JP2004101931A - 対物集光手段及び光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対物レンズの回折構造部に面ダレが形成され光源から出射される短波長の光束に波長変化が生じた場合にも、モードホップ補正を行い、また回折効率を高めて十分な光量の回折光を光情報記録媒体の情報記録面へ集光させることである。
【解決手段】半導体レーザ光源11から出射される基準波長λ0(380[nm]≦λ0≦450[nm])の光束Lの入射面161上に設けられた回折輪帯構造部を、回折効率が最大となる回折光の回折次数Kを3≦K≦14(Kは整数)として構成し、対物レンズ16はモードホップ補正機能を有しつつ、回折輪帯構造部に面ダレが形成され、光束Lに波長変化が生じる場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体としてのHD−DVD20の情報記録面22上に集光させて情報の再生及び記録の何れか一方又は両方を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体レーザ光源11から出射される基準波長λ0(380[nm]≦λ0≦450[nm])の光束Lの入射面161上に設けられた回折輪帯構造部を、回折効率が最大となる回折光の回折次数Kを3≦K≦14(Kは整数)として構成し、対物レンズ16はモードホップ補正機能を有しつつ、回折輪帯構造部に面ダレが形成され、光束Lに波長変化が生じる場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体としてのHD−DVD20の情報記録面22上に集光させて情報の再生及び記録の何れか一方又は両方を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光束を光記録媒体の情報記録面に集光する対物集光手段及び当該対物集光手段を備えて当該光記録媒体の情報記録面に情報を記録及び再生のどちらか一方又はその両方を行う光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、短波長赤色半導体レーザの実用化に伴い、CD(Compact Disc)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光情報記録媒体(「光ディスク」ともいう)であるDVD(Digital Video Disc)が製品化されている。そして、半導体レーザの短波長化が進み、発振波長の更に短い短波長青(紫)色レーザを用いる次世代高密度光情報記録媒体が実用化されようとしている。
【0003】
DVD用記録再生装置では、約650[nm]の半導体レーザを使用しているのに対して、次世代高密度光情報記録媒体の一方式であるHD−DVD方式の記録再生装置については、約405[nm]の半導体レーザを使用し、光情報記録媒体の保護基板厚はDVDと同じ0.6[mm]にし、像側の開口数NAがDVDと同じ0.65の対物レンズを用いる構成が提案されている。
【0004】
また、光情報記録媒体に情報の再生又は記録を行う光ピックアップ装置は、レーザ光源から出射された光束を対物レンズに入射させ、当該対物レンズから出射した光束を光情報記録媒体の情報記録面上に集光させて、当該光情報記録媒体に情報を記録又は記録された情報の再生を行う。次世代高密度光情報記録媒体のように、レーザ光波長をより短く、また対物レンズの像側の開口数をより大きくして、光情報記録媒体の情報記録面の集光スポットをより小さくすることにより、光情報記録媒体の記録情報の高密度化が図られてきた。
【0005】
そして、レーザ光源の温度変化又は光出力変化による対物レンズの入射光の波長変化(モードホップ)による焦点のずれを低減するモードホップ補正機能、対物レンズの温度変化による屈折率変化による球面収差を低減する温度補正機能等を実現するために、対物レンズの光学機能面に回折輪帯構造部を備える構成が考えられている。回折輪帯構造部は、輪帯状の細い複数の回折溝を対物レンズに設けることにより、光源から出射された光束を回折させることができる構造である。
【0006】
しかし、次世代高密度光情報記録媒体は、情報の再生又は記録に波長の短い光束を用いるので、対物レンズにおいて、材料の種類に依存し波長変化に対する屈折率の変化である色分散特性も増大してしまう。この色分散特性の増大に応じて、波長変化に応じた光軸方向の焦点のずれである近軸色収差も大きくなる。この近軸色収差の低減のためには、回折輪帯構造部の回折パワーを大きくすることが要求され、そのためには、回折輪帯数を多く(回折輪帯間隔(ピッチ)を小さく)する必要がある。近軸色収差の補正は、上記のモードホップ補正に含まれる。
【0007】
また、回折輪帯構造部を設けられた対物レンズの製作は、先ず対物レンズを成形するための金型に、バイトにより回折輪帯構造部を転写するための溝を削って加工し、次にその加工された金型に対物レンズの樹脂材料を流し込んで射出成形していた。
【0008】
また、光源から出射された波長が400〜410[nm]の光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる光ピックアップ(装置)において、集光レンズ(対物レンズ)により2次又は3次の回折光を集光させるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−93179号公報(請求項5を引用した請求項8の記載、第5頁の記載)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、回折輪帯構造部のピッチを非常に小さくすることは理論的には可能であるが、その対物レンズの金型を製作するのはとても困難となる。金型を加工するためのバイトのシャープさは有限であるため、金型の加工精度にも限界があるからである。また、金型から対物レンズを成形する場合の転写性にも限界がある。よって、これら2つの要因から、回折輪帯構造部の細かい対物レンズを射出成形する場合に、回折輪帯構造部のエッジ部分に面ダレ(丸み)が形成される。また、対物レンズ自体をバイトにより加工して回折輪帯構造部を形成する場合も、バイトのシャープさ及び加工精度は有限であるため、同様に回折輪帯構造部のエッジ部分に面ダレが形成される。
【0011】
図5は、対物レンズの回折輪帯構造部αの断面図である。図5に示すように、対物レンズの成形により、その対物レンズ上の鋸歯状の回折輪帯構造部αは、設計上の理想成形面α1に比べ、実際の成形面α2はエッジ部分に面ダレα21が形成されてしまう。
【0012】
回折輪帯構造部αのエッジの面ダレα21においては、光情報記録媒体の情報記録面への回折光の出射において、回折効率が低下し、有効な回折光の出射光量が損失される。次世代高密度光情報記録媒体については入射光が短波長に既定されているので、近軸色収差を補正するためには、前述したように回折パワーを高めるために輪帯数を増やす必要があり、同じ次数の長波長の入射光を用いる構成の場合に比べてそのピッチは小さくとる必要がある。図5に示す回折輪帯構造部αのピッチPが小さい場合、輪帯数が増えるので、これと共にそのエッジの面ダレα21の数も増えて、更に回折効率が低下し、有効な回折光の出射光量が損失されて、十分な回折光の光量が得られないことが問題である。特に、短波長の入射光に対して1次や2次の低次の回折光を出射させる構成の場合、回折輪帯構造部が非常に細かいものとなる。
【0013】
この問題を解決するには、高次の回折光を光情報記録媒体に集光させる輪帯構造を設ければよい。高次の回折光を出射する回折輪帯構造部においては、そのピッチPを大きくとることができ、輪帯数を減らすことができるので、回折輪体構造αにおけるエッジ部分の面ダレの数も減り、回折効率を上げ、十分な回折光の出射光量を得ることができる。
【0014】
しかし、これに対して、高次の回折光を用いる構成においては、レーザ光源からの入射光の波長変化がある場合、その波長変化の度合いに応じて、その高次の次数の回折効率も下がってしまい十分な回折光の出射光量が得られないおそれがあるという問題があった。
【0015】
また、特許文献1には、波長が400〜410[nm]の光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる記載はあるが、4次以上の高次回折光を集光させる記載がなく、回折輪帯構造部の面ダレ又はレーザ光源の波長変化による回折光の出射光量への影響は一切考慮されていない。
【0016】
本発明の課題は、対物レンズの回折構造部に面ダレが形成され光源から出射される短波長の光束に波長変化が生じた場合にも、モードホップ補正を行い、また回折効率を高めて十分な光量の回折光を光情報記録媒体の情報記録面へ集光させることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
光源から出射される基準波長λ0(380[nm]≦λ0≦450[nm])の光束を、保護基板の厚さが0.6[mm]の光情報記録媒体の情報記録面に集光させるために用いる光ピックアップ装置の対物集光手段であって、
前記光源から出射された光束を屈折するレンズ構造部と、
前記光源から出射された光束を回折し、光軸を中心とする輪帯状の回折構造部とを備え、
前記光源から出射された光束を前記回折構造部により回折された回折光のうち、回折効率が最大となる回折光の回折次数Kは、3≦K≦14(但し、Kは整数)であることを特徴とする。
【0018】
請求項1記載の発明によれば、対物集光手段の回折構造部における最大の回折効率の回折次数Kを3≦K≦14の範囲とするので、対物集光手段は、近軸色収差を補正しモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させることができる。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の対物集光手段において、
前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、プラスチックを素材とすることを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部の素材をプラスチックにするので、対物集光手段の成形の容易化、低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の対物集光手段において、
前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなるので、多様な構成をとることができる。特に、複数の光学素子からなる場合、各光学素子に回折構造部を設ける構成をとることもできる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか一項記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.90であることを特徴とする。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを防ぐことができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.70であることを特徴とする。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0027】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか一項記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の主点から前記光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fは、1.8[mm]≦f≦3.0[mm]であることを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の発明によれば、対物集光手段の主点から光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]とするので、焦点距離fが小さいことによりワーキングディスタンスも減少して対物集光手段に傷や汚れがつくことを防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物集光手段を備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。ワーキングディスタンスとは、例えば、対物集光手段の光情報記録媒体への出射面又は対物集光手段の取付け部から光情報記録媒体の情報記録面までの距離である。ワーキングディスタンスが小さい場合、対物集光手段が外部から接触されやすくなることによりその対物集光手段に傷や汚れがつく可能性が高くなる。
【0029】
請求項7記載の発明によれば、
光源と、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段とを備え、
前記光源から出射された光束を前記対物集光手段に入射し、当該対物集光手段から出射された光束を前記光情報記録媒体の情報記録面に集光させて情報を記録及び再生の何れか一方又はその両方を行うことを特徴とする光ピックアップ装置。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段を用いて光情報記録媒体の情報記録面に集光させるので、モードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、また短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させて、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率により光情報記録媒体の情報記録面に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面に対する情報の再生及び記録の何れか一方又は両方のスピードを上げることができ、また、光源から出射する光束のパワーを弱めることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0032】
図1〜図4を参照して本実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態の対物レンズ16を備える光ピックアップ装置1の概略構成を示す図であり、図2は、対物レンズ16の構成断面図を示す図であり、図3は、回折光の回折次数Kに対する回折効率を示す図であり、図4は、縦球面収差SAと開口数NAとの関係を示す図である。
【0033】
本実施の形態の光ピックアップ装置1は、次世代高密度光ディスクの光情報記録媒体の一例であるHD−DVD20について、半導体レーザ光源11(光源)から出射される使用基準波長λ0(=405[nm])の光束Lを、対物レンズ16を介して情報記録面22に集光させて、情報を読み取る又は記録するように構成されている。
【0034】
図1に示すように、光ピックアップ装置1では、コリメータ13と対物レンズ16(対物集光手段、レンズ構造部)との間にビームスプリッタ12が配置され、コリメータ13によってほぼ平行にされた光がビームスプリッタ12を通過し対物レンズ16へ向かう。そして、保護基板21を有するHD−DVD20の情報記録面22で反射した光束が、光路変更手段としてのビームスプリッタ12によって光検出器30に向かう。
【0035】
対物レンズ16はその外周にフランジ部16aを有し、このフランジ部16aにより対物レンズ16を光ピックアップ装置1に容易に取り付けることができる。また、フランジ部16aは対物レンズ16の光軸Laに対しほぼ垂直方向に延びた面を有するので、取付の精度を高くすることが容易にできる。
【0036】
HD−DVD20に情報を記録又は再生する場合は、図1に実線で示すように、半導体レーザ光源11から出射された光束Lが、コリメータ13を透過し平行光束となり、ビームスプリッタ12を経て絞り14によって絞られ、対物レンズ16によりHD−DVD20の保護基板21を介して情報記録面22の焦点Lbに集光される。半導体レーザ光源11から出射される光束Lの強度は、情報の再生の場合よりも情報の記録の場合を高くするように設定されている。
【0037】
そして、HD−DVD20に記録された情報を再生する場合は、上記対物レンズ16から出射された光束は、更に情報記録面22で情報ピットにより変調されて反射され、その反射光束は、再び対物レンズ16、絞り14を順に介して、ビームスプリッタ12で反射され、シリンドリカルレンズ17により非点収差が与えられ、凹レンズ18を経て、光検出器30上ヘ入射する。光検出器30は凹レンズ18からの入射光を検出して信号を出力し、その出カされた信号を用いて、HD−DVD20に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0038】
また、光検出器30上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出結果に基づいて、2次元アクチュエータ15が半導体レーザ光源11から出射された光束Lを、焦点LbとしてHD−DVD20の情報記録面22上に結像するように対物レンズ16を移動させるとともに、半導体レ―ザ光源11から出射された光束Lを、情報記録面22上の所定のトラックに結像するように対物レンズ16を移動させる。
【0039】
対物レンズ16は、図2に示すように、両面非球面の単レンズであり、半導体レーザ光源11側から出射された光束Lを入射する入射面161と、入射面161に入射された光束Lを、HD−DVD20の保護基板21を介して情報記録面22の焦点Lbへ出射する出射面162とが設けられている。入射面161の光学機能面は、光軸Laを中心とする同心円状の光学機能領域であり、同心円状の輪帯G1〜Gn(但し、nは輪帯数とし、輪体の各番号は中心Laから外側へ大きくなる)からなる鋸歯状の回折輪帯構造部βが形成されている。また、対物レンズ16には、次の〔数1〕の非球面形状式で表される母非球面H(図2中の点線)が形成されている。
【0040】
【数1】
ここで、Xは光軸La方向の軸の値(対物レンズ16への入射光束Lの進行方向を正とする)、hは光軸Laに対して垂直な方向の軸の値(光軸Laからの高さ)、Rは近軸曲率半径、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
【0041】
また、一般に、回折輪帯のピッチは、光路差関数Φを使って定義される。具体的には、光路差関数Φは単位を[mm]として〔数2〕で表される。
【数2】
B2iは光路差関数の係数である。光路差関数Φを用いて、入射面161上の輪帯数nは、Φ/λにより求められる。ここで、λはレーザ光源から出射された光束の波長であり、回折次数Kは、回折輪帯構造部により回折される各次数の回折光のうちで最大の回折効率を得る回折光の次数である。また、回折効率とは、回折輪帯構造部により回折される全次数の回折光の出射光量に対する、所定次数の回折光の出射光量の割合である。また、回折光の次数は、回折光が光軸Laへ向かう方向の回折光の次数を正とする。
【0042】
また、対物レンズ16のレンズデータは次の〔表1〕に表される。
【表1】
【0043】
〔表1〕において、d[mm]は、光軸La上の距離であり、nは屈折率である。また、面Noがそれぞれ、0は物点であり、1は対物レンズ16の第1面(入射面161)であり、2は対物レンズ16の第2面(出射面162)であり、3はHD−DVD20の保護基板21であり、4はHD−DVD20の情報記録面22である。また、使用基準波長λ0(=405[nm])の光束が対物レンズ16に入射した際の、光軸Laに沿って対物レンズ16の主点から情報記録面22上の焦点Lbまでの焦点距離fが2.4[mm]であるとする。そして、対物レンズ16の像側(HD−DVD20側)の開口数NAが0.65であり、HD−DVD20の保護基板21の厚さd3=0.60[mm]に対して、十分な結像性能を有する。また、対物レンズ16及び保護基板21の屈折率nも示される。
【0044】
そして、次の〔表2〕に、上記〔数1〕の非球面形状式における非球面係数A2iの各値を示し、〔数2〕の光路差関数の式における光路差関数の係数B2iを示す。
【表2】
〔表2〕(I)は、第1面(入射面161)の母非球面Hにおける近軸曲率半径R、円錐係数κ、非球面係数A2iを示し、〔表2〕(II)は、第2面(出射面162)の母非球面における近軸曲率半径R、円錐係数κ、非球面係数A2iを示し、表2(III)は、第1面(入射面161)の回折輪帯構造部βにおける光路差関数の係数B2iを示す。
【0045】
以下、前述のように全ての回折光のうちで最大の回折効率を示す回折光の回折次数をKとする。〔表2〕に示される各データは、本実施の形態の対物レンズ16の一例のデータである。特に〔表2〕(III)は、回折次数Kが3であり、半導体レーザ光源11から出射される光束Lの使用基準波長λ0が405[nm]の場合の回折輪帯構造部βを示す。よって、輪帯数nはΦ/λ0の式により求められ、その輪帯数nから回折輪帯構造部βのピッチも求まる。また、互いに隣接する輪帯間の光軸La方向の変位量は、ブレーズ波長と使用基準波長λ0とが一致するように決定される。なお、ブレーズ波長とは、回折次数Kの回折光において回折効率が最大となる波長のことである。
【0046】
また、対物レンズ16の材料には例えばオレフィン系樹脂等のプラスチックが使用され、光情報記録媒体20の保護基板21の材料には例えばポリカーボネート樹脂(PC)等がカバーガラスとして使用される。
【0047】
〔表2〕に示す対物レンズ16によれば、回折次数Kが3であるので、回折輪帯構造部βのピッチを回折次数Kが1又は2の場合よりも大きくとることができ、輪帯数も減り、回折輪帯構造部βのダレの数も少なくなり、3次の回折光の回折パワーを上げ、その回折効率も大きくなる。理論的には、ピッチの大きさは、回折次数Kに比例する。回折次数Kを更に大きい整数にすれば、回折輪帯構造部βの面ダレの数も回折次数Kの値に応じて少なくなり、その回折効率も大きくなる。
【0048】
しかし、レーザ光源11から出射された光束Lの実際の使用波長λに、使用基準波長λ0からのずれが生ずる場合には、回折次数Kが大きいほど、また使用基準波長λ0からの使用波長λのずれの度合いが大きいほど、その回折効率は下がってしまうという現象が生じる。
【0049】
ここで、図3を参照して、回折次数Kについて、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれが生じた場合にも良好な値をとる範囲を説明する。図3に、回折次数Kが1から14までの複数の対物レンズについての回折効率を示す。その複数の対物レンズは、〔表1〕及び〔表2〕(I),(II)の各データが共通であり、特に回折次数K=3の場合の対物レンズは、〔表2〕(III)に示されるデータの回折輪帯構造部βを有する。
【0050】
また、図3中のAは、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]の場合の回折効率を示し、Bは、|λーλ0|=5[nm]の場合の回折効率を示し、Cは、回折輪帯構造部βの各輪体のエッジ部分において、光軸Laに対して垂直方向の面ダレの大きさが1[μm]の場合の回折効率を示し、Dは、Aにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]とCにおける面ダレ1[μm]との影響を考慮した回折効率であるA*Cの値を示し、Eは、Bにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=5[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響を考慮した回折効率であるB*Cの値を示す。なお、面ダレの大きさ1[μm]による回折効率への影響とは、単に入射面161の面積に対する面ダレ部分の面積割合で示される値ではない。
【0051】
図3によれば、Dに示すように、回折効率に、Aにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響がある場合に、その回折効率が良好な値である95%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ3≦K≦14(但しKは整数)の範囲であることが分かる。同様にDにおいて、その回折効率が更に良好な値である96%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ4≦K≦11(但しKは整数)の範囲であることが分かる。
【0052】
また、Eに示すように、回折効率に、Bにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=5[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響がある場合に、その回折効率が良好な値である95%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ3≦K≦7(但しKは整数)の範囲であることが分かる。
【0053】
ここで、図4を参照して、対物レンズ16の近軸色収差の補正及びその近軸色収差補正を一因とするモードホップ補正について説明する。図4には、使用波長λが、使用基準波長λ0405[nm]、400[nm]、410[nm]のそれぞれの場合の縦球面収差SA[mm]と像側の開口数NAとが示されている。この対物レンズ16は、〔表1〕及び〔表2〕の各データを用いたレンズである。
【0054】
近軸色収差は、像側の開口数NA=0における縦球面収差SAの値となる。図4には示さないが、使用波長λが405±5[nm]である場合の回折輪帯構造βを設けない対物レンズの近軸色収差は、図4における使用基準波長λが405±5[nm]の場合の対物レンズ16における近軸色収差の約2倍の値をとる。よって、明らかに、対物レンズ16は、回折輪帯構造βを設けない場合の約1/2倍の近軸色収差となるので、近軸色収差の補正機能を有することが分かる。
【0055】
また、図4において、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれ=±5[nm]のグラフは、それぞれ縦球面収差SA=0の軸と交差しているので、明らかに、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有する。図4において、モードホップ補正がされていない場合のグラフは、使用波長λ=400[nm]の場合、開口数NAの増加と共に縦球面収差SAも左上がりに増加していき、使用波長λ=410[nm]の場合、開口数NAの増加と共に縦球面収差SAも右上がりに増加していき、どちらも縦球面収差SA=0の軸と交差しない。
【0056】
よって、対物レンズ16は、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれが±5[nm]以下の場合、近軸色収差を補正する機能を有し、また、その近軸色収差が補正されてモードホップによる焦点Lbのずれを補正する機能を有する。
【0057】
よって、本実施の形態によれば、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを3≦K≦14の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、短い使用基準波長λ0から使用波長λのずれ|λーλ0|≦3[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を95%以上にして十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率によりHD−DVD20の情報記録面22に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面22に対する情報の再生及び記録のスピードを上げることができ、また、半導体レーザ光源11から出射させる光束のパワーを弱めることができる。
【0058】
同様に、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを4≦K≦11の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、使用波長λのずれ|λーλ0|≦3[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を96%以上にして、より十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。
【0059】
また、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを3≦K≦7の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、使用波長λのずれ|λーλ0|≦5[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を95%以上にして十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。
【0060】
また、対物レンズ16の材料をプラスチックにするので、対物レンズ16の成形を容易にし、また低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0061】
なお、本実施の形態では、レーザ光源から使用基準波長λ0=405[nm]の光束を出射して、対物レンズ16に入射させているが、これに限るものではなく、使用基準波長λ0を380[nm]≦λ0≦450[nm]の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。
【0062】
また、本実施の形態では、対物レンズ16の像側の開口数NA=0.65としたが、これに限るものではなく、例えば、像側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。この場合、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物レンズの製造が困難となることを防ぐことができる。これに関して、像側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とした場合、開口数NAが大きいことによって対物レンズの製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0063】
また、光軸Laに沿って対物レンズ16からHD−DVD20の情報記録面22までの焦点距離f=2.4[mm]としたが、これに限るものではなく、例えば、焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。この場合、焦点距離fが小さいことによるワーキングディスタンスの減少を防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物レンズを備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。ワーキングディスタンスとは、例えば、対物レンズ16の出射面162又はフランジ部16aからHD−DVD20の情報記録面22までの距離である。ワーキングディスタンスが小さい場合、対物レンズ16が外部から接触されやすくなることにより対物レンズ16に傷や汚れがつく可能性が高くなる。
【0064】
また、本実施の形態では、対物レンズ16には、入射面161のみに回折輪帯構造部βを設ける構成であるが、これに限るものではなく、出射面162のみに設ける構成や、入射面161及び出射面162の両方に設ける構成でもよい。また、本実施の形態では、対物レンズ16は単玉レンズであるが、これに限るものではなく、対物レンズを、複数の光学素子からなる対物集光手段に代えて、多様な構成をとれるようにしてもよい。特に、複数の光学素子からなる場合、レーザ光源から出射された光束を屈折するレンズ構造部と、レーザ光源から出射された光束を回折する回折輪帯構造部とを別々に形成してもよい。本実施の形態では単玉の対物レンズ16がレンズ構造部及び回折輪帯構造部の両方を有する。また、本実施の形態では、回折輪帯構造部βは鋸歯状であるが、これに限るものではなく、階段状等の形態のものでもよい。
【0065】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、対物集光手段の回折構造部における最大の回折効率の回折次数Kを3≦K≦14の範囲とするので、対物集光手段は、近軸色収差を補正しモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させることができる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部の素材をプラスチックにするので、対物集光手段の成形の容易化、低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0068】
請求項3記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなるので、多様な構成をとることができる。特に、複数の光学素子からなる場合、各光学素子に回折構造部を設ける構成をとることもできる。
【0069】
請求項4記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを防ぐことができる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0071】
請求項6記載の発明によれば、対物集光手段の主点から光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]とするので、焦点距離fが小さいことによりワーキングディスタンスも減少して対物集光手段に傷や汚れがつくことを防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物集光手段を備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。
【0072】
請求項7記載の発明によれば、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段を用いて光情報記録媒体の情報記録面に集光させるので、モードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、また短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させて、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率により光情報記録媒体の情報記録面に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面に対する情報の再生及び記録の何れか一方又は両方のスピードを上げることができ、また、光源から出射する光束のパワーを弱めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における対物レンズ16を備える光ピックアップ装置1の概略構成を示す図である。
【図2】対物レンズ16の構成断面図を示す図である。
【図3】回折光の回折次数Kに対する回折効率を示す図である。
【図4】縦球面収差SAと開口数NAとの関係を示す図である。
【図5】対物レンズの回折輪帯構造部αの断面図である。
【符号の説明】
1…光ピックアップ装置
11…半導体レーザ光源
12…ビームスプリッタ
13…コリメータ
14…絞り
15…2次元アクチュエータ
16…対物レンズ
161…入射面
162…出射面
16a…フランジ部
17…シリンドリカルレンズ
18…凹レンズ
20…HD−DVD
21…保護基板
22…情報記録面
30…光検出器
α,β…回折輪帯構造部
α1…理想の成形面
α2…実際の成形面
α21…面ダレ
L…光束
La…光軸
Lb…焦点
G1〜Gn…輪帯
【発明の属する技術分野】
本発明は、光束を光記録媒体の情報記録面に集光する対物集光手段及び当該対物集光手段を備えて当該光記録媒体の情報記録面に情報を記録及び再生のどちらか一方又はその両方を行う光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、短波長赤色半導体レーザの実用化に伴い、CD(Compact Disc)と同程度の大きさで大容量化させた高密度の光情報記録媒体(「光ディスク」ともいう)であるDVD(Digital Video Disc)が製品化されている。そして、半導体レーザの短波長化が進み、発振波長の更に短い短波長青(紫)色レーザを用いる次世代高密度光情報記録媒体が実用化されようとしている。
【0003】
DVD用記録再生装置では、約650[nm]の半導体レーザを使用しているのに対して、次世代高密度光情報記録媒体の一方式であるHD−DVD方式の記録再生装置については、約405[nm]の半導体レーザを使用し、光情報記録媒体の保護基板厚はDVDと同じ0.6[mm]にし、像側の開口数NAがDVDと同じ0.65の対物レンズを用いる構成が提案されている。
【0004】
また、光情報記録媒体に情報の再生又は記録を行う光ピックアップ装置は、レーザ光源から出射された光束を対物レンズに入射させ、当該対物レンズから出射した光束を光情報記録媒体の情報記録面上に集光させて、当該光情報記録媒体に情報を記録又は記録された情報の再生を行う。次世代高密度光情報記録媒体のように、レーザ光波長をより短く、また対物レンズの像側の開口数をより大きくして、光情報記録媒体の情報記録面の集光スポットをより小さくすることにより、光情報記録媒体の記録情報の高密度化が図られてきた。
【0005】
そして、レーザ光源の温度変化又は光出力変化による対物レンズの入射光の波長変化(モードホップ)による焦点のずれを低減するモードホップ補正機能、対物レンズの温度変化による屈折率変化による球面収差を低減する温度補正機能等を実現するために、対物レンズの光学機能面に回折輪帯構造部を備える構成が考えられている。回折輪帯構造部は、輪帯状の細い複数の回折溝を対物レンズに設けることにより、光源から出射された光束を回折させることができる構造である。
【0006】
しかし、次世代高密度光情報記録媒体は、情報の再生又は記録に波長の短い光束を用いるので、対物レンズにおいて、材料の種類に依存し波長変化に対する屈折率の変化である色分散特性も増大してしまう。この色分散特性の増大に応じて、波長変化に応じた光軸方向の焦点のずれである近軸色収差も大きくなる。この近軸色収差の低減のためには、回折輪帯構造部の回折パワーを大きくすることが要求され、そのためには、回折輪帯数を多く(回折輪帯間隔(ピッチ)を小さく)する必要がある。近軸色収差の補正は、上記のモードホップ補正に含まれる。
【0007】
また、回折輪帯構造部を設けられた対物レンズの製作は、先ず対物レンズを成形するための金型に、バイトにより回折輪帯構造部を転写するための溝を削って加工し、次にその加工された金型に対物レンズの樹脂材料を流し込んで射出成形していた。
【0008】
また、光源から出射された波長が400〜410[nm]の光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる光ピックアップ(装置)において、集光レンズ(対物レンズ)により2次又は3次の回折光を集光させるものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−93179号公報(請求項5を引用した請求項8の記載、第5頁の記載)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、回折輪帯構造部のピッチを非常に小さくすることは理論的には可能であるが、その対物レンズの金型を製作するのはとても困難となる。金型を加工するためのバイトのシャープさは有限であるため、金型の加工精度にも限界があるからである。また、金型から対物レンズを成形する場合の転写性にも限界がある。よって、これら2つの要因から、回折輪帯構造部の細かい対物レンズを射出成形する場合に、回折輪帯構造部のエッジ部分に面ダレ(丸み)が形成される。また、対物レンズ自体をバイトにより加工して回折輪帯構造部を形成する場合も、バイトのシャープさ及び加工精度は有限であるため、同様に回折輪帯構造部のエッジ部分に面ダレが形成される。
【0011】
図5は、対物レンズの回折輪帯構造部αの断面図である。図5に示すように、対物レンズの成形により、その対物レンズ上の鋸歯状の回折輪帯構造部αは、設計上の理想成形面α1に比べ、実際の成形面α2はエッジ部分に面ダレα21が形成されてしまう。
【0012】
回折輪帯構造部αのエッジの面ダレα21においては、光情報記録媒体の情報記録面への回折光の出射において、回折効率が低下し、有効な回折光の出射光量が損失される。次世代高密度光情報記録媒体については入射光が短波長に既定されているので、近軸色収差を補正するためには、前述したように回折パワーを高めるために輪帯数を増やす必要があり、同じ次数の長波長の入射光を用いる構成の場合に比べてそのピッチは小さくとる必要がある。図5に示す回折輪帯構造部αのピッチPが小さい場合、輪帯数が増えるので、これと共にそのエッジの面ダレα21の数も増えて、更に回折効率が低下し、有効な回折光の出射光量が損失されて、十分な回折光の光量が得られないことが問題である。特に、短波長の入射光に対して1次や2次の低次の回折光を出射させる構成の場合、回折輪帯構造部が非常に細かいものとなる。
【0013】
この問題を解決するには、高次の回折光を光情報記録媒体に集光させる輪帯構造を設ければよい。高次の回折光を出射する回折輪帯構造部においては、そのピッチPを大きくとることができ、輪帯数を減らすことができるので、回折輪体構造αにおけるエッジ部分の面ダレの数も減り、回折効率を上げ、十分な回折光の出射光量を得ることができる。
【0014】
しかし、これに対して、高次の回折光を用いる構成においては、レーザ光源からの入射光の波長変化がある場合、その波長変化の度合いに応じて、その高次の次数の回折効率も下がってしまい十分な回折光の出射光量が得られないおそれがあるという問題があった。
【0015】
また、特許文献1には、波長が400〜410[nm]の光ビームを記録媒体の情報記録面に集光させる記載はあるが、4次以上の高次回折光を集光させる記載がなく、回折輪帯構造部の面ダレ又はレーザ光源の波長変化による回折光の出射光量への影響は一切考慮されていない。
【0016】
本発明の課題は、対物レンズの回折構造部に面ダレが形成され光源から出射される短波長の光束に波長変化が生じた場合にも、モードホップ補正を行い、また回折効率を高めて十分な光量の回折光を光情報記録媒体の情報記録面へ集光させることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、
光源から出射される基準波長λ0(380[nm]≦λ0≦450[nm])の光束を、保護基板の厚さが0.6[mm]の光情報記録媒体の情報記録面に集光させるために用いる光ピックアップ装置の対物集光手段であって、
前記光源から出射された光束を屈折するレンズ構造部と、
前記光源から出射された光束を回折し、光軸を中心とする輪帯状の回折構造部とを備え、
前記光源から出射された光束を前記回折構造部により回折された回折光のうち、回折効率が最大となる回折光の回折次数Kは、3≦K≦14(但し、Kは整数)であることを特徴とする。
【0018】
請求項1記載の発明によれば、対物集光手段の回折構造部における最大の回折効率の回折次数Kを3≦K≦14の範囲とするので、対物集光手段は、近軸色収差を補正しモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させることができる。
【0019】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の対物集光手段において、
前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、プラスチックを素材とすることを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部の素材をプラスチックにするので、対物集光手段の成形の容易化、低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0021】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の対物集光手段において、
前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなるので、多様な構成をとることができる。特に、複数の光学素子からなる場合、各光学素子に回折構造部を設ける構成をとることもできる。
【0023】
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れか一項記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.90であることを特徴とする。
【0024】
請求項4記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを防ぐことができる。
【0025】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.70であることを特徴とする。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0027】
請求項6記載の発明は、請求項1から5の何れか一項記載の対物集光手段において、
前記対物集光手段の主点から前記光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fは、1.8[mm]≦f≦3.0[mm]であることを特徴とする。
【0028】
請求項6記載の発明によれば、対物集光手段の主点から光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]とするので、焦点距離fが小さいことによりワーキングディスタンスも減少して対物集光手段に傷や汚れがつくことを防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物集光手段を備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。ワーキングディスタンスとは、例えば、対物集光手段の光情報記録媒体への出射面又は対物集光手段の取付け部から光情報記録媒体の情報記録面までの距離である。ワーキングディスタンスが小さい場合、対物集光手段が外部から接触されやすくなることによりその対物集光手段に傷や汚れがつく可能性が高くなる。
【0029】
請求項7記載の発明によれば、
光源と、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段とを備え、
前記光源から出射された光束を前記対物集光手段に入射し、当該対物集光手段から出射された光束を前記光情報記録媒体の情報記録面に集光させて情報を記録及び再生の何れか一方又はその両方を行うことを特徴とする光ピックアップ装置。
【0030】
請求項7記載の発明によれば、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段を用いて光情報記録媒体の情報記録面に集光させるので、モードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、また短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させて、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率により光情報記録媒体の情報記録面に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面に対する情報の再生及び記録の何れか一方又は両方のスピードを上げることができ、また、光源から出射する光束のパワーを弱めることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0032】
図1〜図4を参照して本実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態の対物レンズ16を備える光ピックアップ装置1の概略構成を示す図であり、図2は、対物レンズ16の構成断面図を示す図であり、図3は、回折光の回折次数Kに対する回折効率を示す図であり、図4は、縦球面収差SAと開口数NAとの関係を示す図である。
【0033】
本実施の形態の光ピックアップ装置1は、次世代高密度光ディスクの光情報記録媒体の一例であるHD−DVD20について、半導体レーザ光源11(光源)から出射される使用基準波長λ0(=405[nm])の光束Lを、対物レンズ16を介して情報記録面22に集光させて、情報を読み取る又は記録するように構成されている。
【0034】
図1に示すように、光ピックアップ装置1では、コリメータ13と対物レンズ16(対物集光手段、レンズ構造部)との間にビームスプリッタ12が配置され、コリメータ13によってほぼ平行にされた光がビームスプリッタ12を通過し対物レンズ16へ向かう。そして、保護基板21を有するHD−DVD20の情報記録面22で反射した光束が、光路変更手段としてのビームスプリッタ12によって光検出器30に向かう。
【0035】
対物レンズ16はその外周にフランジ部16aを有し、このフランジ部16aにより対物レンズ16を光ピックアップ装置1に容易に取り付けることができる。また、フランジ部16aは対物レンズ16の光軸Laに対しほぼ垂直方向に延びた面を有するので、取付の精度を高くすることが容易にできる。
【0036】
HD−DVD20に情報を記録又は再生する場合は、図1に実線で示すように、半導体レーザ光源11から出射された光束Lが、コリメータ13を透過し平行光束となり、ビームスプリッタ12を経て絞り14によって絞られ、対物レンズ16によりHD−DVD20の保護基板21を介して情報記録面22の焦点Lbに集光される。半導体レーザ光源11から出射される光束Lの強度は、情報の再生の場合よりも情報の記録の場合を高くするように設定されている。
【0037】
そして、HD−DVD20に記録された情報を再生する場合は、上記対物レンズ16から出射された光束は、更に情報記録面22で情報ピットにより変調されて反射され、その反射光束は、再び対物レンズ16、絞り14を順に介して、ビームスプリッタ12で反射され、シリンドリカルレンズ17により非点収差が与えられ、凹レンズ18を経て、光検出器30上ヘ入射する。光検出器30は凹レンズ18からの入射光を検出して信号を出力し、その出カされた信号を用いて、HD−DVD20に記録された情報の読み取り信号が得られる。
【0038】
また、光検出器30上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行う。この検出結果に基づいて、2次元アクチュエータ15が半導体レーザ光源11から出射された光束Lを、焦点LbとしてHD−DVD20の情報記録面22上に結像するように対物レンズ16を移動させるとともに、半導体レ―ザ光源11から出射された光束Lを、情報記録面22上の所定のトラックに結像するように対物レンズ16を移動させる。
【0039】
対物レンズ16は、図2に示すように、両面非球面の単レンズであり、半導体レーザ光源11側から出射された光束Lを入射する入射面161と、入射面161に入射された光束Lを、HD−DVD20の保護基板21を介して情報記録面22の焦点Lbへ出射する出射面162とが設けられている。入射面161の光学機能面は、光軸Laを中心とする同心円状の光学機能領域であり、同心円状の輪帯G1〜Gn(但し、nは輪帯数とし、輪体の各番号は中心Laから外側へ大きくなる)からなる鋸歯状の回折輪帯構造部βが形成されている。また、対物レンズ16には、次の〔数1〕の非球面形状式で表される母非球面H(図2中の点線)が形成されている。
【0040】
【数1】
ここで、Xは光軸La方向の軸の値(対物レンズ16への入射光束Lの進行方向を正とする)、hは光軸Laに対して垂直な方向の軸の値(光軸Laからの高さ)、Rは近軸曲率半径、κは円錐係数、A2iは非球面係数である。
【0041】
また、一般に、回折輪帯のピッチは、光路差関数Φを使って定義される。具体的には、光路差関数Φは単位を[mm]として〔数2〕で表される。
【数2】
B2iは光路差関数の係数である。光路差関数Φを用いて、入射面161上の輪帯数nは、Φ/λにより求められる。ここで、λはレーザ光源から出射された光束の波長であり、回折次数Kは、回折輪帯構造部により回折される各次数の回折光のうちで最大の回折効率を得る回折光の次数である。また、回折効率とは、回折輪帯構造部により回折される全次数の回折光の出射光量に対する、所定次数の回折光の出射光量の割合である。また、回折光の次数は、回折光が光軸Laへ向かう方向の回折光の次数を正とする。
【0042】
また、対物レンズ16のレンズデータは次の〔表1〕に表される。
【表1】
【0043】
〔表1〕において、d[mm]は、光軸La上の距離であり、nは屈折率である。また、面Noがそれぞれ、0は物点であり、1は対物レンズ16の第1面(入射面161)であり、2は対物レンズ16の第2面(出射面162)であり、3はHD−DVD20の保護基板21であり、4はHD−DVD20の情報記録面22である。また、使用基準波長λ0(=405[nm])の光束が対物レンズ16に入射した際の、光軸Laに沿って対物レンズ16の主点から情報記録面22上の焦点Lbまでの焦点距離fが2.4[mm]であるとする。そして、対物レンズ16の像側(HD−DVD20側)の開口数NAが0.65であり、HD−DVD20の保護基板21の厚さd3=0.60[mm]に対して、十分な結像性能を有する。また、対物レンズ16及び保護基板21の屈折率nも示される。
【0044】
そして、次の〔表2〕に、上記〔数1〕の非球面形状式における非球面係数A2iの各値を示し、〔数2〕の光路差関数の式における光路差関数の係数B2iを示す。
【表2】
〔表2〕(I)は、第1面(入射面161)の母非球面Hにおける近軸曲率半径R、円錐係数κ、非球面係数A2iを示し、〔表2〕(II)は、第2面(出射面162)の母非球面における近軸曲率半径R、円錐係数κ、非球面係数A2iを示し、表2(III)は、第1面(入射面161)の回折輪帯構造部βにおける光路差関数の係数B2iを示す。
【0045】
以下、前述のように全ての回折光のうちで最大の回折効率を示す回折光の回折次数をKとする。〔表2〕に示される各データは、本実施の形態の対物レンズ16の一例のデータである。特に〔表2〕(III)は、回折次数Kが3であり、半導体レーザ光源11から出射される光束Lの使用基準波長λ0が405[nm]の場合の回折輪帯構造部βを示す。よって、輪帯数nはΦ/λ0の式により求められ、その輪帯数nから回折輪帯構造部βのピッチも求まる。また、互いに隣接する輪帯間の光軸La方向の変位量は、ブレーズ波長と使用基準波長λ0とが一致するように決定される。なお、ブレーズ波長とは、回折次数Kの回折光において回折効率が最大となる波長のことである。
【0046】
また、対物レンズ16の材料には例えばオレフィン系樹脂等のプラスチックが使用され、光情報記録媒体20の保護基板21の材料には例えばポリカーボネート樹脂(PC)等がカバーガラスとして使用される。
【0047】
〔表2〕に示す対物レンズ16によれば、回折次数Kが3であるので、回折輪帯構造部βのピッチを回折次数Kが1又は2の場合よりも大きくとることができ、輪帯数も減り、回折輪帯構造部βのダレの数も少なくなり、3次の回折光の回折パワーを上げ、その回折効率も大きくなる。理論的には、ピッチの大きさは、回折次数Kに比例する。回折次数Kを更に大きい整数にすれば、回折輪帯構造部βの面ダレの数も回折次数Kの値に応じて少なくなり、その回折効率も大きくなる。
【0048】
しかし、レーザ光源11から出射された光束Lの実際の使用波長λに、使用基準波長λ0からのずれが生ずる場合には、回折次数Kが大きいほど、また使用基準波長λ0からの使用波長λのずれの度合いが大きいほど、その回折効率は下がってしまうという現象が生じる。
【0049】
ここで、図3を参照して、回折次数Kについて、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれが生じた場合にも良好な値をとる範囲を説明する。図3に、回折次数Kが1から14までの複数の対物レンズについての回折効率を示す。その複数の対物レンズは、〔表1〕及び〔表2〕(I),(II)の各データが共通であり、特に回折次数K=3の場合の対物レンズは、〔表2〕(III)に示されるデータの回折輪帯構造部βを有する。
【0050】
また、図3中のAは、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]の場合の回折効率を示し、Bは、|λーλ0|=5[nm]の場合の回折効率を示し、Cは、回折輪帯構造部βの各輪体のエッジ部分において、光軸Laに対して垂直方向の面ダレの大きさが1[μm]の場合の回折効率を示し、Dは、Aにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]とCにおける面ダレ1[μm]との影響を考慮した回折効率であるA*Cの値を示し、Eは、Bにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=5[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響を考慮した回折効率であるB*Cの値を示す。なお、面ダレの大きさ1[μm]による回折効率への影響とは、単に入射面161の面積に対する面ダレ部分の面積割合で示される値ではない。
【0051】
図3によれば、Dに示すように、回折効率に、Aにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=3[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響がある場合に、その回折効率が良好な値である95%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ3≦K≦14(但しKは整数)の範囲であることが分かる。同様にDにおいて、その回折効率が更に良好な値である96%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ4≦K≦11(但しKは整数)の範囲であることが分かる。
【0052】
また、Eに示すように、回折効率に、Bにおける使用波長λのずれ|λーλ0|=5[nm]とCにおける面ダレの大きさ1[μm]との影響がある場合に、その回折効率が良好な値である95%以上の値を示す回折次数Kは、おおよそ3≦K≦7(但しKは整数)の範囲であることが分かる。
【0053】
ここで、図4を参照して、対物レンズ16の近軸色収差の補正及びその近軸色収差補正を一因とするモードホップ補正について説明する。図4には、使用波長λが、使用基準波長λ0405[nm]、400[nm]、410[nm]のそれぞれの場合の縦球面収差SA[mm]と像側の開口数NAとが示されている。この対物レンズ16は、〔表1〕及び〔表2〕の各データを用いたレンズである。
【0054】
近軸色収差は、像側の開口数NA=0における縦球面収差SAの値となる。図4には示さないが、使用波長λが405±5[nm]である場合の回折輪帯構造βを設けない対物レンズの近軸色収差は、図4における使用基準波長λが405±5[nm]の場合の対物レンズ16における近軸色収差の約2倍の値をとる。よって、明らかに、対物レンズ16は、回折輪帯構造βを設けない場合の約1/2倍の近軸色収差となるので、近軸色収差の補正機能を有することが分かる。
【0055】
また、図4において、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれ=±5[nm]のグラフは、それぞれ縦球面収差SA=0の軸と交差しているので、明らかに、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有する。図4において、モードホップ補正がされていない場合のグラフは、使用波長λ=400[nm]の場合、開口数NAの増加と共に縦球面収差SAも左上がりに増加していき、使用波長λ=410[nm]の場合、開口数NAの増加と共に縦球面収差SAも右上がりに増加していき、どちらも縦球面収差SA=0の軸と交差しない。
【0056】
よって、対物レンズ16は、使用基準波長λ0からの使用波長λのずれが±5[nm]以下の場合、近軸色収差を補正する機能を有し、また、その近軸色収差が補正されてモードホップによる焦点Lbのずれを補正する機能を有する。
【0057】
よって、本実施の形態によれば、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを3≦K≦14の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、短い使用基準波長λ0から使用波長λのずれ|λーλ0|≦3[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を95%以上にして十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率によりHD−DVD20の情報記録面22に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面22に対する情報の再生及び記録のスピードを上げることができ、また、半導体レーザ光源11から出射させる光束のパワーを弱めることができる。
【0058】
同様に、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを4≦K≦11の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、使用波長λのずれ|λーλ0|≦3[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を96%以上にして、より十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。
【0059】
また、対物レンズ16の回折輪帯構造部βの回折次数Kを3≦K≦7の範囲とする構成により、対物レンズ16はモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折輪帯構造部βに大きさ1[μm]の面ダレが形成され、使用波長λのずれ|λーλ0|≦5[nm]が生じた場合にも、K次回折光の回折効率を95%以上にして十分な光量の光束をHD−DVD20の情報記録面22に集光させ、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。
【0060】
また、対物レンズ16の材料をプラスチックにするので、対物レンズ16の成形を容易にし、また低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0061】
なお、本実施の形態では、レーザ光源から使用基準波長λ0=405[nm]の光束を出射して、対物レンズ16に入射させているが、これに限るものではなく、使用基準波長λ0を380[nm]≦λ0≦450[nm]の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。
【0062】
また、本実施の形態では、対物レンズ16の像側の開口数NA=0.65としたが、これに限るものではなく、例えば、像側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。この場合、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物レンズの製造が困難となることを防ぐことができる。これに関して、像側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とした場合、開口数NAが大きいことによって対物レンズの製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0063】
また、光軸Laに沿って対物レンズ16からHD−DVD20の情報記録面22までの焦点距離f=2.4[mm]としたが、これに限るものではなく、例えば、焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]の範囲に設定した場合にも同様に適用できる。この場合、焦点距離fが小さいことによるワーキングディスタンスの減少を防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物レンズを備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。ワーキングディスタンスとは、例えば、対物レンズ16の出射面162又はフランジ部16aからHD−DVD20の情報記録面22までの距離である。ワーキングディスタンスが小さい場合、対物レンズ16が外部から接触されやすくなることにより対物レンズ16に傷や汚れがつく可能性が高くなる。
【0064】
また、本実施の形態では、対物レンズ16には、入射面161のみに回折輪帯構造部βを設ける構成であるが、これに限るものではなく、出射面162のみに設ける構成や、入射面161及び出射面162の両方に設ける構成でもよい。また、本実施の形態では、対物レンズ16は単玉レンズであるが、これに限るものではなく、対物レンズを、複数の光学素子からなる対物集光手段に代えて、多様な構成をとれるようにしてもよい。特に、複数の光学素子からなる場合、レーザ光源から出射された光束を屈折するレンズ構造部と、レーザ光源から出射された光束を回折する回折輪帯構造部とを別々に形成してもよい。本実施の形態では単玉の対物レンズ16がレンズ構造部及び回折輪帯構造部の両方を有する。また、本実施の形態では、回折輪帯構造部βは鋸歯状であるが、これに限るものではなく、階段状等の形態のものでもよい。
【0065】
以上、本発明の実施の形態につき説明したが、本発明は、必ずしも上述した手段及び手法にのみ限定されるものではなく、本発明にいう目的を達成し、本発明にいう効果を有する範囲内において適宜に変更実施が可能なものである。
【0066】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、対物集光手段の回折構造部における最大の回折効率の回折次数Kを3≦K≦14の範囲とするので、対物集光手段は、近軸色収差を補正しモードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させることができる。
【0067】
請求項2記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部の素材をプラスチックにするので、対物集光手段の成形の容易化、低コスト化及び軽量化を実現することができる。
【0068】
請求項3記載の発明によれば、レンズ構造部及び回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなるので、多様な構成をとることができる。特に、複数の光学素子からなる場合、各光学素子に回折構造部を設ける構成をとることもできる。
【0069】
請求項4記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.90とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを防ぐことができる。
【0070】
請求項5記載の発明によれば、対物集光手段の光情報記録媒体側の開口数NAを0.60≦NA≦0.70とするので、開口数NAが小さいことによる光情報記録媒体の記録密度の低下を防ぎ、また開口数NAが大きいことによって対物集光手段の製造が困難となることを更に防ぐことができる。
【0071】
請求項6記載の発明によれば、対物集光手段の主点から光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fを1.8[mm]≦f≦3.0[mm]とするので、焦点距離fが小さいことによりワーキングディスタンスも減少して対物集光手段に傷や汚れがつくことを防ぎ、焦点距離fが大きいことによる対物集光手段を備える光ピックアップ装置のサイズの大型化を防ぐことができる。
【0072】
請求項7記載の発明によれば、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段を用いて光情報記録媒体の情報記録面に集光させるので、モードホップによる焦点ずれを補正する機能を有しつつ、回折構造部に面ダレが形成され、また短い基準波長λ0からの実際の使用波長λのずれが生じた場合にも、K次回折光の回折効率を高めて十分な光量の光束を光情報記録媒体の情報記録面に集光させて、情報の再生及び記録の何れか一方又はその両方を行うことができる。そして、高い回折効率により光情報記録媒体の情報記録面に集光させる光束の光量を高めるので、情報記録面に対する情報の再生及び記録の何れか一方又は両方のスピードを上げることができ、また、光源から出射する光束のパワーを弱めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における対物レンズ16を備える光ピックアップ装置1の概略構成を示す図である。
【図2】対物レンズ16の構成断面図を示す図である。
【図3】回折光の回折次数Kに対する回折効率を示す図である。
【図4】縦球面収差SAと開口数NAとの関係を示す図である。
【図5】対物レンズの回折輪帯構造部αの断面図である。
【符号の説明】
1…光ピックアップ装置
11…半導体レーザ光源
12…ビームスプリッタ
13…コリメータ
14…絞り
15…2次元アクチュエータ
16…対物レンズ
161…入射面
162…出射面
16a…フランジ部
17…シリンドリカルレンズ
18…凹レンズ
20…HD−DVD
21…保護基板
22…情報記録面
30…光検出器
α,β…回折輪帯構造部
α1…理想の成形面
α2…実際の成形面
α21…面ダレ
L…光束
La…光軸
Lb…焦点
G1〜Gn…輪帯
Claims (7)
- 光源から出射される基準波長λ0(380[nm]≦λ0≦450[nm])の光束を、保護基板の厚さが0.6[mm]の光情報記録媒体の情報記録面に集光させるために用いる光ピックアップ装置の対物集光手段であって、
前記光源から出射された光束を屈折するレンズ構造部と、
前記光源から出射された光束を回折する光軸を中心とした輪帯状の回折構造部とを備え、
前記光源から出射された光束を前記回折構造部により回折された回折光のうち、回折効率が最大となる回折光の回折次数Kは、3≦K≦14(但し、Kは整数)であることを特徴とする対物集光手段。 - 前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、プラスチックを素材とすることを特徴とする請求項1記載の対物集光手段。
- 前記レンズ構造部及び前記回折構造部は、単玉レンズ又は複数の光学素子からなることを特徴とする請求項1又は2記載の対物集光手段。
- 前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.90であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項記載の対物集光手段。
- 前記対物集光手段の前記光情報記録媒体側の開口数NAは、0.60≦NA≦0.70であることを特徴とする請求項4記載の対物集光手段。
- 前記対物集光手段の主点から前記光情報記録媒体上の焦点までの焦点距離fは、1.8[mm]≦f≦3.0[mm]であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項記載の対物集光手段。
- 光源と、請求項1から6の何れか一項に記載の対物集光手段とを備え、
前記光源から出射された光束を前記対物集光手段に入射し、当該対物集光手段から出射された光束を前記光情報記録媒体の情報記録面に集光させて情報を記録及び再生の何れか一方又はその両方を行うことを特徴とする光ピックアップ装置。
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