JP2004108859A - 生化学解析用ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】生化学解析用ユニットを、検出限界を低下させることなく、S/N比の高い検出を行うことが可能なものとする。
【解決手段】放射線および/または光を減衰させる性質を有する材料によって形成された複数の孔3を有する基板2と、複数の孔3の内部に充填され、吸着性領域4を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニット1の、吸着性領域4を形成している多孔性の吸着性材料の孔径を1〜10μmとする。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、標識レセプタまたは標識リガンドを検出するための生化学解析用ユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、組織からmRNA画分を抽出し、これをアガロースゲル電気泳動にかけて泳動されたRNAをブロット法でニトロセルロース膜などに転移させた後、RNAを膜に固定し、これに放射線で標識した相補的なDNAプローブをハイブリダイズさせ、X線フィルムに照射してオートラジオグラフィを行うノーザンブロット法や、mRNA画分を電気泳動することなく、そのままニトロセルロース膜などに滴下し、DNAプローブをハイブリダイズさせてmRNA量を測定するドットブロットハイブリダイゼーション、また、組織から染色体DNAを抽出し、これを制限酵素で切断後、アガロースゲル電気泳動にかけ、泳動されたDNA断片をニトロセルロース膜などに転移させた後、固定し、これに放射線で標識した相補的なDNAプローブをハイブリダイズさせ、X線フィルムに照射してオートラジオグラフィを行うサザンブロット法等が、種々の病気に関連した遺伝子異常を解析するための方法として広く知られている。
【0003】
また、スライドガラス板やメンブレンフィルタなどを用いたガラスアレイやメンブレンアレイの担体表面上の異なる位置に、リガンドまたはレセプタ(ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成、特性などが既知の物質)を含む溶液を滴下して多数のスポット状領域を形成し、放射線標識物質、蛍光標識物質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質などによって標識された標識レセプタまたは標識リガンド(ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、DNA、mRNAなどの抽出、単離などによって生体から採取された、あるいは、採取された後に化学的処理が施された物質であって、上記標識物質などによって標識された物質)を、スポット状領域に含まれているリガンドまたはレセプタにハイブリダイズ等させてリガンドまたはレセプタと特異的に結合させ、多数のスポット状領域に選択的に含まれている放射性標識物質によって蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層を露光し、露光された輝尽性蛍光体層を励起光によって走査して、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的に検出、あるいは、多数のスポット状領域を励起光によって走査して多数のスポット状領域に選択的に含まれている蛍光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的に検出、あるいは、多数のスポット状領城に選択的に含まれている標識物質を化学発光基質と接触させて、標識物質から放出される化学発光を光電的に検出する生化学解析システムが開発されている。
【0004】
この解析システムによれば、メンブレンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、数多くのリガンドまたはレセプタのスポットを高密度に形成し、蛍光標識物質等によって標識されたレセプタまたはリガンドをハイブリダイズさせること等によって、短時間で生体由来の物質を解析することが可能になるという利点がある。
【0005】
これらの解析システムにおいても、充分な精度で検出できることはもちろん、検出限界の向上や再現性が要求されている。しかし、ガラスアレイに固定したリガンドまたはレセプタで蛍光標識レセプタまたは蛍光標識リガンドを検出する解析システムは、検出感度が低いために発現解析に必要な標識レセプタまたは標識リガンドを大量に必要とする。また、ガラスアレイ上に固定化できるリガンドまたはレセプタの量が少ない上、解析操作の工程でアレイ上に固定化されたリガンドまたはレセプタが剥がれ落ちる等の問題がある。また、メンブレンアレイに固定したリガンドまたはレセプタを化学発光を生じさせる標識物質で標識された標識レセプタまたは標識リガンドにより検出する解析システムは、放射線標識物質を用いた解析システムに比べて感度が悪いという問題がある。一方、放射線標識物質によって標識された標識レセプタまたは標識リガンドを用いるメンブレンアレイは高感度ではあるが取扱い上不便な面がある。
【0006】
【特許文献1】
特許第2837276号公報
【0007】
【非特許文献1】
「nature genetics」Vol.21, p.25−p.32(1999)
【0008】
【非特許文献2】
「バイオインダストリー」Vol.18, p.13−p.19(2001)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記解析システムにおいては、ハイブリダイゼーション等を行う際に、実験者が手作業で、リガンドまたはレセプタが固定されたアレイをハイブリダイゼーションバッグ内に入れ、ハイブリダイゼーションバッグ内に標識レセプタまたは標識リガンドを含む反応溶液を加え、ハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて標識レセプタまたは標識リガンドを対流あるいは拡散によって移動させて、リガンドまたはレセプタに標識レセプタまたは標識リガンドを特異的に結合させるいわゆる振盪方式によって行うのが一般的であった。
【0010】
しかし、振盪方式の場合、ハイブリダイゼーション反応溶液中の標識レセプタまたは標識リガンドをリガンドまたはレセプタを含む多数のスポット状領域に、効率よく拡散させることは困難であり、リガンドまたはレセプタと標識レセプタまたは標識リガンドとを効率的にハイブリダイズさせることができないという問題がある。ハイブリダイゼーション反応溶液中の標識レセプタまたは標識リガンドをリガンドまたはレセプタを含む多数のスポット状領域に効率よく拡散させることができないと、標識レセプタまたは標識リガンドが結合していない吸着性領域の発光量(ノイズあるいはバックグラウンド)に対する、標識レセプタまたは標識リガンドが結合した量に対応する発光量(信号)の比(S/N比)が小さく、吸着性領域に結合する標識レセプタまたは標識リガンドが微量となると検出することが困難になるという問題がある。
【0011】
標識レセプタまたは標識リガンドを生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に浸透させるためには、反応溶液を強制的に吸着性領域内部に循環させればいいと考えられる。しかし、遺伝子解析においてDNA等を固定する膜や、メンブレンアレイに用いられる多孔性膜の孔径は一般に0.45μmであり、この孔径の多孔性膜に吸着性領域を形成した生化学解析用ユニットに、反応液を強制的に循環させ、標識レセプタまたは標識リガンド等を生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に浸透させても、期待されるほどS/N比を上げることができない。これは、従来用いられている孔径の多孔性膜の場合、吸着性領域の表面積が大きいために、吸着性領域に標識レセプタまたは標識リガンド等が非特異的に結合するためと考えられる。
【0012】
また、反応溶液を強制的に吸着性領域内部に循環させる場合に、反応溶液の流速を上昇させて標識レセプタまたは標識リガンドをリガンドまたはレセプタに結合させる効率をさらにあげることが望まれるが、従来より用いられている孔径の多孔質膜の場合、吸着性領域を強制的に循環させる反応溶液の流速には限界があり、期待されるほどS/N比を上げることができない。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、反応溶液を強制的に循環させた場合に、S/N比の高い検出を行うことが可能な生化学解析用ユニットを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の生化学解析用ユニットは、放射線および/または光を減衰させる性質を有する材料によって形成された複数の孔を有する基板と、前記複数の孔内に充填されて吸着性領域を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニットであって、前記吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径が1〜10μmであることを特徴とするものである。
【0015】
前記吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径は、1〜5μmであることがより好ましく、さらには2〜4μmであることが好ましい。なお、ここでいう孔径は、多孔性の吸着性材料の孔の平均孔径を意味している。
前記多孔性の吸着性材料は、膜状に形成されたものであることが好ましい。
【0016】
【発明の効果】
従来の生化学解析用の多孔性メンブレンはメンブレンの孔径が0.45μmと小さいために、物質を吸着する吸着性領域の表面積が大きく、このため、例えばこれを化学発光法にもちいた場合、酵素標識抗体が標識レセプタまたは標識リガンドの抗原とではなく、吸着性領域に直接、非特異的に結合するためにバックグラウンドの発光量が高くなり、このためにノイズが高くなっていた。本発明の生化学解析用ユニットは、吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径を1μm以上としたので、吸着性領域に標識レセプタまたは標識リガンド等が非特異的に結合することを防止することが可能となる。
【0017】
また、多孔性の吸着性材料の孔径が大きければ、バックグラウンドの発光量を小さくすることはできるが、あまり大きすぎると、物質を吸着する吸着性領域の表面積が小さくなり、ここに固定できるリガンドまたはレセプタの固定化量が小さくなって、微量の標識レセプタまたは標識リガンドを検出することが困難となるが、本発明の生化学解析用ユニットの吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径が10μm以下であれば、検出限界を低下させることなく、バックグラウンドの発光量を抑えて、ノイズを小さくすることが可能となる。
【0018】
なお、吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径を1〜10μmとすることによって、吸着性領域を流動する反応溶液などの流動性が向上するので、吸着性領域を横切るように反応溶液等を強制的に循環させ、標識レセプタまたは標識リガンドを生化学解析用ユニットの吸着性領域の内部にまで充分に浸透させる方法によってハイブリダイゼーション等を行う場合であっても、反応溶液に含まれる標識レセプタまたは標識リガンド等が吸着性領域を閉塞することがなく、検出を容易に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の生化学解析用ユニットの概略斜視図である。図1に示す生化学解析用ユニット1は、孔3が複数設けられた基板2と、孔3の内部に充填され、多孔性材料が基板2と接着された吸着性領域4とからなる。
【0020】
基板2の材質としては、生化学解析用ユニット内部での光の散乱を防止するために、放射線または光を透過させないか、減衰させる材質が好ましく、金属、セラミックが好ましい。また、孔を開ける加工が容易であるプラスチックを基板として用いる場合は、放射線または光をより一層減衰させるために、粒子をプラスチック内部に分散させることが好ましい。
【0021】
金属としては、銅、銀、金、亜鉛、鉛、アルミニウム、チタン、錫、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、タンタルあるいは、ステンレス鋼や黄銅などの合金が好ましくあげられる。セラミックとしては、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、石英などが好ましくあげられる。プラスチックとしては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン−6やナイロン−6,6などの脂肪族ポリアミド、ポリイミド、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂、ノボラックなどのフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、酢酸セルロースやニトロセルロースなどのセルロース類、ブタジエン−スチレン共重合体などのコポリマー、さらにはプラスチックをブレンドしたものなどが好ましくあげられる。
【0022】
放射線または光を減衰させるために、プラスチックに金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することが好ましく、金属酸化物粒子としては、二酸化ケイ素、アルミナ、二酸化チタン、酸化鉄、酸化銅などがあげられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0023】
ここで、放射線または光を減衰させるとは、前記基板2の孔3に充填された多孔質材料表面または内部のリガンドまたはレセプタと結合した標識レセプタまたは標識リガンドから発する放射線または光が、基板の孔から基板壁を透過して、隣接する孔に到達する強度が好ましくは1/5以下、さらに好ましくは1/10以下になることを意味する。
【0024】
放射性標識した試料からの電子線などの放射線を効果的に遮蔽するためには、基板2の平均密度は、一般には0.6g/cm以上であり、好ましくは1〜20g/cmの範囲にあり、さらには2〜10g/cmの範囲であることが好ましい。電子線の透過距離は密度に反比例するので、放射性物質が、32P、33P、35S、14Cなどのような一般的な放射性同位元素(RI)であれば、基板2の平均密度をこの範囲とすることにより、各孔3内に固定されることになる試料のRIからの電子線を基板2の隔壁で遮蔽して、電子線の透過、散乱による放射線画像の分解能の低下を防ぐことができる。
【0025】
基板2の厚みは、一般には50〜1000μmの範囲であることが好ましく、100〜500μmの範囲であることがより好ましい。
【0026】
基板2に開ける孔3の開口部の面積(サイズ)は、孔3の密度を高めるために、一般には5mm2 未満であり、好ましくは1mm2 未満であり、0.3mm2 未満がより好ましく、さらには0.01mm2 未満であることが好ましい。そして、より好ましくは0.001mm2 以上であることが好ましい。
【0027】
孔3のピッチ(隣接する二つの孔の中心から中心までの距離)は0.05〜3mmの範囲であることが好ましく、孔3の間隔(隣接する二つの孔の端部から端部までの最短距離)は、0.0l〜1.5mmの範囲であることが好ましい。孔3の数(密度)は、一般には10個/cm2 以上であり、好ましくは100個/cm2 以上、より好ましくは500個/cm2 以上、さらには1000個/cm2 以上であることが好ましい。そして、好ましくは100000個/cm2 以下、さらには10000個/cm2 以下であることが好ましい。なお、必ずしも、孔3は全て図1に示したように等間隔で設けられている必要はなく、幾つかのブロック(単位)に別れてブロック毎に複数の孔が設けられていてもよい。
【0028】
基板2に複数の孔3を開ける方法としては、ピンで打ち抜くパンチング、電極に高電圧をパルス状に印加して基板を揮発する放電加工、エッチング、レーザー照射などがあげられる。基板の材料が、金属材料またはプラスチック材料の場合は、基板の表面にコロナ放電またはプラズマ放電を施して接着剤を塗工した後、吸着性領域を形成するための多孔性材料をプレスなどの手段により貼り合わせることで生化学解析用ユニットが作製される。また、基板に吸着性領域を形成するための多孔性材料をプレスする場合には、基板と吸着性領域を形成するための材料を、事前に1枚毎に分割してから間欠的にプレスしてもよいし、基板と吸着性領域を形成するための材料をそれぞれ長尺帯状としたものを2つのロール間に連続搬送してもよい。
【0029】
図2は、本発明の生化学解析用ユニットを作製する一実施の形態を示す概略図である。図2に示す生化学解析用ユニットは、多孔性膜21と基板2とを重ね合わせてプレスし、基板2の孔3に多孔性膜21を圧入する方法により作製されるものである。多孔性膜21は市販されている孔径が1〜10μmの膜状の多孔性膜を用いることができる。多孔性膜の孔径は、1〜5μmであることがより好ましく、さらには2〜4μmであることが好ましい。プレスしても、孔3に圧入される部分の多孔性膜の孔の孔径は殆ど変化しない状態で孔に圧入することができる。
【0030】
図2(a)に示すように、孔3が形成された基板2と多孔性膜21を重ねて、プレスロール22とバックアップロール23の間に送り込みプレスすることにより、図2(b)に示すように基板2の孔3に多孔性膜1を圧入する。この場合、プレスロール22とバックアップロール23を加熱する方法などにより、多孔性膜21を軟化させてもよい。
【0031】
本発明の生化学解析用ユニットは、基板の孔に多孔質材料を含有している溶液(以下、ドープという)を注入することによっても作製することができる。図3は、本発明の生化学解析用ユニットを作製する別の実施の形態を示す概略図である。連続的、もしくは間欠的に搬送されている基板2の上方に、ドープ31を基板2の孔3に注入するディスペンサ30が配置されており、このディスペンサ30は各孔3へ間欠的にドープ31を注入する。ドープ31が注入された後、基板に温度と湿度が制御された風を一定風速で供給し、徐々に溶剤を揮発させることによって多孔を形成することができる。なお、多孔性膜は、ドープを支持体上に流延または塗布後、多孔性膜のポリマーの貧溶媒、もしくは良溶媒と貧溶媒の混合液に浸漬した後、水洗乾燥するか、またはドープを支持体上に流延または塗布後、徐々に乾燥することにより別途作製してもよい。
【0032】
吸着性領域を形成する多孔性材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく使用される。また、多孔質材料と繊維材料とを併用して吸着性領域を形成することもできる。本発明において、吸着性領域を形成するために使用される多孔性材料は、有機材料、無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合体であってもよい。
【0033】
吸着性領域を形成するために使用される有機多孔質材料は、特に限定されるものではないが、活性炭などの炭素多孔質材料あるいはメンブレンフィルタを形成可能な多孔質材料が好ましく用いられる。メンブレンフィルタを形成可能な多孔質材料としては、溶媒に溶解可能なポリマーが好ましく用いられる。溶媒に溶解可能なポリマーとしては、セルロース誘導体(例えば、ニトロセルロース、再生セルロース、セルロースアセテート、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなど)、脂肪族ポリアミド類(例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10など)、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、含塩素ポリマー類(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど)、フッ素樹脂類(例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなど)、ポリカーボネート、ポリスルフォン、アルギン酸及びその誘導体(例えば、アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコンプレックスなど)、コラーゲンなどがあげられ、これらポリマーの共重合体や複合体(混合体)も用いることができる。
【0034】
また、吸着性領域を形成するための繊維材料としては、特に限定されるものではないが、好ましくは前述したセルロース誘導体類、脂肪族ポリアミド類などがあげられる。
【0035】
吸着性領域を形成するために使用される無機多孔質材料は、特に限定されるものではないが、好ましくは、金属(例えば、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなど)、金属等の酸化物(例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなど)、金属塩(例えば、ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムなど)及びこれらの複合体などがあげられる。
【0036】
多孔性膜に市販のものを用いる場合には、孔径が1〜10μmの規格のものを用いればよく、より好ましくは1〜5μmであり、さらには2〜4μmであることが好ましい。具体的には、ポール社製バイオダインA(孔径1.2μm)、バイオダインA(孔径3μm)、バイオダインA(孔径5μm)等を用いることができる。また、上述したように多孔質材料を孔に注入するなどの方法によって吸着性領域を形成した場合には、以下の方法によって吸着性領域の孔径を測定することができ、吸着性領域の作製条件を適宜変更することによって孔径を調整することが可能である。
【0037】
吸着性領域の孔径はPMI(Porous Materials, Inc.)社製の多孔質材料自動細孔測定システムにより測定できる。測定手順は、試液で濡らした多孔性の吸着性領域に徐々に圧力を上げて空気を送り込んで空気透過流量を測定し(濡れ流量曲線)、一方、同じ圧力で吸着性領域が試液で濡れていない時の空気透過流量を測定する(乾き流量曲線)。この2つの透過流量を比較することによって(乾き流量曲線の1/2の傾きの曲線と濡れ流量曲線の交わる点の圧力を求め)、圧力と細孔細孔径の関係式から平均細孔径を計算により求めることができる。
【0038】
次に、本発明の生化学解析用ユニットを利用した生化学解析として化学発光法を例にとって説明する。
本発明の生化学解析用ユニットを利用した化学発光法では、まず、多孔性の吸着性領域を有する生化学解析用ユニットの吸着性領域にリガンドまたはレセプタを結合させる。
【0039】
多孔性の吸着性領域に結合されるリガンドまたはレセプタは、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなどであって、特性、組成、構造あるいは塩基配列や塩基の長さなどが既知のものである。リガンドまたはレセプタは、吸着性領域に滴下した後、紫外線の照射などによって吸着性領域に固定することができる。なお、多孔性の吸着性領域にリガンドまたはレセプタがすでに結合されている生化学解析用ユニットを用いる場合には、この段階は省略される。
【0040】
次に、吸着性領域に結合されたリガンドまたはレセプタに標識レセプタまたは標識リガンドを特異的に結合させる。標識レセプタまたは標識リガンドは、多孔性の吸着性領域に結合されるリガンドまたはレセプタと特異的に結合するホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、DNA、mRNAなどの抽出、単離などによって生体から採取された、あるいは、採取された後に化学的処理が施され、標識物質によって標識されたものである。レセプタまたはリガンドを標識する標識物質としては、ジゴキシゲニン、ビオチン、アビジン、フルオロセインなどの抗原、及びこれらの抗原に対する抗体などを好ましくあげることができる。
【0041】
標識レセプタまたは標識リガンドを多孔性の吸着性領域に結合されているリガンドまたはレセプタと特異的に結合させた後、生化学解析用ユニットを 図4等に示す、反応溶液を吸着性領域を横切るように強制的に流動させることが可能な反応容器に取り付ける。
【0042】
図4は、反応溶液を強制的に流動させるリアクタの一の実施の形態を示す概略断面図である。このリアクタは、反応容器41と溶液循環パイプ42とポンプ43とからなり、反応容器41は、生化学解析用ユニット40を保持するとともに液漏れを防止するシール機能を有する生化学解析用ユニット保持部44を有しており、反応容器本体45は、反応容器上半部46と反応容器下半部47とからなり、反応容器上半部46は反応容器本体45に取り外し可能に設けられており、生化学解析用ユニット40は反応容器上半部46を取り外すことによってセットすることができるように構成されている。また、反応容器下半部47の底壁には溶液が流通可能な溶液流入口48が形成され、反応容器上半部46の頂壁には同様に溶液が流通可能な溶液流出口49が形成されている。さらに流入口48および流出口49には、溶液循環パイプ42がそれぞれ取り外し可能に取り付けられている。リアクタは、ポンプ43によって溶液が流入口48から反応容器本体45に入り、生化学解析用ユニット40を通過した後、流出口49から出て、溶液循環パイプを通って循環するように構成されている。
【0043】
なお、ここでは反応溶液を吸着性領域を横切るように強制的に流動させることが可能な反応容器に取り付ける場合を例にとって説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、生化学解析用ユニットと反応溶液をハイブリダイゼーションバッグ内に入れ、ハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて標識されたレセプタまたはリガンドを対流あるいは拡散によって移動させて特異的に結合させる、いわゆる振盪方式によって行ってもよい。
【0044】
反応容器に取り付けた生化学解析用ユニットは、多孔性の吸着性領域に結合されているリガンドまたはレセプタに特異的に結合しなかった標識レセプタまたは標識リガンドを除去するために、吸着性領域にいわゆる洗浄液を強制的に流動させて洗浄することが好ましい。吸着性領域を洗浄液が強制的に流動するので、多孔性の吸着性領域に結合されているリガンドまたはレセプタに特異的に結合していない標識レセプタまたは標識リガンドを、効率的に剥離させ、除去することが可能になり、洗浄効率を大幅に向上することができる。
【0045】
なお、この洗浄工程は、後述する酵素標識抗体を吸着性領域を横切るように強制的に流動させて標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合させた後、特異的に結合しなかった酵素標識抗体を除去する場合にも行うことが好ましい。これによって、標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合していない酵素標識抗体を、効率的に剥離させ、除去することが可能になり、洗浄効率を大幅に向上することができる。
【0046】
吸着性領域に結合したリガンドまたはレセプタに特異的に結合した標識レセプタまたは標識リガンドに酵素標識抗体を結合させる前に、酵素標識抗体に対するブロッキングバッファを吸着性領域を横切るように強制的に流動させて吸着性領域をブロッキングすることが好ましい。ブロッキングによって、酵素標識抗体が標識レセプタまたは標識リガンドの抗原とではなく、吸着性領域に直接結合することを防止することができる。
【0047】
次に、酵素標識抗体を吸着性領域を横切るように強制的に流動させて標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合させる。酵素標識抗体は、標識レセプタまたは標識リガンドの標識物質に対する抗体(標識レセプタまたは標識リガンドが抗体である場合には抗原)を酵素で標識したものである。酵素標識抗体の酵素としては、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼなどの酵素を好ましく用いることができる。
【0048】
続いて、生化学解析用ユニットを反応容器から取り出して、標識レセプタまたは標識リガンドと特異的に結合した酵素標識抗体に化学発光基質を接触させる。酵素標識抗体に反応させる化学発光基質は、酵素がアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、ルシフェラーゼである場合には、特に限定するものではないが、それぞれジオキセタン、ルミノール、ルシフェリンを用いることができる。
【0049】
化学発光基質と酵素との接触によって各吸着性領域から可視光波長領域の化学発光を生ずるので、これを光電的に検出して生化学解析用画像データを生成すれば、標識レセプタまたは標識リガンドを検出、測定することができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
【0050】
【実施例】
(実施例1)
大きさが80mm×80mm、厚み100μmのSUS304シート(基板材料シート)に、孔径0.2mmの開口部が円形の微細孔を、エッチングによって孔ピッチ0.3mm、孔間隔0.1mmで、10×10個を一単位として計6400個形成した。
【0051】
次に、基板材料シートの片面に接着剤を塗工し、続いて基板材料シートに形成した孔内部に入り込んだ接着剤を吸引除去した後、乾燥した。続いて、基板材料シートの接着剤を塗工した面に、バイオダインA(孔径1.2μm:ポール社製)を重ね、150℃に加熱しながら、圧力が1cm2 当たり300kgとなるようにプレスして、基板材料シートの孔内部にバイオダインAを圧入することで、ステンレス障壁と多数孔のポリマー充填領域とからなる生化学解析用ユニットを作製した。
【0052】
TEバッファに溶解した分子量マーカーpBR328/BgII,HinfI(250nl/μg:ロッシュ社製)を5分煮沸後、1分間氷冷しpBR328/BgII,HinfIを1本鎖とした。これを上記で作製した生化学解析用ユニットの吸着性領域にスポットし、その後紫外線を照射(254nm、33mJ/cm2 )して、吸着性領域に1本鎖のpBR328/BgII,HinfIを固定した。
【0053】
次にジゴキシゲニン(DIG)で標識されたpBR328−DNA溶液(ロッシュ社製)10pgを熱変性し、ハイブリダイゼーションバッファ(6×SSC,0.01MEDTA,5×denhardt’s solution,0.5%SDS,100μgSheard,denatured salmon sperm DNA)5mlに添加した。
【0054】
上記生化学解析用ユニットを図4に示すような、反応溶液を強制的に流動させるリアクタに固定し、リアクタ内に65℃のプレハイブリダイゼーションバッファ(上記ハイブリダイゼーションバッファと同じもの)5mlを1時間循環させた(線速度0.2cm/sec)。次に、DIG標識pBR328−DNA溶液が添加されたハイブリダイゼーションバッファを65℃の条件下18時間循環させてハイブリダイゼーションを行った。続いて、洗浄バッファ1(2×SSC,0.1%SDS)で5分間2回、洗浄バッファ2(0.1×SSC,0.1%SDS)で5分間2回循環洗浄した(バッファ温度はいずれも65℃)。
【0055】
ブロッキングバッファ(ロッシュ社製DIG、Wash and Block buffer Set に記載のもの)を0.22μmのウルトラフリー(ミリポア社製)にて濾過し、濾過したブロッキングバッファを室温で10分間循環した後、50分間循環を停止した。次に、アルカリホスファターゼ標識DIG抗体をあらかじめ、孔径0.22μmのウルトラフリー(ミリポア社製)にて濾過し、濃度が1/10000となるように、同じく孔径0.22μmのウルトラフリーにて濾過したブロッキングバッファで希釈し、これを室温で1分間循環した後、60分間停止した。
【0056】
続いて、ケミルミ洗浄液(ロッシュ社製DIG、Wash and Block buffer Set に記載のもの)を15分間室温で循環させた。これを3回繰り返し、ディテクションバッファ(ロッシュ社製DIG、Wash and Block buffer Set に記載のもの)で5分間浸漬の後、化学発光基質であるCDP−star(CDP−star,read to use)を含む溶液と1時間接触させて、生化学解析用ユニットの吸着性領域から放出される化学発光を冷却CCDカメラ(LAS1000:富士写真フィルム社製)によって光電的に検出した。
【0057】
(実施例2)
生化学解析用ユニットの作製にバイオダインA(孔径3μm:ポール社製)を用いた以外は実施例1と同様にして化学発光を行い、発光量を検出した。
【0058】
(実施例3)
生化学解析用ユニットの作製にバイオダインA(孔径5μm:ポール社製)を用いた以外は実施例1と同様にして化学発光を行い、発光量を検出した。
【0059】
(比較例1)
生化学解析用ユニットの作製にバイオダインA(孔径0.45μm:ポール社製)を用いた以外は実施例1と同様にして化学発光を行い、発光量を検出した。
【0060】
実施例1〜実施例3と比較例1の生化学解析用ユニットにおける、シグナル、バックグラウンドの発光量およびS/N比を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 2004108859
【0062】
表1から明らかなように、実施例1〜3の生化学解析用ユニットは、比較例1の生化学解析用ユニットに比べてシグナルは大きく、バックグラウンドは小さく検出された。実施例1〜3の生化学解析用ユニットでは、多孔性の吸着性材料の孔径が1〜5μmの範囲であるため、吸着性領域に標識レセプタまたは標識リガンド等が非特異的に結合することを防止でき、かつ吸着性領域の表面積を適度に調整することができるので、リガンドまたはレセプタの固定化量が小さくなることも防止することができた。
【0063】
なお、実施の形態および実施例では本発明の生化学解析用ユニットを化学発光法に用いる場合を例にとって説明したが、本発明の生化学解析用ユニットは、放射線標識物質や蛍光物質などの標識物質によって標識された物質を検出する場合にも使用することができ、また、吸着性領域を横切るように反応溶液を強制的に循環させる循環方式だけでなく、従来の振盪方式のハイブリダイゼーション等に用いても、検出限界を低下させることなく、バックグラウンドの発光量を抑えて、ノイズを小さくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化学発光法に用いられる生化学解析用ユニットの概略斜視図
【図2】本発明の生化学解析用ユニットを作製する一実施の形態を示す概略図
【図3】本発明の生化学解析用ユニットを作製する別の実施の形態を示す概略図
【図4】本発明の生化学解析用ユニットを利用した化学発光法に用いられるリアクタの実施の形態を示す概略断面図
【符号の説明】
1  生化学解析用ユニット
2  基板
3  孔
4  吸着性領域

Claims (2)

  1. 放射線および/または光を減衰させる性質を有する材料によって形成された複数の孔を有する基板と、前記複数の孔内に充填されて吸着性領域を形成する多孔性の吸着性材料とからなる生化学解析用ユニットであって、前記吸着性領域を形成している多孔性の吸着性材料の孔径が1〜10μmであることを特徴とする生化学解析用ユニット。
  2. 前記多孔性の吸着性材料が膜状に形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の生化学解析用ユニット。
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