JP2004128928A - 弾性表面波フィルタ装置、通信装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタ装置、通信装置 Download PDF

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Yoichi Sawada
沢田 曜一
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Abstract

【課題】通過帯域近傍の選択度の優れた高選択度(通過帯域の高域側の減衰特性が改善された)弾性表面波フィルタ装置、通信装置を提供する。
【解決手段】圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されているIDT104、105、106を備える弾性表面波フィルタ素子101と、IDT109、110、111を備える弾性表面波フィルタ素子を縦続接続し、これら2つの弾性表面波フィルタ素子101、102間に直列に弾性表面波共振子103を接続する。弾性表面波共振子103における共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、弾性表面波フィルタ素子101、102における帯域幅の、0.65倍以上、0.98倍以下に設定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性表面波フィルタ装置、通信装置に関し、より詳細には、特に通過帯域近傍の選択度の優れた高選択度の弾性表面波フィルタ装置、通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の携帯電話機等の通信装置の小型化、軽量化に対する技術的進歩は目覚しいものがある。これを実現するための手段として、各構成部品の削減、小型化はもとより、複数の機能を複合した部品の開発も進んできた。
【0003】
弾性表面波フィルタは、携帯電話機用のRFフィルタとして広く一般的に用いられるようになっている。近年においては、携帯電話に用いられる周波数不足から、搬送周波数の複雑化や周波数帯域の拡大が行われ、通過帯域のごく近傍に阻止域がある場合が多く、急峻性の高いフィルタが要求されている。
【0004】
従来技術では、2段縦続さらた弾性表面波フィルタ装置において、段間部に弾性表面波共振子を直列に挿入する方法が開示されている(特許文献1、特許文献2参照)。この従来技術では、2段縦続構成で接続部に直接に弾性表面波共振子を接続することにより、高選択度が可能となっている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−298283号公報(公開日1999年10月29日)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−349590号公報(公開日2000年12月15日)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この従来技術では、弾性表面波フィルタの高周波側の減衰量を改善する場合には、弾性表面波共振子のピッチを弾性表面波フィルタのピッチよりも小さくしているために、弾性表面波フィルタと弾性表面波共振子とを同じ膜厚にすると、より高い周波数特性の弾性表面波共振子の最適な膜厚は、弾性表面波フィルタの膜厚よりも薄いので、波長比膜厚が大きくなる。ただし、弾性表面波フィルタと弾性表面波共振子とは、同じ膜厚であるため、弾性表面波共振子の電気機械結合係数が大きくなり、弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との間隔が大きくなってしまうため、十分な選択度を得ることができず、阻止域減衰量の不足、および製造バラツキに対する余裕分の不足による歩留まりが悪化するという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、通過帯域近傍の選択度の優れた高選択度(通過帯域の高域側の減衰特性が改善された)弾性表面波フィルタ装置、通信装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の弾性表面波フィルタ装置は、上記の課題を解決するために、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されている複数のくし型電極部を備えると共に縦続接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子を有し、該2つの弾性表面波フィルタ素子の間に直列に少なくとも1つの弾性表面波共振子が接続されている弾性表面波フィルタ装置において、前記弾性表面波共振子における共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、上記2つの弾性表面波フィルタ素子における帯域幅の、0.65倍以上、0.98倍以下であることを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、2つの弾性表面波フィルタ素子おける帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下に設定することより、高選択度の(通過帯域の高域側の減衰特性が改善された)フィルタ特性を得ることができる。
【0011】
また、本発明の弾性表面波フィルタ装置は、上記の課題を解決するために、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されている複数のくし型電極部を備えると共に縦続接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子を有し、該2つの弾性表面波フィルタ素子の間に直列に弾性表面波共振子が接続されている弾性表面波フィルタ素子部を2つ備える弾性表面波フィルタ装置であって、2つの弾性表面波フィルタ素子部に共通化して接続された不平衡信号端子と、該2つの弾性表面波フィルタ素子部のそれぞれに接続された平衡信号端子とを備え、各弾性表面波フィルタ素子部にて、前記弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、前記2つの弾性表面波フィルタ素子の帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下であることを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、2つの弾性表面波フィルタ素子おける帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下に設定することより、高選択度の(通過帯域の高域側の減衰特性が改善された)フィルタ特性を得ることができる。さらに、平衡−不平衡変換機能を備えることができ、入出力で異なるインピーダンスに設定することができる。
【0013】
また、上記のように弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との周波数間隔を、弾性表面波フィルタ素子の帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下に設定するためには、前記弾性表面波共振子に、間引き重み付けを施すことが好ましい。さらに、前記弾性表面波共振子の膜厚を、前記弾性表面波フィルタの膜厚よりも薄くしてもよい。さらに、前記弾性表面波共振子に、並列で容量を付加してもよい。
【0014】
また、前記弾性表面波フィルタ素子の互いに隣り合うくし型電極部の隣接部分において、各くし型電極部の最も隣接部よりに位置する接地された電極指同士が接続されていることが好ましい。これにより、接地用の電極パッドの数を減らすことができ、小型化が可能となる。
【0015】
本発明の通信装置は、上記課題を解決するために、上記弾性表面波フィルタ装置のいずれかを有することを特徴としている。上記の構成によれば、フィルタ機能を備えることができ、その上、通過帯域外の、通過帯域近傍における減衰特性も良好で、特に通過帯域高域側の減衰量が大きいという優れた特性を有し、不平衡型−平衡型変換機能を持たせることもできる弾性表面波フィルタ装置を有することで、通過帯域高域側の減衰量が大きい通信装置を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、AMPS(advanced mobile phone service)方式送信帯域用フィルタ用の弾性表面波フィルタ装置を例にとって説明する。この弾性表面波フィルタ装置に対する要求特性としては、通過帯域(842MHz〜849MHz)で挿入損失3dB以下、阻止域(864MHz〜894MHz)で減衰量35dBである。実際には、温度変化による周波数変動、製造時のバラツキがあるため、中心周波数より高周波数側で挿入損失3dBとなる周波数と、35dBとなる周波数との差を12MHz以下にする必要がある。この中心周波数より高周波数側で挿入損失3dBになる周波数と、35dBになる周波数との差を選択度と呼ぶこととする。
【0017】
図1に、本実施の形態にかかる弾性表面波フィルタ装置100の要部の構成を示す。上記弾性表面波フィルタ装置100は、圧電基板(図示せず)上にて、第1の弾性表面波フィルタ素子101と、第2の弾性表面波フィルタ素子102とが、縦続接続されている構成である。また、第1の弾性表面波フィルタ素子101と、第2の弾性表面波フィルタ素子102との間には、弾性表面波共振子103が直列に接続されている。言い換えれば、第1の弾性表面波フィルタ素子101と、第2の弾性表面波フィルタ素子102とは、弾性表面波共振子103を介して縦続接続されている構成である。
【0018】
第1の上記弾性表面波フィルタ素子101、第2の上記弾性表面波フィルタ素子102および弾性表面波共振子103は、例えば、Al電極により形成されている。本実施の形態では、圧電基板として、39°Y−X LiTaO基板を用いている。また、この基板に限らず、例えば、64〜72°YcutX伝搬LiNbO基板、41°YcutX伝搬LiNbO基板等の基板を用いてもかまわない。
【0019】
第1の弾性表面波フィルタ素子101の構成は、複数の電極指を有するくし型電極部(Inter−Digital Transducer、以下、IDTという)105を挟みこむようにIDT104、106が形成され、その両側にリフレクタ107、108が形成されている。また、IDT105のグランド側電極は、IDT105と隣り合うIDT104、106に電極指を介して接地されている。
【0020】
第2の弾性表面波フィルタ素子102の構成は、IDT110を挟みこむようにIDT109、111が形成され、その両側にリフレクタ112、113が形成されている。また、IDT110のグランド側電極は、IDT110と隣り合うIDT109、111に電極指を介して接地されている。
【0021】
弾性表面波共振子103は、IDT114を挟み込むように、リフレクタ115、116が形成されている構成である。また、上記IDT114は、間引き重み付けが施されている。ここでいう間引きとは、以下のようなものを指す。本来のIDTは、電気的極性が異なる電極指が交互に並んでいる構造により、弾性表面波を励振、受波する構造であるのに対して、間引きとは、電気的極性が同じ電極指を並べ、弾性表面波を励振、受波しない部分を設けた構造を指す。
【0022】
また、本実施の形態においては、第1の弾性表面波フィルタ素子101のIDT105が入力端子117に接続されている。また、第2の弾性表面波フィルタ素子102のIDT110が出力端子118に接続されている。
【0023】
ここで、図2は、上記弾性表面波フィルタ装置100における、共振周波数(共振点)と***振周波数(***振点)との位置を示す特性図である。また、この図2には、上記弾性表面波フィルタ装置100の弾性表面波共振子103において間引き重み付けを施していない比較例の弾性表面波フィルタ装置の共振周波数(共振点)と***振周波数(***振点)との位置も示す。
【0024】
上記弾性表面波フィルタ装置100の構成では、弾性表面波共振子103の共振周波数においては、弾性表面波共振子103のインピーダンスが極小となり信号の伝送を妨げない。しかしながら、弾性表面波共振子103の***振周波数においては、弾性表面波共振子103のインピーダンスが極大となるため信号が伝送されず、伝送特性において減衰極となる。よって弾性表面波共振子103の共振周波数(共振点)が通過帯域内、***振周波数(***振点)が通過帯域外となるように設定すれば、通過帯域の挿入損失を劣化させることなく、通過帯域外に減衰極を作ることができる。つまり、共振点は、弾性表面波フィルタ装置の通過帯域内であり、***振点は、弾性表面波フィルタ装置の通過帯域高域側の近傍にあるように設定する。さらに、図2に示したように、弾性表面波共振子103に間引き重み付けを施すことにより、該弾性表面波共振子103の共振周波数と***振周波数との間隔を、37.3MHzから29.5MHzへと小さくすることができる。これにより、弾性表面波フィルタ装置100において、通過帯域の近傍に減衰極を作ることができるため、低損失で高選択度なフィルタ特性が得られる。しかし、表面波共振子の共振周波数と***振周波数との間隔が小さすぎると、通過帯域内のリップル偏差が大きくなるという弊害がある。
【0025】
また、図3は、上記弾性表面波共振子103における共振周波数と***振周波数との間隔γの、弾性表面波フィルタ素子101、102の帯域幅BWに対する比率γ/BWと、伝送特性の通過帯域の高域側における選択度との関係をシミュレーション計算から求め図示したものである。図3から、γ/BWが0.98以下であれば選択度が12MHz以下となり、所望の特性が得られる。
【0026】
図4は、弾性表面波共振子103の共振周波数と***振周波数との間隔γの、弾性表面波フィルタ素子101、102帯域幅BWに対する比率γ/BWと、伝送特性における通過帯域内のリップル偏差との関係を図示したものである。通過帯域内のリップル偏差は、1dB以下が望ましいとされている。図4から、γ/BWが0.65より小さい場合には、リップル偏差は1dB以上となってしまうため、γ/BWは0.65以上としなければならない。
【0027】
本実施の形態の弾性表面波フィルタ装置100では、弾性表面波共振子103に間引き重み付けが施されているため、該弾性表面波共振子103の共振周波数と***振周波数との間隔γが29.5MHzと狭くなっており、第1の弾性表面波フィルタ素子101と第2の弾性表面波フィルタ素子102とにおける帯域幅32.8MHzに対する比率γ/BWが0.9となっている。このため、上記弾性表面波フィルタ装置100では、高域側の選択度が向上し、挿入損失3.0dBのポイントから35dBのポイントまでの周波数間隔が11.5MHzとなり、なおかつ、帯域内リップル偏差が0.86dBと良好なフィルタ特性が得られる。
【0028】
さらに、図5に、本実施の形態の弾性表面波フィルタ装置100と、比較例の弾性表面波フィルタ装置とにおける周波数特性の比較を示す。比較例の弾性表面波フィルタ装置では、弾性表面波共振子に間引き重み付けが施されていないため、γ/BWが1.15と大きい。そして、本実施の形態の弾性表面波フィルタ装置100では、比較例の弾性表面波フィルタ装置と比較して、高域側の選択度が向上していることわかる。
【0029】
つまり、上記弾性表面波フィルタ装置100では、弾性表面波共振子103の共振点と***振点との周波数間隔が、第1の弾性表面波フィルタ素子101および第2の弾性表面波フィルタ素子102における帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下に設定することより、高選択度の(通過帯域の高域側の減衰特性が改善された)フィルタ特性を得ることができる。
【0030】
また、上記の構成によれば、第1の弾性表面波フィルタ素子101と、第2の弾性表面波フィルタ素子102とにおけるIDT105、110のグランド側電極は、IDT105、110と隣り合うIDT104、106、109、111に電極指を介して接地されているので、接地用パッド等を省略することができ、小型化が可能となる。
【0031】
また、本実施の形態では、弾性表面波共振子103に間引き重み付けを施すことにより共振周波数と***振周波数との間隔γを小さくしたが、弾性表面波共振子を形成する電極膜厚を薄くすることでもγを小さくすることができる。また、弾性表面波共振子103に、並列で容量を付加することにより共振周波数と***振子周波数との間隔γを小さくすることができる。これらの場合においても、γ/BWを適正な値に設定することにより高選択度のフィルタ特性を得ることが可能である。
【0032】
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0033】
図6に、本実施の形態にかかる弾性表面波フィルタ装置200の要部の構成を示す。上記弾性表面波フィルタ装置200は、圧電基板(図示せず)上にて、第1の弾性表面波フィルタ素子201と第2の弾性表面波フィルタ素子202とが縦続接続されている構成である。また、第1の弾性表面波フィルタ素子201と、第2の弾性表面波フィルタ素子202との間には、弾性表面波共振子203、204が直列に接続されている。以下により詳細に説明する。
【0034】
第1の上記弾性表面波フィルタ素子201、第2の上記弾性表面波フィルタ素子202および弾性表面波共振子203、204は、例えば、Al電極により形成されている。本実施の形態では、圧電基板として、39°Y−X LiTaO基板を用いている。また、この基板に限らず、例えば、64〜72°YcutX伝搬LiNbO基板、41°YcutX伝搬LiNbO基板等の基板を用いてもかまわない。
【0035】
第1の弾性表面波フィルタ素子201の構成は、IDT206を挟みこむようにIDT205、207が形成され、その両側にリフレクタ208、209が形成されている。
【0036】
第2の弾性表面波フィルタ素子202の構成は、IDT211を挟みこむようにIDT210、212が形成され、その両側にリフレクタ213、214が形成されている。
【0037】
弾性表面波共振子203、204は、それぞれIDT215、218を挟み込むように、リフレクタ216、219およびリフレクタ217、220が形成されている構成である。また、上記IDT215、218は、間引き重み付けが施されている。
【0038】
また、弾性表面波共振子203は、第1の弾性表面波フィルタ素子201のIDT205と、第2の弾性表面波フィルタ素子202のIDT210との間に直列に接続されている。さらに、弾性表面波共振子218は、第1の弾性表面波フィルタ素子201のIDT207と、第2の弾性表面波フィルタ素子202のIDT212との間に直列に接続されている。
【0039】
また、本実施の形態においては、第1の弾性表面波フィルタ素子201のIDT206が入力端子221に接続されている。また、第2の弾性表面波フィルタ素子202のIDT211が出力端子222に接続されている。
【0040】
以上のように、弾性表面波共振子203、204に間引き重み付けを施すことにより共振周波数と***振周波数との間隔γを小さくすることができ、実施の形態1と同様に、γ/BWを0.65〜0.98の範囲に設定して、所望の選択度およびリップル偏差にすることにより、高域側の選択度が向上された良好な弾性表面波フィルタ装置を提供することできる。
【0041】
また、本実施の形態では、弾性表面波共振子203、204に間引き重み付けを施すことにより共振周波数と***振周波数との間隔γを小さくしたが、弾性表面波共振子を形成する電極膜厚を薄くすることでもγを小さくすることができる。また、弾性表面波共振子203、204に、並列で容量を付加することにより共振周波数と***振子周波数との間隔γを小さくすることができる。これらの場合においても、γ/BWを適正な値に設定することにより高選択度のフィルタ特性を得ることが可能である。
【0042】
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0043】
図7に、本実施の形態にかかる弾性表面波フィルタ装置300の要部の構成を示す。上記弾性表面波フィルタ装置300は、圧電基板(図示せず)上にて、第1の弾性表面波フィルタ素子301と、第2の弾性表面波フィルタ素子302と、第3の弾性表面波フィルタ素子303と、第4の弾性表面波フィルタ素子304と、弾性表面波共振子305、306とを備えている構成である。本実施の形態では、圧電基板として、39°Y−X LiTaO基板を用いている。また、この基板に限らず、例えば、64〜72°YcutX伝搬LiNbO基板、41°YcutX伝搬LiNbO基板等の基板を用いてもかまわない。
【0044】
上記第1の弾性表面波フィルタ素子301と、第2の弾性表面波フィルタ素子302とは、弾性表面波共振子305を介して縦続接続されており、これら第1の弾性表面波フィルタ素子301、第2の弾性表面波フィルタ素子302および弾性表面波共振子305により第1の弾性表面波フィルタ素子部を形成している。この第1の弾性表面波フィルタ素子部は、実施の形態1の弾性表面波フィルタ装置100と同様の構成である。つまり、上記第1の弾性表面波フィルタ素子301、第2の弾性表面波フィルタ素子302および弾性表面波共振子305は、それぞれ、実施の形態1の弾性表面波フィルタ装置100における第1の弾性表面波フィルタ素子101、第2の弾性表面波フィルタ素子102および弾性表面波共振子103に相当する。
【0045】
また、第3の弾性表面波フィルタ素子303と、第4の弾性表面波フィルタ素子304とは、弾性表面波共振子306を介して縦続接続されており、これら第3の弾性表面波フィルタ素子303、第4の弾性表面波フィルタ素子304および弾性表面波共振子306により第2の弾性表面波フィルタ素子部を形成している。この第2の弾性表面波フィルタ素子部は、実施の形態1の弾性表面波フィルタ装置100とほぼ同様の構成である。つまり、上記第3の弾性表面波フィルタ素子303、第4の弾性表面波フィルタ素子304および弾性表面波共振子306は、それぞれ、実施の形態1の弾性表面波フィルタ装置100における第1の弾性表面波フィルタ素子101、第2の弾性表面波フィルタ素子102および弾性表面波共振子103に相当する。しかしながら、本実施の形態では、第3の弾性表面波フィルタ素子303は、第1の弾性表面波フィルタ素子101において伝送位相特性を略180度異ならせたものである。つまり、この第3の弾性表面波フィルタ素子303は、第1、第2、第4の弾性表面波フィルタ素子301、302、304と略180度伝送位相特性が異なっているものである。これにより、第1の弾性表面波フィルタ素子部と第2の弾性表面波フィルタ素子部とは、伝送位相特性が略180度異なっている。
【0046】
また、第1の弾性表面波フィルタ素子301と、第3の弾性表面波フィルタ素子303とは、並列に入力端子310に接続されている。また、第2の弾性表面波フィルタ素子302および第4の弾性表面波フィルタ素子は、それぞれ直列に出力端子311、312に接続されている。つまり、第1の弾性表面波フィルタ素子部と、第2の弾性表面波フィルタ素子部とは、一方で共通化した上で入力端子310に接続され、他方でそれぞれ出力端子311、312に接続されている。これにより、入力側が不平衡で、出力側が平衡とすることができる。さらに、入力端子310のインピーダンスに対して出力端子311、312のインピーダンスをおよそ4倍高くすることができる。
【0047】
以上のように、弾性表面波共振子305、306に間引き重み付けを施すことにより共振周波数と***振周波数との間隔γを小さくすることができ、γ/BWを適正な値に設定することにより、高域側の選択度が向上された良好な弾性表面波フィルタ装置を提供することできる。
【0048】
また、本実施の形態では、弾性表面波共振子305、306に間引き重み付けを施すことにより共振周波数と***振周波数との間隔γを小さくしたが、弾性表面波共振子を形成する電極膜厚を薄くすることでもγを小さくすることができる。また、弾性表面波共振子305、306に、並列で容量を付加することにより共振周波数と***振子周波数との間隔γを小さくすることができる。これらの場合においても、実施の形態1と同様に、γ/BWを0.65〜0.98の範囲に設定して、所望の選択度およびリップル偏差にすることにより良好なフィルタ特性を得ることが可能である。さらに、平衡−不平衡変換機能を備えることができ、入出力で異なるインピーダンスに設定することができる。
【0049】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0050】
次に、上記実施の形態に記載の弾性表面波フィルタ装置を用いた通信装置について図8に基づき説明する。上記通信装置600は、受信を行うレシーバ側(Rx側)として、アンテナ601、アンテナ共用部/RFTopフィルタ602、アンプ603、Rx段間フィルタ604、ミキサ605、1stIFフィルタ606、ミキサ607、2ndIFフィルタ608、1st+2ndローカルシンセサイザ611、TCXO(temperature compensated crystal oscillator(温度補償型水晶発振器))612、デバイダ613、ローカルフィルタ614を備えて構成されている。
【0051】
Rx段間フィルタ604からミキサ605へは、図8に二本線で示したように、バランス性を確保するために各平衡信号にて送信することが好ましい。
【0052】
また、上記通信装置600は、送信を行うトランシーバ側(Tx側)として、上記アンテナ601及び上記アンテナ共用部/RFTopフィルタ602を共用するとともに、TxIFフィルタ621、ミキサ622、Tx段間フィルタ623、アンプ624、カプラ625、アイソレータ626、APC(automatic power control (自動出力制御))627を備えて構成されている。
【0053】
そして、上記のRx段間フィルタ604、1stIFフィルタ606、TxIFフィルタ621、Tx段間フィルタ623には、上述した本実施の形態に記載の弾性表面波フィルタ装置が好適に利用できる。
【0054】
本発明にかかる弾性表面波フィルタ装置は、フィルタ機能を備えることができ、その上、通過帯域外の、通過帯域近傍における減衰特性も良好で、特に通過帯域高域側の減衰量が大きいという優れた特性を有するものである。また、不平衡型−平衡型変換機能を持たせることもできる。よって、上記弾性表面波フィルタ装置を有する本発明の通信装置は、伝送特性を向上できるものとなっている。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明の弾性表面波フィルタ装置は、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されている複数のくし型電極部を備えると共に縦続接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子を有し、該2つの弾性表面波フィルタ素子の間に直列に弾性表面波共振子が接続されている弾性表面波フィルタ装置において、前記弾性表面波共振子における共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、上記2つの弾性表面波フィルタ素子における帯域幅の、0.65倍以上、0.98倍以下である構成である。これにより、通過帯域の高域側の減衰を改善ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の一形態にかかる弾性表面波フィルタ装置の概略構成図である。
【図2】上記弾性表面波フィルタ装置と、比較例の弾性表面波フィルタ装置とにおける共振点および***振点の位置を示す特性図である。
【図3】上記弾性表面波フィルタ装置における弾性表面波共振子のγ/BWと選択度との関係を示すグラフである。
【図4】上記弾性表面波フィルタ装置における弾性表面波共振子のγ/BWとリップル偏差との関係を示すグラフである。
【図5】上記弾性表面波フィルタ装置と、比較例の弾性表面波フィルタ装置とにおける周波数特性を比較するグラフである。
【図6】本実施の他の形態にかかる弾性表面波フィルタ装置の概略構成図である。
【図7】本実施のさらに他の形態にかかる弾性表面波フィルタ装置の概略構成図である。
【図8】上記実施の形態の弾性表面波フィルタ装置を用いた通信装置の要部ブロック図である。
【符号の説明】
100  弾性表面波フィルタ装置
101  第1の弾性表面波フィルタ素子
102  第2の弾性表面波フィルタ素子
103  弾性表面波共振子
104、105、106  IDT(くし型電極部)
109、110、111  IDT(くし型電極部)
107、108、112、113、115、116  リフレクタ
300  弾性表面波フィルタ装置
301  第1の弾性表面波フィルタ素子
302  第2の弾性表面波フィルタ素子
303  第3の弾性表面波フィルタ素子
304  第4の弾性表面波フィルタ素子
305、306  弾性表面波共振子

Claims (7)

  1. 圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されている複数のくし型電極部を備えると共に縦続接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子を有し、該2つの弾性表面波フィルタ素子の間に直列に少なくとも1つの弾性表面波共振子が接続されている弾性表面波フィルタ装置において、
    前記弾性表面波共振子における共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、上記2つの弾性表面波フィルタ素子における帯域幅の、0.65倍以上、0.98倍以下であることを特徴とする弾性表面波フィルタ装置。
  2. 圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に沿って配置されている複数のくし型電極部を備えると共に縦続接続されている2つの弾性表面波フィルタ素子を有し、該2つの弾性表面波フィルタ素子の間に直列に弾性表面波共振子が接続されている弾性表面波フィルタ素子部を2つ備える弾性表面波フィルタ装置であって、
    2つの弾性表面波フィルタ素子部に共通化して接続された不平衡信号端子と、該2つの弾性表面波フィルタ素子部のそれぞれに接続された平衡信号端子とを備え、
    各弾性表面波フィルタ素子部にて、前記弾性表面波共振子の共振周波数と***振周波数との周波数間隔が、前記2つの弾性表面波フィルタ素子の帯域幅の0.65倍以上、0.98倍以下であることを特徴とする弾性表面波フィルタ装置。
  3. 前記弾性表面波共振子には、間引き重み付けが施されていることを特徴とする請求項1または2に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  4. 前記弾性表面波共振子の膜厚は、前記2つの弾性表面波フィルタ素子の膜厚よりも薄いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  5. 前記弾性表面波共振子には、並列で容量が付加されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  6. 前記弾性表面波フィルタ素子の互いに隣り合うくし型電極部の隣接部分において、各くし型電極部の最も隣接部よりに位置する接地された電極指同士が接続されていることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の弾性表面波フィルタ装置を有することを特徴とする通信装置。
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