JP2004109601A - トナーおよび画像形成方法 - Google Patents

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山之内 貴生
Masafumi Uchida
内田 雅文
Masahiro Yasuno
安野 政裕
Yoshitaka Sekiguchi
関口 良隆
Chikara Tsutsui
筒井 主税
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Abstract

【課題】非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることのできるトナーおよび画像形成方法を提供すること。
【解決手段】トナーは、樹脂と着色剤とを含有してなるトナーにおいて、
樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とし、画像形成方法は、トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法において、トナーとして前記トナーを用いることを特徴とする。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法に用いられるトナーおよび画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のようなものがある。
【特許文献1】
特開平8−240923号公報
【特許文献2】
特許第2964821号公報
【0003】
近年、例えば電子写真法などにおいてカラー画像を形成するためには、例えば静電潜像担持体上に形成された潜像を、トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体に担持されて搬送されるトナーによって現像する非磁性一成分現像方式が用いられている。
【0004】
このような非磁性一成分現像方式においては、その形状および粒径に均一性があることから帯電性が均一でシャープな帯電量分布を示す特性を有する重合法トナーが非磁性一成分現像剤として好適に用いられている。
重合法トナーを得るための手法の一つとして懸濁重合法が知られているが、この懸濁重合法によれば、形状が球形であって流動性自体は高いトナーが形成できるが、このトナーに対しては適切な摩擦を与えることができず、例えば供給ローラなどからトナーを安定的にトナー担持体に供給することが困難となる。また、トナー担持体上のトナー薄層における帯電を均一にすることが難しく、例えば低温/低湿環境下では、トナー担持体に供給されるトナー量が増えて規制しきれなくなるなど、低温/低湿環境下および高温/高湿環境下において、あるいは長期にわたって使用された後などの使用初期との状態の違いによりトナー量を安定的に規制することが困難となる。従って、現像後にトナー担持体上のトナーをトナー担持体上から回収したり、適宜補充することができず、トナー担持体上のトナーの帯電量が不均一となり、いわゆる現像ゴーストが発生してしまうおそれがある。そこで、非磁性一成分現像剤としては、形成するトナーの形状を球状から不定形状まで種々に制御でき、しかも粒径分布をシャープにすることによってその特性を制御することができることから、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経る、いわゆる会合法で製造されてなるトナーが好適に使用できる。
【0005】
しかしながら、非磁性一成分現像方式においては、トナー層規制部材によってトナー担持体におけるトナー量を規制する際にトナーが摩擦帯電され、これによりトナーがトナー担持体に搬送されることとなるため、トナーに対して必要とされる帯電量を摩擦帯電によって付与するためには当該トナーに大きな圧力が加えられることとなり、そのストレスによってトナーの一部が割れたり欠けたりしてしまい、この割れや欠けで生じたトナー微粉が、例えばトナー担持体表面やトナー層規制部材表面で溶融して画像形成装置の構成要素に汚れとして付着してしまい、結局、安定して高い画質を有する画像を得ることができない、という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることのできるトナーを提供することにある。
本発明の他の目的は、非磁性一成分現像方式により、安定して高い画質の画像を得ることのできる画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のトナーは、樹脂と着色剤とを含有してなるトナーにおいて、
樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とする。
【0008】
本発明の非磁性一成分フルカラー用トナーは、イエロートナー(Y)、マゼンタトナー(M)、シアントナー(C)およびブラックトナー(K)を用い、各々のトナーを担持して搬送するトナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法に用いられる非磁性一成分フルカラー用トナーにおいて、
前記トナーが、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、個数平均粒径が3〜9μm、平均円形度が0.955〜0.990、円形度の標準偏差が0.040以下であり、かつ圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とする。
【0009】
本発明の画像形成方法は、トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法において、
前記トナーが、樹脂と着色剤とを含有してなるトナーであって、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とする。
【0010】
本発明の画像形成方法は、トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法において、
前記トナーが、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、個数平均粒径が3〜9μm、平均円形度が0.955〜0.990、円形度の標準偏差が0.040以下であり、かつ圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であり、
前記トナー担持体として、その表面算術粗さRaが0.8〜2.5μmであり、Rzが5.0〜15.0であるものを用いることを特徴とする。
【0011】
【作用】
本発明のトナーは、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られるトナー(以下、「会合法トナー」ともいう。)であって、特定の圧縮強度および圧縮強度の標準偏差を有するものであることから、優れた画像形成性と共に高い強靱性が得られ、トナー担持体およびトナー層規制部材による摩擦帯電作用によって弊害を伴うことなくトナーに対して必要とされる帯電量を付与することができるため、高い品質の画質を長期間にわたって得ることができる。
従って、本発明のトナーによれば、非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のトナーは、樹脂と着色剤とを含有してなり、樹脂粒子と、着色剤粒子とを、塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満である特性を有するものである。
また、このトナーには、外部添加剤などの添加剤が含有されていてもよい。
【0013】
圧縮強度とは、微小圧縮試験機により測定することによって得られ、トナーを構成するトナー粒子毎に個別に圧力を印加した状態における強靱性(耐ストレス性)を示す値であって、具体的には、温度21〜23℃、相対湿度45〜65%RHに管理された測定環境下において、最大試験荷重9.8mN、負荷速度0.89mN/secの測定条件で個数平均粒径が±20%の範囲内にある任意のトナー粒子10個の微小圧縮強度を各々測定し、この測定値のうちの最も大きい2個の測定値および最も小さい2個の測定値を除いた合計6個の測定値の算術平均値を求めることによって得られる。
【0014】
圧縮強度が14未満である場合には、トナーに十分な粉砕強度が得られず、その結果、トナー担持体およびトナー層規制部材によって摩擦帯電作用を与える際に生じる圧力によりトナーが破砕(割れ、欠け)されてしまうことに起因して画像形成装置の構成要素に汚れが付着することとなるため、非磁性一成分現像方式によって安定して高い品質の画質を得ることができない。一方、圧縮強度が20を超える場合には、トナーの変形性が低くなり、その結果、トナー担持体およびトナー層規制部材による摩擦帯電作用によって加えられる圧力によりトナーに生じる部分的な欠けに起因して微粉が発生し、この微粉による汚れが画像形成装置の構成要素に付着することとなるため、非磁性一成分現像方式によって安定して高い品質の画質を得ることができない。
【0015】
また、圧縮強度は、14〜18であることが好ましい。
【0016】
圧縮強度の標準偏差が1以上である場合には、トナー粒子間における圧縮強度のバラツキが大きくなり、トナー層規制部材等の圧接力がかかる部分において、圧縮強度の弱いトナー粒子が粉砕(割れたり、欠けたりすること)され、これにより発生したトナー微粒子(トナー微粉)がトナー担持体やトナー層規制部材に固着する。そして、この固着部を核として、固着部において更にトナー微粒子の融着が進み、この固着部が大きくなり画像上の白スジやベタ画像部での追随不良の要因となる。このように、トナーの圧縮強度(平均値)が良好な範囲にあっても一部に圧縮強度が小さい(割れやすい)トナー粒子が存在すると、このトナー粒子の粉砕が原因となって許容できないレベルまで画像劣化するという問題が発生する。
【0017】
また、圧縮強度の標準偏差は、0.75以下であることが好ましい。
【0018】
本発明のトナーは、個数平均粒径が3〜9μmのものであることが好ましい。トナーの個数平均粒径の測定は、「コールターカウンターTA−II」、「コールターマルチサイザー」(いずれもコールター社製)、レーザ回折式粒径測定装置「SLAD1100」(島津製作所社製)などを用いて測定することができる。
本発明においては、「コールターカウンターTA−II」を用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機社製)、パーソナルコンピュータを接続し測定、算出したものである。
【0019】
本発明のトナーは、下記式で表される形状係数の平均値である平均円形度が0.955〜0.990、特に0.960〜0.985であることが好ましい。
【0020】
【数1】
Figure 2004109601
【0021】
平均円形度が0.955以上であって0.990以下であることにより、トナー粒子がある程度不定形化されることとなり、非磁性一成分現像方式において、移送性を維持させると共に、摩擦帯電性を維持することができ、適切な帯電性を与えることができるものとなる。
【0022】
形状係数の測定方法は限定されるものではなく、例えばトナー粒子を電子顕微鏡で500倍に拡大した写真を撮影し、画像解析装置を使用し、500個のトナー粒子について形状係数を測定し、その算術平均値を求めることによって平均円形度を算出することができる。
簡便な測定方法としては、フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」(東亜医用電子(株)製)を用いて測定する手法を例示することができる。
【0023】
また、形状係数(円形度)の分布がシャープであることが好ましく、円形度の標準偏差は0.040以下であることが好ましい。
【0024】
円形度の標準偏差が0.040を超える場合には、トナー粒子間における帯電性に差が生じ、結果的に摩擦帯電作用による帯電量分布が広がり、いわゆる弱帯電トナーを発生させてカブリなどの問題が発生するおそれがある。
【0025】
本発明のトナーは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される分子量分布で100,000〜1,000,000の領域と、1,000〜50,000の領域とにピークまたはショルダーを有するものであること、特に100,000〜1,000,000の領域と、25,000〜150,000の領域と、1,000〜50,000の領域とにピークまたはショルダーを有するものであることが好ましい。
【0026】
ここに、GPCによる樹脂の分子量の測定方法としては、測定試料0.5〜5.0mg(具体的には1mg)に対してテトラヒドロフラン(THF)を1ml加え、マグネチックスターラーなどを用いて室温にて攪拌を行って十分に溶解させる。次いで、ポアサイズ0.45〜0.50μmのメンブランフィルターで処理した後にGPCへ注入する。
GPCの測定条件としては、40℃にてカラムを安定化させ、THFを毎分1mlの流速で流し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して測定する。カラムは、市販のポリスチレンジェルカラムを組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807の組合せや、東ソー社製のTSKgelG1000H,G2000H,G3000H,G4000H,G5000H,G6000H,G7000H,TSK  guard  columnの組合せなどを挙げることができる。また、検出器としては、屈折率検出器(IR検出器)またはUV検出器を用いるとよい。試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
【0027】
本発明のトナーは、樹脂粒子に必要に応じて電荷制御剤を添加した後、着色剤粒子と、有機溶媒、塩類などの凝集剤を添加して当該樹脂粒子と着色剤粒子とを水系媒体中で塩析/融着させる手法によって製造されるものである。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する溶媒を加えてもよい。
【0028】
樹脂粒子としては、100,000〜1,000,000の領域にピークもしくは肩を有する高分子量成分と、1,000〜50,000未満の領域にピークもしくはショルダーを有する低分子量成分の両成分を少なくとも含有する樹脂よりなるものが好ましく、更に好ましくは、15,000〜100,000の部分にピークまたはショルダーを有する中間分子量体の樹脂を含有する樹脂よりなるものであることが好ましい。
また、樹脂粒子のガラス転移温度は、45〜70℃であることが好ましく、更に好ましくは50〜65℃であり、更に、樹脂粒子の軟化点は、90〜140℃であることが好ましい。
【0029】
樹脂粒子は、重合性単量体を、水系媒体中において、例えば乳化重合法等の造粒重合法などによって重合処理することによって調製することができ、この樹脂粒子を得るために使用する重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋性単量体(架橋剤)を使用することができる。また、以下の酸性極性基を有するラジカル重合性単量体または塩基性極性基を有するラジカル重合性単量体を少なくとも1種類含有させることが好ましい。
【0030】
(1)ラジカル重合性単量体:
ラジカル重合性単量体としては、特に限定されるものではなく、従来公知のラジカル重合性単量体を用いることができる。また、要求される特性を満たすように、1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
具体的には、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を用いることができる。
【0031】
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単量体およびその誘導体が挙げられる。
【0032】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0033】
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。
【0034】
ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
【0035】
(2)架橋性単量体:
架橋性単量体としては、最終的に得られるトナーの特性を改良するために、ラジカル重合性架橋剤を添加してもよい。ラジカル重合性架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエチレングリコールメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有するものが挙げられる。
【0036】
(3)酸性極性基を有するラジカル重合性単量体:
酸性極性基を有するラジカル重合性単量体としては、カルボキシル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物、スルホン酸基(−S3 OH)を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができる。
【0037】
カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステル、およびこれらのナトリウム(Na)、亜鉛(Zn)等の金属塩類などが挙げられる。
【0038】
スルホン酸基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えばスルホン化スチレン、およびそのナトリウム塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホコハク酸オクチル、およびこれらのナトリウム塩等が挙げられる。
【0039】
(4)塩基性極性基を有するラジカル重合性単量体:
塩基性極性基を有するラジカル重合性単量体としては、(a)アミン基あるいは四級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜12、好ましくは2〜8、特に好ましくは2の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、(b)(メタ)アクリル酸アミドあるいは、随意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノまたはジアルキル置換された(メタ)アクリル酸アミド、(c)Nを環員として有する複素環基で置換されたビニール化合物、(d)N,N−ジアリル−アルキルアミンあるいはその四級アンモニウム塩を例示することができ、これらの中において(a)のアミン基あるいは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルが塩基性極性基を有するモノマーが好ましい。
【0040】
(a)アミン基あるいは四級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、上記4個の化合物の四級アンモニウム塩、3−ジメチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
【0041】
(b)(メタ)アクリル酸アミドあるいはN上で随意モノまたはジアルキル置換された(メタ)アクリル酸アミドとしては、例えばアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミドなどが挙げられる。
【0042】
(c)Nを環員として有する複素環基で置換されたビニル化合物としては、例えばビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムクロリド、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリドなどが挙げられる。
(d)N,N−ジアリル−アルキルアミンとしては、例えばN,N−ジアリルメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
【0043】
樹脂粒子の分子量を調整することを目的として、公知の連鎖移動剤を用いることができる。
連鎖移動剤としては、特に限定されるものではなく、例えばオクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有するメルカプト化合物が用いられ、特に、加熱定着時の臭気を抑制し、分子量分布がシャープであるトナー得られ、保存性、定着強度および耐オフセット性に優れることから分子鎖が短いメルカプト化合物が好ましく用いられる。
具体的に、連鎖移動剤として好ましいものとしては、例えばチオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸オクチル、メルカプトプロピオン酸n−オクチルエステル、オクチルメルカプタンが挙げられる。
【0044】
本発明において、ラジカル重合開始剤としては、水溶性であれば適宜のものを使用することが可能である。例えば、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(4,4′−アゾビス4−シアノ吉草酸およびその塩、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド化合物等が挙げられる。
更に上記ラジカル性重合開始剤は、必要に応じて還元剤と組み合わせレドックス系開始剤とすることが可能である。レドックス系開始剤を用いることにより、重合活性が上昇するので重合温度の低下を図ることができ、更に重合時間の短縮が期待できる。
重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生成温度以上であればいずれの温度を選択してもよいが、例えば50℃〜90℃の範囲が用いられる。但し、常温開始の重合開始剤、例えば過酸化水素−還元剤(アスコルビン酸等)の組み合わせを用いる場合には、室温またはそれ以上の温度で重合することも可能である。
【0045】
前述のラジカル重合性単量体を使用して重合を行うためには、界面活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行うことが好ましい。ここに使用することのできる界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、下記のイオン性界面活性剤を好適なものの例として挙げることができる。
【0046】
イオン性界面活性剤としては、スルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等)が挙げられる。
【0047】
これらのイオン性界面活性剤のうち、下記一般式(イ)および下記一般式(ロ)で表される化合物が特に好ましく用いられる。
【0048】
【化1】
Figure 2004109601
【0049】
〔式中、R1 は炭素数6〜22のアルキル基またはアリールアルキル基を示し、R2 は炭素数2〜6のアルキレン基を示し、M1 は1価の金属原子を示す。pは1〜11の整数を示す。〕
【0050】
【化2】
Figure 2004109601
【0051】
〔式中、R3 は炭素数6〜22のアルキル基またはアリールアルキル基を示し、R4 は炭素数2〜6のアルキレン基を示し、M2 は1価の金属原子を示す。qは1〜11の整数を示す。〕
【0052】
一般式(イ)および一般式(ロ)において、R1 およびR3 は、それぞれ炭素数6〜22のアルキル基またはアリールアルキル基であるが、好ましくは炭素数8〜20のアルキル基またはアリールアルキル基であり、更に好ましくは炭素数9〜16のアルキル基またはアリールアルキル基である。
具体的に、基R1 および基R3 としては、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのアルキル基、ベンジル基、ジフェニル基、シンナミル基、スチリル基、トリチル基、フェネチル基などのアリールアルキル基が挙げられる。
【0053】
一般式(イ)および一般式(ロ)において、R2 およびR4 は、それぞれ炭素数2〜6のアルキレン基であるが、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基である。
具体的に、基R2 および基R4 としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレン基などのアルキレン基が挙げられる。
【0054】
一般式(イ)および一般式(ロ)において、pおよびqは、それぞれ1〜11の整数であるが、好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜5であり、特に好ましくは2〜3である。
【0055】
一般式(イ)および一般式(ロ)において、M1 およびM2 は、それぞれ1価の金属原子であるが、具体的には、ナトリウム、リチウムが挙げられる。これらの中では、ナトリウムが好ましく用いられる。
【0056】
一般式(イ)あるいは一般式(ロ)で挙げられる化合物の具体例としては、下記式(a)〜式(f)で表される化合物が挙げられる。
【0057】
【化3】
Figure 2004109601
【0058】
ここに、得られるトナー中における一般式(イ)または一般式(ロ)で表される化合物よりなる界面活性剤の含有量は、例えば下記の方法によって算出することができる。
トナー1gを50mlのクロロホルムに溶解させ、100mlのイオン交換水でクロロホルム層より界面活性剤を抽出し、その後、この抽出を行ったクロロホルム層を100mlのイオン交換水で再度抽出を行うことにより合計200mlの抽出液(水層)を得、この抽出液を500mlまで希釈する。この希釈液を試験液として、JIS 33636項に規定された方法に従い、メチレンブルーで呈色させ、吸光度を測定し、予め作成した検量線により、トナー中の界面活性剤の含有量を測定する。
なお、界面活性剤を構成する一般式(イ)および一般式(ロ)で表される化合物の構造は、上記の方法によって得られる抽出液をNMR測定することによって分析して決定したものである。
【0059】
また、ノニオン性界面活性剤も使用することができる。具体的には、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
【0060】
本発明のトナーは、必要に応じて定着性改良剤である離型性能を有する結晶性物質(以下、単に「離型剤」ともいう。)が含有されてなる樹脂粒子(以下、「離型剤を含有する樹脂粒子」ともいう。)よりなるものであってもよい。
【0061】
離型剤としては、特に限定されるものではなく、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等のポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロシュワックス、エステルワックスなどを用いることができるが、下記一般式(ハ)で示されエステル系化合物が好ましく用いられる。
【0062】
【化4】
Figure 2004109601
【0063】
〔式中、R5 およびR6 は、各々、置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、sは1〜4の整数を示す。〕
【0064】
一般式(ハ)において、R5 およびR6 は、各々、置換基を有していてもよい炭化水素基であり、炭化水素基R5 の炭素数は1〜40とされ、好ましくは1〜20、更に好ましくは2〜5とされる。また、炭化水素基R6 の炭素数は1〜40とされ、好ましくは16〜30、更に好ましくは18〜26とされる。
そして、炭化水素基R5 および炭化水素基R6 は、各々、同一であっても、異なっていてもよい。
また、一般式(ハ)において、sは1〜4の整数とされ、好ましくは2〜4、更に好ましくは3〜4、特に好ましくは4とされる。
【0065】
具体例としては、下記式(W1)〜(W22)に示す化合物を例示することができる。
【0066】
【化5】
Figure 2004109601
【0067】
【化6】
Figure 2004109601
【0068】
離型剤の含有割合は、トナー全体において、通常1〜30質量%とされ、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%とされる。
【0069】
本発明において「離型剤を含有する樹脂粒子」は、塩析/融着時に離型剤粒子を添加する手法によって得ることもできるが、少なくとも重合性単量体中に離型剤を溶解させ、この離型剤を含有した重合性単量体を重合せしめる工程を経て形成した複合樹脂微粒子と着色剤粒子とを塩析/融着させることによって得られたものであることが好ましい。このような手法によって得られた離型剤を含有する樹脂粒子においては、離型剤の存在状態を均一化することができるとともに、トナー間での離型剤存在状態の差をなくすことができる。
【0070】
離型剤を含有する樹脂粒子を得るための好ましい重合法としては、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、離型剤を重合性単量体中に溶解してなる単量体溶液を、機械的エネルギーを利用して油滴(10〜1,000nm)を形成して分散液を調製し、得られた分散液に水溶性重合開始剤を添加して、ラジカル重合させる方法(以下、この明細書において「ミニエマルジョン法」という。)を挙げることができる。このミニエマルジョン法によれば、通常の乳化重合法とは異なり、重合性単量体に溶解させた離型剤の脱離が少なく、形成される樹脂粒子中に十分な量の離型剤を導入することができる。
なお、水溶性重合開始剤を添加することに代えて、または、当該水溶性重合開始剤を添加するとともに、油溶性の重合開始剤を前記単量体溶液中に添加してもよい。
【0071】
ここに、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではなく、高速回転するローターを備えた撹拌装置である機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。
【0072】
また、分散粒子径は、数平均一次粒子径で10〜1000nmとされ、好ましくは30〜1000nm、更に好ましくは50〜300nmである。
分散粒子径を単分散化することで、トナー粒子中における離型剤相分離構造を均一にすることができる。
【0073】
着色剤としては、例えばマグネタイト、フェライト等の磁性粉、無機顔料、有機顔料、染料などを使用することができ、無機顔料、有機顔料および染料としては、従来公知のものを用いることができる。
【0074】
黒色の無機顔料としては、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラックが挙げられる。
【0075】
これらの無機顔料は、必要に応じて1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
また、無機顔料の添加量は、重合体(樹脂粒子)に対して2〜20質量%、好ましくは3〜15質量%とされる。
【0076】
マゼンタまたはレッド用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222等が挙げられる。
【0077】
オレンジまたはイエロー用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156等が挙げられる。
【0078】
グリーンまたはシアン用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0079】
また、染料としては、例えば、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。
【0080】
これらの有機顔料および染料は、必要に応じて1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
また、有機顔料の添加量は、重合体(樹脂粒子)に対して2〜20質量%、好ましくは3〜15質量%である。
【0081】
着色剤は表面改質されたものを使用することもできる。その表面改質剤としては、従来公知のものを使用することができ、具体的にはシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤などを好ましく用いることができる。
【0082】
シランカップリング剤としては、例えばメチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0083】
チタンカップリング剤としては、例えば、味の素社製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されているTTS、9S、38S、41B、46B、55、138S、238S等、日本曹達社製の市販品A−1、B−1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TOG、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TOA−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げられる。
【0084】
アルミニウムカップリング剤としては、例えば、味の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられる。
【0085】
これらの表面改質剤の添加量は、着色剤に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜5質量%である。
【0086】
また、着色剤の表面改質法としては、溶媒中に着色剤を分散させ、その分散液中に表面改質剤を添加し、この系を昇温することにより反応させ、この反応終了後、着色剤を濾別し、同一の溶媒で洗浄濾過を繰り返した後、乾燥する手法を用いることができる。
【0087】
本発明のトナーを製造する方法の一例としては、
(1)離型剤を重合性単量体中に溶解して単量体溶液を調製する溶解工程、
(2)得られる単量体溶液を水系媒体中に分散する分散工程、
(3)得られる単量体溶液の水系分散系を重合処理することにより、離型剤を含有する樹脂粒子の分散液(ラテックス)を調製する重合工程、
(4)得られる樹脂粒子と、前記着色剤粒子とを水系媒体中で塩析/融着させてトナー粒子を得る塩析/融着工程、
(5)得られるトナー粒子を水系媒体中より濾別し、当該トナー粒子から界面活性剤などを洗浄除去する濾過・洗浄工程、
(6)洗浄処理されたトナー粒子の乾燥工程
から構成され、
(7)乾燥処理されたトナー粒子に外部添加剤を添加する外部添加剤添加工程が含まれていてもよい。
【0088】
(1)溶解工程;
離型剤を重合性単量体中に溶解する方法としては特に限定されるものではない。
なお、この単量体溶液中に、油溶性重合開始剤および他の油溶性の成分を添加することもできる。
【0089】
(2)分散工程;
単量体溶液を水系媒体中に分散させる方法としては、特に限定されるものではないが、機械的エネルギーにより分散させる方法が好ましく、特に、臨界ミセル濃度以下の濃度の界面活性剤を溶解してなる水系媒体中に、機械的エネルギーを利用して単量体溶液を油滴分散させることが好ましく、これは、ミニエマルジョン法においては必須の態様である。
ここに、機械的エネルギーによる油滴分散を行うための分散機としては、特に限定されるものではないが、例えば「クレアミックス」、超音波分散機、機械式ホモジナイザー、マントンゴーリンおよび圧力式ホモジナイザーなどを挙げることができる。また、分散粒子径としては、10〜1000nmとされ、好ましくは30〜300nmとされる。
【0090】
(3)重合工程;
重合工程においては、基本的には乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法等の造粒重合法を採用することができる。好ましい重合法の一例としては、ミニエマルジョン法を挙げることができる。
【0091】
また、重合工程においては、重合反応を多段階に分けて行うことによって異なる分子量分布を有する樹脂によって形成され、その粒子の表層に向かって分子量勾配が形成されてなる複合樹脂粒子を得るための、いわゆる多段重合法を用いることが好ましい。この多段重合法を用いることにより、最終的に得られるトナーにおける圧縮強度を容易に特定の範囲のものとすることができる。
【0092】
ここに、「複合樹脂粒子」とは、樹脂からなる核粒子の表面を覆うように、当該核粒子を形成する樹脂とは分子量および/または組成の異なる樹脂からなる1または2以上の被覆層が形成されている多層構造の樹脂粒子をいう。
「多段重合法]とは、単量体(n)を重合処理(第n段)して得られた樹脂粒子(n)の存在下に、単量体(n+1)を重合処理(第n+1段)して、当該樹脂粒子(n)の表面に、単量体(n+1)の重合体(樹脂粒子(n)の構成樹脂とは分散および/または組成の異なる樹脂)からなる被覆層(n+1)を形成する方法をいう。例えば、樹脂粒子(n)が核粒子である場合(n=1)には、「二段重合法」となり、樹脂粒子(n)が複合樹脂粒子である場合(n≧2)には、三段以上の多段重合法となる。
【0093】
多段重合法の好適な態様として、高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、離型剤を含有する中間分子量樹脂から形成される中間層と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される複合樹脂粒子を合成する、いわゆる三段重合法を挙げることができる。
【0094】
三段重合法によって得られるトナー粒子によって構成されるトナーにおいては、離型剤を中間分子量樹脂よりなる中間層のみに含有させることにより、離型剤を微細かつ均一に分散することができると共に、最終的に得られるトナーには非磁性一成分現像剤として好適に用いることのできる十分な耐久性が得られる。
また、中心部から外層に向かうに従って各層を構成する樹脂の分子量を小さくすることにより、所望の圧縮強度を得ることができる。
【0095】
二段重合法を具体的に説明すると、先ず、離型剤を重合性単量体(H)に溶解させてなる単量体溶液を水系媒体(界面活性剤の水溶液)中に油滴分散させた後、この系を重合処理(第1段重合)することにより、離型剤を含有する樹脂(重合性単量体(H)の重合体)からなる樹脂粒子(高分子量樹脂(H))の分散液を調製する。次いで、得られた樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と、低分子量樹脂を得るための重合性単量体(L)とを添加し、当該樹脂粒子の存在下に重合性単量体 (L)を重合処理(第2段重合)することにより、当該樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(重合性単量体(L)の重合体)からなる被覆層(L)を形成する。
このようにして、離型剤を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される複合樹脂粒子が製造される。
なお、分子量の調整としては、簡便な方法として連鎖移動剤を添加する方法が知られているが、この他にも、重合処理における処理温度を高くする方法、重合開始剤を多く用いるなどの方法がある。
【0096】
また、三段重合法を具体的に説明すると、先ず、常法に従った重合処理(第1段重合)により得られた樹脂粒子(H)の分散液を、水系媒体(界面活性剤の水溶液)に添加するとともに、当該水系媒体中に、離型剤を重合性単量体(M)に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散させた後、この系を重合処理(第2段重合)することにより、当該樹脂粒子(H)(核粒子)の表面に、離型剤を含有する樹脂(重合性単量体(M)の重合体)からなる被覆層(M)(中間層)を形成してなる複合樹脂粒子〔高分子量樹脂(H)−中間分子量樹脂(M)〕の分散液を調製する。次いで、得られた複合樹脂粒子の分散液に、重合開始剤と、低分子量樹脂を得るための重合性単量体(L)とを添加し、当該複合樹脂粒子の存在下に重合性単量体 (L)を重合処理(第3段重合)することにより、当該複合樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(重合性単量体(L)の重合体)からなる被覆層(L)を形成する。
このようにして、高分子量樹脂から形成される中心部(核)と、離型剤を含有する中間層と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構成される複合樹脂粒子が製造される。
【0097】
(4)塩析/融着工程;
塩析/融着工程においては、上記の重合工程により得られる樹脂粒子の分散液に着色剤粒子の分散液を添加し、前記樹脂粒子と、前記着色剤粒子とを水系媒体中で塩析/融着させる。
また、当該塩析/融着工程においては、樹脂粒子および着色剤粒子とともに、荷電制御剤などの内添剤粒子(質量平均一次粒子径が10〜1000nm程度の微粒子)なども融着させることもできる。
【0098】
ここに、「塩析/融着」とは、塩析(粒子の凝集)と融着(粒子間の界面消失)とが同時に起こること、または、塩析と融着とを同時に起こさせる行為をいう。塩析と融着とを同時に行わせるためには、樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の温度条件下において粒子(樹脂粒子、着色剤粒子)を凝集させる必要がある。
【0099】
塩析/融着工程における「水系媒体」とは、主成分(50質量%以上)が水からなるものをいう。ここに、水以外の成分としては、水に溶解する有機溶媒を挙げることができ、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらのうち、樹脂を溶解しない有機溶媒であるメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系有機溶媒が特に好ましい。
【0100】
塩析/融着工程に使用される樹脂粒子の分散液は、樹脂粒子の粒子径である質量平均一次粒子径の分散度が、粒度分布の広がりを示すCV値(標準偏差を平均粒径で割った変動係数)で20%以下であることが好ましい。このような分散性を得るためには、例えば機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機による機械的分散でエネルギーを均一化させ、繰り返し分散する手法を用いることができる。なお、樹脂粒子に係る質量平均一次粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定される樹脂粒子の粒子径である。
【0101】
塩析/融着工程に使用される着色剤粒子の分散液は、着色剤を水系媒体中に分散することにより調製することができる。着色剤の分散処理は、水中で界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度(CMC)以上にした状態で行われる。
着色剤の分散処理に使用する分散機は特に限定されないが、好ましくは、攪拌室を区画形成するスクリーンと当該攪拌室内において高速回転するロータとにより剪断力を生じて、その剪断力の作用(更に、衝突力・圧力変動・キャビテーション・ポテンシャルコアの作用)により、着色剤を界面活性剤を含有する水系媒体中に微分散させて微粒子を得るもの、具体的には、機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)、超音波分散機、機械的ホモジナイザー、マントンゴーリンや圧力式ホモジナイザー等の加圧分散機、サンドグラインダー、ゲッツマンミルやダイヤモンドファインミル等の媒体型分散機が挙げられる。また、使用される界面活性剤としては、前述の界面活性剤と同様のものを挙げることができる。
【0102】
着色剤粒子の質量平均粒子径(分散粒子径)は、30〜500nmとされ、好ましくは50〜300nmとされる。
着色剤微粒子の質量平均粒子径が30nm未満の場合には、水系媒体中での着色剤の浮遊が激しくなるために、また、質量平均粒子径が500nmを超えると着色剤粒子が水系媒体中に適度に分散されずに沈降し易くなるために、着色剤をトナー粒子中に導入することが困難となるおそれがある。この様な条件下では、着色剤粒子はトナー粒子中に取り込まれることなく水系媒体中で遊離したままとなり好ましくない。なお、着色剤微粒子の質量平均粒子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定される。
【0103】
塩析/融着法は、樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水系媒体中に、金属塩等からなる塩析剤を臨界凝集濃度以上の凝集剤として添加し、次いで、前記樹脂粒子のガラス転移点以上に加熱することにより、塩析を進行させると同時に融着を行う工程である。この工程では、水に無限溶解する有機溶媒を添加してもよい。
【0104】
凝集剤としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属(1価の金属)よりなる金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類、マンガン、銅等の2価の金属よりなる金属塩、鉄、アルミニウム等の3価の金属よりなる金属塩などが挙げられるが、1価の金属よりなる金属塩と比較して、2価および3価の金属よりなる金属塩は臨界凝集濃度(凝析値あるいは凝析点)が小さいことから、2価あるいは3価の金属よりなる金属塩を用いることが好ましい。
これらの金属塩は1種または2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0105】
凝集剤の具体例としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、塩化アルミニウム、塩化鉄などが挙げられる。
【0106】
凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、更に好ましくは、1.5倍以上添加することが好ましい。
なお、樹脂粒子と着色剤粒子とが存在している水系媒体中に金属塩を直接加えるか、あるいは水溶液として加えるかは任意に選択されるが、水溶液として加える場合には、当該水系媒体の容量と金属塩水溶液の総容量に対し、添加した金属塩が臨界凝集濃度以上となることが必要である。
【0107】
ここに、「臨界凝集濃度」とは、水性分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が発生する濃度を示すものである。
この臨界凝集濃度は、乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化するものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学17,601(1960)日本高分子学会編」等に記述されている手法により、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のξ(ゼータ)電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度として求めることもできる。
【0108】
さらに、前記水に無限溶解する有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、アセトン等が挙げられるが、炭素数が3以下のメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールのアルコールが好ましく、特に、2−プロパノールが好ましい。
【0109】
塩析/融着工程において、塩析/融着おける好適な温度範囲は、樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度をTgとすると、(Tg+10℃)〜(Tg+50℃)とされ、特に好ましくは(Tg+15℃)〜(Tg+40℃)とされる。なお、塩析/融着工程の系に水に無限溶解する有機溶媒を添加することにより、融着を効果的に行なわせることができる。
また、本発明においては樹脂粒子と着色剤粒子を水系媒体中において塩析/融着させることによって得られたトナー粒子の水系媒体からの分離は、水系媒体中に存在している界面活性剤のクラフト点以上の温度で行うことが好ましく、クラフト点〜(クラフト点+20℃)の温度範囲で行うことが更に好ましい。
【0110】
ここに、「クラフト点」とは、界面活性剤を含有した水溶液が白濁化しはじめる温度であり、塩析、凝集、融着する工程(本発明における塩析/融着工程)で用いる水系媒体すなわち界面活性剤溶液に、実際に使用する量の凝集剤を加えた溶液を調製し、得られた溶液を1℃で5日間貯蔵した後、この溶液を攪拌しながら透明になるまで徐々に加熱することによって測定される。
【0111】
また、塩析/融着工程においては、樹脂粒子および着色剤粒子の分散液が前記ガラス転移温度以上の温度に到達した後、当該分散液の温度を一定時間保持することにより、塩析/融着を継続させることが肝要である。これにより、トナー粒子の成長(樹脂粒子および着色剤粒子の凝集)と、融着(粒子間の界面の消失)とを効果的に進行させることができ、最終的に得られるトナーの耐久性を向上することができる。
【0112】
更に、会合粒子の成長を停止させた後に、加熱による融着を継続させて熟成処理を行うことが好ましい。
この熟成処理とは、会合粒子の成長を停止させた系の温度を会合粒子の最表層を構成する樹脂のガラス転移温度よりも10〜40℃高い温度に保ち、一定の強度で撹拌を継続する処理であり、この熟成処理により、トナー間における樹脂粒子の接着を高めることができ、最終的に得られるトナーの圧縮強度を特定の範囲にすることができる。
【0113】
熟成処理において、処理温度を過度に高い温度とした場合には、得られるトナーにおける圧縮強度が過大となってしまうおそれがあるため、処理温度および処理時間を適宜に設定することが必要とされる。
具体的に、熟成処理は、通常、処理温度70〜100℃、処理時間120〜600分間の条件で行われる。
【0114】
(5)濾過・洗浄工程;
この濾過・洗浄工程では、上記の工程で得られたトナー粒子の分散液から当該トナー粒子を濾別する濾過処理と、濾別されたトナー粒子(ケーキ状の集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。
ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法などがあり、特に限定されるものではない。
【0115】
(6)乾燥工程;
この工程は、洗浄処理されたトナー粒子を乾燥処理する工程である。
この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。
乾燥処理されたトナー粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。
【0116】
なお、乾燥処理されたトナー粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
【0117】
(7)外部添加剤添加工程;
この工程は、乾燥処理されたトナー粒子に外部添加剤を添加する工程である。外部添加剤を添加するために使用される装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの種々の公知の混合装置を挙げることができる。
【0118】
本発明のトナーは、着色剤、離型剤以外にトナー用材料として種々の機能を付与することのできる材料が加えられたものであってもよい。具体的には荷電制御剤等が挙げられる。これらの成分は、前述の融着段階で樹脂粒子および着色剤粒子と同時に添加し、トナー中に包含する方法、樹脂粒子自体に添加する方法等種々の方法で添加することができる。
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、かつ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第四級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0119】
本発明のトナーには、流動性、帯電性の改良およびクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外部添加剤を添加して使用することができる。これら外部添加剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機微粒子、有機微粒子および滑剤を使用することができるが、平均一次粒子径30〜500nmの無機微粒子よりなる外部添加剤を用いることが好ましい。
【0120】
本発明のトナーは、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られる、いわゆる会合法トナーであって、特定の圧縮強度および圧縮強度の標準偏差を有するものであることから、優れた画像形成性と共に高い強靱性が得られ、これにより、トナー担持体およびトナー層規制部材による摩擦帯電作用によってトナーに対して必要とされる帯電量を付与する工程において、画像形成装置を構成する構成要素に、トナーが粉砕あるいは欠けることに起因するトナー汚れが付着することを抑制することができるため、高い品質の画質を長期間にわたって得ることができる。
従って、本発明のトナーによれば、非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることができる。
【0121】
そして、特定の特性を有するトナーを得るための手法は特に限定されるものではないが、その製造プロセスにおいて、例えば下記(1)〜(3)の制御を行うことによって目的のトナーを好適に得ることができる。
(1)重合工程において、得られる樹脂粒子の構造を、三段重合以上の多段重合法によって制御する。
(2)重合工程において三段重合以上の多段重合法によって樹脂粒子を得る場合には、中心部から表層に向かうに従って各層を構成する樹脂の分子量が小さくなるよう制御する。
(3)塩析/融着法による会合処理を行った後に、会合処理によって得られた会合粒子を撹拌処理する熟成処理に要する時間および熟成処理における温度条件の少なくとも一方を制御する。
更に、圧縮強度を高くするためにトナーを構成する樹脂の分子量を高くする方法もあるが、その場合には、定着性が低下する問題があるため、得られた画像の定着強度が不十分であったり、画像形成支持体上に形成された画像が他の画像形成支持体と擦れあったときにトナーの移行に伴う汚れが発生し、結果として高い画質を確保することが困難となる。
【0122】
以上のようなトナーは、非磁性一成分現像剤として、特にカラー画像を形成するためのトナーとして好適に使用することができる。
非磁性一成分現像剤を用いた画像形成方法によれば、トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーにより静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像し、その後、現像することによって可視化された静電潜像担持体表面のトナー像を構成するトナーを、例えば紙などの画像形成支持体(以下、「記録部材」ともいう。)に転写し、転写されたトナーを熱定着することによって記録部材上に可視画像が形成される。
【0123】
ここに、イエロートナー(Y)、マゼンタトナー(M)、シアントナー(C)およびブラックトナー(K)を用いてなるフルカラー画像を形成する非磁性一成分フルカラー用トナーとしては、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であるという特性と共に、個数平均粒径が3〜9μm、平均円形度が0.955〜0.990、円形度の標準偏差が0.040以下であるという特性を有するものが好ましい形態として挙げられる。
【0124】
図1は、本発明において使用する画像形成装置の構成の一例を示す説明用概略図である。
この画像形成装置は、図1において時計方向(矢印方向)に回転する感光体ドラムよりなる静電潜像担持体(以下、単に「像担持体」ともいう。)10と、この像担持体10の表面を所定の電位に均一に帯電するための帯電ブラシ11と、一様に帯電した像担持体10に対して形成すべき画像情報に基づいて、例えばレーザーダイオード、ポリゴンミラーおよびfθ光学素子を内蔵してなるものであって、レーザービームによって走査露光を行うことにより当該像担持体10のその表面に静電荷像を形成するレーザー走査光学系20と、像担持体10の表面に形成された静電荷像を現像してトナー像を形成する現像装置30と、像担持体10に形成されたトナー像が一次転写ローラ41の押圧作用によって一次転写される無端状の中間転写ベルト40と、この中間転写ベルト40上に一次転写された一次転写トナー像を、当該中間転写ベルト40における支持ローラ42によって支持される部分において、例えば紙などの記録部材Sに、その押圧作用によって転写させる二次転写ローラ43と、その内部にハロゲンヒーターが設けられたテンションローラよりなる加熱ローラ71、駆動ローラよりなる定着ローラ74に張架された定着ベルト73および定着ベルト73を介して定着ローラ74と圧接する加圧ローラ75を有し、記録部材Sの表面に転写されたトナー像を定着させる定着装置70とを備えてなる。
【0125】
図1において、12は像担持体10上に残留したトナーを掻き落すクリーニング手段、50は中間転写ベルト40上に残留したトナーを掻き落すクリーニング手段、60は記録部材Sを中間転写ベルトに導く給紙手段、66は二次転写トナー像が形成された記録部材Sを定着装置70に向かって搬送する搬送手段、80はトナー像が定着された記録部材Sを排出口に向かって搬送する垂直搬送路である。
給紙手段60は、記録部材Sを収容させる給紙トレイ61と、この給紙トレイ61に収容された記録部材Sを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62と、中間転写ベルト40上に一次転写トナー像が形成されるのと同期して給紙された記録部材Sを中間転写ベルト40と二次転写ローラ43との間に送るタイミングローラ63とにより構成されている。
【0126】
現像装置30は、静電潜像が形成された像担持体10に、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの各トナー(非磁性一成分現像剤)を供給してフルカラーの現像を行うフルカラー現像装置であって、支軸33の周囲に各色彩のトナーを収容した4つの色別の現像器31C(シアン用)、31M(マゼンタ用)、31Y(イエロー用)、31K(ブラック用)が設けられており、支軸33を中心として回転することによって各現像器31C、31M、31Y、31Kが像担持体10と対向する位置に導かれる構成を有するものである。
【0127】
以下、現像装置30を構成する現像器31C、31M、31Y、31Kについて、図2を用いて説明する。これらの現像器31C、31M、31Y、31Kは、いずれも同様の構成を有するものである。
図2は、図1の画像形成装置における現像装置における現像器の構成を示す説明用断面図である。図2においては、現像器が簡略化されて示されている。
現像器31は、現像装置30の構成要素およびトナーtを収容する現像器本体34と、像担持体10と所要間隔dを介して対向するように配置されるトナー担持体35と、トナー担持体35に対してトナーを供給するための送り部材36と、トナー担持体35の表面に担持されて搬送されるトナー量を規制すると共に当該トナー担持体35に担持されて搬送されるトナーを摩擦帯電させる作用を有するトナー層規制部材(以下、単に「規制部材」ともいう。)37と、現像処理後のトナー担持体35の表面に残留しているトナーを除電するための除電部材38と、現像バイアス電源39を備えている。
【0128】
現像器31においては、トナー担持体35が回転する共に、現像器本体34内に収容されているトナーが送り部材36によってトナー担持体35に対して供給されると共に、この状態のトナー担持体35の表面に、規制部材37が圧接されることにより、トナー担持体35の表面において担持されて搬送されるトナーの量が規制されると共にこのトナーが摩擦帯電される。
【0129】
次いで、摩擦帯電によって必要な帯電量が付与されてトナー担持体35に担持されて搬送されたトナーが所要間隔dを介して像担持体10と対向する現像領域に導かれると、現像バイアス電源39によって交番電圧が印加されることによってトナー担持体35と像担持体10との問に生じる交番電界の作用により、トナー担持体35の表面に担持されているトナーが像担持体10との間において飛翔し、このトナーによって像担持体10における静電潜像が現像される。
【0130】
また、現像処理を行った後にトナー担持体35の表面に残留しているトナーは、除電部材38に接触することにより除電されて当該トナー担持体35の表面から離脱され、現像器本体34内に戻される。
【0131】
そして、トナー担持体35は、その表面の算術平均粗さRaが0.8〜2.5μmであり、かつRzが0.5〜15.0であるものを用いることが好ましい。
【0132】
「Rz」とは、JIS−B0601−1982に記載の方法に準じて測定されるもので、10点平均粗さであって、下記の式で算出される。すなわち、図3および図4を参照して説明すると、粗さ曲線から基準長さだけの部分について平均線に平行、かつ、粗さ曲線を横切らない直線から縦倍率の方向に測定した最高から5番目までの山頂の標高の平均差と最深から5番目までの谷底の標高の平均値との差をμmで表したものである。
なお、ここで「粗さ曲線」とは、基準長さの断面曲線(測定物を切断したときに、その切り口に現れる輪郭)から0.8mmの波長より長い表面うねり成分をカットオフした曲線を示す。「基準長さ」とは、断面曲線の一定の長さを抜き取った部分の長さを示す。本発明においては2mmの長さを基準長さとした。「平均線」とは、粗さ曲線の抜き取り部分での被測定面の幾何学的形状を持つ曲線で、かつ、その線から粗さ曲線までの偏差の二乗和が最小となるように設定した線を示す。「山頂」とは、粗さ曲線の山における最も高い標高のところを示す。「谷底」とは、粗さ曲線の谷における最も低い標高のところを示す。
【0133】
【数2】
Figure 2004109601
【0134】
Rzを特定の範囲に調整する方法としては、その大きさを制御するためのフィラーを、例えば後述する表面層用塗液に添加する方法を挙げることができる。フィラーとしては、例えば酸化チタン、シリカなどの無機微粒子やポリメチルメタクリレート、ナイロンなどの樹脂微粒子を使用することができる。このフィラーの大きさによりトナー担持体表面のRzを種々に制御することができる。また、Rzを大きくするためにはフィラーの添加量を多くする方法でもよい。
【0135】
トナー担持体35における算術平均粗さRaが2.5μmを超える場合には、トナー担持体35によるトナーの取り込み量が多く、トナー層規制部材による規制作用が行われる規制部での帯電性が小さくなり、帯電不良によるカブリが発生するおそれがある。一方、トナー担持体35の表面の算術平均粗さRaが0.8μm未満である場合には、トナー担持体35によるトナーの取り込み量が少なくなり、画像ムラ、追随不良が発生しやすくなるおそれがある。
【0136】
トナー担持体35におけるRzが5.0未満である場合には、現像工程における画像リークと濃度ムラに対するラチチュードが狭くなるおそれがある。一方、トナー担持体35におけるRzが15.0を超える場合には、現像工程における画像リークと濃度ムラに対するラチチュードが広くなるが、高圧電源容量を大きくする必要があるためコストアップになるというおそれがある。
【0137】
また、トナー担持体35においては、金属ローラからなる導電性基体35aの表面に、弾性層35bと、中間層35cと、表面層35dとがこの順に積層されてなる構成を有するものであって、弾性層35bの体積抵抗値σ1と、中間層35cの体積抵抗値σ2と、表面層35dの体積抵抗値σ3とがσ2≦σ1≦σ3の条件を満たしていることが好ましい。
【0138】
トナー担持体35を構成する弾性層35b、中間層35cおよび表面層35dの体積抵抗値が特定の条件を満たすことにより、弾性層の体積抵抗値σ1にばらつきが存在していても、体積抵抗値σ1より小さい体積抵抗値を有する中間層35cによってこのばらつきが緩和され、さらに体積抵抗値σ1より大きな体積抵抗値を有する表面層35dによって、トナー担持体35全体として適当な体積抵抗値を有することとなり、これにより、トナー担持体35と像担持体10との問に作用する交番電界にむらが発生することを抑制することができる。
また、非磁性一成分現像剤として、例えば個数平均粒径3〜9μmの小粒径のトナーを用いた場合においても、濃度むらなどの発生が抑制された良好な画像を得ることができる。
【0139】
弾性層35bとしては、例えば、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、熱可塑性エラストマー等からなる弾性材料に、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チタンブラック、金属酸化物の微粒子等の導電剤を付与させたものを用いることができる。
【0140】
弾性層35bは、その体積抵抗値σ1が1×104 〜1×106 Ω・mであることが好ましい。
体積抵抗値σ1が過小である場合には、弾性層の成形性が悪くなるおそれがあり、一方、体積抵抗値σ1が過大である場合には、弾性層における体積抵抗値のむらが大きくなるおそれがある。
また、弾性層35bの厚さは0.3〜1.5mm、好ましくは0.5〜1.0mmであり、弾性層35bの硬度は、JIS−A硬度で5〜60°、好ましくは10〜50°である。
【0141】
中間層35cとしては、例えば、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂等に、上記の弾性層35bの場合と同様の導電剤を付与させたものを用いることができる。
【0142】
中問層35cは、その体積抵抗値σ2が1 ×104 Ω・m以下であることが好ましく、中問層35cの体積抵抗値σ2がこの範囲内にあることにより、弾性層35bの体積抵抗値σ1を特定の範囲内のものとすることができる。
中間層の厚さは5〜30μm、好ましくは10〜25μmである。
【0143】
表面層35dとしては、例えば、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂等に、上記の弾性層35bの場合と同様の導電剤を付与させたものを用いることができる。
【0144】
表面層35dは、その体積抵抗値σ3が1×106 〜1×1012Ω・mであることが好ましい。
体積抵抗値σ3が過小である場合には、トナー担持体35と像担持体10との間に交番電界を作用させて現像を行う際にリークが発生しやすくなるおそれがあり、一方、体積低抗値σ3が過大である場合には、トナー担持体35と像担持体10との間に作用する交番電界の強度が弱くなって、トナーが像担持体10の画像部分に充分に供給されなくなるおそれがある。
また、表面層35dの厚さは5〜40μm、好ましくは10〜30μmである。
【0145】
以上のような構成を有するトナー担持体35は、例えば導電性基体35aを弾性層形成用金型内にセットし、当該金型内における導電性基体35aの外周に弾性層用塗液を注入して硬化させて当該金型を取り外すことによって導電性基体35aの外周面上に弾性層35bを形成し、形成された弾性層35bの表面上に中間層用塗液を塗布して乾燥させて中間層35cを形し、更に、この中間層35cの表面上に表面層用塗液を塗布して乾燥させて表面層35dを形成する手法によって、導電性基体35aの表面に、弾性層35b、中間層35cおよび表面層35dがこの順に積層されたトナー担持体35を製造することができる。
【0146】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0147】
〔樹脂粒子の調製例1〕
(1)核粒子の形成(第1段重合):
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000mlのセパラブルフラスコに、上記式(a)で表されるアニオン系界面活性剤(以下、「アニオン系界面活性剤(1)」ともいう。)7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下に230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫酸カリウム:KPS)9.2gをイオン交換水200gに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした後、スチレン70.1g、n−ブチルアクリレート19.9g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を75℃で2時間にわたり加熱・撹拌することにより、重合反応(第1段重合に係る反応)を行い、高分子樹脂よりなる樹脂粒子の分散液(以下、「ラテックス(1H)」ともいう。)を調製した。
【0148】
(2)中間層の形成(第2段重合):
撹拌装置を取り付けたフラスコにて、上記式(W19)で表される化合物(以下、「例示化合物(W19)」という。)98.0gを、スチレン105.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタクリル酸6.2gおよびn−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に添加し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
一方、撹拌装置を取り付けたフラスコに、アニオン系界面活性剤(1)1.6gをイオン交換水2700mlに溶解させた界面活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、内温を98℃に昇温させ、第1段重合によって得られたラテックス(1H)を、固形分換算で28g添加した。
【0149】
次いで、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により、前記ラテックス(1H)を含有する界面活性剤溶液中に、前記単量体溶液を8時間かけて混合分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子(油滴)が分散された乳化液を調製した。
次いで、この分散液(乳化液)に、重合開始剤(KPS)5.1gをイオン交換水240mlに溶解させた開始剤溶液と、イオン交換水750mlとを添加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱・撹拌することにより重合反応(第2段重合に係る反応)を行い、高分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が例示化合物(W19)を含有する中間分子量樹脂により被覆されてなる構造の複合樹脂粒子の分散液(以下、「ラテックス(1HM)」ともいう。)を調製した。
なお、得られたラテックス(1HM)を乾燥し、当該ラテックス(1HM)を構成する粒子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、複合樹脂粒子の他に、例示化合物(W19)を主成分とする粒子(粒子径400〜1000nm)が確認された。
【0150】
(3)外層の形成(第3段重合):
得られたラテックス(1HM)の全量が仕込まれた撹拌装置を取り付けたフラスコに、重合開始剤(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を80℃に保った状態で、スチレン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタクリル酸15.3gおよびn−オクチル−3−メルカプトプロピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1時間かけて滴下し、この系を80℃で2時間にわたり加熱・撹拌することによって重合反応(第3段重合に係る反応)を行い、その後、この系を28℃まで冷却することにより、高分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が中間分子量樹脂により被覆されてなり、更に、当該中間分子量樹脂よりなる中間層の表面が低分子量樹脂により被覆されてなる構造の複合樹脂粒子の分散液ラテックス(以下、「ラテックス(1HML)」ともいう。)を調製した。
得られたラテックス(1HML)を構成する複合樹脂粒子は、その重量平均粒子径が122nmのものであり、また、当該複合樹脂粒子を構成する樹脂が138,000、80,000および13,000と3つのピーク分子量を有するものであることが確認された。
【0151】
〔樹脂粒子の調製例2〕
樹脂粒子の調整例1において、核粒子を形成する工程におけるアニオン系界面活性剤(1)7.08gに代えてドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム(SDS;アニオン系界面活性剤)7.08g用いたこと以外は樹脂粒子の調整例1と同様にして核粒子、中間層および外層により構成される複合樹脂粒子の分散液ラテックス(以下、「ラテックス(2HML)」ともいう。)を調製した。
得られたラテックス(2HML)を構成する複合樹脂粒子は、その重量平均粒子径が110nmのものであり、また、当該複合樹脂粒子を構成する樹脂が138,000、80,000および12,000と3つのピーク分子量を有するものであることが確認された。
【0152】
〔着色剤分散液の調製例1〕
アニオン系界面活性剤(1)59.0gをイオン交換水1600mlに撹拌溶解した。この溶液を撹拌しながら、着色剤としてカーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420.0gを徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クレアミックス」(エム・テクニック(株)製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(1)」という。)を調製した。
得られた着色剤分散液(1)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒子径で89nmであった。
【0153】
〔着色剤分散液の調製例2〕
着色剤分散液の調製例1において、カーボンブラック420.0gに代えて顔料「C.I.ピグメントイエロー185」420.0gを用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(2)」という。)を調製した。
得られた着色剤分散液(2)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒子径で89nmであった。
【0154】
〔着色剤分散液の調製例3〕
着色剤分散液の調製例1において、カーボンブラック420.0gに代えてキナクリドン系マゼンタ顔料「C.I.ピグメントレッド122」420.0gを用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(3)」という。)を調製した。
得られた着色剤分散液(3)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒子径で89nmであった。
【0155】
〔着色剤分散液の調製例4〕
着色剤分散液の調製例1において、カーボンブラック420.0gに代えてフタロシアニン系シアン顔料「C.I.ピグメントブルー15:3」420.0gを用いたこと以外は着色剤分散液の調製例1と同様にして着色剤粒子の分散液(以下、「着色剤分散液(4)」という。)を調製した。
得られた着色剤分散液(4)における着色剤粒子の粒子径を、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、重量平均粒子径で89nmであった。
【0156】
〔着色粒子の製造例K1〕
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)と、イオン交換水900gと、着色剤分散液(1)166gとを仕込み、内温を30℃に調整した後、この分散液混合溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム・6水和物12.1gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後に昇温を開始し、この会合系を10分間かけて90℃まで昇温した。
【0157】
その状態で「コールターカウンターTA−II」にて会合粒子の粒径を測定し、個数平均粒径が5.2μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4gをイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を添加して粒子成長を停止させ、さらに、液温度95℃の温度にて10時間にわたり加熱撹拌することにより、融着を継続させて熟成処理を行った後、この系を30℃まで冷却し、塩酸を添加してpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。
生成した粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、その後、40℃の温風で乾燥して着色粒子(以下、「着色粒子(K1)」ともいう。)を得た。
【0158】
〔着色粒子の製造例K2〕
着色粒子の製造例K1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(2HML)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを11.0に調製し、個数平均粒径が5.5μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(K2)」ともいう。)を得た。
【0159】
〔着色粒子の製造例K3〜K5〕
着色粒子の製造例K1において、各々、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(K3)〜(K5)」ともいう。)を得た。
【0160】
〔着色粒子の製造例K6〕
着色粒子の製造例K1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(1HM)420.7g(固形分換算)を用い、個数平均粒径が5.4μmとなった時点で粒子成長を停止させ、また、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(K6)」ともいう。)を得た。
【0161】
〔着色粒子の製造例Y1〕
着色粒子の製造例K1において、着色剤分散液(1)166gに代えて着色剤分散液(2)166gを用い、個数平均粒径が5.5μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(Y1)」ともいう。)を得た。
【0162】
〔着色粒子の製造例Y2〕
着色粒子の製造例Y1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(2HML)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを9.0に調製し、個数平均粒径が5.4μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例Y1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(Y2)」ともいう。)を得た。
【0163】
〔着色粒子の製造例Y3〜Y5〕
着色粒子の製造例Y1において、各々、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例Y1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(Y3)〜(Y5)」ともいう。)を得た。
【0164】
〔着色粒子の製造例Y6〕
着色粒子の製造例Y1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(1HM)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを11.0に調製し、個数平均粒径が5.6μmとなった時点で粒子成長を停止させ、また、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例Y1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(Y6)」ともいう。)を得た。
【0165】
〔着色粒子の製造例M1〕
着色粒子の製造例K1において、着色剤分散液(1)166gに代えて着色剤分散液(3)166gを用い、個数平均粒径が5.5μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(M1)」ともいう。)を得た。
【0166】
〔着色粒子の製造例M2〕
着色粒子の製造例M1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(2HML)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを9.0に調製し、個数平均粒径が5.4μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例M1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(M2)」ともいう。)を得た。
【0167】
〔着色粒子の製造例M3〜M5〕
着色粒子の製造例M1において、各々、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例M1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(M3)〜(M5)」ともいう。)を得た。
【0168】
〔着色粒子の製造例M6〕
着色粒子の製造例M1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(1HM)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを11.0に調製し、個数平均粒径が5.6μmとなった時点で粒子成長を停止させ、また、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例M1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(M6)」ともいう。)を得た。
【0169】
〔着色粒子の製造例C1〕
着色粒子の製造例K1において、着色剤分散液(1)166gに代えて着色剤分散液(4)166gを用い、個数平均粒径が5.5μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例K1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(C1)」ともいう。)を得た。
【0170】
〔着色粒子の製造例C2〕
着色粒子の製造例C1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(2HML)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを9.0に調製し、個数平均粒径が5.4μmとなった時点で粒子成長を停止させたこと以外は着色粒子の製造例C1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(C2)」ともいう。)を得た。
【0171】
〔着色粒子の製造例C3〜C5〕
着色粒子の製造例C1において、各々、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例C1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(C3)〜(C5)」ともいう。)を得た。
【0172】
〔着色粒子の製造例C6〕
着色粒子の製造例C1において、ラテックス(1HML)420.7g(固形分換算)に代えてラテックス(1HM)420.7g(固形分換算)を用い、分散液混合溶液のpHを11.0に調製し、個数平均粒径が5.6μmとなった時点で粒子成長を停止させ、また、熟成処理における液温度および加熱撹拌時間を表1に示す条件とした以外は着色粒子の製造例C1と同様にして着色粒子(以下、「着色粒子(C6)」ともいう。)を得た。
【0173】
【表1】
Figure 2004109601
【0174】
〔トナーの製造例〕
着色粒子(K1)〜着色粒子(C6)100質量部の各々に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径が12nm)1.0質量部と、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径が25nm)1.2質量部とを添加し、ヘンシェルミキサーを用いて、混合することにより、トナー(K1)〜(K6)、トナー(Y1)〜(Y6)、トナー(M1)〜(M6)およびトナー(C1)〜(C6)を得た。
なお、これらのトナーを構成するトナー粒子について、外部添加剤の添加によっては、その形状および粒径は変化しなかった。
【0175】
〔トナーの圧縮強度および平均円形度〕
得られたトナーの各々について、下記の手法によって圧縮強度およびその標準偏差を測定した。また、フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」(東亜医用電子(株)製)を用い、500個のトナー粒子の形状係数に基づく平均円形度およびその標準偏差を測定した。結果を表2に示す。
【0176】
(圧縮強度およびその標準偏差の測定)
微小圧縮試験機(島津製作所社製)を用い、温度21℃、相対湿度50%RHの測定環境下において、50μmの平面圧子によって最大試験荷重9.8mN、負荷速度0.89mN/secの測定条件で個数平均粒径が±20%の範囲内にある任意のトナー粒子10個の微小圧縮強度を各々測定し、この測定値のうちの最も大きい2個の測定値および最も小さい2個の測定値を除いた合計6個の測定値の算術平均値を圧縮強度として算出し、更に、圧縮強度の標準偏差を算出した。
【0177】
【表2】
Figure 2004109601
【0178】
〔トナー担持体の作製例1〕
導電性基体として、外径が14mmのアルミニウム製ローラを用意し、このアルミニウム製ローラを弾性層形成用金型内にセットし、当該金型内におけるアルミニウム製ローラの外周に下記弾性層用塗液を注入して120℃で5分間加熱して硬化させ、更に当該金型を外した状態で150℃で1時間加熱することによって得られた複合体の表面をトラバース型円筒研磨機を用いて研磨し、アルミニウム製ローラの外周に厚み1mmの弾性層を形成した。
そして、アルミニウム製ローラの外周に形成された弾性層をシランカップリング剤によって表面処理した後、この弾性層の表面上に下記中間層用塗液をスプレーで塗布することによって形成された塗布膜を乾燥させることにより、弾性層の表面上に厚み10μmの中間層を形成した。
更に、アルミニウム製ローラの外周において弾性層の表面に形成された中間層の表面上に下記表面層用塗液をスプレーで塗布することによって形成された塗布膜を乾燥させることにより、中間層の表面上に厚み18μmの表面層を形成し、これにより、導電性基体の表面に、厚さ1mmの弾性層と、厚さ10μmの中間層と、厚さ18μmの表面層とがこの順に積層されたトナー担持体(以下、「トナー担持体(1)」ともいう。)を作製した。
【0179】
(弾性層用塗液の調製)
液状シリコーンゴム「KE−1935」(信越化学工業社製)のA液およびB液を各々50質量部と、導電性カーボンブラック「#3030」(三菱化学社製)8質量部とを、撹拌・脱泡装置「ハイブリットミキサーH」(キーエンス社製)により3分間混合して脱泡することにより弾性層用塗液を調製した。
【0180】
(中間層用塗液の調製)
溶剤としてのトルエン100質量部に、スチレン−ブタジェンエラストマー「AR−S39948A」(アロン化成社製)5質量部を溶解させることによって得られた溶液に、導電性カーボンブラック「ケッチェンプラック」(ライオンアクゾ社製)0.2質量部と、導電性カーポンブラック「Printe XE2」(デグサ社製)0.3質量部とを加え、得られた混合液を撹拌・脱泡装置「ハイブリットミキサーH」(キーエンス社製)で均一に分散させることによって中間層用塗液を調製した。
【0181】
(表面層用塗液の調製)
固形分が35重量%のポリウレタン樹脂エマルジョン「YODOSOLRX−7」(日本エヌ・エス・シー社製)100質量部と、導電性カーボンブラック「Valcan XC−7](キャボット社製)0.35質量部と、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア470」(富士シリシア化学社製)3.5質量部と、平均粒径10μmのポリメチルメタクリレート粒子「エポスターMA−1010」(日本触媒社製)8質量%とを添加し、撹拌・脱泡装置「ハイブリットミキサーH」(キーエンス社製)により3分間混合して脱泡し、表面層用塗液を調製した。
【0182】
得られたトナー担持体(1)を構成する各層の体積抵抗値およびトナー担持体の算術平均粗さを下記の手法によって求め、併せてRzを測定した。結果を表3に示す。
【0183】
(各層の体積抵抗値の測定)
弾性層および表面層の体積抵抗値については、各々、アルミニウム製のローラの表面にトナー担持体の作製例1における手法と同様の手法によって測定対象層(弾性層または表面層)を形成し、この測定対象層に対してローラ状の金属電極を押しつけて100Vの電圧を印加させることによって体積抵抗値を測定した。また、中間層の体積抵抗値については、アルミニウム製のローラの表面にトナー担持体の作製例1における手法と同様の手法によって測定対象層(中間層)を形成し、この測定対象層に対してローラ状の金属電極を押しつけて10Vの電圧を印加させることによって体積抵抗値を測定した。
【0184】
(算術平均粗さの測定)
表面粗さ測定計「サーフコム1400A」(東京精密社製)を用い、スキャン速度0.3mm/s、カットオフ0.8mm、測定長4mm、測定圧0.7mm/Nの測定条件でトナー担持体(1)における算術平均粗さを測定した。
【0185】
〔トナー担持体の作製例2〕
トナー担持体の作製例1において、表面層用塗液を調製する際に、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア470」(富士シリシア化学社製)3.5質量部に代えて、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア380」(富士シリシア化学社製)3.5質量部を用い、また、平均粒径10μmのポリメチルメタクリレート粒子「エポスターMA−1010」(日本触媒社製)の添加量を12質量%としたこと以外はトナー担持体の作製例1と同様にしてトナー担持体(以下、「トナー担持体(2)」ともいう。)を作製した。
得られたトナー担持体(2)を構成する各層の体積抵抗値およびトナー担持体の算術平均粗さをトナー担持体の作製例1と同様の手法によって求め、またRzを測定した。結果を表3に示す。
【0186】
〔トナー担持体の作製例3〕
トナー担持体の作製例1において、表面層用塗液を調製する際に、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア470」(富士シリシア化学社製)3.5質量部に代えて、粗さ付与粒子「メチルシリコーンMSP−150」(日興ファインプロダクツ社製)5.0質量部を用い、また、平均粒径10μmのポリメチルメタクリレート粒子「エポスターMA−1010」(日本触媒社製)の添加量を14質量%としたこと以外はトナー担持体の作製例1と同様にしてトナー担持体(以下、「トナー担持体(3)」ともいう。)を作製した。
得られたトナー担持体(3)を構成する各層の体積抵抗値およびトナー担持体の算術平均粗さをトナー担持体の作製例1と同様の手法によって求め、またRzを測定した。結果を表3に示す。
【0187】
〔トナー担持体の作製例4〕
トナー担持体の作製例1において、表面層用塗液を調製する際に、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア470」(富士シリシア化学社製)3.5質量部に代えて、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア#440」(富士シリシア化学社製)4.0質量部を用い、また、平均粒径10μmのポリメチルメタクリレート粒子「エポスターMA−1010」(日本触媒社製)の添加量を4質量%としたこと以外はトナー担持体の作製例1と同様にしてトナー担持体(以下、「トナー担持体(4)」ともいう。)を作製した。
得られたトナー担持体(4)を構成する各層の体積抵抗値およびトナー担持体の算術平均粗さをトナー担持体の作製例1と同様の手法によって求め、またRzを測定した。結果を表3に示す。
【0188】
〔トナー担持体の作製例5〕
トナー担持体の作製例1において、表面層用塗液を調製する際に、粗さ付与粒子「シリカサイロフェア470」(富士シリシア化学社製)3.5質量部に代えて、粗さ付与粒子「アクリル微粒子EAX−20」(積水化成品工業社製)6質量部を用い、また、平均粒径10μmのポリメチルメタクリレート粒子「エポスターMA−1010」(日本触媒社製)の添加量を12質量%としたこと以外はトナー担持体の作製例1と同様にしてトナー担持体(以下、「トナー担持体(5)」ともいう。)を作製した。
得られたトナー担持体(5)を構成する各層の体積抵抗値およびトナー担持体の算術平均粗さをトナー担持体の作製例1と同様の手法によって求め、またRzを測定した。結果を表3に示す。
【0189】
【表3】
Figure 2004109601
【0190】
〔実写テスト1〜12〕
各々、表4および表5に示すトナーを非磁性一成分現像剤として用い、図1の構成を有し、表4および表5に示すトナー担持体を備えてなる現像装置が設けられた画像形成装置を用いて温度20℃、相対湿度50%RHの常温常湿度環境下において、画素率が30%のフルカラー画像を連続して3万枚形成し、形成された3万枚目の画像について、目視にて画像欠陥の有無を確認すると共に、マクベス反射濃度計「RD−918」により定着画像の印字のされてない白地部分の任意の20ヶ所の絶対画像濃度を測定して平均値を算出し、この平均値と、画像形成処理に供する前の転写紙における任意の20ヶ所の絶対画像濃度を測定した平均値との差をカブリ濃度として求めた。結果を表4および表5に示す。
【0191】
【表4】
Figure 2004109601
【0192】
【表5】
Figure 2004109601
【0193】
以上の結果から、実写テスト(1)〜(6)においては、用いた現像剤が特定のトナーよりなるものであると共に、用いたトナー担持体が特定ものであることから、非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることができることが確認された。
【0194】
【発明の効果】
本発明のトナーは、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られるトナーであって、特定の圧縮強度および圧縮強度の標準偏差を有するものであることから、優れた画像形成性と共に高い強靱性が得られ、トナー担持体およびトナー層規制部材による摩擦帯電作用によって弊害を伴うことなくトナーに対して必要とされる帯電量を付与することができるため、高い品質の画質を長期間にわたって得ることができる。
従って、本発明のトナーによれば、非磁性一成分現像方式により、安定して高い品質を有する画像を得ることができる。
また、本発明の非磁性一成分フルカラー用トナーは、上記の特性と共に、特定の個数平均粒径、平均円形度およびその標準偏差を有するものであることから、非磁性一成分現像方式により、一層安定して高い画質のフルカラー画像を得ることができる。
【0195】
本発明の画像形成方法は、上記のトナーを非磁性一成分現像剤として用いるため、安定して高い画質の画像を得ることができる。
また、本発明の画像形成方法においては、トナー担持体として特定の構成を有するものを用いることにより、非磁性一成分現像方式により、一層安定して高い画質の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用する画像形成装置の構成に一例を示す説明用概略図である。
【図2】図1の画像形成装置における現像装置における現像器の構成を示す説明用断面図である。
【図3】トナー担持体の部分的な断面曲線を表した説明図である。
【図4】Rzを説明するための説明図である。
【符号の説明】
10  静電荷潜像担持体
11  帯電ブラシ
12  クリーニング手段
20  レーザー走査光学系
30  現像装置
31C、31M、31Y、31K  現像器
33  支軸
34  現像器本体
35  トナー担持体
35a  導電性基体
35b  弾性層
35c  中間層
35d  表面層
36  送り部材
37  トナー層規制部材
38  除電部材
39  現像バイアス電源
40  中間転写ベルト
41  一次転写ローラ
42  支持ローラ
43  二次転写ローラ
50  クリーニング手段
60  給紙手段
61  給紙トレイ
62  給紙ローラ
63  タイミングローラ
66  搬送手段
70  定着装置
71  加熱ローラ
73  定着ベルト
74  定着ローラ
75  加圧ローラ
80  垂直搬送路

Claims (4)

  1. 樹脂と着色剤とを含有してなるトナーにおいて、
    樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とするトナー。
  2. イエロートナー(Y)、マゼンタトナー(M)、シアントナー(C)およびブラックトナー(K)を用い、各々のトナーを担持して搬送するトナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法に用いられる非磁性一成分フルカラー用トナーにおいて、
    前記トナーが、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、個数平均粒径が3〜9μm、平均円形度が0.955〜0.990、円形度の標準偏差が0.040以下であり、かつ圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とする非磁性一成分フルカラー用トナー。
  3. トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法において、
    前記トナーが、樹脂と着色剤とを含有してなるトナーであって、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であることを特徴とする画像形成方法。
  4. トナー担持体の表面におけるトナー量を規制するトナー層規制部材が圧接されたトナー担持体によって担持されて搬送されるトナーによって静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を非磁性一成分現像方式によって現像する画像形成方法において、
    前記トナーが、樹脂粒子と、着色剤粒子とを水系媒体中において塩析/融着させる工程を経ることによって得られ、個数平均粒径が3〜9μm、平均円形度が0.955〜0.990、円形度の標準偏差が0.040以下であり、かつ圧縮強度が14〜20であり、その標準偏差が1未満であり、
    前記トナー担持体として、その表面算術粗さRaが0.8〜2.5μmであり、Rzが5.0〜15.0であるものを用いることを特徴とする画像形成方法。
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