JP2004085753A - 画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法、及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004085753A
JP2004085753A JP2002244663A JP2002244663A JP2004085753A JP 2004085753 A JP2004085753 A JP 2004085753A JP 2002244663 A JP2002244663 A JP 2002244663A JP 2002244663 A JP2002244663 A JP 2002244663A JP 2004085753 A JP2004085753 A JP 2004085753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intermediate transfer
image
toner
potential
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002244663A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoko Takahashi
高橋 朋子
Ayako Iino
飯野 綾子
Sadayuki Iwai
岩井 貞之
Hideki Kosugi
小杉 秀樹
Masako Yoshii
吉井 雅子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2002244663A priority Critical patent/JP2004085753A/ja
Publication of JP2004085753A publication Critical patent/JP2004085753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

【課題】中間転写ニップ上流にカウンターバイアスを印加し、像担持体上のトナーが付着している画像部電位にいくらかの残留電位がある場合でも、像担持体から中間転写体への画像の中間転写時にプレ転写による画像チリが生じないようにする。
【解決手段】中間転写ニップNtの中間転写ベルト表面移動方向上流側近傍で中間転写ベルト裏面に先端が接触するようカウンターバイアスブレード35を設ける。カウンターバイアスブレードに印加するカウンターバイアス(Vt)を、画像部電位から地肌部電位側に変位させた値とすることによって、中間転写時の転写チリを抑える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスを用いた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成方法及び画像形成装置に係るものである。また、詳しくは、像担持体上に形成したトナー像を中間転写体に中間転写した後転写材に二次転写する中間転写方式の画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。更に、像担持体上に形成した複数のトナー像を中間転写体上に複数回重ね合わせて中間転写した後、転写材に一括転写することによってカラー画像を得る中間転写方式のカラー画像形成方法及び装置に関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】
従来から、中間転写方式の画像形成装置において、像担持体から中間転写体へのトナー像の中間転写の際に転写チリが発生し画像が乱れることが問題となっている。転写チリの発生原因は、主に転写領域にトナー像が入る以前に像担持体から中間転写体へ転写(以下、プレ転写という)されてしまうことによると考えられている。
【0003】
プレ転写による転写チリの発生メカニズムは次のようなものである。静電転写方式では、転写ニップだけに転写電界を作用させることが極めて困難で、像担持体などの転写元と中間転写体などの転写先とが離間しているニップ前後にまでどうしても転写電界が及んでしまう。そして、このニップ前後で転写電界の影響を受けた画像形成剤(例えばトナー)が転写元から飛翔し、転写先の本来転写されるべき箇所とは異なる箇所に付着して転写チリとなってしまう。かかる転写チリが起こると、転写後のトナー像の周囲に黒点状の汚れが生じたり、トナー像のエッジを滲ませたりといった画像劣化を生ずることになる。
【0004】
そして、プレ転写による画像劣化を防止するため、従来次のような提案がなされている。
特開平8−166728号公報では、静電転写手段の二次転写体進行方向上流側に二次転写体を像担持体とは反対側から像担持体向けて押圧すると共に、トナーの極性とは反対の極性のバイアス電圧を印加する早期転写防止手段としての押圧部材を設けている。これによって、二次転写部の上流側で静電転写手段の転写電界を打ち消すことによってプレ転写が開始されるのを防止している。更に、押圧部材による押圧位置から二次転写部に至るまでの像担持体と二次転写体とを隙間なく接触させることによって、転写用電界によって転写が開始されるときには像担持体と二次転写体との間にずれがない状態にし、転写ずれを防止している。
【0005】
また、本出願人は先に、特開平10−186878号公報の画像形成装置を提案した。特開平10−186878号公報では、像担持体上の潜像を潜像と同極性のトナーで現像する所謂ネガポジの画像形成システムの画像形成装置を次のように構成する。すなわち、転写ニップ部の上流側に像担持体の帯電極性と同極性の電位あるいはゼロ電位となる導電性部材を転写体裏面に接触させて設ける。この発明によれば、作像に使用されているトナーと同極性のバイアスを転写体に印加し、転写ニップ上流側では転写体にトナーを積極的に引きつける力を生じにくくすることによって、転写チリを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特開平8−166728号公報、特開平10−186878号公報の画像形成装置についても、次のような問題が残っている。一般の像担持体においてトナーが付着している画像部電位はゼロではなくいくらかの残留電位があり、その電位極性はネガポジの画像形成システムにおいては上記像担持体帯電極性と同極性である。従って、上記特開平8−166728号公報における押圧部材や上記特開平10−186878号公報における導電性部材の電位が残留電位に比して絶対値が低い場合或いはゼロの場合などにおいては、プレ転写による転写チリが生じる恐れが残っている。
このことから、像担持体上のトナーが付着している画像部電位がゼロではなくいくらかの残留電位がある場合でも、プレ転写による画像チリが生じないようにすることが望まれるところである。
【0007】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、像担持体上のトナーが付着している画像部電位がゼロではなくいくらかの残留電位がある場合でも、像担持体から中間転写体への画像の中間転写時にプレ転写による画像チリが生じないようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上に静電潜像となる画像部電位部と非潜像部となる非画像部電位部とを形成し、表面に現像剤を担持する現像剤担持体と該像担持体との間に現像バイアスを印加し電界の作用により該画像部電位部に選択的にトナーを付着させてトナー像を形成し、該像担持体に一部が接触するよう中間転写体を設け、トナーを該像担持体表面から該中間転写体表面へ向けて移動させる向きの中間転写電界によって該像担持体上のトナー像を該中間転写体に中間転写する画像形成方法において、上記像担持体と上記中間転写体とが接触する中間転写ニップの該中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体に、トナーを該中間転写体表面から該像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を該像担持体表面の画像部電位部と該中間転写体表面との間に形成するようなカウンターバイアス(Vt)を印加することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成方法において、上記カウンターバイアス(Vt)と上記画像部電位との差であるカウンターポテンシャルが、上記現像バイアスと該画像部電位との差である現像ポテンシャルよりも大きくなるよう、該カウンターバイアス(Vt)を設定したことを特徴とするものである。また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成方法において、上記カウンターバイアス(Vt)は、上記中間転写ニップの上記中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)と共に、上記トナーを該中間転写体表面から上記像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を形成するものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成方法において、上記中間転写ニップの上記中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)を調べるために、該中間転写体の表面電位を実際に検出する表面電位センサを用いることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、複数の潜像を各々対応した固有のトナーによってトナー像化し、該複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより重ね合わせトナー像を形成する画像形成方法において、請求項3の画像形成方法を用い、かつ、該中間転写体上に順次中間転写するトナー像のうち二つ目以降に中間転写するトナー像の中間転写の際には、直前に行った該中間転写体上へのトナー像の中間転写条件から上記中間転写ニップ上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)を予測することを特徴とするものである。
ここで、上記中間転写条件とは中間転写電界等である。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成方法において、複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより重ね合わせトナー像を形成するのに際して、上記カウンターバイアス(Vt)の絶対値を、該トナー像の中間転写を行うごとに順次小さくすることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の画像形成方法において、上記直前に行った上記中間転写体上へのトナー像の中間転写条件が、中間転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求3、4、5、又は6の画像形成方法において、上記中間転写体上に中間転写されたトナー像を転写材上に二次転写する画像形成方法であって、上記中間転写ニップ上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)は、直前に行った該転写材へのトナー像の二次転写条件から予測することを特徴とするものである。
上記二次転写条件とは、二次転写電界等である。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成方法において、上記中間転写体上へのトナー像の中間転写と該中間転写体上に中間転写したトナー像の転写材への二次転写とを繰り返し行うのに際して、上記カウンターバイアス(Vt)の絶対値を、該二次転写回数を重ねるごとに順次大きくすることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項8の画像形成方法において、上記直前に行った上記転写材へのトナー像の二次転写条件が、二次転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものであることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、複数の潜像を各々対応した固有のトナーによってトナー像化し、該複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより該中間転写体上に重ね合わせトナー像を形成する画像形成方法において、請求項1、2、3、4、8、9、又は10の画像形成方法を、上記中間転写体上に順次行うトナー像の中間転写のうち一つ目のみに行うことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成方法において、上記中間転写体上に形成した重ね合わせトナー像を転写材に一括して転写することにより該転写材上にカラー画像を得るものであって、かつ、上記中間転写体上に順次中間転写するトナー像のうち一つ目に中間転写するトナー像の色が黒色であることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、該帯電手段によって帯電された像担持体上を選択的に露光し静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にトナーを付着させることによってトナー像を形成する現像手段と、該像担持体上のトナー像を中間転写体上に中間転写する中間転写手段とを有する画像形成装置において、請求項1乃至12の画像形成方法のうちの少なくとも1つの画像形成方法を用いることを特徴とするものである。
請求項1乃至12の画像形成方法においては、転写ニップの上流側近傍の中間転写体にカウンターバイアス(Vt)を印加する。これによって、トナーを中間転写体表面から像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を像担持体表面の画像部電位部と中間転写体表面との間に形成する。
プレ転写によるトナーの乱れを防止するために転写ニップ上流側近傍の中間転写体に印加するバイアスは、像担持体上に静電潜像を形成している画像部電位と関係が有る。これは、本発明者らが、像担持体の帯電電位、露光強度、現像バイアス等のプロセス条件を変化させ実験を行った結果わかったことである。図8は、転写ニップに進入する前の像担持体上のトナー像及び非画像部の表面電位を、像担持体上の潜像を潜像と同極性のトナーで現像するネガポジの画像形成システムの場合で示したものでる。トナー及び潜像の極性はマイナスであり、上にいく程マイナスの絶対値が高くなる。Vが像担持体上の非画像部電位、VLが画像部電位で、トナーは同極性の潜像のより絶対値が小さい部分に付着する。理想的には、像担持体を十分に露光し静電潜像を形成した場合、画像部電位はGNDとなるはずである。しかし、現実的には像担持体には残留電位があり、十分に露光した場合でも画像部電位VLがマイナスの極性で生じる。例えば、−100〜−150[V]程度となる場合がある。
ここで、上記2つの公報で提案されたように、転写ニップ部の上流側に像担持体の帯電極性と同極性の電位あるいはゼロ電位となる押圧部材又は導電性部材を転写体裏面に接触させた場合を考える。例えば、ゼロ電位の場合、トナーを像担持体の画像部から中間転写体表面へ向けて移動させる向きの電界が生じてしまい、トナーは中間転写体にプレ転写して画像チリが生じる恐れがある。
本発明では、転写ニップの中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体に印加するカウンターバイアス(Vt)を、トナーを中間転写体表面から像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を形成するようなバイアスに設定する。これにより、像担持体上の画像部電位に残留電位があるか否かに関わらず、転写ニップの上流側近傍では像担持体上のトナーを電界の力によって像担持体表面へ引き寄せることができるようにする。
また、上記請求項13の画像形成装置においては、請求項1乃至12の画像形成方法のうちの少なくとも1つの画像形成方法を用いて画像形成を行う。これによって、像担持体上の画像部電位に残留電位があるか否かに関わらず、転写ニップの上流側近傍では像担持体上のトナーを電界の力によって像担持体表面へ引き寄せることができるようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した画像形成装置として、カラーレーザ複写機(以下、単に複写機という)を用いた実施形態について説明する。
まず、この複写機の基本的な構成について説明する。図2は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。この複写機は、プリンタ部100、給紙部200、プリンタ部100の上部に固定されたスキャナ部300、これに取り付けされた原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400などを備えている。また、複写機内の各装置の動作を制御する図示しない制御部も備えている。
【0010】
上記スキャナ部300は、コンタクトガラス301上に載置された原稿の画像情報を読取センサ302で読み取り、読み取った画像情報をこの制御部に送る。制御部は、受け取った上記画像情報に基づいてプリンタ部100の露光装置10内に配設された図示しないレーザやLED等を制御して感光体ドラム22Bk,Y,M,Cに向けてレーザ光Lを照射させる。この照射により、感光体ドラム22Bk,Y,M,Cの表面には静電潜像が形成され、所定の現像プロセスを経由してトナー像に現像される。これら4つの感光体ドラム22Bk,Y,M,Cは、プリンタ部100のタンデム画像形成部20内に配設されている。プリンタ部100は、上記露光装置10やタンデム画像形成部20の他、次に説明する装置も備えている。即ち、中間転写ユニット30、2次転写ユニット40、定着装置50、排紙ローラ対80、図示しないトナー供給装置などである。なお、上記現像プロセスについては後述する。
【0011】
上記給紙部200は、ペーパーバンク201内に多段に設けられた複数の給紙カセット202、紙搬送路205、これの途中に適宜設けられた複数の搬送ローラ対206などを備えている。それぞれの給紙カセット202は、カセット内部に収容された転写紙を一番上のものから順次送り出す給紙ローラ203を有している。また、給紙ローラ203によって重送されてしまった複数の転写紙を個々に分離してから紙搬送路205に送り出す分離ローラ204なども有している。搬送ローラ対206は、給紙カセット202から受け取った転写紙を後段の搬送ローラ対206、あるいはプリンタ部100内の給紙路60に向けて送り出す。本実施形態に係る複写機においては、かかる構成の給紙部200による給紙の他に、手差し給紙も可能となっている。そして、この手差し給紙を実現するための、手差しトレイ70をプリンタ部100の側面に備えている。手差しトレイ70は給紙ローラ71や分離ローラ72を備えており、これらによって転写紙をプリンタ部100内の給紙路60内に送り出す。
【0012】
上記給紙部200や手差しトレイ70から給紙路60内に送り込まれた転写紙は、給紙路60の途中に設けられたレジストローラ対61に挟まれる。このレジストローラ対61は、挟み込んだ転写紙を所定のタイミングで2次転写ニップに送り込む。この2次転写ニップとは、上記中間転写ユニット30と、2次転写ユニット40との当接によって形成されるニップである。
【0013】
ユーザーは、カラーコピーをとるために、まず、原稿をADF400の原稿台401上にセットするか、あるいはADF400の開操作によって露出させたスキャナ部300のコンタクトガラス301上にセットする。そして、図示しないスタートスイッチを押す。すると、ADF400からコンタクトガラス301上に搬送された原稿、あるいは初めからコンタクトガラス301上にセットされた原稿の画像情報を読み取るために、スキャナ部300の駆動が開始される。具体的には、第1走行体302の走行を開始してその光源から発した光を原稿面で反射させて第2走行体303に向けて送る。そして、同じく走行を開始した第2走行体303のミラーによってこの反射光を受けて結像レンズ304を通して読み取りセンサ305に入れて画像情報を読み取る。
【0014】
上記制御部は、スキャナ部300から画像情報を受け取ると、上述のようなレーザ書込や現像プロセスによって感光体ドラム22Bk,Y,M,C上にBk、Y、M、Cトナー像を形成せしめる。なお、記号Bk、Y、M、Cは、それぞれブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの略である。
【0015】
図3は、上記プリンタ部100の一部構成を拡大して示す拡大構成図である。図において、タンデム画像形成部20は、4つのプロセスユニット21Bk,Y,M,Cを有している。各プロセスユニットは、使用するトナーの色が互いに異なっているが、その他の構成についてはほぼ同様である。よって、Bkトナーを用いるプロセスユニット21Bkだけについてその構成を詳述し、他のプロセスユニットの説明については説明を省略する。プロセスユニット21Bkは、感光体ドラム22Bk、帯電器23Bk、現像器24Bk、除電ランプ26Bk、ドラムクリーニング装置27Bkなどを有している。潜像担持体たる感光体ドラム22Bkは、図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動されながら、帯電器23Bkによってその表面が一様帯電せしめられ、非画像部電位Vとなる。そして、一様帯電後の表面に上述のレーザ書込光Lが照射されて画像部電位Vとなることによって静電潜像が形成される。この静電潜像は、像形成物質たるBkトナーを用いる現像器24BkによってBkトナー像に現像される。感光体ドラム22Bk上のBkトナー像は、後述の中間転写ベルト31上に中間転写される。中間転写工程を経た感光体ドラム22Bk表面は、除電ランプ26Bkによって完全に除電された後、ドラムクリーニング装置27Bkによってその表面の転写残トナーがクリーニングされる。他のプロセスユニット21Y,M,Cでも同様のプロセスが実施されて、Y,M,Cトナー像が形成される。
【0016】
一方、上記中間転写ユニット30は、中間転写ベルト31、3つの張架ローラ32,33,34、ベルトクリーニング装置37などを備えている。また、4つのカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cや、4つの中間転写ブレード36Bk,Y,M,C、ベルトクリーニング装置36なども備えている。中間転写体たる中間転写ベルト31は、3つの張架ローラ32,33,34に張架されながら、何れか1つの張架ローラが図示しない駆動手段によって回転駆動されることにより、図中時計回りに無端移動せしめられる。4つのカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cや、4つの中間転写ブレード36Bk,Y,M,Cは、それぞれ中間転写ベルト31の裏面(内周面)に当接するように配設されている。そして、同色の記号が付されたカウンターバイアスブレードと中間転写ブレードとが一つの対をなしている。例えば、Bk用のカウンターバイアスブレード35Bkと中間転写ブレード36Bkとが一つの対をなしているのである。中間転写ブレード36Bk,Y,M,Cが中間転写ベルト31を感光体ドラム22Bk,Y,M,C方向にそれぞれ抑えるような配設により、タンデム画像形成部20と中間転写ユニット30との間には、Bk,Y,M,C用の4つの中間転写ニップが形成される。これら中間転写ニップには、図示しない電源によって中間転写ブレード36Bk,Y,M,Cにそれぞれ中間転写バイアスが印加されることによって中間転写電界が作用する。ここで、中間転写ニップの中間転写体回転方向上流側に位置する35Bk,Y,M,Cはカウンターバイアスブレードである。このカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cには図示しない電源よりバイアスが印加される。このカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに所定の電圧を印加することで、中間転写ニップの上流側での感光体ドラム22Bk,Y,M,Cから中間転写ベルトへのトナーのプレ転写を防いでいる。感光体ドラム22Bk,Y,M,C上に形成されたBk,Y,M,Cトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響を受けて中間転写ベルト31上に中間転写される。この中間転写は、Bk,Y,M,Cトナー像という順で、順次重ね合わされるように行われる。これにより、中間転写ベルト31上には4色重ね合わせトナー像が形成される。
【0017】
上記2次転写ユニット40は、紙搬送ベルト41、2つの張架ローラ42,43などを有している。紙搬送ベルト41は、一方の張架ローラ43が図示しない駆動手段によって回転駆動されることで、図中反時計回りに無端移動せしめられる。もう一方の張架ローラ42は、紙搬送ベルト41と中間転写ユニット30の中間転写ベルト31とを介して張架ローラ34に当接している。この当接により、中間転写ユニット30と2次転写ユニット40との間には2次転写ニップが形成されている。この2次転写ニップには、図示しない電源から張架ローラ42に2次転写バイアスが印加されることで2次転写電界が作用している。
【0018】
先に図2に示したように、プリンタ部100内の給紙路60に給紙された転写紙は、レジストローラ対61に挟まれる。このレジストローラ対61は、挟み込んだ転写紙を中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像に重ね合わせうるタイミングを見計らって2次転写ニップに送り出す。2次転写ニップにおいては、中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像が2次転写電界やニップ圧の影響を受けて転写紙上に2次転写される。転写紙は白色を呈しているため、4色重ね合わせトナー像が2次転写されると、これがフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト41の無端移動に伴って定着装置50内に送られる。そして、加熱ローラ51と加圧ローラ52との間に挟まれてフルカラー画像が表面に定着せしめられた後、排紙ローラ対80を経由して機外の排紙トレイ90上に排出される。
【0019】
2次転写後の中間転写ベルト31上に残留する転写残トナーは、中間転写ユニット30のベルトクリーニング装置37によってベルト表面から強制的に除去される。
【0020】
従来、中間転写ベルト31と感光体の接触前の領域でも中間転写ブレード36に印加される転写バイアスの影響で、感光体から中間転写ベルト31へのトナーの移動(プレ転写)が生じてしまうことがあった。プレ転写が生じるのは、本実施例のような装置の場合、感光体と中間転写ベルト31との間隔が数百[μm]以下で接触するまでの間が多かった。そこで、本実施形態においては、プレ転写を防止するために中間転写ニップの上流側近傍にカウンターバイアス(Vt)を印加するための構成を有している。以下に、本発明の特徴部について説明する。
【0021】
図1は、本発明の特徴部である中間転写部の説明図である。本実施形態においては、像担持体としての感光体22、中間転写体としての中間転写ベルト31、中間転写ブレード36に加え、カウンターバイアスブレード35を設けている。中間転写ベルト31は図中左から右に移動し、感光体ドラム22は中間転写ベルト31と表面線速がほぼ等速になるように反時計回りに回転している。そして、カウンターバイアスブレード35は感光体と中間転写ベルト31との接触部である転写ニップNtの中間転写ベルト表面移動方向上流側近傍で中間転写ベルト裏面に先端が接触するよう設けている。転写バイアスとのバランスを考えるとできるだけ接触部に近い部分でカウンターバイアスを印加することが好ましい。このため、カウンターバイアスブレード35は、本実施形態において感光体と中間転写ベルト31が接触する転写ニップの上流5[mm]の位置Ncで中間転写ベルト31に接触させている。中間転写ブレード36は、転写ニップの最下流側に配置し、カウンターバイアスブレード35との距離を確保している。
さらに、中間転写ベルト表面移動方向の中間転写ブレード36接触部下流側に、中間転写ベルト31を感光体ドラム22側に押圧する押圧ローラ38を設ける。これによって、感光体をややベルト内側に食い込ませ、転写ニップ幅を確保している。具体的には、感光体の直径は40[mm]、中間転写ニップ幅は約10[mm]となる。
以上の構成によって、中間転写ニップ上流側空隙に効率的にカウンターバイアスを作用させることができる。以下に、上記プリンタに本件発明を適用した実施例1〜4、及び変形例について説明する。
【0022】
〔実施例1〕
実施例1のプリンタのプロセス条件は次のように設定した。プロセス条件は、感光体表面帯電電位(非画像部電位)−400[V]、レーザによりライン潜像を書き込み出力した。同時にベタ画像の潜像を書き込み、潜像の電位(画像部電位)を測定したところ−100[V]であった。このライン潜像を現像バイアス−350[V]で2成分の現像装置により現像したところ、感光体上トナー付着量は0.4[mg/cm]となった。中間転写ベルト31へ中間転写する際の中間転写ブレードに印加する電圧は800[V]である。尚、実施例1においては、中間転写ベルト31に4回重ね合わせて行うトナー像の中間転写のうち、1回目(1色目)のみについて行ったものである。
【0023】
上記構成のプリンタにおいて、カウンターバイアスブレード35に印加する電圧、即ちカウンターバイアス(Vt)を種々変化させた。そして、感光体から中間転写ベルト31に1色目トナー像を中間転写した後の中間転写ベルト上のトナー像のチリを評価する実験1を行った。図4は、横軸にカウンターバイアス(Vt)、縦軸にチリ量の評価をとり、実験1の結果を実線で示したものである。チリ量の評価は、ライン画像のエッジ部から地肌部へはみ出したトナーの面積を指標として数値化している。値が大きくなるほどチリの程度が悪い事を示す。チリ量3が、別途行った主観評価により許容値と定めた閾値であり、これより数値が小さい場合にチリ量が許容範囲といえる。
図4に示すように、チリ量は、カウンターバイアス(Vt)がマイナス側に大きくなるほど改善の傾向が見られる。カウンターバイアス(Vt)が0の場合、よりプラス側である場合と比較するとチリは改善しているが、チリ量の評価は3より高い値となっており、充分にチリを防止できるとはいえない。
図4の結果より、−100[V]のカウンターバイアスよりマイナス側に大きい値のカウンターバイアスを印加することで、チリ量は許容値を満足することが分かった。
更に、ライン画像とともにベタ画像を書き込み感光体ドラム22を劣化させた状態で、カウンターバイアス(Vt)を種々変化させてトナー像のチリを評価する上記同様の実験を行った。ここで、ライン画像とともにベタ画像を書き込んだときの潜像電位(画像部電位)を測定したところ−200[V]であった。長期の使用により感光体ドラム22上の残留電位が増加したものと考えられる。このような感光体を用いた実験では、カウンターバイアスをー200[V]よりマイナス側に大きくした範囲でチリ量が許容値を満足していた。
以上の結果より、カウンターバイアス(Vt)の電位を、画像部電位よりも地肌部電位側に変位させた値とすることによって、チリ量を確実に許容範囲内に抑えることができることが分かった。本実施形態のプリンタのようにネガポジの現像システムを採用している場合は、カウンターバイアス(Vt)を画像部電位と同極性でかつ絶対値を大きくすることによって、これを実現することができる。
【0024】
よって、実施例1においては、1色目の転写ニップ上流においてカウンターバイアスブレード35に印加する電圧を、−100[V]よりも更に絶対値の大きい値で−極性の電圧とする。これによって、中間転写ベルト31の表面電位を感光体ドラム22の画像部電位よりも−極性で絶対値の大きい値にすることができる。従って、感光体ドラム画像部と中間転写ベルト31との間に、−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラム22へ向けて移動させる向きの電界を形成することができる。
また、感光体ドラム上へのトナー像の形成を連続して行った場合は、1色目の転写ニップ上流において印加するカウンターバイアス(Vt)を、−200[V]よりも更に絶対値の大きい値で−極性の電圧である−500[V]とする。これによって、長期の使用により感光体ドラム上の残留電位が増加した場合でも、中間転写ベルト31の表面電位を感光体ドラムの画像部電位よりも−極性で絶対値の大きい値にすることができる。従って、現像を連続的に行っても、感光体ドラム画像部と中間転写ベルト31との間に、−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラム22へ向けて移動させる向きの電界を形成することができる。よって、中間転写ベルト31へのトナー像の転写によるチリ量を確実に許容範囲に抑えることができる。
【0025】
〔実施例2〕
実施例2のプリンタのプロセス条件は次のように設定した。プロセス条件は、感光体表面帯電電位(非画像部電位)−550[V]、レーザによりライン潜像を書き込み出力した。同時にベタ画像の潜像を書き込み、潜像の電位(画像部電位)を測定したところ−100[V]であった。このライン潜像を現像バイアス−450[V]で2成分の現像装置により現像したところ、感光体上トナー付着量は0.6[mg/cm]となった。中間転写ベルト31へ中間転写する際の中間転写ブレードに印加する電圧は、実施例1と同様800[V]である。尚、実施例2においても、中間転写ベルト31に4回重ね合わせて行うトナー像の中間転写のうち、1回目(1色目)のみについての実施例である。
【0026】
上記構成のプリンタにおいて、カウンターバイアス(Vt)を種々変化させ、中間転写ベルト31上のトナー像のチリを評価する実験2を行った。このときの実験結果は、図4に破線で示す。実験2においても上記実験1の結果と同様の傾向を示しているが、同じカウンターバイアス(Vt)でチリ量は実験1よりも常に多くなっている。これは、感光体上トナー付着量と二次転写によるチリ量とに相関関係があることを示している。感光体上トナー付着量が多くなると、トナーの電荷量が無視できなくなり、画像部電位よりも多少地肌部電位側に変位させたカウンターバイアスを印加しても感光体上のトナーには中間転写ベルト方向へ向かう力が生じてしまうためである。このとき、カウンターバイアスとして現像バイアスより絶対値が大きい負のバイアス(本実施例2の装置においては−450[V]より低いバイアス)を印加すると、チリ量は3より低い許容範囲となり、転写チリはほとんど見られない。また、プロセス条件を変えて同様に実験を行った場合も、カウンターバイアスと現像バイアスとの関係を同様に設定することによって転写チリがほとんど見られない事がわかった。
【0027】
ここで、カウンターバイアスと現像バイアスとの関係と、トナーの動きについて説明する。図5は、ネガポジ現像システムにおいて、感光体ドラム22上のトナー像が転写ニップに進入する前の電位の状態を示した図である。図の上方がマイナス、下方のライン部が0[V]である。この図は、トナー付着量が多い場合を示したものである。トナーの帯電量がマイナスであるので、図中下方向へトナーが移動しやすいポテンシャルである。
図5に示すようにトナー付着量が多い場合、トナー自体が持っている帯電量による電位が無視できなくなる。トナーが付着したときのポテンシャルは、表面電位センサにより測定することも可能であるが、通常表面電位センサの解像度は低く、高解像度で形成されている画像のトナー付着部の電位を計測するのは困難である。そこで、トナーが感光体へ付着した時の条件を考えると、ネガポジ現像システムにおいては、トナーと同極性の現像バイアスと潜像の画像部電位との比較において、トナーが付着しやすいポテンシャル(図5では下方)にトナーが移動している。そのため、トナーが付着しているのは、図中現像バイアス(Vd)よりも絶対値が小さい部分のみとなる。従って、本実施例では前記カウンターバイアスVtの絶対値を現像バイアス(Vd)より大きく、即ち、現像バイアス(Vd)と画像部電位との差である現像ポテンシャルよりもカウンターバイアス(Vt)と画像部電位との差であるカウンターポテンシャルを大きくすることで、トナーのプレ転写を防止する。
【0028】
よって、実施例2においては、1色目の転写ニップ上流においてカウンターバイアスブレード35に印加する電圧を、−450[V]よりも更に絶対値の大きい値で−極性の電圧である−600[V]とする。これにより、カウンターバイアス(Vt)と画像部電位との差であるカウンターポテンシャルを350[V]より大きくする。記現像バイアス(Vd)と画像部電位との差である現像ポテンシャルが350[V]であるので、カウンターポテンシャルが現像ポテンシャルよりも大きくなり、トナーのプレ転写を防止することができる。
【0029】
〔実施例3〕
実施例3は、実施例1及び2と異なり、中間転写ベルト31上にトナー像を順次中間転写することによって重ね合わせ画像を形成する場合に適用する発明の実施例である。
図6は、実施例3にかかる説明図で一色目のブラック画像と二色目のイエロー画像の転写ニップ部における部分拡大図である。22BKはブラック画像を形成する感光体、22Yはイエロー画像を形成する感光体である。ブラック画像とイエロー画像の各プロセス条件は以下のようにしている。一色目のブラック画像が、非画像部電位−650[V]、現像バイアス−500[V]、中間転写バイアス+800[V]である。二色目のイエロー画像が、非画像部電位−650[V]、現像バイアス−520[V]、中間転写バイアス+1140[V]である。本実施例3においては、イエロー画像の転写ニップ上流側に、中間転写ベルト31の中間転写ニップ上流側近傍における中間転写ベルトの有する電荷によって形成される電位(Vs)を表面電位センサ39aによって検出する。また、表面電位センサ39aの中間転写ベルト31を挟んで反対側には、接地された導電部材39bを中間転写ベルト31に接触して設ける。
以上の構成において、先ず、感光体ドラム22BKのプロセスで形成されたBkトナー像が中間転写ベルト31に中間転写される。このとき、中間転写ベルト31に中間転写されるトナーを図中では白抜きトナーで示している。中間転写ベルト31は図中左から右に移動し、BKトナーを中間転写された中間転写ベルト表面が表面電位センサ39aとの対向部に来る。中間転写ベルト31の表面電位は表面電位センサ39aで測定される。本実施例3においては、中間転写ベルト31の電位(Vs)は−150[V]であった。更に感光体ドラム22Yから感光体ドラム22Yのプロセスで形成されたYトナー像がBkトナー像に正しく位置決めされて中間転写ベルト31に中間転写される。中間転写ベルト31の電位(Vs)は中間転写ベルト31に接触した状態で設けた接地した電極39bに対する電位である。
【0030】
ここで、次のような実験3を行った。イエロー用のカウンターバイアスブレード35Yに印加する電圧、即ちイエロー用のカウンターバイアス(Vt)を種々変化させる。そして、感光体ドラム22Yから中間転写ベルト31に二色目トナー像を中間転写した後の中間転写ベルト31上のトナー像のチリを評価する実験である。図7は、この実験3の結果を示すものである。図7は、図4と同様に、横軸にカウンターバイアス(Vt)、縦軸にチリ量の評価をとり、実験3の結果を破線で示し、比較のために一色目の転写部におけるチリ量を評価した実験1の結果を実線で示している。
図7に示すように、二色目のYトナー像を転写した中間転写ベルト上のチリ量は、一色目の転写部上流で印加したカウンターバイアスと同じバイアス値では、チリ量の評価が低い値に移行している。よって、一色目の転写ニップにおける転写チリの防止効果と同様の効果を得るためには、二色目の転写部上流に印加するカウンターバイアスは一色目より絶対値を低い方にシフトしても構わないということになる。
これは、転写ニップに進入する時の中間転写ベルト表面の電位(Vs)がカウンターバイアスをその電位分印加したのと同様の働きを有することを示している。よって、カウンターバイアスブレード35Yに印加したカウンターバイアス(Vt)に、更に中間転写ベルト31の電位(Vs)である−150[V]がカウンターバイアスとして印加されたのと同様の作用が転写ニップで発揮されると考えられる。
【0031】
そこで、本実施形態3においては、二色目の転写ニップ上流でカウンターバイアスブレード35Yに、予めカウンターバイアスとして必要な電位から中間転写ベルト表面の電位(Vs)を引いて得られた値のバイアス(Vt1)を印加する。このため、図示しないカウンターバイアスコントロール部にて、Vt1=Vt―Vsとしてカウンターバイアスブレード35Yに印加するバイアスを調整する。これによって、カウンターバイアスブレード35Yに印加するバイアス(Vt1)と中間転写ベルト表面の電位(Vs)とを合わせたバイアスでトナーを中間転写ベルト表面から感光体ドラム表面へ向けて移動させる向きの電界を形成する。本実施例3においては、カウンターバイアスブレード35Bkに−600[V]、カウンターバイアスブレード35Yに−440[V]を印加した。
以上のようにそれぞれのカウンターバイアスブレード35Bk,Yにバイアスを印加すると、2色目のイエローの画像はチリが非常に少なく良好な画像が得られた。
尚、このようなカウンターバイアスの補正は、カウンターバイアスブレード35Yに限らず、三色目と四色目の転写ニップ上流に設けたカウンターバイアスブレード35M,Cについても行うことができる。本実施例3では、三色目の転写ニップ上流における中間転写ベルト31の電位(Vs)が−400[V]、四色目の転写ニップ上流における中間転写ベルト31の電位(Vs)が−560[V]であったので、カウンターバイアスブレード35Mに−280[V]、カウンターバイアスブレード35Cに−120[V]を印加した。
【0032】
また、中間転写ベルト表面の電位(Vs)が0[V]の場合にチリ量が許容範囲となるためのカウンターバイアスをVcとすると、Vs<Vcであれば、あえてカウンターバイアスをカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加する必要はない。チリ発生防止にのみ着目した場合、本実施形態の装置ではカウンターバイアスの値はマイナスであるほど良好であるので、Vt−Vsがプラスになるような場合は、0[V]とすることで良好であった。
【0033】
〔実施例4〕
実施例3では、転写ニップの上流側での中間転写ベルト電位(Vs)は、図6に示す表面電位センサ39aによって実際に測定し、カウンターバイアスの値に反映させた。しかし、表面電位センサ39aを設置するスペースがない場合も多い。また転写ニップ上流側での中間転写ベルト電位(Vs)は、より上流のプロセス条件によって推定することも可能である。中間転写ベルト31上に4色のトナー像を重ねフルカラー画像を形成する場合、1色目の転写部上流側の中間転写ベルト電位(Vs)は、中間転写ベルト上電荷のイレースが作用している場合、ほぼ0である。したがってVt−VsのVsを0[V]としてカウンターバイアス値を算出する。
次に重ね合わせ転写を行う2色目以降について、2色目以降では、直前の色のプロセス条件により次の転写部上流での中間転写ベルト電位(Vs)を推定することが可能である。直前色のトナーの中間転写ベルト31への転写後の中間転写ベルト電位(Vs)は、トナーが付着している部分(画像部)であるか、付着していない部分(非画像部)であるかにより異なる。画像部については、プロセスコントロールによって、転写時の放電が生じない中間転写バイアスになっており、良好な転写が行なわれている。ここで、プロセスコントロールとは、一般的に画像形成装置においては画像形成条件を常に適正に設定するための制御を意味する。本実施例においては、トナー層の表面電位を検知しその結果に応じて中間転写バイアスを設定している。
しかし、同時に非画像部にも中間転写バイアスは印加され、両者の電位差が放電開始電圧を超えると、放電が生じる。
【0034】
転写ニップ下流側に生じる放電現象について説明する。感光体ドラム表面と中間転写ベルト31とがそのニップから開放されるとき、その間の空間Hに放電が生じる。ここで、放電により生じた放電電荷である正極性電荷及び負極性電荷は、放電が生じた部分の電界を低下させる方向に移動する。よって、中間転写ブレードに印加するバイアスが正の場合、負極性電荷は中間転写ベルト側に、正極性電荷は感光体ドラム22側に移動する。よって、中間転写ベルト31の非画像部表面が負極性にチャージアップされる。従って、二色目以降の転写ニップ上流に印加するカウンターバイアスを、マイナス極性で絶対値を色が重なるごとに順次小さくする。これによって、低い電圧でもトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラム22へ向けて移動させる向きの電界を確実に形成することができる。
尚、このときの、中間転写ベルト非画像部分表面の帯電電位V1は、感光体上の表面電位と中間転写バイアス値により決定する。従って、転写が重なるごとにカウンターバイアスの絶対値の下げ幅を予め設定しておいても良いし、実施例4の変形例として転写条件を設定するプロセスコントロールの出力値によって制御しても良い。
【0035】
一方、トナーが付着した画像部の中間転写ベルト表面電位は、トナーの付着による電位であり、トナーの帯電量と付着量で決定される。今、この値をV2とする。非画像部部分のVsにはV1を、画像部部分のVsにはV2を用い、混合した部分については、画像部のV2をVsとして用いる。そして、実際にカウンターバイアスブレード35Y,M,Cに印加する電位をVt−Vsとして算出し、2色目移行の画像の転写を行う。
【0036】
更に、電荷のイレースが作用していない場合、中間転写ベルト31から紙等の転写材への転写条件により、転写部上流での中間転写電位(Vs)は決まってくる。中間転写ベルト31から紙へのトナーの二次転写では、剥離放電により中間転写ベルト31上に正極性電荷が移動し、中間転写ベルト31を正極性にチャージアップさせる。ここで、中間転写ベルト31の抵抗値が充分低く、二次転写から次の転写までの時間が十分であれば、プラスの帯電は自己除電され、次の転写には影響しない。しかし、プロセス速度が速く、また、中間転写ベルト31の抵抗値が高い場合、中間転写ニップ上流側近傍でもその直前の二次転写による電位を持つことになる。従って、電荷のイレースが作用しない間に二次転写を続けて行う場合は、二次転写を行うごとに次の画像を中間転写ベルト31に中間転写するときに転写ニップ上流に印加するカウンターバイアスをマイナス極性でかつ絶対値を順次大きくする。これによって、カウンターポテンシャルはトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を確実に形成することができる。
尚、この剥離放電による帯電電位は、二次転写バイアスが決まれば決定する値であり、この値から一次転写ニップ上流側の中間転写ベルト電位(Vs)を推定することが可能である。従って、二次転写が重なるごとに次のフルカラー画像の一色目の転写ニップ上流に印加するカウンターバイアスの絶対値の上げ幅を予め設定しておいても良い。また、実施例4の変形例として、直前の二次転写条件をプロセスコントロールの出力値によって取得し、その値によって適宜制御するようにしても良い。
【0037】
本実施例4において、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加するカウンターバイアス、二次転写を行うごとにマイナス極性のバイアスの絶対値を大きくする程度は以下に示すものである。
カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加するバイアスは、35Bkが−600[V]、35Yが−440[V]、35Mが−280[V]、35Cが−120[V]である。二次転写を行うごとに、カウンターバイアスのマイナス極性における絶対値の上げ幅を100[V]程度とする。
【0038】
以上のように、本実施例4においては、予め決定した画像部電位、非画像部電位、トナー帯電量、トナー付着量を元にカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加するカウンターバイアスを算出した。また、これに変えてプロセスの動作中にこれらの特性値を測定し、カウンターバイアスの算出に反映させることも可能となった。
【0039】
以上のことを把握した上で、本実施例4においては、それぞれのカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加する電位を適宜設定した。この結果、転写チリの少ない良好な転写画像を得ることができた。
【0040】
〔変形例〕
次に、上記実施例1乃至4についての変形例を説明する。この変形例では、中間転写ベルト31上に順次行う4回の中間転写のうち、一回目のブラックトナー像を中間転写する転写ニップ上流のみにカウンターバイアスブレード35Bkを設ける。そして、このブラックトナー像を中間転写ベルト31に中間転写するときにのみカウンターバイアスを作用させる。
フルカラー画像形成において、中間転写ベルト31上に始めに中間転写されるトナー像は、二次転写によって転写紙上では最上層となる。このため、転写チリ等が生じた場合には2層目以降のトナー像よりも目立ってしまう。そこで、転写チリを防止する必要性が最も高いのは、二次転写後に転写材上で最上層となるトナー像、即ち、中間転写では中間転写ベルト31上に始めに中間転写されるトナー像である。また、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のうち、トナーチリが発生したときに最も目立つのはブラックである。本実施形態のプリンタにおいては、中間転写の一色目をブラックトナー像としている。よって、中間転写の一色目のみにカウンターバイアスを印加すれば、転写チリによる画像劣化はほぼ解消できる。
【0041】
尚、上記実施例1乃至4、変形例においては、中間転写ニップ近傍の中間転写ベルト裏面に、中間転写ブレード36と押圧ローラ38とを設け、中間転写ブレード36で転写バイアスを印加している。これに変えて、押圧ローラ38から転写バイアスを印加するよう構成しても良い。このように構成することによって、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cによるカウンターバイアス印加位置と、現像バイアス印加位置との距離を上記実施例よりも広くとることができる。従って、上記実施例に比してカウンターバイアスを効果的に作用させることが可能である。
【0042】
また、中間転写ベルト31のカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cが接触する側の抵抗が低いと、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cと中間転写ブレードとの間で大きな電流が流れてしまうため、抵抗値は充分高い事が望ましい。具体的には、1×10〜1×1010[Ωcm]程度が使用可能であるが、好ましくは1×10[Ωcm]が良い。ベルト抵抗が高い場合、自己除電しなくなり、除電装置により中間転写ベルト31を除電する必要がある。自己除電は、ベルトのバルクを電荷が流れることで行われる。カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cと中間転写ブレードの間には電流を流さず、ベルトは電流を流しやすい構造とすることが可能であれば、本方式に最も適した中間転写ベルト31であるといえる。中間転写ベルト31を多層構造とすることで、構成の自由度が広がる。例えば、3層構造をとり、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cが接触する側から層1、層2、層3とし、それぞれの体積抵抗率をρ1、ρ2、ρ3とする。このとき、ρ1>ρ2>ρ3、あるいは、ρ1>ρ2<ρ3とし、全体の抵抗値を前記1×10〜1×1010[Ωcm]となる様に構成することが考えられる。
【0043】
さらに、上記実施例1乃至4、変形例においては、感光体ドラムを負極性に一様帯電し、感光体ドラム上に形成した静電潜像を負極性に帯電したトナーを用いて現像するネガポジ現像方式の場合について説明した。本発明はこれら帯電極性や現像方式に限定されることなく適用できるものであり、例えば、感光体ドラムを正極性に一様帯電し且つ正極性に帯電したトナーを用いた場合や、ポジポジ現像方式を採用した場合にも適用でき、同様な効果が得られるものである。
【0044】
また、上記実施例1乃至4、変形例のプリンタは、複数の感光体ドラムを有し、各感光体ドラム上に異なる色のトナー像を形成して中間転写ベルト31上に順次中間転写する所謂タンデム方式のプリンタを用いた例である。本発明が適用できるのは、この方式のプリンタに限らず、例えば、1つの感光体ドラムと複数の現像装置とを有し、感光体ドラム上に順次異なる色のトナー像を形成しては中間転写体上に中間転写する方式のプリンタにも適用可能である。
【0045】
実施例1においては、カウンターバイアス(Vt)を感光体ドラムの画像部電位よりも更に絶対値の大きい値で−極性の電圧としている。これによって、感光体ドラム画像部と中間転写ベルト31との間に、−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を形成することができる。従って、感光体ドラム上の画像部電位に残留電位があるか否かに関わらず中間転写ベルト31へのトナー像のプレ転写によるチリ量を確実に許容範囲に抑えることができ、良好な転写トナー像を中間転写ベルト31上に形成することができる。特に、本実施形態のプリンタのようにフルカラー画像形成装置においては、中間転写ベルト31上にブラック、イエロー、マゼンタ、シアン等のトナーを重ねてフルカラー画像を形成するため、中間転写ベルト31上のトナー付着量が多くなり、上記トナー飛翔が発生しやすい。このようなプリンタにおいて、プレ転写によるチリ量を確実に許容範囲に抑えることは有用性が高い。
実施例2では、カウンターバイアス(Vt)を、カウンターポテンシャルが現像ポテンシャルよりも大きくなるような電圧としている。これによって、トナー付着量の多い画像の場合でもカウンターバイアス(Vt)を印加することによってトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を形成することができる。従って、中間転写ベルト31へのトナー像のプレ転写によるチリ量をトナー像のパターンに依らず許容範囲に抑えることができ、良好な転写トナー像を中間転写ベルト31上に形成することができる。
実施例3においては、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加するカウンターバイアス(Vt)は、中間転写ベルト31の電位(Vs)と共に、トナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を形成する。そのため、感光体ドラム画像部と中間転写ベルト31との間に、−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を形成するために必要なカウンターバイアス(Vt)を設定する。更に、中間転写ベルト31の電位(Vs)の効果を相殺するためにVt−Vsを、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cから中間転写ベルト31に印加する。これにより、予め中間転写ベルトの有する電荷或いは帯電したトナーにより形成される電位がカウンターバイアスと同様の作用を有することを利用することができる。また、カウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに必要以上のバイアスを印加する無駄をなくすことができる。
また、中間転写ニップ上流側近傍における中間転写ベルト31の電位(Vs)を表面電位センサ39aによって検出している。これによって、中間転写ベルト電位(Vs)を実際に検出することができる。
実施例4においては、中間転写wベルト31に順次行う複数回の中間転写において、カウンターバイアス(Vt)の絶対値を中間転写ベルト31への中間転写回数を重ねるごとに順次小さくしている。これは、本実施形態のプリンタのようにネガポジの現像システムにおいては、直前のトナー像中間転写時における放電によって中間転写ベルト表面はマイナス側に帯電するからである。これによって、感光体ドラム画像部と中間転写ベルト31との間に、−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を確実に形成しつつ、印加するバイアスを抑えることができる。
また、実施例4において、予め決定した画像部電位、非画像部電位、トナー帯電量、トナー付着量を元にカウンターバイアスブレード35Bk,Y,M,Cに印加するカウンターバイアスを決定するようにしている。これによれば、中間転写ベルト表面の電位を測定する表面電位センサを設ける必要がなくなるので、省スペース化や低コスト化にも効果がある。
また、実施例4の変形例においては、直前に行った中間転写写条件が、中間転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものである。プロセスコントロールは、温湿度の変化等によって出力値を自動調整することができるため、状況に応じた適正な中間転写条件を設定することができ、良好な画像形成に有効である。
更に実施例4においては、トナーが付着していた中間転写ベルト表面が中間転写直前の二次転写による電位を持つ場合でも、二次転写の条件を考慮してカウンターバイアス(Vt)を決定している。これによって、二次転写の状態に応じたカウンターバイアス(Vt)を設定することができ、転写チリのない良好な画像を得ることができる。また、カウンターバイアス(Vt)の絶対値を、トナー像の二次転写が重なるごとに順次大きくしている。これは、本実施形態場合、中間転写ベルト31が二次転写部で正極性にチャージアップすることが予め予測できるためである。このようにカウンターバイアス(Vt)を順次大きくすることで、中間転写ニップにおいて−極性のトナーを中間転写ベルト31から感光体ドラムへ向けて移動させる向きの電界を形成することができる。よって、転写チリのない良好な画像を中間転写ベルト31上に形成することができる。
また、実施例4の変形例においては、直前に行った二次転写条件が、二次転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものである。プロセスコントロールは、温湿度の変化等によって出力値を自動調整することができるため、状況に応じた適正な二次転写条件を設定することができ、良好な画像形成に有効である。
尚、実施例1乃至4の変形例として、始めに中間転写ベルト上に中間転写するブラックトナー像の転写ニップ上流のみにカウンターバイアスを印加している。これによって、二次転写後に転写材上で最上層となり、かつ最もトナーチリが目立つブラックトナー像の転写チリを防止し転写チリによる画像劣化はほぼ解消している。この変形例によれば、効率よく転写チリを防止でき、2色目以降の転写ニップにはカウンターバイアスを印加しなくて済むので、省スペース化、低コスト化にも有効である。
【0046】
【発明の効果】
請求項1乃至12の画像形成方法、及び請求項13の画像形成装置によれば、像担持体上の画像部電位に残留電位があるか否かに関わらず、転写ニップの上流側近傍では像担持体上のトナーを電界の力によって像担持体表面へ引き寄せることができる。従って、像担持体上の画像部電位に残留電位があるか否かに関わらず、転写ニップの上流側近傍でトナーが中間転写体へ転移するプレ転写を防止することができる。従って、像担持体上のトナーが付着している画像部電位がゼロではなくいくらかの残留電位がある場合でも、像担持体から中間転写体への画像の中間転写時にプレ転写による画像チリが生じないようにすることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る画像形成装置における中間転写部の説明図。
【図2】本実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図3】プリンタ部の一部構成を拡大して示す拡大構成図。
【図4】実験1及び2にかかる、カウンターバイアス(Vt)に対するチリ量の評価を示した図。
【図5】感光体ドラム上のトナー像が転写ニップに進入する前の電位の状態を示した図。
【図6】実施例3にかかる一色目と2色目の転写ニップ部における部分拡大図。
【図7】実験1及び3にかかる、カウンターバイアス(Vt)に対するチリ量の評価を示した図。
【図8】ネガポジの画像形成システムにおける画像部及び非画像部の表面電位と、トナーの付着状態を示した図。
【符号の説明】
10          露光装置(潜像形成手段の一部)
20          タンデム画像形成部
21Bk,Y,M,C  プロセスユニット
22、22Bk,Y,M,C  感光体ドラム(潜像担持体)
23Bk,Y,M,C  帯電器(潜像形成手段の一部)
24Bk,Y,M,C  現像器(現像手段)
26Bk,Y,M,C  除電ランプ
27Bk,Y,M,C  ドラムクリーニング装置
30          中間転写ユニット
31          中間転写ベルト(転写体)
35Bk,Y,M,C  カウンターバイアスブレード
36Bk,Y,M,C  中間転写ブレード
40          2次転写ユニット
50          定着装置
100         プリンタ部
200         給紙部
300         スキャナ部
400         ADF

Claims (13)

  1. 像担持体上に静電潜像となる画像部電位部と非潜像部となる非画像部電位部とを形成し、表面に現像剤を担持する現像剤担持体と該像担持体との間に現像バイアスを印加し電界の作用により該画像部電位部に選択的にトナーを付着させてトナー像を形成し、該像担持体に一部が接触するよう中間転写体を設け、トナーを該像担持体表面から該中間転写体表面へ向けて移動させる向きの中間転写電界によって該像担持体上のトナー像を該中間転写体に中間転写する画像形成方法において、
    上記像担持体と上記中間転写体とが接触する中間転写ニップの該中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体に、トナーを該中間転写体表面から該像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を該像担持体表面の画像部電位部と該中間転写体表面との間に形成するようなカウンターバイアス(Vt)を印加することを特徴とする画像形成方法。
  2. 請求項1の画像形成方法において、
    上記カウンターバイアス(Vt)と上記画像部電位との差であるカウンターポテンシャルが、上記現像バイアスと該画像部電位との差である現像ポテンシャルよりも大きくなるよう、該カウンターバイアス(Vt)を設定したことを特徴とする画像形成方法。
  3. 請求項1又は2の画像形成方法において、
    上記カウンターバイアス(Vt)は、上記中間転写ニップの上記中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)と共に、上記トナーを該中間転写体表面から上記像担持体表面へ向けて移動させる向きの電界を形成するものであることを特徴とする画像形成方法。
  4. 請求項3の画像形成方法において、
    上記中間転写ニップの上記中間転写体表面移動方向上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)を調べるために、該中間転写体の表面電位を実際に検出する表面電位センサを用いることを特徴とする画像形成方法。
  5. 複数の潜像を各々対応した固有のトナーによってトナー像化し、該複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより重ね合わせトナー像を形成する画像形成方法において、
    請求項3の画像形成方法を用い、かつ、該中間転写体上に順次中間転写するトナー像のうち二つ目以降に中間転写するトナー像の中間転写の際には、直前に行った該中間転写体上へのトナー像の中間転写条件から上記中間転写ニップ上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)を予測することを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項5の画像形成方法において、
    複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより重ね合わせトナー像を形成するのに際して、上記カウンターバイアス(Vt)の絶対値を、該トナー像の中間転写を行うごとに順次小さくすることを特徴とする画像形成方法。
  7. 請求項5の画像形成方法において、
    上記直前に行った上記中間転写体上へのトナー像の中間転写条件が、中間転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものであることを特徴とする画像形成方法。
  8. 請求3、4、5、又は6の画像形成方法において、
    上記中間転写体上に中間転写されたトナー像を転写材上に二次転写する画像形成方法であって、
    上記中間転写ニップ上流側近傍における中間転写体の有する電荷によって形成される電位(Vs)は、直前に行った該転写材へのトナー像の二次転写条件から予測することを特徴とする画像形成方法。
  9. 請求項8の画像形成方法において、
    上記中間転写体上へのトナー像の中間転写と該中間転写体上に中間転写したトナー像の転写材への二次転写とを繰り返し行うのに際して、上記カウンターバイアス(Vt)の絶対値を、該二次転写回数を重ねるごとに順次大きくすることを特徴とする画像形成方法。
  10. 請求項8の画像形成方法において、
    上記直前に行った上記転写材へのトナー像の二次転写条件が、二次転写にかかる各種条件に基づいてプロセスコントロールされたものであることを特徴とする画像形成方法。
  11. 複数の潜像を各々対応した固有のトナーによってトナー像化し、該複数のトナー像を上記中間転写体に順次中間転写することにより該中間転写体上に重ね合わせトナー像を形成する画像形成方法において、
    請求項1、2、3、4、8、9、又は10の画像形成方法を、上記中間転写体上に順次行うトナー像の中間転写のうち一つ目のみに行うことを特徴とする画像形成方法。
  12. 請求項11の画像形成方法において、
    上記中間転写体上に形成した重ね合わせトナー像を転写材に一括して転写することにより該転写材上にカラー画像を得るものであって、かつ、上記中間転写体上に順次中間転写するトナー像のうち一つ目に中間転写するトナー像の色が黒色であることを特徴とする画像形成方法。
  13. 像担持体と、該像担持体を帯電する帯電手段と、該帯電手段によって帯電された像担持体上を選択的に露光し静電潜像を形成する潜像形成手段と、該静電潜像にトナーを付着させることによってトナー像を形成する現像手段と、該像担持体上のトナー像を中間転写体上に中間転写する中間転写手段とを有する画像形成装置において、
    請求項1乃至12の画像形成方法のうちの少なくとも1つの画像形成方法を用いることを特徴とする画像形成装置。
JP2002244663A 2002-08-26 2002-08-26 画像形成方法、及び画像形成装置 Pending JP2004085753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002244663A JP2004085753A (ja) 2002-08-26 2002-08-26 画像形成方法、及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002244663A JP2004085753A (ja) 2002-08-26 2002-08-26 画像形成方法、及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004085753A true JP2004085753A (ja) 2004-03-18

Family

ID=32053072

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002244663A Pending JP2004085753A (ja) 2002-08-26 2002-08-26 画像形成方法、及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004085753A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017953A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Ricoh Co Ltd 転移バイアス計測方法、転移バイアス計測装置、転移バイアス評価方法、転移バイアス設定方法、画像形成装置
JP2007052356A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2007241164A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006017953A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Ricoh Co Ltd 転移バイアス計測方法、転移バイアス計測装置、転移バイアス評価方法、転移バイアス設定方法、画像形成装置
JP4481743B2 (ja) * 2004-06-30 2010-06-16 株式会社リコー 転移バイアス計測方法、転移バイアス計測装置、転移バイアス評価方法、転移バイアス設定方法、画像形成装置
JP2007052356A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2007241164A (ja) * 2006-03-13 2007-09-20 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100627758B1 (ko) 화상 담지 부재의 화상간 영역과 접촉하는 전사 부재의세척 시간을 최적화할 수 있는 화상 형성 장치
JP2010039468A (ja) 画像形成装置
JP6029455B2 (ja) 画像形成装置
US6735402B2 (en) Image forming apparatus with current-controlled transfer voltage feature
JP2002162801A (ja) 画像形成装置
JP2009258566A (ja) 画像形成装置
JP4763988B2 (ja) 画像形成装置
JP4292753B2 (ja) 画像形成装置
JP2018120219A (ja) 画像形成装置
JP4432377B2 (ja) 画像形成装置
JP4820686B2 (ja) カラー画像形成装置
JP2004085753A (ja) 画像形成方法、及び画像形成装置
JP2006251508A (ja) 画像形成装置
JP6887978B2 (ja) 画像形成装置
JP4059012B2 (ja) 画像形成装置
JP4246463B2 (ja) 転写方法と転写装置及び画像形成方法と画像形成装置
JP4379722B2 (ja) 画像形成装置
JP4419791B2 (ja) 画像形成装置
JP2020020920A (ja) 画像形成装置
JP4283572B2 (ja) 画像形成方法および装置
JP2011128373A (ja) 画像形成装置
JP2008145827A (ja) 画像形成装置
JP4207472B2 (ja) 画像形成装置
JP2007147967A (ja) 画像形成装置
JP2023050750A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071130

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080321