JP6537888B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に、節電状態から通常状態への復帰時間を短縮するための技術に関する。
情報機器の1種として、多くの事業所(会社、事務所等)に画像処理装置(代表的にはコピー機)が導入されている。このような画像処理装置の1つである複合機(MFP(Multifunction Peripheral))のように、コピーモード、ネットワーク対応のプリントモード、及びスキャナモードのような複数の動作モードを有するものも多くなってきている。
MFP等の画像処理装置は、当該画像処理装置に対する操作がない状態で予め定めた時間が経過すると、通常、消費電力を低く抑える節電状態に移行するように制御される。節電状態においてユーザによる操作を検出すると、画像処理装置は、節電状態から通常状態に復帰するように制御される。通常状態への復帰によって、画像処理装置は、ユーザに選択された動作モードが実行可能な状態となる。節電状態から通常状態への復帰時間が長いとユーザの待ち時間が長くなるため、通常状態への復帰時間はできる限り短いのが好ましい。
後掲の特許文献1には、消費電力を低く抑える省電力状態から通常動作状態への復帰時間を短縮する技術が開示されている。この技術は、画像処理装置の1種である画像形成装置に適用されている。特許文献1の画像形成装置は、原稿の画像を読取る画像読取ユニット、読取った画像データに基づいて記録用紙に画像を形成する画像形成ユニット、画像形成ユニットに記録用紙を給紙する給紙部を含む。画像読取ユニット、画像形成ユニット、及び給紙部には、それぞれ、各ユニット部の設定状態を監視するセンサが設けられている。例えば、画像読取ユニットには、読取られた原稿を集積する原稿集積部の開閉を検知する開閉センサ、及び、読取る原稿を収容する原稿収容部における原稿の収容の有無を検知する原稿検知センサが設けられている。
特許文献1の画像形成装置は、省電力状態への移行時に、システム制御ユニットを除き、当該画像形成装置を構成する各ユニット部への電力の供給を停止する一方、上記センサへの電力の供給は継続する。センサに電力が供給されることによって、省電力状態であっても各ユニット部の設定状態の変化が監視されるため、通常動作状態への復帰時に、各ユニット部の設定状態の変化を認識する処理が不要となる。これにより、通常動作状態への復帰に要する時間が短縮される。
特開2010−26129号公報
画像処理装置では、電源オンからの起動時に画像読取ユニットの設定の調整が実行される。特許文献1の画像形成装置では、省電力状態への移行によって画像読取ユニットへの電力の供給が停止されるので、省電力状態から通常動作状態への復帰時に、再度、設定の調整が実行される。この設定の調整に時間を要するため、画像読取ユニットの復帰時間が長くなるという不都合がある。したがって、特許文献1に開示の技術では、復帰時間を効果的に短縮することができないという問題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本発明の1つの目的は、節電状態から通常状態への復帰時間を効果的に短縮することが可能な画像処理装置を提供することである。
本発明の一の局面に係る画像処理装置は、通常状態で所定の操作がされることなくある移行時間が経過したことに応答して、通常状態から節電状態に移行する画像処理装置である。この画像処理装置は、原稿の画像を読取り、読取った画像情報に基づいて画像データを生成するための画像読取手段と、画像処理装置の各部に電力を供給するための電力供給手段と、電力供給手段による電力の供給を制御するための電力供給制御手段と、節電状態から通常状態への復帰のトリガとなる事象を検出するための復帰検出手段とを含む。画像読取手段は、原稿の画像を読取り、当該画像の画像情報を生成するための画像情報生成手段と、画像データの生成処理に関する予め設定された調整データを記憶するための揮発性の記憶装置を持ち、画像データを生成するために、画像情報生成手段が生成した画像情報に対して、調整データに基づいて所定の処理を実行するための処理実行手段とを含む。電力供給手段は、画像情報生成手段に電力を供給するための第1の供給手段と、処理実行手段に電力を供給するための第2の供給手段とを含む。電力供給制御手段は、画像処理装置が節電状態に移行したことに応答して、第1の供給手段による電力の供給を停止するとともに、第2の供給手段による電力の供給を維持するように電力供給手段を制御するための第1の制御手段と、復帰検出手段により復帰のトリガとなる事象が検出されたことに応答して、第2の供給手段による電力の供給を維持した状態で、第1の供給手段による電力の供給を行なうように電力供給手段を制御するための第2の制御手段とを含む。
画像処理装置は、例えば電源オンからの起動時に画像読取手段の設定の調整を実行し、これによって生成した調整データを揮発性の記憶装置に記憶する。画像読取手段による画像の読取り時には、画像情報生成手段が原稿の画像を読取って当該画像の画像情報を生成し、処理実行手段が、記憶装置に記憶された調整データに基づいて、この画像情報に対して所定の処理を実行する。画像処理装置が節電状態に移行すると、電力供給制御手段は、第1の供給手段による画像情報生成手段への電力の供給を停止するとともに、第2の供給手段による処理実行手段への電力の供給を維持するように電力供給手段を制御する。電力供給制御手段はさらに、復帰検出手段により節電状態から通常状態への復帰のトリガとなる事象が検出されると、第2の供給手段による処理実行手段への電力の供給を維持した状態で、第1の供給手段による画像情報生成手段への電力の供給を行なうように電力供給手段を制御する。
画像処理装置が節電状態に移行した場合、第1の供給手段による画像情報生成手段への電力の供給は停止される一方、第2の供給手段による処理実行手段への電力の供給は維持される。調整データを記憶するための揮発性の記憶装置には節電状態でも電力が供給されるため、調整データを記憶装置に保持できる。原稿の画像を読取る際には、記憶装置に保持された調整データを用いることができるため、通常状態への復帰時に画像読取手段の設定の調整を再度実行することが不要となる。これにより、画像読取手段の復帰時間を効果的に短縮できる。さらに、節電状態では画像情報生成手段への電力の供給が停止されるため、その分、消費電力を低減できる。
好ましくは、画像情報生成手段は、原稿の画像を撮像して画像情報としてのアナログ画像信号を出力する撮像素子を含み、処理実行手段は、撮像素子からのアナログ画像信号に対して所定の調整を行ない、当該調整が行なわれた画像信号を出力する信号調整回路を含み、記憶装置は、信号調整回路の設定値を調整データとして記憶するための設定値記憶手段を含む。
より好ましくは、処理実行手段はさらに、信号調整回路によって調整された画像信号に対してシェーディング処理を行なう処理回路を含み、記憶装置はさらに、シェーディング処理を行なうためのシェーディング補正データを調整データとして記憶するための補正データ記憶手段を含む。
さらに好ましくは、復帰検出手段は、画像処理装置の周囲の人の有無を検出する人感センサを含み、第2の供給手段は、処理実行手段に加えて、人感センサにも電力を供給する。
さらに好ましくは、復帰検出手段はさらに、画像読取手段への原稿のセットを検出する検出センサを含み、第2の供給手段は、処理実行手段及び人感センサに加えて、検出センサにも電力を供給する。
さらに好ましくは、画像処理装置はさらに、画像読取手段が読取った画像データに基づいて、記録媒体に画像を形成するための画像形成手段を含み、第1の供給手段は、画像情報生成手段に加えて、画像形成手段にも電力を供給する。
さらに好ましくは、画像処理装置はさらに、当該画像処理装置に対する指示入力を受付けたか否かを判定するための判定手段と、復帰検出手段が復帰のトリガとなる事象を検出し、且つ、判定手段による判定が肯定であることに応答して、画像形成手段を起動するための起動手段を含む。
以上より、本発明によれば、節電状態から通常状態への復帰時間を効果的に短縮することが可能な画像処理装置を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 画像読取ユニットのハードウェア構成を示す制御ブロック図である。 図1に示す画像処理装置の各部への電力の供給を示す図である。 画像読取ユニットの信号処理系の構成を示す図である。 図1に示す画像処理装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 図5のステップS1040の詳細なフローである。 図5のステップS1090の詳細なフローである。 本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置の各部への電力の供給を示す図である。 図8に示す画像処理装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る画像処理装置で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
以下の実施の形態では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
(第1の実施の形態)
図1を参照して、本実施の形態に係る画像処理装置100は、例えば、コピーモード、ネットワーク対応のプリントモード、及びスキャナモード等の複数の動作モードを備える複合機(MFP)である。この画像処理装置100は、レーザー光を露光に利用する、所謂レーザー方式(電子写真方式)の印刷機能を備える。しかし、他の形式の印刷機能を備えたものであってもよい。
画像処理装置100は、原稿の画像を画像データとして読取る画像読取ユニット130を含む。画像処理装置100は、画像読取ユニット130が読取った原稿の画像データ、又は、パーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置(図示せず。)から伝送された画像データに基づいて、所定の記録用紙に対して多色又は単色の画像を形成する。
画像処理装置100は、電源スイッチ(図示せず。)がオンされると起動を開始する。起動時には、後述する定着装置(図示せず。)のウォームアップ、及び画像読取ユニット130の設定の調整が実行される。画像読取ユニット130の設定の調整は、シェーディング設定(シェーディング補正データの生成)、及び後述するAFE(Analog Front End)の設定の調整を含む。起動が終了すると、画像処理装置100は通常の通電状態(以下「通常状態」と呼ぶ。)になる。通常状態は、印刷等の指示を受付けるまで待機している状態(Ready状態)である。画像処理装置100は、通常状態の時に指示を受付けると直ちに処理を実行する。なお、本実施の形態における通常状態とは、電源がオンの状態であって、少なくともユーザによって選択された動作モードが実行可能な状態を意味する。
通常状態で所定の操作(例えば操作パネル122上のキー操作等)がされることなくある移行時間が経過すると、消費電力を削減するために、画像処理装置100は節電状態又は省エネ状態に移行するよう制御される。節電状態及び省エネ状態のいずれに移行するかは、画像処理装置100において予め設定されている。本実施の形態において、節電状態とは、定着装置を含む一部の機能部への電力の供給を停止することで消費電力が低く抑えられた状態を意味する。省エネ状態とは、節電状態よりさらに多くの機能部への電力の供給を停止することで消費電力がさらに低く抑えられた状態を意味する。
画像処理装置100はさらに、当該画像処理装置100の周囲の人の有無を検出する後述する人感センサを含む。節電状態では人感センサに電力が供給されている。節電状態において、人感センサによって画像処理装置100の周囲に人が居ることが検出されると、画像処理装置100は、節電状態から通常状態に復帰するよう制御される。
ここで、画像読取ユニット130への電力の供給が停止されていると、復帰時に、画像読取ユニット130の設定の調整が再度実行されることになる。画像読取ユニット130の設定の調整には比較的長い時間を要する。復帰時に設定の調整が実行されると、画像読取ユニット130の復帰時間が長くなる。
本実施の形態に係る画像処理装置100では、節電状態において、画像読取ユニット130の大部分には電力の供給が停止される一方、画像読取ユニット130における設定の調整値(調整データ)を保持している部分には電力が供給される。節電状態においても、設定の調整値が保持されるため、復帰時に、画像読取ユニット130の設定の調整が不要となる。これにより、消費電力の低減を図りつつ、画像読取ユニット130の復帰時間が短縮される。画像形成処理を伴わない、例えばスキャナモードがユーザによって選択された場合、画像処理装置100は、画像読取ユニット130が通常状態に復帰した時点で原稿画像の読取処理を実行することが可能となる。
一方、通常状態から省エネ状態に移行した場合、省エネ状態ではさらに、人感センサ及び画像読取ユニット130への電力の供給が停止される。省エネ状態では、節電状態よりもさらに消費電力が削減されるものの、画像読取ユニット130における設定の調整値は保持されない。通常状態への復帰時には、画像読取ユニット130の設定の調整が再度実行される。そのため、省エネ状態に移行した場合は、節電状態に移行した場合に比べて、画像読取ユニット130の復帰に時間がかかる。すなわち、節電状態に移行した場合は、省エネ状態に移行した場合に比べて、高速で復帰する。
このように、本実施の形態に係る画像処理装置100は、節電状態から通常状態に高速で復帰する「高速復帰モード」、及び省エネ状態から通常状態に低速で復帰する「低速復帰モード」の2種類の復帰モードを持つ。上記した節電状態又は省エネ状態への移行の設定は、高速復帰モード及び低速復帰モードのいずれかをユーザが選択することによって行なわれる。
[ハードウェア構成]
画像処理装置100は、画像読取ユニット130に加えて、制御部110、操作ユニット120、画像形成ユニット140、センサ部150、電力供給部160、及びNIC(Network Interface Card)170を含む。
制御部110は、実質的にコンピュータであって、画像処理装置100全体を制御するCPU(Central Processing Unit)112、プログラム等を記憶するためのROM(Read−Only Memory)114、揮発性の記憶装置であるRAM(Random Access Memory)116、及び記憶装置118を含む。記憶装置118は、通電が遮断された場合にもデータを保持する不揮発性記憶装置であり、例えばハードディスクドライブ(HDD)又はフラッシュメモリ等である。CPU112には、BUSライン180が接続されており、このBUSライン180には、ROM114、RAM116及び記憶装置118が電気的に接続される。
CPU112は、操作ユニット120等からの指示に応じて各種コンピュータプログラムを実行することによって、画像処理装置100の各部の動作及び情報処理装置(例えばPC等)との通信等の所望の処理を実行する。上記の各種コンピュータプログラムは、予めROM114又は記憶装置118に記憶されており、所望の処理の実行時において、当該ROM114又は記憶装置118から読出されてRAM116に転送される。CPU112は、CPU112内の図示しないプログラムカウンタと呼ばれるレジスタに格納された値によって指定される、RAM116内のアドレスからプログラムの命令を読出し、解釈する。CPU112はまた、読出された命令によって指定されるアドレスから演算に必要なデータを読出し、そのデータに対し命令に対応する演算を実行する。実行の結果も、RAM116、記憶装置118及びCPU112内のレジスタ等の、命令によって指定されるアドレスに格納される。
ROM114又は記憶装置118には、画像処理装置100の一般的な動作等を実現するためのコンピュータプログラムとともに、節電状態等への移行及び復帰の処理を実現するためのコンピュータプログラムが記憶される。このコンピュータプログラムは、画像処理装置100の製造時にROM114又は記憶装置118に書込まれる。なお、このコンピュータプログラムは、NIC170を介して、情報処理装置等の外部機器から提供されてもよい。さらにこのコンピュータプログラムは、そのコンピュータプログラムが記録された、例えばDVD等の記憶媒体によって提供されてもよい。すなわち、例えばコンピュータプログラムの記録媒体としてのDVDが、画像処理装置100内に内蔵されるDVDドライブ(図示せず。)に装着され、そのDVDからコンピュータプログラムが読出されて記憶装置118にインストールされてもよい。記憶装置118は、他に、画像読取ユニット130で読取った画像データ等の各種データを記憶する。
BUSライン180には、さらに、操作ユニット120、画像読取ユニット130、画像形成ユニット140、センサ部150、電力供給部160、及びNIC170が電気的に接続される。
操作ユニット120はユーザによる操作を受付ける。操作ユニット120は、入出力インターフェイス(図示せず。)を介して、CPU112と通信を行なう。この操作ユニット120は、操作パネル122を含む。操作パネル122は、液晶パネル等で構成された表示パネルと、表示パネルの上に配置され、タッチされた位置を検出するタッチパネルとを含む。表示パネルは、画像処理装置100の状態及び各種処理の状態に関する情報等の各種情報をユーザに提供する。この操作パネル122は、ユーザに対して対話的な操作インターフェイス(UI)を提供する。この対話的な操作インターフェイスは、タッチパネルから画像処理装置100全体の動作に対するユーザの指示を受付け、その指示の内容を表示パネルに表示するとともに、その指示に応じた制御信号を制御部110等に対して出力する。
画像読取ユニット130は、スキャナ部132、信号処理部134、及び画像処理部136を含む。図2を参照して、スキャナ部132は、光源202を含む第1走査ユニット(図示せず。)、反射ミラーを含む第2走査ユニット(図示せず。)、第1及び第2走査ユニットの駆動を制御する駆動制御部204、光学レンズ(図示せず。)及びCCD(Charge−Coupled Device)ラインセンサ200を含む。光源202は、例えばLED(Light Emitting Diode)発光素子を含む。第1走査ユニット及び第2走査ユニットは、モータ等の駆動源(図示せず。)によって駆動される。駆動制御部204はモータ等の駆動源を制御することによって、第1及び第2走査ユニットの駆動を制御する。第1走査ユニットは、副走査方向へと原稿サイズに応じた距離だけ一定速度Vで移動しながら、原稿載置台(図示せず。)上に載置された原稿の画像表面に対し光源202から光を照射することによって反射光像を得る。第2走査ユニットは、第1走査ユニットに追従して速度V/2で移動しつつ、得られる反射光像を反射ミラー及び光学レンズによってCCDラインセンサ200上に結像させる。CCDラインセンサ200は、原稿の画像を撮像する撮像素子であり、結像した反射光像を順次光電変換して、アナログ画像信号として信号処理部134に対して出力する。
信号処理部134はAFE210を含む。AFE210は、CCDラインセンサ200から出力されたアナログ画像信号に対して所定の調整(信号処理)を行なう信号調整回路である。このAFE210は、CCDラインセンサ200から出力されたアナログ画像信号に対して、ゲイン調整、デジタル画像信号への変換等の所定の調整処理を行ない、調整されたデジタル画像信号を画像処理部136に対して出力する。AFE210は、揮発性のレジスタ(図示せず。)を含む。画像処理装置100の起動時にはAFE210の設定の調整が実行され、その調整値(調整データ)が上記レジスタに記憶される。
画像処理部136は、スキャンCPU220、及びスキャンASIC(Application Specific Integrated Circuit)222を含む。スキャンCPU220は画像処理部136を制御する。スキャンASIC222は、AFE210から出力されたデジタル画像信号に対して、シェーディング処理を行なう処理回路である。このスキャンASIC222は揮発性のメモリ224を含む。画像処理装置100の起動時にはシェーディング設定が実行され、その際に生成されたシェーディング補正データ(調整データ)がメモリ224に記憶される。なお、スキャンASIC222は、シェーディング処理を含む各種の画像処理を行なうよう構成されていてもよい。これ以外に、画像処理部136は、シェーディング処理以外の各種の画像処理を実行する画像処理ASIC(図示せず。)をさらに含む構成であってもよい。
画像処理部136は、AFE210から出力されたデジタル画像信号に対して、所定の画像処理を施すことにより原稿の画像データを生成する。印刷処理時には、画像読取ユニット130(画像処理部136)は、生成した画像データを画像形成ユニット140に対して出力する。
再び図1を参照して、画像形成ユニット140は、画像読取ユニット130が読取った原稿の画像データ、又はPC等の情報処理装置から伝送された画像データに基づいて、記録用紙に画像を形成する画像形成部142(プリンタ部)、及び画像形成部142に記録用紙を給紙する給紙部144を含む。
画像形成部142は、画像データによって示される画像をカラー又は単色で記録用紙に印刷するものであって、例えば、感光体ドラム、帯電装置、レーザースキャンユニット(LSU)、現像装置、転写装置、クリーニング装置、定着装置、及び除電装置等を備えている。画像形成部142には、例えば、搬送路が設けられており、給紙部144から給紙されてきた記録用紙が搬送路に沿って搬送される。
給紙部144は、記録用紙を収納する給紙トレイ(図示せず。)を含む。給紙部144は、給紙トレイに収納された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部142の搬送路へと送り出す。画像形成部142の搬送路に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラムと転写装置との間を通過し、さらに定着装置を通過して、記録用紙に対する印刷が行なわれる。
感光体ドラムは、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置により均一に帯電される。レーザースキャンユニットは、印刷対象の画像データに基づいてレーザー光を変調し、このレーザー光によって感光体ドラムの表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラムの表面に形成する。現像装置は、トナーを感光体ドラムの表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラムの表面に形成する。転写装置は、転写装置と感光体ドラムとの間を通過していく記録用紙に感光体ドラムの表面のトナー像を転写する。
定着装置は、記録用紙を加熱するための加熱ローラと、記録用紙を加圧するための加圧ローラとを含む。画像処理装置100は、電源スイッチのオンによる起動時、又は通常状態への復帰時にウォームアップを開始する。このウォームアップによって、定着装置の定着温度が定着可能な温度まで昇温される。記録用紙が加熱ローラによって加熱され、且つ、加圧ローラによって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。定着装置から排出された(印刷された)記録用紙は排紙トレイに排出される。
センサ部150は、節電状態から通常状態への復帰のトリガとなる事象を検出する。このセンサ部150は上記した人感センサ(人感センサ152:図3参照)を含む。人感センサ152は、例えば焦電型の人感センサ(焦電センサ)である。人感センサ152は、画像処理装置100の周囲の所定領域におけるユーザの有無を検出する。人感センサ152はさらに、画像処理装置100の周囲(例えば前方)の所定領域にユーザが居ることを検出すると、節電状態からの復帰を指示する復帰信号をCPU112に送信する。
電力供給部160は、外部電源に接続される電源ユニットである。電力供給部160は、メイン電源162及びサブ電源164を含み、CPU112の制御を受けて、画像処理装置100を構成する各部に所定の電力を供給する。
NIC170は、ネットワーク50とのインターフェイスをとる。画像処理装置100は、このNIC170を介して、ネットワーク50上の情報処理装置(PC等)と、所定の通信プロトコルにしたがったデータ通信を行なうことができる。画像処理装置100は、NIC170を介して、PC等から印刷ジョブ等の各種処理の実行を命令する命令信号を受信できる。
[各機能部への電力供給]
図3を参照して、電力供給部160は、画像形成に必要なほとんどの電力を供給するメイン電源162、及び、節電状態又は省エネ状態を維持するための電力を供給するサブ電源164を含む。サブ電源164は、第1サブ電源166及び第2サブ電源168を含む。第1サブ電源166は、画像読取ユニット130の一部、メイン制御基板230の一部、操作パネル122(操作ユニット120)、及び人感センサ152等に電力を供給する電源部である。第2サブ電源168は、CPU112が実装されるメイン制御基板230に電力を供給する電源部である。本実施の形態では、第1サブ電源166は、画像読取ユニット130の信号処理部134及び画像処理部136に対して電力を供給する。
CPU112は、メインCPU112a及び節電CPU112bを含む。メインCPU112a及び節電CPU112bは上記メイン制御基板230にそれぞれ実装される。電力供給部160による電力の供給は、メインCPU112a及び節電CPU112bが実装されたメイン制御基板230によって制御される。具体的には、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給は節電CPU112bによって制御され。
画像処理装置100において電源スイッチがオンされると、まず第2サブ電源168によって節電CPU112bに電力が供給される。節電CPU112bに電力が供給されて起動すると、節電CPU112bはメインCPU112aを起動する。第1サブ電源166は、節電CPU112bからの命令によって起動し、画像読取ユニット130の一部、メイン制御基板230の一部、操作パネル122、及び人感センサ152等に電力を供給する。メイン電源162は、メイン制御基板230(節電CPU112b)からの命令によって起動し、画像形成ユニット140(プリンタ部)及び画像読取ユニット130を含む各ユニットに電力を供給する。起動が終了すると、画像処理装置100は通常状態になる。通常状態では、メイン電源162、第1サブ電源166、及び第2サブ電源168によって画像処理装置100を構成する各部に電力が供給される。
通常状態から節電状態に移行すると、電力供給部160は、メイン電源162による電力の供給を停止し、サブ電源164による電力の供給を維持するように、節電CPU112bによって制御される。画像読取ユニット130の信号処理部134(AFE210)及び画像処理部136(スキャンCPU220、スキャンASIC222)、並びに人感センサ152は、節電状態においても電力が供給された状態が維持される。これにより、節電状態に移行した場合でも、AFE210のレジスタに記憶された調整値、及び、スキャンASIC222のメモリ224に記憶されたシェーディング補正データは保持される。人感センサ152によって、画像処理装置100の周囲(例えば前方)の所定領域にユーザが居ることが検出されると、画像処理装置100は通常状態への復帰を開始する。電力供給部160は、サブ電源164による電力の供給を維持した状態で、メイン電源162による電力の供給を行なうように、節電CPU112bによって制御される。スキャナ部132を含む画像読取ユニット130の大部分、及び画像形成ユニット140にはメイン電源162によって電力が供給される。
通常状態から省エネ状態に移行すると、電力供給部160は、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給を停止するように、節電CPU112bによって制御される。省エネ状態において、例えば省エネ復帰ボタン(図示せず。)がユーザによって押下されると、画像処理装置100は通常状態への復帰を開始する。電力供給部160は、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給を行なうように、節電CPU112bによって制御される。
節電CPU112bはさらに、節電状態又は省エネ状態に移行すると、節電LED232に電力を供給して当該節電LED232を点灯させる。節電CPU112bは、節電LED232を点灯させることで画像処理装置100が節電状態又は省エネ状態に移行したことをユーザに通知する。
[信号処理系の構成]
図4を参照して、CCDラインセンサ200から出力されたアナログ画像信号は、AFE210に入力される。AFE210は、入力されたアナログ画像信号をサンプリングするサンプリング回路212、サンプリングされたアナログ画像信号を増幅するゲインコントロールアンプ214、アナログ画像信号のレベルをオフセットするオフセット設定回路216、及びオフセットされたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換して出力するA/D変換器218を含む。
スキャンASIC222は、CCDラインセンサ200、光源202、及びAFE210を制御する。スキャンASIC222はさらに、AFE210から出力されたデジタル画像信号に対してシェーディング処理を実行する。
画像読取ユニット130においては、CCDラインセンサ200の出力を的確にA/D変換するために、CCDラインセンサ200で読取ったアナログ画像信号の白レベル及び黒レベルがA/D変換の入力レンジに合うように、ゲインコントロールアンプ214のゲイン、及びオフセット設定回路216のオフセットが予め調整される。調整されたゲイン及びオフセットの値(調整値)は、それぞれ、ゲインコントロールアンプ214及びオフセット設定回路216のレジスタに記憶される。
さらに、画像読取ユニット130においては、光学系の周辺減光、及び撮像素子(CCDラインセンサ200)の感度の不均一性等によって、測定対象画像(原稿)の本来の輝度と測定された画像信号との間に不整合が生じる。この不整合を補正するために、シェーディング処理が実行される。例えば、測定された画像の周辺部が中心部に比べて暗い輝度ムラが生じる場合に、シェーディング処理により、画像全体が平均的な一様な明るさとなるように補正される。具体的には、スキャンASIC222は、全体が一様な輝度分布を有する画像(例えば白板等の白色基準部材)を測定した入力データを用いて、CCDラインセンサ200の画素毎の変換特性を求め、求めた変換特性に基づいてシェーディング補正データを生成する。スキャンASIC222はさらに、生成したシェーディング補正データをメモリ224に記憶する。
原稿の画像データを読取る際には、AFE210は、レジスタに記憶されたゲイン及びオフセットの値に基づいて、CCDラインセンサ200から出力されたアナログ画像信号に対して、信号増幅処理、デジタル変換処理等の所定の調整処理を実行する。AFE210は、A/D変換器218で変換したデジタル画像信号をスキャンASIC222に対して出力する。スキャンASIC222は、メモリ224に記憶されたシェーディング補正データに基づいて、AFE210から出力されたデジタル画像信号に対してシェーディング処理を行なう。スキャンASIC222は、シェーディング処理を行なうことによって画像データを生成して出力する。
[ソフトウェア構成]
図5を参照して、節電状態への移行及び復帰の処理を実行するために、画像処理装置100で実行されるコンピュータプログラムの制御構造について説明する。このプログラムは、電源スイッチがオンされたことに応じて開始する。
このプログラムは、起動の開始に伴い、画像読取ユニット130におけるAFE210の調整の設定、及びシェーディング設定(シェーディング補正データの生成)を行なうステップS1000と、ステップS1000の後に実行され、通常状態(Ready状態)で待機するステップS1010と、節電状態又は省エネ状態等に移行するための節電条件を満たすか否かを判定し、節電条件を満たすまで待機するステップS1020と、ステップS1020において、節電条件を満たすと判定された場合に実行され、高速復帰モードが設定されているか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1030と、ステップS1030において、高速復帰モードが設定されていると判定された場合に実行され、節電状態に移行するステップS1040とを含む。ステップS1000では、AFE210の調整の設定、及びシェーディング設定において生成された調整データ(AFE210の調整値、及びシェーディング補正データ)が、それぞれ、AFE210のレジスタ及びスキャンASIC222のメモリ224に記憶される。
図6は、図5のステップS1040の詳細なフローである。図6を参照して、このルーチンは、メイン電源162による電力の供給を停止するよう電力供給部160を制御するステップS1100と、サブ電源164による電力の供給を維持するよう電力供給部160を制御するステップS1110とを含む。
再び図5を参照して、このプログラムは、ステップS1040の後に実行され、人感センサ152によるセンシングを開始するよう当該人感センサ152を制御するステップS1050と、ステップS1050の後に実行され、画像処理装置100の周囲(例えば前方)の所定領域にユーザ(人)が居ることを人感センサ152が検出したか否かを判定し、ユーザ(人)が居ることが検出されるまで待機するステップS1060と、ステップS1030において、高速復帰モードが設定されていないと判定された場合、すなわち低速復帰モードが設定されていると判定された場合に実行され、省エネ状態に移行するステップS1070と、ステップS1070の後に実行され、省エネ復帰ボタンが押下されたか否かを判定し、省エネ復帰ボタンが押下されるまで待機するステップS1080とを含む。ステップS1070では、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給が停止される。
このプログラムはさらに、ステップS1060において、画像処理装置100の周囲(例えば前方)の所定領域にユーザ(人)が居ることを人感センサ152が検出したと判定された場合、又は、省エネ復帰ボタンが押下されたと判定された場合に実行され、通常状態への復帰処理を開始するステップS1090とを含む。ステップS1090の処理が終了すると、制御はステップS1010に戻る。
図7は、図5のステップS1090の詳細なフローである。図7を参照して、このルーチンは、画像処理装置100が節電状態であるか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS1200と、ステップS1200において、節電状態であると判定された場合に実行され、メイン電源162による電力の供給を開始するよう電力供給部160を制御するステップS1210と、ステップS1200において、節電状態ではない、すなわち省エネ状態であると判定された場合に実行され、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給を開始するよう電力供給部160を制御するステップS1220とを含む。ステップS1210又はステップS1220の処理が終了すると、このルーチンは終了する。
[動作]
本実施の形態に係る画像処理装置100は以下のように動作する。以下の説明では、画像処理装置100の動作の内、本発明に関連する部分のみを説明する。他の動作は従来の画像処理装置の動作と同じである。
ユーザによって電源スイッチがオンされると、画像処理装置100は起動を開始する。画像処理装置100は、ウォームアップ、及び画像読取ユニット130の設定の調整を実行する。画像処理装置100は、画像読取ユニット130におけるAFE210の調整の設定、及びシェーディング設定を行ない、それらの調整値(調整データ)をAFE210のレジスタ及びスキャンASIC222のメモリ224に記憶する(図5に示すステップS1000)。起動が終了すると、画像処理装置100は通常状態になり、指示が入力されるまでこの状態で待機する(ステップS1010)。
画像処理装置100は、節電条件が満たされたか否かを判定し、節電条件が満たされるまで通常状態で待機する。例えば、通常状態で所定の操作(例えば操作パネル122上のキー操作等)がされることなくある移行時間が経過すると、画像処理装置100は節電条件が満たされたと判定する。節電条件が満たされたと判定すると(ステップS1020においてYES)、画像処理装置100は、高速復帰モードが設定されているか、低速復帰モードが設定されているかを判定する。高速復帰モードが設定されている場合(ステップS1030においてYES)は、画像処理装置100は節電状態に移行する(ステップS1040)。節電状態への移行時には、節電CPU112bがメイン電源162による画像形成ユニット140及び画像読取ユニット130(スキャナ部132等)への電力の供給を停止するよう電力供給部160を制御するとともに(図6のステップS1100)、サブ電源164によるメイン制御基板230、人感センサ152、操作パネル122、画像読取ユニット130(信号処理部134、画像処理部136)への電力の供給は維持するよう電力供給部160を制御する(ステップS1110)。
節電状態に移行すると、人感センサ152がセンシングを開始する(図5に示すステップS1050)。画像処理装置100は、当該画像処理装置100の周囲にユーザが居ることを人感センサ152が検出するまで待機する。画像処理装置100の周囲にユーザが居ることを人感センサ152が検出すると(ステップS1060においてYES)、人感センサ152はCPU112に対して復帰信号を送信する。CPU112が人感センサ152からの復帰信号を受信すると、CPU112の制御の下で、画像処理装置100は通常状態への復帰(起動)を開始する(ステップS1090)。節電状態から通常状態に復帰する場合(図7に示すステップS1200においてYES)、節電CPU112bが、メイン電源162による電力の供給を開始するよう電力供給部160を制御する(ステップS1210)。
画像処理装置100において低速復帰モードが設定されている場合(図5に示すステップS1030においてNO)は、画像処理装置100は省エネ状態に移行する(ステップS1070)。省エネ状態への移行時には、節電CPU112bが、メイン電源162による画像形成ユニット140及び画像読取ユニット130(スキャナ部132等)への電力の供給、並びに、第1サブ電源166による人感センサ152、操作パネル122、及び画像読取ユニット130(信号処理部134、画像処理部136)等への電力の供給を停止するよう電力供給部160を制御する。省エネ状態に移行すると、画像処理装置100は、ユーザによって省エネ復帰ボタンが押下されるまで待機する。ユーザによって、省エネ復帰ボタンが押下されると(ステップS1080においてYES)、画像処理装置100は通常状態への復帰(起動)を開始する(ステップS1090)。省エネ状態から通常状態に復帰する場合(図7に示すステップS1200においてNO)、節電CPU112bが、メイン電源162及び第1サブ電源166による電力の供給を開始するよう電力供給部160を制御する(ステップS1220)。
起動が終了して通常状態に復帰すると、画像処理装置100は、指示が入力されるまでこの状態で待機する(図5に示すステップS1010)。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る画像処理装置100を利用することにより、以下に述べる効果を奏する。
画像処理装置100が節電状態に移行した場合、メイン電源162によるスキャナ部132への電力の供給は停止される一方、サブ電源164による信号処理部134(AFE210)及び画像処理部136(スキャンCPU220、スキャンASIC222)への電力の供給は維持される。AFE210の調整値を記憶するレジスタ、及びシェーディング補正データを記憶するスキャンASIC222の揮発性のメモリ224には、節電状態でも電力が供給されるため、これらのデータは消去されずに保持される。原稿の画像を読取る際には、AFE210のレジスタに記憶された調整値、及びスキャンASIC222に記憶されたシェーディング補正データを用いることができるため、通常状態への復帰時に画像読取ユニット130の設定の調整を再度実行することが不要となる。これにより、画像読取ユニット130の復帰時間を効果的に短縮できる。さらに、節電状態では画像読取ユニット130のスキャナ部132への電力の供給が停止されるため、その分、消費電力を低減できる。
さらに人感センサ152に電力を供給する電源と画像読取ユニット130の一部(AFE210、スキャンASIC222、及びスキャンCPU220)に電力を供給する電源とが同じ電源系統とされているため、人感センサ152からの検出信号に応答して、画像読取ユニット130を高速で起動できる。
(第2の実施の形態)
図8を参照して、本実施の形態に係る画像処理装置は、画像読取ユニット130に原稿がセットされたことを検出した場合にも、節電状態から通電状態に復帰する点において、第1の実施の形態に係る画像処理装置100とは異なる。その他の点では、各画像処理装置は同一の構成である。
画像処理装置は、図1に示されるセンサ部150に代えて、センサ部250を含む。センサ部250は、人感センサ152に加えて、画像読取ユニット130に原稿がセットされたことを検出する検出センサ154を含む。検出センサ154は、人感センサ152と同様、第1サブ電源166によって電力が供給される。したがって、通常状態に移行した場合でも、検出センサ154によって、画像読取ユニット130に原稿がセットされたことが検出される。検出センサ154は、原稿載置台又は原稿自動搬送装置(図示せず。)に原稿がセットされたことを検出すると、節電状態からの復帰を指示する復帰信号をCPU112に送信する。CPU112は、検出センサ154からの復帰信号を受信すると、画像処理装置を通常状態に復帰させる。
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係る画像処理装置では、図5に示されるプログラムに代えて、図9に示されるプログラムが実行される。図9のプログラムは、図5のプログラムにおいて、ステップS2000をさらに含む。図9のステップS1000〜ステップS1090における処理は、図5に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図9を参照して、このプログラムは、ステップS1060において、画像処理装置の周囲(例えば前方)の所定領域にユーザ(人)が居ることを人感センサ152が検出していないと判定された場合に実行され、画像読取ユニット130への原稿のセットを検出センサ154が検出したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS2000を含む。ステップS2000において、原稿のセットが検出されたと判定された場合は、制御はステップS1090に進む。一方、ステップS2000において、原稿のセットが検出されていないと判定された場合は、制御はステップS1060に戻る。
[効果]
節電状態において、例えば人感センサ152が反応しない方向から原稿がセットされた場合、検出センサ154がその原稿のセットを検出する。画像読取ユニット130への原稿のセットを検出センサ154が検出すると、画像処理装置は通常状態への復帰を開始する。そのため、画像処理装置を操作するユーザが人感センサ152によって検出されなかった場合でも、画像読取ユニット130に原稿をセットすることによって、画像処理装置を通常状態に復帰させることができる。これにより、ユーザの待ち時間を短縮できる。
その他の効果は、第1の実施の形態と同じである。
(第3の実施の形態)
本実施の形態に係る画像処理装置は、操作ユニット120(図1参照)に対する指示入力を受付けた場合にも、節電状態から通電状態に復帰する点において、第2の実施の形態に係る画像処理装置とは異なる。その他の点では、各画像処理装置は同一の構成である。
画像処理装置は、人感センサ152(図8参照)によるユーザの検出、検出センサ154(図8参照)による原稿のセットの検出、又は操作ユニット120に対する指示入力を受付けたことに応じて、節電状態から通常状態に復帰する。通常状態への復帰時には、メイン電源162及びサブ電源164から画像処理装置の各部に電力が供給される。
本実施の形態では、人感センサ152によってユーザが検出された場合、又は検出センサ154によって原稿のセットが検出された場合は、画像形成ユニット140(図1参照)に電力は供給されるものの、当該画像形成ユニット140の制御は開始されない。画像形成ユニット140は、操作ユニット120に対するユーザの指示入力を受付けることによって起動を開始する。画像形成ユニット140は、モータ、クラッチ、及びファン等の駆動部材(図示せず。)を含む。これらの駆動部材は、画像形成ユニット140の起動時にも駆動する。駆動部材が駆動すると動作音が発生する。画像形成ユニット140において不要な動作音が生じるのを抑制するために、画像形成ユニット140が利用される可能性が高い、操作ユニット120に対するユーザの指示入力を受付けた場合に、画像形成ユニット140は起動される。
[ソフトウェア構成]
本実施の形態に係る画像処理装置では、図9に示されるプログラムに代えて、図10に示されるプログラムが実行される。図10のプログラムは、図9のプログラムにおいて、ステップS3000をさらに含む。図10のステップS1000〜ステップS1090、及びステップS2000における処理は、図9に示される各ステップにおける処理と同じである。以下、異なる部分について説明する。
図10を参照して、このプログラムは、ステップS2000において、画像読取ユニット130への原稿のセットを検出センサ154が検出していないと判定された場合に実行され、操作ユニット120(操作パネル122)に対する操作がされた否か、すなわち、操作ユニット120に対する指示入力を受付けたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップS3000を含む。ステップS3000において、操作ユニット120に対する指示入力を受付けたと判定された場合は、制御はステップS1090に進む。一方、ステップS3000において、操作ユニット120に対する指示入力を受付けていないと判定された場合は、制御はステップS1060に戻る。
[効果]
画像処理装置の前をユーザが通り過ぎる等の種々の要因によって、人感センサ152に誤検知が生じることがある。こうした場合にも、画像形成ユニット140が起動を開始すると、不要な動作音が生じる。本実施の形態に係る画像処理装置では、操作ユニット120に対するユーザの指示入力を受付けた場合に、画像形成ユニット140が起動されるため、人感センサ152の誤検知等に起因する不要な動作音の発生を抑制できる。
その他の効果は、第2の実施の形態と同じである。
(変形例)
上記実施の形態では、画像処理装置の1種であるMFPに本発明を適用した例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。画像処理装置は、MFP以外の例えば複写機、又はスキャナ装置等であってもよい。
上記実施の形態では、節電状態においても、画像読取ユニットのAFE、スキャンASIC、及びスキャンCPUへの電力の供給を維持する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。節電状態における画像読取ユニットへの電力の供給は、AFE、スキャンASIC、及びスキャンCPUの内の1つ以上であればよい。例えば、節電状態において、AFE、及びスキャンASICには電力の供給を維持し、スキャンCPUには電力の供給を停止するようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像処理装置の周囲の人の有無を検出する人感センサに焦電センサを用いた例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。人感センサには焦電センサ以外の種々のセンサを用いることができる。例えば、焦電センサに代えて、超音波型の人感センサを用いることもできる。人感センサの設置数は1個であってもよいし、複数個であってもよい。画像処理装置に複数個の人感センサを設置する場合、複数個の人感センサは同じ種類の人感センサであってもよいし、異なる種類の人感センサを組合せてもよい。
上記実施の形態では、通常状態で所定の操作がされることなくある移行時間が経過することによって節電状態又は省エネ状態に移行する例について示したが、本発明はそのような実施の形態には限定されない。例えば節電ボタン等の節電状態又は省エネ状態に移行するためのボタンがユーザに押下されたことに応答して、節電状態又は省エネ状態に移行する構成であってもよい。また、これらを組合せた構成であってもよい。
さらに上記実施の形態において、画像読取ユニットが通常状態に復帰した際に、ユーザによって例えばスキャナモードが選択された場合、スキャナモードの動作に不要なユニット(例えば画像形成ユニット)への電力の供給を停止するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
100 画像処理装置
110 制御部
120 操作ユニット
130 画像読取ユニット
132 スキャナ部
134 信号処理部
136 画像処理部
140 画像形成ユニット
152 人感センサ
154 検出センサ
160 電力供給部
162 メイン電源
164 サブ電源
200 CCDラインセンサ
202 光源
204 駆動制御部
210 AFE
220 スキャンCPU
222 スキャンASIC
224 メモリ

Claims (7)

  1. 通常状態で所定の操作がされることなくある移行時間が経過したことに応答して、前記通常状態から節電状態に移行する画像処理装置であって、
    原稿の画像を読取り、読取った画像情報に基づいて画像データを生成するための画像読取手段と、
    前記画像処理装置の各部に電力を供給するための電力供給手段と、
    前記電力供給手段による電力の供給を制御するための電力供給制御手段と、
    前記節電状態から前記通常状態への復帰のトリガとなる事象を検出するための復帰検出手段とを含み、
    前記画像読取手段は、
    原稿の画像を読取り、当該画像の画像情報を生成するための画像情報生成手段と、
    画像データの生成処理に関する予め設定された調整データを記憶するための揮発性の記憶装置を持ち、画像データを生成するために、前記画像情報生成手段が生成した画像情報に対して、前記調整データに基づいて所定の処理を実行するための処理実行手段とを含み、
    前記電力供給手段は、前記画像情報生成手段に電力を供給するための第1の供給手段と、前記記憶装置に電力を供給するための第2の供給手段とを含み、
    前記電力供給制御手段は、
    前記画像処理装置が前記節電状態に移行したことに応答して、前記第1の供給手段による電力の供給を停止するとともに、前記第2の供給手段による電力の供給を維持するように前記電力供給手段を制御するための第1の制御手段と、
    前記復帰検出手段により前記復帰のトリガとなる事象が検出されたことに応答して、前記第2の供給手段による電力の供給を維持した状態で、前記第1の供給手段による電力の供給を行なうように前記電力供給手段を制御するための第2の制御手段と、
    前記画像処理装置が前記節電状態に移行したことに応答して、前記第1の供給手段による電力の供給を停止するとともに、前記第2の供給手段による電力の供給をも停止するように前記電力供給手段を制御するための第3の制御手段と、
    設定に基づいて、前記第1の制御手段による前記電力供給手段の制御を実行するか、前記第3の制御手段による前記電力供給手段の制御を実行するかを選択する選択手段とを含む、画像処理装置。
  2. 前記画像情報生成手段は、原稿の画像を撮像して前記画像情報としてのアナログ画像信号を出力する撮像素子を含み、
    前記処理実行手段は、前記撮像素子からのアナログ画像信号に対して所定の調整を行ない、当該調整が行なわれた画像信号を出力する信号調整回路を含み、
    前記記憶装置は、前記信号調整回路の設定値を前記調整データとして記憶するための設定値記憶手段を含む、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記処理実行手段はさらに、前記信号調整回路によって調整された画像信号に対してシェーディング処理を行なう処理回路を含み、
    前記記憶装置はさらに、シェーディング処理を行なうためのシェーディング補正データを前記調整データとして記憶するための補正データ記憶手段を含む、請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記復帰検出手段は、前記画像処理装置の周囲の人の有無を検出する人感センサを含み、
    前記第2の供給手段は、前記記憶装置に加えて、前記人感センサにも電力を供給する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記復帰検出手段はさらに、前記画像読取手段への原稿のセットを検出する検出センサを含み、
    前記第2の供給手段は、前記記憶装置及び前記人感センサに加えて、前記検出センサにも電力を供給する、請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記画像処理装置はさらに、前記画像読取手段が読取った画像データに基づいて、記録媒体に画像を形成するための画像形成手段を含み、
    前記第1の供給手段は、前記画像情報生成手段に加えて、前記画像形成手段にも電力を供給する、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理装置はさらに、
    当該画像処理装置に対する指示入力を受付けたか否かを判定するための判定手段と、
    前記復帰検出手段が復帰のトリガとなる事象を検出し、且つ、前記判定手段による判定が肯定であることに応答して、前記画像形成手段を起動するための起動手段を含む、請求項6に記載の画像処理装置。
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