JP2004099730A - ビニルモノマー又はオレフィン類重合用触媒とビニルポリマー又はポリオレフィン類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類の重合用触媒、並びに該重合用触媒を用いてポリマーを製造する方法を提供する。
【解決手段】極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類の重合に用いる、3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体よりなる重合用触媒、並びに該重合用触媒の存在下、極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類を重合させるポリマーの製法。
【選択図】 なし
【解決手段】極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類の重合に用いる、3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体よりなる重合用触媒、並びに該重合用触媒の存在下、極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類を重合させるポリマーの製法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルモノマー類およびオレフィン類の重合に用いる重合用触媒および該重合用触媒を用いてポリマーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル等の極性基を側鎖に有するビニルポリマーは、非極性ビニルポリマーと比較してさまざまな機能を有することが知られている。これらのポリマーにさらに高い機能を付与するためには、生成ポリマーの一次構造のより厳密な制御が不可欠であると考えられる。
【0003】
従来、これらのポリマーは、主としてラジカル重合法あるいはイオン重合法により合成されているが、生成ポリマーの一次構造、すなわち立体構造や分子量などの制御または厳密なブロック共重合体の生成や末端基の制御は困難で、現在まで実現されていない。
これに対し、有機金属錯体触媒による重合は、その中心金属、配位子などの組み合わせを選択することにより、成長種の反応性やモノマーの挿入方向のコントロールを比較的容易に行うことができ、前記のような機能性の付与にはより適した重合法であると考えられる。
【0004】
一方、エチレンやプロピレンなどのオレフィン類からはラジカル重合および有機金属錯体を用いた配位重合を用いることにより工業的にも多量のポリマーが合成され、様々な分野で利用されている。このうち有機金属錯体触媒を用いた配位重合においては、上述の考え方を用いることにより、立体規則性重合やリビング重合が可能となり、ブロックポリマーや末端基の制御などによる高い機能性の付与が行われている。また、オレフィン類や芳香族炭化水素系ビニルモノマーと極性ビニルモノマーのランダム共重合についても、高温、高圧などの過激な条件が必要で、エネルギー・環境面でも不利なラジカル重合法に比べ、配位重合は有用であると考えられる。
【0005】
極性基を有するビニルモノマーの有機金属錯体触媒による重合については、極性基がしばしば触媒毒となるため、非極性ビニルモノマーの重合に比べて著しく困難である。このため、その報告例はほとんどがメタクリル酸エステル類のものであり、アクリロニトリルやメタクリロニトリルの有機金属錯体触媒による重合例は少ない。現在まで知られている有機金属錯体触媒によるアクリロニトリルなどの極性ビニルモノマーの単独重合を例示すると、
(a)鉄、コバルト、ルテニウム錯体触媒による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献1参照。)
(b)3座配位コバルト錯体による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献2参照。)
(c)イットリウム錯体による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献3参照。)
などが挙げられる。これらの例では、原料として有効なモノマーの種類が比較的限られており、同一の触媒によりアクリロニトリルを含む極性ビニルモノマーやスチレンなどの芳香族炭化水素モノマーを助触媒を用いることなく高い活性で単独重合し、かつオレフィン類をも単独重合し得る触媒系は報告されていない。
【0006】
【非特許文献1】
「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、マクロモレキュラー・レビューズ(Journal of Polymer Science, Macromolecular Reviews)」、(米国)、(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons))、1978年、第13巻、p.161〜218
【非特許文献2】
「ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)」、(日本)、1999年、p.891〜892
【非特許文献3】
「アンゲバンテ・ケミー、インターナショナル・エディション(Angewandte Chemie, International Edition)」、(米国)、(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons))、1999年、第38巻、第1/2号、p.227〜230
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アクリロニトリル、メタクリル酸エステルなど極性基を側鎖に有する極性ビニルモノマー、スチレンなどの芳香族炭化水素系ビニルモノマー及び/又はエチレンなどのオレフィン類の重合が可能で、特に極性ビニルモノマーの単独重合に対し高い触媒活性を有する重合触媒、並びにこれらの触媒を用いたポリマーの製法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体を用いると、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニルなどの極性基を有する広範囲のビニル系モノマーおよびスチレンなどの芳香族炭化水素系モノマーから高い活性で高重合度のポリマーが得られ、またオレフィン類の重合反応も進行することを見出し、これらの知見に基き、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
(1)3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体よりなることを特徴とする極性ビニルモノマー、芳香族炭化水素系ビニルモノマー及び/又はオレフィンの重合用触媒、
(2)前記コバルト錯体が、下記一般式(I)で表されることを特徴とする(1)項に記載の重合用触媒
【0009】
【化2】
【0010】
(式中、X、Yはアルキル基又は芳香族基であり、Zは水素、脂肪族基又は芳香族基である。なお、本明細書では上記一般式を簡略化して、具体的化合物を下記一般式(Ia)の方式で示すことがあるが、その化合物は一般式(I)の構造をもつ。)
【0011】
【化3】
【0012】
、及び
(3)(1)又は(2)項に記載の重合用触媒の存在下、ビニルモノマー及び/又はオレフィンを重合させることを特徴とするポリマーの製造方法
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の重合用触媒は、3座配位窒素配位子を含有するコバルト錯体よりなる。3座配位窒素配位子を有するコバルト錯体とは、3つの窒素原子で配位する3座配位子を少なくとも有してなるコバルト錯体のことであり、他に任意の配位子を有していてもよい。また、本発明の重合用触媒は、このようなコバルト錯体を任意の担体に担持させたものであってもよい。
このようなコバルト錯体として、前記一般式(I)で表されるコバルト錯体が好ましい。
一般式(I)において、X、Yは、好ましくは、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20の芳香族基であり、より好ましくは直鎖又は分枝の炭素数1〜6のアルキル基である。Xはメチルが特に好ましい。また、Yはt−ブチルが特に好ましい。X、Yとして例えば、メチル、エチル、t−ブチル、i−プロピル、ヘキシル、フェニル、インデニルが挙げられる。
【0014】
Zにおける脂肪族基はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基であり、好ましくは直鎖、分枝若しくは環状の炭素数1〜20のアルキル基、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数2〜20のアルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数2〜20のアルキニル基であり、より好ましくは直鎖若しくは分枝の炭素数1〜10のアルキル基である。Zにおけるアルキル基として例えば、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、i−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、ヘキシルが挙げられる。Zにおける好ましい芳香族基は置換若しくは無置換の炭素数6〜20の芳香族基であり、例えばフェニル、インデニル、ナフチルが挙げられる。
【0015】
一般式(I)において、Xがメチル、Yがt−ブチル、Zがエチルであることが特に好ましい。
一般式(I)で表される好ましいコバルト錯体としては、例えば、HB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、HB(3−i−Pr−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、HB(3−Me−5−Me−C3HN2)3CoCH3が挙げられる(本明細書中、Meはメチル、t−Buはt−ブチル、i−Prはi−プロピルを示す。)。
【0016】
本発明の重合用触媒の調製は、例えば、等モル量の置換水素化トリスピラゾリルボレートカリウム塩および二塩化コバルトをエタノール中混合することにより置換水素化トリスピラゾリルボレートコバルト塩化物を作製し、これと適当なアルキルリチウム又は芳香族リチウムを溶媒中混合することにより、行うことができる。なお、この錯体合成方法は公知であり、例えば、Organometallics, 1999年、第18巻、第3号pp.300〜305に記載されている。
【0017】
本発明の重合用触媒は、極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類の重合に用いられる。
前記極性ビニルモノマー類としては、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン基などの極性基を側鎖に有するビニルモノマー類が挙げられる。前記極性ビニルモノマー類の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル;塩化ビニルなどが挙げられる。
また前記芳香族炭化水素系ビニルモノマー類としてはスチレン、4−メチルスチレンなどが挙げられる。
また前記オレフィン類としてはエチレン、プロピレン、1−ヘキセンなどが挙げられる。
前記重合用触媒は、単独重合に用いることが好ましく、特にアクリロニトリル、メタクリル酸メチルまたはスチレンを単独重合して、それらのポリマーを製造するのに適している。
【0018】
本発明の方法により、ビニルモノマー類(好ましくは前記の極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類)及び/又はオレフィン類からのポリマーを製造することができる。
本発明の方法において、ビニルポリマー(例えば極性ビニルポリマーや芳香族炭化水素系ビニルポリマー)、ポリオレフィン又は上記各モノマーからなる共重合体は、前記重合用触媒の存在下、ビニルモノマー類(好ましくは極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類)及び/又はオレフィン類を重合(単独重合又は共重合、好ましくは単独重合)させることにより得ることができる。この場合の重合反応は、無溶媒、または重合反応に対して不活性で、重合時に液体である溶媒中で行うのが望ましい。
前記重合溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの含窒素溶媒、テトラヒドロフランなどの含酸素溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒などが挙げられる。
【0019】
前記ビニルモノマー類(好ましくは極性ビニルモノマー類)を単独重合させる際の本発明の重合用触媒使用量は特に制限されるものではないが、例えば、モノマー1モル当たり、前記コバルト錯体が通常1×10−4モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
前記オレフィン類を単独重合させる際の本発明の重合用触媒使用量も特に制限されるものではないが、例えばモノマー1モル当たり、通常前記コバルト錯体が1×10−5モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
前記ビニルモノマー類及び前記オレフィン類を共重合させる際の本発明の重合用触媒使用量も特に制限されるものではないが、例えばモノマー1モル当たり、前記コバルト錯体が通常1×10−5モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
本発明の方法において、前記重合用触媒とともにメチルアルモキサンなどのアルキルアルミニウム化合物を共存させることは、特にオレフィン類の重合が進行しやすくなるため好ましい。このようにアルキルアルミニウム化合物を使用する場合には、アルキルアルミニウム化合物は、好ましくは前記コバルト錯体に対し、モル比で5〜10000倍モルが用いられる。
【0020】
前記重合は、通常−80〜80℃で1分〜100時間行われる。
得られるポリマーの収率は、重合温度、重合時間、触媒量、溶媒の種類およびその量などにより変化するが、概ね5〜100%である。また、得られるポリマーの数平均分子量は、やはり重合条件などに依存するが、約1000〜約1000000である。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
なお、重合体の分子量測定は、GPCにより行った。ここで、展開溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドまたは1,2,4−トリクロロベンゼンを用い、カラム温度は40℃ないし120℃で行った。測定された分子量は、ポリスチレン換算である。
【0022】
実施例1〜5で使用した触媒HB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5は、次のようにして作製した。
まず、1.39gのKHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3と0.39gのCoCl2を5mLのエタノール中で混合した。析出した固体を濾取することにより0.85gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoClを得た。窒素ガスで充分に置換したフラスコに0.52gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoClとテトラヒドロフラン30mLを入れ、これに−10℃でEtLiの2Mテトラヒドロフラン溶液0.5mLを滴下した(本明細書中、Etはエチルを示す。)。3時間の撹拌後濾過し、溶媒を留去した後、生成した固体をトルエンにより再結晶したところ、0.38gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoEtを得た。
【0023】
実施例1
窒素ガスで充分に置換した20mLのフラスコに、DMF6mL、アクリロニトリル0.5mL、7.5×10−2ミリモルのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5を入れ、室温で24時間攪拌した。反応液を塩酸酸性メタノールに注ぎポリマーを析出させ、これを乾燥したところ、仕込みモノマーに対し23%のポリアクリロニトリルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、数平均分子量(Mn)は51000であった。
【0024】
実施例2
アクリロニトリルに代えてメタクリル酸メチルを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率75%でポリメタクリル酸メチルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは35000であった。
【0025】
実施例3
アクリロニトリルに代えてメタクリロニトリルを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率34%でポリメタクリロニトリルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは11000であった。
【0026】
実施例4
アクリロニトリルに代えてスチレンを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率16%でポリスチレンが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは18000であった。
【0027】
実施例5
窒素ガスで充分に置換した100mLステレンレス製オートクレーブに、トルエン10mL、エチレン300ミリモル、1.0×10−1ミリモルのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、及び50ミリモルのメチルアルモキサンのトルエン溶液を入れ、50℃で24時間攪拌した。反応液を塩酸酸性メタノールに注ぎポリマーを析出させ、これを乾燥したところ、0.15gのポリエチレンが得られた。
【0028】
以上の実施例1〜5より明らかなように、本発明の重合用触媒であるHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5は、これをアクリロニトリルやメタクリル酸エステルなどの種々の極性ビニル系モノマーやスチレンなどの芳香族炭化水素系ビニルモノマーやエチレンなどのオレフィン類の重合に用いると、対応するポリマーを生成することができた。特に極性ビニル系モノマー類の重合において高分子量を有するポリマーを良好な収率で生成することができた。
【0029】
【発明の効果】
本発明の重合用触媒によれば、アクリロニトリルを含む種々の極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類を重合させて、対応するポリマーをそれぞれ良好な収率で製造することが可能である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビニルモノマー類およびオレフィン類の重合に用いる重合用触媒および該重合用触媒を用いてポリマーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル等の極性基を側鎖に有するビニルポリマーは、非極性ビニルポリマーと比較してさまざまな機能を有することが知られている。これらのポリマーにさらに高い機能を付与するためには、生成ポリマーの一次構造のより厳密な制御が不可欠であると考えられる。
【0003】
従来、これらのポリマーは、主としてラジカル重合法あるいはイオン重合法により合成されているが、生成ポリマーの一次構造、すなわち立体構造や分子量などの制御または厳密なブロック共重合体の生成や末端基の制御は困難で、現在まで実現されていない。
これに対し、有機金属錯体触媒による重合は、その中心金属、配位子などの組み合わせを選択することにより、成長種の反応性やモノマーの挿入方向のコントロールを比較的容易に行うことができ、前記のような機能性の付与にはより適した重合法であると考えられる。
【0004】
一方、エチレンやプロピレンなどのオレフィン類からはラジカル重合および有機金属錯体を用いた配位重合を用いることにより工業的にも多量のポリマーが合成され、様々な分野で利用されている。このうち有機金属錯体触媒を用いた配位重合においては、上述の考え方を用いることにより、立体規則性重合やリビング重合が可能となり、ブロックポリマーや末端基の制御などによる高い機能性の付与が行われている。また、オレフィン類や芳香族炭化水素系ビニルモノマーと極性ビニルモノマーのランダム共重合についても、高温、高圧などの過激な条件が必要で、エネルギー・環境面でも不利なラジカル重合法に比べ、配位重合は有用であると考えられる。
【0005】
極性基を有するビニルモノマーの有機金属錯体触媒による重合については、極性基がしばしば触媒毒となるため、非極性ビニルモノマーの重合に比べて著しく困難である。このため、その報告例はほとんどがメタクリル酸エステル類のものであり、アクリロニトリルやメタクリロニトリルの有機金属錯体触媒による重合例は少ない。現在まで知られている有機金属錯体触媒によるアクリロニトリルなどの極性ビニルモノマーの単独重合を例示すると、
(a)鉄、コバルト、ルテニウム錯体触媒による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献1参照。)
(b)3座配位コバルト錯体による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献2参照。)
(c)イットリウム錯体による種々の極性ビニルモノマー重合(例えば、非特許文献3参照。)
などが挙げられる。これらの例では、原料として有効なモノマーの種類が比較的限られており、同一の触媒によりアクリロニトリルを含む極性ビニルモノマーやスチレンなどの芳香族炭化水素モノマーを助触媒を用いることなく高い活性で単独重合し、かつオレフィン類をも単独重合し得る触媒系は報告されていない。
【0006】
【非特許文献1】
「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、マクロモレキュラー・レビューズ(Journal of Polymer Science, Macromolecular Reviews)」、(米国)、(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons))、1978年、第13巻、p.161〜218
【非特許文献2】
「ケミストリー・レターズ(Chemistry Letters)」、(日本)、1999年、p.891〜892
【非特許文献3】
「アンゲバンテ・ケミー、インターナショナル・エディション(Angewandte Chemie, International Edition)」、(米国)、(ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons))、1999年、第38巻、第1/2号、p.227〜230
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アクリロニトリル、メタクリル酸エステルなど極性基を側鎖に有する極性ビニルモノマー、スチレンなどの芳香族炭化水素系ビニルモノマー及び/又はエチレンなどのオレフィン類の重合が可能で、特に極性ビニルモノマーの単独重合に対し高い触媒活性を有する重合触媒、並びにこれらの触媒を用いたポリマーの製法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体を用いると、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニルなどの極性基を有する広範囲のビニル系モノマーおよびスチレンなどの芳香族炭化水素系モノマーから高い活性で高重合度のポリマーが得られ、またオレフィン類の重合反応も進行することを見出し、これらの知見に基き、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
(1)3座配位窒素配位子を含むコバルト錯体よりなることを特徴とする極性ビニルモノマー、芳香族炭化水素系ビニルモノマー及び/又はオレフィンの重合用触媒、
(2)前記コバルト錯体が、下記一般式(I)で表されることを特徴とする(1)項に記載の重合用触媒
【0009】
【化2】
【0010】
(式中、X、Yはアルキル基又は芳香族基であり、Zは水素、脂肪族基又は芳香族基である。なお、本明細書では上記一般式を簡略化して、具体的化合物を下記一般式(Ia)の方式で示すことがあるが、その化合物は一般式(I)の構造をもつ。)
【0011】
【化3】
【0012】
、及び
(3)(1)又は(2)項に記載の重合用触媒の存在下、ビニルモノマー及び/又はオレフィンを重合させることを特徴とするポリマーの製造方法
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の重合用触媒は、3座配位窒素配位子を含有するコバルト錯体よりなる。3座配位窒素配位子を有するコバルト錯体とは、3つの窒素原子で配位する3座配位子を少なくとも有してなるコバルト錯体のことであり、他に任意の配位子を有していてもよい。また、本発明の重合用触媒は、このようなコバルト錯体を任意の担体に担持させたものであってもよい。
このようなコバルト錯体として、前記一般式(I)で表されるコバルト錯体が好ましい。
一般式(I)において、X、Yは、好ましくは、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数1〜10のアルキル基又は置換若しくは無置換の炭素数6〜20の芳香族基であり、より好ましくは直鎖又は分枝の炭素数1〜6のアルキル基である。Xはメチルが特に好ましい。また、Yはt−ブチルが特に好ましい。X、Yとして例えば、メチル、エチル、t−ブチル、i−プロピル、ヘキシル、フェニル、インデニルが挙げられる。
【0014】
Zにおける脂肪族基はアルキル基、アルケニル基又はアルキニル基であり、好ましくは直鎖、分枝若しくは環状の炭素数1〜20のアルキル基、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数2〜20のアルケニル基、直鎖、分枝若しくは環状の炭素数2〜20のアルキニル基であり、より好ましくは直鎖若しくは分枝の炭素数1〜10のアルキル基である。Zにおけるアルキル基として例えば、メチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、i−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、ヘキシルが挙げられる。Zにおける好ましい芳香族基は置換若しくは無置換の炭素数6〜20の芳香族基であり、例えばフェニル、インデニル、ナフチルが挙げられる。
【0015】
一般式(I)において、Xがメチル、Yがt−ブチル、Zがエチルであることが特に好ましい。
一般式(I)で表される好ましいコバルト錯体としては、例えば、HB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、HB(3−i−Pr−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、HB(3−Me−5−Me−C3HN2)3CoCH3が挙げられる(本明細書中、Meはメチル、t−Buはt−ブチル、i−Prはi−プロピルを示す。)。
【0016】
本発明の重合用触媒の調製は、例えば、等モル量の置換水素化トリスピラゾリルボレートカリウム塩および二塩化コバルトをエタノール中混合することにより置換水素化トリスピラゾリルボレートコバルト塩化物を作製し、これと適当なアルキルリチウム又は芳香族リチウムを溶媒中混合することにより、行うことができる。なお、この錯体合成方法は公知であり、例えば、Organometallics, 1999年、第18巻、第3号pp.300〜305に記載されている。
【0017】
本発明の重合用触媒は、極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類の重合に用いられる。
前記極性ビニルモノマー類としては、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン基などの極性基を側鎖に有するビニルモノマー類が挙げられる。前記極性ビニルモノマー類の具体例としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのα,β−不飽和ニトリル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸ブチルなどのアクリル酸エステル;塩化ビニルなどが挙げられる。
また前記芳香族炭化水素系ビニルモノマー類としてはスチレン、4−メチルスチレンなどが挙げられる。
また前記オレフィン類としてはエチレン、プロピレン、1−ヘキセンなどが挙げられる。
前記重合用触媒は、単独重合に用いることが好ましく、特にアクリロニトリル、メタクリル酸メチルまたはスチレンを単独重合して、それらのポリマーを製造するのに適している。
【0018】
本発明の方法により、ビニルモノマー類(好ましくは前記の極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類)及び/又はオレフィン類からのポリマーを製造することができる。
本発明の方法において、ビニルポリマー(例えば極性ビニルポリマーや芳香族炭化水素系ビニルポリマー)、ポリオレフィン又は上記各モノマーからなる共重合体は、前記重合用触媒の存在下、ビニルモノマー類(好ましくは極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類)及び/又はオレフィン類を重合(単独重合又は共重合、好ましくは単独重合)させることにより得ることができる。この場合の重合反応は、無溶媒、または重合反応に対して不活性で、重合時に液体である溶媒中で行うのが望ましい。
前記重合溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの含窒素溶媒、テトラヒドロフランなどの含酸素溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素溶媒などが挙げられる。
【0019】
前記ビニルモノマー類(好ましくは極性ビニルモノマー類)を単独重合させる際の本発明の重合用触媒使用量は特に制限されるものではないが、例えば、モノマー1モル当たり、前記コバルト錯体が通常1×10−4モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
前記オレフィン類を単独重合させる際の本発明の重合用触媒使用量も特に制限されるものではないが、例えばモノマー1モル当たり、通常前記コバルト錯体が1×10−5モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
前記ビニルモノマー類及び前記オレフィン類を共重合させる際の本発明の重合用触媒使用量も特に制限されるものではないが、例えばモノマー1モル当たり、前記コバルト錯体が通常1×10−5モル〜1×10−1モルの割合になるように用いられる。
本発明の方法において、前記重合用触媒とともにメチルアルモキサンなどのアルキルアルミニウム化合物を共存させることは、特にオレフィン類の重合が進行しやすくなるため好ましい。このようにアルキルアルミニウム化合物を使用する場合には、アルキルアルミニウム化合物は、好ましくは前記コバルト錯体に対し、モル比で5〜10000倍モルが用いられる。
【0020】
前記重合は、通常−80〜80℃で1分〜100時間行われる。
得られるポリマーの収率は、重合温度、重合時間、触媒量、溶媒の種類およびその量などにより変化するが、概ね5〜100%である。また、得られるポリマーの数平均分子量は、やはり重合条件などに依存するが、約1000〜約1000000である。
【0021】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
なお、重合体の分子量測定は、GPCにより行った。ここで、展開溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミドまたは1,2,4−トリクロロベンゼンを用い、カラム温度は40℃ないし120℃で行った。測定された分子量は、ポリスチレン換算である。
【0022】
実施例1〜5で使用した触媒HB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5は、次のようにして作製した。
まず、1.39gのKHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3と0.39gのCoCl2を5mLのエタノール中で混合した。析出した固体を濾取することにより0.85gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoClを得た。窒素ガスで充分に置換したフラスコに0.52gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoClとテトラヒドロフラン30mLを入れ、これに−10℃でEtLiの2Mテトラヒドロフラン溶液0.5mLを滴下した(本明細書中、Etはエチルを示す。)。3時間の撹拌後濾過し、溶媒を留去した後、生成した固体をトルエンにより再結晶したところ、0.38gのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoEtを得た。
【0023】
実施例1
窒素ガスで充分に置換した20mLのフラスコに、DMF6mL、アクリロニトリル0.5mL、7.5×10−2ミリモルのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5を入れ、室温で24時間攪拌した。反応液を塩酸酸性メタノールに注ぎポリマーを析出させ、これを乾燥したところ、仕込みモノマーに対し23%のポリアクリロニトリルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、数平均分子量(Mn)は51000であった。
【0024】
実施例2
アクリロニトリルに代えてメタクリル酸メチルを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率75%でポリメタクリル酸メチルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは35000であった。
【0025】
実施例3
アクリロニトリルに代えてメタクリロニトリルを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率34%でポリメタクリロニトリルが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは11000であった。
【0026】
実施例4
アクリロニトリルに代えてスチレンを室温で24時間重合した以外は実施例1と同様にして反応及び後処理を行ったところ、収率16%でポリスチレンが得られた。生成したポリマーをGPC分析したところ、Mnは18000であった。
【0027】
実施例5
窒素ガスで充分に置換した100mLステレンレス製オートクレーブに、トルエン10mL、エチレン300ミリモル、1.0×10−1ミリモルのHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5、及び50ミリモルのメチルアルモキサンのトルエン溶液を入れ、50℃で24時間攪拌した。反応液を塩酸酸性メタノールに注ぎポリマーを析出させ、これを乾燥したところ、0.15gのポリエチレンが得られた。
【0028】
以上の実施例1〜5より明らかなように、本発明の重合用触媒であるHB(3−t−Bu−5−Me−C3HN2)3CoC2H5は、これをアクリロニトリルやメタクリル酸エステルなどの種々の極性ビニル系モノマーやスチレンなどの芳香族炭化水素系ビニルモノマーやエチレンなどのオレフィン類の重合に用いると、対応するポリマーを生成することができた。特に極性ビニル系モノマー類の重合において高分子量を有するポリマーを良好な収率で生成することができた。
【0029】
【発明の効果】
本発明の重合用触媒によれば、アクリロニトリルを含む種々の極性ビニルモノマー類、芳香族炭化水素系ビニルモノマー類及び/又はオレフィン類を重合させて、対応するポリマーをそれぞれ良好な収率で製造することが可能である。
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