JP2004126132A - 原稿サイズ検出装置、画像形成装置および原稿サイズ検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出することができ、また、小電力・低発熱で原稿サイズ検出を行うことができる原稿サイズ検出装置,画像形成装置および原稿サイズ検出方法を提供する。
【解決手段】原稿圧板108が閉じかけている状態を原稿圧板検出センサ122で検出し、この検出に応じて光源を消灯させた状態で光電変換素子107に入射される光を検知して外乱光312を検知し、その後、光源を点灯させた状態で光電変換素子107に入射される光を検知し、外乱光のポイントを除いたポイントにより原稿のサイズを判定する。
【選択図】 図3
【解決手段】原稿圧板108が閉じかけている状態を原稿圧板検出センサ122で検出し、この検出に応じて光源を消灯させた状態で光電変換素子107に入射される光を検知して外乱光312を検知し、その後、光源を点灯させた状態で光電変換素子107に入射される光を検知し、外乱光のポイントを除いたポイントにより原稿のサイズを判定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、特にその原稿サイズ検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、原稿台ガラスに置かれた原稿のサイズを検出する時に誤検出の要因となる太陽光や室内照明光からの画像形成装置機内へ入射される外乱光の影響を抑制する手段として、原稿圧板の取っ手の形状を工夫し、外乱光が機内へ入射されることを防止していた。あるいは、原稿圧板が開けられたことを検知することによって読み取り手段で外乱光のモニタを開始し、原稿台ガラスに原稿が置かれ、原稿サイズを検出するために光源を点灯させるまで常に外乱光をモニタしていた(下記、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−346009号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原稿圧板の取っ手の形状を工夫した場合には、外乱光が入り難い様に機外にはみ出し、画像形成装置の外観を損なう形状となってしまう。また、原稿サイズ検出手段によって事前に外乱光を検出し、実際の原稿検出時に外乱光の影響を考慮した検出結果を求める場合には、原稿サイズ検出手段を常時動作させておく必要があり、省エネ等の観点から好ましくない。その上、原稿サイズ検出手段の連続動作によって機内昇温につながり、電子部品の耐久寿命劣化を進めてしまう等の問題もある。
【0005】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出することができ、また、小電力・低発熱で原稿サイズ検出を行うことができる原稿サイズ検出装置,画像形成装置および原稿サイズ検出方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、原稿サイズ検出装置を次の(1)ないし(5)のとおりに構成し、画像形成装置を次の(6)のとおりに構成し、原稿サイズ検出方法を次の(7),(8)のとおりに構成する。
【0007】
(1)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第一の検知手段と、
前記第一の検知手段で検知した後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第二の検知手段と、
前記第一の検知手段による検知結果と、前記第二の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えた原稿サイズ検出装置。
【0008】
(2)前記(1)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段は、所定時間にわたり前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する原稿サイズ検出装置。
【0009】
(3)前記(2)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段による検知結果の変化と、前記第一の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ検出装置。
【0010】
(4)前記(1)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第一の検知手段で外乱光を検知した場合、外乱光が入射した箇所に相当する前記光電変換手段の領域を除外した前記第二の検知手段の検知結果に基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ検出装置。
【0011】
(5)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定する外乱光判定手段と、
前記外乱光判定手段によって外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えた原稿サイズ検出装置。
【0012】
(6)前記(1)ないし(5)いずれか記載の原稿サイズ検出装置を備えた画像形成装置。
【0013】
(7)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知するステップAと、
前記前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップBと、
前記ステップBの実行後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップCと、
前記ステップBでの検知結果と、前記ステップCでの検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定するステップDと、
を備えた原稿サイズ検出方法。
【0014】
(8)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出するステップAと、
前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定するステップEと、
前記ステップEで外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定するステップFと、
を備えた原稿サイズ検出方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を画像形成装置の実施例により詳しく説明する。なお、本発明は、装置の形に限らず、実施例の説明に裏づけられて方法の形で実施することもできる。
【0016】
【実施例】
図1は、実施例である“画像形成装置”の構成を示す断面図である。
【0017】
まず、図1を用いて本画像形成装置の概略動作と原稿サイズ検出の動作を簡単に説明する。図1の101は原稿読取装置、102はイメージ出力装置を示しており、108は原稿を原稿台ガラス106に押し付け、原稿浮きを起こさせないための用途で用いられる原稿圧板である。なお、原稿圧板108は自動原稿搬送装置(ADF)であってもよい。
【0018】
画像形成装置(画像読取装置とイメージ出力装置とを有する。)において、原稿を画像読取装置101にセットする際には、原稿圧板(原稿搬送装置)108を開き、画像原稿を原稿台ガラス106上にセットし、原稿圧板108を閉じるといった動作を伴う。この際に、原稿圧板108は、原稿圧板検出センサ122を押し込む動作を行い、原稿圧板検出センサ122の押し込まれ具合によって圧板状態を検出する(詳細は図3で示す)。圧板検出センサ122のフォトセンサは、各々圧板閉じかけ状態または開状態を検出可能な位置に構成されている。
【0019】
原稿圧板108が開けられた状態を検出することに伴い、第一ミラー台ユニット124上にセットされた原稿照明手段105を点灯制御するとともに、反射型原稿サイズ検出センサ123をイネーブル状態(検知可能な状態)に制御し、必要に応じてCCD107の駆動制御を開始する。
【0020】
ここで、外乱光検出時の原稿読取装置101の動作について説明する。原稿台ガラス106に画像原稿をセットし、原稿圧板が閉じかけの状態になった時、不図示(図3の122)の原稿圧板検出センサから状態判定結果(閉じかけ状態検出信号)が出力され、リーダーコントローラー110に入力される。
【0021】
リーダーコントローラー110側では、原稿圧板状態検出信号を受けた時、瞬時に光電変換素子(CCD)107に対する駆動制御を実行する。すなわち、光電変換素子107に対する電源制御とリーダーコントローラー110からの光電変換素子駆動信号の出力を開始する。この際、原稿照明手段105は未点灯の状態である。
【0022】
画像読取装置にもよるが、搭載したCCD等の光電変換手段によっては問題視する程の発熱を伴わないものも在るため、スタンバイ状態における光電変換手段への通電制御(OFF・ON)を行う必要性が無い場合もある。しかし、省エネの対策としては、スタンバイ状態では光電変換手段の電源はOFFされている方がよい。
【0023】
通常、CCD等の光電変換手段は通電制御および駆動信号入力後、所定の読み取り出力を得るまでに数十msec程度の時間を要する。すなわち、CCD等の光電変換手段を用いる場合、通電制御開始から10msec程度の時間帯に出力される信号は、真の読取レベルを示していない可能性があるため(動作が不安定であるため)、条件判定に用いることができない。
【0024】
原稿照明手段105が未点灯であり、かつ、光電変換手段がONしている時間を外乱光検出時間として用いるが、外乱光を検出する際に、あえて原稿照明手段を点灯しない理由は以下の通りである。
【0025】
・原稿台ガラス上にセットされた原稿からの反射光を読み取ってしまうため、外乱光が入射されたポイントのみを正確に検出できない。
【0026】
・原稿圧板、原稿搬送装置の搬送ベルトの白地を読み取ってしまい、外乱光が入射されたポイントを正確に検出できない。
【0027】
これらの理由から、原稿圧板が閉じかけ状態に外乱光検出を行う際には原稿照明手段を点灯しない状態で行うことが望ましく、更に、このタイミングで検出動作を行うメリットとして、原稿圧板を閉じる際には、原稿台ガラス上に原稿がすでにセットされていることがある。すなわち、原稿が原稿台ガラス上にセットされていれば外乱光が原稿を透過すること自体が発生しにくい。外乱光検出、および、原稿サイズ検出手法に関する説明は後述する。
【0028】
以上に述べた構成・検出制御を用いることによって、外乱光が正しく検出され、正確な原稿サイズを検出し、検出した原稿サイズに合った適正サイズの画像形成を行うことが可能となる。
【0029】
また、前記構成・検出制御を行わない原稿サイズ検出手法では、不図示の外乱光が原稿台ガラス106を透過して入射され、光電変換素子107上に結像され、かつ、その外乱光照射領域が原稿幅検出位置と等しい場合には、前記外乱光検出ポイントの結果が反映され、原稿よりも大きいサイズが検出結果として導かれる様な原稿サイズの誤検出を生じていた。その様子を図2に示した。図2の209が外乱光を示しているが、説明は後述する。
【0030】
既に、原稿圧板108が原稿圧板検出センサ122に対して作用した場合の原稿読取装置101の制御に関して説明したが、第1ミラー台ユニット124の制御に関して補足する。第1ミラー台ユニット124は原稿からの反射光を光電変換素子107に導くためのミラー台ユニットである。通常、原稿台ガラス106上にセットされた原稿を副走査方向へ走査するために一定速度で副走査方向へ走査される。
【0031】
原稿サイズ検出を行う際にも、第1ミラー台ユニット124は原稿台ガラス106上にセットされた各種原稿幅を検出可能な位置に待機している必要がある。第1ミラー台ユニット124の制御自体はどの様な制御でも構わない。ここでは、以下に示す2つの例を挙げておく。第1例は、原稿をセットする前に原稿圧板108を開動作した場合に、原稿圧板108が開いていることを検出して第1ミラー台ユニット124をホームポジションから予め決められた原稿読取位置に移動制御するタイプである。そして、第2例は、原稿読取装置のディフォルトの第1ミラー台ユニット124の待機位置を予め原稿サイズ検出位置に固定したタイプである。いずれのタイプであっても同様に外乱光の検出動作が可能である。
【0032】
続けて、画像形成装置の動作を制御の流れに沿って説明する。原稿照明手段105によって照射された光は被照射対象物から光イメージ信号として反射し、第1ミラー103、第2ミラーおよび第3ミラー104を介して集光レンズ121を介して、光電変換素子107に結像される。光電変換素子107によって読み取られたイメージ信号を元に、リーダーコントローラー110の内部で原稿の主走査幅を判定し、同時に、画像原稿の副走査方向の判定を反射型原稿サイズ検出センサ123によって検出する。原稿サイズ検出が終了すると、システムコントローラー125を介して、操作部126に原稿サイズ検出結果が送信され、図4の表示手段402に原稿サイズ検出結果が表示される。この状態で、図4の403に示したコピーボタンを押すと、原稿サイズ検出結果に応じた原稿走査を第1ミラー台ユニット124が行い、リーダーコントローラー110上で原稿イメージ信号を生成する。生成されたイメージ信号は、システムコントローラー125を介してイメージ出力装置102へ送られる。
【0033】
イメージ出力装置102の処理の流れを簡単に説明する。システムコントローラー125より送られてきたイメージ信号は、レーザーユニット109によってレーザー光に変換され、折り返しミラー124を介して感光ドラム129に照射され、潜像が形成される。この際、BD検知センサ127によってレーザーの書き込み動作は主走査方向の同期制御がかけられている。
【0034】
128は感光ドラム129上に残ったトナーを除去するためのクリーナーであり、130は潜像を形成する前段階の前露光手段を示している。潜像は現像器111によってトナーを載せられ、転写帯電器112によって転写紙131上にトナー画像を転写させる。トナー像が転写された転写紙131は搬送ベルト132によって定着器113に搬送され熱定着され、補助ローラーを介して排紙ローラー115によって装置外に排紙される。120はプリント出力を仕分けするソート手段を示している。ここで、操作部126より両面コピー動作が選択された場合には、ホッパー116が転写紙の経路を切り替え、両面パス117を介して再度転写部へ搬送される。
【0035】
118,119はイメージ出力装置102の転写紙用のカセットを示している。
【0036】
なお、図1の説明の中で示した操作部126は概略構成として図4に示すようなものである。操作部401上に、オペレータが設定した画像形成装置の動作モードや原稿読取装置で検出した原稿サイズ検出結果を表示する表示装置402、コピー枚数等の数値入力を行うテンキー404、コピー開始ボタン403および、両面コピーなどの応用モードを選択する応用モード選択キー405等で構成されている。
【0037】
続いて、図2を用いて原稿サイズ検出時の外乱光検出の概要を説明する。図2はA系列の用紙とB系列の用紙を原稿台ガラス上にセットしたイメージを表現した図である。原稿を検出する際、主走査原稿幅をCCD等の光電変換素子107を用いて検出し、原稿副走査幅を反射型原稿サイズ検出センサ201で検出するハード構成を持っている。
【0038】
図2では、202に第1ミラー台ユニット(124)を示し、第1ミラー台ユニットに搭載されている不図示の原稿照明手段(105)と反射傘、リフレクタによって照射された光を原稿反射光として不図示の第1ミラー(103)〜第3ミラー(104)、集光レンズ(121)を介して光電変換素子107に導くものである。主走査原稿幅を検出するポイントは各々原稿幅の内側に位置しており、図2の例ではA5Rを検出する検出ポイント204、B5Rを検出する検出ポイント205、原稿サイズ検出センサ201の判定結果と合わせてA5、A4Rを検出する206、同様に、B5,B4を検出する207、A4,A3を検出する208の様に配置されている。ここで、203の検出ポイントは、原稿が原稿台ガラス106上の突き当て基準より手前側にずれている場合、操作部401上の表示装置402にメッセージを表示するための判定基準になる検出ポイントであり、実際には無くても原稿サイズ検出を行う上で支障は無い。
【0039】
図2において、例えば、外乱光209が原稿検出ポイント207に照射された場合を例として外乱光検出の動作イメージを説明する。
【0040】
先ず、正常な原稿サイズ検出の例として、原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射されない状態原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われる。各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りである。
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206:○ 207,208:× ; 201:○ ] なお、○は検出、×は非検出を示す。
最終検出結果 [ 203,204,205,206,207,208:○; 201:○ ]
この結果から、原稿がセットされているポイントの検出結果は原稿圧板の状態に関わらず変化しないので、変化したポイント(207,208))には原稿が置かれていないと判断し、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206で示されるA4Rであることが検出される。
【0041】
次に、原稿サイズの誤検出の例として原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射された状態で外乱光検出を行わない状態で原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われる。この時、各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りである。
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206,207:○ 208:× ; 201:○ ]
最終検出結果 [ 203,204,205,206,207,208:○; 201:○ ]
この結果から、前述した正常検出時と同じ様に原稿サイズを判定すると、原稿がセットされているポイントの検出結果は、変化したポイント(208)には原稿が置かれていないと判断し、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206,207で示されるB4であることが検出される。すなわち、A4R原稿がB4原稿と誤検出されてしまうことを示す。
【0042】
そこで、原稿圧板106が閉じかけられている状態を検出してから、光電変換素子107がスタンバイ完了した直後に原稿照明手段点灯開始直前に主走査原稿サイズ検出ポイントの検出結果をモニタし、外乱光209の影響によって原稿検出ポイント207が判定基準レベルである閾値を超えて原稿検出レベルとなっている場合にはこの検出ポイント207を原稿サイズ検出に用いない。(閾値とは原稿検出レベルを決定する為の境界値を示す。)この外乱光検出を行うことによって、原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射された状態で外乱光検出を事前に行った状態で原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われ、各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りとなる。
【0043】
外乱光検出ポイント[ 207 ]
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206:○ 208:× ;201:○ ]
最終検出結果 [ 203,204,205,206,208:○ ; 201:○ ]
この結果から、前述した正常検出時と同じ様に原稿サイズを判定すると、原稿がセットされているポイントの検出結果は、変化したポイント(208)には原稿が置かれていないと判断し、かつ、検出ポイント(207)は原稿サイズ検出に用いないことから、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206で示されるA4Rであることが検出される。
【0044】
ここで、外乱光を検出したポイントを用いないで正確な原稿サイズが検出されるのか疑問を抱かれる場合があるが、前述した通り、本実施例では原稿圧板108を開閉し、原稿サイズ検出を開始する原稿圧板閉動作時には既に原稿台ガラス106上には原稿がセットされていることになる。すなわち、外乱光を検出する際には原稿がセットされているため、仮に原稿がセットされているポイントに外乱光が入射しても原稿を透過できる光量は僅かであり、外乱光として認識されることは無く、仮にA4R原稿がセットされている場合には検出ポイント207,208にしか外乱光は入射しないため原稿サイズの正確な検出に支障は生じない。
【0045】
次に、原稿サイズ検出ポイントの例を図5に示す。従来から原稿読取装置における原稿サイズ検出機能は仕向地によって設定を変えて工場出荷している。すなわち、出荷先で最も使用頻度が高い定型用紙がA系なのか、A/B系なのか、インチ系なのかによって事前に設定が行われ出荷されている。当然、市場において要望があればサービスマン対応で原稿サイズ検出可能な用紙種類を変更することは可能である。
【0046】
このことから、画像読取装置としては、A系、AB系、インチ系全ての定型サイズの紙を検出可能な構成を持つことが要求される。図5では、市場で一般的な定型サイズの紙を全て検出可能となる様に、反射型原稿サイズ検出センサ501,502と、主走査方向原稿幅を検出する☆1〜☆8迄の検出ポイントを設定しており、各々の検出ポイントは光電変換素子の64画素分の領域として設定している。各々の検出ポイントと検出結果の対応表を下記の表1に示す。
【0047】
表1で、501,502に付けた○、×は、反射型原稿サイズ検出センサの原稿検出結果を示している(○は検出、×は非検出)。また、☆0は原稿サイズ検出には関係しない(原稿が突き当て位置に置かれているかを検出する。)が、☆1〜☆8迄の縦の欄とその横に記した原稿サイズは、縦の欄に示した501,502の反射型原稿サイズ検出センサの判定結果に対して、☆0から該当する☆番号まで検出した場合の検出結果を示している。すなわち、☆0〜☆3まで主走査の原稿検出ポイントが検出しており、かつ、副走査の反射型原稿サイズ検出センサが501のみ原稿を検出している場合には、B5サイズが検出されることを示している。
【0048】
【表1】
【0049】
以上に示した構成を持った画像読取装置において、図3、図8、図9を用いて実際の原稿サイズ検出動作を再度説明する。なお、各図の概略を説明すると、図3は原稿圧板の開閉動作と原稿サイズ検出動作を説明する図、図8は原稿のABサイズ検出時の原稿イメージと検出結果を一覧表にまとめたもの、図9は、主走査方向原稿サイズ検出ポイントの原稿判定方法を示す図である。
【0050】
図3の101は原稿読取装置を示している。この原稿読取装置101において、オペレータが原稿を読み取るために以下の手順で操作を行う。
【0051】
原稿読取装置101前にA4R原稿を持ったオペレータが歩み寄り、原稿圧板108を持ち上げ、原稿台ガラス106上に原稿309をセットする。原稿圧板108には、原稿を原稿台ガラス106に一様に押し付け、浮きが生じないようにするための弾性を持った白板303が貼り付けられている。
【0052】
原稿309がセットされた時、原稿読取装置101に対して312で示す外乱光が入射されている状態であり、外乱光312はセットした原稿309の一部、313に示した領域にも照射している。オペレータは原稿セット完了後、原稿圧板108をゆっくりと閉じていく。この動作に伴い、305に示す原稿圧板開閉レバーが原稿圧板108の開閉角度が原稿圧板の支持部材(脚)304を中心に徐々に小さくなって行くに従って、所定の角度に到達した時に原稿圧板検出センサ122によって原稿圧板閉状態に入った(原稿圧板が閉じつつある状態)ことを検出し、原稿圧板検出センサ122の出力を基に光電変換素子107と原稿サイズ検出センサ307の起動制御を行う。光電変換素子107は電源投入後、出力オフセットレベルが安定するまで10msec前後の時間を要するため、十分な時間を待った後、不図示の原稿照明手段を未点灯の状態で外乱光検出を行う。この時、外乱光312はA4R原稿にオーバーラップして入射されており、レンズ311を介して光電変換素子107に導かれる。
【0053】
図8(a)の図では☆6と☆8に外乱光が検出される。同様に★0もA4R原稿であることから原稿を検出する。しかし、★0の反射型原稿サイズ検出センサはセンサの仕様として外乱光対策が施されており、本実施例において外乱光に起因した誤動作を起こさないものとして扱っていることと、センサ自体の発光素子・受光素子を備えていることから主走査の光電変換素子の様な原稿照明手段を用いなくても検出可能なセンサであることから、外乱光検出時に検出された結果は外乱光検出結果として反映されない。この状態において、☆6、☆8は原稿サイズ検出時には用いないことが決定される。続いて、不図示の原稿照明手段が点灯制御され、1回目の原稿サイズ検出結果は図8(b)の810に示すA4Rサイズを検出する(☆6、☆8をサイズ検出に用いないため)。
【0054】
その後、原稿圧板108が徐々に閉じられ、完全に原稿309を原稿台ガラス106に押し付ける状態になった時点の原稿サイズ検出結果は同じく810の検出結果となり、最終的にA4R原稿が検出される。
【0055】
原稿読取装置101では、装置の構成上☆6、☆8等に示すオペレータよりの位置に外乱光が入りやすく、その要因としては、装置が設置される部屋の照明装置からの光や、窓から差し込む太陽光が上げられるが、いずれも本実施例の外乱光検出制御によって回避することが可能となる。ついでに、図8(b)の801〜812の判定結果を簡単に説明する。
【0056】
801は、1回目の原稿サイズ検出から最終的な原稿サイズ検出結果が出るまでに最終的に全ての原稿サイズ検出ポイントの結果が変化してしまった場合を示している。すなわち、原稿がセットされていない状態で、1回目に主走査・副走査両方とも検出手段によって検出できなかった原稿が、原稿圧板108が閉じた状態で原稿圧板108の白板303を検出したことによって全てのポイントが検出状態となり、最終結果として原稿無しを検出したことを意味している。
【0057】
因みに、1回目の原稿サイズ検出動作から100msec間隔で5秒間原稿サイズ検出ポイントの変化をモニタし、原稿サイズ検出完了時、もしくはコピーボタンが押される等の外部要因によって検出途中の結果を持って原稿サイズ検出が完了する。802は最終的に検出された検出ポイントが☆2だけであることを示し、その結果として検出された原稿サイズがA5Rであることを示している。803は☆2、☆3のみが検出され、★0が検出されていないことから該当する原稿サイズが存在しない。そのため検出結果としては原稿サイズ不定となる。
【0058】
804,805,806はいずれも副走査原稿サイズ検出センサが未検出状態であり、各々A5,B5,A4サイズを検出する。続いて807〜812に関してだが、これらは全て副走査原稿サイズ検出センサ★0が検出状態にあるものをまとめたものである。807,808は★0が検出しているにもかかわらず、★0が検出可能な最小原稿サイズB5Rよりも主走査検出結果が小さいことによって原稿サイズ不定を検出していることを示している。809,810,811,812は各々B5R,A4R,B4,A3を示している。図8(b)は各検出ポイントの最終検出結果を示した図である。
【0059】
なお、この原稿サイズ検出に当たり、図9を用い主走査原稿サイズ検出ポイントの判定手法を説明する。図9右に原稿がセットされた状態を示す状態図と読み取りレベルを示す読み値レベル図を示した。図9右図より、セットされた原稿の端部(原稿台ガラス操作部側_オペレータ側)が原稿端部カールによって浮き上がった状態であると仮定し、その浮き量が910の状態であるか、それより浮き上がった状態911、あるいは浮き量が小さい状態909のいずれの状態にあるかによって、原稿読み取り値がどの様に変化するのか示したのが912〜914である。ここで、状態910の読み値を913とすると、909の状態は原稿が原稿台ガラス106により近く、原稿反射光も戻りやすいため、910の状態よりも原稿読み値は大きくなるため、読み値は912となる。また、状態911は最も原稿台ガラス106から原稿が浮き上がっており、原稿反射光が戻りにくい。そのため、原稿読み値は最も低い914となる。しかし、原稿の状態はこの様なカールした状態だけではない。なぜならば、原稿圧板108が開状態ではこの様な原稿浮き状態もありうるものの、原稿圧板108が閉状態となれば、原稿の浮きも原稿圧板108によって原稿台ガラス106に押し当てられ、原稿浮きが無くなってしまう。そのため、原稿の読取値自体が原稿圧板108の状態によって大きく変化する可能性がある。
【0060】
当然のことながら原稿が白紙であった場合、浮きが無ければ読み取るレベルは白であり、8bit読み取り系であればF0〜FF(Hex:16進数表記)、10bit読み取り系であれば3F0〜3FF(Hex)位の読み取り値になるが、原稿に浮きがある場合には白ではなくグレイ濃度が読み値となる。また更に浮き量が大きければ黒レベルとなる。図9左側の図に原稿検出ポイントの判定レベルを誇張して示した。
【0061】
この図では原稿突き当て位置から操作部側へ行くに従って判定レベルが徐々に低くなっている。また908で示す斜線領域はグレイ判定領域であり、この斜線領域の上を白レベル判定領域、斜線領域の下を黒レベル判定領域としている。912,913,914は各々、902,901,903と等価である。ここで、2段階判定レベルの判定ルールとして以下の法則を適用するものとする。
【0062】
すなわち、黒レベル,グレイレベル,白レベルの3レベルの内、1回目の原稿サイズ検出時に検出した判定レベルと2回目以降に検出した判定レベルが2段階以上変化した検出ポイントのみ検出結果に変化があったとする。例えば、901から902、もしくは903に変化した場合には変化が無いと判断する。逆に903から902に変化した場合には検出結果に変化があったと判断する。902から903に関しても変化ありと判断可能であるが、現実的には白レベルから黒レベルに変化することは特殊な例を除いてあり得ないため、特に考える必要は無い。904→905の様な変化としては、原稿の白レベルが浮いた状態にあったものが浮きなし状態になったことで発生する現象である。907→906のような現象は、原稿の文字など黒レベルと白レベルが隣接するような部分に検出ポイントが位置し、かつ原稿が浮くことによって読み取った位置が偶々白レベルだったものが浮きが無くなった時に文字の黒レベルに変化してしまった様なまれな状況で発生する。この様な2段階判定レベルを用いることによって浮き原稿の誤判定に対しても十分に耐性を持った原稿サイズ検出が可能となる。しかし、仮に、判定レベルが1段階であっても原稿濃度が判定レベルに近い値にならないように判定基準を設定すれば誤判定無く原稿サイズ検出を行うことが可能である。
【0063】
次に、本実施例のハード構成を図6に示す。制御の中心はCPU601であり、データ・アドレスバス602を介してプログラムを格納したROM(フラッシュメモリ等)604、RAM605、画像処理・駆動制御部603が接続されている。画像処理・駆動制御部部603の機能として、光電変換素子107の駆動クロック(drive_clock)を出力し、ドライバIC612を介して光電変換素子107を駆動する機能と光電変換素子107からのイメージ出力信号(video)に対しシェーディング補正を施し、前記説明した原稿幅検出ポイント☆0〜☆8に相当する画素領域を、ROM604から読み出し、データ・アドレス602を介して画像処理・駆動制御部(ASIC)603の所定アドレスに設定することによって各々のポジション毎にハード加算平均を求める構成を持ち、1回目にモニタした値を保持するものとする。
【0064】
2回目以降のモニタ結果は、この1回目のモニタ結果をメモリした値と比較し、検出結果が変化すればその検出結果をI/F616を介して不図示のシステムコントローラーに送信し、原稿サイズ検出が終了した時に最終検出結果をI/F616から不図示のシステムコントローラーに送信してサイズ検出を完了する。ここで、原稿サイズ検出動作を完了する1手段であるタイマーはCPU601内蔵のタイマー回路を用いるものとする。606は、バックアップ用のEEP−ROMを示している。
【0065】
原稿圧板センサ(原稿圧板開閉状態検知手段)122により原稿圧板が閉じ掛け状態をCPU601が検出すると、CPU601はインバータ607に対しランプON信号を発し、ランプ105は点灯を開始する。同様に、613のSW(トランジスタなどで構成され、電源と原稿サイズ検出センサ間に挿入されている)がONされると原稿サイズ検出センサ501,502がENABLE状態となり、原稿検出結果をCPU601にリアルタイムに戻す。更に、DC電源(ON/OFF機能付きのレギュレータ等)610に対しON信号を発すると電源が光電変換素子107に給電開始される構成を持っている。
【0066】
以上の構成を持ち、原稿判定基準をメモリ可能なハード構成、シェーディング補正機能を持ち、シェーディング補正後の出力をモニタすることによって本実施例の画像形成装置を構成することが可能となる。
【0067】
次に、原稿サイズ判定フローチャートを図7に示す。スタンバイ状態701で、オペレータが原稿圧板を閉じようとした場合、原稿圧板閉じかけ信号の待機状態704において、トリガとなる原稿圧板検知信号が入力されると、705にてCCD:ON、原稿サイズ検出センサ:ONが制御され、706,707のCCD起動ウエイト後708にて外乱光検出を行う。同時に709にて第1回目の原稿サイズ検出待機状態に入る。708にて外乱光検出が終了すると、710によってLAMP:ONの制御が施され、711のランプ光量が所定光量まで立ち上がるまでの30msecウエイト状態となる。712によって1回目の原稿サイズ検出が指示されると、713を介して716のメモリに1回目の検出結果がモニタされる。712で1回目の検出指示を出した後、714を介して715によって2回目以降の原稿サイズ検出指示が出され、717の検出ポイントの判定結果のモニタ機能によって1回目の検出メモリ716との差を確認する。もし、差が生じていたら、722を介して723に従い、逐次システムコントローラーへ結果を転送する。更に、724で検出完了条件を満たしていれば検出を完了して725を介して726によってCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了するが、724において、検出完了条件に達していなければ731,721,714を介して3回目以降の検出動作を行う。2回目以降同じルーチンを通った判定が繰り返されるが、718を介して719における5秒間のタイムアウト判定によって時間切れの場合には725を介してCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了する。しかし、タイムアウトで無い場合には720によって100msec後に次の検出を行うため、721,714を介して次の検出を行う。
【0068】
また、原稿圧板が開放状態のままで727に示す様にコピーボタンが押された場合には、703に示す瞬時点灯原稿サイズ検出モードとなり、728に示す通りCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPがON制御され、729に示すLAMP光量が所定光量に達するまで待った後に730にて瞬時点灯時の読み取り値・センサ検知結果を元に原稿サイズ検出を行い、722を介し、723でシステムコントローラーへ検出結果を転送した後に724で検出を完了する。検出完了後725を介して726によってCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了する。
【0069】
最後に、原稿判定基準を予め設定しているが、基準レベルには最低限のルールが決まっている。原稿読取装置で扱う原稿種の内で最も読み込みレベルの低い原稿種、すなわち、第2原図用紙の読み値よりも、原稿判定基準の方が低いレベルである必要がある。これは、コピーボタン同期の原稿サイズ検出が1回だけ原稿レベルを読み取って決めているためであり、検出ポイントの継続変化を見られない場合には原稿が在るか無いかは判定基準が原稿より小さいことに掛かってくるからである。
【0070】
以上説明したように、本実施例によれば、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出し、検出した原稿サイズに合った最適な原稿読み取り制御、原稿複写制御を行うことによって、原稿サイズより大きな出力用紙に複写出力する様な誤検出動作を起こすことなく、オペレータが意図した通りの原稿複写出力を得ることが可能である。また、原稿サイズ検出手段によって事前に外乱光を検出し、実際の原稿検出時に外乱光の影響を考慮した検出結果を求める場合には、従来は未使用の状態において原稿サイズ検出手段を常時動作させておく必要があり、省エネ等の観点から好ましくない上、機内昇温による、電子部品の耐久寿命劣化を進めてしまう等の問題もあった。かつ、外乱光検出によって求められた外乱光検出ポイントは原稿サイズ検出時には使用しないため、原稿がセットされていない状態で検出された外乱光ポイントが、セットした原稿主走査幅を示す領域にまたがっている場合は誤検出する可能性を秘めており、本実施例のように原稿圧板を閉じる前に原稿がセットされた後に外乱光検出を行う構成の方がより安定した原稿サイズ検出を行うことが可能となる。(原稿が置かれた部分には外乱光が入射されないため。)すなわち、本実施例は外乱光に対する耐性を向上させるばかりでなく、小電力・低発熱を実現した正確な原稿サイズ検出を行うことが可能な原稿サイズ検出装置、画像形成装置を提供することが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出することができる。また、小電力・低発熱を実現した正確な原稿サイズ検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す断面図
【図2】原稿サイズ検出時の外乱光の入射を示す図
【図3】原稿圧板の開閉動作と原稿サイズ検出動作を説明する図
【図4】操作部を示す図
【図5】実施例における原稿検出ポイントを示す図
【図6】ハード構成図
【図7】原稿サイズ検出の処理を示すフローチャート
【図8】AB系原稿サイズ検出時の原稿配置イメージと検出結果を示す図
【図9】主走査方向原稿サイズ検出ポイントの原稿判定方法を示す図
【符合の説明】
105 原稿照明手段
107 光電変換素子
108 原稿圧板
122 原稿圧板検出センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、特にその原稿サイズ検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像形成装置では、原稿台ガラスに置かれた原稿のサイズを検出する時に誤検出の要因となる太陽光や室内照明光からの画像形成装置機内へ入射される外乱光の影響を抑制する手段として、原稿圧板の取っ手の形状を工夫し、外乱光が機内へ入射されることを防止していた。あるいは、原稿圧板が開けられたことを検知することによって読み取り手段で外乱光のモニタを開始し、原稿台ガラスに原稿が置かれ、原稿サイズを検出するために光源を点灯させるまで常に外乱光をモニタしていた(下記、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−346009号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、原稿圧板の取っ手の形状を工夫した場合には、外乱光が入り難い様に機外にはみ出し、画像形成装置の外観を損なう形状となってしまう。また、原稿サイズ検出手段によって事前に外乱光を検出し、実際の原稿検出時に外乱光の影響を考慮した検出結果を求める場合には、原稿サイズ検出手段を常時動作させておく必要があり、省エネ等の観点から好ましくない。その上、原稿サイズ検出手段の連続動作によって機内昇温につながり、電子部品の耐久寿命劣化を進めてしまう等の問題もある。
【0005】
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出することができ、また、小電力・低発熱で原稿サイズ検出を行うことができる原稿サイズ検出装置,画像形成装置および原稿サイズ検出方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、原稿サイズ検出装置を次の(1)ないし(5)のとおりに構成し、画像形成装置を次の(6)のとおりに構成し、原稿サイズ検出方法を次の(7),(8)のとおりに構成する。
【0007】
(1)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第一の検知手段と、
前記第一の検知手段で検知した後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第二の検知手段と、
前記第一の検知手段による検知結果と、前記第二の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えた原稿サイズ検出装置。
【0008】
(2)前記(1)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段は、所定時間にわたり前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する原稿サイズ検出装置。
【0009】
(3)前記(2)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段による検知結果の変化と、前記第一の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ検出装置。
【0010】
(4)前記(1)記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第一の検知手段で外乱光を検知した場合、外乱光が入射した箇所に相当する前記光電変換手段の領域を除外した前記第二の検知手段の検知結果に基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ検出装置。
【0011】
(5)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定する外乱光判定手段と、
前記外乱光判定手段によって外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えた原稿サイズ検出装置。
【0012】
(6)前記(1)ないし(5)いずれか記載の原稿サイズ検出装置を備えた画像形成装置。
【0013】
(7)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知するステップAと、
前記前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップBと、
前記ステップBの実行後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップCと、
前記ステップBでの検知結果と、前記ステップCでの検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定するステップDと、
を備えた原稿サイズ検出方法。
【0014】
(8)原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出するステップAと、
前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定するステップEと、
前記ステップEで外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定するステップFと、
を備えた原稿サイズ検出方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を画像形成装置の実施例により詳しく説明する。なお、本発明は、装置の形に限らず、実施例の説明に裏づけられて方法の形で実施することもできる。
【0016】
【実施例】
図1は、実施例である“画像形成装置”の構成を示す断面図である。
【0017】
まず、図1を用いて本画像形成装置の概略動作と原稿サイズ検出の動作を簡単に説明する。図1の101は原稿読取装置、102はイメージ出力装置を示しており、108は原稿を原稿台ガラス106に押し付け、原稿浮きを起こさせないための用途で用いられる原稿圧板である。なお、原稿圧板108は自動原稿搬送装置(ADF)であってもよい。
【0018】
画像形成装置(画像読取装置とイメージ出力装置とを有する。)において、原稿を画像読取装置101にセットする際には、原稿圧板(原稿搬送装置)108を開き、画像原稿を原稿台ガラス106上にセットし、原稿圧板108を閉じるといった動作を伴う。この際に、原稿圧板108は、原稿圧板検出センサ122を押し込む動作を行い、原稿圧板検出センサ122の押し込まれ具合によって圧板状態を検出する(詳細は図3で示す)。圧板検出センサ122のフォトセンサは、各々圧板閉じかけ状態または開状態を検出可能な位置に構成されている。
【0019】
原稿圧板108が開けられた状態を検出することに伴い、第一ミラー台ユニット124上にセットされた原稿照明手段105を点灯制御するとともに、反射型原稿サイズ検出センサ123をイネーブル状態(検知可能な状態)に制御し、必要に応じてCCD107の駆動制御を開始する。
【0020】
ここで、外乱光検出時の原稿読取装置101の動作について説明する。原稿台ガラス106に画像原稿をセットし、原稿圧板が閉じかけの状態になった時、不図示(図3の122)の原稿圧板検出センサから状態判定結果(閉じかけ状態検出信号)が出力され、リーダーコントローラー110に入力される。
【0021】
リーダーコントローラー110側では、原稿圧板状態検出信号を受けた時、瞬時に光電変換素子(CCD)107に対する駆動制御を実行する。すなわち、光電変換素子107に対する電源制御とリーダーコントローラー110からの光電変換素子駆動信号の出力を開始する。この際、原稿照明手段105は未点灯の状態である。
【0022】
画像読取装置にもよるが、搭載したCCD等の光電変換手段によっては問題視する程の発熱を伴わないものも在るため、スタンバイ状態における光電変換手段への通電制御(OFF・ON)を行う必要性が無い場合もある。しかし、省エネの対策としては、スタンバイ状態では光電変換手段の電源はOFFされている方がよい。
【0023】
通常、CCD等の光電変換手段は通電制御および駆動信号入力後、所定の読み取り出力を得るまでに数十msec程度の時間を要する。すなわち、CCD等の光電変換手段を用いる場合、通電制御開始から10msec程度の時間帯に出力される信号は、真の読取レベルを示していない可能性があるため(動作が不安定であるため)、条件判定に用いることができない。
【0024】
原稿照明手段105が未点灯であり、かつ、光電変換手段がONしている時間を外乱光検出時間として用いるが、外乱光を検出する際に、あえて原稿照明手段を点灯しない理由は以下の通りである。
【0025】
・原稿台ガラス上にセットされた原稿からの反射光を読み取ってしまうため、外乱光が入射されたポイントのみを正確に検出できない。
【0026】
・原稿圧板、原稿搬送装置の搬送ベルトの白地を読み取ってしまい、外乱光が入射されたポイントを正確に検出できない。
【0027】
これらの理由から、原稿圧板が閉じかけ状態に外乱光検出を行う際には原稿照明手段を点灯しない状態で行うことが望ましく、更に、このタイミングで検出動作を行うメリットとして、原稿圧板を閉じる際には、原稿台ガラス上に原稿がすでにセットされていることがある。すなわち、原稿が原稿台ガラス上にセットされていれば外乱光が原稿を透過すること自体が発生しにくい。外乱光検出、および、原稿サイズ検出手法に関する説明は後述する。
【0028】
以上に述べた構成・検出制御を用いることによって、外乱光が正しく検出され、正確な原稿サイズを検出し、検出した原稿サイズに合った適正サイズの画像形成を行うことが可能となる。
【0029】
また、前記構成・検出制御を行わない原稿サイズ検出手法では、不図示の外乱光が原稿台ガラス106を透過して入射され、光電変換素子107上に結像され、かつ、その外乱光照射領域が原稿幅検出位置と等しい場合には、前記外乱光検出ポイントの結果が反映され、原稿よりも大きいサイズが検出結果として導かれる様な原稿サイズの誤検出を生じていた。その様子を図2に示した。図2の209が外乱光を示しているが、説明は後述する。
【0030】
既に、原稿圧板108が原稿圧板検出センサ122に対して作用した場合の原稿読取装置101の制御に関して説明したが、第1ミラー台ユニット124の制御に関して補足する。第1ミラー台ユニット124は原稿からの反射光を光電変換素子107に導くためのミラー台ユニットである。通常、原稿台ガラス106上にセットされた原稿を副走査方向へ走査するために一定速度で副走査方向へ走査される。
【0031】
原稿サイズ検出を行う際にも、第1ミラー台ユニット124は原稿台ガラス106上にセットされた各種原稿幅を検出可能な位置に待機している必要がある。第1ミラー台ユニット124の制御自体はどの様な制御でも構わない。ここでは、以下に示す2つの例を挙げておく。第1例は、原稿をセットする前に原稿圧板108を開動作した場合に、原稿圧板108が開いていることを検出して第1ミラー台ユニット124をホームポジションから予め決められた原稿読取位置に移動制御するタイプである。そして、第2例は、原稿読取装置のディフォルトの第1ミラー台ユニット124の待機位置を予め原稿サイズ検出位置に固定したタイプである。いずれのタイプであっても同様に外乱光の検出動作が可能である。
【0032】
続けて、画像形成装置の動作を制御の流れに沿って説明する。原稿照明手段105によって照射された光は被照射対象物から光イメージ信号として反射し、第1ミラー103、第2ミラーおよび第3ミラー104を介して集光レンズ121を介して、光電変換素子107に結像される。光電変換素子107によって読み取られたイメージ信号を元に、リーダーコントローラー110の内部で原稿の主走査幅を判定し、同時に、画像原稿の副走査方向の判定を反射型原稿サイズ検出センサ123によって検出する。原稿サイズ検出が終了すると、システムコントローラー125を介して、操作部126に原稿サイズ検出結果が送信され、図4の表示手段402に原稿サイズ検出結果が表示される。この状態で、図4の403に示したコピーボタンを押すと、原稿サイズ検出結果に応じた原稿走査を第1ミラー台ユニット124が行い、リーダーコントローラー110上で原稿イメージ信号を生成する。生成されたイメージ信号は、システムコントローラー125を介してイメージ出力装置102へ送られる。
【0033】
イメージ出力装置102の処理の流れを簡単に説明する。システムコントローラー125より送られてきたイメージ信号は、レーザーユニット109によってレーザー光に変換され、折り返しミラー124を介して感光ドラム129に照射され、潜像が形成される。この際、BD検知センサ127によってレーザーの書き込み動作は主走査方向の同期制御がかけられている。
【0034】
128は感光ドラム129上に残ったトナーを除去するためのクリーナーであり、130は潜像を形成する前段階の前露光手段を示している。潜像は現像器111によってトナーを載せられ、転写帯電器112によって転写紙131上にトナー画像を転写させる。トナー像が転写された転写紙131は搬送ベルト132によって定着器113に搬送され熱定着され、補助ローラーを介して排紙ローラー115によって装置外に排紙される。120はプリント出力を仕分けするソート手段を示している。ここで、操作部126より両面コピー動作が選択された場合には、ホッパー116が転写紙の経路を切り替え、両面パス117を介して再度転写部へ搬送される。
【0035】
118,119はイメージ出力装置102の転写紙用のカセットを示している。
【0036】
なお、図1の説明の中で示した操作部126は概略構成として図4に示すようなものである。操作部401上に、オペレータが設定した画像形成装置の動作モードや原稿読取装置で検出した原稿サイズ検出結果を表示する表示装置402、コピー枚数等の数値入力を行うテンキー404、コピー開始ボタン403および、両面コピーなどの応用モードを選択する応用モード選択キー405等で構成されている。
【0037】
続いて、図2を用いて原稿サイズ検出時の外乱光検出の概要を説明する。図2はA系列の用紙とB系列の用紙を原稿台ガラス上にセットしたイメージを表現した図である。原稿を検出する際、主走査原稿幅をCCD等の光電変換素子107を用いて検出し、原稿副走査幅を反射型原稿サイズ検出センサ201で検出するハード構成を持っている。
【0038】
図2では、202に第1ミラー台ユニット(124)を示し、第1ミラー台ユニットに搭載されている不図示の原稿照明手段(105)と反射傘、リフレクタによって照射された光を原稿反射光として不図示の第1ミラー(103)〜第3ミラー(104)、集光レンズ(121)を介して光電変換素子107に導くものである。主走査原稿幅を検出するポイントは各々原稿幅の内側に位置しており、図2の例ではA5Rを検出する検出ポイント204、B5Rを検出する検出ポイント205、原稿サイズ検出センサ201の判定結果と合わせてA5、A4Rを検出する206、同様に、B5,B4を検出する207、A4,A3を検出する208の様に配置されている。ここで、203の検出ポイントは、原稿が原稿台ガラス106上の突き当て基準より手前側にずれている場合、操作部401上の表示装置402にメッセージを表示するための判定基準になる検出ポイントであり、実際には無くても原稿サイズ検出を行う上で支障は無い。
【0039】
図2において、例えば、外乱光209が原稿検出ポイント207に照射された場合を例として外乱光検出の動作イメージを説明する。
【0040】
先ず、正常な原稿サイズ検出の例として、原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射されない状態原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われる。各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りである。
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206:○ 207,208:× ; 201:○ ] なお、○は検出、×は非検出を示す。
最終検出結果 [ 203,204,205,206,207,208:○; 201:○ ]
この結果から、原稿がセットされているポイントの検出結果は原稿圧板の状態に関わらず変化しないので、変化したポイント(207,208))には原稿が置かれていないと判断し、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206で示されるA4Rであることが検出される。
【0041】
次に、原稿サイズの誤検出の例として原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射された状態で外乱光検出を行わない状態で原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われる。この時、各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りである。
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206,207:○ 208:× ; 201:○ ]
最終検出結果 [ 203,204,205,206,207,208:○; 201:○ ]
この結果から、前述した正常検出時と同じ様に原稿サイズを判定すると、原稿がセットされているポイントの検出結果は、変化したポイント(208)には原稿が置かれていないと判断し、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206,207で示されるB4であることが検出される。すなわち、A4R原稿がB4原稿と誤検出されてしまうことを示す。
【0042】
そこで、原稿圧板106が閉じかけられている状態を検出してから、光電変換素子107がスタンバイ完了した直後に原稿照明手段点灯開始直前に主走査原稿サイズ検出ポイントの検出結果をモニタし、外乱光209の影響によって原稿検出ポイント207が判定基準レベルである閾値を超えて原稿検出レベルとなっている場合にはこの検出ポイント207を原稿サイズ検出に用いない。(閾値とは原稿検出レベルを決定する為の境界値を示す。)この外乱光検出を行うことによって、原稿台ガラス106上にA4R原稿がセットされ、かつ外乱光が入射された状態で外乱光検出を事前に行った状態で原稿サイズ検出を行った場合、不図示の原稿圧板が閉じかけられたタイミングで主走査・副走査方向の原稿サイズ検出手段によって検出動作が行われ、各々の1回目の検出結果と、原稿圧板が完全に閉じられた状態である最終的な検出結果は以下の通りとなる。
【0043】
外乱光検出ポイント[ 207 ]
1回目の検出結果 [ 203,204,205,206:○ 208:× ;201:○ ]
最終検出結果 [ 203,204,205,206,208:○ ; 201:○ ]
この結果から、前述した正常検出時と同じ様に原稿サイズを判定すると、原稿がセットされているポイントの検出結果は、変化したポイント(208)には原稿が置かれていないと判断し、かつ、検出ポイント(207)は原稿サイズ検出に用いないことから、原稿が置かれている領域は、201,203,204,205,206で示されるA4Rであることが検出される。
【0044】
ここで、外乱光を検出したポイントを用いないで正確な原稿サイズが検出されるのか疑問を抱かれる場合があるが、前述した通り、本実施例では原稿圧板108を開閉し、原稿サイズ検出を開始する原稿圧板閉動作時には既に原稿台ガラス106上には原稿がセットされていることになる。すなわち、外乱光を検出する際には原稿がセットされているため、仮に原稿がセットされているポイントに外乱光が入射しても原稿を透過できる光量は僅かであり、外乱光として認識されることは無く、仮にA4R原稿がセットされている場合には検出ポイント207,208にしか外乱光は入射しないため原稿サイズの正確な検出に支障は生じない。
【0045】
次に、原稿サイズ検出ポイントの例を図5に示す。従来から原稿読取装置における原稿サイズ検出機能は仕向地によって設定を変えて工場出荷している。すなわち、出荷先で最も使用頻度が高い定型用紙がA系なのか、A/B系なのか、インチ系なのかによって事前に設定が行われ出荷されている。当然、市場において要望があればサービスマン対応で原稿サイズ検出可能な用紙種類を変更することは可能である。
【0046】
このことから、画像読取装置としては、A系、AB系、インチ系全ての定型サイズの紙を検出可能な構成を持つことが要求される。図5では、市場で一般的な定型サイズの紙を全て検出可能となる様に、反射型原稿サイズ検出センサ501,502と、主走査方向原稿幅を検出する☆1〜☆8迄の検出ポイントを設定しており、各々の検出ポイントは光電変換素子の64画素分の領域として設定している。各々の検出ポイントと検出結果の対応表を下記の表1に示す。
【0047】
表1で、501,502に付けた○、×は、反射型原稿サイズ検出センサの原稿検出結果を示している(○は検出、×は非検出)。また、☆0は原稿サイズ検出には関係しない(原稿が突き当て位置に置かれているかを検出する。)が、☆1〜☆8迄の縦の欄とその横に記した原稿サイズは、縦の欄に示した501,502の反射型原稿サイズ検出センサの判定結果に対して、☆0から該当する☆番号まで検出した場合の検出結果を示している。すなわち、☆0〜☆3まで主走査の原稿検出ポイントが検出しており、かつ、副走査の反射型原稿サイズ検出センサが501のみ原稿を検出している場合には、B5サイズが検出されることを示している。
【0048】
【表1】
【0049】
以上に示した構成を持った画像読取装置において、図3、図8、図9を用いて実際の原稿サイズ検出動作を再度説明する。なお、各図の概略を説明すると、図3は原稿圧板の開閉動作と原稿サイズ検出動作を説明する図、図8は原稿のABサイズ検出時の原稿イメージと検出結果を一覧表にまとめたもの、図9は、主走査方向原稿サイズ検出ポイントの原稿判定方法を示す図である。
【0050】
図3の101は原稿読取装置を示している。この原稿読取装置101において、オペレータが原稿を読み取るために以下の手順で操作を行う。
【0051】
原稿読取装置101前にA4R原稿を持ったオペレータが歩み寄り、原稿圧板108を持ち上げ、原稿台ガラス106上に原稿309をセットする。原稿圧板108には、原稿を原稿台ガラス106に一様に押し付け、浮きが生じないようにするための弾性を持った白板303が貼り付けられている。
【0052】
原稿309がセットされた時、原稿読取装置101に対して312で示す外乱光が入射されている状態であり、外乱光312はセットした原稿309の一部、313に示した領域にも照射している。オペレータは原稿セット完了後、原稿圧板108をゆっくりと閉じていく。この動作に伴い、305に示す原稿圧板開閉レバーが原稿圧板108の開閉角度が原稿圧板の支持部材(脚)304を中心に徐々に小さくなって行くに従って、所定の角度に到達した時に原稿圧板検出センサ122によって原稿圧板閉状態に入った(原稿圧板が閉じつつある状態)ことを検出し、原稿圧板検出センサ122の出力を基に光電変換素子107と原稿サイズ検出センサ307の起動制御を行う。光電変換素子107は電源投入後、出力オフセットレベルが安定するまで10msec前後の時間を要するため、十分な時間を待った後、不図示の原稿照明手段を未点灯の状態で外乱光検出を行う。この時、外乱光312はA4R原稿にオーバーラップして入射されており、レンズ311を介して光電変換素子107に導かれる。
【0053】
図8(a)の図では☆6と☆8に外乱光が検出される。同様に★0もA4R原稿であることから原稿を検出する。しかし、★0の反射型原稿サイズ検出センサはセンサの仕様として外乱光対策が施されており、本実施例において外乱光に起因した誤動作を起こさないものとして扱っていることと、センサ自体の発光素子・受光素子を備えていることから主走査の光電変換素子の様な原稿照明手段を用いなくても検出可能なセンサであることから、外乱光検出時に検出された結果は外乱光検出結果として反映されない。この状態において、☆6、☆8は原稿サイズ検出時には用いないことが決定される。続いて、不図示の原稿照明手段が点灯制御され、1回目の原稿サイズ検出結果は図8(b)の810に示すA4Rサイズを検出する(☆6、☆8をサイズ検出に用いないため)。
【0054】
その後、原稿圧板108が徐々に閉じられ、完全に原稿309を原稿台ガラス106に押し付ける状態になった時点の原稿サイズ検出結果は同じく810の検出結果となり、最終的にA4R原稿が検出される。
【0055】
原稿読取装置101では、装置の構成上☆6、☆8等に示すオペレータよりの位置に外乱光が入りやすく、その要因としては、装置が設置される部屋の照明装置からの光や、窓から差し込む太陽光が上げられるが、いずれも本実施例の外乱光検出制御によって回避することが可能となる。ついでに、図8(b)の801〜812の判定結果を簡単に説明する。
【0056】
801は、1回目の原稿サイズ検出から最終的な原稿サイズ検出結果が出るまでに最終的に全ての原稿サイズ検出ポイントの結果が変化してしまった場合を示している。すなわち、原稿がセットされていない状態で、1回目に主走査・副走査両方とも検出手段によって検出できなかった原稿が、原稿圧板108が閉じた状態で原稿圧板108の白板303を検出したことによって全てのポイントが検出状態となり、最終結果として原稿無しを検出したことを意味している。
【0057】
因みに、1回目の原稿サイズ検出動作から100msec間隔で5秒間原稿サイズ検出ポイントの変化をモニタし、原稿サイズ検出完了時、もしくはコピーボタンが押される等の外部要因によって検出途中の結果を持って原稿サイズ検出が完了する。802は最終的に検出された検出ポイントが☆2だけであることを示し、その結果として検出された原稿サイズがA5Rであることを示している。803は☆2、☆3のみが検出され、★0が検出されていないことから該当する原稿サイズが存在しない。そのため検出結果としては原稿サイズ不定となる。
【0058】
804,805,806はいずれも副走査原稿サイズ検出センサが未検出状態であり、各々A5,B5,A4サイズを検出する。続いて807〜812に関してだが、これらは全て副走査原稿サイズ検出センサ★0が検出状態にあるものをまとめたものである。807,808は★0が検出しているにもかかわらず、★0が検出可能な最小原稿サイズB5Rよりも主走査検出結果が小さいことによって原稿サイズ不定を検出していることを示している。809,810,811,812は各々B5R,A4R,B4,A3を示している。図8(b)は各検出ポイントの最終検出結果を示した図である。
【0059】
なお、この原稿サイズ検出に当たり、図9を用い主走査原稿サイズ検出ポイントの判定手法を説明する。図9右に原稿がセットされた状態を示す状態図と読み取りレベルを示す読み値レベル図を示した。図9右図より、セットされた原稿の端部(原稿台ガラス操作部側_オペレータ側)が原稿端部カールによって浮き上がった状態であると仮定し、その浮き量が910の状態であるか、それより浮き上がった状態911、あるいは浮き量が小さい状態909のいずれの状態にあるかによって、原稿読み取り値がどの様に変化するのか示したのが912〜914である。ここで、状態910の読み値を913とすると、909の状態は原稿が原稿台ガラス106により近く、原稿反射光も戻りやすいため、910の状態よりも原稿読み値は大きくなるため、読み値は912となる。また、状態911は最も原稿台ガラス106から原稿が浮き上がっており、原稿反射光が戻りにくい。そのため、原稿読み値は最も低い914となる。しかし、原稿の状態はこの様なカールした状態だけではない。なぜならば、原稿圧板108が開状態ではこの様な原稿浮き状態もありうるものの、原稿圧板108が閉状態となれば、原稿の浮きも原稿圧板108によって原稿台ガラス106に押し当てられ、原稿浮きが無くなってしまう。そのため、原稿の読取値自体が原稿圧板108の状態によって大きく変化する可能性がある。
【0060】
当然のことながら原稿が白紙であった場合、浮きが無ければ読み取るレベルは白であり、8bit読み取り系であればF0〜FF(Hex:16進数表記)、10bit読み取り系であれば3F0〜3FF(Hex)位の読み取り値になるが、原稿に浮きがある場合には白ではなくグレイ濃度が読み値となる。また更に浮き量が大きければ黒レベルとなる。図9左側の図に原稿検出ポイントの判定レベルを誇張して示した。
【0061】
この図では原稿突き当て位置から操作部側へ行くに従って判定レベルが徐々に低くなっている。また908で示す斜線領域はグレイ判定領域であり、この斜線領域の上を白レベル判定領域、斜線領域の下を黒レベル判定領域としている。912,913,914は各々、902,901,903と等価である。ここで、2段階判定レベルの判定ルールとして以下の法則を適用するものとする。
【0062】
すなわち、黒レベル,グレイレベル,白レベルの3レベルの内、1回目の原稿サイズ検出時に検出した判定レベルと2回目以降に検出した判定レベルが2段階以上変化した検出ポイントのみ検出結果に変化があったとする。例えば、901から902、もしくは903に変化した場合には変化が無いと判断する。逆に903から902に変化した場合には検出結果に変化があったと判断する。902から903に関しても変化ありと判断可能であるが、現実的には白レベルから黒レベルに変化することは特殊な例を除いてあり得ないため、特に考える必要は無い。904→905の様な変化としては、原稿の白レベルが浮いた状態にあったものが浮きなし状態になったことで発生する現象である。907→906のような現象は、原稿の文字など黒レベルと白レベルが隣接するような部分に検出ポイントが位置し、かつ原稿が浮くことによって読み取った位置が偶々白レベルだったものが浮きが無くなった時に文字の黒レベルに変化してしまった様なまれな状況で発生する。この様な2段階判定レベルを用いることによって浮き原稿の誤判定に対しても十分に耐性を持った原稿サイズ検出が可能となる。しかし、仮に、判定レベルが1段階であっても原稿濃度が判定レベルに近い値にならないように判定基準を設定すれば誤判定無く原稿サイズ検出を行うことが可能である。
【0063】
次に、本実施例のハード構成を図6に示す。制御の中心はCPU601であり、データ・アドレスバス602を介してプログラムを格納したROM(フラッシュメモリ等)604、RAM605、画像処理・駆動制御部603が接続されている。画像処理・駆動制御部部603の機能として、光電変換素子107の駆動クロック(drive_clock)を出力し、ドライバIC612を介して光電変換素子107を駆動する機能と光電変換素子107からのイメージ出力信号(video)に対しシェーディング補正を施し、前記説明した原稿幅検出ポイント☆0〜☆8に相当する画素領域を、ROM604から読み出し、データ・アドレス602を介して画像処理・駆動制御部(ASIC)603の所定アドレスに設定することによって各々のポジション毎にハード加算平均を求める構成を持ち、1回目にモニタした値を保持するものとする。
【0064】
2回目以降のモニタ結果は、この1回目のモニタ結果をメモリした値と比較し、検出結果が変化すればその検出結果をI/F616を介して不図示のシステムコントローラーに送信し、原稿サイズ検出が終了した時に最終検出結果をI/F616から不図示のシステムコントローラーに送信してサイズ検出を完了する。ここで、原稿サイズ検出動作を完了する1手段であるタイマーはCPU601内蔵のタイマー回路を用いるものとする。606は、バックアップ用のEEP−ROMを示している。
【0065】
原稿圧板センサ(原稿圧板開閉状態検知手段)122により原稿圧板が閉じ掛け状態をCPU601が検出すると、CPU601はインバータ607に対しランプON信号を発し、ランプ105は点灯を開始する。同様に、613のSW(トランジスタなどで構成され、電源と原稿サイズ検出センサ間に挿入されている)がONされると原稿サイズ検出センサ501,502がENABLE状態となり、原稿検出結果をCPU601にリアルタイムに戻す。更に、DC電源(ON/OFF機能付きのレギュレータ等)610に対しON信号を発すると電源が光電変換素子107に給電開始される構成を持っている。
【0066】
以上の構成を持ち、原稿判定基準をメモリ可能なハード構成、シェーディング補正機能を持ち、シェーディング補正後の出力をモニタすることによって本実施例の画像形成装置を構成することが可能となる。
【0067】
次に、原稿サイズ判定フローチャートを図7に示す。スタンバイ状態701で、オペレータが原稿圧板を閉じようとした場合、原稿圧板閉じかけ信号の待機状態704において、トリガとなる原稿圧板検知信号が入力されると、705にてCCD:ON、原稿サイズ検出センサ:ONが制御され、706,707のCCD起動ウエイト後708にて外乱光検出を行う。同時に709にて第1回目の原稿サイズ検出待機状態に入る。708にて外乱光検出が終了すると、710によってLAMP:ONの制御が施され、711のランプ光量が所定光量まで立ち上がるまでの30msecウエイト状態となる。712によって1回目の原稿サイズ検出が指示されると、713を介して716のメモリに1回目の検出結果がモニタされる。712で1回目の検出指示を出した後、714を介して715によって2回目以降の原稿サイズ検出指示が出され、717の検出ポイントの判定結果のモニタ機能によって1回目の検出メモリ716との差を確認する。もし、差が生じていたら、722を介して723に従い、逐次システムコントローラーへ結果を転送する。更に、724で検出完了条件を満たしていれば検出を完了して725を介して726によってCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了するが、724において、検出完了条件に達していなければ731,721,714を介して3回目以降の検出動作を行う。2回目以降同じルーチンを通った判定が繰り返されるが、718を介して719における5秒間のタイムアウト判定によって時間切れの場合には725を介してCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了する。しかし、タイムアウトで無い場合には720によって100msec後に次の検出を行うため、721,714を介して次の検出を行う。
【0068】
また、原稿圧板が開放状態のままで727に示す様にコピーボタンが押された場合には、703に示す瞬時点灯原稿サイズ検出モードとなり、728に示す通りCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPがON制御され、729に示すLAMP光量が所定光量に達するまで待った後に730にて瞬時点灯時の読み取り値・センサ検知結果を元に原稿サイズ検出を行い、722を介し、723でシステムコントローラーへ検出結果を転送した後に724で検出を完了する。検出完了後725を介して726によってCCD・原稿サイズ検出センサ・LAMPのOFF制御後に原稿サイズ検出を終了する。
【0069】
最後に、原稿判定基準を予め設定しているが、基準レベルには最低限のルールが決まっている。原稿読取装置で扱う原稿種の内で最も読み込みレベルの低い原稿種、すなわち、第2原図用紙の読み値よりも、原稿判定基準の方が低いレベルである必要がある。これは、コピーボタン同期の原稿サイズ検出が1回だけ原稿レベルを読み取って決めているためであり、検出ポイントの継続変化を見られない場合には原稿が在るか無いかは判定基準が原稿より小さいことに掛かってくるからである。
【0070】
以上説明したように、本実施例によれば、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出し、検出した原稿サイズに合った最適な原稿読み取り制御、原稿複写制御を行うことによって、原稿サイズより大きな出力用紙に複写出力する様な誤検出動作を起こすことなく、オペレータが意図した通りの原稿複写出力を得ることが可能である。また、原稿サイズ検出手段によって事前に外乱光を検出し、実際の原稿検出時に外乱光の影響を考慮した検出結果を求める場合には、従来は未使用の状態において原稿サイズ検出手段を常時動作させておく必要があり、省エネ等の観点から好ましくない上、機内昇温による、電子部品の耐久寿命劣化を進めてしまう等の問題もあった。かつ、外乱光検出によって求められた外乱光検出ポイントは原稿サイズ検出時には使用しないため、原稿がセットされていない状態で検出された外乱光ポイントが、セットした原稿主走査幅を示す領域にまたがっている場合は誤検出する可能性を秘めており、本実施例のように原稿圧板を閉じる前に原稿がセットされた後に外乱光検出を行う構成の方がより安定した原稿サイズ検出を行うことが可能となる。(原稿が置かれた部分には外乱光が入射されないため。)すなわち、本実施例は外乱光に対する耐性を向上させるばかりでなく、小電力・低発熱を実現した正確な原稿サイズ検出を行うことが可能な原稿サイズ検出装置、画像形成装置を提供することが可能となる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、太陽光や室内照明光等の外乱光が原稿読取装置に入射される様な環境下においても原稿サイズ検出を誤ることなく正しい原稿サイズを検出することができる。また、小電力・低発熱を実現した正確な原稿サイズ検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す断面図
【図2】原稿サイズ検出時の外乱光の入射を示す図
【図3】原稿圧板の開閉動作と原稿サイズ検出動作を説明する図
【図4】操作部を示す図
【図5】実施例における原稿検出ポイントを示す図
【図6】ハード構成図
【図7】原稿サイズ検出の処理を示すフローチャート
【図8】AB系原稿サイズ検出時の原稿配置イメージと検出結果を示す図
【図9】主走査方向原稿サイズ検出ポイントの原稿判定方法を示す図
【符合の説明】
105 原稿照明手段
107 光電変換素子
108 原稿圧板
122 原稿圧板検出センサ
Claims (8)
- 原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第一の検知手段と、
前記第一の検知手段で検知した後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知する第二の検知手段と、
前記第一の検知手段による検知結果と、前記第二の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えたことを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 請求項1記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段は、所定時間にわたり前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知することを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 請求項2記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第二の検知手段による検知結果の変化と、前記第一の検知手段による検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定することを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 請求項1記載の原稿サイズ検出装置において、
前記第一の検知手段で外乱光を検知した場合、外乱光が入射した箇所に相当する前記光電変換手段の領域を除外した前記第二の検知手段の検知結果に基づいて、原稿のサイズを判定することを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置において、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出する開閉検知手段と、
前記開閉検知手段の出力に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定する外乱光判定手段と、
前記外乱光判定手段によって外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定する原稿サイズ判定手段と、
を備えたことを特徴とする原稿サイズ検出装置。 - 請求項1ないし5いずれか記載の原稿サイズ検出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検知するステップAと、
前記前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて、前記光源を消灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップBと、
前記ステップBの実行後に、前記光源を点灯させた状態で前記光電変換手段に入射される光を検知するステップCと、
前記ステップBでの検知結果と、前記ステップCでの検知結果とに基づいて、原稿のサイズを判定するステップDと、
を備えたことを特徴とする原稿サイズ検出方法。 - 原稿台に置かれた原稿に光を照射する光源と、前記原稿台に置かれた前記原稿を押さえる原稿押さえ部材と、前記原稿からの反射光を読み取る光電変換手段とを備えた原稿サイズ検出装置における原稿サイズ検出方法であって、
前記原稿押さえ部材が閉じかけている状態を検出するステップAと、
前記ステップAでの閉じかけている状態の検出に応じて前記光電変換手段で外乱光の読み取りを開始し、外乱光の有無を判定するステップEと、
前記ステップEで外乱光有りと判定された場合、外乱光有りと判定された箇所に相当する前記光電変換手段からの出力を無視し前記光源を点灯させた時の前記光電変換手段からの出力に基づいて原稿のサイズを判定するステップFと、
を備えたことを特徴とする原稿サイズ検出方法。
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