30%)を攪拌混合し、被画像形成層用の紫外線硬化型インクを製造した。
【0016】
このようにして得られた被画像形成層付き光ディスクは、例えばDVD−Rに用いられるが、その製造当初のものと、その製造後70℃、相対湿度85%の雰囲気下で24時間放置する加速劣化試験を行ったもの及び同じ条件で100時間の加速劣化試験を行ったものについて、インクジェットプリンターで印刷した。
そして、印字した画像が形成された被画像形成層を目視により観察したところ、太陽光下での反射光によってはクランピングエリアaとデータ記録領域bのそれぞれに対応する境目は見分けられなかった。
また、熱転写プリンター(PRIMERA製)を用い、各々の被画像形成層の別の場所に青、赤、緑、黒のそれぞれのプリンターリボンを用いて各色の印字を行ない、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れるとともに、印字した画像が形成された被画像形成層を目視により観察したところ、太陽光下での反射光によってはクランピングエリアaとデータ記録領域bのそれぞれに対応する境目は見分けられなかった。
【0017】
実施例2
図3に示すように、前記実施例1において、クランピングエリアaはセンターホールから22〜26mmに設定したこと以外は同様にして記録層12、反射層13を形成した後に、その上に上記したと同様の保護層14を形成し、さらにその上に以下に示す下地層用の紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法により印刷し、紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、乳白色の厚さ12μmの下地層を形成し、その上に前記実施例1で使用した紫外線硬化型インクをスクリーン印刷法により印刷し、その印刷膜に紫外線を照射してその印刷膜を硬化させ、表面がマットであるが全体として透明な厚さ12μmの被画像形成層15を形成した。
特殊アクリル系アクリレート(日本化薬社製)(紫外線硬化型樹脂)    28重量部
ポリエステル系アクリレート(東亜合成社製)(その他のバインダー)20重量部
合成シリカ(シオノギ社製)(顔料)             16重量部
酸化チタン(白色顔料)                   28重量部
イルガキュアー184(光重合開始剤)             8重量部
この配合物(顔料が重量基準で固形分中44%)を攪拌混合し、下地層用の紫外線硬化型インクを製造した。
このようにして得られた下地層介在被画像形成層付き光ディスクは、例えばCD−Rに用いられるが、実施例1と同様の試験条件の下で、インクジェットプリンターによる印刷性と、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れていた。それのみならず、背景が乳白色であったので、画像が白色の紙に形成されたように色彩が正確に表示されていた。
そして、印字した画像が形成された被画像形成層を目視により観察したところ、太陽光下での反射光によってはクランピングエリアaとデータ記録領域bのそれぞれに対応する境目は見分けられなかった。
この実施例の場合は、顔料含有率の多い下地層を形成し、これに直接インクジェットプリンターによる印刷や、熱転写印刷する場合には印字性、解像度が悪い場合でも、その上に顔料含有率の比較的少ない層を設けることによりこれらを改善し、しかも背景の色を任意に選択できるというメリットがある。
【0018】
実施例3
前記実施例1において、被画像形成層用の紫外線硬化型インクとして、顔料の含有量が重量基準で固形分中10%になるようにした紫外線硬化型インクを使用したこと以外は同様にして被画像形成層付き光ディスクを作製し、これについても実施例1と同様の試験条件の下で、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれも良好な印字性を示し、解像度も優れていた。
そして、印字した画像が形成された被画像形成層を目視により観察したところ、太陽光下での反射光によってはクランピングエリアaとデータ記録領域bのそれぞれに対応する境目は見分けられなかった。
【0019】
比較例1
前記実施例1において、直径43mmからトラッキング用のプリグルーブを設け、クランピングエリアaにはダミーグループを形成せず、また、その領域には記録層12、反射層13も形成しなかったこと以外は同様にして被画像形成層付き光ディスクを作製し、これについても実施例1と同様の試験条件の下で、インクジェットプリンターによる印刷性や、熱転写印刷性能を調べたところ、いずれにも良好であったが、印字した画像が形成された被画像形成層を目視により観察したところ、太陽光下での反射光によってクランピングエリアaとデータ記録領域bのそれぞれに対応する境目が認められ、グルーブの有無の部分で外観に違いがあり境目がはっきり見えることがわかった。
【0020】
上記の被画像形成層としては、インクジェット印刷可能なインク受容層でも、熱転写印刷可能な熱転写層でもよいが、インク受容層の場合は、例えば特開平10−149576号公報に記載されたようなインク受容層を用いてもよい。
また、上記実施例ではクランピングエリアにダミーグレーブを延設したが、クランピングエリアに延設する第2のプリグリーブはダミーグレーブでも、記録に使用するグルーブでもよく、望ましくは、情報記録領域(データ記録領域b)のプリグレーブを連続して延設させることである。
また、本発明は、特開平11−120594号公報に開示されているようなディスク構造にも適用可能であり、この構造に見られるようなカバー層側からレーザー光を入射させる場合には、レーザー光が入射される側と反対側に被画像形成層を設ければよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、クランピングエリアにも少なくとも反射膜を設けるようにしたので、記録エリアからクランピングエリアまで拡大した領域に光の反射によっては境目が分かることがなく、内周側まで同じ色に見えるような画像形成を可能とした光情報記録媒体を提供することができる。これはクランピングエリアにもダミーグルーブを設けることによりさらに有効とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の貼り合わせ型の光ディスクの一部分の断面の概略説明図である。
【図2】その完成後の光ディスクの詳細な部分断面図である。
【図3】本発明の他の実施例の光ディスクの一部分の断面の概略説明図である。
【符号の説明】
1 第一の基板
5 第二の基板
12 記録層
13 反射層
15 被画像形成層

Claims (5)

  1. 基板に形成されたプリグルーブと、記録層と、反射層とで構成された情報記録領域と、該情報記録領域に対応する位置からその内周側に位置するクランピングエリアに亘って設けられた被画像形成層とを具備する光情報記録媒体において、上記反射層は、上記情報記録領域を超えて上記クランピングエリアに延設されたことを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 上記反射層とともに第2のプリグルーブがクランピングエリアに延設されたことを特徴とする光情報記録媒体。
  3. センターホールを有しトラッキンギガイド用プリグルーブを形成した透光性基板の一方の主面側に内方から外方に向かって一定領域を残したその外周側に少なくとも情報を記録する又は記録した記録層と反射層とを順次有し、かつその最上層に直接又は他の透光性基板を介して少なくとも被画像形成層を有し、該一方の透光性基板の他方の主面側が記録光と再生光のうち少なくとも再生光が入射される側である光情報記録媒体において、上記一定領域又は該一定領域に対応する上記の他の透光性基板の表面の一定領域をクランピングエリアとし、該一方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記反射層と上記被画像形成層を設けるか又は該一方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記反射層を設けかつ上記他方の透光性基板のクランピングエリアにも少なくとも上記被覆画像層を設けたことを特徴とする光情報記録媒体。
  4. 一方の透光性基板のクランピングエリアにトラッキンギガイド用プリグルーブと同様なグルーブであるダミーグルーブを形成し、他方の透光性基板を用いる場合には該一方の透光性基板のクランピングエリアとの対向面に該ダミーグルーブを形成しても形成しなくてもよいことを特徴とする請求項3に記載の光情報記録媒体。
  5. 記録層が有機色素を含有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光情報記録媒体。
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