JP2004103374A - 光電変換素子 - Google Patents

光電変換素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2004103374A
JP2004103374A JP2002263159A JP2002263159A JP2004103374A JP 2004103374 A JP2004103374 A JP 2004103374A JP 2002263159 A JP2002263159 A JP 2002263159A JP 2002263159 A JP2002263159 A JP 2002263159A JP 2004103374 A JP2004103374 A JP 2004103374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
photoelectric conversion
dye
substrate
solar cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002263159A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Suzuki
鈴木 祐輔
Masahiro Morooka
諸岡 正浩
Kazuhiro Noda
野田 和宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2002263159A priority Critical patent/JP2004103374A/ja
Priority to PCT/JP2003/010653 priority patent/WO2004023594A1/ja
Priority to US10/527,351 priority patent/US20060011232A1/en
Priority to AU2003262282A priority patent/AU2003262282A1/en
Publication of JP2004103374A publication Critical patent/JP2004103374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0224Electrodes
    • H01L31/022466Electrodes made of transparent conductive layers, e.g. TCO, ITO layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0224Electrodes
    • H01L31/022408Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier
    • H01L31/022425Electrodes for devices characterised by at least one potential jump barrier or surface barrier for solar cells
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L31/00Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L31/02Details
    • H01L31/0224Electrodes
    • H01L31/022466Electrodes made of transparent conductive layers, e.g. TCO, ITO layers
    • H01L31/022475Electrodes made of transparent conductive layers, e.g. TCO, ITO layers composed of indium tin oxide [ITO]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Abstract

【課題】高温や酸にさらされた場合であっても抵抗値の低下を抑制する。
【解決手段】色素増感型太陽電池1は、透明基板2と、透明電極3と、金属酸化物半導体層4と、電解質層5と、対向電極6と、電極7と、透明基板8とから構成され、該透明電極2側から光が照射される。そして、該金属酸化物半導体層4が形成される側の透明電極であるITO基板の表面を、金属酸化物又はその誘導体によって被覆しているので、製造プロセスにおいて高温や酸にさらされた場合であっても、ITOの抵抗値の上昇を防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽電池などに用いられる優れた特性を有する光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、太陽電池としては様々な材質のものが検討されているが、シリコンを用いたものが多数市販されており、これらは大別して単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いた結晶シリコン系太陽電池と、非晶質(アモルファス)シリコン系太陽電池とに分けられる。従来、太陽電池は単結晶または多結晶のシリコンが多く用いられてきた。しかし、これらの結晶シリコン系太陽電池では、光(太陽)エネルギーを電気エネルギーに変換する性能を表す変換効率が、アモルファスシリコンに比べて高いが、結晶の成長に多くのエネルギーと時間を要するため生産性が低く、コスト面で不利であった。
【0003】
また、アモルファスシリコン系太陽電池は、変換効率が結晶シリコン系太陽電池より低いが、結晶シリコン系太陽電池と比べ光吸収性が高く、基板の選択範囲が広い、大面積化が容易であること等の特徴がある。生産性は結晶シリコン系太陽電池に比べて高いが、エネルギー負担は未だに大きい。
【0004】
一方、上記のような問題を解決する方法として有機材料を用いた太陽電池も長く検討されてきたが、多くは、光電変換効率が1%程度と低く、実用化には至らなかった。その中で、Nature 353, 737, (1991)で発表された色素増感型太陽電池は、現在までに10%という高い光電変換効率が実現可能であることが示されており、かつ、安価に製造できると考えられることから注目されている。色素増感型太陽電池の一般的構造は、特開平1−220380号公報などに記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
太陽電池の透明電極としては、透明性、導電性が高いことが好ましく、一般に、ITOやSnOが用いられてきた。また、色素増感型太陽電池用透明電極としては広くフッ素ドープ導電性ガラス(FTO)が用いられている。FTOはフッ素をドープすることで導電膜の耐熱性、耐酸性を向上させているが、その導電性に関しては、透明導電性薄膜として最も広く用いられているITOを超えるものは報告されていない。ITOは、例えば5Ω/cm以下といった非常に低い抵抗値を実現することができることから、これを用いて太陽電池を形成することができれば、より高性能な太陽電池を安価に実現することができると考えられる。
【0006】
しかしながら、従来のITOは、高温にさらされた場合にその抵抗値が大きく上昇してしまうこと、酸によってもその高い導電性が失われてしまうことが知られている。色素増感型太陽電池においては、Gratzel et al. Nature 353 (2001)737に示されるように、酸性のペーストを透明電極上で400〜500℃で焼結させるというプロセスが一般に用いられることから、ITOを色素増感型太陽電池の透明電極として用いることはできなかった。
【0007】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、高温や酸にさらされた場合であっても抵抗値の低下を抑制したITOを透明電極として用いた光電変換素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の光電変換素子は、金属酸化物又はその誘導体によって被覆されたITO基板を透明電極として用いることを特徴とする。
【0009】
上述したような本発明に係る光電変換素子では、ITO基板を金属酸化物又はその誘導体によって被覆しているので、製造プロセスにおいて高温にさらされた場合であっても、ITOの抵抗値の上昇が防止される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した光電変換素子の実施の形態について説明する。
【0011】
図1に、本発明の光電変換素子の一構成例を示す。この光電変換素子は、色素増感型の太陽電池1であり、透明基板2と、透明電極3と、金属酸化物半導体層4と、電解質層5と、対向電極6と、電極7と、透明基板8とから構成される。そして、この太陽電池1では、透明電極2側から光が照射される。
【0012】
透明基板2,8は、例えば、ガラス基板、透明プラスチック基板等からなる。
【0013】
透明電極3は、ITO基板からなる。ITO基板はITO単独膜であっても、あるいはZr,Hf,Te,F等の元素をドープしたものであったり、他の透明導電体材料と積層構造を形成したものであったりしても構わない。積層構造としては、例えばITO層間にAu,Ag,Cuといった金属を積層させたものや酸化物層間に窒化物層を積層させる構造などが知られているが、これに限られるものではない。
【0014】
ここで、本発明の太陽電池1では、金属酸化物半導体層4が形成される側の透明電極であるITO基板の表面を、金属酸化物あるいはその誘導体で被覆している。ITO基板の表面を金属酸化物で被覆することによって、製造プロセスにおいて高温や酸にさらされた場合であっても、ITOの抵抗値の上昇を防ぐことができる。これによりITOを透明電極として用いることができ、高い光電変換特性を実現することができる。
【0015】
金属酸化物被膜の材料としては、例えばZnO,NiO,SnO,Sbの金属酸化物およびその誘導体等が挙げられる。これらの金属酸化物被膜でITO基板を被覆することにより、ITOの持つ抵抗値の低さを損なうことなく、高温や酸にさらされた場合の抵抗値の上昇を抑えることができる。被覆に用いる金属酸化物の特性としては、耐熱性が要求される温度範囲によるが、色素増感型太陽電池用であれば500℃程度まで安定であることが必要である。
【0016】
金属酸化物被膜の膜厚は、求められる耐熱性と、透明度、導電性によって決定されるが、500nm以下が好ましく、100nm以下がより好ましい。膜厚の下限としては、10nm程度とする。膜厚が10nm以下では、所望の特性を得ることは困難である。
【0017】
また、金属酸化物被膜の抵抗率は、耐熱性を発現するのに必要な膜厚との関係で決定されるが、少なくとも5×10−3Ω・cm以下であることが好ましい。抵抗値が5×10−3Ω・cmよりも大きいと、透明電極の抵抗値が大きくなり十分な光電変換効率を得ることができない。
【0018】
また、金属酸化物被膜は、大気中500℃で1時間保持した場合の、抵抗値の上昇が10Ω/cm以下であることが好ましい。抵抗値の上昇が10Ω/cmよりも大きいと、本発明の目的を達成することができない。
【0019】
さらに、このような金属酸化物被膜で被覆されたITO基板の、400nm〜900nmにおける光の透過率が、少なくとも60%以上であることが好ましい。透過率が60%未満であると、十分な光電変換特性を得ることができない。
【0020】
この金属酸化物被膜の形成方法としては、特に限定されるものではない。また、ITO基板の、少なくとも金属酸化物半導体層4が形成される側の表面が金属酸化物被膜で被覆されていればよく、必ずしも全面が被覆されている必要はない。
【0021】
金属酸化物半導体層4は、金属酸化物粒子が第1の透明電極3上に焼結されてなる。金属酸化物半導体層4の材料としては、例えばTiO,MgO,ZnO,SnO,WO,Nb,TiSrOなどの金属酸化物が挙げられる。しかし、これらに限定されるものではなく、また、2種以上の金属酸化物を混合して使用することも可能である。
【0022】
また、金属酸化物半導体層4上には増感色素が担持されており、上記の金属酸化物半導体は、この増感色素によって増感されている。
【0023】
増感色素としては、増感作用をもたらすものであれば、いかなるものでも使用することができるが、例えばビピリジン、フェナントリン誘導体、キサンテン系色素、シアニン系色素、塩基性染料、ポルフィリン系化合物、アゾ染料、フタロシアニン化合物、アントラキノン系色素、多環キノン系色素等が挙げられる。またこれらは、ルテニウム、亜鉛、白金 といった金属と錯体を形成したものであってもよい。
【0024】
電解質層5は、電解質中に、少なくとも1種類の可逆的に酸化/還元の状態変化を起す物質系(酸化還元系)が溶解されてなる。
【0025】
溶媒としては、アセトニトリル等のニトリル系、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等のカーボネート系、ピリジン、ジメチルアセトアミド、等その他の極性溶媒、メチルプロピルイミダゾリウム−ヨウ素といった常温溶融塩あるいはそれらの混合物が使用できる。
【0026】
酸化還元系の例としては、例えばI/I3、Br/Brといったハロゲン類、キノン/ハイドロキノン、SCN/(SCN)といった擬ハロゲン類、鉄(II)イオン/鉄(III)イオン、銅(I)イオン/銅(II)イオン等を挙げることができるがこれらに限られるものではない。
【0027】
また、電解質中には支持電解質を加えてもよい。支持電解質としては、ヨウ化リチウム, ヨウ化ナトリウムといった無機塩やイミダゾリウム、4級アンモニウムといった溶融塩を挙げることができる。
【0028】
電解質は、液体電解質であってもよいし、またはこれを高分子物質中に含有させたゲル状電解質、高分子固体電解質、無機の固体電解質であってもよい。
【0029】
対向電極6としては、良導体であればいかなるものであっても使用することができるが、酸化・還元反応に対する過電圧の小さい白金、白金黒、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属や炭素あるいはそれらの化合物や混合物を好適なものとして挙げることができる。
【0030】
電極7は、対向電極6の基材であり、一般に、ガラス、透明導電性ガラス、金属、ポリマーフィルム等が用いられるがこれらに限られない。但し、対抗電極6にピンホールが存在した場合等に電解質と触れても反応しないものであることが望ましい。また、対向電極層との接着性を向上させるためCr等からなる層を設けることも出来る。
【0031】
上述したような構成を有する色素増感型の太陽電池1は、各要素がケース内に収納され封止されるか、またはそれら全体が樹脂封止されている。この場合、透明基板2側から金属酸化物半導体層4に光があたる構造とする。そして、この太陽電池1はつぎのように動作する。すなわち、透明基板2側より入射した光が、金属酸化物半導体層4の表面に担時された色素を励起し、色素は金属酸化物半導体層4へ電子を速やかに渡す。一方、電子を失った色素は、キャリア移動層である電解質層5のイオンから電子を受け取る。電子を渡した分子は、再び対向電極7で電子を受け取る。このようにして両極間に電流が流れるようになる。
【0032】
そして、本発明では、透明電極であるITO基板の表面を金属酸化物で被覆することによって、製造プロセスにおいて高温や酸にさらされた場合であっても、ITOの抵抗値の上昇を防ぐことができる。そして、金属酸化物で被覆したITOを透明電極として用いた本発明の太陽電池1は、高い光電変換特性を有する優れたものとなる。
【0033】
なお、上述した実施の形態では、光電変換素子として色素増感型太陽電池を例に挙げて説明したが、本発明は、色素増感型以外の太陽電池や、太陽電池以外の光電変換素子についても適用可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更が可能である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認すべく行った実施例について説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0035】
〈実施例1〉
TiOペーストの作製は「色素増感太陽電池の最新技術」(シーエムシー)を参考に行った。
【0036】
まず、125mlのチタンイソプロポキシドを、750mlの0.1M硝酸水溶液に室温で撹拌しながらゆっくり滴下した。滴下が終了したら80℃の恒温槽に移し、8時間撹拌すると白濁した半透明のゾル溶液が得られた。このゾル溶液を室温まで放冷し、ガラスフィルターでろ過した後、700mlにメスアップした。得られたゾル溶液をオートクレーブへ移し、220℃で12間水熱処理を行った後、1時間超音波処理により分散処理した。次いでこの溶液をエバポレーターにより40℃で濃縮し、TiOの含有量が11wt%になるように調製した。この濃縮ゾル溶液に分子量が50万のPEOを添加し、遊星ボールミルで均一に混合し、増粘したTiOペーストを得た。
【0037】
また、ITO基板をSnOで被覆した。このSnO被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用い、得られたTiOペーストを、SnO被覆ITOガラス基板にスクリーン印刷法で0.7cm×0.7cmの大きさで塗布した後、450℃に120分間保持し、TiO2をSnO被覆ITO基板(5Ω/cm)上に焼結した。
【0038】
次いで、0.5mMのシス−ビス(イソチオシアナート)−N,N−ビス(2,2’−ジピリジル−4,4’−ジカルボン酸)−ルテニウム(II)二水和物および20mMのデオキシコール酸を溶解した脱水エタノール溶液に12時間浸漬させ、色素を吸着させた。この電極を4−tert−ブチルピリジンのエタノール溶液、脱水エタノールの順で洗浄し、暗所で乾燥させた。
【0039】
対極は、予め1mmの注液口が開けられたフッ素ドープ導電性ガラス基板(シート抵抗30Ω/cm)に白金を100nmスパッタした物を用いた。
【0040】
また、アセトニトリル30.5gにヨウ化リチウム(LiI)2g、1−プロピル−2.3−ジメチルイミダゾリウムヨーダイド5g、ヨウ素(I2)0.5g、4−tert−ブチルピリジン2gを溶解させ、電解液を調製した。この電解液を半導体電極上に滴下し、白金スパッタ対極と組み合わせることにより色素増感型太陽電池を作製した。
【0041】
〈実施例2〉
ITO基板をZnOで被覆した。このZnO被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0042】
〈実施例3〉
ITO基板をWOで被覆した。このWO被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0043】
〈実施例4〉
ITO基板をNbで被覆した。このNb被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0044】
〈実施例5〉
ITO基板をSbで被覆した。このSb被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0045】
〈実施例6〉
ITO基板をCaGaOで被覆した。このCaGaO被覆ITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0046】
〈実施例7〉
本実施例では、ゲル状の電解質を用いて色素増感型太陽電池を作製した。
【0047】
ガンマブチロラクトン30.5gにヨウ化リチウム(LiI)2g、1−プロピル−2.3−ジメチルイミダゾリウムヨーダイド5g、ヨウ素(I2)0.5g、4−tert−ブチルピリジン2gを溶解させて電解液を調製した。この電解液に希釈剤としてジメチルカーボネートを150g加え、70℃に加熱した後、分子量30万のポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体を8g溶解させることにより、ゾル状のゲル状電解質前駆体を得た。ここで、ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとを96:4の比率で共重合させたものを用いた。
【0048】
そして、このゾル状のゲル状電解質前駆体をブレードコーティング法により実施例1と同様にSnO被覆ITO上に形成された、色素を吸着した半導体層上に塗布し、50℃で5分間乾燥することによってジメチルカーボネートを除き、ゲル状電解質付き半導体電極を作製した。
【0049】
最後に、このゲル状電解質付き半導体電極を対向電極と組み合わせることにより色素増感型太陽電池を作製した。
【0050】
〈比較例1〉
金属酸化物で被覆していないITO基板(5Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を得た。
【0051】
〈比較例2〉
金属酸化物で被覆していないFTO基板(15Ω/cm)を透明電極として用いて、実施例1と同様にして色素増感型太陽電池を作製した。
【0052】
以上のようにして作製された各太陽電池について、透明電極に用いた透明導電性基板の抵抗値、400〜900nmにおける透過率、および電池の光電変換効率を測定し、評価した。
【0053】
透明導電性基板の抵抗値は、ダイヤインスツルメンツ株式会社製 低抵抗率計ロレスターGPを用いて、製膜後と、500℃で1時間加熱し、常温まで徐冷した後、測定を行った。
【0054】
光電変換効率は、各色素増感太陽電池における透明電極側のフッ素ドープ導電性ガラス基板と対向電極側の白金スパッタガラス基板とに、それぞれワニ口クリップを接続し、色素増感太陽電池に光を照射して発生した電流を電流電圧測定装置にて測定した。この測定で得られた最高出力と光照射強度との比を光電変換効率とした。なお、光の照射は、光源としてキセノンランプを用い、色素増感太陽電池上での光強度を100mW/cmとした。
【0055】
評価結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
Figure 2004103374
【0057】
表1から明らかなように、ITO基板を金属酸化物で被覆しなかった比較例1では、加熱後の表面抵抗が大きくなってしまい、十分な光電変換効率が得られていない。また、FTO基板を用いた比較例2では、加熱による抵抗増加は少ないものの、元々の抵抗がITO基板に比べて大きく、やはり十分な光電変換効率が得られていない。
【0058】
これに対し、ITO基板に金属酸化物被膜を形成した実施例1〜7では、加熱後の抵抗増加が抑えられており、FTOと比較して高い光電変換効率が得られていることがわかる。
【0059】
また、透明導電性基板の光透過率については、比較例1と実施例1〜実施例7とを比較することで、金属酸化物被膜を形成した場合であっても、光透過率が十分に維持できていることが確認される。
【0060】
【発明の効果】
本発明では、ITO基板の表面を金属酸化物で被覆することによって、製造プロセスにおいて高温や酸にさらされた場合であっても、ITO基板の抵抗値の上昇を防ぐことができる。そして本発明では、ITO基板を透明電極として用いることができ、高い光電変換特性を有する優れた光電変換素子を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光電変換素子の一構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 太陽電池、 2 透明基板、 3 透明電極、 4 金属酸化物半導体層、
5 電解質層、6 対向電極、 7 電極、8 透明基板

Claims (5)

  1. 金属酸化物又はその誘導体によって被覆されたITO基板を透明電極として用いたことを特徴とする光電変換素子。
  2. 上記金属酸化物が、Ti,Cu,Zn,As,Sr,Nb,In,Sn,Wのうち、少なくとも1つの元素を含むことを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  3. 上記金属酸化物被膜は、大気中500℃で1時間保持した場合の抵抗値の上昇が10Ω/cm以下であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  4. 上記金属酸化物で被覆されたITO基板の、400nm〜900nmにおける光の透過率が、60%以上であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
  5. 金属酸化物半導体を有し、当該金属酸化物半導体は色素で増感されている、色素増感型太陽電池であることを特徴とする請求項1記載の光電変換素子。
JP2002263159A 2002-09-09 2002-09-09 光電変換素子 Pending JP2004103374A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263159A JP2004103374A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 光電変換素子
PCT/JP2003/010653 WO2004023594A1 (ja) 2002-09-09 2003-08-22 光電変換素子
US10/527,351 US20060011232A1 (en) 2002-09-09 2003-08-22 Photoelectric transducer
AU2003262282A AU2003262282A1 (en) 2002-09-09 2003-08-22 Photoelectric transducer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263159A JP2004103374A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 光電変換素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004103374A true JP2004103374A (ja) 2004-04-02

Family

ID=31973178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002263159A Pending JP2004103374A (ja) 2002-09-09 2002-09-09 光電変換素子

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20060011232A1 (ja)
JP (1) JP2004103374A (ja)
AU (1) AU2003262282A1 (ja)
WO (1) WO2004023594A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007172407A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Matsushita Electric Works Ltd 無線センサ装置
JP2008065999A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Fujikura Ltd 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2012079322A (ja) * 2011-11-09 2012-04-19 Panasonic Corp 無線センサ装置
WO2018105431A1 (en) 2016-12-07 2018-06-14 Ricoh Company, Ltd. Photoelectric conversion element
JP2018098223A (ja) * 2016-12-07 2018-06-21 株式会社リコー 光電変換素子及び太陽電池モジュール

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2784841B2 (ja) * 1990-08-09 1998-08-06 キヤノン株式会社 太陽電池用基板
JPH09306554A (ja) * 1996-05-08 1997-11-28 Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan 色素増感系乾式光電池の製造方法
JPH11195440A (ja) * 1998-01-05 1999-07-21 Futaba Corp 太陽電池及びその製造方法
JPH11219734A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Sekisui Chem Co Ltd 光電変換材料用半導体及びこの半導体を用いた積層体並びにこれらの製造方法及び光電池
JPH11354169A (ja) * 1998-06-01 1999-12-24 Minnesota Mining & Mfg Co <3M> 光電池
JP2000100483A (ja) * 1998-09-22 2000-04-07 Sharp Corp 光電変換素子及びその製造方法及びこれを用いた太陽電池
JP2001156321A (ja) * 1999-03-09 2001-06-08 Fuji Xerox Co Ltd 半導体装置およびその製造方法
JP3505425B2 (ja) * 1999-03-15 2004-03-08 株式会社東芝 光電変換素子および光電変換素子用の光増感色素
JP2000299138A (ja) * 1999-04-13 2000-10-24 Idemitsu Kosan Co Ltd 色素増感型太陽電池
JP4415481B2 (ja) * 1999-11-04 2010-02-17 パナソニック電工株式会社 光電変換素子及びその製造方法
JP2001357898A (ja) * 2000-06-15 2001-12-26 Matsushita Electric Works Ltd 色素増感太陽電池用電極及びその製造方法
JP3435459B2 (ja) * 2000-08-16 2003-08-11 独立行政法人産業技術総合研究所 色素増感太陽電池
JP2002063813A (ja) * 2000-08-22 2002-02-28 Daiso Co Ltd エーテル化合物からなるゲル電解質及びそれを用いた電気化学素子
JP2002100417A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Fuji Xerox Co Ltd 光半導体電極、および光電変換装置
JP4461656B2 (ja) * 2000-12-07 2010-05-12 セイコーエプソン株式会社 光電変換素子
JP2002222618A (ja) * 2001-01-24 2002-08-09 Fujikura Ltd 印刷用ペースト、色素増感型太陽電池および半導体多孔膜の形成方法
JP2002246076A (ja) * 2001-02-15 2002-08-30 Nec Corp 色素増感湿式太陽電池の製造方法
JP4926325B2 (ja) * 2001-02-15 2012-05-09 富士フイルム株式会社 電解質組成物、電気化学電池、光電気化学電池及び非水二次電池
JP2002246624A (ja) * 2001-02-20 2002-08-30 Sharp Corp 色素増感型太陽電池およびその作製方法
JP2002252359A (ja) * 2001-02-23 2002-09-06 Seiko Epson Corp 受光層および太陽電池
JP2002329877A (ja) * 2001-04-27 2002-11-15 National Institute Of Advanced Industrial & Technology Cu(Ga及び(又は)In)Se2薄膜層、Cu(InGa)(S、Se)2薄膜層、太陽電池、Cu(Ga及び(又は)In)Se2薄膜層の形成方法
US20030015700A1 (en) * 2001-07-20 2003-01-23 Motorola, Inc. Suitable semiconductor structure for forming multijunction solar cell and method for forming the same

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007172407A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Matsushita Electric Works Ltd 無線センサ装置
JP2008065999A (ja) * 2006-09-04 2008-03-21 Fujikura Ltd 太陽電池モジュール及びその製造方法
JP2012079322A (ja) * 2011-11-09 2012-04-19 Panasonic Corp 無線センサ装置
WO2018105431A1 (en) 2016-12-07 2018-06-14 Ricoh Company, Ltd. Photoelectric conversion element
JP2018098223A (ja) * 2016-12-07 2018-06-21 株式会社リコー 光電変換素子及び太陽電池モジュール
US10930443B2 (en) 2016-12-07 2021-02-23 Ricoh Company, Ltd. Photoelectric conversion element
US11756743B2 (en) 2016-12-07 2023-09-12 Ricoh Company, Ltd. Photoelectric conversion element

Also Published As

Publication number Publication date
WO2004023594A1 (ja) 2004-03-18
US20060011232A1 (en) 2006-01-19
AU2003262282A1 (en) 2004-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4470370B2 (ja) 光電変換素子の製造方法
JP4674435B2 (ja) 光電変換素子
JP4863662B2 (ja) 色素増感型太陽電池モジュールおよびその製造方法
JP5118805B2 (ja) 色素増感太陽電池及び色素増感太陽電池モジュール
JP3717506B2 (ja) 色素増感型太陽電池モジュール
JPH11185836A (ja) 光電変換素子および光再生型光電気化学電池
WO2005112184A1 (ja) 光電変換素子、及びこれに用いる透明導電性基板
JP2000106223A (ja) 光電変換素子
JP4448478B2 (ja) 色素増感型太陽電池モジュール
JP4338981B2 (ja) 色素増感光電変換素子
US20110277832A1 (en) Method for production of titanium dioxide composite and photoelectric conversion device incorporated with the same
JP2004363069A (ja) 半導体電極およびその製造方法、ならびにそれを用いた色素増感型太陽電池
JP2010277854A (ja) 色素増感型太陽電池、及び、色素増感型太陽電池用の有機溶媒非含有電解質
JP4329302B2 (ja) 光電変換素子
JP2002151168A (ja) 色素増感型太陽電池
JP2004103374A (ja) 光電変換素子
EP2237293A2 (en) Photoelectric conversion device and manufacturing method of the same
JP4341197B2 (ja) 光電変換素子及びその製造方法
JPWO2012141095A1 (ja) 光電変換素子および光電変換モジュール
JP2002075476A (ja) 光電変換膜、光電変換用電極、および光電変換素子
JP2003243053A (ja) 光電変換装置の製造方法
JP4497999B2 (ja) 色素増感太陽電池
JP2000331720A (ja) 色素増感型太陽電池およびその製造方法
JP5332114B2 (ja) 光電変換素子及び太陽電池
JP4455868B2 (ja) 色素増感太陽電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080218

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080311