JP2004090488A - 金属層転写シート - Google Patents

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小堀 裕司
Shinichi Hashimoto
橋本 真一
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Abstract

【課題】導電層表面へ移行した有機物残渣が実質的に存在しない金属層転写シートを提供すること、また、該金属層転写シートを用いた導電層用金属層を含む多層構造体及び該金属層転写シートを用いた積層体を提供。
【解決手段】シート状基体の片面あるいは両面に設けた離型用金属層に接して導電層用金属層を積層した金属層転写シートによって、また、シート状基体の片面あるいは両面に、樹脂層を介して離型用金属層を設け、離型用金属層に接して導電層用金属層を積層した金属層転写シートによって、これの導電層用金属層が基板プリプレグ表面に接するように重ね、次いで該金属層転写シートの金属層と基板プリプレグを加熱圧着した後、離型用金属層と導電層用金属層の間、もしくは離型用金属層とシート状基体の間、または離型用金属層と樹脂層の間で剥離させて導電層用金属層を含む多層構造体を得、これに表面処理を施して積層体を得る。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板などの金属貼り積層板を形成するのに好適に使用できる金属層を転写するためのシート及び該金属層を含む多層構造体や該金属層から形成された回路を含む積層体の製造方法に関するものである。更に詳しくは、本発明の金属層転写シートは、導電層をプリプレグに転写する時に、金属層転写シートから導電層表面への有機物の移行や離型層の残渣を容易に取り除くことができる事を特徴とするため、プリプレグに転写させた導電層の上にさらにメッキ、蒸着等の金属層を設ける場合に特に適している。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種電子機器部品に広く使用されているプリント配線板は、これらの機器の小型化に伴い薄層化が求められているが、導体層となる金属箔は12μm以下の厚みにするとハンドリングが困難であるとの問題がある。そこで、1)離型性を有するキャリアーに直接金属箔を貼り合わせて導体とし、プリプレグに転写する方法、2)キャリアー上に蒸着及び/又はメッキによって導体層を形成し、これをプリプレグに転写する方法が検討されている。ここで、キャリアーとしては、プラスチックフィルム自体、粘着層を有するプラスチックフィルム、離型処理を施したプラスチックフィルム、離型処理を施した金属箔などが用いられている。
【0003】
しかしながら、1)の方法では金属箔の薄層化に限界があり、転写後に薄層化しなければならないとの問題がある。又、2)の方法では、導体層をプリプレグに転写した後、転写シートから移行するオリゴマーや金属箔製造時に用いる油分等の有機物残渣が導電層上に残り、導電層上にメッキや蒸着加工を施した場合に、メッキ層や蒸着層にウキやハガレが発生し表面加工しにくいという問題があった。したがって、このような問題がなく、薄層化できる金属層転写フィルム及びそれを用いる金属層転写方法の開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、導電層表面へ移行した有機物残渣が実質的に存在せず、ハンドリング性に優れ、かつ作業の簡便化に好適な金属層転写シートを提供することを目的とする。
また、本発明は、該金属層転写シートを用いた導電層用金属層を含む多層構造体及び該金属層転写シートを用いた積層体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、離型用金属層に接して導電層用金属層を積層し、エッチング処理により離型用金属層を除去することにより、有機物残渣が実質的に存在しない導電層用金属層が得られるとの技術的思想に基づき完成されたものである。
すなわち、本発明は、シート状基体の片面あるいは両面に設けた離型用金属層に接して導電層用金属層を積層したことを特徴とする金属層転写シートであり、シート状基体の片面あるいは両面に、樹脂層を介して離型用金属層を設け、離型用金属層に接して導電層用金属層を積層したことを特徴とする金属層転写シートである。
【0006】
また、本発明は、該金属層転写シートの導電層用金属層が基板プリプレグ表面に接するように重ね、次いで該金属層転写シートの金属層と基板プリプレグを加熱圧着した後、離型用金属層と導電層用金属層の間、もしくは離型用金属層とシート状基体の間、または離型用金属層と樹脂層の間で剥離させることを特長とする導電層用金属層を含む多層構造体である。
さらに、本発明は、該導電層用金属層を含む多層構造体に表面処理を施すことを特長とする積層体である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるシート状基体あるいは樹脂層上に設ける離型用金属層としては、蒸着、スパッタリングにより得られた金属層や金属箔等が挙げられる。離型用金属層に用いられる金属としては、エッチングが容易なものであれば特に制限はなく、例えば、銅、アルミニウム、亜鉛、鉛、錫、ニッケル、金、白金、銀や、Ag−Pd、Ni−Sn、Ni−B、Ni−P等の合金があげられる。好ましくは、蒸着適性とアルカリエッチングの容易さからアルミニウム、亜鉛、錫、鉛等の両性元素がよく、更に好ましくはアルミニウムが良い。厚みとしては特に制限はないが、50オングストローム以上、好ましくは0.01〜35μmが良い。
【0008】
本発明で用いるシート状基体としては、プリプレグ表面への圧着や導電層用金属層のパターニング工程を経た後においても、機械的に安定し、離型用金属層界面を保持しつつ離型機能を有するものであれば、各種の材料からなるシートを特に制限することなく用いることが出来る。例えば、折り曲げ可能で物理的な力により比較的容易に変形するフレキシブルなプラスチック製シートがあげられる。具体的には、ポリエチレンテレフタレ−トやポリブチレンテレフタレ−トなどのポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリエチレンナフタレ−ト、シンジオタクチックポリスチレンを含むポリスチレン、ポリカ−ボネ−ト、ポリビニルアルコ−ル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、ポリ酢酸セルロースなどの各種セルロ−ス、(メタ)アクリル樹脂、各種ナイロンなどのポリアミド、フッ素樹脂のシートなどを例示することができる。これらのうち、ポリエステルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレ−トが好ましい。プラスチック製シートの他に、金属箔、金属板、セラミック板、ガラス板、布又はこれらの貼合物等を用いることもできる。
【0009】
厚さは特に限定されないが、5〜250μm程度であるのが好ましく、より好ましくは20〜70μmである。また、プレス機(金型も含む)との離型性を良好に保つために片面ないしは両面にエンボス処理等の粗面化処理が施されているものを用いても良い。シート状基体表面のヌレ性や粗度等の表面状態によって、プリプレグ圧着・転写後の剥離界面が異なる。
【0010】
離型用金属層上に設ける導電層用金属層としては、導電性があり、パターニングが出来るものであればよく、例えば、銅、アルミニウム、錫、ニッケル、金、白金、銀、はんだ、Ag−Pd、Ni−Sn、Ni−B、Ni−P等の合金等からなる金属層が例示される。このうち、金、銀、銅、アルミニウムからなる金属層が好ましく、特に、銅からなる金属層が好ましい。金属層の形成は、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング、CVD、溶融メッキ、金属溶射等の乾式メッキ法のいずれかの方法を組み合わせたり、あるいは単一の方法で行うこともできる。
【0011】
本発明では、離型性樹脂層上に真空蒸着やスパッタリングにより金属層を設け、更にその上に電解メッキを施すことによって導電層用金属層を設ける方法がより好ましい。この場合、金属蒸着層やスパッタリング層の厚さは特に限定されないが、100オングストローム以上であるのが好ましく、より好ましくは100〜100000オングストロームである。該金属蒸着層上に設ける金属メッキ層の厚みも特に限定されないが、0.2〜30μm程度であるのが好ましく、より好ましくは0.5〜20μmである。
【0012】
本発明では、シート状基体表面に樹脂層を設けることが出来る。樹脂層は機能として離型用金属に対して離型性を持つもの及び、シート状基体と離型用金属の貼合に用いる物が挙げられる。離型用金属に対して離型性を持つ離型性樹脂成分としては特に制限無く用いることが出来るが、このようなものとしては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、石油樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂等がある。
【0013】
本発明で用いる離型性樹脂成分は、必要に応じて架橋剤、硬化性樹脂の混合等、単独又は複数の方法により硬化させることが出来る。また、必要に応じて触媒、可塑剤を使用することが出来る。使用する架橋剤には特に制限はなく、例えば、イソシアネート、エポキシ樹脂、ジアルデヒド、酸無水物、アミン、イミダゾール、アゾ化合物、シラン化合物、金属キレート、有機金属、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン、過酸化物、硫黄化合物などがあげられる。硬化性樹脂を混合する場合、使用する硬化性樹脂には特に制限はなく、例えば、メラミン、フェノール樹脂、尿素樹脂、トリアジン樹脂、光重合性プレポリマーや光重合性モノマーに光重合開始剤を混合したものなどがあげられる。本発明で用いられる触媒には特に制限は無く、例えばスルホン酸等の有機酸、金属化合物、アミン系化合物があげられる。特に、本発明では、上述した架橋剤や硬化性樹脂の混合等の方法で耐熱化及び耐溶剤化された樹脂層を用いるのがよい。上記の高分子樹脂に可塑性を付与するためのロジン系、テルペン系、石油樹脂等の他に防腐剤、安定化剤、中和剤等を添加することも可能である。
【0014】
シート状基体と離型用金属の貼合に用いる接着性樹脂成分としては、特に制限無く用いることが出来るが、例えば、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、トリアジン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、シリコーン系樹脂が挙げられる。これらの接着性樹脂成分は、必要に応じて架橋剤、硬化性樹脂の混合等、単独又は複数の方法により硬化させることが出来る。また、必要に応じて触媒を使用することが出来る。使用する架橋剤には特に制限はなく、例えば、イソシアネート、エポキシ樹脂、ジアルデヒド、酸無水物、アミン、イミダゾール、アゾ化合物、シラン化合物、金属キレート、有機金属、フェノール樹脂、アミノ樹脂、メラミン、などがあげられる。硬化性樹脂を混合する場合、使用する硬化性樹脂には特に制限はなく、例えば、メラミン、フェノール樹脂、尿素樹脂、トリアジン樹脂、光重合性プレポリマーや光重合性モノマーに光重合開始剤を混合したものなどがあげられる。本発明で用いられる触媒には特に制限は無く、例えばスルホン酸等の有機酸、金属化合物、アミン系化合物があげられる。特に、本発明では、上述した架橋剤や硬化性樹脂の混合等の方法で耐熱化及び耐溶剤化された樹脂層を用いるのがよい。
【0015】
シート状基体と離型用金属の貼合は、ロール、プレス機等を用いて特に制限無く行うことが出来る。貼合温度に制限はないが、20〜300℃好ましくは、60〜180℃で行うのが良い。
【0016】
本発明では、離型性樹脂及び接着性樹脂を溶解又は分散した溶液を用い、該溶液をシート状基体に塗布し、溶媒を乾燥させながら樹脂を硬化させて樹脂層を形成させるのがよい。このような溶液状の樹脂は、シート状基体上に、常法により、マイヤーバー、アプリケーター、シルクスクリーンにて塗布することができるが、好ましくはコンマ、リバース、ダイレクトグラビア、マイクログラビア、ダイ、エアナイフ、バー、カーテン、スプレー、ブレード等の各種コーティング装置を用いた方法により施すのがよい。
【0017】
本発明において、離型性樹脂層の厚さは特に限定されないが、0.01〜30μm程度であるのが好ましく、より好ましくは0.05〜10μmであり、更に好ましくは0.07〜0.35μmである。離型性樹脂層の厚さがこの範囲内にあると、金属層転写フィルムのハンドリング時に金属層に皺や傷、クラックが入りにくくなる。
【0018】
本発明において、接着性樹脂層の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μm程度であるのが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmであり、更に好ましくは1〜10μmである。接着性樹脂層の厚さがこの範囲内にあると、シート状基体/離型用金属層間の接着性が十分に発揮される。
【0019】
ここで、プリプレグとしては、例えば、プリント配線板材料に用いるものであればいずれでもよく、フェノール−エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、トリアジン樹脂、PTFEの単独、複合のいずれでも良く、合成繊維布、紙、ガラス布の組み合わせても良い。また、多層化させるときは組み合わせても良い。本発明において、プリプレグ表面への金属メッキ層の熱圧着は、圧力20〜40Kg/cm2の圧力、温度150〜260℃で0.4〜3時間程度行うのがよく、好ましくは170〜190℃、30Kg/cm2で1〜2時間である。このようにしてプリプレグと導電層用金属層を貼り合わせることが出来る。
【0020】
樹脂層、離型用金属層、導電層用金属層は、シート状基体の片面または両面のいずれに設けられていてもよいが、片面の場合、シート状基体/樹脂層/離型用金属層/導電層用金属層、または、シート状基体/離型用金属層/導電層用金属層の構成で設けた後、導電層用金属層上にプリプレグを熱圧着して多層構造体を得ることができる。樹脂層、離型用金属層、導電層用金属層をシート状基体の両面に設ける場合、導電層用金属層/離型用金属層/樹脂層/シート状基体/樹脂層/離型用金属層/導電層用金属層、または、導電層用金属層/離型用金属層/シート状基体/離型用金属層/導電層用金属層の構成で設けた後、プリプレグで狭持し、これを熱圧着後剥離して導電層用金属層を含む多層構造体を得ることができる。
【0021】
このようにして得られた多層構造体の導電層用金属層上の離型用金属層、樹脂層や基体シート等からの移行物は、表面処理によって容易に除去することができる。離型用金属層や移行物の除去方法に特に制限はないが、例えば、アルカリ等のエッチング溶液によって、離型性樹脂層は、シート状基体や樹脂層から移行した有機物残渣とともに容易に除去することが出来る。このとき用いるエッチング溶液には特に制限はないが、例えば、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液、アルカリエッチャント、過酸化水素−硫酸系エッチャントが例示でき、中でもアルカリエッチャントが好ましく、水酸化ナトリウム溶液や銅アンミン錯体溶液が用いられる。樹脂層、基体シート、離型性樹脂層等からの有機移行物の除去方法に特に制限はないが、紫外線照射、蒸気噴射による方法や有機溶剤、界面活性剤、アルカリ・酸溶液による洗浄が挙げられる。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0022】
【実施例】
実施例1
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製 ルミラー50S10)の表面に、真空蒸着法を用いてアルミニウムを蒸着させた(厚み約600オングストローム)。
【0023】
実施例2
厚さ25μmのPFA4フッ化エチレンとパーフロロアルコキシエチレン共重合体(東レ合成株式会社製 トヨフロン25P)の表面に、真空蒸着法を用いてアルミニウムを蒸着させた(厚み約600オングストローム)。
【0024】
実施例3
厚さ12μmのポリエステルフィルム(東レ株式会社製 ルミラー12S10)にポリエステル樹脂系接着剤(東洋モートン株式会社製 AD76P1)を介して10μmのアルミニウム箔(日本製箔株式会社製 A1N30H−O)を貼り合わせた。
【0025】
実施例4
厚さ100μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製 テオネックスQ−51)の表面に、アクリル系粘着剤(日本カーバイド工業株式会社製 KP−1282/CK−300/CK−902=100/9/2重量部、日本ポリウレタン株式会社製 コロネートHL4.5重量部)を希釈溶剤MEKを用いて、マイヤーバーで塗布厚み0.1μmになるように塗布後、140℃×40秒の熱乾燥、45℃・7日のエージングを行った。その後、真空蒸着法を用いて離型性樹脂層上にアルミニウムを蒸着させた(厚み約600オングストローム)。
【0026】
実施例1〜4で作成した本発明の金属層転写シートの前駆体に、真空蒸着法を用いて銅を蒸着(厚み3000〜4000オングストローム)した後、厚さ100μmのガラス基材・エポキシ樹脂プリプレグ(有沢製作所 FR−4)を銅蒸着面に接するように重ね、プレス機に挟み、熱圧着(80℃、30Kg/cm2、30分及び180℃、30Kg/cm2、60分)した。得られた多層構造体に対して、金属層転写後の離型性、エッチング後の導電層用金属層表面の接触角、導電層用金属層上へのメッキ適性を下記の方法にて評価し、その結果を表1に示した。
【0027】
評価方法
1.金属層転写後の離型性
離型用金属層とシート状基体を剥離し、剥離界面の目視による確認及び、25mm幅、180゜peel(しかしフィルム同士がこすれ合わないようにする)、剥離速度300mm/min時の剥離力及び剥離界面を測定、観察した。
2.エッチング後の導電層用金属層表面の接触角
10%NaOH水溶液に30秒浸漬した後、導電層用金属層表面の接触角を精製水を用いて測定した。接触角の測定手順はJIS R3257(1999)に準拠した。
3.導電層用金属層上へのメッキ適性
CuSO4・5H2O 50g、98%のH2SO4 20.4gを精製水179.6gで溶解して電解メッキ液を調製し、導電層用金属層上へメッキ層を15μm程度設け、目視にて、メッキ層のフクレ、クラック、ハガレを観察し、発生なきものを良好とした。
【0028】
【表1】
Figure 2004090488
【0029】
実施例1,3は、離型性樹脂層が介在せず、金属層転写後の離型界面が蒸着アルミニウム/基体シート、アルミニウム箔/蒸着銅界面であるため、蒸着銅表面には有機物残渣は存在しえず、接触角が実施例1と同じ程度であった。
【0030】
また、実施例2では、金属層転写後の剥離界面が蒸着アルミニウム/基体シートであったが、この蒸着アルミニウムは10%NaOH水溶液に30秒浸漬にて容易に溶解し、蒸着銅が表面に現れた。この蒸着銅の表面の接触角を測定したところ、38.5゜で実施例1,3と同程度であった。
【0031】
実施例4では、金属層転写後の剥離界面が蒸着アルミニウム/離型性樹脂であったが、この蒸着アルミニウムは10%NaOH水溶液に30秒浸漬にて容易に溶解し、蒸着銅が表面に現れた。この蒸着銅の表面の接触角を測定したところ、39.2゜であった。離型性樹脂層へ直接銅蒸着を施した物をプリプレグへ転写した場合の銅蒸着表面の接触角が88.9゜であったことから判断して、蒸着アルミニウム上に存在する樹脂層由来の有機物残渣は、10%NaOH水溶液により、蒸着アルミニウムとともに容易に除去されたことがわかった。蒸着銅表面に有機物残渣が実質的に存在しないため、本発明によって得られた導電層用金属層上に、更にメッキ層や蒸着層を設けても、ウキ、フクレ、ハガレ、クラック等がなく、密着性のよい良好な導電層用金属層を得ることが出来た。

Claims (8)

  1. ステップ1として、シート状基体の片面あるいは両面に設けた離型用金属層に接した導電層用金属層を有する金属層転写シートの導電層用金属層を基板プリプレグ表面に接するように重ね、ステップ2として、該金属層転写シートの金属層と基板プリプレグを加熱圧着し、ステップ3として、離型用金属層と導電層用金属層の間で剥離させ、ステップ4として、導電層用金属層を含む多層構造体上の金属層に表面処理を施すことによって得られる導電層用金属層を表面に有する積層体。
  2. 請求項1に於いて、ステップ2終了後、ステップ3として、離型用金属層とシート状基体の間で剥離させ、ステップ4として、導電層用金属層を含む多層構造体上の金属層に表面処理を施すことをことによって得られた導電層用金属層を表面に有する積層体。
  3. ステップ1として、シート状基体の片面あるいは両面に、樹脂層を介して離型用金属層を設け、離型用金属層に接した導電層用金属層を有する金属層転写シートの導電層用金属層を基板プリプレグ表面に接するように重ね、ステップ2として、該金属層転写シートの金属層と基板プリプレグを加熱圧着し、ステップ3として離型用金属層と導電層用金属層の間で剥離させ、ステップ4として、導電層用金属層を含む多層構造体上の金属層に表面処理を施すことによって得られる導電層用金属層を表面に有する積層体。
  4. 請求項3に於いて、ステップ2終了後、ステップ3として、離型用金属層と樹脂層の間で剥離させ、ステップ4として、導電層用金属層を含む多層構造体上の金属層に表面処理を施すことによって得られる導電層用金属層を表面に有する積層体。
  5. シート状基体が、プラスチックシートである請求項1〜4に記載の金属層転写シート。
  6. 離型用金属層が両性元素からなる請求項1〜5に記載の金属層転写シート。
  7. 導電層用金属層を蒸着層又はスパッタリングいにょって設ける請求項1〜6に記載の金属層転写シート。
  8. 導電層用金属層に該金属層を構成する物質以外の不純物が実質的に存在しない請求項1〜7のいずれかに記載の導電層用金属層を表面に有する積層体。
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