JP2004111442A - 半導体検査装置 - Google Patents

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Masayoshi Shirakawa
白川 正芳
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Abstract

【課題】本発明はプローブ針をウェーハ等の被検査物に接続して検査を行なう半導体検査装置に関し、プローブ針及び被検査物に対する酸化を確実に防止できると共に検査の信頼性の向上を図ることを課題とする。
【解決手段】検査時にプローブ針1を電極パッド5に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aにおける酸素濃度を検出する酸素濃度センサ30Aと、プローブ針1の酸化を防止する酸化防止ガス20をプローブ針1(領域A)に向け供給するガス供給手段(ガス供給装置15,電磁弁16,ノズル17)と、酸素濃度センサ30Aからの信号に基づき領域Aの酸素濃度が所定濃度を超えたとき、制御装置18によりガス供給手段を駆動してプローブ針1に酸化防止ガスを供給する構成とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体検査装置に係り、特にプローブ針をウェーハ等の被検査物に接続して検査を行なう半導体検査装置に関する。
【0002】
一般に、半導体装置の検査工程では、プローブカードを用いて被検査部材(例えば半導体ウェーハ等)の検査が行なわれる。プローブカードは、基台に複数のプローブ針が配設された構成とされており、また各プローブ針は被検査部材の検査を行なうテスターに接続されている。
【0003】
検査時において、プローブカードのプローブ針は、被検査部材の電極に当接することにより電気的接続される。テスターは、被に対してプローブ針を介して検査信号を供給し、また被検査部材からプローブ針を介して返信される信号に基づき被検査部材の検査を行なう。
【0004】
従って、信頼性の高い半導体検査を行なうためには、プローブ針を被検査部材の電極に確実に電気的に接続する必要がある。
【0005】
【従来の技術】
通常、プローブ針を用いて半導体ウェーハ等の被検査物に対して検査を実施する半導体検査装置は、一般雰囲気の環境下、すなわち酸素の含有率が約20数%の環境下で使用される。このため、半導体検査装置に設けられるプローブ針の表面、及び被検査物であるウェーハの電極表面には、使用する金属材料によっては容易にその表面が酸化する。
【0006】
例えば、半導体回路素子の動作試験を実施する半導体検査装置の場合、ウェーハ上に構成されている電極パッドの材質は一般的にアルミニウム若しくはアルミニウムに銅等を混入したものが用いられている。また、半導体検査装置に設けられるプローブ針は、一般的にタングステン若しくはタングステンレニュムであり、共、常温でも容易に酸化する金属である。従って、プローブ針及び電極パッドの表面は、容易に酸化してしまう。
【0007】
図1は、プローブ針1の表面に表面酸化物7が形成された状態を、また図2はウェーハ4の電極パッド5上に表面酸化物9が形成された状態を示している。このように、表面酸化物7が形成されたプローブ針1を表面酸化物9が形成された電極パッド5に接続しようとした場合、通常表面酸化物7,9は絶縁性を有しているため、この表面酸化物7,9を突き破って、プローブ針1と電極パッド5の真面同士を接触させる必要がある。
【0008】
このように、表面酸化物7,9を突き破ってプローブ針1を電極パッド5に電気的に接続するには、プローブ針1を電極パッド5に押し当てる際の接触圧F(図2に矢印で示す)を高める必要がある。しかしながら、この接触圧Fを上げると、プローブ針1が電極パッド5に与える応力が大きくなり、接続時に電極パッド5に発生する接触痕6が大きく深くなってしまう。
【0009】
このように、接触痕6が大きく深くなると、この電極パッド5を有したウェーハから切り出された半導体チップをパッケージなどに封入する場合、ワイヤーボンディング工程でワイヤーと電極パッド5との接触性が悪くなり、製造不良となる障害が知られている。また、接触圧Fを上げると電極パッド5にその応力が印加されるため、この電極パッド5パッドの下層に回路部や配線層が存在する場合には、接触圧Fによる応力に起因して回路部が破壊されたり、配線が分断される障害が発生するおそれがある。
【0010】
これを防止する手段として、半導体検査装置内に研磨シートを設け、プローブ針1に付着した表面酸化物7をこの研磨シートにより除去するものもある。しかしながら、研磨してもプローブ針1には研磨直後から酸化が発生してしまい、頻繁に研磨を実施することが必要となる。また、この研磨の度に半導体検査装置を停止させる必要が生じ、検査効率も低下してしまう。
【0011】
そこで上記の問題点を解決するため、例えば特許文献1に開示されているように、プローブ針1及び電極パッド5に酸化を防止する酸化防止ガス(例えば、不活性ガス等)を供給し、これによりプローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9を発生させないようにした半導体検査装置が提案されている。
【0012】
【特許文献1】
特開平11−148947号公報(第0033段落〜第0034段落、図11,図12参照)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1に開示された技術では、密閉された環境下で常時酸化防止ガスをプローブ針の先端に吹き付ける事で酸化を防止する構成とされている。しかしながら、検査時を含めプローブ針に対し常時酸化防止ガスを供給する方法では、検査時にウェーハの温度保証を行なう場合、特に高温における試験を実施する場合には、酸化防止ガスがウェーハにも吹き付けられてしまう。
【0014】
このため、ウェーハが酸化防止ガスにより冷却されてしまい、被検査部材となるウェーハの検査温度の保証を維持することが困難となる。このようにウェーハの検査温度の保証ができない場合、検査の信頼性が著しく低下してしまう。
【0015】
また、不活性ガスよりなる酸化防止ガスは高価なガスであるが、特許文献1に開示された技術のように常時プローブ針に供給し、またその流量制御を行なうことができない構成では、プローブ針に対する酸化のおそれが低いとき(例えば、酸素濃度が低い環境下における検査時等)においても、常時一定流量の酸化防止ガスが供給されるため、検査のランニングコストが高くなるという問題点がある。
【0016】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、プローブ針及び被検査物に対する酸化を確実に防止できると共に検査の信頼性の向上を図り得る半導体検査装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項1記載の発明は、
検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
前記被検査物が載置されるステージを駆動することにより、前記被検査物を前記プローブ針に接続させるステージ駆動手段と、
前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
前記駆動手段からの信号に基づき、少なくとも前記被検査物が前記プローブ針に接続するとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0019】
上記発明によれば、駆動手段からの信号に基づき制御手段は、被検査物とプローブ針との間に摩擦熱が発生する接続時にプローブ針に酸化防止ガスを供給する。接続時は摩擦熱によりプローブ針は酸化し易い状態となるが、酸化防止ガスが供給されることによりプローブ針の酸化は防止される。これにより、プローブ針と被検査物との電気的接続を確実に行なうことが可能となり、よって半導体検査装置による検査の信頼性を高めることができる。
【0020】
また、請求項2記載の発明は、
検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
前記被検査物が前記プローブ針と接続させる領域における酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
前記酸素濃度検出手段からの信号に基づき、前記領域の酸素濃度が前記プローブ針を酸化させる濃度を超えたとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0021】
上記発明によれば、酸素濃度検出手段からの信号に基づき制御手段は、被検査物とプローブ針とが接続される領域の酸素濃度がプローブ針を酸化させる濃度を超えたとき、プローブ針に酸化防止ガスを供給する。よって、前記領域における酸素濃度は低下し、プローブ針の酸化は防止される。
【0022】
これにより、プローブ針と被検査物との電気的接続を確実に行なうことが可能となり、よって半導体検査装置による検査の信頼性を高めることができる。また、環境がプローブ針に酸化が発生するおそのある状態となったときのみ酸化防止ガスを供給する構成であるため、高価な酸化防止ガスの消費量が低減され、検査に要するランニングコストの低減を図ることができる。
【0023】
また、請求項3記載の発明は、
検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
前記被検査物が前記プローブ針と接続させる領域における前記酸化防止ガス濃度を検出するガス濃度検出手段と、
前記ガス濃度検出手段からの信号に基づき、前記領域の酸化防止ガス濃度が前記プローブ針の酸化防止を図りうる濃度より低下したとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0024】
上記発明によれば、ガス濃度検出手段からの信号に基づき制御手段は、被検査物とプローブ針とが接続される領域の酸化防止ガス濃度がプローブ針の酸化防止を図りうる濃度を超えたとき、プローブ針に酸化防止ガスを供給する。これにより、前記領域における酸化防止ガス濃度は上昇しプローブ針の酸化は防止される。これにより、プローブ針と被検査物との電気的接続を確実に行なうことが可能となり、よって半導体検査装置による検査の信頼性を高めることができる。
【0025】
また、請求項4記載の発明は、
請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体検査装置において、
前記制御手段は、
前記検査時中においては、前記ガス供給手段によるプローブ針に向けた酸化防止ガスの供給を停止することを特徴とするものである。
【0026】
上記発明によれば、検査時中においてはプローブ針に向けた酸化防止ガスの供給が停止されるため、プローブ針と被検査物との接続位置が酸化防止ガスにより冷却されることを防止できる。これにより、安定した温度環境下で検査を行なうことが可能となり、検査の信頼性を高めることができる。また、酸化防止ガスの消費量を低減することができ、検査コストの低減を図ることができる。
【0027】
また、請求項5記載の発明は、
検査時において、検査台に装着された被検査物にプローブ針を接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記検査台から前記プローブ針に向け供給する構成としたことを特徴とするものである。
【0028】
上記発明によれば、酸化防止ガスが検査台からプローブ針に向け供給されるため、被検査物とプローブ針との接続位置に極めて近接した位置から酸化防止ガスを供給することができ、よって確実にプローブ針の酸化防止を図ることができる。
また、請求項6記載の発明は、
請求項5記載の半導体検査装置において、
前記検査台に前記被検査物を加熱或いは冷却する温度調整機を設けると共に、該検査台内に前記酸化防止ガスが循環する通路を設け、
前記温度調整機により前記被検査物と共に前記酸化防止ガスが加熱されるよう構成したことを特徴とするものである。
【0029】
上記発明によれば、酸化防止ガスは温度調整機により被検査物と共に加熱或いは冷却されるため、プローブ針に向け供給された際に酸化防止ガスの温度は被検査物の温度と等しくなっている。これにより、酸化防止ガスをプローブ針に向け供給しても被検査物とプローブ針との接続位置の温度が変化することはない。よって、酸化防止ガスを供給した状態のままで被検査物に対する検査を行なうことが可能となり、プローブ針に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【0030】
また、請求項7記載の発明は、
請求項5または6記載の半導体検査装置において、
前記検査台に設けられる前記酸化防止ガスの噴出し孔を、前記検査台の前記被検査物の装着位置を囲繞する位置に設けたことを特徴とするものである。
【0031】
上記発明によれば、酸化防止ガスは被検査物の装着位置を囲繞する位置から噴出されるため、被検査物の回りに酸化防止ガスによるカーテンが形成され、その内部(被検査物とプローブ針との接続位置)に酸素が侵入することができなくなる。これにより、プローブ針に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【0032】
また、請求項8記載の発明は、
請求項5乃至7のいずれかに記載の半導体検査装置において、
前記検査台から前記プローブ針に向けた前記酸化防止ガスの供給を制御する制御手段を設け、少なくとも前記検査時中においては、前記制御手段により前記プローブ針に向けた酸化防止ガスの供給を停止することを特徴とするものである。
【0033】
上記発明によれば、少なくとも検査時中においてはプローブ針に向けた酸化防止ガスの供給が停止されるため、プローブ針と被検査物との接続位置が酸化防止ガスにより冷却されることを防止できる。これにより、安定した温度環境下で検査を行なうことが可能となり、検査の信頼性を高めることができる。また、酸化防止ガスの消費量を低減することができ、検査コストの低減を図ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0035】
図3は、本発明の第1実施例である半導体検査装置10Aの構成図である。この半導体検査装置10Aは、プローブ針1を用いて被検査物となるウェーハ4に対して所定の検査を実施するものである。
【0036】
プローブカード2は、中央形成された開口部8の回りに複数のプローブ針1を設けた構成とされている。この各プローブ針1は、図示しないテスターに電気的に接続されている。よって、プローブ針1をウェーハ4の電極パッド5に接続することにより、プローブカード2を介してウェーハ4はテスターに電気的に接続され、ウェーハ4はテスターにより所定の電気的検査が行なわれる。
【0037】
半導体検査装置10Aは、大略するとハウジング11,ステージ13A,ステージ駆動装置14,ガス供給装置15,及び制御装置18等により構成されている。ハウジング11はプローブカード2が装着されるプローブカード装着部12を有しており、このプローブカード装着部12に装着されたプローブカード2を挟んで2上部空間室19Aと下部空間室19Bに画成されている。
【0038】
上部空間室19Aは、側部にノズル17が設けられている。このノズル17はガス供給装置15に接続されており、またガス供給装置15とノズル17との間には電磁弁16が配設されている。
【0039】
ガス供給装置15は、酸化防止ガス20をノズル17に向け供給する装置である。このガス供給装置15から供給された酸化防止ガス20は、電磁弁16により流量を制御された上でノズル17から上部空間室19Aに噴出される。また、電磁弁16は制御装置18に接続されており、この制御装置18により電磁弁16はその開弁度を制御される構成とされている。即ち、上部空間室19A内に噴射される酸化防止ガス20の噴出量は、制御装置18により制御することができる。
【0040】
ここで、酸化防止ガス20とは、プローブ針1及び電極パッド5を酸化させないガスである。この酸化防止ガス20としては、例えばアルゴンガス,ヘリウムガス,窒素ガス等の不活性ガスを用いることができる。
【0041】
一方、下部空間室19Bは、ステージ13A及びステージ駆動装置14が配設されている。ステージ13Aはウェーハ4を載置するものであり、その内部にはウェーハ4を吸着するためのチャック機構が設けられている。このステージ13Aは、ステージ駆動装置14に取り付けられている。
【0042】
ステージ駆動装置14は、ステージ13Aを三次元的(X,Y,Z方向)に移動可能な構成とされている。これにより、ステージ駆動装置14は、ステージ13Aに搭載されたウェーハ4(電極パッド5)をプローブ針1と接続する位置(検査位置)まで搬送する。即ち、プローブカード2に設けられたプローブ針1と、ウェーハ4に形成された電極パッド5の電気的な接続は、ステージ駆動装置14が駆動しウェーハ4を検査位置まで移動させるすることにより行なわれる。このステージ駆動装置14は制御装置18に接続されており、制御装置18により駆動制御される構成とされている。
【0043】
上記構成とされた半導体検査装置10Aは、制御装置18により電磁弁16が開弁された際、ガス供給装置15からノズル17を介して上部空間室19A内に酸化防止ガス20が噴出される。この酸化防止ガス20は、プローブカード2に形成されている開口部8を通り、プローブ針1と電極パッド5が接続される領域(図中、矢印Aで示す領域)に供給される。これにより、プローブ針1及び電極パッド5の表面に酸化が発生することを防止することができる。
【0044】
また、前記したように制御装置18はステージ駆動装置14と接続されており、このステージ駆動装置14からウェーハ4の位置情報が送信される構成とされている。制御装置18は、このステージ駆動装置14から送信される位置情報に基づき電磁弁16の開閉制御、換言すればプローブ針1と電極パッド5が接続される領域Aに対する酸化防止ガス20の供給量の制御を行なう。以下、図4を参照しつつ、制御装置18が実施する酸化防止ガス20の供給量制御処理について説明する。
【0045】
図4に示す酸化防止ガス20の供給量制御処理は、半導体検査装置10Aが起動すると同時に開始される。ステップ10(図では、ステップをSと略称している)では、制御装置18はガス供給装置15を起動する。これにより、ガス供給装置15から酸化防止ガス20が電磁弁16に向け供給される。
【0046】
続くステップ11では、制御装置18は電磁弁16を開弁する。これにより、ガス供給装置15から供給される酸化防止ガス20は、電磁弁16を通りノズル17から上部空間室19Aに噴出される。上部空間室19Aに噴出された酸化防止ガス20は、プローブカード2の開口部8を通りプローブ針1と電極パッド5が接続される領域Aに進行し、これによりプローブ針1及び電極パッド5の表面に酸化物が発生することが防止される。
【0047】
上記のように、酸化防止ガス20が上記の領域Aに供給されている状態において、図示しない別の試験制御処理に基づきウェーハ4に対する検査処理が開始される。ウェーハ4に対する検査処理が開始されると、ステージ駆動装置14が起動し、ウェーハ4はプローブ針1と電極パッド5とが接続される検査位置まで移動される。この際、ウェーハ4の移動位置を示す位置信号は、ステージ駆動装置14から制御装置18に向け送信される。
【0048】
ステップ12では、このステージ駆動装置14から送信される位置情報に基づき、制御装置18はプローブ針1が電極パッド5と接続される検査位置までウェーハ4が移動したかどうかを判断する。このステップ12で、ウェーハ4が検査位置まで移動していないと判断された場合、電磁弁16の開弁状態を維持する。
【0049】
一方、ステップ12で、ウェーハ4が検査位置まで移動したと判断されると、処理はステップ13に進み、制御装置18は電磁弁16を閉弁する。これにより、プローブ針1と電極パッド5が接続される領域A(検査位置を含む)に対する酸化防止ガス20の供給は停止される。この酸化防止ガス20の供給が停止された状態において、ウェーハ4に対してテスターを用いた電気的な検査処理が実施さる(ステップ14)。
【0050】
このように本実施例では、プローブ針1と電極パッド5が接続されウェーハ4に対して検査処理が実施される検査時中は、プローブ針1に向けた酸化防止ガス20の供給が停止される。即ち、プローブ針1と電極パッド5との接続位置に、酸化防止ガス20が供給されない状態とすることができる。
【0051】
これにより、プローブ針1と電極パッド5との接続位置が、酸化防止ガス20により冷却されることを防止できる。ウェーハ4の特性は温度変化により変化する場合があり、また検査処理の中にはウェーハ4を所定温度まで加熱し、この加熱状態を維持して検査を行なうものがある。よって、酸化防止ガス20が供給されたままで検査処理を行なった場合、酸化防止ガス20が冷却風として機能してしまい、精度の高い検査を行なうことができないおそれがある。
【0052】
しかしながら、本実施例のように、プローブ針1と電極パッド5が接続される検査時において酸化防止ガス20の供給を停止することにより、安定した温度環境下で検査を行なうことが可能となり、検査の信頼性を高めることができる。また、常時酸化防止ガス20を噴出したままとする構成に比べ、酸化防止ガス20の消費量を低減することができ、検査コストの低減を図ることができる。
【0053】
ステップガス供給装置15では、ウェーハ4の検査が終了したかどうかを判断する。ウェーハ4の検査が終了するまで、酸化防止ガス20の供給停止状態は維持される。
【0054】
一方、ステップ15でウェーハ4の検査が終了したと判断されると、処理はステップ16に進んで、制御装置18は電磁弁16を開弁する。これにより、酸化防止ガス20は再びプローブ針1と電極パッド5が接続される領域Aに供給され、よってプローブ針1及び電極パッド5に表面酸化膜が形成されることが防止される。
【0055】
続くステップ17では、半導体検査装置10Aにおいて検査予定であった全てのウェーハ4に対する検査が終了したかどうかを判断する。全てのウェーハ4に対する検査が終了していない場合、処理は再びステップ10に戻り、上記した処理を繰り返し実施する。一方、全てのウェーハ4に対する検査が終了したと判断すると、制御装置18はガス供給装置15を停止させる(ステップ18)。
【0056】
上記したように本実施例に係る半導体検査装置10Aによれば、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物が形成されることを防止できる。これにより、プローブ針1と電極パッド5との電気的接続を確実に行なえると共に、接続時に電極パッド5に接続痕が発生することを防止できる。これについて、図5を用いて説明する。
【0057】
図6(A)は、プローブ針1の表面に表面酸化物7が形成され、また電極パッド5の表面に電極パッド5が形成されている時における接続痕の発生を示している。また、図6(B)は、本実施例において発生する接続痕を示している。
【0058】
図6(A)に示す表面酸化物7,9が形成されている場合では、プローブ針1と電極パッド5を電極パッド5と電気的に接続するには、絶縁材である表面酸化物7,9を突き破ってプローブ針1を電極パッド5に接続する必要がある。このため、接続時にプローブ針1を電極パッド5に押し当てる接触圧F1を高める必要がある。しかしながら、この接触圧F1を上げると、プローブ針1が電極パッド5に与える応力が大きくなり、接触痕(図中、矢印W1で示す)及び接触痕もぐり(図中、矢印H1で示す)が大きく深くなってしまう。
【0059】
このように、接触圧F1を高め接触痕等が大きく深くなると、ワイヤーボンディング工程でワイヤーと電極パッド5との接触性が悪くなったり、また電極パッド5パッドの下層に位置する回路部が破壊されたり、配線が分断される障害が発生するおそれがあることは前述した通りある。
【0060】
しかしながら、本実施例では酸化防止ガス20を供給することにより、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が形成されることはなく、仮に形成されていてもその厚さは極めて薄い。よって、低い接触圧F2(F2<F1)でプローブ針1と電極パッド5とを接続することができ、また接続により発生する接触痕W2及び接触痕もぐりH2も、表面酸化物7,9が存在しているときに比べて小さくなる(W2<W1,H2<H1)。従って、ワイヤーボンディング工程でワイヤーと電極パッド5との接触性を良好とすることができ、また電極パッド5パッドの下層に位置する回路部が破壊されたり配線が分断される等の障害が発生することを確実に防止することができる。
【0061】
次に、図6を参照しつつ、上記した酸化防止ガス20の供給量制御処理の変形例について説明する。本変形例に係る酸化防止ガス20の供給量制御処理は、図4に示した第1実施例による酸化防止ガス20の供給量制御処理と略同一の処理を行なう構成とされている。
【0062】
しかしながら、図4に示す第1実施例ではステップ11,16で電磁弁16を開弁しているのに対し、図5に示す変形例ではステップ21,26において電磁弁16を閉弁する構成としている。また、図4に示す第1実施例ではステップ13で電磁弁16を閉弁しているのに対し、図5に示す変形例ではステップ23において電磁弁16を開弁する構成としている。この各ステップにおいて、第1実施例と変形例は相違している。
【0063】
図5に示す本変形例の処理を実施することにより、酸化防止ガス20はプローブ針1と電極パッド5とが接続される検査時のみ供給され、他の時は電磁弁16が閉弁されて酸化防止ガス20はプローブ針1及び電極パッド5に供給されない構成となる。
【0064】
ところで、プローブ針1と電極パッド5とが接続される際、両者の間には摩擦熱が発生することが知られている。この摩擦熱の温度は、場合によっては300℃以上となることもあり、この熱によりプローブ針1及び電極パッド5は酸化しやすくなる。即ち、検査時において摩擦熱が発生した場合、この摩擦熱によってもプローブ針1及び電極パッド5に酸化が発生してしまう。
【0065】
しかしながら、本変形例のようにプローブ針1及び電極パッド5との接続時(検査時)に、酸化防止ガス20をプローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aに向け供給する構成とすることにより、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が発生することを防止することができる。これにより、プローブ針1と電極パッド5との電気的接続を確実に行なうことが可能となり、よって半導体検査装置10Aによる検査の信頼性を高めることができる。
尚、第1実施例で説明したように、酸化防止ガス20の供給により領域Aの温度が低下することが予想されるため、本変形例は温度に影響を受けることが少ない検査に適した処理である。
【0066】
続いて、本発明の第2実施例について説明する。
図7は、本発明の第2実施例である半導体検査装置10Bを示している。尚、図7において、図3に示した第1実施例に係る半導体検査装置10Aの構成と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0067】
第2実施例である半導体検査装置10Bは、その殆どの構成が第1実施例に係る半導体検査装置10A(図3参照)と同一であり、異なる点はプローブ針1の近傍域に酸素濃度センサ30Aを設けた点である。
【0068】
酸素濃度センサ30Aは、本実施例ではプローブカード装着部12に一体的に取り付けられており、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aの酸素濃度を検出しうる構成とされている。この酸素濃度センサ30Aで測定された領域Aの酸素濃度を示す酸素濃度信号は、制御装置18に送信される構成とされている。
【0069】
続いて、図8を参照しつつ、第2実施例において制御装置18が実施する酸化防止ガス20の供給量制御処理について説明する。
図8に示す酸化防止ガス20の供給量制御処理も、半導体検査装置10Bが起動すると同時に開始される。ステップ30では、制御装置18はガス供給装置15を起動する。これにより、ガス供給装置15から酸化防止ガス20が電磁弁16に向け供給される。
【0070】
続くステップ31では、制御装置18は酸素濃度センサ30Aから供給される酸素濃度信号より、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aの酸素濃度が所定値以上であるかどうかを判断する。ここで、所定値とは、プローブ針1及び電極パッド5が酸化しない状態を維持できる酸素濃度をいう。よって、領域Aの酸素濃度がこの所定値以上となると、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が形成されるおそれがある。
【0071】
ステップ31で、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aの酸素濃度が所定値以上であると判断されると、処理はステップ32に進み、制御装置18は電磁弁16を開弁する。これにより、ガス供給装置15から供給される酸化防止ガス20は、電磁弁16を通りノズル17から上部空間室19Aに噴出される。上部空間室19Aに噴出された酸化防止ガス20は、プローブカード2の開口部8を通りプローブ針1と電極パッド5が接続される領域Aに進行し、領域Aにおける酸化防止ガス20の濃度は上昇し、相対的に酸素濃度は低下する。これにより、プローブ針1及び電極パッド5の表面に酸化物が発生することが防止される。
【0072】
一方、ステップ31で、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aの酸素濃度が所定値未満であると判断されると、処理はステップ33に進み、制御装置18は電磁弁16を閉弁する。これにより、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aに対する酸化防止ガス20の供給は停止される。
【0073】
前記したように、所定値とはプローブ針1及び電極パッド5が酸化しない状態を維持できる酸素濃度であるため、領域Aの酸素濃度が所定値未満である場合には、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が酸化するおそれがない状態である。よって本実施例では、このようにプローブ針1及び電極パッド5が酸化おそれがない状態では、酸化防止ガス20の供給を停止する構成とした。
【0074】
これにより、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が発生することを抑制しつつ、酸化防止ガス20の使用量を低減することができる。よって、本実施例によればプローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が発生しないことにより検査の信頼性を高めることができると共に、高価な酸化防止ガス20の消費量が低減されるため、検査のランニングコストを低減することができる.
ステップ34では、半導体検査装置10Bにおいて検査予定であった全てのウェーハ4に対する検査が終了したかどうかを判断する。全てのウェーハ4に対する検査が終了していない場合、処理は再びステップ30に戻り、上記した処理を繰り返し実施する。一方、全てのウェーハ4に対する検査が終了したと判断すると、制御装置18はガス供給装置15を停止させる(ステップ35)。
【0075】
続いて、本発明の第3実施例について説明する。
本実施例に係る半導体検査装置は、図7に示した本発明の第2実施例である半導体検査装置10Bと略同一構成とされており、第2実施例で配設されていた酸素濃度センサ30Aが、本実施例ではガス濃度センサ30Bに変わった点でのみ相違している。
【0076】
ガス濃度センサ30Bは、プローブカード装着部12に一体的に取り付けられており、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aの酸化防止ガス20の濃度(以下、ガス濃度という)を検出しうる構成とされている。このガス濃度センサ30Bで測定された領域Aのガス濃度を示すガス濃度信号は、制御装置18に送信される構成とされている。
【0077】
続いて、図9を参照しつつ、第3実施例において制御装置18が実施する酸化防止ガス20の供給量制御処理について説明する。
図9に示す酸化防止ガス20の供給量制御処理も、半導体検査装置10Bが起動すると同時に開始される。ステップ40では、制御装置18はガス供給装置15を起動する。これにより、ガス供給装置15から酸化防止ガス20が電磁弁16に向け供給される。
【0078】
続くステップ41では、制御装置18はガス濃度センサ30Bから供給されるガス濃度信号より、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aのガス濃度が所定値以下であるかどうかを判断する。ここで、所定値とは、プローブ針1及び電極パッド5が酸化しない状態を維持できる酸化防止ガス20の濃度をいう。よって、領域Aのガス濃度がこの所定値以下となると、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が形成されるおそれがある。
【0079】
ステップ41で、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aのガス濃度が所定値以下であると判断されると、処理はステップ42に進み、制御装置18は電磁弁16を開弁する。これにより、ガス供給装置15から供給される酸化防止ガス20は、電磁弁16を通りノズル17から上部空間室19Aに噴出される。
【0080】
上部空間室19Aに噴出された酸化防止ガス20は、プローブカード2の開口部8を通りプローブ針1と電極パッド5が接続される領域Aに進行し、領域Aにおける酸化防止ガス20の濃度は上昇し、相対的に酸素濃度は低下する。これにより、プローブ針1及び電極パッド5の表面に酸化物が発生することが防止される。
【0081】
一方、ステップ41で、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aのガス濃度が所定値を超えていると判断されると、処理はステップ43に進み、制御装置18は電磁弁16を閉弁する。これにより、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aに対する酸化防止ガス20の供給は停止される。
【0082】
本実施例では、ステップ40〜43の処理が終了すると、続いてステップ44〜50の処理が実施されるが、このステップ44〜50は図5を用いて説明した第1実施例における供給量制御処理のステップ22〜28の処理と同一である。よって、このステップ44〜50の説明は省略するもとする。
【0083】
上記のように本実施例においても、第2実施例と同様にプローブ針1及び電極パッド5が酸化おそれがない状態では、酸化防止ガス20の供給が停止されるため、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が発生することを抑制しつつ、酸化防止ガス20の使用量を低減することができる。
【0084】
よって、プローブ針1及び電極パッド5に表面酸化物7,9が発生しないことにより検査の信頼性を高めることができると共に、高価な酸化防止ガス20の消費量が低減されるため、検査のランニングコストを低減することができる.また、ステップ44〜48の処理により、検査時に領域Aが酸化防止ガス20により冷却されることを防止できる。
【0085】
続いて、本発明の第4実施例について説明する。
図10は、本発明の第4実施例である半導体検査装置10Cを示している。尚、図10において、図3に示した第1実施例に係る半導体検査装置10Aの構成と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0086】
前記した各実施例では、ガス供給装置15から供給される酸化防止ガス20をノズル17から上部空間室19Aに噴出し、これによりプローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aに酸化防止ガス20を供給する構成としていた。これに対して本実施例では、ステージ13B(検査台)からプローブ針1に向け供給するよう構成したものである。
【0087】
尚、制御装置18が実施する制御動作については、前記した各実施例で説明したと同様の制御動作(図4,図5,図8,図9参照)をそのまま適用することができるため、ここでは制御動作についての説明は省略するものとする。
【0088】
ステージ13Bは、図10に加えて図11に示すように、電極パッド5が装着される装着面に複数の噴出し孔23が形成されている。この噴出し孔23は、ステージ13B内に形成された内部配管22、及びこの内部配管22に接続された配管26により電磁弁16に接続されている。よって、ガス供給装置15から供給される酸化防止ガス20は、電磁弁16が開弁することにより配管26,内部配管22を通り噴出し孔23から噴出される。また、この複数の噴出し孔23は、図11(A)に示すように、ウェーハ4をチャックするチャック機構21を囲繞するよう配設されている。
【0089】
本実施例のように、酸化防止ガス20をステージ13Bから噴出す構成とすることにより、プローブ針1と電極パッド5とが接続される領域Aに極めて近接した位置から酸化防止ガス20を供給することができる。これにより、酸化防止ガス20をプローブ針1及び電極パッド5に直接的に供給できるため、プローブ針1及び電極パッド5の酸化防止を確実に図ることができる。
【0090】
また、酸化防止ガス20が領域Aに近接した位置から供給可能となることにより、ハウジング11内における酸化防止ガス20の領域Aまでの流路が短縮され、よって酸化防止ガス20の効率的利用を図ることができる。これにより、酸化防止ガス20の消費量を低減することができ、酸化防止ガス20Cのランニングコストを低減することができる。
【0091】
また、酸化防止ガス20の噴出し孔23がウェーハ4の装着位置を囲繞するよう形成されているため、酸化防止ガス20を噴出した際にウェーハ4の回りに酸化防止ガス20によるカーテンが形成される(図11(B)参照)。これにより、この酸化防止ガス20によるカーテンの内部には、酸素が侵入することができなくなる。プローブ針1と電極パッド5との接続位置は、このカーテンの内部に位置するため、よってプローブ針1及び電極パッド5に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【0092】
図12は、上記した第3実施例で用いているステージ13Bの変形例であるステージ13Cを示している。このステージ13Cは、内部にウェーハ4を加熱するための冷却或いは加熱を行なう装置(本実施例ではヒータ装置24)が設けられた構成とされている。
【0093】
本変形例では、内部配管22をヒータ装置24を取り巻くよう螺旋状に配設し、酸化防止ガス20がヒータ装置24を回りを循環して噴出し孔23に到るよう構成している。これにより、内部配管22内を通過する過程において、酸化防止ガス20はヒータ装置24により加熱される。
【0094】
このように本実施例では、ヒータ装置24はウェーハ4を加熱すると共に、内部配管22内を通過する酸化防止ガス20をも加熱する。このように、ヒータ装置24がウェーハ4と内部配管22を同時に加熱することにより、電磁弁16が開弁し領域Aに向け供給された酸化防止ガス20の温度は、ウェーハ4の温度と等しくなる。
【0095】
これにより、プローブ針1及び電極パッド5に向け、酸化防止ガス20を検査時に供給してもウェーハ4の温度が変化することはない。よって、酸化防止ガス20を供給したままの状態で、ウェーハ4に対して検査を行なうことが可能となる。これにより、酸化防止ガス20を領域Aに向け常時供給することが可能となり、プローブ針1及び電極パッド5に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【0096】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。
【0097】
請求項1記載の発明によれば、摩擦熱が発生する接続時にプローブ針に酸化防止ガスが供給されるため、プローブ針の酸化を効率的に防止することができる。これにより、プローブ針と被検査物との電気的接続を確実に行なうことが可能となり、よって半導体検査装置による検査の信頼性を高めることができる。
【0098】
また、請求項2及び請求項3記載の発明によれば、プローブ針に酸化が発生することを防止することができ、よってプローブ針と被検査物との電気的接続を確実に行なうことが可能となる。また、環境がプローブ針に酸化が発生するおそのある状態となったときにのみ、酸化防止ガスがプローブ針に向け供給する構成であるため、高価な酸化防止ガスの消費量が低減され、検査に要するランニングコストの低減を図ることができる。
【0099】
また、請求項4及び請求項8記載の発明によれば、検査時中においてはプローブ針に向けた酸化防止ガスの供給が停止されるため、プローブ針と被検査物との接続位置が酸化防止ガスにより冷却されることを防止できる。これにより、安定した温度環境下で検査を行なうことが可能となり、検査の信頼性を高めることができる。また、酸化防止ガスの消費量を低減することができ、検査コストの低減を図ることができる。
【0100】
また、請求項5記載の発明によれば、酸化防止ガスが検査台からプローブ針に向け供給されるため、被検査物とプローブ針との接続位置に極めて近接した位置から酸化防止ガスを供給することができ、よって確実にプローブ針の酸化防止を図ることができる。
また、請求項6記載の発明によれば、酸化防止ガスをプローブ針に向け供給しても被検査物とプローブ針との接続位置の温度が変化することはなく、よって酸化防止ガスを供給した状態のままで被検査物に対する検査を行なうことが可能となり、プローブ針に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【0101】
また、請求項7記載の発明によれば被検査物の回りに酸化防止ガスによるカーテンが形成され、被検査物とプローブ針との接続位置に酸素が侵入することができなくなるため、プローブ針に酸化が発生することをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の半導体検査装置で発生する問題点を説明するための図である。
【図2】従来の半導体検査装置で発生する問題点を説明するための図である。
【図3】本発明の第1実施例である半導体検査装置を示す構成図である。
【図4】本発明の第1実施例である半導体検査装置で実施される酸化防止ガスの供給量制御処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第1実施例である酸化防止ガスの供給量制御処理の変形例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の効果を従来と比較しつつ説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施例である半導体検査装置を示す構成図である。
【図8】本発明の第2実施例である半導体検査装置で実施される酸化防止ガスの供給量制御処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第3実施例である半導体検査装置で実施される酸化防止ガスの供給量制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4実施例である半導体検査装置を示す構成図である。
【図11】本発明の第4実施例である半導体検査装置に設けられるステージを拡大して示す図である。
【図12】図11に示すステージの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 プローブ針
2 プローブカード
4 ウェーハ
5 電極パッド
7 表面酸化物
10A〜10C 半導体検査装置
13A〜13C ステージ
14 ステージ駆動装置
15 ガス供給装置
16 電磁弁
17 ノズル
18 制御装置
19 上部空間室
20 酸化防止ガス
21 チャック機構
22 内部配管
23 噴出し孔
24 ヒータ装置
30A 酸素濃度センサ
30B ガス濃度センサ

Claims (8)

  1. 検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
    前記被検査物が載置されるステージを駆動することにより、前記被検査物を前記プローブ針に接続させるステージ駆動手段と、
    前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
    前記駆動手段からの信号に基づき、少なくとも前記被検査物が前記プローブ針に接続するとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段と
    を設けたことを特徴とする半導体検査装置。
  2. 検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
    前記被検査物が前記プローブ針と接続させる領域における酸素濃度を検出する酸素濃度検出手段と、
    前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
    前記酸素濃度検出手段からの信号に基づき、前記領域の酸素濃度が前記プローブ針を酸化させる濃度を超えたとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段と
    を設けたことを特徴とする半導体検査装置。
  3. 検査時にプローブ針を被検査物に接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
    前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記プローブ針に向け供給するガス供給手段と、
    前記被検査物が前記プローブ針と接続させる領域における前記酸化防止ガス濃度を検出するガス濃度検出手段と、
    前記ガス濃度検出手段からの信号に基づき、前記領域の酸化防止ガス濃度が前記プローブ針の酸化防止を図りうる濃度より低下したとき、前記ガス供給手段を駆動して前記プローブ針に酸化防止ガスを供給する制御手段と
    を設けたことを特徴とする半導体検査装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体検査装置において、
    前記制御手段は、
    前記検査時中においては、前記ガス供給手段によるプローブ針に向けた酸化防止ガスの供給を停止することを特徴とする半導体検査装置。
  5. 検査時において、検査台に装着された被検査物にプローブ針を接続して電気的検査を行なう半導体検査装置において、
    前記プローブ針の酸化を防止する酸化防止ガスを、前記検査台から前記プローブ針に向け供給する構成としたことを特徴とする半導体検査装置。
  6. 請求項5記載の半導体検査装置において、
    前記検査台に前記被検査物を加熱或いは冷却する温度調整機を設けると共に、該検査台内に前記酸化防止ガスが循環する通路を設け、
    前記温度調整機により前記被検査物と共に前記酸化防止ガスが加熱されるよう構成したことを特徴とするものである。
  7. 請求項5または6記載の半導体検査装置において、
    前記検査台に設けられる前記酸化防止ガスの噴出し孔を、前記検査台の前記被検査物の装着位置を囲繞する位置に設けたことを特徴とする半導体検査装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の半導体検査装置において、
    前記検査台から前記プローブ針に向けた前記酸化防止ガスの供給を制御する制御手段を設け、少なくとも前記検査時中においては、前記制御手段により前記プローブ針に向けた酸化防止ガスの供給を停止することを特徴とする半導体検査装置。
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