JP2004130375A - 熱延鋼帯の製造方法および製造設備 - Google Patents

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三宅 勝
Yukio Takashima
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Abstract

【課題】超微細フェライト組織を有する熱延鋼帯を安定して製造することができる熱延鋼帯の製造方法および製造設備を提供する。
【解決手段】複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機を用いた鋼帯の熱間仕上圧延において、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンドでの各圧下率を40%以上として圧延するとともに、前記圧下率40%以上として圧延する各圧延スタンドの出側に配置したレベラーにより熱延鋼帯に形状矯正加工を施すことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【選択図】      図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細なフェライト組織を有し、強度・靭性に優れた平坦な板形状を有する熱延鋼帯の製造方法および製造設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱延ままで粒径3〜4μmの微細粒のフェライト結晶組織を有する延性に優れた微細粒組織鋼材を製造する方法として、Ac変態点以上の温度域から冷却する過程において熱間加工を加え、その終段において(Ar+50℃)〜(Ar+100℃)の温度域で実質的に1秒以内の間に1回または2回以上の合計減面率が50%以上95%以下となる熱間加工を加え、該熱間加工終了後20℃/秒以上2000℃/秒以下の冷却速度で600℃以下の温度域まで冷却する方法が知られている。(例えば、特許文献1および2参照。)。
【0003】
また、熱間仕上圧延を、被圧延材の温度が仕上圧延機列のいずれかの圧延スタンドを通過する際、圧延加工に伴う発熱により逆変態させ、仕上圧延温度がAr−50℃以上となるように終了し、550〜750℃の温度で巻取った後、スケール除去、冷間圧延、連続焼鈍、調質圧延を行う加工性が良好でかつ肌荒れのない製缶用鋼板の製造方法が知られている。(例えば特許文献3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭62−7247号公報
【0005】
【特許文献2】
特公昭62−39228号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平10−8142号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1および特許文献2の方法では、仕上圧延機内のいずれかの圧延スタンドにて1パス大圧下を行うものであるが、熱延鋼帯の最終板厚は数mm程度であることから、仕上圧延ライン中のいずれかの圧延スタンドにて1パス大圧下を加えた場合、大圧延荷重により圧延ロールに曲げたわみが発生し、圧延材の板厚プロフィルが板幅方向の中心部で厚く、板幅端に向けて板厚が減少する凸型の断面形状、いわゆる板クラウンが非常に大きくなるとともに、耳波あるいは中伸びなどの板形状不良が発生しやすくなる。
【0008】
また、上記特許文献3の方法において、仕上圧延機内にて加工発熱を利用した逆変態を生じさせるためには、当該圧延スタンドでの大加工仕事、すなわち大圧下、大加工速度の条件が必須であり、特許文献1および特許文献2の場合と同様に、板厚プロフィル、板形状の悪化が大きな問題となっていた。そして、仕上圧延機の最終圧延スタンド以外での大圧下により板形状が悪化した場合、鋼板の絞りや、穴あきが発生し、最悪の場合は仕上圧延機内での板破断が生ずることもある。また、熱間仕上圧延後段での1パス大圧下は、圧延負荷、特に圧延動力が過大となることが問題であり、一般的に用いられている圧延機では、最大でも1パス50%程度の圧下率に制限されてしまう。
【0009】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、超微細フェライト組織を有する熱延鋼帯を安定して製造することができる熱延鋼帯の製造方法および製造設備を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、板形状が良好な超微細フェライト組織を有する熱延鋼帯を安定して製造することができる熱延鋼帯の製造方法および製造設備について検討を行った。
【0011】
通常、熱延鋼帯の仕上圧延では、Ar変態点以下のオ−ステナイトとフェライトとの二相域で仕上圧延を終了した場合、混粒組織となって所望の機械的特性が得られないことがあり、これを避けるため最終仕上圧延の出側での鋼帯温度をAr変態点以上としている。また、鉄鋼材料の熱間加工では、1パスにて大きな歪を加えることにより結晶粒の微細化が図られることが知られており、この微細化効果は特にAr変態点近傍の温度での大圧下が有効であることが知られている。つまり、熱延鋼帯を製造する仕上圧延にて超微細なフェライト組織を得るためには、圧延材の温度がAr変態点に近づく後段圧延スタンドにて1パス、あるいは複数パスの大圧下を加えることが非常に効果的である。しかしながら、前述したごとく、板厚が薄い状態での1パス大圧下は、板形状を大きく乱すことが不可避である。
【0012】
通常、熱延鋼帯を製造する仕上圧延機には、ロールベンダ−、ロールシフト、ロールクロスなど、板形状を制御するための各種アクチュエ−タ−が具備されている。実操業では、様々な寸法の製品を製造し、かつ圧延スケジュ−ルに応じたロールの熱膨張やロール表面の摩耗などの各種変動要因が存在するため、セットアップ計算による形状制御アクチュエ−タの設定の他、通板中にオペレ−タ−が圧延スタンド間での板形状を目視で判断し、これらのアクチュエ−タ−の設定をオンラインで変更したり、あるいは次コイル圧延前のアクチュエ−タ−操作量の設定に反映させている。しかしながら、例えば2mm程度以下の仕上板厚を得るために、最終圧延スタンドにて50%以上の大圧下を加えた場合、これらの形状制御アクチュエ−タ−による制御のみでは、板形状を平坦に保つことは非常に困難である。
【0013】
そこで、本発明者らは、板形状の矯正加工に使用されるレベラーを仕上圧延ラインのインラインに設置し、1パス大圧下にて生じた板形状不良をインラインにて矯正しながら圧延を行うことを着想した。結晶粒微細化には、Ar変態点近傍にて圧延を行う最終圧延スタンドでの大圧下圧延が最も効果的であるが、圧延荷重、圧延動力等の制約により、1パスにてとり得る圧下量は制限される。より微細な結晶粒を有する熱延鋼帯を製造するためには、最終圧延スタンドのみならず、最終圧延スタンドの1つ上流側、あるいはそのもう1つ上流側の圧延スタンド等、仕上圧延機後段の複数圧延スタンドにて連続して大圧下を加えることにより、歪の累積効果を利用して大きな微細化効果を得ることができる。この時、大圧下圧延によって発生する板形状不良は、板厚が薄い領域にて顕在化するため、大圧下圧延を行う圧延スタンド後にレベラーを設置して板形状の悪化を随時矯正することにより、安定した通板が可能となる。
【0014】
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その特徴は以下の通りである。
【0015】
(1)複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機を用いた鋼帯の熱間仕上圧延において、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンドでの各圧下率を40%以上として圧延するとともに、前記圧下率40%以上として圧延する各圧延スタンドの出側に配置したレベラーにより熱延鋼帯に形状矯正加工を施すことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【0016】
(2)複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機において、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の隣り合う2以上の圧延スタンド出側に、熱延鋼帯の形状矯正加工を施すレベラーを配置したことを特徴とする熱延鋼帯の製造設備。
【0017】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の熱延鋼帯の製造設備列の一実施形態を示す説明図である。
【0018】
図2に示す熱延鋼帯の製造ラインは、加熱炉1にて再加熱されたスラブ2を所定の厚さの粗バーに減厚するための粗圧延機3と、粗バーを巻取って保温するためのコイルボックス4と、粗バーを所定の厚さの熱延鋼帯に減厚する仕上圧延機5と、最終圧延スタンドを含む隣り合う3つの仕上圧延機後段の圧延スタンド間に位置する、熱延鋼帯の形状を矯正するための上流側レベラー6aと下流側レベラー6bと、最終圧延スタンド直後に位置して熱延鋼帯の形状を矯正するためのレベラー6cと、熱延鋼帯を急速冷却し、且つ巻取り温度を調整するための冷却装置7と、この熱延鋼帯を巻取るための巻取り機8とを備えている。
【0019】
前記コイルボックス4は、粗バーを巻取り、保温して粗バーの仕上圧延入側の温度を一定にするために用いられる。本発明による仕上圧延では、必然的に圧延速度が速くなる仕上圧延後段にて大圧下を加えるため、仕上圧延機後段での圧延動力が過大となる。このため、仕上圧延機後段の圧延機のモ−タ−を極力大容量とすることが好ましいが、粗バーをコイルボックスに巻取ることにより粗バー尾端部の温度降下を低減することが可能であり、通常行われる加速圧延による尾端部での高速圧延を行う必要がなく、粗バー先端部から後端部にかけて一定速度圧延を行うことにより圧延動力が過大となることを防いでいる。この粗バー尾端部の温度降下を補償する手段としては、コイルボックスの代わりにトンネル炉や誘導加熱装置などを配置してもよい。
【0020】
また、別の実施形態として、コイルボックス4と仕上圧延機5の間にて、前粗バーの尾端部と、次粗バーの先端部を溶接、あるいは圧接して行う連続熱間圧延の形態においても本発明は適用可能である。
【0021】
前記レベラー6a、6b、6cは、大圧下圧延にて発生した板形状不良を曲げ戻しにより矯正するために配置されている。図2に示す実施形態でのレベラー6a、6b、6cは、各々、上3本、下2本の5本ロールから構成されており、インタ−メッシュを調整することにより0.3%程度の伸び率をあたえることが可能である。また、レベラーロールの熱膨張を低減するためのロール水冷機構、レベラーロール軸受けベアリングの強冷却機構等を具備している。また、レベラーロール表面の摩耗低減のため、レベラーロール材としては、耐摩耗性の高いハイスや超鋼など素材を用いることが望ましい。
【0022】
前述したごとく、材質均一化の観点から最終仕上圧延の直後での熱延鋼帯の温度をAr変態点直上とするため、例えば加熱炉でのスラブ加熱温度調整等により仕上圧延入側での粗バー温度を調整し、後段圧延スタンドでの歪の蓄積効果を利用するために、スタンド間スプレ−等により仕上圧延機内にて積極的な温度制御を利用することが好ましい。つまり、歪の累積効果を利用するためにはなるべくAr変態点直上で連続圧下することがよいこと、仕上圧延機後段にて連続大圧下をすると加工発熱により温度が上がってしまうことよりスタンド間で冷却しながら圧延を行うことにより、仕上後段にて連続大圧下するということが、結晶粒の微細化に大きな効果を持つ。
【0023】
熱間加工後の冷却では、冷却速度が速いほどフェライトへの変態核生成速度が早くなること、粒成長速度を遅くする作用等があり、冷却装置7はレベラー6c直後から所定の巻取り温度まで50℃/秒以上の冷却速度で行う能力を有することが好ましい。
【0024】
前記冷却装置7は、圧延機直後での急速冷却を可能とするため、極力レベラー6c出側直近に配置することが望ましく、図2の実施形態ではレベラー直近に配置している。また、レベラー6cはこの冷却装置7の下流側に設置する場合もあるし、レベラー6cと冷却装置7を組合せて1つの構造とし、冷却中の鋼帯にレベラー加工を行う構造としてもよい。
【0025】
以下、上記装置構成を用いた本発明法の一実施形態を説明する。
【0026】
図2に示す熱延鋼帯の製造ラインにおいて、通常200〜300mm厚さのスラブ2を加熱炉1にて1200℃程度に再加熱し、粗圧延機3での複数パスにて30mm〜50mm厚さの粗バーに減厚する。減厚された粗バーは、一旦コイルボックス4にて巻取られ、7スタンドよりなる仕上圧延機5での7パス圧延により数mmの板厚の熱延鋼帯に仕上げられる。本実施形態では、第5圧延スタンドと第6圧延スタンド間に位置して熱延鋼帯の形状を矯正するためのレベラー6aと、最終圧延スタンドとその1つ上流の第6圧延スタンド間に位置して熱延鋼帯の形状を矯正するためのレベラー6bと、最終圧延スタンド直後に位置して熱延鋼帯の形状を矯正するためのレベラー6cを設置しており、第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドにて各々1パス40%以上の大圧下を加え、各々その直後に設置されたレベラー6a、6b、6cにて0.3%程度の伸長率の矯正加工を行っている。ここで、伸長率0.3%程度としたのは、0.3%程度の伸長率を与えれば大概の形状不良は矯正できるとの実験結果による。そして、冷却装置7にてレベラー後の熱延鋼帯にただちに急速冷却を行うとともに、巻取り温度600℃程度までの調整冷却を行い、巻取り機8にて巻取って熱延鋼帯コイルとする。この急速冷却の冷却速度は50℃/秒以上が好ましい。
【0027】
なお、上記の実施形態は、第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドにて各々1パス40%以上の大圧下を加え、各々その直後にレベラーを設置して板形状の矯正を行っているが、本発明はこの実施形態に限られるものではない。本発明は、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンドでの各圧下率を40%以上として圧延するとともに、前記圧下率40%以上として圧延する各圧延スタンドの出側に配置したレベラーにより熱延鋼帯に形状矯正加工を施す熱延鋼帯の製造方法である。
【0028】
このようにして得られた熱延鋼帯は、強度・靭性に優れ、粒径5μm以下の微細粒のフェライト結晶組織を有し、且つ平坦な板形状を有している。
【0029】
【実施例】
図2に示す熱延鋼帯の製造設備列を用いて、本発明法により熱延鋼帯を製造した。すなわち、板厚が250mm、板幅が1000mmの低炭素鋼スラブを加熱炉にて約1200℃に加熱後、このスラブを粗圧延機での5パス圧延にて30mmまで減厚し粗バーとした。この粗バーを、一旦コイルボックスに全長を巻取り、その後コイルボックスに巻取られた粗バーを順次巻ほぐしながら一定仕上圧延速度700mpmにて7パスの仕上圧延を行った。この際、各圧延スタンドの耐荷重は4000Tonf,モ−タ−定格出力は10000KWである。
【0030】
表1は、仕上板厚を2mmとし、ケース1を除いて本発明例のケース2〜10では、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンド(第7圧延スタンド、第6および第7圧延スタンド、第5〜第7圧延スタンド)での各圧下率を40%以上とし、他の圧延スタンドでの圧下率を均一としたパススケジュ−ルにて圧延を行い、最終圧延後、直ちに600℃程度にまで冷却し、更に常温まで冷却した後の熱延鋼帯の平均フェライト粒径を調べた結果である。なお、第5圧延スタンドから第7圧延スタンドにおいて40%以上の圧下を行った場合には、その圧延スタンドの直後に位置するレベラーにて熱延鋼帯の形状矯正を実施している。
【0031】
表1によれば、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンドでの各圧下率を40%以上として圧延するとともに、前記圧下率40%以上として圧延する各圧延スタンドの出側に配置したレベラーにより熱延鋼帯に形状矯正加工を施すことにより、粒径1.5μm(ケース10)〜5μm(ケース2)のフェライト結晶組織を有し、且つ、平坦な板形状を有する熱延鋼帯を製造できることが判った。
【0032】
また、いずれのケ−スにおいても仕上圧延温度は被圧延材のAr変態点である820℃〜±10℃以内である。そして、レベラーによる矯正では、インタ−メッシュを調整して伸長率を0.2〜0.3%程度となるように設定した。
【0033】
比較例であるケース1は、全圧延スタンドで圧下率32.1%の均一とした場合で、このときは粒径8.7μmのフェライト結晶組織を有する熱延鋼帯となった。
【0034】
【表1】
Figure 2004130375
【0035】
図1は、第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドでの総圧下率(%)に対する熱延鋼帯のフェライト粒径(μm)の変化を示したものである。第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドでの総圧下率にほぼ比例してフェライト粒径が微細化していることが判った。
【0036】
表2は、表1の試験の1ケースとして、第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドにて各々圧下率50%の圧下を行っているNo.10について、パススケジュ−ルと各圧延スタンドでの圧延荷重、圧延動力の実績値を示した表である。また、図3はその時の板クラウン比率変化と急峻度を示したものである。
【0037】
板クラウン比率変化は各圧延スタンド間プロフィルメ−タで測定したデ−タ、急峻度は板クラウン比率変化から計算した値であるが、レベラーを使用したケ−スでは目視による板形状評価を行い、板形状不良が認められなかったことから急峻度を0として評価している。また、通常の仕上圧延機ではモ−タ−定格出力の175%程度までの負荷がかかる圧延は可能であるが、表2より、特に第7圧延スタンドでの圧延負荷がほぼ定格出力の175%となっており、これ以上の大圧下や速度増が困難であることが判る。この点で、第5圧延スタンド〜第7圧延スタンドでの総圧下率を上げ、歪の累積効果を利用することが有効である。
【0038】
【表2】
Figure 2004130375
【0039】
また、図3より、本圧延条件では第5〜第7圧延スタンドにて板クラウン比率変化が形状不感帯外となるため耳波形状となる。レベラーを使用しない場合、第5〜第7圧延スタンドにて急峻度がそれぞれ2〜3%となり、大きな耳波形状となったことを確認した。これに対し、第5圧延スタンドと第6圧延スタンド間、第6圧延スタンドと第7圧延スタンド間、第7圧延スタンド後に設置された各レベラーにて形状矯正を施した場合、目視にて大きな板形状不良が発生していないことを確認した。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、超微細なフェライト組織を有し、強度・靭性に優れた平坦な板形状を有する熱延鋼帯の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱延鋼帯製造方法によるフェライト粒径微細化効果を示す図
【図2】本発明の熱延鋼帯の製造設備列の一実施形態を示す説明図
【図3】本発明による熱延鋼帯製造方法での圧延実績例を示す図
【符号の説明】
1  加熱炉
2  スラブ
3  粗圧延機
4  コイルボックス
5  仕上圧延機
6a レベラー
6b レベラー
6c レベラー
7  冷却装置
8  巻取り機

Claims (2)

  1. 複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機を用いた鋼帯の熱間仕上圧延において、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の1または隣り合う2以上の圧延スタンドでの各圧下率を40%以上として圧延するとともに、前記圧下率40%以上として圧延する各圧延スタンドの出側に配置したレベラーにより熱延鋼帯に形状矯正加工を施すことを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
  2. 複数の圧延スタンドからなる仕上圧延機において、最終圧延スタンドを含む仕上圧延機の隣り合う2以上の圧延スタンド出側に、熱延鋼帯の形状矯正加工を施すレベラーを配置したことを特徴とする熱延鋼帯の製造設備。
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